JP2002303781A - 光学装置及びカメラ - Google Patents

光学装置及びカメラ

Info

Publication number
JP2002303781A
JP2002303781A JP2001109543A JP2001109543A JP2002303781A JP 2002303781 A JP2002303781 A JP 2002303781A JP 2001109543 A JP2001109543 A JP 2001109543A JP 2001109543 A JP2001109543 A JP 2001109543A JP 2002303781 A JP2002303781 A JP 2002303781A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
focus detection
detection area
camera
line
focus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001109543A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Sakurai
博史 櫻井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001109543A priority Critical patent/JP2002303781A/ja
Publication of JP2002303781A publication Critical patent/JP2002303781A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Focusing (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Eye Examination Apparatus (AREA)
  • Exposure Control For Cameras (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 実際に光学装置やカメラを操作している使用
者の意思を反映した焦点調節を行えるようにする。 【解決手段】 光学装置を使用している使用者の眼球像
情報とキャリブレーション時に得られた眼球像情報とを
比較する眼球像比較手段(S106)と、該眼球像比較
手段により前記それぞれの眼球像情報が同一でないと判
定された場合は、前記視線検出モードが設定されていて
も、所定時間は、前記焦点検出領域選択手段により選択
される少なくとも一つの焦点検出領域にて検出されるデ
フォーカス量に基づいて焦点調節を行う焦点調節手段
(S115→S118→S109→S110)とを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画面内に複数の焦
点検出領域を有すると共に、視線検出機能を有する光学
装置及びカメラの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、撮影者(観察者)の視線方向
を検知し、撮影者がファインダ視野内のどの領域(位
置)を観察しているか、いわゆる撮影者の注視方向をカ
メラの一部に設けた視線検出手段で検知し、該視線検出
手段からの信号に基づいて自動焦点調節や自動露出等の
各種撮影機能を制御するようにしたカメラが種々提案さ
れている。
【0003】例えば本出願人は、特開平1−24151
1号公報において、撮影者の注視方向を検出する視線検
出手段と、複数個の測光感度分布を持つ自動露出制御手
段とを有し、前記視線検出手段からの出力信号に基づい
て焦点検出手段や自動露出制御手段の駆動を制御するよ
うにしたカメラを提案している。また、特開平4−13
8434号公報では、視線検出が不能と判定された場合
に、複数の焦点検出領域からの情報に基づいて一つの焦
点検出領域を選択するようにしている。又特開平9−0
43502号公報では、複数の焦点検出領域から少なく
とも一つを選択する為のモードとして、注視点位置情報
に基づいて行う視線入力モードと、注視点位置情報を用
いないで行う自動選択モードと、特定の焦点検出領域を
指定する任意選択モードを動作モードを有するカメラが
開示されている。
【0004】また、視線検出の注視点位置近傍の焦点検
出領域のデフォーカス情報や、視線がどの程度信頼性で
きるかという視線の信頼性を考慮した提案も為されてい
る。
【0005】特開平4−307506号公報では、注視
点位置近傍の複数の焦点検出領域のデフォーカス情報に
基づいて焦点検出領域を選択し、カメラの焦点検出装置
の焦点調節を行っている。また、特開平6−13837
7号公報では、注視点位置に隣接する焦点検出領域から
一つの領域を焦点検出領域として選択し、焦点調節を行
っている。又特開平11−014897号公報では、カ
メラの縦姿勢では視線検出の信頼性が低いため、視線検
出で選択した焦点検出領域の上下に隣接した焦点検出領
域から一つの領域を焦点検出領域として選択し、焦点調
節を行っている。さらに、特開平8−152552号公
報では、各々の焦点検出領域に対し、視線検出情報から
の注視点情報とその視線情報の信頼性から、更に、測距
情報から重み付けを行い、各々の総和から最も得点の高
い領域を焦点検出領域として選択し、焦点調節を行って
いる。
【0006】また、キャリブレーションを行った撮影者
とは異なる他者がそのカメラを使用した場合についても
提案されている。
【0007】特開平7−035967号公報では、キャ
リブレーション時にカメラに記憶された撮影者の眼球の
角膜曲率中心位置と瞳孔中心位置との間の距離をカメラ
の実使用時に得られる値とを比較することで、同一人物
が操作しているか否かを判定し、キャリブレーションを
登録した人物と同一人物でないと判定した場合には、視
線検出を停止している。
【0008】またこれらのカメラは、上記のように視線
検出機能を用いて焦点検出動作等を行う視線検出モード
と、撮影者がマニュアルで設定操作するか、またはカメ
ラが自動で制御するモード、つまり視線検出機能を使用
しない視線禁止モードの2つのモードを通常有してお
り、その二つはカメラの操作部材にて撮影者が必要に応
じて切り換えている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】撮影者が上記説明した
カメラにおいて視線検出機能を使用する場合、撮影者の
眼球光軸と視軸とのずれを補正する行為、いわゆるキャ
リブレーションを行い、そのデータ採取に伴って算出さ
れる視線の補正データはカメラに記憶される。この補正
データは各個人で異なっており、ある人が取った補正デ
ータがカメラにセットされたままそのカメラの視線検出
を動作させた場合、所定の精度がでないか、あるいは全
く検出が不能となってしまう。つまり、撮影者が自らの
撮影用にキャリブレーションをセットした上記カメラ
を、視線検出機能を使用しないモードに切り換えないで
そのまま他者に使用させると、焦点検出が思ったように
いかず、制御に時間がかかるといった不都合が発生する
ことになる。
【0010】そこで、撮影者は一旦カメラの設定を視線
検出機能を使用しないモード(視線禁止モード)にセッ
トしてから他者に使用させ、また再び撮影者自身がその
カメラを使用する時は、再度視線検出を使用するモード
(視線検出モード)にセットし直してから使用する必要
があり、セットする手間が面倒なのと、セットし忘れた
時のカメラ動作は視線検出失敗に伴う応答性の悪さから
撮影に不都合を与えるものであった。
【0011】また、上記従来例で説明したカメラにおけ
る課題としては、観察者が観察画面上のどの位置を観察
しているかを検出する、いわゆる視線(視軸)から注視
点を検出する装置では、キャリブレーションを登録した
人物と実際の撮影者が同一人物であることを前提として
いる。
【0012】しかしながら、実際には、キャリブレーシ
ョンを登録した人物と実際の撮影者が異なる場合、観察
者の意識と視線とはずれが存在し、例えば、意識として
所定のポイントを見ているつもりであっても、記憶され
ているキャリブレーションデータが異なることによる注
視点位置のズレが発生し、撮影者の意思に反した焦点検
出領域を選択することになる。また、視線検出が不能と
なって、複数の焦点検出領域のデフォーカス量から一つ
の焦点検出領域を選択する場合、撮影者の意思を反映し
ない欠点が残る。
【0013】また、複数の焦点検出領域から一つを選択
する場合、複数の領域にて得られるデフォーカス量に基
づいて設定することが提案されているが、上記のように
視線検出ではキャリブレーションを登録した人物と実際
の撮影者が異なる場合は観察者の意識と視線とはズレが
発生し、デフォーカス量からのみでは、撮影者の意思を
反映しない欠点が残る。また、特定の焦点検出領域を指
定するものでは、結局撮影者が焦点検出領域を選択する
作業が残り、面倒である。
【0014】また、視線検出情報からの注視点情報とそ
の視線情報の信頼性から、焦点検出領域を視線で選択す
ることを前提としており、観察者の視線である注視点が
選択する焦点検出領域近傍に存在することを前提とし、
次に注視点近傍の焦点検出領域とそれに隣接する領域か
ら焦点検出領域を求めている。従って、注視点が焦点検
出領域からある程度の距離がある場合、注視点から焦点
検出領域を対応させることが難しく、その結果として、
観察者の意図した領域が焦点検出領域として、選ばれな
いという欠点があった。
【0015】また、焦点調節を行う焦点検出領域の選択
範囲を構成する複数の領域が、注視点位置近傍もしく
は、注視点で選択した焦点検出領域の隣接した領域に留
まっているため、焦点検出領域の選択範囲が狭い。従っ
て、観察者が観察画面上の観察しようとしている位置に
対して、前述の理由で注視点のずれが大きい場合、焦点
検出領域の選択範囲が小さいため、観察者の意図した領
域が焦点検出領域として選ばれないという欠点があっ
た。
【0016】また、選択範囲を広げるとしてもその広げ
る方向が画一的、固定的である為、やはり観察者の意図
した領域が焦点検出領域として選ばれないという欠点が
あった。例えば、焦点検出領域が2次元に配置された場
合、状況に応じて、選択範囲の拡大とその方向を示す必
要がある。その為にも、観察者の注視点から、観察画面
に配置された複数の焦点検出領域に対して、主被写体が
存在するであろう確率は、一様ではないという点も考慮
する必要がある。
【0017】また、視線検出情報からの注視点情報とそ
の視線情報の信頼性から、更に、焦点検出情報から、重
み付けを行い、各々の総和から最も得点の高い領域を焦
点検出領域として選択し、焦点調節を行っているもので
あっても、各々全ての焦点検出領域のデフォーカス算出
が必要であり、視線検出情報からの注視点情報とその視
線情報の信頼性との相互の重み付け演算から一つの焦点
検出領域選択までの演算時間が掛かる欠点と、撮影者の
意思を反映させる重み付けの適切な与え方が難しいとい
う二つの欠点を有していた。その為、焦点検出領域の選
択で、演算時間を要しながらも、観察者の意思を反映さ
せた焦点検出領域を得られない。
【0018】また、撮影者がキャリブレーションを登録
した人物と同一人物でないと判定した場合、視線検出を
停止するという提案がなされているが、この場合、他者
が撮影を行うには、撮影動作の度に眼球像を取りこんで
処理を行う必要が生じ、応答性の面での問題があった。
【0019】また、撮影者がキャリブレーションを登録
した人物と同一人物でないと判定した場合に、視線検出
モードを強制的に自動で視線禁止モードに切り換える手
法も考えられるが、その場合は、再度キャリブレーショ
ンを登録した人物がカメラを視線検出モードに設定し直
さねばならず、やはり操作性としての問題があった。
【0020】(発明の目的)本発明の目的は、実際に光
学装置やカメラを操作している使用者の意思を反映した
焦点調節を行うことのできる光学装置及びカメラを提供
しようとするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、使用者の眼球画像を撮像
して前記使用者の注視点を検出する視線検出手段と、画
面内の複数の焦点検出領域それぞれにおいてデフォーカ
ス量を検出するデフォーカス量検出手段と、前記使用者
の眼球の個人差補正情報を取得するキャリブレーション
時に、該使用者の眼球像の特徴に関する眼球像情報を記
憶する眼球像情報記憶手段と、前記視線検出手段にて検
出される前記注視点に最も近い位置の焦点検出領域によ
り検出されるデフォーカス量を基準として、所定のデフ
ォーカス範囲に含まれるデフォーカス量が検出されてい
る焦点検出領域を主たる対象物が存在する焦点検出領域
群として選別し、該選別された焦点検出領域群に対し、
所定の焦点検出領域の選択処理を行い、少なくとも一つ
の焦点検出領域を選択する焦点検出領域選択手段とを有
し、前記視線検出手段にて検出される前記注視点の情報
のみを用いて焦点検出を行う焦点検出領域を選択する視
線検出モードを有する光学装置であって、光学装置の実
動作中に、該光学装置を使用している使用者の眼球像情
報を前記視線検出手段の出力より得、該眼球像情報と前
記眼球像記憶手段に記憶されている眼球像情報とを比較
する眼球像比較手段と、該眼球像比較手段により前記そ
れぞれの眼球像情報が同一でないと判定された場合は、
前記視線検出モードが設定されていても、所定時間は、
前記焦点検出領域選択手段により選択される少なくとも
一つの焦点検出領域にて検出されるデフォーカス量に基
づいて焦点調節を行う焦点調節手段とを有する光学装置
とするものである。
【0022】同じく上記目的を達成するために、請求項
4に記載の発明は、撮影者の眼球画像を撮像して前記撮
影者の注視点を検出する視線検出手段と、画面内の複数
の焦点検出領域それぞれにおいてデフォーカス量を検出
するデフォーカス量検出手段と、前記撮影者の眼球の個
人差補正情報を取得するキャリブレーション時に、該撮
影者の眼球像の特徴に関する眼球像情報を記憶する眼球
像情報記憶手段と、前記視線検出手段にて検出される前
記注視点に最も近い位置の焦点検出領域により検出され
るデフォーカス量を基準として、所定のデフォーカス範
囲に含まれるデフォーカス量が検出されている焦点検出
領域を主被写体が存在する焦点検出領域群として選別
し、該選別された焦点検出領域群に対し、所定の焦点検
出領域の選択処理を行い、少なくとも一つの焦点検出領
域を選択する焦点検出領域選択手段とを有し、前記視線
検出手段にて検出される前記注視点の情報のみを用いて
焦点検出を行う焦点検出領域を選択する視線検出モード
を有するカメラであって、カメラの実動作中に、該カメ
ラを使用している撮影者の眼球像情報を前記視線検出手
段の出力より得、該眼球像情報と前記眼球像記憶手段に
記憶されている眼球像情報とを比較する眼球像比較手段
と、該眼球像比較手段により前記それぞれの眼球像情報
が同一でないと判定された場合は、前記視線検出モード
が設定されていても、所定時間は、前記焦点検出領域選
択手段により選択される少なくとも一つの焦点検出領域
にて検出されるデフォーカス量に基づいて焦点調節を行
う焦点調節手段とを有するカメラとするものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。
【0024】図1は本発明を一眼レフカメラに適用した
ときの実施の第1の形態を示す要部構成図、図2
(a),(b)は図1の一眼レフカメラの上面及び背面
を示す図、図3は同じく図1の一眼レフカメラのファイ
ンダ内を示す図である。
【0025】図1において、1は撮影レンズであり、便
宜上2枚のレンズ1a,1bで示したが、実際はさらに
多数のレンズから構成されている。2は主ミラーであ
り、ファインダ系による被写体像の観察状態と被写体像
の撮影状態に応じて撮影光路へ斜設され、或は退去され
る。3はサブミラーであり、主ミラー2を透過した光束
をカメラボディの下方の後述する焦点検出装置6へ向け
て反射する。
【0026】4はシャッタである。5は感光部材であ
り、銀塩フィルム、CCDやMOS型等の固体撮像素
子、或は、ビディコン等の撮像管より成っている。6は
焦点検出装置であり、結像面近傍に配置されたフィール
ドレンズ6a、反射ミラー6b,6c、絞り6d、二次
結像レンズ6e、複数のCCDから成るラインセンサ6
f等から構成されている。この焦点検出装置6は、周知
の位相差方式にて焦点検出を行うものであり、図3に示
すように、ファインダ観察面300内において、301
〜307で示される7箇所の焦点検出領域に対応する焦
点検出マークが見える。なお、実際にはファインダ観察
面300内には、前記焦点検出マークが301〜307
に示すように見えるが、焦点検出領域と焦点検出マーク
はファインダ観察面内において同一位置に存在する為、
説明の便宜上、301〜307を焦点検出領域とし、焦
点検出マークは301’〜307’として、以下説明を
進める。
【0027】図1に戻って、7は撮影レンズ1の予定結
像面に配置されたピント板、8はファインダ光路変更用
のペンタプリズムである。9,10は各々観察画面内の
被写体輝度を測定するための結像レンズと測光センサで
あり、結像レンズ9はペンタプリズム8内の反射光路を
介してピント板7と測光センサ10を共役に関係付けて
いる。11はペンタプリズム8の射出後方に配置される
光分割器11aを備えた接眼レンズ11であり、撮影者
の眼15によるピント板7の観察に使用される。前記光
分割器11aは、例えば可視光を透過し、赤外光を反射
するダイクロイックミラーより成っている。
【0028】上記の主ミラー2、ピント板7、ペンタプ
リズム8、接眼レンズ11によってファインダ光学系が
構成されている。
【0029】12は結像レンズである。14は、CCD
等の光電変換素子列を縦、横それぞれ80画素、100
画素の二次元的に配したイメージセンサ(CCD−EY
E)であり、結像レンズ12に関して所定の位置にある
撮影者の眼球15の瞳孔近傍と共役になるように配置さ
れており、結像レンズ12とイメージセンサ14(CC
D−EYE)にて視線検出を行うための受光手段を構成
している。13a〜13hは各々撮影者の眼球15の瞳
孔近傍を照明するための発光素子から成る照明手段であ
る。これら発光素子には、赤外発光ダイオード(以下、
IREDと記す)が用いられ、図2(B)に示すよう
に、接眼レンズ11の回りに配置されており、一回の視
線検出時に発光するのはIRED13a〜13hの内の
2個一組の照明である。
【0030】以上、受光手段と照明手段と前述の光分割
器11aによって視線検出装置が構成されている。
【0031】21は明るい被写体の中でも視認できる高
輝度のスーパーインポーズ用LEDであり、ここから発
光された光は投光用プリズム22を介し、主ミラー2で
反射されてピント板7の表示部に設けた微小プリズムア
レイ7aで垂直方向に曲げられ、ペンタプリズム8、接
眼レンズ11を通って撮影者の眼15に達する。
【0032】前記ピント板7の焦点検出領域に対応する
複数の位置に上記微小プリズムアレイ7aを枠上に形成
し、これを各々に対応した7個のLED21(各々をL
ED−L1,LED−L2,LED−C,LED−R
1,LED−R2,LED−T,LED−Bとする)に
よって照明する。これによって、図3(a)に示す焦点
検出領域301〜307に対応する焦点検出マークがフ
ァインダ視野内で光り(これをスーパーインポーズ表示
という)、視線等で選択された焦点検出領域を撮影者に
視識させることが可能である。
【0033】ここで、左右上下端の焦点検出マーク30
1’,305’,306’,307’は、眼球の個人差
による視線の検出誤差を補正するための視線補正データ
を採取するキャリブレーション時に点滅点灯するもの
で、撮影者に順次点滅点灯する該マークを注視してもら
うことで得られる視線情報から、眼球光軸と視軸との
差、眼球回転の敏感度等の眼球の個人差補正データ(視
線補正係数)を得ることが可能であり、これは既に公知
である。本カメラでは、撮影者が前記キャリブレーショ
ンを行う毎に、そのデータが所定回数まで蓄積され、所
定の平均化作業によって前記眼球の個人差補正データが
算出される。
【0034】なお、図3において、51はシャッタ速度
を、52は絞り値を、それぞれ表示する表示部、50は
視線入力状態であることを示す視線入力マーク、53は
撮影レンズ1の合焦状態を示す合焦マークである。
【0035】再び図1に戻り、23はファインダ視野領
域を形成する視野マスク、24はファインダ観察面30
0外に撮影情報を表示するためのファインダ内LCD
(以下、F−LCDとも記す)で、照明用LED25に
よって照明される。前記F−LCD24を透過した光は
三角プリズム26によって、図3の308で示したよう
にファインダ視野外に導かれ、撮影者は各種の撮影情報
を知ることができる。
【0036】31は撮影レンズ1内に設けた絞り、32
は絞り駆動回路111を含む絞り駆動装置、33はレン
ズ駆動用モータ、34は駆動ギヤ等から成るレンズ駆動
部材である。35はフォトカプラであり、前記レンズ駆
動部材34に連動するパルス板36の回転を検知してレ
ンズ焦点調節回路110に伝えており、該焦点調節回路
110は、この情報とカメラ側からのレンズ駆動量の情
報に基づいて前記レンズ駆動用モータ33を所定量駆動
させ、撮影レンズ1を合焦位置に移動させるようになっ
ている。37は公知のカメラとレンズとのインターフェ
イスとなるマウント接点である。27は水銀スイッチ等
の姿勢検出スイッチであり、カメラが横位置で構えられ
たか、縦位置で構えられたかを検出するものである。
【0037】図2(a),(b)において、200はカ
メラ本体、201はレリーズボタン、202は外部モニ
ター表示器としてのモニター用LCDであり、予め決め
られたパターンを表示する固定セグメント表示部と、可
変数値表示用の7セグメント表示部とから成っている。
203は測光値を保持するAEロック釦である。
【0038】204はモードダイヤルであり、撮影モー
ド等の選択を行うためのものである。カメラ本体に刻印
された指標207を表示に合わせる事によって、その表
示内容で撮影モードが設定される。例えば、カメラを不
作動とするロックポジション、予め設定した撮影プログ
ラムによって制御される自動撮影モードのポジション、
撮影者が撮影内容を認定できるマニュアル撮影モードと
して、プログラムAE、シャッタ優先AE、絞り優先A
E、被写体深度優先AE、マニュアル露出の各撮影モー
ドを設定可能である。また、視線入力用の「CAL」ポ
ジションもモードダイヤル204中にあり、「CAL」
ポジションにして、後述の電子ダイヤル205を操作す
る事により、視線入力のON,OFF、そしてキャリブ
レーションの実行及び選択を行うことができる。
【0039】205は電子ダイヤルであり、回転してク
リックパルスを発生させることによってモードダイヤル
204で選択されたモードの中で、選択し得る設定値を
選択する為のものである。例えば、モードダイヤル20
4にてシャッタ優先の撮影モードを選択すると、ファイ
ンダ内LCD24及びモニター用LCD202には、現
在設定されているシャッタ速度が表示される。この表示
を見て、撮影者が電子ダイヤル45を回転させると、そ
の回転方向にしたがって現在設定されているシャッタ速
度から順次シャッタ速度が変化していくように構成され
ている。
【0040】206は焦点検出領域選択釦であり、撮影
者がこれを押し、前記電子ダイヤル205を操作するこ
とにより、任意の焦点検出領域やその選択モードの設定
を行うことができる。
【0041】具体的には、図3のファインダ観察面30
0内の所定の焦点検出マーク303’が、図8(a)の
如く点灯表示されているとすると、電子ダイヤル205
を回すとその回転方向に同期した形で、図8(b)の如
く焦点検出マーク304’に、さらには図8(c)の如
く焦点検出マーク305’に、その表示を、つまり焦点
検出領域を移動させることが可能である。そして、移動
後の焦点検出領域似対応する焦点検出マークが点灯表示
され、撮影者が選択した焦点検出領域を認識可能として
いる。
【0042】更に、同一方向に電子ダイヤル205を回
すと、図8(d)の如く、焦点検出マーク301’〜3
07’が同時に所定時間点灯し、焦点検出領域選択モー
ドが、焦点検出領域任意モードからカメラが自動的に最
近点を焦点検出領域として選択する焦点検出領域自動選
択モードとなったことを撮影者が認識可能としている。
【0043】前述の如く、この実施の形態に係るカメラ
本体200は、撮影者が任意の焦点検出領域を選択する
事の可能な“焦点検出領域任意選択モード”と、図3の
7個の焦点検出領域301〜307の全ての焦点検出結
果からカメラ自身が所定のアルゴリズムで焦点検出領域
を抽出、選択する“焦点検出領域自動選択モード”を備
えている。
【0044】また、前述のモードダイヤル204と電子
ダイヤル205の操作で、視線入力をONすることによ
り、7個の焦点検出領域を選択するにあたり、撮影者の
眼球の光軸の回転角を検出し、該回転角から撮影者の視
線を算出する視線検出装置を利用して焦点検出領域を選
択する“視線入力モード”も設定可能である。
【0045】前記焦点検出領域自動選択モードと前記視
線入力モードは、モード設定の入力が前記の如く独立し
ているため、単独のモードとして機能させることも可能
であるが、この実施の形態では、カメラ本体200がキ
ャリブレーション時の人物と現在カメラを操作している
人物が同一でないと判定した場合は、視線入力モードと
自動選択モードを併用することも可能である。この併用
モードを以下、“視線/自動選択モード”とする。
【0046】その他の操作部材については、本発明とは
直接関係ないので、その説明は省略する。
【0047】図4は、上記構成の一眼レフカメラに内蔵
された電気的構成を示すブロック図であり、図1と同じ
部分は同一の符号を付してある。
【0048】カメラ本体200に内蔵されたマイクロコ
ンピュータの中央処理装置(以下、CPUと記す)10
0には、視線検出回路101、測光回路102、自動焦
点検出回路103、信号入力回路104、LCD駆動回
路105、LED駆動回路106、IRED駆動回路1
07、シャッタ制御回路108、モータ制御回路109
が接続されている。また、撮影レンズ1内に配置された
焦点調節回路110、絞り駆動回路111とは、図1で
示したマウント接点37を介して信号の伝達がなされ
る。
【0049】CPU100はEEPRAM100aを内
蔵しており、視線のキャリブレーションデータを該EE
PRAM100aに記憶する機能を有している。カメラ
のモードを前述の「視線キャリブレーション」にする
と、視線の個人差の補正を行うための補正データである
キャリブレーションデータを取得するキャリブレーショ
ンモードが選択可能となり、各キャリブレーションデー
タ及びキャリブレーション動作「OFF」が電子ダイヤ
ル205にて選択可能となっている。
【0050】前記視線検出回路101は、イメージセン
サ14(CCD−EYE)からの眼球像の出力をA/D
変換し、この像情報をCPU100に送信する。する
と、CPU100は、後述するように公知の視線検出に
必要な眼球像の各特徴点を所定のアルゴリズムに従って
抽出し、さらに各特徴点の位置から撮影者の視線を算出
する。前記CPU100と視線検出回路101、そして
イメージセンサ14は視線検出装置の一要素を構成して
いる。
【0051】前記測光回路102は、測光センサ10か
らの出力を増幅後、対数圧縮、A/D変換し、各センサ
の輝度情報としてCPU100に送る。前記測光センサ
10は、図3に示したファインダ観察面300内の7個
の焦点検出領域301〜307に対応する位置をそれぞ
れ測光するSPC−AからSPC−Gの7個のフォトダ
イオードから構成されている。
【0052】前記焦点検出装置6内のラインセンサ6f
は、前記焦点検出領域301〜307に対応した7組の
ラインセンサCCD−C,CCD−R1,CCD−R
2,CCD−L1,CCD−L2,CCD−T,CCD
−Bから構成される公知のCCDラインセンサである。
また、前記自動焦点検出回路103は、これらラインセ
ンサ6fから得た電圧をA/D変換し、CPU100に
送る。
【0053】SW1はレリーズ釦201の第1ストロー
クでONし、測光、AF、視線検出動作を開始するスイ
ッチ、SW2はレリーズ釦201の第2ストロークでO
Nするスイッチ、ANG−SWは図1の姿勢検出スイッ
チ27に相当する姿勢検知スイッチ、SW−AELはA
Eロック釦203を押すことによってONするAEロッ
クスイッチ、SW−AFSは焦点検出領域選択釦206
を押すことによってONする焦点検出領域選択モードス
イッチである。SW−DIAL1とSW−DIAL2は
既に説明した電子ダイヤル205内に設けたダイヤルス
イッチであり、信号入力回路104のアップダウンカウ
ンタ118に入力され、電子ダイヤル205の回転クイ
ック量をカウントする。
【0054】上記の各スイッチの状態信号が信号入力制
御回路104に入力され、データバスによってCPU1
00に送信される。
【0055】前記LCD駆動回路105は、ファインダ
内LCD23、モニター用LCD202を表示駆動させ
るための公知の回路であり、CPU100からの信号に
従い、絞り値、シャッタ秒時、設定した撮影モード等の
表示を両方に同時に表示させている。前記LED駆動回
路106は、LED21(各々をLED−L1,LED
−L2,LED−C,LED−R1,LED−R2,L
ED−T,LED−Bとする)を点灯、点滅制御する。
更に点灯時、測光回路102からの信号をCPU100
が演算した信号に従い、点灯輝度を変化させ、ファイン
ダ内の明るさに応じて焦点検出領域の表示を認識し易く
している。
【0056】前記シャッタ制御回路108は、通電する
と先幕を走行させるマグネットMG−1と、後幕を走行
させるマグネットMG−2を制御し、感光部材に所定光
量を露光させる。前記モータ制御回路109は、フィル
ムの巻き上げを行うモータM1と主ミラー2及びシャッ
タ4のチャージ、巻き戻しを行うモータM2を制御して
いる。これらシャッタ制御回路108とモータ制御回路
109により、一連のカメラのレリーズシーケンスが行
われる。
【0057】次に、視線検出装置を有した上記一眼レフ
カメラの動作について、図5のフローチャートを用いて
説明する。
【0058】モードダイヤル204を回転させてカメラ
を不作動状態から所定の撮影モードに設定すると(この
実施の形態では、シャッタ優先AEに設定された場合を
もとに説明する)、カメラの電源がONされ(S10
0)、CPU100はEEPROM100aに記憶され
た視線のキャリブレーションデータ以外の視線検出に使
われる変数をリセットする(S101)。そして、レリ
ーズ釦201が押し込まれてスイッチSW1がONされ
るまで待機する(S102)。
【0059】前記レリーズ釦201が押し込まれてスイ
ッチSW1がONしたことを信号入力回路104を介し
て検出すると、CPU100は6秒間の測光タイマを作
動し(S103)、その間、連続的に測光センサ10と
測光回路102を駆動してカメラの被写界光の測光値取
り込み及び演算を繰り返し、ファインダ内F−LCD2
4と外部モニター用LCD202に常に最新の測光演算
値、つまり図3の表示部51,52にシャッタ秒時とレ
ンズの絞り値の表示を行う。
【0060】また、前記スイッチSW1がONし、測光
タイマが作動すると、CPU100は図2のモードダイ
ヤル204の設定が視線入力ONかOFFの何れにセッ
トされているのかを信号入力回路104を介して検出す
る(S104)。ここで、視線入力OFF、つまり視線
禁止モードに設定されていたら視線検出は実行せずに、
すなわち視線情報を用いずに焦点検出領域自動選択サブ
ルーチンによって少なくとも一つの焦点検出領域を選択
する(S114)。そして、この選択した焦点検出領域
において自動焦点検出回路103により焦点検出動作を
行う(S109)。
【0061】上記焦点検出領域自動選択のアルゴリズム
としてはいくつかの方法が考えられるが、多点AFカメ
ラでは公知となっている中央焦点検出領域に重み付けを
置いた近点優先アルゴリズムが有効である。
【0062】一方、上記ステップS104にてカメラの
動作モードが視線検出動作を実行する視線検出モードに
設定されている時は、視線検出を行う際にどのキャリブ
レーションナンバーを使用するかを確認する。さらに、
前記キャリブレーションナンバーに対応する視線のキャ
リブレーションデータが所定の値に設定されていて、そ
のデータが撮影者により入力されたものであることを検
知すると、視線検出回路101を用いてそのキャリブレ
ーションデータにしたがって視線検出を実行し、視線位
置をピント板7上の注視点座標に変換する(S119→
S105)。
【0063】上記ステップS105での視線検出動作に
ついての詳細は後述するが、ここでCCDEYE14に
て取り込まれた撮影者の眼球像信号をCPU100は分
析し、撮影者の眼球と接眼レンズとの距離、又撮影者が
眼鏡を掛けている場合には撮影者の眼球を照明するIR
ED13の光による眼鏡レンズの表面反射光を検出する
ことで、眼鏡を装着しているか否かの眼球像情報を入手
する。そして、今現在入手したこれらの眼球像情報と、
現在設定されているキャリブレーションナンバーに対応
したキャリブレーション時に得られた眼球像情報(キャ
リブレーションデータ)の比較を行う(S106)。
【0064】ここで、前記各々の眼球像情報において、
両者が一致していると判定する条件は、撮影者の眼球と
接眼レンズの距離の両者の差を5mm以内とし、眼鏡の
有無とのAND(論理積)の条件を満足する時としてい
る。
【0065】上記ステップS106での眼球像の比較に
よって、キャリブレーション時の人物と現在カメラを操
作している人物が同一でないと判定した場合は、ステッ
プS115にて、動作モードを視線/自動選択モードに
切り換えて、ステップS118の視線/自動選択サブル
ーチンへ進む。
【0066】また、上記ステップS106の眼球像の比
較によって、キャリブレーション時の人物と現在カメラ
を操作している人物が同一であると判定した場合は、上
記ステップS105で検出された視線検出は成功か否か
を判定する(S107)。ここでの判定条件は、角膜反
射像であるプルキンエ像及び瞳孔中心位置の信頼性及び
眼球の回転角等である。この結果、不成功ならば前述の
ステップS114の焦点検出領域自動選択サブルーチン
へ進む。また、視線検出が成功ならば、CPU100は
該注視点座標に近接した焦点検出領域を選択する(S1
08)。
【0067】その後は、自動焦点検出回路103に、上
記ステップS108,S114あるいはS118にて選
択がなされた焦点検出領域での焦点検出を実行させる
(S109)。次に、焦点検出が可能であり、上記フロ
ーにより選択された焦点検出領域の焦点調節状態が合焦
であれば、CPU100はレンズ焦点調節回路110に
信号を送って所定量撮影レンズ1を駆動させる(S11
0)。そして、所定の焦点検出領域において撮影レンズ
1が合焦していたならば、CPU100はLCD駆動回
路105に信号を送ってファインダ内LCD24の合焦
マーク53を点灯させるとともに、LED駆動回路10
6にも信号を送って合焦している焦点検出領域に対応し
たスーパーインポーズ用LED21を点灯させ、該焦点
検出領域に対応する焦点検出マークを光らせることで合
焦表示させる。
【0068】次に、合焦した焦点検出領域に対応した焦
点検出マークがファインダ観察面300内に表示された
のを撮影者が見て、その焦点検出領域が正しくない、あ
るいは撮影を中止すると判定してレリーズ釦201から
手を離し、スイッチSW1がOFFされると(S11
1)、CPU100は上記ステップS103でONした
測光タイマが引き続きONしているか否かの判定を行う
(S116)。ここで、測光タイマが6秒以上経過して
しまい、測光タイマOFF状態になっていたならば、ス
テップS117にて視線禁止フラグをクリア(OFF)
して、ステップS102のスイッチSW1のON待ちと
なる。
【0069】一方、測光タイマが未だ継続されており、
ONの状態である場合には、そのままステップS102
に移行し、再びスイッチSW1がONされるのを待つ。
【0070】ここで、測光タイマがONしている状態
で、ステップSW1をONしても、前記説明したよう
に、キャリブレーション時の人物と現在カメラを操作し
ている人物が同一でない場合は、ステップS115にて
視線/自動選択モードに切り換えているので、撮影者の
視線を加味することにより撮影者の意思(ピントを合わ
せたい焦点検出領域)と一致する高精度な視線/自動選
択を実行することが可能となる。
【0071】また、ここでは視線/自動選択モードに切
り換えている場合に、測光タイマ中のスイッチSW1の
ONで、撮影者の視線を加味した自動選択をしている
が、測光タイマの代わりに独自のタイマ、例えばステッ
プS106のように眼球像の比較によって、キャリブレ
ーション時の人物と現在カメラを操作している人物が同
一でないと判定された時点で、視線/自動選択モードタ
イマを作動させるようにしても良い。
【0072】ここで、他の焦点検出領域の選択モードに
ついて簡単に説明すると、視線入力モードであれば、焦
点検出領域選択が撮影者の視線入力のみで行われるモー
ドとなり、撮影者の視線検出結果に基づく焦点検出領域
の選択が行われ、焦点検出領域自動選択モードであれ
ば、図3の7個の焦点検出領域301〜307の全ての
焦点検出結果からカメラ自身が所定のアルゴリズム(最
近点優先)で焦点検出領域を選択するサブルーチンが実
行される。また、図5では不図示であるが、焦点検出領
域任意選択モードであれば、撮影者が、焦点検出領域選
択モード釦206と電子ダイヤル205の操作により、
任意に焦点検出領域を選択できる。
【0073】図5に戻り、ステップS111にて、撮影
者が合焦表示された焦点検出領域を見て、引き続きスイ
ッチSW1をONし続け、さらにレリーズ釦201を押
し込んでスイッチSW2がONされたならば、CPU1
00はシャッタ制御回路108、モータ制御回路109
及び絞り駆動回路111にそれぞれ信号を送信して、公
知のシャッタレリーズ動作を行う(S113)。
【0074】具体的には、まず、モータ制御回路109
を介してモータM2に通電して主ミラー2をアップさ
せ、絞り31を絞り込んだ後、マグネットMG−1に通
電し、シャッタ4の先幕を開放する。絞り31の絞り値
及びシャッタ4のシャッタスピードは、前記測光回路1
02にて検出された露出値とフィルム5の感度から決定
される。所定のシャッタ秒時(1/125秒)経過後、
マグネットMG−2に通電し、シャッタ4の後幕を閉じ
る。フィルム5への露光が終了すると、モータM2に再
度通電し、ミラーダウン、シャッタチャージを行うとと
もにフィルム給送用のモータM1にも通電し、フィルム
の駒送りを行い、一連のシャッタレリーズシーケンスの
動作が終了する。
【0075】その後は再びスイッチSW1がONされる
まで待機する(S102)。
【0076】図6は、図5のステップS105での視線
検出動作アルゴリズムを示すフローチャートである。
【0077】図6において、前述のようにCPU100
は視線検出回路101を用いて視線検出を実行する(S
105)。まず、撮影モードの中での視線検出かあるい
は視線のキャリブレーションモードの中での視線検出か
の判定を行う(S200)。実際には、図2のモードダ
イヤル204が視線検出動作のためのキャリブレーショ
ンモードに設定されていた場合は、後述するキャリブレ
ーション(CAL)動作(S300)を実行する。
【0078】前記モードダイヤル204には視線検出モ
ードの設定があり、この設定位置で、3人分のキャリブ
レーションデータを登録、実行が可能となるキャリブレ
ーションデータナンバー1,2,3と、視線検出を実行
しないOFFの計4つのポジション設定が図2の電子ダ
イヤル205の操作で可能である。
【0079】そこで、キャリブレーションモードに設定
されていない場合、現在どのキャリブレーションデータ
ナンバーに設定されているかを検出する。続いて、撮影
モードでの視線検出の場合は、まず最初にカメラがどの
ような姿勢になっているかを信号入力回路104を介し
て判別する(S201)。該信号入力回路104は図1
中の姿勢検出スイッチ27(SW−ANG)の出力信号
を処理して、該カメラが横位置であるか、縦位置である
か、又縦位置である場合は例えばレリーズ釦201が天
方向にあるか地(面)方向にあるか判定している。
【0080】次に、先に判別されたカメラの姿勢情報と
キャリブレーションデータに含まれる撮影者の眼鏡情報
より、IRED13a〜13hの選択を行う(S20
2)。すなわち、カメラが横位置に構えられ、撮影者が
眼鏡を掛けていなかったならば、図2(b)に示すIR
ED13a,13bを選択する。また、カメラが横位置
で、撮影者が眼鏡を掛けていれば、撮影者の眼鏡反射光
の影響が少なくなるように、IRED13a,13bの
間隔よりもさらに間隔の広い、13c,13dのIRE
Dを選択する。又カメラが、例えばレリーズ釦201が
天方向にあるか地(面)方向に縦位置で構えられていた
ならば、撮影者の眼球を下方から照明するようなIRE
Dの組み合わせ、すなわち撮影者が眼鏡をかけていなか
ったならば、IRED13a,13eの、撮影者が眼鏡
をかけていれば、IRED13c,13gの、組み合わ
せをそれぞれ選択する。
【0081】次に、イメージセンサ14(以下、CCD
−EYEと記す)の蓄積時間及びIREDの照明パワー
がCCD−EYE14の本蓄積に先だって行われる予備
蓄積の像信号出力、あるいは眼鏡装着か否かの情報等に
基づいて設定する(S203)。前記CCD−EYE1
4の予備蓄積というのは、本蓄積の直前に一定時間、た
とえば1msと蓄積時間を決めて常に像信号を取り込む
ことで、その信号レベルの強弱に応じて実際の眼球像取
り込みの蓄積時間を制御することで、安定した眼球像信
号を得ることが可能となる。
【0082】前記CCD−EYE14の蓄積時間及びI
REDの照明パワーを設定すると、CPU100はIR
ED駆動回路107を介してIRED13を所定のパワ
ーで点灯させるとともに、視線検出回路101を介して
CCD−EYE14の蓄積を開始する(S204)。ま
た、先に設定されたCCD−EYE14の蓄積時間にし
たがってここでの蓄積を終了し、それとともにIRED
13も消灯する。そして、上記CCD−EYE14にて
蓄積された像信号を順次読み出し、視線検出回路101
でA/D変換してCPU100内に記憶する(S20
5)。
【0083】ここで、図16は、CCD−EYE14の
眼球像信号を画像化したもので、図17中の眼球15の
角膜16において、仮にIRED13aと13bが発光
することで、図16に示す角膜反射像(以下、プルキン
エ像と記す)19a,19bが生じる。また、17は虹
彩、18は瞳孔である。
【0084】図6に戻り、これらの像信号に対して公知
であるところの視線検出処理を行う(S206)。すな
わち、CPU100は、眼球の照明に使用された1組の
IRED13a,13bの虚像であるプルキンエ像19
a,19bの位置を検出する。前述の通り、プルキンエ
像19a,19bは光強度の強い輝点として現れるた
め、光強度に対する所定のしきい値を設け、該しきい値
を超える光強度のものをプルキンエ像とすることにより
検出可能である。また、瞳孔の中心位置は瞳孔18と虹
彩17の境界点を複数検出し、各境界点を基に円の最小
二乗近似を行うことにより算出する。これらプルキンエ
像位置と瞳孔中心位置とから眼球における回転角度θが
求まり、さらに二つのプルキンエ像19の間隔からカメ
ラの接眼レンズ11と撮影者の眼球15との距離を算出
することで、CCD−EYE14に投影された眼球像の
結像倍率βを得ることができる。
【0085】以上の眼球の回転角度θと結像倍率β、さ
らにキャリブレーションで得られた個人差補正情報を用
いて、撮影者の視線方向のピント板7上の位置座標を求
めることができる。
【0086】図5に戻って、その後は前述したように、
図5のステップS106へ進み、キャリブレーション時
の人物の眼球像と現在カメラを操作している人物の眼球
像が同一か否かの判定を行う。
【0087】次に、図6のステップS300にて行われ
るキャリブレーション(CAL)動作について、図7の
フローチャートにより説明する。
【0088】前述したように、キャリブレーションと
は、撮影者に、ファインダ観察面内の右端の焦点検出マ
ーク305’、左端の焦点検出マーク301’、上端の
焦点検出マーク306’、下端の焦点検出マーク30
7’をそれぞれ一定時間固視してもらい、そこから得ら
れる眼球像データからキャリブレーションデータ(視線
補正データ)を採取するというものであり、モードダイ
ヤル204が「CAL」ポジションに設定されること
で、キャリブレーション動作がスタートする(S30
0)。
【0089】まず最初に、カメラがどのような姿勢にな
っているかを姿勢検出スイッチ27(SW−ANG)の
出力信号を信号入力回路104を介して判別する(S3
01)。これは、図6のステップS201と同じ処理で
ある。次に、ファインダ観察面内の焦点検出マークの右
端(305’)を点滅表示して、撮影者に固視すべき目
標を表示する(S302)。また同時に、現在設定され
ているキャリブレーションナンバーからCPU100に
記憶されているキャリブレーションデータの確認を行
い、既に登録済みの場合は、図2のモニター用LCD2
02の「CAL」表示をそのまま点灯に、未登録の場合
には、「CAL」表示を点滅させる。
【0090】続いて、キャリブレーションを行う際の撮
影者の眼球を照明するIREDの選択動作を行う(S3
03)。この場合のIREDの選択動作は、図6中で説
明した動作と多少異なり、カメラの姿勢情報を用いるの
は同様であるが、キャリブレーションを過去に行って、
キャリブレーションデータが既にカメラに記憶されてい
る場合には、記憶されたIREDの組を、つまり、眼鏡
装着時用か非装着時(裸眼)用の組の何れかを記憶情報
に従って最初から選択する。一方、初めてキャリブレー
ションを行う場合は、眼鏡装着時用か、非装着時用のI
REDの組を選択する情報がないため、キャリブレーシ
ョンの第1回目の眼球像照明は眼鏡非装着時用のIRE
Dの組を選択発光させ、後述のCCDの眼球像信号中に
眼鏡の反射によるゴーストの有無の判定に従って、眼鏡
ゴースト発生が検知されれば、第2回目以降の照明は眼
鏡用のIREDの組に変更する。
【0091】上記のようにして発光を行うべきIRED
の組を決定し、撮影者のスイッチSW1のON信号待ち
となり、その後該スイッチSW1のON信号を検知する
と、前記図6のフローチャートの説明で行ったステップ
S203〜S205と同じ眼球像取り込み動作を行う。
つまり、CCD−EYE14の蓄積時間とIRED13
の照明パワーを設定し(S304)、実際にCCD−E
YE14の蓄積とIRED13の照明を実行し(S30
5)、CCD−EYE14にて蓄積された像信号を順次
読み出し、A/D変換後にメモリに記憶する(S30
6)。次に、CPU100は、メモリ上のA/D変換さ
れた像信号を定められた計算式に従って撮影者の眼球の
回転角度θを算出する(S307)。なお、眼球像取り
込み動作中はファインダ観察面内の右端の焦点検出マー
ク305’の点滅は点灯表示に変わり、撮影者に眼球像
取り込み動作を実行している最中であることを知らしめ
ている。
【0092】次に、算出した回転角度θを、その値が妥
当か否かの判定にかける(S308)。眼球光軸と視軸
のズレが生体的に数十度もずれていることはほとんどな
いので、ここでは判定の閾値を±10度に設定してあ
る。このステップS308では、検出された眼球の回転
角度OK,NGの判定を行っているだけで、その結果が
OKでもNGでも次のステップS309へ進み、眼球の
回転角度検出の総回数が10回未満であればステップS
304に戻り、再度眼球像取り込み動作を行い、眼球の
回転角度検出の総回数が10回に達すると、今度はその
10回のうちOKが何回発生したかによってキャリブレ
ーション(CAL)成功、失敗の判定を行う(S31
0)。
【0093】ここでは、6回以上の回転角度検出成功で
右端の視線検出マーク305’でのCAL成功(S31
1)となり、引き続き、今度は左端の焦点検出マーク3
01’でのキャリブレーション動作を開始する。左端の
焦点検出マーク301’でのキャリブレーションが同様
に成功すると、右端の焦点検出マーク305’、左端の
焦点検出マーク301’のキャリブレーション動作と同
様に、上端の焦点検出マーク306’、下端の焦点検出
マーク307’でもキャリブレーションを行い、キャリ
ブレーションが成功すると、モニター用LCD202の
「CAL」表示を点灯表示とし、キャリブレーションデ
ータをメモリに記憶する。もし既にキャリブレーション
データが登録されていた場合、新たに採取したキャリブ
レーションデータは、メモリされていた過去のデータと
統合する。また、回転角度の検出成功回数が6回未満の
場合にはCAL失敗(S312)となり、モニター用L
CD42の「CAL」表示は点滅表示に変わり、撮影者
にキャリブレーションが失敗したことを知らしめる。
【0094】キャリブレーションが成功すると、CPU
100はキャリブレーションによって得られた撮影者の
眼球の個人差による視線の検出誤差を補正するための視
線補正データをCPU100のEEPROM100aに
記憶する。また、CCD−EYE14の眼球像信号から
同時に得られる撮影者の眼球と接眼レンズ14との距
離、撮影者が眼鏡を装着しているか否か等の眼球像情報
も記憶する。また、眼球像情報としては、他にも人間個
々に異なっている虹彩部の紋様(パターン)や、外界の
明るさに対応する瞳孔径の大きさ、変化を対象とするこ
とも有効である。
【0095】前述したように、このキャリブレーション
で得られ、上記の様にして記憶されたこれらの眼球像情
報は、実際の視線検出動作で得られた撮影者の眼球像情
報と比較され、これにより、キャリブレーションを行っ
た人物と実際にカメラを操作している人物とが同一人物
であるか否かの判定を行うことができる。
【0096】次に、図5のステップS118にて行われ
る視線/自動選択モード時の動作について、図10のフ
ローチャートを用いて説明する。
【0097】図5のステップS106の眼球像の比較に
よって、キャリブレーション時の人物と現在カメラを操
作している人物が同一でないと判定した場合は、前述し
たようにステップS115にて視線/自動選択モードに
切り換えて、ステップS118の視線/自動選択サブル
ーチンに進む。
【0098】CPU100は視線/自動選択モードであ
ることを確認すると、焦点検出領域301,302,3
03,304,305,306,307にて得られるデ
フォーカス情報から自動選択処理を行う(S401)。
【0099】この自動選択処理(S401)の内容を、
図11のフローチャートで説明する。
【0100】まず、図4のラインセンサ6fの7組のラ
インセンサCCD−C,CCD−R1,CCD−R2,
CCD−L1,CCD−L2,CCD−T,CCD−B
によって、焦点検出を行う。このとき、それぞれの焦点
検出領域に対応した被写体領域の輝度分布を抽出し、被
写体領域に輝度分布が無い場合、そのライン出力はエラ
ーとなる。そして、輝度分布の抽出に成功、即ちデフォ
ーカス量を得、焦点検出に成功したライン数をカウント
する(S501)。この時、焦点検出成功ラインが1ラ
インのみで、残り6ラインで出力エラーとなったか否か
を判定し、そうであればステップS502へ進み、撮影
レンズの焦点検出動作を行う為の焦点検出領域として、
このラインに対応した焦点検出領域を決定する。又ライ
ン数が0なら、焦点検出NG表示を行う(S503)。
【0101】また、上記ステップS501にて複数のラ
インで焦点検出に成功したと判定した場合はステップS
504へ移行し、ここでは、この複数の焦点検出成功ラ
インの中で検出されたデフォーカス量から、カメラから
被写体の距離が最も近いと認識した検出ラインをAライ
ンと名付ける。
【0102】上記ステップS504迄で、一つの焦点検
出領域を決定するのが、焦点検出領域自動選択モード
(S114)である。
【0103】そして、次のステップS505において、
ラインAからカメラに対して無限遠側の中デフォーカス
範囲内に焦点検出成功ラインが存在するか確認する。
【0104】ここで、 中デフォーカス範囲とは、 図1
の感光部材5の近傍において、 光軸方向にピントのズ
レ量換算でa(mm)のデフォーカス量を表す。すなわ
ち、撮影レンズ1の焦点距離をf(mm)、 図1の感
光部材5からカメラに最も近い被写体までの距離をL
(mm)とすると、 カメラに最も近い被写体から無限
遠側に略「{(L−f)2 ・f2 }×a(mm)」の範
囲内に存在する被写体の選択を目的とする。本実施の形
態では、 a=2(mm)とした。
【0105】例えば、焦点距離50(mm)の撮影レン
ズを装着しているときにカメラに最も近い被写体が結像
面から2. 55(m)の位置に存在すると、その位置か
ら無限遠方向に5(m)の範囲において被写体の選択を
行うことになる。
【0106】この中デフォーカス範囲内に焦点検出成功
ラインが存在すれば、ステップS506へ進み、存在す
るこれら全てのラインをラインBと名付ける。そして、
次のステップS507において、このラインBのうち、
カメラから最も遠い被写体を捉えたラインから更に、小
デフォーカス範囲内に焦点検出ラインが存在するか確認
する。このときの小デフォーカス範囲とは、図1の感光
部材5の近傍において、光軸方向にピントのズレ量換算
で、b(mm)のデフォーカス量を表す。但し、a>b
である。小デフォーカス範囲内に焦点検出成功ラインが
存在すればステップS508へ進み、それらをラインC
と名付ける。即ち、カメラから最も近い被写体に対し、
中デフォーカス範囲内に被写体が存在場合には、選択の
範囲をもう少し広げることを意図する。本実施の形態の
形態では、b=0. 2(mm)とした。そして、ライン
Cが存在した場合にはステップS509へ進み、ライン
A、ラインB、ラインCを主被写体を含む群とする。
【0107】また、上記ステップS507にて小デフォ
ーカス範囲内に焦点検出ラインが存在しなかった場合、
即ちラインCが存在しない場合にはステップS510へ
進み、ここではラインA、ラインBを主被写体を含む群
とする。
【0108】また、上記ステップS505にて中デフォ
ーカス範囲内に焦点検出ラインが存在しない場合にはス
テップS511へ進み、ラインAをラインOと付け直
し、2番目にカメラから近い被写体を捉えた焦点検出ラ
インをラインAとする。続くステップS512において
は、上記ステップS505と同様に、ラインAからカメ
ラに対しても無限遠側の中デフォーカス範囲内に焦点検
出成功ラインが存在するか確認する。存在すればステッ
プS513へ進み、それらのラインを全てラインBと名
付け、ステップS514へ進む。
【0109】ステップS514においては、上記ステッ
プS507と同様にラインBのうち、カメラから最も遠
い被写体を捉えたラインから更に小デフォーカス範囲内
に焦点検出ラインが存在するか確認する。存在すればス
テップS515へ進み、それら全てのラインをラインC
と名付ける。そして、次のステップS516において、
ラインO、ラインA、ラインB、ラインCを主被写体を
含む群とする。
【0110】また、前記ステップS514にて小デフォ
ーカス範囲内に焦点検出成功ラインが存在しないと判定
した場合にはステップS517へ進み、ラインO、ライ
ンA、ラインBを主被写体を含む群とする。
【0111】また、上記ステップS512において、中
デフォーカス範囲内に焦点検出成功ラインが存在しない
場合にはステップS518へ進み、ここではラインO、
ラインAを主被写体を含む群とする。
【0112】以上のように、カメラから最も近い被写体
を基準に主被写体を含む群を定義する。
【0113】図10に戻って、ステップS401で主被
写体を含む群を定義した後、撮影者の視線検出を行う
(S402)。次に、視線検出(S402)とキャリブ
レーションデータから、撮影者の注視点を算出し、ピン
ト板7上の注視点座標に変換する(S403)。次に、
CPU100は、注視点座標が注視点エリアのどれに在
るのかを判定する(S404)。
【0114】この注視点座標と前記注視点エリアの対応
関係を、図9で説明する。
【0115】視線検出装置の一部であるイメージセンサ
14は、ピント板7上の位置とピント板7上を観察する
図3のファインダ観察画面300の位置に対応してお
り、ピント板7上、及び、ファインダ観察画面300上
では、図9の如く、縦方向に区切っているL4,L3,
L2,L,C,R1,R2、R3,R4の9列に、横方
向に区切っているT,U,C,D,Bの5行で区切られ
た複数の注視点エリアが存在する。各注視点エリアは、
縦列名・横行名で現される。例えば、左上端エリアは、
L4・T、右下端エリアは、R4・Bである。
【0116】注視点だけで7個の焦点検出領域301〜
307を選択する視線入力モードでは、7個の焦点検出
領域が含まれる注視点エリアL2・C,L1・C,C・
C,R1・C,R2・C,C・U,C・Dに、該注視点
座標がある注視点エリアの焦点検出領域から一つの焦点
検出領域を選択し、点灯表示する。該注視点座標がある
注視点エリアに焦点検出領域が無い場合は、焦点検出領
域自動選択モードとなり、図3の視線入力マーク50が
点滅し、注視点だけで焦点検出領域を選択する視線入力
モードで焦点検出領域を選択しているのでは無いことを
撮影者に認識させる。
【0117】再び図10に戻り、次にCPU100は、
注視点エリアから7個の焦点検出領域のグルーピングを
行う(S405)。上記ステップS201でのカメラ姿
勢検知結果と、前述の撮影者の注視点座標の注視点エリ
アから、予めこのグルーピングとグルーピングで分けら
れたグループで、一つの焦点検出領域を決定する為の処
理の順番である順位が定められている。
【0118】ここで、焦点検出領域のグルーピングの関
係を、図13と図14を用いて説明する。
【0119】図13と図14は、図9のファインダ観察
面300上に注視点エリアと7個の焦点検出領域301
〜307のグルーピングを図示したものである。
【0120】撮影者の注視点座標が、ハッチングで示し
た部分の注視点エリアに存在する際、焦点検出領域30
1〜307は囲み線の如く、グルーピングされる。
【0121】グルーピングは、まず最初に、一つの焦
点検出領域を決定する為の処理を行う第一順位グループ
である。グルーピングは、第一順位グループの処理で
焦点検出領域を選択できなかった際、次に、一つの焦点
検出領域を決定する為の処理を行う第二順位グループで
ある。グルーピングは、第二順位グループの処理で焦
点検出領域を選択できなかった際、次に、一つの焦点検
出領域を決定する為の処理を行う第三順位グループであ
る。
【0122】図13は、カメラ正位置でのグルーピング
テーブルを示す図であり、図13(a)〜(j)まで、
注視点エリアに応じて、10通りのグルーピングテーブ
ルを有している。
【0123】図14は、カメラ縦位置で、図2のレリー
ズ釦201が上にあるグリップ上でのグルーピングテー
ブルを示す図であり、図14(a)〜(i)まで、注視
点エリアに応じて、9通りのグルーピングテーブルを有
している。図2のレリーズ釦201が下にあるグリップ
下でのグルーピングテーブルは、図14の注視点エリア
と7個の焦点検出領域の対応は、上下対称で、図上、図
14と同様である。
【0124】上記の図13及び図14のグルーピングテ
ーブルの如く、前述の撮影者の注視点座標の注視点エリ
アから予めグルーピングし、このグルーピングで分けら
れたグループで、一つの焦点検出領域301〜307を
決定する為の処理の順番である順位が定められている。
【0125】何れも注視点位置から、カメラ正位置、カ
メラ縦位置、それぞれでの主被写体の存在確率の高さと
注視点のばらつき分布を考慮し、第一順位グループ、第
二順位グループ、第三順位グループを定めている。従っ
て、注視点位置に応じて、グルーピング数、及びグルー
ピング、グルーピング、グルーピングに含まれる
焦点検出領域の数や構成を変化させている。
【0126】図13(j)、図14(i)は、撮影者の
視線が全く被写体を注視していないといえるため、カメ
ラ姿勢からの主被写体の存在確率の高さのみで、第一順
位グループ、第二順位グループ、第三順位グループを定
めている。
【0127】図14(c)で顕著であるが、観察画面上
下方向で、注視点エリアとグルーピングに対称性は無
く、第一順位のグループが上方に拡大している。これ
は、画面下側近点に、主被写体の存在確率が少ないため
である。
【0128】再び図10に戻り、7個の焦点検出領域3
01〜307のデフォーカス情報から、カメラから最も
近い被写体を基準に主被写体を含む群として、少なくと
も二つのラインを焦点検出領域群として選択した(S4
02)後、CPU100は、撮影者の注視点座標に基づ
く注視点エリアに応じた7個の焦点検出領域のグルーピ
ングを行い(S405)、一つの焦点検出領域を決定す
る為の焦点検出領域選択処理を行う(S406)。
【0129】図12のフローチャートを用いて、一つの
焦点検出領域を決定する為の焦点検出領域選択処理(S
406)を説明する。
【0130】CPU100は、第一順位グループである
グルーピング(S601)から、該グルーピング内
に焦点検出領域に対応するラインが存在するかを確認す
る(S602)。ラインが存在すれば、次にステップS
603に移り、グルーピング内のラインのデフォーカ
ス量の比較から、該グルーピング内のカメラから最も
近い被写体と判定できる一つのラインを選択し(S60
4)、そのラインに対応する焦点検出領域を焦点検出領
域とし、選択を完了する(S605)。
【0131】また、上記ステップS602で、ラインが
存在しなければ、第二順位グループであるグルーピング
(S606)から、グル−プ内に焦点検出領域に対応
するラインが存在するかを確認する(S607)。ライ
ンが存在すれば、次にステップS608に移り、グルー
ピング内のラインのデフォーカス量の比較から、該グ
ルーピング内のカメラから最も近い被写体と判定でき
る一つのラインを選択し(S609)、そのラインに対
応する領域を焦点検出領域とし、選択を完了する(S6
05)。
【0132】また、上記ステップS607で、ラインが
存在しなければ、第三順位グループであるグルーピング
(S610)から、次にステップS611に移り、グ
ルーピング内のラインのデフォーカス量の比較から、
該グルーピング内のカメラから最も近い被写体と判定
できる一つのラインを選択し(S612)、そのライン
に対応する領域を焦点検出領域とし、選択を完了する
(S605)。
【0133】このように、一つの焦点検出領域を決定す
る為の前記グループの処理順位に、従って、一つの焦点
検出領域を決定する。上記図10のステップS401で
少なくとも二つのラインが焦点検出領域群として選択さ
れているので、必ず一つの焦点検出領域が決定される。
【0134】再び図10に戻り、次に、前記のようにし
て選択された焦点検出領域に対応する焦点検出マークを
点灯表示させる(S407)。そして、図5のステップ
S109へ進む。
【0135】ここで、図15を用いて、視線/自動選択
モード特有の効果について説明する。
【0136】図15(a)は、焦点距離50(mm)の
撮影レンズを装着しているときにカメラに、図3のファ
インダ観察画面300を通して、撮影者がピントを合わ
せようとして注視する主被写体401と、他の被写体4
02,403,404,405を観た状態である。この
様な被写体配置では、注視する主被写体401から離れ
た被写体404,405を意識することは難しい。
【0137】そして、撮影者がピントを合わせようとし
て注視する主被写体401は、ピントを合わせようとす
る部分を、焦点検出領域305で捉えられ、被写体40
2は焦点検出領域304で、被写体403は焦点検出領
域303,307で、被写体404は焦点検出領域30
2で、被写体405は焦点検出領域301で、それぞれ
捉えられている。
【0138】カメラに最も近い被写体405は結像面か
ら2.55(m)の位置に存在し、次に近い被写体40
4は結像面から3.00(m)の位置、その次に近い主
被写体401は結像面から4.00(m)の位置、その
次に近い主被写体403は結像面から7.00(m)の
位置と、何れもカメラに最も近い被写体405から無限
遠方向に5(m)の範囲、即ち、実施の形態の中デフォ
ーカス範囲において存在する。被写体402のみ、結像
面から10.00(m)の位置に存在し、カメラに最も
近い被写体405から、無限遠方向に5(m)の範囲
外、且つ、小デフォーカス範囲にも存在しない。
【0139】この撮影条件において、図10の自動選択
処理(S401)において、被写体の存在しない、焦点
検出領域306の出力はエラーとなる。その他の焦点検
出領域301,302,303,304,305,30
7に対応する焦点検出領域は、輝度分布の抽出に成功、
即ちデフォーカス量が得られ、焦点検出に成功する。
【0140】次に、図11のステップS501,S50
4の処理を行い、最も近距離のラインとして、最も近い
被写体405の焦点検出領域301をラインAとして抽
出する。
【0141】ここで、仮に、焦点検出領域自動選択モー
ドであるならば、最も近い被写体405を捉えた焦点検
出領域301を焦点検出領域として選択する。即ち、撮
影者が、ピントを合わせようとして注視する主被写体4
01の一部で、焦点検出領域305では無い。
【0142】次に、図11のステップS505,S50
6で、中デフォーカス範囲において存在する主被写体4
01の焦点検出領域305と、被写体403,404,
405の焦点検出領域303,307,302,301
をラインBとして抽出する。
【0143】ステップS507を経て、小デフォーカス
範囲には存在しない為、ステップS510で前記ライン
AとラインBである焦点検出領域301,302,30
3,305,307を、主被写体を含む焦点検出領域群
とする。
【0144】この段階での効果を、以下に述べる。
【0145】前記主被写体を含む焦点検出領域群は、デ
フォーカス情報が得られ、焦点検出に成功した焦点検出
領域のみで構成されているので、この焦点検出領域群か
ら焦点検出領域が選択される限り、その後のレンズ駆動
による合焦動作が可能な焦点検出領域のみでその群を形
成している。従って、主被写体を含む焦点検出領域群か
らその後選択される焦点検出領域では、ピント合わせが
不能なものは存在しない。
【0146】また、カメラから最も近い被写体を基準
に、無限遠方向の所定範囲外に存在する被写体402
は、その捉えている焦点検出領域304のデフォーカス
情報から主被写体となる可能性は極めて稀であることか
ら、選択されていない。
【0147】このように、図10の自動選択処理(S4
01)は、主被写体は、カメラから最も近い被写体を基
準として、無限遠方向の所定範囲内にあるという主被写
体の存在する確率を考慮している。
【0148】次に、図15(b)は、図15(a)に、
前述の図10の自動選択処理(S401)を経て、視線
検出(S402)、注視点算出(S403)での、撮影
者の注視点406,407,408,409を図示した
ものである。さらに、注視点406,407に応じたグ
ルーピングテーブルの図13(d)を重ねたものであ
る。
【0149】図15(b)において、撮影者の注視点
が、撮影者の意思する、即ち、ピントを合わせたい主被
写体401の焦点検出領域305の近傍の注視点407
であれば、視線入力モードでも、注視点座標がある注視
点エリアR2・C内に焦点検出領域305で主被写体を
捉えることが可能である。
【0150】しかし、撮影者の注視点、即ち視線検出結
果が、撮影者の意思と少しずれて、注視点406とする
と、視線入力モードでは、注視点406の座標がある注
視点エリアR3・U内に焦点検出領域305は無いの
で、焦点検出領域自動選択モードとなり、前述と同様に
最も近い被写体405を捉えた焦点検出領域301を焦
点検出領域として選択する。即ち、撮影者が、ピントを
合わせようとして注視する主被写体401の一部で、焦
点検出領域305では無い。
【0151】この様に、視線入力モードでは、撮影者の
注視点、即ち視線検出結果が、撮影者の意思と少しずれ
て、曖昧な結果となった場合、撮影者が、ピントを合わ
せようとする主被写体401の焦点検出領域305を焦
点検出領域とすることが出来ない。
【0152】ここで、図10の自動選択処理(S40
1)、視線検出(S402)、注視点算出(S403)
を経て、注視点406から主被写体の存在確率に応じた
グルーピングテーブル決定(S405)、ここでは図1
3(d)のグルーピングテーブルを選択し、焦点検出領
域選択処理(S406)を行うと、焦点検出領域選択処
理の第1順位グループ(S601)であるグルーピング
の焦点検出領域304,305にラインが存在するか
(S603)を確認する。既に前述の自動選択処理(S
401)で、焦点検出領域304は主被写体を含む群に
無いので、撮影者がピントを合わせようとする主被写体
401の焦点検出領域305を焦点検出領域とすること
なる。
【0153】また、撮影者の注視点、即ち視線検出結果
が、撮影者の意思と少しずれて注視点408の場合に
は、グルーピングテーブル決定(S405)で、図13
(i)のグルーピングテーブル、注視点409の場合に
は、グルーピングテーブル決定(S405)で、図13
(f)のグルーピングテーブルとなるが、焦点検出領域
選択処理(S406)の結果として、前述と同様に撮影
者がピントを合わせようとする主被写体401の焦点検
出領域305を焦点検出領域とすることなる。
【0154】ここで、焦点検出領域選択処理(S40
6)の第二順位グループ以降は、撮影者の注視点から第
一順位グループより離れた位置に存在し、撮影者の注視
点が撮影者の意思と大きくずれているため、主被写体の
存在確率は低い。その為、多くの場合、焦点検出領域は
第一順位グループのグルーピングから選ばれる。
【0155】以上の段階での効果として、キャリブレー
ション時の人物と現在カメラを操作している撮影者が同
一でないと判定された場合の撮影者の注視点、即ち視線
検出結果が、撮影者の意思と少しずれて、曖昧な結果と
なった場合でも、撮影者の注視点位置に応じた主被写体
の存在確率を考慮したグルーピングテーブル決定(S4
05)と焦点検出領域選択処理(S406)で、撮影者
の意思する、即ち、ピントを合わせたい主被写体401
の焦点検出領域305で主被写体を捉えることが可能で
ある。
【0156】以上の二つの段階を重ねる効果は、7個の
焦点検出領域のデフォーカス情報からの図10の自動選
択処理(S401)と撮影者の意思を反映する視線情報
の注視点からグルーピングテーブル決定(S405)と
焦点検出領域選択処理(S406)の、二つの異なる主
被写体の存在確率を考慮した前記焦点検出領域選別する
手段と、前記グルーピングを行う手段及び前記グループ
処理順位を決定する手段を合わせて用いことで、主被写
体を捕捉した一つの焦点検出領域を決定することが極め
て容易である。
【0157】また、図13及び図14の如く、カメラ姿
勢情報に応じて、即ち観察画面及び撮影画面形状に応じ
て、グルーピングテーブル決定(S405)と焦点検出
領域選択処理(S406)を切り換えることで、注視点
位置からの主被写体の存在確率の変化に対応したグルー
ピングが構成可能としている。この為、より主被写体を
捕捉することを可能としている。
【0158】また、1回の7個の焦点検出領域のデフォ
ーカス情報からの図10の自動選択処理(S401)
と、1回の撮影者の視線情報からのグルーピングテーブ
ル決定(S405)と焦点検出領域選択処理(S40
6)、即ち予め用意されているグルーピング手段とグル
ープの処理順位を決定する手段を用いることで、全フォ
ーカスエリアのデフォーカス量を算出、相互演算を繰り
返す必要が無く、一つの焦点検出領域を選択するにあた
っての演算時間が短くすることが可能となった。
【0159】以上の実施の形態によれば、キャリブレー
ション時の使用者とは異なるものがカメラを使用してい
ることを、眼球像情報より判定した場合は、視線検出モ
ード(視線入力モード)が選択されていたとしても、所
定時間は、視線/自動選択モードに切り換え、該モード
により選択される焦点検出領域によりデフォーカス量を
求め、焦点調節を行うようにしている。
【0160】視線のキャリブレーションをカメラに登録
した撮影者が視線検出モードを解除することなしに自分
以外の人物にカメラを使用させたとしても、他の人物の
意思に反した焦点検出領域を選択するといったことがな
くなる。よって、他の人物の意思通りの被写体にピント
を合わせた撮影を行うことが可能となる。
【0161】また、前記モードの切り換えは自動的に行
われるため、焦点検出領域の選択に要する時間が短く
(シャッタチャンスを逃す事無く)、良好な応答性のも
とにカメラを操作することができる。
【0162】また、前記所定時間は、特別なタイマを用
いることなく、カメラの通常動作中の測光タイマを用い
るので、カメラのアルゴリズムが複雑になるといったこ
とがなくなる。
【0163】また、カメラのスイッチSW1を何度押し
ても、測光タイマ中は視線/自動選択モードで焦点検出
領域の選択が行われるので、この面においても、焦点検
出領域の選択に要する時間が短く、良好な応答性のもと
にカメラを操作可能となる。
【0164】また当然のことながら、前記所定時間を過
ぎ、再びキャリブレーションをカメラに登録した撮影者
がカメラを使用する場合には、キャリブレーションを登
録したカメラの所有者と同一人物であると判定されるの
で、そのまま常に視線検出動作によるカメラ動作を行う
ことが可能となる。
【0165】また、眼球像情報の記憶対象となるのは、
撮影者の眼球とカメラとの距離、眼鏡の有無、明るさに
対する瞳孔径、虹彩の紋様のパターン等であるので、カ
メラの使用者がカメラにキャリブレーションを登録した
人物であるか否かを判定を正確に行うことができる。
【0166】(変形例)上記実施の形態では、一眼レフ
カメラに適用した場合を述べているが、レンズシャッタ
カメラ,ビデオカメラ等のカメラにも適用可能である。
更に、その他の光学機器や他の装置、構成ユニットとし
ても適用することができるものである。
【0167】また、複数の焦点検出領域を視線により選
択可能なカメラを例にしているが、これに限定されるも
のではなく、測距情報を得る為の測距領域を視線により
選択可能なカメラにも同様に適用できるものである。
【0168】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
実際に光学装置やカメラを操作している使用者の意思を
反映した焦点調節を行うことができる光学装置又はカメ
ラを提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るカメラの光学系配
置図である。
【図2】図1のカメラの外観を示す図である。
【図3】図1のカメラのファインダ観察内に示す焦点検
出領域及び焦点検出マークについて説明する為の図であ
る。
【図4】図1のカメラの電気的構成を示すブロック図で
ある。
【図5】図1のカメラの一連の撮影動作を示すフローチ
ャートである。
【図6】図5のステップS105での動作を示すフロー
チャートである。
【図7】図6のステップS300での動作を示すフロー
チャートである。
【図8】図1のカメラにおいて焦点検出領域の選択の仕
方及び焦点検出領域選択モードの設定について説明する
為の図である。
【図9】図1のカメラに具備される焦点検出領域と該焦
点検出領域を含む注視点エリアの関係を説明する為の図
である。
【図10】図5のステップS118での動作を示すフロ
ーチャートである。
【図11】図10のステップS401での動作を示すフ
ローチャートである。
【図12】図10のステップS406での動作を示すフ
ローチャートである。
【図13】図1のカメラの姿勢が横位置時のグルーピン
グテーブルにしたがった注視点エリア、グルーピング、
グループの処理順位の関係をファインダ観察画面上で示
す図である。
【図14】図1のカメラの姿勢が縦位置時のグルーピン
グテーブルにしたがった注視点エリア、グルーピング、
グループの処理順位の関係をファインダ観察画面上で示
す図である。
【図15】本発明の実施の形態の効果について説明する
為の図である。
【図16】使用者の注視点位置を検出する原理を説明す
る為の図である。
【図17】同じく使用者の注視点位置を検出する原理を
説明する為の図である。
【符号の説明】
7 ピント板 14 イメージセンサ 37 焦点調節回路 100 CPU 101 視線検出回路 103 自動焦点検出回路 116 ラインセンサ 300 ファインダ観察画面 301〜307 焦点検出領域 301’〜307’ 焦点検出マーク L4・T〜R4・B 注視点エリア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H002 BB00 BB05 BB11 BB13 BC06 BC13 GA54 GA63 HA07 2H011 DA00 DA05 2H051 DA03 DA24 EB03 GA09 GA17

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用者の眼球画像を撮像して前記使用者
    の注視点を検出する視線検出手段と、画面内の複数の焦
    点検出領域それぞれにおいてデフォーカス量を検出する
    デフォーカス量検出手段と、前記使用者の眼球の個人差
    補正情報を取得するキャリブレーション時に、該使用者
    の眼球像の特徴に関する眼球像情報を記憶する眼球像情
    報記憶手段と、前記視線検出手段にて検出される前記注
    視点に最も近い位置の焦点検出領域により検出されるデ
    フォーカス量を基準として、所定のデフォーカス範囲に
    含まれるデフォーカス量が検出されている焦点検出領域
    を主たる対象物が存在する焦点検出領域群として選別
    し、該選別された焦点検出領域群に対し、所定の焦点検
    出領域の選択処理を行い、少なくとも一つの焦点検出領
    域を選択する焦点検出領域選択手段とを有し、前記視線
    検出手段にて検出される前記注視点の情報のみを用いて
    焦点検出を行う焦点検出領域を選択する視線検出モード
    を有する光学装置であって、 光学装置の実動作中に、該光学装置を使用している使用
    者の眼球像情報を前記視線検出手段の出力より得、該眼
    球像情報と前記眼球像記憶手段に記憶されている眼球像
    情報とを比較する眼球像比較手段と、該眼球像比較手段
    により前記それぞれの眼球像情報が同一でないと判定さ
    れた場合は、前記視線検出モードが設定されていても、
    所定時間は、前記焦点検出領域選択手段により選択され
    る少なくとも一つの焦点検出領域にて検出されるデフォ
    ーカス量に基づいて焦点調節を行う焦点調節手段とを有
    することを特徴とする光学装置。
  2. 【請求項2】 前記焦点検出領域選択手段は、前記使用
    者の注視点に応じて、前記選別された焦点検出点領域を
    複数のグループに分けるグルーピング手段と、前記複数
    のグループに対して、前記少なくとも一つの焦点検出領
    域を選択する為の処理順位を決定するグループ処理順位
    決定手段と、該グループ処理順位決定手段による順位に
    したがって、前記グループの中より少なくとも一つの焦
    点検出点を選択する選択手段とを有することを特徴とす
    る請求項1に記載の光学装置。
  3. 【請求項3】 前記グルーピング手段と前記グループ処
    理順位決定手段は予め用意されており、前記グルーピン
    グ手段によるグループの分け方と前記グループ処理順位
    決定手段によるグループの処理順位は、画面内における
    各焦点検出点の位置と注視点として検出される位置とを
    考慮して決められていることを特徴とする請求項2に記
    載の光学装置。
  4. 【請求項4】 撮影者の眼球画像を撮像して前記撮影者
    の注視点を検出する視線検出手段と、画面内の複数の焦
    点検出領域それぞれにおいてデフォーカス量を検出する
    デフォーカス量検出手段と、前記撮影者の眼球の個人差
    補正情報を取得するキャリブレーション時に、該撮影者
    の眼球像の特徴に関する眼球像情報を記憶する眼球像情
    報記憶手段と、前記視線検出手段にて検出される前記注
    視点に最も近い位置の焦点検出領域により検出されるデ
    フォーカス量を基準として、所定のデフォーカス範囲に
    含まれるデフォーカス量が検出されている焦点検出領域
    を主被写体が存在する焦点検出領域群として選別し、該
    選別された焦点検出領域群に対し、所定の焦点検出領域
    の選択処理を行い、少なくとも一つの焦点検出領域を選
    択する焦点検出領域選択手段とを有し、前記視線検出手
    段にて検出される前記注視点の情報のみを用いて焦点検
    出を行う焦点検出領域を選択する視線検出モードを有す
    るカメラであって、 カメラの実動作中に、該カメラを使用している撮影者の
    眼球像情報を前記視線検出手段の出力より得、該眼球像
    情報と前記眼球像記憶手段に記憶されている眼球像情報
    とを比較する眼球像比較手段と、該眼球像比較手段によ
    り前記それぞれの眼球像情報が同一でないと判定された
    場合は、前記視線検出モードが設定されていても、所定
    時間は、前記焦点検出領域選択手段により選択される少
    なくとも一つの焦点検出領域にて検出されるデフォーカ
    ス量に基づいて焦点調節を行う焦点調節手段とを有する
    ことを特徴とするカメラ。
  5. 【請求項5】 前記焦点検出領域選択手段は、前記撮影
    者の注視点に応じて、前記選別された焦点検出点領域を
    複数のグループに分けるグルーピング手段と、前記複数
    のグループに対して、前記少なくとも一つの焦点検出領
    域を選択する為の処理順位を決定するグループ処理順位
    決定手段と、該グループ処理順位決定手段による順位に
    したがって、前記グループの中より少なくとも一つの焦
    点検出点を選択する選択手段とを有することを特徴とす
    る請求項4に記載のカメラ。
  6. 【請求項6】 前記グルーピング手段と前記グループ処
    理順位決定手段は予め用意されており、前記グルーピン
    グ手段によるグループの分け方と前記グループ処理順位
    決定手段によるグループの処理順位は、画面内における
    各焦点検出点の位置と注視点として検出される位置とを
    考慮して決められていることを特徴とする請求項5に記
    載のカメラ。
  7. 【請求項7】 被写体輝度を測定する測光手段の測光動
    作を一定時間継続させる測光タイマを有し、該測光タイ
    マと前記視線検出手段は、カメラのレリーズ釦の半押し
    操作に応答して作動するものであり、 前記焦点調節手段は、前記測光タイマと前記視線検出手
    段の作動後に前記眼球像比較手段にてそれぞれの眼球像
    情報が異なっていると判定された場合、前記視線検出モ
    ードが設定されていても、前記測光タイマ作動中は、前
    記焦点検出領域選択手段により選択される少なくとも一
    つの焦点検出領域にて検出されるデフォーカス量に基づ
    いて焦点調節を行うことを特徴とする請求項4〜6の何
    れかに記載のカメラ。
  8. 【請求項8】 前記眼球像記憶手段に記憶される眼球像
    情報には、撮影者の眼球とカメラとの距離、眼鏡の有
    無、明るさに対する瞳孔径、虹彩の紋様のパターンを含
    む情報であることを特徴とする請求項4〜7の何れかに
    記載のカメラ。
JP2001109543A 2001-04-09 2001-04-09 光学装置及びカメラ Pending JP2002303781A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001109543A JP2002303781A (ja) 2001-04-09 2001-04-09 光学装置及びカメラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001109543A JP2002303781A (ja) 2001-04-09 2001-04-09 光学装置及びカメラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002303781A true JP2002303781A (ja) 2002-10-18

Family

ID=18961466

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001109543A Pending JP2002303781A (ja) 2001-04-09 2001-04-09 光学装置及びカメラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002303781A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11496668B2 (en) 2019-08-16 2022-11-08 Canon Kabushiki Kaisha Image capture apparatus and control method thereof

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11496668B2 (en) 2019-08-16 2022-11-08 Canon Kabushiki Kaisha Image capture apparatus and control method thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6674964B2 (en) Visual axis detecting apparatus
JP3297481B2 (ja) 視線検出装置
US20020048456A1 (en) Device having sight line detecting function
JPH08563A (ja) 光学装置及びカメラ
US5402199A (en) Visual axis detecting apparatus
JPH05333259A (ja) 視線検出手段を有した光学装置
JP2002301030A (ja) 視線検出機能付き機器
JP2004008323A (ja) 視線機能付光学装置
JP2005249831A (ja) 視線検出装置を有する光学機器
JP2002303781A (ja) 光学装置及びカメラ
JP2003084193A (ja) 光学機器
JP2003339642A (ja) 視線検出装置及びそれを有した光学装置
JP3176147B2 (ja) 視線検出装置
JP2003307774A (ja) 視線検出機能付き光学機器
JP2005140880A (ja) 光学装置及びカメラ
JP2004129927A (ja) 視線検出装置
JP3211427B2 (ja) 視線検出装置
JP3184634B2 (ja) 視線検出装置を有する光学装置
JPH0634874A (ja) 視線検出装置を有した光学装置
JP3186249B2 (ja) 視線検出装置及び視線検出方法
JP3219491B2 (ja) 視線検出装置
JP2002062473A (ja) 光学装置及びカメラ
JP2002341239A (ja) 視線検出装置
JP2004188017A (ja) 視線検出装置
JP2002303782A (ja) 光学装置及びカメラ