JP2002302610A - 樹脂組成物、エンドレスベルト部材及び画像形成装置 - Google Patents

樹脂組成物、エンドレスベルト部材及び画像形成装置

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JP2002302610A
JP2002302610A JP2001107339A JP2001107339A JP2002302610A JP 2002302610 A JP2002302610 A JP 2002302610A JP 2001107339 A JP2001107339 A JP 2001107339A JP 2001107339 A JP2001107339 A JP 2001107339A JP 2002302610 A JP2002302610 A JP 2002302610A
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JP2001107339A
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Akira Shimada
明 島田
Hidekazu Matsuda
秀和 松田
Tsunenori Ashibe
恒徳 芦邊
Akihiko Nakazawa
明彦 仲沢
Takashi Kusaba
隆 草場
Atsushi Tanaka
篤志 田中
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電気抵抗を制御した制電性樹脂組成物、エンド
レスベルト部材及びそれを用いる画像形成装置の提供。 【解決手段】該樹脂組成物は、少なくとも1種の熱可塑
性樹脂(例えばポリメタクリル酸メチル樹脂)、該熱可
塑性樹脂と相溶性を有するセグメントを分子中に含有す
る共重合体(例えば、主鎖としてエチレン−エチルアク
リレート共重合体、側鎖としてポリメタクリル酸メチル
樹脂のグラフト共重合体)、及び導電性付与材(例え
ば、カーボンブラック)から構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気抵抗を制御し
た制電性樹脂組成物であって、所望の形、例えば電化製
品、OA機器等の内部構成部品及びハウジングを形成す
るために使用される樹脂組成物に関するものである。と
りわけ、電子写真原理を応用したレーザービームプリン
ター、ファクシミリ等の画像形成装置において、特には
転写部材、もしくは中間転写部材として使用されるエン
ドレスベルト部材及びそれを用いる画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂に、本来それ自体が有して
いない新たな特性を付与するために、異種の材料を添加
することは古くから行われている。ここでいう新たな特
性とは、導電性、剛性、強度、撥水性、撥油性、耐溶剤
性、接着性、摺動性、離型性、流動性、難燃性、耐熱
性、耐衝撃性等があげられる。例えば、熱可塑性樹脂に
導電性、もしくは半導電性を付与するために、導電性付
与材を配合することが知られている。導電性付与の方法
としては、例えばカーボンブラック、金属酸化物・金属
粉末等の導電性フィラーや過塩素酸リチウム等のイオン
電解質を分散させる方法、あるいは、親水性樹脂を該熱
可塑性樹脂に混ぜ、所謂ポリマーアロイ化する方法、更
には界面活性剤を配合する方法などが挙げられる。ここ
で、前記親水性樹脂とは、それ自体が導電性もしくは半
導電性を有し、他の高抵抗の樹脂に混ぜることによって
樹脂組成物全体の電気抵抗を下げる効果を有する、比較
的吸水率の高い樹脂全般をいう。
【0003】これらの中で、例えば界面活性剤を添加す
る方法では、一般に導電性付与効果に乏しく、所望の値
まで抵抗値を下げるのは困難である。又、抵抗制御の持
続性がなく、布ふき、水洗などによって落ちてしまい、
効果が失われてしまう。更には、界面活性剤が表面にブ
リードアウトし、当接部を汚染する場合が多い。従って
より精密な電気抵抗の制御を行う場合、この方法は好ま
しくない。
【0004】一方、カーボンブラックの場合、価格が安
価であり一般的に広く使用されており、抵抗制御効果の
持続性やブリードアウトしない点において、前述した界
面活性剤に優っている。しかし、欠点としては、一次粒
子への分散が困難であり、更に二次凝集を起こしやす
い。良好な分散状態が得られない場合、樹脂組成物内に
おいて電気抵抗ムラが発生しやすくなり、例えば、画像
形成装置用の転写部材のような精密制御された電気抵抗
が求められる製品の場合、製品の性能及び品質安定性に
支障をきたし、例えば、画像における白ぽち、中抜け等
の転写不良、紙搬送不良等トラブルの原因となる。又、
フィラーの不均一な分散は、樹脂組成物の機械特性であ
る引張弾性率、引裂強度等に悪影響を及ぼす可能性が高
い。上記の理由から、カーボンブラック同様に、金属酸
化物・金属粉末等の導電性フィラーを配合する際にも、
良好な分散状態を制御するなんらかの手段が必須とな
る。
【0005】一方、導電性付与材料として前記親水性樹
脂を使用する方法においても、前記導電性フィラーと同
様なことが言える。すなわち、熱可塑性樹脂に単に親水
性樹脂を混練するだけでは、所望の均一かつ十分な導電
性を有する樹脂組成物を得るのは困難である。一般に、
親水性樹脂は、熱可塑性樹脂内において適度な大きさを
持った筋状の連続相を形成している場合に大きな導電効
果を発揮する。したがって、親水性樹脂の熱可塑性樹脂
中におけるモルホロジーが、過剰に均一・微細である場
合、十分な導電効果が得られない。一方、親水性樹脂と
熱可塑性樹脂のモルホロジーが過剰に不均一であったり
粗大であったりする場合、十分な導電効果は得られな
い。この場合、機械強度においても不十分となり、引
裂、層間剥離等の弊害が発生する場合も多い。すなわ
ち、熱可塑性樹脂に親水性樹脂を添加・混練して導電性
を得ようとする際は、適正なモルホロジーが実現される
ような手段が必須事項となる。
【0006】上記に述べたのは、熱可塑性樹脂に導電性
を付与する場合の例であるが、導電性以外の特性、例え
ば、剛性、強度、撥水性、撥油性、耐溶剤性、接着性、
摺動性、離型性、流動性、難燃性、耐熱性、耐衝撃性等
を熱可塑性樹脂に付与するために異種の材料を配合する
場合においても、上記と同様のことが言える。すなわ
ち、特性付与効果を十分に発現し、かつ、他の弊害を生
じさせないためには、樹脂組成物における特性付与材の
分散状態・親和状態等を適正に制御することが必須とな
る。
【0007】ところで、エンドレスベルト形状を有する
中間転写部材若しくは転写部材は、画像形成装置におい
て広く用いられている。例えば、中間転写ベルトを使用
した画像形成装置は、カラー画像情報や多色画像情報の
複数の成分色画像を順次積層転写してカラー画像や多色
画像を合成再現した画像形成物を出力するカラー画像形
成装置や多色画像形成装置、又はカラー画像形成機能や
多色画像形成機能を具備させた画像形成装置として有効
である。
【0008】中間転写ベルトを用いた画像形成装置の一
例の概略図を図1に示す。
【0009】図1は電子写真プロセスを利用したカラー
画像形成装置(複写機あるいはレーザービームプリンタ
ー)である。中間転写ベルト20には中抵抗の樹脂フィ
ルムを使用している。1は第1の画像担持体として繰り
返し使用される回転ドラム型の電子写真感光体(以下感
光ドラムと記す)であり、矢示の反時計方向に所定の周
速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
【0010】感光ドラム1は回転過程で、1次帯電器2
により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次いで
不図示の画像露光手段3(カラー原稿画像の色分解・結
像露光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号
に対応して変調されたレーザービームを出力するレーザ
ースキャナによる走査露光系等)による画像露光を受け
ることにより目的とするカラー画像の第1の色成分像
(例えばイエロー色成分像)に対応した静電潜像が形成
される。次いで、その静電潜像が第1の現像器(イエロ
ー色現像器41)により第1色であるイエロートナーY
により現像される。この時第2〜第4の現像器(マゼン
タ色現像器42、シアン色現像器43、ブラック色現像
器44)の各現像器は作動−オフになっていて感光ドラ
ム1には作用せず、上記第1色のイエロートナー画像は
上記第2〜第4の現像器により影響を受けない。
【0011】中間転写ベルト20は時計方向に感光ドラ
ム1と同じ周速度をもって回転駆動されている。感光ド
ラム1上に形成担持された上記第1色のイエロートナー
画像が、感光ドラム1と中間転写ベルト20とのニップ
部を通過する過程で、1次転写ローラ62から中間転写
ベルト20に印加される1次転写バイアスにより形成さ
れる電界により、中間転写ベルト20の外周面に順次中
間転写(1次転写)されていく。中間転写ベルト20に
対応する第一色のイエロートナー画像の転写を終えた感
光ドラム1の表面は、クリーニング装置13により清掃
される。
【0012】以下、同様に第2色のマゼンタトナー画
像、第3色のシアントナー画像、第4色のブラックトナ
ー画像が順次中間転写ベルト20上に重ね合わせて転写
され、目的とするカラー画像に対応した合成カラートナ
ー画像が形成される。
【0013】63は2次転写ローラで、2次転写対向ロ
ーラ64に対応し平行に軸受させて中間転写ベルト20
の下面部に離間可能な状態に配設してある。感光ドラム
1から中間転写ベルト20へ第1〜第4色のトナー画像
を順次重畳転写するための1次転写バイアスは、トナー
とは逆極性(+)でバイアス電源29から印加される。
その印加電圧は例えば+100V〜2kVの範囲であ
る。感光ドラム1から中間転写ベルト20への第1〜第
3色のトナー画像の1次転写工程において、2次転写ロ
ーラ63は中間転写ベルト20から離間することも可能
である。
【0014】中間転写ベルト20上に転写された合成カ
ラートナー画像の第2の画像担持体である転写材Pへの
転写は、2次転写ローラ63が中間転写ベルト20に当
接されると共に、給紙ローラ11から転写材ガイド10
を通って、中間転写ベルト20と2次転写ローラ63と
の当接ニップに所定のタイミングで転写材Pが給送さ
れ、2次転写バイアスが電源28から2次転写ローラ6
3に印加される。この2次転写バイアスにより中間転写
ベルト20から第2の画像担持体である転写材Pへ合成
カラートナー画像が転写(2次転写)される。
【0015】トナー画像の転写を受けた転写材Pは定着
器15へ導入され加熱定着される。転写材Pへの画像転
写終了後、中間転写ベルト20にはクリーニング用帯電
部材8が当接され、感光ドラム1とは逆極性のバイアス
を印加することにより、転写材Pに転写されずに中間転
写ベルト20上に残留しているトナー(転写残トナー)
に感光ドラム1と逆極性の電荷が付与される。26はバ
イアス電源である。前記転写残トナーは、感光ドラム1
とのニップ部及びその近傍において感光ドラム1に静電
的に転写されることにより、中間転写体がクリーニング
される。
【0016】一方、エンドレスベルトをカラー画像形成
装置における転写搬送ベルトとして用いた例を図2に示
す。転写材Pは転写ベルト12により吸着され、各色の
転写を経て定着器15まで搬送される。
【0017】これらエンドレスベルトを中間転写体又は
転写搬送ベルトとして用いたカラー電子写真装置は、従
来の技術である転写ドラム上に第2の画像担持体を張り
付けまたは吸着せしめ、そこへ第1の画像担持体上から
画像を転写する画像形成装置を有したカラー電子写真装
置、例えば特開昭63−301960号公報中で述べら
れたような転写装置と比較すると、ベルトの形状におけ
るフレキシビリティにより装置設計上の自由度が上が
り、装置コスト・省スペース等の面で大幅に有利であ
る。このような利点のため、市場においてはエンドレス
ベルトを中間転写体又は転写搬送ベルトに用いたカラー
複写機、カラープリンター等が稼動している。
【0018】一方、樹脂をエンドレスベルト形状に成形
する製造方法はすでに種々知られている。例えば、特開
平10−63115号公報、特開平5−269849号
公報にはシートをつなぎ合わせ円筒形状とし、ベルトを
得る方法が開示されている。又、特開平9−26967
4号公報には円筒基体に多層の塗工被膜を形成し、最終
的に基体を除くことにより、ベルトを得る方法が開示さ
れている。更に、特開平5−77252号公報には遠心
成形法によるシームレスベルトの開示がある。
【0019】これらの製造方法にはそれぞれ以下のよう
な欠点がある。すなわち、シートを繋ぎ合わせる方法は
つなぎ目の段差及び引張り強度の低下が問題となる。キ
ャスト成形、塗工、遠心成形法など溶剤を使用する方法
は、塗布液の製造−塗布成形−溶剤の除去等、工数、コ
ストが増すものである。更に、溶剤の回収など環境に影
響を及ぼす問題も含んでいる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱可塑性樹
脂が本来有していない特性を付与するため異種の材料を
配合する際に、十分な付与効果を発現せしめ、更に該熱
可塑性樹脂が本来有している別の特性に弊害を生じさせ
ない方法を提案するものである。特に導電性付与材を配
合した場合に電気抵抗ムラのない、均一・精密に電気抵
抗を制御した制電性樹脂組成物を提案するものである。
とりわけ、本発明の樹脂組成物は、帯電手段、画像露光
手段、現像手段、及び転写手段を有する画像形成装置に
おいて中間転写ベルト及び転写搬送ベルトとして使用す
ることが有効であり、画像において、白ぽち・中抜け等
のない均一・均質の画像品質が達成され、又、ベルト走
行時におけるベルト端部の裂け、層間剥離、紙搬送を行
う場合の搬送不良等を起こさず、更には、転写の際に転
写効率が極めて高い中間転写ベルト若しくは転写搬送ベ
ルトとして部材を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、少
なくとも1種の熱可塑性樹脂、該熱可塑性樹脂と相溶性
を有するセグメントを分子中に含有する共重合体、及び
導電性付与材を含有することを特徴とする樹脂組成物で
ある。
【0022】また、本発明は、上記樹脂組成物を用いて
得られたエンドレスベルト部材及び該エンドレスベルト
部材を有する画像形成装置である。
【0023】
【発明の実施の形態】相溶性とは、樹脂同士を溶融混練
した際に、水とエチルアルコールのように任意の割合で
分子状態に溶け合う完全相溶系、又は、組成や温度のあ
る条件下において相溶する部分相溶の状態をいう。
【0024】該共重合体を配合する目的は、第一に該熱
可塑性樹脂と導電性付与剤のモルホロジーの制御によ
り、該樹脂組成物の機械特性を損なうことなく、電気抵
抗を精密かつ均一に調整することにある。すなわち、該
樹脂組成物に配合される導電性付与剤が、カーボンブラ
ック・金属酸化物・金属粉末のような導電性フィラーの
場合、該共重合体は導電性フィラーの分散性を均一に制
御し、二次凝集を抑制する分散助材として働く。又、導
電性付与剤が親水性樹脂である場合、該共重合体は、親
水性樹脂が熱可塑性樹脂内において適度な大きさを持っ
た筋状の連続相を形成するための所謂相溶化剤として働
く。更に、該共重合体の二次的効果としては、該熱可塑
性樹脂に剛性、強度、撥水性、撥油性、耐溶剤性、接着
性、摺動性、離型性、流動性、難燃性、耐熱性、耐衝撃
性等の特性を付加することが可能である。
【0025】該共重合体の構造としては、第一にグラフ
ト共重合体が挙げられる。特に、アクリル系樹脂、スチ
レン系樹脂、ポリオレフィン、及びポリカーボネートの
うちいずれかの主鎖を有し、かつ、ビニルポリマー及び
シリコーンのうちいずれかの側鎖を有するものが好まし
い。該主鎖の具体例としては、エチレン−グリシジルメ
タクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体、ポリエ
チレン、ポリプロピレン等が挙げられる。又、該ビニル
ポリマーとしては、ポリメタクリル酸メチル(PMM
A)、ポリスチレン、アクリルニトリル−スチレン共重
合体等が挙げられる。グラフト共重合体の中では、とり
わけアクリル系樹脂の主鎖とポリメタクリル酸メチル
(PMMA)の側鎖を有した構造が好適である。
【0026】該共重合体の構造の例として、第二に、ア
クリル系セグメント、スチレン系セグメント、フッ素系
セグメント及びケイ素系セグメントのうちいずれかを有
するブロック共重合構造、又、第三には、エチレンとビ
ニルモノマーのランダム共重合構造が挙げられる。
【0027】更に、該共重合体は、反応性の官能基を有
しているものが好ましい。反応性官能基としては、エポ
キシ基、無水酸基、カルボキシル基、イソシアネート等
が挙げられるが、エポキシ基が特に好適である。
【0028】該共重合体の配合量は、該樹脂組成物全体
に対して0.05〜5.0質量%、更には、0.05〜
4.0質量%の範囲が好ましい。導電性付与材が親水性
樹脂である場合、該共重合体の過剰な添加は親水性樹脂
のモルホロジーを過剰に細かくし、十分な導電効果を得
るための連続層が得られなくなる場合がある。
【0029】本発明における該熱可塑性樹脂としては、
例えば、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α
−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、ス
チレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共
重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−ア
クリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、ス
チレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリ
ル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニ
ル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重
合体、(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチ
レン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタク
リル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルア
クリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル
−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(ス
チレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重
合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル
樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、
変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂、塩化
ビニル樹脂変性アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂
等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレ
イン酸樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレ
タン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジ
エン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ケイ素樹脂、フッ素樹脂、ケトン樹脂、エ
チレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂及
びポリビニルブチラール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリア
ミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等からな
る群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用する
ことができる。上記のうち特に好ましい熱可塑性樹脂は
フッ素樹脂であり、特にポリフッ化ビニリデン及びフッ
化ビニリデンの共重合体が好適である。
【0030】該樹脂組成物に導電性を付与するための導
電性付与材としては例えば、導電性フィラーとして、カ
ーボンブラック、黒鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛、
酸化スズ被覆強化チタン、酸化スズ、酸化スズ被覆硫酸
バリウム、チタン酸カリウム、アルミニウム金属粉末、
ニッケル金属粉末などがあげられる。又、親水性樹脂と
しては、ポリエチレンオキサイド(PEO)、分子中に
ポリエーテルセグメントとポリアミドセグメントを有す
るブロック共重合体であるポリエーテルエステルアミド
及びポリエーテルアミド、ポリエチレンオキサイドとエ
ピクロルヒドリンのブロック共重合体、ポリエチレンオ
キサイドとポリプロピレンオキサイドのブロック共重合
体、ポリエチレンオキサイドを側鎖に導入したグラフト
共重合体、更には四級アンモニウム塩基を含有する共重
合体として例えば四級アンモニウム塩基含有メタアクリ
レート共重合体、四級アンモニウム塩基含有マレイミド
共重合体、四級アンモニウム塩基含有メタクリルイミド
共重合体、又、スルホン酸塩基を含有する共重合体とし
てポリスチレンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
該親水性樹脂の吸水率としては、10%以上かつ300
%以下、好ましくは20%以上かつ200%以下の範囲
であることが好ましい。ここでいう吸水率とは、JIS
K7209に準拠し、温度23℃、浸せき24時間に
おける測定値をいう。吸水率が過剰に低いと、導電性付
与効果が不十分となり、逆に多すぎると湿度環境による
抵抗値の変動が大きくなり、いずれも好ましくない。
又、該熱可塑性樹脂に該親水性樹脂を配合して樹脂組成
物を為す場合、樹脂組成物の引裂き強度は該熱可塑性樹
脂の引裂き強度の85%以上を維持することが好まし
い。モルホロジーが不適正な場合、85%を下回ること
が多い。ここで、該引裂き強度は、JIS K 712
8のC法(直角形引裂法)に準拠し、試験速度500m
m/分における値である。
【0031】更に導電性付与剤の別の例としてはアルカ
リ金属塩が挙げられる。アルカリ金属塩としては、例え
ば、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、
チオシアン酸セシウム等のチオシアン酸塩、ほうフッ化
カリウム、ほうフッ化ナトリウム、ほうフッ化リチウ
ム、ほうフッ化セシウム等のほうフッ化塩、過塩素酸リ
チウム等の過塩素酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸
リチウム、トリフルオロ酢酸リチウム、六フッ化リン酸
リチウム、コバルト酸リチウム、塩化リチウム、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレン
スルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン
酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリ
ン酸カリウム塩等が例として挙げられる。これらの中で
は、ほうフッ化塩及びトリフルオロメタンスルホン酸リ
チウムが特に好適である。これらアルカリ金属塩の添加
方法としては、該熱可塑性樹脂・該親水性樹脂と共に溶
融混練させる方法、該親水性樹脂に含浸させる方法、該
親水性樹脂の重合時に添加し一体化させる方法などが挙
げられるが、これらのいずれでもよい。
【0032】又、エンドレスベルト部材の電気抵抗を制
御する目的で、該親水性樹脂に加えて4級アンモニウム
塩を付加してもよい。4級アンモニウム塩としては、例
えば、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラメ
チルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウ
ムブロマイド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、
アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド等が
挙げられる。
【0033】更に、エンドレスベルト部材の電気抵抗を
制御する目的で、該親水性樹脂に加えてフッ素系界面活
性剤を加えてもよい。フッ素系界面活性剤とは、疎水基
にフッ化炭素を有する界面活性剤をいう。フッ素系界面
活性剤は、他の界面活性剤に比較して耐熱性が高く、
又、酸化分解しにくい、耐化学薬品性が高い等、安定性
に優れているため、該エンドレスベルト用樹脂組成物の
添加剤として適している。炭化水素系界面活性剤を該樹
脂組成物に添加すると、成形品の表面へブリードアウト
しやすい。しかしフッ素系界面活性剤を用いるとブリー
ドアウトが少ない。又、ブリードアウトが発生した場合
においても、エンドレスベルト部材と当接する他の部材
への付着・移行が極めて少ないため、実用上の弊害がな
い。
【0034】フッ素系界面活性剤としては、例えばアニ
オン系界面活性剤では、パーフルオロアルキルスルホン
酸のカリウム塩、パーフルオロアルキルスルホン酸のリ
チウム塩、パーフルオロアルキルカルボン酸のカリウム
塩、パーフルオロアルキルスルホン酸のアンモニウム塩
等、カチオン系界面活性剤では、パーフルオロアルキル
トリメチルアンモニウム塩等、両性界面活性剤では、パ
ーフルオロアルキルベタイン、ノニオン系界面活性剤で
は、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パ
ーフルオロアルキルアミンオキシド等があげられる。こ
れらの中では、特にアニオン系界面活性剤が好適であ
り、更にはパーフルオロアルキルスルホン酸の金属塩が
より好適である。
【0035】又、該樹脂組成物におけるフィラーの分散
が不均一であったり、親水性樹脂のモルホロジーが過剰
に粗かったりした場合、成形物の電気特性・機械特性の
他に、表面特性である表面粗さが大きくなる場合があ
る。表面粗さとしては、Ra≦0.8μmかつ、Rz≦
4.0μm、更には、Ra≦0.5μmかつ、Rz≦
3.5μmを満たすことが好ましい。但し、型からの離
型など別の目的で故意に表面を粗くする場合は、この範
疇には含まない。本発明に用いられる表面粗さRa及び
Rzは、JIS B0601に基づいて測定されたもの
であり、測定条件は以下のとおりである。
【0036】カットオフ値:0.25mm 測定長さ :1.25mm 測定速度 :0.1mm/s 該樹脂組成物の機械的強度や耐熱性を一層高めるため
に、各種強化材が混合されたものを用いてもよい。強化
材としては繊維状、又はウィスカ状のものが好ましい。
繊維状強化材としては例えば、ガラス繊維、炭素繊維、
セラミックス繊維、炭化珪素繊維、ボロン繊維、アルミ
ナ繊維、銅繊維、マグネシウム繊維、ステンレス繊維、
アルミニウム繊維、酸化チタン繊維などがあげられる。
ウイスカ状強化材としては例えば、チタン酸カリウムウ
イスカ、炭化珪素ウイスカ、窒化珪素ウイスカ、グラフ
ァイトウイスカ、酸化銅ウイスカ、ほう酸アルミニウム
ウイスカなどが挙げられる。これら強化材の中では、特
にガラス繊維及び炭素繊維が好ましい。
【0037】既述した該樹脂組成物は、抵抗制御が必要
とされる電化製品・OA機器等の電化製品、OA機器等
の内部構成部品やハウジングの成形材料として好適であ
る。とりわけ、電子写真原理を応用したレーザービーム
プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置において、
特には転写部材、もしくは中間転写部材として使用され
るエンドレスベルト部材の成形材料として適している。
ここで、これら材料を用いたベルト形状への成形方法に
ついて述べる。
【0038】図3に本発明に係わる成形装置を示す。本
装置は基本的には、押出機、環状ダイス、空気吹き込み
装置より成る。
【0039】図3は2層構成ベルト成形用に押出機10
0及び110と2基具備しているが、本発明においては
少なくとも1基有していればよい。次に本発明によるエ
ンドレスベルトの製造方法について述べる。まず、成形
用樹脂、導電剤、添加剤等を所望の処方に基づき、予め
予備混合後、混練分散をせしめた成形用原料を押出機1
00に具備したホッパー120に投入する。押出機10
0は、成形用原料が、後工程でのベルト成形が可能とな
る溶剤粘度となり、又、原料相互が均一分散するよう
に、設定温度、及び押出機のスクリュー構成は選択され
る。成形用原料は押出機100中で溶融混練され溶融体
となり環状ダイス140に入る。押出ダイス140は空
気導入路150が配設されており、空気が空気導入路1
50より環状ダイス140に吹き込まれることにより、
環状ダイス140を通過した溶融体は径方向に拡大膨張
する。
【0040】この時吹き込まれる気体としては空気以
外、窒素、2酸化炭素、アルゴン等を選択することがで
きる。膨張した成形体は冷却リング160により冷却さ
れつつ上方向に引き上げられる。この時、寸法安定ガイ
ド170の間を通過することより最終的な形状寸法18
0が決定される。更にこれを所望の幅に切断することに
より、本発明のベルト190を得ることができる。
【0041】本方法によれば、エンドレスベルトを一段
の工程で、短時間に寸法精度良く、成形することが可能
である。この短時間成形が可能ということは大量生産及
び低コスト生産が可能であることを十分示唆するもので
ある。
【0042】本発明の押出方法において、環状ダイスの
ダイキャップより、成形されるチューブフィルムの厚み
の方が薄い方が好ましい。仮に150μmのダイギャッ
プで150μmの成形物をつくる場合、ダイギャップ1
μmの振れが成形物の厚さの振れにほぼそのまま現れ、
成形物の厚み精度を出すのは困難であるが、1mmのダ
イギャップで150μmの成形物をつくる場合は、ダイ
ギャップ1μm単位の振れは成形物厚みへの影響が小さ
く、厚み精度の高い成形物が得られる。
【0043】又、環状ダイスの先端から吐出されるチュ
ーブ状溶融物の吐出速度より、冷却成形されたチューブ
状フィルムの引き取り速度の方を速く設定する方が好ま
しい。これによって延伸効果が加わり、既述したような
ダイギャップより薄い成形物が得られやすい。
【0044】環状ダイスのダイス径に対して、成形され
たチューブ状フィルムの直径は50〜300%の範囲で
あることが好ましい。これにより、既述したようにダイ
ギャップより薄い成形物が得やすくなる。殊に溶融張力
が低く膨張させられない樹脂を用いる際は、チューブ状
フィルムの直径を50〜100%の範囲に設定すること
が好ましい。
【0045】本発明において、2軸押出機でチューブ状
溶融物を成形することが好ましい。2軸押出機における
コンパウンディング効果により、導電材の熱可塑性樹脂
への混練・分散工程と押出工程が一つの工程にて実現さ
れ、工程数減によるコストダウンをねらえる。
【0046】本発明において、第1層を既述したような
押出成形で得て、第2層、及びあるいはその他の層を第
1層のベルト上に塗布することにより、多層のベルトを
形成してもよい。塗布方法としては例えば、スプレー、
ディップ、フローコート等が挙げられる。特に第2層の
上に離型性付与を目的とした第3層を薄膜形成する場合
は、塗布による層形成が好適である。
【0047】本発明の樹脂組成物及び上記方法により製
造されるベルトの体積電気抵抗値は1〜1×1014Ωの
範囲にあることが好ましく、更には1×103〜1×1
12Ωの範囲にあることがより好ましい。
【0048】又、ベルトの体積電気抵抗(Ω)の周方向
及び長手方向における最大値がそれぞれ最小値の100
倍以内にあることが好ましい。最大値と最小値の比が1
00倍を超えると、転写ムラが発生したり、複数箇所で
電圧を印加したりする場合、その電圧が印加される一部
の箇所から他の印加される箇所へ、抵抗が低い部分を介
して、電流が流れ込むことがあり、他の箇所の電圧制御
を乱すことで、正常な動作が行なえない場合がある。
【0049】一方、ベルトの表面電気抵抗(Ω)におい
ても、前述した体積電気抵抗と同様、周方向及び長手方
向における最大値がそれぞれ最小値の100倍以内にあ
ることが好ましい。
【0050】本発明における体積電気抵抗と表面電気抵
抗は各々独立した電気特性を示すものである。すなわち
ベルトに印加される電圧・電流が厚み方向に加えられた
場合、ベルト中の電荷の移動は主にベルト内部の構造や
物性、換言すれば、ベルトの層構成や添加材、分散状態
によって決定され、その結果としてベルトにおける表面
電位や除電速度等が決まる。一方、ベルト表面のみで電
荷の授受が行なわれるように電圧・電流が加えられた場
合は、ベルトの内部構造や層構成にほとんど依存せず、
表面における添加剤・抵抗制御剤の存在割合によっての
み表面電位や除電速度等が決まる。本発明においては、
上記2つの抵抗いずれについても好ましい状態を実現さ
せることが、転写効率の維持・転写不良のない良画質等
が得られるために必要な条件である。
【0051】本発明における体積電気抵抗値及び表面電
気抵抗値の測定方法は、以下記述のとおりである。 <<表面電気抵抗値および体積電気抵抗値の測定方法>> <測定機> 抵抗計;超高抵抗計R8340A(アドバンテスト社
製) 試料箱;超高抵抗測定用資料箱TR42(アドバンテス
ト社製、主電極直径25mm、ガードリング内径41m
m、ガードリング外径49mm) <サンプル>ベルトを直径56mmの円形に切断する。
切断後、片面はその全面をPt−Pd蒸着膜により電極
を設け、もう一方の面はPt−Pd蒸着膜により直径2
5mmの主電極と内径38mm、外径50mmのガード
電極を設ける。Pt−Pd蒸着膜は、マイルドスパッタ
E1030(日立製作所製)で蒸着操作を2分間行なう
ことにより得られる。蒸着操作を終了したものを測定サ
ンプルとする。 <測定条件> 測定雰囲気;23℃/55%。なお、測定サンプルは予
め23℃/55%の雰囲気に12時間以上放置してお
く。
【0052】測定モード;プログラムモード5(ディス
チャージ10秒、チャージおよびメジャー30秒) 印加電圧;1〜1,000(V) 印加電圧は、本発明の画像形成装置で使用される中間転
写体および転写部材に印加される電圧の範囲である1〜
1,000Vの間で任意に選択できる。また、サンプル
の抵抗値、厚み、絶縁破壊強さ等に応じて、上記印加電
圧の範囲において、使用される印加電圧は適時変えるこ
とができる。また、前記印加電圧のいずれか一点の電圧
で測定された、複数個所の体積電気抵抗値および表面電
気抵抗値が、本発明の抵抗範囲に含まれれば、本発明の
目的とする抵抗範囲であると判断される。
【0053】エンドレスベルト部材の内周長及び外周長
は均一でなければならず、長手方向における内周長及び
外周長の振れはいずれも±2.0mm以下、更には±
1.5mm以下であることが好ましい。内周長又は外周
長が過度に振れると、画像内において転写効率が不均一
となり、画像品質が低下する可能性があるため好ましく
ない。
【0054】又、エンドレスベルト部材の厚みに関して
は、長手方向及び円周方向における振れが、各々±5.
0%以下、更には±3.0%以下であることが好まし
い。エンドレスベルト部材の厚みに過度の振れが存在す
ると、例えば感光体、転写ローラ、バイアスローラー等
にエンドレスベルトが押圧される際に、押し圧力が均一
にならず画像上に転写ムラが発生する。
【0055】以下実施例をもって本発明を詳細に説明す
る。
【0056】
【実施例】<実施例1>以下の原料配合を2軸の押出混
練機で混練・分散させた後、1〜2mmの粒径の混練物
とした。
【0057】 ポリメタクリル酸メチル(PMMA):80質量% カーボンブラック:17質量% 主鎖:エチレン−エチルアクリレート共重合体/側鎖:
PMMAのグラフト共重合体:3質量% 次に該混練物を図3に示される1軸押出機100のホッ
パー120へ前記混練物を投入し押出すことにより溶融
体とした。各溶融体は引き続いて、円筒状押出ダイス1
40に導かれた。更に空気導入路150より空気を吹き
込み拡大膨張させ、長さ250mmで切断し内径220
mmの筒状フィルムを得た後これを切り開き、最終的な
形状寸法として厚み140μmのシートを得た。
【0058】該シートの表面粗さを測定したところ、R
a=0.430μm、Rz=2.812μmであった。
該シート厚みの振れは±4.2%であった。既述した電
気抵抗測定機により500V印加して、該シートについ
て押出時周方向に6箇所、各位置での軸方向に3箇所、
計18箇所の体積電気抵抗の測定を行いシート内の抵抗
のバラツキを測定したところ、18箇所の体積電気抵抗
値は4.2×101010〜3.1×1011Ωであり、1
8箇所における体積電気抵抗値の振れは1桁以内に収ま
っていた。また、同測定機により表面電気抵抗値を測定
したところ、18箇所における表面電気抵抗値の振れは
1桁以内に収まっていた。更に、環境による体積電気抵
抗の変化として、30℃−80%RH及び15℃−10
%RHに各々24時間以上シートを放置し、体積電気抵
抗値の18箇所平均値について環境間差を測定したとこ
ろ、1桁以内であった。該シートの目視観察において、
表面にブツ、フィッシュアイ、ブリードアウト等の異常
はみられなかった。
【0059】<実施例2>以下の原料配合を用いて、実
施例1と同様の方法でエンドレスベルトを得た。
【0060】ポリフッ化ビニリデン:84質量% ポリエーテルエステルアミド(吸水率74%):14質
量% トリフルオロメタンスルホン酸リチウム:1質量% 主鎖:エポキシ基含有エチレン−グリシジルメタクリレ
ート共重合体/側鎖:PMMAのグラフト共重合体:1
質量% ここでベルト内径220mm、厚み100μm、ベルト
巾250mmとした。該エンドレスベルトの表面粗さ
は、Ra=0.087μm、Rz=1.104μm、長
手方向の内周長及び外周長の振れは、いずれも±1.4
mm、長手方向及び円周方向の厚みの振れは、各々±
2.3%、及び±2.5%であった。ベルトの引裂き強
度は21.4kgf/mmであり、これは該ポリフッ化
ビニリデンのみの引裂き強度の94.3%であった。
又、18箇所の体積電気抵抗値は9.3×1011〜2.
1×1012Ω、18箇所における表面電気抵抗値の振れ
は1桁以内に収まっていた。更に、環境による体積電気
抵抗の変化は1桁以内であった。該エンドレスベルトの
目視観察において、表面にブツ、フィッシュアイ、ブリ
ードアウト等の異常はみられなかった。該エンドレスベ
ルトをフルカラー電子写真装置に転写材搬送用転写ベル
トとして装着し、80g/m2紙にフルカラー画像をプ
リントしたところ、画像における位置ずれ等の不具合は
見られず、又フルカラー画像4万枚の連続プリントを行
ったところ、ベルトのヒビ割れ・裂け及び永久伸びが発
生することなく、初期と同様の状態を保った。
【0061】<実施例3>以下の原料の配合を用いて、
実施例1と同様の方法でエンドレスベルトを得た。
【0062】ポリフッ化ビニリデン:86質量% ポリアルキレンオキサイド(吸水率220%):12質
量% 過塩素酸リチウム:1質量% 主鎖:エポキシ基含有ポリシチレン/側鎖:PMMAの
グラフト共重合体:1質量% ここでベルト内径220mm、厚み150μm、ベルト
巾250mmとした。
【0063】該エンドレスベルトの表面粗さは、Ra=
0.121μm、Rz=1.541μm、長手方向の内
周長及び外周長の振れは、いずれも±1.8mm、長手
方向及び円周方向の厚みの振れは、各々±3.5%、及
び±4.5%であった。ベルトの引裂き強度は20.0
kgf/mmであり、これは該ポリフッ化ビニリデンの
みの引裂き強度の88.0%であった。又、18箇所の
体積電気抵抗値は5.8×109〜4.5×1010Ω、
18箇所における表面電気抵抗値の振れは1桁以内に収
まっていた。更に、環境による体積電気抵抗の変化は1
桁以内であった。該エンドレスベルトの目視観察におい
て、表面にブツ、フィッシュアイ、ブリードアウト等の
異常はみられなかった。該エンドレスベルトを実施例2
と同様に転写ベルトとして装着しフルカラー画像をプリ
ントしたところ、画像における位置ずれ等の不具合は見
られず、又フルカラー画像4万枚の連続プリントを行っ
たところ、ベルトのヒビ割れ・裂け及び永久伸びが発生
することなく、初期と同様の状態を保った。
【0064】<実施例4>以下の原料配合を用いて、実
施例1と同様の方法でエンドレスベルトを得た。
【0065】ABS樹脂:77質量% 導電性酸化スズ:19質量% 主鎖:ポリスチレン/側鎖:シリコーン樹脂のブロック
共重合体:4質量% ここで、ベルト内径220mm、厚み120μm、ベル
ト巾250mmとした。該エンドレスベルトの表面粗さ
は、Ra=0.420μm、Rz=2.972μm、長
手方向の内周長及び外周長の振れは、いずれも±1.2
mm、長手方向及び円周方向の厚みの振れは、各々±
2.8%、及び±3.5%であった。又、18箇所の体
積抵抗値は8.9×1010〜5.2×1011Ω、18箇
所における表面抵抗値の振れは1桁以内に収まってい
た。更に、環境による体積抵抗の変化は1桁以内であっ
た。該エンドレスベルトの目視観察において、表面にブ
ツ、フィッシュアイ、ブリードアウト等の異常はみられ
なかった。該エンドレスベルトを図1に示されるフルカ
ラー電子写真装置に中間転写体として装着し、80g/
2紙にフルカラー画像をプリントしたところ、画像に
おける位置ずれ・中抜け等の不具合は見られなかった。
【0066】また、以下のように転写効率を定義して、
周方向に6箇所、各位置での軸方向に3箇所、計18箇
所において転写効率の測定を行った。 1次転写効率 (感光ドラムから中間転写ベルトへの転写効率)=中間
転写ベルト上の画像濃度/(感光ドラム上の転写残画像
濃度+中間転写ベルト上の画像濃度) 2次転写効率 (中間転写ベルトから紙への転写効率)=紙上の画像濃
度/(紙上の画像濃度+中間転写ベルト上の転写残画像
濃度) 本実施例では、感光ドラム1として、最外層にPTFE
の微粉末を含有する有機感光ドラム(OPC感光ドラ
ム)を用いた。そのため、高い1次転写効率が得られ
た。1次転写効率、2次転写効率は全18箇所の測定に
おいてそれぞれ95%、及び98%であり、測定箇所に
よる転写効率の振れはほとんどなかった。又フルカラー
画像4万枚の連続プリントを行ったところ、ベルトのヒ
ビ割れ・裂け及び永久伸びが発生することなく、初期と
同様の状態を保った。
【0067】<実施例5>以下の原料配合を用いて、実
施例1と同様の方法でエンドレスベルトを得た。
【0068】ポリカーボネート:80質量% カーボンブラック:17質量% 主鎖:ポリカーボネート/側鎖:AS樹脂のグラフト共
重合体:3質量%ここで、ベルト内径150mm、厚み
120μm、ベルト巾250mmとした。該エンドレス
ベルトの表面粗さは、Ra=0.245μm、Rz=
2.824μm、長手方向の内周長及び外周長の振れ
は、いずれも±1.5mm、長手方向及び円周方向の厚
みの振れは、各々±3.2%、及び±4.5%であっ
た。
【0069】又、18箇所の体積電気抵抗値は2.5×
1010〜3.5×1011Ω、18箇所における表面電気
抵抗値の振れは1桁以内に収まっていた。更に、環境に
よる体積電気抵抗の変化は1桁以内であった。該エンド
レスベルトの目視観察において、表面にブツ、フィッシ
ュアイ、ブリードアウト等の異常はみられなかった。該
エンドレスベルト部材を実施例2と同様に転写ベルトと
して装着しフルカラー画像をプリントしたところ、画像
における位置ずれ等の不具合は見られず、又フルカラー
画像4万枚の連続プリントを行ったところ、ベルトのヒ
ビ割れ・裂け及び永久伸びが発生することなく、初期と
同様の状態を保った。
【0070】<比較例1>以下の原料配合を用いて、実
施例1と同様の方法でシートを得た。
【0071】PMMA:80質量% カーボンブラック:20質量% ここで、シート厚み140μm、厚みの振れは±4.0
%、表面粗さRa=0.492μm、Rz=3.420
μmであった。又、18箇所の体積電気抵抗値は6.3
×109〜7.4×1011Ω、18箇所における表面電
気抵抗値の振れは3桁にまたがっていた。更に、環境に
よる体積電気抵抗の変化は1桁以内であった。シートの
目視観察において、表面にカーボンブラックの凝集物が
見られた。
【0072】<比較例2>以下の原料の配合を用いて、
実施例1と同様の方法でエンドレスベルトを得た。
【0073】ポリフッ化ビニリデン:87質量% ポリアルキレンオキサイド(吸水率220%):12質
量% 過塩素酸リチウム:1質量% ここで、ベルト内径220mm、厚み150μm、ベル
ト巾250mmとした。該エンドレスベルトの表面粗さ
は、Ra=0.570μm、Rz=3.871μm、長
手方向の内周長及び外周長の振れは、いずれも±1.8
mm、長手方向及び円周方向の厚みの振れは、各々±
3.5%、及び±4.5%であった。ベルトの引裂き強
度は15.9kgf/mmであり、これは該ポリフッ化
ビニリデンのみの引裂き強度の70.0%であった。
又、18箇所の体積電気抵抗値は1.4×109〜4.
5×1011Ωと3桁にまたがり、18箇所における表面
電気抵抗値の振れは3桁にまたがっていた。該エンドレ
スベルトの目視観察において、表面にブツ、フィッシュ
アイ、ブリードアウト等の異常はみられなかった。該エ
ンドレスベルトを実施例1と同様に転写ベルトとして装
着しフルカラー画像をプリントしたところ、紙の吸着不
良により画像における位置ずれが見られた。フルカラー
画像4万枚の連続プリントを行ったところ、ベルトの端
部から裂けが発生した。
【0074】<比較例3>以下の原料配合を用いて、実
施例1と同様の方法でエンドレスベルトを得た。
【0075】ポリカーボネート:83質量% カーボンブラック:17質量% ここで、ベルト内径220mm、厚み120μm、ベル
ト巾250mmとした。該エンドレスベルトの表面粗さ
は、Ra=0.483μm、Rz=3.731μm、長
手方向の内周長及び外周長の振れは、いずれも±1.5
mm、長手方向及び円周方向の厚みの振れは、各々±
3.2%、及び±4.5%であった。又、18箇所の体
積電気抵抗値は4.5×109〜4.8×1011Ω、1
8箇所における表面電気抵抗値の振れは3桁にまたがっ
た。該エンドレスベルトの目視観察において、表面にブ
ツが見られた。該エンドレスベルトを実施例1と同様に
転写ベルトとして装着しフルカラー画像をプリントした
ところ、紙の吸着不良により画像における位置ずれが見
られた。
【0076】<比較例4>以下の原料配合を用いて、実
施例1と同様の方法でエンドレスベルトを得た。
【0077】ABS樹脂:81質量% 導電性酸化スズ:19質量% ここで、ベルト内径220mm、厚み120μm、ベル
ト巾250mmとした。該エンドレスベルトの表面粗さ
は、Ra=0.834μm、Rz=3.451μm、長
手方向の内周長及び外周長の振れは、いずれも±1.9
mm、長手方向及び円周方向の厚みの振れは、各々±
4.5%、及び±3.5%であった。又、18箇所の体
積電気抵抗値は5.41010〜7.2×1012Ω、18
箇所における表面電気抵抗値の振れは2桁以内に収まっ
ていた。更に、環境による体積電気抵抗の変化は1桁以
内であった。該エンドレスベルトの目視観察において、
表面にブツがみられた。該エンドレスベルトを実施例4
のように中間転写体として装着し、80g/m2紙にフ
ルカラー画像をプリントしたところ、画像に白ぽちがみ
られた。また、1次及び2次転写効率はそれぞれ87
%、及び89%と低かった。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、熱可塑性樹脂が本来有
していない特性を付与するため異種の材料を配合する際
に、十分な付与効果を発現せしめ、更に本来有している
別の特性に弊害を生じさせない該熱可塑性樹脂が提案さ
れる。特に導電性付与材を配合した場合に電気抵抗ムラ
のない、均一・精密に電気抵抗を制御した制電性樹脂組
成物が提案される。とりわけ、本発明の樹脂組成物は、
帯電手段、画像露光手段、現像手段、及び転写手段を有
する画像形成装置において、中間転写ベルト及び転写搬
送ベルトとして使用するエンドレスベルト部材の成形材
料とすることが有効であり、画像において、白ぽち・中
抜け等のない均一・均質の画像品質が達成され、又、ベ
ルト走行時におけるベルト端部の裂け・層間剥離、紙搬
送時の搬送不良等を起こさず、更には、転写の際に転写
効率が極めて高い中間転写ベルト若しくは転写搬送ベル
トとしてのエンドレスベルト部材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法によって製造されたベルト状
中間転写体が適用される画像形成装置の一例を概略的に
示す縦断面図である。
【図2】本発明の製造方法によって製造されたベルト状
転写搬送体が適用される画像形成装置の一例を概略的に
示す縦断面図である。
【図3】本発明の製造方法に用いる成形装置の一例を概
略的に示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 1次帯電器 3 画像露光手段 8 クリーニング用帯電部材 10 ガイド 11 給紙ローラ 12 転写搬送ベルト 13 クリーニング装置 15 定着器 20 中間転写ベルト 28,29 バイアス電源 41〜44 現像器 62 1次転写ローラ 63 2次転写ローラ P 転写材 100,110 押出機 120,130 ホッパー 140 環状ダイス 150 空気導入路 160 冷却リング 170 寸法安定ガイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/30 C08K 3/30 3/38 3/38 5/02 5/02 C08L 27/12 C08L 27/12 101/12 101/12 G03G 15/16 G03G 15/16 // B29K 23:00 B29K 23:00 25:00 25:00 33:00 33:00 69:00 69:00 83:00 83:00 (72)発明者 芦邊 恒徳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 仲沢 明彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 草場 隆 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田中 篤志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H200 GA23 GA31 GA41 GA51 GB21 HA01 HB12 JA01 JB06 JB45 JB46 JB47 JC03 JC15 JC16 JC17 LC03 MA02 MA20 MB01 MB04 MB06 MC06 4F071 AA12 AA12X AA15 AA20 AA22 AA22X AA24 AA24X AA25 AA26 AA28X AA29 AA33 AA33X AA34X AA36X AA41 AA50 AA50X AA51 AA53 AA53X AA54 AA60 AA65 AA71X AA75X AA76X AA77X AA78X AB03 AB08 AB09 AB13 AB18 AB23 AB24 AB27 AD01 AF10Y AF16Y AF37Y AH16 BB09 BC01 BC05 BC12 4F207 AA03 AA13 AA21 AA28 AA33 AG08 AH12 AH53 KA01 KA17 KA19 KK56 KL86 4J002 AC031 BB031 BB053 BB121 BB153 BB231 BC021 BC031 BC051 BC061 BC071 BC091 BC102 BC111 BD031 BD051 BD091 BD101 BG031 BG041 BG051 BG052 BG132 BH001 BH002 BN033 BN053 BN073 BN113 BN123 BN133 BP033 CD193 CF001 CH022 CH054 CJ001 CK021 CK051 CL082 CP031 CP161 DA019 DA026 DA086 DA096 DD027 DD057 DE096 DE106 DE136 DE139 DE149 DE186 DG046 DJ009 DK007 DK009 DL009 EG027 EG028 EG047 EN138 EV087 EV237 EV238 EW047 FA049 FA069 FD319 GM01

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種の熱可塑性樹脂、該熱可
    塑性樹脂と相溶性を有するセグメントを分子中に含有す
    る共重合体、及び導電性付与材を含有することを特徴と
    する樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 該共重合体がグラフト共重合構造、アク
    リル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリオレフィン、及びポ
    リカーボネートのうちいずれかの主鎖、並びにビニルポ
    リマー及びシリコーンのうちいずれかの側鎖を有する請
    求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 該共重合体がグラフト共重合構造、アク
    リル系樹脂の主鎖、及びポリメタクリル酸メチルの側鎖
    を有する請求項1に記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 該共重合体がブロック共重合構造、並び
    にアクリル系セグメント、スチレン系セグメント、フッ
    素系セグメント、及びケイ素系セグメントのうちいずれ
    かのセグメントを有する請求項1に記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 該共重合体がランダム共重合構造を有し
    ており、かつ、エチレンとビニルモノマーの共重合体で
    ある請求項1に記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 該共重合体が、少なくとも分子中に反応
    性基を有している請求項1に記載の樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 該共重合体が、少なくとも分子中にエポ
    キシ基を有している請求項1に記載の樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 該共重合体が、グラフト共重合構造、少
    なくともエポキシ基を有するアクリル系樹脂の主鎖、及
    びポリメタクリル酸メチルの側鎖を有する請求項1に記
    載の樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 該共重合体の配合量が、該樹脂組成物全
    体に対して0.05質量%以上かつ5.0質量%以下で
    ある請求項1乃至8のいずれかに記載の樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 該導電性付与材が、導電性フィラーで
    ある請求項1乃至9のいずれかに記載の樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 該導電性付与材が、親水性樹脂である
    請求項1乃至9のいずれかに記載の樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 該導電性付与材が親水性樹脂であり、
    該導電性付与材の吸水率が10%以上かつ300%以下
    である請求項11に記載の樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 該樹脂組成物が、親水性樹脂を含有
    し、該樹脂組成物の引裂き強度が、該熱可塑性樹脂の引
    裂き強度の85%以上である請求項11または12に記
    載の樹脂組成物。
  14. 【請求項14】 該樹脂組成物が、アルカリ金属塩を含
    有する請求項1乃至13のいずれかに記載の樹脂組成
    物。
  15. 【請求項15】 該樹脂組成物が、スルホン酸金属塩及
    びほうフッ化塩のいずれかを配合してなる請求項1乃至
    13のいずれかに記載の樹脂組成物。
  16. 【請求項16】 該樹脂組成物が、フッ素系界面活性剤
    を含有する請求項1乃至15のいずれかに記載の樹脂組
    成物。
  17. 【請求項17】 該フッ素系界面活性剤が、アニオン系
    界面活性剤である請求項16に記載の樹脂組成物。
  18. 【請求項18】 該樹脂組成物の体積電気抵抗値が1〜
    1×1014Ω・cmの範囲にある請求項1乃至17のい
    ずれかに記載の樹脂組成物。
  19. 【請求項19】 該熱可塑性樹脂が、フッ素系樹脂であ
    る請求項1乃至18のいずれかに記載の制電性樹脂組成
    物。
  20. 【請求項20】 電子写真感光体に電荷を付与する帯電
    手段、該電子写真感光体に静電潜像を形成する画像露光
    手段、該静電潜像をトナーで現像することにより可視画
    像を形成する現像手段、及び該現像手段で得られたトナ
    ー像を転写材に転写する転写手段を有する画像形成装置
    用エンドレスベルト部材において、該エンドレスベルト
    部材は、請求項1乃至19のいずれかに記載の樹脂組成
    物を押出機の環状ダイスから押出成形して得られるチュ
    ーブ状フィルムであることを特徴とするエンドレスベル
    ト部材。
  21. 【請求項21】 該エンドレスベルト部材の表面粗さが
    Ra≦0.5μm及びRz≦3.5μmを満たす請求項
    20に記載のエンドレスベルト部材。
  22. 【請求項22】 該チューブ状フィルムが該環状ダイス
    の先端から吐出して得られたチューブ状溶融物に、大気
    圧以上の気体を吹き込むことにより、該チューブ状溶融
    物を膨張させながら連続的に成形して得られるチューブ
    状フィルムである請求項20または22に記載のエンド
    レスベルト部材。
  23. 【請求項23】 該エンドレスベルト部材が、該チュー
    ブ状フィルムをその長手方向に対して略垂直の方向に連
    続的に切断して得られる成形品である請求項20に記載
    のエンドレスベルト部材。
  24. 【請求項24】 該エンドレスベルト部材の体積電気抵
    抗値が1〜1×10 14Ωの範囲内にある請求項20乃至
    23のいずれかに記載のエンドレスベルト部材。
  25. 【請求項25】 該エンドレスベルト部材の周方向及び
    長手方向における体積電気抵抗値の最大値がそれぞれ最
    小値の100倍以内にある請求項20乃至24のいずれ
    かに記載のエンドレスベルト部材。
  26. 【請求項26】 該エンドレスベルト部材の周方向及び
    長手方向における表面電気抵抗値の最大値がそれぞれ最
    小値の100倍以内にある請求項20乃至25のいずれ
    かに記載のエンドレスベルト部材。
  27. 【請求項27】 該エンドレスベルト部材の長手方向に
    おける内周長及び外周長の振れが、いずれも±2.0m
    m以下である請求項20乃至26のいずれかに記載のエ
    ンドレスベルト部材。
  28. 【請求項28】 該エンドレスベルト部材の長手方向及
    び周方向における厚みの振れが、いずれも±5.0%以
    下である請求項20乃至27のいずれかに記載のエンド
    レスベルト部材。
  29. 【請求項29】 電子写真感光体に電荷を付与する帯電
    手段、該電子写真感光体に静電潜像を形成する画像露光
    手段、該静電潜像をトナーで現像することにより可視画
    像を形成する現像手段、及び該現像手段で得られたトナ
    ー像を転写材に転写する転写手段を有する画像形成装置
    において、中間転写ベルト又は転写搬送ベルトとして請
    求項20〜28のいずれかに記載のエンドレスベルト部
    材を有することを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005054040A (ja) * 2003-08-04 2005-03-03 Okura Ind Co Ltd 難燃性熱可塑性ポリウレタン組成物および成形体
JP2012173689A (ja) * 2011-02-24 2012-09-10 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
CN111273530A (zh) * 2018-12-04 2020-06-12 佳能株式会社 电子照相用带和图像形成设备

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