JP2002302572A - 無端ベルト - Google Patents
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Abstract
る色ずれ(位置ずれ)等を防止することができ、かつ電
気抵抗が均一で画像特性に優れた無端ベルトを提供す
る。 【解決手段】表面が感光体に接するかもしくは近接した
状態で周方向に駆動される無端ベルトであって、周方向
に沿う多層ないし単層の構成層を備え、その層の少なく
とも一層が、ゴムと樹脂とのブレンド結合層1で形成さ
れているという構成をとる。
Description
機,フルカラープリンター等の電子写真技術を採用した
機器において、感光体上のトナー像を写し取る中間転写
体等に用いられる無端ベルトに関するものである。
プリンター等の電子写真技術を採用した機器において、
感光体上のトナー像を写し取る中間転写体等に用いられ
る無端ベルトは、一次転写ローラ、二次転写ローラ等の
数本のローラに張架された状態で使用されているため、
長期使用によって徐々にベルトが伸びて、色ずれ(位置
ずれ)等が発生する。また、上記無端ベルトは、ローラ
に張架された状態で走行されるため、走行中にベルトに
割れやひび等が発生する。このように、上記無端ベルト
には、ベルトの伸びによる色ずれ(位置ずれ)等の発生
防止および走行中のベルト割れ等の発生防止が要求され
る。
は、従来より、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹
脂、フッ素樹脂を使用した樹脂ベルト、もしくはゴムベ
ルトが用いられている。しかしながら、従来の樹脂ベル
トやゴムベルトには、それぞれ以下に述べるような問題
がある。
ド樹脂製ベルトは、屈曲性がないため、ベルト走行中に
割れ等が発生しやすい。また、上記ポリイミド樹脂製ベ
ルトは、例えば、イミドワニスに導電剤を分散した溶液
を遠心成形して形成されるが、遠心力により導電剤が外
側に引っ張られ内と外との間で導電剤が不均一に分布し
やすく、電気抵抗の制御性が悪い。さらに、上記ポリイ
ミド樹脂は、ジメチルホルムアミド(DMF)のような
高沸点溶剤にしか溶けないため、乾燥しにくく、エネル
ギーコストがかかり、材料自体も高いという問題があ
る。
リカーボネート樹脂製ベルトは、上記ポリイミド樹脂製
ベルトと同様、屈曲性がないため、ベルト走行中に割れ
等が発生しやすい。また、上記ポリカーボネート樹脂は
溶剤に不溶なため、押出成形されるが肉厚むらや押出す
じ等の押出成形むらが出やすく、電気抵抗も不均一にな
りやすい。加えて、成形加工設備が大掛かりなものとな
り、製造コストがかかる。
素樹脂の場合は、上記ポリカーボネート樹脂と同様、押
出成形されるが肉厚むらや押出すじ等の押出成形むらが
出やすく、電気抵抗も不均一になりやすい。加えて、成
形加工設備が大掛かりなものとなり、製造コストがかか
る。また、上記フッ素樹脂は材料コストが高く、ハロゲ
ンを含有するため、廃却燃焼処理時にフッ化水素等のハ
ロゲンを含有した有害ガスが発生するという環境上の問
題もある。
の伸びによる色ずれ(位置ずれ)等が発生する。また、
ゴムに帆布をいれ補強性を持たせた帆布補強ゴムベルト
も提案されているが、製造工程が複雑になるため、加工
コストが高くなる。さらには、上記ゴムベルトは、ゴム
板を継いで無端化するため、継いだ部分で電気的不均一
となり、画像不具合等が発生する。
もので、走行中のベルトの割れおよびベルトの伸びによ
る色ずれ(位置ずれ)等を防止することができ、かつ電
気抵抗が均一で画像特性に優れた無端ベルトの提供をそ
の目的とする。
め、本発明の無端ベルトは、表面が感光体に接するかも
しくは近接した状態で周方向に駆動される無端ベルトで
あって、周方向に沿う多層ないし単層の構成層を備え、
その層の少なくとも一層が、ゴムと樹脂とのブレンド結
合層で形成されているという構成をとる。
の割れおよびベルトの伸びによる色ずれ(位置ずれ)等
を防止することができ、かつ電気抵抗が均一で画像特性
に優れた無端ベルトを得るべく、鋭意研究を重ねた。そ
の結果、ゴムと樹脂とのブレンド結合層を用いて無端ベ
ルトを構成すると、ゴムの屈曲性(柔軟性)により走行
中のベルトの割れ等を防止できるとともに、樹脂の強度
により張架されることによるベルトの伸び等も防止で
き、しかも電気抵抗が均一で優れた画像を得ることがで
きることを見いだし、本発明に到達した。
とが化学結合していると、クリープ性が向上するためベ
ルトの長期張架状態においても伸びが抑えられ、いっそ
う好ましい。なお、本発明において、ゴムと樹脂とが化
学結合しているとは、ゴムと樹脂とが結合手によって結
合している場合等をいい、例えば、ゴムと樹脂とが直接
反応している場合、ゴムと樹脂とが架橋剤により架橋し
ている場合等があげられる。
型フェノール樹脂およびレゾール型キシレン樹脂の少な
くとも一方を用い、かつ、上記熱硬化性樹脂と直接反応
するゴムとしてニトリル基含有量が30重量%以上のア
クリロニトリル−ブタジエンゴムを用いると、レゾール
型フェノール樹脂およびレゾール型キシレン樹脂のメチ
ロール基と、アクリロニトリル−ブタジエンゴムのニト
リル基とが反応し、クリープ性を向上させることができ
る。
いて説明する。
すように、ゴムと樹脂とのブレンド結合層1により形成
され構成されている。
ンド結合層とは、ブレンド結合層中のゴムと樹脂が化学
結合等により結合していることを意味する。また、本発
明に用いるゴムは、広義のゴムを意味し、エラストマー
も含む趣旨である。
しては、特に限定はなく、例えば、天然ゴム、イソプレ
ンゴム、エチレン−プロピレンジエンゴム、エチレン−
プロピレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエン
ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム
(NBR)、ブチルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴ
ム、シリコーンゴム等の汎用ゴムの他、熱可塑性ウレタ
ンエラストマー、アミドエラストマー等のエラストマー
があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて
用いられる。
しては、特に限定はなく、例えば、熱硬化性樹脂や熱可
塑性樹脂があげられる。
ノール樹脂、ユリア樹脂、アミノ樹脂、グアナミン樹
脂、キシレン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリル
フタレート樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等があげ
られる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いら
れる。また、上記熱硬化性樹脂は、分子構造中に剛直性
を出しやすい環状構造を有するものが好ましく、この環
状構造を有する熱硬化性樹脂を用いると、同一強度を得
るための樹脂添加量を少なくでき、その分ゴム添加量を
多くできるため、耐屈曲性を向上させることができる。
リル樹脂、アクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルブチラール(PV
B)、スチレン樹脂、アクリル−スチレン樹脂、アクリ
ル−スチレン−ブタジエン樹脂、アミド樹脂、フェノキ
シ樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは2種以
上併せて用いられる。
比)は、通常、ゴム/樹脂=95/5〜5/95の範囲
に設定され、好ましくはゴム/樹脂=80/20〜20
/80の範囲、特に好ましくはゴム/樹脂=70/30
〜30/70の範囲である。すなわち、上記ゴムの重量
混合比が95を超える(樹脂の重量混合比が5未満であ
る)と、柔らかすぎるためベルトの伸びによる色ずれ
(位置ずれ)等が発生するおそれがあり、逆にゴムの重
量混合比が5未満である(樹脂の重量混合比が95を超
える)と、強度(弾性率)の点では優れるが、屈曲性の
点で不充分であり、ベルト走行中に割れ等が発生するお
それがあるからである。
溶性があり、ハロゲンを含有せず、しかもゴムと樹脂と
が直接反応して架橋するか、あるいは架橋剤によりゴム
と樹脂とが架橋する組み合わせが好ましい。上記ゴムと
樹脂とが直接反応して架橋する組み合わせとしては、例
えば、NBRとレゾール型フェノール樹脂、NBRとレ
ゾール型キシレン樹脂、カルボキシル基含有NBRとエ
ポキシ樹脂等の組み合わせがあげられる。これらのなか
でも、NBRとレゾール型フェノール樹脂、NBRとレ
ゾール型キシレン樹脂が好適に用いられ、さらにNBR
は、樹脂との相溶性、強度の点で、ニトリル基含有量
(AN量)が30重量%以上が好ましく、特に好ましく
は40〜60重量%の範囲である。また、架橋剤により
ゴムと樹脂とが架橋する組み合わせとしては、例えば、
NBRとノボラック型フェノール樹脂とメラミン架橋
剤、ウレタンゴムとPVBとメラミン架橋剤、ウレタン
ゴムとPVBとイソシアネート架橋剤等の組み合わせが
あげられる。なお、ゴムと樹脂とが直接反応して架橋す
る組み合わせにおいても、架橋密度の向上のため、さら
に架橋剤を用いることも可能である。
る架橋剤としては、上記ゴムおよび樹脂の双方と架橋す
る共架橋剤の他、ゴムおよび樹脂のいずれか一方と架橋
する架橋剤等があげられる。そして、上記ゴムと樹脂と
が直接反応しない場合は、上記共架橋剤が用いられ、ゴ
ムと樹脂とが直接反応する場合はいずれの架橋剤を用い
ても差し支えない。これら架橋剤としては、例えば、メ
ラミン架橋剤、エポキシ架橋剤、イソシアネート架橋
剤、樹脂架橋剤、アミン架橋剤、硫黄等があげられる。
これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。こ
れらのなかでも、3官能以上の多官能架橋剤が好まし
い。
全アルキル型メチル化メラミン(官能基としてメトキシ
メチル基を有する)、メチロール基型メチル化メラミン
(官能基としてメトキシメチル基およびメチロール基を
有する)、イミノ基型メチル化メラミン(官能基として
メトキシメチル基およびイミノ基を有する)、完全アル
キル型混合エーテル化メラミン(官能基としてアルコキ
シメチル基を有する)、メチロール基型混合エーテル化
メラミン(官能基としてアルコキシメチル基およびメチ
ロール基を有する)、イミノ基型混合エーテル化メラミ
ン(官能基としてアルコキシメチル基およびイミノ基を
有する)、ハイソリッド型ブチル化メラミン(官能基と
してブトキシメチル基およびイミノ基を有する)等があ
げられる。
スフェノールA型グリシジルエーテル系、ビスフェノー
ル型グリシジルエーテル系、ノボラック型グリシジルエ
ーテル系、ポリエチレングリコール型グリシジルエーテ
ル系、ポリプロピレングリコール型グリシジルエーテル
系、グリセリン型グリシジルエーテル系、芳香族型グリ
シジルエーテル系、芳香族型グリシジルアミン系、フェ
ノール型グリシジルアミン系、ハイドロフタル酸型グリ
シジルエステル系、ダイマー酸型グリシジルエステル系
等があげられる。
ば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニル
メタンジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジ
イソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネー
ト(IPDI)等や、これらイソシアネートのビュレッ
トタイプ、イソシアヌレートタイプ、トリメチロールプ
ロパン変性タイプおよびこれらのブロックタイプ等があ
げられる。
リッド型ベンゾグアナミン樹脂(官能基としてアルコキ
シメチル基を有する)、グリコールウリル樹脂、カルボ
キシ変性アミノ樹脂(官能基としてアルコキシメチル基
およびカルボキシル基を有する)等があげられる。
必要に応じて、導電剤、帯電防止剤等を含有させてもよ
い。
ステンレス粉末等の金属粉末、c−ZnO、c−TiO
2 、c−Fe3 O4 、c−SnO2 等の導電性金属酸化
物、グラファイト、カーボンブラック等の導電性粉末、
四級アンモニウム塩、リン酸エステル、スルホン酸塩、
脂肪族多価アルコール、脂肪族アルコールサルフェート
塩等のイオン性導電剤等があげられる。これらは単独で
用いてもよいし、二種以上併用してもよい。なかでも、
分散性の点から、c−TiO2 、c−SnO2が好まし
い。なお、上記「c−」とは、導電性を有するという意
味である。
例えばつぎのようにして作製することができる。すなわ
ち、まず、ゴムと樹脂およびその溶剤、ならびに必要に
応じて架橋剤、導電剤等をそれぞれ適宜に配合し、サン
ドミル等で分散することによりコーティング液を調製す
る。つぎに、図2に示すように、上記コーティング液を
槽20に収容する。一方、金属製の軸体(例えばアルミ
ニウム、ステンレス等)21を準備し、この軸体21を
垂直に立てて、槽20に収容されているコーティング液
中に繰り返し浸漬する。つぎに、所定の回数浸漬を繰り
返した後、コーティング液中から軸体21を引き上げ液
膜を形成する。そして、上記液膜を乾燥し溶剤を除去し
た後、加熱処理(例えば60〜180℃×60分間)を
行い、上記軸体21を抜き取ることにより、目的とする
無端ベルト(図1参照)を得ることができる。
電気抵抗が均一で、設備も大掛かりでなくコストも安い
等の点から、上述のコーティング法が好ましいが、この
方法に限定されるものではなく、例えば、スプレーコー
ティング法、多層押出成形法、インフレーション法等の
方法により作製しても差し支えない。
トの総厚みは、通常、50〜250μmであり、好まし
くは100〜200μmである。また、本発明の無端ベ
ルトは、内周長が200〜600mmで、幅が250〜
500mm程度のものが好ましい。このような寸法であ
ると、電子写真複写機等に組み込んで用いるのに適当な
大きさとなるからである。
単層構造のものに限定されるものではなく、2層以上の
多層構造であっても差し支えない。ただし、無端ベルト
を構成する構成層の少なくとも一層は、ゴムと樹脂との
ブレンド結合層でなければならない。なお、上記構成層
の最外層(単層構造の場合はその層)の外周面に、トナ
ー離型性に優れた現像剤担持層を形成しても差し支えな
い。
ルカラー複写機,フルカラープリンター等の中間転写体
として用いられるが、フルカラーではない単色の電子写
真複写機等の中間転写体として用いることもできる。
明する。
記に示す材料を準備した。
重量%)
量%)
1072J)
〕 住友デュレズ社製、スミライトレジンPR−13355
脂〕 住友デュレズ社製、スミライトレジンPR−12687
0−K
ナル社製、ケッチェンブラックEC)
ーパーベッカミンJ−820−60)
クD−550)
表に示す割合で配合し、これらをサンドミルで分散して
コーティング液を調製し、これを槽に収容した。一方、
金属製の軸体を準備し、上記槽に収容したコーティング
液中に上記軸体を略垂直に立てた状態で所定の回数浸漬
を繰り返した後、コーティング液中から軸体を引き上げ
液膜を形成した。ついで、この液膜を乾燥し溶剤を除去
した後、加熱処理(160℃×60分間)を行った。そ
の後、上記軸体を抜き取ることにより、単層構造のブレ
ンド結合層(厚み150μm)からなる無端ベルト(図
1参照)を作製した。
ートPN−20)100部と、導電剤であるカーボンブ
ラック(ケッチェンブラックインターナショナル社製、
ケッチェンブラックEC)10部と、溶剤であるN−メ
チル−2−ピロリドン(NMP)100部とを配合し、
ビーズミルを用いて分散して溶液を調整した。つぎに、
この溶液を円筒金型内に注入し、遠心成形した後、蓋を
取り外して、厚み150μmの単層構造の無端ベルトを
作製した。
ングプラスチックス社製、ユーピロンS−3000)1
00部に導電剤である導電性酸化チタン(三菱マテリア
ル社製、チタンブラック13M)43部を配合し、これ
らを樹脂混練機を用いて混練した。そして、これを押出
成形して、厚み150μmの単層構造の無端ベルトを作
製した。
アリングプラスチックス社製、ユーピロンS−300
0)に代えて、エチレン−四フッ化エチレン共重合体
(ETFE)〔ダイキン工業社製、ネオフロンEP−6
10〕を用いる以外は、比較例2と同様にして、無端ベ
ルトを作製した。
ンカクロロプレンS−40)40部と、レゾール型フェ
ノール樹脂(日立化成工業社製、ヒタノール2181)
60部と、導電剤であるカーボンブラック(ケッチェン
ブラックインターナショナル社製、ケッチェンブラック
EC)10部と、溶剤であるトルエン600部とを配合
し、これらをビーズミルで分散してコーティング液を調
製し、これを槽に収容した。一方、金属製の軸体を準備
し、上記槽に収容したコーティング液中に上記軸体を略
垂直に立てた状態で所定の回数浸漬を繰り返した後、コ
ーティング液中から軸体を引き上げ液膜を形成した。つ
いで、この液膜を乾燥し溶剤を除去した後、加熱処理
(160℃×60分間)を行った。その後、上記軸体を
抜き取ることにより、厚み150μmの単層構造の無端
ベルトを作製した。
8)30部と、PVB(電気化学工業社製、デンカブチ
ラール4000−2)70部と、溶剤であるMEK60
0部とを配合し、これらをビーズミルで分散してコーテ
ィング液を調製し、これを槽に収容した。一方、金属製
の軸体を準備し、上記槽に収容したコーティング液中に
上記軸体を略垂直に立てた状態で所定の回数浸漬を繰り
返した後、コーティング液中から軸体を引き上げ液膜を
形成した。ついで、この液膜を乾燥し溶剤を除去した
後、加熱処理(160℃×60分間)を行った。その
後、上記軸体を抜き取ることにより、厚み150μmの
単層構造の無端ベルトを作製した。
較例品の無端ベルトを用いて、下記の基準に従い、各特
性の評価を行った。これらの結果を、後記の表1〜表4
に併せて示した。
張り弾性率(MPa)を測定した。なお、引張り速度は
毎分10±2.0mmとした。強度の評価は、引張り弾
性率が400MPa以上のものを○とした。
屈曲性を評価した。なお、屈曲性の評価は、Foldi
ng Endurancetester MIT−D
(東洋精機社製)を用いて、荷重9.8N、サンプル
(無端ベルト)厚み150μmで行った。評価は、MI
T試験の回数が30回未満のものを×、30回以上で1
500回未満のものを△、1500回以上のものを○と
した。
の短冊を成形し、50mm間隔の標線を印した。本品を
以下の環境下で荷重をかけた状態で吊るし、72時間放
置した後、取り出し、荷重を取り除き、室温で3時間保
管後、標線間の距離を測定した。その距離より、変形率
(%)を計算した(保管条件35℃×85%RH、チャ
ック間距離70mm、標線間距離50mm、荷重1.5
MPa)。クリープ性の評価は、変形率が1%以下のも
のを◎、1%を超えて5%以下のものを○、5%を超え
て10%未満のものを△、10%以上のものを×とし
た。
ルト内周側8箇所をSRIS 2304に準じて表面電
気抵抗率を測定した。その最大値と最小値のばらつきを
桁で表した。印加電圧は500Vであった。評価は、ば
らつきが1桁以内のものを○、ばらつきが1桁を超える
ものを×とした。
市販のフルカラー電子写真複写機に組み込み、80g/
m2 紙によるハーフトーン、カラー画像の出力を行い、
初期画出し評価を行った。評価は、色ずれ、色抜け、む
ら等の画像不良がなく、良好な画像が得られたものを
○、色ずれ、色抜け、むら等の画像不良が発生したもの
を×とした。
フルカラー電子写真複写機に組み込み、80g/m2 紙
でフルカラー画像5万枚出力の耐久評価を行った。画出
し耐久評価中、ベルトに割れや亀裂が発生したものは評
価を中止し、正常にベルトが走行し、画出しできたもの
のみ耐久評価を継続した。ベルト割れ等の評価は、ベル
トに割れや亀裂が発生しなかったものを○、ベルトに割
れや亀裂が発生したものを×とした。また、画出し評価
は、色ずれ、色抜け、むら等の画像不良がなく、良好な
画像が得られたものを○、色ずれ、色抜け、むら等の画
像不良が発生したものを×とした。
曲性の双方のバランスに優れ、しかも電気抵抗が均一で
あるため、初期画出し評価に優れ、実機耐久でも走行中
のベルトの割れ等が発生せず、画出し評価に優れること
がわかる。なお、実施例2品は、架橋剤を配合していな
いが、ノボラック型カシュー変性フェノール樹脂(住
友デュレズ社製、スミライトレジンPR−12687)
中に架橋剤成分が配合されており、これによりNBRと
架橋している。
るため、実機耐久で走行中のベルトに割れ等が発生する
ことがわかる。比較例2品は、押出成形しているため、
電気抵抗が不均一で、初期画出し評価が劣るとともに、
屈曲性に劣るため、実機耐久で走行中のベルトに割れ等
が発生することがわかる。比較例3品は、押出成形して
いるため、電気抵抗が不均一で、初期画出し評価が劣る
とともに、実機耐久で画出し評価も劣ることがわかる。
比較例4品,5品は、樹脂とゴムとが直接反応して架橋
する組み合わせではなく、架橋剤も用いていないため、
樹脂とゴムとが化学結合等により結合しておらず、クリ
ープ性に劣ることがわかる。
表面が感光体に接するかもしくは近接した状態で周方向
に駆動される無端ベルトであって、周方向に沿う多層な
いし単層の構成層を備え、その層の少なくとも一層が、
ゴムと樹脂とのブレンド結合層で形成されている。その
ため、ゴムの屈曲性(柔軟性)により走行中のベルトの
割れ等を防止できるとともに、樹脂の強度により張架さ
れることによるベルトの伸び等も防止でき、しかも電気
抵抗が均一で優れた画像を得ることができる。
とが化学結合していると、クリープ性が向上するためベ
ルトの長期張架状態においても伸びが抑えられ、いっそ
う好ましい。
型フェノール樹脂およびレゾール型キシレン樹脂の少な
くとも一方を用い、かつ、上記熱硬化性樹脂と直接反応
するゴムとしてニトリル基含有量が30重量%以上のア
クリロニトリル−ブタジエンゴムを用いると、レゾール
型フェノール樹脂およびレゾール型キシレン樹脂のメチ
ロール基と、アクリロニトリル−ブタジエンゴムのニト
リル基とが反応し、クリープ性を向上させることができ
る。
ある。
である。
Claims (4)
- 【請求項1】 表面が感光体に接するかもしくは近接し
た状態で周方向に駆動される無端ベルトであって、周方
向に沿う多層ないし単層の構成層を備え、その層の少な
くとも一層が、ゴムと樹脂とのブレンド結合層で形成さ
れていることを特徴とする無端ベルト。 - 【請求項2】 ブレンド結合層中のゴムと樹脂とが化学
結合している請求項1記載の無端ベルト。 - 【請求項3】 ブレンド結合層に用いる樹脂が、ゴムと
直接反応する熱硬化性樹脂である請求項1または2記載
の無端ベルト。 - 【請求項4】 上記熱硬化性樹脂がレゾール型フェノー
ル樹脂およびレゾール型キシレン樹脂の少なくとも一方
であり、かつ、上記熱硬化性樹脂と直接反応するゴムが
ニトリル基含有量30重量%以上のアクリロニトリル−
ブタジエンゴムである請求項3記載の無端ベルト。
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JP (1) | JP3969080B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007291254A (ja) * | 2006-04-26 | 2007-11-08 | Starlite Co Ltd | 改質アクリロニトリルーブタジエンゴム |
WO2012011398A1 (ja) * | 2010-07-23 | 2012-01-26 | 太陽ホールディングス株式会社 | 導電性樹脂組成物 |
-
2001
- 2001-12-12 JP JP2001378907A patent/JP3969080B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2012011398A1 (ja) * | 2010-07-23 | 2012-01-26 | 太陽ホールディングス株式会社 | 導電性樹脂組成物 |
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JP3969080B2 (ja) | 2007-08-29 |
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