JP2002302537A - インクジェットヘッド製造用エポキシ樹脂組成物及びインクジェットヘッド製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッド製造用エポキシ樹脂組成物及びインクジェットヘッド製造方法

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JP2002302537A
JP2002302537A JP2001105215A JP2001105215A JP2002302537A JP 2002302537 A JP2002302537 A JP 2002302537A JP 2001105215 A JP2001105215 A JP 2001105215A JP 2001105215 A JP2001105215 A JP 2001105215A JP 2002302537 A JP2002302537 A JP 2002302537A
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epoxy resin
resin composition
curing
ink
inkjet head
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JP2001105215A
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Masahiro Yanai
將浩 谷内
Makoto Kunikane
真 国兼
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェットヘッドのインク流路部と液室
部の構成部材を接着する接着剤として用いられ、耐イン
ク性、特に耐アルカリ性を有し、長期浸漬後の部材間の
密着性を改善でき、剥離強度が高く、作業性良好なイン
クジェットヘッド製造用エポキシ樹脂組成物、及びその
エポキシ樹脂組成物を用いたインクジェットヘッド製造
方法の提供。 【解決手段】 (1)ビスフェノール型エポキシ樹脂及
び/又は脂環式エポキシ樹脂、硬化剤として熱カチオン
重合開始剤、及びイオン捕捉剤を含有することを特徴と
するインクジェットヘッド製造用エポキシ樹脂組成物。 (2)請求項1〜6の何れかに記載のエポキシ樹脂組成
物を用い1次硬化接着した後、更にアフターキュアする
ことを特徴とするインクジェットヘッド製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェットヘッ
ド製造用エポキシ樹脂組成物及びインクジェットヘッド
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、非接触で記
録材を直接記録紙上に記録することができる点、プロセ
スが非常にシンプルである点など、多くの特徴を有し、
更に、カラー記録方式としても非常に注目されている。
これまでインクジェット記録方式として各種の方式が提
案されてきたが、急速に商品化が進んでいるのは、Dr
op On Demand(DOD)方式である。この
DOD方式は、記録信号が入力された時のみインクを吐
出する方法であり、最も構成がシンプルであって、バブ
ルジェット(登録商標)方式とピエゾアクチュエータ方
式の二つの方式がある。バブルジェット(登録商標)方
式の提案は、特公昭61−59913号公報などでなさ
れている。この方式は、熱エネルギーにより発生するバ
ブルを利用するものであり、アクチュエータに相当する
ヒーターがインク流路の中に設置される。即ち、インク
を直接瞬間加熱することによりヒーター表面にバブルを
発生させ、このときの流路内のインク圧力上昇により滴
化インクを飛翔させる方式である。
【0003】ピエゾアクチュエータ方式の提案は、特公
昭60−8953号公報等でなされている。この方式
は、前記のバブルジェット(登録商標)方式の構成に対
し、アクチュエータであるピエゾ素子がインク流路の外
に設けられる点に特徴がある。このピエゾ素子方式の動
作概要は、加圧液室の壁面の一部が変形可能な構造を有
し、該壁面の外側に設けたピエゾ素子が印加電圧によっ
て変位することにより加圧液室内のインクに圧力を与
え、ノズルを通して該インクを噴射するものである。こ
の時の圧力上昇は、パルス的な上昇によって行なわれ、
インク噴射後は、ピエゾ素子の変位を元の位置に戻すこ
とで、インクタンク側から前記加圧室内にインクが補給
される。この方式の特徴は、ピエゾ素子が直接インクに
接しないため、該ピエゾ素子の部材選定に対インク適性
の制約を受けず、また、ピエゾ素子の効率的な設計を実
施することにより、該ピエゾ素子の発熱を抑えることが
でき、使用するインクについても耐熱性の制約が無い等
の利点を有することである。
【0004】また、半導体の微細加工技術を用いて形成
された微小構造のアクチュエータとしては、その駆動源
として静電気力を利用したものが知られている。例えば
静電気力を利用してインク液滴の吐出を行う静電方式イ
ンクジェットヘッドが特開平5−50601号公報、同
6−71882号公報に開示されている。この方式のイ
ンクジェットヘッドは、ノズルに連通しているインク流
路の底面が弾性変形可能な振動板として形成され、前記
振動板には、一定の間隔で基板が対向配置され、これら
振動板及び基板にそれぞれ対向電極が配置された構成と
なっている。対向電極の間に電圧を印加すると、それら
の間に発生する静電気力によって、振動板は基板の側に
静電吸引されて振動し、この振動により発生するインク
流路の内圧変動によって、ノズルからインク液滴が吐出
される。
【0005】このようなインクジェット記録方式を用い
るインクジェットヘッドにおいて、前記バブルジェット
(登録商標)方式、ピエゾアクチュエータ方式、静電方
式を問わず、インクの通る流路部や液室部は、常に弱ア
ルカリ性であるインクに浸漬された状態になるため、こ
れらを構成する材料同士、材料自体の部材間及び該材料
と基板との接合における信頼性が極めて重要である。従
って、このような流路部と液室部を接着する材料には、
まず耐インク性が要求され、更に接着強度、作業性など
も要求される。これまで、これらの部材を接着する方法
としては、各々のインクジェットヘッドに対応した方法
が種々検討されてきており、例えば、ドライフィルムや
感光性接着剤などの熱可塑性樹脂によって熱圧着したり
(特開平7−314675号公報等)、溶媒希釈型接着
剤を塗布後、溶媒を揮発させて高粘度接着剤とすること
により接着したり(特開平7−314697号公報
等)、主剤と硬化剤からなる2液性接着剤を別々に部材
(被着体)に塗布し、張り合わせ硬化後、溶剤洗浄した
り(特開平10−235875号公報)、エポキシ樹脂
接着剤を使用したり(特開平7−285223号公報、
特開平7−314671号公報、特開平8−16910
8号公報、特開平8−336975号公報等)、紫外光
を含む光により硬化する接着剤を使用する(特開平6−
143568号公報、特開平5−155017号公報、
特開平10−217489号公報等)など、種々の接着
工法が検討されてきた。
【0006】しかし、実際のところ、様々な要求仕様に
は対応できていないのが現状である。例えば、これま
で、前記流路部や液室部に使用する材料には、金属や樹
脂プレート、Si基板、感光性樹脂などが使用されてき
たが、これらの材料の中で、感光性樹脂は、フォトリソ
グラフィープロセスにより、所望の形状のインク流路を
容易に得ることができるため、前記流路部や液室部の材
料として広く使用されている。このような感光性樹脂と
しては、印刷板、プリント配線等におけるパターン形成
用として用いられてきたもの、或いはガラス、金属、セ
ラミックス等に対する光硬化型の塗料や接着剤として知
られているものがあるが、作業能率などの面からドライ
フィルムタイプの感光性樹脂フィルム(DFR)が主に
利用されてきた。しかしながら、このようなDFRの主
成分がアクリル樹脂であるために、長期に亘りインクに
浸漬すると、耐インク性、特に耐アルカリ性や基板への
密着性が低下するという問題が生じている。というの
は、染料の溶解度を向上させるためにインク自身が弱ア
ルカリ性になっており、これにより架橋度の比較的低い
アクリル樹脂が膨潤したり、残留未反応成分が溶解した
りすることに起因している。
【0007】また、溶媒揮発型高粘度接着においては、
元々粘度の高い接着剤組成であり、溶媒を揮発させた後
に均一に塗布膜を形成するのは困難であってムラになる
可能性が高く、接着が不均一になるという問題や揮発の
際に塗膜中にボイドを発生するという問題を抱えてい
る。また、2液型接着剤を用いて主剤と硬化剤をそれぞ
れの被着体面に塗布する場合は、ポットライフは長いが
作業性が悪いという問題がある。また、UV(紫外線)
硬化型接着剤においては、UV光が照射されない部分で
硬化不十分の部分が出来易く、そのままでは接着剤とし
て使用できず、熱硬化性接着剤との併用により改善を試
みているが、未反応モノマーが多量に硬化物中に残って
しまう可能性があり、耐インク性にも問題があり、接着
強度が低下する可能性もある。また、接着性を高めるた
めに弾性シリコーン接着剤を使用している例もあるが、
この種の接着剤はアルカリや溶媒に弱く、膨潤してしま
うという欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インクジェ
ットヘッドのインク流路部と液室部の構成部材を接着す
る接着剤として用いられ、耐インク性、特に耐アルカリ
性を有し、長期浸漬後の部材間の密着性を改善でき、剥
離強度が高く、作業性良好なインクジェットヘッド製造
用エポキシ樹脂組成物、及びそのエポキシ樹脂組成物を
用いたインクジェットヘッド製造方法の提供を目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、ビスフェノール型
エポキシ樹脂及び/又は脂環式エポキシ樹脂に、硬化剤
として熱カチオン重合開始剤、及びイオン捕捉剤を含有
させることによって、均一接着させ、硬化性を高め、耐
インク性を向上させ、部材間の密着性を高め、特に接着
強度を向上させることが出来る作業性良好なインクジェ
ットヘッド製造用エポキシ樹脂組成物が得られることを
見出し、本発明に至った。即ち、上記課題は次の1)〜
7)の発明(以下、本発明1〜7という)によって解決
される。 1) ビスフェノール型エポキシ樹脂及び/又は脂環式
エポキシ樹脂、硬化剤として熱カチオン重合開始剤、及
びイオン捕捉剤を含有することを特徴とするインクジェ
ットヘッド製造用エポキシ樹脂組成物。 2) 前記エポキシ樹脂の少なくとも1種が、硬化物に
可撓性を与える可撓性エポキシ樹脂であることを特徴と
する1)記載のインクジェットヘッド製造用エポキシ樹
脂組成物。 3) 可撓性エポキシ樹脂が、エーテルエラストマー添
加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、液状ウレタン樹脂
添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ
樹脂から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とす
る2)記載のインクジェットヘッド製造用エポキシ樹脂
組成物。 4) 更に反応性希釈剤を添加することを特徴とする
1)〜3)の何れかに記載のインクジェットヘッド製造
用エポキシ樹脂組成物。 5) 更に充填剤として無機充填剤及び/又は高分子粒
子を混合することを特徴とする1)〜4)の何れかに記
載のインクジェットヘッド製造用エポキシ樹脂組成物。 6) 熱カチオン重合開始剤が三フッ化ホウ素−アミン
錯体であることを特徴とする1)〜5)の何れかに記載
のインクジェットヘッド製造用エポキシ樹脂組成物。 7) 1)〜6)の何れかに記載のエポキシ樹脂組成物
を用いて1次硬化接着した後、アフターキュアすること
を特徴とするインクジェットヘッド製造方法。
【0010】以下、上記本発明について詳しく説明す
る。エポキシ樹脂は、他の接着剤用主剤に比べて硬化収
縮率が小さく、微細接着に有効である。本発明で用いる
ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えばビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、アルキル置換ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、アルキル置換ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールS型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA
型エポキシ樹脂などが挙げられる。本発明で用いる脂環
式エポキシ樹脂としては、例えば4〜7員環の環状脂肪
族基を有する脂環式エポキシ化合物が挙げられ、リモネ
ンジオキサイド、4−ビニルシクロヘキセンモノオキサ
イド、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル−
3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、ビ
ス−(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、
ビス−(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、
(2,3−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチ
ル)アジペート、ジシクロペンタジエンジオキサイド等
の環状脂肪族基とエポキシ基をそれぞれ1〜2個有する
5員環又は6員環の脂環族エポキシ化合物が好ましい。
また、多官能脂環式エポキシ樹脂、3官能、4官能の脂
環式エポキシ樹脂を使用すれば、架橋密度を向上させる
ことができ、耐インク性を向上させることも出来る。更
に、オキセタン環を有する脂環式エーテル化合物も使用
することができ、例えば、3−メチル−3−ヒドロキシ
メチルオキセタン、1,4−ビス〔(3−エチル−3−
オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン等が挙げられ
る。
【0011】脂環式エポキシ樹脂は、カチオン重合反応
性がビスフェノール型エポキシ樹脂よりも高く、硬化反
応性を向上させるのに有効であり、ビスフェノール型エ
ポキシ樹脂は、脂環式エポキシ樹脂に比べて接着強度を
高くできる。また、脂環式エポキシ樹脂とビスフェノー
ル型エポキシ樹脂を混合することにより、両者の混合比
を変えて硬化反応を制御することが可能となり、所要の
接着条件に合わせることが出来る。更に、他のエポキシ
樹脂としては、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル
型エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ポリスル
フィド変性エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、ポリ
アルキレングリコール型エポキシ樹脂等が挙げられる。
しかし、特に上記のものに限定されるわけではない。上
記各種エポキシ樹脂は単独で用いても混合して用いても
良い。また、上記エポキシ樹脂の内、例えばビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂等は固形であるが、例えばこ
れら固形エポキシ樹脂を粉砕して加熱した液状エポキシ
樹脂中に投入し、溶解させた後、放冷する方法で混合し
て用いれば良く、場合によっては、放冷過程で反応性希
釈剤などを混合することも出来る。固形エポキシ樹脂と
液状エポキシ樹脂の混合比は特に限定されない。
【0012】本発明で用いる可撓性エポキシ樹脂として
は、ウレタン変性エポキシ樹脂、ポリスルフィド変性エ
ポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂(例えばCTBN=
末端にカルボキシル基を持つブタジエン−アクリロニト
リル共重合液状ゴムや、ATBN=末端にアミノ基を持
つ同様のゴム、等による変性)、ポリアルキレングリコ
ール型エポキシ樹脂、エーテルエラストマー添加ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、液状ウレタン樹脂添加ビス
フェノールA型エポキシ樹脂等の液状エポキシ樹脂、ダ
イマー酸変性エポキシ樹脂等の固形エポキシ樹脂が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。これらの
樹脂は単独で用いても混合して用いても良い。また、こ
れら可撓性エポキシ樹脂を他のエポキシ樹脂に添加して
使用すると、反応性を落とさずに接着強度を向上させる
ことが出来るが、これは、他のエポキシ樹脂のみの場合
に比べて硬化物に可撓性が付与されるためである。ま
た、ポリスルフィド変性エポキシ樹脂、ポリアルキレン
グリコール系エポキシ樹脂は、ビスフェノール系エポキ
シ樹脂に比べて、硬化性がやや劣るものの、ポットライ
フを長くすることが出来、作業性も向上する。また、可
撓性エポキシ樹脂の中でも特に、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂にエーテルエラストマー又は液状ウレタン樹
脂を添加したものは、エラストマーやウレタン樹脂を混
合しているために非常に剥離強度が大きく、且つ硬化性
も高く、耐インク性も良好であってインクジェットヘッ
ド製造用エポキシ樹脂組成物に用いるエポキシ樹脂とし
て好適である。
【0013】また、本発明で用いる硬化剤は、熱カチオ
ン重合開始剤であれば良く、常温で液状又は固体のもの
を用いることができる。例えば、三フッ化ホウ素−モノ
エチルアミン錯体、三フッ化ホウ素−ベンジルアミン錯
体、三フッ化ホウ素−アニリン錯体、三フッ化ホウ素−
クロロアニリン錯体などの三フッ化ホウ素−アミン錯
体、及びこれらの液状化変性化合物、ベンジルスルホニ
ウム塩等のスルホニウム塩、トリス(アセチルアセトナ
ト)アルミニウムなどのアルミニウム錯体とジフェニル
ジメトキシシランなどのアルコキシシランからなる複合
化合物等が挙げられる。熱カチオン重合開始剤の配合量
は、エポキシ樹脂100重量部に対して、1〜20重量
部、好ましくは3〜15重量部である。1重量部未満で
あると硬化が不十分となり接着強度不足となる。また、
20重量部以上であると硬化物中のイオン性物質が多く
なり、耐インク性やインクジェットヘッド構成部材を腐
食する可能性が高くなり好ましくない。熱カチオン重合
開始剤は触媒的に作用するため、エポキシ樹脂に混合し
て使用する量が少なくて済み、インクジェットヘッド部
材を接着する際の耐インク性が良好となる。熱カチオン
重合開始剤の中では、エポキシ樹脂に対する溶解性、硬
化物の強度などの点から三フッ化ホウ素−アミン錯体が
好ましく、特に低温硬化性が良いことから、インクジェ
ットヘッド作製上、三フッ化ホウ素−芳香族アミン錯体
が好ましい。また、必要に応じて上記の硬化剤を2種以
上混合して使用してもよい。
【0014】本発明で用いるイオン捕捉剤は、インクジ
ェット部材の腐食防止や硬化物の耐インク性向上のため
に混合されるものであり、例えば粉末状のビスマス系、
アンチモン系、マグネシウム系、アルミニウム系、ジル
コニウム系、カルシウム系、チタン系、ズズ系及びこれ
らの混合系等の無機化合物が挙げられる。具体例として
は、東亜合成(株)製のイオン捕捉剤、商品名、IXE
−300(アンチモン系/両イオン捕捉剤)、IXE−
500(ビスマス系/陰イオン捕捉剤)、IXE−60
0(アンチモン、ビスマス混合系/両イオン捕捉剤)、
IXE−700(マグネシウム、アルミニウム混合
系)、IXE−800(ジルコニウム系/陰イオン捕捉
剤)、IXE−1100(カルシウム系)等がある。こ
れらは単独でも、必要に応じて2種以上を組み合わせて
用いてもよい。また、イオン捕捉剤は、熱カチオン重合
開始剤の種類にもよるが、熱カチオン重合開始剤1重量
部に対して好ましくは2重量部より多く8重量部未満、
より好ましくは4重量部以上6重量部以下とする。2重
量部以下とすると耐インク性が不良となり、また8重量
部以上とすると硬化性が低下し、接着強度が不足するの
で好ましくない。
【0015】本発明で用いる反応性希釈剤としては、低
粘度なエポキシ反応性希釈剤であれば使用することがで
き、例えば、n−ブチルグリシジルエーテル、アリルグ
リシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエー
テル、o−クレジルグリシジルエーテル、スチレンオキ
サイド、フェニルグリシジルエーテル、p−sec−ブ
チルフェニルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリ
レート、ジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリ
シジルエーテル、ジグリシジルアニリン、トリメチロー
ルプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグ
リシジルエーテル、ネオペンチルグリコールグリシジル
エーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエ
ーテル、アルキレンジグリシジルエーテル、ポリグリコ
ールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール
ジグリシジルエーテルなどが挙げられるがこれらに限定
されるものではない。これらは単独で用いても混合して
用いても良い。特に反応性基が2官能以上であることが
好ましく、例えば、ジグリシジルエーテル、ブタンジオ
ールジグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ネ
オペンチルグリコールグリシジルエーテル、シクロヘキ
サンジメタノールジグリシジルエーテル、アルキレンジ
グリシジルエーテル、ポリグリコールジグリシジルエー
テル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、
グリセリントリグリシジルエーテルなどが挙げられる。
これらは単独で用いても混合して用いても良い。
【0016】硬化性を向上させる必要がある場合は、低
粘度の脂環式エポキシ樹脂、リモネンジオキサイド、4
−ビニルシクロヘキセンモノオキサイド等を用いると良
い。また、反応性希釈剤を添加することにより、エポキ
シ樹脂組成物の粘度調整が容易にでき、種々の塗布工程
への対応が可能となる。特に固形エポキシ樹脂を混合す
る場合は粘度調整が必要であり有効である。また、2官
能以上であれば、硬化反応により硬化物の架橋密度を向
上させ、耐インク性を向上させることが出来るので、よ
り好ましい。また、理由は不明であるが、これら反応性
希釈剤をエポキシ樹脂組成物に添加して用いた場合、ポ
ットライフが長くなる傾向にあり、作業性を向上させる
ことが出来る。反応性希釈剤の量は、固形エポキシ樹脂
+液状エポキシ樹脂混合物100重量部に対して100
重量部以下が好ましい。この量が100重量部を越える
と、希釈効果はあるものの、ベースとなるエポキシ樹脂
組成物の硬化物そのものの特性が変化し、接着強度や耐
インク性が低下する。
【0017】本発明で用いる無機充填剤としては、カチ
オン重合性を抑制する塩基性充填剤でさえなければ何を
用いても構わない。塩基性充填剤を使用すると硬化不十
分になったり硬化性にバラツキが生じたりして接着強度
低下を引き起こすので好ましくない。特に好ましいの
は、4%水分散液のPHが塩基性でない酸化チタン及び
シリカを一種又は二種以上併用することである。その具
体例としては、シリカ(R972:PH=4.0〜5.
5、A200:PH=4.0〜4.5等)、酸化チタン
(P25:PH=3.5〜4.5、T805:PH=
3.0〜4.0等)が挙げられる。また、これら無機充
填剤の粒径は小さい方が好ましく、特に1μm以下、1
次粒子の粒径が30nm程度以下のものが好ましい。粒
径が1μmを超えると微細塗布接着が困難となり、更に
硬化接着時における染み出し防止効果が少なくなるので
好ましくない。無機充填剤を混合すると、エポキシ樹脂
組成物の粘度調整が容易に出来るので、種々の塗布粘度
に対応できると共に、硬化物の耐インク性を向上させる
ことが可能となる。
【0018】これら充填剤の添加量は、エポキシ樹脂組
成物や充填剤の種類により大きく変化するが、硬化物の
耐インク性などの面からもエポキシ樹脂100重量部に
対して100重量部以内が望ましい。100重量部を超
えると、粘度上昇によりエポキシ樹脂組成物の塗布性が
損なわれるし、接着性が劣化する傾向にあるので好まし
くない。充填剤の混合に際しては、均一分散するために
三本ロール等で混練し、微細化して併用することが望ま
しい。また、無機充填剤を使用する際にシランカップリ
ング剤及びチタンカップリング剤などを使用することが
望ましい。カップリング剤の添加量は、エポキシ樹脂組
成物の種類により大きく変化するが、無機充填剤を添加
したエポキシ樹脂組成物100重量部に対して5重量部
以下が好ましい。5重量部を越えると、樹脂の凝集力が
低下し、結果として接着力や信頼性が低下する。
【0019】また、本発明で用いる高分子粒子として
は、例えば、ポリエチレン粒子、ポリプロピレン粒子、
架橋ポリメチルメタクリレート粒子、架橋ポリスチレン
粒子、ポリウレタン粒子、フェノール樹脂粒子、エポキ
シ樹脂粒子等などが挙げられるが、これらに限定される
ものではない。高分子粒子を使用することにより、硬化
接着時の染み出しを防止したり硬化物に可撓性を与える
ことができるので接着強度が向上する。特に、架橋ポリ
アクリレート系粒子においてはエポキシ樹脂の硬化の
際、流動性の増したエポキシ樹脂をゲル化し、染み出し
防止に寄与するだけでなく、柔軟性を硬化物に付与する
こともでき、接着強度を増加させる効果もある。エポキ
シ樹脂組成物の粘度調整も混合量で任意に調整でき、塗
布工程などの作業性を良好にする。また、理由は不明で
あるが、架橋ポリアクリレート系粒子の添加がエポキシ
樹脂の硬化を促進する効果もあり、混合しない場合に比
べて、より低温での硬化接着が可能となる。
【0020】これら高分子粒子の粒径は小さい方が好ま
しく、特に1μm以下が好ましい。粒径が1μmを超え
ると、微細塗布接着が困難になると共に、硬化接着時に
おける染み出しの防止効果が少なくなり、接着強度も低
下する。高分子粒子の混合量は、染み出し防止などの点
からエポキシ樹脂100重量部に対して40重量部以下
が好ましい。40重量部を超えると粘度上昇によりエポ
キシ樹脂組成物の塗布性が損なわれる上に、耐インク性
が劣化する傾向にある。また、前記無機充填剤と高分子
粒子を併用することによって、一層効果が向上する。本
発明のエポキシ樹脂組成物は、バブルジェット(登録商
標)方式,ピエゾアクチュエータ方式、静電方式の何れ
の方式に対しても使用可能であり、インクジェットヘッ
ド製造における各部材の接着に使用できる。特にインク
に接する部材の接着において効果を発揮する。
【0021】次に、本発明のエポキシ樹脂組成物を用い
るインクジェットヘッド製造法について説明する。ここ
では、エポキシ樹脂組成物を用いる静電方式のインクジ
ェットヘッド製造法を取り上げて説明するが、この方式
に限定されるものでないことは言うまでも無い。まずS
i基板を用意し、その上に電極部及びギャップ部を形成
する。次に別のSi基板を用意し、これと前記電極部及
びギャップ部を形成したSi基板とを直接接合により接
合した後、100nmの厚さになるまで研磨するが、そ
の際、Si/Si直接接合以外に、本発明によるエポキ
シ樹脂組成物を使用して硬化接着する場合もある。次に
電極基板及びSi基板にエッチングマスクとなる窒化膜
をデポジション(付着)させ、裏面流路部と液室部をウ
ェットエッチングにより形成する。次にダイシングによ
りウエハ(Wafer)から各チップに切断する。次い
で、ドライエッチングにより電極取り出し部を作成(開
口)する。次いで、露出した個別電極とFPCケーブル
を異方性導電膜によって電気的に接続する。ケーブルに
はドライバICがワイヤーボンドによって搭載されてい
る。次にノズルプレートとアクチュエータを接着するた
めに、シリコン液室の上面にエポキシ樹脂組成物を塗布
する。また、振動板のギャップ(振動室の入り口)を封
止するために、エポキシ樹脂組成物を塗布する。次い
で、Ni電鋳により形成されたノズルプレートと、エポ
キシ樹脂組成物が塗布された静電アクチュエータを位置
合わせし、加圧を行い加熱硬化させ、静電方式インクジ
ェットヘッドを作製する。
【0022】上記のような製造方法で静電方式インクジ
ェットヘッドを製造するが、その際の接着方法につい
て、更に詳しく説明する。まず、エポキシ樹脂組成物の
硬化接着温度については、エポキシ樹脂組成物が硬化す
る温度であれば良く、硬化物の耐インク性、接着強度が
良好であるような硬化条件を満たしていれば良い。硬化
条件としては、気流中、常温〜130℃で30分〜7日
間であり、好ましくは室温〜120℃で60分〜2日間
の範囲である。なお、硬化条件はステップキュアを行っ
ても良い。例えば、60℃で圧着仮硬化し、加圧を解除
して120℃で本硬化するなどの多段階硬化接着も行う
ことも可能である。また、特に異種部材接着の場合、例
えばノズルプレートがNi電鋳により形成されたものの
場合、Si基板との加熱接着の際に各部材の線膨張係数
が異なるため硬化温度を高くすると反りが発生してしま
い、内部応力によりアクチュエータを破壊してしまう可
能性があるので、硬化接着温度は低い方が好ましい。な
お、硬化時間は硬化温度とエポキシ樹脂組成物の種類に
より変化するため、それぞれの硬化条件に従って決定さ
れる。
【0023】ポットライフは、作業性やコストの点か
ら、主剤と硬化剤を混合した後、1時間以上であること
が好ましい。また、混合後、素早く凍結し硬化反応を止
めて保存すれば、更にポットライフを伸ばすこともでき
る。1次硬化のみでも十分であるが、常温硬化や低温硬
化(1次硬化)後に、アフターキュアすることで、硬化
性、架橋密度が向上し、耐インク性や接着性を向上させ
ることができる。アフターキュア温度は通常のエポキシ
樹脂組成物の硬化温度域であれば良い。なお、1次硬化
接着を常温又は低温で行っているため、線膨張係数の異
なる異種部材接着であってアフターキュア温度が高温の
場合でも、反りの発生が抑制されるので問題はない。ア
フターキュア時間は硬化温度とエポキシ樹脂組成物の種
類により変化するが、その組成物の標準硬化温度及び時
間であることが好ましい。このようなアフターキュアを
することで、水分や被着有機物をエージングし、インク
注入前の前処理になるという効果もある。硬化接着の際
の各部材の接着圧は、エポキシ樹脂組成物の粘度によっ
て変動はあるが、0.5〜10kgf/cmであるこ
とが好ましい。0.5kgf/cmより小さい圧力で
加圧接着すると、接着層厚を制御することが困難とな
り、接着ムラを引き起こし、接着強度の低下につなが
る。また、10kgf/cmを超えると、エポキシ樹
脂組成物が加熱硬化接着の際に流動し、接着面より流れ
出てしまい、各部材間にエポキシ樹脂組成物が殆ど残ら
ないため接着強度が低下し、インク流路に接している部
位ではインクの滲み出しが起こる可能性もあり好ましく
ない。
【0024】次に、これらエポキシ樹脂組成物の塗布方
法について述べると、各部位又は部材によって異なる
が、一般に使用される均一塗布方法であれば良く、例え
ばスクリーン印刷法、スピンコート法、転写法などが挙
げられるが、これらに限定されるものではない。更にエ
ポキシ樹脂組成物塗布膜の厚みは、各部材の接着及びイ
ンクジェットヘッドの性能に影響を及ぼさない範囲であ
れば良い。しかし、液室上面に塗布する場合は、転写法
により塗布膜厚をコントロールする必要があるので、ド
クターブレードでローラー上にエポキシ樹脂組成物を薄
膜状に塗布し、転写パッドによりローラーからエポキシ
樹脂組成物を転写し、更に転写パッドから液室上面にエ
ポキシ樹脂組成物を転写する方法を採用する。また、ノ
ズルプレートがNi電鋳やSUSで形成されたものであ
る場合、加熱硬化接着すると、線膨張係数の違いにより
反りを発生し、内部応力によりアクチュエータを破壊し
てしまう可能性がある。その対策として、ノズルプレー
トの線膨張係数を同等とした部材を使用すれば、反りの
発生を押さえ、更に硬化温度をフレキシブルにすること
ができ、つまり硬化温度を上昇させることが可能とな
り、更に耐インク性や接着強度を向上させることが可能
となる。具体例としてはNi−鉄合金を使用すればよ
く、特にSi基板と線膨張係数を同等にするNi含有率
は30〜50%であり、特に好ましくは32〜40%で
ある。この範囲以外では線膨張係数がNi単独の場合と
同等であり、Ni−鉄合金を使用する意味がない。
【0025】
【実施例】以下、実施例、比較例、及び製造例により本
発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例及
び製造例により限定されるものではない。また、実施例
及び比較例中「部」とあるのは「重量部」である。な
お、得られたインクジェットヘッド製造用エポキシ樹脂
組成物は以下のような試験により評価した。 ≪エポキシ樹脂組成物評価方法≫ (i)接着性:剥離強度試験、引っ張り強度試験 ・剥離強度試験: 厚さ50μmのNi/Siウエハを
エポキシ樹脂組成物により接着し、20mm/minの
速度で剥離強度を測定した。評価基準は次のとおりであ
る。 ○:200gf/cm以上 △:100−200gf/cm ×:100gf/cm以下 ・引っ張り強度試験: Ni/Siウエハを接着(接着
面積:1cm)後、SUSブロック(10mm×10
mm×30mm)に接合し、50mm/minの速度で
引っ張り強度を測定した。評価基準は次のとおりであ
る。 ○:50kgf/cm以上 △:10−50kgf/cm ×:10kgf/cm (ii)接着信頼性:剥離強度試験、引っ張り強度試験 硬化接着後、サンプルの耐インク試験(インク浸漬、5
0℃40時間超音波)を行い、次いで剥離強度試験及び
引っ張り強度試験を行った。評価基準は、剥離強度試験
100gf/cm以上、且つ、引っ張り強度試験10
kgf/cm以上のものを○とし、それ以外のものを
×とした。 (iii)耐インク性 エポキシ樹脂組成物の硬化物を、市販のインクジェット
用インクに浸漬し(50℃、40時間、超音波)、膨潤
率を測定した。評価基準は次のとおりである。 ○:膨潤率5%以下 ×:膨潤率が5%を超えるもの (iv)塗布性:連続塗布が可能で、塗布膜が均一である
ものを○とし、そうでないものを×とした。 (v)染み出し:硬化接着後、染み出しのないものを○
とし、染み出しのあるものを×とした。 (vi)硬化温度:130℃以下のものを○とし、130
℃を超えたものを×とした。 (vii)ポットライフ:エポキシ樹脂組成物を調整(エ
ポキシ樹脂と硬化剤を混合)後、室温で1時間以上のポ
ットライフがあるものを○とし、1時間未満のものを×
とした。
【0026】≪インクジェットヘッド製造例≫ここで
は、エポキシ樹脂組成物を用いる静電方式のインクジェ
ットヘッド製造方法について説明するが、この方式に限
定されるものではない。図1および図2は静電方式イン
クジェットヘッドの製造工程を示す平面図である。ま
ず、図1(a)に示すように、P型(100)Si基板
201を用意し、その上に電極部202及びギャップ部
203を形成する。次に、図1(b)に示すように、ボ
ロンを注入した(110)Si基板204を用意し、前
記電極部及びギャップ部を形成したP型(100)Si
基板201とボロンを注入した(110)Si基板20
4を直接接合により接合し、100nmの厚さになるま
で研磨を行う。次に、電極基板201及びSi基板にエ
ッチングマスクとなる窒化膜をデポジション(付着)さ
せ、図1(c)に示すように裏面流路部205、液室部
206をウェットエッチングにより形成する。次に、ダ
イシングによりウエハ(Wafer)から各チップに切
断する。次に、図2(a)に示すように電極取り出し部
209をドライエッチングにより形成(開口)する。次
に、図2(b)に示すように、露出した個別電極210
とFPCケーブルを異方性導電膜によって電気的に接続
する。ケーブルにはドライバICがワイヤーボンドによ
って搭載されている。次に、ノズルプレートとアクチュ
エータを接合するために、シリコン液室の上面にエポキ
シ樹脂組成物を塗布する。また、振動板のギャップ(振
動室の入り口)を封止するために、エポキシ樹脂組成物
を塗布する。最後に、図2(c)に示すように、Ni電
鋳により形成されたノズルプレート212と、エポキシ
樹脂組成物が塗布された静電アクチュエータを位置合わ
せし加圧を行い加熱硬化させる。
【0027】図3はアクチュエータ部の製造工程を示す
断面図である。また、図4は静電方式インクジェットヘ
ッドの斜視図を示している。図3(a)に示すように、
P型(100)Si基板301(厚さ625nm)を用
意し、2nmの厚さの酸化膜302をウェット酸化によ
り形成した。酸化条件は1050℃、18.5時間であ
る。次に、図3(b)に示すように、グラデーションマ
スクを用いてレジストのパターンニングを行い、ドライ
エッチング及びウェットエッチングにより酸化膜のパタ
ーンニングを行った。グラデーションマスクを用いて電
極形状を形成することにより非平行のギャップを形成す
ることができ、低電圧化に有利な電極形状とすることが
可能となる。次に図3(c)に示すように、電極となる
TiN303を200nmの厚さにスパッタ法で形成し
た。次に、TiNを個別電極用とするためにエッチング
により分離し、次いで電極保護膜としてシリコン酸化膜
304を150nmの厚さに形成した。次に、電極部以
外の前記シリコン酸化膜及びTiNを各々ドライエッチ
ング、ウェットエッチングにより除去した。次に、図3
(d)に示すようにボロンを注入した厚さ400nmの
(110)Si基板305を900〜1000℃で直接
接合により接合し、次いで100nmの厚さになるまで
研磨した。次にSi基板301及びSi基板305に窒
化膜を積層後、パターンニングをして図3(e)に示す
ように、ウェットエッチングによりSi基板301に裏
面流路306を形成した。次に、図3(f)に示すよう
に液室部307をウェットエッチングにより形成した。
次に、ボロン注入Si基板及びシリコン酸化膜をエッチ
ングして裏面流路の開口を行った。続いて、メタルマス
クを介してアルミをデポジション(付着)させることに
より液室の共通電極部を形成した。ここでダイシングに
よりチップ単位に切断し、次いで、図3(g)に示すよ
うに、電極取り出し部308をドライエッチングにより
形成(開口)した。更に電極取り出し領域のTiN上の
シリコン酸化膜をドライエッチングにより除去した。以
上のようにして静電方式インクジェットヘッドのアクチ
ュエータ部の作製を行った。
【0028】次に上記のようにして作製した静電アクチ
ュエータ401とFPCケーブル402を異方性導電膜
によって電気的に接続した。FPCケーブルにはドライ
バIC403がワイヤーボンドによって搭載されてい
る。そして、ノズルプレート404とアクチュエータを
接着するために、シリコン液室の上面にエポキシ樹脂組
成物を塗布した。また、振動板のギャップ(振動室の入
り口)を封止するために、エポキシ樹脂組成物を塗布し
た。なお、振動室内部に湿気が入り込むと振動板が変位
しなくなってしまうが、エポキシ樹脂組成物を使用すれ
ば、耐湿性も良好となる。また、ノズルプレートとシリ
コン液室の位置決めをするために、ディスペンサーを用
いてシリコン液室のエポキシ樹脂組成物塗布領域405
にエポキシ樹脂組成物を塗布した。そして、Ni電鋳に
より形成されたノズルプレートと、エポキシ樹脂組成物
が塗布された静電アクチュエータを位置合わせし、エポ
キシ樹脂組成物を一次加圧加熱硬化させた。次いで、所
定温度、所定時間アフターキュアを行い、完全硬化させ
て接着した。また、インク供給タンク又はインクカート
リッジからインクを供給するためのジョイント部406
と、フィルター407が熱溶着されたフレーム408を
接着した。フレームにアクチュエータとノズルプレート
を接着するためのエポキシ樹脂組成物を塗布し、アクチ
ュエータの位置合わせをして接着を行った。上記静電方
式インクジェットでは、個別電極にパルス電圧を印加す
ることにより、振動板が静電気力によって電極側に変形
し、インクが共通液室から流体抵抗部を通って圧力発生
室に流入し、圧力発生室の体積が増加する。そして、パ
ルス電圧が解除されると静電気力が無くなり、振動板が
元の状態に戻るので、振動板の弾性力によって圧力発生
室の圧力が上昇し、ノズル孔からインクが噴射される。
【0029】 実施例1 ・脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学社製、セロキサイド2021) 30部 ・ビスフェノール型エポキシ樹脂 70部 (油化シェルエポキシ社製、エピコート828) ・熱カチオン重合開始剤(三新化学社製、サンエイドSI−60) 1部 ・イオン捕捉剤(東亜合成社製、IXE−600) 3部 上記処方の化合物を攪拌混合し、エポキシ樹脂組成物を
得た。この組成物を用い、Ni板とSiウエハを重ね合
わせ、硬化条件:120℃、1時間、加圧2kgf/c
で接着強度試験用サンプル及び耐インク性試験用サ
ンプルを作製した。このサンプルに対し、前記評価方法
に従って評価した結果を表1に示した。また、このエポ
キシ樹脂組成物を使用すると、特に引っ張り強度が向上
した。
【0030】比較例1 実施例1におけるイオン捕捉剤は混合せず、エポキシ樹
脂をビスフェノール型エポキシ樹脂100部のみとし、
熱カチオン重合開始剤の代りに固形硬化剤ポリアミン変
性アダクト(旭電化社製:アデカハードナーEH−40
70S)60部を使用する点以外は実施例1と同様にし
てエポキシ樹脂組成物を作製し、この組成物を塗布後、
実施例1と同様の硬化条件で硬化サンプルを作製した。
このサンプルに対し、前記評価方法に従って評価した結
果を表1に示した。
【0031】 実施例2 ・脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学社製、セロキサイド2021) 30部 ・ビスフェノール型エポキシ樹脂 50部 (油化シェルエポキシ社製、エピコート806) ・可撓性エポキシ樹脂(東レ・チオコール社製:フレップ50) 20部 ・熱カチオン重合開始剤(三新化学社製、サンエイドSI−60) 1部 ・イオン捕捉剤(東亜合成社製、IXE−600) 3部 上記処方の化合物を攪拌混合し、エポキシ樹脂組成物を
得た。この組成物を用い、Ni板とSiウエハを重ね合
わせ、硬化条件:120℃、1時間、加圧2kgf/c
で接着強度試験用サンプル及び耐インク性試験用サ
ンプルを作製した。このサンプルに対し、前記評価方法
に従って評価した結果を表1に示した。また、このエポ
キシ樹脂組成物を使用すると、硬化物に可撓性が付与さ
れ、特に剥離強度向上した。
【0032】比較例2 実施例2におけるイオン捕捉剤は混合せず、エポキシ樹
脂をビスフェノール型エポキシ樹脂100部のみとし、
熱カチオン重合開始剤の代りに固形硬化剤ポリアミン変
性アダクト(旭電化社製:アデカハードナーEH−37
31S)60部を使用する点以外は実施例2と同様にし
てエポキシ樹脂組成物を作製し、この組成物を塗布後、
実施例2と同様の硬化条件で硬化サンプルを作製した。
このサンプルに対し、前記評価方法に従って評価した結
果を表1に示した。
【0033】 実施例3 ・脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学社製、セロキサイド2021) 30部 ・ビスフェノール型エポキシ樹脂 70部 (油化シェルエポキシ社製、エピコート828) ・熱カチオン重合開始剤 5部 (日本エアープロダクツ社製、アンカー1170) ・イオン捕捉剤(東亜合成社製、IXE−600) 15部 上記処方の化合物を攪拌混合し、エポキシ樹脂組成物を
得た。この組成物を用い、Ni板とSiウエハを重ね合
わせ、硬化条件:80℃、4時間、加圧1.5kgf/
cmで接着強度試験用サンプル及び耐インク性試験用
サンプルを作製した。このサンプルに対し、前記評価方
法に従って評価した結果を表1に示した。また、このエ
ポキシ樹脂組成物を使用すると、特に硬化温度を低下さ
せることができ、硬化性が向上した。更に、引っ張り強
度も向上した。
【0034】比較例3 実施例3におけるイオン捕捉剤は混合せず、エポキシ樹
脂をビスフェノール型エポキシ樹脂100部のみとし、
熱カチオン重合開始剤の代りに固形硬化剤ジシアンジア
ミド(旭電化社製:アデカハードナーEH−3636A
S)8部を使用する点以外は実施例3と同様にしてエポ
キシ樹脂組成物を作製し、組成物を塗布後、実施例3と
同様の硬化条件で硬化サンプルを作製した。このサンプ
ルに対し、前記評価方法に従って評価した結果を表1に
示した。
【0035】 実施例4 ・脂環式可撓性エポキシ樹脂 30部 (ダイセル化学社製、セロキサイド2081) ・可撓性エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、YX310) 70部 ・熱カチオン重合開始剤 5部 (日本エアープロダクツ社製、アンカー1170) ・イオン捕捉剤(東亜合成社製、IXE−600) 15部 上記処方の化合物を攪拌混合し、エポキシ樹脂組成物を
得た。この組成物を用い、Ni板とSiウエハを重ね合
わせ、硬化条件:80℃、4時間、加圧2kgf/cm
で接着強度試験用サンプル及び耐インク性試験用サン
プルを作製した。このサンプルに対し、前記評価方法に
従って評価した結果を表1に示した。また、このエポキ
シ樹脂組成物を使用すると、特に硬化物に可撓性が付与
され、剥離強度が向上する上に、耐インク性に対して、
より信頼性の高い硬化物が得られた。
【0036】比較例4 イオン捕捉剤は混合せず、エポキシ樹脂はポリアルキレ
ングリコール型エポキシ樹脂(三洋化成製、PP300
P)100部のみとし、熱カチオン開始剤の代りに固形
硬化剤ポリアミン変性アダクト(旭電化社製:アデカハ
ードナーEH−4070S)38部を使用する点以外は
実施例3と同様にしてエポキシ樹脂組成物を作製し、こ
の組成物を塗布後、実施例4と同様の硬化条件で硬化サ
ンプルを作製した。このサンプルに対し、前記評価方法
に従って評価した結果を表1に示した。
【0037】 実施例5 ・脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学社製、セロキサイド2021) 20部 ・固形エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、エピコート1001)30部 ・可撓性エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、YX310) 30部 ・反応性希釈剤(ダイセル化学社製、セロキサイド3000) 20部 ・熱カチオン重合開始剤 5部 (日本エアープロダクツ社製、アンカー1170) ・イオン捕捉剤(東亜合成社製、IXE−600) 15部 上記処方の化合物を攪拌混合し、エポキシ樹脂組成物を
得た。この組成物を用い、Ni板とSiウエハを重ね合
わせ、硬化条件:80℃、4時間、加圧2kgf/cm
で接着強度試験用サンプル及び耐インク性試験用サン
プルを作製した。このサンプルに対し、前記評価方法に
従って評価した結果を表1に示した。また、このエポキ
シ樹脂組成物を使用すると、反応性希釈剤が粘度調整に
効果を発揮し、塗布性を向上させることが出来、作業性
が良好となった。
【0038】比較例5 実施例5における反応性希釈剤を添加せず、イオン捕捉
剤は混合せず、エポキシ樹脂を固形エポキシ樹脂100
部のみとし、熱カチオン重合開始剤の代りに固形硬化剤
ジシアンジアミド(旭電化社製:アデカハードナーEH
−3636AS)8部を使用し、溶媒としてメチルカル
ビトールを40部使用する点以外は実施例5と同様にし
てエポキシ樹脂組成物を作製し、この組成物を塗布後、
溶媒を温風送風乾燥して蒸発させ、次いで実施例5と同
様の硬化条件で硬化サンプルを作製した。このサンプル
に対し、前記評価方法に従って評価した結果を表1に示
した。
【0039】 実施例6 ・脂環式可撓性エポキシ樹脂 20部 (ダイセル化学社製、セロキサイド2081) ・可撓性エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、YX310) 60部 ・反応性希釈剤(ダイセル化学社製、セロキサイド3000) 20部 ・熱カチオン重合開始剤 5部 (日本エアープロダクツ社製、アンカー1170) ・イオン捕捉剤(東亜合成社製、IXE−600) 15部 ・高分子粒子(アクリル粒子:日本ゼオン社製、F351) 10部 ・無機充填剤:(無定型シリカ:日本エアロジル社製、R972) 5部 ・シランカップリング剤 組成物全重量に対して3重量% (信越シリコーン社製、KBM403) 上記処方の化合物を攪拌混合し、エポキシ樹脂組成物を
得た。この組成物を用い、Ni板とSiウエハを重ね合
わせ、硬化条件:80℃、4時間、加圧3kgf/cm
で接着強度試験用サンプル及び耐インク性試験用サン
プルを作製した。このサンプルに対し、前記評価方法に
従って評価した結果を表1に示した。また、このエポキ
シ樹脂組成物を使用すると、特に無機充填剤、高分子粒
子により硬化時の染み出しが防止でき、更に高分子粒子
併用で硬化物に可撓性が付与され、剥離強度が向上し
た。
【0040】比較例6 実施例6における高分子粒子及び無機充填剤を添加せ
ず、ビスフェノール型エポキシ樹脂を固形エポキシ樹脂
(油化シェルエポキシ社製、エピコート1001)10
0部のみとし、固形硬化剤尿素変性アダクト(富士化成
社製:フジキュア−FXE−1000)12部を使用
し、溶媒としてメチルカルビトールを40部使用する点
以外は実施例6と同様にしてエポキシ樹脂組成物を作製
し、この組成物を塗布後、溶媒を温風送風乾燥し、次い
で同様の硬化条件で硬化サンプルを作製した。このサン
プルに対し、前記評価方法に従って評価した結果を表1
に示した。
【0041】実施例7 (1次硬化接着後、アフターキュア硬化)実施例4で作
製したエポキシ樹脂組成物を、60℃で1時間硬化した
後、100℃、2時間アフターキュアする点以外は実施
例4と同様にしてサンプルを作製した。このサンプルに
対し、前記評価方法に従って評価した結果を表1に示し
た。また、インクジェットヘッド製造例に従って、イン
クジェットヘッドを作製したところ、ノズル孔からイン
クが噴射され、インクジェットヘッドの歪みがないもの
が得られた。また、アフターキュア硬化する製造方法を
使用することで、諸特性に変化なく、特に一段階接着よ
りも低温で仮接着することが出来るので、硬化温度を低
くすることが出来、インクジェットヘッドの歪みを低減
できた。
【0042】
【表1】 *)比較例3、5は硬化不十分、6は未硬化
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、総じて、インクジェッ
トヘッドのインク流路部と液室部を構成する部材を接着
する接着剤として用いられる、耐インク性、特に耐アル
カリ性を有し、長期浸漬後の部材間の密着性を改善する
ことができ、剥離強度が高く、作業性良好なインクジェ
ットヘッド製造用エポキシ樹脂組成物を提供することが
出来、更にその樹脂組成物を使用した本発明の製造方法
により優れたインクジェットヘッドを提供することが出
来る。個別的には、本発明1によれば、均一接着させ、
硬化性を高め、耐インク性を向上させ、部材間の密着性
を高め、特に引っ張り強度を向上させることができる作
業性良好なインクジェットヘッド製造用エポキシ樹脂組
成物を提供することが出来る。本発明2によれば、部材
間の密着性を高め、特に剥離強度を向上させたインクジ
ェットヘッド製造用エポキシ樹脂組成物を提供すること
が出来る。本発明3によれば、特に硬化性を高め、剥離
強度を増加させ、耐インク性の良好なインクジェットヘ
ッド製造用エポキシ樹脂組成物を提供することが出来
る。本発明4によれば、粘度調整が出来、作業性が良好
なインクジェットヘッド製造用エポキシ樹脂組成物を提
供することが出来る。本発明5によれば、充填剤として
無機充填剤及び/又は高分子粒子を混合することで、粘
度調整が出来、作業性が良好で、硬化接着する際の染み
出し防止ができ、その上高分子粒子の併用により、可撓
性を更に付与でき、剥離強度が良好となるインクジェッ
トヘッド製造用エポキシ樹脂組成物を提供することが出
来る。本発明6によれば、特に低温硬化を可能としたイ
ンクジェットヘッド製造用エポキシ樹脂組成物を提供す
ることが出来る。本発明7によれば、インクジェットヘ
ッドの歪みが小さく、インクジェットヘッド本体にかか
る応力を小さくさせる耐インク性の良好なインクジェッ
トヘッド製造方法を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】静電方式インクジェットヘッドの製造工程を示
す平面図。 (a) P型(100)Si基板201の上に、電極部
202及びギャップ部203を形成する工程。 (b) 電極部及びギャップ部を形成したP型(10
0)Si基板201とボロンを注入した(100)Si
基板204を接合する工程。 (c) 裏面流路部205及び液室部206をウェット
エッチングにより形成する工程。
【図2】静電方式インクジェットヘッドの製造工程を示
す平面図(図1の続き)。 (a) 電極取り出し部209を形成(開口)する工
程。 (b) 露出した個別電極210とFPCケーブルを異
方性導電膜によって電気的に接続する工程。 (c) ノズルプレート212と、静電アクチュエータ
を位置合わせし加圧を行い加熱硬化させる工程。
【図3】アクチュエータ部の製造工程を示す断面図。 (a) P型(100)Si基板301に酸化膜302
を形成する工程。 (b) 非平行のギャップを形成する工程。 (c) 電極となるTiN303を形成する工程、及び
TiNを分離し、次いでシリコン酸化膜304を形成す
る工程、及び電極部以外の前記シリコン酸化膜及びTi
Nを除去する工程。 (d) ボロンを注入した(110)Si基板305を
接合し、次いで研磨する工程。 (e) 電極基板301に裏面流路306を形成する工
程。 (f) 液室部307を形成し、裏面流路の開口を行
い、続いて、液室の共通電極部を形成し、ダイシングに
よりチップ単位に切断する工程。 (g) 電極取り出し部308を形成(開口)し、電極
取り出し領域のTiN上のシリコン酸化膜を除去する工
程。
【図4】静電方式インクジェットの斜視図。
【符号の説明】
201 Si基板 202 電極部 203 ギャップ部 204 Si基板 205 裏面流路部 206 液室部 209 電極取り出し部 210 個別電極 212 ノズルプレート 301 Si基板 302 酸化膜 303 TiN 304 シリコン酸化膜 305 Si基板 306 裏面流路 307 液室部 308 電極取り出し部 401 静電アクチュエータ 402 FPCケーブル 403 ドライバIC 404 ノズルプレート 405 シリコン液室のエポキシ樹脂組成物塗布領域 406 インクカートリッジからインクを供給するため
のジョイント部 407 フィルター 408 フレーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/00 B41J 3/04 103H Fターム(参考) 2C057 AF70 AG54 AP22 AP24 AP25 AP33 AP52 AP57 AQ02 BA03 BA15 4J002 AC103 BB035 BB125 BC035 BG065 CC005 CD005 CD014 CD02X CD024 CD044 CD05W CD06X CD08X CD13X CD134 CD20X CH003 CH023 CK023 CK025 CN023 DA097 DA117 DE139 DJ019 EE046 EL028 EV296 EX036 EY016 FD015 FD019 FD037 FD146 FD204 FD208 GM00 HA01 4J036 AB01 AB07 AC08 AD04 AD08 AD20 AJ08 CD04 CD09 CD12 CD15 DC19 FA01 FA05 FA11 FB02 FB03 FB07 FB10 FB12 GA03 GA17 JA05 JA06 JA15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビスフェノール型エポキシ樹脂及び/又
    は脂環式エポキシ樹脂、硬化剤として熱カチオン重合開
    始剤、及びイオン捕捉剤を含有することを特徴とするイ
    ンクジェットヘッド製造用エポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記エポキシ樹脂の少なくとも1種が、
    硬化物に可撓性を与える可撓性エポキシ樹脂であること
    を特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド製造
    用エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 可撓性エポキシ樹脂が、エーテルエラス
    トマー添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、液状ウレ
    タン樹脂添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂環式
    エポキシ樹脂から選ばれた少なくとも1種であることを
    特徴とする請求項2記載のインクジェットヘッド製造用
    エポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 更に反応性希釈剤を添加することを特徴
    とする請求項1〜3の何れかに記載のインクジェットヘ
    ッド製造用エポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 更に充填剤として無機充填剤及び/又は
    高分子粒子を混合することを特徴とする請求項1〜4の
    何れかに記載のインクジェットヘッド製造用エポキシ樹
    脂組成物。
  6. 【請求項6】 熱カチオン重合開始剤が三フッ化ホウ素
    −アミン錯体であることを特徴とする請求項1〜5の何
    れかに記載のインクジェットヘッド製造用エポキシ樹脂
    組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れかに記載のエポキシ
    樹脂組成物を用いて1次硬化接着した後、アフターキュ
    アすることを特徴とするインクジェットヘッド製造方
    法。
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