JP5215609B2 - 接着層の形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、工業製品を製造する際に適した接着層の形成方法及び接着性樹脂溶液であり、特に、半導体産業分野において基板上に接着層の微細パターニングを得るために好適な接着層の形成方法に関するものである。
被接着面上への接着層の形成は、接着剤を被接着面上に塗布することにより行われるが、塗付の方法は、被接着面として用いられるものや接着剤の種類等により適宜選択されるものである。
そして、従来、半導体製造分野における半導体基板への接着層の形成は、被接着面が半導体基板であり薄く、製造する半導体チップのサイズが微細化しているため、ここで形成する接着層も、細く、薄く形成することが求められ、これまで、例えば、ディスペンス、スタンピング等の方法により行われて来た。
しかしながら、ディスペンス、スタンピング等の方法においては、接着層の厚さを数μm程度の薄膜として形成することが困難であり、また、塗付量にもバラツキが生じ易く、安定して均一な接着層を形成することが困難であった。
さらに、半導体チップの接着の用途には、フィルム状の接着剤も用いられているが、ハンドリング性が求められる等の観点から、やはりある程度以上は薄くするのが困難で、薄膜が出来ないし、コストも高くつく等の問題点があった。
また、パターニングについては、スクリーン印刷方法も考えられるが、この場合、厚さが5μm程度の薄膜塗付は困難で、また、接着層形成の操作において、装置が接着層の形成面に触れることから、基板がシリコンウエファー等の場合は、基板自体を破損してしまう危険性が生じる等の問題点があった。
そこで、本発明は、このような各種の接着剤層の形成方法、即ち、ディスペンス、スタンピング、スクリーン印刷方法等の持つ欠点を克服し、薄膜の接着層を安定して形成することができる接着層の形成方法を提供しようとするものである。
本発明者らは、鋭意検討を進めた結果、硬化可能な樹脂と揮発性溶媒とからなる接着性樹脂溶液を用いて、非接触型の塗付装置により塗布を行なうことでこれら問題点を解消することができることを見出し、本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の接着層の形成方法は、被接着面上に、硬化可能な樹脂からなる溶質と揮発性溶媒とからなる接着性樹脂溶液を、非接触型の塗付装置を用いて選択的に塗布する塗布工程と、被接着面上に塗付された接着性樹脂溶液中の溶媒を除去する溶媒除去工程と、を有することを特徴とするものである。
また、このとき用いる接着性樹脂溶液としては、熱硬化性樹脂からなる溶質と揮発性有機溶媒とからなる接着性樹脂溶液であって、溶質の含有量が5〜50質量%であり、かつ、接着性樹脂溶液の25℃における粘度が100mPa・s以下である樹脂溶液であることが好ましい。
本発明の接着層の形成方法によれば、所望の位置に接着層のパターニングを形成することができ、しかも接着層の厚さを従来できなかった薄層として形成することができ、さらに接着層の厚さの制御を容易にすることができる。
また、これを電子工業分野、半導体産業分野等の精密なパターニングが求められる分野に適用すれば、高度のパターニング性、優れた接着力の耐熱性、平坦性の確保、Bステージ化によるタックフリー性、樹脂の耐湿信頼性、インクジェット法による自在な数ミクロンレベルの膜厚制御と塗布制御、硬化時のボイドの防止、必要な低価格性、樹脂層の形成後の取り扱いの容易さ等の産業用途に必要とされる優れた性質を付与しながら、接着層を形成することができる。
本発明の接着層の形成方法においては、まず、被接着面上に、硬化可能な樹脂からなる溶質と揮発性溶媒とからなる接着性樹脂溶液を、非接触型の塗付装置を用いて選択的に塗付する塗付工程を行なう。
この塗布工程において、被接着面は接着層を形成する面であり、接着する対象物としては特に限定されるものではないが、本願において可能とした薄膜の接着層を均一に形成できるという利点を生かし、この方法に好適なものとしては、半導体装置の製造等に用いられるシリコンウエファーの半導体基板等が挙げられる。
本発明に用いる非接触型の塗布装置は、接着層を形成する被接着面に対して、非接触で接着層を形成することができるものであれば、特に限定されずに用いることができるが、定量吐出性、吐出精度等を考慮すると、印刷機で用いられるインクジェット装置、ジェットディスペンサ等が挙げられ、インクジェット装置であることが好ましい。
このような非接触型の塗付装置を用いることで、被接着面上の接着性樹脂溶液のパターニングは、接着層を設ける位置を定め、その位置に接着性樹脂溶液を選択的に吐出して塗付を行なうことで所望の形状に接着層を形成することができる。
このとき用いるインクジェット装置は、例えば、その接着性樹脂溶液を吐出する吐出ノズルにおける吐出口が微細な樹脂層のパターニングを形成できるようになっているが、そのため吐出する溶液の性質によっては目詰まりをすぐに起こしてしまう可能性があり、効率よく接着層を形成するためには注意しなければならない。
本発明の接着性樹脂溶液は、硬化可能な樹脂からなる溶質と、揮発性溶媒からなるものであり、従来の溶液タイプの接着剤として公知のものを挙げることができる。すなわち、樹脂からなる高分子固形分が揮発性溶媒に溶け込んだ溶液状となっているものである。
ここで本発明には硬化可能な樹脂が用いられ、このような樹脂としては熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれも用いることができ、その適用製品により適宜選択することができる。特に、半導体装置製造においては、熱硬化性樹脂であることが好ましい。
ここで、熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂等いずれの熱硬化性樹脂を用いることが可能であり、特に限定されないが、接着性・耐熱性等から、エポキシ樹脂、アクリル樹脂系の熱硬化性樹脂が好ましい。さらに好ましいのは常温で固形の樹脂である。
以下、樹脂成分としてエポキシ樹脂組成物を例に説明する。このときエポキシ樹脂組成物は、例えば、エポキシ樹脂、エポキシ用硬化剤、硬化促進剤、シランカップリング剤等を構成成分としてなるものである。
ここで、エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂を使用することができる。
また、エポキシ用硬化剤としては、通常、エポキシ樹脂の硬化に使用されている化合物であれば特に制限なく使用でき、例えば、アミン硬化系としては、ジシアンジアミド、芳香族ジアミン等が挙げられ、フェノール硬化系としてはフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールA型ノボラック樹脂、トリアジン変性フェノールノボラック樹脂等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。
また、エポキシ用の硬化促進剤としては、通常、エポキシ樹脂の硬化促進剤に使用されているものが使用でき、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、三フッ化ホウ素アミン錯体、トリフェニルホスフィン等が挙げられる。これらの硬化促進剤は単独又は2種以上混合して使用することができる。
そして、シランカップリング剤としては、エポキシシラン、アクリルシラン等のシランカップリング剤が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。
このようにして得られた樹脂成分を溶解する溶媒としては、接着剤成分を溶解できるものであれば、特に限定されずに用いることができるが、非接触型の塗付装置を用いる際の、接着性樹脂溶液を吐出する吐出ノズルが詰まらないように、沸点120℃以上の溶剤であることが望ましい。
具体的な溶剤としては、ジグライム、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−エトキシプロピオン酸エチル、γ−ブチルラクトン等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。
ここで、溶媒に樹脂成分を溶解させた接着性樹脂溶液は、非接触型の塗付装置から吐出させる際に、微細な吐出ノズルにより所望の位置に接着性樹脂溶液を形成するようにするものであり、吐出ノズルにおいてノズルの目詰まりを生じさせないように、25℃における粘度を100mPa・s以下とすること、特に、5〜50mPa・sの範囲にすることが好ましい。
この粘度は、接着性樹脂溶液中の溶媒と溶質の量により調整することができるが、接着性樹脂溶液中の溶質の含有量が5〜50質量%であることが好ましい。5質量%未満であると接着層形成の塗布量が多くなり、また乾燥時間も余計にかかるようになってしまい、50質量%を超えると粘度が十分に下げられなくなってしまう。
次に、溶媒除去工程により、塗付工程により被接着面上にパターニングされた接着性樹脂溶液から、そこに含まれる溶媒を除去して接着層を形成する。ここで、接着性樹脂溶液から溶媒を除去するが、ここで用いている溶媒は揮発性の溶媒であるため、加熱することにより容易に除去することができる。
加熱の方法は、含まれる揮発性溶媒が揮発して、接着性樹脂溶液から除去されればよく、例えば、周囲から熱を加えたり、被接着面自体から熱を加えたりして溶媒を揮発させてあげればよい。接着面自体、例えば、ウエファー自体を加熱しておくことにより塗布を行なった直後から溶媒除去が始まり、効率よく接着層を形成することもできる。
このように溶媒から揮発性溶媒が除去され接着層が形成されるが、このとき、接着層は、さらにこの被接着面を他の接着面と合わせて接合するものであるから、その機能を発揮できる状態にすればよく、この溶媒除去工程においては、完全に溶媒を除去して樹脂を硬化させるものではなく、接着層の樹脂をBステージ状態で留めるものである。
このとき、加熱温度は、例えば、40〜150℃であることが好ましく、60〜120℃であることが特に好ましい。ここで溶媒除去工程においては、用いる接着性溶媒の性質によっても異なるが、一般的には、60〜120℃の温度で1〜60分間加熱することにより接着層の形成を達成することができる。
そして、上記説明したような、塗布工程と溶媒除去工程とを行なうことで、例えば、図1に示したように被接着面であるシリコンウエファー1上に接着層2を形成することができる。接着層2の形成においては、非接触型の塗布装置における吐出ノズル2により所定の形状に接着性樹脂溶液をシリコンウエファー1上に形成すればよい。図1は、本発明において形成された接着層を例示したものであり、このときの接着層は平面正方形の形状のものが縦横に整列して設けられたものである。
この接着層の形成においては、塗布を一回のみ行い、接着層を一層で設けても良いが、これを間歇吐出することで繰り返し接着層を形成し、最終的には積層された接着層として一つの接着層を形成するようにしても良い。このように繰り返し接着層を形成する場合には、所望の厚さになるまで、この操作を繰り返し行なうようにすればよく、厚さの調整を繰り返し回数により容易に制御することができる。
また、塗布工程と溶媒除去工程とを繰り返し行う場合でも、同じ位置に接着層を形成してもよいが、図2に示したように塗布工程において間歇吐出する度に、吐出位置をその直前に吐出した位置から微細に移動させ、形成される接着層をより均一なものとすることもできる。
例えば、図2に示したように、最初接着層2が形成される領域にドットパターン2aを吐出ノズルにより塗布し、次に吐出ノズルを微細移動させて、ドットパターン2bを吐出ノズルにより塗布し、これを繰り返し行なうことによって、接着層2の形成領域全体に接着層が形成されるようにしてもよい。このようにすることで、ドットパターンによる接着層の空白領域を無くし、形成領域全体に接着層が形成され、より均一化した薄膜を形成することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
(実施例1)
薄層の接着剤層を選択的に形成するために、インクジェット装置(ピエゾ式、ノズル径40μmφ、ノズル間隔0.4mm)を用い、200mm径で厚み100μmのウエファーを、裏面を上にして温度を70℃にした塗付ステージにセットした。
塗付するBステージ型接着性樹脂溶液は、エポキシ樹脂としてEOCN103S(日本化薬株式会社製、商品名)100質量部、エポキシ用硬化剤としてフェノール樹脂のBRG556(昭和高分子株式会社製、商品名)40質量部、シランカップリング剤としてKEM403(信越化学工業株式会社製、商品名)1質量部、硬化促進剤として2E4MZ(四国化成工業株式会社製)0.4質量部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(協和発酵ケミカル株式会社製)400質量部を混合し、60℃で加熱溶解して作成した。こうして得られた接着性樹脂溶液は、その25℃における粘度が28mPa・sであり、樹脂分が26質量%であった。
この接着性樹脂溶液をインクジェット装置で、図1のように、5回に分けて9mm角にパターン塗付した。その塗布したウエファーを90℃で30分間乾燥させた後で、膜厚測定を行なったところ、膜厚は9.8μmであった。また、インクジェット装置は、安定した吐出が可能であり、9mm角のパターンに均一に塗付ができていた。この塗布したウエファーを10mm角にダイシング後、0.3mm厚みの有機パッケージ基板上に、そのチップを120℃に加熱して2段に0.5Nで圧着積層し、150℃で1時間硬化した。硬化後、封止材料のKE−G1250(京セラケミカル株式会社製、商品名)で0.8mm厚に封止し、175℃で8時間硬化後、吸湿リフロー試験を行った。結果を表1に示すが、接着剤のはみ出し、JEDECレベル3の吸湿処理後の260℃でのリフロー試験ともに問題がなかった。
(実施例2)
薄層の接着剤層を選択的に形成するために、実施例1と同じインクジェット装置を用い、200mm径で10mm角にダイシング済みの、厚み50μmのウエファーを、裏面を上にして温度を70℃にした塗付ステージにセットした。
塗付するBステージ型接着性樹脂溶液は、エポキシ樹脂としてEOCN103S(日本化薬株式会社製、商品名)100質量部、エポキシ用硬化剤としてフェノール樹脂のBRG556(昭和高分子株式会社製、商品名)40質量部、シランカップリング剤としてKEM403(信越化学工業株式会社製、商品名)1質量部、硬化促進剤として2E4MZ(四国化成工業株式会社製)0.4質量部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(協和発酵ケミカル株式会社製)400質量部を混合し、60℃で加熱溶解して作成した。こうして得られた接着性樹脂溶液は、その25℃における粘度が28mPa・sであり、樹脂分が26質量%であった。
この接着性樹脂溶液をインクジェット装置で、図1のように、5回に分けてダイシングされたチップごとに9mm角にパターン塗付した。その塗布したウエファーを90℃で30分間乾燥させた後で、膜厚測定を行なったところ、膜厚は9.5μmであった。また、インクジェット装置は、安定した吐出が可能であり、9mm角のパターンに均一に塗付ができていた。この塗布したチップをピックアップし、0.3mm厚みの有機基板のパッケージの基板上に、そのチップを120℃に加熱して2段に0.5Nで圧着積層し、150℃で1時間硬化した。硬化後、封止材料のKE−G1250(京セラケミカル株式会社製、商品名)で0.8mm厚に封止し、175℃で8時間硬化後、吸湿リフロー試験を行った。結果を表1に示すが、接着剤のはみ出し、JEDECレベル3の吸湿処理後の260℃でのリフロー試験ともに問題がなかった。
(実施例3)
薄層の接着剤層を選択的に形成するために、実施例1と同じインクジェット装置を用い、200mm径で10mm角にダイシング済みの、厚み50μmのウエファーを、裏面を上にして温度を70℃にした塗付ステージにセットした。
塗付する接着性樹脂溶液は、エポキシ樹脂としてJER1004(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名)100質量部、エポキシ用硬化剤としてCUA−4(イハラケミカル社製)10質量部、シランカップリング剤としてKEM403(信越化学工業社製、商品名)1質量部、硬化促進剤として1B2PZ(四国化成社製、商品名)0.5質量部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(協和発酵ケミカル社製)250質量部を混合し、60℃で加熱溶解して作成した。こうして得られた接着性樹脂溶液は、その25℃における粘度が40mPa・sであり、樹脂分が31質量%であった。
この接着性樹脂溶液をインクジェット装置で、図1のように、5回に分けてダイシングされたチップごとに9mm角にパターン塗付した。その塗布したウエファーを90℃で30分間乾燥させた後で、膜厚測定を行なったところ、膜厚は10.2μmであった。また、インクジェット装置は、安定した吐出が可能であり、9mm角のパターンに均一に塗付ができていた。この塗布したチップをピックアップし、0.3mm厚みの有機基板のパッケージ基板上に、そのチップを120℃に加熱して2段に0.5Nで圧着積層し、150℃で1時間硬化した。硬化後、封止材料のKE−G1250(京セラケミカル株式会社製、商品名)で0.8mm厚に封止し、175℃で8時間硬化後、吸湿リフロー試験を行った。結果を表1に示すが、接着剤のはみ出し、JEDECレベル3の吸湿処理後の260℃でのリフロー試験ともに問題がなかった。
(実施例4)
薄層の接着剤層を選択的に形成するために、実施例1と同じインクジェット装置を用い、200mm径で10mm角にダイシング済みの、厚み50μmのウエファーを、裏面を上にして温度を70℃にした塗付ステージにセットした。
塗付する接着性樹脂溶液は、エポキシ樹脂としてJER1001(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名)100質量部、フェノール硬化剤としてMEHC−7800SS(明和化成株式会社製、商品名)25質量部、シランカップリング剤としてKEM403(信越化学工業株式会社製、商品名)1質量部、硬化促進剤として1B2PZ(四国化成工業株式会社製、商品名)0.5質量部、溶剤としてプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(協和発酵ケミカル株式会社製)300質量部を混合し、60℃で加熱溶解して作成した。こうして得られた接着性樹脂溶液は、その25℃における粘度が18mPa・sであり、樹脂分が30質量%であった。
この接着性樹脂溶液をインクジェット装置で、図1のように、5回に分けてダイシングされたチップごとに9mm角にパターン塗付した。その塗布したウエファーを90℃で30分間乾燥させた後で、膜厚測定を行なったところ、膜厚は5.5μmであった。インクジェット装置は、安定した吐出が可能であり、9mm角のパターンに均一に塗付ができていた。この塗布したチップをピックアップし、0.3mm厚みの有機基板のパッケージ基板上に、そのチップを120℃に加熱して2段に0.5Nで圧着積層し、150℃で1時間硬化した。硬化後、封止材料のKE−G1250(京セラケミカル株式会社製、商品名)で0.8mm厚に封止し、175℃で8時間硬化後、吸湿リフロー試験を行った。結果を表1に示すが、接着剤のはみ出し、JEDECレベル3の吸湿処理後の260℃でのリフロー試験ともに問題がなかった。
(実施例5)
薄層の接着剤層を選択的に形成するために、実施例1と同じインクジェット装置を用い、200mm径で厚み100μmのウエファーを、裏面を上にして温度を120℃にした塗付ステージにセットした。
塗付する接着性樹脂溶液は、エポキシ樹脂としてEOCN103S(日本化薬株式会社製、商品名)100質量部、フェノール硬化剤としてBRG556(昭和高分子株式会社製、商品名)40質量部、シランカップリング剤としてKEM403(信越化学工業株式会社製、商品名)1質量部、硬化促進剤として2E4MZ(四国化成工業株式会社製)0.4質量部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(協和発酵ケミカル株式会社製)400質量部を60℃で加熱溶解し作成した。こうして得られた接着性樹脂溶液は、その25℃における粘度が28mPa・sであり、樹脂分が26質量%であった。
この接着性樹脂溶液をインクジェット装置で、図1のように、3回に分けて9mm角にパターン塗付した。その塗布したウエファーを120℃で10分間乾燥させた後で、膜厚測定を行なったところ、膜厚は9.2μmであった。インクジェット装置は、安定した吐出が可能であり、9mm角のパターンに均一に塗付ができていた。この塗布したウエファーを10mm角にダイシング後、0.3mm厚みの有機パッケージ基板上に、そのチップを120℃に加熱して2段に0.5Nで圧着積層し、150℃で1時間硬化した。硬化後、封止材料のKE−G1250(京セラケミカル株式会社製、商品名)で0.8mm厚に封止し、175℃で8時間硬化後、吸湿リフロー試験を行った。結果を表1に示すが、接着剤のはみ出し、JEDECレベル3の吸湿処理後の260℃でのリフロー試験ともに問題がなかった。
(実施例6)
薄層の接着剤層を選択的に形成するために、実施例1と同じインクジェット装置を用い、200mm径で厚み100μmのウエファーを、裏面を上にして温度を120℃にした塗付ステージにセットした。
塗付する接着性樹脂溶液は、エポキシ樹脂としてEOCN103S(日本化薬株式会社製、商品名)100質量部、フェノール樹脂硬化剤としてBRG556(昭和高分子株式会社製、商品名)40質量部、シランカップリング剤としてKEM403(信越化学工業株式会社社製、商品名)1質量部、硬化促進剤として2E4MZ(四国化成工業株式会社製)0.4質量部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(協和発酵ケミカル株式会社製)400質量部を60℃で加熱溶解し作成した。こうして得られた接着性樹脂溶液は、その25℃における粘度が28mPa・sであり、樹脂分が26質量%であった。
この接着性樹脂溶液をインクジェット装置で、図1のように、3回に分けて9mm角にパターンを塗布するが、その9mm角一つのパターンが、図2のように9×9にドット状に細かいパターンが形成されるように塗布を行い、このとき、吐出する度に吐出位置を微細移動させながら行なった。その塗布したウエファーを120℃で10分間乾燥させた。インクジェット装置の吐出は安定しており、9mm角の範囲にドット状のパターン塗付ができていた。この塗布したウエファーを10mm角にダイシング後、0.3mm厚みの有機パッケージ基板上に、そのチップを120℃に加熱して2段に0.5Nで圧着積層し、150℃で1時間硬化した。硬化後、封止材料のKE−G1250(京セラケミカル株式会社製、商品名)で0.8mm厚に封止し、175℃で8時間硬化後、吸湿リフロー試験を行った。結果を表1に示すが、接着剤のはみ出し、JEDECレベル3の吸湿処理後の260℃でのリフロー試験ともに問題がなかった。
(実施例7)
薄層の接着剤層を選択的に形成するために、実施例1と同じインクジェット装置を用い、200mm径で厚み100μmのウエファーを、裏面を上にして25℃にした塗付ステージにセットした。
塗付する接着性樹脂溶液は、エポキシ樹脂としてECON103S(日本化薬株式会社製、商品名)100質量部、フェノール樹脂硬化剤としてBRG556(昭和高分子株式会社製、商品名)40質量部、シランカップリング剤としてKEM403(信越化学工業株式会社製)1質量部、硬化促進剤として2E4MZ(四国化成工業株式会社製)0.4質量部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(協和発酵ケミカル株式会社製)200質量部を60℃で加熱溶解し作成した。こうして得られた接着性樹脂溶液は、その25℃における粘度が145mPa・sであり、樹脂分が41質量%であった。
この接着性樹脂溶液をインクジェット装置で、図1のように、5回に分けて9mm角にパターン塗付したところ、液の吐出孔が詰まり一部吐出できない部分があった。正常な塗布ができたチップを用い、実施例6と同様の評価を行なったところ、表1に示したように、接着剤のはみ出し、吸湿リフロー試験ともに問題がなかった。
(比較例1)
塗付する接着性樹脂溶液は、エポキシ樹脂としてECON103S(日本化薬株式会社製、商品名)100質量部、フェノール樹脂としてBRG556(昭和高分子株式会社製、商品名)40質量部、シランカップリング剤としてKEM403(信越化学工業株式会社製、商品名)1質量部、硬化促進剤として2E4MZ(四国化成工業株式会社製)0.4質量部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(協和発酵ケミカル株式会社製)400質量部を60℃で加熱溶解し作成した。こうして得られた接着性樹脂溶液は、その25℃における粘度が28mPa・sであり、樹脂分が26質量%であった。
スピナーを用い、200mm径で厚み50μmのウエファーに、得られた接着性樹脂溶液を塗布した。その塗布したウエファーを90℃で30分間乾燥させた後で、膜厚測定を行なったところ、膜厚は8μmで均一な膜が得られた。この塗布したウエファーを10mm角にダイシングを行ったが、ダイシング時にチップの欠けが発生し、良品のチップを得ることが出来なった。
(比較例2)
塗付する接着性樹脂溶液は、エポキシ樹脂としてECON103S(日本化薬株式会社製、商品名)100質量部、フェノール樹脂としてBRG556(昭和高分子株式会社製、商品名)40質量部、シランカップリング剤としてKEM403(信越化学工業株式会社製、商品名)1質量部、硬化促進剤として2E4MZ(四国化成工業株式会社製)0.4質量部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(協和発酵ケミカル株式会社製)400質量部を60℃で加熱溶解後、煙霧シリカであるアエロジル300(日本アエロジル株式会社製、商品名)8質量部を加え、セラミック三本ロールで混練し作成した。
200mm径で厚み100μmのウエファーに、得られた接着性樹脂溶液をスクリーン印刷塗布したが、スキージの圧力でウエファーが破損し、印刷することが出来なかった。
Figure 0005215609
*1 塗付面状態:接着層の塗布状態を目視により観察して評価した。
○:均一な塗布状態、△:ノズルの一部均一とならない、×:乾燥時に樹脂が移動し外周部が厚い
*2 吐出性:接着性樹脂溶液の吐出性について評価した。
○:連続吐出が可能であった、△:一部吐出できないノズルがあった、×:ノズルが詰まり均一吐出ができなかった
*3 樹脂のはみ出し:被接着面を接着したときの端部からの樹脂のはみ出した長さを測定し、次の基準により評価した。
○:150μm未満、×:150μm以上
*4 リフロー信頼性:JEDECレベル3の吸湿処理後の260℃でのリフロー試験後の、クラックの有無を外観検査により、剥離の有無を超音波深傷機でチップと封止材界面を観察した。
本発明によれば、精密なパターニングが要求される電子工業分野、半導体産業分野等で必要とされるところの、高度のパターニング性、平坦性の確保、樹脂の耐湿信頼性、膜厚制御と塗布制御、硬化時のボイド発生の防止、低価格性、固形接着剤層化によるタックフリー性等を満たしながら接着層を形成することができ、それを可能とする接着性樹脂溶液を提供することができる。したがって、本発明は産業上、非常なる有用性を有するものである。
また、この接着層の形成方法及び接着性樹脂溶液を用いれば、従来フィルム状の接着剤を使用していた半導体チップの積層等の分野に、より薄くかつ低コストで適用することができ、また、半導体の裏面だけでなく、基板面や表面層等にも塗付が可能であり、半導体の組立工程の自由度を増すことができる。
本発明において形成された接着層を例示した図である。 本発明の吐出口を微細移動させた際に形成される接着層の模式図である。
符号の説明
1…シリコンウエファー、2…接着層、3…吐出ノズル

Claims (2)

  1. シリコンウエファー上に、エポキシ樹脂からなる溶質と揮発性溶媒とからなり、前記溶質の含有量が5〜50質量%であり、かつ、25℃での粘度が100mPa・s以下である接着性樹脂溶液を、非接触型の塗付装置を用い、前記接着性樹脂溶液の吐出口を吐出する度に微細移動させて、塗布により形成される接着性樹脂溶液のパターンを均一に、かつ、選択的に塗布する塗布工程と、シリコンウエファー上に塗付された前記接着性樹脂溶液中の溶媒を除去する溶媒除去工程と、を有し、
    前記塗布工程と前記溶媒除去工程とを繰り返し行ない、接着層を積層して形成することを特徴とするウエファー上の接着層の形成方法。
  2. 前記揮発性溶剤が、沸点120℃以上の溶剤であることを特徴とする請求項1記載のウエファー上の接着層の形成方法。
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