JP2015156441A - 仮固定用フィルム及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

仮固定用フィルム及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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昌典 夏川
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Takahiro Tokuyasu
孝寛 徳安
恭之 大山
Yasuyuki Oyama
恭之 大山
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Abstract

【課題】 十分な接着性、耐熱性及び耐溶剤性を有し、加工する部材と支持部材とを十分固定することができ、なおかつ加工後の部材を支持部材から容易に分離できる剥離性を併せ持つ仮固定用フィルム及び仮固定用フィルムを用いた半導体装置の製造方法を提供すること。【解決手段】 本発明の半導体装置の製造方法は、半導体ウェハを加工し個片化して得られる半導体素子を備える半導体装置の製造方法であって、支持部材及び半導体ウェハの間に、重量平均分子量が10万〜100万であり、Tgが−50〜50℃であるアクリル系樹脂を含む仮固定用フィルムを介在させ、支持部材に半導体ウェハを仮固定する工程と、支持部材に仮固定された半導体ウェハに所定の加工を施す工程と、有機溶剤を仮固定用フィルムに接触させて仮固定用樹脂組成物の一部又は全部を溶解し、支持部材から加工された半導体ウェハを分離する工程と、加工された半導体ウェハを個片化する工程と、を有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、仮固定用フィルム及び半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置の分野では、複数の半導体素子を積み重ねたSIP(System in Package)と呼ばれるパッケージに関する技術の成長が著しい。SIP型のパッケージでは半導体素子を多数積層するため、半導体素子はできるだけ厚さの薄いものが要求される。薄厚の半導体素子は、例えば、一定の厚みを有する半導体ウェハに集積回路を組み込んだ後、半導体ウェハの裏面を研削することによって薄化した半導体ウェハを個片化することにより作製される。半導体ウェハの加工は仮固定材によって半導体ウェハを支持部材に仮固定して行われる。仮固定材の材料としては、例えば、特許文献1にはポリアミドイミド樹脂を含む組成物が開示されており、特許文献2にはポリイミド樹脂を主成分とする組成物が開示されている。
半導体素子の接続に関しては、従来ワイヤボンディング法が主流であったが、近年TSV(シリコン貫通電極)と呼ばれる接続方法が注目を集め、盛んに検討されている。貫通電極を有する半導体素子を作製する場合、半導体ウェハの薄化後に更に貫通電極を形成する加工が施される。この場合、半導体ウェハを200〜300℃程度まで加熱する高温プロセスを伴い、高沸点のアミン系有機溶剤を使用して回路を形成するプロセスを伴う。
そのため、上記の製造工程で使用される仮固定材に対しては、半導体ウェハの研削等の際に支持部材と半導体ウェハとを強固に固定する接着性と、高温プロセスにおける耐熱性と、回路形成プロセスで使用される高沸点のアミン系有機溶剤への耐性とが求められる。その一方で仮固定材には、加工後の半導体ウェハを支持部材から容易に分離できる剥離性が要求されている。特に半導体チップへのダメージ又は反りの問題が生じないようになるべく低温で半導体ウェハと支持部材とを分離できることが求められている。
特開2010−254808号公報 特開2012−52031号公報
特許文献1及び2に記載の仮固定材は、半導体ウェハの回路形成プロセスで使用される高沸点のアミン系有機溶剤に溶解しやすい傾向にある。仮固定材が有機溶剤に溶解すると、半導体ウェハが支持部材から剥がれるといった不具合が生じやすい。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、十分な接着性、耐熱性及び耐溶剤性を有し、加工する部材と支持部材とを十分固定することができ、なおかつ加工後の部材を支持部材から容易に分離できる剥離性を併せ持つ仮固定用フィルム及び仮固定用フィルムを用いた半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、半導体ウェハを加工し個片化して得られる半導体素子を備える半導体装置の製造方法であって、支持部材及び半導体ウェハの間に、重量平均分子量が10万〜100万であり、Tgが−50〜50℃であるアクリル系樹脂を含む仮固定用フィルムを介在させ、支持部材に半導体ウェハを仮固定する工程と、支持部材に仮固定された半導体ウェハに所定の加工を施す工程と、有機溶剤を仮固定用フィルムに接触させて仮固定用樹脂組成物の一部又は全部を溶解し、支持部材から加工された半導体ウェハを分離する工程と、加工された半導体ウェハを個片化する工程と、を有する半導体装置の製造方法を提供する。
本発明の半導体装置の製造方法によれば、上記特定の仮固定用フィルムを用いることにより、半導体ウェハと支持部材とを十分固定することができ、なおかつ加工後にはそれらを容易に分離することができる。また、上記特定の仮固定用フィルムは十分な耐熱性を有することから、半導体ウェハの加工に高温プロセスが含まれる場合であっても半導体ウェハの剥がれを十分防止することができる。さらに上記特定の仮固定用フィルムは高沸点のアミン系有機溶剤に溶解しにくいことから、半導体ウェハの加工に溶剤使用プロセスが含まれる場合であっても、半導体ウェハの剥がれを十分防止することができる。
上記仮固定用フィルムは、エポキシ樹脂を含有することが好ましい。係る仮固定用フィルムは、耐熱性に優れるとともに、高沸点のアミン系有機溶剤に溶解しにくいという特性を得ることができる。このような仮固定用フィルムを用いることにより、半導体装置を更に効率よく製造することができる。
また上記仮固定用フィルムは、フェノール樹脂を含有することが好ましい。係る仮固定用フィルムは、耐熱性に優れるとともに、高沸点のアミン系有機溶剤に溶解しにくいという特性を得ることができる。このような仮固定用フィルムを用いることにより、半導体装置を更に効率よく製造することができる。
更に、上記仮固定用フィルムは、硬化促進剤を含有することが好ましい。係る仮固定用フィルムは、耐熱性に優れるとともに、高沸点のアミン系有機溶剤に溶解しにくいという特性を得ることができる。このような仮固定用フィルムを用いることにより、半導体装置を更に効率よく製造することができる。
上記仮固定用フィルムは、当該フィルムの硬化物をN−メチル−2−ピロリドンに25℃で1時間浸漬させたときの膜厚が浸漬前の膜厚に対して50%以上残存するものであることが好ましい。このような条件を満たす仮固定用フィルムを用いることにより、高沸点のアミン系有機溶剤を用いた半導体ウェハの加工を更に容易にでき、半導体装置を一層効率よく製造することができる。
本発明はまた、重量平均分子量が10万〜100万であり、Tgが−50〜50℃であるアクリル系樹脂を含有する樹脂組成物をフィルム状に成形してなる仮固定用フィルムを提供する。
本発明の仮固定用フィルムによれば、加工する部材と支持部材とを十分固定することができ、十分な耐熱性を有することから、例えば、半導体ウェハの加工において、加工に高温プロセスが含まれる場合であっても、半導体ウェハの剥がれを十分防止することができる。さらに本発明の仮固定用フィルムは高沸点のアミン系有機溶剤に溶解しにくいことから、半導体ウェハの加工に溶剤使用プロセスが含まれる場合であっても、半導体ウェハの剥がれを十分防止することができる。また、本発明の仮固定用フィルムは、加工後には有機溶剤を用いて溶解できることから、加工後の部材と支持部材とを容易に分離することができる。このような本発明の仮固定用フィルムの特性を利用することにより、半導体ウェハを加工し個片化して得られる半導体素子を備える半導体装置の製造効率を高めることができる。
本発明の仮固定用フィルムは、エポキシ樹脂を含有することが好ましい。係る仮固定用フィルムは、耐熱性に優れるとともに、高沸点のアミン系有機溶剤に溶解しにくいという特性を得ることができる。
また、本発明の仮固定用フィルムは、フェノール樹脂を含有することが好ましい。係る仮固定用フィルムは、耐熱性に優れ、高沸点のアミン系有機溶剤に溶解しにくいという特性を得ることができる。
更に、本発明の仮固定用フィルムは、硬化促進剤を含有することが好ましい。係る仮固定用フィルムは、耐熱性に優れ、高沸点のアミン系有機溶剤に溶解しにくいという特性を得ることができる。
本発明の仮固定用フィルムは、当該フィルムの硬化物をN−メチル−2−ピロリドンに25℃で1時間浸漬させたときの膜厚が浸漬前の膜厚に対して50%以上残存するものであることが好ましい。このような条件を満たす仮固定用フィルムは、高沸点のアミン系有機溶剤に溶解しにくいという特性を得ることができる。係る仮固定用フィルムは、加工に溶剤使用プロセスが含まれる半導体ウェアの仮固定に好適に用いることができ、半導体装置を一層効率よく製造することができる。
本発明によれば、十分な接着性、耐熱性及び耐溶剤性を有し、加工する部材と支持部材とを十分固定することができ、なおかつ加工後の部材を支持部材から容易に分離できる剥離性を併せ持つ仮固定用フィルム及び仮固定用フィルムを用いた半導体装置の製造方法を提供することができる。
図1(A)、図1(B)及び図1(C)は、本発明に係る半導体装置の製造方法の一実施形態を説明するための模式断面図であり、図1(D)は、加工後の半導体ウェハを示す上面図である。 本発明に係る半導体装置の製造方法の一実施形態を説明するための模式断面図である。 本発明に係る半導体装置の製造方法の一実施形態を説明するための模式断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。また、本明細書における「(メタ)アクリル」とは「アクリル」及びそれに対応する「メタクリル」を意味する。
本実施形態の仮固定用フィルムは、重量平均分子量が10万〜100万であり、ガラス転移点Tgが−50〜50℃であるアクリル系樹脂を含有する。
アクリル系樹脂としては、グリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレートなどの官能性モノマを重合して得たエポキシ基含有(メタ)アクリル共重合体などのアクリル系樹脂が好ましい。
このような樹脂としては、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリルゴムなどを使用することができ、アクリルゴムがより好ましい。アクリルゴムは、アクリル酸エステルを主成分とし、主として、ブチルアクリレートとアクリロニトリルなどの共重合体、又はエチルアクリレートとアクリロニトリルなどの共重合体などからなるゴムである。これらのアクリル系樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)で標準ポリスチレンによる検量線を用いたポリスチレン換算値である。ガラス転移点Tgは、DSC(熱示差走査熱量計)(例えば、リガク製「Thermo Plus 2」(商品名))を用いて測定したものをいう。
上記アクリル系樹脂の重量平均分子量が10万以上であると、フィルム成膜性、フィルム状仮固定材の接着力と耐熱性に優れ、重量平均分子量が100万以下であると、未硬化の仮固定用フィルムの流動性に優れる。これらの点で、アクリル系樹脂の重量平均分子量は、10万以上100万以下であることが好ましい。
本実施形態に係る仮固定用フィルムは、耐熱性及び高沸点のアミン系有機溶媒への溶解性の観点から、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂及び/又はフェノール樹脂を含有することが好ましい。また、仮固定用フィルムは、耐熱性及び高沸点のアミン系有機溶媒への溶解性の観点から、硬化促進剤を含有することが好ましい。
エポキシ樹脂としては、硬化して接着作用を有するものであれば特に限定されず、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂などの二官能エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂及びクレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂などを使用することができる。また、多官能エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環含有エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂など、一般に知られているものを用いることができる。
また、フェノール樹脂としては、耐熱性の観点から、85℃、85%RHの恒温恒湿槽に48時間投入後の吸水率が2質量%以下で、熱重量分析計(TGA)で測定した350℃での加熱重量減少率(昇温速度:5℃/min、雰囲気:窒素)が5質量%未満のものが好ましい。このようなフェノール樹脂として代表的なものに、DIC株式会社製のフェノライトLF、KA、TDシリーズ、三井化学株式会社製のミレックスXLCシリーズとXLシリーズ、エア・ウォーター株式会社製のHEシリーズなどがあり、東都化成株式会社製のナフトール樹脂SNシリーズなどでも良い。
これらの熱硬化性樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
熱硬化性樹脂の配合量は、アクリル系樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましい。熱硬化性樹脂の配合量が上記範囲内であると、耐熱性に優れ、且つ接着性と高沸点のアミン系有機溶剤に対する耐性を十分確保しつつ、有機溶剤による溶解に時間を要して剥離作業性が低下することを十分小さくすることができる。仮固定用フィルムが熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂及びフェノール樹脂を含む場合、これらの合計配合量が上記範囲内であることが好ましい。
硬化促進剤としては、イミダゾール系の化合物が好ましい。硬化促進剤の配合量は、アクリル系樹脂及び熱硬化性樹脂の合計100質量部に対して、0.05〜1.2質量部であることが好ましく、0.07〜1質量部であることがより好ましい。
硬化促進剤の配合量が1.2質量部以下であると、未硬化の仮固定用フィルムの室温での安定性に優れ、0.05質量部以上であると、半導体素子の製造工程内の熱履歴によって仮固定用フィルムが完全に硬化することができ、その後の素子不具合が生じ難い。
イミダゾール系の硬化促進剤としては、特に限定しないが、反応性を考慮すると、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂100質量部に対して5質量部添加し、10℃/minの昇温速度でDSC測定を実施したときに、反応開始温度が120℃以上であるものが好ましい。このような硬化促進剤は、未硬化の仮固定用フィルムの室温での安定性に優れ、半導体素子の製造工程内の熱履歴により仮固定用フィルムが完全に硬化し、その後の素子不具合を誘発するのを防ぐことができる。
本実施形態の仮固定用フィルムには、無機フィラを更に含有させることができる。
上記無機フィラとしては、Bステージ状態における仮固定用フィルムの取扱い性の向上及び低熱膨張性の向上の観点から、シリカフィラを配合することが好ましい。
上記無機フィラの配合量は、未硬化の仮固定用フィルムの取扱い性の観点から、アクリル系樹脂100質量部に対して、10〜100質量部であることが好ましい。上限値を超える無機フィラを配合した場合、未硬化の仮固定用フィルムの取扱いが困難になりやすい。
本実施形態の仮固定用フィルムは、耐熱性の観点から、カップリング剤を含有してもよい。カップリング剤としては、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
また、半導体ウェハ加工時の支持基板からの剥がれを防止する観点から、仮固定フィルムの硬化後における高沸点のアミン系有機溶剤に対する耐溶剤性試験で、試験後の膜厚が試験前と比較し、50%以上であることが好ましく、75%以上であることがより好ましい。ここで「試験後の膜厚が試験前と比較し、50%以上である」とは試験前の膜厚を100としたときに、試験後の膜厚が50以上あることを意味する。
耐溶剤性試験は、高沸点のアミン系有機溶剤を満たしたプラスチック容器に、硬化させた仮固定フィルムのサンプルを入れ、所定の温度で所定の時間経過した後のサンプルについて、厚みを測定することで行われる。
上記高沸点のアミン系有機溶剤については、加工する部材に適用される溶剤とすることができ、所定の温度及び所定の時間については、溶剤による加工の条件を設定できる。本実施形態の仮固定用フィルムは、フィルムの硬化物をN−メチル−2−ピロリドンに25℃で1時間浸漬させたときの膜厚が浸漬前の膜厚の50%以上残存することが好ましく、75%以上残存することがより好ましい。
仮固定用フィルムの硬化後における高沸点のアミン系有機溶剤に対する耐溶剤性は、例えば、上述のアクリル系樹脂の分子量分布の調整又はエポキシ樹脂の種類の選定よって、上記数値内に収めることができる。
本実施形態の仮固定用フィルムは、レジスト又は現像等のプロセスを経る場合に用いられる薬品に対して、樹脂が劣化しないことが好ましい。薬品としては特に制限はないが、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の高沸点のアミン系有機溶剤、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、イソプロピルアルコール、2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム、20%過酸化水素水が挙げられる。
本実施形態の仮固定用フィルムの膜厚は、仮固定の機能確保と半導体ウェハのバンプ等の凹凸を十分に充填可能とする観点から、5〜200μmであることが好ましい。膜厚が5μm以上であると、バンプ等を十分埋め込むことに優れ、200μm以下であると、経済的である。半導体ウェハにバンプが形成されている場合、バンプを十分埋め込む観点から、膜厚は20〜150μmであることが好ましく、50〜110μmであることがより好ましい。半導体ウェハにバンプが形成されていない場合、経済的な観点から、膜厚は5〜30μmであることが好ましく、5〜10μmであることがより好ましい。
仮固定用フィルムは、以下の手順で製造することができる。
まず、上述したアクリル系樹脂と、必要に応じて、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂等の熱硬化性成分(熱硬化性樹脂)と、硬化促進剤と、無機フィラ及びカップリング剤などの他の添加成分とを、有機溶媒中で混合、混練してワニス(樹脂組成物)を調製する。次に、得られたワニスを基材フィルム上に塗布することにより、ワニスの層に成形する。次に、加熱乾燥によりワニス層から溶媒を除去した後、基材フィルムを除去することにより、仮固定用フィルムが得られる。
上記の混合及び混練は、通常の攪拌機、らいかい機、三本ロール、ボールミル等の分散機を用い、これらを適宜組み合わせて行うことができる。
上記の加熱乾燥は、使用した溶媒が充分に揮散する条件であれば特に制限はないが、通常60〜200℃で、0.1〜90分間加熱して行うことができる。
上記基材フィルムとしては、特に制限はなく、例えば、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリエーテルナフタレートフィルム、メチルペンテンフィルム等が挙げられる。
上記有機溶媒は、上記各成分を均一に溶解、混練又は分散できるものであれば制限はなく、従来公知のものを使用することができる。このような溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、トルエン、キシレン等が挙げられる。乾燥速度が速く、価格が安い点でメチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどを使用することが好ましい。
次に、上述した仮固定用フィルムを用いた半導体装置の製造方法について、図1〜3を参照しながら説明する。
図1の(A)は、支持部材20及び半導体ウェハ30の間に、上述した本実施形態に係る仮固定用フィルム10を介在させ、支持部材20に半導体ウェハ30を仮固定する工程を示す。具体的には、まず、仮固定用フィルム10を用意し、ガラス或いはウェハからなる円形の支持部材20上に仮固定用フィルム10を貼り付ける。貼り付け後、支持部材の形状に合わせて仮固定用フィルム10を円形に切断する。このとき、加工する半導体ウェハ30の形状にも合わせて切断する形状を設定することが好ましい。また、支持部材ではなく、加工する半導体ウェハ30側に仮固定用フィルムを貼り付けてもよい。
次に、真空プレス機又は真空ラミネーター上に、仮固定用フィルム10を貼り付けた支持部材20をセットし、半導体ウェハ30をプレスで押圧して貼り付ける。なお、半導体ウェハ30側に仮固定用フィルム10を形成した場合には、真空プレス機又は真空ラミネーター上に、仮固定用フィルム10を貼り合せた半導体ウェハ30をセットし、支持部材20をプレスで押圧して貼り付ける。
真空プレス機を用いる場合は、例えばEVG社製真空プレス機EVG(登録商標)500シリーズを用いて、気圧1hPa以下、圧着圧力1MPa、圧着温度120〜200℃、保持時間100〜300秒で、仮固定用フィルム10を貼りつける。
真空ラミネーターを用いる場合は、例えば(株)エヌ・ピー・シー社製真空ラミネーターLM−50×50−S、ニチゴーモートン(株)製真空ラミネーターV130を用い、気圧1hPa以下、圧着温度60〜180℃、好ましくは80〜150℃、ラミネート圧力0.01〜0.5MPa、好ましくは0.1〜0.5MPa、保持時間1〜600秒、好ましくは30〜300秒で仮固定用フィルム10を貼り付ける。
こうして、図1(A)に示すように、支持部材20及び半導体ウェハ30の間に、仮固定用フィルム10を介在させ、支持部材20に半導体ウェハ30を仮固定する。
本実施形態においては、支持部材20が表面に低接着処理面22を有している。この低接着処理面22は、低接着処理剤で支持部材20の表面の一部を処理することにより形成されている。低接着処理剤としては、例えばポリエチレン系ワックス、フッ素系ワックス等を用いることができる。低接着処理の方法としては、例えばディップ、スピンコート、真空蒸着等を用いることができる。
図1(A)に示すように、低接着処理は支持部材20の中央に施して、縁には施さないことが好ましい。こうすることで、半導体ウェハ30の加工中には仮固定用フィルムとの接着強度を確保しつつ、加工後に仮固定用フィルム10を有機溶剤で溶解するときに溶解時間を短縮することが可能となる。
次に、図1(B)に示すように、グラインダー50によって半導体ウェハ40の裏面(本実施形態においては半導体ウェハの配線パターンを有する面とは反対側)を研削し、例えば700μm程度の厚みを100μm以下にまで薄化する。
グラインダー50により研削する場合、例えば(株)DISCO製グラインダー装置DGP8761を用いる。この場合、研削条件は、所望の半導体ウェハの厚み及び研削状態に応じて任意に選ぶことができる。
次に、薄化した半導体ウェハ40の裏面側にドライイオンエッチング又はボッシュプロセス等の加工を行い、貫通孔を形成した後、銅めっきなどの処理を行い、貫通電極42を形成する(図1(C)を参照)。
こうして半導体ウェハ40に所定の加工が施される。図1(D)は、加工後の半導体ウェハ40の上面図である。
その後、加工された半導体ウェハ40を支持部材20から分離し、さらにダイシングライン44に沿ったダイシングによって半導体素子に個片化される。得られた半導体素子を他の半導体素子又は半導体素子搭載用基板に接続することにより半導体装置が得られる。
他の態様として、上記と同様の工程を経て得られた半導体ウェハ又は半導体素子を、それらの貫通電極同士が接続するように複数積層して、半導体装置を得ることもできる。複数の半導体ウェハを積層した場合は、積層体をダイシングによって切断して半導体装置を得ることができる。
さらに他の態様として、予め貫通電極を作製した厚膜の半導体ウェハを用意し、このウェハの回路面に仮固定用フィルムを形成し、グラインダーによって半導体ウェハの裏面(本実施形態においては半導体ウェハの配線パターンを有する面とは反対側)を研削し、例えば700μm程度の厚みを100μm以下にまで薄化することができる。次に、薄化した半導体ウェハをエッチングし、貫通電極の頭出しを行い、パッシベーション膜を形成する。その後、イオンエッチングなどで銅電極の頭出しを再度行い、回路を形成する。こうして加工された半導体ウェハを得ることができる。
加工された半導体ウェハ40と支持部材20との分離は、仮固定用フィルム10にアルカリ性水溶液と有機溶剤の混合溶媒を接触させて仮固定用フィルム10の一部又は全部を溶解することで容易に行うことができる。本実施形態においては、図2(A)に示すように、仮固定用フィルム10を、支持部材20の低接着処理面22のところまで溶解させることにより、支持部材20から加工された半導体ウェハ40を分離することができる。この場合、分離に要する処理時間を短縮することができる。
アルカリ性水溶液と有機溶剤の混合溶媒として、有機溶剤としては、ジメチルスルホオキシド(DMSO)、シクロヘキサノンが挙げられる。アルカリ水溶液としては、トリメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液、水酸化カリウム(KOH)水溶液、水酸化ナトリウム水溶液等が挙げられる。有機溶剤は、1種の化合物からなるものであってもよく、2種以上の化合物の混合物であってもよい。アルカリ水溶液は、1種の化合物からなるものであってもよく、2種以上の化合物の混合物であってもよい。好ましい溶剤としては、DMSO/TMAH水溶液、DMSO/KOH水溶液が挙げられる。
仮固定用フィルム10にアルカリ性水溶液と有機溶剤の混合溶媒を接触させる方法としては、例えば、浸漬、スプレー洗浄、超音波洗浄等が挙げられる。混合溶媒の温度は25℃以上であることが好ましく、40℃以上であることがより好ましく、60℃以上であることがさらにより好ましい。アルカリ性水溶液と有機溶剤の混合溶媒との接触時間は1分以上が好ましく、10分以上がより好ましく、30分以上がさらにより好ましい。
半導体ウェハ40と支持部材20との分離は、例えば、仮固定用フィルム10と低接着処理面22との界面に鍵型の形をした冶具を引っ掛けるように設置し、上方向に応力を加えることによって行うことができる。
こうして所定の加工が施された半導体ウェハ40を得ることができる(図2(B))。なお、分離した半導体ウェハ40に仮固定用フィルム10が残存している場合には、アルカリ性水溶液と有機溶剤の混合溶媒等で洗浄することができる。
加工された半導体ウェハ40は、上記と同様にして貫通電極42が形成され、ダイシングによって半導体素子に個片化される。
上述した方法により、貫通電極46が形成され、個片化された半導体素子60が得られる(図3(A))。
半導体素子60は、例えば、配線基板70上に複数積層される。こうして、半導体素子60を備える半導体装置80を得ることができる(図3(B))。
以下、実施例を挙げて本発明についてより具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜3及び比較例1)
表1に示す組成比(単位:質量部)の各成分と、シクロヘキサノンとを含むワニスを得た。実施例1及び2では、シクロヘキサノンにアクリルゴムを加えて撹拌し、更に硬化促進剤を加えて各成分が均一になるまで撹拌してワニスを得た。実施例3では、エポキシ樹脂にシクロヘキサノンを加え、撹拌混合し、これにアクリルゴムを加えて撹拌し、更に硬化促進剤を加えて各成分が均一になるまで撹拌してワニスを得た。比較例1では、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及び無機フィラからなる組成物にシクロヘキサノンを加え、撹拌混合し、これにアクリルゴムを加えて撹拌し、更にカップリング剤及び硬化促進剤を加えて各成分が均一になるまで撹拌してワニスを得た。
なお、表1中の各成分の記号は下記のものを意味する。
アクリルゴムHTR−860P−3CSP:(帝国化学産業株式会社製商品名、重量平均分子量80万、Tg:12℃)。
アクリルゴムHTR−860P−30B:(帝国化学産業株式会社製サンプル名、重量平均分子量25万、Tg:12℃)。
アクリルゴムHTR−860P−試作品25Mw5:(帝国化学産業株式会社製サンプル名、重量平均分子量23万、Tg:12℃)。
YDF−8170C:(東都化成株式会社製商品名、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量159、常温で液体)。
YDCN−700−10:(東都化成株式会社製商品名、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量210、軟化点75〜85℃)。
ミレックスXLC−LL:(三井化学株式会社製商品名、フェノール樹脂、水酸基当量175、軟化点77℃)。
キュアゾール2PZ−CN:(四国化成工業株式会社製商品名、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール)。
アエロジルR972:(日本アエロジル株式会社製商品名、シリカ、平均粒径0.016μm)。
A−189:(GE東芝株式会社製商品名、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)。
A−1160:(GE東芝株式会社製商品名、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン)。
(比較例2)
(ポリイミド樹脂PI−1の合成)
撹拌機、温度計、窒素置換装置(窒素流入管)、及び水分受容器付きの還流冷却器を備えたフラスコ内に、ジアミンである、BAPP(商品名、東京化成製、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、分子量410.51)を10.26g(0.025mol)及び1,4−ブタンジオールビス(3−アミノプロピル)エーテル(東京化成製、商品名:B−12、分子量:204.31)を5.10g(0.025mol)と、溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)100gと、を仕込み、撹拌してジアミンを溶媒に溶解させた。上記フラスコを氷浴中で冷却しながら、デカメチレンビストリメリテート酸二無水物(DBTA)26.11g(0.05mol)を、フラスコ内の溶液に少量ずつ添加した。添加終了後、窒素ガスを吹き込みながら溶液を180℃に昇温させて5時間保温し、ポリイミド樹脂PI−1を得た。ポリイミド樹脂PI−1の重量平均分子量は50000、Tgは70℃であった。NMP溶媒中に固形分濃度が50質量%になるように溶解混合してフィルムを形成するためのワニスを作製した。
[仮固定用フィルムの作製]
実施例1〜3、比較例1、2で得られたワニスをそれぞれ、100メッシュのフィルターでろ過し、真空脱泡した。真空脱泡後のワニスを、厚さ38μmの低接着処理を施したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に塗布した。塗布したワニスを、90℃で分間、続いて140℃で5分間の2段階で加熱乾燥した。こうして支持フィルムとしてのPETフィルム上に、Bステージ状態にある厚み30μmの仮固定用フィルムを備えた仮固定シートを得た。なお、得られた仮固定シートの仮固定用フィルム面をポリエチレン(PE)フィルムと貼り合わせて3層構造とすることで、仮固定用フィルム面への異物付着を防止した。
Figure 2015156441
実施例1〜3及び比較例1、2で得られた仮固定用フィルムについて、接着強度、耐熱性、高沸点のアミン系有機溶剤への耐溶剤性、剥離性、及び溶解性を以下の試験法に従って評価した。結果を表2に示す。
[接着強度の測定]
仮固定用フィルムの接着強度を下記の方法により測定した。まず、仮固定用シートの仮固定用フィルムを厚さ625μmの半導体ウェハに80℃で貼り付けた。次に、それらを5.0mm角にダイシングしてチップを得た。個片化したチップの仮固定用フィルム側を半導体ウェハ表面上に、120℃、2500gf/cm、60秒間の条件で熱圧着してサンプルを得た。その後、得られたサンプルの仮固定用フィルムを110℃で30分、170℃で1時間の順のステップキュアにより硬化した。Dage製接着力試験機Dage−4000を用いて、25℃の熱盤上で、測定速度:50μm/秒、測定高さ:50μmの条件でチップ側にせん断方向の外力を加えたときの接着強度を測定し、これを25℃における接着強度とした。25℃での接着強度が1MPa以上のものをA、1MPa未満のものをCとした。
[耐熱性試験]
仮固定用フィルムの耐熱性を下記の方法により測定した。まず、仮固定用シートの仮固定用フィルムを厚み625μmの半導体ウェハに80℃で貼り付けた。次に、それらを5.0mm角にダイシングしてチップを得た。個片化したチップの仮固定用フィルム側を28mm×48mm×1.1mm厚のガラス基板上に、120℃、2500gf/cm、60秒間の条件で熱圧着してサンプルを得た。その後、得られたサンプルの仮固定用フィルムを110℃で30分、170℃で1時間、260℃で10分の順のステップキュアにより硬化した。その後、サンプルを観察し、発泡が見られなかったサンプルをA、発泡が観察されたサンプルをCとした。
[高沸点のアミン系有機溶剤への耐溶剤性試験]
仮固定用フィルムの耐溶剤性を下記の方法により測定した。まず、仮固定用シートの仮固定用フィルムを厚み625μmの半導体ウェハに80℃で貼り付けた。次に、それらを20mm角にダイシングしてチップを得た。個片化したチップを110℃で30分、170℃で1時間の順のステップキュアにより硬化した。その後、NMPを満たしたプラスチック容器にサンプルを入れ、室温(25℃)で1時間浸漬した。浸漬後の仮固定用フィルムの膜厚が、浸漬前の膜厚に対して50%以上残存したサンプルをA、50%未満であったサンプルをCとした。
[剥離性試験]
仮固定用フィルムの剥離性を下記の方法により測定した。まず、1/4シリコンウェハ(6インチ径、厚さ625μmの1/4)上をフッ素系化合物オプツールHD−1100TH(ダイキン工業株式会社製)でコーティングし、130℃で10分乾燥させ低接着処理したウェハを準備した。その後、仮固定用シートの仮固定用フィルムを低接着処理したウェハに80℃で貼り付けた。得られたサンプルを110℃で30分、170℃で1時間、260℃で10分の順のステップキュアにより硬化した。幅10mm、長さ50mmに裁断したサンプルの室温での30°ピール試験を行って、剥離強度を測定した。測定した剥離強度が300N/m未満のサンプルをA、300N/m以上のサンプルをCとした。
[溶解性試験]
仮固定用フィルムの溶解性を下記の方法により測定した。まず、仮固定用シートの仮固定用フィルムを厚み625μmの半導体ウェハに80℃で貼り付けた。次に、それらを20mm角にダイシングしてチップを得た。個片化したチップを110℃で30分、170℃で1時間の順のステップキュアにより硬化した。その後、DMSO:25%TMAH水溶液=88:12の混合比で混合した混合溶液を満たしたプラスチック容器にサンプルを入れ、室温(25℃)で12時間浸漬した。浸漬後の仮固定用フィルムの膜厚が、浸漬前の膜厚に対して10%未満であったサンプルをA、10%以上残存したサンプルをCとした。
Figure 2015156441
表2に示すように、実施例1〜3の仮固定用フィルムは、接着強度、耐熱性、及び高沸点のアミン系有機溶剤に対する耐溶剤性に優れているとともに、十分な剥離性及び溶解性を有することが確認された。
本発明によれば、ウェハ裏面を研磨して薄厚化する際の、研磨用ウェハと保持用ウェハ間の接着強度が良好で、なおかつ耐熱性に優れ、さらには高沸点のアミン系有機溶剤に対しても溶解しにくく、研磨後のウェハ間の分離が容易で、残存した仮固定用フィルムを溶剤により容易に除去できる仮固定用フィルムと、この仮固定用フィルムを用いた半導体装置の製造方法と、を提供することができる。
10…仮固定用フィルム、20…支持部材、22…低接着処理面、30…半導体ウェハ、40…半導体ウェハ、42…貫通電極、44…ダイシングライン、46…貫通電極、50…グラインダー、60…半導体素子、70…配線基板、80…半導体装置。

Claims (10)

  1. 半導体ウェハを加工し個片化して得られる半導体素子を備える半導体装置の製造方法であって、
    支持部材及び半導体ウェハの間に、重量平均分子量が10万〜100万であり、Tgが−50〜50℃であるアクリル系樹脂を含む仮固定用フィルム、を介在させ、前記支持部材に前記半導体ウェハを仮固定する工程と、
    前記支持部材に仮固定された前記半導体ウェハに所定の加工を施す工程と、
    有機溶剤を前記仮固定用フィルムに接触させて前記仮固定用フィルムの一部又は全部を溶解し、前記支持部材から加工された前記半導体ウェハを分離する工程と、
    加工された前記半導体ウェハを個片化する工程と、
    を有する、半導体装置の製造方法。
  2. 前記仮固定用フィルムがエポキシ樹脂を含有する、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記仮固定用フィルムがフェノール樹脂を含有する、請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記仮固定用フィルムが硬化促進剤を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記仮固定用フィルムは、当該フィルムの硬化物をN−メチル−2−ピロリドンに25℃で1時間浸漬させたときの膜厚が浸漬前の膜厚に対して50%以上残存するものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 重量平均分子量が10万〜100万であり、Tgが−50〜50℃であるアクリル系樹脂を含有する樹脂組成物をフィルム状に成形してなる、仮固定用フィルム。
  7. 前記樹脂組成物がエポキシ樹脂を含有する、請求項6に記載の仮固定用フィルム。
  8. 前記樹脂組成物がフェノール樹脂を含有する、請求項6又は7に記載の仮固定用フィルム。
  9. 前記樹脂組成物が硬化促進剤を含有する、請求項6〜8のいずれか一項に記載の仮固定用フィルム。
  10. 仮固定用フィルムの硬化物をN−メチル−2−ピロリドンに25℃で1時間浸漬させたときの膜厚が浸漬前の膜厚に対して50%以上残存するものである、請求項6〜9のいずれか一項に記載の仮固定用フィルム。
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