JP2008130588A - 半導体用接着組成物付き電子デバイス基板、それを用いた電子デバイスシステムおよび電子デバイスシステムの製造方法 - Google Patents

半導体用接着組成物付き電子デバイス基板、それを用いた電子デバイスシステムおよび電子デバイスシステムの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ダイシング時に切削粉の汚染や欠損がなく高速切断可能で、ダイシング時およびフリップチップ実装時のアライメントマークの認識が良好な半導体用接着組成物が形成された電子デバイスウェハを提供する。
【解決手段】互いに電気的接続されていない複数の電子素子と電極と半導体用接着組成物が形成された電子デバイス基板であって、半導体用接着組成物は電極が形成されている面にあり、半導体用接着組成物が(a)1分子内に3個以上のエポキシ基を有しているエポキシ当量が150〜250であり、かつ25℃、1.013×10N/m条件下で固形であるエポキシ化合物と(b)25℃、1.013×10N/mにおいて液状であるエポキシ化合物とを含有し、(a)と(b)の配合比率が(a)を100重量部に対し(b)が25〜70重量部である電子デバイス基板。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体用接着組成物付き電子デバイス基板、およびこれをダイシングにより個片化した電子素子を回路基板に直接電気的接合した電子デバイスシステムおよび電子デバイスシステムの製造方法に関する。
近年、半導体装置の小型化と高密度化に伴い、半導体チップを回路基板に実装する方法としてフリップチップ実装(ダイレクトチップアタッチ実装)が注目され急速に広まってきている。フリップチップ実装においては、接合部分の接続信頼性を確保するための方法として、半導体チップ上に形成されたバンプ電極と回路基板のパッド電極を接合した後に、半導体チップと回路基板との隙間に液状封止接着剤を注入し硬化させることが一般的な方法として採られている。しかし、半導体装置の軽薄短小化のために、半導体チップに形成されるバンプ電極の数の増大とバンプ電極の低背化が進んできたため、液状封止接着剤を半導体チップと回路基板との隙間に接合部分の接続信頼性を確保できる十分な量を注入するという従来の方法を用いることができないものが現れた。これに対し、回路基板あるいはバンプ電極付き半導体チップにアンダーフィル材とよばれる液状接着剤を、ディスペンサーやスクリーン印刷等の方法により塗布した後に半導体チップと回路基板を接合する方法が用いられるようになった。しかし、微小面積に均一に液状接着剤を塗布することは困難であるため、液状接着剤のはみ出しによる回路基板や半導体チップの汚染、実装面積の増大や未封止部分が存在するといった問題を有していた(特許文献1参照)。
この問題を解決するために、バンプ電極付き半導体ウェハに一定厚さの半導体用接着組成物をラミネートした後、ダイシングにより半導体ウェハを個別半導体チップとし、次に、半導体チップを回路基板にフリップチップ接続し、電気的接合と樹脂封止を同時に行う方法(特許文献2参照)およびそれに使用する接着フィルムが提案されている。この方法によれば、半導体用接着組成物と半導体チップの接着面積をほぼ同じにすることができ、液状封止接着剤を用いた場合に比べ、半導体チップに対する接着組成物のはみ出しが非常に少ない(特許文献3、4参照)。ところが、特許文献3、4で用いられている半導体用接着組成物は、フルオレン骨格を有するフェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、マイクロカプセル化イミダゾール誘導体エポキシ化合物、フィラーから構成されたもの、あるいは有機溶剤可溶性ポリイミド、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、無機フィラーから構成されたものである。これらには多量の無機フィラー、マイクロカプセルが含まれているために、光線透過率が低く、ダイシングする場合、およびダイシング後の半導体チップをフリップチップ接合する場合に実施する半導体チップ上のアライメントマークの認識ができない。また、アライメントマークの代わりに、バンプ電極の位置認識でアライメントを行う場合においても、バンプ電極の位置認識が困難である。
半導体チップ上に形成される半導体用接着組成物層の厚さがバンプ電極の厚さ以下の場合は、バンプ電極の位置認識が可能となるが、半導体用接着組成物層の厚さがバンプ電極の厚さ未満の場合は接続不良が生じるため、実質上半導体用接着組成物層の厚さとバンプ電極の厚さが一致した場合にしか使用することができない。また半導体ウェハ上のバンプ電極数は非常に多く、これらのすべてのバンプ電極に対しバンプ電極の厚さと半導体用接着組成物層の厚さを一致させることは非常に困難である。さらにバンプ電極は板状、円筒状、半球状、マシュルーム状、突起状など各種形状のものがあり、半球状、マシュルーム状、突起状のものは半導体用接着組成物層の厚さとバンプ電極厚さを同一とした場合、認識可能な面積が小さくなるため特に認識が困難となる。なお、無機フィラー、マイクロカプセルが含まれるもの以外でも樹脂間の相溶性が低いために数ミクロンサイズの島構造を有する組成物(いわゆる海島構造の組成物)、たとえばエポキシ樹脂とNBR(アクリロニトリル−ブタジエン共重合体)の混合系などでは光線透過率が低くなり、上記と同様な問題が発生する。
さらに特許文献1に記載の液状封止接着剤を半導体ウェハのバンプ電極面側にコーティングした後にダイシングを行うと、切削粉が液状封止接着剤に付着しやすいという問題、液状封止接着剤の流動性が大きいためにおこる切削したウェハ端面への液状封止接着剤の付着や切削ブレードの目詰まりという問題、切削時の水の噴射圧力による膜表面の乱れの問題など複数の問題が生じやすい。さらには、バンプ電極の凹凸を有する半導体ウェハやパッケージ基板面にコーティングを行うために膜厚ムラが大きいという問題がある。
また、特許文献5では、半導体ウェハのバンプ電極面側に液状封止接着剤をコーティングした後に、加熱により溶剤を揮発させ、さらに液状封止接着剤の反応を進行させて液状封止接着剤の流動性を小さくした後、半導体ウェハをダイシングする方法が提案されている。この方法では、バンプ電極の凹凸を有する半導体ウェハ面にコーティングを行うために膜厚ムラが大きいという問題がある。また液状封止樹脂の反応の程度を制御することが困難であることと、溶剤が液状封止接着剤に残存した状態となりやすことから、液状封止接着剤の反応の進行が少ないと切削粉が液状封止接着剤に付着しやすいという問題、液状封止接着剤の流動性が大きいためにおこる切削したウェハ端面への液状封止接着剤の付着や切削ブレードの目詰まりという問題がおきやすい。さらに、液状封止接着剤の反応を進行させすぎると接着剤としての機能が損なわれるだけでなく、ダンシング時に液状封止接着剤に割れや欠けさらにはバンプ電極付きウェハの脱落が発生するという問題を有している。これらのことから、特許文献1および5に記載の液状封止接着剤を半導体ウェハのバンプ電極面側にコーティングした後にダイシングを行うという工程を工業的に利用することは極めて困難である。
特開2004−211064号公報(特許請求の範囲) 特開2001−237268号公報(請求項1) 特開2004−315688号公報(特許請求の範囲) 特開2004−319823号公報(特許請求の範囲) 特開2003−212964号公報(請求項7、21段落)
本発明は、上記課題を解決すべく、ダイシング時に切削粉の汚染や欠損がなく高速切断可能で、ダイシング時およびフリップチップ実装時のアライメントマークの認識が良好な半導体用接着組成物が形成された電子デバイス基板を提供する。また、高精度に切断された半導体チップなどの電子素子をバンプを介して回路基板の電極パッドに高精度に金属接合する、もしくは導電物質間の接触による安定した導通を得ることができ、かつ半導体チップなどの電子素子と回路基板の間で収縮応力を発揮する接着剤として機能することにより、この金属接合、もしくは導電物質間の接触による安定した導通を補助し、接続の信頼性を高める機能を有する電子デバイスシステムおよびその製造方法を提供する。
すなわち本発明は、互いに電気的接続されていない複数の電子素子と電極と半導体用接着組成物が形成された電子デバイス基板であって、半導体用接着組成物は電極が形成されている面にあり、半導体用接着組成物が(a)1分子内に3個以上のエポキシ基を有しているエポキシ当量が150〜250であり、かつ25℃、1.013×10N/m条件下で固形であるエポキシ化合物と(b)25℃、1.013×10N/mにおいて液状であるエポキシ化合物とを含有し、(a)と(b)の配合比率が(a)を100重量部に対し(b)が25〜70重量部である電子デバイス基板である。
本発明の半導体用接着組成物が形成された電子デバイス基板は、ダイシング時に切削粉の汚染や接着層の欠損がなく高速で切断することができ、ダイシング時およびフリップチップ実装時のアライメントマークの認識が容易である。また、本発明の半導体用接着組成物が形成された電子デバイス基板、およびそれを用いた電子デバイスシステムおよびその製造方法を用いると、高精度に切断された半導体チップなどの電子素子をバンプを介して回路基板の電極パッドに高精度に金属接合、もしくは導電物質間の接触による安定した導通を得ることができ、また半導体チップなどの電子素子と回路基板の間で収縮応力を発揮し、信頼性に優れた電子デバイスシステムを得ることができる。また、本発明の製造方法によれば、半導体チップなどの電子素子と基板の間でこれらの接続のために用いる接着剤のはみ出し量が小さく実装面積を極小化でき、半導体チップなどの電子素子の薄型化と回路基板への実装工程を簡略化できる。
本発明における電子素子とは半導体チップ、半導体パッケージ、モジュールなどの電気的な能動機能を有する素子のことである。本発明における電子デバイス基板はこれらの電子素子が複数並列に形成された板状もしくはシート状のものであり、LSI加工された半導体ウェハや複数のモジュールやパッケージが並列して形成された基板のことである。電子デバイス基板の外形は角形、丸形、一部に直線部を含む丸形などいずれでもよく、特に限定はされない。本発明における電子デバイスシステムとは、例えば半導体チップや半導体パッケージが回路基板に実装されたものや、複数の半導体パッケージやモジュールを貼り合わせたものなどのことであり、電子素子より組織的な電気的機能を有するシステムのことである。
電子デバイス基板に用いられる基板としては、シリコンやGaAsなどの半導体ウェハ、ガラスウェハ、ガラスエポキシ基板、セラミックス基板などが挙げられる。
本発明の電子デバイス基板に用いられる半導体用接着組成物は、(a)1分子内に3個以上のエポキシ基を有し、エポキシ当量が150〜250であり、かつ25℃、1.013×10N/m条件下で固形であるエポキシ化合物と(b)25℃、1.013×10N/mにおいて液状であるエポキシ化合物とを含有し、(a)と(b)の配合比率が(a)を100重量部に対し(b)が25〜70重量部である。
本発明で使用される半導体用接着組成物は(a)1分子内に3個以上のエポキシ基を有し、エポキシ当量が150〜250であり、かつ25℃、1.013×10N/m条件下で固形であるエポキシ化合物を含有する。固形エポキシ化合物とは、25℃、1.013×10N/mで150Pa・sを越える粘度を示すものである。(a)固形エポキシ化合物を用いることにより密度の高い網目構造を構成できるため、得られる半導体用接着組成物は各種薬品に耐性を発現する。各種溶剤、特にN−メチルピロリドンに対して完全不溶とすることができる。また、a)固形エポキシ化合物は、加熱により容易に軟化するのでバンプ電極付き電子デバイス基板に熱ラミネートすることができ、かつ電子素子上のバンプ電極などの凹凸に良く追従し、空隙無く密着させることができる。
(a)固形エポキシが1分子内に3個以上のエポキシ基を有していると、電子デバイス基板上に形成した半硬化状態の半導体接着組成物は3次元の架橋が進み、かつその密度が高いために硬くなり、切削時に伸びや粘りがなくなるため、半導体用接着組成物の切削性が良くなり、半導体用接着組成物と電子デバイス基板の一括ダイシングが可能になる。1分子内に3個以上のエポキシ基を有しているエポキシ化合物において、エポキシ当量が150以上であるとタック性がなく、ダイシング時に切削粉の付着が発生しにくくなる。1分子内に3個以上のエポキシ基を有しているエポキシ化合物において、エポキシ当量が250以下であると、半導体接着組成物を電子デバイス基板上に形成した半硬化状態においても架橋密度が高いために硬くなり、切削時に伸びや粘りがなくなり半導体用接着組成物の切削性が良くなり、半導体用接着組成物と電子デバイス基板の一括ダイシングが可能になる。
(a)固形エポキシ化合物としては、エピコート157S65、エピコート157S70、エピコート180S70、エピコート1031S(以上商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製)、テピックS、テピックG、テピックP(以上商品名、日産化学工業(株)製)、エポトートYDCN−701、エポトートYDCN−703(商品名、東都化成(株)製)、EPPN−201−L、EPPN502H、XD−1000−2L(以上商品名、日本化薬(株)製)、エピクロンN−695(以上商品名、大日本インキ化学工業(株)製)などが挙げられる。これらを2種以上組み合わせてもよい。
半導体用接着組成物は、さらに(b)液状エポキシ化合物を含有する。ここで、液状エポキシ化合物とは、25℃、1.013×10N/mで150Pa・s以下の粘度を示すものである。このような(b)液状エポキシ化合物を用いることにより、電子デバイス基板との密着性に優れ、ダイシング時に割れや欠けのない電子デバイス基板を得ることができる。このような(b)液状エポキシ化合物としては、例えばエピコート828、エピコートYX8000、エピコート630、(以上商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製)、エピクロンHP−4032(以上商品名、大日本インキ化学工業(株)製)などが挙げられる。これらを2種以上組み合わせてもよい。
これら(a)、(b)のエポキシ化合物の配合比率は(a)固形エポキシ化合物を100重量部に対し(b)液状エポキシ化合物が25〜70重量部であることが重要である。この範囲で液状エポキシ化合物を使用することで半導体用接着組成物に適度な可塑性、可撓性を付与することができ、半導体用接着組成物をシート化した場合にフレキシブルなシート(接着シート)を得ることができる。さらにダイシング時の半導体用接着組成物の割れや欠けが抑制される。(b)液状エポキシ化合物が25重量部未満であると、プラスチックフィルム上に半導体用接着組成物を形成しロール状にすると割れやプラスチックフィルムから剥がれるという問題、ダイシング時に接着シートに割れや欠けが発生する問題、電子デバイス基板から半導体用接着組成物が剥がれるという問題などが生じる。エポキシ化合物全量に対し、(b)液状エポキシ化合物の含有量が70重量部を越えるとダイシング時の切削粉が付着しやすくなり、後のフリップチップ実装後の半導体チップなどの電子素子と回路基板との接着性や電気導通信頼性が低下する。
半導体用接着組成物には、さらに硬化促進剤を用いても良い。エポキシ化合物と硬化促進剤を組み合わせることで、固形エポキシ化合物および液状のエポキシ化合物の硬化を促進し、短時間で硬化させることができる。硬化促進剤としては、各種イミダゾール、イミダゾールシラン、イミダゾリン、酸無水物などが挙げられる。各種イミダゾールとしては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイトなどが挙げられる。イミダゾールシランとしては、IS−1000、IS−1000D、IM−1000、SP−1000、IA−100A、IA−100P、IA−100F(以上商品名、日鉱マテリアルズ(株)製)などが挙げられる。酸無水物としては、ヘキサハイドロフタル酸無水物、メチルテトラハイドロフタル酸無水物、アデカハードナーEH−3326、アデカハードナーEH−703、アデカハードナーEH−705A(以上商品名、旭電化工業(株)製)、エピクロンB−570、エピクロンB−650(以上商品名、大日本インキ化学(株)製)などが挙げられる。(c)硬化促進剤の含有量は、(b)エポキシ化合物の合計100重量部に対し、0.1〜10重量部の範囲であることが好ましい。硬化促進剤の含有量を0.1重量部以上とすることでエポキシ化合物の硬化を促進し、10重量部以下とすることで硬化物の絶縁性、耐熱性を向上させることができる。また、硬化促進剤は、水に不溶のものが好ましく用いられる。ここで水に不溶とは、25℃、1.013×10N/m下の純水への溶解量が5重量%以下のものをいう。水溶性の硬化促進剤はダイシング時に用いる切削水に溶解し、半導体用接着組成物シートの膜面が粗くなったり、硬化性や接着性の低下を引き起こすことがある。
半導体用接着組成物には、熱可塑性樹脂として、例えば、ポリイミド樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリプロピレン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)、スチレン−ブタジエン共重合体、(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン−メタクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−アクリル酸共重合体などを、硬化後の膜に対する低応力化剤として添加することができる。また、公知のエポキシ化合物用硬化剤や光透過性を損なわない程度にフィラーを添加することができる。
半導体用接着組成物をシート状に加工するには、均一に混合した半導体用接着組成物をプラスチックフィルム等で挟みプレス圧延、あるいはロール圧延して作製することができる。また、半導体用接着組成物を溶剤中で混合してワニス状としたものをプラスチックフィルム上に塗布、脱溶剤させてシート状に加工することもできる。ここではプラスチックフィルムとそのプラスチックフィルム上に形成された半導体用接着組成物を半導体用接着シート材料という。
ここで用いる溶剤としては前記成分を溶解するものを適宜選択すればよく、たとえばケトン系溶剤のアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、エーテル系溶剤の1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジグライム、グリコールエーテル系溶剤のメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、その他ベンジルアルコール、プロパノール、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。特に大気圧下沸点が120℃以下であるものを用いると、低温、短時間で脱溶剤化できるためシート化加工が容易となる。
塗工機としては、ロールコーター、コンマロールコーター、グラビアコーター、スクリーンコーター、スリットダイコーターなどを用いることができるが、スリットダイコーターがコーティング時の溶剤の揮発が少なく塗布性が安定するため好ましく使用される。
シート化した半導体用接着組成物の厚さは特に限定されないが、例えばシート化した半導体用接着組成物をバンプ電極付き電子デバイス基板に貼り合わせるには、バンプ電極の平均高さ以上であることが好ましく、より好ましくはバンプ電極の平均高さ以上かつバンプ電極の平均高さと回路基板上のパッド電極平均高さを足し合わせた厚さの1.5倍以下であり、さらにより好ましくは、バンプ電極の平均高さ以上かつバンプ電極の平均高さと回路基板上のパッド電極平均高さを足し合わせた厚さ以下である。なお、バンプ電極の高さは、バンプ電極が形成されていないウェハ面(基板面)を基準(0μm)として計測する。また、回路基板上のパッド電極高さは、パッド電極が形成されている回路基板(ポリイミド、ガラスエポキシ、ガラス、セラミックスなど)の絶縁面を基準(0μm)として、全ての電極パッドの高さを計測し、その平均値とする。シート化した半導体用接着組成物の厚さがバンプ電極の平均高さ未満であるとフリップチップボンディング後の電子素子、半導体用接着組成物と回路基板との間に空隙ができ、接着力が低下する。また、シート化した半導体用接着組成物の厚さがバンプ電極の平均高さと回路基板上のパッド電極平均高さを足し合わせた厚さの1.5倍を越えると不経済であるだけでなく、電子素子下の半導体用接着組成物のはみ出し量が多くなり実装面積が大きくなってしまう問題や、はみ出した半導体用接着組成物が電子素子上部にまで回り込みフリップチップボンディング装置の加熱ホーンを汚染しホーンと電子素子が接着してしまうなどの問題が起きやすい。また、加熱ホーンを汚染した場合は、ホーンの平坦性が損なわれ、フリップチップボンディング時の電子素子の加熱状態が不均一となり、ボンディング不良が発生し易くなるという問題が発生することがある。
半導体用接着組成物は、光線透過率が70%以上であることが好ましい。半導体用接着組成物の光線透過率を70%以上とするには、半導体用接着組成物の各構成成分を類似の構造として全成分間の相溶性を高めること、光線透過率に大きな影響を与えない程度に光線透過の阻害要因となりやすい粒子やマイクロカプセルの含有量を少なくすることなどの手段を用いることが有効である。なお、粒子やマイクロカプセルは、光線透過率を大きく阻害しない範囲で添加することで、他の物性などの調整を行ってもよい。粒子には、金属や酸化物などの導電性を持った無機粒子、酸化物、窒化物など非導電性の粒子、有機物粒子、有機物を無機物でコーティングした粒子などを用いることができる。半導体用接着組成物中に粒子を含有させ、光透過性を阻害する影響を小さくするには、粒子に径の小さいものを用いることや、粒子に屈折率が半導体用接着組成物を構成する他の材料との屈折率差が小さいものを用いることが有効である。半導体用接着組成物の光線透過率が70%以上であると、ダイシング時にバンプ電極や電子デバイス基板上のアライメントマークの認識が容易であり、高精度に切断することができる。さらには、半導体用接着組成物の光線透過率が70%以上であると、フリップチップ実装時のアライメントマークの認識も同様に良好となるため、高精度に回路基板上の電極パッドと電子素子の接合を行うことができる。半導体用接着組成物の光線透過率が80%以上であると、短時間にアライメントマークの認識ができるためにより好ましい。なお、本発明における光線透過率とは、半導体用接着組成物の波長350〜900nmにおける最大光線透過率のことである。具体的には波長350nm〜900nmにおける光線透過率を測定し、光線透過率が最大値を示した波長を中心とする波長±10nmにおける光線透過率の平均値を本発明における光線透過率値とする。半導体用接着組成物の光線透過率は、シート化した半導体用接着組成物の厚さに依存する場合もある。一方、シート化して用いられる半導体用接着組成物の厚さは、半導体に形成されたバンプの高さなどにより異なる。本発明における半導体用接着組成物の光線透過率は、ダイシング時または/およびフリップチップ実装時のアライメントマークの認識性のためのものであるので、ダイシングやフリップチップ実装に用いられる厚さにおける半導体用接着組成物の光線透過率である。
光を透過するプラスチックフィルム上に形成された半導体用接着組成物の光線透過率を測定する場合は、別途この光を透過するプラスチックフィルムのみの測定を行い、このプラスチックフィルムの影響を差し引いた値を光線透過率とするキャリブレーションを行う。光線透過率の測定は、温度23±2℃、相対湿度50±5%の環境下で行う。このような測定は、たとえばスペクトロフォトメーター(日立製作所(株)製、U−3210)を用いて行うことができる。
前記方法により作製した半導体用接着シート材においては、プラスチックフィルムと半導体用接着組成物の接着力は2N/m以上49N/m以下にすることが好ましい。2N/m以上とすることで、プラスチックフィルムと半導体用接着組成物間での意図しない剥離が起きない取り扱いに優れた半導体用接着シート材料を得ることができる。プラスチックフィルムと半導体用接着組成物の接着力を49N/m以下とすることで、プラスチックフィルムを剥離した際にプラスチックフィルム表面に半導体用接着組成物が残存しにくくなる。
また、必要に応じ、半導体用接着組成物の上にさらに別のプラスチックフィルムをラミネートして、プラスチックフィルムで上下を挟まれた半導体用接着シート材料を得ることができる。このとき各面の各々の接着力の大きさは特に限定されず、各面が2N/m以上49N/m以下の接着力であることが好ましい。また一方のプラスチックフィルムを(d)プラスチックフィルムとし、他方のプラスチックフィルムを(e)プラスチックフィルムとすると、(e)プラスチックフィルムと半導体用接着組成物間の接着力と(d)プラスチックフィルムと半導体用接着組成物間の接着力の差が5N/m以上であることが好ましい。ここで、(e)プラスチックフィルムと半導体用接着組成物間の接着力は、(d)プラスチックフィルムと半導体用接着組成物間の接着力より大きい。また前記接着力の差は47N/m以下が好ましい。接着力の差を5N/m以上とすることで、プラスチックフィルムを剥離する際に、半導体用接着組成物の剥がれや浮きを発生させないようにすることができ、接着力の差を47N/m以下とすることで、フィルムを剥離した際にプラスチックフィルム表面に半導体用接着組成物が残存しにくくなる。
(d)プラスチックフィルムと半導体用接着組成物の接着力は以下のように測定することができる。まず半導体用接着シート材料を幅25mm、長さ300mmに切り取り、これを厚さ2mmのステンレス板に両面粘着テープを用いて固定する。この際、両面粘着テープの粘着面に(d)プラスチックフィルム面を粘着させるようにする。次に、(d)プラスチックフィルムを半導体用接着組成物から角度90度の方向に200mm/分の速度で引き剥がし、(d)プラスチックフィルムと半導体用接着層の間の接着力(N/m)を測定する。
(e)プラスチックフィルムと半導体用接着組成物の接着力は以下のように測定することができる。まず、半導体用接着シート材料を幅25mm、長さ300mmに切り取り、(d)プラスチックフィルムを除去した後、両面粘着テープを貼り付けた厚さ2mmのステンレス板上に、両面粘着テープを用いて固定する。この際、両面粘着テープの粘着面に半導体接着組成物面を粘着させるようにする。(e)プラスチックフィルムを半導体用接着組成物から角度90度の方向に200mm/分の速度で剥がし(e)プラスチックフィルムと半導体用接着組成物の間の接着力(N/m)を測定する。
ここで使用されるプラスチックフィルムとして、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム等が挙げられる。また、ポリテトラフルオロエチレンフィルム等のフッ素樹脂フィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等が挙げられる。プラスチックフィルムは離型処理が施されていてもよく、たとえばシリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、脂肪族アミド系等で離型処理してもよい。プラスチックフィルムと半導体用接着組成物との接着力は、プラスチックフィルムの種類や厚さの選択、液状エポキシ樹脂の量や室温でゴム状態であるタック成分の添加等の半導体用接着組成物の組成、溶剤の種類、半導体用接着シート材料の加熱エージングなどにより制御することができる。
また、(e)プラスチックフィルムの表面に粘着剤層が形成されていてもよい。(e)プラスチックフィルムの表面の粘着剤層が形成されている場合は、この粘着材層面が、半導体用接着組成物と粘着するように(e)プラスチックフィルムと半導体用接着組成物を積層する。この場合、(e)プラスチックフィルムを半導体用接着組成物から剥離する際に、粘着剤が半導体用接着組成物上に残ることがないように、(e)プラスチックフィルムと粘着剤層間の粘着力は、粘着材層と半導体用接着組成物の間の接着力より大きくしておくことが重要である。粘着剤の材料としてはアクリル系、ビニル系、ウレタン系、シリコーン系、ポリエステル系、スチレン−ブタジエン系、イソプレン系、天然ゴム等を用いることができる。粘着・剥離の方式が、感圧粘着型、熱硬化剥離型、光硬化剥離型である粘着剤を用いることができる。粘着剤層の厚さは粘着剤の種類や使用法によって最適なものが決定され、通常1〜50μmの範囲のものを用いることができる。このような粘着剤層を具備したプラスチックフィルムとしては、市販されているバックグラインドテープ、ダイシングテープなどの粘着テープを用いることも可能である。その他、あらかじめ粘着剤層が形成された(e)プラスチックフィルムを用いるのでなく、粘着剤層コーティング等により半導体用接着組成物層上に形成した後に(e)プラスチックフィルムをラミネートなどの方法で粘着剤層が積層された半導体用接着組成物層に形成してもよい。
本発明の電子デバイスシステムは、半導体用接着組成物がその電極面側に形成されたものであれば、その製造方法については特に限定されない。好ましくは次のような方法が挙げられる。電極が形成された電子素子を複数個形成した基板の上に、本発明の半導体用接着組成物を電子素子の電極側に設け、その後ダイシングにより個片化を行い、個片化した半導体用接着組成物付き電子素子を実装基板に搭載し、半導体用接着組成物を硬化させ、電子素子上に形成された電極と実装基板上の電極を直接接触させ電気的接続を行う。また、半導体用接着組成物を電極が形成された電子素子を複数個形成したウェハの上に設けた後、続いて基板の電子素子が形成されていない面を研磨加工し、その後ダイシングによる個片化工程を実施してもよい。各工程について以下に説明する。
本発明の電子デバイスシステムは、前記半導体用接着組成物の両面にプラスチックフィルムを有している場合、(d)プラスチックフィルムを除去した後、剥き出しになった半導体用接着組成物面をバンプ電極付き電子デバイス基板に40〜100℃で加熱ラミネートまたは真空加熱ラミネートし仮接着を行う。この温度範囲において半導体用接着組成物の動的粘度は10〜100000Pa・sであるのが好ましく、より好ましくは1000〜10000Pa・sである。半導体用接着組成物の動的粘度が10Pa・s未満であると取り扱いが困難となり、100000Pa・sを越えるとバンプ電極が半導体用接着組成物中に埋まらないことや、高圧力でのラミネートが必要となり、基板が破損するなどの問題が起きやすい。また、高圧力でラミネートを行うと、ラミネート後に反りが発生しやすいために好ましくない。
次に、必要に応じて下記のようにして電子デバイス基板を薄くするための基板裏面の研磨加工(バックグラインド加工)を行っても良い。即ち、前記工程により得られた(e)プラスチックフィルムと半導体用接着組成物付電子デバイス基板の(e)プラスチックフィルム面をバックグラインド加工機固定面に設置し、電子素子が形成されていない基板面(裏面)の研削・研磨加工を行ってもよい。このような加工を行うことで薄型の半導体用接着組成物付電子デバイス基板を得ることができる。この加工工程によれば、バックグラインド工程と電子素子実装の接着剤塗布を別々に行う通常の方法に比べ工程が簡略化できる。
次に、前記工程により得られた(e)プラスチックフィルムと半導体用接着組成物付電子デバイス基板とテープフレームをダイシングテープに貼り付ける。この際、(e)プラスチックフィルムと半導体用接着組成物付電子デバイス基板は、バンプ電極と反対側の面をダイシングテープの粘着面に粘着させるようにする。その後、ダイシングを行う。
ダイシング工程では、まずカットテーブル上に、前記方法により作製した(e)プラスチックフィルムと半導体用接着組成物が付いたバンプ電極付き電子デバイス基板をダイシングテープで貼り付けたテープフレームをセットし、次に(e)プラスチックフィルムを剥離する。装置上でバンプ電極または電子デバイス基板上のアライメントマークを認識させ、カットサイズ、切削速度、深さ、ブレード回転数、切削水量など各ダイシング条件を所定の値に設定しダイシングを行う。ここで、電子デバイス基板上のアライメントマークは複数の角形状含むものであることが好ましく、このような形状のアライメントマークを用いるとアライメントエラーを少なくできる。ダイシング後の基板の乾燥は25〜100℃、10秒〜4時間で処理することが望ましい。ダイシングによる半導体用接着剤組成物の割れ、欠けおよび電子デバイス基板からの剥がれは、切削端部を基準位置0μmとして最大長さが25μm以内であることが好ましい。半導体用接着剤組成物の割れ、欠け、または電子デバイス基板からの剥がれが、25μmを越えた場合、ダイシング時およびダイシング後の半導体用接着組成物に水が吸着、付着しやすくなる。吸着した水は、後に行われるフリップチップ実装時に接着剤組成物層に空隙、ボイドが生じる原因となり、接着力の低下および電気的信頼性の低下を引き起こす。この半導体用接着組成物の割れ、欠けおよび電子デバイス基板からの剥がれはクロスカット部分(電子素子の角に当たる部分)で発生しやすい。
次にダイシングにより得られた半導体用接着組成物付き電子素子は、通常のフリップチップボンダーを用いて電子素子の電極と回路基板の電極が直接接触するように回路基板に実装される。実装条件は電子素子と回路基板の電気的接続が良好に得られる範囲であれば特に限定されるものではなく、バンプや回路基板の電極の材質に応じて適宜に決定される。また、半導体用接着組成物の硬化が不十分な場合は、実装後に電子素子実装回路基板を加熱し、半導体用接着組成物の硬化をさらに進めてもよい。
以下実施例等をあげて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、実施例中の半導体用接着組成物が形成された電子デバイス基板の評価は以下の方法により行った。
実施例、比較例で用いた各材料は以下のとおりである。
固形エポキシ化合物
エピコート157S70(商品名、エポキシ当量:200〜220g/eq、1分子内のエポキシ基数:3以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)
NC−7000L(商品名、エポキシ当量:223〜238g/eq、1分子内のエポキシ基数:5以上、日本化薬(株)製)
EOCN−1020(商品名、エポキシ当量:191〜207g/eq、1分子内のエポキシ基数:約5から8、日本化薬(株)製)
EPPN−502H(商品名、エポキシ当量:158〜178g/eq、1分子内のエポキシ基数:5以上、日本化薬(株)製)
BREN−S(商品名、エポキシ当量:275〜295g/eq、1分子内のエポキシ基数:約6、日本化薬(株)製)
エピコート1002(商品名、エポキシ当量:600〜700g/eq、1分子内のエポキシ基数:2、ジャパンエポキシレジン(株)製)。
液状エポキシ化合物
エピコート828(商品名、エポキシ当量187g/eq、1分子内のエポキシ基数:2、ジャパンエポキシレジン(株)製)
エピクロンHP−4032(商品名、エポキシ当量152g/eq、1分子内のエポキシ基数:2、大日本インキ化学工業(株)製)
硬化促進剤
2−フェニルイミダゾール(商品名2PZ、四国化成工業(株)製、非水溶性)
溶剤:メチルエチルケトン。
実施例1〜3および比較例1〜9
実施例1〜3および比較例1〜9の各成分について表1に示す配合比になるように調合した。
表1の組成比で作製した半導体用接着組成物を、スリットダイコーター(塗工機)を用いて、シリコーン系の離型処理を行った厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、100℃で4分間乾燥を行った。乾燥後の半導体用接着組成物上にプラスチックフィルムとして厚さ15μmのポリプロピレンフィルムを加熱ロール温度40℃でラミネートし、直径7.6cmの紙管にロール状に巻き取り、半導体用接着組成物層の厚さが30μmである半導体用接着シート材料(ポリプロピレンフィルム、半導体用接着組成物層、ポリエチレンテレフタレートフィルムの3層構造)を得た。
得られた半導体用接着シート材料を用いて次のようにして半導体用接着組成物が形成された電子デバイス基板および電子デバイスシステムを製造した。
1.ラミネート工程および評価
ロール状に巻き取られた半導体用接着シート材料のバンプ電極への埋め込みは、貼り合わせ装置(テクノビジョン(株)製、モデル900S)を用いた。
まず、半導体用接着シート材料から軽剥離側プラスチックフィルム(例えば実施例1においてはポリプロピレンフィルム)を除去し、半導体用接着組成物面を露出させた。この時、半導体用接着組成物面の剥離痕の有無、さらには半導体接着組成物の重剥離側プラスチックフィルム(例えば実施例1においてはポリエチレンテレフタレートフィルム)からの剥離、脱落の有無を観察し、それぞれについて、有りの場合を×、無しの場合を○とした。さらに半導体用接着組成物面が外向きになるように曲率半径5mmで曲げたときに、半導体用接着組成物の割れの有無、または重剥離側プラスチックフィルムからの剥がれの有無を観察し、有りの場合を×、無しの場合を○として半導体用接着組成物の可撓性を評価した。
次いで、貼り合わせ装置ステージ上に固定された平均高さ20μmのバンプ電極付き(256バンプ/チップ、ピッチ65μm、金メッキバンプ、液晶ドライバ用)シリコンウェハ(直径150mm、厚さ550μm)のバンプ電極に軽剥離側プラスチックフィルムを剥離した後の半導体用接着シート材料の半導体用接着組成物面を温度80℃、貼り合わせ速度50cm/分でラミネートした。本実施例では前記シリコンウェハが電子デバイス基板である。この時、ボイドまたは空隙の有無を半導体用接着組成物面および断面を顕微鏡観察(20倍率)し、バンプ電極周辺および半導体用接着組成物とシリコンウェハ界面のボイドまたは空隙の有無を観察し、ボイド、空隙がある場合は×、それ以外は○とした。シリコンウェハ周囲の余分な半導体用接着組成物はカッター刃にて切断し、プラスチックフィルム(例えば実施例1においてはポリエチレンテレフタレートフィルム)を具備したバンプ電極が半導体用接着剤で埋め込まれたシリコンウェハを得た。
2.ダイシング工程および評価
前記1.で得られたシリコンウェハのテープフレーム、およびダイシングテープへの固定は、ウェハマウンター装置(テクノビジョン(株)製、FM−1146−DF)を用い、バンプ電極とは反対側のウェハ基板面にダイシングテープ(リンテック(株)製、D−650)を貼り合わせることによって行った。次いで残りのプラスチックフィルムを除去した。ダイシング装置(DISCO(株)製、DFD−6240)の切削ステージ上に、半導体用接着組成物面が上になるようテープフレームを固定して、ダイシング装置の顕微鏡付きCCDカメラにてアライメントを行った。アライメントはシリコンウェハに配列するバンプ電極でアライメントした場合とシリコンウェハ面のアライメントマークでアライメントした場合の二通りの方法で実施した。この時、すべてのバンプ電極あるいはシリコンウェハ面の全てのアライメントマークについて認識ができた場合を○、全く認識できなかった場合を×とした。結果は、表のダイシング工程におけるアライメントマーク認識性に示した。
このアライメントマークの模式図を図2に示した。符号7は十字のアライメントマークであり、その文字太さ(20μm)を符号8、文字長さ(140μm)を符号9で示した。符号10は円状のアライメントマークであり、直径(100μm)を符号11で示した。符号12は四角形のアライメントマークであり、四角形の短辺長さ(10μm)を符号13、四角形の長辺長さ(50μm)を符号14で示した。符号15は正三角形のアライメントマークであり、正三角形の辺長さ(30μm)を符号16で示した。
次いで、以下のような切削条件でダイシングを行った。
ダイシング装置:DFD−6240(DISCO(株)製)
半導体チップサイズ:2.5×16.5mm
ブレード:NBC−ZH 127F−SE 27HCCC
スピンドル回転数:25000rpm
切削速度:50mm/s
切削深さ:ダイシングテープの深さ20μmまで切り込む
カット:ワンパスフルカット
カットモード:ダウンカット
切削水量:3.7L/分
切削水および冷却水:温度23℃、電気伝導度0.5MΩ・cm(超純水に炭酸ガスを注入)。
バンプ電極が半導体用接着剤組成物で埋め込まれたシリコンウェハをダイシングにより個片チップ化したもの(半導体用接着組成物付き電子素子)について、半導体用接着組成物表面の切削粉の付着の有無、半導体用接着組成物表面の割れ、欠けの有無、ウェハから接着剤層の剥がれの有無を顕微鏡により確認した。切削粉の付着については半導体用接着組成物表面に切削粉の付着のないものを○、付着があるものを×とした。結果は、表1の耐汚染性に示した。また、割れ、欠け、ウェハから半導体用接着組成物の剥がれについては、半導体用接着組成物の切削端部から半導体用接着組成物の割れ、欠けおよびウェハからの剥がれの長さが25μm以下の場合を○、25μmを越えるものを×とした。結果は、表1の耐傷性に示した。この割れ、欠けおよびウェハからの剥がれの模式図を図1に示した。符号1は組成物が塗布されたシリコンウェハの一部であり、発生した接着組成物の割れ・欠け部を符号2、クラックを符号3で示した。また、接着組成物の割れ、欠けの大きさを測定するために、割れ・欠け2やクラック3の大きさは符号4で示した欠損部長さとして表される。また符号5は切削端部を示し、符号6は欠損部の長さでも最大のものを表している。
3.フリップチップボンディングおよび評価
前記2.で作製したバンプ電極が半導体用接着組成物で埋め込まれた半導体チップ(半導体用接着組成物付き電子素子)の回路基板への接続は、フリップチップボンディング装置(トライテック(株)製、DB−100)を用いた。また、錫メッキを施した厚さ9μmのパッド電極が付いている、厚さ50μmのポリイミドフィルムを回路基板とした。前記2.で作製した半導体チップのバンプ電極とパッド電極付きポリイミドフィルム回路基板上のパッド電極が重なるようにアライメントを行った。この時、すべてのバンプ電極あるいはシリコンウェハ面の全てのアライメントマークについて認識ができた場合を○、全く認識できなかった場合を×とした。結果は、表のボンディング工程におけるアライメントマーク認識性に示した。
アライメント後、温度200℃、時間20s、圧力0.4MPaの条件でフリップチップボンディングを行った。これによりポリイミドフィルム回路基板上に半導体チップを搭載した半導体付き回路基板を得た。ボンディング終了後、ポリイミドフィルムの半導体チップが実装されていない側から透して、実装した半導体チップの空隙またはボイドの有無を、半導体用接着組成物面および断面を顕微鏡観察(20倍率)することによって、確認した。空隙またはボイドがある場合は×、それ以外は○とした。結果は表の接続性に示した。
実施例1〜3のフリップチップボンディング後の試料を半導体と回路基板の界面に垂直な方向から顕微鏡観察を行い、半導体チップに対する接着剤のはみ出しを評価したところ、はみ出しが最も大きいところでも0.2mmと非常に小さいものであった。
4.導通性評価(初期導通性および熱衝撃試験後)
前記3.で作製した半導体チップ付き回路基板の初期導通性および熱衝撃試験後導通性を評価した。導通性評価はデジタルマルチメーター(アドバンテスト(株)製、TR6847)を用いて測定した。初期導通性は前記3.で作製した半導体チップ付き回路基板20個について評価を行い、一箇所でも導通不良(抵抗値が無限大となり断線している)があれば不良とし、半導体チップ付き回路基板20個あたりの不良品の個数を表1に示した。熱衝撃試験は、前記初期導通性の良品について評価した。半導体チップ付き回路基板を−40℃で30分間維持後、125℃で30分間維持を1サイクルとして、これを1000サイクル行った後の半導体チップ付き回路基板の導通性を評価した。初期導通性試験の良品の20個について評価を行い、一箇所でも導通不良(抵抗値が無限大となり断線している)があれば不良とし、半導体チップ付き回路基板20個あたりの不良品の個数を表1に示した。
5.液晶表示テスト
前記4.の熱衝撃試験評価後の半導体チップ付き回路基板を液晶パネルに組み込み電子デバイスシステムを作製し、表示テストを行った。表示されたものは○、それ以外の表示されない、またはノイズが発生しているものは×とした。
Figure 2008130588
実施例4〜6
実施例1〜3で使用したエピコート157S70をNC−7000Lに換えた以外は同様にして、サンプル作製、評価を行ったところ、実施例1〜3と同様の結果を得た。
実施例7〜9
実施例1〜3で使用したエピコート157S70をEOCN−1020に換えた以外は同様にして、サンプル作製、評価を行ったところ、実施例1〜3と同様の結果を得た。
実施例10〜12
実施例1〜3で使用したエピコート157S70をEPPN−502Hに換えた以外は同様にして、サンプル作製、評価を行ったところ、実施例1〜3と同様の結果を得た。
実施例13
硬化促進剤2−フェニルイミダゾールを添加しないこと、およびフリップチップボンディング後にオーブン中で200℃、3時間の熱処理を行った以外は実施例1と同様にしてサンプル作製、評価を行ったところ、実施例1と同様の結果を得た。
実施例14
表1の実施例2に記載された組成比で実施例1と同様にして半導体用接着組成物を作製した。この半導体用接着組成物を、スリットダイコーター(塗工機)を用いて、厚さ80μmの未延伸ポリプロピレンフィルム(商品名、トレファンNO型番ZK−99、東レ(株)製)の親水化処理を行っていない面上に塗布し、その後75℃で4分間乾燥を行った。乾燥後の半導体用接着組成物の厚さは25μmであった。乾燥後の半導体用接着組成物上に、厚さ160μmの粘着剤層が形成されたプラスチック製ベースフィルム(商品名、BGE−124S、トーヨーアドテック(株)製)を、粘着剤層面が半導体用接着組成物に粘着するように、加熱ロール温度25℃でラミネートし、直径7.6cmの紙管にロール状に巻き取った。これにより、ポリプロピレンフィルム、半導体用接着組成物層、粘着剤層、プラスチックフィルムがこの順に4層積層されたバックグラインドテープ機能と半導体接着機能を併せ持つ半導体用接着シート材料を得た。
ロール状に巻き取られたバックグラインドテープ機能と半導体接着機能を併せ持つ半導体用接着シート材料のバンプ電極への埋め込みは、貼り合わせ装置(テクノビジョン(株)製、モデル900S)を用いた。
貼り合わせ装置ステージ上に固定された平均高さ20μmのバンプ電極付き(256バンプ/チップ、ピッチ65μm、金メッキバンプ、液晶ドライバ用)シリコンウェハ(直径150mm、厚さ625μm)のバンプ電極に軽剥離側プラスチックフィルムであるポリプロピレンフィルムを剥離した後の半導体用接着シート材料の半導体用接着組成物面を温度60℃、貼り合わせ速度50cm/分でラミネートした。シリコンウェハ周囲の余分な半導体用接着組成物はカッター刃にて切断した。これにより、半導体用接着剤組成物上に粘着剤層、ベースフィルムがこの順に積層されている電極が半導体用接着剤組成物で埋め込まれたシリコンウェハを得た。
次いで、このシリコンウェハのバンプ電極とは反対側の面を、研削・研磨装置(DISCO(株)製、DGP−8760)を用いてシリコンウェハの厚さが100μmになるよう研削・研磨を行った。続いて、半導体用接着剤組成物から粘着剤層付きベースフィルムを剥がした。
この後、実施例1の2.ダイシング工程、3.フリップチップボンディング、4.導通性評価、5.液晶表示テストを行ったところ、実施例2と同様の結果を得た。
ダイシング後の半導体用接着組成物付き電子デバイス基板の概略図 ウェハ上のアライメントマークの概略図
符号の説明
1 組成物が塗布された電子デバイス基板の一部
2 組成物の割れ・欠け部
3 クラック
4 欠損部長さ
5 切削端部
6 最大欠損部長さ
7 十字のアライメントマーク
8 文字太さ(20μm)
9 文字長さ(140μm)
10 円状のアライメントマーク
11 直径(100μm)
12 四角形のアライメントマーク
13 四角形の短辺長さ(10μm)
14 四角形の長辺長さ(50μm)
15 正三角形のアライメントマーク
16 正三角形の辺長さ(30μm)

Claims (4)

  1. 互いに電気的接続されていない複数の電子素子と電極と半導体用接着組成物が形成された電子デバイス基板であって、半導体用接着組成物は電極が形成されている面にあり、半導体用接着組成物が(a)1分子内に3個以上のエポキシ基を有しているエポキシ当量が150〜250であり、かつ25℃、1.013×10N/m条件下で固形であるエポキシ化合物と(b)25℃、1.013×10N/mにおいて液状であるエポキシ化合物とを含有し、(a)と(b)の配合比率が(a)を100重量部に対し(b)が25〜70重量部である電子デバイス基板。
  2. 請求項1記載の電子デバイス基板をダイシングにより個片化し、個片化された半導体用接着組成物付き電子素子が回路基板上に搭載された電子デバイスシステム。
  3. 請求項1記載の電子デバイス基板をダイシング加工により個片化し、個片化された半導体用接着組成物付き電子素子を回路基板に搭載し、電子素子上に形成された電極と回路基板の上の電極を直接接触させることで電気的接続を行う電子デバイスシステムの製造方法。
  4. 請求項1記載の電子デバイス基板の半導体接着組成物上に粘着剤層を形成し、続いて電子素子が形成されていない電子デバイスウェハ面を研磨加工し、その後ダイシングにより個片化を行い、個片化した半導体用接着組成物付き電子素子を回路基板に搭載し、電子素子上に形成された電極と回路基板の上の電極を直接接触させることで電気的接続を行う電子デバイスシステムの製造方法。
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