JP2002300172A - 無線通信装置及び無線通信制御方法 - Google Patents

無線通信装置及び無線通信制御方法

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JP2002300172A JP2001095978A JP2001095978A JP2002300172A JP 2002300172 A JP2002300172 A JP 2002300172A JP 2001095978 A JP2001095978 A JP 2001095978A JP 2001095978 A JP2001095978 A JP 2001095978A JP 2002300172 A JP2002300172 A JP 2002300172A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一周波数帯を使用する様々な方式の無線通
信装置が混在する環境であっても、不要な通信速度性能
の劣化を避け、無線通信方式間での速度の公平さを維持
することのできる無線通信装置を提供すること。 【解決手段】 当該無線通信装置1の利用周波数情報収
集部11は、その無線通信装置1の無線通信部12の使
用する周波数、時刻、方向の情報を収集するとともに、
周辺無線通信装置1から周辺無線通信装置1の無線通信
部12の使用する周波数、時刻、方向の情報を収集す
る。当該無線通信装置1では、収集された情報に基づい
て、データ送信の延期、送信フレームの短縮、データ送
受信の一時中断、電波干渉耐性の優れた変調の使用、送
受信方向の選別、あるいは衝突周波数の使用回避などの
方法によって、電波干渉による通信速度性能の劣化を避
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同一周波数帯に様
々な方式の無線通信装置が混在する環境において、電波
干渉に起因する性能劣化を抑えることを可能とする無線
通信装置及び無線通信制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、計算機ネットワークのデバイスと
して、無線デバイスが急速に普及しつつある。これらの
要因は、ISM(Industry Science
Medical)バンドと呼ばれる2.4GHz帯を使
用した特定小電力無線局に認定されることで、免許不要
で使用できる点にある。
【0003】特に、IEEE802.11互換の無線L
AN装置が普及している。IEEE802.11は、物
理層の仕様として直接拡散方式(DS)と周波数ホッピ
ング方式(FH)の両方のスペクトラム拡散技術が標準
として策定されている。一方、ISMバンドを使用する
他の方式の無線デバイスとして、Bluetoothの
普及が始まってきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、IEE
E802.11のDSとFHの間での互換性はなく、I
EEE802.11とBluetoothの間での互換
性もない。このため、同一周波数を使用した異なる方式
の無線デバイスが混在すると、相互に電波干渉源とな
り、通信速度性能に劣化をきたす。また、複数の無線デ
バイスが協調するために実現されている、送信したフレ
ームが送信相手先に届かなかった場合の再送やキャリヤ
センスによって発生する送信遅延という動作は、異なる
方式が混在する環境では仇となり、著しい通信速度性能
の劣化や無線デバイス間の通信性能の公平さの破壊を引
き起こす。
【0005】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、同一周波数帯を使用する様々な方式の無線通信装
置が混在する環境であっても、不要な通信速度性能の劣
化を避け、無線通信方式間での通信速度の公平さを維持
することのできる無線通信装置及び無線通信制御方法を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る無線通信装
置は、第1の無線制御方式により無線通信を行うための
無線通信手段と、自無線通信装置の第1の無線制御方式
及び通信可能範囲に存在する他の無線通信装置の第2の
無線制御方式でそれぞれ使用する周波数、時刻又は方向
の少なくとも一組についての予測情報を得るための取得
手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】好ましくは、前記取得手段は、自無線通信
装置の前記無線通信手段が前記無線通信の基礎とする所
定の情報に基づいて、自無線通信装置が前記第1の無線
制御方式で使用する周波数、時刻又は方向の少なくとも
一つについての予測情報を求めるようにしてもよい。好
ましくは、自無線通信装置が求めた自無線通信装置につ
いての前記予測情報と、前記他の無線通信装置が求めた
該他の無線通信装置についての前記予測情報とを、前記
他の無線通信装置との間で交換するための手段を更に備
えるようにしてもよい。
【0008】好ましくは、前記取得手段は、前記他の無
線通信装置から受信した該他の無線通信装置の無線通信
手段が無線通信の基礎とする所定の情報に基づいて、該
他の無線通信装置が前記第2の無線制御方式で使用する
周波数、時刻又は方向の少なくとも一つについての予測
情報を求めるようにしてもい。
【0009】好ましくは、前記予測情報に基づいて、前
記第1の無線制御方式による無線通信と前記第2の無線
制御方式による無線通信との間で干渉が発生すると予想
される時間を求めるための手段と、前記干渉が発生する
と予想される時間を避けて無線通信を行うように制御す
るための制御手段とを更に備えるようにしてもよい。
【0010】本発明は、第1の無線制御方式により無線
通信を行うための無線通信手段を備えた無線通信装置に
おける無線通信制御方法であって、自無線通信装置の第
1の無線制御方式及び通信可能範囲に存在する他の無線
通信装置の第2の無線制御方式でそれぞれ使用する周波
数、時刻又は方向の少なくとも一組についての予測情報
を取得し、取得した前記予測情報に基づいて、前記第1
の無線制御方式による無線通信と前記第2の無線制御方
式による無線通信との間で干渉が発生すると予想される
時間、方向又は周波数を求め、前記干渉が発生すると予
想される周波数、時間又は方向を避けて無線通信を行う
ように制御することを特徴とする。
【0011】なお、装置に係る本発明は方法に係る発明
としても成立し、方法に係る本発明は装置に係る発明と
しても成立する。また、装置または方法に係る本発明
は、コンピュータに当該発明に相当する手順を実行させ
るための(あるいはコンピュータを当該発明に相当する
手段として機能させるための、あるいはコンピュータに
当該発明に相当する機能を実現させるための)プログラ
ムとしても成立し、該プログラムを記録したコンピュー
タ読取り可能な記録媒体としても成立する。
【0012】本発明では、同一周波数帯を使用する様々
な方式の無線通信装置が混在する環境で、例えば周辺無
線通信装置が送信するフレームや外部からの入力等によ
り、周辺の無線通信装置の使用周波数、時刻又は方向の
少なくとも一つの予測情報を取得する。そして、この情
報と、自無線通信装置の使用周波数、時刻又は方向の少
なくとも一つの予測情報に基づいて、無線通信の干渉が
発生すると予想される周波数、時間又は方向を求め、こ
れを避けて無線通信を行うように制御する。例えば、デ
ータ送信の延期、送信フレームの短縮、データ送受信の
一時中断、電波干渉耐性の優れた変調の使用、送受信方
向の選別、衝突周波数の使用回避などの方法によって、
電波干渉による通信速度性能の劣化を避けることができ
る。
【0013】本発明によれば、同一周波数帯を使用する
様々な方式の無線通信装置が混在する環境で、それぞれ
の無線デバイスが他方の無線デバイスの方式を認知し、
異なる無線通信方式間で共生する制御を施すことによ
り、無線デバイスそのものの仕様には変更を加えること
なく、電波干渉による不要な通信速度性能の劣化を避
け、無線通信方式間での通信速度の公平さを維持するこ
とができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら発明の
実施の形態を説明する。
【0015】図1に、本発明の一実施形態に係る無線通
信装置の機能ブロックの構成例を示す。なお、図1で
は、本発明に関係する部分を中心に示している。
【0016】図1に示されるように、本実施形態の無線
通信装置1は、利用周波数情報収集部11、当該無線通
信装置が使用する1又は複数の無線制御方式にそれぞれ
対応した無線通信部12、アンテナ13(図1では省略
している、図2参照)を備えている。
【0017】図1の無線通信装置(#1)は、3種類の
無線制御方式にそれぞれ対応した無線通信部が搭載され
た例である。また、図1の無線通信装置(#2)は、1
種類の無線制御方式に対応した無線通信部が搭載された
例である。本実施形態の無線通信装置1は、任意の無線
制御方式に対応する無線通信部を任意種類搭載すること
が可能である。
【0018】本実施形態の無線通信装置1は、いずれの
無線制御方式を採用するものであっても、利用周波数情
報収集部11を備えている。この利用周波数情報収集部
11は、当該無線通信装置1が搭載する様々な無線制御
方式の無線通信部から、当該無線通信装置1が使用する
周波数とその時刻を予測するのに必要である情報を収集
し、収集した情報あるいは収集した情報に基づいて予測
した情報を他の無線通信装置に提供することで、他の無
線通信装置が当該無線通信装置1との間の周波数衝突に
よる悪影響を避けることを可能とする(同様に、他の無
線通信装置から同様の情報の提供を受けることで、当該
無線通信装置1が他の無線通信装置との間の周波数衝突
による悪影響を避けることを可能とする)。また、利用
周波数情報収集部11は、周辺の無線通信装置の利用周
波数情報収集部11との間で収集した情報あるいは収集
した情報に基づいて予測した情報の交換を行い、より広
い範囲での効果を実現する。
【0019】各々の無線通信部12は、いずれの無線制
御方式を取るものであっても基本的には、通信機能を実
現する物理層とMAC層から構成されている。ここで
は、無線通信部として既存の無線LAN製品モジュール
を用いることができるようにすることも想定している。
また、無線通信部12は、もちろんデータ送受信可能の
ものであってよいが、データ送信を行わずに周辺の無線
通信装置が出力しているデータの受信のみに特化したも
のでもあって構わない。すなわち、後に説明する周辺の
無線通信装置が使用する周波数の予測に必要な情報を収
集するための受信機能だけに特化したものも含む。
【0020】以下では、利用周波数情報収集部11が当
該無線通信装置の各々の無線制御方式の無線通信部から
当該無線通信部が使用する周波数とその時刻を予測する
のに必要な情報を収集するための手順、収集した情報に
基づいて使用する周波数とその時刻を予測するための手
順、予測した情報を他の無線通信装置との間で交換する
ための手順、および予測に基づいて周波数の衝突を避け
るための手順について説明する。以下の説明では、無線
通信部は送受信可能な無線LANモジュールを想定して
説明している。
【0021】図2には、本実施形態の無線通信部12の
機能ブロックの構成例を示す。なお、図2では、本発明
に関係する部分を中心に示している。また、図2では、
無線通信部12と、利用周波数情報収集部11やアンテ
ナ13との接続関係を、ある一つの無線通信部12につ
いて示してある。
【0022】無線通信部12は、無線制御方式にかかわ
らず、基本的には同じ構成を有するものとする。
【0023】図2に示されるように、各々の無線通信部
12は、周波数衝突回避部121、時計部122、送信
データバッファ部123、MAC(Media Acc
ess Control)部124を備えている。
【0024】始めに、各構成部分の概要について説明す
る。各構成部分の詳細は、以降の処理手順のところで説
明する。
【0025】利用周波数情報収集部11は、物理層の伝
送方式に従って、「FHのタイムスタンプとホップ周
期、ホップセット、ホップパターン、ホップインデック
ス」、または「DSのチャネル」、または「Bluet
oothのマスターのクロック値とマスターのBD_A
DDR」が入力され、それらの情報から、その情報に対
応する占有周波数とその時間を予測し、保持する。ま
た、保持している予測の周波数衝突回避部121への登
録と、他の無線通信装置の利用周波数情報収集部11と
の間での予測結果の交換も行う。
【0026】無線通信部12の周波数衝突回避部121
は、利用周波数情報収集部11から登録された占有周波
数とその時間の情報と、時計部122からの時刻情報を
基に、MAC部124へのチャネルの変更要求、もしく
はアンテナ指定、または送信データバッファ部123へ
のバッファ開始/終了要求を行う。
【0027】無線通信部12の送信データバッファ部1
23は、通常は、外部から入力される送信データをふさ
わしい出力相手へ転送する。一方、周波数衝突回避部1
21からのバッファ開始要求が来ると、入力される送信
データを内部でバッファリングまたは廃棄し、バッファ
終了要求を契機に、内部でバッファリングした送信デー
タがあるならそれを出力し終えた後に通常の手順を行
う。
【0028】MAC部124には、使用する周波数の情
報が保持されていることとする。また、使用する周波数
や無線通信方式に依存したパラメータの変更も、MAC
部124に指示を与えることで実現できることとする。
なお、無線通信部12に依って、使用する周波数の情報
を保持している部分や、使用する周波数や無線通信方式
に依存したパラメータの変更を行うために指示を与える
べき部分が異なる場合(例えば無線部)は、適宜、該当
する部分(例えば無線部)に対して相当する指示を行う
などすればよい。
【0029】続いて、本実施形態の無線通信装置1の処
理について説明する。
【0030】図3に、本実施形態の無線通信装置1の処
理シーケンスの一例を示す。
【0031】無線通信装置1の起動時または外部から与
えられた契機に従い、自装置の無線通信部12が利用す
る周波数に関する情報の収集の手順を開始し(S1)、
使用周波数等を予測し、予測結果の登録を行う(S
2)。
【0032】また、周辺の無線通信装置の無線通信部1
2が利用する周波数に関する情報の収集の手順を開始し
(S3)、周辺の無線通信装置の無線通信部12が使用
する周波数を予測し、予測結果の登録を行う(S4)。
【0033】自装置に関する収集・予測・登録と、周辺
装置に関する収集・予測・登録とは、いずれを先に行っ
てもよいし、並行して行ってもよい。
【0034】収集・予測・登録は、必要に応じて、繰り
返し行ってよい。
【0035】そして、所定のタイミングで、データ送信
の延期、送信フレームの短縮、データ送受信の一時中
断、電波干渉耐性の優れた変調の使用、送受信方向の選
別、あるいは衝突周波数の使用回避などの方法によっ
て、電波干渉の回避を行う(S5)。
【0036】以下、各手順について詳しく説明する。
【0037】収集、予測、登録について説明する。な
お、自装置についての手順と、周辺装置についての手順
は、装置間での通信の発生の有無以外は基本的に同様で
あるので、ここでは、周辺装置についての手順を中心に
して説明する。
【0038】収集の手順は、無線通信部12が使用する
無線通信方式に依存するものと、無線通信方式に依存し
ないものがある。
【0039】まず、無線通信方式に依存するものを、そ
の無線通信方式ごとに説明する。
【0040】(IEEE802.11の周波数ホッピン
グ)IEEE802.11の周波数ホッピング方式また
はそれに準拠する方式の場合の収集手順について説明す
る。
【0041】図4に、この場合の収集シーケンスの一例
を示す。
【0042】利用周波数情報収集部11は、無線通信部
12のMAC部124に対して、周辺の無線通信装置の
無線通信部12が使用するビーコンフレームを受信する
ように指示する(S11)。指示の方式は、MAC部1
24の実装に依存して構わない。
【0043】MAC部124は、ビーコンフレームを受
信すると、ビーコンフレーム内に記述されているタイム
スタンプ、ホップ周期、ホップセット、ホップパター
ン、ホップインデックスの情報を、MACアドレスを添
えて、利用周波数情報収集部11に与える(S12)。
【0044】利用周波数情報収集部11では、受け取っ
たタイムスタンプ、ホップ周期、ホップセット、ホップ
パターン、ホップインデックスの情報を基に、次の方法
でビーコンフレームを送出した周辺無線通信装置の無線
通信部12の使用する周波数を予測できる。すなわち、
IEEE802.11の周波数ホッピング方式では、 x1(n)={0、3、6、9、12、15、18、21、24、27、30、33、36、3
9、42、45、48、51、54、57、60、63、66、69、72、75}…Set1 x2(n)={1、4、7、10、13、16、19、22、25、28、31、34、37、4
0、43、46、49、52、55、58、61、64、67、70、73、76}…Set2 x3(n)={2、5、8、11、14、17、20、23、26、29、32、35、38、4
1、44、47、50、53、56、59、62、65、68、71、74、77}…Set3 (ただし、0≧n≧26) の1,2,3のホップパターンに従い、図5のホップシ
ーケンスで周波数遷移していく。
【0045】従って、タイムスタンプをTs、ホップ周
期をp、ホップセットをs、ホップセットsのホップパ
ターンをxs、ホップインデックスをiとするとき、時
刻t(タイムスタンプより以降であるはずなのでTs≧
t)での使用周波数F(t)MHzは、次の式で予測可
能である。 F(t)=ch(i)+2400 ch(i)=[b(I(t))+xs(N(t))]mod(79)+2 I(t)=(i+(t−Ts)/p)mod(80) N(t)=(J((t−Ts)/(80・p))+xs -1(x))mod(26) なお、J(y)は、y以下の最大の整数を表すものとす
る。
【0046】利用周波数情報収集部11は、pの粒度で
F(t)を保持することで、当該無線通信部12の使用
周波数に関する情報の収集を完了する。
【0047】なお、上記では、IEEE802.11の
周波数ホッピング方式またはそれに準拠する方式の場合
について説明したが、それらとは詳細において異なる仕
様の無線通信方式であっても、周波数がホップする法則
とホップの周期が定まれば予測可能である。
【0048】(IEEE802.11スペクトル直接拡
散)次に、IEEE802.11スペクトル直接拡散方
式またはそれに準拠する方式の場合の収集手順について
説明する。
【0049】図6に、この場合の収集シーケンスの一例
を示す。
【0050】利用周波数情報収集部11は、無線通信部
12のMAC部124に対して、当該無線通信方式で使
用できる周波数すべてに対して(日本国内では1チャネ
ルから14チャネルまで)順に、周辺の無線通信装置の
無線通信部12が送信するビーコンフレームまたは任意
のフレームを受信するように指示する(S21)。ある
いは、ビーコンフレームの送信を促すアクティブスキャ
ンを行うようにしても構わない。
【0051】MAC部124は、ビーコンフレームまた
は任意のフレームを受信すると、フレームを受信した際
のチャネル番号を、MACアドレスを添えて、利用周波
数情報収集部11に与える(S21)。あるいは、当該
周波数の電波強度を測定し、IEEE802.11のス
ペクトル直接拡散方式またはそれに準拠する方式が保有
するCSMA/CA機能が発動する以上の電波強度の場
合に当該チャネル番号をMACアドレスと共に利用周波
数情報収集部11に与える。
【0052】利用周波数情報収集部11が受け取ったチ
ャネル番号をchとすると、 Ftop=5・ch+2418 …(1≧ch≧13) Ftop=2494 …(ch=14) Fbottom=5・ch+2396 …(1≧ch≧13) Fbottom=2743 …(ch=14) のFtopとFbottomの間の周波数は、時刻に依存せず使
用中であることと解釈することで、当該無線通信部12
の使用周波数に関する情報の収集を完了する。
【0053】(Bluetooth)次に、Bluet
oothの場合の収集手順について説明する。
【0054】図7に、この場合の収集シーケンスの一例
を示す。
【0055】Bluetoothでは、事前にベースバ
ンドのリンク確立の手順を踏んでおき、利用周波数情報
収集部11は、MAC部124へ情報を要求し(S3
1)、MAC部124からマスターのクロック値とマス
ターのBluetoothアドレス(BD_ADDR)
を取得する(S32)。
【0056】Bluetoothの仕様書(Bluetooth S
pecification Version 1.0B)の11章にあるように、B
luetoothは、周波数ホッピング方式で、マスタ
ーのBD_ADDRとマスターのクロック値からホップ
シーケンスf(addr,clk)が確定する。マスタ
ーのBD_ADDRをaddr、マスターのクロック値
をclkとするとき、時刻tの使用周波数F(t)MH
zは、次の式で予測可能である。 F(t)=f(addr,clk)+2402 addr=BD_ADDR clk=CLK+t/(312.5μsec) なお、f(addr,clk)の詳細は、Blueto
othの仕様書(Bluetooth Specification Version 1.0
B)の11章に開示されているので、ここでは省略する。
【0057】利用周波数情報収集部11は、ホップ周期
の625μsecの粒度でF(t)を保持することで、
当該無線通信部12の使用周波数に関する情報の収集を
完了する。
【0058】さて、図8のシーケンス例に示すように、
これまでの手順で収集した周辺の無線通信装置の無線通
信部12の使用周波数に関する情報は、該当する無線通
信部12のMACアドレスまたはBluetoothア
ドレス(BD_ADDR)(以下、両アドレスを利用周
波数識別子と呼ぶ)と併せて、利用周波数情報収集部1
1で記憶し、利用周波数情報収集部11から周波数衝突
回避部121に登録する(S41)。ただし、当該無線
通信部12を示すMACアドレスが付与された情報は、
当該無線通信部12は登録しない。
【0059】次に、無線通信部12が使用する無線通信
方式に依存しない収集手順について説明する。
【0060】周辺の無線通信部12が利用する周波数に
関する情報の収集手順であって無線通信方式に依存しな
いものとしては、例えば管理者などによって外部から入
力する方法がある。入力された周波数と使用時刻情報、
利用周波数識別子は、利用周波数情報収集部11で記憶
し、周波数衝突回避部121に登録する。
【0061】一方、これまでに自無線通信装置1に関し
て収集したあるいは入力された、周辺の無線通信装置の
使用周波数に関する情報は、自無線通信装置1で収集し
たものであることを示すフラグを付けてもよい。また
は、収集した周辺の無線通信装置の使用周波数に関する
情報の有効度を示す数値を付与してもよい。有効度を示
す数値は、例えば、周辺の無線通信装置の使用周波数に
関する情報の収集の際の電波強度の強弱に基づいて決定
してもよいし、管理者など外部から与えられた基準に基
づいて決定してもよい。また、固定値でも構わない。
【0062】次に、無線通信部12は、各々の無線通信
方式の使用に従って、無線通信接続を確立する。IEE
E802.11使用の無線通信部ならば例えばAsso
ciationがそれにあたる。
【0063】確立した無線通信接続を利用して利用周波
数情報収集部11で記憶した周辺の無線通信装置の使用
周波数に関する情報の受け渡しを、対向する無線通信装
置との間で行うようにしてもよい。確立した無線通信接
続上以外の別の無線通信接続あるいは有線通信接続上
で、使用周波数情報の受け渡しを行ってもよい。
【0064】周辺の無線通信装置の使用周波数に関する
情報の受け渡しは、例えば、以下の手順で行うことがで
きる。
【0065】各々の周辺無線通信装置の使用周波数に関
する情報に付与されているフラグまたは有効度を示す数
値に従って、次のように受け渡す。まず、フラグが付与
されている、または、有効である、つまり有効度が無効
(例えば0)を示していない場合、当該使用周波数情報
と利用周波数識別子と有効度を対向無線通信装置に送信
する。当該使用周波数情報と利用周波数識別子と有効度
を受信した対向無線通信装置の利用周波数情報収集部1
1は、付与されているフラグを倒してまたは有効度を下
げて、記憶する。記憶する際、既に記憶している利用周
波数識別子と比較して一致するものがある場合は、受け
取った情報の有効度と記憶している情報の有効度を比較
して、有効度の高いものを記憶する。記憶した情報に関
しては、周波数衝突回避部121に登録する。この受け
渡しは、周辺無線通信装置の使用周波数に関する情報の
収集を完了した後、任意の契機で任意の回数行っても構
わない。
【0066】これらの受け渡しで得た周辺無線通信装置
の使用周波数に関する情報は、自装置で収集したものと
同等に扱うことができ、再配布可能である。再配布で
は、上述の有効度の手順で、周辺無線通信装置の使用周
波数に関する情報が集約されていくことになる。
【0067】次に、無線通信装置が、収集した周辺無線
通信装置の使用周波数に関する情報を基に、データの送
受信における電波干渉の回避について説明する。
【0068】ここで、前述したように、周波数衝突回避
部121は、周辺の無線通信装置についてその無線通信
部12の使用周波数に関する情報を収集し予測を行った
のと同様に、自装置の無線通信部12のMAC部124
から、IEEE802.11の周波数ホッピング方式な
ら、タイムスタンプ、ホップ周期、ホップセット、ホッ
プパターン、ホップインデックスの情報、IEEE80
2.11のスペクトル直接拡散方式なら使用チャネルの
情報、Bluetoothならマスターのクロック値と
マスターのBluetooth BD_ADDRの情報
を取り出すことで、自無線通信部12の使用周波数を収
集し、収集した情報に基づいて予測を行っており、周波
数衝突回避部121には、自装置に関する情報と、周辺
装置に関する情報が登録されているものとする。次い
で、記憶している周辺無線通信装置の無線通信部の使用
周波数と自装置の無線通信部の使用周波数が衝突してい
る時刻を割り出す。
【0069】周波数衝突回避部121は、衝突が発生す
る直前になると衝突回避制御を行う。衝突回避制御は、
自無線通信装置の無線通信部12の無線通信方式と、衝
突相手無線通信装置の無線通信部12の無線通信方式に
依存して異なる。
【0070】(両方ともIEEE802.11のスペク
トル拡散)まず、自無線通信装置の無線通信部12と衝
突相手無線通信装置の無線通信部12が共にIEEE8
02.11のスペクトル拡散方式である場合、周波数の
衝突は時間に依らず、衝突し続けることになる。このた
め、MAC部124に低転送速度での送信を指示するこ
とで対干渉性能を高めることが可能である。具体的に
は、拡散符号を6ビットから2ビットに減らすこと、さ
らには、変調方式をDQPSKからDBPSKにするこ
とで、対干渉性能を高める。MAC外部からの指示とし
ては、送信速度を11Mbpsから5.5Mbps、2
Mbps、1Mbpsに落とすようにレジスタを設定す
ることで実現する。一方、自無線通信部12がBSSを
提供している場合は、自無線通信部12の使用している
チャネルを変更して衝突しない周波数を選択すること
で、電波干渉を避けることが可能である。
【0071】(少なくとも一方がIEEE802.11
のスペクトル拡散以外)次に、自無線通信装置の無線通
信部12と衝突相手無線通信装置の無線通信部12の一
方または双方がIEEE802.11のスペクトル拡散
方式以外である場合には、次の手順のいずれか一つまた
は幾つかを行うことにより、周波数衝突を避けることが
できる。
【0072】(1)第1の手順は、図9のシーケンス例
に示すように、衝突期間の間、送信データバッファ部1
23にてMAC部124へ流入する送信データを堰き止
めるものである。通常、送信データバッファ部123
は、外部から入力される送信データをMAC部124に
送信データとして転送し続ける。一方、周波数衝突回避
部121が、時計部122からの時刻情報に基づいて周
波数衝突の予測される期間の最初に送信データバッファ
部123に送信停止指示を送ると(S51)、送信デー
タバッファ部123は、外部から入力される送信データ
のMAC部124への転送を一時的に取り止める。この
間、外部から入力される送信データについては、廃棄す
る方法や、送信データバッファ部123内で保持し続け
る方法などがある。その後、周波数衝突の予測される期
間が終わると、周波数衝突回避部121が送信データバ
ッファ部123に送信再開指示を送る(S52)。送信
再開指示に基づき、送信データバッファ部123は、送
信データバッファ部123内で保持されている送信デー
タがあるならそれをMAC部124に転送した後、外部
から入力される送信データをMAC部124に送信デー
タとして転送し続ける通常の手順に戻る。なお、図10
に示されるように、送信データバッファ部123は、M
AC部124とアンテナ13との間に配置されても構わ
ない。
【0073】(2)第2の手順は、図11のシーケンス
例に示すように、衝突期間前にRTSフレームまたはC
TSフレームを周囲の無線通信装置の無線通信部12に
送信するものである(S61)。RTSフレームやCT
Sフレームを利用すると、送信元の無線通信装置の無線
通信部21が無線通信接続を占有する時間を周囲の無線
通信送信の無線通信部12に提示することができる。従
って、衝突期間を覆う占有時間を提示することで、周囲
の無線通信装置の無線通信部12を原因とする周波数衝
突も防ぐことができる。具体的には、周波数衝突回避部
121は、時計部122からの時刻情報に基づいて、周
波数衝突の予測される時間の最初に、衝突期間を覆う占
有時間を提示しているRTSフレームまたはCTSフレ
ームの送信をMAC部124に指示(要求)する。な
お、RTSフレームおよびCTSフレームの宛先は、例
えば、自分宛であるが、これに限るものではない。
【0074】(3)第3の手順は、IEEE802.1
1ならば低転送速度での送信の指示、Bluetoot
hならばFECの数値の高い方式での送信の指示によっ
て、対電波干渉性能を高めることである。IEEE80
2.11のスペクトル直接拡散方式については上述の通
りである。IEEE802.11の周波数ホッピング方
式では、図12のシーケンス例に示すように、変調方式
を一時的に4−GFSKから2−GFSKにすることで
(周波数衝突回避部121がMAC部124にそれぞれ
の指示を出すことで)、対干渉性能を高める(S71,
S72)。MAC外部からの指示としては、送信速度を
2Mbpsから1Mbpsに落とすようにレジスタを設
定することで実現する。Bluetoothでは、FE
Cなしから2/3FECを用いるようにすることで対干
渉性能を高める。MAC外部からの指示としては、DH
1、DH3、DH5のパケットタイプを用いるリンクチ
ャネルから、DM1、DM3、DM5のパケットタイプ
を用いるリンクチャネルへ変更する。
【0075】以下では、無線通信部12に複数のアンテ
ナ13があり、上述の手順に加え、アンテナの識別によ
って電波干渉を回避する手法について説明する。
【0076】各々のアンテナ13には、アンテナ識別子
が付与されている。複数のアンテナ13の実装は、MA
C部124が対応している(MAC部124が使用アン
テナを制御する機能を有している)場合と対応していな
い場合がある。以下、それぞれの場合に分けて説明す
る。
【0077】まず、MAC部124がアンテナ識別子の
扱いに対応している場合について説明する。
【0078】図13に、この場合の無線通信装置の構成
例を示す。
【0079】先に述べた周辺の無線通信装置の無線通信
部12が利用する周波数に関する情報の収集の手順を開
始し、周辺の無線通信装置が使用する周波数を予測す
る。ここでは、IEEE802.11の周波数ホッピン
グ方式またはそれに準拠する方式の場合を例に取って説
明する。
【0080】図14に、この場合の収集シーケンスの一
例を示す。
【0081】利用周波数情報収集部11は、無線通信部
12のMAC部124に対して、周辺の無線通信装置の
無線通信部12が送信するビーコンフレームを受信する
ように指示する(S81)。指示の方式は、MAC部1
24の実装に依存して構わない。
【0082】MAC部124は、ビーコンフレームを受
信すると、ビーコンフレーム内に記述されているタイム
スタンプ、ホップ周期、ホップセット、ホップパター
ン、ホップインデックスの情報と共に、当該ビーコンフ
レームを受信したアンテナ13のアンテナ識別子を利用
周波数情報収集部11に与える(S82)。
【0083】利用周波数情報収集部11では、受け取っ
たタイムスタンプ、ホップ周期、ホップセット、ホップ
パターン、ホップインデックスに加え、アンテナ識別子
を記憶する。さらに、図15のシーケンス例に示すよう
に、利用周波数情報収集部11は、周波数衝突回避部1
21に、これらの情報を登録する(S91)。
【0084】周波数衝突回避部121では、前述した方
法によって、ビーコンフレームを送出した無線通信部1
2の使用する周波数を予測することができ、当該無線通
信部12と電波干渉するアンテナを識別できる。周波数
の予測は、前述した方法と同様であり、ここでは、その
予測情報に関係するアンテナ識別子が加わっている。こ
のアンテナ識別子が加わった使用周波数の予測は、他の
無線通信方式についても前述した方法と同様に行うこと
ができる。
【0085】次に、MAC部124がアンテナ識別子の
扱いに対応していない場合について説明する。
【0086】図16に、この場合の無線通信装置の構成
例を示す。
【0087】図17に、この場合の無線通信装置の処理
シーケンスの一例を示す。
【0088】この場合、利用周波数情報収集部11は、
アンテナ選別部125に使用するアンテナの識別子を指
定し、MAC部124が使用するアンテナ13をMAC
部124から独立して操作することになる。前述した周
辺の無線通信装置が利用する周波数に関する情報の収集
の手順については、接続されているアンテナがA,Bの
2つなら、図18のシーケンス例に示されるように、各
々のアンテナA,Bに対して周辺の無線通信装置が利用
する周波数に関する情報の収集の手順を行い(S11
1,S113)、各収集情報に対応するアンテナ識別子
としてA,Bを付与し、記憶する。さらに、図15のシ
ーケンス例に示すように、収集した情報は、周波数衝突
回避部121に登録される(S91)。
【0089】以上により、アンテナ対応の時間単位の周
波数の衝突が予測できる。その後、アンテナの判別がな
い場合と同様に無線通信接続を確立して、各々の予測に
さらに有効度を付与し、周辺無線通信装置の使用周波数
に関する情報の受け渡しを対向無線通信装置との間で行
ってもよい。この場合、周波数の衝突予測情報に付与さ
れているアンテナ識別子がAで、受け渡しを行おうとし
ているアンテナのアンテナ識別子がBであるように、収
集したアンテナとは異なるアンテナでの情報の受け渡し
の際には、その周波数衝突情報の有効度を調整(増減)
しての受け渡しが効果的な場合もある。調整の程度は、
アンテナの配置や向きに依存するので、管理者が利用周
波数情報収集部11に事前に設定する。受け渡された情
報は、周波数衝突回避部121に登録される。
【0090】以上の情報収集と受け渡しと登録により、
周波数衝突回避部121は、周波数の衝突を予測し、次
の手順で衝突の回避を行う。衝突の回避も、MAC部1
24が複数のアンテナ13に対応している場合と対応し
ていない場合に分けて、以下、それぞれの場合について
説明する。
【0091】まず、MAC部124がアンテナ識別子の
扱いに対応している場合について説明する。
【0092】図19に、この場合の処理シーケンスの一
例を示す。
【0093】通常、送信データバッファ部123は、外
部から入力される送信データをMAC部124に送信デ
ータとして転送し続ける。周波数衝突回避部121が時
計部122からの時刻情報に基づいて、特定のアンテナ
13について周波数衝突の予測される時間となると、M
AC部124に対して当該アンテナ13を使用しない旨
の指示(アンテナ限定指示)を出し(S121)、その
後、周波数の予測される期間が終わると、周波数衝突回
避部121がMAC部124に対して当該アンテナ13
の使用を再開する旨の指示(アンテナ限定解除指示)を
出す(S122)。
【0094】一方、周波数衝突回避部121が時計部1
22からの時刻情報に基づいて、あるMAC部124に
関するすべてのアンテナについて周波数衝突の予測され
る期間となると、図9のシーケンス例に示すように、複
数アンテナがない状態同様、周波数衝突の予測される期
間の最初に送信データバッファ123に送信停止指示を
送り、送信データバッファ123は外部から入力される
送信データのMAC部124への転送を一時的に取り止
める(S51)。この間、外部から入力される送信デー
タは、廃棄されてもよいし、送信データバッファ部12
3内で保持され続けてもよい。その後、周波数衝突の予
測される期間が終わると、周波数衝突回避部121が送
信データバッファ部123に送信再開指示を送る(S5
2)。送信再開指示に基づき、送信データバッファ部1
23は、送信データバッファ部123内で保持されてい
る送信データがあるならそれをMAC部124に転送し
た後、外部から入力される送信データをMAC部124
に送信データとして転送し続ける通常の手順に戻る。
【0095】次に、MAC部124がアンテナ識別子の
扱いに対応していない場合について説明する。
【0096】この場合、アンテナ選別部125とアンテ
ナ13との間に送信データバッファ部123が配置され
る。周波数衝突回避部121が時計部122からの時刻
情報に基づいて、あるアンテナについて周波数衝突の予
測される期間となると、次の方法で周波数の衝突を回避
する。
【0097】(1)一つは、図20のシーケンス例に示
すように、周波数衝突回避部121が周波数衝突の予測
される期間の衝突が予測されているアンテナ以外を使用
するように指示(アンテナ限定指示、アンテナ限定解除
指示)を送ることである(S131,S132)。
【0098】(2)一つは、図21のシーケンス例に示
すように、周波数衝突回避部121が周波数衝突の予測
される期間の最初に当該アンテナに対応する送信データ
バッファ部123に送信停止指示を送り、当該送信デー
タバッファ部123は、アンテナ選別部125から入力
される送信データのアンテナ13への転送を一時的に取
り止める(S141)。この間、当該送信データバッフ
ァ部123に入力される送信データは、廃棄されてもよ
いし、当該送信データバッファ部123内で保持され続
けてもよい。その後、周波数衝突の予測される期間が終
わると、周波数衝突回避部121が当該送信データバッ
ファ部123に送信再開指示を送る(S142)。送信
再開指示に基づき、当該送信データバッファ部123
は、当該送信データバッファ部123内で保持されてい
る送信データがあるならそれをアンテナ13に転送した
後、アンテナ選別部125から入力される送信データを
アンテナ13に送信データとして転送し続ける通常の手
順に戻る。
【0099】これまでの各機能ブロックは、書き換え可
能なメモリ(EEPROMなど)上のソフトウェア、あ
るいは、交換可能なハードウェアにすることで、周辺環
境にチューニングした制御を組み合わせることが可能で
ある。ここでいうチューニングとは、例えば、更に必要
な機能の追加、動作環境に適した機能への変更、不要な
機能の削除を行うことなどを意味する。
【0100】なお、以上の各機能は、ハードウェア(例
えば半導体素子)としてもソフトウェアとして実現可能
である。また、以上の各機能をソフトウェアとして実現
する場合、無線通信装置に内蔵のコンピュータに所定の
手段を実行させるための(あるいはコンピュータを所定
の手段として機能させるための、あるいはコンピュータ
に所定の機能を実現させるための)プログラムとして実
施することもでき、該プログラムを記録したコンピュー
タ読取り可能な記録媒体として実施することもできる。
【0101】なお、この発明の実施の形態で例示した構
成は一例であって、それ以外の構成を排除する趣旨のも
のではなく、例示した構成の一部を他のもので置き換え
たり、例示した構成の一部を省いたり、例示した構成に
別の機能あるいは要素を付加したり、それらを組み合わ
せたりすることなどによって得られる別の構成も可能で
ある。また、例示した構成と論理的に等価な別の構成、
例示した構成と論理的に等価な部分を含む別の構成、例
示した構成の要部と論理的に等価な別の構成なども可能
である。また、例示した構成と同一もしくは類似の目的
を達成する別の構成、例示した構成と同一もしくは類似
の効果を奏する別の構成なども可能である。また、この
発明の実施の形態で例示した各種構成部分についての各
種バリエーションは、適宜組み合わせて実施することが
可能である。また、この発明の実施の形態は、個別装置
としての発明、関連を持つ2以上の装置についての発
明、システム全体としての発明、個別装置内部の構成部
分についての発明、またはそれらに対応する方法の発明
等、種々の観点、段階、概念またはカテゴリに係る発明
を包含・内在するものである。従って、この発明の実施
の形態に開示した内容からは、例示した構成に限定され
ることなく発明を抽出することができるものである。
【0102】本発明は、上述した実施の形態に限定され
るものではなく、その技術的範囲において種々変形して
実施することができる。
【0103】
【発明の効果】本発明によれば、同一周波数帯を使用す
る様々な方式の無線通信装置が混在する環境であって
も、不要な通信速度性能の劣化を避け、無線通信方式間
での通信速度の公平さを維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る無線通信装置の構成
例を示す図
【図2】同実施形態に係る無線通信装置の無線通信部の
構成例を示す図
【図3】同実施形態に係る無線通信装置の処理シーケン
スの一例を示す図
【図4】同実施形態に係る無線通信装置の収集シーケン
スの一例を示す図
【図5】IEEE802.11における周波数ホッピン
グ方式のホッピングシーケンスを示す図
【図6】同実施形態に係る無線通信装置の収集シーケン
スの他の例を示す図
【図7】同実施形態に係る無線通信装置の収集シーケン
スの更に他の例を示す図
【図8】同実施形態に係る無線通信装置の登録シーケン
スの一例を示す図
【図9】同実施形態に係る無線通信装置の周波数衝突回
避シーケンスの一例を示す図
【図10】同実施形態に係る無線通信装置の無線通信部
の他の構成例を示す図
【図11】同実施形態に係る無線通信装置の周波数衝突
回避シーケンスの他の例を示す図
【図12】同実施形態に係る無線通信装置の周波数衝突
回避シーケンスの更に他の例を示す図
【図13】同実施形態に係る無線通信装置の無線通信部
の更に他の構成例を示す図
【図14】同実施形態に係る無線通信装置の収集シーケ
ンスの更に他の例を示す図
【図15】同実施形態に係る無線通信装置の登録シーケ
ンスの他の例を示す図
【図16】同実施形態に係る無線通信装置の無線通信部
の更に他の構成例を示す図
【図17】同実施形態に係る無線通信装置の処理シーケ
ンスの一例を示す図
【図18】同実施形態に係る無線通信装置の収集シーケ
ンスの更に他の例を示す図
【図19】同実施形態に係る無線通信装置の周波数衝突
回避シーケンスの更に他の例を示す図
【図20】同実施形態に係る無線通信装置の周波数衝突
回避シーケンスの更に他の例を示す図
【図21】同実施形態に係る無線通信装置の周波数衝突
回避シーケンスの更に他の例を示す図
【符号の説明】
1…無線通信装置 11…利用周波数情報収集部 12…無線通信部 13…アンテナ 121…周波数衝突回避部 122…時計部 123…送信データバッファ部 124…MAC部 125…アンテナ選別部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江坂 直紀 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 井上 淳 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 5K022 EE04 EE11 EE21 EE31 5K033 AA05 BA04 CB01 CB03 DA01 DA19 EA06 EA07

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の無線制御方式により無線通信を行う
    ための無線通信手段と、 自無線通信装置の第1の無線制御方式及び通信可能範囲
    に存在する他の無線通信装置の第2の無線制御方式でそ
    れぞれ使用する周波数、時刻又は方向の少なくとも一組
    についての予測情報を得るための取得手段とを備えたこ
    とを特徴とする無線通信装置。
  2. 【請求項2】前記取得手段は、自無線通信装置の前記無
    線通信手段が前記無線通信の基礎とする所定の情報に基
    づいて、自無線通信装置が前記第1の無線制御方式で使
    用する周波数、時刻又は方向の少なくとも一つについて
    の予測情報を求めることを特徴とする請求項1に記載の
    無線通信装置。
  3. 【請求項3】自無線通信装置が求めた自無線通信装置に
    ついての前記予測情報と、前記他の無線通信装置が求め
    た該他の無線通信装置についての前記予測情報とを、前
    記他の無線通信装置との間で交換するための手段を更に
    備えたことを特徴とする請求項2に記載の無線通信装
    置。
  4. 【請求項4】前記取得手段は、前記他の無線通信装置か
    ら受信した該他の無線通信装置の無線通信手段が無線通
    信の基礎とする所定の情報に基づいて、該他の無線通信
    装置が前記第2の無線制御方式で使用する周波数、時刻
    又は方向の少なくとも一つについての予測情報を求める
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装
    置。
  5. 【請求項5】前記予測情報に基づいて、前記第1の無線
    制御方式による無線通信と前記第2の無線制御方式によ
    る無線通信との間で干渉が発生すると予想される時間を
    求めるための手段と、 前記干渉が発生すると予想される時間を避けて無線通信
    を行うように制御するための制御手段とを更に備えたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  6. 【請求項6】前記制御手段は、前記無線通信手段が送信
    しようとするフレームの送信を遅延させることを特徴と
    する請求項5に記載の無線通信装置。
  7. 【請求項7】前記制御手段は、前記無線通信手段が送信
    しようとするフレーム長を短くさせることを特徴とする
    請求項5に記載の無線通信装置。
  8. 【請求項8】前記制御手段は、前記無線通信手段から、
    前記干渉が発生されると予測される時間に先だって、前
    記第1の無線制御方式と同じ無線制御方式に従う他の無
    線通信装置に対してデータ送信を一定時間抑制させる制
    御を惹起させる所定のデータを送信させることを特徴と
    する請求項5に記載の無線通信装置。
  9. 【請求項9】前記制御手段は、前記無線通信手段が用い
    るデータ変調方式を、前記干渉が発生されると予測され
    る時間において、通常用いる変調方式から、より耐干渉
    性が高い他の変調方式に一時的に変更させることを特徴
    とする請求項5に記載の無線通信装置。
  10. 【請求項10】前記予測情報に基づいて、前記第1の無
    線制御方式による無線通信と前記第2の無線制御方式に
    よる無線通信との間で干渉が発生すると予想される方向
    を求めるための手段と、 前記干渉が発生すると予想される方向を避けて無線通信
    を行うように制御するための制御手段とを更に備えたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  11. 【請求項11】前記予測情報に基づいて、前記第1の無
    線制御方式による無線通信と前記第2の無線制御方式に
    よる無線通信との間で干渉が発生すると予想される周波
    数を求めるための手段と、 前記干渉が発生すると予想される周波数を避けて無線通
    信を行うように制御するための制御手段とを更に備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  12. 【請求項12】第1の無線制御方式により無線通信を行
    うための無線通信手段を備えた無線通信装置における無
    線通信制御方法であって、 自無線通信装置の第1の無線制御方式及び通信可能範囲
    に存在する他の無線通信装置の第2の無線制御方式でそ
    れぞれ使用する周波数、時刻又は方向の少なくとも一組
    についての予測情報を取得し、 取得した前記予測情報に基づいて、前記第1の無線制御
    方式による無線通信と前記第2の無線制御方式による無
    線通信との間で干渉が発生すると予想される時間、方向
    又は周波数を求め、 前記干渉が発生すると予想される周波数、時間又は方向
    を避けて無線通信を行うように制御することを特徴とす
    る無線通信制御方法。
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