JP2002299179A - 電解コンデンサ用電解液及び電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ用電解液及び電解コンデンサ

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JP2002299179A
JP2002299179A JP2001099791A JP2001099791A JP2002299179A JP 2002299179 A JP2002299179 A JP 2002299179A JP 2001099791 A JP2001099791 A JP 2001099791A JP 2001099791 A JP2001099791 A JP 2001099791A JP 2002299179 A JP2002299179 A JP 2002299179A
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Teruichi Takeda
照一 武田
Hideo Yamamoto
秀雄 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高電導度であり、低温域で結晶が析出し難く
低温特性に優れ、広い温度範囲で使用可能であり、かつ
コンデンサの封口ゴムを劣化させず、液漏れのない電解
コンデンサ用電解液を提供。 【解決手段】 一般式〔I〕で表される4級ピロリジニ
ウム塩と一般式〔II〕で表される3級ピロリジン塩との
混合物を、電解質として含有する電解コンデンサ用電解
液である。(式中、X、Xは炭素数1〜4のアルキ
ル基を、n、n は0または1〜4の正整数を、
、R及びRは炭素数2〜4のアルキル基を、A
、Aは酸成分を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、電解コンデンサ用電解液に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電解コンデンサ用電解液として
は、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の3級アミ
ン、またはテトラメチルアンモニウム、テトラエチルア
ンモニウム等の4級アンモニウムと、マレイン酸、シト
ラコン酸、フタル酸等のジカルボン酸との塩からなる電
解質を、γ−ブチロラクトン、エチレングリコール等の
溶媒に溶解させてなるものが知られている。
【0003】上記従来の電解液において、3級アミン塩
を電解質としたものは電導度が不十分であり、また4級
アンモニウム塩を電解質としたものは常温以上で高電導
度を示すが、電解質の溶解度が小さいため、低温域で結
晶が析出し、低温域では実用的ではなかった。さらに4
級アンモニウム塩を電解質として用いたものは、電解液
のpHの上昇により、コンデンサの封口ゴムが劣化し、
液漏れを起こしやすいという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点を解決し、高電導度であり、低温域で結晶が析出
し難く低温特性に優れ、広い温度範囲で使用可能であ
り、かつコンデンサの封口ゴムを劣化させず、液漏れの
ない電解コンデンサ用電解液を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を行った結果、4級ピロリジニウム塩は、特異的に溶媒
への溶解度が高く、また、3級ピロリジン塩の添加によ
り、電解液のpH上昇が抑制できることから、電解質と
して、4級ピロリジニウム塩及び3級ピロリジン塩を用
いた電解液が、上記課題を達成し得ることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、下記一般式〔I〕で
表される4級ピロリジニウム塩及び下記一般式〔II〕で
表される3級ピロリジン塩を、電解質として含有してな
ることを特徴とする電解コンデンサ用電解液であり、ま
た該電解液を用いて作製した電解コンデンサである。
【0007】
【化7】
【0008】
【化8】
【0009】式中、X、Xは炭素数1〜4のアルキ
ル基を、n、nは0または1〜4の正整数を、
、R及びRは炭素数2〜4のアルキル基を、A
、Aは酸成分を表す。
【0010】以下、本発明について、詳細に説明する。
【0011】上記一般式〔I〕で表される4級ピロリジ
ニム塩及び上記一般式〔II〕で表される3級ピロリジン
塩において、X、Xは、炭素数1〜4のアルキル基
を表し、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso
−プロピル基、n―ブチル基、iso−ブチル基、se
c−ブチル基、tert−ブチル基があげられる。ま
た、n、nは、0または1〜4の正整数である。
【0012】また、R、R及びRは、炭素数2〜
4のアルキル基を表し、エチル基、n−プロピル基、i
so−プロピル基、n―ブチル基、iso−ブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基があげられる。
【0013】4級ピロリジニウム塩の合成の容易性及び
経済性を考慮すると、R、Rが同一のアルキル基で
あることが好ましい。
【0014】また、本発明に用いられる4級ピロリジニ
ム塩及び3級ピロリジン塩としては、電解液の電導度及
び低温域で結晶析出し難さを考慮すると、各々、n
=0の時、すなわちアルキル基であるX、X
無置換であり、かつR、R 及びRがエチル基であ
る、N,N−ジエチルピロリジニウム塩及びN−エチル
ピロリジン塩が、特に好ましい。
【0015】上記一般式〔I〕で表される4級ピロリジ
ニム塩及び上記一般式〔II〕で表される3級ピロリジン
塩において、酸成分を表すA、Aとしては、電解コ
ンデンサ用電解液の電解質を構成する周知の酸成分を用
いることができ、脂肪族飽和モノカルボン酸及び不飽和
モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸、脂肪族飽和ポ
リカルボン酸及び不飽和ポリカルボン酸、芳香族ポリカ
ルボン酸、脂肪族オキシカルボン酸、芳香族オキシカル
ボン酸、フェノール類、モノ及びジアルキルリン酸エス
テル、スルホン酸、無機酸等があげられる。
【0016】本発明に用いられる4級ピロリジニウム塩
としては、電解液の電導度及び低温域で結晶析出し難さ
を考慮すると、マレイン酸水素ピロリジニウム塩及び/
またはフタル酸水素ピロリジニウム塩が好ましい。
【0017】マレイン酸水素ピロリジニウム塩は、液体
であり、かつ溶媒への溶解性が特異的に高くなるため、
電解液の高電導度化が可能となり、また、低温域で結晶
が析出せず、低温特性に優れ、特に好ましい。
【0018】また、本発明に用いられる3級ピロリジン
塩としては、電解液の電導度を考慮すると、マレイン酸
ピロリジン塩及び/またはフタル酸ピロリジン塩が好ま
しく、電解液の安定性を考慮すると、フタル酸ピロリジ
ン塩がより好ましい。
【0019】本発明に用いられる4級ピロリジニウム塩
の製造方法は、以下の通りである。
【0020】まず、下記一般式〔V〕(式中、X、n
は、一般式〔I〕に同じ)で表される化合物に、一般
式〔I〕のR、Rに対応するハロゲン化アルキルを
ハロゲン化剤として反応させて、ハロゲン化N,N−ジ
アルキルピロリジニウムを合成した後、イオン交換膜を
用いた電気透析法により、水酸化N,N−ジアルキルピ
ロリジニウム水溶液を得る。
【0021】
【化9】
【0022】ついで、得られた水酸化N,N−ジアルキ
ルピロリジニウム水溶液に、一般式〔I〕中のAに対
応する酸成分を、等モル量添加して、中和反応させた
後、減圧下で脱水させて、目的とする4級ピロリジニウ
ム塩を得る。
【0023】また、本発明に用いられる3級ピロリジン
塩の製造方法は、以下の通りである。
【0024】まず、下記一般式〔VI〕(式中、X、n
は、一般式〔II〕に同じ)で表される化合物に、一般
式〔II〕のRに対応するハロゲン化アルキルを反応さ
せN−アルキルピロリジンを得る。
【0025】
【化10】
【0026】そして得られたN−アルキルピロリジンに
一般式〔II〕中のAに対応する酸成分を、等モル量添
加して、目的とする3級ピロリジン塩を得る。
【0027】本発明の電解コンデンサ用電解液に用いら
れる3級ピロリジン塩の含有量は、4級ピロリジニウム
塩及び3級ピロリジン塩の総量に対し、10〜50質量
%である。
【0028】含有量が10質量%未満の場合、3級ピロ
リジン塩の含有量が低すぎて、電解液のpH上昇を抑制
できず、また、50質量%超の場合、4級ピロリジニウ
ム塩の含有量が少なく、電導度が下がってしまい、不都
合である。
【0029】本発明の電解コンデンサ用電解液に用いら
れる4級ピロリジニウム塩及び3級ピロリジン塩の含有
量は、電解液全量に対し、5〜50質量%である。
【0030】含有量が5質量%未満の場合、十分な電導
度が得られず、また、50質量%超の場合、電導度が低
下し、不都合である。
【0031】本発明の電解コンデンサ用電解液に用いら
れる溶媒としては、電解コンデンサ用電解液の溶媒とし
て用いられる周知のものを用いることができ、例えば、
γ−ブチロラクトン、エチレングリコール、1,3―ジ
メチル−2−イミダゾリジノン、プロピレンカーボネー
トがあげられる。
【0032】上記溶媒のうち、電解液の電導度、温度特
性、毒性等を考慮すると、γ−ブチロラクトンまたはγ
−ブチロラクトン含有溶媒が好ましい。
【0033】本発明の電解コンデンサ用電解液は、必要
に応じて、コンデンサ特性に悪影響を及ばさない量の水
を含有させることができる。水の含有量としては、10
質量%以下であり、好ましくは5質量%以下である。
【0034】また、本発明の電解コンデンサ用電解液
は、必要に応じて、リン酸誘導体、ホウ酸誘導体、ニト
ロ化合物等の添加剤を用いることができる。
【0035】本発明の電解コンデンサ用電解液は、溶媒
への溶解度が高い4級ピロリジニウム塩及び電解液のp
H上昇を抑制する3級ピロリジン塩を、電解質として含
有しており、高電導度で、低温域で結晶が析出しにく
く、低温特性に優れ広い温度範囲で使用可能であり、か
つ電解液のpHが上昇しないため、コンデンサの封口ゴ
ムを劣化させず、また液漏れがない。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、実
施例に基き説明する。実施例中の「%」は「質量%」を
表す。なお、本発明は、これらの実施例によりなんら限
定されない。
【0037】実施例1 溶媒であるγ−ブチロラクトン中に、電解質であるマレ
イン酸水素N,N−ジエチルピロリジニウム:フタル酸
N−エチルピロリジン=80:20(質量比)を濃度3
0%となるように溶解させて、電解コンデンサ用電解液
を調製した。電解液組成を表1に示す。該電解液の温度
30℃における電導度は15.11mS/cmであり、
温度−30℃に冷却しても結晶析出せず、低温安定性に
優れていた。結果を表2に示す。
【0038】該電解液を用いて、封口材としてイソブチ
レンイソプロピレンゴムを使用した定格電圧16V、定
格容量1000μFの電解コンデンサを10個作製し
た。得られた電解コンデンサを用いて、105℃で5V
負荷9時間→放電1時間を1サイクルとする高温負荷試
験を500時間繰り返し、液漏れの有無を観察したとこ
ろ、液漏れは見られなかった。結果を表2に示す。
【0039】実施例2 実施例1において、電解質としてマレイン酸水素N,N
−ジエチルピロリジニウム:マレイン酸N−エチルピロ
リジン=70:30(質量比)を用いた以外は、実施例
1と同様にして、電解コンデンサ用電解液を調製した。
電解液組成を表1に示す。該電解液の温度30℃におけ
る電導度は14.60mS/cmであり、温度−30℃
に冷却しても結晶析出せず、低温安定性に優れていた。
結果を表2に示す。
【0040】実施例1と同様にして、該電解液を用いて
電解コンデンサを作製し、高温負荷試験を行ったとこ
ろ、液漏れは見られなかった。結果を表2に示す。
【0041】実施例3 実施例1において、電解質としてマレイン酸水素N,N
−ジエチルピロリジニウム:マレイン酸N−n−プロピ
ルピロリジン=80:20(質量比)を用いた以外は、
実施例1と同様にして、電解コンデンサ用電解液を調製
した。電解液組成を表1に示す。該電解液の温度30℃
における電導度は14.45mS/cmであり、温度−
30℃に冷却しても結晶析出せず、低温安定性に優れて
いた。結果を表2に示す。
【0042】実施例1と同様にして、該電解液を用いて
電解コンデンサを作製し、高温負荷試験を行ったとこ
ろ、液漏れは見られなかった。結果を表2に示す。
【0043】実施例4 実施例1において、電解質としてマレイン酸水素N,N
−ジエチルピロリジニウム:マレイン酸N−エチル−3
―メチルピロリジン=80:20(質量比)を用いた以
外は、実施例1と同様にして、電解コンデンサ用電解液
を調製した。電解液組成を表1に示す。該電解液の温度
30℃における電導度は14.03mS/cmであり、
温度−30℃に冷却しても結晶析出せず、低温安定性に
優れていた。結果を表2に示す。
【0044】実施例1と同様にして、該電解液を用いて
電解コンデンサを作製し、高温負荷試験を行ったとこ
ろ、液漏れは見られなかった。結果を表2に示す。
【0045】実施例5 実施例1において、電解質としてマレイン酸水素N,N
−エチル−n−プロピルピロリジニウム:フタル酸N−
エチルピロリジン=80:20(質量比)を用いた以外
は、実施例1と同様にして、電解コンデンサ用電解液を
調製した。電解液組成を表1に示す。該電解液の温度3
0℃における電導度は13.66mS/cmであり、温
度−30℃に冷却しても結晶析出せず、低温安定性に優
れていた。結果を表2に示す。
【0046】実施例1と同様にして、該電解液を用いて
電解コンデンサを作製し、高温負荷試験を行ったとこ
ろ、液漏れは見られなかった。結果を表2に示す。
【0047】実施例6 実施例1において、電解質としてマレイン酸水素N,N
−ジエチル−3−メチルピロリジニウム:マレイン酸N
−エチルピロリジン=80:20(質量比)を用いた以
外は、実施例1と同様にして、電解コンデンサ用電解液
を調製した。電解液組成を表1に示す。該電解液の温度
30℃における電導度は13.50mS/cmであり、
温度−30℃に冷却しても結晶析出せず、低温安定性に
優れていた。結果を表2に示す。
【0048】実施例1と同様にして、該電解液を用いて
電解コンデンサを作製し、高温負荷試験を行ったとこ
ろ、液漏れは見られなかった。結果を表2に示す。
【0049】実施例7 実施例1において、電解質としてフタル酸水素N,N−
ジエチルピロリジニウム:マレイン酸N−エチルピロリ
ジン=80:20(質量比)を用いた以外は、実施例1
と同様にして、電解コンデンサ用電解液を調製した。電
解液組成を表1に示す。該電解液の温度30℃における
電導度は11.48mS/cmであり、温度−30℃に
冷却しても結晶析出せず、低温安定性に優れていた。結
果を表2に示す。
【0050】実施例1と同様にして、該電解液を用いて
電解コンデンサを作製し、高温負荷試験を行ったとこ
ろ、液漏れは見られなかった。結果を表2に示す。
【0051】実施例8 実施例1において、電解質としてフタル酸水素N,N−
ジエチルピロリジニウム:フタル酸N−エチルピロリジ
ン=80:20(質量比)を用いた以外は、実施例1と
同様にして、電解コンデンサ用電解液を調製した。電解
液組成を表1に示す。該電解液の温度30℃における電
導度は10.86mS/cmであり、温度−30℃に冷
却しても結晶析出せず、低温安定性に優れていた。結果
を表2に示す。
【0052】実施例1と同様にして、該電解液を用いて
電解コンデンサを作製し、高温負荷試験を行ったとこ
ろ、液漏れは見られなかった。結果を表2に示す。
【0053】比較例1 実施例1において、電解質としてフタル酸トリエチルア
ミンを用いた以外は、実施例1と同様にして、電解コン
デンサ用電解液を調製した。電解液組成を表1に示す。
該電解液は、温度−30℃に冷却しても結晶は析出しな
かったが、温度30℃における電導度は4.0mS/c
mと不十分であった。結果を表2に示す。
【0054】比較例2 実施例1において、電解質としてマレイン酸水素テトラ
メチルアンモニウムを用い、濃度20%とした以外は、
実施例1と同様にして、電解コンデンサ用電解液を調製
した。電解液組成を表1に示す。該電解液の温度30℃
における電導度は11.17mS/cmであったが、温
度−30℃に冷却したところ、結晶が析出してしまっ
た。結果を表2に示す。
【0055】実施例1と同様にして、該電解液を用いて
電解コンデンサを作製し、高温負荷試験を行ったとこ
ろ、10個中9個に液漏れが見られた。結果を表2に示
す。
【0056】比較例3 実施例1において、電解質としてフタル酸水素メチルト
リエチルアンモニウムを用い、濃度25%とした以外
は、実施例1と同様にして、電解コンデンサ用電解液を
調製した。電解液組成を表1に示す。該電解液の温度3
0℃における電導度は11.0mS/cmであり、温度
−30℃に冷却しても結晶は析出しなかった。結果を表
2に示す。
【0057】実施例1と同様にして、該電解液を用いて
電解コンデンサを作製し、高温負荷試験を行ったとこ
ろ、10個中8個に液漏れが見られた。結果を表2に示
す。
【0058】比較例4 一般式〔I〕中のR、Rがメチル基であるN,N−
ジメチルピロリジニウム塩を合成するために、ピロリジ
ンとヨウ化メチルを用いて、ヨウ化N,N−ジメチルピ
ロリジニウムを合成したが、低収率であり、かつ潮解性
が強く、実際上、工業的に不適であった。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【発明の効果】本発明の電解コンデンサ用電解液は、溶
媒への溶解性が特異的に高い4級ピロリジニウム塩と、
電解液のpH上昇を抑制する3級ピロリジン塩を電解質
として含有し、該電解液を用いて作製した電解コンデン
サは、高電導度で、かつ低温域で結晶が析出せず、低温
特性に優れ、広い温度範囲で使用可能であり、また、封
口ゴムが劣化せず、液漏れがない。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔I〕で表される4級ピロ
    リジニウム塩及び下記一般式〔II〕で表される3級ピロ
    リジン塩を、電解質として含有してなることを特徴とす
    る電解コンデンサ用電解液。 【化1】 【化2】 (式中、X、Xは、炭素数1〜4のアルキル基を、
    、nは、0または1〜4の正整数を、R、R
    及びRは、炭素数2〜4のアルキル基を、A 、A
    は酸成分を表す。)
  2. 【請求項2】 下記一般式〔I〕で表される4級ピロリ
    ジニウム塩及び下記一般式〔II〕で表される3級ピロリ
    ジン塩を、電解質として含有してなることを特徴とする
    電解コンデンサ用電解液。 【化3】 【化4】 (式中、X、Xは、炭素数1〜4のアルキル基を、
    、nは、0または1〜4の正整数を、R、R
    及びRは炭素数2〜4のアルキル基であり、かつR
    とRは同一のアルキル基を表し、A、Aは酸成分
    を表す。)
  3. 【請求項3】 下式〔III〕(式中、Aは酸性分を表
    す。)で表されるN,N−ジエチルピロリジニウム塩及
    び下式〔IV〕(式中、Aは酸性分を表す。)で表され
    るN−エチルピロリジン塩を、電解質として含有してな
    ることを特徴とする電解コンデンサ用電解液。 【化5】 【化6】
  4. 【請求項4】 4級ピロリジニウム塩が、マレイン酸水
    素ピロリジニウム塩及び/またはフタル酸水素ピロリジ
    ニウム塩であり、3級ピロリジン塩が、マレイン酸ピロ
    リジン塩及び/またはフタル酸ピロリジン塩であること
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記
    載の電解コンデンサ用電解液。
  5. 【請求項5】 4級ピロリジニウム塩が、マレイン酸水
    素ピロリジニウム塩であり、3級ピロリジン塩が、フタ
    ル酸ピロリジン塩であることを特徴とする請求項1から
    請求項3のいずれか1項に記載の電解コンデンサ用電解
    液。
  6. 【請求項6】 3級ピロリジン塩の含有量が、4級ピロ
    リジニウム塩及び3級ピロリジン塩との総量に対し、1
    0〜50質量%であることを特徴とする請求項1から請
    求項5のいずれか1項に記載の電解コンデンサ用電解
    液。
  7. 【請求項7】 4級ピロリジニウム塩及び3級ピロリジ
    ン塩の含有量が、電解コンデンサ電解液全量に対し、5
    〜50質量%であることを特徴とする請求項1から請求
    項6のいずれか1項に記載の電解コンデンサ用電解液。
  8. 【請求項8】 溶媒が、γ−ブチロラクトンまたはγ−
    ブチロラクトンを含有する混合溶媒であることを特徴と
    する請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電解
    コンデンサ用電解液。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項8のいずれか1項に
    記載の電解コンデンサ用電解液を用いて作製した電解コ
    ンデンサ。
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