JP2002296685A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置及び画像処理方法

Info

Publication number
JP2002296685A
JP2002296685A JP2001098958A JP2001098958A JP2002296685A JP 2002296685 A JP2002296685 A JP 2002296685A JP 2001098958 A JP2001098958 A JP 2001098958A JP 2001098958 A JP2001098958 A JP 2001098958A JP 2002296685 A JP2002296685 A JP 2002296685A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peripheral dimming
image processing
image
correction
image data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001098958A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyasu Yamamoto
容靖 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2001098958A priority Critical patent/JP2002296685A/ja
Publication of JP2002296685A publication Critical patent/JP2002296685A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Projection-Type Copiers In General (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】レンズに起因する周辺減光を補正し、プリント
品質を向上させる。 【解決手段】カメラの撮影レンズを通して、光学的に撮
影された画像から得られた入力画像データに、所定の画
像処理を施し、出力用画像データとする画像処理装置で
あって、前記カメラのレンズ特性を識別する情報を取得
するレンズ特性識別情報取得手段と、該レンズ特性に対
応する周辺減光特性情報を予め記憶しておく周辺減光特
性情報記憶手段と、前記レンズ特性識別情報取得手段に
よって取得されたレンズ特性識別情報に対応する周辺減
光特性情報を、前記周辺減光特性情報記憶手段から選択
する周辺減光特性情報選択手段と、該選択された周辺減
光特性情報に従って前記入力画像データに対し、周辺減
光特性の補正を行う周辺減光補正手段と、を有すること
を特徴とする画像処理装置を提供することにより前記課
題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラの撮影レン
ズを通して光学的に撮影された画像から得られた画像デ
ータに、所定の画像処理を施して出力用の画像データと
する画像処理装置及び画像処理方法に係り、特にレンズ
付きフィルム等で撮影された画像において発生する画像
の周辺における光量の落ちに対し周辺減光補正を行い画
質を向上させる画像処理装置及び画像処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ネガフィルム、リバーサルフィル
ム等の写真フィルム(以下、フィルムとする)に撮影さ
れた画像の感光材料(印画紙)への焼き付けは、フィル
ムの画像を感光材料に投影して感光材料を面露光する、
いわゆる直接露光(アナログ露光、面露光)が主流であ
った。
【0003】これに対し、近年では、デジタル露光を利
用する焼付装置、すなわち、フィルムに記録された画像
を光電的に読み取って、読み取った画像をデジタル信号
とした後、種々の画像処理を施して記録用の画像データ
とし、この画像データに応じて変調した記録光によって
感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、(仕上
り)プリントとするデジタルフォトプリンタが実用化さ
れた。
【0004】デジタルフォトプリンタでは、画像をデジ
タルの画像データとして、画像データ処理によって焼付
時の露光条件を決定することができるので、逆光やスト
ロボ撮影等に起因する画像の飛びやツブレの補正、シャ
ープネス(鮮鋭化)処理、カラーあるいは濃度フェリア
の補正等を好適に行って、従来の直接露光では得られな
かった高品位なプリントを得ることができる。また、複
数画像の合成や画像分割、さらには文字の合成等も画像
データ処理によって行うことができ、用途に応じて自由
に編集/処理したプリントも出力可能である。しかも、
デジタルフォトプリンタによれば、画像をプリントして
出力するのみならず、画像データをコンピュータ等に供
給したり、フロッピー(登録商標)ディスク等の記録媒
体に保存しておくこともできるので、画像データを、写
真以外の様々な用途に利用することができる。
【0005】このようなデジタルフォトプリンタは、基
本的に、フィルムに記録された画像を光電的に読み取る
スキャナ(画像読取装置)、および読み取った画像を画
像処理して出力用の画像データ(露光条件)とする画像
処理装置を有する画像入力装置と、画像入力装置から出
力された画像データに応じて感光材料を走査露光して潜
像を記録するプリンタ(画像記録装置)、および露光済
の感光材料に現像処理を施してプリントとするプロセサ
(現像装置)を有する画像出力装置とを有して構成され
る。
【0006】スキャナでは、光源から射出された読取光
をフィルムに入射して、フィルムに撮影された画像を担
持する投影光を得て、この投影光を結像レンズによって
CCDセンサ等のイメージセンサに結像して光電変換す
ることにより画像を読み取り、必要に応じて各種の処理
を施した後に、フィルムの画像データ(画像データ信
号)として画像処理装置に送る。画像処理装置は、スキ
ャナによって読み取られた画像データから画像処理条件
を設定して、設定した条件に応じた画像処理を画像デー
タに施し、画像記録のための出力画像データ(露光条
件)としてプリンタに送る。プリンタでは、例えば、光
ビーム走査露光を利用する装置であれば、画像処理装置
から送られた画像データに応じて光ビームを変調して、
この光ビームを主走査方向に偏向すると共に、主走査方
向と直交する副走査方向に感光材料を搬送することによ
り、画像を担持する光ビームによって感光材料を露光
(焼付け)して潜像を形成し、次いで、プロセサにおい
て感光材料に応じた現像処理等を施して、フィルムに撮
影された画像が再生されたプリント(写真)とする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、プリントに
再生された画像の画質劣化の原因として、画像を撮影す
るカメラに装着されるレンズの性能に起因する周辺減光
(周辺光量低下)や倍率色収差、歪曲収差等のレンズの
収差がある。特に、レンズ付きフィルムや廉価品のコン
パクトカメラ等においては、コスト上の制約から、レン
ズのコストを下げるために、いわゆる1枚玉や2枚玉の
レンズが用いられている。
【0008】このため、これらのレンズ付きフィルムや
安価なコンパクトカメラにおいては、レンズの中心部か
ら周辺部に行くに従って、撮像面に当たる光量が減り、
画像が暗くなってしまう、いわゆる周辺減光が発生す
る。このとき、前記従来のような面露光プリンタでは、
この周辺部において画像が暗くなるという現象は、その
ままプリントに現れ、プリント品質を悪化させる原因と
なるという問題があった。これに対し、前記デジタルフ
ォトプリンタにより、デジタル信号とされた画像データ
に対してデジタル画像処理を行うことにより、プリント
の画像品質を向上させる試みが各種なされているが、さ
らに改良の余地があった。
【0009】本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされ
たものであり、画像データをデジタル処理することで、
プリント品質を悪化させているレンズに起因する周辺減
光を補正し、プリント品質を向上させることのできる画
像処理装置及び画像処理方法を提供することを課題とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の第一の態様は、カメラの撮影レンズを通し
て、光学的に撮影された画像から得られた入力画像デー
タに、所定の画像処理を施し、出力用画像データとする
画像処理装置であって、前記カメラのレンズ特性を識別
する情報を取得するレンズ特性識別情報取得手段と、該
レンズ特性に対応する周辺減光特性情報を予め記憶して
おく周辺減光特性情報記憶手段と、前記レンズ特性識別
情報取得手段によって取得されたレンズ特性識別情報に
対応する周辺減光特性情報を、前記周辺減光特性情報記
憶手段から選択する周辺減光特性情報選択手段と、該選
択された周辺減光特性情報に従って前記入力画像データ
に対し、周辺減光特性の補正を行う周辺減光補正手段
と、を有することを特徴とする画像処理装置を提供す
る。
【0011】また、前記レンズ特性識別情報は、撮影時
に、前記撮影画像データに付与されるか、または、出力
用画像作成時に、オペレータによって入力されることが
好ましい。
【0012】また、前記レンズ特性識別情報は、撮影時
におけるレンズの絞り情報をも含んでいることが好まし
い。
【0013】また、同様に前記課題を解決するために、
本発明の第二の態様は、カメラの撮影レンズを通して、
光学的に撮影された画像から得られた入力画像データ
に、所定の画像処理を施し、出力用画像データとする画
像処理装置であって、前記カメラにより、フラットな被
写体を適正露光で撮影した撮影画像データから、前記カ
メラのレンズ特性によって発生する周辺減光特性情報を
算出する周辺減光特性情報算出手段と、該算出された周
辺減光特性情報に従って、前記入力画像データに対し、
周辺減光特性の補正を行う周辺減光補正手段と、を有す
ることを特徴とする画像処理装置を提供する。
【0014】また、前記周辺減光補正手段における周辺
減光補正処理において、その周辺減光補正強度をオペレ
ータが変更することができることが好ましい。
【0015】また、前記画像処理装置であって、さらに
周辺減光補正後の画像を表示する画像表示手段を備えた
ことが好ましい。
【0016】また、前記周辺減光特性情報は、R、G、
B各色の画像データ毎に別々に存在し、前記周辺減光補
正手段は、R、G、B各色の画像データ毎に別々に周辺
減光補正を行うことが好ましい。
【0017】また、前記周辺減光特性情報は、R、G、
B各色の画像データについて共通であり、前記周辺減光
補正手段は、R、G、B各色の画像データについて共通
の周辺減光補正を行うことが好ましい。
【0018】また、前記周辺減光補正手段は、前記周辺
減光特性情報から、周辺減光補正を行うための周辺減光
補正マスクを作成することが好ましい。
【0019】また、前記入力画像データは、フィルムに
撮影された画像を光電的に読み取って得られた画像デー
タであることが好ましい。
【0020】また、前記レンズ特性識別情報取得手段
は、フィルムに光学的もしくは磁気的に記録されている
レンズ特性識別情報、または、フィルムカートリッジに
電気的に記録されているレンズ特性識別情報を取得する
ことが好ましい。
【0021】また、前記画像処理装置であって、さら
に、フィルムのγ特性を取得するフィルムγ特性取得手
段を有し、前記周辺減光補正手段は、前記取得されたフ
ィルムγ特性によって周辺減光補正の強度を変更するこ
とが好ましい。
【0022】また、前記画像処理装置であって、さら
に、フィルムの露光域の情報を取得するフィルム露光域
情報取得手段を有し、前記周辺減光補正手段は、取得し
たフィルム露光域情報によって周辺減光補正の強度を変
更することが好ましい。
【0023】また、前記周辺減光特性情報算出手段は、
フィルムの先端駒もしくは後端駒に予め適正露光で撮影
されたフラットな被写体の撮影画像を読み取って得られ
た画像データから前記周辺減光特性情報を算出すること
が好ましい。
【0024】また、前記周辺減光特性情報算出手段は、
フィルムの先端駒もしくは後端駒に予め前記周辺特性情
報をデジタル露光した画像を読み取って得られた画像デ
ータから前記周辺減光特性情報を算出することが好まし
い。
【0025】また、前記周辺減光補正手段は、前記周辺
減光特性情報に従って補正すべき周辺減光補正量より
も、弱めに補正を行うことが好ましい。
【0026】また、同様に前記課題を解決するために、
本発明の第三の態様は、カメラの撮影レンズを通して、
光学的に撮影された画像から得られた入力画像データ
に、所定の画像処理を施し、出力用画像データとする画
像処理方法であって、予め、前記カメラのレンズ特性に
対応する周辺減光特性情報を記憶しておき、前記カメラ
のレンズ特性を識別する情報を、該レンズの撮影時にお
ける絞り情報も含めて、撮影時に取得し、または、出力
用画像作成時にオペレータが入力し、得られたレンズ特
性情報に対応する周辺減光特性情報を、前記記憶されて
いる周辺減光特性情報の中から選択し、該選択された周
辺減光特性情報に従って、前記入力画像データに対し、
周辺減光補正を行うことを特徴とする画像処理方法を提
供する。
【0027】また、同様に前記課題を解決するために、
本発明の第四の態様は、カメラの撮影レンズを通して、
光学的に撮影された画像から得られた入力画像データ
に、所定の画像処理を施し、出力用画像データとする画
像処理方法であって、前記カメラによりフラットな被写
体を適正露光で撮影した撮影画像データから、前記カメ
ラのレンズ特性によって発生する周辺減光特性情報を算
出し、該算出された周辺減光特性情報に従って、前記入
力画像データに対し、周辺減光補正を行うことを特徴と
する画像処理方法を提供する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像処理装置
及び画像処理方法について、添付の図面に示される好適
実施形態を基に、詳細に説明する。
【0029】まず本発明の第1実施形態について説明す
る。図1に、本発明の第1実施形態に係る画像処理装置
を含むデジタルフォトプリンタのブロック図が示され
る。図1に示されるデジタルフォトプリンタ(以下、フ
ォトプリンタ10とする)は、基本的に、フィルムFに
撮影された画像を光電的に読み取るスキャナ(画像読取
装置)12と、読み取られた画像データ(画像情報)の
画像処理やフォトプリンタ10全体の操作および制御等
を行う画像処理装置14と、画像処理装置14から出力
された画像データに応じて変調した光ビームで感光材料
(印画紙)を画像露光し、現像処理して(仕上り)プリ
ントとして出力するプリンタ16とを有して構成され
る。また、画像処理装置14には、様々な条件の入力
(設定)、処理の選択や指示、色/濃度補正などの指示
等を入力するためのキーボード18aおよびマウス18
bを有する操作系18と、スキャナ12で読み取られた
画像、各種の操作指示、条件の設定/登録画面等を表示
するディスプレイ20が接続される。
【0030】スキャナ12は、フィルムF等に撮影され
た画像を1コマずつ光電的に読み取る装置で、光源22
と、可変絞り24と、フィルムFに入射する読取光をフ
ィルムFの面方向で均一にする拡散ボックス28と、結
像レンズユニット32と、R(赤)、G(緑)およびB
(青)の各画像読取に対応するラインCCDセンサを有
するイメージセンサ34と、アンプ(増幅器)36と、
A/D(アナログ/デジタル)変換器38とを有して構
成される。
【0031】また、フォトプリンタ10においては、新
写真システム(Advanced Photo System)や135サイズ
のネガ(あるいはリバーサル)フィルム等のフィルムの
種類やサイズ、ストリップスやスライド等のフィルムの
形態等に応じて、スキャナ12の本体に装着自在な専用
のキャリア30が用意されており、キャリア30を交換
することにより、各種のフィルムや処理に対応すること
ができる。フィルムに撮影され、プリント作成に供され
る画像(コマ)は、このキャリア30によって所定の読
取位置に搬送される。このようなスキャナ12におい
て、フィルムFに撮影された画像を読み取る際には、光
源22から射出され、可変絞り24によって光量調整さ
れた読取光が、キャリア30によって所定の読取位置に
位置されたフィルムFに入射して、透過することによ
り、フィルムFに撮影された画像を担持する投影光が得
られる。
【0032】キャリア30は、新写真システムのフィル
ムF(カートリッジ)に対応するもので、図2に模式的
に示されるように、所定の読取位置にフィルムFを位置
しつつ、イメージセンサ34のラインCCDセンサの延
在方向(主走査方向)と直交する副走査方向(図に矢印
で示す方向)に、フィルムFの長手方向を一致して搬送
する、読取位置を副走査方向に挟んで配置される、搬送
ローラ対30aおよび30bと、フィルムFの投影光を
所定のスリット状に規制する、読取位置に対応して位置
する主走査方向に延在するスリット40aを有するマス
ク40とを有する。フィルムFは、このキャリア30に
よって読取位置に位置されて副走査方向に搬送されつ
つ、読取光を入射される。これにより、結果的にフィル
ムFが主走査方向に延在するスリット40aによって2
次元的にスリット走査され、フィルムFに撮影された各
コマの画像が読み取られる。
【0033】ここで、周知のように、新写真システムの
フィルムには、磁気記録媒体が形成され、各種の情報
が、あらかじめ磁気記録媒体に記録されており、さら
に、カメラ、現像装置、キャリア30によって、磁気記
録媒体に各種の情報が書き込まれ、また、必要に応じて
読み出される。詳しくは、図3に概念的に示されるよう
に、新写真システムのフィルムFには、カートリッジか
らの引き出し方向(図中矢印A方向)の先頭コマG1よ
り先端側の所定領域、各コマGに対応する領域、および
図示しない後端コマより後端側の所定領域の、幅方向
(主走査方向)の両端部近傍に、長手方向(副走査方
向)に延在する透明な磁気記録媒体S(S1,S2)が
形成されている。フィルムFの先(後)端部分の磁気記
録媒体S1には、カートリッジID、フィルム種、感
度、現像日等のフィルムF全体にかかる情報が磁気記録
され、各コマ領域の磁気記録媒体S2には、撮影日時、
撮影レンズ、撮影時の絞り、撮影時のストロボ発光の有
無、タイトル等の各コマ毎の情報が記録される。また、
基本的に、磁気記録媒体Sの幅方向の一方側には撮影レ
ンズの特性を識別する情報等を含むカメラ関係の情報
が、他方にはラボ関係の情報が、それぞれ記録される。
なお、図中の符号46は、フィルムFを収納するカート
リッジ本体で、符号Pは、フィルムFを搬送(送り出
し、巻き戻し)するためのパーフォレーションホールで
ある。このカートリッジ46に例えばICチップ等を貼
り付けて、これに前記レンズ識別情報等を記録するよう
にしてもよい。
【0034】新写真システムのフィルムFに対応するキ
ャリア30には、この両磁気記録媒体Sに対応して、磁
気記録媒体Sに記録されたレンズ識別情報等の記録情報
を読み取り、また、必要な情報を記録する磁気ヘッド4
2、42が配置される。また、磁気ヘッド42とマスク
40との間には、フィルムに光学的に記録されるDXコ
ード、拡張DXコード、FNSコード等のバーコードを
光学的に読み取るためのコードリーダ44が配置され
る。なお、このようなフィルムに記録されたバーコード
の読取手段は、新写真システムのキャリア30に限ら
ず、通常の(フィルム)キャリアであれば配置されてい
る。磁気ヘッド42やコードリーダ44(撮影レンズの
情報を取得する手段、フィルムの情報を取得する手段)
によって読み取られた各種の情報は、必要に応じて、画
像処理装置14等の所定部位に送られる。
【0035】前述のように、読取光はキャリア30に保
持されたフィルムFを透過して画像を担持する投影光と
なり、この投影光は、結像レンズユニット32によって
イメージセンサ34の受光面に結像される。図4に示さ
れるように、イメージセンサ34は、R画像の読み取り
を行うラインCCDセンサ34R、G画像の読み取りを
行うラインCCDセンサ34G、およびB画像の読み取
りを行うラインCCDセンサ34Bを有する、いわゆる
3ラインのカラーCCDセンサで、各ラインCCDセン
サは、前述のように主走査方向に延在している。フィル
ムFの投影光は、このイメージセンサ34によって、
R、GおよびBの3原色に分解されて光電的に読み取ら
れる。イメージセンサ34の出力信号は、アンプ36で
増幅され、A/D変換器38でデジタル信号とされて、
画像処理装置14に送られる。
【0036】スキャナ12においては、フィルムFに撮
影された画像の読み取りを、低解像度で読み取るプレス
キャンと、出力画像の画像データを得るためのファイン
スキャンとの、2回の画像読取で行う。プレスキャン
は、スキャナ12が対象とする全てのフィルムの画像
を、イメージセンサ34が飽和することなく読み取れる
ように、あらかじめ設定された、プレスキャンの読取条
件で行われる。一方、ファインスキャンは、プレスキャ
ンデータから、その画像(コマ)の最低濃度よりも若干
低い濃度でイメージセンサ34が飽和するように、各コ
マ毎に設定されたファインスキャンの読取条件で行われ
る。プレスキャンとファインスキャンの出力信号は、解
像度と出力レベルが異なる以外は、基本的に同じデータ
である。
【0037】なお、本実施形態に係る画像入力装置を構
成するスキャナ12は、このようなスリット走査による
ものに限定はされず、1コマの画像の全面を一度に読み
取る、面露光によるものであってもよい。この場合に
は、例えばエリアCCDセンサを用い、光源とフィルム
Fのとの間にR,GおよびBの各色フィルタの挿入手段
を設け、色フィルタを挿入してエリアCCDセンサで画
像を読み取ることを、R,GおよびBの各色フィルタで
順次行うことで、フィルムFに撮影された画像を3原色
に分解して読み取る。
【0038】前述のように、スキャナ12から出力され
たデジタル信号は、画像処理装置14に出力される。図
5に本発明の第1実施形態に係る画像処理装置14のブ
ロック図を示す。画像処理装置14は、データ処理部4
8、Log変換器50、プレスキャン(フレーム)メモ
リ52、ファインスキャン(フレーム)メモリ54、プ
レスキャン処理部56、ファインスキャン処理部58、
条件設定部60、周辺減光特性情報記憶部76および周
辺減光特性情報選択部78を有して構成される。なお、
図5は、主に画像処理関連の部位を示すものであり、画
像処理装置14には、これ以外にも、画像処理装置14
を含むフォトプリンタ10全体の制御や管理を行うCP
U、フォトプリンタ10の作動等に必要な情報を記憶す
るメモリ等が配置され、また、操作系18やディスプレ
イ20は、このCPU等(CPUバス)を介して各部位
に接続される。
【0039】スキャナ12から出力されたR,Gおよび
Bの各デジタル信号は、データ処理部48において、暗
時補正、欠陥画素補正、シェーディング補正等の所定の
データ処理を施された後、Log変換器50によって変
換されて、デジタルの画像データ(濃度データ)とさ
れ、プレスキャンデータはプレスキャンメモリ52に、
ファインスキャンデータはファインスキャンメモリ54
に、それぞれ記憶(格納)される。プレスキャンメモリ
52に記憶されたプレスキャンデータは、画像データ処
理部62(以下、処理部62とする)と画像データ変換
部64とを有するプレスキャン処理部56に、他方、フ
ァインスキャンメモリ54に記憶されたファインスキャ
ンデータは、画像データ処理部66(以下、処理部66
とする)と画像データ変換部68とを有するファインス
キャン処理部58に読み出される。
【0040】処理部62および処理部66における画像
処理としては、カラーバランス調整、コントラスト補正
(階調処理)、明るさ補正、覆い焼き処理(濃度ダイナ
ミックレンジの圧縮/伸長)、彩度補正、シャープネス
(鮮鋭化)処理等が例示される。これらは、演算、LU
T(ルックアップテーブル)による処理、マトリックス
(MTX)演算、フィルタによる処理等を適宜組み合わ
せた、公知の方法で行われるものであり、図示例におい
ては、カラーバランス調整、明るさ補正およびコントラ
スト補正がLUTで行われ、彩度補正がMTXで行われ
る。また、これ以外のシャープネス処理や覆い焼き処理
は、オペレータによる指示や画像データ等に応じて、ブ
ロック62Bおよびブロック66Bで行われる。
【0041】ここで、処理部62および66のLUTの
前には、それぞれプレスキャン処理用の周辺減光補正部
62Aおよびファインスキャン処理用の周辺減光補正部
66Aが配置される。本発明にかかる画像処理装置14
においては、必要に応じて、この各周辺減光補正部62
A,66Aにおいて、レンズ特性に対応する周辺減光特
性情報に基づいて、画像処理によってフィルムFに撮影
された画像の周辺における光量落ちを補正しており、こ
れにより画像の周辺においても暗くならない、高画質な
画像が再現されたプリントを安定して出力することを実
現している。
【0042】画像データ変換部68は、処理部66によ
って処理された画像データを、例えば、3D(三次元)
−LUT等を用いて変換して、プリンタ16による画像
記録に対応する画像データとしてプリンタ16に供給す
る。画像データ変換部64は、処理部62によって処理
された画像データを、必要に応じて間引いて、同様に、
3D−LUT等を用いて変換して、ディスプレイ20に
よる表示に対応する画像データにしてディスプレイ20
に表示させるものである。両者における処理条件は、後
述する条件設定部60で設定される。
【0043】条件設定部60は、プレスキャン処理部5
6およびファインスキャン処理部58における各種の処
理条件を設定する。この条件設定部60は、セットアッ
プ部70、キー補正部72、パラメータ統合部74を有
して構成される。セットアップ部70は、プレスキャン
データ等を用いて、ファインスキャンの読取条件を設定
してスキャナ12に供給し、また、プレスキャン処理部
56およびファインスキャン処理部58の画像処理条件
を作成(演算)し、パラメータ統合部74に供給する。
具体的には、セットアップ部70は、プレスキャンメモ
リ52からプレスキャンデータを読み出し、プレスキャ
ンデータから、濃度ヒストグラムの作成や、平均濃度、
ハイライト(最低濃度)、シャドー(最高濃度)等の画
像特徴量の算出を行い、ファインスキャンの読取条件を
決定し、また、必要に応じて行われるオペレータによる
指示等に応じて、前述の画像処理部66(62)におけ
る色バランス調整や階調調整等の画像処理条件を設定す
る。
【0044】キー補正部72は、キーボード18aに設
定された濃度(明るさ)、色、コントラスト、シャープ
ネス、彩度等を調整するキーやマウス18bで入力され
た各種の指示等に応じて、画像処理条件の調整量(例え
ば、LUTの補正量等)を算出し、パラメータ統合部7
4に供給するものである。パラメータ統合部74は、キ
ー補正部72が算出したLUT補正量等や、セットアッ
プ部70が設定した画像処理条件を受け取り、これらを
プレスキャン処理部56の処理部62およびファインス
キャン処理部58の処理部66に設定し、さらに、キー
補正部72で算出された調整量に応じて、各部位に設定
した画像処理条件を補正(調整)し、あるいは画像処理
条件を再設定する。
【0045】前記周辺減光特性情報記憶部76は、カメ
ラの撮影レンズのレンズ特性に対応した周辺減光特性情
報を、予め記憶しておく部位である。また、前記周辺減
光特性情報選択部78は、スキャナ12から取得され
た、あるいは操作系18よりオペレータによって入力さ
れたレンズ特性識別情報に対応する周辺減光特性情報を
前記周辺減光特性情報記憶部76に記憶されている周辺
減光特性情報の中から選択するものである。選択された
周辺減光特性情報は、それぞれ、プレスキャン用の処理
部62の周辺減光補正部62Aおよびファインスキャン
用の処理部66の周辺減光補正部66Aに送られる。
【0046】以下画像処理装置14、特に、周辺減光補
正部62A(66A)の作用を、図6のフローチャート
に沿って説明することにより、本発明の画像処理装置に
ついてより詳細に説明する。ステップ100において、
レンズ特性識別情報を取得する。そのため、まずオペレ
ータは、フィルムFに対応するキャリア30をスキャナ
12に装填し、キャリア30の所定位置にフィルムF
(カートリッジ)をセットし、作成するプリントサイズ
等の必要な指示を入力した後に、プリント作成開始を指
示する。これにより、スキャナ12の可変絞り24の絞
り値やイメージセンサ(ラインCCDセンサ)34の蓄
積時間がプレスキャンの読取条件に応じて設定され、そ
の後、キャリア30がフィルムFをカートリッジから引
き出して、プレスキャンに応じた速度で副走査方向に搬
送して、プレスキャンが開始され、前述のように所定の
読取位置において、フィルムFがスリット走査されて投
影光がイメージセンサ34に結像して、フィルムFに撮
影された画像がR,GおよびBに分解されて光電的に読
み取られる。
【0047】また、このフィルムFの搬送の際に、磁気
ヘッド42によって磁気記録媒体Sに記録された磁気情
報が読み出され、また、コードリーダ44によってDX
コード等のバーコードが読まれ、必要な情報が所定の部
位に送られる。本例においては、磁気記録媒体S1に記
録された磁気情報からフィルム種及びレンズ特性識別情
報が取得され、周辺減光特性情報選択部78に供給され
る。あるいは、このようにフィルムにレンズ特性識別情
報をフィルムから取得するのではなく、フィルムカート
リッジに記録しておき、これから読み取るようにしても
よい。または、オペレータが操作系18から入力するよ
うにしてもよい。なお、レンズ特性識別情報は、例えば
レンズIDのようなものでもよく、レンズが特定されれ
ば、そのレンズ特性に対応する周辺減光特性情報を予め
記憶されているものの中から選び出して用いればよい。
このとき、レンズ特性識別情報には、撮影時のレンズの
絞り情報も一緒に付加されているとなおよい。
【0048】プレスキャンによるイメージセンサ34の
出力信号は、アンプ36で増幅されて、A/D変換器3
8に送られ、デジタル信号とされる。デジタル信号は、
画像処理装置14に送られ、データ処理部48で所定の
データ処理を施され、Log変換器50でデジタルの画
像データであるプレスキャンデータとされ、プレスキャ
ンメモリ52に記憶される。このように、本実施形態で
は、画像データをフィルムから読み取っているが、必ず
しもこれに限定されるものではなく、デジタルカメラ等
で撮影されたデジタル画像データを所定の記録媒体等か
ら入力して用いてもよいのはもちろんである。この場合
には、レンズ特性識別情報もデジタル画像データととも
に入力される。プレスキャンメモリ52にプレスキャン
データが記憶されると、以下説明するように、処理部6
2のプレスキャン処理用の周辺減光補正部62Aがこれ
を読み出し、周辺減光補正を行う。
【0049】次に、ステップ110において、周辺減光
補正処理に用いるための周辺減光特性情報を選択する。
レンズ特性識別情報が供給された周辺減光特性情報選択
部78では、レンズ特性識別情報を用いて周辺減光特性
情報記憶部76にアクセスし、予め記憶されている周辺
減光特性情報の中から、前記供給されたレンズ特性識別
情報に対応する周辺減光特性情報を選択する。選択され
た周辺減光特性情報は、周辺減光補正部62A(および
66A)に送られる。周辺減光特性情報記憶部76で
は、R、G、B毎に周辺減光特性情報を記憶しており、
各R、G、B毎に周辺減光特性情報が選択される。そし
て、周辺減光補正部62A(66A)では、各R、G、
B毎に周辺減光補正処理が行われる。しかし、周辺減光
特性情報記憶部76において、R、G、Bについて周辺
減光特性情報を共通の情報として記憶し、周辺減光補正
部62A(66A)において、R、G、Bに共通の周辺
減光補正処理を行うようにしてもよい。
【0050】次に、ステップ120において、前述した
ように、プレスキャンメモリ52にプレスキャンデータ
が記憶されると、処理部62のプレスキャン処理用の周
辺減光補正部62Aがこれを読み出し、周辺減光補正処
理を行う。周辺減光補正部62Aは、まず周辺減光特性
情報選択部78から供給された周辺減光特性情報を用い
て、周辺減光補正処理用の補正マスクを作成する。補正
マスクの例を図7に示す。図7は、本実施形態における
補正マスクを概念的に示したものであり、図7(a)は
補正マスクの平面図、図7(b)は図7(a)のB−B
線に関する断面図を示したものであり、図7(b)の縦
方向の値は減光補正の強度を示すものである。すなわ
ち、撮影画面の中央は明るいので補正はかけず、周辺の
暗い部分に行く程、補正を強くかけるようにして、画面
全体が一様に明るくなるように調整するものである。こ
のとき、図7(b)の補正強度を示す直線の傾きは、周
辺減光特性情報に基づいて定められる。また、周辺減光
特性情報の他に、撮影時のレンズの絞りや、フィルム種
等を考慮して補正強度を決定するようにしてもよい。な
お、このようにその都度補正マスクを作成することで、
各周辺減光特性情報に対応する補正マスクを全て記憶し
ておく必要がないので、その分記憶容量を節約すること
ができる。
【0051】周辺減光補正部62Aは、補正マスクを作
成した後、プレスキャンメモリ52から読み出したプレ
スキャン(画像)データに対して、この補正マスクを用
いて周辺減光補正処理を行う。この周辺減光補正処理
は、それぞれR、G、B毎に補正マスクを作成して行う
が、R、G、Bについて共通の補正マスクを作成し、共
通の補正処理としてもよい。周辺減光補正処理の行われ
た画像データは、条件設定部60に送られ、画像処理条
件の設定が行われる。条件設定部60のセットアップ部
70は、周辺減光補正部62Aから、周辺減光補正後の
データを受け取り、濃度ヒストグラムの作成、ハイライ
トやシャドー等の画像特徴量の算出等を行い、ファイン
スキャンの読取条件を設定し、パラメータ統合部74に
供給する。画像処理条件を受け取ったパラメータ統合部
74は、これらをプレスキャン処理部56及びファイン
スキャン処理部58の所定部位に設定する。
【0052】周辺減光補正処理の行われた画像は、その
後、LUTおよびMTXで処理された後、ブロック62
Bでシャープネス処理や覆い焼き処理等の必要な画像処
理が施され、画像データ変換部64で変換され、ディス
プレイ20に表示される。オペレータは、ディスプレイ
20の表示を見て、処理結果の確認を行い、必要に応じ
てキーボード18aに設定された調整キー等を用いて調
整を行う。すなわちオペレータは、ディスプレイ20の
表示を見ながら、周辺減光補正の補正強度を変更するこ
とができる。なお、フィルム種の情報すなわちフィルム
のγ特性を取得して、これに応じて補正強度を変更する
ようにしてもよい。また、フィルムに記録されたフィル
ム露光域情報、すなわち撮影画像がアンダー露光なのか
オーバー露光なのかという情報を取得して、これにより
補正強度を変更するようにしてもよい。さらに、前記補
正マスクを作成して周辺減光補正を行う際、はじめから
この補正マスクによる補正強度よりも弱めに補正をかけ
るようにしてもよい。これは周囲の減光を多少残してお
いてほうが、違和感のない高品質の仕上がり写真が得ら
れるからである。
【0053】ファインスキャンは、可変絞り24の絞り
値等の読み取り条件が設定されたファインスキャンの読
み取り条件となる以外は、プレスキャンと同様に行わ
れ、ファインスキャンメモリ54に送られる。ファイン
スキャンメモリ54のファインスキャンデータは、ファ
インスキャン処理部58によって読み出され、処理部6
6において、上述したプレスキャンの処理部62におけ
る処理と同様の画像処理が行われた後、画像データ変換
部68で変換されて出力用の画像データとされ、プリン
タ16に出力される。なお、処理部66の周辺減光補正
部66Aにおける周辺減光補正処理においては、上で、
作成され変更されて最終的に決定された補正マスクを周
辺減光補正部62Aから受け取って、これを用いて補正
処理を行うようにするとよい。
【0054】このように、本実施形態によれば、レンズ
付きフィルムや安価なコンパクトカメラ等の廉価品のレ
ンズを用いたカメラで撮影した場合であっても、周辺減
光特性の少ない高品質な画像を作成することが可能とな
る。また、周辺減光特性情報を用いて補正すべき周辺減
光補正量よりも弱めに補正を行うことで、違和感の少な
い画像を得ることができる。
【0055】次に、本発明の第2実施形態について説明
する。本第2実施形態は、レンズ特性識別情報を必要と
せず、予めフラットな被写体を撮影して得た画像データ
から周辺減光特性を算出して、これにより周辺減光補正
を行うものである。すなわち、本実施形態では、予め、
フィルムの先端駒もしくは後端駒に、フラットな被写体
を適正露光で撮影しておき、あるいはフィルムの先端駒
もしくは後端駒にデジタル露光しておくものとする。例
えば、レンズ付きフィルムであれば、もともとフラット
画像を先端駒もしくは後端駒にデジタル露光したフィル
ムを装填して、あるいは装填されたフィルムの先端駒に
フラットな被写体を適正露光で撮影した後、出荷するよ
うにすればよい。
【0056】図8に、本第2実施形態に係る画像処理装
置114の概略構成をブロック図で示す。本実施形態
は、画像処理装置114以外のデジタルフォトプリンタ
の各部位は、前記第1実施形態と同じであり、画像処理
装置114のみが異なっている。ただし、本実施形態で
は、後で説明するように、フィルムからレンズ特性識別
情報を読み取る必要はない。図8に示すように、本実施
形態の画像処理装置114は、フィルムの先端駒あるい
は後端駒から読み取ったフラットな被写体の画像データ
から周辺減光特性情報を算出する周辺減光特性情報算出
部180を有している。なお、これ以外の構成要素につ
いては前記第1実施形態と同様であり、同じ部位につい
ては、下二桁を同じ符号として、詳しい説明は省略する
こととする。
【0057】以下、図9のフローチャートを参照して第
2実施形態の作用を説明する。まずステップ200にお
いて、フラット画像データを取得する。これは、予めフ
ィルムの先端駒または後端駒に適正露光で撮影されたフ
ラットな被写体の画像をスキャナ12で読み取って行わ
れる。スキャナ12で読み込まれたフラット画像データ
は、データ処理部148、Log変換器150を介して
プレスキャンメモリ152に送られる。周辺減光特性算
出部180は、プレスキャンメモリ152からフラット
画像データを取得する。
【0058】次に、ステップ210において、周辺減光
特性算出部180は、取得したフラット画像データから
周辺減光特性を算出する。これは、フラットな被写体を
撮影した場合には、本来フラットに仕上がるはずである
が、それがレンズに起因する周辺減光が発生することに
より、フラットに仕上がらないため、そのずれからその
レンズの周辺減光特性を算出するものである。算出され
た周辺減光特性情報は、周辺減光補正部162Aに送ら
れる。次に、ステップ220において、周辺減光補正部
162Aにおいて、プレスキャンメモリ152から読み
出された画像データに対して、周辺減光補正処理が行わ
れる。周辺減光補正部162Aでは、周辺減光特性算出
部180から受け取った周辺減光特性情報から補正マス
クを作成し、この補正マスクを前記画像データに施し、
周辺減光補正処理を行う。補正マスクの作成および補正
処理は前述した第1実施形態と同様である。なお、補正
マスクの作成は、周辺減光特性算出部180で行い、補
正マスクを周辺減光補正部162Aへ送るようにしても
よい。
【0059】その後の処理は前記第1実施形態と同様で
ある。すなわち、周辺減光補正処理の行われた画像は、
LUTおよびMTXで処理された後、ブロック162B
でシャープネス処理や覆い焼き処理等の必要な画像処理
が施され、画像データ変換部164で変換され、ディス
プレイ20に表示される。オペレータは、ディスプレイ
20の表示を見て、処理結果の確認を行い、必要に応じ
てキーボード18aに設定された調整キー等を用いて調
整や、周辺減光補正の補正強度を変更する。また条件設
定部160の設定した条件に従ってファインスキャンが
行われ、ファインスキャンデータに対しても、同様に周
辺減光補正部166Aにおいて周辺減光補正処理が行わ
れる。処理部166において、上述したプレスキャンの
処理部162における処理と同様の画像処理が行われた
後、画像データ変換部168で変換されて出力用の画像
データとされ、プリンタ16に出力される。
【0060】このように、本実施形態によれば、レンズ
特性識別情報を必要とせず、周辺減光特性情報を含んだ
画像データから補正データを作成して周辺減光補正処理
を行うようにしたため、予めレンズ特性に対応する周辺
減光特性情報を記憶しておく必要もなく、撮影レンズに
よらず、簡単に、周辺減光補正を行うことができ、周辺
減光特性の少ない、高品質の画像を作成することができ
る。
【0061】以上、本発明の画像処理装置及び画像処理
方法について詳細に説明したが、本発明は、以上の例に
は限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て、各種の改良や変更を行ってもよいのはもちろんであ
る。
【0062】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、レ
ンズ付きフィルムや安価なコンパクトカメラ等の廉価品
のレンズを用いたカメラで撮影した場合であっても、周
辺減光特性の少ない高品質な画像を作成することが可能
となる。また、周辺減光特性情報を用いて得られた周辺
減光補正量よりも弱めに補正を行うようにした場合に
は、違和感の少ない画像を得ることができる。また、フ
ラット画像データから補正データを作成して周辺減光補
正処理を行うようにした場合には、予めレンズ特性に対
応する周辺減光特性情報を記憶しておく必要もなく、撮
影レンズによらず、簡単に、周辺減光補正を行うことが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る画像処理装置を
利用するデジタルフォトプリンタの一例を示すブロック
図である。
【図2】 図1に示されるデジタルフォトプリンタに装
着されるキャリアを説明するための概略斜視図である。
【図3】 新写真システムのフィルムの概略図である。
【図4】 図1に示されるデジタルフォトプリンタのイ
メージセンサの概略図である。
【図5】 図1に示されたデジタルフォトプリンタの画
像処理装置の一例のブロック図である。
【図6】 第1実施形態の作用を示すフローチャートで
ある。
【図7】 本実施形態における周辺減光補正処理に用い
られる補正マスクを示す説明図であり、(a)はその平
面図、(b)はB−B線に関する断面図である。
【図8】 本発明の第2実施形態に係る画像処理装置の
概略を示すブロック図である。
【図9】 第2実施形態の作用を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】 10 (デジタル)フォトプリンタ 12 スキャナ 14、114 画像処理装置 16 プリンタ 18 操作系 20 ディスプレイ 22 光源 24 可変絞り 28 拡散ボックス 30 キャリア 32 結像レンズユニット 34 イメージセンサ 34R、34G、34B ラインCCDセンサ 36 アンプ 38 A/D変換器 40 マスク 42 磁気ヘッド 44 コードリーダ 48、148 データ処理部 50、150 Log変換器 52、152 プレスキャン(フレーム)メモリ 54、154 本スキャン(フレーム)メモリ 56、156 プレスキャン処理部 58、158 本スキャン処理部 60、160 条件設定部 62、66、162、166 (画像データ)処理部 62A、66A、162A、166A 周辺減光補正部 64、68、164、168 画像データ変換部 70、170 セットアップ部 72、172 キー補正部 74、174 パラメータ統合部 76 周辺減光特性情報記憶部 78 周辺減光特性情報選択部 180 周辺減光特性算出部

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カメラの撮影レンズを通して、光学的に撮
    影された画像から得られた入力画像データに、所定の画
    像処理を施し、出力用画像データとする画像処理装置で
    あって、 前記カメラのレンズ特性を識別する情報を取得するレン
    ズ特性識別情報取得手段と、 該レンズ特性に対応する周辺減光特性情報を予め記憶し
    ておく周辺減光特性情報記憶手段と、 前記レンズ特性識別情報取得手段によって取得されたレ
    ンズ特性識別情報に対応する周辺減光特性情報を、前記
    周辺減光特性情報記憶手段から選択する周辺減光特性情
    報選択手段と、 該選択された周辺減光特性情報に従って前記入力画像デ
    ータに対し、周辺減光特性の補正を行う周辺減光補正手
    段と、 を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】前記レンズ特性識別情報は、撮影時に、前
    記撮影画像データに付与されるか、または、出力用画像
    作成時に、オペレータによって入力される請求項1に記
    載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】前記レンズ特性識別情報は、撮影時におけ
    るレンズの絞り情報をも含んでいる請求項1または2に
    記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】カメラの撮影レンズを通して、光学的に撮
    影された画像から得られた入力画像データに、所定の画
    像処理を施し、出力用画像データとする画像処理装置で
    あって、 前記カメラにより、フラットな被写体を適正露光で撮影
    した撮影画像データから、前記カメラのレンズ特性によ
    って発生する周辺減光特性情報を算出する周辺減光特性
    情報算出手段と、 該算出された周辺減光特性情報に従って、前記入力画像
    データに対し、周辺減光特性の補正を行う周辺減光補正
    手段と、 を有することを特徴とする画像処理装置。
  5. 【請求項5】前記周辺減光補正手段における周辺減光補
    正処理において、その周辺減光補正強度をオペレータが
    変更することができる請求項1〜4のいずれかに記載の
    画像処理装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の画像処理
    装置であって、さらに周辺減光補正後の画像を表示する
    画像表示手段を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  7. 【請求項7】前記周辺減光特性情報は、R、G、B各色
    の画像データ毎に別々に存在し、前記周辺減光補正手段
    は、R、G、B各色の画像データ毎に別々に周辺減光補
    正を行う請求項1〜6のいずれかに記載の画像処理装
    置。
  8. 【請求項8】前記周辺減光特性情報は、R、G、B各色
    の画像データについて共通であり、前記周辺減光補正手
    段は、R、G、B各色の画像データについて共通の周辺
    減光補正を行う請求項1〜6のいずれかに記載の画像処
    理装置。
  9. 【請求項9】前記周辺減光補正手段は、前記周辺減光特
    性情報から、周辺減光補正を行うための周辺減光補正マ
    スクを作成する請求項1〜8のいずれかに記載の画像処
    理装置。
  10. 【請求項10】前記入力画像データは、フィルムに撮影
    された画像を光電的に読み取って得られた画像データで
    ある請求項1〜9のいずれかに記載の画像処理装置。
  11. 【請求項11】前記レンズ特性識別情報取得手段は、フ
    ィルムに光学的もしくは磁気的に記録されているレンズ
    特性識別情報、または、フィルムカートリッジに電気的
    に記録されているレンズ特性識別情報を取得する請求項
    10に記載の画像処理装置。
  12. 【請求項12】請求項10または11に記載の画像処理
    装置であって、さらに、フィルムのγ特性を取得するフ
    ィルムγ特性取得手段を有し、前記周辺減光補正手段
    は、前記取得されたフィルムγ特性によって周辺減光補
    正の強度を変更することを特徴とする画像処理装置。
  13. 【請求項13】請求項10〜12のいずれかに記載の画
    像処理装置であって、さらに、フィルムの露光域の情報
    を取得するフィルム露光域情報取得手段を有し、前記周
    辺減光補正手段は、取得したフィルム露光域情報によっ
    て周辺減光補正の強度を変更することを特徴とする画像
    処理装置。
  14. 【請求項14】前記周辺減光特性情報算出手段は、フィ
    ルムの先端駒もしくは後端駒に予め適正露光で撮影され
    たフラットな被写体の撮影画像を読み取って得られた画
    像データから前記周辺減光特性情報を算出する請求項4
    に記載の画像処理装置。
  15. 【請求項15】前記周辺減光特性情報算出手段は、フィ
    ルムの先端駒もしくは後端駒に予め前記周辺特性情報を
    デジタル露光した画像を読み取って得られた画像データ
    から前記周辺減光特性情報を算出する請求項4に記載の
    画像処理装置。
  16. 【請求項16】前記周辺減光補正手段は、前記周辺減光
    特性情報に従って補正すべき周辺減光補正量よりも、弱
    めに補正を行う請求項1〜15のいずれかに記載の画像
    処理装置。
  17. 【請求項17】カメラの撮影レンズを通して、光学的に
    撮影された画像から得られた入力画像データに、所定の
    画像処理を施し、出力用画像データとする画像処理方法
    であって、 予め、前記カメラのレンズ特性に対応する周辺減光特性
    情報を記憶しておき、 前記カメラのレンズ特性を識別する情報を、該レンズの
    撮影時における絞り情報も含めて、撮影時に取得し、ま
    たは、出力用画像作成時にオペレータが入力し、得られ
    たレンズ特性情報に対応する周辺減光特性情報を、前記
    記憶されている周辺減光特性情報の中から選択し、 該選択された周辺減光特性情報に従って、前記入力画像
    データに対し、周辺減光補正を行うことを特徴とする画
    像処理方法。
  18. 【請求項18】カメラの撮影レンズを通して、光学的に
    撮影された画像から得られた入力画像データに、所定の
    画像処理を施し、出力用画像データとする画像処理方法
    であって、 前記カメラによりフラットな被写体を適正露光で撮影し
    た撮影画像データから、前記カメラのレンズ特性によっ
    て発生する周辺減光特性情報を算出し、 該算出された周辺減光特性情報に従って、前記入力画像
    データに対し、周辺減光補正を行うことを特徴とする画
    像処理方法。
JP2001098958A 2001-03-30 2001-03-30 画像処理装置及び画像処理方法 Withdrawn JP2002296685A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001098958A JP2002296685A (ja) 2001-03-30 2001-03-30 画像処理装置及び画像処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001098958A JP2002296685A (ja) 2001-03-30 2001-03-30 画像処理装置及び画像処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002296685A true JP2002296685A (ja) 2002-10-09

Family

ID=18952558

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001098958A Withdrawn JP2002296685A (ja) 2001-03-30 2001-03-30 画像処理装置及び画像処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002296685A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7791655B2 (en) 2006-09-06 2010-09-07 Casio Computer Co., Ltd. Imaging apparatus with function of shading compensation

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7791655B2 (en) 2006-09-06 2010-09-07 Casio Computer Co., Ltd. Imaging apparatus with function of shading compensation

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6563531B1 (en) Image processing method
JPH11239269A (ja) 画像処理方法
US20020030797A1 (en) Image processing method and apparatus
JP3451202B2 (ja) 画像処理方法
US7119923B1 (en) Apparatus and method for image processing
JPH11191871A (ja) 画像処理装置
JP3783817B2 (ja) 画像処理方法および画像処理装置
JPH11289447A (ja) 画像処理方法および画像処理装置
JP3549413B2 (ja) 画像処理方法および画像処理装置
JP3631370B2 (ja) 画像処理方法および画像処理装置
US6710896B1 (en) Image processing apparatus
JP4377938B2 (ja) 画像処理方法および画像処理装置
US7099048B2 (en) Image reproducing method and image reproducing apparatus
JP3653661B2 (ja) 画像処理装置
JP2002182299A (ja) 擬似ズームカメラおよび画像処理システム
JP2002296685A (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
JP3625370B2 (ja) 画像処理方法および画像処理装置
US6633650B1 (en) Image processing apparatus
US6614945B1 (en) Image processing method and apparatus
JPH11346313A (ja) 画像読取方法および画像読取装置
JP4317803B2 (ja) 画像処理方法および画像処理装置
JP3819194B2 (ja) 画像処理装置
JP3894250B2 (ja) 画像処理装置
JP3907896B2 (ja) 画像処理方法
JPH11261822A (ja) 画像処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080603