JP2002296226A - 積層型センサ素子及びその製造方法 - Google Patents

積層型センサ素子及びその製造方法

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JP2002296226A
JP2002296226A JP2001102382A JP2001102382A JP2002296226A JP 2002296226 A JP2002296226 A JP 2002296226A JP 2001102382 A JP2001102382 A JP 2001102382A JP 2001102382 A JP2001102382 A JP 2001102382A JP 2002296226 A JP2002296226 A JP 2002296226A
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unfired
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sensor element
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Application number
JP2001102382A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Kuroki
義昭 黒木
Nobuaki Jo
伸明 城
Shinya Awano
真也 粟野
Kunio Yanagi
邦夫 柳
Yusaku Hatanaka
祐作 畑中
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部導体層と外部導体層との接続の成否が未
焼成時に視認でき、小型で複雑な構造においてもこれら
が確実に接続された積層型センサ素子及びこのような積
層型センサ素子を簡便な方法により確実に得ることがで
きる積層型ガスセンセ素子製造方法を提供する。 【解決手段】 未焼成セラミックシート11〜16に未
焼成内部導体層21、22及び3を挟むようにして積層
し、外面には未焼成外部導体層6を形成して未焼成積層
体1を得、次いで、内部導体層と外部導体層とが電気的
に接続されるように、未焼成積層体に設けられた孔を通
じて焼成されて電気導電性を発する未焼成導電性接続材
6を流し込んで乾燥させて未焼成内部導体層と未焼成外
部導体層とを接続し、その後、未焼成導電性接続材が未
焼成積層体の外表面に露出されるように未焼成積層体を
切断し、その後、焼成して積層型センサ素子を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は積層型センサ素子及
びその製造方法に関する。更に詳しくは、内部導体層と
外部導体層との接続が視認できる積層型センサ素子、及
び、このような積層型センサ素子を簡便且つ確実に製造
できる積層型センサ素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガスの検知及び濃度測定を行
うためのセンサ素子として、内部導体層となる未焼成内
部導体層を未焼成セラミックシートの間に挟み積層し、
表面に外部回路との接続を図るための外部導体層となる
未焼成外部導体層が形成された未焼成積層体を一体に焼
成して得られる積層型センサ素子が知られている。この
ような積層型センサ素子では、内部導体層と外部導体層
との電気的接続を図るためにスルーホールと称される孔
径0.4〜0.8mmの小さな孔を未焼成内部導体層又
はそのリード部に対応する数だけ孔設し、各孔内に焼成
されて導電性を発揮できる未焼成導電性ペーストを流し
込み、未焼成内部導体層と未焼成外部導体層とを接続し
た後、焼成して内部導体層と外部導体層との電気的な接
続を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これまではス
ルーホール内における、未焼成導電性ペーストによる未
焼成内部導体層と未焼成外部導体層との接続の成否を未
焼成時に目視で確認することは不可能であり、全ての未
焼成積層型センサ素子を成した後、電気的な手法を用い
てチェックすることで初めて不良を発見できた。
【0004】また、この様な積層型センサ素子の製造に
おいては未焼成外部導体層が表面に形成され、且つ焼成
後に内部導体層との電気的接続を図るためのスルーホー
ルが形成された未焼成積層体と未焼成内部導体層が形成
された未焼成積層体を形成し、これらを張り合わせるこ
とで最終的な未焼成積層体を形成する方法が採用される
ことがある。この方法では最終的な未焼成積層体におい
て未焼成外部導体層と未焼成内部導体層との接続時に未
焼成導電性ペーストを流入させる部位が有底の穴とな
り、未焼成導電性ペーストを流入させる開口面とは反対
側からペーストを吸引できず、結果的に未焼成導電性ペ
ーストを流入させる時、ペースト自身が孔内の空気と緩
衝し有底の内部導体層まで接触しないので完全な接続が
図り難いという問題がある。
【0005】更に、近年内部構造が複雑な積層型センサ
素子が増え、素子内にヒータ部を一体に備えるものも増
えている。これに伴い内部導体層の数は増え、一方で積
層型センサ素子自体はより小型化されることが要求され
ている。このため、小さな積層型センサ素子内により多
くの内部導体層の各々に対応する数だけのスルーホール
を孔設することが困難となっている。また、例え孔設で
きたとしても孔径が小さく導通の確実を期すことは容易
ではない。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するものであ
り、内部導体層と外部導体層との接続の成否が未焼成時
に視認でき、小型で複雑な構造においてもこれらが確実
に接続された積層型センサ素子及びこのような積層型セ
ンサ素子を簡便な方法により確実に得ることができる積
層型センセ素子製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の積層型センサ素
子は、セラミック積層体中に形成された内部導体層と、
該セラミック積層体の表面に形成された外部導体層とを
備え、該内部導体層と該外部導体層とが導電性接続体に
より電気的に接続されている積層型センサ素子におい
て、該導電性接続体は該積層型センサ素子の外側に露出
していることを特徴とする。
【0008】上記「セラミック積層体」は、未焼成セラ
ミックシートの積層体を焼成して得られ、内部及び外表
面に導体層を備える。このセラミック積層体のセラミッ
クス部位は構造上600℃程度までの耐熱性及び内部導
体層に対する絶縁性を保持できるものであることが好ま
しい。特に、内部導体層に対する絶縁性を確保するため
に、例えば、セラミックス部位はアルミナ及びジルコニ
ア等を主成分として形成することができる。ジルコニア
を主成分として形成する場合は高温に晒された場合の絶
縁性低下により内部導体層同士で漏電することがないよ
うに、セラミックス部位と内部導体層とが接触する領域
にはアルミナを主成分とする薄層を設けることが好まし
い。
【0009】上記「内部導体層」は、少なくともその一
部がセラミック積層体内に存在する導体層であり、例え
ば、基準電極(参照電極)及び検知電極(検知電極は一
部はセラミック積層体の表面に存在する)等を挙げるこ
とができる。また、素子がヒータ部を一体に備える場合
における発熱抵抗体も内部導体層である。上記「外部導
体層」は、セラミック積層体の外表面に形成される導体
層であり、内部導体層と電気的に接続されて素子外部と
の電気的な接続を仲介する。
【0010】上記「導電性接続体」は外部導体層と内部
導体層とを電気的に導通するものであり、例えば、焼成
されて導電性を発揮する未焼成導電性ペーストを両導体
層にわたって付着させた後、乾燥させ、焼成することで
得られる。この導電性接続体は、内部導体層との間及び
外部導体層との間の接続の成否を確認し易いようにその
全体が外表面に露出されている。
【0011】本発明の素子は、セラミック積層体中に、
内部導体層として基準電極及び検知電極を備え、更に、
基準電極及び検知電極の一部は酸素イオン導電性の固体
電解質層の表裏面に各々接する構成とすることができ
る。このような構成のセンサとしては、酸素センサ素
子、全領域空燃比センサ素子、窒素酸化物センサ素子及
び炭化水素ガスセンサ素子等を挙げることができる。
【0012】このような素子のうち、基準電極及び検知
電極がセラミック積層体の同一方向から導出されるもの
では、これら各内部導体層(図2における2’)がセラ
ミック積層体の突出する部位(図2におけるP)を挟ん
で反対面に導出されることで絶縁された形状とすること
ができる(図2参照)。更に、内部導体層として発熱抵
抗体を備え、固体電解質層を活性化させるためのヒータ
部を素子内に一体に備える素子とすることができる。こ
のような素子において基準電極、検知電極及び発熱抵抗
体がセラミック積層体の同一方向から導出されるもので
は、基準電極及び検知電極と、発熱抵抗体とをセラミッ
ク積層体の突出する部位を挟んで絶縁された形状とする
ことができる。
【0013】また、上記のように内部導体層として、基
準電極、検知電極及び発熱抵抗体を備え、セラミック積
層体の同一方向から導出される素子では、セラミック積
層体のその端面側から十字形状に突出する部位(図1に
おけるP)を各々挟んで、各凹部(図1におけるR)に
各々の内部導体層(図1における2’)を配置すること
もできる(図1参照)。これらのように、セラミック積
層体の突出部を挟んで対向するように内部導体層を配置
させることで、内部導体層、外部導体層及び導電性接続
体を外部に露出させることができる。これにより、内部
導体層と外部導体層とが良好な接続状態にあるか目視に
より確認することができるとともに、露出された内部導
体層同士の絶縁も確実に行うことができる。
【0014】本発明の素子の製造方法は特に限定されな
いが、例えば、焼成後にセラミック層となる未焼成セラ
ミックシートが焼成後に内部導体層となる未焼成内部導
体層を挟むように積層されて形成され、外面には焼成さ
れて外部導体層となる未焼成外部導体層が形成された該
未焼成積層体を得る未焼成積層体形成工程を行い、次い
で、該内部導体層と該外部導体層とが電気的に接続され
るように、該未焼成積層体に設けられた孔又は穴を通じ
て焼成後に電気導電性を有する未焼成導電性接続体によ
り該未焼成内部導体層と該未焼成外部導体層とを接続す
る接続工程を行い、その後、該未焼成積層体を切断して
該未焼成導電性接続体を該未焼成積層体の外表面に露出
させる露出工程を備える方法により得ることができる。
【0015】上記「未焼成内部導体層」、上記「未焼成
外部導体層」及び上記「未焼成導電性接続体」は限定さ
れず焼成後に導電性を発揮できるものであればよいが、
特に耐熱性及び耐食性に優れるPtを主成分として、A
u、Ag、Pd、Ir、Ru、Ph等を含有する粉末、
バインダ及び溶媒等から調合されたペーストをスクリー
ン印刷法等により、薄く塗布した後、乾燥させて得るこ
とができる。
【0016】特に、未焼成導電性接続体は小さな(最大
孔径0.35mm以下)孔(貫通している)又は穴(有
底である)内に形成し、且つ未焼成内部導体層と外部導
体層との両方に十分に接触した状態を保持できる必要が
ある。このため、通常、上記のような小さな孔又は穴内
に流し込んだ場合に自在に形状が変化し得る程度の粘度
に調合されたペーストを用いることが好ましい。また、
孔内にこのペーストを流し込む場合は、流し込む側の開
口部とは反対側の開口部から真空吸引等の方法によりペ
ーストを吸引し、ペーストの付着を助けると共に、孔内
にペーストが詰まらないようにすることが好ましい。
【0017】上記「未焼成セラミックシート」は、内部
に未焼成内部導体層を挟んで積層され、最外層となる未
焼成セラミックシートの外表面には未焼成外部導体層が
形成されて未焼成積層体を構成する。この未焼成セラミ
ックシートはセラミック原料粉末、バインダ及び溶媒等
を混練して得られた混練物を、ドクターブレード法等に
より成形した後、乾燥させることで得ることができる。
セラミック原料粉末としては、アルミナ、ムライト、マ
グネシア・アルミナスピネル及びジルコニア等の少なく
とも1種を用いることができ、中でも特にアルミナ及び
/又はジルコニアを主として用いることが好ましい。
【0018】但し、各未焼成セラミックシートは各々同
じ組成である必要はなく、セラミック成分としてアルミ
ナのみを含有する未焼成セラミックシート、セラミック
成分としてアルミナとジルコニアとを含有する未焼成セ
ラミックシート等を1つの未焼成積層体中に用いること
ができる。また、未焼成セラミックシートの厚さは0.
2mm以上とすることが好ましい。更に、未焼成セラミ
ックシートが焼成されてなる上記「セラミック層」はセ
ラミック積層体を構成し、通常複数のセラミック層が一
体に焼結されている。
【0019】本発明の製造方法では、未焼成積層体形成
工程において、未焼成積層体の表裏に貫通する孔を形成
する場合には全未焼成シートを積層した後に、貫通孔を
一回のパンチングにより設けることができる。しかし、
貫通孔内に露出する内部導体層の面積が小さく、導電性
接続体との接続の安定性が低下することが懸念される。
このため、孔内に特殊な形状を形成できるように所定の
形状の開口部を有する未焼成セラミックシートを積層す
ることで、導電性接続体による内部導体層と外部導体層
との接続を確実に行えるような特殊な形状の孔を設計す
ることもできる。
【0020】具体的には、未焼成積層体の表裏に貫通
し、内部に未焼成セラミックシートからなる突出部が形
成され、更には、突出部の積層方向に向く面に沿って未
焼成内部導体層が内部に露出された孔が形成されるよう
に、各々所定の形状の開口部を備える未焼成セラミック
シートを積層することで、未焼成内部導体層を孔内によ
り多く露出させることができ、未焼成導電性接続体と未
焼成内部導体層との接触部位を大きくでき、より確実な
接続が可能となる(図3〜5参照)。更に、未焼成導電
性接続体となるペーストの流路を最適化することがで
き、より確実に未焼成内部導体層にペーストを付着させ
ることが可能となる。
【0021】また、図3〜5に示すような未焼成内部導
体層2が、セラミック積層体の異なる複数の積層界面に
沿って露出している形状の孔を形成することで、1つの
孔内で複数の未焼成内部導体層2と未焼成外部導体層3
との接続を行うことができる。この様にすることで未焼
成内部導体層と未焼成外部導体層との接続を効率的に行
うことができる。なお、このような場合は、接続工程に
おいて同一孔内で複数の未焼成内部導体層同士を未焼成
導電性接続体により接続してしまうが、その後の露出工
程において孔内の未焼成セラミックシートの突出部分を
切断することで簡便に、焼成後の内部導体層同士の確実
な絶縁を図ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、実施例と図を用いて本発明
を更に詳しく説明する。 [1]素子の製造 〈1〉6種類の未焼成セラミックシートの作製 (1)第1未焼成セラミックシート アルミナ粉末と、バインダであるブチラール樹脂及び可
塑剤であるジブチルフタレートと、溶媒であるトルエン
及びメチルエチルケトンとを混合し、スラリー状にし
た。その後、ドクターブレード法によりシート成形し、
乾燥させた後、所定の打ち抜き型により図6に示す平面
形状であり、厚さが0.27mmのシートに成形した。
尚、この第1未焼成セラミックシートは1枚から10本
の素子を切り出せる大きさである(以下、第2〜第6未
焼成セラミックシートにおいても同様である)。第1未
焼成セラミックシートに設けられた未焼成導電性接続体
を流し込む為の開口部S(以下、単に「開口部S」とい
う)は縦1.50mm、幅2.93mmである。
【0023】尚、図6及び後述する図7〜図10におけ
る点線は積層完了後に未焼成積層体として切り出す形状
を表す仮想線である。また、図8〜図10に示す未焼成
セラミックシートの各々に形成されている角孔は得られ
る積層型センサ素子の形状を階段状に成形できるように
各層の長さを調節するために形成されている。
【0024】(2)第2未焼成セラミックシート 第1未焼成セラミックシートと同様にして所定の打ち抜
き型を用いて第2未焼成セラミックシートを得た。この
シートは図7に示す平面形状であり、厚さが0.43m
mであり、開口部Sは縦3.0mm、幅2.93mmで
ある。
【0025】(3)第3未焼成セラミックシート 第1未焼成セラミックシートと同様にして所定の打ち抜
き型を用いて第2未焼成セラミックシートを得た。この
シートは図8に示す平面形状であり、厚さが0.43m
mであり、開口部Sは縦0.5mm、幅1.33mmで
ある。
【0026】(4)第4、第5未焼成セラミックシート 第1未焼成セラミックシートと同様にして所定の打ち抜
き型を用いて第4未焼成セラミックシートを得た。この
シートは図9に示す平面形状であり、厚さが0.27m
mであり、開口部Sは第2未焼成セラミックシートに同
じである。第4未焼成セラミックシートと厚さのみ異な
る第5未焼成セラミックシートを同様にして得た。厚さ
は0.43mmである。
【0027】(5)第6未焼成セラミックシート 第1未焼成セラミックシートと同様にして所定の打ち抜
き型を用いて第6未焼成セラミックシートを得た。この
シートは図10に示す平面形状であり、厚さが0.43
mmであり、開口部Sは第1未焼成セラミックシートに
同じである。
【0028】〈2〉未焼成積層体形成工程 (1)第1未焼成セラミックシートと第2未焼成セラミ
ックシートの積層 上記〈1〉で得られた第1未焼成セラミックシート11
の位置合わせ孔Hを位置合わせ棒に挿通して固定した。
次いで、未焼成セラミックシート内のバインダを溶解さ
せる第2ブタノールとブチルカルビドールとの混合液
を、第2未焼成セラミックシート12の一面に塗布し、
このシートに粘着性が生じた後、先に固定した第1未焼
成セラミックシート上に同じ位置合わせ棒に挿通して位
置合わせをしながら積層した。
【0029】(2)未焼成発熱抵抗体の形成 次いで、白金粉末94質量部とアルミナ粉末6質量部と
を配合した混合粉末と、バインダであるブチラール樹脂
と、溶媒であるブチルカルビドールとを混合してスラリ
ー状の未焼成発熱抵抗体用ペーストを得た。得られた未
焼成発熱抵抗体用ペーストを、積層された第2未焼成セ
ラミックシートの他面に所定形状で合計10パターンを
スクリーン印刷し、乾燥させて未焼成発熱抵抗体21
(焼成後、発熱抵抗体21’)を形成した。
【0030】(3)第3未焼成セラミックシートの積層 次いで、第3未焼成セラミックシート13を、(1)と
同様に、位置合わせ孔Hを位置合わせ棒に挿通し、第2
ブタノールとブチルカルビドールとの混合液を用いて圧
着して積層した。
【0031】(4)未焼成緩衝層の形成 その後、〈1〉で得られた第3未焼成セラミックシート
の表面に、アルミナ80質量部とジルコニア20質量部
とを配合して調製された緩衝層用ペーストを30±10
μの厚さで塗布し、未焼成緩衝層17(焼成後、緩衝層
17’)を形成した。
【0032】(5)未焼成基準電極の形成 次いで、ジルコニア粉末(共沈法により得られた安定化
剤としてY23を5.4mol%含有し、平均粒径0.
3〜0.4μm)15質量部と白金粉末100質量部と
を配合した導電層用ペーストを調製した。得られた導電
層用ペーストを、未焼成緩衝層17の表面に所定形状で
合計10パターンを厚さ20μm±10でスクリーン印
刷し、乾燥させて未焼成基準電極22(焼成後、基準電
極22’)を形成した。
【0033】(6)未焼成下部固体電解質体の形成 その後、ジルコニア粉末(純度99.9%以上)とアル
ミナ粉末(純度99.99%以上)とを同質量比で配合
した混合粉末と分散剤とをアセトン中で混合してスラリ
ーを得た。一方でバインダとブチルカルビトール、ジブ
チルフタレートとアセトンとを混合したバインダ溶液を
用意し、このバインダ溶液を先のスラリーに加え、混練
しながらアセトンを蒸散させ、未焼成固体電解質体用ペ
ーストを得た。得られた未焼成固体電解質体用ペースト
を、(5)で形成した未焼成基準電極22の電極部を覆
うように長さ13mm、厚さ25±10μmでスクリー
ン印刷し、乾燥させて未焼成下部固体電解質体51(焼
成後、下部固体電解質体51’)を形成した。
【0034】(7)未焼成下部絶縁層の形成 次いで、アルミナ粉末と、バインダであるブチラール樹
脂及び可塑剤であるジブチルフタレートと、溶媒である
トルエン及びメチルエチルケトンとを混合したペースト
に、更に、所定量のブチルカルビトール及びアセトンと
を加えて、4時間混合してアセトンを蒸発させ、絶縁層
用ペーストを調製した。得られた絶縁層用ペーストを、
未焼成緩衝層17及び未焼成基準電極22上であり、未
焼成下部固体電解質体51が印刷されていない領域に2
5±10μmの厚さでスクリーン印刷し、乾燥させて未
焼成下部絶縁層18(焼成後、下部絶縁層18’)を形
成した。
【0035】(8)未焼成上部固体電解質体の形成 (6)で得られた未焼成固体電解質体用ペーストを用い
て、未焼成下部固体電解質体51の先端位置を揃えて長
さ8mm、厚さ25±10μmに印刷し、乾燥させて、
未焼成上部固体電解質体52(焼成後、上部固体電解質
体52’)を形成した。
【0036】(9)未焼成上部絶縁層の形成 未焼成上部固体電解質を除く未焼成下部固体電解質体5
2及び未焼成下部絶縁層18上の領域に、(7)で得ら
れた絶縁層用ペーストを25±10μmの厚さでスクリ
ーン印刷し、乾燥させて未焼成上部絶縁層19(焼成
後、上部絶縁層19’)を形成した。
【0037】(10)未焼成検知電極の形成 (5)で得られた導電層用ペーストを、未焼成上部固体
電解質体52と未焼成上部絶縁層19上に、所定形状で
合計10パターンを厚さ20μm±10でスクリーン印
刷し、乾燥させて未焼成検知電極23(焼成後、検知電
極23’)を形成した。
【0038】(11)未焼成多孔質層の形成 (7)で得られた絶縁層用ペーストに、平均粒径5μm
のカーボン粉末をアルミナとの体積比で45体積%混合
し、多孔質層用ペーストを調製した。この多孔質層用ペ
ーストを未焼成検知電極23の電極部を覆うよう、長さ
10mm、厚さ50μm以上にスクリーン印刷し、乾燥
させて、未焼成多孔質層6(焼成後、多孔質層6’)を
形成した。
【0039】(12)第4〜第6未焼成セラミックシー
トの積層 上記〈1〉で得られた第4未焼成セラミックシート14
を、(3)と同様に積層した。次いで、第5未焼成セラ
ミックシート15を積層し、更に第6未焼成セラミック
シート16を積層した。
【0040】(13)外部導体層の形成 (12)までに得られた積層体の一面側(未焼成基準電
極及び未焼成検知電極が形成されている側)の未焼成セ
ラミックシートの各開口部の積層により形成された連通
孔の先端側端縁付近に、(5)で得られた導電層用ペー
ストを用いて未焼成基準電極用外部電極層33(焼成
後、基準電極用外部導体層33’)及び未焼成検知電極
用外部電極層34(焼成後、検知電極用外部導体層3
4’)をスクリーン印刷した。次いで、積層体の他面
(未焼成発熱抵抗体21が形成されいる側)に同様に、
(5)で得られた導電層用ペーストを用いて未焼成発熱
抵抗体用外部導体層31及び32(焼成後、発熱抵抗体
用外部導体層31’、32’)を印刷した。これまでに
得られた未焼成積層体の断面図を図11に示す。
【0041】〈3〉未焼成内部導体層と未焼成外部導体
層との接続工程 白金粉末とアルミナ粉末とを質量比97:3で混合した
混合粉末と、バインダであるブチラール樹脂と、溶媒で
あるブチルルビトールとを混合し、スラリー状にして導
電性接続体用ペーストを得た。この導電性接続体用ペー
ストを、図12〜図18(矢印は吸引した方向を表す)
に示すように〈2〉で得られた未焼成積層体に形成され
た孔の他面側から吸引しながら、一面側の開口部から流
入させることを2回行った。これにより、未焼成基準電
極用外部導体層33と未焼成基準電極22との、及び、
未焼成検知電極用外部導体層34と未焼成検知電極23
との、接続を行い、未焼成導電性接続体43、44(焼
成後、導電性接続体43’、44’)を形成した(図1
3及び図14)。
【0042】その後、これまでに得られた積層体の一面
側と他面側との上下を反転させて固定した(図15)。
次いで、未焼成発熱抵抗体用外部導体層31及び32が
形成された他面側から同様に導電性接続体用ペーストを
2回流し込んで、未焼成発熱抵抗体用外部導体層21と
未焼成発熱抵抗体31及び32との接続を行い、未焼成
導電性接続体41、42(焼成後、導電性接続体4
1’、42’)を形成した(図16、図17)。
【0043】〈4〉露出工程 その後、図18に示すように未焼成基準電極及び未焼成
検知電極と、未焼成発熱抵抗体とが接続されている部位
を切断により取り除くように切断刃7により、これまで
に得られた未焼成積層体の後部を切断し、未焼成導電性
接続体41、42、43及び44を露出させた。
【0044】〈5〉脱脂及び焼成 〈1〉〜〈4〉までに得られた未焼成積層体を、大気雰
囲気において、室温から420℃まで昇温速度10℃/
時間で昇温させ、2時間保持し、脱脂処理を行った。そ
の後、大気雰囲気において、1100℃まで昇温速度1
00℃/時間で昇温させ、更に、1520℃まで昇温速
度60℃/時間で昇温させ、1時間保持し焼成し、図1
に示すような後端部を有し、図19に示すような分解図
となる積層型センサ素子を得た。
【0045】
【発明の効果】本発明の積層型センサ素子によると内部
導体層と外部導体層との接続を視認することでその成否
を確認することができる。また、本発明の積層型センサ
素子の製造方法によるとこのような素子を簡便に且つ確
実に効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型センサ素子端部の斜視図であ
る。
【図2】本発明の積層型センサ素子端部の斜視図であ
る。
【図3】本発明の製造方法における孔内部を説明する説
明図である。
【図4】本発明の製造方法における孔内部を説明する説
明図である。
【図5】本発明の製造方法における孔内部を説明する説
明図である。
【図6】実施例で使用する第1未焼成セラミックシート
の平面図である。
【図7】実施例で使用する第2未焼成セラミックシート
の平面図である。
【図8】実施例で使用する第3未焼成セラミックシート
の平面図である。
【図9】実施例で使用する第4及び第5未焼成セラミッ
クシートの平面図である。
【図10】実施例で使用する第6未焼成セラミックシー
トの平面図である。
【図11】実施例において製造した未焼成積層体の断面
図である。
【図12】実施例における接続工程を解説する説明図で
ある。
【図13】実施例における接続工程を解説する説明図で
ある。
【図14】実施例における接続工程を解説する説明図で
ある。
【図15】実施例における接続工程を解説する説明図で
ある。
【図16】実施例における接続工程を解説する説明図で
ある。
【図17】実施例における接続工程を解説する説明図で
ある。
【図18】実施例における接続工程を解説する説明図で
ある。
【図19】本発明の積層型センサ素子の一例の分解斜視
図である。
【符号の説明】
A;未焼成積層体、1;未焼成セラミック部、11;第
1未焼成セラミックシート、12;第2未焼成セラミッ
クシート、13;第3未焼成セラミックシート、14;
第4未焼成セラミックシート、15;第5未焼成セラミ
ックシート、16;第6未焼成セラミックシート、1
7;未焼成緩衝層、18;未焼成下部絶縁層、19;未
焼成上部絶縁層、2;未焼成内部導体層、21;未焼成
発熱抵抗体、22;未焼成基準電極、23;未焼成検知
電極、3;未焼成外部導体層、31、32;発熱抵抗体
用未焼成外部導体層、33;基準電極用未焼成外部導体
層、34;検知電極用未焼成外部導体層、4;未焼成導
電性接続体、41、42;発熱抵抗体用未焼成導電性接
続体、43;基準電極用未焼成導電性接続体、44;検
知電極用未焼成導電性接続体、51;未焼成下部固体電
解質体、52;未焼成上部固体電解質体、6;未焼成多
孔質体、H;位置合わせ孔、S;開口部、A’;積層型
センサ素子、1’;セラミック部、11’;第1セラミ
ック層、12’;第2セラミック層、13’;第3セラ
ミック層、14’;第4セラミック層、15’;第5セ
ラミック層、16’;第6セラミック層、17’;緩衝
層、18’;下部絶縁層、19’;上部絶縁層、2’;
内部導体層、21’;発熱抵抗体、22’;基準電極、
23’;検知電極、3’;外部導体層、31’、3
2’;発熱抵抗体用外部導体層、33’;基準電極用外
部導体層、34’;検知電極用外部導体層、4’;導電
性接続体、41’、42’;発熱抵抗体用導電性接続
体、43’;基準電極用導電性接続体、44’;検知電
極用導電性接続体、51’;下部固体電解質体、5
2’;上部固体電解質体、6’;多孔質体、P;突出
部、R;凹部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 粟野 真也 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊 陶業株式会社内 (72)発明者 柳 邦夫 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊 陶業株式会社内 (72)発明者 畑中 祐作 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊 陶業株式会社内 Fターム(参考) 2G004 BB04 BD04 BE13 BE22 BE26 BF04 BJ03 BL08 BM04 BM07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック積層体中に形成された内部導
    体層と、該セラミック積層体の表面に形成された外部導
    体層とを備え、該内部導体層と該外部導体層とが導電性
    接続体により電気的に接続されている積層型センサ素子
    において、該導電性接続体は該積層型センサ素子の外側
    に露出していることを特徴とする積層型センサ素子。
  2. 【請求項2】 上記セラミック積層体中に、上記内部導
    体層として基準電極及び検知電極を備え、該基準電極及
    び該検知電極の各々の一部は酸素イオン導電性の固体電
    解質層の表裏面に接している請求項1記載の積層型セン
    サ素子。
  3. 【請求項3】 上記基準電極及び上記検知電極は上記セ
    ラミック積層体の同一面側に導出され、該セラミック積
    層体の端面側に突出する部位を挟んで絶縁される請求項
    2記載の積層型センサ素子。
  4. 【請求項4】 上記内部導体層として更に発熱抵抗体を
    備える請求項2又は3に記載の積層型センサ素子。
  5. 【請求項5】 上記基準電極、上記検知電極及び上記発
    熱抵抗体の備える2つのリード部は上記セラミック積層
    体の同一面側に導出され、該セラミック積層体の十字形
    状に突出する部位を各々挟んで絶縁される請求項4記載
    の積層型センサ素子。
  6. 【請求項6】 焼成後にセラミック層となる未焼成セラ
    ミックシートが焼成後に内部導体層となる未焼成内部導
    体層を挟むように積層されて形成され、外面には焼成さ
    れて外部導体層となる未焼成外部導体層が形成された該
    未焼成積層体を得る未焼成積層体形成工程を行い、次い
    で、該内部導体層と該外部導体層とが電気的に接続され
    るように、該未焼成積層体に設けられた孔又は穴を通じ
    て焼成後に電気導電性を有する未焼成導電性接続体によ
    り該未焼成内部導体層と該未焼成外部導体層とを接続す
    る接続工程を行い、その後、該未焼成積層体を切断して
    該未焼成導電性接続体を該未焼成積層体の外表面に露出
    させる露出工程を備えることを特徴とする積層型センサ
    素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記未焼成積層体形成工程においては、
    上記未焼成積層体の表裏に貫通され、内部に上記未焼成
    セラミックシートからなる突出部が形成され、更には、
    該突出部の積層方向に向く面に沿って上記未焼成内部導
    体層が内部に露出された孔が形成されるように、各々所
    定の形状の開口部を備える上記未焼成セラミックシート
    を積層する請求項6記載の積層型センサ素子の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 上記未焼成積層体形成工程においては、
    上記孔内に上記突出部の対向する面に沿って露出される
    複数の上記未焼成内部導体層を形成し、上記接続工程に
    おいては、上記未焼成外部導体層と少なくとも1つの該
    未焼成内部導体層とを接続し、上記露出工程では、該突
    出部の一部を切除し、該突出部を挟んで対向する内部導
    体層同士の絶縁を図る請求項7記載の積層型センサ素子
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20200271528A1 (en) * 2016-10-11 2020-08-27 Heraeus Sensor Technology Gmbh Method for producing a sensor and sensor

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