JP2002295719A - スプール弁の操作装置 - Google Patents

スプール弁の操作装置

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JP2002295719A JP2001099026A JP2001099026A JP2002295719A JP 2002295719 A JP2002295719 A JP 2002295719A JP 2001099026 A JP2001099026 A JP 2001099026A JP 2001099026 A JP2001099026 A JP 2001099026A JP 2002295719 A JP2002295719 A JP 2002295719A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプールを第2位置に正確に位置させながら
も、電動モータの焼損を防止する。 【解決手段】 一方向に揺動することによりスプール6
6を第1位置から第2位置にバネ69の付勢力に抗して
押圧移動させる操作アーム68を設け、電動モータの作
動に伴い操作アーム68が揺動するように電動モータに
操作アーム68を連係させるリンク機構を設け、前記ス
プール66を第2位置に保持した状態での前記操作アー
ム68の一方向への過剰揺動を許容するようにスプール
66の第2位置に設定幅を持たせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一方向に揺動する
ことによりスプールを第1位置から第2位置にバネの付
勢力に抗して押圧移動させる操作アームを設け、電動モ
ータの作動に伴い操作アームが揺動するように電動モー
タに操作アームを連係させるリンク機構を設けてあるス
プール弁の操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来では、スプールが第2位置に位置し
たとき操作アームの一方向への揺動を接当阻止するスト
ッパーを設けて、操作アームがストッパーに接当するま
で電動モータを作動させることにより、スプールを第2
位置に操作するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術によるときは、操作アームがストッパーに接当したと
きに正確に電動モータを停止させることは非常に困難で
あるから、操作アームがストッパーに接当して揺動を阻
止される状態になっても電動モータが作動していること
があり、その結果、電動モータに高負荷が掛かりモータ
ロック(焼損)を招来するおそれが多分にあった。
【0004】本発明の目的は、スプールを第2位置に正
確に位置させながらも、電動モータの焼損を防止する点
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明に
よるスプール弁の操作装置の特徴・作用・効果は次の通
りである。
【0006】〔特徴〕一方向に揺動することによりスプ
ールを第1位置から第2位置にバネの付勢力に抗して押
圧移動させる操作アームを設け、電動モータの作動に伴
い操作アームが揺動するように電動モータに操作アーム
を連係させるリンク機構を設けてあるスプール弁の操作
装置であって、前記スプールを第2位置に保持した状態
での前記操作アームの一方向への過剰揺動を許容するよ
うにスプールの第2位置に設定幅を持たせてある点にあ
る。
【0007】〔作用〕スプールの第2位置に設定幅を持
たせてスプールを第2位置に保持した状態での操作アー
ムの一方向への過剰揺動を許容するようにしてあるか
ら、つまり、スプールを第2位置に位置させる操作アー
ムの位置を機械的に規制せず、電動モータの停止により
操作アームを、スプールを第2位置に位置させる位置で
停止させるようにしてあるから、スプールを第2位置に
正確に位置させながらも、それに起因して電動モータに
高負荷を掛けることがない。
【0008】〔効果〕従って、スプールを第2位置に正
確に位置させながらも、電動モータの焼損を防止できる
ようになった。
【0009】請求項2に係る本発明によるスプール弁の
操作装置の特徴・作用・効果は次の通りである。
【0010】〔特徴〕一方向に揺動することによりスプ
ールを第1位置から第2位置にバネの付勢力に抗して押
圧移動させる操作アームを設け、電動モータの作動に伴
い操作アームが揺動するように電動モータに操作アーム
を連係させるリンク機構を設けてあるスプール弁の操作
装置であって、前記スプールが第2位置に位置したとき
操作アームの一方向への揺動を接当阻止するストッパー
を設け、前記電動モータと操作アームとの間に、操作ア
ームがストッパーで接当阻止された状態での電動モータ
の作動を許容する弾性融通を設けてある点にある。
【0011】〔作用〕ストッパーを設けてこのストッパ
ーへの操作アームの接当によりスプールを第2位置に位
置させるようにしてあるから、スプールを第2位置に正
確に位置させることができる。しかも、電動モータと操
作アームとの間に弾性融通を設けて、操作アームがスト
ッパーで接当阻止された状態での電動モータの作動を許
容するようにしてあるから、操作アームがストッパーに
接当した後も電動モータが作動していても、電動モータ
に高負荷を掛けることがない。
【0012】〔効果〕従って、スプールを第2位置に正
確に位置させながらも、電動モータの焼損を防止できる
ようになった。
【0013】
【発明の実施の形態】図1に、本発明を適用した農作業
機の一例であるコンバインの右側面図が示されている。
このコンバインは、左右一対のクローラ型の走行装置1
L,1Rを備えた走行機体2の前部に、刈取り前処理部
3を昇降自在に連結するとともに、機体上に、脱穀装置
4、穀粒タンク5、エンジン6、操縦部7、などを搭載
した構造となっている。
【0014】以下、前記走行装置1L,1Rの伝動構造
を図2、図3、図4に基づいて説明する。説明における
左右方向の記述は機体の左右方向に基づいており、正面
から見たこれらの図における左右方向とは逆の関係とな
っている。
【0015】前記エンジン6の動力は、前後進の切換え
が可能な主変速装置としての静油圧式無段変速装置(H
ST)8に伝達され、その変速出力がミッションケース
9に伝達される。ミッションケース9に入力された動力
は、ギヤG1,G2を介して第1軸10に伝達された
後、ギヤG3,G4を介して副変速機構11に伝達され
る。また、第1軸10からケース外に取り出された動力
のうち、正転動力のみがワンウエイクラッチOCを介し
て前記刈取り前処理部3にベルト伝達される。なお、前
記静油圧式無段変速装置8は、操縦部7に備えた主変速
レバー29によって操作される。
【0016】前記副変速機構11は、コンスタントメッ
シュ式に3段のギヤ変速を行うものであり、第2軸12
に遊嵌装着した小径ギヤG5,中径ギヤG6,大径ギヤ
G7を、第3軸13に固着したギヤG8,G9,G10
にそれぞれ常時咬合させ、前記第2軸12上に配備した
2つのシフトスリーブS1,S2をシフトすることで、
3組の常噛みギヤ対のいずれか一組を用いて、第2軸1
2から第3軸13への変速伝動を行うよう構成されてい
る。なお、この副変速機構11は、操縦部7に備えた副
変速レバー16によって操作される。
【0017】上記のようにして前記第3軸13に伝達さ
れた動力は、中央のギヤG9を介して第4軸19のセン
ターギヤG11に伝達された後、油圧操作式の左右のサ
イドクラッチ20L,20R、車軸ギヤ21L,21
R、および、車軸22L,22Rを介して左右の走行装
置1L,1Rに伝達される。
【0018】図3、図4に示すように、前記サイドクラ
ッチ20L,20Rは、第4軸19に遊嵌されるととも
に車軸ギヤ21L,21Rに常時咬合されたサイドクラ
ッチギヤ23L,23Rをシフトして、前記センターギ
ヤG11の中心内歯に側方から咬合離脱させることで、
センターギヤG11から車軸22L,22Rへの動力伝
達を断続するよう構成されたものであり、前記サイドク
ラッチギヤ23L,23Rをシフトする手段が以下のよ
うに構成されている。
【0019】図3、図4に示すように、前記第4軸19
は、中央部位が大径の段付き軸に構成されるとともに、
サイドクラッチギヤ23L,23Rは、この第4軸19
の大径部と小径部とに亘って外嵌する段付きの内径を備
えており、互いの段差部の間が油室g,hとなってい
る。そして、常時は、バネ24Sによってセンターギヤ
G11側にスライド付勢されてクラッチ入り位置に保持
され、第4軸19の内部に穿設された油路a,bを介し
て前記油室g,hのそれぞれに圧油が供給されて各サイ
ドクラッチギヤ23L,23Rがバネ24Sに抗して限
界までシフトされると、センターギヤG11から外れて
クラッチ切り状態がもたらされるようになっている。ま
た、サイドクラッチギヤ23L,23Rがクラッチ切り
位置までシフトされると、圧油供給用の前記油路a,b
が、第4軸19の内部に穿設された油路dに連通される
ようになっている。
【0020】これにより、左のサイドクラッチ20L
は、サイドクラッチギヤ23Lの内周側部分を油圧ピス
トン型の油圧アクチュエータ23aとし、この油圧アク
チュエータ23aによって入り切り操作される。右のサ
イドクラッチ20Rは、サイドクラッチギヤ23Rの内
周側部分を油圧ピストン型の油圧アクチュエータ23b
とし、この油圧アクチュエータ23bによって入り切り
操作される。
【0021】また、前記サイドクラッチギヤ23L,2
3Rは、センターギヤG11との咬合が外れたクラッチ
切り位置に到達した後、第4軸19の両端部位に遊嵌装
着された旋回用サイドギヤ25L,25Rに、多板式の
旋回用クラッチ30L,30Rを介して連結可能となっ
ている。
【0022】前記旋回用クラッチ30L,30Rは、旋
回用サイドギヤ25L,25Rの側面に一体連設した大
径のクラッチケース部31Cにディスク状のピストン3
2Pが内嵌装着されるとともに、クラッチケース部31
Cに駆動側の複数枚の摩擦板33Aが外周において係合
支持され、この駆動側の摩擦板33Aに接合される複数
枚の従動側の摩擦板34Aが、サイドクラッチギヤ23
L,23Rの外周歯部に直接に外嵌係合された構造とな
っている。ここで、従動側の摩擦板34Aは、摩擦伝動
部分と中央嵌合孔との中間部位において周方向複数箇所
に連通孔が形成されており、ミッションケース内の潤滑
油がクラッチ内部空間に自由に出入りして、摩擦面の冷
却、および、クラッチ切り時における潤滑を良好に行う
ことができるとともに、クラッチ内部空間に油が封入さ
れることを防止して、ピストン32Pの作動に悪影響が
出ることが回避されている。
【0023】旋回用クラッチ30L,30Rのピストン
32Pを作動させる油室i,jは、サイドクラッチ20
L,20Rに圧油を供給する前記油路a,bにそれぞれ
絞り流路k,mを介して連通接続されている。
【0024】さらに、旋回用クラッチ30L,30Rの
内部には、ピストン32Pを摩擦板側、つまり、クラッ
チ入り側に向けて押圧するバネ35Sが周方向複数箇所
に組み込まれており、ピストン32Pを適度に軽く摩擦
伝動部位に押し付けて、旋回用サイドギヤ25L,25
Rとサイドクラッチギヤ23L,23Rとの間で常に低
トルクの動力伝達が行われるように構成されている。
【0025】また、前記操向用サイドギヤ25L,25
Rは、第5軸26の両端部位に固着されたギヤ27L,
27Rに咬合されるとともに、第5軸26に遊嵌したギ
ヤG13が、前記センターギヤG11の側部に連設され
た小径のギヤG12に咬合されて減速連動されている。
【0026】図4などに示すように、前記ギヤG13と
第5軸26との間には、緩旋回を司る第1旋回手段とし
ての湿式多板クラッチ利用のクラッチCが装備されてい
る。このクラッチCは、常時は内装したバネ31によっ
て旋回第1油圧アクチュエータの一例としての油圧ピス
トン32が後退復帰されて、前記ギヤG13と一体回転
状態にある複数の摩擦板m1と第5軸26に一体回転状
態に装着したクラッチハウジングHと一体回転状態にあ
る複数の摩擦板m2との圧接が解除されることでクラッ
チ切り状態に維持され、第5軸26の内部に穿設形成さ
れた油路(操作油供給路)cを介して圧油が供給される
ことで油圧ピストン32がバネ31に抗して変位され
て、前記摩擦板m1,m2同士が圧接されることでクラ
ッチ入り状態に切換えられるようになっている。そし
て、このクラッチCのうち摩擦板m1,m2が存在する
クラッチハウジングH内部分、つまり、多板内装室R内
に操作油の余剰油を供給することにより摩擦板m1,m
2を冷却する冷却装置は、前記油路cと多板内装室Rと
を、操作圧を維持した状態で連通させる小径の油路zを
前記第5軸26に形成することで構成されている。
【0027】図4などに示すように、ミッションケース
9の右側面に取り付けられたサイドカバー33に、第5
軸26の一端が軸受け支承されるとともに、このサイド
カバー33に、クラッチCを入りにして旋回するときよ
りも小半径の旋回半径で旋回させる信地旋回を司る第2
旋回手段としての油圧操作式の多板型の制動機構Bが装
備されている。この制動機構Bは、旋回用第2油圧アク
チュエータの一例としてのリング状の油圧ピストン34
が油圧の印加によってケース内方へ進出して、押圧プレ
ート35を内装バネ36に抗して押圧変位させること
で、第5軸26に摩擦制動作用が付加され入り状態にな
ることにより、サイドクラッチ20L,20Rが切られ
側の走行装置1L又は1Rを制動し、油圧の印加が解除
されて押圧プレート35が内装バネ36によって復帰後
退することで、切り作動して走行装置1L又は1Rに対
する制動を解除するようになっており、前記油圧ピスト
ン34は、サイドカバー33の外側面に取り付けた油圧
ブロック37に組み込まれている。
【0028】図5に、前記サイドクラッチ20L,20
R、旋回用クラッチ30L,30R、クラッチC、およ
び、制動機構Bを操作する操向用の油圧回路図および制
御系統図が示されている。図において、V1は、左サイ
ドクラッチ20Lの油圧アクチュエータ23aと、右サ
イドクラッチ20Rの油圧アクチュエータ23bとを択
一的にシフト操作するための操向切換え弁であって、ミ
ッションケース9の外側に配備した操向用の電動モータ
110によって中立、および、正逆の3位置が選択され
る。V2は、前記クラッチCの油圧ピストン32と、制
動機構Bの油圧ピストン34を油圧供給源としての油路
eに択一的に接続して旋回モードを切換える旋回モード
選択弁であって、通常はクラッチCの油圧ピストン32
に圧油供給する第1位置に付勢され、ミッションケース
9の外側に配備した前記電動モータ110によって制動
機構Bの油圧ピストン34に圧油供給する第2位置に切
換えられるようになっているスプール弁である。
【0029】また、図5中のV3は、前記第4軸19の
内部に形成された油路dに接続されたシーケンス弁であ
り、その作動圧は、サイドクラッチ20L,20Rのサ
イドクラッチギヤ23L,23Rをクラッチ切り位置ま
でシフトしてバネ24Sとバランスさせる圧に設定され
ている。そして、このシーケンス弁V3の下手側に旋回
制御弁としての可変リリーフ弁V4が接続されて、作動
油タンクを兼用するミッションケース9に連通されると
ともに、シーケンス弁V3と可変リリーフ弁V4との間
から分岐した前記油路eが前記旋回モード選択弁V2の
一次側に接続されており、可変リリーフ弁V4は、圧力
調節されることにより、旋回モード選択弁V2に給油し
たり、この給油を停止したりする。
【0030】前記電動モータ110は、図11、図12
に示すように、減速機構G付きのものであって、減速機
構GのケースGCには、電動モータ110の出力軸、実
際には減速機構Gの出力軸PSの回動方向及び回動量を
検出するポテンショメータ利用のフィードバック用の操
作センサASが取り付けられている。つまり、電動モー
タ110・減速機構G・操作センサASは一つの電動ユ
ニットUとして構成されている。そして、電動ユニット
Uは、前記ミッションケース9の側面、実際には前記油
圧ブロック37の側面に突設の複数の取付脚9aに、ケ
ースGCを被取付部としてボルトBTを介して油圧ブロ
ックの側面との間に設備空間を形成する状態で着脱自在
に取り付けられている。
【0031】前記操向切り換え弁V1及び旋回モード選
択弁V2は、図8〜図12に示す操作構造に基づいて前
記電動モータ110によって切り換え操作するように構
成してある。
【0032】すなわち、操向切り換え弁V1は、図13
に示すように、前記油圧ブロック37に組み込まれてお
り、油圧ブロック37の外部に位置する揺動リンク64
を支軸62の軸芯周りで揺動操作することによって切り
換え操作できる。揺動リンク64は、この揺動リンク6
4の基部に備えてあるバネ受けピン64aに両端側が当
接するように構成した復帰バネ112によって中立位置
に復元付勢するように構成してある。fpは、前記油圧
ブロック37に連設したブラケット37aに付設されて
前記復帰バネ112に接当することでこの復帰バネ11
2を回り止めする固定ピンである。
【0033】前記電動ユニットUの出力軸PSに回転カ
ム114を一体回転自在に取付けてある。この回転カム
114が中立位置にあると、図8に示すように、この回
転カム114の周面に設けてある操作カム部の凹入部分
で成る中立部分115aが、揺動リンク64の遊端部に
ローラを付けて設けてある操作部64bに対応して揺動
リンク64を中立位置に操作する。すると、揺動リンク
64は、操向切り換え弁V1を中立状態に操作する。図
9、図10に示すように、この状態から電動モータ11
0が正回転方向や逆回転方向に駆動されると、回転カム
114が電動モータ110の駆動力によって正回転方向
や逆回転方向に操作され、回転カム114の前記操作カ
ム部の前記中立部分115aの横側に位置する円弧部分
で成る操向部分115bが揺動リンク64の前記操作部
64bに当接して揺動リンク64を中立位置から左操向
側や右操向側に揺動操作する。すると、揺動リンク64
が操向切り換え弁V1を左旋回や右旋回の操向側に切り
換え操作する。操向切り換え弁V1が左旋回や右旋回の
操向側に切り換わっ後にさらに回転カム114が回転操
作されても、操作カム部の前記操向部分115bが回転
カム114の回転軸芯を中心とする円弧形状であること
から、揺動リンク64は操向側に維持されて操向切り換
え弁V1を左旋回や右旋回の操向側に維持する。
【0034】旋回モード選択弁V2は、図14に示すよ
うに、前記サイドカバー33の内部に組み込まれてお
り、サイドカバー33の外部に位置するレバー70を支
軸67の軸芯周りで揺動操作することによって切り換え
操作できる。レバー70に連動杆116を介して連動し
ている揺動リンク117を前記出力軸PS周りで揺動自
在に支持させてある。揺動リンク117は、この揺動リ
ンク117の揺動範囲の中央の待機位置に復帰付勢して
ある。つまり、揺動リンク117を一方向に揺動させた
場合には連動杆116を介してレバー70を一方向に引
っ張り揺動させ、かつ、揺動リンク117を反対方向に
揺動させた場合にも連動杆116を介してレバー70を
一方向に引っ張り揺動させるようになっている。そし
て、前記揺動リンク117が前記待機位置にあると、図
8に示すように、レバー70を旋回モード選択弁V2を
それの自己復元力によってクラッチ位置(第1位置)に
操作する。すると、旋回モード選択弁V2はクラッチ側
になっている。前記回転カム114の側面を切り欠くこ
とにより揺動リンク117に付設の受動ピン117aを
押圧して揺動リンク117を揺動操作するための一対の
押圧操作段部120を設けてある。前記回転カム114
が前記中立位置から正回転方向や逆回転方向に回転操作
されると、図9、図10に示すように、操向切り換え弁
V1が左旋回や右旋回側の操向側に切り換わった後に前
記押圧操作段部120の対応するものが揺動リンク11
7の受動ピン117aに当接し、揺動リンク117を旋
回モード選択弁V2の自己復元力に抗して前記待機位置
から離れる側に揺動操作する。すると、揺動リンク11
7は連動杆116を介してレバー70をブレーキ側に揺
動操作し、レバー70が旋回モード選択弁V2をブレー
キ位置(第2位置)側に切り換え操作する。
【0035】図1、図5に示すように、前記電動モータ
110及び可変リリーフ弁V4は、操縦部7のハンドル
塔41に設けた操向操作具としてのステアリングレバー
42に、操向制御手段43、及び、機械式の連動機構1
21を備える操向制御機構122によって連係されてい
る。
【0036】図6,図7に示すように、ハンドル塔41
の上部右側(運転者から見て)に取り付けたブラケット
44に支軸45が前後向き支点x周りに回動自在に貫通
装着されるとともに、この支軸45の後端に連設した支
点金具46に、前記ステアリングレバー42が横向き支
点y周りに揺動可能に装着されて、ステアリングレバー
42が十字揺動可能に構成されている。そして、前記支
点金具46からは棒材をL形に屈曲してなる第1操作ア
ーム47が突設されるとともに、前記支軸45の前端部
近くからは板材の第2操作アーム48が突設されてい
る。
【0037】第1操作アーム47は、ハンドル塔41に
取付けられた操向センサとしてのポテンショメータ49
に以下のように連係され、このポテンショメータ49に
よって、ステアリングレバー42の操作位置、及び、ス
テアリングレバー42の中立位置からの操作方向と操作
ストロークが電気的に検出されるようになっている。
【0038】つまり、前記ポテンショメータ49の操作
レバー49aは、前記第1操作アーム47に側方から常
に接当するよう、内装したバネによって図6中時計方向
に回動付勢されており、第1操作アーム47が中立位置
から左右いずれの方向に操作されても、接当状態を維持
しながら操作レバー49aが第1操作アーム47に追従
して回動することで、ステアリングレバー42の操作位
置がポテンショメータ49の出力変化として連続的に検
出され、その検出信号が前記操向制御手段43に入力さ
れるようになっている。
【0039】操向制御手段43は、マイクロコンピュー
タで成り、ステアリングレバー42が操作されると、ポ
テンショメータ49及び前記操作センサASからの情報
を基に電動モータ110を自動的に操作して操向切り換
え弁V1及び旋回モード選択弁V2を切り換え操作する
ことにより、左右のサイドクラッチ20L,20R、ク
ラッチC、制動機構Bのそれぞれをステアリングレバー
42の操作位置及び操作ストロークに対応した状態に操
作する。
【0040】前記連動機構121は、ステアリングレバ
ー42を可変リリーフ弁V4に連動させるものであり、
前記第2操作アーム48と、前記支軸45に遊嵌装備さ
れた一対の作動アーム51,52と、この一対の作動ア
ーム51,52に一端側が連結しているレリーズワイヤ
50と、このレリーズワイヤ50のインナワイヤ50b
の他端側を遊端側に連結した状態で前記油圧ブロック3
7の外部に揺動自在に設けたレバー77とによって構成
してある。
【0041】前記レバー77は、可変リリーフ弁V4の
操作部となっており、図14に示すように、前記支軸6
7と二重軸構造になっている支軸75の軸芯周りで揺動
操作されることにより、可変リリーフ弁V4を操作す
る。
【0042】図6などに示すように、前記両作動アーム
51,52はねじりバネ53によって互いに接近する方
向に揺動付勢されて、ブラケット44に設けた固定ピン
54を挟むように接当支持されている。そして、一方の
作動アーム51の遊端部には、レリーズワイヤ50にお
けるアウタワイヤ50aの端部が連結支持されるととも
に、他方の作動アーム52の遊端部には、レリーズワイ
ヤ50におけるインナワイヤ50bの端部が連結支持さ
れている。また、ステアリングレバー42によって前後
向き支点xの周りに揺動される第2操作アーム48の遊
端部に設けた操作ピン48aが、両作動アーム51,5
2の間に設置されている。
【0043】上記構成によると、例えば図6において、
ステアリングレバー42を中立位置nから右旋回方向
(図では左方)に揺動操作すると、第2操作アーム48
が図中反時計方向に揺動され、操作ピン48aが一方の
作動アーム51を反時計方向に押圧して揺動させる。こ
の時、他方の作動アーム52は固定ピン54との当たり
によって反時計方向への揺動が阻止されているので、レ
リーズワイヤ50のインナワイヤ50bが相対的にアウ
タワイヤ50aから引き出される。また、逆に、ステア
リングレバー42を中立位置nから左旋回方向(図では
右方)に揺動操作すると、第2操作アーム48が図中時
計方向に揺動され、操作ピン48aが他方の作動アーム
52を時計方向に押圧して揺動させる。この時、一方の
作動アーム51は固定ピン54との接当によって時計方
向への揺動が阻止されているので、レリーズワイヤ50
のインナワイヤ50bがアウタワイヤ50aから引き出
される。つまり、ステアリングレバー42を中立位置n
から左旋回方向あるいは右旋回方向のいずれに揺動操作
しても、その操作量に応じてレリーズワイヤ50のイン
ナワイヤ50bが引き出し操作され、そのワイヤ引き出
し量が大きくなるほど前記可変リリーフ弁V4の作動圧
が高くなるように連係されている。
【0044】これにより、連動機構121は、ステアリ
ングレバー42が中立位置nにあると、可変リリーフ弁
V4を低圧側に操作し、ステアリングレバー42が中立
位置nから左右に揺動操作されると、このレバー操作力
によって可変リリーフ弁V4を高圧側に操作するととも
に、ステアリングレバー42の中立位置nから左右への
操作ストロークが増大するほど、可変リリーフ弁V4を
より高圧側に操作する。
【0045】前記シーケンス弁V3、操向切り換え弁V
1、旋回モード選択弁V2、可変リリーフ弁V4につい
てさらに詳述する。シーケンス弁V3は操向切換え弁V
1と共に前記油圧ブロック37に組込まれ、可変リリー
フ弁V4は旋回モード選択弁V2と共に前記サイドカバ
ー33に組込まれ、各弁は、油圧ブロック37およびサ
イドカバー33の内部に形成された油路を介して互いに
連通接続されている。
【0046】図8〜図13に示すように、操向切換え弁
V1は、油圧ブロック37の上部に前後方向に摺動自在
に装着したスプール61を、前記揺動リンク64によっ
て支軸62を介して外部から揺動される操作アーム63
に係合して摺動操作するよう構成されている。
【0047】これにより、ステアリングレバー42が中
立位置nにある時、回転カム114が中立位置にあり、
スプール61は復帰バネ65よって中立に保持されてお
り、ポンプポートPから供給された圧油はドレン流路D
を経てミッションケース9に戻される。ステアリングレ
バー42が左旋回方向に操作されると、これがポテンシ
ョメータ49で検出されて電動モータ110が回転カム
114を回転操作して揺動リンク64を操作することに
より、スプール61が図13中の左方向に摺動操作さ
れ、ポンプポートPから供給された圧油は油路aを介し
て左旋回用のサイドクラッチ20Lの油圧アクチュエー
タ23aに供給される。また、ステアリングレバー42
が右旋回方向に操作されると、これがポテンショメータ
49で検出されて電動モータ110が回転カム114を
回転操作して揺動リンク64を操作することにより、ス
プール61が図17中の右方向に摺動操作され、ポンプ
ポートPから供給された圧油は油路bを介して右旋回用
のサイドクラッチ20Rの油圧アクチュエータ23bに
供給されるようになっている。
【0048】図14に示すように、前記旋回モード選択
弁V2は、サイドカバー33の上部に前後方向に摺動自
在に装着したスプール66を、前記レバー70によって
支軸67を介して外部から揺動される操作アーム68で
接当押圧して、バネ69に抗して摺動操作するよう構成
されている。
【0049】これにより、回転カム114が中立位置に
ある時には、スプール66は図14に示す第1位置にあ
り、シーケンス弁V3の下手側の前記油路eはクラッチ
Cに到る油路cに連通されている。そして、回転カム1
14が回転操作されて揺動リンク117を揺動操作する
と、この揺動リンク117によってレバー70が図14
中反時計方向に揺動され、スプール66がバネ69に抗
して第2位置に切換えられ、前記油路eが制動機構Bに
到る油路fに連通されるようになっている。
【0050】そして、旋回モード選択弁V2では、前記
スプール66を第2位置に保持した状態での前記操作ア
ーム68の一方向(ブレーキ側)への過剰揺動を許容す
るようにスプール66の第2位置に設定幅を持たせてあ
る。なお、スプール66のバネ69による第1位置を越
えての移動は操作アーム68がサイドカバー33の内面
に接当することで規制するようになっている。
【0051】図14中に示すように、可変リリーフ弁V
4は、サイドカバー33の上部に前後方向に移動可能に
組み込まれたポペット71と、このポペット71を弁座
72に付勢押圧して、前記油路eのドレン流路Dへの連
通を遮断するバネ73と、このバネ73の後端を支持す
るバネ受け部材74とから成り、このバネ受け部材74
を、前記支軸67に外嵌装着した筒状の支軸75を介し
て前記レバー77によって外部から揺動される操作アー
ム76で接当押圧して摺動変位させることで、リリーフ
圧を調節することが可能に構成されている。また、付勢
揺動限界では可変リリーフ弁V4のリリーフ圧はほぼ零
となっている。そして、前述のように、ステアリングレ
バー42が左右に揺動されてレリーズワイヤ50のイン
ナーワイヤ50bが引き操作されると、操作アーム76
が図14中、反時計方向に揺動操作されてバネ受け部材
74が押し込み変位され、ステアリングレバー42の揺
動量が大きくなってワイヤ引き量が大きくなるに連れ
て、可変リリーフ弁V4のリリーフ圧が次第に高くなる
ようになっている。
【0052】これにより、前記操向制御機構122は、
ステアリングレバー42を操作すると、ポテンショメー
タ49と操作センサASと操向制御手段43との作用に
よって電動モータ110を自動的に操作してこの電動モ
ータ110によって操向切り換え弁V1及び旋回モード
選択弁V2を操作するとともに連動機構121の作用に
よって可変リリーフ弁V4を操作し、ステアリングレバ
ー42の操作位置に対応させて、機体が直進走行するよ
うに機体操向させる直進状態を現出させたり、機体がス
テアリングレバー42の操作方向に等しい方向にステア
リングレバー42の操作ストロークに対応した旋回半径
で走行方向を変更するように機体操向を行う旋回状態を
現出させる。
【0053】なお、十字操作可能な前記ステアリングレ
バー42の前後揺動によって、前記刈取り前処理部3の
昇降が行われるようになっている。すなわち、図6,図
7に示すように、前記横向き支点yの延長線上の左右に
は、ステアリングレバー42の前後揺動を検出するポテ
ンショメータあるいはスイッチなどからなるセンサ81
と、ステアリングレバー42を前後揺動方向の中立位置
nに付勢するねじりバネ82が配備されており、ステア
リングレバー42が中立位置nより前方へ揺動されたこ
とがセンサ81で検出されると、前記刈取り前処理部3
を下降作動させ、後方へ揺動されたことがセンサ81で
検出されると、前記刈取り前処理部3を上昇作動させる
ように、センサ81と刈取り前処理部3の図示しない駆
動昇降機構とが連係されている。
【0054】また、図2中の83は、前記第3軸13の
端部に作用するよう配備された、停止および駐車用のブ
レーキであり、操縦部7の足元に備えられたペダル84
の踏み込み操作によって、エンジン6から静油圧式無段
変速装置8への伝動系に配備された図示しない主クラッ
チが切り操作されるとともに、前記ブレーキ83が制動
操作される。また、ペダル84を踏み込み位置に係止保
持しておくことで、駐車ブレーキをかけることができる
ようになっている。
【0055】本発明に係る操向操作装置は以上のように
構成されており、以下、その操向作動について説明す
る。
【0056】ステアリングレバー42が中立位置nにあ
る時には、サイドクラッチ20L,20Rは共にクラッ
チ入り状態にあり、左右のクローラ走行装置1L,1R
は同速で駆動され、機体は直進走行する。
【0057】ステアリングレバー42が中立位置nから
左右方向の一方、例えば右方の第1操作域Rcに揺動操
作されると、これがポテンショメータ49で検出されて
電動モータ110が駆動され、回転カム114が回転操
作されて操向切換え弁V1が右旋回位置に切換えられ、
圧油が油路bを介して油室hに供給されてサイドクラッ
チギヤ23Rが油圧アクチュエータ23bによってクラ
ッチ切り位置までシフトされ、右側のサイドクラッチ2
0Rが切られる。このため、右側のクローラ走行装置1
Rだけが遊転状態となり、左側のクローラ走行装置1L
のみが駆動される緩旋回状態が現出されて機体は右方向
に緩やかに旋回してゆく。
【0058】この場合、サイドクラッチ23Lが切られ
ていない左側の旋回用クラッチ30Lにおいてはバネ3
5Sを介した低トルク伝達が行われて、サイドクラッチ
ギヤ23Lの動力の一部が操向用サイドギヤ25Lに伝
達され、これがギヤ27L、第5軸26、ギヤ27R、
および、操向用サイドギヤ25Rを経て右側の旋回用ク
ラッチ30Rにまで回り込み伝達される。そして、この
回り込み動力がバネ35Sを介した軽い摩擦伝動によっ
て、クラッチ切り位置にあるサイドクラッチギヤ23R
に伝達され、右側のクローラ走行装置1Rは低トルクの
動力伝達を受けることになる。従って、右側のクローラ
走行装置1Rは、左側走行装置1Lの動力から取出した
低トルクの動力伝達を受けながらサイドクラッチ23R
が切り操作されることになり、サイドクラッチ23Rが
切られて主動力の伝達が遮断されたとたんにクローラ走
行装置1Rが走行負荷によって完全に停止してしまうよ
うなことはなく、サイドクラッチ23Rの切り作動に伴
うショックが緩和される。
【0059】また、右側のサイドクラッチ20Rが切ら
れると、その後、油室hの圧油が絞り流路mを介して右
側の旋回用クラッチ30Rの油室jにも供給されて、旋
回用クラッチ30Rが入れられることになるが、ステア
リングレバー42が第1操作域Rcにある間は、可変リ
リーフ弁V4の作動圧が未だ低いために、モード切換え
弁V2を介して圧油供給を受ける状態にあるクラッチC
はクラッチ入り作動することはなく、操向用サイドギヤ
25Rは駆動されていない。従ってこの状態では、旋回
用クラッチ30Rは入り操作されるが機体操向には関与
しないことになる。
【0060】ステアリングレバー42が第2操作域Rs
にまで操作されると、連動機構12によって可変リリー
フ弁V4が操作されてこの可変リリーフ弁V4のリリー
フ圧がシーケンス弁V3の作動圧を超えた大きさとな
り、高い圧油が油路eおよび油路cを介してクラッチC
の油圧ピストン32に供給され、クラッチCが入り操作
されて操向用サイドギヤ25Rが所定の低速で駆動され
る。従って、この操向用サイドギヤ25Rの低速動力が
クラッチ切り位置にあるサイドクラッチ20Rに旋回用
クラッチ30Rを介して伝達され、右側のクローラ走行
装置1Rは所定の比率で減速された低速状態で駆動され
る第1旋回状態が現出され、左右クローラ走行1R,1
Lの駆動速度差に基づいて機体は右方向に緩やかにかつ
確実に旋回してゆく。
【0061】この場合、中立位置nにあるステアリング
レバー42を一気に第2操作域Rsにまで操作すると、
上記のように、右側サイドクラッチ20Rが切られると
ともに速やかにクラッチCが入り作動し、かつ、右側の
旋回用クラッチ30Rもクラッチ入り作動するのである
が、右側サイドクラッチ20Rにおける油室hの圧油
は、絞り流路mを介して旋回用クラッチ30Rにおける
大きい断面積の油室jに除々に供給されるので、旋回用
クラッチ30Rのクラッチ入り作動は緩慢かつ滑らかに
行われる。従って、クラッチCを介して操向用サイドギ
ヤ25Rに伝達された動力は衝撃なくサイドクラッチギ
ヤ23Rに伝達されることになり、右側のクローラ走行
装置1Rは滑らかに減速駆動状態になる。
【0062】ここで、クラッチCに印加される油圧は、
可変リリーフ弁V4によって制限されているので、第2
操作域Rs内のステアリングレバー42が中立位置n側
に近いほどクラッチCに印加される油圧は低く、クラッ
チCを介して伝達されるトルクは小さく、第2操作域R
s内のステアリングレバー42が中立位置nから離れる
ほど、クラッチCに印加される油圧も高くなり、クラッ
チCを介して右側のクローラ走行装置1Rに伝達される
トルクは次第に大きくなる。そして、ついにはクラッチ
Cが完全に繋がって、右側のクローラ走行装置1Rは所
定の比率で減速された低速状態で駆動されることにな
る。
【0063】ステアリングレバー42が第2操作域Rs
を超えて第3操作域Rbにまで操作されると、これがポ
テンショメータ49で検出されて電動モータ110がさ
らに駆動され、回転カム114がさらに回転操作されて
旋回モード選択弁V2が切換えられ、油路eが油路fに
つながって圧油が制動機構Bの油圧ピストン34に供給
されるとともに、油路cがドレン流路Dに連通されてク
ラッチCが切られる。この場合、ステアリングレバー4
2が大きく操作されていることで、前記リリーフ圧が既
に高くなっているので、制動機構Bによって第5軸26
は制動され、第5軸26に連動連結されている右側のク
ローラ走行装置1Rは制動停止された状態で、左側のク
ローラ走行装置1Lのみが駆動される第2旋回状態が現
出され、機体は右方向に急旋回(信地旋回)する。
【0064】また、機体操向状態からステアリングレバ
ー42を中立位置nに戻すと、切られていた右側のサイ
ドクラッチ23Rが入り作動して、再び直進状態に復帰
するのであるが、この場合、右側の旋回用クラッチ旋回
用クラッチ30Rにおいては低トルク伝達が行われて、
右側サイドクラッチギヤ23Rは少し回転しているの
で、センターギヤG11とサイドクラッチギヤ23Rと
の速度差が、サイドクラッチギヤ23Rが停止してしま
っている場合より小さくなり、咬合不良をもたらすこと
なく円滑にサイドクラッチギヤ23RがセンターギヤG
11に再咬合する。
【0065】なお、言うまでもないが、ステアリングレ
バー42が左旋回方向に操作される場合も上記と同様
に、第1操作域Lcでは、左側のサイドクラッチ20L
のみを切った緩旋回状態が現出されて緩やかな左旋回が
行われ、第2操作域Lsでは、クラッチCを入り操作し
て左側のクローラ走行装置1Lを減速駆動する第1旋回
状態が現出されて左旋回が行われ、また、第3操作域L
bでは、左側のクローラ走行装置1Lを制動した第2旋
回状態が現出されての左方への急旋回が行われる。
【0066】本発明は、以下のような形態で実施するこ
ともできる。
【0067】(1)上記実施の形態では、左右揺動自在
なステアリングレバー42をステアリング操作具として
いるが、回転操作するステアリングハンドルをステアリ
ング操作具として利用することもできる。したがって、
これらを総称して操向操作具と呼称する。
【0068】(2)前記サイドクラッチ20L,20R
のサイドクラッチギヤ23L,23Rを一対のシフトフ
ォークで外部からシフト操作するように構成してもよ
い。この場合、そのシフトフォークをそれぞれ外装した
油圧シリンダで操作するように構成することもできる。
【0069】(3)制動機構Bに替えて、一方の走行装
置1L,1Rに他方の走行装置1R,1Lとは逆回転方
向の駆動力を伝達する逆転伝動機構を設けて、旋回用の
第3操作域Lb,Rbを、サイドクラッチの切られた側
の走行装置を、減速逆転駆動する超信地旋回モードにし
て実施することもできる。
【0070】(4)前記制動機構B、クラッチCの他に
前記逆転伝動機構も設けて、第3操作域Lb,Rbを、
上記のようにサイドクラッチの切られた側の走行装置を
制動するブレーキ旋回モードにするとともに、第3操作
域Lb,Rbの更に外側に、サイドクラッチの切られた
側の走行装置を減速逆転駆動する超信地旋回モードの第
4操作域を設けることも可能である。
【0071】(5)上記実施の形態では、減速機構Gの
ケースGCに操作センサASを取り付けて、電動モータ
110と減速機構Gと操作センサASとを備えた電動ユ
ニットUを構成したが、図15、図16に示すように、
電動モータ110と減速機構Gとを一つにユニット化
し、ミッションケース9の取付脚9aにボルトBTを介
してユニットUとともに共締め連結されるステー113
を設け、このステー113の取付脚9aへの取り付けに
伴い出力軸PSにそのセンサ軸asを軸芯方向から嵌合
連動させるように操作センサASをステー113に取り
付けて実施しても良い。
【0072】(6)上記実施の形態では、スプール弁V
2のスプール66の第2位置に設定幅を持たせて、スプ
ール66を第2位置に保持した状態での操作アーム68
の一方向への過剰揺動を許容するようにして、電動モー
タ110に過負荷が作用することを防止するようにした
が、図17、図18に示すように、スプール66が第2
位置に位置したときに操作アーム68の一方向への揺動
を接当阻止するストッパーSTをサイドカバー33に形
成し、電動モータ110と操作アーム68との間に、操
作アーム68がストッパーSTで接当阻止された状態で
の電動モータ110の作動を許容する弾性融通DYを設
けて実施しても良い。具体的には、前記連動杆116に
代えて、揺動リンク117とレバー70とを引っ張りス
プリングSで連動連結する。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの側面図
【図2】走行用ミッションケースの伝動構造を示す概略
【図3】ミッションケースの下半部を示す縦断正面図
【図4】サイドクラッチ周辺の拡大した縦断正面図
【図5】操向用の油圧回路と制御系の構成図
【図6】ステアリング操作部の正面図
【図7】ステアリング操作部の側面図
【図8】電動モータと各弁との連係部の側面図
【図9】電動モータと各弁との連係部の側面図
【図10】電動モータと各弁との連係部の側面図
【図11】電動モータと各弁との連係部の縦断面図
【図12】電動モータと各弁との連係部の分解縦断面図
【図13】操向切換え弁の周辺の縦断側面図
【図14】モード切換え弁および可変リリーフ弁の周辺
の縦断側面図
【図15】別実施形態を示す電動モータと各弁との連係
部の縦断面図
【図16】別実施形態を示す電動モータと各弁との連係
部の分解縦断面図
【図17】別実施形態を示す電動モータと各弁との連係
部の側面図
【図18】別実施形態を示すモード切換え弁および可変
リリーフ弁の周辺の縦断側面図
【符号の説明】
66 スプール 69 バネ 68 操作アーム 110 電動モータ ST ストッパー DY 弾性融通
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 由明 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 3D033 EB07 3H062 AA06 AA13 BB33 CC01 EE11 FF41 HH10 3H063 AA09 BB50 DA14 DB43 EE11 GG05 GG13

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方向に揺動することによりスプールを
    第1位置から第2位置にバネの付勢力に抗して押圧移動
    させる操作アームを設け、電動モータの作動に伴い操作
    アームが揺動するように電動モータに操作アームを連係
    させるリンク機構を設けてあるスプール弁の操作装置で
    あって、前記スプールを第2位置に保持した状態での前
    記操作アームの一方向への過剰揺動を許容するようにス
    プールの第2位置に設定幅を持たせてあるスプール弁の
    操作装置。
  2. 【請求項2】 一方向に揺動することによりスプールを
    第1位置から第2位置にバネの付勢力に抗して押圧移動
    させる操作アームを設け、電動モータの作動に伴い操作
    アームが揺動するように電動モータに操作アームを連係
    させるリンク機構を設けてあるスプール弁の操作装置で
    あって、前記スプールが第2位置に位置したとき操作ア
    ームの一方向への揺動を接当阻止するストッパーを設
    け、前記電動モータと操作アームとの間に、操作アーム
    がストッパーで接当阻止された状態での電動モータの作
    動を許容する弾性融通を設けてあるスプール弁の操作装
    置。
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