JP2002295605A - 減速装置の遊星部材の軸方向の移動規制構造 - Google Patents

減速装置の遊星部材の軸方向の移動規制構造

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JP2002295605A JP2001102526A JP2001102526A JP2002295605A JP 2002295605 A JP2002295605 A JP 2002295605A JP 2001102526 A JP2001102526 A JP 2001102526A JP 2001102526 A JP2001102526 A JP 2001102526A JP 2002295605 A JP2002295605 A JP 2002295605A
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卓 芳賀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半径方向の寸法を増大させることなく、遊星
歯車の軸方向の移動を規制する。 【解決手段】 内歯歯車(リング部材)506を軸受5
28の内輪528aの軸方向の一部(L1の領域)のみ
に接触させ、遊星歯車(遊星部材)504aの押えリン
グ(押え部材)530をこの軸受528の内輪528a
の残された部分(L2の領域)を利用してはめ込む。こ
れにより、内歯歯車506はその本来の肉厚D1のみを
確保するだけで済むようになる。押えリング530自体
の軸方向の移動規制は、主に相手機械の固定枠516の
突起部516bによって行われる。この突起部516b
と押えリング530との隙間δL1内にグリースが浸入
可能であり、両者516b、530の潤滑作用を為す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自身の内周側で動
力の伝達が可能とされたリング部材と、該リング部材と
内接することによって該リング部材と動力の伝達を行う
遊星部材とを有する減速装置の遊星部材の軸方向の移動
規制構造に関する。
【0002】なお、本発明における「リング部材」に
は、「内歯歯車」のほか「リングローラ」の概念が含ま
れ、「遊星部材」には、「遊星歯車」のほか「遊星ロー
ラ」の概念が含まれる。
【0003】
【従来の技術】従来、自身の内周側で動力の伝達が可能
とされた内歯歯車と、該内歯歯車と内接することによっ
て該内歯歯車と動力の伝達を行う遊星歯車とを有し、前
記内歯歯車が、該内歯歯車の外周側に配置した軸受を介
して該軸受の組み込まれている部材に相対回転可能に連
結されている減速装置が知られている。
【0004】図4にこのタイプの減速装置RD1が実際
に相手機械に組み込まれている様子を示す(第1の従来
構造)。
【0005】減速装置RD1の減速機本体R1は、いわ
ゆる揺動内接噛合式の遊星歯車減速機構を有する。この
減速機本体R1では、図示せぬ入力軸(或いはモータ
軸)の回転を偏心体2を介して3列の遊星歯車(外歯歯
車)4a〜4cに伝達し、各遊星歯車4a〜4cを固定
状態に維持された内歯歯車6の内周で揺動回転させる。
【0006】それぞれの遊星歯車4a〜4cには内ピン
孔(内ローラ孔)8a〜8cが形成されており、該内ピ
ン孔8a〜8cに遊嵌する内ローラ10付きの内ピン1
2を介して、フランジ体(キャリヤ)14から遊星歯車
4a〜4cの自転成分相当の出力を得るようになってい
る。遊星歯車4a〜4cと内歯歯車6の歯数の差が1で
ある場合、フランジ体14から該遊星歯車4a〜4cの
歯数に相当する大きな減速比を得ることができる。
【0007】フランジ体14は相手機械の回転部材16
とボルト18を介して一体化されている。相手機械の回
転部材16は、軸受(内歯歯車6の外周側に配置した軸
受に相当)28を介して自身の固定枠26に回転自在に
支持されている。
【0008】一方、内歯歯車6は本体ケーシングを兼ね
ており、前端カバー20及びモータ側の固定カバー22
と共にボルト24によってこの相手側部材の固定枠26
に一体化されている。
【0009】従って、結局、この減速装置RD1は、冒
頭に定義した「内歯歯車6と該内歯歯車6と噛合する遊
星歯車4a〜4cとを有し、内歯歯車6を、該内歯歯車
6の外周側に配置した軸受28を介して該軸受28の組
み込まれている部材(相手部材の回転部材16)に相対
回転可能に連結したタイプの減速装置」に属しているこ
とになる。以下、便宜上この定義に属する減速装置を
「枠回転タイプの減速装置」と称することにする。
【0010】ここで、この図4の例において、遊星歯車
4a〜4cの軸方向の移動規制、特にその一端側の遊星
歯車4aの移動規制は、「押えリング(押え部材)3
0」を内歯歯車(本体ケーシング)6のインロー部6a
に嵌合し、該押えリング30の側面部30aによって実
現している。
【0011】なお、他端側の遊星歯車4cの移動規制
は、前端カバー20の側面20aを利用して行われ、各
遊星歯車4a〜4c間の間隔維持(軸方向の移動規制)
は、遊星歯車4a〜4c間に介在させたスペーサリング
32によって行われている。又、押えリング30自体の
軸方向の移動規制は相手機械の固定枠26の一部及びフ
ランジ体14の一部によって行っている。
【0012】一方、図5に、内歯歯車を回転させる態様
で使用した枠回転タイプの減速装置RD2を示す(第2
の従来構造)。
【0013】減速装置RD2の減速機本体R2の基本構
造は先の従来構造と同様である。しかしながら、この例
では、フランジ体114を相手機械の固定枠116に固
定し、内ピン112を固定状態に維持することによって
内歯歯車(本体ケーシング)106を回転させるように
している。即ち、内歯歯車106はプーリ140、前端
カバー120及び相手機械の回転枠126と共にボルト
124によって一体化され、一対の軸受128、142
によって当該一体化された全体が回転自在に支持されて
いる。
【0014】この減速装置RD2の場合も、内歯歯車1
06が、該内歯歯車106の外周側に配置した軸受12
8を介してこの軸受128が組み込まれた部材(相手機
械の固定枠116)に相対回転可能に連結されており、
前述した「枠回転タイプの減速装置」に属する。
【0015】又、一端側の遊星歯車104aの軸方向の
移動規制も、先の第1の従来構造と同様に、内歯歯車
(本体ケーシング)106のインロー部106aに嵌合
した押えリング130によって行っており、該押えリン
グ130自体の軸方向の移動規制は相手機械の回転枠1
26の一部及びフランジ体114の一部によって行って
いる。
【0016】図6及び図7に同じく枠回転タイプの減速
機における一端側の遊星歯車の204a、304aの軸
方向の移動規制に関する構造をそれぞれ示す(第3、第
4の従来構造)。なお、図7及び図8の例も内歯歯車2
06、306が一体化された本体ケーシングが回転す
る。
【0017】図6に示した第3の従来構造では、押えリ
ング230自体の軸方向の移動規制を、ボルト252に
よって内歯歯車206に組み込んだ第2の押えリング2
50とフランジ体214とによって行っている。
【0018】また、図7に示した第4の従来構造では、
内歯歯車306に嵌着した止め輪350とフランジ体3
14とによって押えリング330自体の軸方向の移動規
制を行っている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た枠回転タイプの減速装置における遊星歯車の移動規制
に関する第1の従来構造は、ボルト24によって内歯歯
車(本体ケーシング)6と相手機械の固定枠26とを連
結し、この固定枠26を軸受28に接触させると共に、
内歯歯車6の内周側に押えリング30を配置していたた
め、押えリング30とボルト24との間にある程度の肉
厚が必要な上に、固定枠26のボルト24と軸受28と
の間にも所定の肉厚が必要となっており、その結果、半
径方向の寸法が大きくならざるを得ず、装置全体が大型
化するという問題があった。
【0020】また、この種の枠回転タイプの減速装置に
おいて内歯歯車6の外周に配置される軸受28は、当然
にかなり大型(高コスト)のものとならざるを得ない
が、半径方向の寸法が大型化することにより、この軸受
28として必要な強度以上に更に大型のものを用いなけ
ればならないという問題もあった。
【0021】第2の従来構造の場合も、内歯歯車106
と軸受128との間に回転枠126が介在されていたた
め、押えリング130とボルト124との間、ボルト1
24と回転枠126との間、或いは回転枠126の内歯
歯車106と軸受128との間に所定の肉厚が必要とな
り、やはり半径方向寸法の増大及び軸受の高コスト化と
いう問題が発生していた。
【0022】更に、図6あるいは図7に示した第3、第
4の従来構造においても、ボルト224、324や第2
の押えリング250或いは止め輪350の存在により、
やはり内歯歯車206、306にボルト挿通用、或いは
インロウ形成用の肉厚を確保する必要があり、軸受22
8、328を内歯歯車206、306の配置位置に対し
て相対的にかなり外周側の位置に配置せざるを得ず、同
様の問題が発生していた。
【0023】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
なされたものであって、構造の簡素化によって押えリン
グ(押え部材)周りの種々の部材の肉厚確保の問題を解
消し、減速装置全体の半径方向の寸法を縮小可能とする
と共に、内歯歯車外周側の軸受に本来必要な大きさ以上
のものを採用しなくても済むようにし、よりコストを低
減することを可能とする、減速装置の遊星歯車の軸方向
移動を規制する構造を提供することをその課題としてい
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は、自身の内周側
で動力の伝達が可能とされたリング部材と、該リング部
材と内接することによって該リング部材と動力の伝達を
行う遊星部材とを有し、前記リング部材が、該リング部
材の外周側に配置した軸受を介して該軸受の組み込まれ
ている部材に相対回転可能に連結された減速装置の前記
遊星部材の軸方向の移動規制構造において、前記遊星部
材の軸方向の移動規制を行うための押え部材を、前記軸
受の内輪に嵌め込んだことにより、上記課題を解決した
ものである。
【0025】本発明においては、遊星歯車(遊星部材)
の押え部材をこの軸受の内輪に直接的に嵌め込むように
した。これにより、従来必須とされていた押え部材とボ
ルトとの間の肉厚、あるいは押え部材と軸受との間の肉
厚等が一切不要となり、内歯歯車はその本来の肉厚のみ
を確保するだけで済むようになる。その結果、半径方向
寸法の増大及び軸受の高コスト化という問題を同時に解
消できる。
【0026】この構成或いは作用は、その趣旨より、歯
車の噛合によって動力を伝達する減速装置のみならず、
ローラとローラとの接触(トラクション伝達)によって
動力を伝達する減速装置にもほぼそのまま適用可能であ
る。
【0027】なお、前記押え部材の軸方向の移動規制
は、前記軸受の組み込まれている部材又はこれと一体化
された部材により行うとよい。これにより押え部材自体
の軸方向位置を規制するための(第2の)押え部材や止
め輪等を別途用意する必要がなくなる。
【0028】又、前記押え部材と該押え部材の軸方向の
移動規制を行う部材との間には若干の隙間を形成するよ
うにするとよい。これによりこの隙間内にグリース等の
潤滑油が浸入することができ、両者間に発生する摩擦や
摩耗をより低減できる。
【0029】更に、前記押え部材と該押え部材の軸方向
の移動規制を行う部材との間にリング状の緩衝部材を介
在させるようにしてもよい。これにより、押え部材と該
押え部材の軸方向の移動規制を行う部材との間に発生す
る相対回転速度を2面に分散させることができ、両者間
に発生する摩擦や摩耗を一層抑えることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0031】図1は本発明に係る減速装置の遊星歯車
(遊星部材)の軸方向の移動規制構造の第1実施形態を
示しており、図2はその要部拡大図である。
【0032】この減速装置の減速機本体R5は、揺動内
接噛合式の遊星歯車減速機構を有するもので、先の第1
〜第4従来構造で採用されていた減速機本体R1〜R4
と内歯歯車等の形状を除いて基本的に同一である。
【0033】即ち、減速機本体R5は、図示せぬ入力軸
或いはモータ軸と一体的に回転する偏心体502と、そ
の外周に揺動回転自在に配置された3列の遊星歯車(遊
星部材)504a〜504cとを備える。又、フランジ
体514及び内ピン512の方をボルト518によって
相手機械の固定枠(固定部材)516に連結・固定して
いる。偏心体502の各偏心部の偏心位置が周方向に移
動していくと、遊星歯車504a〜504cはその自転
が拘束された状態で内歯歯車(リング部材)506の内
周側で揺動・周回し、その結果、内歯歯車506側から
該内歯歯車506の歯数に相当する減速比(1/内歯歯
車の歯数)の回転出力が得られる。この基本構成及び作
用は、先の第2〜第4の従来構造と同様であり、既に周
知であるため、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0034】内歯歯車506は本体ケーシングと直接一
体化されている。内歯歯車506はフランジ状の突出部
506aを有し、この突出部506aにおいてボルト5
24によって前端カバー520と一体化されている。前
端カバー520の最外周にはプーリ540が一体的に形
成されており、内歯歯車(本体ケーシング)506の回
転が該プーリ540の回転として伝達される。なお、前
端カバー520はボルト560によってアダプタケーシ
ング562と一体化され、アダプタケーシング562は
軸受542を介してモータ側の固定部材564に支持さ
れている。
【0035】内歯歯車506の外周には前記突出部50
6aと軸方向に並ぶようにして軸受528が配置されて
いる。この軸受528は、相手機械の固定枠516の延
在部分516aに組み込まれている。従って、この減速
装置RD5も、「内歯歯車506が、該内歯歯車506
の外周側に配置した軸受528を介してこの軸受528
が組み込まれている部材(相手機械の固定枠516)に
相対回転可能に連結されている」ことになり、前述した
「枠回転タイプの減速装置」に属する。
【0036】ここで、遊星歯車504a〜504cの軸
方向の移動規制構造について詳細に説明する。
【0037】なお、他端側の遊星歯車504cの移動規
制は、前端カバー520の側面520aを利用して行わ
れている。又、各遊星歯車504a〜504c間の間隔
維持(軸方向の移動規制)は、遊星歯車504a〜50
4c間に介在させたスペーサリング532によって行わ
れている。この点は従来と基本的に同様である。従っ
て、ここでは一端側の遊星歯車504aの移動規制につ
いて主に説明する。
【0038】内歯歯車506は、軸受528の内輪52
8aの軸方向の一部(図の例でL1で表示された領域)
にのみ接触している。又、押えリング(押え部材)53
0は該軸受528の内輪528aの内歯歯車506の存
在しない部分(図の例でL2と表示された領域)に直接
的に嵌め込まれている(軽い圧入)。一端側の遊星歯車
504aの軸方向の移動規制は、この押えリング530
の側面によって行われる。
【0039】なお、内歯歯車506の歯を構成するピン
ローラ506bもこの押えリング530によってその一
端側の軸方向の位置決めが為されている。
【0040】一方、軸受528の外輪528b側で該軸
受528を支持している相手機械の固定枠516は、押
えリング530側にリング状に突出する突起部516b
を有し、この突起部516bの先端で押えリング530
自体の軸方向の移動規制が行われる。
【0041】突起部516bの先端と押えリング530
との間にはわずかな隙間δL1が確保されており、ここ
にグリースが浸入可能とされている。
【0042】又、フランジ体514はその外周縁に段差
部514aを有し、この段差部514aの底面514b
が遊星歯車504aの軸方向移動を(補助的に)規制し
ている。ただし、このフランジ体514の段差部514
aの側面514b及び底面514cと押えリング530
との間には、それぞれグリース(潤滑油)が容易に浸入
し得る比較的大きな隙間δL2、δL3が設けられてい
る。従って、このフランジ体514による遊星歯車50
4a〜504cの移動規制はあくまで補助的なものであ
る。
【0043】なお、以降の実施形態を含め、従来の構造
例と同一又は同様な部材には各図面中において下2桁が
同一の符号を付すこととし、重複説明は省略する。
【0044】次に、この移動規制構造の作用を説明す
る。
【0045】この実施形態の構造によれば、内歯歯車
(本体ケーシング)506は軸受528によって相手機
械の固定枠516に支持されて回転する。内歯歯車50
6にはプーリ540が一体化された前端カバー520が
一体的に連結されているため、該内歯歯車506の回転
によりプーリ540も回転する。
【0046】図1を参照して、前端カバー520にはア
ダプタケーシング562が一体的に取り付けられてお
り、このアダプタケーシング562は軸受542を介し
てモータ側の固定部材564に支持されている。そのた
め、結局、内歯歯車506、前端カバー520、及びア
ダプタケーシング562の3者は一体化された状態で軸
受528、542によって両持ち支持されることにな
る。従って、減速装置RD5の各構成要素は極めて安定
した状態で回転することができる。
【0047】ここで、一端側の遊星歯車504aの軸方
向の移動規制は、押えリング530の側面530aによ
って行われる。この押えリング530は軸受528の内
輪528aに直接嵌め込まれており、しかも、内歯歯車
506と前端カバー520との連結は軸受528と並ん
で突出形成された突出部506aにおいて行われている
ため、内歯歯車506の歯底506cから軸受528の
内輪528aまでの寸法はわずかD1に抑えられてい
る。
【0048】一方、押えリング530自体の軸方向の移
動規制は、軸受528内への軽い圧入によっても行われ
るが、主に相手機械の固定枠516の突起部516bに
よって行われ、補助的にフランジ体514の段差部51
4aの側面514bによっても行われる。従って、押え
リング530自体の軸方向の移動規制を行うための第2
の押えリング或いは止め輪等の装着を省略でき、その分
部品点数が低減されている。
【0049】また、押えリング530とフランジ体51
4の段差部514aの側面514b及び底面514cと
の間には比較的大きな隙間δL2、δL3が設けられて
いるため、ここに容易にグリースが浸入することができ
る。このグリースは、更に相手機械の固定枠516の突
起部516bと押えリング530との隙間δL1内に浸
入し、両者516b、530間の潤滑作用を為す。
【0050】本発明の他の実施形態として、図3に示さ
れるように、押えリング(押え部材)630と相手機械
の固定枠616の突起部616bとの間にリング状の緩
衝部材670を介在させるようにしてもよい。これによ
り、押えリング630と突起部616bとの間に生じる
相対回転速度を2つの面に分散させることができ、両者
630,616bとの間に発生する摩擦や摩耗を一層抑
えることができる。なお、この場合も各面間に若干の隙
間を設けても良い。
【0051】上記実施形態では、軸受の外輪側の相手機
械が固定状態とされ、内歯歯車(本体ケーシング)が回
転する構成例が示されていたが、本発明は、第1の従来
構造で説明したような、内歯歯車が固定され、軸受の外
輪側の相手機械が(枠部材として)回転状態とされるよ
うな構成においても同様に適用可能である。
【0052】更には、上記実施形態では、減速機本体の
構成として、揺動内接噛合式の遊星歯車減速機構が採用
されていたが、本発明はこの減速機構に限定されるもの
ではなく、例えば単純遊星歯車減速機構のようなもので
あってもよい。更には、前述したように、例えば単純遊
星ローラ機構のようなローラとローラとの接触によって
動力を伝達する、いわゆるトラクション伝達式の減速機
構を採用した減速装置であってもよい。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、遊星部材の軸方向の移
動規制を、リング部材の肉厚を厚くすることなく実現で
き、装置全体の半径方向の寸法の縮小が可能となると共
に、より小型の軸受を採用することが可能となり、低コ
スト化が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る減速装置の遊星歯車(遊星部材)
の軸方向の移動規制構造の第1実施形態を示す断面図
【図2】上記第1実施形態の押えリング(押え部材)付
近の要部を示す拡大断面図
【図3】本発明の第2実施形態を示す要部拡大断面図
【図4】遊星歯車(遊星部材)の軸方向の移動を規制す
る第1の従来構造を示す断面図
【図5】同じく第2の従来構造示す断面図
【図6】同じく第3の従来構造を示す要部拡大断面図
【図7】同じく第4の従来構造を示す要部拡大断面図
【符号の説明】
RD5…減速装置 R5…減速機本体 502…偏心体 504a〜504c…遊星歯車(遊星部材) 506…内歯歯車(リング部材) 508…内ピン孔 510…内ピン 514…フランジ体 516…相手機械の固定枠 518、524…ボルト 528…軸受 530…押えリンク(押え部材) 540…プーリ δL1、δL2、δL3…隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J027 FA36 GC03 GD02 GD08 GD09 GE25 GE26 GE27 GE29

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自身の内周側で動力の伝達が可能とされた
    リング部材と、該リング部材と内接することによって該
    リング部材と動力の伝達を行う遊星部材とを有し、且
    つ、前記リング部材が、該リング部材の外周側に配置し
    た軸受を介して該軸受の組み込まれている部材に相対回
    転可能に連結された減速装置の前記遊星部材の軸方向の
    移動規制構造において、 前記遊星部材の軸方向の移動規制を行うための押え部材
    を、前記軸受の内輪に嵌め込んだことを特徴とする減速
    装置の遊星部材の軸方向の移動規制構造。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記押え部材の軸方向の移動規制を、前記軸受の組み込
    まれている部材又はこれと一体化された部材により行う
    ことを特徴とする減速装置の遊星部材の軸方向の移動規
    制構造。
  3. 【請求項3】請求項2において、 前記押え部材と該押え部材の軸方向の移動規制を行う部
    材との間に隙間を形成したことを特徴とする減速装置の
    遊星部材の軸方向の移動規制構造。
  4. 【請求項4】請求項2において、 前記押え部材と該押え部材の軸方向の移動規制を行う部
    材との間にリング状の緩衝部材を介在させたことを特徴
    とする減速装置の遊星部材の軸方向の移動規制構造。
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