JP2002295379A - スクロール圧縮機 - Google Patents
スクロール圧縮機Info
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Abstract
とのシール面でのガスリークを低減して、起動時の安定
性を向上させたスクロール圧縮機を提供する。 【解決手段】 スラストリング6の軸方向可動ストロー
クをδ1、メインフレーム4の内周面43の直径
(D1)とスラストリング4のリング本体41の直径
(d1)との直径クリアランスをδ2(=D1−
d1)、フランジ部62の旋回スクロール32背面に対
する摺接面の外径をL1、リング本体41のメインフレ
ーム4に対する嵌合長さをL2としたとき、スラストリ
ング6の寸法が、以下の式1を満足する範囲内で決定さ
れている。
Description
冷凍サイクルに用いられるスクロール圧縮機に関し、さ
らに詳しくいえば、旋回スクロールの鏡板背面とスラス
トリングとのシール面でのガスリークを低減して、起動
時の安定性を向上させたスクロール圧縮機に関する。
は、密閉容器2内にそれぞれ鏡板311,321に対し
て直立するスクロールラップ312,322を有する固
定スクロール31および旋回スクロール32と、密閉容
器2内を区画するメインフレーム4とを含み、各スクロ
ールラップ312,322同士を噛み合わせることによ
り、内部に密閉作動室33を備えた冷媒圧縮部3が設け
られている。
動機が収納されており、また所定量の潤滑油が貯留され
ている。その電動機の回転駆動軸5は、主軸51がメイ
ンフレーム4の主軸受け部41を介して冷媒圧縮部3に
貫通され、その先端のクランク軸52が旋回スクロール
32の鏡板321背面のボス323に接続される。
イクルで仕事を終えた低圧冷媒は、冷媒吸入管21を経
て密閉作動室33の外周側から吸い込まれ、渦巻きの中
心に行くにしたがって圧縮され、中央に設けられている
吐出口34から高圧冷媒として吐出される。この高圧冷
媒は冷媒通路35を通って電動機室側に運ばれ、冷媒吐
出管22より再び所定の冷凍サイクルへと送り出され
る。
ール32には密閉作動室33内から常に固定スクロール
31とは離反する方向に圧力が加えられる。さらに、そ
の圧力は渦巻きの外周側(低圧冷媒吸込側)から中心に
行くにしたがって低圧から高圧へと移行する圧力勾配と
なるため、旋回スクロール32にその圧力に抗するよう
な背圧をかけて、旋回スクロール32の浮き上がりを防
止する必要がある。
は、圧力勾配に対応した背圧を旋回スクロール32にか
けるため、旋回スクロール32の背面側にスラストリン
グ6を設けて、リング外側を低圧室LR、リング内側を
高圧室HRに区画している。これにより、高圧室HRに
は駆動室内の高圧がかけられるようにし、低圧室LRに
は、それよりも小さい低圧冷媒側の低圧がかけられるよ
うにしている。
など低圧室LRと高圧室HRの圧力差が小さい運転条件
においては、背圧が不十分であるため、旋回スクロール
が傾いてしまい、よってスラストリングが旋回スクロー
ルから離れてしまい、シール構造による圧力差が得られ
なくなるという場合があった。
ためになされたものであって、その目的は、スラストリ
ングを用いて旋回スクロールの鏡板背面に複数の圧力空
間を形成してなるスクロール圧縮機において、旋回スク
ロールの鏡板背面とスラストリングとのシール面でのガ
スリークを低減して、起動時の安定性を向上させたスク
ロール圧縮機を提供することにある。
ため、本発明は旋回スクロールの鏡板背面とメインフレ
ームとの間にスラストリングが介装され、上記スラスト
リングが、上記旋回スクロールの軸方向の可動範囲を規
制するとともに、その一端面が上記旋回スクロールの鏡
板背面と摺接シールすることにより、上記旋回スクロー
ルの鏡板背面を複数の圧力空間に区画するスクロール圧
縮機において、上記スラストリングは、上記メインフレ
ームに摺動可能に嵌合されるリング本体と、同リング本
体の上記旋回スクロール側の一端面側に同リング本体よ
りも大径に形成されたフランジ部とを有し、上記フラン
ジ部の外径をL1、上記リング本体の上記メインフレー
ムに対する軸受長さをL2、上記スラストリングの軸方
向可動ストロークをδ1、上記メインフレームと上記リ
ング本体との間の直径クリアランスをδ2としたとき、
上記スラストリングの自由度が以下の式1を満足するよ
うに設定されていることを特徴としている。
ーク損失の少ない安定した旋回運動が得られる。
場合、上記直径クリアランスδ2が大きくなる可能性が
あるので、上記メインフレームと上記リング本体との間
に、弾性体からなるシールリングを介装してシールを確
保しておくことが好ましい。
て図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の一
実施形態に係るスクロール圧縮機の分解図が示されてい
る。なお、先に説明した図2の従来装置と同一もしくは
同一と見なされる構成要素には、同じ参照符号が用いら
れている。
ロール32、メインフレーム4、回転駆動軸5およびス
ラストリング6がそれぞれ示されており、実際はこれら
が従来例と同様の筒状の密閉容器2(図2参照)内に組
み合わされた状態で収納されている。なお、密閉容器内
には、回転駆動軸5を駆動する電動機(図示しない)が
さらに収納されている。
鏡板311の前面に渦巻状の固定スクロールラップ31
2を有する固定スクロール31と、鏡板321の前面に
渦巻状の旋回スクロールラップ322を有し、背面に回
転駆動軸5のクランク軸42が接続されるボス(凹部)
323を有する旋回スクロール32とを備え、各スクロ
ールラップ312,322同士を噛み合わせることによ
り、内部に密閉作動室33が形成されている。
て旋回スクロール32を回転させることにより、密閉作
動室33の外側に設けられた冷媒吸入孔35から吸入さ
れた冷媒ガスが中央に移動するにつれて圧縮され、固定
スクロール31の中央上部に設けられた冷媒吐出孔31
4から冷媒吐出室→電動機室を経て所定の冷凍サイクル
へと送り出される。
縮部3側)が凹まされ、上記旋回スクロール32の背面
を摺動可能に支持するスラスト受圧面42と、同スラス
ト受圧面42よりもさらに一段凹まされた内周面43と
が設けられている。
のスラスト受圧面42と旋回スクロール32との間に
は、旋回スクロール32の自転を防止するためのオルダ
ムリング8が介装されている。
媒圧縮部側3)と背面側(電動機側)とを貫通する主軸
受け部41が設けられており、この主軸受け部41に電
動機の回転駆動軸5が回転可能に軸支されている。上述
したスラスト受圧面42と内周面43とは、この主軸受
け部41に対して同軸的に凹まされている。
に軸支される主軸51と、上記主軸51の一端側(図1
では上端側)にその軸線に対して偏心配置されたクラン
ク部52とから構成されている。
周面43内に突設され、旋回スクロール32の鏡板背面
に設けられたボス323に嵌合される。この実施形態に
おいて、クランク部52は凸軸となっているが、例えば
U字状の凹軸であってもよい。なお、クランク部52が
凹軸の場合には、これに嵌合されるボス323は凸軸で
あることが好ましい。
と冷媒圧縮部3との間には、スラストリング6が収納さ
れている。スラストリング6は、外周面がメインフレー
ム4の内周面43に沿って、摺動可能に嵌合される筒状
のリング本体61と、上記内周面43の直径よりも大径
な直径を有し、一端面が旋回スクロール32の鏡板背面
に沿って摺接され、他端面がスラスト受圧面42に沿っ
て当接するフランジ部62とを備えている。
と旋回スクロール32の間に介装することにより、スラ
ストリング6の外側には低圧室LRが形成され、内側に
は高圧室が形成される。
室33外側の低圧冷媒空間もしくは冷媒吸入管21(図
2参照)の一部と連通している。高圧室HRは、回転駆
動軸5とメインフレーム4の主軸孔42との隙間および
メインフレーム4の油逃がし孔(図示しない)を介して
電動機室内に連通している。
6の一端にフランジ部62を設けて、フランジ部62が
メインフレーム4のスラスト受圧面42と接触すること
により、その軸方向可動ストロークδ1を規制するタイ
プとなっているが、この場合スラストリング6の軸方向
可動ストロークδ1は、固定式のスラスト受圧面42を
設けた場合の旋回旋回スクロール32の軸方向可動スト
ロークに相当する。
ラストリング6を用いた構成においては、リング本体6
1とメインフレーム4の内周面43との嵌合面でのクリ
アランスをスラスト部での自由度より大きく設定するこ
とが好ましい。
トリング6の軸方向可動ストロークをδ1、メインフレ
ーム4の内周面43の直径(D1)とスラストリング4
のリング本体41の直径(d1)との直径クリアランス
をδ2(=D1−d1)、フランジ部62の旋回スクロ
ール32背面に対する摺接面の外径をL1、リング本体
41のメインフレーム4に対する嵌合長さをL2とした
とき、スラストリング6の寸法が、以下の式1を満足す
る範囲内で決定されている。
ロール32が転覆した場合でも、スラストリング6のシ
ール面から旋回スクロール32が離れることなく、確実
にシール構造を確保でき、起動時の安定性が向上する。
うな条件の下で構成した場合、条件によっては直径クリ
アランスδ2が大きくなることがある。そこで、この実
施形態においては、内周面43の内側に環状のシール溝
44を設けて、このシール溝44に沿って、環状の弾性
体、例えばO(オー)リングからなるシールリング7を
介装して、内周面43とリング本体41との間のシール
性を確保している。
メインフレームと旋回スクロールとの間にスラストリン
グを介装するスクロール圧縮機において、スラストリン
グのフランジ部とリング本体の寸法の最適化を図ること
により、旋回スクロール背面からスラストリングが離れ
るのを効果的に防止することができる。
分解断面図。
Claims (2)
- 【請求項1】 旋回スクロールの鏡板背面とメインフレ
ームとの間にスラストリングが介装され、上記スラスト
リングが、上記旋回スクロールの軸方向の可動範囲を規
制するとともに、その一端面が上記旋回スクロールの鏡
板背面と摺接シールすることにより、上記旋回スクロー
ルの鏡板背面を複数の圧力空間に区画するスクロール圧
縮機において、 上記スラストリングは、上記メインフレームに摺動可能
に嵌合されるリング本体と、同リング本体の上記旋回ス
クロール側の一端面側に同リング本体よりも大径に形成
されたフランジ部とを有し、上記フランジ部の上記旋回
スクロール背面に対する摺接面の外径をL1、上記リン
グ本体の上記メインフレームに対する嵌合長さをL2、
上記スラストリングの軸方向可動ストロークをδ1、上
記メインフレームと上記リング本体との間の直径クリア
ランスをδ2としたとき、上記スラストリングの自由度
が以下の式1を満足するように設定されていることを特
徴とするスクロール圧縮機。 【数1】 - 【請求項2】 上記メインフレームと上記リング本体と
の間には、弾性体からなるシールリングが介装されてい
る請求項1に記載のスクロール圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001095529A JP4488149B2 (ja) | 2001-03-29 | 2001-03-29 | スクロール圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001095529A JP4488149B2 (ja) | 2001-03-29 | 2001-03-29 | スクロール圧縮機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002295379A true JP2002295379A (ja) | 2002-10-09 |
JP4488149B2 JP4488149B2 (ja) | 2010-06-23 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4488149B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005083290A (ja) * | 2003-09-10 | 2005-03-31 | Fujitsu General Ltd | スクロール圧縮機 |
JP2010236441A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Hitachi Ltd | 多段スクロール昇圧装置 |
-
2001
- 2001-03-29 JP JP2001095529A patent/JP4488149B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010236441A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Hitachi Ltd | 多段スクロール昇圧装置 |
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