JP2002294186A - 感圧接着シート - Google Patents

感圧接着シート

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JP2002294186A
JP2002294186A JP2001096439A JP2001096439A JP2002294186A JP 2002294186 A JP2002294186 A JP 2002294186A JP 2001096439 A JP2001096439 A JP 2001096439A JP 2001096439 A JP2001096439 A JP 2001096439A JP 2002294186 A JP2002294186 A JP 2002294186A
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cationic
pressure
adhesive layer
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JP2001096439A
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English (en)
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Hiroyasu Tachibana
宏泰 立花
Mikiko Ishizaki
美紀子 石崎
Hideaki Suzuki
英明 鈴木
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Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インクジェットプリンター適性に優れ、特に印
字のにじみが少なく、印字の耐水性に優れ、かつ親展葉
書用紙等としての接着性、再剥離性(感圧接着面同士を
強圧で接着でき、手で一度剥離した後には接着面同士を
圧着しても接着しない特性)を満足する感圧接着シート
を提供する。 【解決手段】基材シートの少なくとも一方の面に接着剤
層を有し、該接着剤層が、接着剤層同士を対向させた状
態で強圧処理することにより接着でき、その接着剤層同
士は剥離可能である感圧接着シートであり、該接着剤層
が、ノニオン性またはカチオン性を示す高分子樹脂を含
有する接着剤、カチオン基および/またはカチオン基と
成り得る官能基を有する化合物、接着力コントロール剤
を含有する接着剤層であり、接着剤層表面の水滴下10
秒後の接触角が100°以下であることを特徴とする感
圧接着シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三つ折りもしくは
2つ折り葉書やカード等の各種システムに用いられる感
圧接着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、郵便法の改正に伴い必要情報を記
録したシートを二つ折り、または三つ折りに折り畳み、
親展性を持つ葉書システムが実用化され普及している。
このような親展性を持つ葉書の基材シートに設けられた
接着剤層は常温、常圧では接着性がなく、接着剤層同士
を対向させた状態で500Kg/cm2程度に加圧する
ことにより接着性を示し、且つ接着後は再剥離すること
が可能な接着剤層を有する感圧接着シート(以下、代表
的な例である親展葉書用紙ともいう)が使用される。
【0003】親展葉書用紙は特開平7−276858号
公報、特開平9−71758号公報に記載されているよ
うに接着剤層面に葉書として定形事項を印刷した後、同
層に宛名や個人情報等の秘密にしたい情報をレーザープ
リンターで印字し、秘密情報が外部から見えないように
接着剤層同士が対向するように折り畳み、ドライシーラ
ーで加圧積層して親展葉書となる。親展葉書は受取人が
該接着剤層を元のように剥離することにより情報を見る
ことができ、一旦剥離すると常温、常圧では該接着剤層
面は接着性がないので剥離前の状態にはならない葉書で
ある。
【0004】当初、上記のような親展葉書用紙の加工は
規模の比較的大きな印刷会社により、親展葉書用紙に定
形印刷、レーザープリンターで印字、ドライシーラーで
圧着し、発送されていた。近年では、印字方式がレーザ
ープリンター方式から大量に処理することの出来る乾燥
設備を備えたインクジェットプリンター方式に変化しつ
つあり、規模の比較的小さな印刷会社でも行えるように
なってきている。
【0005】インクジェット方式は、種々の方式により
インクの微少液滴を飛翔させて紙等の記録シートに付着
させ、画像、文字等の記録を行うものである。通常、記
録シートには印字ドットの濃度が高いこと、色調が明る
く鮮やかであること、色の沈みがないこと、インクの吸
収が早くて印字ドットが重なった場合においてもインク
が流れ出したり滲んだりせず、横方向への拡散の少ない
ことが要求されている。
【0006】インクジェットプリンターは一般にアニオ
ン系染料インクを使用しているため、通常の親展葉書用
紙に印字すると印字の耐水性が悪く、水により流れ落ち
てしまう。そのため親展葉書用紙をインクジェット印字
対応用紙にするため、基材シートと接着剤層の間にカチ
オン性の化合物の下塗り層を設けたり、接着剤層に、カ
チオン性コロイダルシリカ、又はカチオン性の化合物を
含有せしめる等の改良が検討されているが、接着剤層の
機能を保ちつつ、インクジェット記録適性を付与するこ
とは困難であった。
【0007】上記課題は記録用のインクを耐水性のある
顔料系インクに変更することで解決したと思われていた
が、顔料系インクは高速印字を行うとインクの流動性が
悪く、染料系インクに比べて比較的乾燥しやすいため、
ノズル詰まりが頻繁に発生する等の問題があり、その対
策としてライン速度を染料系インクと比較して1/3〜
1/4程度で印字しており、高速インクジェットプリン
ターの性能が充分発揮されていないのが現状である。
【0008】また、特開平09−39378号公報に
は、感圧接着剤層に4級アンモニウム塩あるいは3級ア
ミノ基を有するカチオン性化合物を配合した感圧接着シ
ートが提案されているが、配合するカチオン性化合物に
よって接着剤中に含まれる感圧接着剤が不安定となり、
加圧時に十分な接着力、或いは再剥離性が得られない等
の不都合が生じていた。さらに、特開平9−71758
号公報には、疑似接着剤に弱カチオン性のポリアミド系
樹脂を配合した感圧接着シートが提案されているが、カ
チオン性が弱く、インクジェット記録画像の十分な耐水
性が得られない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、イン
クジェットプリンター適性に優れ、特に印字のにじみが
少なく、印字の耐水性に優れ、かつ親展葉書用紙等とし
ての接着性、再剥離性(感圧接着面同士を強圧で接着で
き、手で一度剥離した後には接着面同士を圧着しても接
着しない特性)を満足する感圧接着シートを安価に提供
することにある。
【0010】
【発明が解決しようとする手段】本発明者等は、上記の
課題を解決するために鋭意研究を行った結果、ノニオン
性またはカチオン性を示す接着剤に、カチオン基および
/またはカチオン基と成り得る官能基を有する化合物
(本発明では両者を合わせてカチオン性化合物とも言
う)、接着力コントロール剤を含有せしめ、接着剤層表
面の水滴下10秒後の接触角を100°以下に調整する
ことにより、インクジェット適性と親展葉書用紙として
の接着適性を両立させた感圧接着シートを得ることが出
来た。
【0011】本発明は下記の態様を含む。 [1]基材シートの少なくとも一方の面に接着剤層を有
し、該接着剤層が、接着剤層同士を対向させた状態で強
圧処理することにより接着でき、その接着剤層同士は剥
離可能である感圧接着シートにおいて、該接着剤層が、
ノニオン性またはカチオン性を示す高分子樹脂を含有す
る接着剤、カチオン基および/またはカチオン基と成り
得る官能基を有する化合物、接着力コントロール剤を含
有する接着剤層であり、接着剤層表面の水滴下10秒後
の接触角が100°以下であることを特徴とする感圧接
着シート。インクジェット印字濃度が高くなるので好ま
しい。 [2]接着剤が、乳化剤としてノニオン系界面活性剤を
用い、2種以上の異なるアクリルモノマーを共重合した
アクリル系樹脂である[1]に記載された感圧接着シー
ト。カチオン性化合物との混和性が優れるので好まし
い。
【0012】[3]接着剤が、水酸基を有し、さらに重
合性基を有するモノマーを共重合したアクリル系樹脂で
ある[1]または[2]に記載された感圧接着シート。
この態様は印字濃度が高くなり、カチオン性化合物との
混和性が優れるので好ましい。 [4]接着剤が、カチオン基および/またはカチオン基
と成り得る官能基並びに重合性基を有するモノマーから
選択される少なくとも1種のカチオン性モノマーを共重
合したアクリル系樹脂である[1]、[2]または
[3]に記載された感圧接着シート。この態様は印字濃
度が高くなり、カチオン性化合物との混和性が優れるの
で好ましい。 [5]接着剤が、カチオン基および/またはカチオン基
と成り得る官能基と重合性基を有する化合物から選択さ
れる少なくとも1種のカチオン性モノマー、並びに水酸
基を有し、さらに重合性基を有するモノマーを共重合し
たアクリル系樹脂である[1]乃至[4]のいずれか一
項に記載された感圧接着シート。この態様は、印字濃度
が高くなり、カチオン性化合物との混和性が優れるので
好ましい。 [6]カチオン基および/またはカチオン基と成り得る
官能基を有する化合物が1級アミノ基またはその付加塩
類、2級アミノ基またはその付加塩類を有する化合物か
ら選択される少なくとも1種である[1]乃至[5]の
いずれか一項に記載された感圧接着シート。この態様は
印字耐水性の向上に効果がある。 [7]2級アミノ基またはその付加塩類を有するカチオ
ン基および/またはカチオン基と成り得る官能基を有す
る化合物がジアリルアミンと(メタ)アクリルアミドの
共重合体またはその付加塩類である[6]に記載された
感圧接着シート。この態様は印字耐水性の向上に効果が
ある。本発明でカチオン基および/またはカチオン基と
成り得る官能基を有する化合物(両者を含めてカチオン
性化合物とも言う)とは、低分子から高分子までを含む
有機物である。本発明で接着剤とは接着剤層同士を接着
させる高分子樹脂である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に用いる感圧接着シート
は、基材シートの少なくとも一方の面に設けられた接着
剤層が、加圧する前の常温、常圧では接着性を示さず、
且つ、接着剤層同士を対向させた状態で、500Kg/
cm2程度に加圧処理をすることにより接着でき、その
接着面は手で剥離可能である接着剤層(この面を再剥離
面とも言う)を有する。一度剥離すると接着剤層同士を
重ねて手で圧着しても接着しない。即ち、基材シート
の片面にのみ、再剥離性を有する接着剤層表面(以下、
再剥離面とも称する)を形成する構成、基材シートの
両面に再剥離性を有する接着剤層(再剥離面)を形成す
る構成、基材シートの片面に再剥離性の接着剤層(再
剥離面)を設け、他の面に再剥離性のない面(以下、永
久接着面とも称する)とする構成等が含まれる。
【0014】なお、再剥離面、永久接着面ともに、常
温、常圧では接着性を示さず、ドライシーラー等で50
0Kg/cm2程度(300Kg/cm〜700Kg
/cm )に加圧積層することにより接着するが、この
ような接着剤層は、接着剤と接着力コントロール剤の配
合量などで接着力を調節する。例えば、再剥離面に、秘
密を必要とする情報を設けた後、その情報が隠れるよう
にシートを折り畳み、或いは別のシートを重ね合わせ、
再剥離性の接着剤層同士が対向するようにして加圧処理
することにより、内部に情報を持つ積層シート(例えば
親展葉書、くじ等)となる。
【0015】本発明は、接着剤層中にノニオン性または
カチオン性を示す高分子樹脂を含有する接着剤、カチオ
ン基および/またはカチオン基と成り得る官能基を有す
る化合物、接着力コントロール剤を含み、接着剤層表面
の水滴下10秒後の接触角が100°以下であることに
大きな特徴がある。
【0016】上記接着剤層を塗工した本発明の感圧接着
シートは、接着剤層表面に水を滴下し、10秒後の接触
角が100°以下であることが非常に重要である。因み
に、接触角が100°を越えると、インクジェットプリ
ンターで使用されるインクの濡れが悪くなり、インクド
ットが広がらず、印字濃度が低下してしまう。接触角は
好ましくは95°以下、より好ましくは90°以下で、
下限は特にないが10°以上が好ましい。この接触角を
調節する方法としては、接着剤、カチオン性化合物、接
着力コントロール剤等の種類、配合量、塗布量、乾燥条
件、表面平滑性を適切な範囲に適宜調節することにな
る。特に、接着剤樹脂への親水性の付与、例えば、水酸
基を有し、さらに重合性基を有するモノマーおよび/ま
たはカチオン性モノマーの共重合体や、カチオン基およ
び/またはカチオン基と成り得る官能基を有する化合物
の配合量を増加させると、接触角が低下し、印字濃度を
高くすることができるので好ましい。
【0017】本発明に用いる接着剤は、組成は特に限定
されず、変性天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ア
クリロニトリル−ブタジエンゴム、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、塩化ビニ
ル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等が例示できる。これ
らの樹脂は通常アニオン性であり、またインクジェット
用インクの染料もアニオン性であるため、接着剤樹脂と
インクジェット染料が反発しあい、染料の定着性、耐水
性、非転写性不良(印字が重ねた方の接着剤層面に転移
すること)を引き起こすものと推定される。染料のアニ
オン性より、耐水性付与にはカチオン基および/または
カチオン基と成り得る官能基を有する化合物の配合が必
要であるが、アニオン性染料と反発せず、カチオン基お
よび/またはカチオン基と成り得る官能基を有する化合
物を配合した際に凝集を起こさない接着剤、即ちノニオ
ン性またはカチオン性を示す接着剤が必須である。
【0018】ノニオン性またはカチオン性を示す接着剤
としては、例えば、上記樹脂を重合する際に乳化剤とし
てノニオン系界面活性剤やカチオン系界面活性剤を用い
て重合した接着剤が挙げられる。ここで、ノニオン系界
面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック
ポリマー、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、親水基と疎水基を有する界面活性剤であって、さら
に分子中に炭素−炭素二重結合を有するノニオン系の反
応性界面活性剤等が挙げられる。ここで炭素−炭素二重
結合としては、例えば、(メタ)アリル基、1−プロペ
ニル基、2−メチル−1−プロペニル基、(メタ)アク
リロイル基等の官能基が挙げられる。該反応性界面活性
剤の具体例としては、例えば、前記官能基を分子中に少
なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル、前記官能基を
分子中に少なくとも1つ有するポリオキシプロピレンア
ルキルエーテル、前記官能基を分子中に少なくとも1つ
有するポリオキシプロピレンアルキルフェニルエーテ
ル、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオ
キシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体ア
ルキルエーテル、前記官能基を分子中に少なくとも1つ
有するポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロッ
ク共重合体アルキルフェニルエーテル、前記官能基を分
子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレンランダム共重合体アルキルエーテル、前
記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンランダム共重合体アルキル
フェニルエーテル等が使用できる。これらのノニオン系
界面活性剤は、単独または2種以上を混合して用いるこ
とができる。また、これらノニオン系界面活性剤の接着
剤中の配合割合は、0.01〜5重量%、好ましくは
0.05〜2重量%である。
【0019】ノニオン性を示す接着剤のうち、アクリル
系接着剤は、接着適性とインクジェット適性のバランス
がとり易く、好ましく使用される。特に、水酸基を有
し、さらに重合性基を有するモノマーを共重合したアク
リル系接着剤は、親水性が比較的高く、インクジェット
印字濃度を高くすることができるので、好ましい態様の
一つである。ここで、水酸基を有し、さらに重合性基を
有するモノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシ−n−プロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシイソプロピル(メ
タ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、
グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ
アリルエーテル、トリメチロールプロパンモノアリルエ
ーテル、アリルアルコール等が挙げられる。これらの水
酸基を有し、さらに重合性基を有するモノマーは、単独
または2種以上を混合して用いることができる。アクリ
ル系接着剤の全使用モノマー中に占める該モノマーの配
合割合は、好ましくは0.1〜30重量%、より好まし
くは1〜20重量%である。
【0020】また、接着剤を構成する共重合可能なその
他のモノマー(以後その他のモノマー(*1)とも称す
る)としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メ
タ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n
−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)ア
クリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、
(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸−2
−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メ
タ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロ
ヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アク
リル酸ベンジル、エチレン、プロピレン、スチレン、α
−メチルスチレン、ブタジエン、イソプレン、ビニルト
ルエン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサティ
ック酸ビニル、酢酸アリル、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシ
メチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)ア
クリルアミド、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレ
イン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、ビニ
ルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソ
ブチルエーテル等が挙げられる。これらその他のモノマ
ーの配合割合は、70〜99.9重量%、好ましくは8
0〜99重量%である。ここで、接着剤のガラス転移温
度は、適度な接着力を確保するため、−60〜20℃が
好ましく、−55〜−20℃がさらに好ましい。
【0021】なお、重合の際には重合開始剤を用いるの
が好ましく、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリ
ウム等の過硫酸塩、2,2’−ジアミジノ−2,2’−
アゾプロパンジ塩酸塩、アゾビスイソブチロニトリル等
のアゾ化合物、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメン
ハイドロパーオキサイド、過酸化水素等の過酸化物が例
示できる。また、公知のレドックス系開始剤、例えば過
硫酸カリウムと亜硫酸水素ナトリウムまたは3級アミン
との組合せ等を用いることもできる。重合は、通常10
〜100℃、好ましくは40〜90℃で、3〜20時間
程度行われる。この重合反応は窒素ガス等の不活性ガス
の雰囲気中で行うのが好ましい。接着剤中の重合開始剤
の配合割合は、0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜
3重量%である。
【0022】また、カチオン性を示す接着剤としては、
ノニオン性を示す接着剤と同様に組成は特に限定され
ず、変性天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリ
ロニトリル−ブタジエンゴム等の合成ゴム、エチレン−
酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、
塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等を重合する
際に乳化剤としてカチオン系界面活性剤を用いて重合し
た接着剤や、ノニオン系界面活性剤および/またはカチ
オン系界面活性剤を用いてカチオン基および/またはカ
チオン基と成り得る官能基を有するカチオン性モノマー
を共重合した接着剤等が挙げられる。
【0023】ここで、カチオン系界面活性剤としては、
ココナットアミンアセテート、ステアリルアミンアセテ
ート等のアルキルアミン塩やラウリルトリメチルアンモ
ニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウム
クロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ア
ルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド等の4
級アンモニウム塩が挙げられ、単独または2種以上を混
合して用いることができる。これらカチオン系界面活性
剤の接着剤中の配合割合は、0.01〜5重量%、好ま
しくは0.05〜2重量%である。また、カチオン性モ
ノマーとは、カチオン基および/またはカチオン基と成
り得る官能基並びに重合性の官能基を含んで成る化合物
である。カチオン基と成り得る官能基とは酸等と反応し
てカチオン基を生じる官能基であり、例えば、1級、2
級、3級アミノ基、ピリジル基等であり、カチオン基と
は4級アンモニウム基、ピリジニウム基等である。
【0024】これらカチオン性モノマーとしては、モノ
アリルアミン、モノアリルアミン付加塩類、ジアリルア
ミン、ジアリルアミン付加塩類、(メタ)アクリル酸エ
ステルの1級アミン類およびその付加塩類、(メタ)ア
クリル酸エステルの2級アミン類およびその付加塩類、
(メタ)アクリル酸エステルの3級アミン類およびその
付加塩類、(メタ)アクリル酸エステルの4級アンモニ
ウム塩類、(メタ)アクリル酸ピリジルアルキルエステ
ル類およびそのピリジニウム塩類、(メタ)アクリル酸
ピリジルアルキルエステルのN−置換ピリジニウム塩
類、ビニルピリジン類およびそのピリジニウム塩類等が
挙げられる。特に、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノ
エチルおよびその付加塩類、(メタ)アクリル酸ジエチ
ルアミノエチルおよびその付加塩類、(メタ)アクリル
酸ジブチルアミノエチルおよびその付加塩類、(メタ)
アクリル酸ジメチルアミノプロピルおよびその付加塩
類、(メタ)アクリル酸メチルエチルアミノエチルおよ
びその付加塩類、(メタ)アクリル酸エチルブチルアミ
ノエチルおよびその付加塩類、(メタ)アクリル酸エチ
ルベンジルアミノエチルおよびその付加塩類、(メタ)
アクリル酸ジメチルアミノエチルベンジルおよびその付
加塩類、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピルエ
ピクロルヒドリンおよびその付加塩類、(メタ)アクリ
ル酸ピリジルエチルおよびその付加塩類、(メタ)アク
リル酸ピリジルプロピルおよびその付加塩類、(メタ)
アクリル酸ピリジルブチルおよびその付加塩類、(メ
タ)アクリル酸メチルピリジニウムエチルクロリド、
(メタ)アクリル酸メチルピリジニウムエチルブロミ
ド、(メタ)アクリル酸ブチルピリジニウムエチルクロ
リド、(メタ)アクリル酸メチルピリジニウムプロピル
クロリド、(メタ)アクリル酸ベンジルピリジニウムエ
チルクロリド、ビニルピリジンおよびその付加塩類、N
−メチルビニルピリジニウムクロリド、N−エチルビニ
ルピリジニウムクロリド、N−フェニルビニルピリジニ
ウムクロリド、モノアリルアミンおよびその付加塩類、
ジアリルアミンおよびその付加塩類等が好ましく用いら
れる。なお、上記の付加塩類としては塩酸塩、臭化水素
酸塩、ヨウ化水素酸塩、スルホン酸塩、p−トルエンス
ルホン酸塩が挙げられる。その中でも、1級アミノ基ま
たはその付加塩類を有するカチオン性モノマーおよび2
級アミノ基またはその付加塩類から選択された少なくと
も1種のカチオン性モノマーを前記その他のモノマー
(*1)と共重合させたものが印字の耐水性、耐熱性、
耐摩擦性の点から好適である。
【0025】また、カチオン性を示す接着剤を重合する
為に使用するカチオン性モノマーの割合は、好ましくは
0.1〜20重量%、より好ましくは0.5〜10重量
%である。全使用モノマー中に占める前記その他のモノ
マー(*1)の割合は、好ましくは80〜99.9重量
%、より好ましくは90〜99.5重量%である。カチ
オン性を示す接着剤もノニオン性を示す接着剤と同様の
手法を用いて重合される。
【0026】次に、再剥離面の接着剤層中の接着剤配合
量は、好ましくは固形分重量が15〜60重量%程度で
ある。15重量%未満の場合、接着剤層の接着強度が弱
くなり過ぎる恐れがあり、60重量%を越えると、接着
剤層中の接着力コントロール剤の1種である顔料を被覆
してしまいインク吸収性が低下し、インクジェット適性
が低下する恐れがある。一方、永久接着面の接着剤配合
量は、好ましくは固形分重量で30〜70重量%程度で
ある。因みに30重量%未満では再剥離性を示してしま
い、70重量%を越えるとブロッキングが生じ易くな
る。
【0027】本発明に用いるカチオン基および/または
カチオン基と成りうる官能基を有する化合物(即ち、カ
チオン性化合物)としては、特に限定されず、1級アミ
ノ基またはその付加塩類、2級アミノ基またはその付加
塩類、3級アミノ基またはその付加塩類、4級アンモニ
ウム塩、(メタ)アクリル酸エステルの1級アミン類お
よびその付加塩類、ジアリルアミン、ジアリルアミン付
加塩類、(メタ)アクリル酸エステルの2級アミン類お
よびその付加塩類、(メタ)アクリル酸エステルの3級
アミン類およびその付加塩類、(メタ)アクリル酸エス
テルの4級アンモニウム塩類、(メタ)アクリル酸ピリ
ジルアルキルエステル類およびそのピリジニウム塩類、
(メタ)アクリル酸ピリジルアルキルエステルのN−置
換ピリジニウム塩類、ビニルピリジン類およびそのピリ
ジニウム塩類等が挙げられる。これらを表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】特に、1級アミノ基またはその付加塩類お
よび/または2級アミノ基またはその付加塩類を有する
カチオン基および/またはカチオン基と成り得る官能基
を有する化合物が好ましい。モノアリルアミン、モノア
リルアミン付加塩類、(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルの1級アミン類、(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルの1級アミン付加塩類、これらの化合物から誘導さ
れる1級アミノ基を含有する誘導体や、これらを含むオ
リゴマーおよびポリマーおよび/またはジアリルアミ
ン、ジアリルアミン付加塩類、(メタ)アクリル酸アル
キルエステルの2級アミン類、(メタ)アクリル酸アル
キルエステルの2級アミン付加塩類、これらの化合物か
ら誘導される2級アミノ基を含有する誘導体、これらを
含むオリゴマーおよびポリマー等が挙げられる。特にジ
アリルアミンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体
が好ましい。ジアリルアミンと(メタ)アクリルアミド
の共重合体がさらに好ましい。なお、上記の付加塩類と
しては塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、スルホ
ン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩が挙げられる。
【0030】カチオン基および/またはカチオン基と成
り得る官能基を有する化合物をポリマーとして使用する
場合、該ポリマー中に占めるカチオン基および/または
カチオン基と成り得る官能基を有するモノマーの割合
は、10重量%以上、好ましくは20重量%以上であ
る。重合反応は上記カチオン基および/またはカチオン
基と成り得る官能基を有する化合物を含む水溶液に前記
その他のモノマー(*1)を連続的に添加することによ
って行われる。添加速度は等速でも非等速でも良く、添
加時間は通常3〜20時間の範囲である。重合反応にあ
たっては、濃度が1〜80重量%となるようにするのが
好ましく、5〜50重量%となるようにするのがより好
ましい。
【0031】なお、重合の際には接着剤を重合するのと
同様に重合開始剤を用いるのが好ましく、例えば過硫酸
アンモニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、2,2’
−ジアミジノ−2,2’−アゾプロパンジ塩酸塩、アゾ
ビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、ジ−t−ブチ
ルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、過
酸化水素等の過酸化物が例示できる。また、公知のレド
ックス系開始剤、例えば過硫酸カリウムと亜硫酸水素ナ
トリウムまたは3級アミンとの組合せ等を用いることも
できる。重合開始剤はカチオン性化合物を含む水溶液に
予め添加しておいてもよいし、その他のモノマー(*
1)と同時に、連続的に系中へ添加していってもよい。
【0032】重合は、通常10〜100℃、好ましくは
40〜90℃で、3〜20時間程度行われる。この重合
反応は窒素ガス等の不活性ガスの雰囲気中で行うのが好
ましい。本発明では、このような重合反応を行うにあた
って、反応系に次亜リン酸またはその塩を重合度調整剤
として存在させることが好ましい。次亜リン酸はHPH
22で表される一塩基酸であり、遊離酸のほか、ナトリ
ウム塩、リチウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、ア
ミン塩等が使用できる。また水和物であっても差し支え
ない。これらの次亜リン酸およびその塩は、それぞれ単
独で用いることもできるし、2種以上組合せて用いるこ
ともできる。
【0033】次亜リン酸またはその塩の使用量は、使用
するモノマーの合計モル数を基準として、0.01〜3
モル%の範囲が好ましく、さらには0.02〜2モル%
の範囲がより好ましい。次亜リン酸またはその塩を添加
するにあたっては、重合開始剤と同様にカチオン性化合
物を含む水溶液に予め添加しておいてもよいし、その他
のモノマー(*1)と同時に、連続的に系中へ添加して
いってもよい。
【0034】さらに本発明の重合反応においては、キレ
ート剤、例えばエチレンジアミン四酢酸、ヒドロキシエ
チルエチレンジアミン三酢酸、ヒドロキシエチルエチレ
ンジアミン二酢酸等、あるいはそれらのアルカリ金属塩
やアンモニウム塩を必要に応じて用いることができる。
すなわち、金属イオン、特に遷移金属イオンが、重合系
内に共存あるいは混入するような場合、これらのイオン
は、得られる水溶性共重合体の好ましからざる粘度低下
を引き起こすため、こういう阻害因子を除く目的で、キ
レート剤を重合系内に添加するのも有効である。
【0035】キレート剤を用いる場合、その使用量は特
に限定されないが、その効果を有効に発揮させるために
は、使用する全モノマー重量を基準として、50ppm
以上用いるのが好ましい。キレート剤の量の上限は任意
であり、悪影響の出ない範囲で相当量用いることができ
るが、経済性等を考慮すると、使用する全モノマー重量
を基準として、5000ppm程度までで充分である。
【0036】キレート剤を用いる場合も、重合開始剤や
次亜リン酸またはその塩と同様に、カチオン性化合物を
含む水溶液に予め添加しておいてもよいし、その他のモ
ノマー(*1)と同時に、連続的に系中へ添加していっ
てもよい。好ましいカチオン性化合物の形態は、有機溶
媒溶液、水溶液等の溶液であってもよいが、通常、水性
エマルションの形態である。カチオン性化合物の水性エ
マルションは、乳化重合により得ることができる。乳化
重合では、通常、重合安定性を付与するために界面活性
剤が使用されるが、該界面活性剤は接着力を低下させる
原因となるため、必要最小限の使用が好ましい。また、
接着力を低下させないため、界面活性剤を用いない方法
によりカチオン性共重合体の水性エマルションを製造す
ることもできる。このような方法としては、例えば、有
機溶媒中でモノマーを重合した後、水を必要量投入し、
その後重合に使用した有機溶媒を例えば減圧留去等によ
り除去し、水性エマルションを得る転相乳化法が挙げら
れる。
【0037】本発明に用いるカチオン性化合物の配合量
は、接着剤層固形分に対して1〜70重量%が好まし
く、5〜50重量%がより好ましい。因みに、配合量が
1重量%未満であると、接着力が強くなり過ぎ、インク
ジェット印字した後、圧着し、再剥離すると非印字面に
印字が転移したり、耐水性およびインク吸収性が十分で
なくなる恐れがあり、配合量が70重量%を越えると、
加圧処理の際の接着力が低下し、感圧接着シートとして
の機能が損なわれる恐れがあり、また印字の密着性や印
字の耐水性も劣る傾向になる。
【0038】接着力コントロール剤としては、無機及び
有機顔料等が使用できる。例えば、酸化亜鉛、酸化チタ
ン、ゼオライト、炭酸カルシウム、クレー、酸化アルミ
ニウム、小麦デンプン(糊化してないもの)、シリカ、
アルミナ、γ−アルミナ、コロイダルシリカ、アルミノ
シリケート、プラスチックピグメント、またポリエチレ
ン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素系樹脂等が挙げら
れる。その中でも、小麦デンプン、シリカ等が接着力の
コントロールに適しており、好適に用いられる。
【0039】また、小麦デンプンはブロッキング防止の
目的でスペーサー的に使われる。シリカはインク受容性
に優れるので、印刷適性、インクジェット記録適性を改
善するので好ましい。フッ素系樹脂はインクの滲みを防
止する効果が高い。さらに酸化チタンは隠蔽効果が高
く、シリカと混合することにより隠蔽効果が高くなる。
接着力コントロール剤は、このような無機又は有機顔料
を併用することが好ましい。なお、無機又は有機顔料の
粒径としては1〜50μm程度のものが好ましい。接着
力コントロール剤には加圧下で接着剤層面が接着し、一
度剥離した後には接着しないように調整する効果があ
る。
【0040】基材シートと接着剤層との密着性を向上さ
せるためにバインダー樹脂を配合することもできる。こ
こで、バインダー樹脂としては特に限定されないが、ス
チレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−
アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酸化デンプン等
のデンプン類(糊化したもの)等が挙げられる。インク
ジェット適性を高めるために接着剤層の中からアニオン
性を示す成分を除いた場合、基材シートと接着剤層との
密着性が悪くなるが、1分子内にカチオン性官能基およ
びアニオン性官能基を有する両性樹脂をバインダーとし
て配合することにより飛躍的に密着性を改善することが
できる。前記両性樹脂は、種々の顔料との混和性が良
く、かつ顔料との強い接着性を示すので、形成した接着
剤層の密着性が改良できるものと思われる。
【0041】この両性樹脂とは、1分子内にカチオン性
官能基とアニオン性官能基を併せもつものであり、例え
ば、特開昭54−30910号公報(紙塗被用組成物、
特にオフセット印刷における多色印刷時のインク転移性
を改善した組成物を提供する。1分子中にアミノ基とカ
ルボン酸の両方を含むラテックスが記載されている)、
特開昭63−90521号公報(不純物含有量の少ない
両性重合体粒子の製造方法を提供する。低級アルコール
中でエチレン系不飽和アミンモノマー、エチレン系不飽
和カルボン酸モノマー、ノニオン性エチレン系不飽和ア
ミドモノマーをラジカル重合させる方法が記載されてい
る)、特開平10−279639号公報(良好な不透明
度、白色度を示し、吸水性やインク転移性等の印刷適性
に優れ、しかも製造時の重合安定性がよく、品質も一様
であって、紙塗工用組成物として有用な両性中空重合体
粒子を提供する。酸性基含有モノマーを含む共重合体
からなる芯重合体、該芯重合体を包囲する中間層重合
体、該中間層重合体を包囲する外層重合体の少なくと
も3層からなる多層構造を有し、かつ、芯重合体中の酸
性基の中和反応によって形成されたボイドを有し、さら
に、重合後にpH3〜8の範囲でカチオン性を示す反応
基が導入されてなる両性中空重合体粒子が記載されてい
る)、特開平10−36471号公報(簡単な工程によ
り両性ポリウレタン水分散液を得ることができる製造方
法を提供する。ポリオール化合物、ポリイソシアネート
化合物、および2個以上の活性水素とカルボキシル基を
有する化合物を、イソシアネート基過剰にて反応させて
イソシアネート基含有プレポリマーとし、次いで2個以
上の活性水素と3級アミノ基を有する化合物を反応させ
た後、水に分散する。カルボキシル基を有する化合物と
3級アミノ基を有する化合物を順序を入換えて反応させ
ても同様の効果が得られる製造方法が記載されている)
等に記載されている方法によって製造することができ
る。
【0042】更に、接着剤層用塗液中に両性樹脂を含有
させると、界面活性剤としての作用が少なく、比較的低
発泡性、幅広いpH領域で安定、及びカチオン性ポリマ
ーとの相溶性もよく溶媒ショックを起こさない等、塗液
調製が容易となる。
【0043】なお、本発明に用いる両性樹脂の配合量
は、接着剤層固形分に対して40重量%以下であり、1
〜30重量%が好ましい。因みに、配合量が40重量%
を越えると、加圧処理の際の接着力が低下し、感圧接着
シートとしての機能が損なわれる恐れがあり、またイン
クジェット印字の耐水性も劣る傾向になる。
【0044】なお、三つ折りに折り畳むタイプの葉書
(以下、三つ折り葉書ともいう)の場合、永久接着面の
接着剤層も葉書の表面を形成することがあるので、その
接着剤層中にも両性官能基を有する化合物を含有させ、
インクジェット記録適性を付与することが好ましい。
【0045】更に、接着剤層には、カルボキシメチルセ
ルロース、カゼイン、デキストリン、デンプン、変性デ
ンプン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコ
ール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸、ポリ
アクリルアミド、アクリル酸アルキルエステル系共重合
体、ウレタン系共重合体等の親水性高分子を配合する
と、接着剤層と基材との密着性やカチオン性化合物との
混和性が改善されるので好ましい。親水性高分子を配合
する場合、接着剤層固形分の10重量%以下にすること
が好ましい。10重量%を超えての配合は、塗液の粘度
上昇および接着性が低下する恐れがある。
【0046】なお、接着剤層には、添加剤として顔料分
散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型
剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、紫外線吸収剤、帯電防
止剤、カチオン性、ノニオン性または両性の界面活性
剤、酸化防止剤、防腐剤、耐水化剤、特開平5−295
335号公報(接着性、再剥離性、耐ブロッキング性、
印刷適性、水性インキ受理性、表面の風合い等の特性を
兼ね備えたコールドシール接着剤組成物を提供する。ゴ
ムラテックスと保護コロイド系アクリル共重合エマルジ
ョンとを混合してなる接着剤ベースか、アクリル変性ゴ
ムラテックスからなる接着剤ベースと、充填剤とを主成
分とし、上記接着剤ベース100重量部に対し上記充填
剤が5〜90重量部含有されているコールドシール接着
剤組成物。保護コロイド系接着剤を用いる理由は、保
護コロイドによる親水基の導入によって得られる組成物
の紙面へのアンカーリング性が向上する、保護コロイ
ドのガラス転移温度が高いので表面硬度が硬くなって耐
ブロッキング性が向上する、塗膜表面が乾燥時に造膜
不良を起こしてフィルム化せず、インキ受理性や印刷適
性が向上するものであり、上記保護コロイド系アクリル
共重合エマルジョンは、モノマー組成を調整することに
より、その最低造膜温度が90℃以上となるように設定
することが好適であると記載されている)に記載の最低
造膜温度90℃以上の樹脂などが適量配合できる。
【0047】本発明に用いる基材シートについては特に
限定するものではないが、上質紙、中質紙、アート紙、
コート紙等の紙類、合成紙、合成樹脂フィルム、金属
箔、不織布等を用いられることがあり、これらは積層さ
れたり、表面処理されたりしたものを用いてもよい。そ
の中でも、紙類が安価なため好ましく使用される。勿
論、紙類には古紙パルプを含んでいても良く、抄紙方法
等も特に限定するものではない。
【0048】また、接着剤層塗工後の巻き取りにおい
て、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法 N
o.37−81法に規定される巻硬さの標準偏差が5K
gf・m以下であることが好ましい。巻硬さの標準偏差
の最大値が5Kgf・mを超えると、接着剤層を塗工し
た際、不必要な紙の変形が起こり、左右で紙の寸法が異
なり、このような巻き取りを、フォーム印刷機を使って
高速印刷すると、シワが発生したり、見当ズレが発生す
る等トラブルの原因となることがある。
【0049】表面に塗布する場合、塗工方法としては特
に限定するものではないが、各種ブレードコーター、ロ
ールコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、
グラビアコーター、ダイコーター、カーテンコーター等
が用いられる。その中でも、エアーナイフコーター、バ
ーコーター、グラビアコーター等が好ましい。塗工量と
しては2〜30g/m2の範囲であるが、好ましくは3
〜15g/m2の範囲である。
【0050】以下に本発明の実施例を挙げて説明する
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。実
施例において示す「部」及び「%」は特に明示のない限
り重量部及び重量%である。
【0051】
【実施例】実施例1 〔再剥離性接着剤層の形成〕上質紙81.3g/m
2(OKH70,王子製紙社製)の片面に、以下の配合
の再剥離面用塗料をメイヤーバーにて固形あたり10g
/m2塗工し、熱風乾燥機にて100℃の温度で1分間
乾燥した。 「再剥離面用塗料組成」 配合量 ノニオン系界面活性剤を用いて重合した水酸基を含有するアクリル系接着剤(リ カボンドAP−P0022−7,中央理化工業社製,ノニオン系接着剤) 44重量部、 2級アミノ基の塩酸塩を含有する樹脂であるジアリルアミン塩酸塩とアクリルア ミドの共重合体 (スミレーズレジン1001,住友化学工業社製,カチオン基 を有する化合物) 20重量部、 スチレン−ブタジエン共重合体系バインダー(ニッポール Lx−416,日本 ゼオン社製,アニオン性バインダー) 2重量部、 小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉社製,糊化してない澱粉) 5重量部、 沈降性合成シリカ(ミズカシルP−526,水沢化学工業社製)25重量部、 助剤(分散剤,滑剤,消泡剤,濡れ剤) 4重量部。
【0052】〔永久接着性接着剤層の形成〕上記再剥離
面用塗料を塗工した上質紙の反対面に、以下の配合の永
久接着面用塗料をメイヤーバーにて固形あたり10g/
2塗工し、熱風乾燥機で100℃の温度にて1分間乾
燥し感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を
得た。 「永久接着面用塗料配合」 配合量 ノニオン系界面活性剤を用いて重合した水酸基を含有するアクリル系接着剤(リ カボンドAP−P0022−7,中央理化工業社製) 55重量部、 2級アミノ基の塩酸塩を含有する樹脂であるジアリルアミン塩酸塩とアクリルア ミドの共重合体 (スミレーズレジン1001,住友化学工業社製) 15重量部、 スチレン−ブタジエン共重合体系バインダー(ニッポール Lx−416,日本 ゼオン社製) 3重量部、 小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉社製) 8重量部、 沈降性合成シリカ(ミズカシルP−526,水沢化学工業社製)15重量部、 助剤(分散剤、滑剤、消泡剤、濡れ剤) 4重量部。
【0053】実施例2 再剥離面用塗料組成でカチオン性化合物をジアリルアミ
ン塩酸塩とアクリルアミドの共重合体に代えて、1級ア
ミノ基の塩酸塩を含有する樹脂であるポリアリルアミン
・塩酸塩(PAA−HCl−10L,日東紡績社製)に
置き換えた以外は実施例1と同様にして、感圧接着シー
ト(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0054】実施例3 再剥離面用塗料を下記の配合にした以外は実施例1と同
様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用
紙)を得た。 「再剥離面用塗料配合」 配合量 ノニオン系界面活性剤を用いて重合した水酸基と2級アミノ基を含有するアクリ ル系接着剤(リカボンドAP−P0022−9,中央理化工業社製、カチオン性 接着剤) 40重量部、 2級アミノ基の塩酸塩を含有する樹脂であるジアリルアミン塩酸塩とアクリルア ミドの共重合体 (スミレーズレジン1001,住友化学工業社製,カチオン基 を有する化合物) 25重量部、 スチレン−ブタジエン共重合体系両性バインダー(ニッポール Lx−407K −3,日本ゼオン社製) 2.5重量部、 小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉社製) 5重量部、 沈降性合成シリカ(ミズカシルP−526,水沢化学工業社製) 20重量部、 最低造膜温度90℃以上の樹脂、保護コロイド系アクリル共重合体エマルジョン (GV−008B,日本エヌエスシー社製) 3重量部、 助剤(分散剤、滑剤、消泡剤、濡れ剤) 4.5重量部 。
【0055】実施例4 再剥離面用塗料を下記の配合にした以外は実施例1と同
様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用
紙)を得た。 「再剥離面用塗料配合」 配合量 ノニオン系界面活性剤を用いて重合した水酸基と2級アミノ基を含有するアクリ ル系接着剤(リカボンドAP−P0022−9,中央理化工業社製,カチオン性 接着剤) 40重量部、 2級アミノ基の塩酸塩を含有する樹脂であるジアリルアミン塩酸塩とアクリルア ミドの共重合体(スミレーズレジン1001,住友化学工業社製,カチオン基を 有する化合物) 15重量部、 スチレン−ブタジエン共重合体系バインダー(ニッポール Lx−416,日本 ゼオン社製) 3重量部、 小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉社製) 8重量部、 沈降性合成シリカ(ミズカシルP−526,水沢化学工業社製) 26重量部、 ポリビニルアルコール(PVA−105,クラレ社製) 5重量部、 助剤(分散剤、滑剤、消泡剤、濡れ剤) 3重量部。
【0056】実施例5 再剥離面用塗料を下記の配合にした以外は実施例1と同
様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用
紙)を得た。 「再剥離面用塗料配合」 配合量 ノニオン系界面活性剤を用いて重合した3級アミノ基を有するアクリル系接着剤 (リカボンドAP−P0035−2,中央理化工業社製,カチオン性接着剤) 45重量部、 2級アミノ基の塩酸塩を含有する樹脂であるジアリルアミン塩酸塩とアクリルア ミドの共重合体 (スミレーズレジン1001,住友化学工業社製,カチオン基 を有する化合物) 13重量部、 スチレン−ブタジエン共重合体系両性バインダー(ニッポール Lx−407K −3,日本ゼオン社製) 2重量部、 小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉社製) 5重量部、 沈降性合成シリカ(ミズカシルP−526,水沢化学工業社製) 26重量部、 ポリビニルアルコール(PVA−105,クラレ社製) 5重量部、 助剤(分散剤、滑剤、消泡剤、濡れ剤) 4重量部。
【0057】実施例6 実施例1で調製した再剥離面用塗料を用いて、上質紙の
両面に塗工した以外は、実施例1と同様にして、感圧接
着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0058】比較例1 再剥離面用塗料を下記の配合にした以外は実施例1と同
様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用
紙)を得た。 「再剥離面用塗料配合」 配合量 メチルメタアクリル変性天然ゴム系ラテックス(フルタイトFB−DO−3,三 井物産ソルベント・コーティング社製,アニオン性接着剤)35重量部、 スチレン−ブタジエン共重合体系バインダー(ポリラック 750K−101, 三井化学社製,アニオン性バインダー) 20重量部、 小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉社製) 10重量部、 沈降性合成シリカ(ミズカシルP−526,水沢化学工業社製) 29重量部、 ポリビニルアルコール(PVA−105,クラレ社製) 5重量部、 助剤 (分散剤、滑剤、消泡剤、濡れ剤) 1重量部。
【0059】比較例2 再剥離面用塗料を下記の配合にした以外は実施例1と同
様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用
紙)を得た。 「再剥離面用塗料配合」 配合量 アクリル酸エステル共重合体(AE−923,日本合成ゴム社製,アニオン性接 着剤) 60重量部、 小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉社製) 50重量部、 合成非晶質シリカ(ファインシールX37B,徳山曹達社製)50重量部、 4級アンモニウム基を有するカチオン性化合物(スチレン−アクリル酸トリエチ ルアンモニウムクロライド共重合体) 40重量部。
【0060】比較例3 再剥離面用塗料を下記の配合にした以外は実施例1と同
様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用
紙)を得た。 「再剥離面用塗料配合」 配合量 メチルメタアクリル変性天然ゴム系ラテックス(フルタイトFB−DO−3,三 井物産ソルベント・コーティング社製,アニオン性接着剤)60重量部、 炭酸カルシウム(ソフトン1000,備北粉化工業社製) 50重量部、 合成非晶質シリカ(ファインシールX37B,徳山曹達社製)50重量部、 3級アミノ基を有するカチオン性化合物(スチレン−アクリル酸エチルジエチル アミン共重合体) 40重量部。
【0061】比較例4 長網抄紙機で抄造した坪量115g/m2の支持体にカ
チオン樹脂としてアクリルアミド・ジアリルアミン共重
合物を乾燥付着量で0.8g/m2、燐酸エステル化澱
粉を乾燥付着量で1.2g/m2となるようオンマシン
のサイズプレス装置を用いて表裏に付着させ、マシンカ
レンダー処理を行って支持体を作成した。その支持体の
一面に下記配合の感圧接着剤をエアーナイフコーターを
用いて10g/m2の割合で塗布、乾燥し感圧接着シー
トを得た。 「再剥離面用塗料配合」 配合量 アクリル酸エステル共重合体(AE−923,日本合成ゴム社製,アニオン性接 着剤) 60重量部、 小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉社製) 40重量部、 合成シリカ(ミズカシルP−832,水沢化学工業社製)50重量部。
【0062】比較例5 再剥離面用塗料を下記の配合にした以外は実施例1と同
様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用
紙)を得た。 「再剥離面用塗料配合」 配合量 ノニオン系界面活性剤を用いて重合した水酸基を有するアクリル系接着剤(リカ ボンドAP−P0022−5,中央理化工業社製,ノニオン性接着剤) 40重量部、 2級アミノ基の塩酸塩を含有する樹脂であるジアリルアミン塩酸塩とアクリルア ミドの共重合体 (スミレーズレジン1001,住友化学工業社製,カチオン基 を有する化合物) 18重量部、 スチレン−ブタジエン共重合体系両性バインダー(ニッポール Lx−407K −3,日本ゼオン社製) 2重量部、 小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉社製) 5重量部、 沈降性合成シリカ(ミズカシルP−526,水沢化学工業社製) 26重量部、 ポリビニルアルコール(PVA−105,クラレ社製) 5重量部、 助剤(分散剤、滑剤、消泡剤、濡れ剤) 4重量部。
【0063】「評価方法」 (1)接着剤層の基材シート(支持体)との密着性 接着剤層を指で擦り、基材シートとの密着性を目視評価
した。 ◎:接着剤層が全く剥がれない。 ○:接着剤層が一部のみ剥がれるが概ね良好。 △:接着剤層が若干剥がれるが、実用上問題ないレベル
である。 ×:接着剤層が剥がれてしまい、実用上問題となるレベ
ルである。
【0064】(2)印字の耐水性評価 インクジェットプリンターMC−830(セイコーエプ
ソン社製)を用いてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラ
ックを再剥離面に印字し、水中に2分間浸けた際のイン
キのにじみを目視で評価した。 ◎:にじみがなく優れている。 ○:にじみが殆どなし。 △:若干にじみが認められるが、実用上問題なし。 ×:にじみがあり、実用上問題がある。 ××:にじみが顕著
【0065】(3)印字濃度評価 インクジェットプリンターMC−830(セイコーエプ
ソン社製)を用いてブラックを再剥離面に印字し、マク
ベス濃度計(RD−914)にて評価した。
【0066】(4)接触角評価 水に対する接触角は、ASTM D5725に準拠して
23℃、50%RH雰囲気下で接着剤層に水(4μl)
を滴下後10秒で測定した。接触角測定装置は、FIB
RO system ab社製ダイナミックコンタクトア
ングル・アブソープションテスター FIBRO DAT
1100を用いた。
【0067】(5)塗料の安定性評価 接着剤、顔料、カチオン性化合物、助剤等を配合し、攪
拌して本発明に使用する塗料を調整し、1日静置後の塗
料の状態を観察した。 ○:変化が無く、安定である。 △:若干粘度が上昇するが、問題無いレベルである。 ×:粘度上昇が激しい、あるいは凝集物が発生し、不安
定である。
【0068】(6)再剥離面の接着性・再剥離性 ドライシーラー(トッパンフォームズ社製)を用い、得
られた三つ折り葉書用試料を適切な大きさに断裁し、再
剥離面同士が対向するようにZ折りして、23℃、65
%の温湿度条件で24時間調湿した後、ロール間隙を1
50μmに設定したプレスロールを通過させて圧着し、
親展葉書を作製した。得られた親展葉書をT型剥離で再
剥離し、剥離の状態および剥離した面の状態を評価し
た。 ○:再剥離する。良好。 △:再剥離するが接着力が弱いか、又は一部基材破壊が
おきるが、実用上問題ないレベル。 ×:基材破壊が起きるか、又は接着力が低く剥がれ、実
用上問題となるレベル。
【0069】(7)インクジェット適性評価 インクジェットプリンターMC−830(セイコーエプ
ソン社製)を用いてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラ
ックを網点印字し、実体顕微鏡でドットの形状を観察し
インキのにじみを目視で評価した。 ○:ドットの形状に崩れはなく、全く問題はなし。 △:ドットの形状に若干崩れはあるが、実用上問題な
し。 ×:ドットが大きく崩れ、実用上問題がある。
【0070】(8)総合評価 親展葉書用紙としての総合評価を行った。 ◎:親展葉書用紙として非常に優れている。 ○:親展葉書用紙として優れている。 △:親展葉書用紙として若干問題があるが、実用上問題
ないレベルである。 ×:親展葉書用紙として問題があり、実用出来ないレベ
ルである。
【0071】
【表2】
【0072】
【発明の効果】本発明による基材シートと少なくとも一
方の面に接着剤層を備えた感圧接着シートにおいて、接
着剤層がノニオン性またはカチオン性を示す高分子樹脂
を含有する接着剤、カチオン性化合物(カチオン基およ
び/またはカチオン基と成り得る官能基を有する化合
物)、接着力コントロール剤を含有する塗工層からな
り、該接着剤層の水滴下10秒後の接触角が100°以
下とすることにより、インクジェットプリンター適性、
特に印字濃度が高く、印字の耐水性に優れ、かつ親展葉
書用紙とした場合の接着、再剥離性を満足する感圧接着
シートが得られる。また、接着剤がノニオン性またはカ
チオン性を示すので各種カチオン性化合物を配合した塗
料の安定性に優れており、また得られる感圧接着シート
の記録は耐光性、耐水性に優れている。
フロントページの続き Fターム(参考) 2C005 WA03 4J004 AA05 AA07 AA09 AA10 AB01 CA02 CB02 CC03 CC04 CE02 FA04 FA10 4J040 CA041 CA071 DC021 DC071 DE031 DF041 EE012 EE022 GA04 GA05 GA07 GA14 GA17 GA20 GA22 HB15 HC01 HC03 JA03 JB02 JB09 KA38 MA09 MB03 NA05 NA21 PA30 PA33

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材シートの少なくとも一方の面に接着剤
    層を有し、該接着剤層が、接着剤層同士を対向させた状
    態で強圧処理することにより接着でき、その接着剤層同
    士は剥離可能である感圧接着シートにおいて、該接着剤
    層が、ノニオン性またはカチオン性を示す高分子樹脂を
    含有する接着剤、カチオン基および/またはカチオン基
    と成り得る官能基を有する化合物、接着力コントロール
    剤を含有する接着剤層であり、接着剤層表面の水滴下1
    0秒後の接触角が100°以下であることを特徴とする
    感圧接着シート。
  2. 【請求項2】接着剤が、乳化剤としてノニオン系界面活
    性剤を用い、2種以上の異なるアクリルモノマーを共重
    合したアクリル系樹脂である請求項1に記載された感圧
    接着シート。
  3. 【請求項3】接着剤が、水酸基を有し、さらに重合性基
    を有するモノマーを共重合したアクリル系樹脂である請
    求項1または2に記載された感圧接着シート。
  4. 【請求項4】接着剤が、カチオン基および/またはカチ
    オン基と成り得る官能基並びに重合性基を有するモノマ
    ーから選択される少なくとも1種のカチオン性モノマー
    を共重合したアクリル系樹脂である請求項1、2または
    3に記載された感圧接着シート。
  5. 【請求項5】接着剤が、カチオン基および/またはカチ
    オン基と成り得る官能基と重合性基を有するモノマーか
    ら選択される少なくとも1種のカチオン性モノマー、並
    びに水酸基を有し、さらに重合性基を有するモノマーを
    共重合したアクリル系樹脂である請求項1乃至4のいず
    れか一項に記載された感圧接着シート。
  6. 【請求項6】カチオン基および/またはカチオン基と成
    り得る官能基を有する化合物が1級アミノ基またはその
    付加塩類、2級アミノ基またはその付加塩類を有する化
    合物から選択される少なくとも1種である請求項1乃至
    5のいずれか一項に記載された感圧接着シート。
  7. 【請求項7】2級アミノ基またはその付加塩類を有する
    カチオン基および/またはカチオン基と成り得る官能基
    を有する化合物がジアリルアミンと(メタ)アクリルア
    ミドの共重合体またはその付加塩類である請求項6に記
    載された感圧接着シート。
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