JP2002294143A - 無鉛性カチオン電着塗料組成物 - Google Patents

無鉛性カチオン電着塗料組成物

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JP2002294143A
JP2002294143A JP2001092687A JP2001092687A JP2002294143A JP 2002294143 A JP2002294143 A JP 2002294143A JP 2001092687 A JP2001092687 A JP 2001092687A JP 2001092687 A JP2001092687 A JP 2001092687A JP 2002294143 A JP2002294143 A JP 2002294143A
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coating composition
acid
lead
cationic electrodeposition
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Yoshio Kojima
与志夫 児島
Mitsuo Yamada
光夫 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 VOC及び金属イオン濃度が低く、また、電
着塗料自体の使用量も少なくて済むために、環境に与え
る影響が少ない無鉛性カチオン電着塗料組成物を提供す
ること。 【解決手段】 水性媒体、水性媒体中に分散するか又は
溶解した、カチオン性エポキシ樹脂及びブロックイソシ
アネート硬化剤を含むバインダー樹脂、カチオン性エポ
キシ樹脂を中和するための中和酸、有機溶媒、金属触媒
を含有する無鉛性カチオン電着塗料組成物において、揮
発性有機分含有量が1重量%以下であり、金属イオン濃
度が500ppm以下であり、中和酸の量がバインダー
樹脂固形分100gに対して10〜30mg当量である
無鉛性カチオン電着塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無鉛性カチオン電
着塗料組成物に関し、特に、揮発性有機分含有量(VO
C)及び金属イオン濃度が低い高つきまわり性の無鉛性
カチオン電着塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】電着塗装は、複雑な形状を有する被塗物
であっても細部にまで塗装を施すことができ、自動的か
つ連続的に塗装することができるので、自動車車体等の
大型で複雑な形状を有し、高い防錆性が要求される被塗
物の下塗り塗装方法として汎用されている。また、他の
塗装方法と比較して、塗料の使用効率が極めて高いこと
から経済的であり、工業的な塗装方法として広く普及し
ている。カチオン電着塗装は、カチオン電着塗料中に被
塗物を陰極として浸漬させ、電圧を印加することにより
行われる。
【0003】これまで電着塗料には、塗膜の耐食性を改
良するため、鉛を含む金属触媒(耐食性付与剤等)が添
加されてきた。近年、金属イオン、特に鉛イオンは環境
に対して悪影響を与えることから、電着塗料に使用する
金属触媒の量を削減することが要求されている。
【0004】一方、最近、環境に対する意識が高まるに
つれ、先進国では、有害大気汚染物質(HAPs)の量
を規制する方向に進んでいる。電着塗料は樹脂を合成す
る際の溶剤として、及び電着塗膜のフロー助剤や塗装作
業性の調整剤として、揮発性有機溶媒を含んでいる。そ
のため、環境規制基準が強化された場合は使用が困難と
なる怖れがある。
【0005】他方、塗装コストの低減の為、塗料自体の
使用量の減少も望まれている。
【0006】カチオン電着塗装の過程における塗膜の析
出は電気化学的な反応によるものであり、電圧の印加に
より、被塗物表面に塗膜が析出する。析出した塗膜は絶
縁性を有するので、塗装過程において、塗膜の析出が進
行して析出膜の膜厚が増加するのに従い、塗膜の電気抵
抗は大きくなる。
【0007】その結果、当該部位への塗料の析出は低下
し、代わって未析出部位への塗膜の析出が始まる。この
ようにして、順次未被着部分に塗料固形分が被着して塗
装を完成させる。本明細書中、被塗物の未着部位に塗膜
が順次形成される性質をつきまわり性という。
【0008】カチオン電着塗装においては、上述したよ
うに被塗物表面に絶縁性の塗膜が順次形成されていくの
で、理論的には無限のつきまわり性を有しており、被塗
物の全ての部分に均一に塗膜を形成することができるは
ずである。
【0009】しかしながら、被塗物の未着部位において
は、被着部位と比較して浴中で印加される電圧が弱くな
るため塗料固形分が着き難く、電着塗料のつきまわり性
は必ずしも充分でなく、膜厚のムラが生じる。
【0010】カチオン電着塗装は、通常は下塗り塗装に
使用され、防錆等を主目的として行われることから、複
雑な構造を有する被塗物であっても、すべての部分でそ
の塗膜の膜厚を所定値以上にする必要がある。そのた
め、膜厚にムラがあると、厚い部分は塗り過ぎであり、
塗料が過剰に使用されていることとなる。従って、塗料
の使用量を減少させるためには、電着塗料のつきまわり
性を改良する必要がある。
【0011】つきまわり性低下の要因は種々考えられる
が、一つには、バインダー樹脂の析出性が低いことが考
えられる。被塗物の未着部位に印加される電圧は弱く、
当該部位に塗料固形分が被塗物に析出し難くなるのであ
る。この場合、塗料エマルションから被塗物ヘのバイン
ダー樹脂の析出性を高めることができれば、被塗物の未
着部位に印加される弱い電圧によっても塗料固形分が析
出し、被塗物の全ての部分に均一に塗膜が形成されるこ
ととなる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題を解決するものであり、その目的とするところは、V
OC及び金属イオン濃度が低く、また、電着塗料自体の
使用量も少なくて済むために、環境に与える影響が少な
い高つきまわり性の無鉛性カチオン電着塗料組成物を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、水性媒体、水
性媒体中に分散するか又は溶解した、カチオン性エポキ
シ樹脂及びブロックイソシアネート硬化剤を含むバイン
ダー樹脂、カチオン性エポキシ樹脂を中和するための中
和酸、有機溶媒、金属触媒を含有する無鉛性カチオン電
着塗料組成物において、揮発性有機分含有量(VOC)
が1重量%以下であり、金属イオン濃度が500ppm
以下であり、中和酸の量がバインダー樹脂固形分100
gに対して10〜30mg当量である無鉛性カチオン電
着塗料組成物を提供するものであり、そのことにより上
記目的が達成される。
【0014】ここで、「無鉛性」とは、実質上鉛を含ま
ないことをいい、環境に悪影響を与えるような量で鉛を
含まないことを意味する。具体的には、電着浴中の鉛化
合物濃度が50ppm、好ましくは20ppmを超える
量で鉛を含まないことをいう。
【0015】
【発明の実施の形態】カチオン電着塗料組成物は、水性
媒体、水性媒体中に分散するか又は溶解した、バインダ
ー樹脂、中和酸、有機溶媒、金属触媒等種々の添加剤を
含有する。バインダー樹脂は官能基を有するカチオン性
樹脂とこれを硬化させるブロックイソシアネート硬化剤
とを含む。水性媒体としては、イオン交換水等が一般に
用いられる。
【0016】本発明の無鉛性カチオン電着塗料組成物で
は、カチオン性樹脂としてエポキシ樹脂のエポキシ環に
アミン等活性水素化合物を反応させ、そのエポキシ基を
開環してカチオン性基を導入したカチオン性エポキシ樹
脂を用い、ブロックイソシアネート硬化剤としてポリイ
ソシアネートのイソシアネート基をブロックしたブロッ
クポリイソシアネートを用いることが好ましい。
【0017】カチオン性エポキシ樹脂 本発明で用いるカチオン性エポキシ樹脂には、アミンで
変性されたエポキシ樹脂が含まれる。このカチオン性エ
ポキシ樹脂は、特開昭54−4978号、同昭56−3
4186号などに記載されている公知の樹脂でよい。
【0018】カチオン性エポキシ樹脂は、典型的には、
ビスフェノール型エポキシ樹脂のエポキシ環の全部をカ
チオン性基を導入し得る活性水素化合物で開環するか、
または一部のエポキシ環を他の活性水素化合物で開環
し、残りのエポキシ環をカチオン性基を導入し得る活性
水素化合物で開環して製造される。
【0019】ビスフェノール型エポキシ樹脂の典型例は
ビスフェノールA型またはビスフェノールF型エポキシ
樹脂である。前者の市販品としてはエピコート828
(油化シェルエポキシ社製、エポキシ当量180〜19
0)、エピコート1001(同、エポキシ当量450〜
500)、エピコート1010(同、エポキシ当量30
00〜4000)などがあり、後者の市販品としてはエ
ピコート807、(同、エポキシ当量170)などがあ
る。
【0020】特開平5−306327号公報第0004
段落の式、化3に記載のような、オキサゾリドン環含有
エポキシ樹脂をカチオン性エポキシ樹脂に用いてもよ
い。耐熱性及び耐食性に優れた塗膜が得られるからであ
る。
【0021】エポキシ樹脂にオキサゾリドン環を導入す
る方法としては、例えば、メタノールのような低級アル
コールでブロックされたブロックポリイソシアネートと
ポリエポキシドを塩基性触媒の存在下で加熱保温し、副
生する低級アルコールを系内より留去することで得られ
る。
【0022】特に好ましいエポキシ樹脂はオキサゾリド
ン環含有エポキシ樹脂である。耐熱性及び耐食性に優
れ、更に耐衝撃性にも優れた塗膜が得られるからであ
る。
【0023】二官能エポキシ樹脂とモノアルコールでブ
ロックしたジイソシアネート(すなわち、ビスウレタ
ン)とを反応させるとオキサゾリドン環を含有するエポ
キシ樹脂が得られることは公知である。このオキサゾリ
ドン環含有エポキシ樹脂の具体例及び製造方法は、例え
ば、特開2000−128959号公報第0012〜0
047段落に記載されている。
【0024】これらのエポキシ樹脂は、ポリエステルポ
リオール、ポリエーテルポリオール、および単官能性の
アルキルフェノールのような適当な樹脂で変性しても良
い。また、エポキシ樹脂はエポキシ基とジオール又はジ
カルボン酸との反応を利用して鎖延長することができ
る。
【0025】これらのエポキシ樹脂は、開環後0.3〜
4.0meq/gのアミン当量となるように、より好ま
しくはそのうちの5〜50%が1級アミノ基が占めるよ
うに活性水素化合物で開環するのが望ましい。
【0026】カチオン性基を導入し得る活性水素化合物
としては1級アミン、2級アミン、3級アミンの酸塩、
スルフィド及び酸混合物がある。本発明の1級、2級又
は/及び3級アミノ基含有エポキシ樹脂を調製するため
には1級アミン、2級アミン、3級アミンの酸塩をカチ
オン性基を導入し得る活性水素化合物として用いる。
【0027】具体例としては、ブチルアミン、オクチル
アミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、メチルブチ
ルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、N−メチルエタノールアミン、トリエチルアミン塩
酸塩、N,N−ジメチルエタノールアミン酢酸塩、ジエ
チルジスルフィド・酢酸混合物などのほか、アミノエチ
ルエタノールアミンのケチミン、ジエチレントリアミン
のジケチミンなどの1級アミンをブロックした2級アミ
ンがある。アミン類は複数のものを併用して用いてもよ
い。
【0028】ブロックイソシアネート硬化剤 本発明のブロックイソシアネート硬化剤で使用するポリ
イソシアネートとは、1分子中にイソシアネート基を2
個以上有する化合物をいう。ポリイソシアネートとして
は、例えば、脂肪族系、脂環式系、芳香族系および芳香
族−脂肪族系等のうちのいずれのものであってもよい。
【0029】ポリイソシアネートの具体例には、トリレ
ンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート(MDI)、p−フェニレンジイソシアネ
ート、及びナフタレンジイソシアネート等のような芳香
族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート
(HDI)、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシ
アネート、及びリジンジイソシアネート等のような炭素
数3〜12の脂肪族ジイソシアネート;1,4−シクロ
ヘキサンジイソシアネート(CDI)、イソホロンジイ
ソシアネート(IPDI)、4,4´−ジシクロヘキシ
ルメタンジイソシアネート(水添MDI)、メチルシク
ロヘキサンジイソシアネート、イソプロピリデンジシク
ロヘキシル−4,4´−ジイソシアネート、及び1,3
−ジイソシアナトメチルシクロヘキサン(水添XD
I)、水添TDI、2,5−もしくは2,6−ビス(イ
ソシアナートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン(ノルボルナンジイソシアネートとも称される。)等
のような炭素数5〜18の脂環式ジイソシアネート;キ
シリレンジイソシアネート(XDI)、及びテトラメチ
ルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等のよう
な芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート;これらのジ
イソシアネートの変性物(ウレタン化物、カーボジイミ
ド、ウレトジオン、ウレトイミン、ビューレット及び/
又はイソシアヌレート変性物);等があげられる。これ
らは、単独で、または2種以上併用することができる。
【0030】ポリイソシアネートをエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、
ヘキサントリオールなどの多価アルコールとNCO/O
H比2以上で反応させて得られる付加体ないしプレポリ
マーもプロックイソシアネート硬化剤に使用してよい。
【0031】ブロック剤は、ポリイソシアネート基に付
加し、常温では安定であるが解離温度以上に加熱すると
遊離のイソシアネート基を再生し得るものである。
【0032】ブロック剤としては、ε−カプロラクタム
やブチルセロソルブ等通常使用されるものを用いること
ができる。しかしながら、これらの内、揮発性のブロッ
ク剤はHAPsの対象として規制されているものが多
く、使用量は必要最小限とすることが好ましい。
【0033】顔料 一般に、電着塗料組成物には着色剤として一般に顔料を
含有させる。しかしながら、本発明の無鉛性カチオン電
着塗料組成物には着色顔料を含有させないことが好まし
い。塗料のつきまわり性が向上するからである。
【0034】塗膜に耐食性を付与するため防錆顔料や体
質顔料は含有させてもよい。但しその量は塗料組成物中
に含まれる顔料と樹脂固形分との重量比(P/V)が1
/9以下になる量とする。塗料組成物中の顔料の量が樹
脂固形分との重量比1/9を越えると塗料固形分の析出
性が低下するため、つきまわり性が低下する。
【0035】本発明の無鉛性カチオン電着塗料組成物に
含有させてよい顔料の例としては、カオリン、タルク、
ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、マイカ、クレー
及びシリカのような体質顔料、リン酸亜鉛、リン酸鉄、
リン酸アルミニウム、リン酸カルシウム、亜リン酸亜
鉛、シアン化亜鉛、酸化亜鉛、トリポリリン酸アルミニ
ウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸アルミニウム、
モリブデン酸カルシウム及びリンモリブデン酸アルミニ
ウム、リンモリブデン酸アルミニウム亜鉛のような防錆
顔料等が挙げられる。
【0036】顔料分散ペースト 顔料を電着塗料の成分として用いる場合、一般に顔料を
予め高濃度で水性媒体に分散させてペースト状にする。
顔料は粉体状であるため、電着塗料組成物で用いる低濃
度均一状態に一工程で分散させるのは困難だからであ
る。一般にこのようなペーストを顔料分散ペーストとい
う。
【0037】顔料分散ペーストは、顔料を顔料分散樹脂
と共に水性媒体中に分散させて調製する。顔料分散樹脂
としては、一般に、カチオン性又はノニオン性の低分子
量界面活性剤や4級アンモニウム基及び/又は3級スル
ホニウム基を有する変性エポキシ樹脂等のようなカチオ
ン性重合体を用いる。水性媒体としてはイオン交換水や
少量のアルコール類を含む水等を用いる。一般に、顔料
分散樹脂は5〜40重量部、顔料は20〜50重量部の
固形分比で用いる。
【0038】金属触媒 本発明の無鉛性カチオン電着塗料組成物には塗膜の耐食
性を改良するための触媒として、金属触媒を金属イオン
として含有させる。その金属イオンとしては、セリウム
イオン、ビスマスイオン、銅イオン、亜鉛イオンが好ま
しい。これらは適当な酸と組み合わせた塩や金属イオン
を含有する顔料からの溶出物として電着塗料組成物に配
合される。酸としては、カチオン性エポキシ樹脂を中和
するための中和酸として後に説明する塩酸、硝酸、リン
酸、ギ酸、酢酸、乳酸のような無機酸または有機酸のい
ずれかであればよい。好ましい酸は酢酸である。
【0039】金属触媒の配合量は、電着塗料中の金属イ
オン濃度が500ppm以下とする。環境への影響をよ
り少なくするためである。好ましくは、電着塗料中の金
属イオン濃度は200〜400ppmである。但し、塗
料組成物に顔料を含ませる場合は、顔料から溶出する金
属イオンの量も考慮して、上記範囲内に制御する必要が
ある。顔料から溶出する金属イオンの例としては、亜鉛
イオン、モリブデンイオン、アルミニウムイオン等があ
る。
【0040】電着塗料中の金属イオン濃度が500pp
mを越えると環境に対して与える影響が大きくなり、ま
た、金属イオンの濃度が高くなると塗膜の析出性も低下
することとなるため、塗料のつきまわり性も低下する。
電着塗料中の金属イオン濃度は、遠心分離処理により得
られた上澄み液を原子吸光分析することにより測定す
る。
【0041】電着塗料組成物 本発明の無鉛性カチオン電着塗料組成物は、上に述べた
金属触媒、カチオン性エポキシ樹脂、ブロックイソシア
ネート硬化剤、及び顔料分散ペーストを水性媒体中に分
散することによって調製される。また、通常、水性媒体
にはカチオン性エポキシ樹脂を中和して、バインダー樹
脂エマルションの分散性を向上させるために中和酸を含
有させる。中和酸は塩酸、硝酸、リン酸、ギ酸、酢酸、
乳酸のような無機酸または有機酸である。
【0042】塗料組成物に含有させる中和酸の量が多く
なるとカチオン性エポキシ樹脂の中和率が高くなり、バ
インダー樹脂粒子の水性媒体に対する親和性が高くな
り、分散安定性が増加する。このことは、電着塗装時に
被塗物に対してバインダー樹脂が析出し難い特性を意味
し、塗料固形分の析出性は低下する。
【0043】逆に、塗料組成物に含有させる中和酸の量
が少ないとカチオン性エポキシ樹脂の中和率が低くな
り、バインダー樹脂粒子の水性媒体に対する親和性が低
くなり、分散安定性が減少する。このことは、塗装時に
被塗物に対してバインダー樹脂が析出し易い特性を意味
し、塗料固形分の析出性は増大する。
【0044】従って、電着塗料のつきまわり性を改良す
るためには、塗料組成物に含有させる中和酸の量を減ら
してカチオン性エポキシ樹脂の中和率を低レベルに抑え
ることが好ましい。
【0045】具体的には、中和酸の量は、カチオン性エ
ポキシ樹脂及びブロックイソシアネート硬化剤を含むバ
インダー樹脂固形分100gに対して10〜30mg当
量、好ましくは15〜25mg当量とする。中和酸の量
が10mg当量未満であると水への親和性が十分でな
く、水への分散ができないか、著しく安定性に欠ける状
態となり、30mg当量を越えると析出に要する電気量
が増加し、塗料固形分の析出性が低下し、つきまわり性
が劣る状態となる。
【0046】尚、本明細書において中和酸の量は塗料組
成物に含まれているバインダー樹脂固形分100gに対
するmg当量数で表わし、MEQ(A)と表示する。
【0047】ブロックイソシアネート硬化剤の量は、硬
化時にカチオン性エポキシ樹脂中の1級、2級アミノ
基、水酸基等の活性水素含有官能基と反応して良好な硬
化塗膜を与えるのに十分でなければならず、一般にカチ
オン性エポキシ樹脂のブロックイソシアネート硬化剤に
対する固形分重量比で表して一般に90/10〜50/
50、好ましくは80/20〜65/35の範囲であ
る。
【0048】塗料組成物は、ジラウリン酸ジブチルス
ズ、ジブチルスズオキサイドのようなスズ化合物や、通
常のウレタン開裂触媒を含むことができる。鉛を実質的
に含まないため、その量は樹脂固形分の0.1〜5重量
%とすることが好ましい。
【0049】有機溶媒はカチオン性エポキシ樹脂、ブロ
ックイソシアネート硬化剤、顔料分散樹脂等の樹脂成分
を合成する際に溶剤として必ず必要であり、完全に除去
するには煩雑な操作を必要とする。また、バインダー樹
脂に有機溶媒が含まれていると造膜時の塗膜の流動性が
改良され、塗膜の平滑性が向上する。
【0050】塗料組成物に通常含まれる有機溶媒として
は、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレン
グリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコール
モノ2−エチルヘキシルエーテル、プロピレングリコー
ルモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブ
チルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエー
テル等が挙げられる。
【0051】従って、従来、樹脂成分からこれらの有機
溶媒を完全には除去せず、また、別途有機溶媒を加える
ことにより、電着塗料のVOCをある程度高め、重量基
準で1〜5%程度に調節されている。ここで、VOC
(揮発性有機分含有量)で表現されている、揮発性有機
分とは、沸点250℃以下の有機溶媒のことをいい、上
記で具体的に列挙したものが該当する。
【0052】これに対し、本発明の無鉛性カチオン電着
塗料組成物では、有機溶媒の含有量を従来と比較して低
くするすることが好ましい。環境に対して悪影響を与え
るのを防止するためである。具体的には、塗料組成物の
VOCを1重量%以下、好ましくは0.5〜0.8重量
%、より好ましくは0.2〜0.5重量%とする。塗料
組成物のVOCが1重量%を越えると環境に対して与え
る影響が大きくなり、また、析出塗膜に対する流動性改
良により塗膜抵抗値も減少するので、塗料のつきまわり
性も低下する。
【0053】VOCを1重量%以下にする方法として
は、反応時の粘度調整に使用される有機溶媒について
は、反応温度を上げ低溶剤又は無溶剤で反応させること
で削減する。また反応時にどうしても必要な有機溶媒に
ついては、脱ソルベントなどの工程で回収されるよう低
沸点の溶媒を使用するなどして、最終製品の揮発性有機
分含有量を削減することができる。塗装時の粘性調整な
どに用いる有機溶媒については、ソフトセグメントによ
る変性等、樹脂を低粘度化するなどして、その含有量を
削減することができる。
【0054】VOCの測定は、内部標準法によるガスク
ロ測定を実施し、有機溶媒として配合されているVOC
成分量を測定することにより行なうことができる。
【0055】塗料組成物は上記のほかに、可塑剤、界面
活性剤、酸化防止剤、及び紫外線吸収剤などの常用の塗
料用添加剤を含むことができる。
【0056】本発明の無鉛性カチオン電着塗料組成物は
当業者に周知の方法で被塗物に電着塗装され、電着塗膜
(未硬化)を形成する。被塗物としては導電性のあるも
のであれば特に限定されず、例えば、鉄板、鋼板、アル
ミニウム板及びこれらを表面処理したもの、これらの成
型物等を挙げることができる。
【0057】電着塗膜の膜厚は10〜20μmとするこ
とが好ましい。膜厚が10μm未満であると、防錆性が
不充分であり、20μmを超えると、塗料の浪費につな
がる。得られる電着塗膜は、電着過程の終了後、そのま
ま又は水洗した後、120〜260℃、好ましくは16
0〜220℃で、10〜30分間焼き付けることにより
硬化させる。
【0058】
【発明の効果】本発明の無鉛性カチオン電着塗料組成物
はVOC及び金属イオン濃度が低く、つきまわり性が高
く、塗料自体の使用量も少なくて済むために、環境に与
える影響が少ない。
【0059】
【実施例】以下の実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されない。実施例中、
「部」および「%」は、ことわりのない限り、重量基準
による。
【0060】製造例1 アミン変性エポキシ樹脂の製造 攪拌機、冷却管、窒素導入管、温度計および滴下漏斗を
装備したフラスコに、2,4−/2,6−トリレンジイ
ソシアネート(重量比=8/2)92部、メチルイソブ
チルケトン(以下、MIBKと略す)95部およびジブ
チル錫ジラウレート0.5部を仕込んだ。反応混合物を
攪拌下、メタノール21部を滴下した。反応は、室温か
ら始め、発熱により60℃まで昇温した。その後、30
分間反応を継続した後、エチレングリコールモノ−2−
エチルヘキシルエーテル57部を滴下漏斗より滴下し
た。更に、反応混合物に、ビスフェノールA−プロピレ
ンオキシド5モル付加体42部を添加した。反応は主
に、60〜65℃の範囲で行い、IRスペクトルの測定
において、イソシアネート基に基づく吸収が消失するま
で継続した。
【0061】次に、ビスフェノールAとエピクロルヒド
リンから既知の方法で合成したエポキシ当量188のエ
ポキシ樹脂365部を反応混合物に加えて、125℃ま
で昇温した。その後、ベンジルジメチルアミン1.0部
を添加し、エポキシ当量410になるまで130℃で反
応させた。
【0062】続いて、ビスフェノールA87部を加えて
120℃で反応させたところ、エポキシ当量は1190
となった。その後、反応混合物を冷却し、ジエタノール
アミン11部、N−エチルエタノールアミン24部およ
びアミノエチルエタノールアミンのケチミン化物の79
重量%MIBK溶液25部を加え、110℃で2時間反
応させた。その後、MIBKで不揮発分80%となるま
で希釈し、ガラス転移温度が22℃のアミン変性エポキ
シ樹脂(樹脂固形分80%)を得た。
【0063】製造例2 ブロックイソシアネート硬化剤の製造 ジフェニルメタンジイソシアナート1250部およびM
IBK266.4部を反応容器に仕込み、これを80℃
まで加熱した後、ジブチル錫ジラウレート2.5部を加
えた。ここに、ε−カプロラクタム226部をブチルセ
ロソルブ944部に溶解させたものを80℃で2時間か
けて滴下した。さらに100℃で4時間加熱した後、I
Rスペクトルの測定において、イソシアネート基に基づ
く吸収が消失したことを確認し、放冷後、MIBK33
6.1部を加えてブロックイソシアネート硬化剤を得
た。
【0064】製造例3 顔料分散樹脂の製造 まず、攪拌装置、冷却管、窒素導入管および温度計を装
備した反応容器に、イソホロンジイソシアネート(以
下、IPDIと略す)222.0部を入れ、MIBK3
9.1部で希釈した後、ここヘジブチル錫ジラウレート
0.2部を加えた。その後、これを50℃に昇温した
後、2−エチルヘキサノール131.5部を攪拌下、乾
燥窒素雰囲気中で2時間かけて滴下した。適宜、冷却す
ることにより、反応温度を50℃に維持した。その結
果、2−エチルヘキサノールハーフブロック化IPDI
(樹脂固形分90.0%)が得られた。
【0065】次いで、適当な反応容器に、ジメチルエタ
ノールアミン87.2部、75%乳酸水溶液117.6
部およびエチレングリコールモノブチルエーテル39.
2部を順に加え、65℃で約半時間攪拌して、4級化剤
を調製した。
【0066】次に、エポン(EPON)829(シェル
・ケミカル・カンパニー社製ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、エポキシ当量193〜203)710.0部と
ビスフェノールA289.6部とを適当な反応容器に仕
込み、窒素雰囲気下、150〜160℃に加熱したとこ
ろ、初期発熱反応が生じた。反応混合物を150〜16
0℃で約1時間反応させ、次いで、120℃に冷却した
後、先に調製した2−エチルヘキサノールハーフブロッ
ク化IPDI(MIBK溶液)498.8部を加えた。
【0067】反応混合物を110〜120℃に約1時間
保ち、次いで、エチレングリコールモノブチルエーテル
1390.2部を加え、混合物を85〜95℃に冷却
し、均一化した後、先に調製した4級化剤196.7部
を添加した。酸価が1となるまで反応混合物を85〜9
5℃に保持した後、脱イオン水37.0部を加えて、エ
ポキシ−ビスフェノールA樹脂において4級化を終了さ
せ、4級アンモニウム塩部分を有する顔料分散用樹脂を
得た(樹脂固形分50%)。
【0068】製造例4 顔料分散ペーストの製造 サンドグラインドミルに製造例3で得た顔料分散用樹脂
を120部、カーボンブラック2.0部、カオリン10
0.0部、二酸化チタン80.0部、リンモリブデン酸
アルミニウム18.0部およびイオン交換水221.7
部を入れ、粒度10μm以下になるまで分散して、顔料
分散ペーストを得た(固形分48%)。
【0069】実施例1 カチオン電着塗料組成物の製造 製造例1で得られたアミン変性エポキシ樹脂と製造例2
で得られたブロックイソシアネート硬化剤とを固形分比
で70/30で均一になるよう混合した。その後、エチ
レングリコール−2−エチルヘキシルエーテルを固形分
に対して2重量%になるよう添加した。これに樹脂固形
分100g当たり酸のミリグラム当量(MEQ(A))が2
4になるよう氷酢酸を添加し、さらにイオン交換水をゆ
っくりと加えて希釈した。減圧下でMIBKを除去する
ことにより、固形分が36%のエマルションを得た。
【0070】このエマルション1960部および製造例
4で得られた顔料分散ペースト197部と、イオン交換
水1805部と10%酢酸セリウム水溶液38部および
ジブチル錫オキサイド14.5部とを混合して、固形分
20重量%のカチオン電着塗料組成物を得た。このカチ
オン電着塗料組成物における顔料と樹脂固形分との比率
(P/V)は1/10、塗料中の溶剤量(VOC)は
0.9%、樹脂固形分100g当たり酸のミリグラム当
量は25.2、溶出しているセリウムイオンと亜鉛イオ
ンの合計濃度は420ppmであった。
【0071】実施例2 実施例1と同様にして製造例1で得られたアミン変性エ
ポキシ樹脂と製造例2で得られたブロックイソシアネー
ト硬化剤とを固形分比で70/30で均一になるよう混
合した。その後、エチレングリコール−2−エチルヘキ
シルエーテルを固形分に対して2重量%になるよう添加
した。これに樹脂固形分100g当たり酸のミリグラム
当量が21になるよう氷酢酸を添加し、さらにイオン交
換水をゆっくりと加えて希釈した。減圧下でMIBKを
除去することにより、固形分が36%のエマルションを
得た。
【0072】このエマルション2222部に、イオン交
換水1759部と10%酢酸セリウム水溶液38部およ
びジブチル錫オキサイド16部とを混合して、固形分2
0重量%のカチオン電着塗料組成物を得た。このカチオ
ン電着塗料組成物において実質的に顔料は含まず、塗料
中の溶剤量は0.4%、樹脂固形分100g当たり酸の
ミリグラム当量は25.6、溶出しているセリウムイオ
ンと亜鉛イオンの合計濃度は405ppmであった。
【0073】実施例3 実施例1と同様にして製造例1で得られたアミン変性エ
ポキシ樹脂と製造例2で得られたブロックイソシアネー
ト硬化剤とを固形分比で70/30で均一になるよう混
合した。その後、エチレングリコール−2−エチルヘキ
シルエーテルを固形分に対して2重量%になるよう添加
した。これに樹脂固形分100g当たり酸のミリグラム
当量が23になるよう氷酢酸を添加し、さらにイオン交
換水をゆっくりと加えて希釈した。減圧下でMIBKを
除去することにより、固形分が36%のエマルションを
得た。
【0074】このエマルション2222部に、イオン交
換水1759部と10%酢酸セリウム水溶液19部およ
びジブチル錫オキサイド16部とを混合して、固形分2
0重量%のカチオン電着塗料組成物を得た。このカチオ
ン電着塗料組成物において実質的に顔料は含まず、塗料
中の溶剤量は0.4%、樹脂固形分100g当たり酸の
ミリグラム当量は25.0、溶出しているセリウムイオ
ンと亜鉛イオンの合計濃度は205ppmであった。
【0075】実施例4 実施例1と同様にして製造例1で得られたアミン変性エ
ポキシ樹脂と製造例2で得られたブロックイソシアネー
ト硬化剤とを固形分比で70/30で均一になるよう混
合した。その後、エチレングリコール−2−エチルヘキ
シルエーテルを固形分に対して2重量%になるよう添加
した。これに樹脂固形分100g当たり酸のミリグラム
当量が18になるよう氷酢酸を添加し、さらにイオン交
換水をゆっくりと加えて希釈した。減圧下でMIBKを
除去することにより、固形分が36%のエマルションを
得た。
【0076】このエマルション2222部に、イオン交
換水1759部と10%酢酸セリウム水溶液19部およ
びジブチル錫オキサイド16部とを混合して、固形分2
0重量%のカチオン電着塗料組成物を得た。このカチオ
ン電着塗料組成物において実質的に顔料は含まず、塗料
中の溶剤量は0.4%、樹脂固形分100g当たり酸の
ミリグラム当量は20.4、溶出しているセリウムイオ
ンと亜鉛イオンの合計濃度は190ppmであった。
【0077】比較例 実施例1と同様にして製造例1で得られたアミン変性エ
ポキシ樹脂と製造例2で得られたブロックイソシアネー
ト硬化剤とを固形分比で70/30で均一になるよう混
合した。その後、エチレングリコール−2−エチルヘキ
シルエーテルを固形分に対して1重量%になるよう添加
した。これに樹脂固形分100g当たり酸のミリグラム
当量が35になるよう氷酢酸を添加し、さらにイオン交
換水をゆっくりと加えて希釈した。減圧下でMIBKを
除去することにより、固形分が36%のエマルションを
得た。
【0078】このエマルション1500部および製造例
4で得られた顔料分散ペースト542部と、イオン交換
水1901部と10%酢酸セリウム水溶液57部および
ジブチル錫オキサイド9部とを混合して、固形分20重
量%のカチオン電着塗料組成物1を得た。このカチオン
電着塗料組成物における顔料と樹脂固形分との比率は1
/3、塗料中の溶剤量は1.5%、樹脂固形分100g
当たり酸のミリグラム当量は30.3、溶出しているセ
リウムイオンと亜鉛イオンの合計濃度は610ppmで
あった。
【0079】実施例および比較例で得られたカチオン電
着塗料組成物を焼き付けて得られたカチオン電着塗膜に
ついて、以下の評価試験を行い、その結果を表1に示し
た。
【0080】つきまわり性 フォードパイプ法により評価した。そのときの評価基準
は以下の通りとした。
【0081】 ○:つきまわり性良好(21cm以上) ×:つきまわり性不良(21cm未満)
【0082】塩水浸積耐食性 カチオン電着塗料組成物をリン酸亜鉛処理した冷延鋼板
に乾燥塗膜の膜厚が20μmになるように電着を行っ
た。これを170℃で25分焼き付けて得られたカチオ
ン電着塗膜を、5%食塩水に55℃で240時間浸漬し
た後、カット部をテープ剥離した。カット部両側の剥離
幅を以下の基準で評価した。
【0083】 ○: <3mm △:3〜6mm ×: >6mm
【0084】平滑性 未処理リン酸亜鉛鋼板に、上記で得られたカチオン電着
塗料を乾燥膜厚20μmになるように電着し、水洗後、
160℃で10分間焼付けし、得られた塗膜の表面を表
面粗さ計Surftest−211(Mitutoyo社製)で、カット
オフ0.8mmおよび走査長4mmの基準で表面粗度
(Ra)を測定した。
【0085】 ○:Ra値0.2μm未満 ×:Ra値0.2μm以上
【0086】電着塗料の安定性 カチオン電着塗料組成物を40℃で2週間貯蔵し、その
後380メッシュのふるいにかけたときの濾過性を観察
し、以下の基準で評価した。
【0087】 ○:問題なく濾過できる ×:濾過できない
【0088】
【表1】
フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 DB391 DB392 DG301 DG302 HA026 HA166 HA246 HA366 HA526 HA536 HA546 JA36 JA43 JC15 JC41 KA03 KA06 KA08 MA08 MA10 MA12 MA13 NA03 NA27 PA04 PA19 PB07 PC02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性媒体、水性媒体中に分散するか又は
    溶解した、カチオン性エポキシ樹脂及びブロックイソシ
    アネート硬化剤を含むバインダー樹脂、カチオン性エポ
    キシ樹脂を中和するための中和酸、有機溶媒、金属触媒
    を含有する無鉛性カチオン電着塗料組成物において、 揮発性有機分含有量が1重量%以下であり、金属イオン
    濃度が500ppm以下であり、中和酸の量がバインダ
    ー樹脂固形分100gに対して10〜30mg当量であ
    る無鉛性カチオン電着塗料組成物。
  2. 【請求項2】 前記金属イオンがセリウムイオン、ビス
    マスイオン、銅イオン、亜鉛イオン、モリブデンイオ
    ン、アルミニウムイオンからなる群から選択される一種
    以上である請求項1記載の無鉛性カチオン電着塗料組成
    物。
  3. 【請求項3】 前記中和酸が酢酸、乳酸、蟻酸、スルフ
    ァミン酸からなる群から選択される一種以上である請求
    項1記載の無鉛性カチオン電着塗料組成物。
  4. 【請求項4】 更に顔料を含み、塗料組成物中に含まれ
    る顔料と樹脂固形分との重量比が1/9以下である請求
    項1記載の無鉛性カチオン電着塗料組成物。
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