JP2002293876A - 活性エネルギー線硬化型樹脂の製造方法 - Google Patents
活性エネルギー線硬化型樹脂の製造方法Info
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Abstract
ルボン酸の重合を防止した、活性エネルギー線硬化型樹
脂の安定な製造方法を提供し、さらにソルダーレジスト
インキ用途として優れた活性エネルギー線硬化型樹脂の
製造方法を提供すること。 【解決手段】 エポキシ樹脂と、不飽和カルボン
酸等の分子内にエチレン性不飽和二重結合およびカルボ
キシル基を有する化合物とを反応させて得られるエポキ
シアクリレートである活性エネルギー線硬化型樹脂の製
造において、特定の酸素濃度を有する気体の雰囲気下で
反応させる活性エネルギー線硬化型樹脂の製造方法。
Description
硬化性樹脂の製造方法に関し、より詳しくは、エポキシ
アクリレートの製造方法に関する。特に各種コーティン
グ材料や接着剤、インキ、あるいはアルカリ水溶液での
現像が可能なカラーフィルターや電子デバイスの保護
膜、印刷配線基板用ソルダーレジスト等の永久保護マス
ク、配線基板の絶縁層、ビルドアップ材料等の用途に最
適な活性エネルギー線硬化型樹脂の製造方法に関する。
酸等の不飽和カルボン酸との開環エステル化反応により
得られる不飽和エポキシエステル樹脂は、エポキシアク
リレートまたはビニルエステルと呼ばれ、耐熱性、耐薬
品性、耐水性、密着性、機械特性が他のアクリルオリゴ
マー類に比べ優れるため、各種コーティング材料、接着
剤、インキ、構造材料に用いられ、特にプリント配線基
板のソルダーレジストやその層間絶縁材料、ビルドアッ
プ材料用としてとして広く用いられている。
いる(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸が、非常
に重合し易い化合物であるため、重合による系内のゲル
化やゲル粒子の発生、粘度上昇等を防止するために、重
合禁止剤を添加等して反応を行ことが一般的である。
が有効であるが、反応温度が80℃以上の反応系内に酸
素を導入することは、反応に使用する溶媒や、(メタ)
アクリル酸等の不飽和カルボン酸の爆発を誘発するとい
う問題がある。
分野であるソルダーレジスト等に関しては、基板情報量
の増加につれてパターンの細密化が嘱望されているた
め、写真製版法によるソルダーレジストが用いられてい
る。主な手法としては、未露光部インキを溶剤や希アル
カリ液で現像する方法等があるが、コストや作業環境や
環境保護の面で、希アルカリ液現像型が主流となってい
る。
ポキシアクリレート樹脂の水酸基に酸無水物を反応させ
てカルボキシル基をペンダン卜化させた、いわゆる酸ペ
ンダン卜型エポキシアクリレー卜樹脂が主成分であり、
この樹脂の製法やそれを利用した塗装方法は、特開昭6
1−243869や特開昭63−258975号公報等
に記載されている。
耐水性や電気的特性を向上させるために、樹脂中のカル
ボキシル基を封鎖している。このカルボキシル基の封鎖
のためにエポキシ樹脂を使用し、紫外線照射時の幅射熱
を利用するか又は120〜130℃で後加熱することで
架橋密度を向上させ強靭な皮膜を形成する方法が開示さ
れている。しかしながら、酸ペンダン卜型エポキシアク
リレー卜樹脂にエポキシ樹脂を配合してソルダーレジス
トや塗料に用いる場合、エポキシ基とカルボキシル基と
の反応により、経時的に増粘したりゲル化に至るといっ
た組成物ライフ上の問題点があった。
レジストに溶剤又は必要に応じ少量のアクリルモノマー
が配合されている。塗布したソルダーレジストは、ネガ
フィルムによるパターン化前に、70〜80℃雰囲気下
で加熱して溶剤を揮散、除去した後、露光によるパター
ン化の工程がとられる。この工程で上記したカルボキシ
ル基とエポキシ基の反応が進行すると、露光後の現像が
不充分になる場合が多くなる。従って、カルボキシル基
とエポキシ基の反応が進行しないような、配合温度や溶
剤除去温度及び配合時間等の制約が生じ、組成物ライフ
とともに現像ライフが制限されるという難点があった。
そこで組成物としてのライフあるいは、仮乾燥時の現像
ライフが長い組成物が望まれている。
決する手段としては、エポキシアクリレート合成時の新
規触媒の検討やエポキシアクリレート樹脂構造の改良、
さらに合成触媒の失活方法等が挙げられ、種々の検討が
なされている。例えば特公平6−23233号公報に
は、酸ペンダント型エポキシアクリレートの製造におけ
るエステル化触媒として有機酸の金属塩を使用すること
が提案されているが、現像ライフの向上に於いては効果
的ではなかった。
いては、特殊な構造を有するエポキシ化合物を用いた酸
ペンダント型エポキシアクリレートのソルダーレジスト
インキ組成物が提案されているが、現像ライフの向上に
於いては効果的ではなかった。
しようとする課題は、(メタ)アクリル酸等の不飽和カ
ルボン酸の重合を防止した、活性エネルギー線硬化型樹
脂の安定な製造方法を提供し、さらにソルダーレジスト
インキ用途として優れた活性エネルギー線硬化型樹脂の
製造方法を提供することである。
について鋭意研究を重ねた結果、エポキシ樹脂と、不飽
和カルボン酸等の分子内にエチレン性不飽和二重結合お
よびカルボキシル基を有する化合物とを反応させて得ら
れる、エポキシアクリレートである活性エネルギー線硬
化型樹脂の製造において、特定の酸素濃度を有する気体
の雰囲気下で反応をすることにより、上述の課題が解決
されることを見いだし、本発明を完成するに至った。
と、不飽和モノカルボン酸および/またはその(以下、
不飽和カルボン酸、と称す)(a2)とを、3価の有機リ
ン化合物触媒の存在下に、酸素濃度が2〜12%の気体
(D)の雰囲気下で反応させることを特徴とする活性エ
ネルギー線硬化型樹脂の製造方法を提供するものであ
る。
1)としては、分子内にエポキシ基を2個以上有するも
のであれば特に制限はなく、例えば、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エ
ポキシ樹脂;これらのビスフェノールノボラック型、ク
レゾールノボラック型、フェノールノボラック型、キシ
レノールノボラック等各種ノボラック型エポキシ樹脂;
ジシクロペンタジエン変性のエポキシ樹脂;ナフタレン
骨格を有するナフトール、ビナフトールやこれらナフト
ール類やこれらのノボラック体をエポキシ化して得られ
るナフタレン骨格のエポキシ樹脂;多価カルボン酸のグ
リシジルエステル型樹脂;線状脂肪族エポキシ樹脂;脂
肪族エポキシ樹脂;脂環式エポキシ樹脂;アルキレンオ
キサイド変性エポキ樹脂;ザイロック型エポキキシ樹
脂;トリグリシジルイソシアヌレートやその誘導体;ポ
リグリシジル(メタ)アクリレートやグリシジル(メ
タ)アクリレート等のグリシジル基含有不飽和モノマー
と他の不飽和モノマーとの共重合体等を挙げることがで
き、所望する要求性能により、これらエポキシ樹脂を単
独で使用してもよく、2種類以上を混合して使用しても
良い。
ク性等が良好である点からノボラック型エポキシ樹脂が
好ましく、なかでも数平均分子量が700〜3000で
あり、かつ軟化点が30〜120℃であるノボラック型
エポキシ樹脂を1種以上用いることが特に好ましい。
タ)アクリル酸、これらのダイマー酸、トリマー酸等が
挙げられ、このうち(メタ)アクリル酸が好ましい。
和一塩基酸の無水物を併用することができる。無水(メ
タ)アクリル酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸
のアシルハライドと(メタ)アクリル酸のアルカリ金属
塩との反応、あるいは塩化チオニル、塩化ホスホリル等
の脱水剤存在下により(メタ)アクリル酸から調製する
ことができる。また、(メタ)アクリル酸のダイマー
酸、トリマー酸、不飽和一塩基酸、飽和一塩基酸等を併
用して調製してもよい。
チレン性不飽和二重結合と水酸基とを有する化合物と酸
無水物との反応により得られたものも使用することがで
きる。
る化合物としては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、ヒドロキプロピル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シシクロヘキシル(メタ)アクリレート、等のヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレート類;トリメチロールプ
ロパンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パンジアクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレー
ト、等のポリオールと(メタ)アクリル酸とエステル化
して得られる化合物で水酸基を分子中に持っている化合
物;分子内にエポキシ基を有するエポキシ化合物と(メ
タ)アクリル酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)
アクリレート、上記水酸基と(メタ)アクリレート基を
有する化合物にεカプロラクトン等の環状ラクトンを反
応させたもの、上記水酸基と(メタ)アクリレート基を
有する化合物にエチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン等環状
エーテル化合物を反応させて得られる化合物等が挙げら
れる。
酸、無水フタル酸、無水コハク酸、ドデセニル無水コハ
ク酸、無水テトラヒドロフタル酸、4−メチル−テトラ
ヒドロ無水フタル酸、4−メチル−ヘキサヒドロ無水フ
タル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水トリメリット
酸、無水メチルナジック酸、無水イタコン酸、無水ピロ
メリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物等
が挙げられる。
(a2)との反応では、反応系内に不飽和カルボン酸(a
2)が残存することによる臭気や皮膚刺激性を防止し、
またエポキシ基が過剰になることによる粘度上昇や安定
性の低下等の不具合を防止するため、エポキシ樹脂(a
1)中の全エポキシ基のモル数n1と不飽和カルボン酸
(a2)中の全カルボキシル基のモル数n2との比である
(n1/n2)が0.8〜1.2さらに好ましくは、
0.9〜1.1の範囲であることが好ましい。
としては、トリエチルフォスフィン、トリ−n−プロピ
ルフォスフィン、トリ−n−ブチルフォスフィン等のト
リアルキルフォスフィン類;トリフェニルホスフィン、
トリ−m−トリルフォスフィン、トリス(2,6−メト
キシフェニル)フォスフィン等のフォスフィン化合物が
好ましい。なかでも、触媒能力が高いこと、および触媒
失活が容易にできることからトリフェニルフォスフィン
が特に好ましい。
は、反応の進行を早めるとともに、未反応のまま残存す
る不飽和化合物が重合することを抑え、さらにエポキシ
基が関与する副反応を抑えるとともに、反応熱を制御し
て安定性を保つため、仕込み量に対して500ppm〜1
0000ppmの範囲内で使用することが好ましい。
他の触媒を併用することができる。その他の触媒として
は、非ハロゲン系触媒が好ましく、例えば、トリエチル
アミン、トリスジメチルアミノメチルフェノール、ベン
ジルジメチルアミン等の3級アミン類;トリメチルベン
ジルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラメチルア
ンモニウムハイドロオキサイド等の第4級アンモニウム
塩類;2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール等のイミダゾール類;ジアザビスシクロ
ウンデセン等の窒素化合物類;エチルトリフェニルホス
ホニウムハイドロオキサイド、テトラ−n−ブチルホス
ホニウムハイドロオキサイド等のホスホニウム塩類;ナ
フテン酸クロムなどの金属塩等の各種触媒が使用でき
る。こうした触媒を併用する場合の使用量としては、仕
込み量に対して10〜10000ppmが適性な量であ
る。
ン系触媒を併用することもでき、例えば、水酸化ナトリ
ウム、水酸化リチウム等の無機触媒;ジエチルアミン塩
酸塩;トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、テ
トラメチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニ
ウム塩類、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイ
ド、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド等のホ
スホニウム塩類が挙げられる。
拌効率を向上し、またハンドリング性、塗工性や印刷性
等のアプリケーション適性を改良するために、有機溶媒
(C)を使用して反応することが好ましい。有機溶媒
(C)としては、例えば、メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレンなどの
芳香族炭化水素類;セロソルブ、ブチルセロソルブなど
のセロソルブ類;カルビトール、ブチルカルビトールな
どのブチルカルビトールなどのカルビトール類;酢酸エ
チル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロ
ソルブアセテート、カルビトールアセテート、エチルカ
ルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート
などの酢酸エステル類、さらにその他アルキレンオキサ
イドから製造されるアルキレンアルコールやアルキレン
グリコール、アルキレンポリオール(例えばプロピレン
グルコール)やこれらアルキレンポリオールのアルキル
エステルやアルキルエーテルのエーテル、エステル類等
が挙げられる。
エポキシ樹脂(a1)と、不飽和カルボン酸(a2)とを3
価の有機リン化合物触媒存在下にて反応させる時、酸素
濃度が2〜12%の気体(D)の雰囲気下において、反
応系内を攪拌しながら反応を行うことにより、反応溶媒
等の爆発の危険を回避しながら不飽和カルボン酸(a
2)の重合を抑制することが可能であり、さらに樹脂の
酸化にともなう副反応やゲル化の防止、色目の改良の点
で良好である。酸素濃度が2〜12%の気体(D)は、
酸素濃度が4〜10%の気体であることがさらに好まし
い。また、反応を行う際には、攪拌装置の存在下で行う
ことが好ましく、攪拌効率が優れている装置で行うこと
が安定した製造にとって好ましい。
体(D)の雰囲気とするためには、例えば、酸素を含有
する気体(d1)と不活性ガス(d2)とを併用するこ
とによって得られるものを用いることができる。
素ガスを用いても、空気用いてもよく、コストの面から
空気を用いることがより好ましい。
素、二酸化炭素、一酸化炭素、ヘリウム、ネオン、アル
ゴン等反応系において不活性であるものであれば良く、
一般的には、窒素が好ましい。
量は、不飽和カルボン酸(a2)の重合等を防止して分
子量の増大やゲル化等の発生を抑え、また酸化反応が促
進されすぎることによる樹脂の色目の悪化を防止し、さ
らに反応成分等の揮発や飛散による物質収支の崩れ等を
防止するため、エポキシ樹脂(a1)と不飽和カルボン
酸(a2)と有機溶媒(C)との総量1kgあたり、1×
10-3〜1×10-1l/minであることが好ましい。気体
(D)は、連続的に導入しても、間歇して導入してもよ
く、導入量の平均がこの範囲内であればよい。
気とする方法としては、反応装置内の酸素濃度を2〜1
2%にできる方法であれば特に制限はないが、例えば、
反応系の液面より上部から吹き込む方法や、気体導入ノ
ズルを液面下に設定してバブリングする方法がある。気
体導入ノズルを液面より下部に設定してバブリングした
場合の方が、混合気のバブルが樹脂中に均一に分散し、
安定した製造の面でより好ましい。
2%の気体(D)の雰囲気とするためには、酸素を含有
する気体(d1)と不活性ガス(d2)とを、予め混合
ガスとして調整されたものを反応装置内に導入しても、
あるいは酸素を含有する気体(d1)と不活性ガス(d
2)とを別々に反応装置内に導入し、反応系内で混合し
てもよい。
(d2)とを別々に反応装置内に導入する場合は、酸素
を含有する気体(d1)と不活性ガス(d2)の導入口
ノズルは、別々になっていても1つになっていても良
く、そのノズルは反応装置内に存在していることが必要
である。このときのノズルの位置としては、酸素を含有
する気体(d1)を反応系の液面下部より導入し、不活
性ガス(d2)を反応系の液面上部より導入する位置に
ノズルがあることが安定した製造の面で好ましい。
(a2)とを、3価の有機リン化合物の存在下、酸素濃度
が2〜12%の気体(D)の雰囲気下で反応する際の、
反応温度および反応時間としては、反応率を上げ、また
触媒を不活性化して活性種として反応系内に残存しない
ようにすることによって保存安定性や現像型レジスト組
成物の現像安定性等を良好に保ち、さらに生成した樹脂
や反応溶媒が酸化等の副反応によって、着色や分子量分
布の異常をもたらすことを防止するために、反応温度は
100〜160℃で反応の進行状況を考慮しながら行う
事が好ましい。この時の反応時間は、同様な理由から1
〜15時間の範囲であることが好ましい。また、反応速
度は、反応温度が高くなると速まることから、反応速度
を適当に保つにために、反応温度を調整することが必要
である。
ー線硬化型樹脂は、ソルダーレジスト等の用途に用いる
場合には、現像ライフの向上のため、エポキシ樹脂(a
1)と不飽和カルボン酸(a2)との反応終了後に、触媒
である3価のリン化合物が不活性化していることが好ま
しい
れず、例えば、特開平5−320312号公報、特開平
9−136942号公報においては、現像ライフの向上
を目的として、有機リン化合物触媒を有機過酸化物によ
り酸化させて失活させる、触媒の失活方法が開示されて
いる。しかし、有機過酸化物は酸化剤としての効果を発
揮するとともにパーオキシラジカルを発生し、重合開始
剤ともなるため、触媒の失活工程において樹脂化合物の
増粘やゲル化を引き起こし、樹脂の安定性に問題を与え
るという問題点があった。
方法としては、エポキシ樹脂(a1)と、不飽和モノカル
ボン酸(a2)との反応の終了後にさらに、酸素を含有す
る気体(d)を系内に導入することによって、不活性化
を行うことが好ましい。
ば、酸素ガス、空気等が挙げられ、コストの面から空気
を使用することが好ましい。
(a2)との反応終了の判定は、系内の酸価、エポキシ当
量の測定、赤外スペクトル等の分析によって行うことが
できる。
/g以下が安定性や臭気、安全性の面から好ましく、な
かでも3KOH-mg/g以下がより好ましい。またエポキシ
当量は、生成した樹脂安定性を良好に保つため、固形分
換算で6000g/eq.以上、好ましくは10000g/eq.
以上である。
(a2)との反応終了後、または触媒の不活性化反応後
に、3価の有機リン化合物触媒の80重量%以上が不活
性な5価の有機リン化合物に酸化されていることが好ま
しく、樹脂の安定性やレジストの現像安定性を向上させ
ることが可能となる。
ける反応で、系内に導入する気体の量は、過剰な酸化反
応によって樹脂の色目が悪化したり、または反応溶媒や
その他の反応成分が揮発したり、あるいは飛散すること
による物質収支のくずれを防止するため、反応系の総量
1kgあたり1×10-3〜1×10-1l/min、さらに好まし
くは、5×10-3〜5×10-2l/min量である。気体は
連続的に吹き込んでも、間歇して吹き込んでも良く、導
入量の平均がこの範囲内であることがより好ましい。
不飽和カルボン酸(a2)との反応と同様に、酸素を含有
する気体(d)を、反応系の上部から吹き込んでも気体
導入ノズルを液面下に設定してバブリングしても良い。
活性ガス(d2)とを別々に反応装置内に導入すること
によって、反応装置内を酸素濃度が2〜12%濃度の気
体(D)の雰囲気として、触媒の不活性化を行ってもよ
い。このとき酸素を含有する気体(d1)と不活性ガス
(d2)の導入口ノズルは、別々になっていても1つに
なっていても良く、そのノズルは反応装置内に存在して
いることが必要である。このときのノズルの位置として
は、酸素を含有する気体(d1)を反応液面下部より導
入し、不活性ガス(d2)を反応液面上部より導入する
位置にノズルがあることが安定した製造と再現性のある
触媒の不活性化を行える等の面から好ましい。
は、触媒の失活反応速度を早め、さらに樹脂や反応溶剤
が酸化する等の副反応を抑えるため、60℃〜160℃
の範囲で行うことが好ましい。
ネルギー線硬化型樹脂は、ソルダーレジスト用途として
アルカリ水溶液で現像可能な樹脂とするために、エポキ
シ樹脂(a1)と不飽和カルボン酸(a2)とを反応させ、
有機リン化合物触媒の失活をした後、さらに酸無水物
(a3)を反応させることができる。
(a2)との反応において水酸基が生成するが、この水酸
基に対して酸無水物(a3)の開環エステル化反応が起
こり、カルボキシル基を樹脂中に導入ができる。
度が2〜12%に保たれていることが好ましく、上記エ
ポキシ樹脂(a1)と不飽和カルボン酸(a2)との反応時
の気体導入量、または3価の有機リン化合物触媒失活反
応の気体導入量と同一で行うことができる。また、反応
温度は、50〜140℃の範囲で行うことが可能であ
る。
物が好ましく、その代表例としては、無水マレイン酸、
無水フタル酸、無水コハク酸、ドデセニル無水コハク
酸、無水テトラヒドロフタル酸、4−メチル−テトラヒ
ドロ無水フタル酸、4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタ
ル酸、無水へキサヒドロフタル酸、無水トリメリット
酸、無水ヘット酸、無水メチルナジック酸、無水イタコ
ン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物等が挙げ
られる。
は、赤外分光スペク卜ル1770cm -1及び1850c
m-1の酸無水物ピークが消失することで確認することが
可能である。
て現像できうる酸価として、30〜150KOH-mg/g(固
形分)、好ましくは、55〜130KOH-mg/g(固形分)
であることが好ましい。
防止剤(E)の存在下で行うことにより、より安定した
製造を行うことができる。酸化防止剤(E)としては、
例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、トリ
メチルハイドロキノン、ターシャリブチルハイドロキノ
ン、2,6−ジターシャリブチル−4−メトキシフェノ
ール、銅塩、フェノチアジン;トリエチレングリコール
−ビス{3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート}、1,6−ヘキサン
ジオール−ビス{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、2,4−ビス
−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,
5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジ
ン、ペンタエリスリチル−テトラキス{3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート}、2,2−チオ−ジエチレンビス{3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート}、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N
ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−ヒドロキシシンナマミド)、3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォネート−
ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,
6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)ベンゼン、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニルホスホン酸エチル)カルシウ
ム、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)−イソシアヌレート、等のヒンダードフェ
ノール系酸化防止剤;クレゾール、フェノール系酸化防
止剤;ヒンダードアミン系安定剤;亜リン酸、亜リン酸
エステル類、亜リン酸ジエステル類等が挙げられる。こ
のうち、フェノール性水酸基を含有する酸化防止剤が好
ましい。
果が十分に得られ、また活性エネルギー線硬化における
硬化障害を防止するため、反応系の仕込み重量に対し5
0ppm〜2%までの範囲であることが好ましい。
ルギー線硬化型樹脂は、該樹脂の水酸基に対して、イソ
シアネート基含有のアクリレート化合物(F)を反応さ
せてウレタン結合を導入し、多官能化された活性エネル
ギー線硬化型樹脂として光硬化の感度、物性等を改質す
ることも可能である。
物(F)と、活性エネルギー線硬化型樹脂の水酸基との
反応には、各種のウレタン化触媒を使用することができ
る。水酸基とイソシアネート基との比率は、感度の向上
と反応性、アプリケーション適性、現像溶解性の面から
水酸基1モルに対してイソシアネート基が0.05〜
0.9モルであることが好ましく、なかでも0.05〜
0.5モルであることが特に好ましい。
ト化合物(F)としては、イソシアネートエチル(メ
タ)アクリレート等のイソシアネートアルキル(メタ)
アクリレート等が使用できる。
ト化合物(F)は、末端にアクリレート基と水酸基とを
有する重合性不飽和基と水酸基を有する化合物(f1)
と分子中に2個以上イソシアネート基を有するポリイソ
シアネート化合物(f2)とを反応することによっても
得ることができる。
化合物(f1)としては、例えば、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイ
ルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、ペン
タエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールトリ(メタ)アクリレート、3−アクリロイ
ルオキシグリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−ヒ
ドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
−1−(メタ)アクリロキシ−3−(メタ)アクリロキ
シプロパン、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ポリ
プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリε
−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、ポリテト
ラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙
げられる。
としては、イソシアネート化合物、あるいは、それをイ
ソシアヌレート化せしめた形のポリイソシアネート、ビ
ュレット化したポリイソシアネート、ポリオールとアダ
クトしたポリイソシアネート等が使用でき、かかるイソ
シアネート化合物としては、例えば、トルレンジイソシ
アネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシレ
ンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネートの如き、各種の
脂環式ジイソシアネート化合物;ヘキサメチレンジイソ
シアネート、リジンジイソシアネートの如き、各種の脂
肪族ジイソシアネート化合物;水添キシリレンジイソシ
アネート、4、4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート(水添ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシ
アネート)の如き、各種の化合物等が挙げられる。
ー線硬化型樹脂を用いた、活性エネルギー線硬化型樹脂
組成物には、有機溶媒を添加することができる。有機溶
媒としては、活性エネルギー線硬化型樹脂の製造で用い
た反応溶媒(C)が使用できる。
良、塗装適性の改質等の目的で光重合性モノマーを添加
する事が出来る。光重合性モノマーとしては、特に制限
はなく、各種の光重合性ビニルモノマーを用いることが
できるが、代表的な例としては、β−ヒドロキシエチル
アクリレート、β−ヒドロキシプロピルアクリレート、
グリシジルアクリレート、β−ヒドロキシエチルアクリ
ロイルフォスフェート、ジメチルアミノエチルアクリレ
ート、ジエチルアミノエチルアクリレート;エチレング
リコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアク
リレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポ
リエチレングリコールジアクリレート、プロピレングリ
コールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアク
リレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、
ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロ
ールプロパンジアクリレート;トリメチロールプロパン
トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレ
ート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート、もしくは、トリス(2−アクリ
ロイルオキシエチル)イソシアヌレート、または、上記
アクリレートに対する各メタクリレート類;
クリレートとのモノ−、ジ−、トリ−またはそれ以上の
ポリエステル;ビスフェノールA型エポキシアクリレー
ト、ノボラック型エポキシアクリレート、ウレタンアク
リレートのごとき、エチレン性不飽和二重結合を有する
モノマー類、オリゴマー類等が挙げられる。
/又は有機溶剤は単独又は2種以上の混合物として用い
られ、使用量の好ましい範囲は、活性化エネルギー線硬
化型樹脂100重量部に対して30〜300重量部、更
に好ましくは50〜200重量部である。
型エポキシアクリレートのカルボキシル基と反応しうる
2官能以上のエポキシ樹脂(B)を添加することができ
る。かかるエポキシ樹脂(B)は1分子中に少なくとも
2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物が好まし
く、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビ
スフェノールS等のビスフェノール型エポキシ樹脂;こ
れらのビスフェノールノボラック型、クレゾールノボラ
ック型、フェノールノボラック型、キシレノールノボラ
ック等各種ノボラック型エポキシ樹脂;ジシクロペンタ
ジエン変性のエポキシ樹脂;ナフタレン骨格を有するナ
フトール、ビナフトールやこれらナフトール類やこれら
のノボラック体をエポキシ化して得られるナフタレン骨
格のエポキシ樹脂;多価カルボン酸のグリシジルエステ
ル型樹脂;線状脂肪族エポキシ樹脂;脂環式エポキシ樹
脂;トリグリシジルイソシアヌレートやその誘導体;ポ
リグリシジル(メタ)アクリレートやグリシジル(メ
タ)アクリレート等のグリシジル基含有不飽和モノマー
と他の不飽和モノマーとの共重合体等を挙げることがで
き、所望する要求性能により、これらエポキシ樹脂を単
独で使用してもよく、2種類以上を混合して使用しても
良い。その好ましい使用範囲は、酸ペンダント型エポキ
シアクリレート樹脂100重量部に対して、30〜30
0重量部、好ましくは30〜300重量部、更に好まし
くは50〜200重量部である。
ためのアミン化合物類、イミダゾール化合物類、ジアル
キル尿素類、カルボン酸類、フェノール類、メチロール
基含有化合物類など各種のエポキシ硬化促進剤を少量併
用し、塗膜を後加熱することにより、光硬化成分の重合
促進ならびに、エポキシ化合物と酸ペンダント型エポキ
シアクリレートのカルボキシル基の反応及び、エポキシ
化合物同士の反応を通して得られるレジスト被膜の諸物
性を向上せしめることもできる。
樹脂組成物には、更に必要に応じて、硫酸バリウム、酸
化ケイ素、タルク、クレー、炭酸カルシウムなどの公知
慣用の充填剤、フタロシアニンブルー、フタロシアニン
グリーン、酸化チタン、カーボンブラックな各種の着色
用顏料、消泡剤、密着性付与剤類を加えてもよい。
ー線硬化型樹脂を用いた、活性エネルギー線硬化型樹脂
組成物は、紫外線照射により硬化を行う際、光重合性開
始剤、光増感剤を添加することができる。重合性光開始
剤としては、特に制限はなく、各種の重合性光開始剤を
用いることができ、例えば、4−ジメチルアミノ安息香
酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エステル、アルコキシ
アセトフェノン、ベンゾフェノンおよびベンゾフェノン
誘導体、ベンゾイル安息香酸アルキル、ビス(4−ジア
ルキルアミノフェニル)ケトン、ベンジルおよびベンジ
ル誘導体、ベンゾインおよびベンゾイン誘導体、ベンゾ
インアルキルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプ
ロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニ
ルケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェノ
イルフォスフィンオキシド、2−メチル−1−[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−
1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モ
ルホリノフェニル)−ブタノン−1;アセトフェノン、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、
2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、
1,1−ジクロロアセトフェノンのごときアセトフェノ
ン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラ
キノン、2−ターシャリブチルアントラキンノン、1−
クロロアントラキノン、2−アルミアントラキノンのご
ときアントラキノン類、;2,4−ジメチルチオキサン
トン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチ
オキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン
のごときチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケ
タール、ベンジルジメチルケタールのごときケタール
類、またはキサントン類等が挙げられる。
分100重量部に対して0.2〜30重量部、好ましく
は2〜20重量部の範囲であり、一種あるいは二種以上
と組み合わせて用いることもできる。
ー線硬化型樹脂を用いた、活性エネルギー線硬化型樹脂
組成物は、例えば、プリント配線基板上にスクリーン印
刷法、ロールコーター法、カーテンコーター法、スプレ
ーコーター法などにより全面に塗布し、活性エネルギー
線を照射して必要部分を硬化後、希アルカリ水溶液で未
露光部を溶かし去り、更に熱による後硬化を加えること
により、目的とする被膜を形成せしめることができる。
線、X線、中性子線、紫外線のごとき、電離放射線や光
などを総称するものである。
ための照射光源として紫外線を使用する場合は、例え
ば、低圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、高圧水銀ラン
プ、キセノンランプ、メタルハライドランプ等が適当で
あり、その他レーザー光線なども硬化用の活性エネルギ
ー線として利用できる。
層具体的に説明するが、以下において、部、および%は
特に断わりのない限り、全て重量基準であるものとす
る。
反応容器に、エチルカルビトールアセテート5.1kg
を入れ、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂エ
ピクロンN−695(大日本インキ化学工業株式会社
製、エポキシ当量216)15.35kg(71.4mo
l)を溶解し、酸化防止剤としてBHT(ジブチルヒド
ロキシトルエン)60g加えた後、アクリル酸5kg
(69mol)、トリフェニルフォスフィン50gを添加
し、窒素/空気の混合ガス(窒素/空気=1/1 vol.
%)を流量計を用いて0.6l/min吹き込みながら
120℃で12時間エステル化反応を行なった。尚還流
冷却器より排気ガス中の酸素濃度を反応中1時間毎に測
定したところ酸素濃度は、9〜11%であった。酸価
0.5KOH-mg/g(固形分換算:0.8KOH-mg/g)、エポ
キシ当量15200g/eq(g/当量)の活性エネル
ギー線硬化型樹脂(X−1)を得た。
反応容器に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂エピクロ
ン850(大日本インキ化学工業株式会社製、エポキシ
当量188)18.8kg(100mol)を入れ、酸化
防止剤としてイルガノックス1010(チバスペシャリ
ティケミカルズ社)60g加えた後、アクリル酸7.2
kg(100mol)、トリフェニルフォスフィン78g
を添加し、窒素/空気の混合ガス(窒素/空気=1/1
vol.%)を流量計を用いて0.6l/min吹き込みな
がら120℃で12時間エステル化反応を行なった。尚
還流冷却器より排気ガス中の酸素濃度を反応中1時間毎
に測定したところ酸素濃度は、9〜11%であった。酸
価0.5KOH-mg/g(固形分換算:0.8KOH-mg/g)、エ
ポキシ当量35200g/eq(g/当量)の活性エネ
ルギー線硬化型樹脂(X−2)を得た。
反応容器に、エチルカルビトールアセテート6kgを入
れ、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂エピク
ロンN−680(大日本インキ化学工業株式会社製、エ
ポキシ当量216)17.28kg(80mol)を溶解
し、酸化防止剤としてBHT(ジブチルヒドロキシトル
エン)60g加えた後、アクリル酸5.76kg(80
mol)、トリフェニルフォスフィン50gを添加し、空
気を内径0.5mmのステンレス管用いて0.3l/mi
n液面下より吹き込み、かつ窒素を液面上から0.5l
/min吹き込みながら130℃で10時間エステル化
反応を行なった。尚還流冷却器より排気ガス中の酸素濃
度を反応中1時間毎に測定したところ酸素濃度は、7〜
8%であった。さらにTHPA(テトラヒドロ無水フタ
ル酸)の6.69kg(44mol)とエチルカルビトー
ルアセテート10kgを仕込んで100℃で7時間反応
を行った。酸価54KOH-mg/gで、エポキシ当量が544
00g/eq(g/当量)の活性エネルギー線硬化型樹
脂(X−3)を得た。
反応容器に、エチルカルビトールアセテート6kgを入
れ、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂エピク
ロンN−680(大日本インキ化学工業株式会社製、エ
ポキシ当量216)17.28kg(80mol)を溶解
し、酸化防止剤としてBHT(ジブチルヒドロキシトル
エン)60g加えた後、アクリル酸5.76kg(80
mol)、トリフェニルフォスフィン70gを添加し、空
気を内径0.5mmのステンレス管用いて0.3l/mi
n液面下より吹き込み、かつ窒素を液面上から0.4l
/min吹き込みながら120℃で5時間エステル化反
応を行なった。尚還流冷却器より排気ガス中の酸素濃度
を反応中1時間毎に測定したところ酸素濃度は、8〜9
%であった。このときの酸価は、0.15KOH-mg/gでエ
ポキシ当量が14900g/eqで反応は、終了してい
た。このときの樹脂を31P−NMRにてリン化合物の
定量を行った結果、全リン量に対して40mol%がトリ
フェニルフォスフィンオキサイドに酸化されていた。さ
らに触媒失活工程として120℃でさらに5時間、空気
と窒素を同様なる条件で吹き込んで処理を行った。この
処理後同様にリン化合物の定量を行った結果95mol%
がトリフェニルフォスフィンオキサイドに酸化されてい
た。さらに、THPA(テトラヒドロ無水フタル酸)
6.69kg(44mol)とエチルカルビトールアセテ
ート10kgを仕込んで100℃で7時間反応を行っ
た。酸価が54KOH-mg/gで、エポキシ当量が70200
g/eq(g/当量)の活性エネルギー線硬化型樹脂
(X−4)を得た。
反応容器に、エチルカルビトールアセテート4.5kg
を入れ、フェノールノボラック型エポキシ樹脂エピクロ
ンN−770(大日本インキ化学工業株式会社製、エポ
キシ当量=190)15.2kg(80mol)を溶解
し、酸化防止剤としてBHT(ジブチルヒドロキシトル
エン)30gとイルガノックス245を50g加えた
後、アクリル酸5.69kg(79mol)、トリフェニ
ルフォスフィン65gを添加し、空気を内径0.5mmの
ステンレス管用いて0.2l/min液面下より吹き込
み、かつ窒素を液面上から0.4l/min吹き込みな
がら120℃で5時間エステル化反応を行なった。尚還
流冷却器より排気ガス中の酸素濃度を反応中1時間毎に
測定したところ酸素濃度は、6〜8%であった。このと
きの酸価は、0.10KOH-mg/gでエポキシ当量が159
00g/eqで反応は、終了していた。このときの樹脂
を31P−NMRにてリン化合物の定量を行った結果、
全リン量に対して35mol%がトリフェニルフォスフィ
ンオキサイドに酸化されていた。さらに触媒失活工程と
して120℃でさらに5時間、空気と窒素を同様なる条
件で吹き込んで処理を行ったこの処理後同様にリン化合
物の定量を行った結果94mol%がトリフェニルフォス
フィンオキサイドに酸化されていた。さらに、THPA
(テトラヒドロ無水フタル酸)の6.08kg(40mo
l)とエチルカルビトールアセテート10kgを仕込ん
で100℃で7時間反応を行った。酸価が54KOH-mg/g
で、エポキシ当量が59100g/eq(g/当量)の
活性エネルギー線硬化型樹脂(X−5)を得た。
反応容器に、エチルカルビトールアセテート5.1kg
を入れ、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂エ
ピクロンN−695(大日本インキ化学工業株式会社
製、エポキシ当量216)15.35kg(71.4mo
l)を溶解し、アクリル酸5kg(69mol)、トリフェ
ニルフォスフィン50gを添加し、窒素を0.6l/m
in吹き込みながら120℃で反応を行なったが約3時
間でゲル化した。
反応容器に、エチルカルビトールアセテート5.1kg
を入れ、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂エ
ピクロンN−695(大日本インキ化学工業株式会社
製、エポキシ当量216)15.35kg(71.4mo
l)を溶解し、アクリル酸5kg(69mol)、トリフェ
ニルフォスフィン20gを添加し、130℃で反応を行
なったが5時間後ゲル化した。
反応容器に、エチルカルビトールアセテート6kgを入
れ、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂エピク
ロンN−680(大日本インキ化学工業株式会社製、エ
ポキシ当量216)17.28kg(80mol)を溶解
し、酸化防止剤としてBHT(ジブチルヒドロキシトル
エン)60g加えた後、アクリル酸5.76kg(80
mol)、触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン8
0gを添加し、空気中で120℃で4時間エステル化反
応を行なった。さらに、THPA(テトラヒドロ無水フ
タル酸)の6.69kg(44mol)とエチルカルビト
ールアセテート10kgを仕込んで100℃で7時間反
応を行った。酸価が54KOH-mg/gで、エポキシ当量が5
1200g/eq(g/当量)の活性エネルギー線硬化
型樹脂(RX−3)を得た。
反応容器に、セロソルブアセテート18.5kgを入
れ、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂YDC
N−638P(東都化成社製、エポキシ当量206)1
0.3kg(50mol)を溶解し、酸化防止剤としてp
−メトキシフェノール10gを加えた後、アクリル酸
3.6kg(50mol)、触媒としてトリフェニルフォ
スフィン140gを添加し、空気中で110℃で3時間
反応を行なった。さらに、HHPA(ヘキサヒドロ無水
フタル酸)の4.62kg(30mol)を仕込んで80
℃で3時間反応を行った。 この溶液を冷却後ターシャ
リイブチルハイドロパーオキサイドを45g(0.5mo
l)を添加して50℃で1時間反応させた。酸価が44K
OH-mg/gで、エポキシ当量が31200g/eq(g/
当量)の活性エネルギー線硬化型樹脂(RX−4)を得
た。
樹脂を用いて下記配合によりロールミルにより混練して
レジストインキ組成物を調製した。
物を、銅箔35μmのガラスエポキシ基材の銅張積層板
の全面に150メッシュのスクリーンを用いて塗布し、
テストピースを作成した。ついで作成されたテストピー
スを用いてレジストインキの感度と溶剤乾燥時の安定性
について以下の方法で評価を行った。評価結果を第1表
に示す。
を揮散させ、塗膜上にステップタブレットNo.2(コ
ダック株式会社製)をのせ、高圧水銀ランプを用い50
0mJ/cm2、800mJ/cm2の紫外線を照射し
後、1%炭酸ソーダ水溶液に120秒浸積し、ステップ
タブレット法で評価を行なった。評価数値は最大残存段
数を示し、数値が大きいほど硬化性(感度)が優れてい
ることを示す。500mJ/cm2の照射条件では6段
以上、800mJ/cm2の条件では9段以上を合格と
した。
して溶剤を揮散させ、1%炭酸ソーダ水溶液に180秒
浸積して現像し、溶剤乾燥時の安定性を目視にて判定し
た。なお性能評価は下記の基準で行ない、50分以上安
定なものを合格とした。 ◎:積層板上に塗膜が全く残っていない。 ○:積層板上に塗膜がほとんど残っていない。 △:積層板上に塗膜が若干残る。 ×:積層板上に塗膜が残る。
造方法により安定した活性エネルギー線硬化型樹脂を提
供することが理解される。また、第1表より本発明の製
造方法によって得られた樹脂を用いた組成物は、特に従
来から用いている酸ペンダント型エポキシアクリレート
に比較して現像安定性に優れているといえる。
Claims (9)
- 【請求項1】 エポキシ樹脂(a1)と、不飽和モノカル
ボン酸および/またはそのオリゴマー(以下、不飽和カ
ルボン酸、と称す)(a2)とを、3価の有機リン化合物
触媒の存在下に、酸素濃度が2〜12%の気体(D)の
雰囲気下で反応させることを特徴とする活性エネルギー
線硬化型樹脂の製造方法。 - 【請求項2】 有機溶媒(C)の存在下で反応させる請
求項1記載の活性エネルギー線硬化型樹脂の製造方法。 - 【請求項3】 酸素濃度が2〜12%の気体(D)が、
酸素を含有する気体(d1)と不活性ガス(d2)とか
らなるものである請求項1または2記載の活性エネルギ
ー線硬化型樹脂の製造方法。 - 【請求項4】 酸素を含有する気体(d1)が空気であ
る請求項3記載の活性エネルギー線硬化型樹脂の製造方
法。 - 【請求項5】 酸素を含有する気体(d1)を反応系内
の液面より下部から導入し、かつ不活性ガス(d2)を
液面より上部から導入する請求項3または4記載の活性
エネルギー線硬化型樹脂の製造方法。 - 【請求項6】 酸素濃度が2〜12%の気体(D)の導
入量が、エポキシ樹脂(a1)と不飽和カルボン酸(a
2)と有機溶媒(C)との総量1Kgあたり、1×10
-3〜1×10-1l/minである請求項1〜5のいずれか1
項記載の活性エネルギー線硬化型樹脂の製造方法。 - 【請求項7】 エポキシ樹脂(a1)と、不飽和カルボン
酸(a2)とを100〜160℃で5〜15時間反応させ
る請求項1〜6のいずれか1項記載の活性エネルギー線
硬化型樹脂の製造方法。 - 【請求項8】 エポキシ樹脂(a1)と、不飽和カルボン
酸(a2)とを反応させた後、さらに酸無水物(a3)を
反応させる請求項1〜7のいずれか1項記載の活性エネ
ルギー線硬化型樹脂の製造方法。 - 【請求項9】 酸化防止剤(E)の存在下で反応させる
請求項1〜8のいずれか1項記載の活性エネルギー線硬
化型樹脂の製造方法。
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