JP2002293256A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JP2002293256A
JP2002293256A JP2001097607A JP2001097607A JP2002293256A JP 2002293256 A JP2002293256 A JP 2002293256A JP 2001097607 A JP2001097607 A JP 2001097607A JP 2001097607 A JP2001097607 A JP 2001097607A JP 2002293256 A JP2002293256 A JP 2002293256A
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torque
steering
assist
assist torque
lmt
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Yuichi Fukuyama
雄一 福山
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】操舵トルクが小さいときに、操舵反力を付与す
るための逆アシストトルクが大きくなりすぎないように
する。 【解決手段】アシストトルク比例項TMP、アシストトル
ク微分項TMD、アシストトルクダンピング項TMM、アシ
ストトルク戻り項(逆アシストトルク)TMRとの加算値
からなる目標モータトルクTM0をモータトルク制限値T
MR-lmt、tML-lmtで規制するにあたり、操舵トルクTS
の絶対値が小さい領域では、モータトルク制限値T
MR-lmt、tML-lmtを共に、操舵系のメカニカルフリクシ
ョントルク以下に設定することにより、操舵トルクTS
が小さいときには目標モータトルクTM0が達成されても
ステアリングホイールが回転されることはなく、逆アシ
ストトルクが大きくなりすぎてステアリングホイールが
重くなることもない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、操舵に要する力を操舵
補助モータの回転出力によりアシスト(操舵補助)する
電動パワーステアリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】操舵方向と逆向きのアシストトルクを発
生する電動パワーステアリング装置として、例えば特開
平8−156814号公報に記載されるものがある。こ
の電動パワーステアリング装置では、操舵系で検出され
る操舵トルクに応じて逆方向に操舵補助モータを作動し
て逆アシストトルクを発生させ、車両前軸荷重の小さな
車両、例えば軽自動車やミッドシップカー等の手動操舵
の手応え感を良好にしようとするものである。なお、実
際の車両では、アシストトルクを決定する制御におい
て、操舵トルクが小さいときに、アシストトルクの微分
項やダンピング項等の制御が可能となるようにアシスト
トルクの制限値を設け、絶対値を零より大きな値に設定
する必要があると考えられる。アシストトルクの微分項
とは、例えば操舵トルクの微分値に対するアシストトル
ク成分であり、主として応答性に寄与するものとし、ア
シストトルクのダンピング項とは、例えば操舵角速度に
対するアシストトルク成分であり、主として安定性に寄
与するものとする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、手動操
舵による操舵トルクが小さいときに前記逆アシストトル
クが作用すると、操舵トルクが大きくなりすぎて、運転
者に違和感を与える恐れがある。本発明は、前記諸問題
を解決すべく開発されたものであり、逆アシストトルク
が作用しても操舵トルクが大きくなりすぎない電動パワ
ーステアリング装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電動パワーステアリング装置は、操舵系に
入力される操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段
と、少なくとも前記操舵トルク検出手段で検出された操
舵トルクに基づいて操舵補助モータの目標アシストトル
クを算出する目標アシストトルク算出手段と、少なくと
も前記操舵トルク検出手段で検出された操舵トルクに基
づいて操舵補助モータのアシストトルクの制限値を設定
するアシストトルク制限値設定手段と、前記目標アシス
トトルク算出手段で算出された目標アシストトルク又は
前記アシストトルク制限値設定手段で設定されたアシス
トトルク制限値に基づいて操舵補助モータへの指令値を
算出するモータ指令値算出手段とを備え、前記アシスト
トルク制限値設定手段は、前記操舵トルク検出手段で検
出された操舵トルクが小さいとき、前記アシストトルク
の制限値を、操舵系の機械的摩擦抵抗トルク以下に設定
することを特徴とするものである。
【0005】
【発明の効果】而して、本発明の電動パワーステアリン
グ装置によれば、検出された操舵トルクが小さいとき、
アシストトルクの制限値を、操舵系の機械的摩擦抵抗ト
ルク以下に設定する構成としたため、手動操舵と逆向き
の逆アシストトルクが発生しても、操舵系の機械的摩擦
抵抗トルク以下の制限値で規制されるため、手動操舵に
よる操舵トルクが小さいときに逆アシストトルクによっ
て操舵トルクが大きくなりすぎることがない。
【0006】
【発明の実施の形態】次いで本発明の電動パワーステア
リング装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。ま
ず構成を説明すると、図1に示すように、ステアリング
ホイール1はステアリングシャフト2の上端部に連結さ
れ、当該ステアリングシャフト2は下方に延びている。
そのステアリングシャフト2の下端部は、トルク検出機
構を介してピニオンシャフト3に連結している。ピニオ
ンシャフト3の下端部、つまりピニオンは、車両幅方向
に配設されたラック4に噛合し、該ラック4とピニオン
シャフト3によってステアリングギアを構成している。
従って、ステアリングホイール1からステアリングシャ
フト2回りの回転運動は、ラック4の直進運動(並進運
動)に変換される。
【0007】そして、水平に延在するラック4の両端部
は、それぞれタイロッド5を介してナックル及び転舵輪
6に接続し、当該ラック4が水平方向に移動(並進運
動)することで左右の転舵輪6が転舵するようになって
いる。また、上記ピニオンシャフト3の上部には、減速
機を構成するリングギア11が同軸に固定され、このリ
ングギア11に操舵補助モータ8の駆動軸9が断続可能
に連結されている。なお、この操舵補助モータ8は,後
述するコントロールユニット7のPWM(Pulse Width
Modulation)駆動回路19からのパルス信号によって、
その発生トルク、つまりアシストトルクが制御される、
所謂デューティ比制御により、何れかの方向に正逆転制
御される。また、この操舵補助モータ8の回転方向制御
は、後述するマイクロコンピュータ15で算出出力され
るモータトルク指令値SM が正値であるときに、ステア
リングシャフト2、即ち転舵輪6を右方向に回転し、当
該モータトルク指令値SM が負値であるときに,ステア
リングシャフト2及び転舵輪6を左方向に回転するよう
に構成されている。なお、このモータトルク指令値SM
の大きさがデューティ比に相当する。
【0008】また、前記トルク検出機構は、ステアリン
グシャフト2の下端部とピニオンシャフト3の上端部を
連結する図示されないトーションバーと、その外周に配
置された操舵トルクセンサ12とから構成されている。
この操舵トルクセンサ12は、前記トーションバーの捩
じれ量から操舵トルクを検出し、当該操舵トルクの大き
さに応じ且つステアリングホイール1の右切り(ピニオ
ンシャフト3からの入力に対しては左回り)で正値、ス
テアリングホイール1の左切り(ピニオンシャフト3か
らの入力に対しては右回り)で負値の電圧信号からなる
操舵トルクTSを、後述するコントロールユニット7に
供給する。
【0009】また、車両には車速センサ13が搭載され
ていて、この車速センサ13によって車両前後方向車速
が検出され、当該車速の大きさに応じた電圧信号からな
る車速検出値Vが、後述するコントロールユニット7に
供給される。また、前記ステアリングホイール1には、
その操舵角θを検出する操舵角センサ14が設けられて
おり、その検出値もコントロールユニット7に供給され
る。
【0010】また、操舵補助モータ8には、流れる電流
値から実際に発生しているモータトルクTM を検出する
モータトルク検出器16が取付けられていて、該モータ
トルク検出器16で検出されたモータトルクTM が、後
述するコントロールユニット7に供給される。そして、
前記コントロールユニット15は、図2に示すように、
前記操舵トルクセンサ12で検出された操舵トルクTS
及び車速センサ13で検出された車速V及び操舵角セン
サ14で検出された操舵角θ及びモータトルク検出器1
6で検出されたモータトルクTM を入力し且つ前記操舵
補助モータ8の回転方向と発生トルクとを制御するため
の当該操舵補助モータ8への指令電流値をモータトルク
指令値SM として出力するマイクロコンピュータ15
と、このマイクロコンピュータ15からD/A変換され
て出力される前記モータトルク指令値SM が供給され
て、これらを前記操舵補助モータ8の回転方向と発生ト
ルクとを制御する電流値信号に変換するPWM駆動回路
19とを備えている。
【0011】ここで、前記マイクロコンピュータ15
は、少なくともF/V変換機能やA/D変換機能を備え
た入力側インタフェース回路15a、マイクロプロセサ
ユニットMPU等からなる演算処理装置(CPU)15
b、RAM,ROM等からなる記憶装置15c及びD/
A変換機能を備えた出力側インタフェース回路15dを
有する。そして、前記入力インタフェース回路15aに
は、前記操舵トルクセンサ12からの操舵トルクTS
び車速センサ13からの車速V及び操舵角センサ14か
らの操舵角θ及びモータトルク検出器16からのモータ
トルクTM が入力され、出力側インタフェース回路15
dからは操舵補助モータ8に対するモータトルク指令値
M が出力される。
【0012】前記演算処理装置15bでは、所定サンプ
リング時間ΔT(例えば10msec.)毎に図3の演算処
理を行い、前記モータトルク指令値SM を算出出力す
る。なお、この演算処理では、特に通信のためのステッ
プを設けていないが、算出された情報は随時記憶装置に
更新記憶されると共に、記憶装置に記憶されている情報
は随時演算処理装置に読込まれる。
【0013】さて、この演算処理では、まずステップS
1で、前記操舵トルクセンサ12で検出された操舵トル
クTS 、車速センサ13で検出された車速V、操舵角セ
ンサ14で検出された操舵角θを読込む。次にステップ
S2に移行して、同ステップ内で行われる個別の演算処
理に従って、前記ステップS1で読込んだ操舵トルクの
時間微分値TS ' を算出する。
【0014】次にステップS3に移行して、同ステップ
内で行われる個別の演算処理に従って、前記ステップS
1で読込んだ操舵角の時間微分値、即ち操舵角速度θ'
を算出する。次にステップS4に移行して、同ステップ
内で行われる個別の演算処理に従って、図4の制御マッ
プ検索によりアシストトルクの比例項TMPを算出する。
この制御マップでは、操舵トルクTS の絶対値が小さい
領域、具体的には所定値ーT S0から所定値+TS0の領域
を不感帯とし、それより操舵トルクTS が正方向に大き
い領域、つまり右切りでは、操舵トルクTS の増加に伴
ってアシストトルク比例項TMPが負の方向に大きくな
り、前記不感帯より操舵トルクTS が負方向に大きい領
域、つまり左切りでは、操舵トルクの絶対値|TS |の
増加に伴ってアシストトルク比例項TMPが正の方向に大
きくなるように設定してある。この不感帯は、手動操舵
トルクが零近傍での前記操舵トルクセンサ12のヒステ
リシスに相当して設定してある。
【0015】次にステップS5に移行して、前記ステッ
プS2で算出した操舵トルクの微分値TS ' にゲインK
1 を乗じた値と、前記ステップS1で読込んだ車速Vに
ゲインK2 を乗じた値との加算値からアシストトルク微
分項TMDを算出する。このアシストトルク微分項T
MDは、前述したように主として操舵トルクが小さい領域
での応答性に係るものである。
【0016】次にステップS6に移行して、前記ステッ
プS1で読込んだ車速VにゲインK 3 を乗じた値と、前
記ステップS3で算出した操舵角速度θ' にゲインK4
を乗じた値との加算値からアシストトルクダンピング項
MMを算出する。このアシストトルクダンピング項TMM
は、前述したように主として操舵トルクが小さい領域で
の安定性に係るものである。
【0017】次にステップS7に移行して、前記ステッ
プS1で読込んだ車速VにゲインK 5 を乗じた値と、前
記ステップS1で読込んだ操舵角θにゲインK6 を乗じ
た値との加算値からアシストトルク戻り項TMRを算出す
る。このアシストトルク戻り項TMRは、前記逆アシスト
トルク、即ち操舵反力を与えるものである。次にステッ
プS8に移行して、前記ステップS4〜ステップS7で
算出したアシストトルク比例項TMP、アシストトルク微
分項TMD、アシストトルクダンピング項TMM及びアシス
トトルク戻り項TMRの加算値から目標アシストトルクT
M0を算出する。
【0018】次にステップS9に移行して、同ステップ
内で行われる個別の演算処理に従って、図5の制御マッ
プからモータトルク制限値TMR-lmt、TML-lmtを算出設
定する。この図5の制御マップでは、図5aから右切り
モータトルク制限値TMR-lmtを設定し、図5bから左切
りモータトルク制限値TMR-lmtを設定する。このうち、
図5aでは、操舵トルクTS が比較的小さい正の所定値
+TS1以上の領域では右切りモータトルク制限値T
MR-lmtは比較的大きい正の所定値+TMR-lmt1 一定であ
り、この正の所定値+TS1から比較的絶対値が小さい負
の所定値ーTS1までの領域では右切りモータトルク制限
値TMR-lmtは比較的小さい正の所定値+TMR -lmt0 一定
であり、当該負の所定値ーTS1以下の領域では、車速V
に応じて右切りモータトルク制限値TMR-lmtが変化す
る。即ち、車速Vが大きいほど、操舵トルクTS が負の
方向に大きくなるにつれて右切りモータトルク制限値T
MR-lmtは正の方向に大きく設定される。車速Vが零のと
きには、右切りモータトルク制限値TMR-lmtは前記正の
所定値+TMR-lmt0 一定である。また、図5bでは、操
舵トルクTS が比較的絶対値が小さい負の所定値ーTS1
以下の領域では左切りモータトルク制限値TML-lmtは比
較的絶対値の大きい負の所定値ーTMR-lmt1 一定であ
り、この負の所定値ーTS1から比較的小さい正の所定値
+TS1までの領域では左切りモータトルク制限値T
MR-lmtは比較的絶対値の小さい負の所定値ーTMR-l mt0
一定であり、当該正の所定値+TS1以下の領域では、車
速Vに応じて左切りモータトルク制限値TML-lmtが変化
する。即ち、車速Vが大きいほど、操舵トルクTS が正
の方向に大きくなるにつれて左切りモータトルク制限値
ML-lmtは負の方向に大きく設定される。車速Vが零の
ときには、左切りモータトルク制限値TML-lmtは前記負
の所定値ーTMR-lmt0 一定である。なお、前記所定値+
MR-l mt0 、ーTMR-lmt0 は、共に操舵系のメカニカル
フリクショントルク、つまり機械的摩擦抵抗トルク以下
に設定されている。
【0019】次にステップS10に移行して、前記ステ
ップS8で算出した目標モータトルクTM0が“0”以上
であるか否か、即ち右切りであるか否かを判定し、目標
モータトルクTM0が“0”以上である場合にはステップ
S11に移行し、そうでない場合にはステップS12に
移行する。前記ステップS11では、前記目標モータト
ルクの絶対値|TM0|が前記右切りモータトルク制限値
の絶対値|TMR-lmt|以上であるか否かを判定し、当該
目標モータトルクの絶対値|TM0|が前記右切りモータ
トルク制限値の絶対値|T MR-lmt|以上である場合には
ステップS13に移行し、そうでない場合にはステップ
S14に移行する。
【0020】前記ステップS12では、前記目標モータ
トルクの絶対値|TM0|が前記左切りモータトルク制限
値の絶対値|TML-lmt|以上であるか否かを判定し、当
該目標モータトルクの絶対値|TM0|が前記左切りモー
タトルク制限値の絶対値|T ML-lmt|以上である場合に
はステップS15に移行し、そうでない場合には前記ス
テップS14に移行する。
【0021】前記ステップS13では、前記右切りモー
タトルク制限値TMR-lmtを目標モータトルクTM0に設定
してからステップS16に移行する。前記ステップS1
4では、前記目標モータトルクTM0をそのまま目標モー
タトルクTM0に設定してから前記ステップS16に移行
する。前記ステップS15では、前記左切りモータトル
ク制限値TML-lmtを目標モータトルクTM0に設定してか
ら前記ステップS16に移行する。
【0022】前記ステップS16では、前記モータトル
ク検出器16で検出されたモータトルクTM を読込む。
次にステップS17に移行して、前記ステップS16で
読込んだモータトルクTM が“0”以上であるか否か、
即ち右切りであるか否かを判定し、当該モータトルクT
M が“0”以上である場合にはステップS18に移行
し、そうでない場合にはステップS19に移行する。
【0023】前記ステップS18では、前記モータトル
クの絶対値|TM |前記右切りモータトルク制限値の絶
対値|TMR-lmt|以上であるか否かを判定し、当該モー
タトルクの絶対値|TM |前記右切りモータトルク制限
値の絶対値|TMR-lmt|以上である場合にはステップS
20に移行し、そうでない場合にはステップS21に移
行する。
【0024】前記ステップS19では、前記モータトル
クの絶対値|TM |前記左切りモータトルク制限値の絶
対値|TML-lmt|以上であるか否かを判定し、当該モー
タトルクの絶対値|TM |前記左切りモータトルク制限
値の絶対値|TML-lmt|以上である場合には前記ステッ
プS20に移行し、そうでない場合には前記ステップS
21に移行する。
【0025】前記ステップS21では、図示しない個別
のフェイルセーフプログラムを行って、本演算処理を終
了する。前記ステップS20では、前記目標モータトル
クTM0からモータトルクTM を減じてモータトルク差Δ
M を算出する。次にステップS22に移行して、前記
ステップS20で算出したモータトルク差ΔTM に対
し、比例ー微分ー積分制御によるモータトルク指令値
(電流値)S M を算出出力してからメインプログラムに
復帰する。具体的には、前記モータトルク差ΔTM に比
例ゲインKP を乗じた値と、モータトルク差の時間微分
値ΔT M ・s(s:ラプラス演算子)に微分ゲインKD
を乗じた値と、モータトルク差の時間積分値ΔTM /s
に積分ゲインKI を乗じた値との加算値からモータトル
ク指令値SM を算出する。
【0026】この演算処理によれば、操舵トルクTS
絶対値が小さい領域、具体的には前記負の所定値ーTS1
から所定値+TS1までの領域では、右切りモータトルク
制限値TMR-lmtは小さな所定値+TMR-lmt0 に、左切り
モータトルク制限値TML-lmtは絶対値の小さな負の所定
値ーTML-lmt0 に設定されるので、例えば前記車速Vや
操舵角θの影響により、前記ステップS7で算出される
アシストトルク戻り項TMRが大きくなっても、目標モー
タトルクTM0自体が前記右切りモータトルク制限値T
MR-lmt、或いは左切りモータトルク制限値TML-lmtで規
制される(ステップS11〜ステップS15)。しか
も、これらの所定値+TMR-lmt0 、ーTML-l mt0 は共に
操舵系のメカニカルフリクショントルク以下であるか
ら、規制された目標モータトルクTM0が達成されたとし
ても、それがステアリングホイールに伝達されることは
ない。従って、従来のように逆アシストトルクが大きく
なりすぎて操舵感が重くなることがない。
【0027】また、本実施形態の電動パワーステアリン
グ装置では、アシストトルク比例項TMPに、操舵トルク
センサ12のヒステリシスに相当する不感帯を設定して
ある。もし、不感帯を設定せず、操舵トルクTS に対し
てリニアにアシストトルク比例項TMPを設定すると、例
えば図6aに示すようにコーナーから手放しに近い状態
で直進に戻る場合、図6bに示すようにヒステリシスに
よって僅かでも操舵トルクセンサ12から操舵トルクT
S が検出されると、それに対してモータトルクTM が発
生するため、ステアリングホイールが戻りすぎてしまう
恐れがある。そのため、本実施形態では、前記操舵トル
クセンサ12のヒステリシス分の不感帯を設定し、前述
のような状況でステアリングホイールが戻りすぎてしま
うのを抑制防止している。
【0028】以上より、前記操舵トルクセンサ12及び
図3の演算処理のステップS1が操舵トルク検出手段を
構成し、以下同様に、前記図3の演算処理のステップS
2〜ステップS8が目標アシストトルク算出手段を構成
し、前記図3の演算処理のステップS9がアシストトル
ク制限値設定手段を構成し、図3の演算処理のステップ
S10からステップS15及びステップS20、ステッ
プS22がモータ指令値算出手段を構成している。
【0029】なお、前記実施例では,コントロールユニ
ットをマイクロコンピュータで構築する場合についての
み詳述したが、同等の演算回路や理論回路で構築しても
よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電動パワーステアリング装置の一実施
形態を示す全体概略構成図である。
【図2】図1の電動パワーステアリング装置の電気的構
成を示す概略ブロック図である。
【図3】図1の電動パワーステアリング装置で行われる
モータトルク指令値算出のためのフローチャートであ
る。
【図4】図3の演算処理に用いられる制御マップであ
る。
【図5】図3の演算処理に用いられる制御マップであ
る。
【図6】図3の演算処理の作用の説明図である。
【符号の説明】
1はステアリングホイール 2はステアリングシャフト 3はピニオンシャフト 4はラック 6は転舵輪 7はコントロールユニット 8は操舵補助モータ 12は操舵トルクセンサ 13は車速センサ 14は操舵角センサ 15はマイクロコンピュータ 16はモータトルク検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D032 CC08 DA03 DA15 DA23 DA62 DD06 DD10 DE06 EC23 3D033 CA03 CA13 CA16 CA17 CA20 CA21

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵系に入力される操舵トルクを検出す
    る操舵トルク検出手段と、少なくとも前記操舵トルク検
    出手段で検出された操舵トルクに基づいて操舵補助モー
    タの目標アシストトルクを算出する目標アシストトルク
    算出手段と、少なくとも前記操舵トルク検出手段で検出
    された操舵トルクに基づいて操舵補助モータのアシスト
    トルクの制限値を設定するアシストトルク制限値設定手
    段と、前記目標アシストトルク算出手段で算出された目
    標アシストトルク又は前記アシストトルク制限値設定手
    段で設定されたアシストトルク制限値に基づいて操舵補
    助モータへの指令値を算出するモータ指令値算出手段と
    を備え、前記アシストトルク制限値設定手段は、前記操
    舵トルク検出手段で検出された操舵トルクが小さいと
    き、前記アシストトルクの制限値を、操舵系の機械的摩
    擦抵抗トルク以下に設定することを特徴とする電動パワ
    ーステアリング装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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