JP2002145099A - 操舵制御装置 - Google Patents

操舵制御装置

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JP2002145099A
JP2002145099A JP2000348900A JP2000348900A JP2002145099A JP 2002145099 A JP2002145099 A JP 2002145099A JP 2000348900 A JP2000348900 A JP 2000348900A JP 2000348900 A JP2000348900 A JP 2000348900A JP 2002145099 A JP2002145099 A JP 2002145099A
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JP
Japan
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steering
reaction force
yaw rate
lateral acceleration
steering reaction
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Application number
JP2000348900A
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English (en)
Inventor
Hideo Tohata
秀夫 戸畑
Masaaki Nawano
昌明 縄野
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】全車速域にわたって車両挙動に応じた操舵反力
が得られるようにする。 【解決手段】操舵角に応じた操舵角対応操舵反力と、ヨ
ーレートに応じたヨーレート対応操舵反力と、横加速度
に応じた横加速度対応操舵反力との総和から操舵反力を
算出する。ヨーレート対応操舵反力及び横加速度対応操
舵反力は、夫々、ヨーレート及び横加速度と共にリニア
に増加するため、低速時に支配的なヨーレートと、高速
時に支配的な横加速度の双方を車両挙動入力として操舵
反力に反映する。操舵角対応操舵反力は、ヨーレートも
横加速度も小さい操舵角の小さな領域で大きく設定する
ことで、十分な操舵反力が得られるようにすると共に、
ヨーレート及び横加速度がリニアに増加する所定操舵角
から次第に減少に転ずるようにすることで、操舵反力に
連続性を与え、違和感を払拭する。更に、各車速でヨー
レート及び横加速度の配分比を調整するゲインを用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステアリングホイール
と転舵輪とを機械的に非連結とし、ステアリングホイー
ルの操舵反力と転舵輪の転舵角とを個別に制御する操舵
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の操舵制御装置としては、例えば特
開2000−108914号公報に記載されるものがあ
る。この操舵制御装置では、ステアリングホイールの操
舵角に基づく制御量と、車両挙動に基づく制御量とか
ら、ステアリングホイールに付与する操舵反力を設定
し、制御している。ステアリングホイールと転舵輪とが
機械的に連結された通常の車両では、車両挙動によって
転舵輪に生じる外力を運転者が操舵反力として感じなが
ら、ステアリングホイールを操舵している。そのため、
前記従来の操舵制御装置でも、操舵反力に車両挙動を反
映させることにより、ステアリングホイールと転舵輪と
が非連結な車両でも、通常の車両と同様の操舵感が得ら
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
操舵制御装置では、車両挙動のパラメータに、ヨーレー
トと横加速度の何れか一方が用いられている。しかしな
がら、車両に生じるヨーレートと横加速度は、低速旋回
時にはヨーレート変化は大きく、横加速度変化は小さ
く、逆に高速旋回時にはヨーレート変化が小さく、横加
速度変化が大きいという特性がある。従って、車両挙動
としてヨーレートのみを用いて操舵反力を設定したとき
には、低速旋回時には車両挙動に応じた操舵反力が付与
されても、高速旋回時には十分な操舵反力が付与されな
い。反対に、車両挙動として横加速度のみを用いて操舵
反力を設定したときには、高速旋回時には車両挙動に応
じた操舵反力が付与されても、低速旋回時には十分な操
舵反力が付与されない。
【0004】本発明は、前記諸問題を解決すべく開発さ
れたものであり、低速から高速まで車両挙動を反映した
十分な操舵反力を付与することができる操舵制御装置を
提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に係る操舵制御装置は、ステ
アリングホイールの操舵角を検出する操舵角検出手段
と、車両に生じるヨーレートを検出するヨーレート検出
手段と、車両に生じる横加速度を検出する横加速度検出
手段と、ステアリングホイールへの操舵反力を生成する
操舵反力生成手段と、前記操舵角検出手段で検出された
操舵角に基づく制御量及び前記ヨーレート検出手段で検
出されたヨーレートに基づく制御量及び前記横加速度検
出手段で検出された横加速度に基づく制御量の組合せか
ら前記操舵反力生成手段への操舵反力の制御量を設定す
る操舵反力制御手段とを備えたことを特徴とするもので
ある。
【0006】また、本発明のうち請求項2に係る操舵制
御装置は、前記請求項1の発明において、前記操舵反力
制御手段は、予め設定された所定値までは前記操舵角検
出手段で検出された操舵角の増加に伴って操舵反力を増
大し、当該所定値を越えてからは操舵角の増加に伴って
操舵反力を減少するように、前記操舵角に基づく制御量
を設定することを特徴とするものである。
【0007】また、本発明のうち請求項3に係る操舵制
御装置は、前記請求項2の発明において、前記所定値
は、転舵輪の転舵角に応じて車両に生じるヨーレート及
び横加速度が比例的に増加し始めるときの操舵角である
ことを特徴とするものである。また、本発明のうち請求
項4に係る操舵制御装置は、前記請求項1乃至3の発明
において、前記操舵反力制御手段は、前記ヨーレート検
出手段で検出されたヨーレートの増加に伴って操舵反力
が増大するように、前記ヨーレートに基づく制御量を設
定することを特徴とするものである。
【0008】また、本発明のうち請求項5に係る操舵制
御装置は、前記請求項1乃至4の発明において、前記操
舵反力制御手段は、前記横加速度検出手段で検出された
横加速度の増加に伴って操舵反力が増大するように、前
記横加速度に基づく制御量を設定することを特徴とする
ものである。また、本発明のうち請求項6に係る操舵制
御装置は、前記請求項1乃至5の発明において、車速を
検出する車速検出手段を備え、前記操舵反力制御手段
は、前記車速検出手段で検出された車速が大きいほど、
前記ヨーレートに基づく制御量を小さくすることを特徴
とするものである。
【0009】また、本発明のうち請求項7に係る操舵制
御装置は、前記請求項1乃至6の発明において、車速を
検出する車速検出手段を備え、前記操舵反力制御手段
は、前記車速検出手段で検出された車速が大きいほど、
前記横加速度に基づく制御量を大きくすることを特徴と
するものである。
【0010】
【発明の効果】而して、本発明のうち請求項1に係る操
舵制御装置によれば、操舵角に基づく制御量及びヨーレ
ートに基づく制御量及び横加速度に基づく制御量の組合
せから操舵反力を設定する構成としたため、操舵角に応
じた操舵反力が得られると共に、低速時に大きく変化す
るヨーレートと、高速時に大きく変化する横加速度とを
共に操舵反力に反映させて、違和感のない、十分な操舵
反力を低速から高速まで付与することができる。
【0011】また、本発明のうち請求項2に係る操舵制
御装置によれば、予め設定された所定値までは操舵角の
増加に伴って操舵反力を増大し、当該所定値を越えてか
らは操舵角の増加に伴って操舵反力を減少するように、
操舵角に基づく制御量を設定する構成としたため、操舵
角が小さく、ヨーレートや横加速度が小さいときでも、
操舵角に応じた十分な操舵反力を付与することができる
と共に、ヨーレートや横加速度が大きい操舵角の大きい
ときには、操舵反力が過大になるのを防止することがで
きる。
【0012】また、本発明のうち請求項3に係る操舵制
御装置によれば、転舵輪の転舵角に応じて車両に生じる
ヨーレート及び横加速度が比例的に増加し始めるときの
操舵角を前記操舵角に対する操舵反力の所定値としたた
め、ヨーレートや横加速度に基づく操舵反力の増大と共
に、操舵角に基づく操舵反力が減少し、それまでの操舵
反力からの変化を滑らかにして違和感をなくすことがで
きる。
【0013】また、本発明のうち請求項4に係る操舵制
御装置によれば、ヨーレートの増加に伴って操舵反力が
増大するように、ヨーレートに基づく制御量を設定する
構成としたため、ヨーレートに応じた操舵反力を付与す
ることができる。また、本発明のうち請求項5に係る操
舵制御装置によれば、横加速度の増加に伴って操舵反力
が増大するように、横加速度に基づく制御量を設定する
構成としたため、横加速度に応じた操舵反力を付与する
ことができる。
【0014】また、本発明のうち請求項6に係る操舵制
御装置によれば、車速が大きいほど、ヨーレートに基づ
く制御量を小さくする構成としたため、低速旋回時に大
きく変化するヨーレートに応じて十分な操舵反力を付与
することができると共に、高速旋回時にはヨーレートに
応じた操舵反力を抑制して、操舵反力が過大になるのを
防止することができる。
【0015】また、本発明のうち請求項7に係る操舵制
御装置によれば、車速が大きいほど、前記横加速度に基
づく制御量を大きくする構成としたため、高速旋回時に
大きく変化する横加速度に応じて十分な操舵反力を付与
することができると共に、低速旋回時には横加速度に応
じた操舵反力を抑制して、操舵反力が過大になるのを防
止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】次いで本発明の操舵制御装置の一
実施形態を図面に基づいて説明する。まず構成を説明す
ると、図1に示すように、ステアリングホイール1はコ
ラムシャフト2の上端部に連結され、当該コラムシャフ
ト2は下方に延びている。但し、このコラムシャフト2
は、転舵輪と、機械的に連結されていない。このコラム
シャフト2には、当該コラムシャフト2を通じてステア
リングホイール1への操舵反力を生成する操舵反力生成
モータ3が取付けられている。また、このコラムシャフ
ト2にはステアリングホイール1の操舵角を検出する操
舵角センサ4、及び操舵トルクを検出する操舵トルクセ
ンサ5が取付けられている。更に、前記操舵反力生成モ
ータ3には、その回転角を検出するモータ回転角センサ
6が取付けられている。なお、前記操舵反力生成モータ
3には、減速歯車機構が組込まれている。
【0017】一方、左右の転舵輪7は、ナックルアーム
8、タイロッド9を介してステアリングラック10に連
結されている。このステアリングラック10に噛合する
ピニオン11は、そのピニオンシャフト12に連結され
た転舵モータ13によって回転され、このピニオン11
が回転されることによってステアリングラック10が、
左右方向に往復移動され、転舵輪7が転舵される。そし
て、前記ピニオンシャフト12には、その回転角度から
転舵輪7の転舵角を検出する転舵角センサ14が取付け
られ、ステアリングラック10には、その移動量からラ
ックストロークを検出するラックストロークセンサ15
が取付けられている。
【0018】また、車両には、車輪速から車速を検出す
るための車輪速センサや、車両に発生する横加速度を検
出するための横加速度センサ、車両に発生するヨーレー
トを検出するためのヨーレートセンサが設けられてい
る。図2は、前記ステアリングホイール1の操舵角や操
舵トルクから転舵モータ13の回転角や回転速度を制御
したり、或いは同じくステアリングホイール1の操舵角
や車両に発生するヨーレート並びに横加速度から操舵反
力生成モータ3による操舵反力を制御したりするための
ステアリングコントロールユニット20を示している。
このほかにも、このステアリングコントロールユニット
20では、自身を含むステアリングシステムにフェイル
が生じたときに、フェイル警告灯31を点灯したり、フ
ェイル警告ブザー32を鳴らしたりする制御も行う。
【0019】このステアリングコントロールユニット2
0は、演算処理を司るマイクロコンピュータ21や、前
記転舵モータ13を駆動するための転舵モータ用ドライ
バ22や、前記操舵反力生成モータ3を駆動するための
操舵反力生成モータドライバ22を備えて構成される。
また、前記マイクロコンピュータ21は、パルス信号を
カウント処理したり、パルス信号の周期演算処理を行う
ユニバーサル・パルス・ユニット(UPP)24や、信
号のA/D変換を行うA/D変換器27や、具体的に演
算処理を行うCPU26を備えて構成される。従って、
前記操舵角センサ4、モータ回転角センサ6、転舵角セ
ンサ14、車輪速センサ16などのパルス信号はUPP
24に入力され、処理結果をCPU26が読込む。ま
た、前記操舵トルクセンサ5、ラックストロークセンサ
15、横加速度センサ17、ヨーレートセンサ18とい
ったアナログ信号はA/D変換器27に入力され、処理
結果をCPU26が読込む。CPU26は、これらのデ
ータを用いて、所定の演算処理を行い、その結果、転舵
モータ13或いは操舵反力生成モータ3に対する制御量
を算出し、その制御量に対応するPWM(Pulse Width
Modulation)信号(デューティ比信号)を前記各ドライ
バ22、23に向けて出力する。なお、各モータ13、
3の電流値はA/D変換器27を介してCPU26でモ
ニタリングされる。また、前記UPP24内で車輪速信
号から算出された車速信号は、インストゥルメントパネ
ルの車速メータにも出力される。
【0020】次に、前記ステアリングコントロールユニ
ット20のマイクロコンピュータ21内で行われる転舵
制御について簡潔に説明する。この実施形態では、前記
操舵角センサ4で検出された操舵角に対し、転舵輪7の
目標転舵角或いはステアリングラック10の目標ラック
ストロークを算出し、前記ラックストロークセンサ15
で検出されるラックストローク或いはそれから換算され
る転舵角が、前記目標ラックストローク或いは目標転舵
角に一致するようにフィードバック制御を行う。ここ
で、目標転舵角をΘWA * 、操舵角をΘSA、転舵角を
ΘWA、転舵アクチュエータ、即ち転舵モータ13への指
令値をSとすると、指令値Sは下記1式で与えられる。
【0021】 ΘWA * =KSA×ΘSA S=KSM×(ΘWA * ーΘWA) ……… (1) 但し、 KSA:ステアリングギヤ比 KSM:転舵アクチュエータゲイン である。
【0022】次に、前記ステアリングコントロールユニ
ット20のマイクロコンピュータ21内で行われる操舵
反力制御のための演算処理について、図3のフローチャ
ートを用いて説明する。この演算処理は、所定制御時間
(例えば10msec.)毎のタイマ割込によって実行され
る。なお、フローチャートには特に通信のためのステッ
プを設けていないが、CPU26で算出された演算結果
は随時記憶装置に更新記憶され、またCPU26で必要
な記憶事項は随時記憶装置から読込まれる。
【0023】この演算処理では、まずステップS1で前
記操舵角センサ4からの操舵角SA、ヨーレートセンサ
18からのヨーレートYAW、横加速度センサ17から
の横加速度YGを読込む。次にステップS2に移行し
て、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、
後述する図4の制御マップを用い、前記ステップS1で
読込んだ操舵角SAに応じた操舵角対応操舵反力FSA
算出する。
【0024】次にステップS3に移行して、同ステップ
内で行われる個別の演算処理に従って、後述する図5の
制御マップを用い、前記ステップS1で読込んだヨーレ
ートYAWに応じたヨーレート対応操舵反力FYAW を算
出する。次にステップS4に移行して、同ステップ内で
行われる個別の演算処理に従って、後述する図6の制御
マップを用い、前記ステップS1で読込んだ横加速度Y
Gに応じた横加速度対応操舵反力FYGを算出する。
【0025】次にステップS5に移行して、前記ステッ
プS2で算出した操舵角対応操舵反力FSAと、前記ステ
ップS3で算出したヨーレート対応操舵反力FYAW と、
前記ステップS4で算出した横加速度対応操舵反力FYG
との総和から操舵反力Fを算出する。次にステップS6
に移行して、同ステップ内で行われる個別の演算処理に
従って、前記ステップS5で算出した操舵反力Fに応じ
た制御信号を創成出力してからメインプログラムに復帰
する。
【0026】次に、前記図3の演算処理のステップS2
で用いられる操舵角対応操舵反力算出ための図4の制御
マップについて説明する。この制御マップでは、操舵角
SAが“0”から所定値SA1の領域では、操舵角SA
の増加と共に、大きな増加係数で操舵反力FSAがリニア
に増加し、この所定値SA1から所定値SA2の領域で
は、操舵角SAの増加と共に、小さな増加係数で操舵反
力FSAがリニアに増加し、当該所定値SA2以上の領域
では、操舵角SAの増加と共に、操舵反力FSAがリニア
に減少し、所定値SA3で操舵反力FSAが“0”とな
る。特に、操舵角SAが“0”から前記所定値SA2ま
での領域の操舵反力FSA特性は、後述するヨーレート対
応操舵反力FYAW 及び横加速度対応操舵反力FYG特性に
合わせたものである。即ち、操舵角SAが小さい領域で
は、ヨーレート及び横加速度が小さく、後述するように
ヨーレート及び横加速度の増加に伴って、夫々に対応す
る操舵反力がリニアに増加する本実施形態では、そのま
までは操舵反力が小さく、運転者にふらふらした印象を
与えてしまう。そのため、このようにヨーレートや横加
速度が小さい操舵角SAの小さな領域で、操舵角対応操
舵反力FSAを大きく立ち上げ、相応の操舵反力が付与さ
れるようにしている。
【0027】一方、前記所定値SA2より操舵角SAの
大きな領域も、後述するヨーレート対応操舵反力FYAW
及び横加速度対応操舵反力FYG特性に合わせたものであ
る。後述するように、本実施形態では、ヨーレート及び
横加速度の増加に伴って、夫々に対応する操舵反力がリ
ニアに増加するように設定している。ところで、ステア
リングホイールと転舵輪とが機械的に連結された前記通
常の車両では、操舵角と転舵角とがリニアな関係にある
として、転舵角とヨーレート或いは横加速度とは、或る
所定転舵角までは、転舵角が増加しても、ヨーレートも
横加速度もさほど増加せず、その所定転舵角以上の領域
では、転舵角の増加に伴ってヨーレートも横加速度もリ
ニアに増加するという特性を有する。本実施形態でも、
前述のように操舵角と転舵角とはリニアな関係にあるた
め、前記所定転舵角に相当する操舵角を前記所定値SA
2に設定することにより、これ以上の操舵角の領域でリ
ニアに増加するヨーレート及び横加速度に応じてヨーレ
ート対応操舵反力及び横加速度対応操舵反力がリニアに
増加することになり、前記所定値SA2以上でリニアに
減少する前記操舵角対応操舵反力との総和からなる操舵
反力Fは、前記所定値SA2前後で滑らかに、連続的に
変化することとなり、違和感のない操舵反力を付与する
ことができる。
【0028】次に、前記図3の演算処理のステップS3
で用いられるヨーレート対応操舵反力算出のための図5
の制御マップについて説明する。この制御マップでは、
ヨーレートYAWが“0”から所定値YAW1までの領
域では、ヨーレートYAWの増加に伴って、操舵反力F
YAW が大きな増加係数でリニアに増加し、当該所定値Y
AW1よりヨーレートYAWが大きな領域では、ヨーレ
ートYAWの増加に伴って、操舵反力FYAW が小さな増
加係数でリニアに増加するように設定している。一方、
車両挙動としては、例えば図7に示すように、ヨーレー
トは、より低速側で大きく変化する傾向にある。このた
め、前述のように、操舵角SAが所定値SA2以上の領
域で、ヨーレートYAWが増加するほど、大きな操舵反
力FYAWが設定されるので、ヨーレートYAWが大きく
変化する低速旋回時にヨーレートYAWに応じた操舵反
力を付与することができる。
【0029】次に、前記図3の演算処理のステップS4
で用いられる横加速度対応操舵反力算出のための図6の
制御マップについて説明する。この制御マップでは、横
加速度YGが“0”から所定値YG1までの領域では、
横加速度YGの増加に伴って、操舵反力FYGが大きな増
加係数でリニアに増加し、当該所定値YG1より横加速
度YGが大きな領域では、横加速度YGの増加に伴っ
て、操舵反力FYGが小さな増加係数でリニアに増加する
ように設定している。一方、車両挙動としては、例えば
図8に示すように、横加速度は、ヨーレートYAWのよ
うに高速側で飽和することがなく、高速側でも大きく変
化し続ける傾向にある。このため、前述のように、操舵
角SAが所定値SA2以上の領域で、横加速度YGが増
加するほど、大きな操舵反力FYGが設定されるので、横
加速度YGが大きく変化する高速旋回時に横加速度YG
に応じた操舵反力を付与することができる。
【0030】以上より、前記操舵角センサ4及び図3の
演算処理のステップS1が本発明の操舵角検出手段を構
成し、以下同様に、前記ヨーレートセンサ18及び図3
の演算処理のステップS1がヨーレート検出手段を構成
し、前記横加速度センサ17及び図3の演算処理のステ
ップS1が横加速度検出手段を構成し、前記操舵反力生
成モータ3が操舵反力生成手段を構成し、前記ステアリ
ングコントロールユニット20で行われる図3の演算処
理が操舵反力制御手段を構成している。
【0031】次に、本発明の操舵制御装置の第2実施形
態について説明する。本実施形態の操舵装置の概略構成
は、前記第1実施形態の図1のものと同等であり、それ
を制御するコントロールユニットの構成も、前記第1実
施形態の図2のものと同等である。また、前記転舵モー
タ13への制御量の算出についても、前記第1実施形態
ものと同様である。
【0032】本実施形態では、前記操舵反力制御のため
の演算処理が、前記第1実施形態の図3のものから図9
のものに変更されている。この演算処理は、所定制御時
間(例えば10msec.)毎のタイマ割込によって実行され
る。なお、フローチャートには特に通信のためのステッ
プを設けていないが、CPU26で算出された演算結果
は随時記憶装置に更新記憶され、またCPU26で必要
な記憶事項は随時記憶装置から読込まれる。
【0033】この演算処理では、まずステップS11で
前記操舵角センサ4からの操舵角SA、ヨーレートセン
サ18からのヨーレートYAW、横加速度センサ17か
らの横加速度YG、UPPで算出された車速VSPを読込
む。次にステップS12に移行して、前記第1実施形態
のステップS2と同様に、同ステップ内で行われる個別
の演算処理に従って、前記図4の制御マップを用い、前
記ステップS11で読込んだ操舵角SAに応じた操舵角
対応操舵反力FSAを算出する。
【0034】次にステップS13に移行して、前記第1
実施形態のステップS2と同様に、同ステップ内で行わ
れる個別の演算処理に従って、前記図5の制御マップを
用い、前記ステップS11で読込んだヨーレートYAW
に応じたヨーレート対応操舵反力FYAW を算出する。次
にステップS14に移行して、前記第1実施形態のステ
ップS2と同様に、同ステップ内で行われる個別の演算
処理に従って、前記図6の制御マップを用い、前記ステ
ップS11で読込んだ横加速度YGに応じた横加速度対
応操舵反力F YGを算出する。
【0035】次にステップS15に移行して、同ステッ
プ内で行われる個別の演算処理に従って、後述する図1
0の制御マップを用い、前記ステップS11で読込んだ
車速VSPからヨーレート対応分ゲインKYAW を算出す
る。次にステップS16に移行して、同ステップ内で行
われる個別の演算処理に従って、後述する図11の制御
マップを用い、前記ステップS11で読込んだ車速VSP
から横加速度対応分ゲインKYGを算出する。
【0036】次にステップS17に移行して、前記ステ
ップS12で算出した操舵角対応操舵反力FSAと、前記
ステップS13で算出したヨーレート対応操舵反力F
YAW に前記ステップS15で算出したヨーレート対応分
ゲインKYAW を乗じた値と、前記ステップS14で算出
した横加速度対応操舵反力FYGに前記ステップS16で
算出した横加速度対応分ゲインKYGを乗じた値との総和
から操舵反力Fを算出する。
【0037】次にステップS18に移行して、同ステッ
プ内で行われる個別の演算処理に従って、前記ステップ
S17で算出した操舵反力Fに応じた制御信号を創成出
力してからメインプログラムに復帰する。次に、前記ス
テップS15で用いられる車速VSPからヨーレート対応
分ゲインKYAW を算出するための図10の制御マップに
ついて説明する。この制御マップでは、車速VSP
“0”のとき最大で、車速VSPの増加に伴って次第に減
少し、“0”に漸近する下に凸のヨーレート対応分ゲイ
ンKYAW 曲線が描かれている。従って、低速ほどヨーレ
ート対応分ゲインKYAW は大きく、高速ほどヨーレート
対応分ゲインKYAW は小さい。
【0038】次に、前記ステップS16で用いられる車
速VSPから横加速度対応分ゲインK YGを算出するための
図11の制御マップについて説明する。この制御マップ
では、車速VSPが“0”のとき“0”で、車速VSPの増
加に伴って次第に増加し、所定値に漸近する上に凸の横
加速度対応分ゲインKYG曲線が描かれている。従って、
低速ほど横加速度対応分ゲインKYGは小さく、高速ほど
横加速度対応分ゲインKYGは大きい。
【0039】本実施形態では、前記第1実施形態に加え
て、前記ヨーレート対応操舵反力F YAW に、車速VSP
応じて変わるヨーレート対応分ゲインKYAW を乗じ、ま
た前記横加速度対応操舵反力FYGに、車速VSPに応じて
変わる横加速度対応分ゲインKYGを乗じ、それらを前記
操舵角対応操舵反力FSAに加えて操舵反力Fを設定して
いる。そして、低速ほどヨーレート対応分ゲインKYAW
は大きく、横加速度対応分ゲインKYGは小さく、高速ほ
どヨーレート対応分ゲインKYAW は小さく、横加速度対
応分ゲインKYGは大きい。前述のように、車両挙動とし
ては、低速ではヨーレート変化が大きいためヨーレート
が支配的であり、高速ではヨーレートは飽和するが、横
加速度は変化し続けるため横加速度が支配的である。従
って、低速、高速の夫々で、ヨーレート、横加速度を使
い分けて操舵反力を設定することにより、車両挙動を、
より的確に反映した操舵反力を得ることができる。ま
た、極低速では横加速度対応操舵反力が付加されず、超
高速ではヨーレート対応操舵反力が付加されないことに
なるので、車両挙動に対応した操舵反力としながら、不
必要に操舵反力が過大になるのを防止することができ
る。
【0040】なお、前記各実施形態では,コントロール
ユニットをマイクロコンピュータで構築する場合につい
てのみ詳述したが、同等の演算回路や理論回路で構築し
てもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の操舵制御装置の概略構成図である。
【図2】図1の操舵制御装置のステアリングコントロー
ルユニットの概略構成図である。
【図3】図2のステアリングコントロールユニットで行
われる操舵反力算出のための演算処理の第1実施形態を
示すフローチャートである。
【図4】図3の演算処理で用いられる制御マップであ
る。
【図5】図3の演算処理で用いられる制御マップであ
る。
【図6】図3の演算処理で用いられる制御マップであ
る。
【図7】車速とヨーレートの関係を示す説明図である。
【図8】車速と横加速度との関係を示す説明図である。
【図9】図2のステアリングコントロールユニットで行
われる操舵反力算出のための演算処理の第2実施形態を
示すフローチャートである。
【図10】図9の演算処理で用いられる制御マップであ
る。
【図11】図9の演算処理で用いられる制御マップであ
る。
【符号の説明】
1はステアリングホイール 2はコラムシャフト 3は操舵反力生成モータ(操舵反力生成手段) 4は操舵角センサ(操舵角検出手段) 5は操舵トルクセンサ 6はモータ回転角センサ 7は転舵輪 10はステアリングラック 11はピニオン 12はピニオンシャフト 13は転舵モータ 14は転舵角センサ 15はラックストロークセンサ 16は車輪速センサ(車速検出手段) 17は横加速度センサ(横加速度検出手段) 18はヨーレートセンサ 20はステアリングコントロールユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 119:00 B62D 119:00 137:00 137:00 Fターム(参考) 3D032 CC03 CC08 DA03 DA05 DA15 DA24 DA29 DA33 DA63 DD06 DD10 EA01 EB12 EB16 EB17 EC23 EC24 EC29 GG01 3D033 CA03 CA13 CA14 CA16 CA17 CA20 CA21

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングホイールの操舵角を検出す
    る操舵角検出手段と、車両に生じるヨーレートを検出す
    るヨーレート検出手段と、車両に生じる横加速度を検出
    する横加速度検出手段と、ステアリングホイールへの操
    舵反力を生成する操舵反力生成手段と、前記操舵角検出
    手段で検出された操舵角に基づく制御量及び前記ヨーレ
    ート検出手段で検出されたヨーレートに基づく制御量及
    び前記横加速度検出手段で検出された横加速度に基づく
    制御量の組合せから前記操舵反力生成手段への操舵反力
    の制御量を設定する操舵反力制御手段とを備えたことを
    特徴とする操舵制御装置。
  2. 【請求項2】 前記操舵反力制御手段は、予め設定され
    た所定値までは前記操舵角検出手段で検出された操舵角
    の増加に伴って操舵反力を増大し、当該所定値を越えて
    からは操舵角の増加に伴って操舵反力を減少するよう
    に、前記操舵角に基づく制御量を設定することを特徴と
    する請求項1に記載の操舵制御装置。
  3. 【請求項3】 前記所定値は、転舵輪の転舵角に応じて
    車両に生じるヨーレート及び横加速度が比例的に増加し
    始めるときの操舵角であることを特徴とする請求項2に
    記載の操舵制御装置。
  4. 【請求項4】 前記操舵反力制御手段は、前記ヨーレー
    ト検出手段で検出されたヨーレートの増加に伴って操舵
    反力が増大するように、前記ヨーレートに基づく制御量
    を設定することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに
    記載の操舵制御装置。
  5. 【請求項5】 前記操舵反力制御手段は、前記横加速度
    検出手段で検出された横加速度の増加に伴って操舵反力
    が増大するように、前記横加速度に基づく制御量を設定
    することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の
    操舵制御装置。
  6. 【請求項6】 車速を検出する車速検出手段を備え、前
    記操舵反力制御手段は、前記車速検出手段で検出された
    車速が大きいほど、前記ヨーレートに基づく制御量を小
    さくすることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記
    載の操舵制御装置。
  7. 【請求項7】 車速を検出する車速検出手段を備え、前
    記操舵反力制御手段は、前記車速検出手段で検出された
    車速が大きいほど、前記横加速度に基づく制御量を大き
    くすることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載
    の操舵制御装置。
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