JP2002293005A - インクジェット記録シート及びその製造方法 - Google Patents

インクジェット記録シート及びその製造方法

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JP2002293005A
JP2002293005A JP2001094987A JP2001094987A JP2002293005A JP 2002293005 A JP2002293005 A JP 2002293005A JP 2001094987 A JP2001094987 A JP 2001094987A JP 2001094987 A JP2001094987 A JP 2001094987A JP 2002293005 A JP2002293005 A JP 2002293005A
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ink
recording sheet
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ink jet
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JP2001094987A
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English (en)
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Kenji Yabuta
健次 藪田
Takao Chiga
孝雄 千賀
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高光沢で、記録された画像や文字の耐水性、耐
オゾン性および耐光性などの保存性が良好で、インクジ
ェット記録シートの経時による画像滲みの改良されたイ
ンクジェット記録シートを提供すること。 【解決手段】支持体上に、少なくとも1層以上のインク
受理層を設けてなるインクジェット記録シートにおい
て、該インク受理層が無機超微粒子とバインダーおよび
カチオン性染料定着剤からなるものであって、該インク
受理層が紫外線吸収剤を含有する透明高分子膜で被覆さ
れたインクジェット記録シート。また支持体上に設けら
れたインク受理層に、色素を定着させて画像を形成した
後、該インク受理層に透明仕上がりになる塗膜を形成す
る塗料を塗布乾燥して紫外線吸収剤を含有する透明高分
子膜による被覆を形成することで保存性は改良される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録シートに関するものであり、さらに詳しくは、高光沢
で記録された画像や文字の耐水性、耐オゾン性、耐光性
などの保存性が良好で、経時での画像滲みの改良された
透過材料用、高光沢反射材料用インクジェット記録シー
ト及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、ディフレク
ション方式、キャビティ方式、サーモジェット方式、バ
ブルジェット(登録商標)方式、サーマルインクジェッ
ト方式、スリットジェット方式およびスパークジェット
方式などに代表される種々の作動原理により、インクの
微小液滴を飛翔させて紙などのインクジェット記録シー
トに付着させ、画像・文字などの記録を行なうものであ
るが、高速、低騒音、多色化が容易、記録パターンの融
通性が大きい、現像−定着が不要などの長所があり、漢
字を含め各種図形およびカラー画像などの記録装置とし
て種々の用途において急速に普及している。さらに、イ
エロー、マゼンタ、シアンおよびブラックなどの色素を
各々含有させた多色インクを用いるインクジェット方式
により形成された画像は、製版方式による多色印刷やカ
ラー写真方式による印画に比較して、遜色のない記録画
像を得ることが可能である。また、作成部数が少なくて
済む用途においては、銀塩写真による現像よりも安価で
あることからフルカラー画像記録分野にまで広く応用さ
れつつある。
【0003】このようなインクジェット記録方式で使用
されるインクジェット記録シートとしては、通常の印刷
や筆記に使われる上質紙、コーテッド紙などの一般紙タ
イプや学会、会議などのプレゼンテーションに用いられ
るオーバーヘッドプロジェクター(OHP)やバックラ
イト用途などの、透明あるいは半透明フィルムタイプが
知られている。
【0004】また、このようなインクジェット記録方式
で使用されるインクは、水性インク、すなわち水或いは
水と親水性溶剤の混合溶媒中に各種の水溶性染料を溶解
し、必要により各種の添加剤を添加したものが大半を占
めている。水性インクは、印字後の色調が鮮やかで明る
いこと、インクドットのコントラストが大きいこと、イ
ンク粘度の調整が容易であること、比較的高濃度溶解が
可能なことやヘッドノズルの目詰まりが起きにくいこと
などの利点を有している。
【0005】しかしながら、耐水性、耐オゾン性、耐光
性などの画像部の保存性に劣ると云う欠点があった。
【0006】インクジェット記録シートに用いるインク
受理層としては、例えば、合成非晶質シリカまたはその
塩、あるいはこれらの混合物(特開昭57−15778
6号公報)を主体とするようなものが提案されている
が、このようなインク受理層はインク吸収性に優れるも
のの、不透明性が高く、且つマット調であるために透明
あるいは不透明フィルムタイプの、いわゆる透過材料用
あるいは高光沢反射材料用には適用できず、支持体自身
も紙に比べてインク吸収性が劣るために、より配慮され
たインク受理層の塗設が必要となった。
【0007】このような実状に鑑み、透過材料用のイン
ク受理層として、例えば、特開平1−97678号公
報、同2−276670号公報、同3−215082号
公報などに無機超微粒子を主体とするような透明性に優
れるインク受理層が提案された。
【0008】無機超微粒子としては、例えば、球状、数
珠状、カチオン変性などのコロイダルシリカ、気相法に
より合成されたシリカ、不定形、ベーマイト、擬ベーマ
イト、γ−アルミナなどのアルミナ化合物、シリカ/ア
ルミナハイブリッドゾル、スメクタイト粘土などの種々
なものが知られている。
【0009】しかしながら、かかる無機超微粒子の欠点
としては、高光沢なインク受理層が得られ難いこと、耐
水性やオゾン、光などによる色素の退色が進行しやす
く、耐オゾン性、耐光性などの保存性に劣ることなどが
挙げられ、これらの問題は未だに解決はなされていなか
った。
【0010】一方、インクジェット記録シートは用途の
多様化が進み、ポスターやPOPアートに使用された
り、裏面に粘着層を設けてタック加工が施され、価格表
示用ラベル、商品表示(バーコード)表示用ラベル、品
質表示用ラベル、計量表示用ラベル、広告宣伝用ラベル
(ステッカーなど)などのラベル用途として使用するこ
とが増加している。特にバーコード用ラベルでは、イン
クジェット記録の高解像度が生かせるし、広告宣伝用ラ
ベルであれば鮮鋭性や色彩性に優れていることから良好
な広告宣伝媒体として好適に用いることができる。これ
らへの適用はパーソナルコンピュータレベルで、鮮鋭性
や色彩性といった画像再現性や色再現性に優れた画像を
簡単に得ることが可能である昨今の背景がインクジェッ
ト記録シートを多用する理由となっている。特にタック
加工することにより、広範囲の被着体によく接着し、貼
り付け作業が簡単なことから、他面に粘着層を介して感
熱特性、磁気特性、オフセット印刷適性を付与されたシ
ートなどと貼り合わせて複合機能化することも可能とな
る。これらの用途では、光沢度や耐水性、耐オゾン性、
耐光性等の保存性がより一層重要視されることは言うま
でもない。
【0011】かかる要望に対して、特開平11−782
18号公報等ではインク受理層中に微細に分散した紫外
線吸収剤を含有させてインク受理性を阻害せずに画像の
耐光性を向上させる技術が開示されている。紫外線吸収
剤の効果で画像の耐光性は向上するものの、無機超微粒
子の触媒作用によるオゾン、光などによる色素の退色は
進行しやすく、耐オゾン性の改良には効果がないと云う
欠点があった。
【0012】また、特開平7−237348号公報等に
はインク受理層に色素を定着記録後に、透明高分子膜で
被覆する技術が開示されている。オゾンによる色素の退
色を促進する無機超微粒子を透明高分子膜で被覆する事
で、耐オゾン性は改良するものの、水性インクで記録後
に水系溶媒の高分子化合物を塗布して被覆を形成した場
合には、水系溶媒と共に色素が拡散して、経時での画像
滲みが発生する問題があり、それを回避するために有機
溶媒系の高分子化合物を使用した場合は安全性や環境の
観点から好ましくなかった。
【0013】一方、水の付着や、高湿度条件下での長期
保存における色素の滲みを防止するための手段として
は、例えば、特開平4−320877号公報、同4−3
23075号公報などに提案されているようなカチオン
変性ポリビニルアルコールを含有させたり、架橋剤を添
加したり、更に別にカチオン性染料定着剤を添加した場
合でも、その改良効果は満足できるものではなかった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、高光沢で且つ記録された画像や文字の耐水性、耐オ
ゾン性および耐光性などの保存性が良好で、経時での画
像滲みの改良された透過材料用、高光沢反射材料用イン
クジェット記録シート及びその製造方法を提供すること
にある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、インクジ
ェット記録シートにおける上記の問題について鋭意検討
を重ねた結果、支持体上に、少なくとも1層以上のイン
ク受理層を設けてなるインクジェット記録シートにおい
て、該インク受理層が無機超微粒子とバインダーおよび
カチオン性色素定着剤からなるものであって、該インク
受理層を紫外線吸収剤を含有する透明高分子膜で被覆す
ることで、高光沢で且つ記録された画像や文字の耐水
性、耐オゾン性および耐光性などの保存性が良好で且つ
経時での画像滲みの改良された透過材料用、高光沢反射
材料用インクジェット記録シートを得ることが出来た。
【0016】支持体上に設けられたインク受理層に、色
素を定着させて画像を形成した後、該インク受理層に透
明仕上がりになる塗膜を形成する塗料を塗布乾燥して紫
外線吸収剤を含有する透明高分子膜による被覆を形成す
るインクジェット記録シートの製造方法により、予めイ
ンク受理層上に設けられた紫外線吸収剤を含有する透明
高分子膜による被覆上に画像色素を形成するよりも更
に、画像濃度が高く、保存性の良好なインクジェット記
録シートを製造することが出来た。
【0017】該塗料が最低造膜温度50℃以下の合成高
分子エマルジョンを主成分とすることで保存性の良好な
インクジェット記録シートを製造することが出来た。
【0018】該被覆が合成高分子エマルジョンの最低造
膜温度以上の加熱処理で行われる事で更に保存性の良好
なインクジェット記録シートを製造することが出来た。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるインクジェット記録シートは、少なくと
も1層以上のインク受理層を設けてなり、該インク受理
層が無機超微粒子とバインダーおよびカチオン性色素定
着剤からなるものであって、該インク受理層が紫外線吸
収剤を含有する透明高分子膜で被覆されたインクジェッ
ト記録シートである。
【0020】本発明におけるインクジェット記録シート
では、光沢度や耐水性、耐オゾン性、耐光性の保存性、
更に経時での画像滲みを改良する目的でインク受理層上
に紫外線吸収剤を含有する透明高分子膜を被覆するが、
特にインク色素を定着させてインク受理層に画像を形成
した後に、該インク受理層に透明仕上がりになる被膜を
形成する塗料を塗布乾燥して紫外線吸収剤を含有する透
明高分子膜による被覆を形成することで画像濃度が高
く、保存性にも優れると同時に高光沢なインクジェット
記録シートを得る事が出来た。
【0021】本発明における紫外線吸収剤を含有する透
明高分子膜とは、上記インク受理層の表面に形成され、
これを被覆する。紫外線吸収剤を含有する透明高分子膜
は、色素の定着した無機超微粒子を被覆することによ
り、色素が直接水に触れたり、空気中の酸素、オゾン、
NOx と反応したり、あるいは揮発するのを防止し、さ
らに紫外線を遮蔽する機能を有する。基材が紙、布の場
合のように空気等を透過するものであっても、色素はイ
ンク受理層の透明高分子層側により多く定着されている
ので、同様に効果を発揮する。その為、この紫外線吸収
剤を含有する透明高分子膜は、画像の耐水性、耐オゾン
性、耐光性を向上させる効果を有する。記録後にラミネ
ートやフィルム貼り合わせで保護する方法では記録物が
厚くなったり、コスト高になるが本願発明の方法では、
そのような欠点はなく簡便な方法で記録画像の保存性を
向上できる利点がある。また、本発明の紫外線吸収剤を
含有する透明高分子膜の被覆によって、経時の画像滲み
が改良される機構に関しては必ずしも明確ではないが、
本発明のインク受理層に用いるカチオン性色素定着剤は
インク受理層中の水性インクの色材である水溶性直接染
料や水溶性酸性染料或いは顔料色素中のスルホン酸基、
カルボキシル基、アミノ基などと不溶な塩を形成するた
め、インク受理層にて色材を捕獲し、色彩性の向上や不
溶な塩の形成により水の滴下や吸湿によるインクの流れ
出しや滲み出しを抑制し耐水性が向上させることができ
る為であると考えられが、特に透明高分子膜がカチオン
性又はアニオン性のイオン性を有する場合は、透明高分
子膜も単なる被覆効果のみでなく、カチオン性色素定着
剤との相互作用で経時による画像滲みの改良に効果をも
たらしていると考えられる。
【0022】本発明において使用する紫外線吸収剤と
は、エネルギー領域の高い紫外領域の波長の光(300
〜450nm)を吸収し、これを熱エネルギーとして放
出する物質を云い、日光中や照明光の中の紫外線による
画像の変退色を抑制する作用を有するものである。
【0023】紫外線吸収剤としては、市販の紫外線吸収
剤がいずれも好適に使用し得るが、例えばベンゾフェノ
ン系化合物(2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−
ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2′,4−トリヒド
ロキシベンゾフェノン等)、サルチレート系化合物(フ
ェニルサルチレート、2,4−ジt−ブチルフェニル−
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート
等)、ベンゾトリアゾール系化合物((2′−ヒドロキ
シフェニル)ベンゾトリアゾール、(2′−ヒドロキシ
−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等)、ア
クリレート系化合物(メチル−2−カルボメトキシ−3
−パラメトキシアクリレート等)、ヒンダードアミン系
化合物(ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ニル)セバケート等)、ヒンダード・フェノール系化合
物(テトラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t
−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェ
ノール、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2′
−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノ
ール)、4,4′−ブチリデンビス(6−t−ブチル−
6−t−ブチルフェノール)等)が挙げられる。
【0024】本発明では紫外線吸収剤が溶液である場合
はそのまま合成高分子エマルジョンに混合して使用可能
である。例えば2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
ェノン(市販品には白石カルシウム製、シーソーブ10
1がある)は水に可溶、2−(2′−ヒドロキシ−5′
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール(市販品には城
北化学社製JF−77,或いは白石カルシウム社製のシ
ーソーブ701がある)は高pHでは水可溶となる。無
機系では酢酸セリウムが水可溶である。その他は水不溶
のものが多い。不溶の粉体やエマルジョンの場合は、透
明高分子膜の透明性や平滑性を損なわないために、平均
粒径を500nm以下に調整することが好ましい。平均
粒径に特に下限はなく、1nm程度のものまで得られ
る。500nm以下に調整するのは通常の機械的手段に
よる分散や乳化法が挙げられる。
【0025】透明高分子膜中の紫外線吸収剤の含有量は
合成高分子エマルジョンの固形分に対して0.0005
〜1.0重量%であるのが好ましい。紫外線吸収剤が
0.0005重量%未満であると、耐光性の向上効果が
十分に達成できず、1.0重量%を超えてもそれに応じ
た効果の向上が得られない。透明高分子膜中の紫外線吸
収剤のより好ましい含有量は0.05〜0.5重量%で
ある。
【0026】透明高分子膜の厚さは0.5〜30μmが
好ましく、2〜10μmがより好ましい。透明高分子膜
の厚さが0.5μm未満では紫外線カット効果が不十分
であり、一方30μmを超えても紫外線カット効果は飽
和して、さらなる向上が得られない。
【0027】本発明に係る合成高分子エマルジョンとし
ては、例えば、ビニルポリマー系エマルジョンとして、
ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩
化ビニル等の単独重合体やアクリル、酢酸ビニル、塩化
ビニル等の共重合体などが挙げられる。また、合成ゴム
系エマルジョンとして、ポリイソブチレン、クロロプレ
ンゴム、ポリブタジエンゴム等の単独重合体やスチレン
・ブタジエン、アクリロニトリル・ブタジエン、メチル
メタクリレート・ブタジエン、アクリル酸エステル等の
共重合体などが挙げられる。さらにこれら各種重合体を
カルボキシル基、スルホン酸基等のアニオン性官能基や
カチオン性官能基で修飾して変性したものも含まれる。
【0028】また、本発明に於いて要求される該合成高
分子エマルジョンの特性は最低造膜温度であって、上記
の組成を変量する事によって、50℃以下の所望の最低
造膜温度を得ても良い。また複数の合成高分子エマルジ
ョンをブレンドして調節しても良い。最低造膜温度が5
0℃以上の場合には、インク受理層上に被覆を形成する
為には当然加熱処理を必要とするが、その加熱温度を高
くする必要があり、加熱温度が高くなるとインク色素の
拡散を起こし易く、画像滲みの問題が発生する。また合
成高分子エマルジョンのガラス転移点温度は特に限定す
るものではないが、20〜90℃程度が好ましい。ガラ
ス転移点温度が20℃以下においては、耐ブロッキング
性の劣化という問題を生じる。またガラス転移温度が9
0℃以上であると良好な皮膜を形成出来ないと云う問題
がある。特に好ましいガラス転移温度の範囲は30〜6
0℃である。又、更に耐ブロッキング性を改良するため
に皮膜の透明性を阻害しない範囲でシリカ、アルミナ等
の無機超微粒子を添加しても良い。
【0029】塗料中の樹脂成分は、20〜60重量%で
あることが好ましい。塗料中の樹脂成分が20重量%に
満たない場合は、形成される紫外線吸収剤を含有する透
明高分子膜による被覆が薄く、耐水性、耐オゾン性、耐
光性等の保存性向上の効果が十分でなく、また塗布量を
多くすると水系溶媒量が多くなり、水性インクの印字物
の場合には画像の滲み等の問題が発生するので好ましく
ない。逆に、塗料中の樹脂成分が60重量%を超える場
合は、塗料の粘度が上昇して、均一な塗布が困難になる
ため、画質が低下するおそれがあるので好ましくない。
特に、本発明の場合、多孔質表面に塗膜を形成するた
め、塗料中の溶媒が多孔質インク受理層に吸収されて塗
布時に粘度が上昇するので、樹脂成分が60重量%を超
える場合に塗布が困難になる。同じ理由で、合成高分子
エマルジョンではなく水溶性の高分子化合物をインク受
理層を被覆する素材として使用した場合には、塗料粘度
との関係で高い固形分濃度が達成できずに水分が多いた
めに画像の滲みが発生しやすいと云う問題がある。
【0030】紫外線吸収剤を含有する透明高分子膜によ
る被覆を形成する手段の一例として、画像形成後にイン
ク受理層に、実質的に顔料成分を含まない塗料、すなわ
ち、透明仕上がりになる塗料を塗布する方法が挙げられ
る。塗料としては、油性塗料、繊維系誘導体塗料、合成
樹脂塗料、フッ素樹脂塗料など種々のものを使用するこ
とができる。画像形成に水性インクを使用したものに対
しては、画像を滲ませたりすることがない点で、油性塗
料などの油性溶媒を使用する塗料が好ましいが、油性溶
媒は安全性や環境への観点からは好ましくない。
【0031】塗料の塗布方法は、刷毛塗り、スプレー塗
り、ローラー塗りなど特に限定されない。画像形成に使
用したインクジェット記録装置を用いて、画像形成後に
紫外線吸収剤を含有する合成高分子エマルジョンをノズ
ルから吐出して全面に塗布しても良い。乾燥は、自然乾
燥でよく、必要に応じて加熱してもよい。
【0032】本発明のインクジェット記録シートにおけ
る無機超微粒子とは、例えば、特開平1−97678号
公報、同2−275510号公報、同3−281383
号公報、同3−285814号公報、同3−28581
5号公報、同4−92183号公報、同4−26718
0号公報、同4−275917号公報などに提案されて
いる擬ベーマイトゾル、特開昭60−219083号公
報、同61−19389号公報、同61−188183
号公報、同63−178074号公報、特開平5−51
470号公報などに記載されているようなコロイダルシ
リカ、特公平4−19037号公報、特開昭62−28
6787号公報に記載されているようなシリカ/アルミ
ナハイブリッドゾル、その他にもヘクタイト、モンモリ
ナイトなどのスメクタイト粘土(特開平7−81210
号公報)、ジルコニアゾル、クロミアゾル、イットリア
ゾル、セリアゾル、酸化鉄ゾル、ジルコンゾル、酸化ア
ンチモンゾルなどを代表的なものとして挙げることがで
き、市販の無機超微粒子を好適に用いることができる。
【0033】特に光沢度の観点からは微細な無機超微粒
子である擬ベーマイトのようなアルミナゾルや気相法シ
リカが好適に使用できる。
【0034】上記において微粒子の平均粒径は、粒子そ
のもの或いはインク吸収層の断面や表面を電子顕微鏡で
観察し、100個の任意の粒子の粒径を求めてその単純
平均値(個数平均)として求められる。ここで個々の粒
径はその投影面積に等しい円を仮定した時の直径で表し
たものである。
【0035】本発明のインクジェット記録シートでイン
ク受理層において無機超微粒子と組み合わせて用いられ
るバインダーでは、水溶性高分子よりなるバインダーが
好ましい。合成高分子エマルジョンでは特に水性インク
による記録ではインクとのなじみが悪く印字濃度低下の
原因になる。本発明で用いられるバインダーとしては、
ゼラチン又はゼラチン誘導体、ポリビニルピロリドン、
プルラン、ポリビニルアルコール又はその誘導体、ポリ
エチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、デキストラン、デキストリ
ン、ポリアクリル酸及びその塩、寒天、κーカラギーナ
ン、λ−カラギーナン、ι−カラギーナン、キサンテン
ガム、ローカストビーンガム、アルギン酸、アラビアゴ
ム、特開平7−195826号及び同7−9757号に
記載のポリアルキレンオキサイド系共重合性ポリマー、
水溶性ポリビニルブチラール、或いは、特開昭62−2
45260号に記載のカルボキシル基やスルホン酸基を
有するビニルモノマーの単独又はこれらのビニルモノマ
ーを繰り返して有する共重合体等のポリマーを挙げるこ
とができる。これらのバインダーは単独で使用しても良
く、2種以上を併用しても良い。
【0036】中でも、ポリビニルアルコールを含有する
ことが皮膜の吸湿性、高湿下のベタツキ、インクジェッ
ト記録時の染料の滲みが少ない事などから好ましい。
【0037】このポリビニルアルコールにはカチオン変
性、ノニオン変性及びアニオン変性の各変性ポリビニル
アルコールも含まれる。ポリビニルアルコールの平均重
合度は造膜性の観点から500〜5000のものが好ま
しく用いられ、特に平均重合度が1000以上のものが
好ましい。
【0038】ポリビニルアルコールのケン化度は70〜
100%のものが好ましく、80〜100%のものが特
に好ましい。カチオン変成ポリビニルアルコールとして
は、例えば特開昭61−10483号公報に記載されて
いるような、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウム
基を上記ポリビニルアルコールの主鎖又は側鎖中に有す
るポリビニルアルコールであり、カチオン性基を有する
エチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体をケ
ン化することにより得られる。
【0039】カチオン性基を有するエチレン性不飽和単
量体としては、例えばトリメチル−(2−アクリルアミ
ド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライ
ド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメ
チルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイ
ミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N
−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、
ヒドロキシルエチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、トリメチル−(メタクリルアミドプロピル)アンモ
ニウムクロライド、N−(1,1−ジメチル−3−ジメ
チルアミノプロピル)アクリルアミド等が挙げられる。
【0040】カチオン変性ポリビニルアルコールのカチ
オン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して
0.1〜10モル%が好ましく、特に好ましくは0.2
〜5モル%である。
【0041】アニオン変性ポリビニルアルコールは例え
ば、特開平1−206088号公報に記載されているよ
うなアニオン性基を有するポリビニルアルコール、特開
昭61−237681号公報、及び同63−30797
9号公報に記載されているような、ビニルアルコールと
水溶性基を有するビニル化合物との共重合体、及び特開
平7−285265号公報に記載されているような水溶
性基を有する変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
【0042】また、ノニオン変性ポリビニルアルコール
としては、例えば、特開平7−9758号公報に記載さ
れているようなポリアルキレンオキサイド基をビニルア
ルコールの一部に付加したポリビニルアルコール誘導
体、特開平8−25795号公報に記載された疎水性基
を有するビニル化合物とビニルアルコールとのブロック
共重合体等が挙げられる。
【0043】本発明のインクジェット記録シートにおい
てインク受理層に含有される無機超微粒子のバインダー
に対する重量比率は3〜20倍である。3倍未満の時は
インク吸収性の低下を、20倍を越えると皮膜の脆弱性
が大きく劣化し、高画質のインクジェット記録が出来な
くなる。
【0044】本発明において、インク受容層は、耐水
性、ドット再現性を向上させる目的で適当な硬膜剤で硬
膜することができる。硬膜剤の具体的な例としては、ホ
ルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如きアルデヒド
系化合物、ジアセチル、クロルペンタンジオンの如きケ
トン化合物、ビス(2−クロロエチル尿素)、2−ヒド
ロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、
米国特許3,288,775号記載の如き反応性のハロ
ゲンを有する化合物、ジビニルスルホン、米国特許3,
635,718号記載の如き反応性のオレフィンをもつ
化合物、米国特許2,732,316号記載のN−メチ
ロール化合物、米国特許3,103,437号記載の如
きイソシアナート類、米国特許3,017,280号、
同2,983,611号記載の如きアジリジン化合物
類、米国特許3,100,704号記載の如きカルボジ
イミド系化合物類、米国特許3,091,537号記載
の如きエポキシ化合物、ムコクロル酸の如きハロゲンカ
ルボキシアルデヒド類、ジヒドロキシジオキサンの如き
ジオキサン誘導体、クロム明ばん、カリ明ばん、硫酸ジ
ルコニウム、ホウ酸及びホウ酸化合物の如き無機硬膜剤
等があり、これらを1種または2種以上組み合わせて用
いることができる。硬膜剤の添加量はインク受容量を構
成するバインダー100gに対して0.01g〜10g
が好ましく、より好ましくは0.1〜5gである。
【0045】本発明のインクジェット記録シートのイン
ク受理層に使用するカチオン性色素定着剤としては2級
アミン、3級アミン、4級アンモニウム塩、多価金属塩
などが挙げられ、これらのカチオン性色素定着剤はイン
ク受理層中の水性インクの色材である水溶性直接染料や
水溶性酸性染料或いは顔料色素中のスルホン酸基、カル
ボキシル基、アミノ基などと不溶な塩を形成するため、
インク受理層にて色材を捕獲し、色彩性の向上や不溶な
塩の形成により水の滴下や吸湿によるインクの流れ出し
や滲み出しを抑制し耐水性が向上させることができる。
【0046】インク受理層は単層で塗設しても良いが、
ある一定の塗工量を数回に分けて塗設することもでき
る。数回に分割してインク受理層を塗工する方法として
は、1層ごとに乾燥して塗工する場合と、複数層をウェ
ット・オン・ウェットで同時に塗工する方法を挙げるこ
とができる。数回に分割してインク受理層を塗工する場
合、カチオン性染料定着剤は特開平6−183131,
特開平6−183134号公報等の如くに支持体に近い
インク受理層に添加したり、または特開平9−2630
41号公報等の如くに支持体より遠い最外層に添加する
事も、当然各インク受理層に添加する事も出来る。
【0047】本発明におけるインク受理層には、さら
に、その他の添加剤として顔料分散剤、増粘剤、流動性
改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着
色染料、着色顔料、蛍光増白剤、防腐剤、防バイ剤、耐
水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤および酸化防
止剤などを本発明の目的を害しない範囲で適宜添加する
こともできる。
【0048】本発明における支持体としては、例えば、
ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエ
チレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ノルボルネ
ン、ビニロン、ポリビニルアルコール、ナイロンなどの
2軸延伸合成樹脂フィルムやこれら材料に顔料、発泡剤
などを含有して透明度を低下させた半透明、不透明の2
軸延伸合成樹脂フィルムや、LBKP、NBKPなどの
化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTM
P、CMP、CGPなどの機械パルプ、DIPなどの古
紙パルプなどの木材パルプと従来公知の顔料を主成分と
して、バインダーおよびサイズ剤や定着剤、歩留まり向
上剤、カチオン化剤、紙力増強剤などの各種添加剤を1
種以上用いて混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツイン
ワイヤー抄紙機などの各種装置で製造された原紙、さら
に原紙に、澱粉、ポリビニルアルコールなどでのサイズ
プレスやアンカーコート層を設けた原紙や、それらの上
にコート層を設けたアート紙、コート紙、キャストコー
ト紙などの塗工紙、およびマシンカレンダー、TGカレ
ンダー、ソフトカレンダーなどのカレンダー装置を用い
て平滑化処理を施したような原紙、塗工紙の両面または
片面に溶融押し出し法などにて高密度、低密度ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエステルなどをコートした
レジンコート紙、あるいはこれら支持体の表面にコロナ
放電処理、火炎処理、プラズマ処理、アンカー層塗工処
理などの易接着性を改良したようなものを好適に用いる
ことができ、これら支持体の坪量は、通常50〜300
g/m2程度である。
【0049】本発明におけるインク受理層を支持体上に
設ける方法としては、水またはアルコールなどの親水性
有機溶剤、あるいはこれらの混合溶媒を用いて、例え
ば、従来公知のエアーナイフコーター、カーテンコータ
ー、ダイコーター、ブレードコーター、ゲートロールコ
ーター、バーコーター、ロッドコーター、ロールコータ
ー、ビルブレードコーター、ショートドエルブレードコ
ーター、サイズプレスなどの各種装置により支持体上に
塗工することができる。また、インク受理層の塗工後に
は、マシンカレンダー、TGカレンダー、スーパカレン
ダー、ソフトカレンダーなどのカレンダー装置を用いて
平滑化処理を行うことができる。
【0050】本発明のインク受理層の塗工量は特に制限
はないが、1〜50g/m2が好ましい。塗工量が1g
/m2未満であると十分な印字濃度およびインク吸収性
が得られないため好ましくなく、塗工量が50g/m2
を超えると記録シートのカール性が悪化する場合がある
ため好ましくない。
【0051】また、支持体を挟んだインク受理層の反対
面には、カール適性を付与するために、バックコート層
を塗設することも可能である。
【0052】本発明で云うインクとは、下記の色素、溶
媒、その他の添加剤からなる記録液体であり、色素とし
ては、発色性、鮮明性、安定性などが良好な、例えば、
C.I.Direct Yellow 12、C.I.Direct Yellow 24、C.I.Di
rect Yellow 26、C.I.DirectYellow 44、C.I.Direct Ye
llow 86、C.I.Direct Yellow 98、C.I.Direct Yellow 1
00、C.I.Direct Yellow 142、C.I.Direct red 1、C.I.D
irect red 4、C.I.Direct red 17、C.I.Direct red 2
8、C.I.Direct red 83、C.I.Direct Orenge 34、C.I.Di
rect Orenge 39、C.I.Direct Orenge 44、C.I.Direct O
renge 46、C.I.Direct Orenge 60、C.I.Direct Violet
47、C.I.Direct Violet 48、C.I.DirectBlue 6、C.I.Di
rect Blue 22、C.I.Direct Blue 25、C.I.Direct Blue
71、C.I.Direct Blue 86、C.I.Direct Blue 90、C.I.Di
rect Blue 106、C.I.Direct Blue 199、C.I.Direct Bla
ck 17、C.I.Direct Black 19、C.I.Direct Black 32、
C.I.Direct Black 51、C.I.Direct Black 62、C.I.Dire
ct Black 71、C.I.DirectBlack 108、C.I.Direct Black
146、C.I.Direct Black 154などの直接染料、C.I.Acid
Yellow 11、C.I.Acid Yellow 17、C.I.Acid Yellow 2
3、C.I.Acid Yellow25、C.I.Acid Yellow 29、C.I.Acid
Yellow 42、C.I.Acid Yellow 49、C.I.Acid Yellow 6
1、C.I.Acid Yellow 71、C.I.Acid red1、C.I.Acid red
6、C.I.Acidred 8、C.I.Acid red 32、C.I.Acid red 3
7、C.I.Acidred 51、C.I.Acid red 52、C.I.Acid red 8
0、C.I.Acid red 85、C.I.Acid red 87、C.I.Acid red
92、C.I.Acid red 94、C.I.Acid red 115、C.I.Acid re
d 180、C.I.Acid red 256、C.I.Acid red 317、C.I.Aci
d red 315、C.I.Acid Orenge 7、C.I.AcidOrenge 19、
C.I.Acid Violet 49、C.I.Acid Blue 9、C.I.Acid Blue
22、C.I.Acid Blue 40、C.I.Acid Blue 59、C.I.Acid
Blue 93、C.I.Acid Blue 102、C.I.Acid Blue104、C.I.
Acid Blue 113、C.I.Acid Blue 117、C.I.Acid Blue 12
0、C.I.Acid Blue167、C.I.Acid Blue 229、C.I.Acid B
lue 234、C.I.Acid Blue 254、C.I.AcidBlack 2、C.I.A
cid Black 7、C.I.Acid Black 24、C.I.Acid Black 2
6、C.I.Acid Black31、C.I.Acid Black 52、C.I.Acid B
lack 63、C.I.Acid Black 112、C.I.Acid Black118 な
どの酸性染料、その他にも塩基性染料、反応性染料或は
食品用色素などの水溶性染料あるいは、カーボンブラッ
クなどの顔料を用いることができる。
【0053】インクの溶媒としては、水および水溶性の
各種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、エチルアル
コール、nープロピルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコー
ル、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコー
ルなどの炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド
類;アセトン、ジアセトンアルコールなどのケトンまた
はケトンアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサ
ンなどのエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール
類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチ
レングリコール、トリエチレングリコール、1、2、6
ーヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレン
グリコール、ジエチレングリコールなどのアルキレン基
が2〜6個のアルキレングリコール類;グリセリン、エ
チレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルメチル(またはエチル)エーテル、トリエチレングリ
コールモノメチルエーテルなどの多価アルコールの低級
アルキルエーテル類などが挙げられる。
【0054】上記の水溶性有機溶剤の中でも、特にジエ
チレングリコールなどの多価アルコール、トリエチレン
グリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコー
ルモノエチルエーテルなどの多価アルコールの低級アル
キルエーテルが好ましい。
【0055】上記の水溶性の有機溶剤以外にも、高沸点
脂肪族炭化水素に代表される引火性、毒性などの安全性
に優れた非水溶性絶縁溶剤を用いる場合があり、各種無
機顔料、有機顔料などが色素として用いられることが多
い。
【0056】本発明におけるインクジェット記録シート
のインク受理層への記録では、記録時に液状であるイン
クを使用するどのような記録シートとして用いてもかま
わない、例えば、熱溶融性インクを加熱溶融して微小液
適化、飛翔記録するインクジェット記録シートなどが挙
げられる。
【0057】これら記録シートの共通点は、記録時にイ
ンクが液体状態である点である。液状インクは硬化、固
定または定着までに記録シートのインク受理層の深さ方
向または水平方向に対して浸透または拡散していく。上
述した記録シートは、それぞれの方式に応じた吸収性を
必要とするもので、本発明のインクジェット記録シート
を上述した各種の記録用タックシートとして利用しても
構わない。
【0058】インク中に添加されるその他の添加剤とし
ては、例えば、pH調節剤、金属封鎖剤、酸化防止剤、
防カビ剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、湿潤剤、界面
活性剤、および防錆剤などが挙げられる。
【0059】
【実施例】以下に、本発明の実施例を挙げて説明する
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。ま
た、実施例において示す「部」および「%」は、特に明
示しない限り重量部および重量%を示す。
【0060】〔評価方法〕 (1)光沢度 各インクジェット記録シートの表面について、JIS−
Z−8741に規定される60度鏡面光沢度を測定し
た。 A:81゜以上 B:71〜80゜ C:61〜70゜ D:51〜60゜ E:50゜以下
【0061】(2)耐水性 各インクジェット記録シートのインク受理層上にインク
ジェットプリンター(EPSON製、MJ−700V2
C)でブラックインクのベタ印字を行った後に紫外線吸
収剤を含有する透明高分子膜で被覆したインクジェット
記録シートを用いて、白紙と印字の境界部分にシリンジ
を用いて水を1ml滴下後、24時間放置した。放置し
た後の滲み程度を目視評価した。実用上、耐水性が問題
になるのはCとDである。 A:滲みは全く観察されない。 B:滲みが極わずかに観察された。 C:滲みが発生し、部分的にしみが観察された。 D:滲みが酷く、水滴下全体がしみとなった。
【0062】(3)耐オゾン性 各インクジェット記録シートのインク受理層上にインク
ジェットプリンター(EPSON製、MJ−700V2
C)でブラックインクのベタ印字を行った後に紫外線吸
収剤を含有する透明高分子膜で被覆したインクジェット
記録シートを、オゾン導入口および排出口の付いたガラ
ス容器中に入れ、三菱電機製オゾナイザOS−1にて発
生させたオゾンを15分間連続して導入した。この時の
オゾン濃度は約80ppmであった。これらのインクジ
ェット記録用シートのオゾン処理前後のマゼンタインク
色の色差を測定した。色差は、L***(CIE19
76)に従って光照射前後のサンプルの色を測定した結
果を基に規定することができる。色差が大きいほど、色
劣化が生じていることを示し、色差が3.0未満であれ
ば視覚上、色の違いに大差はない。
【0063】
【数1】 △E={(△L*2+(△a*2+(△b*21/2 ここで、△Eは色差、△L*および△a*と△b*は、各
々光照射前後のL*およびa*とb*の差である。
【0064】(4)耐光性 各インクジェット記録シートのインク受理層上にインク
ジェットプリンター(EPSON製、MJ−700V2
C)でブラックインクのベタ印字を行った後に紫外線吸
収剤を含有する透明高分子膜で被覆したインクジェット
記録シートを、キセノンアークフェードメーター、アト
ラス製Ci−35fを用い、ブラックパネル温度63
℃、相対湿度65%RHの環境下で30時間の光照射し
た前後のブラックインク色の色差を測定した。色差の測
定法は耐オゾン性試験に準ずる。
【0065】(5)画像滲み 耐水性試験と同様にして、各インクジェット記録シート
のインク受理層に、インクジェットプリンター(EPS
ON製、MJ−700V2C)でブラックインクのベタ
印字を行った後に、紫外線吸収剤を含有する透明高分子
膜による被覆を形成した。各インクジェット記録シート
にマゼンタの1ピクセル格子画像を印字した。印字直後
に画像滲みの程度を目視評価し、次いで30℃、65%
の環境下に3日間、7日間と放置した後の画像滲みの程
度をさらに目視評価した。実用上、画像滲みが問題にな
るのは×である。 ◎:光学顕微鏡による観察でも滲みは全く観察されず良
好であった。 ○:光学顕微鏡による観察で、極わずかな滲みだしが観
察できたが、画像品質には影響しない。 △:裸眼で、わずかな滲みが部分的に観察できた。 ×:画像全体に渡って滲みが酷く、画像品質の低下は避
けられない。
【0066】実施例1 支持体として、厚さ100μmの不透明白色ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(ダイヤホイルヘキスト製)
を用い、下記配合の第一のインク受理層塗工液(固形分
濃度15%)をエアーナイフコータにより、乾燥塗工量
10g/m2となるように支持体に塗工・乾燥した。 [第一のインク受理層の塗工液] 合成非晶質シリカ(ファインシールX37B:徳山曹達株式会社製) 100部 ポリビニルアルコール(PVA117:クラレ株式会社製) 30部 コロイダルシリカ(スノーテックス−O:日産化学工業株式会社製) 30部 カチオン性染料定着剤(スミレッズレジン1001:住友化学社製) 20部
【0067】第一のインク受理層表面に、下記配合の第
二のインク受理層を塗設した。 [第二のインク受理層の塗工液] 気相法シリカ(アエロジル200:日本アエロジル社製) 100部 ポリビニルアルコール(PVA117:クラレ株式会社製) 15部 この組成物を固形分濃度20%として調液し、エアーナ
イフコータで、乾燥塗工量5g/m2となるように塗
工、乾燥し、該塗被面がチルドロールに接するように、
チルドロール表面温度50℃、線圧100kg/cmの
条件でカレンダー処理を行い、 実施例1の記録シート
を得た。
【0068】この記録シートに、インクジェットプリン
ター(EPSON製、MJ−700V2C)を用いて画
像を形成した後、透明高分子膜を形成する下記配合の塗
料Aを固形分30重量%に希釈したものを刷毛により塗
布し、常温乾燥して厚さ約5μmの紫外線吸収剤を含有
する透明高分子膜による被覆を形成し、実施例1のイン
クジェット記録シートを得た。 [塗料A] ノニオン性合成高分子エマルジョン(固形分45%) 100部 (モビニール966:ヘキスト合成社製。最低造膜温度0℃以下) 紫外線吸収剤(Uvinul MS-40:BASFジャパン社製) 3.0部
【0069】実施例2 実施例1において透明高分子膜を形成する塗料を下記配
合の塗料Bとする以外は実施例1と同様にして実施例2
のインクジェット記録シートを得た。 [塗料B] アニオン性合成高分子エマルジョン(固形分41%) 100部 (モビニール967:ヘキスト合成社製。最低造膜温度0℃) 紫外線吸収剤(Uvinul MS-400:BASFジャパン社製) 0.5部
【0070】実施例3 支持体として、厚さ100μmの不透明白色ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(ダイヤホイルヘキスト製)
を用い、無機顔料を用いた下記配合のインク受理層塗工
液をワイヤーバーにより乾燥塗工量が10g/m2とな
るように塗工して、乾燥温度100℃で5分間の乾燥を
行った。 (インク受理層塗工液配合) 合成非晶質シリカ(ミズカシルP78A、水沢化学製) 100部 ポリビニルアルコール(PVA117、クラレ社製) 20部 染料定着剤(ポリフィックス601,昭和高分子製) 10部
【0071】次いで、実施例1で示したインク受理層を
ワイヤ−バ−により乾燥塗工量が10gとなるように積
層塗工して、乾燥温度100℃で5分間乾燥を行った。
【0072】この記録シートに、インクジェットプリン
ター(EPSON製、MJ−700V2C)を用いて画
像を形成した後、透明高分子膜を形成する下記配合の塗
料Cを固形分35重量%に希釈したものを刷毛により塗
布し、100℃の雰囲気で加熱乾燥して厚さ約5μmの
紫外線吸収剤を含有する透明高分子膜による被覆を形成
し、実施例3のインクジェット記録シートを得た。 [塗料C] アニオン性合成高分子エマルジョン(固形分46%) 100部 (モビニール975:ヘキスト合成社製。最低造膜温度30℃) 紫外線吸収剤(Uvinul M-40:BASFジャパン社製) 0.4部
【0073】<カチオン性合成高分子エマルジョンの作
製>最低造膜温度の異なるカチオン性エマルジョンA〜
Cを以下の通りに作製した。メチルメタアクリレート、
ブチルアクリレートの比率を変量し、カチオン性界面活
性剤を用いて、これらのモノマーを共重合してエマルジ
ョンA〜Cを得た。カチオン性エマルジョンA(以下、
エマルジョンAと略す)は、最低造膜温度が45℃であ
る。カチオン性エマルジョンB(以下、エマルジョンB
と略す)は、最低造膜温度が60℃である。カチオン性
エマルジョンC(以下、エマルジョンCと略す)は、最
低造膜温度が102℃である。
【0074】実施例4 支持体として、厚さ100μmの不透明白色ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(ダイヤホイルヘキスト製)
を用い、無機顔料を用いた下記配合のインク受理層塗工
液をワイヤーバーにより乾燥塗工量が20g/m2とな
るように塗工して、乾燥温度100℃で5分間の乾燥を
行った。 (インク受理層塗工液配合) 気相法シリカ(アエロジル200、日本アエロジル社製) 100部 ポリビニルピロリドン(PVPK−80、ISP社製) 20部 カチオン性染料定着剤(スミレッツレジン1001:住友化学社製) 20部
【0075】この記録シートに、インクジェットプリン
ター(EPSON製、MJ−700V2C)を用いて画
像を形成した後、透明高分子膜を形成する下記配合の塗
料Dを固形分35重量%に希釈したものを刷毛により塗
布し、100℃の雰囲気で加熱乾燥して厚さ約10μm
の紫外線吸収剤を含有する透明高分子膜による被覆を形
成し、実施例4のインクジェット記録シートを得た。 [塗料D] カチオン性合成高分子エマルジョン(固形分45%) 100部 (エマルジョンA最低造膜温度45℃) 紫外線吸収剤(Uvinul M-40:BASFジャパン社製) 0.4部
【0076】実施例5 実施例4において透明高分子膜を形成する塗料中のカチ
オン性合成高分子エマルジョンをエマルジョンBとする
以外は実施例4と同様にして実施例5のインクジェット
記録シートを得た。
【0077】実施例6 実施例4において透明高分子膜を形成する塗料中のカチ
オン性合成高分子エマルジョンをエマルジョンCとする
以外は実施例4と同様にして実施例6のインクジェット
記録シートを得た。
【0078】比較例1 実施例3において紫外線吸収剤を添加しない以外は実施
例3と同様にして比較例1のインクジェット記録シート
を得た。
【0079】比較例2 実施例1において、インク受理層に画像形成後、合成高
分子エマルジョンによる紫外線吸収剤を含有する透明高
分子膜による被覆を設けない事以外は実施例1と同様に
して比較例2の記録物を得た。
【0080】比較例3 支持体として、厚さ100μmの不透明白色ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(ダイヤホイルヘキスト製)
を用い、無機顔料を用いた下記配合のインク受理層塗工
液をワイヤーバーにより乾燥塗工量が20g/m2とな
るように塗工して、乾燥温度100℃で5分間の乾燥を
行った。 (インク受理層塗工液配合) 気相法シリカ(アエロジル200、日本アエロジル社製) 100部 ポリビニルアルコール(PVA117、クラレ社製) 20部 カチオン性染料定着剤(スミレッツレジン1001:住友化学社製) 10部 紫外線吸収剤(Uvinul M-40:BASFジャパン社製) 3.0部
【0081】この記録シートに、インクジェットプリン
ター(EPSON製、MJ−700V2C)を用いて画
像を形成して、比較例3のインクジェット記録シートを
得た。
【0082】以上に挙げた実施例1〜6および比較例1
〜3の各インクジェット記録シートの評価結果をまとめ
て表1に記した。
【0083】
【表1】
【0084】本発明において紫外線吸収剤を含有する透
明高分子膜は、無機超微粒子を被覆することにより、色
素が水に触れたり、空気中の酸素、オゾン、NOx と反
応したり、あるいは揮発するのを防止し、さらに紫外線
を遮蔽する機能を有する。基材が紙、布の場合のように
空気等を透過するものであっても、色素はインク受理層
の透明高分子層側により多く定着されているので、同様
に効果を発揮する。本発明による実施例1〜6のインク
ジェット記録シートでは、インク受理層中の色素が紫外
線吸収剤を含有する透明高分子膜による被覆で保護され
ている為に、光沢度、インク受理層の膜強度、耐水性、
耐オゾン性、耐光性および経時による画像滲みに優れて
いた。特に実施例1〜4では最低造膜温度50℃以下の
合成高分子エマルジョンを使用している為に被膜の形成
が良好で耐オゾン性、耐光性に優れていた。
【0085】しかしながら、比較例1は皮膜は形成され
るが紫外線吸収剤の添加がない為に耐光性に劣ってい
た。また、比較例2では、合成高分子エマルジョンの高
分子膜を設けなかったために光沢度は低く、耐水性や耐
オゾン性等の保存性は著しく劣っていた。比較例3では
インク受理層に紫外線吸収剤を含有するが合成高分子エ
マルジョンによる被覆が形成されず、紫外線吸収剤添加
の効果はインク受理層上に被覆する場合に比べて劣り、
更に耐オゾン性改良効果は認められなかった。
【0086】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録シートは、
耐水性、耐オゾン性、耐光性などの保存性に優れ、長期
間にわたって高画質を維持する保存安定性を有する。特
に、水性インクを用いた記録に対して好適である。ま
た、本発明の製造方法は、インクジェット記録シートに
好ましい光沢度を付与することができるという効果も有
する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、少なくとも1層以上のイン
    ク受理層を設けてなるインクジェット記録シートにおい
    て、該インク受理層が無機超微粒子とバインダーおよび
    カチオン性色素定着剤からなるものであって、該インク
    受理層が紫外線吸収剤を含有する透明高分子膜で被覆さ
    れたインクジェット記録シート。
  2. 【請求項2】 支持体上に設けられたインク受理層に、
    色素を定着させて画像を形成した後、該インク受理層に
    透明仕上がりになる被膜を形成する塗料を塗布乾燥して
    紫外線吸収剤を含有する透明高分子膜による被覆を形成
    する請求項1のインクジェット記録シートの製造方法。
  3. 【請求項3】 該塗料が最低造膜温度50℃以下の合成
    高分子エマルジョンを主成分とすることを特徴とする請
    求項2のインクジェット記録シートの製造方法。
  4. 【請求項4】 該被覆が合成高分子エマルジョンの最低
    造膜温度以上の加熱処理で形成される請求項2〜3のい
    ずれかに記載のインクジェット記録シートの製造方法。
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