JP2002292784A - 積層フィルムラミネートアルミニウム板およびその製造方法 - Google Patents

積層フィルムラミネートアルミニウム板およびその製造方法

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JP2002292784A JP2001101162A JP2001101162A JP2002292784A JP 2002292784 A JP2002292784 A JP 2002292784A JP 2001101162 A JP2001101162 A JP 2001101162A JP 2001101162 A JP2001101162 A JP 2001101162A JP 2002292784 A JP2002292784 A JP 2002292784A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の樹脂層が積層されたアルミニウム板に
おいて、各樹脂層間の界面を一体化して形成し、さらに
樹脂層に導入された着色顔料を各樹脂層間を横切って所
定の連続した濃度分布で分散させることによって、過酷
な成形加工が施されても、樹脂層間や樹脂とアルミニウ
ム板との間で剥離を生じることがなく、加工部の変色を
抑えることが可能な積層フィルムラミネートアルミニウ
ム板およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 アルミニウムを主成分として含むアルミ
ニウム板Aの片面または両面に、2層または3層の樹脂
層1、2、3が積層された積層フィルムラミネートアル
ミニウム板M1において、前記各樹脂層1、2、3を構
成するマトリックス樹脂が相溶性を有する樹脂であり、
これらの樹脂層1、2、3の融点以上の温度かつ分解点
未満の温度でこれらを熱処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム板上
に複数の樹脂の界面を一体成形して樹脂を積層した積層
フィルムラミネートアルミニウム板に関し、特にコンデ
ンサーケース等の電子部品容器に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属板の薄肉材に絞り加工やしご
き加工等の過酷な成形加工を施して成形された有底円筒
状容器において、前記薄肉材に熱可塑性樹脂を積層した
樹脂の積層材料が適用されるようになってきた。このよ
うな樹脂の積層材料には、一般に前記有底円筒状容器に
所要の意匠性を付与するべく印刷が施され、その印刷下
地としての金属板の色を隠蔽するために、白色をはじめ
とする種々の顔料を含有した樹脂フィルムを金属板に積
層したものが使用されている。
【0003】このような樹脂の積層材としては、例えば
図7に示すように、顔料を含有した複数のポリエステル
系樹脂フィルム10、20を金属板30に積層してなる
着色ポリエステル被覆金属板40が、特開平11−34
8218号公報に提案されている。
【0004】また、特開平4−3411号公報には、ア
ルミニウム板の片面に、着色剤を含有した着色ポリアミ
ド樹脂層の両サイドに着色剤剤を含有しない透明ポリア
ミド樹脂層を設けてなる3層構造の複合ポリアミド樹脂
層を積層するとともに、反対面にカルボン酸変性ポリオ
レフィン樹脂層を積層した積層板を、複合ポリアミド樹
脂層が外面になるように絞り加工した有底円筒状の外装
容器が提案されている。
【0005】しかしながら、これらの複数の樹脂が積層
された樹脂の積層材料では、各樹脂層間の界面が明確で
あり、非常に過酷な成形加工を受けた際に、場合によっ
ては、各樹脂層間で剥離が発生するという問題がある。
また、前記樹脂の積層材料の所定の樹脂層に導入された
着色顔料は、前記樹脂の積層材料が非常に過酷な成形加
工を受けた際にその加工部の樹脂層の厚さが元の厚さよ
りも薄くなるため、導入された着色顔料の絶対量が減少
することによって加工部の色が変わるという問題があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記した問題点を解決
するために、本発明の第1の課題は、複数の樹脂層が積
層された積層フィルムラミネートアルミニウム板におい
て、これらの樹脂層間の界面を一体化して形成すること
によって、過酷な成形加工が施されても樹脂層間や、樹
脂とアルミニウム板との間で剥離を生じることのない積
層フィルムラミネートアルミニウム板およびその製造方
法を提供することにある。
【0007】また、前記した問題点を解決するために、
本発明の第2の課題は、複数の樹脂層が積層された積層
フィルムラミネートアルミニウム板において、所定の樹
脂層に導入された着色顔料を、各樹脂層間を横切って所
定の連続した濃度分布で分散させることによって、過酷
な成形加工が施されても加工部の変色を抑えることがで
きる積層フィルムラミネートアルミニウム板およびその
製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明者等が鋭意検討した結果、まず、異なる複数
の樹脂が積層された積層フィルムラミネートアルミニウ
ム板において、これらの樹脂の融点以上の温度かつ分解
点未満の温度で加熱することによって、各樹脂層間の界
面を一体に形成することができ、その結果、過酷な成形
加工を施した際にも樹脂層間や、樹脂とアルミニウム板
との間で生じる剥離を可及的に抑えられることを明らか
にした。また、所定の樹脂層に導入された着色顔料を、
各樹脂層間を横切って所定の連続した濃度分布で分散さ
せることができて過酷な成形加工が施されても加工部の
変色を抑えることが可能なことが判明した。そして、こ
れらの技術的思想に基づき、本発明を創作するに至っ
た。
【0009】すなわち、本発明の請求項1に係る積層フ
ィルムラミネートアルミニウム板は、アルミニウムを主
成分として含むアルミニウム板の片面または両面に、2
層または3層の樹脂層が積層された積層フィルムラミネ
ートアルミニウム板において、前記各樹脂層を構成する
マトリックス樹脂が相溶性を有する樹脂であり、前記樹
脂層間の各界面が一体形成されていることを特徴とす
る。
【0010】このように構成すれば、前記積層フィルム
ラミネートアルミニウム板の樹脂を樹脂層間で相互に拡
散させて界面を一体化することによって、各々の樹脂層
が有する諸特性の違いに由来する各樹脂層同士の剥離性
を緩和させることができ、また成形加工によって生じる
樹脂層の内部応力を緩和し、樹脂層同士の密着性や樹脂
層とアルミニウム板との密着性の低下を抑制した積層フ
ィルムラミネートアルミニウム板を具現化することがで
きる。
【0011】本発明の請求項2に係る積層フィルムラミ
ネートアルミニウム板は、請求項1において、前記2層
または3層の樹脂層のうち少なくとも1層に着色顔料が
導入されていることを特徴とする。このように構成すれ
ば、前記2層または3層の樹脂層すべてに着色顔料を添
加しないため、製造工程を簡素化した積層フィルムラミ
ネートアルミニウム板を具現化することができる。
【0012】本発明の請求項3に係る積層フィルムラミ
ネートアルミニウム板は、請求項1において、前記樹脂
層に導入された着色顔料は、各樹脂層間を横切って所定
の連続した濃度分布で分散されていることを特徴とす
る。このように構成すれば、着色顔料が前記各樹脂層間
に連続した濃度分布で分散されているため、成形加工時
に樹脂層の厚さが変化することによって生じる色むらを
抑制した積層フィルムラミネートアルミニウム板を具現
化することができる。
【0013】本発明の請求項4に係る積層フィルムラミ
ネートアルミニウム板は、請求項1または請求項3にお
いて、前記樹脂層のうち少なくとも1層がポリエステル
系樹脂またはポリアミド系樹脂であることを特徴とす
る。このように構成すれば、前記樹脂層のうちの少なく
とも1層がポリエステル系樹脂またはポリアミド系樹脂
で構成されているため、絶縁性と成形加工性に優れた積
層フィルムラミネートアルミニウム板を具現化すること
ができる。また、本発明に適用されるポリエステル系樹
脂およびポリアミド系樹脂は当該分野で従来公知であ
り、入手が容易で安価なものである。また、これらの樹
脂は各種物性が明らかにされているため、本発明に係る
積層フィルムラミネートアルミニウム板を製造する際の
条件出しや品質管理が容易である。
【0014】本発明の請求項5に係る積層フィルムラミ
ネートアルミニウム板は、請求項1から請求項3のいず
れか一項において、前記樹脂層は3層から構成され、か
つ前記3層のうちで中間層の着色顔料の濃度分布が最も
高くなっていることを特徴とする。このように構成すれ
ば、着色顔料の拡散が、前記中間層の樹脂層から上層お
よび下層の樹脂層に向けて生じるようになるため、着色
顔料をより均一に分散させた積層フィルムラミネートア
ルミニウム板を具現化することができる。
【0015】本発明の請求項6に係る積層フィルムラミ
ネートアルミニウム板の製造方法は、アルミニウムを主
成分として含むアルミニウム板の片面または両面に、2
層または3層の樹脂層が積層された積層フィルムラミネ
ートアルミニウム板の製造方法であって、互いに相溶性
を有しかつ異なる樹脂からなる第1のマトリックス樹脂
および第2のマトリックス樹脂、または、互いに相溶性
を有しかつ異なる樹脂からなる第1のマトリックス樹
脂、第2のマトリックス樹脂および第3のマトリックス
樹脂を同時にフィルム状に押し出しながら積層する共押
出し法により造膜した積層フィルムを、前記アルミニウ
ム板の片面または両面に被覆する工程と、これらのマト
リックス樹脂の融点以上の温度かつ分解点未満の温度で
熱処理する工程とを含み、これらマトリックス樹脂層の
各界面が一体成形された樹脂の積層フィルムを前記アル
ミニウム板の片面または両面に形成する製造方法である
ことを特徴とする。なお、本発明で使用される用語「分
解点」とは、後で詳細に説明するように、本発明に係る
積層フィルムラミネートアルミニウム板が形成された際
に、積層フィルムの各樹脂層を構成するマトリックス樹
脂が、その目的用途に応じた所要の物性を保持すること
ができる温度範囲の上限を示す。
【0016】このように構成すれば、互いに相溶性を有
しかつ異なる樹脂からなる第1のマトリックス樹脂およ
び第2のマトリックス樹脂、または、互いに相溶性を有
しかつ異なる樹脂からなる第1のマトリックス樹脂、第
2のマトリックス樹脂および第3のマトリックス樹脂を
同時にフィルム状に押し出しながら積層する共押出し法
により造膜した積層フィルムを、前記アルミニウム板の
片面または両面に被覆し、これらの樹脂の融点以上かつ
分解点未満の温度で熱処理してこれらの樹脂層間の界面
が一体形成されてなる積層フィルムラミネートアルミニ
ウム板を製造するため、製造工程がより簡略化されてコ
ストを一層低減化させることができる積層フィルムラミ
ネートアルミニウム板の製造方法を具現化することがで
きる。
【0017】本発明の請求項7に係る積層フィルムラミ
ネートアルミニウム板の製造方法は、アルミニウムを主
成分として含むアルミニウム板の片面または両面に、2
層または3層の樹脂層が積層された積層フィルムラミネ
ートアルミニウム板の製造方法であって、前記アルミニ
ウム板の片面または両面に第1のマトリックス樹脂層を
形成した後、この第1のマトリックス樹脂層の上にこの
第1のマトリックス樹脂層と相溶性を有する第2のマト
リックス樹脂層を形成する工程、または前記アルミニウ
ム板の片面または両面に第1のマトリックス樹脂層を形
成した後、この第1のマトリックス樹脂層の上にこの第
1のマトリックス樹脂層と相溶性を有する第2のマトリ
ックス樹脂層を形成し、その後第3のマトリックス樹脂
層を形成する工程と、これらのマトリックス樹脂の融点
の以上の温度かつ分解点未満の温度で熱処理する工程と
を含み、これらのマトリックス樹脂層の各界面が一体形
成された樹脂の積層フィルムを備えた積層フィルムラミ
ネートアルミニウム板を製造することを特徴とする。
【0018】このように構成すれば、相溶性を有するマ
トリックス樹脂層をアルミニウム板の片面または両面に
積層して、その後前記マトリックス樹脂層の融点以上の
温度かつ分解点未満の温度で熱処理することによって、
前記マトリックス樹脂層間の界面を一体形成するため、
前記マトリックス樹脂の相溶性が効果的に促進されて、
前記界面の一体形成が効果的に行なわれる積層フィルム
ラミネートアルミニウム板の製造方法を具現化すること
ができる。
【0019】なお、本発明にあっては、前記の予め2層
または3層の樹脂層間の界面が一体形成されてなる樹脂
層を形成するための相溶性を有する樹脂層を形成する際
に、互いに異なる化学構造を有する複数の樹脂を所定の
割合で混合した樹脂を積層し、このように積層した樹脂
を融点以上の温度に加熱して界面を一体形成するように
してもよい。例えば、互いに異なる化学構造を有する樹
脂としてA、B2種類の樹脂を用いて3層に積層させる
場合に、これらのA、B2種類の樹脂を混合して界面を
一体形成する方法について説明する。
【0020】すなわち、3層の樹脂層をアルミニウムの
素材側から順に第1層、第2層、第3層とすると、第1
層の樹脂層を形成するために、予めこれらのA、B2種
類の樹脂をA/B=R1=X1/Y1の割合で混合させた
樹脂フィルムを作製する。同様にして、第2層の樹脂層
を形成するための樹脂フィルムのA、B2種類の樹脂の
混合割合をR2=X2/Y2とし、第3層の樹脂層を形成
するための樹脂フィルムのA、B2種類の樹脂の混合割
合をR3=X3/Y3とする。このとき、第1層〜第3層
の樹脂フィルムにはいずれも樹脂A、Bが含まれている
ため、これらの樹脂同士は相溶性を有し、これらの樹脂
層の界面を比較的容易に一体形成することができるよう
になる。また樹脂A、Bの混合割合であるR1、R2、R
3の値がなるべく近い値となるようにすれば、これらの
樹脂層の界面を更に容易に一体形成することができるよ
うになる。
【0021】本発明の請求項8に係るコンデンサーケー
スは、請求項1〜7のいずれか一項に記載の積層フィル
ムラミネートアルミニウム板を用いて成形加工したこと
を特徴とするコンデンサーケース積層フィルムラミネー
トアルミニウム板を用いて成形加工したことを特徴とす
る。このように構成すれば、2層または3層の樹脂層を
有して絶縁性に優れ、樹脂層間の界面が一体形成された
ことにより、樹脂層間の剥離性を緩和するとともに成形
加工時の内部応力を緩和して樹脂層同士の密着性の低下
または樹脂層とアルミニウム板との密着性の低下を抑制
し、しかも成形加工の際に樹脂層の厚さの変化によって
生じる色むらの発生を抑えた積層フィルムラミネートア
ルミニウム板から構成されたコンデンサーケースを具現
化することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態に
ついて詳細に説明する。なお、本発明はこの実施の形態
のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想に
基づく限りにおいて適宜に変更することが可能である。
図1は本発明に係る積層フィルムラミネートアルミニウ
ム板の構成を模式的に示す断面図であって、図1(a)
はアルミニウム板の上に異なる3つの樹脂層を有し、そ
の樹脂層間の界面が一体形成されたものであり、図1
(b)は異なる2つの樹脂層を有し、その樹脂層間の界
面が一体形成されたものである。
【0023】図1(a)を参照すると、本発明に係る積
層フィルムラミネートアルミニウム板は、所定のアルミ
ニウム板A(以下、「アルミ板A」という)の表面に第
1の樹脂層1、第2の樹脂層2および第3の樹脂層3
が、各々の界面を渾然一体にして形成されて構成されて
いる。または、図1(b)を参照すると、所定のアルミ
板Aの表面に第1の樹脂層1、第2の樹脂層2が、各々
の界面を一体にして形成されて構成されている。以下、
本発明に含まれる各部の構成について説明する。
【0024】《アルミニウム板》図1(a)、(b)に
示すような本発明に係る積層フィルムラミネートアルミ
ニウム板に用いられるアルミ板Aは、積層フィルムラミ
ネートアルミニウム板の最終形態の用途に応じて、従来
公知のアルミニウム板、またはアルミニウム合金板の中
から適宜に選択されたものが使用され、成形加工性が要
求される場合にはJISの1000系の純アルミニウム
や、3000系または5000系のアルミニウム合金が
適用可能であるが、特に限定されるものではない。
【0025】なお、このようなアルミ板Aには、最終形
態の用途に対応した目的に応じて当該分野で従来公知の
前処理である脱脂・洗浄、クロメート、りん酸クロメー
ト、りん酸亜鉛等の処理を単独または適宜に組み合わせ
て施してもよい。このような前処理を施すことによっ
て、樹脂層1とアルミ板Aとの密着性を高め、またアル
ミ板Aの耐食性を向上させることができる。
【0026】その後、このアルミ板Aの片面または両面
に、後記するようにして、所定の樹脂を1層ずつ塗装ま
たは積層する(第1の方法)か、あるいは互いに相溶性
を有し、かつ溶融された2種類または3種類の樹脂を帯
状に同時に押出してアルミ板Aの上に積層することによ
り樹脂を積層し(第2の方法)、その後、所定の熱処理
を施して、本発明に係る積層フィルムラミネートアルミ
ニウム板が得られる。
【0027】《樹脂》本発明に係る積層フィルムラミネ
ートアルミニウム板において、前記のアルミ板の片面ま
たは両面に、2層または3層の樹脂層が積層されるが、
これらの樹脂層間は、各樹脂層間の界面が渾然一体に形
成されている。図1(a)に示すように樹脂層が3層に
形成される場合の各樹脂層において要求される機能は、
第1の樹脂層では素材(アルミニウム板A)との密着性
を保持する機能であり、第2の樹脂層では成形加工等の
加工時にも割れを生じることなく、かつ変色を充分に低
く抑える機能であり、第3の樹脂層では成形加工等の加
工時や使用時に第2の樹脂層、第1の樹脂層、および素
材を保護する機能である。図1(b)に示すように樹脂
層が2層に形成される場合の各樹脂層において要求され
る機能は、第1の樹脂層と第2の樹脂層のいずれも、前
記の樹脂層が3層の場合の第1および第2の樹脂層が有
する機能に準ずる。
【0028】したがって、これらの2層または3層の樹
脂層は、他の層を介することなしに連続して積層されて
いる必要がある。逆に、このようにこれらの2層または
3層の樹脂層が連続して積層され後記する通り渾然一体
に形成されており、かつ本発明の作用・効果を損なわな
い限り、他の層例えば樹脂層とアルミ板の間に接着剤層
が介在していてもよくあるいは樹脂層の最上層の上に更
にトップコートを設けてもよい。
【0029】本発明に係る積層フィルムラミネートアル
ミニウム板において各樹脂層を構成するマトリックス樹
脂は、アルミ板Aの表面に形成される樹脂層がアルミ板
Aと所要の密着性を有し、かつアルミ板Aに絶縁性を付
与することを必要とする。更に、前記樹脂は、アルミ板
Aの片面または両面に積層された後、融点以上の温度か
つ分解点未満の温度範囲で加熱されることにより軟化し
て異なる樹脂層同士が相溶し、樹脂層の界面が一体に形
成されるものであることを必要とする。本発明に用いら
れる樹脂は、以上のような条件を満たす樹脂であれば特
に限定されるものではない。
【0030】このような本発明の必要条件を満たす樹脂
としては、一般的には、熱可塑性樹脂が挙げられ、具体
的には、アクリル系、ビニル系、ポリアミド系、フッ素
系およびポリエステル系の樹脂が例示される。これらの
うち、特に、ポリアミド系樹脂に含まれるナイロン6・
6、ナイロン6、ナイロン6・10、ナイロン10、ナ
イロン11等のポリアミド系樹脂およびその誘導体、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂
およびその誘導体、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等
のポリエステル系樹脂およびその誘導体等である。ま
た、本発明を構成する各樹脂層は、これらの樹脂を単独
で構成したマトリックス樹脂、または少なくとも2種類
の樹脂をブレンドしてなるマトリックス樹脂として使用
することが可能である。
【0031】《樹脂の組み合わせ》このような観点から
本発明で用いられる樹脂の組み合わせを決定する場合に
特に重要となるのは、異なる樹脂層が2層または3層に
積層されてなる積層樹脂に対して施される熱処理の温度
範囲が、各々の樹脂層についての条件を満足するように
決定され得ることである。すなわち、例えば、図6に示
すように、前記積層樹脂が樹脂α(融点T1℃、分解点
4℃、)、樹脂β(融点T2℃、分解点T5℃)および
樹脂γ(融点T3℃、分解点T6℃)から構成される場
合、これらの各樹脂の融点以上分解点未満の温度範囲T
α、Tβ、Tγは各々T1≦Tα≦T2、T 3≦Tβ≦
4、T5≦Tγ≦T6となり、これらの温度範囲が互い
に重複して、これらのすべての樹脂層について融点以上
かつ分解点未満の温度を満たす温度T0が存在するよう
な樹脂の組み合わせを選ぶことが必要である。
【0032】なお、本発明で使用される用語「分解点」
とは、本発明に係る積層フィルムラミネートアルミニウ
ム板が形成された際に、積層フィルムの樹脂層を構成す
るマトリックス樹脂が、その目的に応じた所要の物性を
保持することができる温度範囲の上限を示す。このよう
な分解点は、本発明に係る積層フィルムラミネートアル
ミニウム板の目的用途に応じて適宜選択されるが、例え
ば所定の割合(例えば10%以内)の質量変化、物性の
変化等を目安として使用する。一般には融点+100℃
程度を分解点とするが、特にこれらに限定されるもので
はない。
【0033】また、前記の加熱温度の範囲内で異なる樹
脂層同士が相溶性を有するためには、前記異なる樹脂層
の高分子構造が互いに類似していることが望ましい。換
言すれば、本発明に係る積層フィルムラミネートアルミ
ニウム板において、樹脂層の各層を2層または3層に積
層して構成するが、これらの各層は、互いに異なるマト
リックス樹脂で構成されることが望ましい。すなわち、
樹脂層が同一のマトリックス樹脂で構成されると樹脂を
積層することによって得られる効果が特に明確な意味を
持たなくなるからであり、互いに異なる樹脂層同士を積
層することによって、密着性、意匠性、または絶縁性等
の各種の要求機能を発揮する種々の異なる構造または組
成を有する樹脂層を含んでなる本発明に係る積層フィル
ムラミネートアルミニウム板の具現化をすることが可能
となる。
【0034】そのため一般には、同一系列の熱可塑性樹
脂を各層のマトリックス樹脂として選択する。例えば、
例えば、分子構造(置換基)、分子量等が若干異なるポ
リアミド系樹脂同士やポリエステル系樹脂同士、あるい
はアクリル系樹脂を各樹脂層に用いることができる。本
発明に使用できる代表的ポリアミド系樹脂としては、例
えばナイロン6・6やナイロン6、ナイロン6・10、
ナイロン10、ナイロン11等が挙げられる。
【0035】しかしながら、前記の通り樹脂の融点と分
解点が重なる他の系列の樹脂を各樹脂層のマトリックス
樹脂として使用することも本発明の範囲内である。な
お、アルミ板Aの表面に適用される樹脂層(例えば図1
(a)における樹脂層1および図1(b)における樹脂
層10)は、アルミ板Aと所要の密着性を有することが
好ましく、そして表面に露出する樹脂層(例えば図1
(a)における樹脂層3および図1(b)における樹脂
層20)については、耐磨耗性や耐引っ掻き性等の物性
を有することが好ましい。、更に、最終形態の用途に応
じて耐熱性や撥水撥油性等を付与してもよい。
【0036】また、本発明にあっては、アルミ板Aに積
層された樹脂層が3層である場合に、これらの樹脂層
は、すべて異なる樹脂層で構成されても、あるいは最上
層と最下層の樹脂層が同一の樹脂層で中間層の樹脂層の
みが異なる樹脂層で構成されても、いずれでもよい。
【0037】ここで、前記の「異なる樹脂層」とは、以
下のように構成される樹脂層を意味する。 (1)高分子構造が互いに異なるもの。 (2)高分子構造が同一であっても分子量、着色顔料等
の添加物、着色顔料等の添加物の種類、または着色顔料
等の添加量が異なるもの。 (3)複数の同一の高分子構造を有する樹脂を異なる比
率でブレンドしたもの。 (4)同一構造を有する樹脂をブレンドし、かつある層
に使用するマトリックス樹脂に他の樹脂を更にブレンド
したもの。
【0038】また、本発明にあっては、アルミ板Aに積
層された樹脂層が3層である場合に、これらの樹脂層
は、すべて異なる樹脂層で構成されても、あるいは最上
層と最下層の樹脂層が同一の樹脂層で中間層の樹脂層の
みが異なる樹脂層で構成されても、いずれでもよい。こ
れらの各層のマトリックス樹脂は、各層の目的に応じて
適宜選択されるものであり、例えばアルミニウム板と直
接接触する樹脂層を構成するマトリックス樹脂はアルミ
ニウム板との密着性があるものが好ましく、また最上層
を構成するマトリックス樹脂は耐食性、耐薬品性に優れ
たものであることが好ましい。
【0039】本発明に係る樹脂層が3層である場合の樹
脂層の厚さは、素材側の層である第1の樹脂層の厚さを
0.5〜20μmとし、この第1の樹脂層の上に形成さ
れる第2の樹脂層の厚さを5〜150μmとし、この第
2の樹脂層の上に形成される第3の樹脂層の厚さを0.
5〜150μmすることが好ましい。その理由は、第1
の樹脂層の厚さが、0.5μmより小さいとこの樹脂層
が素材の表面を完全に被覆することが困難となるため、
素材と第1の樹脂層との密着性が不充分となって第1の
樹脂層が素材から剥離し易くなり、20μmを越えると
素材に対する密着性が飽和するため経済性が阻害される
ため好ましくない。また、第2の樹脂層の厚さが、5μ
mより小さいと色むらが発生し易くなったり成形加工等
の加工が施されたときに変色が生じ易くなり、120μ
mを越えるとこの樹脂層が硬化したときに内部応力が過
剰となってこの樹脂層の割れや剥離が発生し易くなった
り、あるいは加工密着性(成形加工等の加工が施された
以後の密着性)が低下する場合があって不都合が生じ易
くなる。そして、第3の樹脂の厚さが、0.5μmより
小さいと、樹脂層中に不可避的に発生するピンホールを
完全に防止することが困難となって保護機能が充分に発
揮されなくなる虞があり、50μmを越えると保護機能
が飽和するため経済性が阻害されて望ましくない。ま
た、本発明に係る樹脂層が2層である場合の樹脂層の厚
さは、前記した樹脂層が3層である場合の第1の樹脂層
の厚さ、および第2の樹脂層の厚さに準ずる。
【0040】《樹脂層の積層方法》本発明に係る積層フ
ィルムラミネートアルミニウム板の樹脂層を形成する方
法としては、従来公知の各種の金属板の塗装方法や積層
による樹脂層の形成方法を用いることができる。本発明
で塗装方法により樹脂層を形成する場合には、ロールコ
ータ等によってアルミ板Aに樹脂を塗装し、乾燥させて
塗膜を形成した後、この塗膜の上に更に別の塗膜を同様
に形成して2層または3層の積層構造を形成することが
できる。その際、必要に応じて、前記乾燥を省略しても
よい。
【0041】また、アルミ板Aに前記したような樹脂フ
ィルムを1層ずつ貼り付けて樹脂を積層する場合、樹脂
層の界面に備えられる接着剤層は特に限定されるもので
はなく、樹脂層の界面を一体形成する際に施される熱処
理によって樹脂層の特性を阻害しないものであればよ
い。また、前記接着剤層を備えることなく、樹脂層同士
を熱圧着等により密着させて、樹脂層を2層または3層
に積層させてもよい。
【0042】また、本発明に係る積層フィルムラミネー
トアルミニウム板にあっては、互いに相溶性を有しかつ
異なる複数(2種または3種)の樹脂を同時にフィルム
状に押し出しながら積層する共押出し法により造膜した
積層フィルムを、アルミニウム板に貼り付けて被覆して
もよい。このような共押出し法の原理を図8に示す。図
8に示す通り、本発明に係る積層フィルムラミネートア
ルミニウム板の製造方法に用いられる共押出し法は、例
えば、溶融された樹脂をそれぞれフィルム状に押し出す
樹脂押出し部41と、この樹脂押出し部41からフィル
ム状に押し出された樹脂を積層する積層ロール42とを
有する共押出し装置40を用いて、樹脂A、樹脂Bを樹
脂押出し部41からシート状に押し出し、このシート状
に押し出されたフィルム状の樹脂A、Bを積層ロール4
2に導いて樹脂の積層フィルムを形成するようにして行
なうことができる。前記の複数の樹脂を予め積層させて
樹脂の積層フィルムを形成する方法は特に限定されるも
のではなく、例えば、前記したように1層ずつ積層する
方法や、または複数の樹脂の塊を各々加熱し溶融して、
押出すことによって所定の厚さを有する複数の各樹脂の
フィルムを形成するとともに、これら複数の樹脂のフィ
ルムを貼り合わせる方法を用いることができる。
【0043】《熱処理》このようにしてアルミ板Aの片
面または両面に樹脂を積層させて積層樹脂層を形成した
後、この積層樹脂層に熱処理を施して、樹脂層の界面を
一体形成させる。その際の、積層樹脂層の加熱温度は、
前記樹脂層の融点以上の温度かつ分解点未満の温度とす
る。前記樹脂層がポリアミド系樹脂のナイロン6・6と
ナイロン6ととの2層からなる場合、これらの融点は各
々260℃、215℃であり、前記したような分解点の
定義に基づいてこれらの樹脂の分解点をここでは各々3
60℃、320℃とすることとすると、これらの樹脂を
積層させた樹脂層に熱処理を施す場合の加熱温度を、2
60〜320℃の範囲内で適宜に決定することができ
る。
【0044】このようにアルミ板Aの片面または両面に
積層された樹脂層に対して、各樹脂層の融点以上の温
度、かつ分解点未満の温度で加熱処理を施すことによ
り、前記2層または3層の積層構造の樹脂層間の界面を
一体化することができる。
【0045】また、前記樹脂層をPET樹脂と前記ナイ
ロン6・6とナイロン6との3層から構成しようとする
場合には、PET樹脂の融点は255℃であり、前記ナ
イロン6・6とナイロン6の融点は各々260℃、22
5℃であることを踏まえ、前記の樹脂を積層させた樹脂
層に熱処理を施す場合の加熱温度の必要条件は次のよう
になる。すなわち、ここで、前記したような分解点の定
義に基づき、PET樹脂の樹脂の分解点をTP℃とし、
前記ナイロン6・6とナイロン6の分解点を各々TN66
℃、TN6℃とすると、通常、前記したような樹脂の分解
点は融点よりも高いため、255℃≦TP、260℃≦
N66、225℃≦TN6となるが、前記した各樹脂層の
界面を渾然一体に形成してなる樹脂層を形成するために
は、TN6が少なくとも260℃であることが要求され
る。もしも、TN6が260℃よりも低い場合には前記し
た各樹脂層の界面を渾然一体に形成してなる樹脂層を形
成するための好ましい加熱温度が存在しない。このよう
な場合には、次のようにして異なる樹脂層を所定の比率
で混合してなる樹脂(以下、「ブレンド樹脂」とい
う。)を用いて、前記した各樹脂層の界面を渾然一体に
形成してなる樹脂層を形成することができる。なお、こ
こでは、「樹脂層の界面が渾然一体に形成されている」
とは、各樹脂層の高分子鎖が互いに絡み合っている状態
を意味する。本発明者等は、このような各樹脂層の高分
子鎖が互いに絡み合っている状態を、本発明に係る積層
フィルムラミネートアルミニウム板に含まれる積層フィ
ルムの断面を光学顕微鏡による界面の観察によって確認
することができた。
【0046】《樹脂のブレンド》本発明に係る積層フィ
ルムラミネートアルミニウム板にあっては、渾然一体に
形成してなる樹脂層を形成するために、異なる樹脂を必
要に応じて所定の比率でブレンドしたブレンド樹脂を予
め調製して用いる。なお、異なる樹脂をブレンドする方
法は特に限定されるものではなく、従来公知の方法を適
宜に用いることができる。例えば、ナイロン6とナイロ
ン6・6とをブレンドしてブレンド樹脂を調製する場
合、ナイロン6とナイロン6・6の各々の必要量を所定
の容器に投入し、これらをナイロン6とナイロン6・6
の融点以上、かつ前記分解点以下の温度で加熱しながら
機械的に攪拌することにより均一なブレンド樹脂を調製
することができる。そして、このようにして調製したブ
レンド樹脂に対して、後記の着色顔料が添加される。
【0047】《着色顔料》本発明に係る積層フィルムラ
ミネートアルミニウム板の樹脂層には、必要に応じて、
着色顔料を添加することができる。この着色顔料の種類
や特性は、特に限定されるものではなく、本発明に含ま
れる樹脂層の界面の一体形成を阻害するものでなければ
使用することができる。このような着色顔料としては、
例えば、白色系の着色顔料としてチアタニア(Ti
2)をベースとしたものを用いることができる。
【0048】(3層の樹脂層の場合、中間層の樹脂層の
着色顔料の濃度を最大とする)本発明に係る積層フィル
ムラミネートアルミニウム板が3つの樹脂層を有する場
合、製造工程の簡素化および着色顔料の濃度分布の均一
化の観点から、着色顔料は3つの樹脂層のうちの中間層
のみに添加し、樹脂層間の界面を一体形成されるために
行なわれる熱処理によって中間層の上層または下層に着
色顔料が熱拡散するように構成することが好ましい。こ
のように構成すれば、着色顔料の濃度分布は3つの樹脂
層のうちの中間層で最大の濃度を生成するようになる。
【0049】(着色顔料の平均粒径)なお、着色顔料の
粒径は、前記したような各樹脂層の厚さの下限値以上で
はないもの、すなわち0.5μm未満のものであれば特
に限定されるものではない。この着色顔料は、各樹脂層
間を横切って所定の連続した濃度分布で分散させるため
に、小さければ小さいほど好ましいが、主に経済性の面
から実用的には、着色顔料の粒径は0.1〜0.3μm
程度、平均粒径は0.2μm程度であると都合がよい。
また、着色含量と同様にして、他の添加剤(粒子)を各
層間を横切って所定の連続した濃度分布で分散させても
よい。
【0050】《第1の実施形態》 (樹脂層1、樹脂層2、樹脂層3が互いに異なる積層フ
ィルム)次に、本発明に係る積層フィルムラミネートア
ルミニウム板で樹脂層1、樹脂層2、樹脂層3が互いに
異なって構成されている第1の実施形態について説明す
る。図1に示すような、本発明に係る第1の実施形態の
積層フィルムラミネートアルミニウム板M1の断面模式
図を参照すると、積層フィルムラミネートアルミニウム
板M1は、アルミ板Aの上にナイロン6・6からなる樹
脂層1、ナイロン6からなる樹脂層2、樹脂層1とは高
分子構造が同一であるが分子量が異なるナイロン6・6
からなる樹脂層3の3層の樹脂層L1から構成されてい
る。そして、樹脂層L1の界面が一体形成され、これら
3層の樹脂層にはチタニアを主成分とする着色顔料が配
合されて構成されている。
【0051】(着色顔料の濃度分布)また、図2は、E
PMA(electoron probe micro
analysis:電子プローブ微量分析)法を用い
て、積層フィルムラミネートアルミニウム板M1の樹脂
層に含まれる着色顔料TiO2中のTiの原子濃度とリ
ニアな関係を有するTiの信号強度のデプスプロファイ
ル(樹脂層の深さ方向のTiの信号強度の変化)を測定
した結果を示すグラフである。図2では、横軸が樹脂層
L1の最表面からの深さを表し、縦軸は樹脂層L1中の
着色顔料TiO2中のTi原子のEPMA信号強度を表
している。図2に示すように、樹脂層L1中のTi原子
の信号強度のデプスプロファイルは樹脂層2でピークを
有し、かつ樹脂層1と樹脂層3に連続した分布からなっ
ていることがわかる。なお、積層フィルムラミネートア
ルミニウム板M1の樹脂層L1をアルミ板Aから剥離さ
せ、樹脂層L1の断面を光学顕微鏡により界面の状態を
観察したところ、樹脂層間の境界は全くみられなかっ
た。これらの結果より、本発明に係る積層フィルムラミ
ネートアルミニウム板M1は、樹脂層間の界面が一体形
成されていることが確認された。
【0052】(製造方法)次に、このような本発明に係
る積層フィルムラミネートアルミニウム板M1の製造方
法について説明する。図3は、本発明に係る積層フィル
ムラミネートアルミニウム板M1を製造する工程フロー
を示す図である。図3に示すように、まずJIS規格の
1000系純アルミニウムや、3000系合金または5
000系合金等の成形加工性に優れるアルミニウム板で
あるアルミ板Aに対して樹脂層との密着性をよくするた
めに、アルミニウム板の表面処理で通常行なわれている
脱脂・洗浄を施し、続いてアルミ板Aの耐食性を向上さ
せ、また樹脂層との密着性を高めるために、アルミニウ
ム板の表面処理で通常行なわれている化成処理を施す。
【0053】その後、所定の樹脂を含む塗料をアルミ板
Aに、従来公知のコータによる塗装、刷毛塗り塗装等に
よって塗装したり、予め共押出し法によって作製した所
定の樹脂フィルムをアルミ板Aに貼り付けたり、あるい
は複数の樹脂を熱溶解させ所定の比率でブレンドさせた
ブレンドポリマーを連続的にアルミ板Aの表面にフィル
ム状に射出したりして積層することにより樹脂層を3層
に積層する。または、樹脂層を任意の基板に1層ずつ3
層に積層して予め形成した樹脂フィルムをアルミ板Aに
積層する。
【0054】その際、3つの樹脂層のうち中間層の樹脂
層のみに着色顔料を添加するようにすれば、他の樹脂層
への着色顔料の添加の工程が省略できるとともに、その
後に行なわれる樹脂層間の界面を一体形成する工程で着
色顔料が中間層から上層および下層に熱拡散して着色顔
料が図2に示すように3つの樹脂層に連続した濃度分布
を有するようになる。そして、このようにして積層した
樹脂層を備えるアルミ板Aに対して、前記の各樹脂層の
融点以上、かつ分解点未満の温度範囲に加熱して熱処理
を施す。このようにして、本発明に係る積層フィルムラ
ミネートアルミニウム板M1が得られる。
【0055】《第2の実施形態》 (樹脂層1と樹脂層3とが同一で樹脂層2が異なる積層
フィルム)次に、図4を参照して、本発明に係る積層フ
ィルムラミネートアルミニウム板で、樹脂層100と樹
脂層300とが同一で樹脂層200のみが異なって構成
されている第2の実施形態について説明する。なお、前
記した第1の実施形態と同様である構成については、結
果のみを記載し、その説明を省略する。図4に示すよう
に、積層フィルムラミネートアルミニウム板M3は、ア
ルミ板Aの上にナイロン6・6からなる樹脂層100、
ナイロン6からなる樹脂層200、樹脂層100とは高
分子構造が同一で分子量のみが異なっているナイロン6
・6からなる樹脂層300の3層から構成されている。
そして、樹脂層L3の界面が一体形成され、これら3層
の樹脂層にはチタニアを主成分とする着色顔料が配合さ
れて構成されている。
【0056】(着色顔料の濃度分布)また、第1の実施
形態と同様に、EPMA法を用いて積層フィルムラミネ
ートアルミニウム板M3の樹脂層に含まれる着色顔料濃
度のデプスプロファイルを測定したところ、図2とほぼ
同じ結果が得られた。すなわち、このチタン原子の濃度
分布は樹脂層20でピークを有し、かつ樹脂層100と
樹脂層300に連続した分布からなっていることが明ら
かとなった。なお、積層フィルムラミネートアルミニウ
ム板M3の樹脂層L3をアルミ板Aから剥離させ、樹脂
層Lの断面を金属顕微鏡で目視観察したところ、樹脂層
間の境界は全くみられなかった。これらの結果より、本
発明に係る積層フィルムラミネートアルミニウム板M3
の樹脂層間の界面は一体形成されていることが確認され
た。
【0057】(製造方法)次に、このような本発明に係
る積層フィルムラミネートアルミニウム板M2の製造方
法について説明する。なお、本発明に係る積層フィルム
ラミネートアルミニウム板M2を製造する工程は、前記
した第1の実施形態で用いられる工程を準用することが
できるため、図3を用いて説明する。図3に示すよう
に、まずJIS規格の1000系純アルミニウムや、J
IS規格の3000系または5000系アルミニウム合
金の成形加工性に優れるアルミニウム板であるアルミ板
Aに対して樹脂層との密着性をよくするために、アルミ
ニウム板の表面処理で通常行なわれている脱脂・洗浄を
施し、続いてアルミ板Aの耐食性を向上させ、また樹脂
層との密着性を高めるために、アルミニウム板の表面処
理で通常行なわれている化成処理を施す。
【0058】その後、所定の樹脂を含む塗料をアルミ板
Aに塗装する、あるいは、所定の樹脂のフィルムをアル
ミ板Aに積層することにより樹脂層を3層に積層する。
または、樹脂層を任意の基板に1層ずつ3層に積層して
予め形成した樹脂フィルムをアルミ板Aに積層する。そ
して、このようにして積層した樹脂層を備えるアルミ板
Aに対して、前記の各樹脂層の融点以上、かつ分解点未
満の温度範囲に加熱して熱処理を施す。このようにし
て、本発明に係る積層フィルムラミネートアルミニウム
板M3が得られる。
【0059】《第3の実施形態》 (樹脂層1と樹脂層2とを有する積層フィルム)次に、
図1(b)を参照して、本発明に係る積層フィルムラミ
ネートアルミニウム板で、異なる2つの樹脂層10と樹
脂層20との2層が積層されて構成されている第3の実
施形態について説明する。なお、前記した第1、第2の
実施形態と同様である構成については、結果のみを記載
し、その説明を省略する。図1(b)に示すように、積
層フィルムラミネートアルミニウム板M2は、アルミ板
Aの上にナイロン6・6からなる樹脂層10と、ナイロ
ン6からなる樹脂層20の2層の樹脂層L3から構成さ
れている。そして、樹脂層L2間の界面が一体形成さ
れ、この樹脂層L2にはチタニアを主成分とする着色顔
料が配合されて構成されている。
【0060】(着色顔料の濃度分布)また、図5は、前
記の第1の実施形態および第2の実施形態と同様にし
て、XPS法を用いて積層フィルムラミネートアルミニ
ウム板M2の樹脂層に含まれる着色顔料TiO2中のT
i原子の濃度とリニアな対応関係を有するEPMA信号
強度のデプスプロファイル(樹脂層の深さ方向のTiの
信号強度の変化)を測定した結果を示すグラフである。
図5は、横軸が樹脂層L2の最表面からの深さ方向の厚
さを表し、縦軸は樹脂層L2の着色顔料に含まれるチタ
ン原子の濃度を表している。図4に示すように、チタン
原子のデプスプロファイルは樹脂層2でピークを有し、
かつ樹脂層1と樹脂層3に連続した分布からなっている
ことがわかる。
【0061】なお、積層フィルムラミネートアルミニウ
ム板M2の樹脂層L2をアルミ板Aから剥離させ、樹脂
層Lの断面を金属顕微鏡で目視観察したところ、樹脂層
L2間の境界は全くみられなかった。これらの結果よ
り、本発明に係る積層フィルムラミネートアルミニウム
板M2は、樹脂層間の界面が一体形成されていることが
確認された。
【0062】(製造方法)次に、このような本発明に係
る積層フィルムラミネートアルミニウム板M2の製造方
法について説明する。なお、本発明に係る積層フィルム
ラミネートアルミニウム板M2を製造する工程は、前記
した第1の実施形態で用いられる工程を準用できるた
め、図3を用いて説明する。図3に示すように、本実施
の形態では、まずJIS規格の1000系純アルミニウ
ムや、JIS規格の3000系または5000系アルミ
ニウム合金等の成形加工性に優れるアルミニウム板であ
るアルミ板Aに対して樹脂層との密着性をよくするため
に、アルミニウム板の表面処理で通常行なわれている脱
脂・洗浄を施し、続いてアルミ板Aの耐食性を向上さ
せ、また樹脂層との密着性を高めるために、アルミニウ
ム板の表面処理で通常行なわれている化成処理を施す。
【0063】その後、所定の樹脂を含む塗料をアルミ板
Aに塗装する、あるいは、所定の樹脂のフィルムをアル
ミ板Aに積層することにより樹脂層を2層、または3層
に積層する。あるいは、樹脂層を任意の基板に1層ず
つ、2層または3層に積層するこよによって予め形成さ
れた樹脂フィルムや、2種または3種の樹脂の塊を各々
加熱し溶融して、押出すことで所定の厚さを有する2種
または3種の各樹脂フィルムを形成すると同時に、これ
らの樹脂フィルムを貼り合わせることによって予め形成
された樹脂フィルムをアルミ板Aに積層する。このと
き、そして、このようにして積層した樹脂層を備えるア
ルミ板Aに対して、前記の各樹脂層の融点以上、かつ分
解点未満の温度範囲に加熱して熱処理を施す。このよう
にして、本発明に係る積層フィルムラミネートアルミニ
ウム板M2が得られる。
【0064】
【実施例】次に、以上説明した本発明の必要条件を満足
する実施例と、本発明の必要条件を満足しない比較例の
各供試材を作製して評価を行った。なお、本発明はこの
ような実施例のみに限定されるものではなく、本発明の
技術的思想に基づく限りにおいて適宜に変更することが
可能である。表1にこれら実施例と比較例の各供試材に
含まれる積層フィルムの構成を示し、また、表2にこれ
らの供試材を用いて加工性および密着性について行なっ
た評価試験の結果を示す。なお、これらの実施例と比較
例の供試材は、いずれもJISAA1100−H24
(板厚:0.30mm)の素材に前記した図3に示す工
程フローに従って表1に示す積層フィルムをラミネート
することにより作製したものである。
【0065】なお、表2における「樹脂の混合状態」と
は、図9に示されるように、樹脂を積層し熱処理を施し
て形成された樹脂層(積層フィルム)の界面の状態を目
視に(光学顕微鏡)よって観察された結果を示すもので
ある。すなわち、図9は、樹脂A、樹脂Bおよび樹脂C
の異なる3種類の樹脂層からなる積層フィルムの界面の
状態を示すものであり、状態「X」が樹脂A、樹脂Bお
よび樹脂C(または樹脂Aおよび樹脂B)の界面が明確
な状態、状態「Y」が樹脂A、樹脂Bおよび樹脂Cの界
面がほぼ完全に融合されているが、樹脂A、樹脂Bおよ
び樹脂Cが比較的不均一に分布している状態、そして状
態「Z」が樹脂A、樹脂Bおよび樹脂Cの界面がほぼ完
全に融合され、しかも、樹脂A、樹脂Bおよび樹脂Cが
充分に均一に分布している状態を示している。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】表1に示すように、本発明の必要条件を満
足する実施例と本発明の必要条件を満足しない比較例の
供試材に用いられた積層フィルムA1〜A6はいずれ
も、互いに相溶性を有し、かつ融点が比較的近いポリマ
ー同士の組み合わせからなっている。
【0069】すなわち、A1とA2の各積層フィルム
は、融点が215℃で層の厚さが10μmであるナイロ
ン6と、融点が260℃で層の厚さが10μmであるナ
イロン6・6との組み合わせからなる2層構造で構成さ
れている。また、A3の積層フィルムは、融点が220
℃で層の厚さが5μmであるPET(ポリエチレンテレ
フタレート)のコポリマーと、融点が255℃で層の厚
さが15μmであるPETのホモポリマーとからなる2
層構造で構成されている。
【0070】そして、A4、A5、A6の各積層フィル
ムは、融点が220℃で層の厚さが5μmであるPET
のコポリマーと、融点が220℃で層の厚さが10μm
であるPETのコポリマーと、融点が220℃で層の厚
さが5μmであるPETのコポリマーとからなる3層構
造であって、そのうちA4は中間層のみに顔料としてT
iO2を20質量%含有するものであり、A5は素材と
接着する接着面側の樹脂層にTiO2を10質量%含有
し、中間層にTiO2を50質量%含有し、そして最表
面側の樹脂層にTiO2を10質量%含有するものであ
り、更にA6は素材と接着する接着面側の樹脂層にTi
2を35質量%含有し、中間層にTiO2を60質量%
含有し、そして最表面側の樹脂層にTiO2を35質量
%含有するものである。
【0071】このように、表1に示すような構成を有す
る積層フィルムを、前記の図3に示すような方法で、J
ISAA1100−H24(板厚:0.30mm)のA
l板にラミネートして表2に示すような供試材を作製
し、これら供試材の加工性および密着性について評価し
た。積層フィルムの加工性評価としては、表2に示す構
成を有する各供試材を用いて、直径が10mm、長さが
20mmの大きさを有し、かつしごき率が20%の絞り
−しごき加工を施してなる絞りしごきキャップを作製
し、この絞りしごきキャップに、更にトリミング加工を
施してトリミング部の積層フィルムの状態を評価した。
この評価の基準は、積層フィルムがAl板から全く剥離
していないものを「◎(極めて良好)」とし、1mm以
下の積層フィルムの剥離が1ヶ所のみのものを「○(良
好)」とし、1mm以下の積層フィルムの剥離が2〜3
ヶ所のものを「△(実用上、問題はないが不良が多めに
発生)」、1mm以上の剥離が認められたものを「×
(不良)」とした。
【0072】また、積層フィルムの密着性評価として
は、圧延率が50%の冷間圧延処理を施した前記JIS
5000系合金(AA1100−H24)と積層フィ
ルムとの180℃剥離強度を測定し、剥離強度が3N/
20mm以上のものを「◎(極めて優秀)」、剥離強度
が2N/20mm以上3N/20mm未満のものを「○
(良好)」、剥離強度が1N/20mm以上2N/20
mm未満のものを「△(実用上、問題はないが不良が多
めに発生)、剥離強度が1N/20mm以下のものを
「×(不良)」として評価した。
【0073】なお、ここでは、本発明の必要条件を満た
す実施例No.1〜8と、本発明の必要条件を満足しな
い比較例No.9〜12は、いずれも2種または3種の
樹脂の塊を各々加熱して溶融し、これらの樹脂を同時に
フィルム状に押し出して積層する共押し出し法によって
所定の厚さを有する樹脂の積層フィルムを形成し、前記
Al板に貼り付けた。
【0074】表2に示すように、本発明の必要条件を満
足する実施例No.1〜8にあっては、熱処理温度がい
ずれも、前記の各積層フィルムに含まれる樹脂の融点以
上で、しかも前記分解点以下の温度で熱処理を施したも
のである。一方、本発明の必要条件を満足しない比較例
No.9〜12は、熱処理の温度が、前記の各積層フィ
ルムに含まれる樹脂の融点以下、または前記した分解点
以上の温度で熱処理を施したものである。
【0075】表2に示すように、本発明の必要条件を満
足する実施例No.1〜8は、目視観察(光学顕微鏡)
による樹脂の混合状態が、いずれも状態「Y」(界面が
ほぼ完全に融合され、各樹脂が比較的不均一に分布して
いる状態)、または状態「Z」(界面がほぼ完全に融合
され、各樹脂が充分に均一に分布している状態)となっ
ており、界面が一体となって積層フィルムが形成されて
いることが明らかとなった。また、加工性および密着性
評価の結果がいずれも「◎(極めて良好)」、または
「○(良好)」であり、また、目視評価によっても成形
加工による色むらの発生がみられず、過酷な成形加工が
施されても樹脂層間の剥離が発生することなく、かつ樹
脂層とアルミニウム板との密着性も充分に保持されてい
ることがわかる。
【0076】それに対して、本発明の必要条件を満足し
ない比較例No.9〜12では、目視観察(光学顕微
鏡)による樹脂の混合状態が、いずれも状態「X」であ
り、界面が明確に存在した状態で樹脂層が形成されてい
ることが確認された。形成加工性および密着性評価の結
果がいずれも「△(実用上、問題はないが一部で不良が
発生)」、または「×(不良)」であり、目視評価によ
っても成形加工による色むらの発生がみられ、過酷な成
形加工が施れた場合に樹脂層間の剥離が発生して樹脂層
とアルミニウム板との密着性が保持されていないことが
わかる。
【0077】以上の結果より、本発明に係る実施例はい
ずれも、過酷な成形加工を施しても樹脂層間および樹脂
層とアルミニウム板との密着性が保持されるとともに、
色むらが発生することない、コンデンサーケースに好適
な積層フィルムラミネートアルミニウム板であることが
明らかになった。
【0078】
【発明の効果】以上、説明した通りに構成される本発明
によれば以下の効果を奏する。本発明の請求項1に係る
発明によれば、前記積層フィルムラミネートアルミニウ
ム板の樹脂を樹脂層間で相互に拡散させて界面を一体化
することによって、各々の樹脂層が有する諸特性の違い
に由来する各樹脂層同士の剥離性を緩和させ、また成形
加工によって生じる樹脂層の内部応力を緩和して、樹脂
層同士の密着性や樹脂層とアルミニウム板との密着性の
低下を抑制した積層フィルムラミネートアルミニウム板
を提供することができる。
【0079】請求項2に係る発明によれば、前記2層ま
たは3層の樹脂層すべてに着色顔料を添加しないため、
製造工程を簡素化した積層フィルムラミネートアルミニ
ウム板を提供具することができる。
【0080】請求項3に係る発明によれば、着色顔料が
前記各樹脂層間に連続した濃度分布で分散されているた
め、成形加工時に樹脂層の厚さが変化することによって
生じる色むらを抑制した積層フィルムラミネートアルミ
ニウム板を提供することができる。
【0081】請求項4に係る発明によれば、前記樹脂層
のうちの少なくとも1層がポリエステル系樹脂またはポ
リアミド系樹脂で構成されているため、絶縁性と成形加
工性に優れた積層フィルムラミネートアルミニウム板を
提供することができる。また、本発明に適用されるポリ
エステル系樹脂またはポリアミド系樹脂は当該分野で従
来公知のものが使用可能であり、入手が比較的容易でし
かも比較的安価なものである。また、これらの樹脂は各
種物性が明らかにされているため、本発明に係る積層フ
ィルムラミネートアルミニウム板を製造する際の条件出
しや品質管理が容易である。したがって、本発明に係る
積層フィルムラミネートアルミニウム板は、品質が安定
し、かつコストアップを抑えて提供することが可能であ
る。
【0082】請求項5に係る発明によれば、着色顔料の
拡散が、前記中間層の樹脂層から上層および下層の樹脂
層に向けて生じるようになるため、着色顔料をより均一
に分散させた積層フィルムラミネートアルミニウム板を
提供することができる。
【0083】請求項6に係る発明によれば、互いに相溶
性を有しかつ異なる樹脂からなる第1のマトリックス樹
脂および第2のマトリックス樹脂、または、互いに相溶
性を有しかつ異なる樹脂からなる第1のマトリックス樹
脂、第2のマトリックス樹脂および第3のマトリックス
樹脂を同時にフィルム状に押し出しながら積層する共押
出し法により造膜した積層フィルムを、前記アルミニウ
ム板の片面または両面に被覆し、これらの樹脂の融点以
上かつ分解点未満の温度で熱処理してこれらの樹脂層間
の界面が一体形成されてなる積層フィルムラミネートア
ルミニウム板を製造するため、製造工程がより簡略化さ
れてコストを一層低減化させることができる積層フィル
ムラミネートアルミニウム板の製造方法を提供すること
ができる。
【0084】請求項7に係る発明によれば、相溶性を有
するマトリックス樹脂層をアルミニウム板の片面または
両面に積層させて、その後前記マトリックス樹脂層の融
点以上の温度かつ分解点未満の温度で熱処理することに
よって、前記マトリックス樹脂層間の界面を一体形成す
るため、前記マトリックス樹脂の相溶性が効果的に促進
されて、前記界面の一体形成が効果的に行なわれる積層
フィルムラミネートアルミニウム板の製造方法を具現化
することができる。
【0085】請求項8に係る発明によれば、2層または
3層の樹脂層を有して絶縁性に優れ、樹脂層間の界面が
一体形成されたことにより、樹脂層間の剥離性を緩和す
るとともに成形加工時の内部応力を緩和して樹脂層同士
の密着性の低下または樹脂層とアルミニウム板との密着
性の低下を抑制し、しかも成形加工の際に樹脂層の厚さ
の変化によって生じる色むらの発生を抑えた積層フィル
ムラミネートアルミニウム板から構成されたコンデンサ
ーケースを提供することができる。
【図面の詳細な説明】
【図1】本発明に係る積層フィルムラミネートアルミニ
ウム板の構成を模式的に示す断面図であって、図1
(a)は異なる3つの樹脂層を有し、この樹脂層間の界
面が一体形成されたものであり、図1(b)は異なる2
つの樹脂層を有し、この樹脂層間の界面が一体形成され
たものである。
【図2】積層フィルムラミネートアルミニウム板M1の
樹脂層の厚さ方向での着色顔料の濃度分布を示すグラフ
である。
【図3】図3は、本発明に係る積層フィルムラミネート
アルミニウム板M1を製造する工程フローを示す図面で
ある。
【図4】本発明に係る積層フィルムラミネートアルミニ
ウム板の構成を模式的に示す断面図であり、3層の樹脂
層を備え、これら3層のうち、最上層と最下層の樹脂層
が同一で中間層の樹脂層のみが異なるものである。
【図5】本発明に係る積層フィルムラミネートアルミニ
ウム板M2の各樹脂層の厚さ方向での着色顔料の濃度分
布を示すグラフである。
【図6】本発明に係る積層フィルムラミネートアルミニ
ウム板に含まれる各樹脂層の融点と分解点の範囲の必要
条件を示す図面である。
【図7】従来の一例の樹脂の積層材の構成を模式的に示
す断面図である。
【図8】本発明に係る積層フィルムラミネートアルミニ
ウム板の製造方法に用いられる共押出し法の原理を説明
するための図面である。
【図9】本発明に係る樹脂A、樹脂Bおよび樹脂Cの異
なる3種類の樹脂層からなる積層フィルムの界面の状態
を示す模式図である。
【符号の説明】
1、2、3 樹脂層 15 アルミニウム板と樹脂層1との界面 21 樹脂層1と樹脂層2との界面が一体形成されたも
の 32 樹脂層2と樹脂層3との界面が一体形成されたも
の A アルミニウム板 M1 本発明に係る積層フィルムラミネートアルミニウ
ム板(3層の樹脂層を備えたもの)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB10A AK01B AK01C AK01D AK41B AK41C AK41D AK46B AK46C AK46D BA03 BA04 BA06 BA10D CA13B CA13C CA13D EH202 EJ422 GB41 JL02 JL10B JL10C JL10D JL11

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムを主成分として含むアルミ
    ニウム板の片面または両面に、2層または3層の樹脂層
    が積層された積層フィルムラミネートアルミニウム板に
    おいて、 前記各樹脂層を構成するマトリックス樹脂が相溶性を有
    する樹脂であり、前記樹脂層間の各界面が一体形成され
    ていることを特徴とする積層フィルムラミネートアルミ
    ニウム板。
  2. 【請求項2】 前記2層または3層の樹脂層のうち少な
    くとも1層に着色顔料が導入されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の積層フィルムラミネートアルミニウ
    ム板。
  3. 【請求項3】 前記樹脂層に導入された着色顔料は、各
    樹脂層間を横切って所定の連続した濃度分布で分散され
    ていることを特徴とする請求項1記載の積層フィルムラ
    ミネートアルミニウム板。
  4. 【請求項4】 前記樹脂層のうち少なくとも1層がポリ
    エステル系樹脂またはポリアミド系樹脂であることを特
    徴とする請求項1または請求項3に記載の積層フィルム
    ラミネートアルミニウム板。
  5. 【請求項5】 前記樹脂層は3層から構成され、かつ前
    記3層のうちで中間層の着色顔料の濃度分布が最も高く
    なっていることを特徴とする請求項1から請求項3のい
    ずれか一項に記載の積層フィルムラミネートアルミニウ
    ム板。
  6. 【請求項6】 アルミニウムを主成分として含むアルミ
    ニウム板の片面または両面に、2層または3層の樹脂層
    が積層された積層フィルムラミネートアルミニウム板の
    製造方法であって、 互いに相溶性を有しかつ異なる樹脂からなる第1のマト
    リックス樹脂および第2のマトリックス樹脂、または、
    互いに相溶性を有しかつ異なる樹脂からなる第1のマト
    リックス樹脂、第2のマトリックス樹脂および第3のマ
    トリックス樹脂を同時にフィルム状に押し出しながら積
    層する共押出し法により造膜した積層フィルムを、前記
    アルミニウム板の片面または両面に被覆する工程と、 これらのマトリックス樹脂の融点以上の温度かつ分解点
    未満の温度で熱処理する工程とを含み、これらマトリッ
    クス樹脂層の各界面が一体成形された樹脂の積層フィル
    ムを前記アルミニウム板の片面または両面に形成する製
    造方法であることを特徴とする積層フィルムラミネート
    アルミニウム板の製造方法。
  7. 【請求項7】 アルミニウムを主成分として含むアルミ
    ニウム板の片面または両面に、2層または3層の樹脂層
    が積層された積層フィルムラミネートアルミニウム板の
    製造方法であって、 前記アルミニウム板の片面または両面に第1のマトリッ
    クス樹脂層を形成した後、この第1のマトリックス樹脂
    層の上にこの第1のマトリックス樹脂層と相溶性を有す
    る第2のマトリックス樹脂層を形成する工程、または前
    記アルミニウム板の片面または両面に第1のマトリック
    ス樹脂層を形成した後、この第1のマトリックス樹脂層
    の上にこの第1のマトリックス樹脂層と相溶性を有する
    第2のマトリックス樹脂層を形成し、その後第3のマト
    リックス樹脂層を形成する工程と、 これらのマトリックス樹脂の融点の以上の温度かつ分解
    点未満の温度で熱処理する工程とを含み、これらのマト
    リックス樹脂層の各界面が一体形成された樹脂の積層フ
    ィルムを備えた積層フィルムラミネートアルミニウム板
    を製造することを特徴とする積層フィルムラミネートア
    ルミニウム板の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から5のいずれか一項に記載の
    積層フィルムラミネートアルミニウム板を用いて成形加
    工したことを特徴とするコンデンサーケース。
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