JP2002292257A - 中空糸膜モジュールの洗浄方法 - Google Patents
中空糸膜モジュールの洗浄方法Info
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Abstract
物理的洗浄方法または化学的洗浄方法に比べて洗浄効果
が大きく、廃薬品処理が不要で、定期的に洗浄工程を組
み入れた自動運転ができ、中空糸膜のろ過能力を常に良
好な状態に保つことが可能な中空糸膜モジュールの洗浄
方法を提供する。 【解決手段】 原液のろ過に使用する中空糸膜モジュー
ルについて、中空糸膜の表面に蓄積した付着物を洗浄除
去する方法において、酸化剤を用いて中空糸膜を洗浄す
る酸化洗浄工程と、上記酸化洗浄の後に、温水を中空糸
膜上に循環させる温水循環工程と、上記温水循環を行い
つつ、または行った後に、中空糸膜に気体逆洗、液体逆
洗、気体導入および気体バブリングのうち1または2以
上を実施する逆洗工程とを備えたことを特徴とする。
Description
とで有機物および/または無機物によって汚染された中
空糸膜モジュールの膜面および膜内部を傷つけることな
く、迅速かつ効率よく性能を回復できる洗浄方法に関す
る。
離技術の開発が進み、水のろ過をはじめ様々な用途に広
く用いられている。しかし、中空糸膜モジュールを使用
したろ過の過程では、原液の中に含まれる有機系および
/または無機系からなる懸濁物質などの固形物や細菌類
などが中空糸膜表面に付着し、または微多孔に侵入し、
経時的に透過流速の低下が生じる。そこで、長期にわた
り安定したろ過を継続するためには、ろ過条件の設定と
同時に、有効な中空糸膜モジュールの洗浄方法の開発が
不可欠である。
て種々の方法が提案されており、これらは物理的洗浄方
法と化学的洗浄方法とに大別できる。物理的洗浄方法と
しては、水、透過液等の液体を透過液側から原液側へ通
過させる液体逆洗方法、加圧気体を透過液側から原液側
へ通過させる気体逆洗方法(特開昭53−108882
号公報、特表平1−500732号公報など)、原液側
に気泡を噴出させるバブリング方法、超音波法など、多
種多様の方法が提案されている。また、化学的洗浄方法
としては、酸、アルカリ水溶液、洗浄剤などの薬液によ
り、付着物を溶解除去する方法が知られている。
理的洗浄方法を用いた場合、その洗浄効果は必ずしも満
足できるレベルになく、ろ過・洗浄を繰り返すと、数日
から数カ月程度で透過流速が大きく低下する。そこで、
透過流速を回復するために、化学的洗浄を行う必要が生
じる。一方、酸、アルカリ水溶液、洗浄剤等の薬液を用
いた化学的洗浄方法では、ろ過を一旦完全に停止し、次
いで薬液で洗浄し、この薬液が有害な場合には洗浄後に
薬液を除去する工程を必要とすることから、長期間、ろ
過を停止せざるを得ず、さらに、多量の洗浄廃液を処理
しなければならないという課題がある。したがって、よ
り長期間の連続したろ過運転を可能とするには、有効な
洗浄方法の開発が必要である。
たは化学的洗浄方法の欠点を改善することにある。すな
わち、再生時にも装置を停止することなく、従来の物理
的洗浄方法または化学的洗浄方法に比べて洗浄効果が大
きく、廃薬品処理が不要で、定期的に洗浄工程を組み入
れた自動運転ができ、中空糸膜のろ過能力を常に良好な
状態に保つことが可能な中空糸膜モジュールの洗浄方法
を提供することにある。
を解決するための技術について鋭意検討した結果、酸化
剤を用いて中空糸膜を洗浄する酸化洗浄工程の後に、温
水を中空糸膜上に循環させる温水洗浄工程を行うことに
より、酸化剤として用いる、例えばオゾン、次亜塩素酸
ソーダ、過酸化水素水、過酢酸およびその塩、および強
酸性水などを完全分解して、つまり酸化剤の酸化力を失
わせて酸化剤を無害化して、中空糸膜に残留しないよう
にできるという従来にない効果を発揮し、中空糸膜モジ
ュールの洗浄方法として有用であることを見出した。
中空糸膜モジュールについて、中空糸膜の表面に蓄積し
た付着物を洗浄除去する方法において、酸化剤を用いて
中空糸膜を洗浄する酸化洗浄工程と、上記酸化洗浄の後
に、温水を中空糸膜上に循環させる温水循環工程と、上
記温水循環を行いつつ、または行った後に、中空糸膜に
気体逆洗、液体逆洗、気体導入および気体バブリングの
うち1または2以上を実施する逆洗工程とを備えたこと
を特徴とする。
水洗浄工程を行うことにより、酸化剤の酸化力を失わせ
て酸化剤を無害化して、中空糸膜に残留しないようにで
きる。その結果、中空糸膜の耐用年数が延びるととも
に、それに伴うランニングコストが低減でき、かつ、洗
浄に伴う維持管理費が低減され、廃薬品の処理も不要と
なる。ただし、使用する薬品およびその濃度によって
は、廃薬品の処理が必要な場合もある。さらに、再生時
にも装置を停止させることなく、自動運転が可能となる
ため、定期的に洗浄工程を組み入れることができ、中空
糸膜のろ過能力を常に良い状態に保つことができる。
た中空糸膜モジュールについて、中空糸膜の表面に蓄積
した付着物を洗浄除去する方法において、温水を中空糸
膜上に循環させる温水循環工程と、上記温水循環を行い
つつ、または行った後に、中空糸膜に気体逆洗、液体逆
洗、気体導入および気体バブリングのうち1または2以
上を実施する逆洗工程と、上記逆洗後に、酸化剤を用い
て中空糸膜を洗浄する酸化洗浄工程と、上記酸化洗浄の
後に、温水を中空糸膜上に循環させる温水循環工程と、
上記温水循環を行いつつ、または行った後に、中空糸膜
に気体逆洗、液体逆洗、気体導入および気体バブリング
のうち1または2以上を実施する逆洗工程とを備えたこ
とを特徴とする。
浄工程の後に温水洗浄工程を行うことにより、酸化剤の
酸化力を失わせて酸化剤を無害化して、中空糸膜に残留
しないようにできるとともに、酸化洗浄工程の前に、温
水循環工程および逆洗工程を行うことにより、酸化剤の
効果を上げて、酸化剤の使用量を減らすことができる。
いが、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂により親水
化処理されたポリスルホン系樹脂、架橋または非架橋の
親水性高分子が添加されたポリスルホン系樹脂、ポリビ
ニルアルコール系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、
セルロース系樹脂、親水化されたポリオレフィン系樹
脂、フッ素系樹脂などを挙げることができる。
0.001〜5μmの範囲にあることが、高い透水性を
有し、ろ過効率が低下するおそれが小さいことから好ま
しい。なお、ここでいう孔径とは粒子径が既知の各種基
準物質(コロイダルシリカ、エマルジョン、ラテックス
など)を中空糸膜でろ過した際に、その90%が排除さ
れる粒子径をいう。孔径は均一であることが好ましい。
限外ろ過膜の場合、上記のような基準物質の粒子径に基
づいて、孔径を求めることは不可能であるが、分子量が
既知の蛋白質を用いて同様の測定を行ったときに、分画
分子量が3000以上であるものが好ましい。
しての膜面積の観点から、中空糸膜の外径は200〜3
000μmの範囲内に設定することが好ましく、500
〜2000μmの範囲内であることがより好ましい。
囲にあることが好ましく、100〜600μmの範囲で
あることがより好ましい。
される。モジュールの形態は、ろ過方法、ろ過条件、洗
浄方法などに応じて適宜選択することができ、複数本の
中空糸膜を1束とし、1束または数束から中空糸膜モジ
ュールを構成してもよい。例えば、多数本の中空糸膜を
束ねてU字型にしたもの、中空糸膜束の一端を適当なシ
ール剤により一括封止したもの、中空糸膜束の一端を適
当なシール剤により1本ずつ固定していない(片端フリ
ー)状態で封止したもの、中空糸膜束の両端を固定し開
口したもの(両端固定)などが挙げられる。
ては、外圧全ろ過、外圧循環ろ過、内圧全ろ過、内圧循
環ろ過などが挙げられ、所望の処理条件や処理性能に応
じて適宜選択することができる。
ダ、過酸化水素水、過酢酸およびその塩、および強酸性
水などがあり、それぞれ単独でまたは組合せで使用する
ことができる。
化などを引き起こさない範囲で適宜選択することができ
る。例えば、オゾンでは0.1〜10ppmが好まし
く、0.5〜5ppmがより好ましい。次亜塩素酸ソー
ダでは残留塩素濃度として0.1〜1000ppmが好
ましく、0.2〜200ppmがより好ましい。過酸化
水素水では0.5〜10%が好ましく、1〜5%がより
好ましい。過酢酸およびその塩では10〜500ppm
が好ましく、50〜300ppmがより好ましい。強酸
性水では0.2〜500ppmが好ましく、0.5〜1
00ppmがより好ましい。
く、50〜90℃の範囲がより好ましく、70〜85℃
の範囲が特に好ましい。
への付着物の状態により適宜選択することができる。
空糸膜のバブルポイント以上の圧力で気体(一般に空
気、窒素)を加圧導入し、原液側に気体を噴出させるこ
とで膜面および膜内を洗浄する方法をいう。バブルポイ
ントとは、中空糸膜の原液側に液体を満たした状態で、
中空糸膜の透過液側から気体を加圧導入した時、中空糸
膜の原液側から気体が放出されない程度の圧力をいう。
液体逆洗とは、気体に代えて液体(一般に透過液)を用
いて気体逆洗と同様な操作で膜面および膜内を洗浄する
方法をいう。気体導入とは、中空糸膜の透過液側から中
空糸膜のバブルポイント未満の圧力で気体を導入し、原
液側に気体を透過させずに、透過液側の液体のみを中空
糸膜を通して原液側に噴出させることで膜面および膜内
を洗浄する方法をいう。気体バブリングとは、中空糸膜
の原液側を気泡で洗浄する方法をいう。気体としては、
空気や窒素などが挙げられる。気泡の供給量は特に限定
されない。上記気体逆洗、液体逆洗、気体導入および気
体バブリングの時間は適宜選択できる。本発明の洗浄方
法は常時用いる必要はなく、一般に行われる物理的洗浄
方法を繰り返し実施した後に、ろ過性能が十分に回復し
なくなったときに行うことは、酸化剤の使用量低減の上
からも好ましい。
基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係
る中空糸膜モジュールの洗浄方法を示す概略構成図であ
る。この洗浄方法は、外圧型の中空糸膜モジュール1を
使用し、逆洗工程では気体逆洗を行うものである。
1のろ過工程においては、すべてのバルブを閉じた状態
から、気体排出口バルブ5、原液導入口バルブ4および
透過液出口バルブ6を開き、原液送液ポンプ3を作動さ
せて中空糸膜モジュール1の原液側に原液を導入し、気
体排出口バルブ5から原液が溢れた後、気体排出口バル
ブ5を閉じて、ろ過を開始する。そして、ろ過時間の経
過に伴い中空糸膜の膜表面や微多孔に有機系および/ま
たは無機系からなる懸濁物質などの固形物や細菌類など
が付着し、ろ過能力が低下する。このとき、通常の物理
的洗浄方法(図1では気体逆洗)により、中空糸膜を洗
浄し、ろ過性能を回復させる。しかし、ろ過工程−洗浄
工程を繰り返すにしたがって、ろ過性能の回復が不十分
となってくる。その際、以下の洗浄方法により中空糸膜
を洗浄する。
を停止した後、ろ過工程で開いている原液導入口バルブ
4および透過液出口バルブ6を閉じて、ろ過を停止し、
閉じている気体排出口バルブ5および酸化剤導入口バル
ブ9を開け、酸化剤注入ポンプ8を作動させて酸化剤貯
留タンク(または酸化剤発生器)7から酸化剤を注入す
る。この際、用いる酸化剤の性状により、以下のいずれ
かを選択できる。 (1)気体排出口バルブ5から酸化剤が溢れ、酸化剤を
中空糸膜モジュール1内に充満させた状態で、または、
しばらく循環させた後に、酸化剤注入ポンプ8を停止
し、酸化剤導入口バルブ9を閉じて、所定時間放置す
る。 (2)気体排出口バルブ5から溢れた酸化剤を酸化剤貯
留タンク7に戻し循環させる。
膜モジュール1内に入った状態で、気体排出口バルブ5
と給湯バルブ10、13を開き、給湯ポンプ11を作動
させてヒータ12に中空糸膜モジュール1内の水を通過
させて加温し循環させる。
ンプ11を停止し、給湯バルブ10、13を閉じて、エ
アコンプレッサ15を作動させながら、加圧気体導入口
バルブ16を開けて加圧気体を中空糸膜モジュール1の
透過液側に所定時間導入する。加圧気体が中空糸膜の透
過液側から原液側に壁面を通過して押し出される際に、
付着物が膜表面や微多孔から剥離する。上述した洗浄が
終了した後、加圧気体導入口バルブ16を閉じ、原液排
出バルブ14を開けてドレンを排出する。排出が完了し
た後、ろ過工程へ戻る。
工程を行うことにより、酸化剤の酸化力を失わせて酸化
剤を無害化して、中空糸膜に残留しないようにできる。
したがって、薬品洗浄を行っても薬液除去工程が不要と
なって洗浄工程が短期間で済み、ろ過の停止も長期間に
旦ることがないという従来にない効果を発揮する。その
結果、中空糸膜の耐用年数が延びるとともに、それに伴
うランニングコストが低減でき、かつ、洗浄に伴う維持
管理費が低減される。また、廃薬品の処理も不要とな
る。ただし、使用する薬品およびその濃度によっては、
廃薬品の処理が必要な場合もある。さらに、装置を停止
させることなく、自動運転が可能となるため、定期的に
洗浄工程を組み入れることができ、中空糸膜のろ過能力
を常に良い状態に保つことができる。
糸膜モジュールの洗浄方法を示す概略構成図である。こ
の洗浄方法は、第1実施形態と異なり、内圧型の中空糸
膜モジュール1を使用するものであり、逆洗工程では液
体逆洗を行うものである。
1のろ過工程においては、原液は中空糸膜内部を通過し
原液出口バルブ17を経て原液槽2へ戻って循環し、透
過液は透過液出口バルブ6を経て透過液貯留タンク19
へ溜まる。ろ過時間の経過に伴い同様にろ過能力が低下
する。このとき、通常の物理的洗浄方法(図2では液体
逆洗)により、中空糸膜を洗浄し、ろ過性能を回復させ
る。しかし、ろ過工程−洗浄工程を繰り返すにしたがっ
て、ろ過性能の回復が不十分となってくる。その際、以
下の洗浄方法により中空糸膜を洗浄する。
を停止した後、ろ過工程で開いている原液導入口バルブ
4および透過液出口バルブ6を閉じて、ろ過を停止し、
酸化剤導入口バルブ9を開け、酸化剤注入ポンプ8を作
動させて酸化剤貯留タンク(または酸化剤発生器)7か
ら酸化剤を注入する。この際、用いる酸化剤の性状によ
り、以下のいずれかを選択できる。 (1)気体排出口バルブ22から酸化剤が溢れ、酸化剤
を中空糸膜モジュール1内に充満させた状態で、また
は、しばらく循環させた後に、酸化剤注入ポンプ8を停
止し、酸化剤導入口バルブ9を閉じて、所定時間放置す
る。 (2)気体排出口バルブ22を開けて、酸化剤を酸化剤
貯留タンク7に戻し循環させる。
膜モジュール1内に入った状態で、透過液返送バルブ1
8と、給湯バルブ10、13を開き、給湯ポンプ11を
作動させヒータ12を経て温水を中空糸膜モジュール1
の原液側に供給し、透過液側に透過した温水を透過液返
送バルブ18を経由して給湯ポンプ11に戻して循環さ
せる。
ンプ11を停止し、透過液返送バルブ18と給湯バルブ
10、13を閉じる。さらに、透過液導入口バルブ21
を開け、透過液送液ポンプ20を作動させて、透過液を
中空糸膜の透過液側から原液側に壁面を通過して押し出
す。この際、付着物が膜表面や微多孔から剥離するの
で、原液排出バルブ14を開けて排出する。上述した洗
浄が終了した後、透過液送液ポンプ20を停止し、透過
液導入口バルブ21を閉じて、排出を完了させ、ろ過工
程へ戻る。
程の後に温水洗浄工程を行うことにより、酸化剤の酸化
力を失わせて酸化剤を無害化して、中空糸膜に残留しな
いようにでき、上記第1実施形態と同様の効果を奏す
る。
糸膜モジュールの洗浄方法を示す概略構成図である。こ
の洗浄方法は、第1実施形態と同様に、外圧型の中空糸
膜モジュール1を使用して、酸化洗浄工程および温水循
環工程を行うが、逆洗工程では気体導入と気体バブリン
グを実施するものである。
洗浄工程および温水循環工程を行った後、気体導入と気
体バブリングを実施する。この方法は、まずエアコンプ
レッサ15を作動させながら、加圧気体導入口バルブ1
6を開けて加圧気体を中空糸膜モジュール1の透過液側
に所定時間導入する。加圧気体はそれ自身が中空糸膜の
壁面を通過することができない圧力に設定されているた
め、中空糸膜の透過液側に残る透過液のみが膜の壁面を
通して押し出される。該加圧工程の開始と同時、または
該加圧工程中、または該加圧工程を所定時間行った後
に、気体導入口バルブ22を開き、気泡による洗浄を所
定時間実施する。上述した洗浄が終了した後、気体導入
口バルブ22を閉じ、原液排出バルブ14を開けてドレ
ンを排出する。排出が完了した後、ろ過工程へ戻る。
態と同様の効果を奏するとともに、逆洗工程で気体導入
と気体バブリングの両方を実施することにより、洗浄の
効果が一層大きくなる。
液送液ポンプ3、酸化剤注入ポンプ8、給湯ポンプ11
は個々に設置してもよいし、1台で共用してもよい。
るが、本発明は実施例によって何ら制限されるものでは
ない。
あるポリビニルアルコール系樹脂により親水化されたポ
リスルホン中空糸膜からなる膜面積7m2 の「片端フリ
ー」タイプの中空糸膜モジュールを使用して、10〜2
0℃の河川表流水を原液として、外圧全ろ過方式、透過
液流量560リットル/時の条件で定流量ろ過を行っ
た。
の透過液側に、圧力196kPaの空気を導入すること
により、20秒間加圧操作し、次いで、中空糸膜モジュ
ールの原液側の下部から圧力98kPaの空気を600
ノルマルリットル/時の流量で1分間噴出させた。この
ろ過工程−洗浄工程を20回繰り返した後、21回目の
洗浄時に、原液側ラインにオゾン2ppmを注入して5
分間接触させた後に80℃の温水を原液側の膜面に3分
間循環させた。温水循環後のオゾンの濃度は溶存オゾン
濃度計で測定すると検出限界以下であった。さらに、中
空糸膜の透過液側に、圧力196kPaの空気を導入す
ることにより20秒間加圧操作し、次いで中空糸膜モジ
ュールの原液側の下部から、圧力98kPaの空気を6
00ノルマルリットル/時の流量で1分間噴出させた。
ろ過運転期間中、本発明の洗浄方法を通常の物理的洗浄
方法(この場合、気体導入+気体バブリング)により、
20回に1回の割合で実施して、膜間差圧を定期的に測
定し、差圧が147kPaに達するまでのろ過時間を中
空糸膜のろ過寿命とした場合、ろ過寿命は90日であっ
た。
ろ、ろ過寿命は32日であった。
ろ、オゾン注入5分直後の透過液中のオゾン濃度は0.
6ppmであり、溶存オゾン濃度計の検出限界以下にな
るまでにろ過再開後5分必要であった。このときのろ過
寿命は53日であった。
であるポリスルホン中空糸膜からなる膜面積5m2 の
「両端固定」タイプの中空糸膜モジュールを使用して、
原液である10〜15℃の地下水を中空糸膜の内側に線
速1.5m/秒の速度で循環させながら、内圧循環ろ過
方式、透過液流量400リットル/時の条件で定流量ろ
過を行った。
膜の透過液側から、逆洗ポンプにより水圧196kPa
で透過液を30秒間逆流させた。このろ過工程−洗浄工
程を10回繰り返した後、11回目の洗浄時に、原液側
ラインに次亜塩素酸ソーダ25ppm(残留塩素濃度
で)を注入して2分間接触させた後に75℃の温水を中
空糸膜の内側から入れて循環させながら外側に3分間ろ
過させた。温水循環後の残留塩素濃度は比色法で測定す
ると検出限界以下であった。さらに、中空糸膜の透過液
側から、逆洗ポンプにより水圧196kPaで透過液を
30秒間逆流させた。ろ過運転期間中、本発明の洗浄方
法を通常の物理的洗浄方法(この場合、透過液逆洗)に
より、10回に1回の割合で実施して、膜間差圧を定期
的に測定し、差圧が147kPaに達するまでのろ過時
間を中空糸膜のろ過寿命とした場合、ろ過寿命は82日
であった。
行ったところ、ろ過寿命は28日であった。
ろ、次亜塩素酸ソーダ注入2分直後の透過液中の残留塩
素濃度は12ppmであり、比色法の検出限界以下にな
るまでにろ過再開後7分必要であった。このときのろ過
寿命は37日であった。
ば、酸化洗浄工程の後に温水洗浄工程を行うことによ
り、酸化剤の酸化力を失わせて酸化剤を無害化して、中
空糸膜に残留しないようにできる。その結果、中空糸膜
の耐用年数が延びるとともに、それに伴うランニングコ
ストが低減でき、かつ、洗浄に伴う維持管理費が低減さ
れ、廃薬品の処理も不要となる。さらに、再生時にも装
置を停止させることなく、自動運転が可能となるため、
定期的に洗浄工程を組み入れることができ、中空糸膜の
ろ過能力を常に良い状態に保つことができる。本発明の
他の構成によれば、酸化洗浄工程の後に温水洗浄工程を
行うことにより、酸化剤の酸化力を失わせて酸化剤を無
害化して、中空糸膜に残留しないようにできるととも
に、酸化洗浄工程の前に、温水循環工程および逆洗工程
を行うことにより、酸化剤の効果を上げて、酸化剤の使
用量を減らすことができる。
ルの洗浄方法を示す概略構成図である。
ルの洗浄方法を示す概略構成図である。
ルの洗浄方法を示す概略構成図である。
ンプ、4…原液導入口バルブ、5…気体排出口バルブ、
6…透過液出口バルブ、7…酸化剤貯留タンク(酸化剤
発生器)、8…酸化剤注入ポンプ、9…酸化剤導入口バ
ルブ、10…給湯バルブ、11…給湯ポンプ、12…ヒ
ータ、13…給湯バルブ、14…原液排出バルブ、15
…エアコンプレッサ、16…加圧気体導入口バルブ、1
7…原液出口バルブ、18…透過液返送バルブ、19…
透過液貯留タンク、20…透過液送液ポンプ、21…透
過液導入口バルブ、22…気体排出口バルブ、23…気
体導入口バルブ。
Claims (2)
- 【請求項1】 原水のろ過に使用する中空糸膜モジュー
ルについて、中空糸膜の表面に蓄積した付着物を洗浄除
去する方法において、 酸化剤を用いて中空糸膜を洗浄する酸化洗浄工程と、 上記酸化洗浄の後に、温水を中空糸膜上に循環させる温
水循環工程と、 上記温水循環を行いつつ、または行った後に、中空糸膜
に気体逆洗、液体逆洗、気体導入および気体バブリング
のうち1または2以上を実施する逆洗工程とを備えたこ
とを特徴とする中空糸膜モジュールの洗浄方法。 - 【請求項2】 原水のろ過に使用する中空糸膜モジュー
ルについて、中空糸膜の表面に蓄積した付着物を洗浄除
去する方法において、 温水を中空糸膜上に循環させる温水循環工程と、 上記温水循環を行いつつ、または行った後に、中空糸膜
に気体逆洗、液体逆洗、気体導入および気体バブリング
のうち1または2以上を実施する逆洗工程と、 上記逆洗後に、酸化剤を用いて中空糸膜を洗浄する酸化
洗浄工程と、 上記酸化洗浄の後に、温水を中空糸膜上に循環させる温
水循環工程と、 上記温水循環を行いつつ、または行った後に、中空糸膜
に気体逆洗、液体逆洗、気体導入および気体バブリング
のうち1または2以上を実施する逆洗工程とを備えたこ
とを特徴とする中空糸膜モジュールの洗浄方法。
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JP2001098924A JP4085151B2 (ja) | 2001-03-30 | 2001-03-30 | 中空糸膜モジュールの洗浄方法 |
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