JP2002028456A - スパイラル型膜モジュールを用いた処理システムおよびその運転方法 - Google Patents

スパイラル型膜モジュールを用いた処理システムおよびその運転方法

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JP2002028456A
JP2002028456A JP2000217941A JP2000217941A JP2002028456A JP 2002028456 A JP2002028456 A JP 2002028456A JP 2000217941 A JP2000217941 A JP 2000217941A JP 2000217941 A JP2000217941 A JP 2000217941A JP 2002028456 A JP2002028456 A JP 2002028456A
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pipe
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Masaaki Ando
雅明 安藤
Katsumi Ishii
勝視 石井
Satoru Ishihara
悟 石原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間にわたって高い透過流束を維持しつつ
低コストで安定した濾過運転を行うことができるスパイ
ラル型膜モジュールを用いた処理システムおよびその運
転方法を提供することである。 【解決手段】 処理システムは、スパイラル型膜モジュ
ール100を備えたユニット151,152を並列に接
続してなる。スパイラル型膜モジュール100は、背圧
強度の高い分離膜を有するスパイラル型膜エレメントを
備える。処理システムにおいては、ユニット152の洗
浄時にユニット151の濾過運転を行い、ユニット15
1の洗浄時にユニット152の濾過運転を行う。ここ
で、洗浄時には、逆流洗浄および薬液浸漬を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、逆浸透膜分離装
置、限外濾過膜分離装置、精密濾過膜分離装置等の膜分
離装置に用いられるスパイラル型膜モジュールを用いた
処理システムおよびその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、浄水処理および排水処理への膜分
離技術の適用が広がり、従来困難であった液質への膜分
離技術の応用がなされている。特に、膜分離技術を用い
た産業排水の回収および再利用が強く求められている。
【0003】このような膜分離に使用される膜エレメン
トの形態としては、単位体積当たりの膜面積(体積効
率)の点から中空糸型膜エレメントが多く使用されてい
る。しかし、中空糸型膜エレメントは、膜が折れやす
く、膜が折れると、原水が透過水に混ざり、分離性能が
低下するという欠点を有している。
【0004】そこで、中空糸型膜エレメントに代えて、
スパイラル型膜エレメントを適用することが提案されて
いる。このスパイラル型膜エレメントは、中空糸型膜エ
レメントと同様に単位体積当たりの膜面積を大きくと
れ、しかも分離性能を維持でき、信頼性が高いという利
点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】排水は多くの懸濁物
質、コロイド性物質または溶存性物質を含むため、この
ような排水に膜分離を行うと、これらの懸濁物質、コロ
イド性物質または溶存性物質が汚染物質として膜面に堆
積し、水の透過速度の低下を引き起こす。特に、全量濾
過を行う場合においては汚染物質が膜面に堆積しやす
く、水の透過速度の低下が顕著であり、安定した濾過運
転を続けることが困難である。
【0006】膜面への汚染物質の堆積を防止するために
は、クロスフロー濾過が行われる。このクロスフロー濾
過は、原水を膜面に対して平行に流すことにより、膜面
と流体との界面で生じる剪断力を利用して膜面への汚染
物質の堆積を防止するものである。このようなクロスフ
ロー濾過においては、汚染物質の膜面への堆積を防ぐた
めに充分な膜面線速を得ることが必要であり、そのため
には充分な流量の原水を膜面に対して平行に流す必要が
ある。しかしながら、膜面に平行に流す原水の流量を大
きくすると、スパイラル型膜エレメント当たりの回収率
が低くなるうえ、原水を供給するポンプが大きいものと
なり、システムコストも非常に大きくなる。
【0007】一方、膜面に堆積した汚染物質を逆流洗浄
により取り除くことも行われる。逆流洗浄は、中空糸型
膜エレメントでは一般的に行われている。
【0008】スパイラル型膜エレメントへの逆流洗浄の
適用は、例えば特公平6−98276号公報に提案され
ている。しかし、従来のスパイラル型膜エレメントの分
離膜は、背圧強度が低いため、逆流洗浄において分離膜
に背圧が加わると、分離膜が破損するおそれがある。そ
のため、上記の公報によると、スパイラル型膜エレメン
トに0.1〜0.5kg/cm2 (0.01〜0.05
MPa)という低い背圧で逆流洗浄を行うことが好まし
いとされている。
【0009】しかし、本発明者の実験によると、スパイ
ラル型膜エレメントにおいてこのような背圧で逆流洗浄
を行った場合、汚染物質の除去を充分に行うことが困難
であり、長時間にわたって高い透過流束を維持すること
はできなかった。
【0010】一方、本発明者は、特開平10−2256
26号公報に背圧強度が2kgf/cm2 以上の分離膜
の構造および製造方法を提案している。しかしながら、
このような背圧強度を有する分離膜を用いてスパイラル
型膜エレメントを作製した場合に、実際にどのような背
圧で逆流洗浄を行うことが可能となるか、また、どのよ
うな範囲の背圧で逆流洗浄を行った場合に長期間にわた
って高い透過流束を維持できるかについては十分に検証
されていなかった。さらに、上記のような背圧強度の高
い分離膜を有するスパイラル型膜エレメントの運転方法
およびこのようなスパイラル型膜エレメントを備えたス
パイラル型膜モジュールの運転方法については検証され
ていなかった。
【0011】このような背圧強度の高い分離膜を用いた
場合でも、最適な洗浄条件および洗浄方法を適用しかつ
最適な運転方法により濾過運転を行わなければ、スパイ
ラル型膜エレメントおよびスパイラル型膜モジュールに
おいて長期間にわたって透過流束の低下を生じることな
く安定した濾過運転を続けることができない。
【0012】本発明の目的は、長期間にわたって高い透
過流束を維持しつつ低コストで安定した濾過運転を行う
ことができるスパイラル型膜モジュールを用いた処理シ
ステムおよびその運転方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明に係る処理システムの運転方法は、複数のスパイラ
ル型膜モジュールが並列に接続されてなる処理システム
の運転方法であって、各スパイラル型膜モジュールは、
1または複数のスパイラル型膜エレメントが原液入口を
有する圧力容器内に収納されてなり、スパイラル型膜エ
レメントは、有孔中空管の外周面に袋状の分離膜が巻回
されてなり、0.05MPaよりも高く0.3MPa以
下の背圧で逆流洗浄が可能であり、濾過運転時に、各ス
パイラル型膜モジュールの圧力容器の原液入口を通して
スパイラル型膜エレメントの端部から原液を供給し、有
孔中空管の少なくとも一方の開口端から圧力容器の外部
へ透過液を取り出し、複数のスパイラル型膜モジュール
のうちいずれかのスパイラル型膜モジュールの洗浄時に
他の少なくとも1つのスパイラル型膜モジュールを濾過
運転するものである。
【0014】本発明に係る処理システムの運転方法にお
いては、複数のスパイラル型膜モジュールのうちのいず
れかのスパイラル型膜モジュールの洗浄時に他の少なく
とも1つのスパイラル型膜モジュールを濾過運転するた
め、連続的に濾過運転を行うことが可能となる。それに
より、効率が良く生産性の高い運転を行うことができ
る。また、複数のスパイラル型膜モジュールのスパイラ
ル型膜エレメントを順に洗浄することができるため、膜
機能が回復したスパイラル型膜エレメントを用いて濾過
運転を行うことが可能となる。それにより、信頼性が高
く安定した運転を長期にわたって行うことが可能とな
る。
【0015】なお、ここでの濾過運転は、定期的に行わ
れる逆流洗浄を含む。したがって、一方のスパイラル型
膜モジュールの濾過運転中の逆流洗浄時に、他方のスパ
イラル型膜モジュールにおいて洗浄が行われる可能性が
ある。しかしながら、濾過運転中に行われる逆流洗浄の
時間は短いため、処理システムにおける濾過運転の連続
性にほとんど影響がない。
【0016】以上のことから、極めて実用的かつ有用な
処理システムが実現される。また、上記の処理システム
においては、スパイラル型膜モジュールの濾過運転時
に、原液がスパイラル型膜エレメントの端部から供給さ
れ、濾過が行われる。
【0017】上記のスパイラル型膜モジュールの濾過運
転時において、常時または定期的に一部の原液をスパイ
ラル型膜エレメントの軸方向に流してもよい。それによ
り、膜面上に働く剪段力により原液中の汚染物質がスパ
イラル型膜エレメントの膜面に付着することを抑制で
き、より安定した運転を行うことが可能となる。
【0018】スパイラル型膜エレメント内を軸方向に流
した原液の少なくとも一部を再びスパイラル型膜エレメ
ントの供給側に戻すことが好ましい。このように原液を
循環させることにより、高い回収率で透過液を得ること
が可能となる。
【0019】洗浄は、スパイラル型膜モジュールの有孔
中空管の少なくとの一方の開口端から洗浄液を導入して
スパイラル型膜エレメントの少なくとも一端部から洗浄
液を排出させることにより0.05MPaよりも高く
0.3MPa以下の背圧で分離膜を逆流洗浄することを
含んでもよい。
【0020】洗浄時に、洗浄液が有孔中空管の少なくと
も一方の開口端から導入されると、その洗浄液は、有孔
中空管の外周面から袋状の分離膜の内部に導出され、そ
の分離膜を濾過時と逆方向に透過する。それにより、分
離膜が逆流洗浄され、分離膜の膜面に堆積した汚染物質
が分離膜から剥離される。
【0021】この場合、0.05MPaよりも高く0.
3MPa以下の背圧で分離膜を逆流洗浄するので、短時
間に必要量の洗浄液を流すことができる。それにより、
分離膜の膜面に堆積した汚染物質を効果的に除去するこ
とができる。その結果、膜面に汚染物質が堆積しやすい
全量濾過においても、長期間にわたって高い透過流束を
維持しつつ安定した濾過運転を行うことが可能となる。
【0022】以上のように、上記の処理システムの運転
方法によれば、濾過を安定して行うことができるため、
効率よく透過液を得ることが可能となる。また、原液を
供給するポンプに大きなものを用いる必要がなく、シス
テムの規模を小さくすることが可能となる。それによ
り、システムコストが低減される。
【0023】また、洗浄は、スパイラル型膜モジュール
の圧力容器内に洗浄液を充填した状態で所定時間保持す
ることを含んでもよい。
【0024】この場合、圧力容器内に洗浄液を充填して
スパイラル型膜エレメントを洗浄液中に浸漬した状態で
所定時間保持することにより、スパイラル型膜エレメン
トの膜面に付着した汚染物質を剥離させ、より効果的に
洗浄を行ってスパイラル型膜エレメントの膜機能を回復
させることが可能となる。それにより、スパイラル型膜
エレメントにおいて長期間安定した運転が可能となる。
【0025】洗浄液が透過液または透過液相当の水であ
ってもよい。あるいは、洗浄液が汚染物質の剥離作用ま
たは殺菌作用を有する薬品を含んでもよい。このような
洗浄液にスパイラル型膜エレメントを浸漬することによ
り、スパイラル型膜エレメントの膜面に付着した汚染物
質を剥離させることが可能となる。特に、汚染物質の剥
離作用または殺菌作用を有する薬品を含む洗浄液にスパ
イラル型膜エレメントを浸漬することにより、スパイラ
ル型膜エレメントの洗浄をより効果的に行うことが可能
になるとともに、膜面における微生物等の雑菌の繁殖を
より効果的に抑制することが可能になる。
【0026】原液入口を通して圧力容器内に洗浄液を導
入してもよい。あるいは、有孔中空管の少なくとも一方
の開口端から圧力容器内に洗浄液を導入してもよい。こ
のように、スパイラル型膜モジュールの原液供給側また
は透過液取り出し側から洗浄液を導入し、圧力容器内に
洗浄液を充填する。
【0027】各スパイラル型膜モジュールの原液入口に
原液供給配管および洗浄液配管を接続するとともに、有
孔中空管の少なくとも一方の開口端に透過液取り出し配
管および洗浄液供給配管を接続し、原液供給配管に第1
のバルブを介挿し、洗浄液排出配管に第2のバルブを介
挿し、透過液取り出し配管に第3のバルブを介挿し、洗
浄液供給配管に第4のバルブを介挿し、第1、第2、第
3および第4のバルブの開閉操作により各スパイラル型
膜モジュールの濾過運転および洗浄の切り換えを行って
もよい。それにより、複数のスパイラル型膜モジュール
のうちのいずれかのスパイラル型膜モジュールの洗浄時
に、他の少なくとも1つのスパイラル型膜モジュールに
おいて濾過運転を行うことが可能となる。
【0028】第2の発明に係る処理システムは、複数の
スパイラル型膜モジュールが並列に接続されてなる処理
システムであって、各スパイラル型膜モジュールは、1
または複数のスパイラル型膜エレメントが原液入口を有
する圧力容器内に収納されてなり、スパイラル型膜エレ
メントは、有孔中空管の外周面に袋状の分離膜が巻回さ
れてなり、0.05MPaよりも高く0.3MPa以下
の背圧で逆流洗浄が可能であり、濾過運転時に、各スパ
イラル型膜モジュールの圧力容器の原液入口を通してス
パイラル型膜エレメントの少なくとも外周部側から原液
が供給され、有孔中空管の少なくとも一方の開口端から
圧力容器の外部へ透過液が取り出され、複数のスパイラ
ル型膜モジュールのうちいずれかのスパイラル型膜モジ
ュールの洗浄時に他の少なくとも1つのスパイラル型膜
モジュールが濾過運転されるように流路切り換え可能な
流路切り換え手段が設けられたものである。
【0029】本発明に係る処理システムにおいては、流
路切り換え手段により、複数のスパイラル型膜モジュー
ルのうちのいずれかのスパイラル型膜モジュールの洗浄
時に他の少なくとも1つのスパイラル型膜モジュールに
おいて濾過運転が行われるため、連続的に濾過運転を行
うことが可能となる。それにより、効率が良く生産性の
高い運転を行うことができる。また、複数のスパイラル
型膜モジュールのスパイラル型膜エレメントを順に洗浄
することができるため、膜機能が回復したスパイラル型
膜エレメントを濾過運転に常に用いることが可能とな
る。それにより、信頼性が高く安定した運転を長期にわ
たって行うことが可能となる。
【0030】以上のことから、極めて実用的かつ有用な
システムが実現される。上記の処理システムにおいて
は、スパイラル型膜モジュールの濾過運転時に、原液が
スパイラル型膜エレメントの端部から供給され、濾過が
行われる。
【0031】上記のスパイラル型膜モジュールの濾過運
転時において、常時または定期的に一部の原液をスパイ
ラル型膜エレメントの軸方向に流してもよい。それによ
り、膜面上に働く剪断力により原液中の汚染物質がスパ
イラル型膜エレメントの膜面に付着することを抑制で
き、より安定した運転を行うことが可能となる。
【0032】スパイラル型膜エレメント内を軸方向に流
した原液の少なくとも一部を再びスパイラル型膜エレメ
ントの供給側に戻すことが好ましい。このように原液を
循環させることにより、高い回収率で透過液を得ること
が可能となる。
【0033】洗浄時には、有孔中空管の少なくとも一方
の開口端から導入された洗浄液が有孔中空管の外周面か
ら袋状の分離膜の内部に導出され、その分離膜を濾過時
と逆方向に透過する。それにより、分離膜が逆流洗浄さ
れ、分離膜の膜面に堆積した汚染物質が分離膜から剥離
される。
【0034】この場合、0.05MPaよりも高く0.
3MPa以下の背圧で分離膜を逆流洗浄するので、短時
間に必要量の洗浄液を流すことができる。それにより、
分離膜の膜面に堆積した汚染物質を効果的に除去するこ
とができる。その結果、膜面に汚染物質が堆積しやすい
全量濾過においても、長期間にわたって高い透過流束を
維持しつつ安定した濾過運転を行うことが可能となる。
【0035】以上のように、上記の処理システムによれ
ば、濾過を安定して行うことができるため、効率よく透
過液を得ることが可能となる。また、原液を供給するポ
ンプに大きなものを用いる必要がなく、システムの規模
を小さくすることが可能となる。それにより、システム
コストが低減される。
【0036】流路切り換え手段は、各スパイラル型膜モ
ジュールの原液入口に接続される原液供給配管および洗
浄液排出配管、有孔中空管の少なくとも一方の開口端に
接続される透過液取り出し配管および洗浄液供給配管、
原液供給配管に介挿される第1のバルブ、洗浄液排出配
管に介挿される第2のバルブ、透過液取り出し配管に介
挿される第3のバルブおよび洗浄液供給配管に介挿され
る第4のバルブを含んでもよい。それにより、複数のス
パイラル型膜モジュールのうちのいずれかのスパイラル
型膜モジュールの洗浄時に、他の少なくとも1つのスパ
イラル型膜モジュールにおいて濾過運転を行うことが可
能となる。
【0037】第1〜第4のバルブの各々は自動弁であ
り、第1〜第4の自動弁の各々の開閉操作を制御する制
御手段が設けられてもよい。この場合、制御手段を用い
て第1〜第4のバルブの開閉操作を自動的に行うことに
より、流路を自動的に切り換えることが可能となる。
【0038】制御手段は、時間設定に基づいて第1〜第
4の自動バルブの各々の開閉操作を制御してもよい。そ
れにより、時間設定に基づいて自動的に流路を切り換
え、所定の時間間隔で濾過運転と洗浄とを切り換えるこ
とが可能となる。
【0039】また、制御手段は、スパイラル型膜モジュ
ールの濾過運転時における原液の供給圧力または供給流
量に応じて第1〜第4の自動バルブの各々の開閉操作を
制御してもよい。あるいは、制御手段は、スパイラル型
膜モジュールの濾過運転時における透過液取り出し配管
内の圧力または透過液の流量に応じて第1〜第4の自動
バルブの各々の開閉操作を制御してもよい。また、制御
手段は、スパイラル型膜モジュールの濾過運転時におけ
る原液供給側と透過液取り出し側との差圧に応じて第1
〜第4の自動バルブの各々の開閉操作を制御してもよ
い。これらの場合においては、スパイラル型膜モジュー
ル内のスパイラル型膜エレメントの汚染の状態に応じて
自動的に流路を切り換え、濾過運転と洗浄とを切り換え
ることが可能となる。
【0040】分離膜は多孔性シート材の一面に透過性膜
体が接合されてなり、透過性膜体は多孔性シート材の一
面に投錨状態で接合されてなってもよい。このような分
離膜においては、多孔性シート材と透過性膜体との接合
が強化され、分離膜の背圧強度が向上する。それによ
り、0.05MPaよりも高く0.3MPa以下の背圧
でスパイラル型膜エレメントの分離膜の破損を生じるこ
となく十分に逆流洗浄することが可能となる。
【0041】特に、分離膜の背圧強度は0.2MPa以
上であることが好ましい。これにより、高い背圧での逆
流洗浄が可能となり、膜洗浄を十分に行うことによって
長期間安定した膜分離処理を行うことができる。
【0042】特に、多孔性シート材は合成樹脂からなる
織布、不織布、メッシュ状ネットまたは発泡焼結シート
からなることが好ましい。
【0043】さらに、多孔性シート材は、厚みが0.0
8mm以上0.15mm以下でかつ密度が0.5g/c
3 以上0.8g/cm3 以下の不織布からなることが
好ましい。
【0044】これにより、0.2MPa以上の背圧強度
を得るとともに、補強シートとしての強度を確保しつ
つ、透過抵抗の増大および透過性膜体の剥離を防止する
ことができる。
【0045】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る処理システム
に用いられるスパイラル型膜モジュールの例を示す模式
的な断面図である。
【0046】図1に示すように、スパイラル型膜モジュ
ール100は、圧力容器(耐圧容器)10内にスパイラ
ル型膜エレメント1が収納されてなる。圧力容器10
は、筒形ケース11および1対の端板12a,12bに
より構成される。一方の端板12aには原水入口13が
形成され、他方の端板12bには原水出口15が形成さ
れている。また、他方の端板12bの中央部には透過水
出口14が設けられている。なお、圧力容器の構造は図
1の構造に限定されず、後述するような筒形ケースに原
水入口および原水出口が設けられたサイドエントリ形状
の圧力容器を用いてもよい。
【0047】外周面の一端部近傍にパッキン17が取り
付けられたスパイラル型膜エレメント1を筒形ケース1
1内に装填し、筒形ケース11の両方の開口端をそれぞ
れ端板12a,12bで封止する。集水管5の一方の開
口端は端板12bの透過水出口14に嵌合され、他方の
開口端にはエンドキャップ16が装着される。圧力容器
10の内部空間は、パッキン17により第1の液室18
と第2の液室19とに分離される。
【0048】スパイラル型膜モジュール100の原水入
口13は、配管25を通して原水タンク500に接続さ
れている。配管25にはバルブ30aが介挿されてお
り、さらに、このバルブ30aの下流側に、バルブ30
bが介挿された配管26が接続されている。一方、原水
出口15には、バルブ30cが介挿された配管27が接
続されており、さらにバルブ30dが介挿された配管2
7aが配管27のバルブ30c上流側に接続されてい
る。この配管27aを介して原水出口15は原水タンク
500に接続される。透過水出口14には、バルブ30
eが介挿された配管28が接続されており、このバルブ
30eの上流側に、バルブ30fが介挿された配管29
が接続されている。
【0049】図5は、図1のスパイラル型膜モジュール
に用いられるスパイラル型膜エレメントの一部切欠き斜
視図である。
【0050】図5に示すように、スパイラル型膜エレメ
ント1は、合成樹脂のネットからなる透過水スペーサ3
の両面に分離膜2を重ね合わせて3辺を接着することに
より封筒状膜(袋状膜)4を形成し、その封筒状膜4の
開口部を集水管5に取り付け、合成樹脂のネットからな
る原水スペーサ6とともに集水管5の外周面にスパイラ
ル状に巻回することにより構成される。スパイラル型膜
エレメント1の外周面は外装材で被覆される。
【0051】このスパイラル型膜エレメント1において
は、後述する構造を有する分離膜2を用いることによ
り、0.05〜0.3MPaの背圧で逆流洗浄を行うこ
とが可能となる。
【0052】図2および図3は、図1のスパイラル型膜
モジュールの運転方法の一例を示す模式的断面図であ
る。本例の運転方法においては図1のスパイラル型膜モ
ジュールを用いており、図2は濾過時の運転方法を示
し、図3は洗浄時の運転方法を示す。
【0053】図2に示すように、濾過時には、配管25
のバルブ30aおよび配管28のバルブ30eを開くと
ともに、配管26のバルブ30b、配管27のバルブ3
0c、配管27aのバルブ30dおよび配管29のバル
ブ30fを閉じる。
【0054】原水タンク500から取水された原水7
は、配管25を通して原水入口13から圧力容器10の
内部に供給される。スパイラル型膜モジュール内におい
て、供給された原水7は原水入口13から圧力容器10
の第1の液室18に導入され、さらに、スパイラル型膜
エレメント1の一端部からスパイラル型膜エレメント1
の内部に供給される。
【0055】図5に示すように、スパイラル型膜エレメ
ント1において、一方の端面側から供給された原水7
は、原水スペーサ6に沿って集水管5と平行な方向(軸
方向)に他方の端面側に向かって直線状に流れる。原水
7が原水スペーサ6に沿って流れる過程で、原水側と透
過水側の圧力差によって原水7の一部が分離膜2を透過
する。この透過水8が透過水スペーサ3に沿って集水管
5の内部に流れ込み、集水管5の端部から排出される。
一方、分離膜2を透過しなかった残りの原水7aは、ス
パイラル型膜エレメント1の他方の端面側から排出され
る。
【0056】集水管5の端部から排出された透過水8
は、図2に示すように、透過水出口14から配管28を
通して圧力容器10の外部へ取り出される。一方、スパ
イラル型膜エレメント1の他方の端面側から排出された
原水7aは、第2の液室19に導出される。この場合、
原水出口15に接続された配管27のバルブ30cおよ
び配管27aのバルブ30dを閉じているため、スパイ
ラル型膜エレメント1における分離膜2の透過が促進さ
れて全量濾過が行われる。
【0057】供給される原水7が汚染物質の剥離作用ま
たは殺菌作用を有する薬品を含んでもよい。例えば、濃
度1〜10000ppmの次亜塩素酸ナトリウムを含む
原水7、濃度0.1〜10ppmのクロラミンを含む原
水7、濃度10〜10000ppmの過酸化水素を含む
原水7、硫酸を含むpH1〜3の原水7、塩酸を含むp
H1〜3の原水7、水酸化ナトリウムを含むpH10〜
13の原水7、濃度10〜10000ppmの過酢酸を
含む原水7、濃度0.1〜50%のイソプロピルアルコ
ールを含む原水7、濃度0.2〜2%のクエン酸を含む
原水7または濃度0.2〜2%のシュウ酸を含む原水7
をスパイラル型膜モジュール100に供給する。この場
合、スパイラル型膜エレメント1の膜面に付着した汚染
物質を剥離させ、汚染物質の堆積を抑制することが可能
になるとともに、膜面における微生物の繁殖を抑制する
ことが可能になる。それにより、スパイラル型膜モジュ
ール100において長期にわたって安定した性能が得ら
れる。
【0058】上記のような濾過過程で、原水中に含まれ
る懸濁物質、コロイド性物質または溶存性物質が汚染物
質としてスパイラル型膜エレメント1の分離膜2の膜面
に堆積する。特に、全量濾過においては分離膜2の膜面
に汚染物質が堆積しやすい。このような汚染物質の堆積
は水の透過速度の低下を引き起こすため、以下に示す洗
浄を行って汚染物質を除去する。
【0059】図3に示すように、洗浄時には、まず配管
25のバルブ30a、配管28のバルブ30eおよび配
管27aのバルブ30dを閉じるとともに、配管26の
バルブ30b、配管29のバルブ30fおよび配管27
のバルブ30cを開き、逆流洗浄を行う。
【0060】逆流洗浄時には、配管29および配管28
を通して洗浄水21が透過水出口14から集水管5の開
口端に供給され、洗浄水21が集水管5の内部に導入さ
れる。なお、洗浄水21としては、例えば透過水を用い
る。集水管5の内部に導入された洗浄水21は、集水管
5の外周面から分離膜2の内部へ導出され、濾過時と逆
方向に分離膜2を透過する。この際に、分離膜2の膜面
に堆積した汚染物質が分離膜2から剥離する。スパイラ
ル型膜エレメント1の外周面は外装材で被覆されている
ので、分離膜2を透過した洗浄水21は、原水スペーサ
6に沿ってスパイラル型膜エレメント1の内部を軸方向
に流れ、スパイラル型膜エレメント1の両端部から第1
の液室18および第2の液室19に排出される。さらに
洗浄水21は、原水入口13および原水出口15から配
管26および配管27を通してそれぞれ外部へ取り出さ
れる。
【0061】この場合、分離膜2に0.05〜0.3M
Paの背圧が加わるように透過水出口14側の圧力、原
水入口13側の圧力および原水出口15側の圧力を設定
する。それにより、短時間に必要量の洗浄水21を流す
ことができ、分離膜2の膜面に堆積した汚染物質を効果
的に剥離させることが可能になる。また、剥離した汚染
物質がスパイラル型膜エレメント1の端部から排出され
るまでの間に原水スペーサ6に捕捉されるのを抑制し、
汚染物質を効果的に除去することが可能となる。
【0062】なお、本例においては原水入口13から取
り出された洗浄水21の全量を排水として系外へ排出し
ているが、この洗浄水21の一部を排水として系外へ排
出するとともに、一部を原水7として再利用してもよ
い。例えば、配管26のバルブ30bの下流側にさらに
配管を設けるとともにこの配置を原水タンク500に接
続することにより、洗浄水21の一部を原水タンク50
0に戻してもよい。
【0063】また、本例においては原水出口15から取
り出された洗浄水21の全量を排水として系外へ排出し
ているが、この洗浄水21の一部を排水として系外へ排
出するとともに、一部を原水7として再利用してもよ
い。例えば、配管27のバルブ30cを開くとともに配
管27aのバルブ30dを開き、洗浄水21の一部を配
管27aを通して原水タンク500に戻してもよい。
【0064】また、図3の例では、逆流洗浄時にスパイ
ラル型膜エレメント1の両端部から洗浄水21が排出さ
れ、それぞれ原水入口13および原水出口15から配管
26および配管27を通して外部に取り出されている
が、洗浄水21がスパイラル型膜エレメント1の一端部
から第1の液室18に排出され、原水入口13から配管
26を通して外部に取り出されるように透過水出口14
側の圧力および原水入口13側の圧力を設定してもよ
い。この場合、配管27のバルブ30cを閉じ、原水出
口15を閉じておく。あるいは、洗浄水21がスパイラ
ル型膜エレメント1の他端部から第2の液室19に排出
され、原水出口15から配管27を通して外部に取り出
されるように透過水出口14側の圧力および原水出口1
5側の圧力を設定してもよい。この場合、配管26のバ
ルブ30bを閉じ、原水入口13を閉じておく。
【0065】上記のようにして逆流洗浄を行った後、配
管26のバルブ30bおよび配管29のバルブ30fを
閉じるとともに配管25のバルブ30aを開く。それに
より、原水タンク500から取水された原水31が配管
25を通して原水入口13から圧力容器10内に供給さ
れ、第1の液室18に導入される。原水31は、スパイ
ラル型膜エレメント1の一端部から内部に供給され、原
水スペーサ6に沿ってスパイラル型膜エレメント1の内
部を軸方向に流れた後、他端部から排出される。それに
より、分離膜2から剥離した汚染物質が原水31ととも
にスパイラル型膜エレメント1の一端部から他端部へ押
し流され、スパイラル型膜エレメント1の内部に残存す
る洗浄水21とともにスパイラル型膜エレメント1の他
端部から第2の液室19に排出される。さらに、汚染物
質は原水31とともに原水出口15から配管27を通し
て圧力容器10の外部へ取り出される。
【0066】このように、逆流洗浄後に濾過時の原水の
供給方向と同方向に原水31を流すフラッシングを行う
ことにより、スパイラル型膜エレメント1内で分離膜2
から剥離した汚染物質を系外に速やかに排出することが
できる。それにより、分離膜2から剥離した汚染物質が
再び分離膜2に付着することを防止することができる。
【0067】上記のような洗浄時の運転方法によれば、
濾過時に分離膜2に堆積した汚染物質を効果的に除去す
ることが可能となるため、膜面に汚染物質が堆積しやす
い全量濾過においても、長期間にわたって透過流束の低
下を生じることなく安定して運転を行うことが可能とな
る。
【0068】なお、本例においては逆流洗浄後に原水3
1を軸方向に流すフラッシングを行っているが、逆流洗
浄前に原水31を軸方向に流すフラッシングを行っても
よい。この洗浄方法によれば、スパイラル型膜エレメン
ト1の膜面に捕捉された汚染物質のほとんどがフラッシ
ングにより除去され、さらに洗浄水21を導入すること
により、スパイラル型膜エレメント1の膜面に残存する
汚染物質を除去することができる。したがって、この場
合においても、上記の逆流洗浄と同様の効果が得られ
る。
【0069】あるいは、逆流洗浄と並行して原水31を
軸方向に流すフラッシングを行ってもよい。例えば上記
において、洗浄時に配管25,26,27,29のバル
ブ30a,30b,30c,30fを同時に開き、透過
側から洗浄水21を供給するとともに原水側から原水3
1を供給してもよい。この場合、上記のように逆流洗浄
後に原水31を流す場合に得られる効果と同様の効果が
得られる。
【0070】また、本例においては原水31を原水入口
13から供給して原水出口15から取り出しているが、
原水を原水出口15から供給して原水入口13から取り
出し、スパイラル型膜エレメント1の内部において濾過
時の原水の供給方向と逆方向に原水を流してもよい。こ
の場合、上記のように濾過時の原水の供給方向と同方向
に原水31を流す場合に得られる効果と同様の効果が得
られる。
【0071】なお、濾過時の原水の供給方向と同方向に
原水を流す場合においては、特にスパイラル型膜エレメ
ント1の第2の液室19に近い側に堆積した汚染物質を
容易に除去して排出することが可能である。これに対
し、濾過時の原水の供給方向と逆方向に原水を流す場合
においては、特にスパイラル型膜エレメント1の第1の
液室18に近い側に堆積した汚染物質を容易に除去して
排出することが可能である。
【0072】また、濾過時の原水の供給方向と同方向お
よび逆方向に順に原水を流してもよい。この場合、スパ
イラル型膜エレメント1の全体に分布した汚染物質を均
一に除去して排出することが可能となる。
【0073】また、本例においては原水出口15から取
り出された原水31の全量を排水として系外へ排出して
いるが、原水31の一部を排水として系外へ排出すると
ともに、一部を原水として再利用してもよい。例えば上
記において、配管27のバルブ30cを開くとともに配
管27aのバルブ30dを開き、原水31の一部を配管
27aを通して原水タンク500に戻してもよい。
【0074】以上のように、図2および図3に示す本例
の運転方法によれば、スパイラル型膜エレメント1の膜
面に堆積した汚染物質を充分に除去することができるた
め、図1のスパイラル型膜モジュール100において高
い透過流束を維持しつつ安定して全量濾過を行い、効率
よく透過水8を得ることが可能となる。この場合、全量
濾過が行われるので、原水7を供給するポンプに大きな
ものを用いる必要がなく、システムの規模を小さくする
ことが可能となる。それにより、システムコストが低減
される。
【0075】上記の逆流洗浄においては、洗浄水21と
して透過水を用いているが、透過水以外に、透過水と同
程度またはそれ以上に汚染物質が除去された水(以下、
透過水相当水と呼ぶ)を洗浄水21として用いてもよ
い。例えば純水、精製水、イオン交換水、水道水等の透
過水相当水を洗浄水21として用いることができる。
【0076】さらに、洗浄水21として用いる透過水ま
たは透過水相当水が、汚染物質の剥離作用または殺菌作
用を有する薬品を含んでもよい。例えば、逆流洗浄時に
おいて、濃度1〜10000ppmの次亜塩素酸ナトリ
ウムを含む透過水または透過水相当水、濃度0.1〜1
0ppmのクロラミンを含む透過水または透過水相当
水、濃度1〜10000ppmの過酸化水素を含む透過
水または透過水相当水、硫酸を含むpH1〜3の透過水
または透過水相当水、塩酸を含むpH1〜3の透過水ま
たは透過水相当水、水酸化ナトリウムを含むpH10〜
13の透過水または透過水相当水、濃度10〜1000
0ppmの過酢酸を含む透過水または透過水相当水、濃
度0.1〜50%のイソプロピルアルコールを含む透過
水または透過水相当水、濃度0.2〜2%のクエン酸を
含む透過水または透過水相当水または濃度0.2〜2%
のシュウ酸を含む透過水または透過水相当水を洗浄水2
1として用いる。この場合、スパイラル型膜エレメント
1の膜面に付着した汚染物質の除去を効果的に行うこと
が可能になるとともに、膜面における微生物の繁殖を抑
制することが可能になる。
【0077】さらに、逆流洗浄以外の洗浄方法として、
洗浄水として透過水または前述の透過水相当水を圧力容
器10内に封入し、スパイラル型膜エレメント1を透過
水または透過水相当水に浸漬してもよい(透過水浸
漬)。この場合、配管25のバルブ30a、配管26の
バルブ30b、配管27のバルブ30c、配管27aの
バルブ30dおよび配管28のバルブ30eを閉じると
ともに配管29のバルブ30fを開き、配管29,28
を通して透過水側から集水管5の内部に透過水または透
過水相当水を供給する。あるいは、配管25のバルブ3
0aを開くとともに配管26のバルブ30b、配管27
のバルブ30c、配管27aのバルブ30d、配管28
のバルブ30eおよび配管29のバルブ30fを閉じ、
配管25を通して原水側から圧力容器10の内部に透過
水または透過水相当水を供給する。このように、透過水
側または原水側から透過水または透過水相当水を供給
し、圧力容器10内の原水を透過水または透過水相当水
で置換する。その後、圧力容器10内に透過水または透
過水相当水を封入した状態で所定時間保持する。
【0078】透過水または透過水相当水が封入されたス
パイラル型膜モジュール100においては、スパイラル
型膜エレメント1の分離膜の原水側の圧力と透過水側の
圧力とがほぼ大気圧に保持されており、原水側および透
過水側において液の流れが形成されない。このような透
過水または透過水相当水の封入により、スパイラル型膜
エレメント1の膜面に付着した汚染物質を効果的に剥離
させることが可能となる。
【0079】また、上記の透過水浸漬以外に、洗浄水と
して前述の汚染物質の剥離作用または殺菌作用を有する
薬品を含む透過水または透過水相当水を透過水側または
原水側から圧力容器10内に供給し、これにスパイラル
型膜エレメント1を浸漬してもよい(薬液浸漬)。この
場合、透過水浸漬の場合と同様の方法により、薬品を含
む透過水または透過水相当水を透過水側または原水側か
ら供給し、圧力容器10内を薬品を含む透過水または透
過水相当水で置換する。その後、薬品を含む透過水また
は透過水相当水を圧力容器10内に封入して所定時間保
持する。このような薬液浸漬により、スパイラル型膜エ
レメント1の膜面に付着した汚染物質の除去をより効果
的に行うことが可能になるとともに、膜面における微生
物の繁殖をより効果的に抑制することが可能となる。
【0080】特に、汚染物質を多く含む濁質の高い原水
7を全量濾過する場合においては、原水7中の濁質成分
(汚染物質)がスパイラル型膜エレメント1の一端面に
おいて大量に捕捉されて堆積する。また、一端面に捕捉
されなかった汚染物質が分離膜2上に堆積する。このた
め、薬品を含まない透過水または透過水相当水を洗浄水
として用いた逆流洗浄では、汚染物質を完全に除去する
ことが困難である。このような場合において、上記の薬
液浸漬を行うことにより、堆積した汚染物質が剥離しや
すくなり、効果的に洗浄を行うことが可能になる。
【0081】上記において説明したスパイラル型膜モジ
ュール100は、以下に示す処理システムに用いられ
る。
【0082】図4は本発明の一実施の形態における処理
システムを示す模式的な構成図である。
【0083】図4に示す処理システムは、図1に示した
スパイラル型膜モジュール100、配管25〜27,2
7a,28,29およびバルブ30a〜30fを備えた
2つのユニット151,152を並列に接続してなる。
ユニット151のスパイラル型膜モジュール100の原
水入口13(図1)に接続された配管25と、ユニット
152のスパイラル型膜モジュール100の原水入口1
3(図1)に接続された配管25とは、バルブ30aの
上流側において連結されており、さらに原水加圧ポンプ
101に接続されている。さらに、配管25の原水加圧
ポンプ101の下流側には、薬品注入ポンプおよび薬品
貯溜槽を備えた薬品注入装置105が設けられている。
また、ユニット151のスパイラル型膜モジュール10
0の透過水出口14(図1)に接続された配管28と、
ユニット152のスパイラル型膜モジュール100の透
過水出口14(図1)に接続された配管28とは、バル
ブ30eの下流側において連結されている。連結された
配管28にはさらに配管23が接続されており、配管2
3は洗浄用透過水タンク104に接続されている。洗浄
用透過水タンク104は、配管29を通して洗浄水加圧
ポンプ102に接続される。配管29には、薬品注入ポ
ンプおよび薬品貯溜槽を備えた薬品注入装置103が設
けられ、さらに各ユニット151,152の配管28の
バルブ30e上流側において配管28に接続されてい
る。
【0084】各ユニット151,152の各バルブ30
a〜30fは自動バルブである。バルブ30a〜30f
の各々の開閉操作はタイマ(図示せず)により制御され
ており、所定時間間隔ごとに所定時間ずつ開くように設
定されている。
【0085】薬品注入装置103,105の薬品貯溜槽
には、汚染物質の剥離作用または殺菌作用を有する薬
品、例えば次亜塩素酸ナトリウム、クロラミン、過酸化
水素、硫酸、塩酸、水酸化ナトリウム、過酢酸、イソプ
ロピルアルコール、クエン酸、シュウ酸等が貯溜されて
いる。
【0086】上記の処理システムにおいては、ユニット
152の洗浄時にユニット151の濾過運転を行い、ユ
ニット151の洗浄時にユニット152の濾過運転を行
う。
【0087】以下において、処理システムの運転方法に
ついて説明する。処理システムの運転時においては、ま
ず、ユニット151の配管25のバルブ30aおよび配
管28のバルブ30eを開き、配管26のバルブ30
b、配管27のバルブ30c、配管27aのバルブ30
dおよび配管29のバルブ30fを閉じる。それによ
り、原水加圧ポンプ101により加圧された原水51
が、配管25を通してユニット151のスパイラル型膜
モジュール100に供給され、全量濾過が行われる。な
お、スパイラル型膜モジュール100の濾過運転方法の
詳細については、図2において前述した通りである。こ
の場合、得られた透過水52aの一部は配管23を通し
て洗浄用透過水タンク104に導出され、ここに貯溜さ
れる。一方、残りの透過水52aは配管28を通して外
部へ取り出される。
【0088】上記の濾過運転においては、原水51が配
管25を流れる過程において、薬品注入装置105によ
り、原水51に汚染物質の剥離作用または殺菌作用を有
する薬品が注入される。この場合、例えば図2において
前述した薬品を含む原水51がスパイラル型膜モジュー
ル100に供給される。それにより、スパイラル型膜エ
レメント1の膜面に付着した汚染物質を剥離させ、汚染
物質の堆積を抑制することが可能になる。また、膜面に
おける微生物の繁殖を抑制することも可能になる。した
がって、スパイラル型膜エレメント1において、長期に
わたってより安定した性能が得られる。
【0089】上記のユニット151の濾過運転時におい
て、ユニット152の配管25のバルブ30a、配管2
8のバルブ30e、配管27のバルブ30cおよび配管
27aのバルブ30dを閉じ、配管26のバルブ30b
および配管29のバルブ30fを開く。それにより、洗
浄用透過水タンク104から取水され洗浄水加圧ポンプ
102により加圧された透過水52bが、配管29を通
してユニット152のスパイラル型膜モジュール100
に洗浄水として供給され、逆流洗浄が行われる。逆流洗
浄後、配管26のバルブ30bおよび配管29のバルブ
30fを閉じるとともに配管25のバルブ30aおよび
配管27のバルブ30cを開き、配管25を通して原水
51bをユニット152のスパイラル型膜モジュール1
00に供給してフラッシングを行う。なお、上記の逆流
洗浄およびフラッシングの詳細については、図3におい
て前述した通りである。
【0090】なお、逆流洗浄に使用する透過水52b
に、汚染物質の剥離作用または殺菌作用を有する薬品を
注入してもよい。この場合、透過水52bが配管29を
流れる過程において薬品注入装置103により薬品が注
入され、例えば図3において前述した薬品を含む透過水
52bが洗浄水としてスパイラル型膜モジュール100
に供給される。それにより、逆流洗浄時において、より
効果的にスパイラル型膜エレメント1の洗浄を行うこと
が可能となる。
【0091】上記のフラッシングの後、ユニット152
の配管25のバルブ30aおよび配管27のバルブ30
cを閉じるとともに配管29のバルブ30fを開き、配
管29を通して再び透過水52bをスパイラル型膜モジ
ュール100に供給する。このとき、透過水52bが配
管29を流れる過程において、薬品注入装置103によ
り、汚染物質の剥離作用または殺菌作用を有する薬品を
透過水52bに注入する。この場合、洗浄水として、例
えば図3において前述した薬品を含む透過水52bが透
過水側からスパイラル型膜モジュール100に供給され
る。その後、配管29のバルブ30fを閉じてスパイラ
ル型膜モジュール100内に薬品を含む透過水52bを
封入し、スパイラル型膜エレメント1の薬液浸漬を行
う。なお、上記の薬液浸漬の詳細については、図3にお
いて前述した通りである。
【0092】以上のような逆流洗浄および薬液浸漬によ
り、ユニット152のスパイラル型膜モジュール100
においては、汚染物質の付着により低下したスパイラル
型膜エレメント1の膜機能が回復する。
【0093】上記のユニット151の濾過運転およびユ
ニット152の洗浄を所定時間行った後、ユニット15
1の配管25のバルブ30aおよび配管28のバルブ3
0eを閉じ、配管26のバルブ30bおよび配管29の
バルブ30fを開くとともに、ユニット152の配管2
5のバルブ30aおよび配管28のバルブ30eを開
く。それにより、洗浄用透過水タンク104から取水さ
れ洗浄水加圧ポンプ102により加圧された透過水52
bが、洗浄水として配管29を通してユニット151の
スパイラル型膜モジュール100に供給される。一方、
原水加圧ポンプ101により加圧されるとともに薬品注
入装置105により薬品が注入された原水51が、配管
25を通してユニット152のスパイラル型膜モジュー
ル100に供給される。したがって、ユニット151に
おいて濾過運転が行われるとともにユニット152にお
いて洗浄が行われる上記の場合とは逆に、ユニット15
1において洗浄が行われ、ユニット152において濾過
運転が行われる。なお、この場合のユニット151の洗
浄時においては、上記のユニット152の洗浄方法と同
様の方法により、逆流洗浄、フラッシングおよび薬液浸
漬が行われる。それにより、ユニット151において、
汚染物質の付着により低下したスパイラル型膜エレメン
ト1の膜機能が回復する。
【0094】以上のようにして、ユニット151の洗浄
およびユニット152の濾過運転を行った後、再び前述
の方法により、ユニット151の濾過運転およびユニッ
ト152の洗浄を行う。
【0095】上記の処理システムにおいては、タイマに
よりユニット151,152の各バルブ30a〜30f
の開閉操作を制御し、所定時間間隔ごとに原水51およ
び透過水52bを供給する配管を切り換え、一方のユニ
ットの洗浄時に他方のユニットの濾過運転を行う。この
ような処理システムにおいては、連続的に濾過運転を行
うことが可能になるため、効率がよく生産性の高い運転
を行うことが可能となる。また、各ユニット151,1
52のスパイラル型膜エレメント1を順次洗浄でき、洗
浄により膜機能が回復したスパイラル型膜エレメント1
を用いて常に濾過運転を行うことが可能となるため、信
頼性が高く安定した運転を行うことが可能となる。した
がって、極めて実用的かつ有用なシステムが実現され
る。
【0096】上記の洗浄時においては、逆流洗浄および
薬液浸漬を順に行っているが、逆流洗浄および薬液浸漬
の組み合わせの順番はこれに限定されるものではなく、
また、逆流洗浄および薬液浸漬の回数もこれに限定され
るものではない。例えば、洗浄時に薬液浸漬および逆流
洗浄をこの順に行ってもよく、薬液浸漬の前後に逆流洗
浄を行ってもよく、あるいは薬液浸漬のみを行ってもよ
い。
【0097】さらに、薬液浸漬の代わりに、図3におい
て前述した透過水浸漬を行ってもよい。この場合、洗浄
水として配管29を通して透過水52bを透過水側から
スパイラル型膜モジュール100に供給し、透過水52
bをスパイラル型膜モジュール100内に封入してスパ
イラル型膜エレメント1を浸漬する。それにより、スパ
イラル型膜エレメント1の膜面に付着した汚染物質を効
果的に剥離させることが可能となる。
【0098】上記の薬液浸漬および透過水浸漬において
は、スパイラル型膜モジュール100の透過水出口14
(図1)に接続された配管28を通して透過水側から洗
浄水を供給しているが、スパイラル型膜モジュール10
0の原水入口13(図1)に接続された配管25を通し
て原水側から洗浄水を供給してもよい。なお、原水側か
ら洗浄水を供給して薬液浸漬を行う場合においては、薬
品注入装置105を用いて薬品注入を行ってもよい。
【0099】上記の処理システムにおいて、濾過運転を
行う時間は3分間以上とすることが好ましい。濾過運転
時間が3分間より短い場合、逆流洗浄等の頻度が多くな
るため、濾過効率が低下する。
【0100】また、逆流洗浄を行う時間は10秒間以
上、最大5分までとすることが好ましい。逆流洗浄時間
が10秒間より短い場合、スパイラル型膜エレメント1
の膜面等に付着した汚染物質を十分剥離させることがで
きない。一般に、逆流洗浄時間は2〜3分である。
【0101】また、薬液浸漬を行う時間は10分間以上
とすることが好ましい。薬液浸漬時間が10分間より短
い場合、スパイラル型膜エレメント1の膜面等に付着し
た汚染物質を十分剥離させることが困難であるととも
に、膜面等における微生物等の繁殖を十分抑制すること
が困難である。
【0102】また、透過水浸漬を行う時間は3分間以上
とすることが好ましい。透過水浸漬時間が3分間より短
い場合、スパイラル型膜エレメント1の膜面等に付着し
た汚染物質を十分剥離させることが困難である。
【0103】したがって、以上の条件を満たすようにタ
イマの時間設定を行い、各ユニット151,152の各
バルブ30a〜30fの開閉操作を制御する。
【0104】上記の処理システムにおいては、洗浄時に
おいて薬品を含む透過水52bをスパイラル型膜モジュ
ール100に供給する際、薬品注入装置103を用いて
透過水52bに薬品を注入しているが、洗浄用透過水タ
ンク104内の透過水52bに直接薬品を注入し、所定
の濃度の薬品を含む洗浄水を予め調製してもよい。この
場合、洗浄水の薬品濃度を正確に制御することができ
る。
【0105】また、上記の逆流洗浄、薬液浸漬および透
過水浸漬においては、洗浄水に透過水52bを用いてい
るが、純水、精製水、イオン交換水、水道水等の透過水
相当水を透過水52bの代わりに用いてもよい。
【0106】洗浄水用タンクに透過水相当水を貯溜し、
洗浄水用タンクから取水した透過水相当水を、配管28
を通してスパイラル型膜モジュール100の透過水側か
ら供給してもよく、あるいは配管25を通してスパイラ
ル型膜モジュール100の原水側から供給してもよい。
また、洗浄水用タンク内に貯溜された透過水相当水に直
接薬品を注入し、所定の濃度の薬品を含む洗浄水を予め
調製してもよい。
【0107】なお、上記の処理システムにおいては、洗
浄時の逆流洗浄とは別に、各ユニット151,152の
濾過運転中にタイマ等により定期的に逆流洗浄が行われ
る。この場合、洗浄中の一方のユニットのスパイラル型
膜モジュールの逆流洗浄時または浸漬時に、濾過運転中
の他方のユニットのスパイラル型膜モジュールの逆流洗
浄が行われる可能性がある。しかしながら、濾過運転中
における逆流洗浄は前述のように時間が短いため、処理
システムにおける濾過運転の連続性にほとんど影響はな
い。
【0108】また、上記の処理システムにおいては、ユ
ニット151とユニット152とで濾過運転と洗浄とを
交互に行っているが、ユニット151,152のうちの
一方の洗浄時を除いて、ユニット151,152の濾過
運転を並行して行ってもよい。この場合においては、少
なくとも一方のユニットにおいて濾過運転が行われるよ
うにタイマの時間設定を行う。なお、両方のユニット1
51,152において濾過運転を並行して行う場合にお
いては、濾過運転中の逆流洗浄が同時に行われないよう
に設定を行う。
【0109】上記の処理システムにおいては、ユニット
151,152に共通の原水加圧ポンプ101、洗浄水
加圧ポンプ102および薬品注入装置103,105を
設けているが、各ユニット151,152ごとに原水加
圧ポンプ101、洗浄水加圧ポンプ102および薬品注
入装置103,105を設けてもよい。
【0110】また、上記においては、タイマによりユニ
ット151,152の各バルブ30a〜30fの開閉操
作を制御し、所定時間間隔ごとに濾過運転と洗浄との切
り換えを行っているが、濾過運転時におけるスパイラル
型膜モジュール100のスパイラル型膜エレメント1
(図2)の汚染の状態に応じて各バルブ30a〜30f
の開閉操作を制御し、配管を切り換えて洗浄を行っても
よい。
【0111】例えば、スパイラル型膜モジュール100
の濾過運転時における原水51の供給流量、原水51の
供給圧力、透過水52aの流量、透過水側の配管28内
の圧力または原水供給側と透過水取り出し側との差圧に
応じて各ユニット151,152の各バルブ30a〜3
0fの開閉操作を制御し、濾過運転から洗浄に切り換え
る。
【0112】スパイラル型膜モジュール100において
は、濾過運転に伴いスパイラル型膜エレメント1の膜面
に原水51中の汚染物質が堆積する。濾過運転時におい
ては、前述のように定期的に逆流洗浄を行うが、連続運
転により次第に汚染物質が堆積する。このため、濾過運
転時における逆流洗浄では汚染物質を除去するのが困難
となる。スパイラル型膜エレメント1の汚染が進むと、
スパイラル型膜モジュール100の濾過運転時における
原水51の供給流量、原水51の供給圧力、透過水52
aの流量、透過水側の配管28内の圧力または原水供給
側と透過水取り出し側との差圧が変化する。したがっ
て、このような変化に応じて各バルブ30a〜30fの
開閉操作を制御し、濾過運転から洗浄に切り換えること
により、洗浄を効率よく行うことができる。それによ
り、濾過効率および信頼性の高い安定した処理システム
が実現される。
【0113】また、上記においては2台のユニット15
1,152から構成される処理システムについて説明し
たが、処理システムは3台以上のユニットから構成され
てもよい。3台以上の複数のユニットから構成される処
理システムにおいては、少なくとも1台のユニットにお
いて濾過運転を行い、残りのユニットにおいて洗浄を行
う。洗浄時においては、逆流洗浄、薬液浸漬および透過
水浸漬のいずれを行ってもよい。逆流洗浄、薬液浸漬お
よび透過水浸漬を単独で行ってもよく、あるいは、これ
らを任意に組み合わせて行ってもよい。なお、各ユニッ
トにおける濾過運転、逆流洗浄、薬液浸漬および透過水
浸漬の詳細については、図4に示す処理システムにおい
て前述した通りである。
【0114】図5は図1のスパイラル型膜モジュールの
運転方法の他の例を示す模式的断面図である。図5は濾
過時の運転方法を示しており、本例においても図1のス
パイラル型膜モジュール100を用いる。なお、本例に
おける洗浄時の運転方法は、前述の図3の運転方法と同
様である。
【0115】図5に示すように、濾過時には、配管25
のバルブ30a、配管28のバルブ30eおよび配管2
7aのバルブ30dを開くとともに、配管26のバルブ
30b、配管27のバルブ30cおよび配管29のバル
ブ30fを閉じる。
【0116】この場合、図2の例と同様、原水タンク5
00から取水された原水7は、配管25を通して原水入
口13から圧力容器10の第1の液室18に導入され
る。さらに、原水7はスパイラル型膜エレメント1の一
端部からスパイラル型膜エレメント1の内部に供給され
る。
【0117】図6に示すように、スパイラル型膜エレメ
ント1において、一部の原水は分離膜2を透過して集水
管5の内部に流れ込み、透過水8として集水管5の端部
から排出される。一方、分離膜2を透過しなかった残り
の原水7aは、スパイラル型膜エレメント1の他方の端
面側から排出される。
【0118】集水管5の端部から排出された透過水8
は、図5に示すように、透過水出口14から配管28を
通して圧力容器10の外部へ取り出される。一方、スパ
イラル型膜エレメント1の他方の端面側から排出された
原水7aは、第2の液室19に導出された後、原水出口
15から配管27aを通して外部へ取り出され、原水タ
ンク500に戻される。このように、本例においては、
一部の原水7aを原水出口15から外部に取り出しつつ
スパイラル型膜モジュールにおいて濾過を行う。それに
より、スパイラル型膜エレメント1の外周面と圧力容器
10の内周面との間の空隙における液の滞溜を抑制する
ことが可能になる。また、スパイラル型膜エレメント1
の内部において、一端部から他端部に向かう軸方向の原
水の流れが形成されるため、原水中の汚染物質の沈降を
抑制しつつ、汚染物質の一部を原水7aとともに圧力容
器10の外部に排出することが可能となる。
【0119】なお、上記においては常時バルブ30dを
開いて原水7aを外部に取り出しているが、間欠的にバ
ルブ30dを開いて原水7aを取り出してもよい。この
場合においても、常時原水7aを取り出す場合と同様、
分離膜2に汚染物質が付着するのを抑制することが可能
となる。
【0120】また、上記においては圧力容器の外部に取
り出した原水7aの全量を原水タンク500に戻してい
るが、取り出した原水7aの一部を系外へ排出してもよ
い。例えば、バルブ30dを開くとともにバルブ30c
を開き、配管27を通して原水7aの一部を系外へ排出
してもよい。
【0121】本例においても、洗浄時には、図3に示す
洗浄時の運転方法により高い背圧で逆流洗浄を行うとと
もに原水31の導入を行う。それにより、濾過時に分離
膜2に堆積した汚染物質を効果的に除去することが可能
となる。
【0122】以上のように、本例における運転方法によ
れば、膜面に堆積した汚染物質の除去を充分に行うこと
ができるため、長期間にわたって透過流束の低下を生じ
ることなく安定して運転を行うことが可能となる。
【0123】特に、本例においては、図5に示すように
濾過時に一部の原水7aを圧力容器10の外部に取り出
すことにより、原水中の汚染物質の膜面への沈降を抑制
しつつ汚染物質の一部を原水7aとともに圧力容器10
の外部に排出することが可能となるため、より安定した
濾過運転を行うことが可能となる。この場合、原水出口
15から外部へ取り出した原水7aを配管27aを通し
て循環させるため、高い回収率で透過水8を得ることが
可能である。また、原水7を供給するポンプに大きなも
のを用いる必要がなく、システムの規模を小さくするこ
とが可能となる。それにより、システムコストが低減さ
れる。
【0124】図5に示すスパイラル型膜モジュール10
0の運転方法においても、図2において前述したよう
に、供給される原水7が汚染物質の剥離作用または殺菌
作用を有する薬品を含んでもよい。また、汚染物質の剥
離作用または殺菌作用を有する薬品を含む透過水を洗浄
水として逆流洗浄に用いてもよい。さらに、洗浄時に、
透過水側または原水側から透過水を洗浄水として圧力容
器10内に供給するとともに封入し、スパイラル型膜エ
レメント1を浸漬してもよい(透過水浸漬)。あるい
は、透過水側または原水側から汚染物質の剥離作用また
は殺菌作用を有する薬品が注入された透過水を洗浄水と
して圧力容器10内に供給して封入し、スパイラル型膜
エレメント1を浸漬してもよい(薬液浸漬)。さらに、
逆流洗浄、薬液浸漬または透過水浸漬において、透過水
の代わりに、純水、精製水、イオン交換水、水道水等を
用いてもよい。この場合においても、図3において前述
した効果と同様の効果が得られる。
【0125】なお、上記においては、1本のスパイラル
型膜エレメントを備えたスパイラル型膜モジュールの運
転を行う場合について説明したが、本発明に係る運転方
法は、複数のスパイラル型膜エレメントを備えたスパイ
ラル型膜モジュールにおいても適用可能である。
【0126】図7は本発明に係る処理システムに用いら
れるスパイラル型膜モジュールの他の例を示す模式的断
面図である。
【0127】図7に示すように、本例のスパイラル型膜
モジュールは、圧力容器110内に複数のスパイラル型
膜エレメント1が収容されてなる。圧力容器110は、
筒形ケース111および1対の端板120a,120b
により構成される。筒形ケース111の底部には原水入
口130が形成され、上部には原水出口131が形成さ
れている。このように、圧力容器110はサイドエント
リ形状を有する。原水出口131はエアー抜きにも用い
られる。また、端板120a,120bの中央部には透
過水出口140が設けられている。
【0128】インターコネクタ116により集水管5が
直列に連結された複数のスパイラル型膜エレメント1が
筒形ケース111内に収容され、筒形ケース111の両
方の開口端がそれぞれ端板120a,120bで封止さ
れる。なお、ここでは図5のスパイラル型膜エレメント
1を用いている。両端部のスパイラル型膜エレメント1
の集水管5の一端部が、アダプタ115を介してそれぞ
れ端板120a,120bの透過水出口140に嵌合さ
れる。各スパイラル型膜エレメント1の外周面の一端部
近傍にはパッキン170が取り付けられており、このパ
ッキン170により、圧力容器110の内部空間が複数
の液室に分離される。
【0129】スパイラル型膜モジュールの原水入口13
0は、配管55を通して原水タンク500に接続されて
いる。配管55にはバルブ60aが介挿されており、さ
らに、このバルブ30aの下流側にバルブ60bが介挿
された配管56が接続されている。一方、原水出口13
1には、バルブ60cが介挿された配管57が接続され
ており、さらに、バルブ60dが介挿された配管57a
が配管57のバルブ60c上流側に接続されている。こ
の配管57aを介して原水出口131は原水タンク50
0に接続されている。端板120a側の透過水出口14
0には、バルブ60eが介挿された配管58aが接続さ
れており、このバルブ60eの上流側に、バルブ60g
が介挿された配管59aが接続されている。一方、端板
120b側の透過水出口140には、バルブ60fが介
挿された配管58bが接続されており、このバルブ60
fの上流側に、バルブ60hが介挿された配管59bが
接続されている。
【0130】スパイラル型膜モジュールの濾過時には、
配管55のバルブ60a、配管58aのバルブ60eお
よび配管58bのバルブ60fを開くとともに、配管5
6のバルブ60b、配管59aのバルブ60g、配管5
9bのバルブ60h、配管57のバルブ60cおよび配
管57aのバルブ60dを閉じる。
【0131】原水タンク500から取水された原水7
は、配管55を通して原水入口130から圧力容器11
0の内部に供給される。スパイラル型膜モジュール内に
おいて、原水入口130から供給された原水7は、端板
120a側の端部に位置するスパイラル型膜エレメント
1の一方の端面側からスパイラル型膜エレメント1の内
部に導入される。このスパイラル型膜エレメント1にお
いては、図6に示すように、一部の原水は分離膜2を透
過して集水管5の内部に流れ込み、透過水8として集水
管5の端部から排出される。一方、分離膜2を透過しな
かった残りの原水7aは、他方の端面側から排出され
る。この排出された原水7aは、後段のスパイラル型膜
エレメント1の一方の端面側からこのスパイラル型膜エ
レメント1の内部に導入され、前述と同様にして透過水
8および原水7aに分離される。このように、直列に連
結された複数のスパイラル型膜エレメント1の各々にお
いて膜分離が行われる。この場合、配管57のバルブ6
0cおよび配管57aのバルブ60dを閉じているた
め、図2の例と同様、各スパイラル型膜エレメント1に
おいて分離膜2の透過が促進されてスパイラル型膜モジ
ュールにおいて全量濾過が行われる。
【0132】上記の濾過過程で、原水中に含まれる汚染
物質が各スパイラル型膜エレメント1の分離膜2の膜面
に堆積する。特に、上記のように複数のスパイラル型膜
エレメント1を備えたスパイラル型膜モジュールにおい
て全量濾過を行うと、分離膜2の膜面に汚染物質が堆積
しやすい。このような汚染物質の堆積は水の透過速度の
低下を引き起こすため、以下に示す洗浄を行って汚染物
質を除去する。
【0133】洗浄時には、まず配管55のバルブ60
a、配管58aのバルブ60e、配管58bのバルブ6
0fおよび配管57aのバルブ60dを閉じるととも
に、配管56のバルブ60b、配管57のバルブ60
c、配管59aのバルブ60gおよび配管59bのバル
ブ60hを開き、逆流洗浄を行う。
【0134】逆流洗浄時、端板120a側においては、
配管59aおよび配管58aを通して洗浄水21が透過
水出口140から集水管5の一端部に供給される。ま
た、端板120b側においては、配管59bおよび配管
58bを通して洗浄水21が透過水出口140から集水
管5の他端部に供給される。このようにして、洗浄水2
1が集水管5の両端部から集水管5の内部に導入され
る。集水管5の内部に導入された洗浄水21は、各スパ
イラル型膜エレメント1において集水管5の外周面から
分離膜2の内部へ導出され、濾過時と逆方向に分離膜2
を透過する。この際に、分離膜2の膜面に堆積した汚染
物質が分離膜2から剥離する。分離膜2を透過した洗浄
水21は、原水スペーサ6に沿ってスパイラル型膜エレ
メント1の内部を軸方向に流れ、各スパイラル型膜エレ
メント1の両端部から排出される。この排出された洗浄
水21は、原水入口130および原水出口131から配
管56および配管57を通してそれぞれ外部へ取り出さ
れる。
【0135】この場合、各スパイラル型膜エレメント1
の分離膜2に0.05〜0.3MPaの背圧が加わるよ
うに透過水出口140側の圧力、原水入口130側の圧
力および原水出口131側の圧力を設定する。それによ
り、短時間に必要量の洗浄水21を流すことができ、分
離膜2の膜面に堆積した汚染物質を効果的に剥離させる
ことが可能になる。また、剥離した汚染物質が各スパイ
ラル型膜エレメント1の端部から排出されるまでの間に
原水スペーサ6に捕捉されるのを抑制し、汚染物質を効
果的に除去することが可能となる。
【0136】なお、本例においては原水入口130から
取り出された洗浄水21の全量を排水として系外へ排出
しているが、この洗浄水21の一部を排水として系外へ
排出するとともに、一部を原水7として再利用してもよ
い。例えば配管56のバルブ60bの下流側にさらに配
管を設けるとともにこの配置を原水タンク500に接続
することにより、洗浄水21の一部を原水タンク500
に戻してもよい。
【0137】また、本例においては原水出口131から
取り出された洗浄水21の全量を排水として系外へ排出
しているが、この洗浄水21の一部を排水として系外へ
排出するとともに、一部を原水7として再利用してもよ
い。例えば配管57のバルブ60cを開くとともに配管
57aのバルブ60dを開き、洗浄水21の一部を配管
57aを通して原水タンク500に戻してもよい。
【0138】また、図7の例では、逆流洗浄時に、洗浄
水21が原水入口130および原水出口131から配管
56および配管57を通して外部に取り出されている
が、洗浄水21が原水入口130から配管56を通して
外部に取り出されるように透過水出口140側の圧力お
よび原水入口130側の圧力を設定してもよい。この場
合、配管57のバルブ60cを閉じ、原水出口131を
閉じておく。あるいは、洗浄水21が原水出口131か
ら配管57を通して外部に取り出されるように透過水出
口140側の圧力および原水出口131側の圧力を設定
してもよい。この場合、配管56のバルブ60bを閉
じ、原水入口130を閉じておく。
【0139】上記のようにして逆流洗浄を行った後、配
管56のバルブ60b、配管59aのバルブ60gおよ
び配管59bのバルブ60hを閉じるとともに、配管5
5のバルブ60aを開く。それにより、原水タンク50
0から取水された原水31が配管55を通して原水入口
130から圧力容器110内に供給される。各スパイラ
ル型膜エレメント1において、原水31はスパイラル型
膜エレメント1の一端部から内部に導入され、原水スペ
ーサ6に沿ってスパイラル型膜エレメント1の内部を軸
方向に流れた後に他端部から排出される。それにより、
分離膜2から剥離した汚染物質が原水31によりスパイ
ラル型膜エレメント1の一端部から他端部へ押し流さ
れ、スパイラル型膜エレメント1の内部に残存する洗浄
水21とともにスパイラル型膜エレメント1の他端部か
ら排出される。さらに、汚染物質および洗浄水21は原
水31とともに原水出口131から配管57を通して圧
力容器10の外部へ取り出される。
【0140】このように、逆流洗浄後に濾過時の原水の
供給方向と同方向に原水31を流すフラッシングを行う
ことにより、各スパイラル型膜エレメント1内で分離膜
2から剥離した汚染物質を系外に速やかに排出すること
ができる。それにより、分離膜2から剥離した汚染物質
が再び分離膜2に付着することを防止することができ
る。
【0141】なお、本例においては逆流洗浄後に原水3
1を軸方向に流すフラッシングを行っているが、逆流洗
浄前に原水31を軸方向に流すフラッシングを行っても
よい。この洗浄方法によれば、スパイラル型膜エレメン
ト1の膜面に捕捉された汚染物質のほとんどがフラッシ
ングにより除去され、さらに洗浄水21を導入すること
により、スパイラル型膜エレメント1の膜面に残存する
汚染物質を除去することができる。したがって、この場
合においても、上記の逆流洗浄と同様の効果が得られ
る。
【0142】あるいは、逆流洗浄と並行して原水31を
軸方向に流してもよい。例えば上記において、洗浄時に
配管55,56,57,59a,59bのバルブ60
a,60b,60c,60g,60hを同時に開き、透
過側から洗浄水21を供給するとともに原水側から原水
31を供給してもよい。この場合、上記のように逆流洗
浄後に原水31を流す場合に得られる効果と同様の効果
が得られる。
【0143】また、本例においては原水31を原水入口
130から供給して原水出口131から取り出している
が、原水を原水出口131から供給して原水入口130
から取り出し、各スパイラル型膜エレメント1の内部に
おいて濾過時の原水の供給方向と逆方向に原水を流して
もよい。この場合、上記のように濾過時の原水の供給方
向と同方向に原水31を流す場合に得られる効果と同様
の効果が得られる。あるいは、濾過時の原水の供給方向
と同方向および逆方向に順に原水を流してもよい。この
場合、スパイラル型膜エレメント1の全体に分布した汚
染物質を均一に除去して排出することが可能となる。
【0144】また、本例においては原水出口131から
取り出された原水31の全量を排水として系外へ排出し
ているが、この原水31の一部を排水として系外へ排出
するとともに、一部を原水7として再利用してもよい。
例えば上記において、配管57のバルブ60cを開くと
ともに配管57aのバルブ60dを開き、原水31の一
部を配管57aを通して原水タンク500に戻してもよ
い。
【0145】上記のような洗浄時における運転方法によ
れば、濾過時に分離膜2に堆積した汚染物質を効果的に
除去することが可能となる。
【0146】以上のように、本例における運転方法によ
れば、膜面に堆積した汚染物質の除去を充分に行うこと
ができるため、汚染物質が膜面に堆積しやすい全量濾過
においても高い透過流束を維持しつつ安定して運転を行
い、効率よく透過水8を得ることが可能となる。この場
合、全量濾過が行われるので、原水7を供給するポンプ
に大きなものを用いる必要がなく、システムの規模を小
さくすることが可能となる。それにより、システムコス
トが低減される。
【0147】図7のスパイラル型膜モジュール100に
おいても、図1に示したスパイラル型膜モジュール10
0と同様、供給される原水7、または逆流洗浄時の洗浄
水21として用いられる透過水が、汚染物質の剥離作用
または殺菌作用を有する薬品を含んでもよい。また、洗
浄時に、透過水側または原水側から透過水を洗浄水とし
て圧力容器110内に供給するとともに封入し、各スパ
イラル型膜エレメント1を浸漬してもよい(透過水浸
漬)。あるいは、透過水側または原水側から薬品を含む
透過水を洗浄水として圧力容器110内に供給するとと
もに封入し、各スパイラル型膜エレメント1を浸漬して
もよい(薬液浸漬)。さらに、逆流洗浄、薬液浸漬また
は透過水浸漬において、透過水の代わりに純水、精製
水、イオン交換水、水道水等を用いてもよい。この場合
においても、図3において前述した効果と同様の効果が
得られる。
【0148】上記のスパイラル型膜モジュール100を
用いた処理システムの構成は、図4に示す透過水52a
を取り出すための配管28が原水入口側の透過水出口1
40にも設けられる点を除いて、図4に示す処理システ
ムの構成と同様である。すなわち、図7に示すスパイラ
ル型膜モジュール100を備えた複数のユニットが並列
に接続されて処理システムが構成される。このような処
理システムにおいては、図4の処理システムと同様、少
なくとも1つのユニットの洗浄時において残りのユニッ
トの濾過運転を行う。それにより、連続的に濾過運転を
行うことが可能になるとともに、洗浄により膜機能が回
復したスパイラル型膜エレメント1を有するモジュール
100を常に濾過運転に使用することが可能となる。し
たがって、極めて実用的かつ有用なシステムが実現され
る。
【0149】例えば、図7のスパイラル型膜モジュール
100の濾過時において、常時または間欠的に配管57
aのバルブ60dを開き、圧力容器110内に供給され
た原水7のうちスパイラル型膜エレメント1の分離膜2
を透過しなかった一部の原水7aを原水出口131から
配管57aを通して圧力容器110の外部に取り出し、
原水タンク500に戻してもよい。それにより、各スパ
イラル型膜エレメント1の外周部と圧力容器110の内
周面との間の空隙における液の滞溜を抑制することが可
能になる。また、各スパイラル型膜エレメント1の内部
において、一端部から他端部に向かう軸方向の原水の流
れが形成されるため、原水中の汚染物質の沈降を抑制し
つつ汚染物質の一部を原水7aとともに圧力容器の外部
に排出することが可能となる。
【0150】このような原水の一部を取り出しつつ濾過
を行う運転方法によれば、長時間にわたって透過流束の
低下を生じることなく、より安定して運転を行うことが
可能となる。この場合、外部へ取り出した原水7aを配
管57aを通して循環させるため、高い回収率で透過水
8を得ることが可能である。また、原水7を供給するポ
ンプに大きなものを用いる必要がなく、システムの規模
を小さくすることが可能となる。それにより、システム
コストが低減される。
【0151】図8は、図6のスパイラル型膜エレメント
に用いられる分離膜の断面図である。分離膜2は、多孔
性補強シート(多孔性シート材)2aの表面に実質的な
分離機能を有する透過性膜体2bが密着一体化されて形
成されている。
【0152】透過性膜体2bは、1種類のポリスルホン
系樹脂、あるいは2種類以上のポリスルホン系樹脂の混
合物、さらにはポリスルホン系樹脂とポリイミド、フッ
素含有ポリイミド樹脂等のポリマーとの共重合体、もし
くは混合物から形成される。
【0153】多孔性補強シート2aは、ポリエステル、
ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド等を素材と
する織布、不織布、メッシュ状ネット、発泡焼結シート
等から形成されており、製膜性およびコストの面から不
織布が好ましい。
【0154】多孔性補強シート2aおよび透過性膜体2
bは、透過性膜体2bを構成する樹脂成分の一部が多孔
性補強シート2aの孔の内部に充填された投錨状態で接
合されている。
【0155】多孔性補強シート2aに裏打ちされた分離
膜2の背圧強度は、0.2MPaを超え、0.4〜0.
5MPa程度に向上した。なお、背圧強度の規定方法に
ついては後述する。
【0156】多孔性補強シート2aとして不織布を用い
て背圧強度を0.2MPa以上得るためには、不織布の
厚みが0.08〜0.15mmであり、かつ密度が0.
5〜0.8g/cm3 であることが好ましい。厚みが
0.08mmより薄い場合または密度が0.5g/cm
3 より小さい場合には、補強シートとしての強度が得ら
れず、分離膜2の背圧強度を0.2MPa以上確保する
ことが困難である。一方、厚みが0.15mmより厚く
あるいは密度が0.8g/cm3 より大きい場合には、
多孔性補強シート2aの濾過抵抗が大きくなったり、不
織布(多孔性補強シート2a)への投錨効果が小さくな
って透過性膜体2bと不織布との界面で剥離が起こりや
すくなる。
【0157】次に、上記の分離膜2の製造方法について
説明する。まず、ポリスルホンに溶媒、非溶媒および膨
潤剤を加えて加熱溶解し、均一な製膜溶液を調製する。
ここで、ポリスルホン系樹脂は、下記の構造式(化1)
に示すように、分子構造内に少なくとも1つの(−SO
2 −)部位を有するものであれば特に限定されない。
【0158】
【化1】
【0159】ただし、Rは2価の芳香族、脂環族もしく
は脂肪族炭化水素基、またはこれらの炭化水素基が2価
の有機結合基で結合された2価の有機基を示す。
【0160】好ましくは、下記の構造式(化2)〜(化
4)で示されるポリスルホンが用いられる。
【0161】
【化2】
【0162】
【化3】
【0163】
【化4】
【0164】また、ポリスルホンの溶媒としては、N−
メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等を用いるこ
とが好ましい。さらに、非溶媒としては、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、グリセリン等の脂肪族多
価アルコール、メタノール、エタノール、イソプロピル
アルコール等の低級脂肪族アルコール、メチルエチルケ
トン等の低級脂肪族ケトンなどを用いることが好まし
い。
【0165】溶媒と非溶媒の混合溶媒中の非溶媒の含有
量は、得られる混合溶媒が均一である限り特に制限され
ないが、通常5〜50重量%、好ましくは20〜45重
量%である。
【0166】多孔質構造の形成を促進し、または制御す
るために用いられる膨潤剤としては、塩化リチウム、塩
化ナトリウム、硝酸リチウム等の金属塩、ポリエチレン
グリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドン、ポリアクリル酸等の水溶性高分子またはその金属
塩、ホルムアミド等が用いられる。混合溶媒中の膨潤剤
の含有量は、製膜溶液が均一である限り特に制限されな
いが、通常1〜50重量%である。
【0167】製膜溶液中のポリスルホンの濃度は、通常
10〜30重量%が好ましい。30重量%を超えるとき
は、得られる多孔質分離膜の透水性が実用性に乏しくな
り、10重量%より少ないときは、得られる多孔質分離
膜の機械的強度が乏しくなり、充分な背圧強度を得るこ
とができない。
【0168】次に、上記の製膜溶液を不織布支持体上に
製膜する。すなわち、連続製膜装置を使用し、不織布等
の支持体シートを順次送り出し、その表面に製膜溶液を
塗布する。塗布方法としてはナイフコータやロールコー
タ等のギャップコータを用いて製膜溶液を不織布支持体
上に塗布する。例えば、ロールコータを使用する場合
は、2本のロールの間に製膜溶液を溜め、不織布支持体
上に製膜溶液を塗布すると同時に不織布の内部に充分含
浸させ、その後低湿度雰囲気を通過させ、雰囲気中の微
量水分を不織布上に塗布した液膜表面に吸収させ、液膜
の表面層にミクロ相分離を起こさせる。その後、凝固水
槽に浸漬し、液膜全体を相分離および凝固させ、さらに
水洗槽で溶媒を洗浄除去する。これにより、分離膜2が
形成される。
【0169】このように、上記の分離膜2は背圧強度が
高いため、図1および図7のスパイラル型膜エレメント
1に用いた場合に0.05〜0.3MPaの背圧で逆流
洗浄を行っても分離膜2の破損が生じることが防止され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る処理システムに用いられるスパイ
ラル型膜モジュールの模式的断面図である。
【図2】図1のスパイラル型膜モジュールの運転方法の
一例を示す模式的断面図である。
【図3】図1のスパイラル型膜モジュールの運転方法の
一例を示す模式的断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態における処理システムを
示す模式的な構成図である。
【図5】図1のスパイラル型膜モジュールの運転方法の
他の例を示す模式的断面図である。
【図6】図1のスパイラル型膜モジュールに用いられる
スパイラル型膜エレメントの一部切欠き斜視図である。
【図7】本発明に係る処理システムに用いられるスパイ
ラル型膜モジュールの他の例を示す模式的断面図であ
る。
【図8】図6のスパイラル型膜エレメントに用いられる
分離膜の断面図である。
【符号の説明】
1 スパイラル型膜エレメント 2 分離膜 3 透過水スペーサ 4 封筒状膜 5 集水管 6 原水スペーサ 7,31,51 原水 8 透過水 10,110 圧力容器 13,130 原水入口 14,140 透過水出口 15,131 原水出口 21 洗浄水 30a〜30f バルブ 52a,52b 透過水 100 スパイラル型膜モジュール 101 原水加圧ポンプ 102 洗浄水加圧ポンプ 103,105 薬品注入装置 104 洗浄用透過水タンク 151,152 ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/44 ZAB C02F 1/44 ZABC (72)発明者 石原 悟 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4D006 GA03 GA06 GA07 HA62 KA64 KC02 KC03 KC12 KC13 KD15 KD16 KD17 KD22 KD24 KD28 KD30 KE08Q KE08R KE22Q MA03 MA06 PB08

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のスパイラル型膜モジュールが並列
    に接続されてなる処理システムの運転方法であって、各
    スパイラル型膜モジュールは、1または複数のスパイラ
    ル型膜エレメントが原液入口を有する圧力容器内に収納
    されてなり、前記スパイラル型膜エレメントは、有孔中
    空管の外周面に袋状の分離膜が巻回されてなり、0.0
    5MPaよりも高く0.3MPa以下の背圧で逆流洗浄
    が可能であり、 濾過運転時に、前記各スパイラル型膜モジュールの前記
    圧力容器の前記原液入口を通して前記スパイラル型膜エ
    レメントの端部から原液を供給し、前記有孔中空管の少
    なくとも一方の開口端から前記圧力容器の外部へ透過液
    を取り出し、前記複数のスパイラル型膜モジュールのう
    ちいずれかのスパイラル型膜モジュールの洗浄時に他の
    少なくとも1つのスパイラル型膜モジュールを前記濾過
    運転することを特徴とする処理システムの運転方法。
  2. 【請求項2】 前記洗浄は、前記スパイラル型膜モジュ
    ールの前記有孔中空管の少なくとも一方の開口端から洗
    浄液を導入して前記スパイラル型膜エレメントの少なく
    とも一端部から洗浄液を排出させて前記圧力容器の外部
    に取り出すことにより0.05MPaよりも高く0.3
    MPa以下の背圧で前記分離膜を逆流洗浄することを含
    むことを特徴とする請求項1記載の処理システムの運転
    方法。
  3. 【請求項3】 前記洗浄は、前記スパイラル型膜モジュ
    ールの圧力容器内に洗浄液を充填した状態で所定時間保
    持することを含むことを特徴とする請求項1記載の処理
    システムの運転方法。
  4. 【請求項4】 前記洗浄液が透過液または透過液相当の
    水であることを特徴とする請求項3記載の処理システム
    の運転方法。
  5. 【請求項5】 前記洗浄液が汚染物質の剥離作用または
    殺菌作用を有する薬品を含むことを特徴とする請求項3
    または4記載の処理システムの運転方法。
  6. 【請求項6】 前記原液入口を通して前記圧力容器内に
    前記洗浄液を導入することを特徴とする請求項3〜5の
    いずれかに記載の処理システムの運転方法。
  7. 【請求項7】 前記有孔中空管の少なくとも一方の開口
    端から前記圧力容器内に前記洗浄液を導入することを特
    徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の処理システム
    の運転方法。
  8. 【請求項8】 各スパイラル型膜モジュールの前記原液
    入口に原液供給配管および洗浄液排出配管を接続すると
    ともに、前記有孔中空管の少なくとも一方の開口端に透
    過液取り出し配管および洗浄液供給配管を接続し、前記
    原液供給配管に第1のバルブを介挿し、前記洗浄液排出
    配管に第2のバルブを介挿し、前記透過液取り出し配管
    に第3のバルブを介挿し、前記洗浄液供給配管に第4の
    バルブを介挿し、前記第1、第2、第3および第4のバ
    ルブの開閉操作により前記各スパイラル型膜モジュール
    の前記濾過運転および前記洗浄の切り換えを行うことを
    特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の処理システ
    ムの運転方法。
  9. 【請求項9】 複数のスパイラル型膜モジュールが並列
    に接続されてなる処理システムであって、各スパイラル
    型膜モジュールは、1または複数のスパイラル型膜エレ
    メントが原液入口を有する圧力容器内に収納されてな
    り、前記スパイラル型膜エレメントは、有孔中空管の外
    周面に袋状の分離膜が巻回されてなり、0.05MPa
    よりも高く0.3MPa以下の背圧で逆流洗浄が可能で
    あり、 濾過運転時に、前記各スパイラル型膜モジュールの前記
    圧力容器の前記原液入口を通して前記スパイラル型膜エ
    レメントの端部から原液が供給され、前記有孔中空管の
    少なくとも一方の開口端から前記圧力容器の外部へ透過
    液が取り出され、前記複数のスパイラル型膜モジュール
    のうちいずれかのスパイラル型膜モジュールの洗浄時に
    他の少なくとも1つのスパイラル型膜モジュールが濾過
    運転されるように流路切り換え可能な流路切り換え手段
    が設けられたことを特徴とする処理システム。
  10. 【請求項10】 前記流路切り換え手段は、各スパイラ
    ル型膜モジュールの前記原液入口に接続される原液供給
    配管および洗浄液排出配管、前記有孔中空管の少なくと
    も一方の開口端に接続される透過液取り出し配管および
    洗浄液供給配管、前記原液供給配管に介挿される第1の
    バルブ、前記洗浄液排出配管に介挿される第2のバル
    ブ、前記透過液取り出し配管に介挿される第3のバルブ
    ならびに前記洗浄液供給配管に介挿される第4のバルブ
    を含むことを特徴とする請求項9記載の処理システム。
  11. 【請求項11】 前記第1から第4のバルブの各々は自
    動弁であり、前記第1から第4の自動弁の各々の開閉操
    作を制御する制御手段が設けられたことを特徴とする請
    求項10記載の処理システム。
  12. 【請求項12】 前記制御手段は、時間設定に基づいて
    前記第1から第4の自動バルブの各々の開閉操作を制御
    することを特徴とする請求項11記載の処理システム。
  13. 【請求項13】 前記制御手段は、前記スパイラル型膜
    モジュールの前記濾過運転時における原液の供給圧力ま
    たは供給流量に応じて前記第1から第4の自動バルブの
    各々の開閉操作を制御することを特徴とする請求項11
    記載の処理システム。
  14. 【請求項14】 前記制御手段は、前記スパイラル型膜
    モジュールの前記濾過運転時における透過液取り出し配
    管内の圧力または透過液の流量に応じて前記第1から第
    4の自動バルブの各々の開閉操作を制御することを特徴
    とする請求項11記載の処理システム。
  15. 【請求項15】 前記制御手段は、前記スパイラル型膜
    モジュールの前記濾過運転時における原液供給側と透過
    液取り出し側との差圧に応じて前記第1から第4の自動
    バルブの各々の開閉操作を制御することを特徴とする請
    求項11記載の処理システム。
  16. 【請求項16】 前記分離膜は多孔性シート材の一面に
    透過性膜体が接合されてなり、前記透過性膜体は前記多
    孔性シート材の一面に投錨状態で接合されたことを特徴
    とする請求項9〜15のいずれかに記載の処理システ
    ム。
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