JP2002291207A - ロータおよびこれを備えたステッピングモータ - Google Patents

ロータおよびこれを備えたステッピングモータ

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JP2002291207A
JP2002291207A JP2001086542A JP2001086542A JP2002291207A JP 2002291207 A JP2002291207 A JP 2002291207A JP 2001086542 A JP2001086542 A JP 2001086542A JP 2001086542 A JP2001086542 A JP 2001086542A JP 2002291207 A JP2002291207 A JP 2002291207A
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cylindrical portion
resin
stepping motor
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Noritsuna Rokuhara
憲綱 六波羅
Tetsuya Miyagawa
哲也 宮川
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨時のバリの発生が確実に防止され、か
つ、短時間に組立が可能なロータを提供すること。 【解決手段】 ロータ33は、ロータコア11間にマグ
ネット6を挟み、シャフト9を挿通した状態で円筒部2
7全体を難燃性合成樹脂からなる樹脂層23で被覆した
後、円筒部27の周面を被覆層23ごと研磨して得ら
れ、研磨後のロータ33の円筒部27周面には、ロータ
コア11の小歯19が合成樹脂層23の中に一定ピッチ
で非連続に露出した状態となる。円筒部27の両端面
は、所定の厚みで樹脂層23により略全面にわたり被覆
されており、円筒部27の端面中央(シャフト9の周
囲)に対応する部分では、樹脂層23が肉厚に成形され
て位置調整部25を形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステッピングモー
タに使用されるロータの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】ステッピングモータは、ロータと呼ばれ
る回転子を備え、このロータは、二つあるいはそれ以上
の円盤形状のロータコア(鉄心)の間に、円盤形状のマ
グネットを挟みこむようにして中央の穴にシャフトを貫
通させることにより組み立てられており(図5(A)参
照)、ステッピングモータ内に回転可能に装着されてい
る。ステッピングモータは、内部の巻線に電流を流すこ
とによって生じる磁極と前記ロータの磁石により与えら
れる磁極の反発によって回転する。
【0003】図4は、従来のステッピングモータ50の
分解斜視図である。このステッピングモータ50は、上
記ロータ31、ステータユニット32、上下のブラケッ
ト8a、8bを主要な構成としている。ロータ31は、
図5(A)に示すように、1本のシャフト9と、ここで
は2つのロータコア11および1つのマグネット6で構
成されている。ロータコア11は、珪素鋼板を積層した
ものであり、ロータ31が組み込まれるステッピングモ
ータ50に要求される諸特性に応じて積層枚数が調整さ
れる。マグネット6はフェライトおよびネオジミウムの
比率をステッピングモータの必要トルクに応じて調整し
たものが使用される。シャフト9は、ロータコア11を
強固に固定するため、ローレット加工やステーキング加
工を施したものが使用されている。シャフト9にロータ
コア11を固定する際には、二つのロータコアの小歯1
9(図5(A)参照)を正確に1/2ピッチづつ、ずら
して固定する。また、ロータコア11の両側部には、数
枚のワッシャー7が、ロータの厚さ方向の位置を調整す
るために装着される(図5(C)参照)。なお、本明細
書では、図5(A)に示す、ロータコア11、11間に
マグネット6を挟持してなる円筒形状の部分(符号2
7)を便宜上、「円筒部」と称する。
【0004】ステータユニット32は、珪素鋼板を積層
することにより構成される多数の腕部を持ったステータ
コア(鉄心)13と、該腕部の巻線15(後述の図3参
照)と、ステータコア13と巻線15の間を絶縁するた
めの上下のインシュレータ12a、12bから構成され
ている。また、巻線15は、基板3およびリード線5か
らなるハーネスユニットと接続されている。
【0005】ステッピングモータの組立時には、ロータ
31およびステータユニット32をそれぞれ別個に組み
立てた後、ステータユニット32内の空間にロータ31
を嵌め込み、上ブラケット8aおよび下ブラケット8b
で挟持してねじ14によって封止する。ロータ31のシ
ャフト9は、軸受2、2を介して上下のブラケット8
a、8bの中央部の穴に挿通され、シャフト9の一端に
はプーリ10を装着する。
【0006】以上のような構成のステッピングモータ5
0において、軸受2、2によって支持されたロータ31
がステータユニット32内で円滑な回転運動を行うため
には、ロータ31の円筒部27周面とステータコア13
内面との間に均一なギャップ(通常50μm程度であ
る)を確保する必要があり、ロータ31の周面およびス
テータコア13の内面には十分な研磨が施される。特
に、ロータ31については、シャフト9の挿入後に、真
円度、直角度および外径寸法を調整するため、円筒部2
7のロータコア11外周に突起している小歯面19を砥
石で研磨するとともに、円筒部27の寸法を測定した後
にワッシャー7を円筒部27の両側に装着して円筒部2
7の厚み方向への位置調整を行っている。
【0007】しかし、円筒部27周面の研磨を行うと、
図6(A)に示すようにロータコア11の小歯19の縁
にバリ61が発生する。バリ61は、ステッピングモー
タ内で剥離してステータユニット32とロータ31の間
に挟まって正常な回転を阻害したり、異常音の発生など
を引き起こす原因となるため、ロータ31の組立工程で
バリ61の除去は極めて重要な作業となる。このため従
来は、円筒部27周面の研磨後にショットブラストやバ
フを用いてバリ61の除去を行っていた(図6(B)参
照)。
【0008】また、研磨時のバリ発生防止策として、円
筒部27周面に接着剤の塗布を行う方法(接着剤塗布
法)が採用されてきた。この方法では、図5(B)およ
び同(C)に示すように、円筒部27周面を研磨する前
に、接着剤40をロータ31の円筒部27周面に小歯1
9を覆うようにくまなく均一に塗布して(図5
(B))、オーブンで熱乾燥(例えば、130℃、2時
間程度)して固化せしめた後、塗布した接着剤の上から
円筒部27周面の研磨を行って、バリの発生防止と寸法
の均一化を図るものである(図5(C))。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の接着剤塗布法で
使用する接着剤は、130℃以上の高温環境でなければ
固化しない上、固化するまでに時間がかかり、直ぐに次
の研磨工程に移行できないため、組立にはバッチ処理が
必要となり、大量生産には不向きであった。また、接着
剤は固化する際に気泡が発生することがあるが、この気
泡部分では研磨時にバリの防止作用が機能せず、バリの
発生を完全に防ぐことが困難であるという欠点もあっ
た。しかも、接着剤としては比較的粘度の高いものを使
用するため、接着剤をロータコアの小歯と小歯の間に均
一に、かつ隈なく塗布することはかなり困難な作業であ
り、十分な塗布を行うには修正作業が必要で所要時間が
長くなるという問題があった。また、使用する接着剤自
体も特殊なものであり、冷蔵保管が必要な上、ポットラ
イフも6ヶ月と短いために取り扱いが不便であった。さ
らに、ロータ円筒部の周面に接着剤の塗布を行う際、ど
うしても接着剤が側方にはみ出るため、円筒部両端面の
切削作業が必要になることや、接着剤がシャフトなどに
付着するという弊害もあった。
【0010】したがって、研磨時のバリの発生が確実に
防止され、かつ、短時間に組立が可能なロータの提供が
望まれていた。これが本発明の課題である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に記載のロータの発明は、隣接するロータ
コア間にマグネットを挟持してなる円筒部と、該円筒部
の中心に貫装されたシャフトと、を有するステッピング
モータ用のロータであって、前記円筒部は、その外表面
に合成樹脂材を用いて一体成形により形成した樹脂層を
有し、且つ、該樹脂層が形成された状態で周面が研磨さ
れたものである、ことを特徴とする。この特徴によれ
ば、ロータの円筒部は、合成樹脂材を用いて一体成形に
より形成した樹脂層を有するとともに、その樹脂層が形
成された状態で周面が研磨されたものであるため、樹脂
層の存在によって小歯における研磨時のバリの発生が確
実に防止されている。
【0012】請求項2に記載のロータの発明は、隣接す
るロータコア間にマグネットを挟持してなる円筒部と、
該円筒部の中心に貫装されたシャフトと、を有するステ
ッピングモータ用のロータであって、前記円筒部は、そ
の周面および両端面を被覆する樹脂層を有するととも
に、前記ロータコアの小歯が樹脂層から表出した状態の
研磨された周面を持つことを特徴とする。この特徴によ
れば、請求項1と同様の作用効果を有する。
【0013】請求項3に記載のロータの発明は、請求項
1または2において、前記樹脂層は、前記円筒部の両端
部に対応する部分に、位置調整部が一体的に成形されて
いるものであることを特徴とする。この特徴によれば、
ロータ円筒部の厚み方向の位置を調整するための位置調
整部が樹脂層と一体的に成形されているため、従来技術
のように別途ワッシャーを配備して微妙な位置調整を行
う必要がない。また、樹脂層の成形によって精密な位置
調整が可能になるため、円筒部の厚み公差を大幅に少な
くすることが可能になる。したがって、ステッピングモ
ータの組立における部品点数と工程時間の削減が可能に
なるとともに、品質の向上が図られる。
【0014】請求項4に記載のロータの発明は、請求項
1から3のいずれか1項において、研磨直後の樹脂層の
前記円筒部周方向への盛り上がり幅が、周面に表出して
いる前記円筒部のロータコアの小歯を基準にして4μm
以下であることを特徴とする。この特徴によれば、研磨
直後の樹脂層の円筒部周方向への盛り上がり幅が上記範
囲であることにより、ロータの真円度とそれをステッピ
ングモータに組み込んだ状態での同心度が確保される。
【0015】請求項5に記載のロータの発明は、請求項
1から3のいずれか1項において、温度100℃、1時
間の加熱条件で、熱による樹脂層の前記円筒部周方向へ
の膨張幅が5μm以下であることを特徴とする。この特
徴によれば、熱による樹脂層の円筒部周方向への膨張幅
が上記範囲であることにより、ステッピングモータの使
用中の高温条件下でも、ロータの真円度や同心度が維持
され、品質が安定したものとなる。
【0016】請求項6に記載のロータの発明は、請求項
1から3のいずれか1項において、温度60℃、湿度8
0%、100時間の湿度条件で、吸湿による樹脂層の前
記円筒部周方向への膨張幅が30μm以下であることを
特徴とする。この特徴によれば、吸湿による樹脂層の円
筒部周方向への膨張幅が上記範囲であることにより、高
い湿度条件でもロータの真円度や同心度が維持され、品
質が安定したものとなる。
【0017】請求項7に記載のロータの発明は、請求項
1から6のいずれか1項において、樹脂層が、ポリブチ
レンテレフタレート樹脂よりなることを特徴とする。こ
の特徴によれば、ポリブチレンテレフタレート樹脂は、
硬度、熱膨張性、吸湿膨張性等の性質において、ロータ
円筒部の被覆に使用する樹脂層に適した材質であるた
め、品質の高いロータが得られる。
【0018】請求項8に記載のロータの発明は、請求項
1から7のいずれか1項において、樹脂層が強化樹脂よ
りなることを特徴とする。この特徴によれば、樹脂層と
して、例えばガラス繊維やミネラルを混入した強化ボリ
ブチレンテレフタレート等の強化樹脂を用いることによ
り、樹脂層の硬度や、耐熱性、耐湿性などの性質におい
て、より優れたロータとなる。
【0019】請求項9に記載のステッピングモータの発
明は、請求項1から8のいずれか1項に記載のロータを
備えたことを特徴とする。この特徴によれば、ステッピ
ングモータにおいて、請求項1から8のいずれかと同様
の作用効果を奏する。
【0020】請求項10に記載のステッピングモータ用
ロータの製造方法の発明は、隣接するロータコア間にマ
グネットを挟持するようにシャフトを貫装し、インサー
ト成形法により、前記ロータコアとマグネットからなる
円筒部を合成樹脂で一体的に被覆した後、該円筒部の周
面を被覆樹脂ごと研磨することを特徴とする。この特徴
によれば、円筒部を合成樹脂で一体的に被覆することに
より、研磨時のバリの発生を確実に防ぐとともに、ロー
タの組立から研磨までを連続的に実施でき、所要工程お
よび処理時間を大幅に省略することが可能になる。すな
わち、従来の接着剤塗布法のように、気泡の生成による
バリの発生が起こることは無く、また、接着剤塗布法で
は、接着剤の塗布自体が難しい作業である上、接着剤が
固化するまで数時間を要するため連続処理が不可能であ
り、しかも円筒部端面にはみ出た接着剤の切削工程も必
要であったが、本発明方法では、樹脂層はインサート成
形により短時間で形成可能であるため、直ちに研磨工程
へ移行することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明ロータ33の一実
施形態を示す平面図であり、図2は図1の部分切り欠き
斜視図である。このロータ33は、ロータコア11間に
マグネット6を挟み、シャフト9を挿通した状態(図5
(A)の状態)で円筒部27全体を難燃性合成樹脂から
なる樹脂層23で被覆した後、円筒部27の周面を樹脂
層23の上から研磨して得られるものである。研磨後の
ロータ33の円筒部27周面には、ロータコア11の小
歯19が樹脂層23の中に一定ピッチで非連続に露出し
た状態となる。また、円筒部27の両端面は、所定の厚
みで樹脂層23により略全面にわたり被覆されており、
円筒部27の端面中央付近(シャフト9の周囲)に対応
する部分では、樹脂層23が肉厚に成形されて位置調整
部25を形成している。この位置調整部25は、従来技
術のワッシャー7(図5(C)参照)に相当する機能を
有する。すなわち、ステッピングモータ51のステータ
ユニット32内でのロータ33の円筒部27の厚さ方向
の位置を正確に調整するために設けられている。このよ
うに、位置調整部25を被覆合成樹脂で一体的に成形す
ることにより、ワッシャー7を重ねて位置調整を行うと
いう煩雑な作業が不要になるとともに、従来プラス・マ
イナス0.9mm程度必要とされていた公差を、プラス
・マイナス0.05mm程度まで大幅に狭めることが可
能になり、品質の安定化が図られる。
【0022】ロータ33の被覆に使用する合成樹脂は、
難燃性であることが好ましく、例えば米国難燃性規格U
L94でV−0グレードの難燃性合成樹脂を好適に利用
できる。
【0023】また、被覆に使用する合成樹脂の材質は、
研磨直後の樹脂層23の盛り上がり(円筒部27の周面
に被覆された樹脂層23の高さと小歯19の高さとの
差)が4μm以下(例えば2〜4μm程度)となるよう
なものが好ましい。さらに、被覆に使用する合成樹脂は
熱膨張による経時変化が小さいものが、ロータ33の回
転精度を維持する上で好ましく、例えば、100℃、1
時間の加熱条件で円筒部27周方向への膨張幅(円筒部
27の周面に被覆された膨張後の樹脂層23の高さと膨
張前の樹脂層23の高さとの差。いずれも小歯19の高
さを基準にして測定したもの)が5μm以下(例えば3
〜5μm程度)のものが好ましい。
【0024】同様にロータ33の回転精度を維持する上
で、樹脂は吸湿による経時変化が小さいものが好まし
く、例えば、温度60℃、湿度80%の条件で100時
間経過後の吸湿による樹脂層23の円筒部27周方向へ
の膨張幅(円筒部27の周面に被覆された膨張後の樹脂
層23の高さと膨張前の樹脂層23の高さとの差。いず
れも小歯19の高さを基準にして測定したもの)が30
μm以下(例えば、25〜30μm程度)のものが好ま
しい。なお、円筒部27周面上に被覆された樹脂層23
と小歯19とが接する部分は、上記の高湿度条件でも盛
り上がりが殆ど生じないことが好ましい。
【0025】また、樹脂の硬さが柔らかいものでは、研
磨工程において砥石の目詰まりを起こしてしまうため、
一定以上の硬度を有するものが好ましい。
【0026】以上のような特徴を有する樹脂としては、
例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を挙げ
ることができ、特に、ガラス繊維やミネラルによって強
化されたPBT樹脂が好ましい。好適に利用可能な樹脂
の市販品としては、例えば、クラスティンS680F
R、クラスティンSK662FR、クラスティンHTI
681FR(以上、商品名:デュポン社製)を挙げるこ
とができる。
【0027】上記ロータ33は、シャフト9に片側のロ
ータコア11、マグネット6、他方のロータコア11を
順次サンドイッチ状に装着して円筒部27を組立てた
後、例えばインサート成形等の方法により、円筒部27
を樹脂で包み込むように被覆成形することにより製造で
きる。樹脂層23の成形時には、円筒部27の端面を被
覆する樹脂層23の厚さや、位置調整部25の突出幅な
どを所望の値に調整することが可能である。
【0028】図3は図1のロータ33を組み込んだステ
ッピングモータ51の一実施形態の内部構造を示す図面
である。ステッピングモータ51において、本発明のロ
ータ33は回転支持材としての軸受2によって支持さ
れ、円滑な回転運動が確保されている。前記したよう
に、ロータ33で位置調整部25が一体成形によって形
成されているため、ワッシャー7は使用していない。珪
素鋼板を積層することにより構成される多数の腕部を持
ったステータコア13には、巻線15がステータコア1
3の腕部にインシュレータ12によって絶縁された状態
で巻装されている。本実施形態では、インシュレータ1
2は一体化されており、図4のように上、下、それぞれ
のインシュレータ12a、12bに分かれていないた
め、部品点数と組立工程が削減され、製造コストの低減
が図られている。このステッピングモータ51は、リー
ド線5と基板3を介して電流を流すことによって、腕部
に与えられた磁極とロータ33のマグネット6により与
えられる磁極の反発によってロータ33を回転させるこ
とができる。ロータ33に与えられた回転運動は、伝達
子であるプーリ10を介して図示しない他の部品に伝達
される。図3において、他の構成は図4において述べた
ものと同様であるため、同一の構成には同一の符号を付
して説明を省略する。
【0029】
【発明の効果】本発明ロータは、円筒部が合成樹脂から
なる樹脂層で一体的に被覆された後、周面が研磨されて
いるため、樹脂層の存在によって小歯における研磨時の
バリの発生が確実に防止されている。また、樹脂層には
ステッピングモータ内でのロータ円筒部の位置を調整す
る位置調整部が一体的に成形されているので、別途ワッ
シャーを配備して微妙な位置調整を行う必要がなくな
り、ステッピングモータの組立における部品点数と工程
時間の削減が可能になるとともに、品質の向上が図られ
る。さらに、本発明方法によれば、研磨時のバリの発生
を確実に防ぐとともに、ロータの組立から研磨までを連
続的に実施でき、所要工程および処理時間を大幅に省略
することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ロータの説明に供する平面図。
【図2】本発明ロータの説明に供する部分切り欠き斜視
図。
【図3】本発明ステッピングモータの内部構造の説明に
供する図面。
【図4】従来のステッピングモータを説明に供する展開
斜視図。
【図5】接着剤塗布法による工程手順の説明に供する図
面であり、図5(A)は研磨前のロータの状態を示し、
同(B)は接着剤を塗布した状態を示し、同(C)は、
研磨後の状態を示す。
【図6】研磨後の円筒部の小歯の状態を説明する図面で
あり、図6(A)は研磨によりバリが生じた状態、同
(B)はバリが除去された状態を示す。
【符号の説明】
2 軸受 3 基板 4 絶縁シート 5 リード線 6 マグネット 7 ワッシャー 8a 上ブラケット 8b 下ブラケット 9 シャフト 10 プーリー 11 ロータコア 12a 上インシュレータ 12b 下インシュレータ 13 ステータコア 14 ねじ 15 巻線 19 小歯 23 樹脂層 25 位置調整部 27 円筒部 31 ロータ(従来技術) 32 ステータユニット 33 本発明ロータ 40 接着剤 51 ステッピングモータ 61 バリ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接するロータコア間にマグネットを挟
    持してなる円筒部と、該円筒部の中心に貫装されたシャ
    フトと、を有するステッピングモータ用のロータであっ
    て、 前記円筒部は、その外表面に合成樹脂材を用いて一体成
    形により形成した樹脂層を有し、且つ、該樹脂層が形成
    された状態で周面が研磨されたものである、ことを特徴
    とする、ロータ。
  2. 【請求項2】 隣接するロータコア間にマグネットを挟
    持してなる円筒部と、該円筒部の中心に貫装されたシャ
    フトと、を有するステッピングモータ用のロータであっ
    て、 前記円筒部は、その周面および両端面を被覆する樹脂層
    を有するとともに、前記ロータコアの小歯が樹脂層から
    表出した状態の研磨された周面を持つことを特徴とす
    る、ロータ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記樹脂層
    は、前記円筒部の両端部に対応する部分に、位置調整部
    が一体的に成形されているものであることを特徴とす
    る、ロータ。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項におい
    て、研磨直後の樹脂層の前記円筒部周方向への盛り上が
    り幅が、周面に表出している前記円筒部のロータコアの
    小歯を基準にして4μm以下であることを特徴とする、
    ロータ。
  5. 【請求項5】 請求項1から3のいずれか1項におい
    て、温度100℃、1時間の加熱条件で、熱による樹脂
    層の前記円筒部周方向への膨張幅が5μm以下であるこ
    とを特徴とする、ロータ。
  6. 【請求項6】 請求項1から3のいずれか1項におい
    て、温度60℃、湿度80%、100時間の湿度条件
    で、吸湿による樹脂層の前記円筒部周方向への膨張幅が
    30μm以下であることを特徴とする、ロータ。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれか1項におい
    て、樹脂層が、ポリブチレンテレフタレート樹脂よりな
    ることを特徴とする、ロータ。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれか1項におい
    て、樹脂層が強化樹脂よりなることを特徴とする、ロー
    タ。
  9. 【請求項9】 請求項1から8のいずれか1項に記載の
    ロータを備えたステッピングモータ。
  10. 【請求項10】 隣接するロータコア間にマグネットを
    挟持するようにシャフトを貫装し、 インサート成形法により、前記ロータコアとマグネット
    からなる円筒部を合成樹脂で一体的に被覆した後、 該円筒部の周面を被覆樹脂ごと研磨することを特徴とす
    る、ステッピングモータ用ロータの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012105447A (ja) * 2010-11-10 2012-05-31 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石回転子及びその製造方法
EP2667482A1 (en) * 2011-01-18 2013-11-27 Mitsubishi Electric Corporation Motor rotor, molded motor, air conditioner, and method for producing molded motor

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