JP2002289480A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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JP2002289480A
JP2002289480A JP2001089478A JP2001089478A JP2002289480A JP 2002289480 A JP2002289480 A JP 2002289480A JP 2001089478 A JP2001089478 A JP 2001089478A JP 2001089478 A JP2001089478 A JP 2001089478A JP 2002289480 A JP2002289480 A JP 2002289480A
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electrolytic capacitor
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JP2001089478A
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誠司 ▲高▼木
Seiji Takagi
Yuji Mido
勇治 御堂
Ayumi Kawachi
あゆみ 河内
Akira Hashimoto
晃 橋本
Kiyoshi Hirota
潔 廣田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体電解コンデンサの製造方法に関するもの
であり、超微粒子である高CV粉末を使用可能にするも
のである。 【解決手段】 弁作用金属粉末を結合性樹脂溶媒中に混
合分散し塗料化した後に支持体上に塗布することで陽極
体を形成するものであり、高CV粉末の使用が可能にな
り、大容量化かつ低ESR化を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種電子機器に利用
される固体電解コンデンサの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、電源回路の2次側やパーソナル
コンピュータのCPU周りなどに使用されるコンデンサ
は、低背化、小型大容量化が強く望まれている。さら
に、高周波化に対応した低等価直列抵抗(ESR)化が
要求されている。
【0003】従来のコンデンサ用の電極体は、タンタ
ル、アルミニウム、ニオブ、チタンなどの弁作用を有す
る金属粉末を所定の形状に成形するとともに、リード線
を埋設した構成としている。このように成形された電極
体を焼結した後、化成を行うことにより誘電体酸化皮膜
が形成され、この誘電体酸化皮膜の上に固体電解質層お
よび陰極層が形成される。そして、陽極であるリード線
に外部陽極端子が接続されるとともに上記陰極層に外部
陰極端子が接合された後、絶縁樹脂などにて全体を覆う
ようにモールド成形することにより固体電解コンデンサ
を製造するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような固体電解コ
ンデンサを小型大容量化するための取組みとして、従来
から弁作用金属の高CV粉末の導入が図られている。こ
の高CV粉末とは粒径を小さくして実行表面積を拡大し
たものであり、単位体積当たりの静電容量は増加する。
しかし従来は、粉末成形法で電極体を形成しており、高
CV粉末を使用した場合に、粉末成形法の金型からの抜
き出し時に電極体の表面が目つぶれしてしまい、固体電
解質母液の電極体の内部への含浸が困難であった。した
がって、細孔深部への固体電解質母液の充填が不十分に
なり、コンデンサの容量が十分でなく、大容量化が困難
であるという問題点を有していた。
【0005】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、高CV粉末の使用可能な固体電解コンデンサの製造
方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、弁作用金属粉末を溶媒中に分散した後、金
属箔などの支持体上に印刷などにより電極体を形成し、
この電極体を用いて固体電解コンデンサを製造する方法
である。
【0007】この方法により、従来の粉末成形法の電極
体と比較して、表面の目つぶれがない電極体を連続的に
容易に製造することが可能になる。また、この電極体は
厚みを薄く作成することも可能であるために、焼結体に
残る空孔内に形成される固体電解質の導電パスが短くで
き、容量引出し率を低下させずに高CV粉末が使用可能
なため、大容量化が実現できる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、弁作用金属粉末からなる塗料を用いて金属箔上に電
極体を形成し、誘電体層、固体電解質層および陰極層を
形成することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方
法であり、従来の形成法では困難であった高CV粉末の
使用が可能になるために、コンデンサの大容量化が可能
となる。
【0009】請求項2に記載の発明は、弁作用金属粉末
を含む塗料を500μm以下の厚さになるように金属箔
に塗布した請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造
方法であり、電極体の厚みを従来の粉末成形法では成形
が困難な500μm以下に制御可能であるために、高C
V粉末を焼結した後に形成される固体電解質の導電パス
を短くでき、容量引出し率を向上させることができるた
め、体積当たりの大容量化が可能になる。
【0010】請求項3に記載の発明は、弁作用金属粉末
と有機高分子と溶媒からなる弁作用金属粉末の塗料を用
いる請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法で
あり、有機高分子が弁作用金属粉末を支持することによ
り、溶媒中への粉末の均一な分散が可能になり、印刷な
どにより電極体を形成可能な状態にできる。
【0011】請求項4に記載の発明は、弁作用金属粉末
を含む塗料の塗布を印刷、ディスペンサー、ダイコート
法のいずれかの方法により電極体の形成を行う請求項1
に記載の固体電解コンデンサの製造方法であり、従来の
粉末成形と異なり、500μm以下の膜厚の制御が容易
になる。また、効率のよい面生産化も可能になるもので
ある。
【0012】請求項5に記載の発明は、弁作用金属粉末
を含む塗料の金属箔への塗布を離型性フィルム上に形成
されたものを転写することにより行う請求項1に記載の
固体電解コンデンサの製造方法であり、容易に外部電極
と接続するための陽極を形成することができる。
【0013】請求項6に記載の発明は、塗料に含まれる
弁作用金属粉末として0.3μm以下のものを用いる請
求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法であり、
単位体積当たりの静電容量を増加でき、体積当たりの大
容量化が実現できる。
【0014】請求項7に記載の発明は、表面が粗面化さ
れた金属箔を用いる請求項1に記載の固体電解コンデン
サの製造方法であり、焼結後の金属箔と電極体との接合
強度を向上させることができる。そのため漏れ電流も低
減される。
【0015】請求項8に記載の発明は、金属箔として貫
通孔を持つものを用いる請求項1に記載の固体電解コン
デンサの製造方法であり、請求項7と同様に接合強度の
向上と漏れ電流低減の効果がある。
【0016】請求項9に記載の発明は、固体電解質層を
導電性高分子で形成する請求項1に記載の固体電解コン
デンサの製造方法であり、導電性高分子の導電率が従来
用いられている二酸化マンガンなどの導電率より高いこ
とから、低ESR化が可能になる。
【0017】請求項10に記載の発明は、陽極引出端子
となる大きな金属箔に弁作用金属粉末を含む塗料を一定
の間隔をもって多数印刷し、この塗料の印刷した周囲を
打ち抜いたものを焼結して多孔質な陽極体を形成し、こ
の陽極体に誘電体皮膜、固体電解質層、陰極層を形成し
た後個々に切断する請求項1に記載の固体電解コンデン
サの製造方法であり、複数個のコンデンサ素子を面生産
で形成することができ、生産性が向上する。
【0018】請求項11に記載の発明は、陽極引出端子
となる大きな金属箔にコ字状のスリットを打ち抜きで形
成して多数の舌片部を形成し、この舌片部に弁作用金属
粉末を含む塗料を塗布した後焼結して多孔質な陽極体を
形成し、この陽極体に誘電体皮膜、固体電解質層、陰極
層を形成した後個々に切断する請求項1に記載の固体電
解コンデンサの製造方法であり、請求項10と同様に効
率よくコンデンサ素子を形成することができる。
【0019】請求項12に記載の発明は、請求項1,1
0および11のいずれか1つに記載の方法によって得た
ものを陽極引出端子および陰極層の一部が表出するよう
に外装を形成する固体電解コンデンサの製造方法であ
り、従来用いられていた外部陽極端子および外部陰極端
子が不要になるために電極部の占める体積が大きくなり
大容量化に効果があると共に、インダクタンス成分の低
減も可能である。
【0020】請求項13に記載の発明は、請求項1,1
0または11のいずれか1つに記載の方法で形成した複
数個のコンデンサ素子を積層し、この積層したものに外
装を形成し、この外装から露出した陽極引出端子および
陰極層に電気的に接続されるように外装の端面に外部電
極を設けるものであり、並列でつながれることになるた
めに大容量化と低ESR化が可能になる。
【0021】以下、本発明の一実施の形態について図面
を用いて説明する。
【0022】図1は本実施の形態における固体電解コン
デンサの断面図である。図1において1は陽極引出端子
となる金属箔、2はこの金属箔1に形成された陽極体で
あり、弁作用金属粉末を含む塗料を塗布し焼結して形成
される。3は陽極体2の一端面側に形成された絶縁層で
あり、陽極と陰極を分離し、短絡防止を図ったものであ
る。
【0023】また、4は陽極体2の表面および空孔表面
に形成された誘電体皮膜であり、陽極酸化により緻密で
薄い膜を簡単に形成することができる。さらに、5は誘
電体皮膜4の上に形成された固体電解質層であり、この
固体電解質層5はポリピロールやポリチオフェンなどの
導電性高分子層を化学重合や電解重合によって形成する
ことや硝酸マンガン溶液を含浸させて熱分解することに
よって二酸化マンガン層を形成することで得ることがで
きる。
【0024】6,7は固体電解質層5上に形成された陰
極層であり、固体電解質層5上に導電ペーストを塗布し
たりして形成することができる。
【0025】また、固体電解質層5としてポリピロール
やポリチオフェンなどの導電性高分子を用いることによ
りインピーダンスの低い固体電解コンデンサとすること
ができて、より高周波応答性に優れたものとすることが
できる。しかし、完全に確立された技術としては二酸化
マンガンを形成する方法があり、緻密なしかも厚みのコ
ントロールも自由に行える方法とすることにより、生産
性、信頼性の向上を図ることが可能となる。
【0026】次に本発明の固体電解コンデンサの製造方
法の一例を図2〜図12を用いて説明する。図2は本実
施の形態における弁作用金属粉末8を塗料化する工程の
模式図である。
【0027】塗料との接液部には不純物の混入を防止す
るために耐磨耗性の高い材料を使用することが必要であ
り、図2に示すような攪拌系の分散機のほかに、電極体
の厚みにより高粘度塗料が必要とされる時や高分散化を
要求される時には混練機や三本ロールミルなど、目的に
応じて適宜選択し使用できる。
【0028】図3は本実施の形態における陽極体を形成
した模式図であり、金属箔1を支持体として使用し、所
定の位置に陽極体2を形成したものである。陽極体2は
スクリーン印刷、ディスペンサー、ダイコート法などに
より塗布し、これを焼結することにより形成することが
できる。
【0029】図4は本実施の形態における絶縁層3を形
成した模式図であり、エポキシあるいはシリコーンなど
を金属箔1と陽極体2との境界面に形成することによ
り、短絡防止の効果を図ったものである。絶縁層3も陽
極体2と同様に、スクリーン印刷、ディスペンサー、ダ
イコート法などにより効率よく形成可能である。
【0030】図5は本実施の形態における誘電体皮膜4
を形成した模式図であり、陽極酸化により容易に誘電率
の高い酸化皮膜を形成することができる。
【0031】図6は本実施の形態における固体電解質層
5を形成した模式図である。固体電解質層5としては、
導電性高分子あるいは二酸化マンガンのいずれか、ある
いは複数が用いられる。導電性高分子は化学重合法や電
解重合法などにより容易に形成することができる。
【0032】図7は本実施の形態における陰極層6,7
を形成した模式図であり、カーボン層および銀ペイント
層を形成することにより効率よく陰極を取り出すことが
できる。
【0033】図8は本実施の形態における外装9を形成
した模式図である。外装樹脂としては、エポキシ樹脂な
どの熱硬化性樹脂が用いられることが多いが、耐熱性に
優れたポリフェニレンサルファイドなどの熱可塑性樹脂
も使用可能である。
【0034】図9は本実施の形態における外部電極10
を形成した模式図である。外部電極はめっきや金属ペー
ストなどにより形成することができる。
【0035】図10は本実施の形態における積層型固体
電解コンデンサ11を形成した模式図であり、複数個の
コンデンサ素子を積層することにより、ESRを積層枚
数分の1に低減するとともに、静電容量を積層枚数倍に
することができる。
【0036】図11は本実施の形態における金属箔1上
に複数個の陽極体2を形成した模式図である。形成した
陽極体2の周囲を打ち抜くことにより、容易に複数個の
陽極体を得ることができる。
【0037】図12は本実施の形態における金属箔1に
コ字状のスリット12を形成した模式図であり、舌片状
の金属箔上に陽極体を形成することにより、複数個の陽
極体を効率よく形成することができる。
【0038】次に、固体電解コンデンサの製造方法の実
施の形態を具体的に説明するが、この具体例において
は、金属箔としてタンタル箔、弁作用金属粉末としてタ
ンタル粉末を用い、使用するタンタル粉末の粒子径と陽
極体の厚み、積層枚数および陽極体の形状によって固体
電解コンデンサの静電容量、ESRおよび漏れ電流の変
化を調べるため、以下に示すサンプル1〜12を作製、
評価を行った。
【0039】(実施例1)平均粒子径0.5μmの公称
4万CV、平均粒子径0.3μmの公称8万CV、平均
粒子径0.1μmの公称15万CVタンタル粉末を用
い、これをアクリル系結合剤樹脂および溶媒中に混合分
散し塗料を作製した。次に、4mm×3mmの穴の空い
たメタルマスクを用い、厚み25μmのタンタル箔上に
上記塗料を塗布、印刷、乾燥して陽極体を形成した。な
お、マスクの厚みにより陽極体の厚みを変化させた。
【0040】この陽極体を400℃窒素雰囲気下で脱脂
を行い、1300℃真空中で焼結を行った。タンタル箔
との境界部を耐熱性樹脂でマスクした後に、りん酸水溶
液中で12Vの陽極酸化を実施して誘電体皮膜を形成し
た。化学酸化重合でポリピロールの固体電解質層を形成
し、この固体電解質層上にカーボン層、銀ペイント層を
形成した。このコンデンサ素子を積層、エポキシ樹脂に
てモールドの後、この外装の側面で陽極はタンタル箔と
陽極端子を接合し、陰極は銀ペイント層と陰極端子を接
合し、エージングを施し固体電解コンデンサのサンプル
1〜7を得た。
【0041】また、この固体電解コンデンサの120H
zにおける静電容量と100kHzにおけるESRおよ
び印加電圧4Vにおける漏れ電流(1分値)を測定し
た。また、容量引き出し率を計算で求め、得られた結果
を合わせて(表1)に示した。
【0042】(比較例1)平均粒子径0.5μmの公称
4万CV、平均粒子径0.3μmの公称8万CV、平均
粒子径0.1μmの公称15万CVタンタル粉末を用
い、成形体寸法が4.3mm×1.4mmで、リード線
を埋設した個片に成形した。次に実施例1と同様に真空
焼結し、りん酸水溶液中で12Vの陽極酸化を実施して
誘電体皮膜を形成した。化学酸化重合でポリピロールの
固体電解質層を形成した後、カーボン層、銀ペイント層
を形成し、陽極はリード線を陽極端子と接合し、陰極は
銀ペイント層と陰極端子を接合し、エージングを施し固
体電解コンデンサのサンプル8〜10を得た。実施例1
と同様にこの固体電解コンデンサの120Hzにおける
静電容量と100kHzにおけるESRおよび印加電圧
4Vにおける漏れ電流(1分値)を測定した。また、容
量引き出し率を計算で求め、得られた結果を合わせて
(表1)に示した。
【0043】
【表1】
【0044】(表1)から明らかなように、高CV粉末
を使用した場合、実施例1の方が比較例1より容量引き
出し率が高い。また、厚みを薄くすることでさらに容量
引き出し率が向上している。さらに、積層構造によりE
SRの低減効果もみられる。
【0045】シート形状の陽極体においても厚みが50
0μmを超えるとシート形状の効果が小さくなるために
500μm以下の厚みが望ましい。
【0046】また、陽極体はタンタル箔を支持体として
用いるときには片面のみに形成してもよいが、両面に形
成するほうが片面あたりの厚みを半分にできるために有
効な方法である。
【0047】なお、本実施例1ではコンデンサ内の素子
の収納体積を同等にして比較したが、シート状とした陽
極体では従来のリード線が不要であり、収納体積を増加
させることができるため、大容量化が可能である。ま
た、タンタル箔による面での接合が可能なために、低E
SR化も期待できる。
【0048】(実施例2)平均粒子径0.3μmの公称
8万CVタンタル粉末を用い、タンタル箔、穴空きタン
タル箔に変更するほかは実施例1と同様にして固体電解
コンデンサのサンプル11,12を得た。
【0049】得られた測定結果を(表2)に示した。
【0050】
【表2】
【0051】(表2)から明らかなように、タンタル箔
を支持体に用いる実施例2においては、タンタル箔を穴
空き形状にすることでタンタル箔と陽極体の接合強度が
向上し、機械的ストレスが大きな要因である漏れ電流を
低減することができる。穴空きタンタル箔の有効性は直
接支持体に使用する場合のみならず、陽極体の形成を一
度塗料を離型フィルムに形成したものを転写することに
よって行う場合においても有効である。また、エッチン
グやサンドブラストによりタンタル箔の表面を粗面化し
た場合も同様の効果があることは言うまでもない。
【0052】本実施例2においては、タンタルを例に説
明を行ったが、一般に固体電解コンデンサの陽極材料に
使用されるアルミニウム、ニオブ、チタンなどの弁作用
金属でも同様の効果がある。
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明では、弁作用金属粉
末を塗料化して陽極体を形成するために、超微粒子の使
用が可能になる。すなわち高CV粉末が使えるようにな
り、大容量化が可能である。また、陽極体を薄くするこ
とにより、固体電解質を内部に充填することが容易にな
る。さらに積層する際には、陽極体が薄いために単位体
積内での積層数も増え、さらなる大容量化と低ESR化
が可能になる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による固体電解コンデン
サの断面模式図
【図2】本発明の実施の形態による弁作用金属粉末の塗
料化工程の模式図
【図3】本発明の実施の形態による陽極体を形成した模
式図
【図4】本発明の実施の形態による絶縁層を形成した模
式図
【図5】本発明の実施の形態による誘電体皮膜を形成し
た模式図
【図6】本発明の実施の形態による固体電解質層を形成
した模式図
【図7】本発明の実施の形態による陰極層を形成した模
式図
【図8】本発明の実施の形態による外装を形成した模式
【図9】本発明の実施の形態による外部電極を形成した
模式図
【図10】本発明の実施の形態による積層型固体電解コ
ンデンサの模式図
【図11】本発明の実施の形態による金属箔上に多数の
陽極体を形成した模式図
【図12】本発明の実施の形態によるコ字状に打ち抜い
た金属箔の模式図
【符号の説明】
1 金属箔 2 陽極体 3 絶縁層 4 誘電体皮膜 5 固体電解質層 6 陰極層 7 陰極層 8 弁作用金属粉末 9 外装 10 外部電極 11 積層型固体電解コンデンサ 12 スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河内 あゆみ 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 橋本 晃 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 廣田 潔 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極引出端子となる金属箔に弁作用金属
    粉末を含む塗料を塗布して焼結することにより多孔質な
    陽極体とし、この陽極体に誘電体皮膜を形成し、その誘
    電体皮膜上に固体電解質層、さらにこの固体電解質層上
    に陰極層を形成する固体電解コンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】 弁作用金属粉末を含む塗料を500μm
    以下の厚さとなるように金属箔に塗布した請求項1に記
    載の固体電解コンデンサの製造方法。
  3. 【請求項3】 弁作用金属粉末を含む塗料は、弁作用金
    属粉末と有機高分子と溶媒からなる請求項1に記載の固
    体電解コンデンサの製造方法。
  4. 【請求項4】 弁作用金属粉末を含む塗料の塗布は、印
    刷、ディスペンサー、ダイコート法のいずれかで行う請
    求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  5. 【請求項5】 弁作用金属粉末を含む塗料の金属箔への
    塗布を、一度塗料を離型フィルムに形成したものを転写
    することによって行う請求項1に記載の固体電解コンデ
    ンサの製造方法。
  6. 【請求項6】 弁作用金属粉末として一次粒子が0.3
    μm以下のものを用いる請求項1に記載の固体電解コン
    デンサの製造方法。
  7. 【請求項7】 金属箔としてあらかじめ塗料の塗布部分
    を粗面化したものを用いる請求項1に記載の固体電解コ
    ンデンサの製造方法。
  8. 【請求項8】 金属箔として塗料の塗布部分に貫通孔を
    設けたものを用いる請求項1に記載の固体電解コンデン
    サの製造方法。
  9. 【請求項9】 固体電解質層を導電性高分子で形成する
    請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  10. 【請求項10】 陽極引出端子となる大きな金属箔に弁
    作用金属粉末を含む塗料を一定の間隔をもって多数印刷
    し、この塗料の印刷した周囲を打ち抜いたものを焼結し
    て多孔質な陽極体を形成し、この陽極体に誘電体皮膜、
    固体電解質層、陰極層を形成した後個々に切断する請求
    項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  11. 【請求項11】 陽極引出端子となる大きな金属箔にコ
    字状のスリットを打ち抜きで形成して多数の舌片部を形
    成し、この舌片部に弁作用金属粉末を含む塗料を塗布し
    た後焼結して多孔質な陽極体を形成し、この陽極体に誘
    電体皮膜、固体電解質層、陰極層を形成した後個々に切
    断する請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項1,10または11のいずれか
    1つに記載の方法によって得たものを陽極引出端子およ
    び陰極層の一部が表出するように外装を形成する固体電
    解コンデンサの製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1,10または11のいずれか
    1つに記載の方法によって形成したものを複数個積層
    し、この積層したものに外装を形成し、この外装から露
    出した陽極引出端子および陰極層に電気的に接続される
    ように外装の端面に外部電極を設ける固体電解コンデン
    サの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009302499A (ja) * 2008-06-17 2009-12-24 Samsung Electro Mech Co Ltd 固体電解コンデンサ及びその製造方法

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