JP2002288984A - 低電力半導体集積回路 - Google Patents
低電力半導体集積回路Info
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- JP2002288984A JP2002288984A JP2001128431A JP2001128431A JP2002288984A JP 2002288984 A JP2002288984 A JP 2002288984A JP 2001128431 A JP2001128431 A JP 2001128431A JP 2001128431 A JP2001128431 A JP 2001128431A JP 2002288984 A JP2002288984 A JP 2002288984A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】現在の半導体マイクロプロセッサや半導体メモ
リ回路を低電力が要求され携帯機器、等の分野へは消費
電力が大きいため、利用出来ず、また、低消費電力化す
ると、高性能化に問題があり、低消費電力化と高性能化
を両立することができないので、より有用なマイクロプ
ロセッサやメモリの提供に限界があった。 【解決手段】携帯機器向けに低電力化と高性能化を同時
に実現するため、マイクロプロセッサやメモリ、等半導
体回路について、ソース電位可変手段、デコーダ回路、
等の手段を設け、動作状態にある回路へは高電圧を、待
機状態にある回路へは低電圧を、選択的に供給すること
により、マイクロプロセッサやメモリ、等半導体回路の
消費電力を飛躍的に低減し、かつ、高速性能を維持し得
るようにした。
リ回路を低電力が要求され携帯機器、等の分野へは消費
電力が大きいため、利用出来ず、また、低消費電力化す
ると、高性能化に問題があり、低消費電力化と高性能化
を両立することができないので、より有用なマイクロプ
ロセッサやメモリの提供に限界があった。 【解決手段】携帯機器向けに低電力化と高性能化を同時
に実現するため、マイクロプロセッサやメモリ、等半導
体回路について、ソース電位可変手段、デコーダ回路、
等の手段を設け、動作状態にある回路へは高電圧を、待
機状態にある回路へは低電圧を、選択的に供給すること
により、マイクロプロセッサやメモリ、等半導体回路の
消費電力を飛躍的に低減し、かつ、高速性能を維持し得
るようにした。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えば、多数の半
導体回路で構成されるマイクロプロセッサや多数の半導
体回路で構成されるメモリ回路の特性を向上させるため
の回路技術であり、特に、多数の前記半導体回路のうち
動作状態にある半導体回路の高速化と待機状態にある半
導体回路の低消費電力化を同時に実現する半導体集積回
路技術に関する.
導体回路で構成されるマイクロプロセッサや多数の半導
体回路で構成されるメモリ回路の特性を向上させるため
の回路技術であり、特に、多数の前記半導体回路のうち
動作状態にある半導体回路の高速化と待機状態にある半
導体回路の低消費電力化を同時に実現する半導体集積回
路技術に関する.
【0002】
【従来の技術】通常の論理回路は複数個の論理ゲートで
構成される.論理ゲートは、例えば、負のしきい値電圧
をもつp型MOSFET(pMOSFET)、正のしき
い値電圧をもつn型MOSFET(nMOSFET)か
ら構成される相補モス型回路(CMOS回路)を主たる
作動要素とする.図9は2個の論理ゲートが従続接続さ
れたCMOS論理回路であり、ここでは各論理ゲートを
一例としてCMOSインバータ91、92で構成してい
る.CMOSインバータ91は、第1のpMOSFET
911及び第1のnMOSFET912を直列状に接続
した構成となっている。同様に、CMOSインバータ9
2は、第2のpMOSFET921及び第2のnMOS
FET922を直列状に接続した構成となっている。p
MOSFET911、921のソース及びウェルは電源
線93を介して高電位VDが供給され、nMOSFET
912、922のソース及びウェルは電源線94を介し
て低電位VSが供給される.各電位は一例として、高電
位VDを5V、低電位VSを0V等とし、通常低電位V
Sを基準電位としている.
構成される.論理ゲートは、例えば、負のしきい値電圧
をもつp型MOSFET(pMOSFET)、正のしき
い値電圧をもつn型MOSFET(nMOSFET)か
ら構成される相補モス型回路(CMOS回路)を主たる
作動要素とする.図9は2個の論理ゲートが従続接続さ
れたCMOS論理回路であり、ここでは各論理ゲートを
一例としてCMOSインバータ91、92で構成してい
る.CMOSインバータ91は、第1のpMOSFET
911及び第1のnMOSFET912を直列状に接続
した構成となっている。同様に、CMOSインバータ9
2は、第2のpMOSFET921及び第2のnMOS
FET922を直列状に接続した構成となっている。p
MOSFET911、921のソース及びウェルは電源
線93を介して高電位VDが供給され、nMOSFET
912、922のソース及びウェルは電源線94を介し
て低電位VSが供給される.各電位は一例として、高電
位VDを5V、低電位VSを0V等とし、通常低電位V
Sを基準電位としている.
【0003】一方、pMOSFET911のゲートには
nMOSFET912のゲートと共通に入力電圧Vi1
が供給され、pMOSFET911のドレインにはnM
OSFET912のドレインと共通に出力電圧Vo1が
得られるようになっている。また、pMOSFET92
1のゲートにはnMOSFET922のゲートと共通に
入力電圧Vi2(前記出力電圧Vo1)が供給され、p
MOSFET921のドレインにはnMOSFET92
2のドレインと共通に出力電圧Vo2が出力されるよう
になっている。pMOSFET911のドレイン及びn
MOSFET912のドレインに共通に接続されたコン
デンサ913、pMOSFET921のドレイン及びn
MOSFET922のドレインに共通に接続されたコン
デンサ923は負荷容量である.一般に、図10に示す
ように、pMOSFET911、921のしきい値電圧
(Vtp)の絶対値とnMOSFET912、922の
しきい値電圧(Vtn)は(VD−VS)の約20%程
度に設定され、これらのしきい値電圧は一般に低しきい
値電圧と言っている.低しきい値電圧のMOSFETを
用いたCMOS論理回路は高速に動作する.しかし、低
しきい値電圧であるがため、待機状態のCMOS論理回
路には電源VDから電源VSに向かって、図10に示す
ように、大きなサブスレッショルド電流Idn、Idp
が流れる.このため、無視できない程大きな電力が消費
される.なお、CMOSインバータ92の出力端子とC
MOSインバータ91の入力端子とを接続することによ
り、1ビットデータを保持する記憶セルが実現でき、ス
タチックランダムアクセスメモリ(SRAM)に利用さ
れる.
nMOSFET912のゲートと共通に入力電圧Vi1
が供給され、pMOSFET911のドレインにはnM
OSFET912のドレインと共通に出力電圧Vo1が
得られるようになっている。また、pMOSFET92
1のゲートにはnMOSFET922のゲートと共通に
入力電圧Vi2(前記出力電圧Vo1)が供給され、p
MOSFET921のドレインにはnMOSFET92
2のドレインと共通に出力電圧Vo2が出力されるよう
になっている。pMOSFET911のドレイン及びn
MOSFET912のドレインに共通に接続されたコン
デンサ913、pMOSFET921のドレイン及びn
MOSFET922のドレインに共通に接続されたコン
デンサ923は負荷容量である.一般に、図10に示す
ように、pMOSFET911、921のしきい値電圧
(Vtp)の絶対値とnMOSFET912、922の
しきい値電圧(Vtn)は(VD−VS)の約20%程
度に設定され、これらのしきい値電圧は一般に低しきい
値電圧と言っている.低しきい値電圧のMOSFETを
用いたCMOS論理回路は高速に動作する.しかし、低
しきい値電圧であるがため、待機状態のCMOS論理回
路には電源VDから電源VSに向かって、図10に示す
ように、大きなサブスレッショルド電流Idn、Idp
が流れる.このため、無視できない程大きな電力が消費
される.なお、CMOSインバータ92の出力端子とC
MOSインバータ91の入力端子とを接続することによ
り、1ビットデータを保持する記憶セルが実現でき、ス
タチックランダムアクセスメモリ(SRAM)に利用さ
れる.
【0004】待機時消費電力を小さく抑えるには、図9
のpMOSFET911、921のしきい値電圧Vtp
の絶対値とnMOSFET912、922のしきい値電
圧Vtnを、それぞれ図10に示すVtpH、VtnH
のように、高くする.これらのしきい値電圧は一般に高
しきい値電圧と言っている例えば、VtpHの絶対値と
VtnHを(VD−VS)の約30%に設定すると、待
機状態でインバータ91、92を介して電源VDから電
源VSに向かって流れるサブスレッショルド電流I
dnH、IdpH(図10)が低減できるため、待機時
消費電力が大幅に減少する.しかし、動作時にコンデン
サ913、923を充放電するためのドレイン電流が高
しきい値電圧ために減少して、前記論理回路の動作速度
が大幅に低下する.
のpMOSFET911、921のしきい値電圧Vtp
の絶対値とnMOSFET912、922のしきい値電
圧Vtnを、それぞれ図10に示すVtpH、VtnH
のように、高くする.これらのしきい値電圧は一般に高
しきい値電圧と言っている例えば、VtpHの絶対値と
VtnHを(VD−VS)の約30%に設定すると、待
機状態でインバータ91、92を介して電源VDから電
源VSに向かって流れるサブスレッショルド電流I
dnH、IdpH(図10)が低減できるため、待機時
消費電力が大幅に減少する.しかし、動作時にコンデン
サ913、923を充放電するためのドレイン電流が高
しきい値電圧ために減少して、前記論理回路の動作速度
が大幅に低下する.
【0005】従来、前記論理回路の欠点を解決して待機
時消費電力を小さく抑え、同時に高速動作を実現する回
路技術として、例えば、T.Kuroda,et.a
l.,Digest of Technical Pa
pers,International Solid−
State Circuits Conferenc
e,FA10.3,pp.166−167,437,F
eb.1996に記載されているVTCMOS技術があ
る.本技術を用いた論理回路の実施例を図12に示す.
CMOSインバータ121、122の構成は図9の9
1、92とほぼ同様である.但し、pMOSFET12
11、1221のウェルは電源線123を介して高電位
VWpが供給され、nMOSFET1212、1222
のウェルは電源線124を介して低電位VWnが供給さ
れる.今、CMOSインバータ121の入力Vi1がV
Dに等しい場合について検討する.この時、pMOSF
ET1211はカットオフし、nMOSFET1212
は線形領域で動作する.pMOSFET1211のソー
スを基準としたpMOSFET1211のウェル電位V
wspは、 Vwsp=Vwp−VD で与えられる.ここでウェル電位Vwpを(VD+Δ)
とすると、Vwspは、 Vwsp=Δ となる.ここで、Δは符合を含む値で、通常バックゲー
トバイアスと呼ばれている.Δが正の時、pMOSFE
1211のしきい値電圧VtpHの絶対値がバックゲー
トバイアスが無い時のしきい値電圧Vtpの絶対値より
増加して、図11に示すように、ドレイン電流特性(波
線)が左にシフトする.従って、カットオフ状態のpM
OSFET1211のサブスレッショルド電流IdpH
は、Δが0の時に流れるサブスレッショルド電流Idp
あるいは図10の場合のサブスレッショルド電流Idp
より、大幅に減少する.つまり、本IdpHがCMOS
インバータ121を介して、VDからVS向けて流れる
リーク電流となる.同様に、CMOSインバータ122
の入力Vi2がVS(=0)に等しい場合も検討しよ
う.この時、nMOSFET1222はカットオフして
おり、pMOSFET1221は線形領域で動作する.
nMOSFET1222のソースを基準としたnMOS
FET1222のウェル電位Vwsnは、 Vwsn=Vwn−VS で与えられる.ここでウェル電位VwnをΔ、VSを0
Vとすると、Vwsnは、 Vwsn=Δ となる.Δが負の時、nMOSFET1222のしきい
値電圧VtnHが増加して.図11に示すように、ドレ
イン電流特性(波線)が右にシフトする.従って、カッ
トオフ状態のnMOSFET1222のサブスレッショ
ルド電流IdnHは、Δが0の時に流れるサブスレッシ
ョルド電流Idnあるいは図9の場合のサブスレッショ
ルド電流Idnより、大幅に減少する.つまり、本I
dnHがCMOSインバータ122を介して、VDから
VSに向けて流れるリーク電流となる.
時消費電力を小さく抑え、同時に高速動作を実現する回
路技術として、例えば、T.Kuroda,et.a
l.,Digest of Technical Pa
pers,International Solid−
State Circuits Conferenc
e,FA10.3,pp.166−167,437,F
eb.1996に記載されているVTCMOS技術があ
る.本技術を用いた論理回路の実施例を図12に示す.
CMOSインバータ121、122の構成は図9の9
1、92とほぼ同様である.但し、pMOSFET12
11、1221のウェルは電源線123を介して高電位
VWpが供給され、nMOSFET1212、1222
のウェルは電源線124を介して低電位VWnが供給さ
れる.今、CMOSインバータ121の入力Vi1がV
Dに等しい場合について検討する.この時、pMOSF
ET1211はカットオフし、nMOSFET1212
は線形領域で動作する.pMOSFET1211のソー
スを基準としたpMOSFET1211のウェル電位V
wspは、 Vwsp=Vwp−VD で与えられる.ここでウェル電位Vwpを(VD+Δ)
とすると、Vwspは、 Vwsp=Δ となる.ここで、Δは符合を含む値で、通常バックゲー
トバイアスと呼ばれている.Δが正の時、pMOSFE
1211のしきい値電圧VtpHの絶対値がバックゲー
トバイアスが無い時のしきい値電圧Vtpの絶対値より
増加して、図11に示すように、ドレイン電流特性(波
線)が左にシフトする.従って、カットオフ状態のpM
OSFET1211のサブスレッショルド電流IdpH
は、Δが0の時に流れるサブスレッショルド電流Idp
あるいは図10の場合のサブスレッショルド電流Idp
より、大幅に減少する.つまり、本IdpHがCMOS
インバータ121を介して、VDからVS向けて流れる
リーク電流となる.同様に、CMOSインバータ122
の入力Vi2がVS(=0)に等しい場合も検討しよ
う.この時、nMOSFET1222はカットオフして
おり、pMOSFET1221は線形領域で動作する.
nMOSFET1222のソースを基準としたnMOS
FET1222のウェル電位Vwsnは、 Vwsn=Vwn−VS で与えられる.ここでウェル電位VwnをΔ、VSを0
Vとすると、Vwsnは、 Vwsn=Δ となる.Δが負の時、nMOSFET1222のしきい
値電圧VtnHが増加して.図11に示すように、ドレ
イン電流特性(波線)が右にシフトする.従って、カッ
トオフ状態のnMOSFET1222のサブスレッショ
ルド電流IdnHは、Δが0の時に流れるサブスレッシ
ョルド電流Idnあるいは図9の場合のサブスレッショ
ルド電流Idnより、大幅に減少する.つまり、本I
dnHがCMOSインバータ122を介して、VDから
VSに向けて流れるリーク電流となる.
【0006】VTCMOS技術はソース電位を固定し
て、ウェル電位を変化させることによりバックゲートバ
イアスをかけて、リーク電流を削減できるので、待機時
消費電力も減少する.一方、論理回路が動作している時
はバックゲートバイアスを切る(Δ=0V)ので、高速
動作が可能となる.しかし、VTCMOS技術の問題と
して、バックゲートバイアスを駆けたり(Δ≠0V)、
あるいは切ったたり(Δ=0)することはpn接合容量
からなる大容量のウェル容量を充放電することになるの
で、急速バックゲートバイアス切り替えが困難になる、
等の欠点がある.
て、ウェル電位を変化させることによりバックゲートバ
イアスをかけて、リーク電流を削減できるので、待機時
消費電力も減少する.一方、論理回路が動作している時
はバックゲートバイアスを切る(Δ=0V)ので、高速
動作が可能となる.しかし、VTCMOS技術の問題と
して、バックゲートバイアスを駆けたり(Δ≠0V)、
あるいは切ったたり(Δ=0)することはpn接合容量
からなる大容量のウェル容量を充放電することになるの
で、急速バックゲートバイアス切り替えが困難になる、
等の欠点がある.
【0007】
【発明が解決しようとする課題】低しきい値電圧のMO
SFETで構成した従来の論理回路は高速に動作する
が、待機状態で電源VDから電源VSに向かって大きな
サブスレッショルド電流が流れるため、待機時消費電力
が大きいと言う欠点があった.待機時消費電力を低減す
るため、高しきい値電圧のMOSFETで構成すると、
今度は論理回路の動作速度が遅くなってしまう.これら
の欠点を解消するVTCMOS技術は高速動作と低待機
時消費電力を両立するが、待機モードと動作モードの切
換に時間がかかり過ぎる、等の欠点があるため、マイク
ロプロセッサやメモリ回路への適用できないので、実用
化されていない。
SFETで構成した従来の論理回路は高速に動作する
が、待機状態で電源VDから電源VSに向かって大きな
サブスレッショルド電流が流れるため、待機時消費電力
が大きいと言う欠点があった.待機時消費電力を低減す
るため、高しきい値電圧のMOSFETで構成すると、
今度は論理回路の動作速度が遅くなってしまう.これら
の欠点を解消するVTCMOS技術は高速動作と低待機
時消費電力を両立するが、待機モードと動作モードの切
換に時間がかかり過ぎる、等の欠点があるため、マイク
ロプロセッサやメモリ回路への適用できないので、実用
化されていない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体集積回路
は、上記従来技術の課題を解決するためになされたもの
であり、動作している半導体回路へは所望の高電位を供
給して動作状態にある該半導体回路を高速動作させ、待
機している半導体回路へは該所望の高電位より低い高電
位を供給して待機状態にある該半導体回路を低消費電力
化するために、複数個の前記半導体回路、複数個の前記
半導体回路のうち1個ないし複数個の半導体回路を選択
して該半導体回路を起動して同時に他の複数個の半導体
回路を待機させるデコーダ回路、半導体回路の第一のソ
ース電位を可変するために該半導体回路毎に設けた第一
のソース電位可変手段、半導体回路の第二のソース電位
を可変するために該半導体回路毎に設けた第二のソース
電位可変手段を備え、前記複数個の半導体回路、前記デ
コーダ回路、前記第一のソース電位可変手段、前記第二
のソース電位可変手段を金属・酸化膜・半導体の積層構
造を持つモス型電界効果トランジスタ(MOSFET)
で構成し、第一のソース電位可変手段は高電位VDを、
第二のソース電位可変手段は高電位VDより低い低電位
VS(VD>VS)を動作状態にある半導体回路に供給
できるようにして該半導体回路を高速動作させ、第一の
ソース電位可変手段は前記高電位VDより低い高電位V
D’(VD>VD’)を、第二のソース電位可変手段は
前記低電位VSより高く、かつ前記高電位VD’より低
い低電位VS’(VD’>VS’>VS)を待機状態に
ある半導体回路に供給できるようにしてサブスレッショ
ルド電流を低減することにより該半導体回路を低消費電
力化することを特徴とするので、従来技術のような大き
な待機時消費電力を回避し、飛躍的な消費電力の低減を
達成した上で、メモリや論理回路への適用を実現できる
一方、動作時の高速性能も維持させた。
は、上記従来技術の課題を解決するためになされたもの
であり、動作している半導体回路へは所望の高電位を供
給して動作状態にある該半導体回路を高速動作させ、待
機している半導体回路へは該所望の高電位より低い高電
位を供給して待機状態にある該半導体回路を低消費電力
化するために、複数個の前記半導体回路、複数個の前記
半導体回路のうち1個ないし複数個の半導体回路を選択
して該半導体回路を起動して同時に他の複数個の半導体
回路を待機させるデコーダ回路、半導体回路の第一のソ
ース電位を可変するために該半導体回路毎に設けた第一
のソース電位可変手段、半導体回路の第二のソース電位
を可変するために該半導体回路毎に設けた第二のソース
電位可変手段を備え、前記複数個の半導体回路、前記デ
コーダ回路、前記第一のソース電位可変手段、前記第二
のソース電位可変手段を金属・酸化膜・半導体の積層構
造を持つモス型電界効果トランジスタ(MOSFET)
で構成し、第一のソース電位可変手段は高電位VDを、
第二のソース電位可変手段は高電位VDより低い低電位
VS(VD>VS)を動作状態にある半導体回路に供給
できるようにして該半導体回路を高速動作させ、第一の
ソース電位可変手段は前記高電位VDより低い高電位V
D’(VD>VD’)を、第二のソース電位可変手段は
前記低電位VSより高く、かつ前記高電位VD’より低
い低電位VS’(VD’>VS’>VS)を待機状態に
ある半導体回路に供給できるようにしてサブスレッショ
ルド電流を低減することにより該半導体回路を低消費電
力化することを特徴とするので、従来技術のような大き
な待機時消費電力を回避し、飛躍的な消費電力の低減を
達成した上で、メモリや論理回路への適用を実現できる
一方、動作時の高速性能も維持させた。
【0009】
【実施例】図1は複数(2n)個の半導体ブロック1
1、12、13、デコーダ回路14を主たる構成部分と
している半導体集積回路の実施例である.半導体ブロッ
ク11は第一のソース電位可変手段111、第二のソー
ス電位可変手段112、各種半導体回路113および選
択線114を備えている.各種半導体回路はマイクロプ
ロセッサやDSPのデータパスを構成する加算回路、減
算回路、乗算回路、除算回路、ALU、メモリあるいは
前記各種半導体回路を制御する制御回路、等である.前
記第一のソース電位可変手段111は前記半導体ブロッ
ク11の第一のソース電位を可変するためのスイッチ回
路、前記第二のソース電位可変手段112は前記半導体
ブロック1の第二のソース電位を可変するためのスイッ
チ回路である.デコーダ回路14は、例えば、nビット
のアドレス信号をデコードして、2n個の前記半導体ブ
ロックのうち1個の半導体ブロックを選択し、該半導体
ブロックを動作させる回路である.同時に、デコーダ回
路14は他の半導体ブロックを待機させる.例えば、半
導体ブロック11が選択される場合、選択線114が高
電位(VD)となり、他の選択線124、134は低電
位(VS)となる.
1、12、13、デコーダ回路14を主たる構成部分と
している半導体集積回路の実施例である.半導体ブロッ
ク11は第一のソース電位可変手段111、第二のソー
ス電位可変手段112、各種半導体回路113および選
択線114を備えている.各種半導体回路はマイクロプ
ロセッサやDSPのデータパスを構成する加算回路、減
算回路、乗算回路、除算回路、ALU、メモリあるいは
前記各種半導体回路を制御する制御回路、等である.前
記第一のソース電位可変手段111は前記半導体ブロッ
ク11の第一のソース電位を可変するためのスイッチ回
路、前記第二のソース電位可変手段112は前記半導体
ブロック1の第二のソース電位を可変するためのスイッ
チ回路である.デコーダ回路14は、例えば、nビット
のアドレス信号をデコードして、2n個の前記半導体ブ
ロックのうち1個の半導体ブロックを選択し、該半導体
ブロックを動作させる回路である.同時に、デコーダ回
路14は他の半導体ブロックを待機させる.例えば、半
導体ブロック11が選択される場合、選択線114が高
電位(VD)となり、他の選択線124、134は低電
位(VS)となる.
【0010】図2の21は図1の半導体ブロック11、
12あるいは13の実施例で、半導体回路22の簡単な
例として.第一のCMOSインバータ23、第二のCM
OSインバータ24、から構成される.CMOSインバ
ータ23は第1のpMOSFET231および第1のn
MOSFET232で構成され、CMOSインバータ2
4は、第2のpMOSFET241及び第2のnMOS
FET242で構成される。
12あるいは13の実施例で、半導体回路22の簡単な
例として.第一のCMOSインバータ23、第二のCM
OSインバータ24、から構成される.CMOSインバ
ータ23は第1のpMOSFET231および第1のn
MOSFET232で構成され、CMOSインバータ2
4は、第2のpMOSFET241及び第2のnMOS
FET242で構成される。
【0011】一方、pMOSFET231のゲートとn
MOSFET232のゲートは接続され、第3のnMO
SFET233を介して、入力信号Vi1が供給され、
pMOSFET231のドレインとnMOSFET23
2のドレインは接続され、出力電圧Vo1が得られるよ
うになっている。また、pMOSFET241のゲート
とnMOSFET242のゲートは接続され、第4のn
MOSFET243を介して、入力信号Vi2が供給さ
れ、pMOSFET241のドレインとnMOSFET
242のドレインは接続され、出力電圧Vo2が得られ
るようになっている。pMOSFET231のドレイン
とnMOSFET232のドレインに共通に接続された
コンデンサ234、pMOSFET241のドレインと
nMOSFET242のドレインに共通に接続されたコ
ンデンサ244は負荷容量である.pMOSFET23
1、241のウェルは電源線251を介して高電位VD
が供給され、nMOSFET232、242のソースは
電源線252を介して低電位VSが供給される.
MOSFET232のゲートは接続され、第3のnMO
SFET233を介して、入力信号Vi1が供給され、
pMOSFET231のドレインとnMOSFET23
2のドレインは接続され、出力電圧Vo1が得られるよ
うになっている。また、pMOSFET241のゲート
とnMOSFET242のゲートは接続され、第4のn
MOSFET243を介して、入力信号Vi2が供給さ
れ、pMOSFET241のドレインとnMOSFET
242のドレインは接続され、出力電圧Vo2が得られ
るようになっている。pMOSFET231のドレイン
とnMOSFET232のドレインに共通に接続された
コンデンサ234、pMOSFET241のドレインと
nMOSFET242のドレインに共通に接続されたコ
ンデンサ244は負荷容量である.pMOSFET23
1、241のウェルは電源線251を介して高電位VD
が供給され、nMOSFET232、242のソースは
電源線252を介して低電位VSが供給される.
【0012】第3のnMOSFET233および第4の
nMOSFET243のゲートへは選択戦291を介し
て図1のデコーダ回路14の出力が供給され、該半導体
ブロック21が選択された時にのみ、第3のnMOSF
ET233、第4のnMOSFET243が閉じて、入
力信号Vi1が供給されるようになっている.さらに、
第一のCMOSインバータ23の入力端子(pMOSF
ET231のゲートとnMOSFET232のゲート)
と第二のCMOSインバータ24の出力端子(pMOS
FET241のドレインとnMOSFET242のドレ
イン)を接続し、第二のCMOSインバータ24の入力
端子(pMOSFET241のゲートとnMOSFET
242のゲート)と第一のCMOSインバータ23の出
力端子(pMOSFET231のドレインとnMOSF
ET232のドレイン)を接続すると、CMOSインバ
ータ23、CMOSインバータ24、第3のnMOSF
ET233、第4のnMOSFET243、から構成さ
れる回路が実現する.本回路は1ビットのデータを記憶
できるメモリセルとしてSRAMに利用できる.
nMOSFET243のゲートへは選択戦291を介し
て図1のデコーダ回路14の出力が供給され、該半導体
ブロック21が選択された時にのみ、第3のnMOSF
ET233、第4のnMOSFET243が閉じて、入
力信号Vi1が供給されるようになっている.さらに、
第一のCMOSインバータ23の入力端子(pMOSF
ET231のゲートとnMOSFET232のゲート)
と第二のCMOSインバータ24の出力端子(pMOS
FET241のドレインとnMOSFET242のドレ
イン)を接続し、第二のCMOSインバータ24の入力
端子(pMOSFET241のゲートとnMOSFET
242のゲート)と第一のCMOSインバータ23の出
力端子(pMOSFET231のドレインとnMOSF
ET232のドレイン)を接続すると、CMOSインバ
ータ23、CMOSインバータ24、第3のnMOSF
ET233、第4のnMOSFET243、から構成さ
れる回路が実現する.本回路は1ビットのデータを記憶
できるメモリセルとしてSRAMに利用できる.
【0013】第一のソース電位可変手段26は前記半導
体回路22の第一のソース電位VD’を可変するための
スイッチ回路で、nMOSFET261、pMOSFE
T262およびインバータ29で構成される.nMOS
FET261のドレインとpMOSFET262のドレ
インは共通の電源線を介して電源VDに接続される.n
MOSFET261のソースとpMOSFET262の
ソースは共通の配線281に接続される.nMOSFE
T261のゲートとpMOSFET262のゲートには
共通にCMOSインバータ29および選択線291を介
して図1のデコーダ回路14の出力が供給される.第二
のソース電位可変手段27は前記半導体回路22の第二
のソース電位VS’を可変するためのスイッチ回路で、
pMOSFET271とnMOSFET272で構成さ
れる.pMOSFET271のドレインとnMOSFE
T272のドレインは共通の電源線を介して電源VSに
接続される.pMOSFET271のドレインとnMO
SFET272のソースは共通の配線282に接続され
る.pMOSFET271のゲートとnMOSFET2
72のゲートには選択線291を介して図1のデコーダ
回路14の出力が供給される.
体回路22の第一のソース電位VD’を可変するための
スイッチ回路で、nMOSFET261、pMOSFE
T262およびインバータ29で構成される.nMOS
FET261のドレインとpMOSFET262のドレ
インは共通の電源線を介して電源VDに接続される.n
MOSFET261のソースとpMOSFET262の
ソースは共通の配線281に接続される.nMOSFE
T261のゲートとpMOSFET262のゲートには
共通にCMOSインバータ29および選択線291を介
して図1のデコーダ回路14の出力が供給される.第二
のソース電位可変手段27は前記半導体回路22の第二
のソース電位VS’を可変するためのスイッチ回路で、
pMOSFET271とnMOSFET272で構成さ
れる.pMOSFET271のドレインとnMOSFE
T272のドレインは共通の電源線を介して電源VSに
接続される.pMOSFET271のドレインとnMO
SFET272のソースは共通の配線282に接続され
る.pMOSFET271のゲートとnMOSFET2
72のゲートには選択線291を介して図1のデコーダ
回路14の出力が供給される.
【0014】図1の本実施例では、上記のように構成さ
れているので、全選択線のうち、デコーダ14により選
択線114が選択されると、該選択線114が高電位
(VD)となり、他の選択線124、134は低電位
(VS)となるので、図2の前記第二のソース電位可変
手段27のnMOSFET272が導通し(閉じ)、p
MOSFET271が非導通となる(開く).従って、
該選択線291に接続された該半導体ブロック21へは
nMOSFET272を介して、電源VS(=0V)が
供給される.つまり、配線282の電位VS’はV
S(=0V)となる.この時、CMOSインバータ29
の出力は低電位(=0V)となるので、前記第一のソー
ス電位可変手段26のpMOSFET262は導通し
(閉じ)、nMOSFET261は非導通となる(開
く).従って、該選択線291に対応する該半導体ブロ
ック21へはpMOSFET262を介して、電源VD
(=5V)が供給される.つまり、配線281の電位V
D’はVD(=5V)となる.nMOSFET272、
pMOSFET262は充分な電流供給能力を持たせる
ように、最適設計されているから、該半導体ブロック2
1は図9の従来の回路と同等な速度で動作し、速度劣化
を起こすことはい。該半導体ブロック21の動作時消費
電力は該半導体ブロックに流れる電流と(VD−VS)
の積であるから、図9の従来形の回路の動作時消費電力
と等しい。
れているので、全選択線のうち、デコーダ14により選
択線114が選択されると、該選択線114が高電位
(VD)となり、他の選択線124、134は低電位
(VS)となるので、図2の前記第二のソース電位可変
手段27のnMOSFET272が導通し(閉じ)、p
MOSFET271が非導通となる(開く).従って、
該選択線291に接続された該半導体ブロック21へは
nMOSFET272を介して、電源VS(=0V)が
供給される.つまり、配線282の電位VS’はV
S(=0V)となる.この時、CMOSインバータ29
の出力は低電位(=0V)となるので、前記第一のソー
ス電位可変手段26のpMOSFET262は導通し
(閉じ)、nMOSFET261は非導通となる(開
く).従って、該選択線291に対応する該半導体ブロ
ック21へはpMOSFET262を介して、電源VD
(=5V)が供給される.つまり、配線281の電位V
D’はVD(=5V)となる.nMOSFET272、
pMOSFET262は充分な電流供給能力を持たせる
ように、最適設計されているから、該半導体ブロック2
1は図9の従来の回路と同等な速度で動作し、速度劣化
を起こすことはい。該半導体ブロック21の動作時消費
電力は該半導体ブロックに流れる電流と(VD−VS)
の積であるから、図9の従来形の回路の動作時消費電力
と等しい。
【0015】該図1の選択線114以外の選択されなか
った全選択線(図1の124、134)の電位レベルは
低レベル(0V)となるから、対応する全半導体ブロッ
ク12、13は待機状態となる.従って、図2の前記第
二のソース電位可変手段27のpMOSFET271が
導通し(閉じ)、nMOSFET272は非導通となる
(開く).従って、対応する全半導体ブロック12.1
3のnMOSFETのソースへはpMOSFET27
1、配線282を介して、電源VS(=0V)よりpM
OSFET271のVtpの絶対値分だけ高い電位(−
Vtp)が供給される.つまり、配線282の電位
VS’は(−Vtp)となる.なお、図3で示すよう
に、pMOSFET271のゲートとドレインに低レベ
ル(0V)を加えると、pMOSFET271は導通し
て、配線282に電位VS’(=−Vtp)を出力す
る.一方、CMOSインバータ29の出力が高レベル
(=5V)となるので、前記第一のソース電位可変手段
26のnMOSFET261が導通し(閉じ)、pMO
SFET262は非導通となる(開く).従って、対応
する半導体ブロックのpMOSFET231、241の
ソースへはnMOSFET261、配線281を介し
て、電源VDよりnMOSFET261のVtn分だけ
低い電位(VD−Vtn)が供給される.つまり、配線
281の電位VD’は(VD−Vtn)となる.なお、
図3で示すように、nMOSFET261のゲートとド
レインに高レベル(VD)を加えると、nMOSFET
261は導通して、ソースと配線281に電位VD’
(=VD−Vtn)を出力する.第1のソース電位可変
手段26ではnMOSFETを1個用いて、配線281
の電位VD’を(VD−Vtn)に低減した.図7に示
すように、nMOSFETをr個(r=2、3、4・・
・・)用いると、VD’は(VD−rVtn)で与えら
れ、VD’をさらに低減することができる.同様に、配
線282の電位VS’も図8に示すように、pMOSF
ETをr個(r=2、3、4・・・・)用いることによ
り、VS’を(−rVtp)に高めることができる.図
4にインバータ回路41を示す.CMOSインバータ4
1はpMOSFET412およびnMOSFET413
で構成されている。pMOSFET412のソースへは
(VD−Vtn)が、ウェルへは高電位VDがそれぞれ
供給されている.nMOSFET413のソースは(V
S−Vtp)が、ウェルへは低電位VS(=0V)が供
給される.今、入力Viが低電位(=0V)の時、nM
OSFET413はカットオフし、pMOSFET41
2は線形領域で動作する.従って、出力端子に(VD−
Vtn)が出力されるので、nMOSFET413のド
レイン−ソース間電位Vdsnは、 Vdsn=(VD−Vtn)−(−Vtp) となる.次に、入力Viが高電位(=VD)となると、
pMOSFET412はカットオフし、nMOSFET
413は線形領域で動作する.従って、出力端子に(−
Vtp)が出力されるので、pMOSFET412のド
レイン−ソース間電位Vdspも、 Vdsp=(VD−Vtn)−(−Vtp) となり、Vdsnと等しくなる.今、Vtn=−Vtp
と仮定すると、 Vdsn=Vdsp=VD−2Vtn となる.つまり、Vdsp、Vdsnが2Vtn分だけ
低くなるので、DIBL(Drain Induced
Barrier Lowering、ドレイン・イン
デュースト・バリア・ローワリング)効果が生じる.p
MOSFET412のソースとウェルに高電位VDを、
nMOSFET413のソースとウェルに低電位V
S(=0V)を、供給する従来のインバータ(図9)の
場合、nMOSFETに流れるサブスレッシュ電流は、
図5に示すように、Idn、PMOSFETのサブスレ
ッシュ電流は、図6に示すように、Idpである.これ
に対して、DIBL効果が生じると、nMOSFETの
サブスレッシュ電流は、図5に示すように、Idnから
Idn’へ、pMOSFETのサブスレッシュ電流は、
図6に示すように、IdpからIdp’へ減少する.上
述した動作が図2の半導体回路22にも適用できるの
で、半導体ブロック21のカットオフ状態にある全pM
OSFETのドレイン−ソース間電位Vdsp、および
カットオフ状態にある全nMOSFETのドレイン−ソ
ース間電位VdsnはともにVDより2Vtn分だけ低
い値となるので、DIBL効果が生じて、サブスレッシ
ュ電流が大幅に減少し、待機時消費電力が大幅に削減さ
れる.
った全選択線(図1の124、134)の電位レベルは
低レベル(0V)となるから、対応する全半導体ブロッ
ク12、13は待機状態となる.従って、図2の前記第
二のソース電位可変手段27のpMOSFET271が
導通し(閉じ)、nMOSFET272は非導通となる
(開く).従って、対応する全半導体ブロック12.1
3のnMOSFETのソースへはpMOSFET27
1、配線282を介して、電源VS(=0V)よりpM
OSFET271のVtpの絶対値分だけ高い電位(−
Vtp)が供給される.つまり、配線282の電位
VS’は(−Vtp)となる.なお、図3で示すよう
に、pMOSFET271のゲートとドレインに低レベ
ル(0V)を加えると、pMOSFET271は導通し
て、配線282に電位VS’(=−Vtp)を出力す
る.一方、CMOSインバータ29の出力が高レベル
(=5V)となるので、前記第一のソース電位可変手段
26のnMOSFET261が導通し(閉じ)、pMO
SFET262は非導通となる(開く).従って、対応
する半導体ブロックのpMOSFET231、241の
ソースへはnMOSFET261、配線281を介し
て、電源VDよりnMOSFET261のVtn分だけ
低い電位(VD−Vtn)が供給される.つまり、配線
281の電位VD’は(VD−Vtn)となる.なお、
図3で示すように、nMOSFET261のゲートとド
レインに高レベル(VD)を加えると、nMOSFET
261は導通して、ソースと配線281に電位VD’
(=VD−Vtn)を出力する.第1のソース電位可変
手段26ではnMOSFETを1個用いて、配線281
の電位VD’を(VD−Vtn)に低減した.図7に示
すように、nMOSFETをr個(r=2、3、4・・
・・)用いると、VD’は(VD−rVtn)で与えら
れ、VD’をさらに低減することができる.同様に、配
線282の電位VS’も図8に示すように、pMOSF
ETをr個(r=2、3、4・・・・)用いることによ
り、VS’を(−rVtp)に高めることができる.図
4にインバータ回路41を示す.CMOSインバータ4
1はpMOSFET412およびnMOSFET413
で構成されている。pMOSFET412のソースへは
(VD−Vtn)が、ウェルへは高電位VDがそれぞれ
供給されている.nMOSFET413のソースは(V
S−Vtp)が、ウェルへは低電位VS(=0V)が供
給される.今、入力Viが低電位(=0V)の時、nM
OSFET413はカットオフし、pMOSFET41
2は線形領域で動作する.従って、出力端子に(VD−
Vtn)が出力されるので、nMOSFET413のド
レイン−ソース間電位Vdsnは、 Vdsn=(VD−Vtn)−(−Vtp) となる.次に、入力Viが高電位(=VD)となると、
pMOSFET412はカットオフし、nMOSFET
413は線形領域で動作する.従って、出力端子に(−
Vtp)が出力されるので、pMOSFET412のド
レイン−ソース間電位Vdspも、 Vdsp=(VD−Vtn)−(−Vtp) となり、Vdsnと等しくなる.今、Vtn=−Vtp
と仮定すると、 Vdsn=Vdsp=VD−2Vtn となる.つまり、Vdsp、Vdsnが2Vtn分だけ
低くなるので、DIBL(Drain Induced
Barrier Lowering、ドレイン・イン
デュースト・バリア・ローワリング)効果が生じる.p
MOSFET412のソースとウェルに高電位VDを、
nMOSFET413のソースとウェルに低電位V
S(=0V)を、供給する従来のインバータ(図9)の
場合、nMOSFETに流れるサブスレッシュ電流は、
図5に示すように、Idn、PMOSFETのサブスレ
ッシュ電流は、図6に示すように、Idpである.これ
に対して、DIBL効果が生じると、nMOSFETの
サブスレッシュ電流は、図5に示すように、Idnから
Idn’へ、pMOSFETのサブスレッシュ電流は、
図6に示すように、IdpからIdp’へ減少する.上
述した動作が図2の半導体回路22にも適用できるの
で、半導体ブロック21のカットオフ状態にある全pM
OSFETのドレイン−ソース間電位Vdsp、および
カットオフ状態にある全nMOSFETのドレイン−ソ
ース間電位VdsnはともにVDより2Vtn分だけ低
い値となるので、DIBL効果が生じて、サブスレッシ
ュ電流が大幅に減少し、待機時消費電力が大幅に削減さ
れる.
【0016】また、図4のpMOSFETのウェルへは
高電位VDが、pMOSFETのソースへは(VD−V
tn)が供給されており、nMOSFETのソースは低
電位VSが、nMOSFETのウェルへは(−Vtp)
が供給されているので、BGB(Back Gate
Bias、バック・ゲート・バイアス)効果が生じて、
サブスレッシュ電流がさらに減少する.つまり、nMO
SFETのサブスレッシュ電流は、図5に示すように、
Idn’からIdn’’へ、pMOSFETのサブスレ
ッシュ電流は、図6に示すように、Idp’から
Idp’’へ減少する.なお本技術ではウェル電位を固
定して、ソース電位を変化させることによりBGBをか
けている.しかし、ウェル電位を変化させてBGBをか
ける前述したVTCMOS技術と異なり、BGB切り替
えによる速度劣化の問題はない.結果的には、DIBL
効果とBGB効果の相乗効果により、従来のサブスレッ
シュ電流Idn、Idpに比べ、大幅に減少したサブス
レッシュ電流Idn’’、Idp’’が流れ(図5、図
6)、待機時消費電力が大幅に削減される.
高電位VDが、pMOSFETのソースへは(VD−V
tn)が供給されており、nMOSFETのソースは低
電位VSが、nMOSFETのウェルへは(−Vtp)
が供給されているので、BGB(Back Gate
Bias、バック・ゲート・バイアス)効果が生じて、
サブスレッシュ電流がさらに減少する.つまり、nMO
SFETのサブスレッシュ電流は、図5に示すように、
Idn’からIdn’’へ、pMOSFETのサブスレ
ッシュ電流は、図6に示すように、Idp’から
Idp’’へ減少する.なお本技術ではウェル電位を固
定して、ソース電位を変化させることによりBGBをか
けている.しかし、ウェル電位を変化させてBGBをか
ける前述したVTCMOS技術と異なり、BGB切り替
えによる速度劣化の問題はない.結果的には、DIBL
効果とBGB効果の相乗効果により、従来のサブスレッ
シュ電流Idn、Idpに比べ、大幅に減少したサブス
レッシュ電流Idn’’、Idp’’が流れ(図5、図
6)、待機時消費電力が大幅に削減される.
【0017】
【発明の効果】本発明の構成によれば、第1及び第2の
ソース電位可変手段を設けることにより、動作速度を維
持したまま、飛躍的な待機時消費電力の低減という所期
の目的が達成できる。0.13ミクロンCMOS技術を
用い、従来型1KビットSRAMと本発明の低電力半導
体集積回路を用いた1KビットSRAMを開発した.V
D’=VD=1.5V、VS’=VS=0 Vの時、従
来型1KビットSRAMの待機時消費電力Pは5.12
マイクロワット、読みだしアクセス時間は0.45ナノ
秒であった.一方、VD’=(VD−2Vtn)=1.
1V、VS’=(−2Vtp)=0.4Vの時、本発明
の技術を用いた1KビットSRAMのPは0.25マイ
クロワットであり、従来型1KビットSRAMのPの約
1/20に削減され、待機時消費電力の削減効果が大き
いことがわかる.一方動作時はVD’=VD=1.5
V、VS’=VS=0Vに設定されるので、読みだしア
クセス時間は0.45ナノ秒となり、従来型1Kビット
SRAM読みだしアクセス時間と全く一致し、従来型の
高速性能を維持できることもわかる.
ソース電位可変手段を設けることにより、動作速度を維
持したまま、飛躍的な待機時消費電力の低減という所期
の目的が達成できる。0.13ミクロンCMOS技術を
用い、従来型1KビットSRAMと本発明の低電力半導
体集積回路を用いた1KビットSRAMを開発した.V
D’=VD=1.5V、VS’=VS=0 Vの時、従
来型1KビットSRAMの待機時消費電力Pは5.12
マイクロワット、読みだしアクセス時間は0.45ナノ
秒であった.一方、VD’=(VD−2Vtn)=1.
1V、VS’=(−2Vtp)=0.4Vの時、本発明
の技術を用いた1KビットSRAMのPは0.25マイ
クロワットであり、従来型1KビットSRAMのPの約
1/20に削減され、待機時消費電力の削減効果が大き
いことがわかる.一方動作時はVD’=VD=1.5
V、VS’=VS=0Vに設定されるので、読みだしア
クセス時間は0.45ナノ秒となり、従来型1Kビット
SRAM読みだしアクセス時間と全く一致し、従来型の
高速性能を維持できることもわかる.
【0018】
【図1】 本発明の実施例の構成を示すブロック図であ
る。
る。
【図2】 本発明の実施例にかかわる半導体論理回路の
構成を示す模式図である。
構成を示す模式図である。
【図3】 本発明にかかわるnMOSFETスイッチと
pMOSFETスイッチの入出力特性を説明する図であ
る。
pMOSFETスイッチの入出力特性を説明する図であ
る。
【図4】 インバータ回路.
【図5】 nMOSFETのサブスレッショルド電流の
Vgs依存性。
Vgs依存性。
【図6】 pMOSFETのサブスレッショルド電流の
Vgs依存性。
Vgs依存性。
【図7】 本発明にかかわる第一のソース電位可変手段
の作用を説明する模式図である。
の作用を説明する模式図である。
【図8】 本発明にかかわる第二のソース電位可変手段
の作用を説明する模式図である。
の作用を説明する模式図である。
【図9】 従来例の構成例を示すブロック図である。
【図10】 しきい値電圧の低いMOSFETのサブス
レッショルド電流のVgs依存性。
レッショルド電流のVgs依存性。
【図11】 予めしきい値電圧を高くしたMOSFET
およびバックゲートバイアスによりしきい値電圧を高く
したMOSFETのサブスレッショルド電流のVgs依
存性。
およびバックゲートバイアスによりしきい値電圧を高く
したMOSFETのサブスレッショルド電流のVgs依
存性。
【図12】 VTCMOS技術を用いた従来例の構成例
を示すブロック図である。
を示すブロック図である。
11、12、13、21 半導体ブロック 4 デコーダ回路 113、123、133 半導体回路 26、111、121、131 第1のソース電位可変
手段 27、112、122、132 第2のソース電位可変
手段 29 インバータ 231、241、233、243、261、272 n
MOSFET 232、242、262、271 pMOSFET
手段 27、112、122、132 第2のソース電位可変
手段 29 インバータ 231、241、233、243、261、272 n
MOSFET 232、242、262、271 pMOSFET
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B015 HH01 HH03 HH04 JJ07 JJ25 KA06 QQ02 5J056 AA03 BB17 CC00 DD13 DD16 DD29 DD51 EE11 FF08 KK01
Claims (1)
- 【請求項1】 動作している半導体回路へは所望の高電
位を供給して動作状態にある該半導体回路を高速動作さ
せ、待機している半導体回路へは該所望の高電位より低
い高電位を供給して待機状態にある該半導体回路を低消
費電力化するために、複数個の前記半導体回路、複数個
の前記半導体回路のうち1個ないし複数個の半導体回路
を選択して該半導体回路を起動して同時に他の複数個の
半導体回路を待機させるデコーダ回路、半導体回路の第
一のソース電位を可変するために該半導体回路毎に設け
た第一のソース電位可変手段、半導体回路の第二のソー
ス電位を可変するために該半導体回路毎に設けた第二の
ソース電位可変手段を備え、前記複数個の半導体回路、
前記デコーダ回路、前記第一のソース電位可変手段、前
記第二のソース電位可変手段を金属・酸化膜・半導体の
積層構造を持つモス型電界効果トランジスタ(MOSF
ET)で構成し、第一のソース電位可変手段は高電位V
Dを、第二のソース電位可変手段は高電位VDより低い
低電位VS(VD>VS)を動作状態にある半導体回路
に供給できるようにして該半導体回路を高速動作させ、
第一のソース電位可変手段は前記高電位VDより低い高
電位VD’(VD>VD’)を、第二のソース電位可変
手段は前記低電位VSより高く、かつ前記高電位VD’
より低い低電位VS’(VD’>VS’>VS)を待機
状態にある半導体回路に供給できるようにしてサブスレ
ッショルド電流を低減することにより該半導体回路を低
消費電力化することを特徴とする低電力半導体集積回
路.
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---|---|---|---|
JP2001128431A JP2002288984A (ja) | 2001-03-22 | 2001-03-22 | 低電力半導体集積回路 |
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JP2001128431A JP2002288984A (ja) | 2001-03-22 | 2001-03-22 | 低電力半導体集積回路 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2002288984A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6903962B2 (en) | 2003-06-05 | 2005-06-07 | Renesas Technology Corp. | Semiconductor memory device capable of controlling potential level of power supply line and/or ground line |
JP2008176829A (ja) * | 2007-01-16 | 2008-07-31 | Fujitsu Ltd | メモリマクロ |
US7412613B2 (en) | 2004-02-20 | 2008-08-12 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Integrated circuit devices that support dynamic voltage scaling of power supply voltages |
-
2001
- 2001-03-22 JP JP2001128431A patent/JP2002288984A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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