JP2002286196A - 樹脂被覆鋼管 - Google Patents
樹脂被覆鋼管Info
- Publication number
- JP2002286196A JP2002286196A JP2001089536A JP2001089536A JP2002286196A JP 2002286196 A JP2002286196 A JP 2002286196A JP 2001089536 A JP2001089536 A JP 2001089536A JP 2001089536 A JP2001089536 A JP 2001089536A JP 2002286196 A JP2002286196 A JP 2002286196A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copolymer
- resin
- ethylene
- steel pipe
- steel tube
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)
- Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 低温での被覆条件においても外面被覆樹
脂層と鋼管の長期接着耐久性、特に耐温水性を発現する
外面樹脂被覆鋼管を提供する。 【解決手段】 上記課題は、外面に接着剤層を介して樹
脂被覆層が設けられている鋼管において、接着剤層が下
記に示す官能基を有する変性ポリオレフィン共重合体を
主成分とする層である外面樹脂被覆鋼管 【化1】 R1〜R3:アルコキシル基又はハロゲン原子によって
解決される。
脂層と鋼管の長期接着耐久性、特に耐温水性を発現する
外面樹脂被覆鋼管を提供する。 【解決手段】 上記課題は、外面に接着剤層を介して樹
脂被覆層が設けられている鋼管において、接着剤層が下
記に示す官能基を有する変性ポリオレフィン共重合体を
主成分とする層である外面樹脂被覆鋼管 【化1】 R1〜R3:アルコキシル基又はハロゲン原子によって
解決される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、給水、給湯、空
調、排水、ガス等の配管等に使用される外面樹脂被覆鋼
管に関し、特に、外面樹脂被覆層と鋼管との接着性に優
れた外面樹脂被覆鋼管に関する。
調、排水、ガス等の配管等に使用される外面樹脂被覆鋼
管に関し、特に、外面樹脂被覆層と鋼管との接着性に優
れた外面樹脂被覆鋼管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、外面樹脂被覆鋼管の接着剤として
は、カルボキシル基又は酸無水物基を分子中に有するポ
リオレフィン系接着剤、熱硬化型エポキシ樹脂、ホット
メルト型共重合ポリオレフィンなどが使用されてきた。
は、カルボキシル基又は酸無水物基を分子中に有するポ
リオレフィン系接着剤、熱硬化型エポキシ樹脂、ホット
メルト型共重合ポリオレフィンなどが使用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
カルボキシル基又は酸無水物基を分子中に有するポリオ
レフィン系接着剤はプライマーとして熱硬化型エポキシ
樹脂を併用しないと十分な耐水接着性が得られず、この
プライマー硬化のために、鋼管を150〜200℃前後
の高温に加熱して被覆を行わなければならなかった。ま
た、硬化に高温を必要としない2液型エポキシプライマ
ーを用いる例もあるが、2液型プライマーはポットライ
フが短く使用直前に混合する必要があること、使用して
いる間に増粘してきて使用不可になる場合があること、
塗装方法として2液型対応のスプレー塗装機を使わなけ
ればならないこと等、かなり使用条件は限られており、
精密な条件設定、管理、煩雑な作業が必要となるもので
あった。また、上記のホットメルト型共重合ポリオレフ
ィンなどは比較的低温での被覆でも接着力を発現する
が、耐水接着性に関して不十分なものであった。
カルボキシル基又は酸無水物基を分子中に有するポリオ
レフィン系接着剤はプライマーとして熱硬化型エポキシ
樹脂を併用しないと十分な耐水接着性が得られず、この
プライマー硬化のために、鋼管を150〜200℃前後
の高温に加熱して被覆を行わなければならなかった。ま
た、硬化に高温を必要としない2液型エポキシプライマ
ーを用いる例もあるが、2液型プライマーはポットライ
フが短く使用直前に混合する必要があること、使用して
いる間に増粘してきて使用不可になる場合があること、
塗装方法として2液型対応のスプレー塗装機を使わなけ
ればならないこと等、かなり使用条件は限られており、
精密な条件設定、管理、煩雑な作業が必要となるもので
あった。また、上記のホットメルト型共重合ポリオレフ
ィンなどは比較的低温での被覆でも接着力を発現する
が、耐水接着性に関して不十分なものであった。
【0004】本発明の目的は、低温での被覆条件におい
ても外面被覆樹脂層と鋼管の長期接着耐久性、特に耐温
水性を発現する外面樹脂被覆鋼管を提供することであ
る。
ても外面被覆樹脂層と鋼管の長期接着耐久性、特に耐温
水性を発現する外面樹脂被覆鋼管を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、外面樹脂
被覆鋼管における外面樹脂被覆層と鋼管との接着性を高
めるべく鋭意検討した結果、下記に示す官能基を有する
変性ポリオレフィン共重合体を主成分とする接着剤を用
いれば、上記問題点を解決する事を見いだし、本発明に
至った。
被覆鋼管における外面樹脂被覆層と鋼管との接着性を高
めるべく鋭意検討した結果、下記に示す官能基を有する
変性ポリオレフィン共重合体を主成分とする接着剤を用
いれば、上記問題点を解決する事を見いだし、本発明に
至った。
【0006】
【化2】 R1〜R3:アルコキシル基又はハロゲン原子
【0007】即ち、上記変性ポリオレフィン共重合体を
主成分とする接着剤を鋼管と外面樹脂被覆層の間に介在
させることにより接着性良好な外面樹脂被覆鋼管が得ら
れる。
主成分とする接着剤を鋼管と外面樹脂被覆層の間に介在
させることにより接着性良好な外面樹脂被覆鋼管が得ら
れる。
【0008】本発明の外面樹脂被覆鋼管が良好な性能を
有する理由については以下のように推測される。
有する理由については以下のように推測される。
【0009】上記変性ポリオレフィン共重合体を主成分
とする接着剤は、接着剤に含まれる極性部分が被着体で
ある鉄の表面あるいは、プライマー等鋼表面処理層の水
酸基等の極性基と静電引力等の相互作用をする。さらに
変性基であるシリル基が耐温水接着性の向上に重要な役
割を果たしていると考えられる。つまり、湿潤雰囲気下
で浸透してくる水分子により、接着剤が有するアルコキ
シシリル基又はハロゲン化シリル基が加水分解し、その
結果生じるシラノール基、被着体表面の水産基等の極性
基と水素結合もしくは共有結合を生成し、より接着力を
向上させると考えられる。また、加水分解の結果生じる
シラノール基同士が脱水し架橋を生じる結果、接着剤で
ある変性ポリオレフィン共重合体そのものの強度が向上
し、接着力が向上するという効果も考えられる。
とする接着剤は、接着剤に含まれる極性部分が被着体で
ある鉄の表面あるいは、プライマー等鋼表面処理層の水
酸基等の極性基と静電引力等の相互作用をする。さらに
変性基であるシリル基が耐温水接着性の向上に重要な役
割を果たしていると考えられる。つまり、湿潤雰囲気下
で浸透してくる水分子により、接着剤が有するアルコキ
シシリル基又はハロゲン化シリル基が加水分解し、その
結果生じるシラノール基、被着体表面の水産基等の極性
基と水素結合もしくは共有結合を生成し、より接着力を
向上させると考えられる。また、加水分解の結果生じる
シラノール基同士が脱水し架橋を生じる結果、接着剤で
ある変性ポリオレフィン共重合体そのものの強度が向上
し、接着力が向上するという効果も考えられる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で使用される変性ポリオレ
フィン共重合体は、ポリオレフィン共重合体が下記のシ
リル基で変性されたものである。
フィン共重合体は、ポリオレフィン共重合体が下記のシ
リル基で変性されたものである。
【0011】
【化3】 R1〜R3:アルコキシル基又はハロゲン原子
【0012】アルコキシル基は炭素数が1〜4程度、好
ましくは1〜3程度であり、アルコキシアルコキシル等
の誘導体を含む。アルコキシル基の例としてはメトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチル
オキシ基、メトキシエトキシ基等を挙げることができ
る。ハロゲン原子は塩素、フッ素、臭素等である。R1
〜R3は全て同じ基であってもよく、異なる基であって
もよい。しかしながら、トリアルコキシシリル基がハロ
ゲン原子を有するものより接着力が大きく、好ましい。
また、ケイ素−アルコキシル又はケイ素−ハロゲン原子
間の結合が一部(例えば80%まで、好ましくは50%
まで)加水分解してシラノールになっていてもよい。
ましくは1〜3程度であり、アルコキシアルコキシル等
の誘導体を含む。アルコキシル基の例としてはメトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチル
オキシ基、メトキシエトキシ基等を挙げることができ
る。ハロゲン原子は塩素、フッ素、臭素等である。R1
〜R3は全て同じ基であってもよく、異なる基であって
もよい。しかしながら、トリアルコキシシリル基がハロ
ゲン原子を有するものより接着力が大きく、好ましい。
また、ケイ素−アルコキシル又はケイ素−ハロゲン原子
間の結合が一部(例えば80%まで、好ましくは50%
まで)加水分解してシラノールになっていてもよい。
【0013】ポリオレフィン共重合体は、炭素数1〜3
のオレフィン、好ましくはエチレン共重合体である。共
重合体のセグメントについてはランダム、ブロックのい
ずれでもよく、オレフィンとコモノマーの比率はコモノ
マーが0.1〜50モル%程度、好ましくは1〜25モ
ル%程度である。ポリオレフィン共重合体の具体例とし
ては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化
ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重
合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレ
ン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物、アイオ
ノマー樹脂、上記共重合体の無水マレイン酸等の不飽和
カルボン酸又はその無水物のグラフト変性物が挙げられ
る。アイオノマー樹脂は、樹脂中に含まれるカルボキシ
ル基の一部又は全部が中和され金属イオンとの塩になっ
ているものであり、金属の種類は亜鉛、ナトリウム、マ
グネシウム、リチウム、カリウム、カルシウムなどであ
る。またアクリル酸や、メタクリル酸のエステル成分
は、メチルエステル、エチルエステル、グリシジルエス
テル等が挙げられる。ポリオレフィン共重合体は、エチ
レン−塩化ビニル共重合体などよりも、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合
体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体の方が接
着性が良く、特に、エチレン−アクリル酸エチル共重合
体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体を用いると
接着性が良好である。これは、エチレン−アクリル酸エ
チル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチルの極性基
部分が鉄の表面の水酸基等の極性基と最も強く静電引力
等の相互作用をする為であると考えられる。
のオレフィン、好ましくはエチレン共重合体である。共
重合体のセグメントについてはランダム、ブロックのい
ずれでもよく、オレフィンとコモノマーの比率はコモノ
マーが0.1〜50モル%程度、好ましくは1〜25モ
ル%程度である。ポリオレフィン共重合体の具体例とし
ては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化
ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重
合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレ
ン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物、アイオ
ノマー樹脂、上記共重合体の無水マレイン酸等の不飽和
カルボン酸又はその無水物のグラフト変性物が挙げられ
る。アイオノマー樹脂は、樹脂中に含まれるカルボキシ
ル基の一部又は全部が中和され金属イオンとの塩になっ
ているものであり、金属の種類は亜鉛、ナトリウム、マ
グネシウム、リチウム、カリウム、カルシウムなどであ
る。またアクリル酸や、メタクリル酸のエステル成分
は、メチルエステル、エチルエステル、グリシジルエス
テル等が挙げられる。ポリオレフィン共重合体は、エチ
レン−塩化ビニル共重合体などよりも、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合
体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体の方が接
着性が良く、特に、エチレン−アクリル酸エチル共重合
体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体を用いると
接着性が良好である。これは、エチレン−アクリル酸エ
チル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチルの極性基
部分が鉄の表面の水酸基等の極性基と最も強く静電引力
等の相互作用をする為であると考えられる。
【0014】これらのポリオレフィン共重合体に前記シ
リル基を導入する方法は、グラフト重合などの一般的な
方法により、シリル基をポリオレフィンに導入できる。
リル基を導入する方法は、グラフト重合などの一般的な
方法により、シリル基をポリオレフィンに導入できる。
【0015】こうして得られる変性ポリオレフィン共重
合体における前記シリル基の含有率はコモノマー1モル
に対し0.1〜50モル%と程度、好ましくは1〜25
モル%程度である。この変性ポリオレフィン共重合体の
MFR(ASTM D 1238−65T)は、0.01
以上200以下、好ましくは0.1以上20以下であ
る。
合体における前記シリル基の含有率はコモノマー1モル
に対し0.1〜50モル%と程度、好ましくは1〜25
モル%程度である。この変性ポリオレフィン共重合体の
MFR(ASTM D 1238−65T)は、0.01
以上200以下、好ましくは0.1以上20以下であ
る。
【0016】本発明の接着剤層には変性ポリオレフィン
共重合体以外の成分も含有させることができる。例えば
他の樹脂としては、不飽和カルボン酸又はその無水物で
変性したポリエチレン、L−LDPE、ポリプロピレン
等の変性樹脂、アイオノマー等を挙げることができる。
また、本発明の性能を損なわない範囲で、必要に応じて
酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、顔料、着色剤、充
填剤、滑剤、帯電防止剤、粘着付与剤等の添加剤を加え
ることができる。いずれにしても、接着剤層の主成分は
変性ポリオレフィン共重合体であり、その含有率は0.
01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上である。
共重合体以外の成分も含有させることができる。例えば
他の樹脂としては、不飽和カルボン酸又はその無水物で
変性したポリエチレン、L−LDPE、ポリプロピレン
等の変性樹脂、アイオノマー等を挙げることができる。
また、本発明の性能を損なわない範囲で、必要に応じて
酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、顔料、着色剤、充
填剤、滑剤、帯電防止剤、粘着付与剤等の添加剤を加え
ることができる。いずれにしても、接着剤層の主成分は
変性ポリオレフィン共重合体であり、その含有率は0.
01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上である。
【0017】この接着剤層の厚みは通常0.003mm
以上1mm以下、好ましくは0.05mm以上0.5m
m以下である。
以上1mm以下、好ましくは0.05mm以上0.5m
m以下である。
【0018】外面樹脂被覆層は如何なる合成樹脂でも良
く、また、多層であってもよい。例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィン、
架橋ポリエチレン、アイオノマー樹脂、ポリエステル、
塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸エス
テル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル等の単独重
合体これらの一種もしくは2種以上とエチレンとの共重
合体で具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタ
クリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重
合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、またそれらの
樹脂に無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸又はその無
水物をグラフトした変性ポリオレフィン樹脂からなる単
層又は多層の被覆層が挙げられる。エチレン共重合体の
場合コモノマーの含有率は0.1〜50モル%、特に1
〜25モル%のものが好ましい。
く、また、多層であってもよい。例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィン、
架橋ポリエチレン、アイオノマー樹脂、ポリエステル、
塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸エス
テル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル等の単独重
合体これらの一種もしくは2種以上とエチレンとの共重
合体で具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタ
クリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重
合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、またそれらの
樹脂に無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸又はその無
水物をグラフトした変性ポリオレフィン樹脂からなる単
層又は多層の被覆層が挙げられる。エチレン共重合体の
場合コモノマーの含有率は0.1〜50モル%、特に1
〜25モル%のものが好ましい。
【0019】この外面樹脂被覆層の厚みは通常0.5m
m以上5mm以下、好ましくは0.5mm以上3mm以
下である。
m以上5mm以下、好ましくは0.5mm以上3mm以
下である。
【0020】本発明で用いられる鋼管は、表面にメッキ
処理等が施されたものでもよく、必要に応じて外面にブ
ラスト処理、酸洗処理、などの前処理、さらに、化成処
理、プライマー処理等の表面処理を施すことができる。
処理等が施されたものでもよく、必要に応じて外面にブ
ラスト処理、酸洗処理、などの前処理、さらに、化成処
理、プライマー処理等の表面処理を施すことができる。
【0021】また、本発明の外面被覆鋼管の製造方法と
しては、外面被覆鋼管等の製造方法で用いられている一
般的な方法でよく、例えば、予め鋼管をブラスト処理
後、所定の温度まで高周波加熱、熱風炉等で加熱し、そ
の外側に本発明で用いられる変性ポリオレフィン共重合
体を主成分とする接着剤を丸ダイス、Tダイスで被覆す
るなどの方法により塗布する。また、押出し成形であら
かじめ作製した接着剤のシート状を鋼管外面に巻き付け
てもよい。このようにして得られた接着剤付きの鋼管の
外面に被覆樹脂を丸ダイス、Tダイス等より押出し被覆
層を形成後、冷却するといった方法や、鋼管を加熱後、
接着剤、被覆樹脂を同時に丸ダイス、Tダイス等より押
出し被覆するといった方法等が挙げられる。
しては、外面被覆鋼管等の製造方法で用いられている一
般的な方法でよく、例えば、予め鋼管をブラスト処理
後、所定の温度まで高周波加熱、熱風炉等で加熱し、そ
の外側に本発明で用いられる変性ポリオレフィン共重合
体を主成分とする接着剤を丸ダイス、Tダイスで被覆す
るなどの方法により塗布する。また、押出し成形であら
かじめ作製した接着剤のシート状を鋼管外面に巻き付け
てもよい。このようにして得られた接着剤付きの鋼管の
外面に被覆樹脂を丸ダイス、Tダイス等より押出し被覆
層を形成後、冷却するといった方法や、鋼管を加熱後、
接着剤、被覆樹脂を同時に丸ダイス、Tダイス等より押
出し被覆するといった方法等が挙げられる。
【0022】
【実施例】[実施例1〜80]ブラスト処理した鋼管
(内径27.6mmφ、外径34mmφ×4m)を高周
波加熱装置により110℃まで加熱した。変性ポリオレ
フィン共重合体には下記のポリオレフィン共重合体に表
1及び表2記載のシリル基を導入したものを用いた。
(内径27.6mmφ、外径34mmφ×4m)を高周
波加熱装置により110℃まで加熱した。変性ポリオレ
フィン共重合体には下記のポリオレフィン共重合体に表
1及び表2記載のシリル基を導入したものを用いた。
【0023】エチレン−塩化ビニル共重合体(MFR=
2g/min、融点100℃、密度1.1) エチレン−酢酸ビニル共重合体(MFR=2g/mi
n、酢酸ビニル含有量5mol%、融点88℃、密度
0.95) エチレン−アクリル酸メチル共重合体(MFR=2g/
min、MA含有量10mol%、融点73℃、密度
0.94) エチレン−アクリル酸ブチル共重合体(MFR=5g/
min、BA含有量10mol%、融点78℃、密度
0.94) エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(MFR=2g
/min、MMA含有量10mol%、融点79℃、密
度0.94) エチレン−メタクリル酸ブチル(MFR=3g/mi
n、BMA含有量10mol%、融点76℃、密度0.
92) エチレン−アクリル酸エチル共重合体(MFR=5g/
min、BA含有量10mol%、融点87℃、密度
0.93) エチレン−メタクリル酸エチル共重合体(MFR=2g
/min、MME含有量10mol%、融点82℃、密
度0.94)
2g/min、融点100℃、密度1.1) エチレン−酢酸ビニル共重合体(MFR=2g/mi
n、酢酸ビニル含有量5mol%、融点88℃、密度
0.95) エチレン−アクリル酸メチル共重合体(MFR=2g/
min、MA含有量10mol%、融点73℃、密度
0.94) エチレン−アクリル酸ブチル共重合体(MFR=5g/
min、BA含有量10mol%、融点78℃、密度
0.94) エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(MFR=2g
/min、MMA含有量10mol%、融点79℃、密
度0.94) エチレン−メタクリル酸ブチル(MFR=3g/mi
n、BMA含有量10mol%、融点76℃、密度0.
92) エチレン−アクリル酸エチル共重合体(MFR=5g/
min、BA含有量10mol%、融点87℃、密度
0.93) エチレン−メタクリル酸エチル共重合体(MFR=2g
/min、MME含有量10mol%、融点82℃、密
度0.94)
【0024】前記の鋼管に各変性ポリオレフィン共重合
体を主成分とする接着剤を丸ダイスにてダイス温度12
0℃〜180℃で0.1mmの厚みに塗布した。
体を主成分とする接着剤を丸ダイスにてダイス温度12
0℃〜180℃で0.1mmの厚みに塗布した。
【0025】その後、表1及び表2記載の被覆樹脂をダ
イス温度200℃〜230℃で1.2mm(外:内=
0.9:0.3)の厚みに接着剤層外面に押出した。冷
却後、適当な長さに切断し、サンプルを得、評価を行っ
た。
イス温度200℃〜230℃で1.2mm(外:内=
0.9:0.3)の厚みに接着剤層外面に押出した。冷
却後、適当な長さに切断し、サンプルを得、評価を行っ
た。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】 1)ポリエチレンとアイオノマーの2層で、内面側の樹
脂がアイオノマー 2)ポリエチレンとエチレン酢酸ビニル共重合体の2層
で、内面側の樹脂がエチレン酢酸ビニル共重合体(酢酸
ビニル:10モル%) 3)ポリエチレンと無水マレイン酸変性ポリエチレンの
2層で、内面側の樹脂が無水マレイン酸変性ポリエチレ
ン(無水マレイン酸:1モル%) 4)エチレン−アクリル酸共重合体(アクリル酸:10
モル%) 5)エチレン−アクリル酸エチル共重合体(アクリル酸
エチル:10モル%) 6)エチレン−メタクリル酸エチル共重合体(メタクリ
ル酸エチル:10モル%) 7)ポリプロピレンと無水マレイン酸変性ポリプロピレ
ンの2層で、内面側の樹脂が無水マレイン酸変性ポリプ
ロピレン(無水マレイン酸:1モル%) 8)ポリエチレンとエチレン−アクリル酸エチル共重合
体の2層で、内面側の樹脂がエチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体(アクリル酸エチル:10モル%)
脂がアイオノマー 2)ポリエチレンとエチレン酢酸ビニル共重合体の2層
で、内面側の樹脂がエチレン酢酸ビニル共重合体(酢酸
ビニル:10モル%) 3)ポリエチレンと無水マレイン酸変性ポリエチレンの
2層で、内面側の樹脂が無水マレイン酸変性ポリエチレ
ン(無水マレイン酸:1モル%) 4)エチレン−アクリル酸共重合体(アクリル酸:10
モル%) 5)エチレン−アクリル酸エチル共重合体(アクリル酸
エチル:10モル%) 6)エチレン−メタクリル酸エチル共重合体(メタクリ
ル酸エチル:10モル%) 7)ポリプロピレンと無水マレイン酸変性ポリプロピレ
ンの2層で、内面側の樹脂が無水マレイン酸変性ポリプ
ロピレン(無水マレイン酸:1モル%) 8)ポリエチレンとエチレン−アクリル酸エチル共重合
体の2層で、内面側の樹脂がエチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体(アクリル酸エチル:10モル%)
【0028】[比較例1〜15]ブラスト処理した鋼管
(内径27.6mmφ、外径34mmφ×4m)を高周
波加熱装置により110℃まで加熱し、表3記載の接着
剤を丸ダイスにてダイス温度120〜180℃で0.1
mmの厚みに鋼管外面に塗布した。その後、表3記載の
被覆樹脂をダイス温度200℃〜230℃で1.2mm
(外:内=0.9:0.3)の厚みに接着剤層外面に押
出した。冷却後、適当な長さに切断しサンプルを得、評
価を行った。
(内径27.6mmφ、外径34mmφ×4m)を高周
波加熱装置により110℃まで加熱し、表3記載の接着
剤を丸ダイスにてダイス温度120〜180℃で0.1
mmの厚みに鋼管外面に塗布した。その後、表3記載の
被覆樹脂をダイス温度200℃〜230℃で1.2mm
(外:内=0.9:0.3)の厚みに接着剤層外面に押
出した。冷却後、適当な長さに切断しサンプルを得、評
価を行った。
【0029】[比較例16〜20]ブラスト処理した鋼
管(内径27.6mmφ、外径34mmφ×4m)に一
液型エポキシプライマーを約10μの厚さに塗布し、高
周波加熱装置により110℃まで加熱した。その後、表
3記載の被覆樹脂をダイス温度200℃〜230℃で
1.2mm(外:内=0.9:0.3)の厚みにプライ
マー層外面に押出した。冷却後、適当な長さに切断しサ
ンプルを得、評価を行った。
管(内径27.6mmφ、外径34mmφ×4m)に一
液型エポキシプライマーを約10μの厚さに塗布し、高
周波加熱装置により110℃まで加熱した。その後、表
3記載の被覆樹脂をダイス温度200℃〜230℃で
1.2mm(外:内=0.9:0.3)の厚みにプライ
マー層外面に押出した。冷却後、適当な長さに切断しサ
ンプルを得、評価を行った。
【0030】
【表3】 1)ポリエチレンとアイオノマーの2層で、内面側の樹
脂がアイオノマー 2)ポリエチレンとエチレン酢酸ビニル共重合体の2層
で、内面側の樹脂がエチレン酢酸ビニル共重合体(酢酸
ビニル:10モル%) 3)ポリエチレンと無水マレイン酸変性ポリエチレンの
2層で、内面側の樹脂が無水マレイン酸変性ポリエチレ
ン(無水マレイン酸:1モル%) 4)エチレン−アクリル酸共重合体(アクリル酸:10
モル%) 8)ポリエチレンとエチレン−アクリル酸エチル共重合
体の2層で、内面側の樹脂がエチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体(アクリル酸エチル:10モル%) 10)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(100部)、
ジシアンジアミド系硬化剤(12部)、イミダゾール系
促進剤(10部)よりなる一液型エポキシプライマー
脂がアイオノマー 2)ポリエチレンとエチレン酢酸ビニル共重合体の2層
で、内面側の樹脂がエチレン酢酸ビニル共重合体(酢酸
ビニル:10モル%) 3)ポリエチレンと無水マレイン酸変性ポリエチレンの
2層で、内面側の樹脂が無水マレイン酸変性ポリエチレ
ン(無水マレイン酸:1モル%) 4)エチレン−アクリル酸共重合体(アクリル酸:10
モル%) 8)ポリエチレンとエチレン−アクリル酸エチル共重合
体の2層で、内面側の樹脂がエチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体(アクリル酸エチル:10モル%) 10)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(100部)、
ジシアンジアミド系硬化剤(12部)、イミダゾール系
促進剤(10部)よりなる一液型エポキシプライマー
【0031】実施例1〜80、比較例1〜20で作製し
た外面樹脂被覆鋼管について、被覆層の温水浸漬後の接
着力の測定、および耐低温衝撃性試験を行った。
た外面樹脂被覆鋼管について、被覆層の温水浸漬後の接
着力の測定、および耐低温衝撃性試験を行った。
【0032】温水浸漬後の接着力 温水浸漬後の接着力は、前述の条件で製造した外面樹脂
被覆鋼管を20mm長さに切断し、60℃の温水に3ヶ
月浸漬した後の外面樹脂被覆層の剪断接着力とした。
被覆鋼管を20mm長さに切断し、60℃の温水に3ヶ
月浸漬した後の外面樹脂被覆層の剪断接着力とした。
【0033】剪断接着力の測定方法は、治具を用いて内
側の鋼管部分のみ支え、外側の被覆層のみを10mm/
minの速度で押し抜くという方法で、この時の押し抜
き力から単位接着面積当たりの接着力を求めた。サンプ
ルは各5個取り、平均を求めた。接着強度の単位は、N
/cm2である。また、測定中の温度は一律23℃とし
た。
側の鋼管部分のみ支え、外側の被覆層のみを10mm/
minの速度で押し抜くという方法で、この時の押し抜
き力から単位接着面積当たりの接着力を求めた。サンプ
ルは各5個取り、平均を求めた。接着強度の単位は、N
/cm2である。また、測定中の温度は一律23℃とし
た。
【0034】剪断接着強度が80N/cm2以上あるも
のは接着性に優れているとした。
のは接着性に優れているとした。
【0035】耐低温衝撃性 耐低温衝撃性の試験方法は、外面樹脂被覆鋼管を半割に
し、全体が−10℃になるまで冷却した後、1.5kg
の落錘を2.5mの高さから外面樹脂被覆層の上に落と
し、被覆層が剥離、亀裂等、破壊したものを不合格
(×)とした。結果を表4〜表6に示す。
し、全体が−10℃になるまで冷却した後、1.5kg
の落錘を2.5mの高さから外面樹脂被覆層の上に落と
し、被覆層が剥離、亀裂等、破壊したものを不合格
(×)とした。結果を表4〜表6に示す。
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】 *)プライマーが完全硬化しておらず、べとついている
状態であった。
状態であった。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、鋼管と
外面樹脂被覆層との接着に関して特定のシリル基を有す
る変性ポリオレフィン共重合体を主成分とする接着剤を
用いることにより、低温の加熱で製造でき、かつ外面被
覆層の接着性に優れた外面樹脂被覆鋼管を得ることがで
きる。
外面樹脂被覆層との接着に関して特定のシリル基を有す
る変性ポリオレフィン共重合体を主成分とする接着剤を
用いることにより、低温の加熱で製造でき、かつ外面被
覆層の接着性に優れた外面樹脂被覆鋼管を得ることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 23:00 B29K 23:00 B29L 9:00 B29L 9:00 23:00 23:00 (72)発明者 古田 彰彦 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 3H024 EA02 EB02 ED04 EE02 3H111 AA01 BA02 CC13 CC18 DA08 DB03 DB05 DB11 EA15 4F100 AB03B AK01A AK03C AK04 AK68 AK68C AK70 AK70C AL01C AL08C AR00C BA03 BA10A BA10B JL11C 4F211 AA04 AD03 AD12 AG03 AG08 AH43 SA17 SC01 SD04 SH06 SN07 SN08 SN09
Claims (3)
- 【請求項1】 外面に接着剤層を介して樹脂被覆層が設
けられている鋼管において、接着剤層が下記に示す官能
基を有する変性ポリオレフィン共重合体を主成分とする
層である外面樹脂被覆鋼管 【化1】 R1〜R3:アルコキシル基又はハロゲン原子 - 【請求項2】 変性ポリオレフィン共重合体が、R1〜
R3がいずれもアルコキシル基である変性エチレン−酢
酸ビニル共重合体、変性エチレン−アクリル酸エステル
共重合体または変性エチレン−メタクリル酸エステル共
重合体である請求項1記載の外面樹脂被覆鋼管 - 【請求項3】 変性ポリオレフィン共重合体が、R1〜
R3がいずれもアルコキシル基である変性エチレン−ア
クリル酸エチル共重合体又は変性エチレン−メタクリル
酸エチル共重合体である請求項1記載の外面樹脂被覆鋼
管
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001089536A JP2002286196A (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | 樹脂被覆鋼管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001089536A JP2002286196A (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | 樹脂被覆鋼管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002286196A true JP2002286196A (ja) | 2002-10-03 |
Family
ID=18944452
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001089536A Pending JP2002286196A (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | 樹脂被覆鋼管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002286196A (ja) |
-
2001
- 2001-03-27 JP JP2001089536A patent/JP2002286196A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2281707C (en) | Adhesive resin composition and heat recoverable article using the same | |
RU2258006C2 (ru) | Металлические поверхности с покрытием из полиамида | |
EP0619343B1 (en) | Process for coating metal pipes with polyolefin materials | |
JP2002286196A (ja) | 樹脂被覆鋼管 | |
JP2000190422A (ja) | ポリオレフィン被覆鋼材 | |
JPH0141667B2 (ja) | ||
JP2002286169A (ja) | 樹脂被覆鋼管 | |
JP2002249750A (ja) | 内面樹脂ライニング鋼管 | |
JP3305469B2 (ja) | 多層パイプ | |
JP3564815B2 (ja) | 樹脂被覆鋼管 | |
JPH1030080A (ja) | 金属表面の新規な被覆物と被覆方法 | |
JPS5940860B2 (ja) | 接着剤組成物 | |
JP2003294174A (ja) | 樹脂ライニング鋼管およびその製造方法 | |
KR19980702889A (ko) | 금속 표면의 코팅물 | |
JP2761547B2 (ja) | 接着性樹脂組成物及びそれを用いた被覆鋼管 | |
JPS622871B2 (ja) | ||
JPH09125032A (ja) | 樹脂被覆鋼管 | |
JPS58107333A (ja) | ポリオレフイン被覆鋼管の製法 | |
JPH0970927A (ja) | 樹脂被覆鋼管 | |
JP2002256243A (ja) | 合成樹脂ライニング鋼材用接着剤及びこれを用いた内面合成樹脂ライニング鋼管 | |
JPS59221366A (ja) | 接着剤棒 | |
JPS6160745A (ja) | 接着性ポリオレフィン組成物 | |
JPH10296912A (ja) | 樹脂被覆鋼管 | |
JPH08208899A (ja) | 接着性樹脂組成物 | |
JP2618438B2 (ja) | 金属表面の被覆方法 |