JP2002285685A - 合成樹脂雨樋 - Google Patents
合成樹脂雨樋Info
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- JP2002285685A JP2002285685A JP2001088985A JP2001088985A JP2002285685A JP 2002285685 A JP2002285685 A JP 2002285685A JP 2001088985 A JP2001088985 A JP 2001088985A JP 2001088985 A JP2001088985 A JP 2001088985A JP 2002285685 A JP2002285685 A JP 2002285685A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- synthetic resin
- thickness
- rain gutter
- gutter
- linear expansion
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 施工状態において外気温の変化等の熱変化に
よる寸法変化が小さくて蛇行したり、接続部分が外れた
りせず、しかも廃品とした場合にリサイクルして資源の
再利用ができる雨樋を提供する。 【解決手段】 熱可塑性合成樹脂の線膨張係数が6×1
0-5/℃以下で且つ厚みが0.5mmより厚い熱可塑性
合成樹脂製の雨樋である。
よる寸法変化が小さくて蛇行したり、接続部分が外れた
りせず、しかも廃品とした場合にリサイクルして資源の
再利用ができる雨樋を提供する。 【解決手段】 熱可塑性合成樹脂の線膨張係数が6×1
0-5/℃以下で且つ厚みが0.5mmより厚い熱可塑性
合成樹脂製の雨樋である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性合成樹脂
よりなる合成樹脂雨樋に関するものである。
よりなる合成樹脂雨樋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から熱可塑性合成樹脂よりなる合成
樹脂雨樋が知られているが、従来の合成樹脂雨樋は線膨
張係数が7〜10×10-5/℃と大きく、したがって、
施工後に外気温の変化等による熱変化により寸法変化を
生じるため、蛇行したり、接続部分が外れたりする等の
問題があって商品価値が低いものであった。
樹脂雨樋が知られているが、従来の合成樹脂雨樋は線膨
張係数が7〜10×10-5/℃と大きく、したがって、
施工後に外気温の変化等による熱変化により寸法変化を
生じるため、蛇行したり、接続部分が外れたりする等の
問題があって商品価値が低いものであった。
【0003】そこで、熱変化による寸法変化を少なくす
るために合成樹脂雨樋内に薄金属板を埋設した薄金属板
埋設合成樹脂雨樋が提供されており、現在の合成樹脂雨
樋としてはこの薄金属板埋設合成樹脂雨樋が主流となっ
ている。この薄金属板埋設合成樹脂雨樋は、合成樹脂に
比べて熱変化による寸法変化が少ない薄金属板により合
成樹脂雨樋全体の寸法変化を少なくしている。
るために合成樹脂雨樋内に薄金属板を埋設した薄金属板
埋設合成樹脂雨樋が提供されており、現在の合成樹脂雨
樋としてはこの薄金属板埋設合成樹脂雨樋が主流となっ
ている。この薄金属板埋設合成樹脂雨樋は、合成樹脂に
比べて熱変化による寸法変化が少ない薄金属板により合
成樹脂雨樋全体の寸法変化を少なくしている。
【0004】しかしながら上記のような薄金属板埋設合
成樹脂雨樋は廃品として回収する際、薄金属板と合成樹
脂とを分離して回収するのが極めて難しく、資源のリサ
イクルができないという問題があった。
成樹脂雨樋は廃品として回収する際、薄金属板と合成樹
脂とを分離して回収するのが極めて難しく、資源のリサ
イクルができないという問題があった。
【0005】また、熱変化による寸法変化を少なくする
ためにガラス繊維や炭素繊維等の無機繊維状物、あるい
は炭酸カルシウム等の無機充填材を多く用いて熱変化に
よる寸法変化を少なくすることも考えられるが、このよ
うにガラス繊維や炭素繊維等の無機繊維状物、あるいは
炭酸カルシウム等の無機充填材を多く用いて熱変化によ
る寸法変化を小さくすることも考えられるが、廃品を燃
料として利用するサーマルリサイクル時に灰分が多く残
り、リサイクルには問題があった。
ためにガラス繊維や炭素繊維等の無機繊維状物、あるい
は炭酸カルシウム等の無機充填材を多く用いて熱変化に
よる寸法変化を少なくすることも考えられるが、このよ
うにガラス繊維や炭素繊維等の無機繊維状物、あるいは
炭酸カルシウム等の無機充填材を多く用いて熱変化によ
る寸法変化を小さくすることも考えられるが、廃品を燃
料として利用するサーマルリサイクル時に灰分が多く残
り、リサイクルには問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
みてなされたものであり、施工状態において外気温の変
化等の熱変化による寸法変化が小さくて蛇行したり、接
続部分が外れたりせず、しかも廃品とした場合にリサイ
クルして資源の再利用ができる合成樹脂雨樋を提供する
ことを課題とするものである。
みてなされたものであり、施工状態において外気温の変
化等の熱変化による寸法変化が小さくて蛇行したり、接
続部分が外れたりせず、しかも廃品とした場合にリサイ
クルして資源の再利用ができる合成樹脂雨樋を提供する
ことを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る合成樹脂雨樋は、熱可塑性合成樹脂製の
雨樋であって、熱可塑性合成樹脂の線膨張係数が6×1
0-5/℃以下で且つ厚みが0.5mmより厚いことを特
徴とするものである。熱可塑性合成樹脂の線膨張係数が
6×10-5/℃以下であるため、合成樹脂雨樋を屋外に
施工しても外気温の変化による寸法変化が小さくて蛇行
したり、接続部分が外れたりしないものであり、また、
厚みが0.5mmより厚いので合成樹脂雨樋としての強
度を確保できて軒先や壁に沿って施工した場合に雨樋と
しての自己形状を保持できるものである。
に本発明に係る合成樹脂雨樋は、熱可塑性合成樹脂製の
雨樋であって、熱可塑性合成樹脂の線膨張係数が6×1
0-5/℃以下で且つ厚みが0.5mmより厚いことを特
徴とするものである。熱可塑性合成樹脂の線膨張係数が
6×10-5/℃以下であるため、合成樹脂雨樋を屋外に
施工しても外気温の変化による寸法変化が小さくて蛇行
したり、接続部分が外れたりしないものであり、また、
厚みが0.5mmより厚いので合成樹脂雨樋としての強
度を確保できて軒先や壁に沿って施工した場合に雨樋と
しての自己形状を保持できるものである。
【0008】また、有機物の含有量が重量割合で90%
以上であることが好ましい。このような構成とすること
で、サーマルリサイクルが容易な範囲でガラス繊維や炭
素繊維等の無機繊維状物、あるいは炭酸カルシウム等の
無機充填材を併用してよりいっそう線膨張係数を低下さ
せて、よりいっそう外気温の変化による寸法変化を小さ
くすることができるものである。
以上であることが好ましい。このような構成とすること
で、サーマルリサイクルが容易な範囲でガラス繊維や炭
素繊維等の無機繊維状物、あるいは炭酸カルシウム等の
無機充填材を併用してよりいっそう線膨張係数を低下さ
せて、よりいっそう外気温の変化による寸法変化を小さ
くすることができるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実
施形態に基づいて説明する。
施形態に基づいて説明する。
【0010】本発明の合成樹脂雨樋は熱可塑性合成樹脂
により形成してあり、線膨張係数が6×10-5/℃以下
で且つ厚みが0.5mmより厚いものである。ここで、
熱可塑性樹脂を単に押し出し成形して合成樹脂雨樋を成
形する場合、従来の合成樹脂雨樋と同様に線膨張係数が
7〜10×10-5/℃であるので、本発明においては、
熱可塑性樹脂を押し出し成形した後、更に、この押し出
し成形したものを延伸して引き延ばすことで分子を一方
向に配向し、これにより線膨張係数が6×10 -5/℃以
下、より好ましくは線膨張係数が4×10-5/℃以下の
雨樋を形成するものである。そして、最初に押し出し成
形した際の厚みの60%程度以下、好ましくは50%程
度となるように引き延ばすことで、引き延ばし後の厚み
が0.5mm以上となるようにするものであり、好まし
くは厚みを約1mm以上となるようにする。
により形成してあり、線膨張係数が6×10-5/℃以下
で且つ厚みが0.5mmより厚いものである。ここで、
熱可塑性樹脂を単に押し出し成形して合成樹脂雨樋を成
形する場合、従来の合成樹脂雨樋と同様に線膨張係数が
7〜10×10-5/℃であるので、本発明においては、
熱可塑性樹脂を押し出し成形した後、更に、この押し出
し成形したものを延伸して引き延ばすことで分子を一方
向に配向し、これにより線膨張係数が6×10 -5/℃以
下、より好ましくは線膨張係数が4×10-5/℃以下の
雨樋を形成するものである。そして、最初に押し出し成
形した際の厚みの60%程度以下、好ましくは50%程
度となるように引き延ばすことで、引き延ばし後の厚み
が0.5mm以上となるようにするものであり、好まし
くは厚みを約1mm以上となるようにする。
【0011】厚み0.5mmより厚い成形品とするに
は、押し出し成形機により押し出された押し出し成形物
1を図1や図2に示すような温度制御されたロール2を
用いて0.5mm以上の厚みとなるように引き延ばすも
のであり、この場合、厚み方向の温度分布を制御するこ
とにより引き延ばす際の厚みむらを極力抑えるようにす
る。なお図1はロール2が一段の例を示し、図2はロー
ル2が多段の例を示している。ここで、図1、図2のよ
うにロール2を用いて押し出し成形物1を通して引き延
ばす場合、板状に引き延ばし、その後に雨樋の形状に成
形したり、あるいは、ロール2により引き延ばしする際
に同時に雨樋の形状となるように成形したりしてもよ
い。例えば、図1の場合、一対のロール2とのうち一方
を太鼓状ロールとすると共に他方を鼓(つづみ)状ロー
ルとすることで、加熱された押し出し成形物1を加熱さ
れた一対のロール2間に通すことで雨樋形状となるよう
に成形できるものであり、また、図1では加熱された押
し出し成形物1を通して引き延ばす一対のロール2を1
組だけ設けた例を示しているが、2組以上設けてもよい
ものである。他段階で引き延ばすとともに目的とする雨
樋形状となるように順次成形していくようにしてもよい
ものである。
は、押し出し成形機により押し出された押し出し成形物
1を図1や図2に示すような温度制御されたロール2を
用いて0.5mm以上の厚みとなるように引き延ばすも
のであり、この場合、厚み方向の温度分布を制御するこ
とにより引き延ばす際の厚みむらを極力抑えるようにす
る。なお図1はロール2が一段の例を示し、図2はロー
ル2が多段の例を示している。ここで、図1、図2のよ
うにロール2を用いて押し出し成形物1を通して引き延
ばす場合、板状に引き延ばし、その後に雨樋の形状に成
形したり、あるいは、ロール2により引き延ばしする際
に同時に雨樋の形状となるように成形したりしてもよ
い。例えば、図1の場合、一対のロール2とのうち一方
を太鼓状ロールとすると共に他方を鼓(つづみ)状ロー
ルとすることで、加熱された押し出し成形物1を加熱さ
れた一対のロール2間に通すことで雨樋形状となるよう
に成形できるものであり、また、図1では加熱された押
し出し成形物1を通して引き延ばす一対のロール2を1
組だけ設けた例を示しているが、2組以上設けてもよい
ものである。他段階で引き延ばすとともに目的とする雨
樋形状となるように順次成形していくようにしてもよい
ものである。
【0012】使用する熱可塑性合成樹脂としては結晶性
ポリマー及び非結晶性ポリマーの両方を用いることがで
きるが、具体的にはポリプロピレン等のポリオレフィン
系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル
系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニ
ル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ABS系樹脂、アクリ
ル系樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。そし
て、これらの樹脂を1種類、あるいは2種類以上を同時
に使用してもよいものである。
ポリマー及び非結晶性ポリマーの両方を用いることがで
きるが、具体的にはポリプロピレン等のポリオレフィン
系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル
系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニ
ル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ABS系樹脂、アクリ
ル系樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。そし
て、これらの樹脂を1種類、あるいは2種類以上を同時
に使用してもよいものである。
【0013】また、サーマルリサイクルが容易な範囲で
ガラス繊維や炭素繊維、炭酸カルシウム、タルク等の無
機物を添加配合することで線膨張係数を低下させるよう
にしてもよい。この場合、有機物の含有量が重量割合で
90%以上となるように、つまり、上記ガラス繊維や炭
素繊維、炭酸カルシウム、タルク等の無機物が重量割合
で10%以下となるように添加配合するものであり、こ
れによりサーマルリサイクルを行う際に灰分である残渣
が少なくできるものである。
ガラス繊維や炭素繊維、炭酸カルシウム、タルク等の無
機物を添加配合することで線膨張係数を低下させるよう
にしてもよい。この場合、有機物の含有量が重量割合で
90%以上となるように、つまり、上記ガラス繊維や炭
素繊維、炭酸カルシウム、タルク等の無機物が重量割合
で10%以下となるように添加配合するものであり、こ
れによりサーマルリサイクルを行う際に灰分である残渣
が少なくできるものである。
【0014】
【実施例】(実施例1)熱可塑性合成樹脂としてABS
(東レ製:♯600)を用い、このABS樹脂100%
を原料として押し出し成形機により厚み5mmに押し出
し成形した(成形温度200℃)。この初期厚み5mm
の押し出し成形物1を100℃に加熱した後、100℃
に温度調整された図1に示すような2本のロール(20
0φ)2の間を通すことにより最終厚みが1mmとなる
ように引き延ばす。このようにして下記の表1に示す厚
み1mmで線膨張係数は4×10-5/℃の実施例1の合
成樹脂雨樋を作成した。 (実施例2〜20)厚み(初期厚み、最終厚み)や熱可
塑性樹脂材料をそれぞれ表1に示す実施例2〜20のよ
うに変えた他は実施例1と同様にして実施例2〜20の
合成樹脂雨樋を作成した。実施例2〜20の合成樹脂雨
樋の線膨張係数を表1に示してある。 (実施例21)熱可塑性合成樹脂としてABS(東レ
製:トヨラック600)を用い、このABS樹脂100
%を原料として押し出し成形機により厚み5mmに押し
出し成形した(成形温度200℃)。この初期厚み5m
mの押し出し成形物1を100℃に加熱した後、100
℃に温度調整された図2に示すような8本のロール(2
00φ)の間を通すことにより最終厚みが1mmとなる
ように引き延ばす。この時、ロール2aとロール2bの
回転速度差及びロール2cとロール2dの回転速度差に
より引き延ばされ、このようにして初期厚みが5mmあ
ったものが厚み3mmとなり、最後に最終厚み1mmと
なる。このようにして下記の表1に示す厚み1mmで線
膨張係数は4×10-5/℃の実施例1の合成樹脂雨樋を
作成した。 (実施例22〜40)厚み(初期厚み、最終厚み)や熱
可塑性樹脂材料をそれぞれ表1に示す実施例22〜40
のように変えた他は実施例21と同様にして実施例22
〜40の合成樹脂雨樋を作成した。実施例2〜20の合
成樹脂雨樋の線膨張係数を表1に示してある。 (実施例41)熱可塑性合成樹脂としてABS(東レ
製:トヨラック600)を用い、これに無機物として着
色剤である酸化チタン(堺化学製「R−21」)、充填
材である炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製「S150
0」)を各々0.5%、8%配合、分散させて樹脂組成
物を調製し、この樹脂組成物を原料として押し出し成形
機により厚み3mmに押し出し成形した(成形温度20
0℃)。この初期厚み3mmの押し出し成形物を100
℃に加熱した後、100℃に温度調整された図1に示す
ような2本のロール(200φ)2の間を通すことによ
り最終厚みが1mmとなるように引き延ばす。このよう
にして下記の表2に示す厚み1mmで線膨張係数は3×
10-5/℃の実施例41の合成樹脂雨樋を作成した。こ
の合成樹脂雨樋をサーマルリサイクルのために燃料とし
て利用するための燃焼試験をした場合の残渣は8%であ
った。 (実施例42〜60)厚み(初期厚み、最終厚み)や熱
可塑性樹脂材料や着色剤や無機充填材をそれぞれ表2に
示す実施例42〜60のように変えた他は実施例41と
同様にして実施例42〜60の合成樹脂雨樋を作成し
た。実施例42〜60の合成樹脂雨樋の線膨張係数、サ
ーマルリサイクルのために燃料として利用するための燃
焼試験をした場合の残渣を表2に示してある。 (比較例1)熱可塑性合成樹脂としてABS(東レ製:
♯600)を用い、このABS樹脂100%を原料とし
て押し出し成形機により厚み1mmに押し出し成形し
(成形温度200℃)て下記の表3に示す厚み1mmで
線膨張係数は9×10-5/℃の比較例1の合成樹脂雨樋
を作成した。この比較例1のものは引き延ばしは行わな
かった。 (比較例2〜4)厚みや熱可塑性樹脂材料をそれぞれ表
3に示す比較例2〜4のように変えた他は比較例1と同
様にして比較例2〜4の合成樹脂雨樋を作成した。比較
例2〜4の合成樹脂雨樋の線膨張係数を表3に示してあ
る。 (比較例5)熱可塑性合成樹脂としてABS(東レ製:
トヨラック600)を用い、これに無機物として着色剤
である酸化チタン(堺化学製「R−21」)、充填材で
ある炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製「S150
0」)を各々0.5%、8%配合、分散させて樹脂組成
物を調製し、この樹脂組成物を原料として押し出し成形
機により厚み1mmに押し出し成形し(成形温度200
℃)て下記の表4に示す厚み1mmで線膨張係数は7×
10-5/℃の比較例5の合成樹脂雨樋を作成した。この
比較例1のものは引き延ばしは行わなかった。この合成
樹脂雨樋をサーマルリサイクルのために燃料として利用
するための燃焼試験をした場合の残渣は8%であった。 (比較例6〜20)厚みや熱可塑性樹脂材料や着色剤や
無機充填材をそれぞれ表4に示す比較例6〜20のよう
に変えた他は実施例41と同様にして比較例6〜20の
合成樹脂雨樋を作成した。比較例6〜20の合成樹脂雨
樋の線膨張係数、サーマルリサイクルのために燃料とし
て利用するための燃焼試験をした場合の残渣を表4に示
してある。
(東レ製:♯600)を用い、このABS樹脂100%
を原料として押し出し成形機により厚み5mmに押し出
し成形した(成形温度200℃)。この初期厚み5mm
の押し出し成形物1を100℃に加熱した後、100℃
に温度調整された図1に示すような2本のロール(20
0φ)2の間を通すことにより最終厚みが1mmとなる
ように引き延ばす。このようにして下記の表1に示す厚
み1mmで線膨張係数は4×10-5/℃の実施例1の合
成樹脂雨樋を作成した。 (実施例2〜20)厚み(初期厚み、最終厚み)や熱可
塑性樹脂材料をそれぞれ表1に示す実施例2〜20のよ
うに変えた他は実施例1と同様にして実施例2〜20の
合成樹脂雨樋を作成した。実施例2〜20の合成樹脂雨
樋の線膨張係数を表1に示してある。 (実施例21)熱可塑性合成樹脂としてABS(東レ
製:トヨラック600)を用い、このABS樹脂100
%を原料として押し出し成形機により厚み5mmに押し
出し成形した(成形温度200℃)。この初期厚み5m
mの押し出し成形物1を100℃に加熱した後、100
℃に温度調整された図2に示すような8本のロール(2
00φ)の間を通すことにより最終厚みが1mmとなる
ように引き延ばす。この時、ロール2aとロール2bの
回転速度差及びロール2cとロール2dの回転速度差に
より引き延ばされ、このようにして初期厚みが5mmあ
ったものが厚み3mmとなり、最後に最終厚み1mmと
なる。このようにして下記の表1に示す厚み1mmで線
膨張係数は4×10-5/℃の実施例1の合成樹脂雨樋を
作成した。 (実施例22〜40)厚み(初期厚み、最終厚み)や熱
可塑性樹脂材料をそれぞれ表1に示す実施例22〜40
のように変えた他は実施例21と同様にして実施例22
〜40の合成樹脂雨樋を作成した。実施例2〜20の合
成樹脂雨樋の線膨張係数を表1に示してある。 (実施例41)熱可塑性合成樹脂としてABS(東レ
製:トヨラック600)を用い、これに無機物として着
色剤である酸化チタン(堺化学製「R−21」)、充填
材である炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製「S150
0」)を各々0.5%、8%配合、分散させて樹脂組成
物を調製し、この樹脂組成物を原料として押し出し成形
機により厚み3mmに押し出し成形した(成形温度20
0℃)。この初期厚み3mmの押し出し成形物を100
℃に加熱した後、100℃に温度調整された図1に示す
ような2本のロール(200φ)2の間を通すことによ
り最終厚みが1mmとなるように引き延ばす。このよう
にして下記の表2に示す厚み1mmで線膨張係数は3×
10-5/℃の実施例41の合成樹脂雨樋を作成した。こ
の合成樹脂雨樋をサーマルリサイクルのために燃料とし
て利用するための燃焼試験をした場合の残渣は8%であ
った。 (実施例42〜60)厚み(初期厚み、最終厚み)や熱
可塑性樹脂材料や着色剤や無機充填材をそれぞれ表2に
示す実施例42〜60のように変えた他は実施例41と
同様にして実施例42〜60の合成樹脂雨樋を作成し
た。実施例42〜60の合成樹脂雨樋の線膨張係数、サ
ーマルリサイクルのために燃料として利用するための燃
焼試験をした場合の残渣を表2に示してある。 (比較例1)熱可塑性合成樹脂としてABS(東レ製:
♯600)を用い、このABS樹脂100%を原料とし
て押し出し成形機により厚み1mmに押し出し成形し
(成形温度200℃)て下記の表3に示す厚み1mmで
線膨張係数は9×10-5/℃の比較例1の合成樹脂雨樋
を作成した。この比較例1のものは引き延ばしは行わな
かった。 (比較例2〜4)厚みや熱可塑性樹脂材料をそれぞれ表
3に示す比較例2〜4のように変えた他は比較例1と同
様にして比較例2〜4の合成樹脂雨樋を作成した。比較
例2〜4の合成樹脂雨樋の線膨張係数を表3に示してあ
る。 (比較例5)熱可塑性合成樹脂としてABS(東レ製:
トヨラック600)を用い、これに無機物として着色剤
である酸化チタン(堺化学製「R−21」)、充填材で
ある炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製「S150
0」)を各々0.5%、8%配合、分散させて樹脂組成
物を調製し、この樹脂組成物を原料として押し出し成形
機により厚み1mmに押し出し成形し(成形温度200
℃)て下記の表4に示す厚み1mmで線膨張係数は7×
10-5/℃の比較例5の合成樹脂雨樋を作成した。この
比較例1のものは引き延ばしは行わなかった。この合成
樹脂雨樋をサーマルリサイクルのために燃料として利用
するための燃焼試験をした場合の残渣は8%であった。 (比較例6〜20)厚みや熱可塑性樹脂材料や着色剤や
無機充填材をそれぞれ表4に示す比較例6〜20のよう
に変えた他は実施例41と同様にして比較例6〜20の
合成樹脂雨樋を作成した。比較例6〜20の合成樹脂雨
樋の線膨張係数、サーマルリサイクルのために燃料とし
て利用するための燃焼試験をした場合の残渣を表4に示
してある。
【0015】なお、上記実施例、比較例において、熱可
塑性合成樹脂材料として使用するPPは日本ポリオレフ
ィン製「PM802」を使用し、押し出し成形温度は2
00℃、ロール温度は100℃とした。
塑性合成樹脂材料として使用するPPは日本ポリオレフ
ィン製「PM802」を使用し、押し出し成形温度は2
00℃、ロール温度は100℃とした。
【0016】また、熱可塑性合成樹脂材料として使用す
るPETは帝人製「C9000」を使用し、押し出し成
形温度は250℃、ロール温度は120℃とした。
るPETは帝人製「C9000」を使用し、押し出し成
形温度は250℃、ロール温度は120℃とした。
【0017】また、熱可塑性合成樹脂材料として使用す
るナイロン6は東レ製「CM1021T」を使用し、押
し出し成形温度は250℃、ロール温度は100℃とし
た。
るナイロン6は東レ製「CM1021T」を使用し、押
し出し成形温度は250℃、ロール温度は100℃とし
た。
【0018】更に、ガラス繊維としては日本板硝子製の
「RES 010」を使用した。
「RES 010」を使用した。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1記載の発
明にあっては、熱可塑性合成樹脂製の雨樋であって、熱
可塑性合成樹脂の線膨張係数が6×10-5/℃以下で且
つ厚みが0.5mmより厚いので、本発明の合成樹脂雨
樋を屋外に施工しても外気温の変化による寸法変化が小
さく、この結果、施工後に合成樹脂雨樋が蛇行したり、
接続部分が外れたりしないものであって、長期間にわた
り外観が良いと共に雨樋としての機能を維持できるもの
であり、また、厚みが0.5mmより厚いので合成樹脂
雨樋としての強度を確保できて軒先や壁に沿って施工し
た場合に雨樋としての自己形状を保持できるものであ
る。しかも、本発明の合成樹脂雨樋は廃材となった場
合、従来の薄金属板埋設合成樹脂雨樋のようにリサイク
ルができないというようなことがなく、合成樹脂として
の再利用するリサイクルやあるいは燃料として使用する
サーマルリサイクルが容易にできるものである。
明にあっては、熱可塑性合成樹脂製の雨樋であって、熱
可塑性合成樹脂の線膨張係数が6×10-5/℃以下で且
つ厚みが0.5mmより厚いので、本発明の合成樹脂雨
樋を屋外に施工しても外気温の変化による寸法変化が小
さく、この結果、施工後に合成樹脂雨樋が蛇行したり、
接続部分が外れたりしないものであって、長期間にわた
り外観が良いと共に雨樋としての機能を維持できるもの
であり、また、厚みが0.5mmより厚いので合成樹脂
雨樋としての強度を確保できて軒先や壁に沿って施工し
た場合に雨樋としての自己形状を保持できるものであ
る。しかも、本発明の合成樹脂雨樋は廃材となった場
合、従来の薄金属板埋設合成樹脂雨樋のようにリサイク
ルができないというようなことがなく、合成樹脂として
の再利用するリサイクルやあるいは燃料として使用する
サーマルリサイクルが容易にできるものである。
【0024】また、請求項2記載の発明にあっては、上
記請求項1記載の発明の効果に加えて、有機物の含有量
が重量割合で90%以上であるので、合成樹脂雨樋の廃
材を燃料として使用するサーマルリサイクルする場合で
も残渣が少なくてサーマルリサイクルの支障とならない
ものである。
記請求項1記載の発明の効果に加えて、有機物の含有量
が重量割合で90%以上であるので、合成樹脂雨樋の廃
材を燃料として使用するサーマルリサイクルする場合で
も残渣が少なくてサーマルリサイクルの支障とならない
ものである。
【図1】本発明の合成樹脂雨樋の製造方法の一例を示す
説明図である。
説明図である。
【図2】同上の他の製造方法を示す説明図である。
1 押し出し成形物 2 ロール
Claims (2)
- 【請求項1】 熱可塑性合成樹脂製の雨樋であって、熱
可塑性合成樹脂の線膨張係数が6×10-5/℃以下で且
つ厚みが0.5mmより厚いことを特徴とする合成樹脂
雨樋。 - 【請求項2】 有機物の含有量が重量割合で90%以上
であることを特徴とする合成樹脂雨樋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001088985A JP2002285685A (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | 合成樹脂雨樋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001088985A JP2002285685A (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | 合成樹脂雨樋 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002285685A true JP2002285685A (ja) | 2002-10-03 |
Family
ID=18943982
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001088985A Pending JP2002285685A (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | 合成樹脂雨樋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002285685A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007268800A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Sekisui Chem Co Ltd | 異型長尺成形体の製造方法 |
JP2008080715A (ja) * | 2006-09-28 | 2008-04-10 | Sekisui Chem Co Ltd | 積層成形体 |
JP2008080717A (ja) * | 2006-09-28 | 2008-04-10 | Sekisui Chem Co Ltd | 積層成形体 |
US8617445B2 (en) | 2005-03-15 | 2013-12-31 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Process for producing oriented thermoplastic polyester resin sheet, and laminate-molded body |
-
2001
- 2001-03-27 JP JP2001088985A patent/JP2002285685A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8617445B2 (en) | 2005-03-15 | 2013-12-31 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Process for producing oriented thermoplastic polyester resin sheet, and laminate-molded body |
JP2007268800A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Sekisui Chem Co Ltd | 異型長尺成形体の製造方法 |
JP2008080715A (ja) * | 2006-09-28 | 2008-04-10 | Sekisui Chem Co Ltd | 積層成形体 |
JP2008080717A (ja) * | 2006-09-28 | 2008-04-10 | Sekisui Chem Co Ltd | 積層成形体 |
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