JP2002284636A - 乳化化粧料 - Google Patents
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Abstract
なめらかさ、しっとり感の持続といった良好な使用感を
有し、乳化安定性にも優れた乳化化粧料を提供する。 【解決手段】(A)一単糖単位あたりの脂肪酸エステル
化度が2.2以上の、イヌリン及び/又は加水分解イヌ
リン脂肪酸エステルであり、該エステルのアシル基にお
いて、総アシル基の60モル%以上が、ヘキサデカノイ
ル基、オクタデカノイル基、エイコサノイル基、ドコサ
ノイル基から選ばれる一種又は二種以上であるイヌリン
及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステル、及び
(B)特定構造を有するシリコーン化合物を含有するこ
とを特徴とする乳化化粧料である。
Description
は加水分解イヌリン脂肪酸エステルと特定のシリコーン
化合物を含有する乳化化粧料に関し、乳化性、及びその
安定性、使用性に優れた化粧料に関するものである。
水性の高い乳化化粧料を得るために、油剤としてシリコ
ーン油が使用されている。しかしながらシリコーン油は
化粧料に使用される炭化水素油やエステル油との相溶性
が良くないため、従来使用されているポリオキシアルキ
レン脂肪酸エステル系等の乳化剤では安定性の良い乳化
物を得るのが困難であった。
乳化剤として、ポリエーテル変性シリコーンを使用する
方法が多数提案されている(特開昭61−293903
号公報、特開昭61−293904号公報、特開昭62
−187406号公報、特開昭62−215510号公
報、特開昭62−216635号公報)。しかしなが
ら、エステル油や炭化水素油が共存した場合、ポリエー
テル変性シリコーンは乳化力に劣り、安定な乳化物を得
ることは難しかった。また、それらの問題点を解決する
ために、長鎖アルキル基とポリオキシアルキレン基を併
せ持ったオルガノポリシロキサンや、新規のシリコーン
系界面活性剤が提案されている(特開昭61−9073
2号公報、特開平9−59386号公報)。しかしなが
ら、特に油中水型乳化化粧料の場合、外相が油剤であり
構造性を持たない為、長期の乳化安定性を確保すること
に関しては、未だ満足の行くものではなかった。
を解決するため鋭意研究を行った結果、乳化化粧料にお
いて、イヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エス
テルと特定のシリコーン化合物を含有することにより、
油剤の乳化性,及びその安定性、使用性に優れることを
見出し、本発明を完成するに至った。
(B); (A)一単糖単位あたりの脂肪酸エステル化度が2.2
以上の、イヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エ
ステルであり、該エステルのアシル基において、総アシ
ル基の60モル%以上が、ヘキサデカノイル基、オクタ
デカノイル基、エイコサノイル基、ドコサノイル基から
選ばれる一種又は二種以上であるイヌリン及び/又は加
水分解イヌリン脂肪酸エステル (B)下記一般式(1)で示されるシリコーン化合物 R1 aR2 bR3 cSiO(4−a−b−c)/2 (1) [但し、式中R1は炭素数1〜10のアルキル基、アリ
ール基、アラルキル基又はフッ素置換アルキル基、R2
は下記一般式(2) −CmH2m−O−(C2H4O)d(C3H6O)e−R4 (2) で示される有機基、R3は下記一般式(3) −CmH2m−O−(C2H4O)f(C3H6O)g−R5 (3) で示される有機基(R4は水素原子、若しくは炭素数1
〜5のアルキル基、又はR6−(CO)−で示される有
機基、R5は炭素数12〜30の一価炭化水素基であ
り、R6は炭素数1〜5のアルキル基であり、dは2〜
200の整数、eは0〜200の整数、且つd+eが3
〜200であり、fは0〜50の整数、gは0〜50の
整数、且つf+gが1〜50であり、mは0〜5の整数
である。)であり、a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦
2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦
1.5である。]を含有することを特徴とした乳化化粧
料である。さらに、一単糖単位あたりの脂肪酸エステル
化度が2.2以上の、イヌリン及び/又は加水分解イヌ
リン脂肪酸エステルのアシル基において、総アシル基の
60モル%以上が、ヘキサデカノイル基、オクタデカノ
イル基、エイコサノイル基、ドコサノイル基から選ばれ
る一種又は二種以上の組合せであり、残アシル基40モ
ル%中に、分岐炭化水素骨格を有するアシル基を含有し
ているイヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エス
テルである成分(A)並びに(B)を含有することを特
徴とする乳化化粧料である。以下、詳述する。
及び/又は加水分解イヌリン、すなわち、イヌリン脂肪
酸エステル及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステル
は、多糖類の一種であり、D−フルクトースを主要構成
糖とするオリゴ糖及びその加水分解物である。イヌリン
は、β−1、2結合したフラノイドフルクトース単位の
鎖から成り、還元末端において蔗糖結合したα−D−グ
ルコースを有する構造のものである。イヌリンは、キク
科植物、例えばチコリ、ダリヤ等の植物から得られる。
ヌリンはフラノイドフルクトース単位が2〜60程度の
ものが使用できる。成分(A)に用いられる脂肪酸は、
炭素数16、18、20、22の直鎖脂肪酸が好まし
い。成分(A)における、イヌリン及び/又は加水分解
イヌリンのフルクトース単位当りの脂肪酸の置換度は、
2.2以上が好ましい。
一単糖単位あたりの脂肪酸エステル化度が2.2以上で
ある、イヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エス
テルにおいては、該エステルのアシル基において、総ア
シル基の60モル%以上が、ヘキサデカノイル基、オク
タデカノイル基、エイコサノイル基、ドコサノイル基か
ら選ばれる一種又は二種以上であることが必要である。
これらのアシル基総量が60モル%未満であると、化粧
料の安定性確保が困難である。アシル基の炭素鎖長にお
いては、ヘキサデカノイル基より炭素数の少ないアシル
基では、ゲル構造性の付与が充分でなく、反対にドコサ
ノイル基より炭素数の多いアシル基では、使用時に重い
感触を伴ったり、経時でゲル化剤の析出が発生する。
おいては、総アシル基の60モル%以上が、ヘキサデカ
ノイル基、オクタデカノイル基、エイコサノイル基、ド
コサノイル基から選ばれる一種又は二種以上であり、一
単糖単位あたりの脂肪酸エステル化度が2.2以上であ
れば、他のアシル基で置換されていても構わない。他の
アシル基を例示するならば、アセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバ
レリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、オクタノイ
ル基、デカノイル基、ドデカノイル基、テトラデカノイ
ル基、テトラコサノイル基、ヘキサコサノイル基、オク
タコサノイル基、トリアコンタノイル基、オレオイル
基、ベンゾイル基、ナフトイル基等が挙げられる。
置換度2.2以上のイヌリン及び/又は加水分解イヌリ
ンの脂肪酸エステルは、当該するイヌリン及び/又は加
水分解イヌリンと脂肪酸もしくは脂肪酸誘導体を反応さ
せることにより製造される。脂肪酸誘導体は、酸ハライ
ド、酸無水物等が例示できる。イヌリン及び加水分解イ
ヌリンと脂肪酸もしくは脂肪酸誘導体との反応は、従来
公知の方法により容易に行なうことができる。例えば、
イヌリン及び加水分解イヌリンをジメチルホルムアミド
及びピリジン中に分散させ、これに脂肪酸ハライド又は
脂肪酸無水物を加え、60℃前後で反応させることによ
り得ることができる。この際、脂肪酸ハライドまたは脂
肪酸無水物の添加量、反応時間、反応温度を適宜調整す
ることにより、脂肪酸の平均置換度を容易にコントロー
ルできる。また本発明の化合物は、その反応条件等より
白色から褐色の色相を有する固形状〜ペースト状、液状
のものが得られるが、必要ならば従来公知の脱色方法、
例えば活性炭、ゼオライト等で処理することにより容易
に白色に精製することができる。
は、安定性の確保と同時に、化粧料の流動性を確保した
い場合、該エステルのアシル基において、分岐炭化水素
骨格を有するアシル基を含有することが望ましい。分岐
炭化水素骨格を有するアシル基は、炭素数22以下であ
ることが望ましく、更に望ましくは炭素数18以下であ
る。好適に使用される分岐炭化水素骨格を有するアシル
基を例示すると、イソステアロイル基、イソヘキサデカ
ノイル基、イソデカノイル基、イソオクタノイル基等が
挙げられる。分岐炭化水素骨格を有するアシル基で置換
した成分(A)の場合でも、その総アシル基の60モル
%以上は、炭素数16〜22のアシル基であり、一単位
糖あたりのアシル基置換度は、2.2以上である必要が
ある。
及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルの配合量
は、化粧料の形態になって異なり特に限定されるもので
はないが、通常の化粧料中に好ましくは0.01〜40
質量%(以下、単に「%」と記す)、より好ましくは
0.1%〜30%である。本発明のイヌリン及び/又は
加水分解イヌリン脂肪酸エステルの配合量が上記の範囲
より少なすぎると効果が得られず、多すぎると硬さやの
びの滑らかさにかけたりして、使用性において許容しが
たくなる。また、これらのイヌリン及び/又は加水分解
イヌリン脂肪酸エステルは必要に応じて一種又は二種以
上用いることができる。
ーン化合物は、上述した一般式(1)で示され、式中の
R1は、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基又はフッ素置換アルキル基であり、具体的に
はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリ
ル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のア
ラルキル基、トリフロロプロピル基、ヘプタデカフロロ
デシル基等のフッ素置換アルキル基等を挙げることがで
きるが、特にR1全体の50%以上がメチル基であるこ
とが望ましい。
有機基である。−CmH2m−O−(C2H4O)
d(C3H6O)e−R4 (2)ここで、上記式
(2)中のR4は水素原子若しくは炭素数1〜5のアル
キル基又はR6−(CO)−で示される有機基であり、
R6は炭素数1〜5のアルキル基であり、R4及びR6
の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、ペンチル基等が挙げられる。
有機基である。 −CmH2m−O−(C2H4O)f(C3H6O)g−R5 (3) ここで、上記式(3)中のR5は炭素数12〜30の一
価の炭化水素基であり、R5は炭素数が12未満である
と油剤との相溶性が低下するため、望ましくない。R5
の具体例としてはドデシル基、トリデシル基、ミリスチ
ル基、ペンタデシル基、セチル基、ヘプタデシル基、ス
テアリル基、ノナデシル基、エイコサニル基、ベヘニル
基、ペンタコサニル基、オクタコサニル基、トリアコン
タニル基等の直鎖状飽和炭化水素基、イソステアリル
基、2−ヘキシルデシル基、2−オクチルドデシル基、
2−デシルペンタデシル基、2−デシルテトラデシル基
等の分岐状飽和炭化水素、オレイル基等の不飽和炭化水
素基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基等の芳香
環含有炭化水素基、コレステリル基等の脂環式炭化水素
基などを挙げることができるが、特にミリスチル基、セ
チル基、ステアリル基、ベヘニル基、イソステアリル
基、オレイル基が好適である。
2.3であり、aが1.0より小さいと油剤との相溶性
に劣り安定な乳化物を得がたく、2.5より大きいと親
水性に乏しくなるため安定な乳化物を得がたい。bは
0.001〜1.5、好ましくは0.05〜1.0であ
り、bが0.001より小さいと親水性に乏しくなるた
め安定な乳化物を得がたく、1.5より大きいと親水性
が高くなりすぎてやはり安定な乳化物を得がたい。cは
0.001〜1.5、好ましくは0.05〜1.0であ
り、cが0.001より小さいと油剤との相溶性に劣り
安定な乳化物を得がたく、1.5より大きいと親水性に
乏しくなるため安定な乳化物を得がたい。
整数、eは0〜200、好ましくは0〜100の整数で
かつd+eが3〜200、好ましくは5〜100であ
り、乳化物を得るのに充分な親水性を付与するにはd/
e≧1であることが好ましい。fは0〜50、gは0〜
50の整数でかつf+gが1〜50である。f+gが1
より小さいと経時安定性に劣り、50より大きいと炭化
水素やエステル油等の一般油剤への乳化力が低下し、安
定な乳化物が得がたい。mは0〜5であるが、mが0の
ときは耐加水分解性に劣る場合があるため、3〜5であ
ることが好ましい。なお、上記一般式(2)あるいは式
(3)のポリオキシアルキレン部分がエチレンオキサイ
ド単位とプロピレンオキサイド単位の両方からなる場合
には、これら両単位のブロック重合体、ランダム重合体
のいずれでもよい。
下記一般式(4)で示されるオルガノハイドロジェンポ
リシロキサンと、下記一般式(5)で示されるポリオキ
シアルキレン、及び下記一般式(6)で示されるアルキ
レン化合物とを付加反応させることにより容易に合成す
ることが可能である。 R1 aH(b+c)SiO(4−a−b−c)/2 (4) CmH(2m−1)−O−(C2H4O)d(C3H6O)e−R4 (5) CmH(2m−1)−O−(C2H4O)f(C3H6O)g−R5 (6) [但し、式中R1は炭素数1〜10のアルキル基、アリ
ール基、アラルキル基又はフッ素置換アルキル基、R4
は水素原子若しくは炭素数1〜5のアルキル基又はR6
−(CO)−で示される有機基、R5は炭素数12〜3
0の一価炭化水素基であり、R6は炭素数1〜5のアル
キル基である。a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.
5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5
である。dは2〜200の整数、eは0〜200の整
数、且つd+eが3〜200であり、fは0〜50の整
数、gは0〜50の整数、且つf+gが1〜50であ
り、mは0〜5の整数である。]
ドロジェンポリシロキサンとしては、直鎖状、分岐状、
環状のいずれでもよいが、付加反応を円滑に進めるため
には主として直鎖状であることが好ましい。上記一般式
(4)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンと上記
一般式(5)のポリオキシアルキレン化合物、及び上記
一般式(6)のアルキレン化合物との混合割合は、Si
−H基と末端不飽和基のモル比で0.5〜2.0、好ま
しくは0.8〜1.2である。
ジウム触媒の存在下で行うことが望ましく、具体的には
塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸−
ビニルシロキサン錯体等が好適に使用される。なお、触
媒の使用量は特に白金又はロジウム量で50ppm以
下、好ましくは20ppm以下である。上記付加反応
は、必要に応じて有機溶媒中で行ってもよく、この有機
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、2−プ
ロパノール、ブタノール等の脂肪族アルコール、ベンゼ
ン,トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、n−ペン
タン、n−へキサン、シクロヘキサン等の脂肪族または
脂環式炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩
化炭素等のハロゲン化炭化水素が挙げられ、特に化粧品
用途としてはエタノール、2−プロパノールが好適であ
る。付加条件としては特に限定されないが、還流下で1
〜10時間反応させることが好ましい。
乳化特性を生かして、化粧料の乳化製剤に使用すること
ができる。化粧料への配合量は特に限定されないが、
0.01〜10%の範囲が好ましい。この範囲内であれ
ば、乳化安定性、使用感共により優れた化粧料を得るこ
とができる。
ない範囲で通常の化粧料に使用される成分、油剤、保湿
剤、界面活性剤、粉体、色素、低級アルコール、紫外線
吸収剤、防腐剤、抗菌剤、香料、酸化防止剤、pH調整
剤、キレート剤、清涼剤、美肌用成分(美白剤、細胞賦
活剤、抗炎症剤、血行促進剤、皮膚収斂剤、抗脂漏剤
等)、ビタミン類、核酸、ホルモン、包接化合物等を添
加することができる。
ム、美容液、化粧油、リップクリーム、ハンドクリー
ム、洗顔料などのスキンケア化粧料、ファンデーショ
ン、メイクアップ下地、ほほ紅、アイシャドウ、マスカ
ラ、アイライナー、アイブロウ、オーバーコート剤、口
紅等のメイクアップ化粧料、ヘアクリーム、シャンプ
ー、リンス、コンデショナー、整髪料等の毛髪用化粧料
などが挙げられ、その剤型は、液状、乳液状、固形状、
ペースト状、ゲル状等の形態を適宜選択することができ
る。また、本発明の化粧料は、通常の化粧料を製造する
方法にて製造されるものであり、その製法は限定されな
い。
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
の合成 イヌリン10.8gにジメチルホルムアミド500gを
加え、60℃で攪拌して溶解した。これにピリジン16
gを加えて攪拌しながら塩化ステアロイル60.5g滴
下し、2時間反応後ピリジン塩を濾別し、ジメチルホル
ムアミドを留去した。残渣にトルエンを加えて抽出し、
ボウ硝にて乾燥後溶媒を留去した。残渣をメタノールで
洗浄し、イヌリンステアリン酸エステル55gを得た。
この生成物の脂肪酸平均置換度(一単糖単位あたりに付
加した脂肪酸の分子数を示す)は、そのケン化価より
2.7であった。
の合成 イヌリン16.2gにジメチルホルムアミド200g、
ピリジン30gを加え、60℃で攪拌しながら溶解し
た。これに、攪拌しながら塩化ステアロイル91gを滴
下し、5時間反応後、精製水1L中に投入して固形分を
析出させた。これを濾別し、残渣をメタノールで洗浄
し、イヌリンステアリン酸エステル57gを得た。この
生成物の脂肪酸平均置換度は2.8であった。
酸/2−エチルヘキサン酸)エステルの合成 加水分解イヌリン16.2gにジメチルホルムアミド2
00g、ピリジン30gを加え、60℃で攪拌しながら
溶解した。これ塩化パルミトイル30.5gと塩化2−
エチルヘキサノイル32.5gを滴下し、5時間反応
後、n−ヘキサンで抽出しボウ硝にて乾燥後溶媒を留去
した。残渣をメタノールで洗浄し、加水分解イヌリン
(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステル42
gを得た。この生成物の脂肪酸平均置換度は2.5であ
った。
の合成 塩化ステアロイル60gを用いる以外は、合成例3と同
様の操作を行い、イヌリンステアリン酸エステル45g
を得た。この生成物の脂肪酸平均置換度は1.3であっ
た。
ロキサン183g、下記平均組成式(8) CH2=CHCH2O(C2H4O)9H (8) で示されるポリオキシアルキレン182g、下記平均組
成式(9) CH2=CHCH2O(C3H6O)3C18H35 (9) で示されるオレイルアルコール誘導体434g、及びエ
タノール160gを混合し、これに2%塩化白金酸エタ
ノール溶液を0.1g加え、溶剤の還流下に6時間反応
させた。反応物を減圧下で加熱して溶剤を留去後、濾過
を行い、下記平均組成式(10)で示されるシリコーン
化合物1を得た。
イドロジェンポリシロキサン183gと、下記平均組成
式(11) CH2=C(CH3)CH2CH2O(C2H4O)9H (11) で示されるポリオキシアルキレン241g、下記平均組
成式(12) CH2=CHCH2O(C3H6O)3C14H29 (12) で示されるミリスチルアルコール誘導体343g、及び
エタノール160gを混合し、これに2%塩化白金酸エ
タノール溶液を0.1g加え、溶剤の還流下に6時間反
応させた。反応物を減圧下で加熱して溶剤を留去後、濾
過を行い、下記平均組成式(13)で示されるシリコー
ン化合物2を得た。
ロキサン208gと、下記平均組成式(15) CH2=C(CH3)CH2O(C2H4O)30CH3 (15) で示されるポリオキシアルキレン140g、下記平均組
成式(16) CH2=CHCH2O(C2H4O)20(C3H6O)20C18H37 (16) で示されるステアリルアルコール誘導体353g、及び
2−プロパノール280gを混合し、これに2%塩化白
金酸エタノール溶液を0.2g加え、溶剤の還流下に6
時間反応させた。反応物を減圧下で加熱して溶剤を留去
後、濾過を行い、下記平均組成式(17)で示されるシ
リコーン化合物3を得た。
使用性、および乳化安定性について下記の方法より評価
を行った。その結果も併せて表1に示す。
液を得る。
の専門パネルにより使用テストを行ない、使用時ののび
の良さ、べたつきのなさ、後肌のなめらかさ、しっとり
感の持続について以下の基準で評価を行ない、その平均
点で判定した。 [評価基準] 5点:非常に良好 4点:良好 3点:普通 2点:やや不良 1点:不良 [判定] ◎:平均点4.5以上 ○:平均点3.5以上4.5未満 △:平均点2.5以上3.5未満 ×:平均点2.5未満
に3ヶ月保管し、外観の変化(きめ、分離の有無)につ
いて以下の基準で評価を行ない、判定した。 [判定] ○:外観いずれも全く変化なし。 △:外観わずかに変化あり。 ×:外観に大きな変化あり。
液は、使用時ののびの良さ、べたつきのなさ、後肌のな
めらかさ、しっとり感の持続に優れ、乳化安定性にも非
常に優れていた。
ーム 表2に示す各組成の保湿クリームを製造し、その使用感
及び使用性、及び乳化安定性について前述の評価方法に
従って評価した。その結果も併せて表2に示す。
湿クリームを得る。
湿クリームは、使用時ののびの良さ、べたつきのなさ、
後肌のなめらかさ、しっとり感の持続に優れ、乳化安定
性にも非常に優れていた。
する。 C:Bを冷却し、成分9を加えて乳液を得る。 以上のようにして得られた本発明品の乳液は、使用時の
べたつきのなさ、しっとり感、後肌のなめらかさ、しっ
とり感の持続に優れ、乳化安定性にも非常に優れてい
た。
〜9を加え、充分に分散させる。 B:成分6〜7及び成分10〜11を均一に混合溶解す
る。 C:BにAを加えながら乳化し、成分12を添加して日
焼け止め乳液を得た。 以上のようにして得られた本発明品の日焼け止め乳液
は、使用時のべたつきのなさ、後肌のなめらかさ、密着
感に優れ、おさまりも良く、耐水性があり、しっとり感
の持続に優れ、乳化安定性にも非常に優れていた。
る。 C:Bに成分14〜15を混合したもの、及び、成分1
6を加えて化粧下地を得る。 以上のようにして得られた本発明品の化粧下地は、使用
時のべたつきのなさ、後肌のなめらかさ、密着感に優
れ、おさまりも良く、しっとり感の持続に優れ、乳化安
定性にも非常に優れていることがわかった。また、その
上に、ファンデーションを塗布した時の仕上がりもきれ
いであった。
する。 C:Bに成分11を加えてヘアクリームを得る。 以上のようにして得られた本発明品のヘアクリームは、
使用時のべたつきのなさ、髪ののなめらかさ、しなやか
さに優れ、しっとり感の持続し、乳化安定性にも非常に
優れていた。
均一に分散する。 B:成分12〜13及び15を混合した後、Aに加えて
乳化する。 C:Bを冷却し、成分14を加えてリキッドファンデー
ションを得る。 以上のようにして得られた本発明品のリキッドファンデ
ーションは、使用時のべたつきのなさ、後肌のなめらか
さ、密着感に優れ、おさまりも良く、しっとり感の持続
に優れ、乳化安定性にも非常に優れていた。
肪酸エステルと特定のシリコーン化合物を含有する乳化
化粧料は、イヌリン及び/又は加水分解イヌリンの特徴
であるしっとり感や使用感のよさを有しながら、乳化安
定性にも優れている。
Claims (2)
- 【請求項1】次の成分(A)及び(B); (A)一単糖単位あたりの脂肪酸エステル化度が2.2
以上の、イヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エ
ステルであり、該エステルのアシル基において、総アシ
ル基の60モル%以上が、ヘキサデカノイル基、オクタ
デカノイル基、エイコサノイル基、ドコサノイル基から
選ばれる一種又は二種以上であるイヌリン及び/又は加
水分解イヌリン脂肪酸エステル (B)下記一般式(1)で示されるシリコーン化合物 R1 aR2 bR3 cSiO(4−a−b−c)/2 (1) [但し、式中R1は炭素数1〜10のアルキル基、アリ
ール基、アラルキル基又はフッ素置換アルキル基、R2
は下記一般式(2) −CmH2m−O−(C2H4O)d(C3H6O)e−R4 (2) で示される有機基、R3は下記一般式(3) −CmH2m−O−(C2H4O)f(C3H6O)g−R5 (3) で示される有機基(R4は水素原子、若しくは炭素数1
〜5のアルキル基、又は、R6−(CO)−で示される
有機基、R5は炭素数12〜30の一価炭化水素基であ
り、R6は炭素数1〜5のアルキル基であり、dは2〜
200の整数、eは0〜200の整数、且つd+eが3
〜200であり、fは0〜50の整数、gは0〜50の
整数、且つf+gが1〜50であり、mは0〜5の整数
である。)であり、a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦
2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦
1.5である。]を含有することを特徴とする乳化化粧
料。 - 【請求項2】請求項1記載の成分(A)のイヌリン及び
/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルのアシル基にお
いて、総アシル基の60モル%以上が、ヘキサデカノイ
ル基、オクタデカノイル基、エイコサノイル基、ドコサ
ノイル基から選ばれる一種又は二種以上の組合せであ
り、残アシル基40モル%中に、分岐炭化水素骨格を有
するアシル基を含有しているイヌリン及び/又は加水分
解イヌリン脂肪酸エステルであることを特徴とする請求
項1記載の化粧料。
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- 2001-03-27 JP JP2001091212A patent/JP4792164B2/ja not_active Expired - Lifetime
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