JP2002284288A - 壁面の断熱層施工法 - Google Patents

壁面の断熱層施工法

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JP2002284288A JP2001056838A JP2001056838A JP2002284288A JP 2002284288 A JP2002284288 A JP 2002284288A JP 2001056838 A JP2001056838 A JP 2001056838A JP 2001056838 A JP2001056838 A JP 2001056838A JP 2002284288 A JP2002284288 A JP 2002284288A
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Hiroichi Tsukaguchi
博一 塚口
Masashi Okuto
真史 奥藤
Akihiro Fujio
明弘 藤尾
Toshihiko Furuta
俊彦 古田
Etsuji Iida
悦治 飯田
Takashi Nakahara
隆 中原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラスメッシュが硬質ウレタンの肉厚内に埋
まったり、表面にボイドが形成されたりすることなく、
能率的、経済的な一体成型施工でありながら、外観的に
も強度的にも均一かつ良好な仕上がりの断熱層を施工で
きるようにする。 【解決手段】 ガラスメッシュ6のウレタン発泡側の面
にウレタン発泡圧力により部分的に破損可能な薄い樹脂
膜19がコーティングされているとともに、ガラスメッ
シュ6の押え面板12側の面にウレタン漏れ止め用離型
紙13を重ね合わせられた面材を、壁面4に沿わせて走
行可能な押え面板12の走行に同期させて押え面板12
と壁面4との間の空間11に繰り出すと同時に、その繰
り出したガラスメッシュ6と壁面4との間にウレタン原
液を注入し発泡させて硬質ウレタンフォーム5とガラス
メッシュ6とが一体成型された断熱層7を施工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば液化天然ガ
ス(LNG)や液化石油ガス(LPG)などの低温タン
クや屋外冷凍庫、船舶等の外壁面に硬質ウレタンフォー
ム(以下、単に硬質ウレタンと称するものも含む)によ
る断熱層を現場施工によって形成する壁面の断熱層施工
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】低温タンクなどの壁面に硬質ウレタンに
よる断熱層を形成するにあたっては、熱衝撃や温度勾配
に起因した温度応力による有害なひび割れの発生とその
進展を防ぐ表面補強、表面保護及び外観仕上げのため
に、硬質ウレタンの表面にガラス繊維織物、つまり、ガ
ラスメッシュを表面材として貼付ける手段を採用するの
が一般的である。
【0003】上記のように硬質ウレタンとその表面に貼
付けられるガラスメッシュとによりタンク壁面に所定の
断熱層を現場施工するに際して、硬質ウレタンを直接、
壁面に所要厚みに吹付け発泡する旧来からの施工法によ
る場合は、施工壁面の研掃、プライマー処理、ウレタン
のスプレー吹付け発泡による断熱層の形成、ウレタン断
熱層厚さを一定にするための表面切削、断熱層表面への
接着剤の塗布、ガラスメッシュの接着及び接着剤の乾燥
によるウレタン断熱層とガラスメッシュとの一体化とい
った多くの工程を必要とするだけでなく、各工程のほと
んどが作業者による人為作業であり、特に硬質ウレタン
表面の切削は機械化が困難で手作業となるために、全体
として膨大な工数および費用を要するという問題があ
る。また、硬質ウレタンの吹付け時に発生するミスト及
び硬質ウレタン表面の切削時に発生する切削屑などの粉
塵によって作業環境が悪化することは避けられず、殊に
低温タンクにおける断熱層のように、内外二重壁の外壁
の内面を断熱施工する際は、閉じられた狭い空間内での
作業が強いられるために、ミストや粉塵による作業環境
の悪化は顕著である。
【0004】加えて、施工された断熱層の表面を平滑に
し、かつ、その厚みを壁面全域に亘ってばらつきのない
ような均一な厚みに仕上げる必要であるが、このような
厚み精度の良否は現場作業者の経験と熟練度に依存する
ことになり、厚み精度の向上にも自ずと限界があるとい
う問題もあった。
【0005】上記のような多くの問題点を有する旧来の
硬質ウレタンによる断熱層の施工法に代わるものとし
て、本出願人は、特願平11−363014号により、
低温タンクの外壁を断熱施工の対象壁面とし、その断熱
施工壁面に硬質ウレタンとガラスメッシュとを一体成型
して断熱層を現場施工する施工法を既に提案している。
【0006】本出願人が既に提案した壁面の断熱層施工
法の要点は、断熱施工壁面との間に所定の断熱層の仕上
がり厚さに相当する空間を形成保持しながら壁面に沿わ
せて走行可能な押え面板の走行に同期させて上記空間の
押え面板側に表面材となるガラスメッシュを繰り出すと
同時に、その繰り出しガラスメッシュと断熱施工壁面と
の間にウレタン原液を注入し発泡させて硬質ウレタンと
ガラスメッシュとが一体成型された断熱層を現場施工す
る方法である。
【0007】上記施工法を具体的に詳述すると、図10
に示すように、コンクリート製外壁2の内表面を構成す
るスチールライナ面(断熱施工壁面となる)4との間に
所定の断熱層7の仕上がり厚さtに相当する空間11を
形成した状態でゴンドラ8を介してスチールライナ面4
に平行に沿わせて昇降走行可能な押え面板12の上昇走
行に同期して、押え面板12の内面側に表面材としての
ガラスメッシュ6単体を繰り出し、その繰り出したガラ
スメッシュ6とスチールライナ面4との間にヘッド16
からウレタン原液を注入し発泡させることにより、硬質
ウレタン5とガラスメッシュ6とが一体成型された断熱
層7を施工する方法である。
【0008】しかし、図10に示す施工法の場合は、空
間11に注入されたウレタン原液が発泡して硬化するま
での間のゲル状〜半硬化状のウレタンがガラスメッシュ
6に直接当たる状況にあるために、そのゲル状〜半硬化
状ウレタンがガラスメッシュ6の格子状の目を通して外
部に漏れ出し、その漏れ出たウレタンが押え面板12に
付着して硬化し、その付着硬化したウレタン5aが障害
となってそれ以降における一体成型施工が行なえなくな
るという問題があり、このような問題をなくして上述の
ような一体成型による合理的かつ能率的な断熱層施工法
を壁面全域に亘って実現可能とするためには、ウレタン
の漏れ止め対策が必要不可欠となる。
【0009】このようなウレタンの漏れ止め対策とし
て、本出願人が既に提案した壁面の断熱層施工法におい
ては、図11に示すように、ガラスメッシュ6の押え面
板12側の面(裏面)に離型紙等の離型面材13を非接
着状態で単に重ね合わせたり、あるいは、図12に示す
ように、離型面材13を粘着剤を介してガラスメッシュ
6の裏面に微粘着状態に貼り付けたりする手段を試みて
いた。なお、図10〜図12において、後述する本発明
の実施態様で説明するものと同一の構成要素及び相当す
る部位にはそれぞれ同一の符号を付すこととする。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図11
に示すように、ウレタン漏れ止め用の離型面材13をガ
ラスメッシユ6の裏面に非接着状態で単に重ね合わせる
だけの場合は、ウレタン発泡時の発泡圧によって離型面
材13が外側、つまり、ガラスメッシュ6から離れる側
に押されてガラスメッシュ6の裏面と離型面材13との
間に隙間が発生し、ガラスメッシュ6の格子状の目から
漏れ出たゲル状〜半硬化状ウレタンが隙間に入り込んで
硬化し、その結果、ガラスメッシュ6が硬質ウレタン5
の肉厚内に埋まってしまい、表面材としての機能が損な
われてしまうという問題がある。
【0011】一方、図12に示すように、ウレタン漏れ
止め用離型面材13をガラスメッシュ6の裏面に粘着剤
を介して貼り付ける場合は、その離型面材13とガラス
メッシュ6の格子とにより多数の凹状空間が形成され、
この多数の凹状空間がウレタン発泡時のガス溜まりとな
って、ウレタン硬化後にその硬質ウレタン5の表面にボ
イド5bとなって残存し、これが断熱層7表面の外観仕
上げを悪化する要因になると同時に、ガラスメッシュ6
と硬質ウレタン5との一体接着性能を低下させる要因に
もなるという問題がある。
【0012】さらに、離型面材13とガラスメッシュ6
とを重ね合わせ一体化した状態のままで空間11に繰り
出して、ウレタン原液の注入発泡により硬質ウレタン5
とガラスメッシュ6とが一体成型された断熱層7を施工
する施工法では、図11及び図12のいずれの場合で
も、離型面材13とガラスメッシュ6の伸縮性の相違に
よって皺などが発生しやすく、この皺などが断熱層7の
表面に残存して外観仕上げ上の不具合になることは避け
られないという問題があった。
【0013】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、ウレタンの漏れ出しに起因してガラスメッシ
ュが硬質ウレタンの肉厚内に埋まったり、表面にボイド
が形成されたりすることなく、ウレタンの現場発泡によ
るガラスメッシュと硬質ウレタンの一体成型という能率
的、経済的な施工でありながら、外観的にも強度的にも
壁面全域に亘って均一かつ良好な仕上がりの断熱層を施
工することができる壁面の断熱層施工法を提供すること
を主たる目的としている。
【0014】本発明の他の目的は、上記目的に加えて、
ウレタンの漏れ止めのためにガラスメッシュに離型面材
を重ね合わせ一体化して使用しつつ、断熱層の表面への
皺などの不具合の発生を極力回避することができるよう
にする点にある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記主たる目的を達成す
るために、本発明の請求項1に係る壁面の断熱層施工法
は、断熱施工壁面との間に所定の断熱層の仕上がり厚さ
に相当する空間を形成保持しながら壁面に沿わせて走行
可能な押え面板の走行に同期させて上記空間の押え面板
側に表面材となるガラスメッシュを繰り出すと同時に、
その繰り出しガラスメッシュと断熱施工壁面との間にウ
レタン原液を注入し発泡させて硬質ウレタンフォームと
ガラスメッシュとが一体成型された断熱層を現場施工す
る壁面の断熱層施工法であって、上記ガラスメッシュの
ウレタン発泡側の面にはウレタン発泡圧力により部分的
に破損可能な薄い樹脂膜がコーティングされているとと
もに、ガラスメッシュの押え面板側の面にはウレタン漏
れ止め用の離型面材を重ね合わせ、この離型面材をガラ
スメッシュと共に繰り出すことを特徴とするものであ
る。
【0016】上記のような特徴を有する本発明の請求項
1による壁面の断熱層施工法によれば、押え面板を走行
させつつ、この押え面板と断熱施工壁面との間に連続的
に形成保持される空間の押え面板の内面に沿うようにガ
ラスメッシュを順次繰り出すと同時に、その繰り出しガ
ラスメッシュと壁面との間の空間にウレタン原液を注入
し発泡させるといった一連の工程により、硬質ウレタン
フォームとガラスメッシュとが一体成型された断熱層
を、非常に能率的かつ経済的に施工することが可能であ
るとともに、切削に伴う粉塵の発生や吹き付け発泡でみ
られるようなミストの発生もなく、作業環境の大幅な改
善が図れる。
【0017】その上、押え面板と断熱施工壁面との間の
空間に繰り出されるガラスメッシュのウレタン発泡側の
面にはコーティングされた薄い樹脂膜が存在し、かつ、
押え面板側の面にはウレタン漏れ止め用の離型面材が重
ね合わせられているので、ウレタンの発泡硬化がある程
度進行するまでの間にゲル状〜半硬化状のウレタンがガ
ラスメッシュの格子状の目から漏れ出すことを抑えつ
つ、ウレタンの発泡硬化がある程度まで進行した状態で
は発泡圧力及び発熱によりコーティング樹脂膜が部分的
に破損されてガラスメッシュの格子の目から一部のウレ
タンが離型面材側に漏れ、この一部のウレタン漏れによ
って離型面材とガラスメッシュの格子とにより形成され
る多数の凹状空間内のガスを押し出してガス溜まりのあ
るままでウレタンが硬化することを防げる。その結果、
ガラスメッシュが硬化ウレタンフォームの肉厚内の表面
側に埋まることがないとともに、硬化した硬質ウレタン
フォームの表面にボイドが発生することもなくなり、表
面の外観仕上げ及びガラスメッシュと硬質ウレタンフォ
ームとの一体接着性能に優れた断熱層を施工することが
可能となる。
【0018】本発明の請求項1に係る壁面の断熱層施工
法において、ガラスメッシュの押え面板側のウレタン漏
れ止め用離型面材を、請求項2に記載のように、ガラス
メッシュに対して非接着状態で重ね合わせて用いる場合
は、ガラスメッシュと離型面材の伸縮性が互いに異なる
ものであっても、その伸縮性が相互に影響することがな
いため、施工後の断熱層表面の外観跡(欠点)となる皺
の発生を少なくすることが可能である。
【0019】また、本発明の請求項1に係る壁面の断熱
層施工法において、ガラスメッシュのウレタン発泡側の
面に形成されるコーテング樹脂膜としては、請求項3に
記載のように、ウレタン系接着剤を用いて20〜300
μm、好ましくは60〜180μmの膜厚に形成するこ
とが望ましい。膜厚が20μm未満の場合は、ウレタン
の発泡過程のうち発泡圧力の低い時点でコーティング樹
脂膜の全体が破れ、多量のゲル状〜未硬化ウレタンがガ
ラスメッシュの格子の目から漏れ出して離型面材との間
の隙間に入り込んで硬化し、その結果、ガラスメッシュ
が硬化ウレタンフォームの肉厚内の表面側に埋まってし
まう可能性が高い。また、300μmを越える膜厚の場
合は、ウレタンの発泡過程でコーティング樹脂膜が破れ
ず、その結果、ガス溜まりを形成してボイドを発生する
可能性が高い。
【0020】さらに、本発明に係る壁面の断熱層施工法
を、請求項4に記載のように、断熱施工壁面に硬質ウレ
タンフォームと同一厚み及び同等の断熱特性を持つ既製
のスぺーサーを所定間隔を隔てて互いに平行状態で、か
つ、断熱施工壁面の上下方向に向けて直線的に貼付け施
工した後、上記スペーサーの長手方向下端からスペーサ
ーの長手方向上端に向けてのゴンドラの上昇移動に伴い
隣接する一対のスペーサーの表面にローラーを押し当て
走行させるとともに、上記押え面板を隣接する一対のス
ペーサーの対向面間に入り込んで断熱施工壁面との間に
所定の断熱層の仕上がり厚さに相当する空間を形成保持
しながら壁面に沿わせて走行させつつ、上記ガラスメッ
シュのコーティング樹脂膜と断熱施工壁面との間に硬質
ウレタン原液を注入し発泡させて隣接する一対のスペー
サー間に硬質ウレタンフォームとガラスメッシュとが一
体成型された単位施工区域の断熱層を繰り返し施工する
といった低温タンク外壁等の大面積の壁面に対する断熱
層施工に適用することによって、壁面に先行して貼付け
施工されたスペーサーを注入発泡成型される硬質ウレタ
ンフォームの厚みの基準にして押え面板の押え荷重及び
面積、ウレタンの発泡特性を考慮した原液の注入量など
を適切にコントロールすることが可能であり、特別な経
験や高度な熟練を要することなく、硬質ウレタンフォー
ムとガラスメッシュの一体成型による大面積に及ぶ断熱
層の厚み精度及び表面精度を向上させることが可能であ
る。
【0021】また、本発明の請求項5に係る壁面の断熱
層施工法は、断熱施工壁面との間に所定の断熱層の仕上
がり厚さに相当する空間を形成保持しながら壁面に沿わ
せて走行可能な押え面板の走行に同期させて上記空間の
押え面板側に表面材となるガラスメッシュを繰り出すと
同時に、その繰り出しガラスメッシュと断熱施工壁面と
の間にウレタン原液を注入し発泡させて硬質ウレタンフ
ォームとガラスメッシュとが一体成型された断熱層を現
場施工する壁面の断熱層施工法であって、上記ガラスメ
ッシュの押え面板側の面には、その全長に亘ってウレタ
ン漏れ止め用の離型面材が予め重ね合わせ一体化されて
おり、その一体化されたガラスメッシュと離型面材との
重ね合わせを、上記空間に繰り出す直前で、一旦、連続
的に剥がした後、その剥がした離型面材に引張り力を加
えながら、この離型面材を再びガラスメッシュに重ね合
わせて上記空間に繰り出すことを特徴とするものであ
る。
【0022】上記のような特徴を有する本発明の請求項
5による壁面の断熱層施工法によれば、押え面板と断熱
施工壁面との間の空間に繰り出されるガラスメッシュの
押え面板側の面にウレタン漏れ止め用の離型面材を予め
重ね合わせ一体化しているので、両者(ガラスメッシュ
及び離型面材)を別々に繰り出す必要がなく、単一の繰
り出し装置を用いて空間に同時に供給することが可能で
ある。その上、空間への繰り出し直前には、一旦、両者
を連続的に剥がし、その剥がした離型面材に引張り力を
加えることで、ガラスメッシュとの伸縮性の相違によっ
て離型面材側に発生している皺などを積極的に取り除い
た後、再びガラスメッシュに重ね合わせて空間に繰り出
すことによって、断熱層の表面に皺などの不具合が発生
することを極力回避し、表面の外観仕上がりのよい断熱
層を施工することが可能である。
【0023】本発明の請求項5に係る壁面の断熱層施工
法において、上記ウレタン漏れ止め用離型面材は、請求
項6に記載のように、ガラスメッシュの押え面板側の面
に非接着状態に重ね合わせ一体化しても、あるいは、弱
接着状態に重ね合わせ一体化してもよく、また、上記ガ
ラスメッシュと離型面材との重ね合わせを連続的に剥が
し、かつ、剥がされた離型面材に引張り力を加える手段
として、請求項7に記載のように、ガラスメッシュの一
定繰り出し経路に対して遠近移動可能なローラを使用す
ることによって、両者(ガラスメッシュ及び離型面材)
を円滑な繰り出し状態に保ちつつ、上述のように、皺な
どの不具合の発生を回避することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
にもとづいて説明する。図1は本発明の請求項1〜4に
よる壁面の断熱層施工法を、低温タンク外壁への断熱層
施工に適用する場合における施工装置の概略構成及び断
熱施工状況の概要を示す側面図、図2はその正面図であ
る。この断熱施工装置Aは、図3に明示するように、L
NG等を貯蔵する低温タンクにおける内槽1とこの内槽
1の外周を取り囲むコンクリート製外槽(外壁)2との
間の環状空間3に設置されて、外壁2表面のスチールラ
イナ面4に冷熱抵抗緩和材として、硬質ウレタンフォー
ム(以下,PUFと称する)5とこのPUF5の表面を
覆い補強する表面材としてのガラスメッシュ6とがウレ
タンの現場発泡により一体成型された断熱層7を施工す
るように用いられるものである。
【0025】上記断熱施工装置Aは、図1及び図2に示
すように、内外槽1,2間の頂部に設置されたトロリー
ビーム(図示省略する)に取り付けられて空間3内を断
熱施工対象壁面となるスチールライナー面4に沿って昇
降自在に吊持されるゴンドラ8を備え、このゴンドラ8
に断熱層7を一体成型するための設備が装備されてい
る。
【0026】上記ゴンドラ8に装備されている一体成型
設備は、上記スチールライナー面4に予め所定の等間隔
Lを隔てて互いに平行状態で、かつ、スチールライナー
面4の上下方向に向けて直線的に貼付け施工される一対
の既製スペーサー9,9(詳細は後述する)の表面に押
し当てられゴンドラ8の昇降に伴い上下に走行可能な押
し当てローラー10と、この押し当てローラー10の下
部に配置されて一対のスペーサー9,9の対向面間に入
り込んでスチールライナー面4との間にPUF5の仕上
がり厚みtに相当する空間11を形成保持可能な矩形状
の押え面板12と、ゴンドラ8内の下部に配置されてガ
ラスメッシュ6を該ガラスメッシュ6の表面側に重ね合
わせられた離型面材としての離型紙13と共にロール状
に巻回保持するとともにゴンドラ8の上昇走行に伴い案
内ローラー14及び上記押し当てローラー10を経て上
記空間11の押え面板12側に順次繰り出し可能なガラ
スメッシュ供給装置15と、ゴンドラ8内の上部に配置
されてガラスメッシュ供給装置15から離型紙13と共
に繰り出されるガラスメッシュ6とスチールライナー面
4との間にウレタン原液を注入するウレタン注入ヘッド
16及びその注入ヘッド16を横方向に往復移動させる
ためのトラバーサー17とから構成されている。なお、
上記スペーサー9は、スチールライナー面4に注入発泡
成型されるPUF5と同等の断熱特性を持つようにPU
F5と同一の硬質ウレタン材料を使用してPUF5の仕
上がり厚みtと同一厚みに成型されている。
【0027】上記ガラスメッシュ6の表面側、つまり、
上記空間11に繰り出された時に押え面板12側となる
面には、図4に拡大して明示するように、ウレタン漏れ
止め用離型紙13が非接着状態で重ね合わせられている
とともに、ガラスメッシュ6の裏面側、つまり、上記空
間11に繰り出された時にPUFの注入発泡側となる面
には薄い樹脂膜19がコーティングされている。このコ
ーティング樹脂膜19は、ウレタン系接着剤をガラスメ
ッシュ6の面全域に60g/m2 塗布して20〜300
μm、好ましくは60〜180μmの膜厚に形成されて
いる。
【0028】次に、上記のような構成の断熱施工装置A
を用いて低温タンクにおける外槽2内面のスチールライ
ナー面4に対する断熱層施工要領について、図5〜図7
を参照しながら列記説明する。 (1)スチールライナー面4の埃、付着物、浮き錆等を
除去したのち、必要に応じてサンドペーパー等を用いて
面荒らしする下地処理を行なう。 (2)下地処理後のスチールライナー面4にローラー刷
毛等を用いて無溶剤プライマーを塗布する。 (3)上述した一体成型設備をゴンドラ8に装備させた
断熱施工装置Aを内外槽1,2間の空間3に搬入し組立
てるとともに、発泡機室や高圧発泡機、コンプレッサー
などを低温タンクにおける外槽2の外部グランド面に設
置する。 (4)スチールライナー面4のうち側壁上部WU及び側
壁下部・底部コーナー部WDを除く側壁部Wに対する断
熱施工を行なう。 (5)側壁上部WU及び側壁下部・底部コーナー部WD
に対する断熱施工を行なう。
【0029】上記(1)〜(5)の順番で行なわれる断
熱施工のうち、本発明による断熱層施工法は、(4)に
示す側壁部Wの断熱施工に適用されるものであり、この
側壁部Wの具体的な施工手順は次の通りである。 側壁部Wのスチールライナー面4に水平横方向に所定
ピッチ幅でマーキングを行なう。 マーキング位置に合わせてウレタン系接着剤を用いて
複数の既製スペーサー9を所定間隔Lを隔てて互いに平
行で、かつ、上下方向に向けて直線的に貼付ける。 断熱施工装置Aの押し当てローラー10を隣接する一
対のスペーサー9,9の表面に押し当てるとともに、押
え面板12を一対のスペーサー9,9の対向端面間に入
り込ませて該押え面板12とスチールライナー面4との
間に施工予定のPUF5の仕上がり厚みtに相当する空
間11を形成させた状態でゴンドラ8を上昇させて断熱
施工装置Aの全体をスペーサー9,9の長手方向下端か
ら上端に向けて走行させる。この走行に伴って、図1に
示すように、ガラスメッシュ供給装置15にロール状に
巻回保持されている離型紙13及びガラスメッシュ6が
案内ローラー14及び押し当てローラー10を経て上記
空間11の押え板12側に順次繰り出されると同時に、
その繰り出されたガラスメッシュ6とスチールライナー
面4との間の空間11にトラバーサー17を介し横方向
に往復移動されるヘッド16からウレタン原液が注入さ
れ発泡する。このように空間11に注入され発泡したウ
レタン原液はゲル状〜半硬化を経て硬化し、図6に示す
ように、隣接する一対のスペーサー9,9間にPUF5
とその表面のガラスメッシュ6とが一体成型された所定
厚みtの単位施工区域の断熱層7A-1を施工する。 単位施工区域の断熱層7A-1の施工が終わると、スペ
ーサー9,9の表面上にはみ出した注入ウレタンをカッ
トした上、断熱施工装置Aを次に隣接する一対のスペー
サー9,9間に移行セットして、上記の場合と同様な
手順で単位施工区域の断熱層7A-2を施工する。このよ
うな単位施工区域の断熱層7A-1〜7A-nをスチールラ
イナー面4の全面に亘って複数回繰り返し施工すること
により、側壁部W全域に及ぶ断熱層7を施工する。 断熱層7の施工後は、各スペーサー9の表面上にはみ
出た注入ウレタンを綺麗に除去した上、各スペーサー9
の表面に接着剤を塗布して目地部用ガラスメッシュ18
を貼付ける。この目地部用ガラスメッシュ18は、各ス
ペーサー9の表面だけでなく、図7に示すように、各ス
ペーサー9の左右両側に隣接する単位施工区域の断熱層
7A,7Aの端部表面をオーバーラップするように貼付
け施工される。
【0030】以上の側壁部Wの断熱層7の施工のうち、
で述べたように、ヘッド16からウレタン原液が注入
発泡される空間11の一方に位置するガラスメッシュ6
のウレタン発泡側の面にはウレタン系接着剤から形成さ
れた薄い(20〜300μmで、好ましくは60〜18
0μm膜厚)コーティング樹脂膜19が存在するととも
に、ガラスメッシュ6の押え面板12側の面にはウレタ
ン漏れ止め用離型紙13が非接着状態に重ね合わせられ
ているので、注入ウレタンの発泡硬化がある程度進行す
るまでの間にゲル状〜半硬化状のウレタンがガラスメッ
シュ6の格子状の目から離型紙13側へ漏れ出すことは
抑えられており、ウレタンの発泡硬化がある程度まで進
行した状態では発泡圧力と発熱によりコーティング樹脂
膜19が部分的に破られてガラスメッシュ6の格子の目
から離型紙13側に一部のウレタンが漏れ、この一部の
ウレタン漏れによって離型紙13とガラスメッシュ6の
格子とにより形成される多数の凹状空間に溜まっている
ガスが離型紙13とガラスメッシュ6の間の隙間を通っ
て外部に排出され、凹状空間がガス溜まりになったまま
でウレタンが硬化することを防ぐ。その結果、多量のウ
レタンの漏れ出しに伴ってガラスメッシュ6がPUF5
の肉厚内の表面側に埋まることがないとともに、PUF
5の表面にボイドが発生することもなくなり、外観仕上
がりに優れているだけでなく、ガラスメッシュ6とPU
F5とが強固に一体接着された断熱層7を施工すること
が可能である。
【0031】因みに、本発明者らが実験的に行なったL
NGタンクの断熱施工例及びその成果について以下説明
する。 本発明施工例:ガラスメッシュとしてカネボウ(株)製
KS−5431を使用するとともに、樹脂膜のコーティ
ング材としてウレタン系樹脂接着剤を使用し、ガラスメ
ッシュに離型紙を非接着状態に重ね合わせた面材を作成
し、これをウレタンと一体に発泡成型した。 比較施工例:ガラスメッシュとしてカネボウ(株)製K
S−5431を使用し、このガラスメッシュに離型紙を
粘着剤を介して一体に接着した面材を作成し、これをウ
レタンと一体に発泡成型した(図12の施工法に対応す
る)。
【0032】上記の本発明施工例と比較施工例とにより
施工された断熱層について各種性能を比べると、表1の
ような結果が得られた。この表1からも明らかなよう
に、コーティング樹脂膜と離型紙を併用した面材を用い
る本発明の施工法においては、外観仕上がりが均一かつ
良好であるとともに、ガラスメッシュと硬質ウレタンと
の一体化が強固で強度的にも優れた断熱層が得られるこ
とが分かる。
【0033】
【表1】
【0034】なお、上記実施の形態では、離型紙13を
ガラスメッシュ6の押え面板12側の面に非接着状態に
重ね合わせて用いることで、ガスを外部にスムーズに排
出させてガス溜まりの形成に伴うボイドの発生を防止で
きるようにしたものについて説明したが、離型紙13を
ガラスメッシュ6に対して部分的に接着させて用いても
よい。この場合でも、発泡過程でコーティング樹脂膜1
9が部分的に破られてガラスメッシュ6の格子の目から
漏れ出す一部のウレタンによってガスを離型紙13とガ
ラスメッシュ6の間に形成される微小隙間を通して外部
に排出させ、ボイドの発生を外観上殆ど問題とならない
程度に十分抑制することが可能である。
【0035】図8は本発明の請求項5〜7による壁面の
断熱層施工法に適用される施工装置A´の概略構成及び
断熱施工状況の概要を示す側面図である。この断熱層施
工装置A´は、図1に示す施工装置Aと大部分が同一の
構成を有するものであり、それと同一の構成または相当
する部位には同一の符号を付して、それらの詳しい説明
を省略し、相違する構成について以下、説明する。
【0036】図8に示す断熱層施工装置A´では、ガラ
スメッシュ6の表面側、つまり、スチーライナー面4と
押え面板12との間の空間11にガラスメッシュ6が繰
り出された時に押え面板12側となる面に、図9に明示
するように、ウレタン漏れ止め用離型紙13が非接着状
態(もしくは弱接着状態)で重ね合わせられるように、
両者6,13を予め一体化してガラスメッシュ供給装置
15にロール状に巻回保持されている。このガラスメッ
シュ供給装置15から繰り出されて案内ローラ14及び
押し当てローラ10を経て上記空間11の押え面板12
側に順次繰り出される直前において、ガラスメッシュ6
と離型紙13とを一旦、連続的に剥がすべく上記両ロー
ラ14,10間の中間部には、ガラスメッシュ6の略水
平面に沿った一定繰り出し経路に対して上下に遠近移動
可能なローラ20が設けられている。
【0037】上記のような構成の断熱層施工装置A´に
よる断熱層7の施工要領及び手順も基本的には図1に示
す施工装置Aと同様に図5〜図7で説明した通りであ
り、異なる点は、予め重ね合わせ一体化されてロール状
に巻回保持されているガラスメッシュ6と離型紙13と
がガラスメッシュ供給装置15から繰り出されて案内ロ
ーラ14及び押し当てローラ10を経て空間11の押え
面板12側に順次繰り出される直前において、離型紙1
3がローラ20を介してガラスメッシュ6から一旦、連
続的に剥がされるとともに、ローラ20の矢印u−d方
向の移動量調整によって剥がされた離型紙13に引張り
力が加えられてガラスメッシュ6との伸縮性の相違によ
り生じている皺などが除去された後、押し当てローラ1
0により再びガラスメッシュ6に重ね合せられて空間1
1に繰り出されることであり、これによって、図9に示
すように、断熱層7の表面に皺などの不具合が発生する
ことを回避し、表面の外観仕上がりのよい断熱層7を施
工することが可能となる。
【0038】なお、図8及び図9に示す断熱層施工法に
おいては、コーティング樹脂膜19が形成されていない
ものについて説明したが、ガラスメッシュ6の裏面側、
つまり、PUFの注入発泡側となる面に薄い樹脂膜19
をコーティングしてPUF5の表面へのボイドの発生を
防止するようにしてもよいこともちろんである。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1によれ
ば、表面材としてのガラスメッシュの繰り出しとウレタ
ン原液の注入発泡といった現場での一連の工程により、
硬質ウレタンフォームとガラスメッシュとが一体成型さ
れた断熱層を非常に能率的かつ経済的に施工することが
できるとともに、切削に伴う粉塵の発生や吹き付け発泡
でみられるようなミストの発生もなく、作業環境の大幅
な改善を図ることができる。
【0040】しかも、ガラスメッシュのウレタン発泡側
の面に薄いコーティング樹脂膜が存在し、かつ、押え面
板側の面にウレタン漏れ止め用離型面材を重ね合わせて
用いることによって、発泡過程でのゲル状〜半硬化状ウ
レタンの漏れ出し量を適正にコントロールすることがで
きるために、漏れ出し量が過剰である場合にガラスメッ
シュが硬化ウレタンフォームの肉厚内の表面側に埋まっ
てしまうことを防止できるとともに、漏れ出しがない、
あるいは、漏れ出し量が不十分である場合に硬質ウレタ
ンフォームの表面にボイドが発生することを防止でき、
これによって、表面の外観仕上げに優れているだけでな
く、ガラスメッシュと硬質ウレタンフォームとの一体接
着性能にも優れた断熱層を施工することができるという
効果を奏する。
【0041】特に、請求項2のように、ガラスメッシュ
に対して非接着状態で重ね合わせて用いることによっ
て、ガラスメッシュと離型面材の伸縮性が互いに異なる
ものであっても、その伸縮性の相互影響に伴う断熱層表
面の外観跡(欠点)となる皺の発生を防止でき、また、
ガラスメッシュ及び離型面材各々に別々にテンションを
掛けて皺を事前に取り除くことも容易であり、一層外観
仕上がりに優れた断熱層を施工することができる。
【0042】また、本発明の施工法を、請求項4のよう
に、断熱施工壁面に硬質ウレタンフォームと同一厚さ及
び同等の断熱特性を持つ既製のスペーサーを先行して貼
付け施工し、そのスペーサーを注入発泡成型される硬質
ウレタンフォームの厚みの基準にして押え面板の押え荷
重及び面積、ウレタンの発泡特性を考慮した原液の注入
量などを適切にコントロールするといった施工に適用す
ることにより、特別な経験や高度な熟練を要することな
く、硬質ウレタンフォームとガラスメッシュの一体成型
による大面積に及ぶ断熱層の厚み精度及び表面精度を飛
躍的に向上させることができる。
【0043】さらに、本発明の請求項5〜7によれば、
ガラスメッシュとウレタン漏れ止め用の離型面材を予め
重ね合わせ一体化しておくことで両者を別々に繰り出す
ような複雑な繰り出し装置を使用する必要がなく、単一
の繰り出し装置を用いてガラスメッシュ及び離型面材を
空間に同時に供給することができる。しかも、空間への
繰り出し直前に、一旦、両者の重ね合せを連続的に剥が
し、その剥がした離型面材に引張り力を加えてガラスメ
ッシュとの伸縮性の相違によって離型面材側に発生して
いる皺などを取り除いた後、再びガラスメッシュに重ね
合わせて空間に繰り出すことによって、断熱層の表面に
皺などによる品質不具合が発生することを極力回避し、
外観仕上がりのよい断熱層を施工することができるとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1〜4による壁面の断熱層施工
法を低温タンク外壁の断熱層施工に適用する場合におけ
る施工装置の概略構成及び断熱施工状況の概要を示す側
面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】断熱施工箇所を説明する要部の拡大縦断側面図
である。
【図4】図1の丸囲いしたX部の拡大断面図である。
【図5】低温タンク外壁の側壁部の断熱施工状態を説明
する要部概念図である。
【図6】割付けられた単位施工区域の断熱層施工部を示
す要部の拡大正面図である。
【図7】施工された断熱層の構造を示す要部の拡大横断
面図である。
【図8】本発明の請求項5〜7による壁面の断熱層施工
法に適用される施工装置の概略構成及び断熱施工状況の
概要を示す側面図である。
【図9】図8の丸囲いしたY部の拡大断面図である。
【図10】本出願人が既に提案している低温タンク壁面
の断熱層施工法による施工状況の概要を示す側面図であ
る。
【図11】図10に示す断熱層施工法による問題点を解
消する手段を試みた施工法の一例を示す側面図である。
【図12】図10に示す断熱層施工法による問題点を解
消する手段を試みた施工法の他の例を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
4 スチールライナー面(断熱施工対象面) 5 硬質ウレタンフォーム(PUF) 6 ガラスメッシュ 7 断熱層 8 ゴンドラ 9 スペーサー 10 押し当てローラー 11 空間 12 押え面板 13 剥離紙(離型面材) 19 コーティング樹脂膜 20 離型紙剥がし用ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西崎 丈能 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 中谷 元彦 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 鎌田 文男 東京都港区港南2丁目15番2号 株式会社 大林組東京本社内 (72)発明者 奥立 稔 大阪府大阪市中央区北浜東4番33号 株式 会社大林組大阪本店内 (72)発明者 塚口 博一 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 (72)発明者 奥藤 真史 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 (72)発明者 藤尾 明弘 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 (72)発明者 古田 俊彦 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 (72)発明者 飯田 悦治 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 (72)発明者 中原 隆 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 (72)発明者 藤本 恒夫 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 2E001 DD01 FA04 GA08 GA26 GA82 HA11 HD03 KA01 KA08 LA04 3E070 AA03 AB32 DA01 NA06 NA07 QA04 3E073 AA01 CB02 CB06 CC04 CD02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱施工壁面との間に所定の断熱層の仕
    上がり厚さに相当する空間を形成保持しながら壁面に沿
    わせて走行可能な押え面板の走行に同期させて上記空間
    の押え面板側に表面材となるガラスメッシュを繰り出す
    と同時に、その繰り出しガラスメッシュと断熱施工壁面
    との間にウレタン原液を注入し発泡させて硬質ウレタン
    フォームとガラスメッシュとが一体成型された断熱層を
    現場施工する壁面の断熱層施工法であって、 上記ガラスメッシュのウレタン発泡側の面にはウレタン
    発泡圧力により部分的に破損可能な薄い樹脂膜がコーテ
    ィングされているとともに、ガラスメッシュの押え面板
    側の面にはウレタン漏れ止め用の離型面材を重ね合わ
    せ、この離型面材をガラスメッシュと共に繰り出すこと
    を特徴とする壁面の断熱層施工法。
  2. 【請求項2】 上記ウレタン漏れ止め用離型面材は、ガ
    ラスメッシュの押え面板側の面に非接着状態に重ね合わ
    せられている請求項1に記載の壁面の断熱層施工法。
  3. 【請求項3】 上記コーティング樹脂膜は、ウレタン系
    接着剤を用いて20〜300μmの膜厚に形成されてい
    る請求項1または2に記載の壁面の断熱層施工法。
  4. 【請求項4】 断熱施工壁面に硬質ウレタンフォームと
    同一厚み及び同等の断熱特性を持つ既製のスぺーサーを
    所定間隔を隔てて互いに平行状態で、かつ、断熱施工壁
    面の上下方向に向けて直線的に貼付け施工した後、 上記スペーサーの長手方向下端からスペーサーの長手方
    向上端に向けてのゴンドラの上昇移動に伴い隣接する一
    対のスペーサーの表面にローラーを押し当て走行させる
    とともに、上記押え面板を隣接する一対のスペーサーの
    対向面間に入り込んで断熱施工壁面との間に所定の断熱
    層の仕上がり厚さに相当する空間を形成保持しながら壁
    面に沿わせて走行させつつ、上記ガラスメッシュのコー
    ティング樹脂膜と断熱施工壁面との間に硬質ウレタン原
    液を注入し発泡させて隣接する一対のスペーサー間に硬
    質ウレタンフォームとガラスメッシュとが一体成型され
    た単位施工区域の断熱層を繰り返し施工する請求項1な
    いし3のいずれかに記載の壁面の断熱層施工法。
  5. 【請求項5】 断熱施工壁面との間に所定の断熱層の仕
    上がり厚さに相当する空間を形成保持しながら壁面に沿
    わせて走行可能な押え面板の走行に同期させて上記空間
    の押え面板側に表面材となるガラスメッシュを繰り出す
    と同時に、その繰り出しガラスメッシュと断熱施工壁面
    との間にウレタン原液を注入し発泡させて硬質ウレタン
    フォームとガラスメッシュとが一体成型された断熱層を
    現場施工する壁面の断熱層施工法であって、 上記ガラスメッシュの押え面板側の面には、その全長に
    亘ってウレタン漏れ止め用の離型面材が予め重ね合わせ
    一体化されており、 その一体化されたガラスメッシュと離型面材との重ね合
    わせを、上記空間に繰り出す直前で、一旦、連続的に剥
    がした後、 その剥がした離型面材に引張り力を加えながら、この離
    型面材を再びガラスメッシュに重ね合わせ一体化して上
    記空間に繰り出すことを特徴とする壁面の断熱層施工
    法。
  6. 【請求項6】 上記ウレタン漏れ止め用離型面材は、ガ
    ラスメッシュの押え面板側の面に非接着状態もしくは弱
    接着状態に重ね合わせ一体化されている請求項5に記載
    の壁面の断熱層施工法。
  7. 【請求項7】 上記ガラスメッシュと離型面材との重ね
    合わせを連続的に剥がし、かつ、剥がされた離型面材に
    引張り力を加える手段として、ガラスメッシュの一定繰
    り出し経路に対して遠近移動可能なローラを使用する請
    求項5または6に記載の壁面の断熱層施工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022042915A (ja) * 2020-09-03 2022-03-15 陳紅紅 発泡ポリウレタンの切断装置

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