JP2002283987A - ブレーキ装置 - Google Patents

ブレーキ装置

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JP2002283987A JP2001091813A JP2001091813A JP2002283987A JP 2002283987 A JP2002283987 A JP 2002283987A JP 2001091813 A JP2001091813 A JP 2001091813A JP 2001091813 A JP2001091813 A JP 2001091813A JP 2002283987 A JP2002283987 A JP 2002283987A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の衝突時に、運転者がブレーキペダルを
踏み込んでいなくても、ブレーキペダルと運転者の足と
の干渉を確実に防止することのできるブレーキ装置を提
供する。 【解決手段】 ブレーキペダル6にプッシュロッド7を
介して設けられたマスタシリンダ1から車輪のホイール
シリンダに至る管路3において、この管路3中のブレー
キ液圧を制御することにより車両を制動するブレーキ装
置であって、管路3の途中から分岐して設けられ、ブレ
ーキ液を一時的に貯留するABS用リザーバ4に至る分
岐路24と、この分岐路24の途中に設けられ、ブレー
キ液を流動させるための油圧ポンプ27と、この油圧ポ
ンプ27を駆動させるためのCPU35とを備え、CP
U35は、車両に所定量以上の衝撃力が加わったことが
検出されたとき、油圧ポンプ27を駆動させ、その結
果、分岐路24中のブレーキ液をABS用リザーバ4側
に流動させることによって、ブレーキペダル6をマスタ
シリンダ1側に引き込むように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、車両用ブレーキ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、衝突等によって車両に対して
所定量以上の衝撃力が加わった場合、エンジン等の後方
側への移動にともなって、ブレーキペダルが移動し、搭
乗者の足等と干渉するときがある。そのため、車両にお
いては、搭乗者の足等との干渉を防止するための装置が
設けられていることが多い。
【0003】たとえば特開平5−262220号公報に
開示されたブレーキ装置では、マスタシリンダと車輪の
ホイールシリンダとを繋ぐ管路が設けられ、その管路の
途中からマスタシリンダ側リザーバに至るバイパス管路
が設けられ、そのバイパス管路の途中に電磁開閉弁が介
在されている。この構成によれば、衝突等によって車両
に対して所定量以上の衝撃力が加わった場合、運転者は
ブレーキペダルを踏み込むことになるが、エアバッグ装
置等の作動検出出力に基づいて、上記電磁開閉弁が開か
れ、マスタシリンダ側リザーバにブレーキ液を流出させ
る。その結果、ブレーキペダルには踏み込み方向とは逆
向きの反力が与えられつつブレーキペダルは通常移動し
ない領域へ移動することが許容され、ブレーキペダルか
ら運転者の足に加えられる衝撃力が軽減される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示されたブレーキ装置では、衝突時に運転者がブ
レーキペダルを踏み込んでいることが前提となっている
ため、たとえば運転者の前方不注意等により不意に車両
が衝突した場合には、運転者がブレーキペダルを踏み込
んでいないことが多く、上記のような衝撃緩和に関する
制御が働きにくいといった問題点がある。また、衝突時
においては、ブレーキペダルに踏み込み方向とは逆向き
の反力が残っているため、運転者の足に加えられる衝撃
力を完全に解消するものではない。
【0005】
【発明の開示】本願発明は、上記した事情のもとで考え
出されたものであって、車両の衝突時に、運転者がブレ
ーキペダルを踏み込んでいなくても、ブレーキペダルと
運転者の足との干渉を確実に防止することのできるブレ
ーキ装置を提供することを、その課題とする。
【0006】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0007】本願発明によって提供されるブレーキ装置
は、ブレーキペダルにプッシュロッドを介して設けられ
たマスタシリンダから車輪のホイールシリンダに至る管
路において、この管路中のブレーキ液圧を制御すること
により車両を制動するブレーキ装置であって、上記管路
の途中から分岐して設けられ、ブレーキ液を一時的に貯
留するリザーバに至る分岐路と、この分岐路の途中に設
けられ、ブレーキ液を流動させるための油圧ポンプと、
この油圧ポンプを駆動させるための駆動制御手段と、車
両に所定量以上の衝撃力が加わったことを検出する衝撃
力検出手段とを備え、上記駆動制御手段は、上記衝撃力
検出手段によって車両に所定量以上の衝撃力が加わった
ことが検出されたとき、上記油圧ポンプを駆動させ、そ
の結果、上記分岐路中のブレーキ液を上記リザーバ側に
流動させることによって、上記ブレーキペダルを上記マ
スタシリンダ側に引き込むように構成されたことを特徴
としている。
【0008】この構成によれば、衝撃力検出手段によっ
て車両に所定量以上の衝撃力が加わったことを検知した
場合、油圧ポンプを作動させて分岐路中のブレーキ液を
リザーバ側に強制的に流動させる。そのため、管路内お
よび分岐路内は、圧力が下げられた状態となり、マスタ
シリンダ内のたとえばピストンが管路側に向かって移動
することにともない、ブレーキペダルがマスタシリンダ
側へ、すなわち車両前方側へ引き込まれるように移動す
る。したがって、搭乗者の足等がブレーキペダルと干渉
することを確実に防止することができる。また、本願発
明によれば、衝突時に運転者がブレーキペダルを踏み込
んでいなくても、ブレーキペダルを車両前方側に引き込
むことができるので、不意に車両が衝突した場合におい
ても、搭乗者の足等とブレーキペダルとの干渉を確実に
防止することができる。
【0009】本願発明の好ましい実施の形態によれば、
上記マスタシリンダに設けられたマスタシリンダ側リザ
ーバから上記マスタシリンダへのブレーキ液の流出が遮
断されたか否かを検出する遮断検出手段を備え、上記駆
動制御手段は、上記衝撃力検出手段によって車両に所定
量以上の衝撃力が加わったことが検出され、かつ上記遮
断検出手段によってマスタシリンダ側リザーバから上記
マスタシリンダへのブレーキ液の流出が遮断されたこと
が検出されたとき、上記油圧ポンプを駆動させる。
【0010】この構成によれば、衝撃力検出手段によっ
てたとえば衝突を検知した場合、さらに、マスタシリン
ダ側リザーバから上記マスタシリンダへ流動するブレー
キ液の遮断が検出されたとき、分岐路中のブレーキ液を
リザーバ側に流動させる。そのため、管路内および分岐
路内を圧力が下がった状態に、より確実に維持すること
ができ、ブレーキ液のリザーバ側への流動を促進させる
ことができる。なお、上記遮断検出手段としては、ブレ
ーキペダルのストローク量を検出するストローク量検出
センサや、マスタシリンダ内の液圧を検出する液圧セン
サ等を適用させることができる。
【0011】また、本願発明の他の好ましい実施の形態
によれば、上記マスタシリンダ側リザーバから上記マス
タシリンダへのブレーキ液の流出を遮断するブレーキ液
遮断手段を備え、上記駆動制御手段は、上記衝撃力検出
手段によって車両に所定量以上の衝撃力が加わったこと
が検出されたとき、上記ブレーキ液遮断手段によって上
記マスタシリンダへのブレーキ液の流出を遮断して、上
記油圧ポンプを駆動させる。
【0012】この構成によれば、衝撃力検出手段によっ
て衝突等を検知した場合、マスタシリンダ側リザーバか
らマスタシリンダへのブレーキ液の流出を強制的に遮断
するため、上記の実施の形態と同様に、管路内および分
岐路内を圧力が下がった状態に、より確実に維持するこ
とができ、ブレーキ液のリザーバ側への流動を促進させ
ることができる。
【0013】本願発明のその他の特徴および利点は、添
付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より
明らかとなろう。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0015】図1は、本願発明の実施形態に係るブレー
キ装置の一例を示す概略構成図である。このブレーキ装
置は、車輪のロック状態を防止するために、マスタシリ
ンダ1から車輪のホイールシリンダ2に至る管路3中の
ブレーキ液圧を制御する、いわゆるABS(Antilock B
rake System)を備えた車両において適用される。な
お、図1では、一つの車輪におけるブレーキ装置の構成
しか示していないが、実際には、各車輪ごとに同様なブ
レーキ装置が接続されており、マスタシリンダ1から
は、各車輪に対して各管路3がそれぞれ接続されるよう
に構成されている。また、以下では、マスタシリンダ1
側を上流側とし、車輪のホイールシリンダ2側あるいは
ABS用リザーバ4側を下流側として説明する。
【0016】このブレーキ装置には、運転者が車両を制
動させるときに踏み込むブレーキペダル6が設けられ、
ブレーキペダル6には、プッシュロッド7を介して図示
しないエンジンルーム内においてブレーキブースタ8が
連結されている。ブレーキブースタ8は、ブレーキペダ
ル6の踏み込み操作をエンジン(図示せず)の負圧を利
用して助勢するものである。
【0017】ブレーキブースタ8には、ブレーキ液圧を
発生させるマスタシリンダ1が取り付けられている。マ
スタシリンダ1は、図2に示すように、筒状の本体10
と、その本体10内を進退可能に移動するよう支持され
たピストン11とを有しており、ピストン11は、ブレ
ーキブースタ8を介して上記プッシュロッド7に連結さ
れている。たとえば、運転者がブレーキペダル6を踏み
込むと、プッシュロッド7が移動し、それにともなって
ピストン11がマスタシリンダ1の本体10内を移動す
る。
【0018】図1に戻り、マスタシリンダ1の上方に
は、遮断電磁弁13を介してリザーバ14が取り付けら
れている。リザーバ14は、ブレーキ液を貯留する容器
状に形成されている。遮断電磁弁13は、ブレーキ液遮
断手段として機能し、ブレーキ液がマスタシリンダ1内
へ流出するのを許可または阻止するものであり、通常、
開状態に保持されている。遮断電磁弁13は、ソレノイ
ドが励磁されることにより閉状態とされ、ブレーキ液が
マスタシリンダ1内へ流出するのを阻止する。
【0019】マスタシリンダ1の下面には、車輪のホイ
ールシリンダ2に繋がる管路3が接続されている。管路
3には、車輪のホイールシリンダ2に至る途中において
アクチュエータ15が介在されている。アクチュエータ
15は、管路3内のブレーキ液圧を、後述する電磁弁1
8,22の開閉動作によって調整して、車輪の回転状態
を制御するものである。
【0020】ここで、アクチュエータ15内の構成を詳
述すると、アクチュエータ15内における管路3の途中
には、二位置電磁弁としての第1電磁弁18が設けられ
ている。第1電磁弁18の上流側および下流側における
管路3には、第1バイパス管路20が設けられており、
第1バイパス管路20には、第1チェックバルブ19が
介在されている。第1電磁弁18は、通常、流体の流れ
を双方向に許容する状態に保持され、ソレノイドが励磁
されることにより、流体の流れを阻止する状態に切り換
わる(図3参照)。
【0021】また、第1チェックバルブ19は、流体の
一方向の流れのみを許容する逆止弁として機能するもの
である。図1に示す第1チェックバルブ19は、車輪の
ホイールシリンダ2側からマスタシリンダ1側に向かっ
て流体の流れを許容するように設けられている。
【0022】管路3は、第1電磁弁18の下流側におい
て、ABS用リザーバ4に至る第1分岐路21に分岐さ
れており、第1分岐路21の途中には、上記第1電磁弁
18とは機能の異なる二位置電磁弁としての第2電磁弁
22が設けられている。この第2電磁弁22は、通常、
流体の流れを阻止する状態に保持され、ソレノイドが励
磁されることにより、流体の流れを一方向にのみ許容す
る状態に切り換わる(図4参照)。
【0023】さらに、管路3は、第1電磁弁18の上流
側において、ABS用リザーバ4に至る第2分岐路24
に分岐されており、第2分岐路24は、ABS用リザー
バ4の手前で第1分岐路21と合流している。第2分岐
路24の途中には、二位置電磁弁としての第3電磁弁2
6、第2チェックバルブ25、油圧ポンプ27、第3チ
ェックバルブ28、および二位置電磁弁としての第4電
磁弁29が設けられている。また、第2分岐路24は、
第3電磁弁26の上流側で第2バイパス管路32に分岐
され、第2バイパス管路32は、第4電磁弁29の下流
側の一方の入出口29b(後述)に接続されている。第
3電磁弁26の上流側の他方の入出口26b(後述)に
は、第3バイパス管路31が接続され、第3バイパス管
路31は、ABS用リザーバ4に直接的に接続されてい
る。
【0024】第2および第3チェックバルブ25,28
は、流体の一方向の流れのみを許容する逆止弁として機
能するものであり、図1に示す第2および第3チェック
バルブ25,28は、ABS用リザーバ4側からマスタ
シリンダ1側に向かって流体の流れを許容するように設
けられている。
【0025】第3電磁弁26は、上流側の2つの入出口
26a,26bと下流側の1つの入出口26cとを有
し、通常、上流側の一方の入出口26aと下流側の入出
口26cとの間において流体の流れを双方向に許可し、
かつ上流側の他方の入出口26bからの流体の侵入を阻
止する状態に保持されている。第3電磁弁26は、ソレ
ノイドが励磁されることにより、上流側の他方の入出口
26bと下流側の入出口26cとの間において流体の流
れを一方向に許可し、かつ上流側の一方の入出口26a
からの流体の侵入を阻止する状態に切り換えられる。す
なわち、通常状態では、第2チェックバルブ25が接続
された第2分岐路24に流体が流れ、第3バイパス管路
31には流体が流れない状態であり、第3電磁弁26の
状態が切り替わることにより、第3バイパス管路31に
流体が流れる状態となる(図3参照)。
【0026】第4電磁弁29は、上流側の1つの入出口
29aと下流側の2つの入出口29b,29cとを有
し、通常、上流側の入出口29aと下流側の他方の入出
口29cとの間において流体の流れを双方向に許可し、
かつ下流側の一方の入出口29bからの流体の侵入を阻
止する状態に保持されている。第3電磁弁26は、ソレ
ノイドが励磁されることにより、上流側の入出口29a
と下流側の一方の入出口29bとの間において流体の流
れを一方向に許可し、かつ下流側の他方の入出口29c
からの流体の侵入を阻止する状態に切り換えられる。す
なわち、通常状態では、第3チェックバルブ28が接続
された第2分岐路24に流体が流れ、第2バイパス管路
32には流体が流れない状態であり、第4電磁弁29の
状態が切り替わることにより、第2バイパス管路32に
流体が流れる状態となる(図3参照)。
【0027】油圧ポンプ27は、第2分岐路24内の流
体を流動させるものであり、この実施形態では、流体を
下流側から上流側へ流動させることができる。油圧ポン
プ27は、これを駆動させるためのモータ34に接続さ
れている。
【0028】モータ34は、たとえば直流モータであ
り、油圧ポンプ27に対して作動信号を送ることによ
り、油圧ポンプ27を回転させることができる。すなわ
ち、モータ34が回転することにともなって、油圧ポン
プ27は回転し、流体を下流側から上流側へ流動させる
ことができる。モータ34は、駆動制御手段としてのC
PU35によって駆動制御される。
【0029】CPU35は、ABS装置の動作を制御す
るものであり、ROM等からなるメモリ(図示せず)を
有し、メモリには、ABS用の動作制御プロブラムが格
納されている。CPU35には、モータ34および上述
した各電磁弁13,18,22,26,29が接続され
ている。また、CPU35には、ストロークセンサ3
7、衝突感知センサ38、および回転速度センサ39が
接続されている。
【0030】ストロークセンサ37は、遮断検出手段と
して機能し、ブレーキペダル6の近傍に取り付けられ、
ブレーキペダル6が踏み込まれたときのストロークを検
出するものである。ストロークセンサ37は、たとえば
ブレーキペダル6の踏み込み時の回転軸の回転角度に基
づいて、ブレーキペダル6のストロークを検出するもの
であるが、ストロークを検出できるものであればその構
成については特に限定されない。たとえば、ブレーキの
ストップランプのオン、オフを切り換えるセンサであっ
てもよい。
【0031】本実施形態では、ストロークセンサ37の
検出信号に基づいて、リザーバ14からのマスタシリン
ダ1内へのブレーキ液の流出が遮断されたか否かが認識
される。すなわち、図2に示したように、運転者がブレ
ーキペダル6を踏み込むと、ブレーキペダル6が移動
し、それにともなってマスタシリンダ1内のピストン1
1が移動する。このピストン11の移動によって、マス
タシリンダ1とリザーバ14とが遮断される。したがっ
て、ブレーキペダル6のストローク量が一定値以上移動
したことにより、リザーバ14からマスタシリンダ1内
へのブレーキ液の流出が遮られたとみなすことができ
る。
【0032】衝突感知センサ38は、衝撃力検出手段と
して機能し、たとえばエアバッグ装置を作動させるため
のセンサであって、車両のフロントライトの近傍に設け
られたフロントエアバッグセンサ、および車室のフロア
等に設けられたセンタエアバッグセンサAssy.(と
もに図示せず)等からなる。これらのセンサが車両に予
め設定された所定量以上の衝撃力が加わったことを検知
した場合、たとえばステアリングホイール内にある点火
装置が点火して、発生したガスによりバッグが運転者等
に向かって展開する。この実施形態では、フロントエア
バッグセンサ等の出力が上記CPU35に接続されてい
る。なお、衝突感知センサ38として、上記構成のセン
サに代わり、シートベルトのプリテンショナセンサ(図
示せず)が用いられてもよい。
【0033】回転速度センサ39は、各車輪の近傍に取
り付けられ、車輪の回転速度を検出するものである。
【0034】CPU35は、これらのセンサ37,3
8,39からの検出信号、および格納された動作制御プ
ロブラムに基づいて、所定の処理を行うとともに、上述
したモータ34および各電磁弁13,18,22,2
6,29に対して、所定のタイミングで制御信号を送る
ことによりこれらを駆動させる。
【0035】CPU35は、特に、回転速度センサ39
からの検出信号によって、各車輪の回転速度、加減速
度、および近似的な車両速度等を演算し、たとえば車輪
がロック状態になる前に、通常の走行モードからABS
モードに切り換える。たとえば、ABSモードでは、C
PU35は、ブレーキ液圧モードとしての減圧モード、
保持モード、および増圧モードのうち、いずれか1つを
瞬時に選択実行し、車両の方向安定性および操縦性を確
保する。
【0036】ここで、通常状態およびABS動作時にお
けるブレーキ液の流れを簡単に説明しておくと、通常状
態では、図1に示すように、第1電磁弁18は開状態、
第2電磁弁22は閉状態とされ、ブレーキペダル6が踏
み込まれると、マスタシリンダ1からのブレーキ液圧が
上昇し、ブレーキ液は、管路3および第1電磁弁18を
通り、ホイールシリンダ2へ送られる。ブレーキペダル
6が離されると、ブレーキ液は、ホイールシリンダ2か
ら第1電磁弁18または第1チェックバルブ19を通
り、マスタシリンダ1に戻される。
【0037】ABS動作時の減圧モードでは、図4に示
すように、第1電磁弁18は閉状態、第2電磁弁22は
開状態とされ、かつ油圧ポンプ27が回転することによ
り、ブレーキ液は、ホイールシリンダ2から第1分岐路
21を通りABS用リザーバ4へ流れ、油圧ポンプ27
によって第2分岐路24を通り、管路3を経由してマス
タシリンダ1に戻される。
【0038】ABS動作時の保持モードでは、図5に示
すように、第1電磁弁18および第2電磁弁はともに閉
状態とされ、ブレーキ液は保持される。
【0039】ABS動作時の増圧モードでは、図6に示
すように、第1電磁弁18は開状態、第2電磁弁22は
閉状態とされ、ブレーキ液は、管路3および第1電磁弁
18を通り、ホイールシリンダ2へ送られる。このよう
に、ABS動作時では、上記各モードが所定のタイミン
グで繰り返し行われ、車輪がロック状態となることを防
止するようにしている。
【0040】次に、本ブレーキ装置に係るCPU35の
制御動作を、図7に示すフローチャートを参照して説明
する。本実施形態では、車両に所定量以上の衝撃力が加
わった場合、油圧ポンプ27を回転させてブレーキ液を
ABS用リザーバ4に向かって強制的に流動させること
により、ブレーキペダル6をマスタシリンダ1側、すな
わち車両前方側に引き込むように制御する。
【0041】具体的には、ステップS1において、CP
U35は、衝突感知センサ38からの出力を監視し、車
両が何らかの障害物と衝突したか否かを判別する。車両
が何らかの障害物と衝突すると、衝突感知センサ38
は、それを検出し、エアバッグ装置を作動させるととも
に、車両が衝突した旨の信号をCPU35に対して出力
する。CPU35は、衝突感知センサ38からの出力信
号に基づいて、車両が衝突したと判別した場合(ステッ
プS1:YES)、ABSが作動中であるか否かを判別
する(ステップS2)。そして、CPU35は、ABS
が作動中であると判別した場合(ステップS2:YE
S)、ABSの作動を解除する(ステップS3)。これ
は、車両の走行において、車輪がロックしそうな状態に
なると、ABSを作動させるが、ブレーキペダル6を強
制的に引き込む制御を行うために、後述するように、A
BSを作動させるアクチュエータ15を利用するからで
ある。
【0042】ステップS2において、ABSが作動中で
ないと判別した場合(ステップS2:NO)、もしくは
ステップS3において、ABSの作動を解除した場合、
ブレーキペダル6のストローク量が所定量を超えたか否
かの判別を行う(ステップS4)。これは、図2に示し
たように、ブレーキペダル6のストローク量を検出する
ことにより、リザーバ14からマスタシリンダ1内への
ブレーキ液の流出が遮られたか否かを判別することがで
きるからであり、本実施形態では、ブレーキペダル6の
ストローク量を検知して、ストローク量が一定値以上移
動したことにより、リザーバ14からマスタシリンダ1
内へのブレーキ液の流出が遮られたとみなして処理を行
う。
【0043】ここで、リザーバ14からマスタシリンダ
1内へのブレーキ液の流出を遮断するのは、油圧ポンプ
27を回転させてブレーキ液をABS用リザーバ4に向
かって強制的に流動させる場合に、管路3内および第2
分岐路24内を、圧力の下がった状態に、より確実に維
持させることができ、ブレーキ液のABS用リザーバ4
側への流動を促進させることができるからである。
【0044】CPU35は、ストロークセンサ37によ
って検出されたブレーキペダル6の移動量が所定量以上
に達したと判別した場合(ステップS4:YES)、運
転者によってブレーキペダル6が踏み込まれ、マスタシ
リンダ1内のピストン11が移動し、第1リザーバ14
とマスタシリンダ1とが遮断されたとみなして、ステッ
プS5に進む。
【0045】一方、CPU35は、ストロークセンサ3
7によって検出されたブレーキペダル6の移動量が所定
量以上に達していないと判別した場合(ステップS4:
NO)、すなわち、運転者がブレーキペダル6を踏み込
んでいない、あるいはブレーキペダル6を少ししか踏み
込んでいない場合、遮断電磁弁13に制御信号を送り、
遮断電磁弁13を閉状態にして、リザーバ14からのマ
スタシリンダ1内へのブレーキ液の流出を強制的に遮断
するようにし(ステップS6)、ステップS5に進む。
【0046】すなわち、たとえば運転者が前方不注意等
により不意に障害物と衝突する場合には、運転者は、ブ
レーキペダル6を踏み込んでいないことが多く、このよ
うな場合においても、車両の衝突を検出したとき、リザ
ーバ14からのマスタシリンダ1内へのブレーキ液の流
出を強制的に遮断するようにしている。
【0047】ステップS5では、CPU35は、第3電
磁弁26および第4電磁弁29に対して制御信号を送
り、各電磁弁26,29の開閉状態を切り換える。それ
ととともに、モータ34に対して駆動信号を送り駆動さ
せる(ステップS7)。駆動したモータ34は、油圧ポ
ンプ27を回転させ、これにより、ブレーキ液は、図3
の矢印Aに示すように、上流側から下流側へ強制的に流
動される。すなわち、ブレーキ液は、管路3から第2分
岐路24および第2バイパス管路32を通り、第4電磁
弁29、油圧ポンプ27、第3電磁弁26、第3バイパ
ス管路31を通過して、ABS用リザーバ4に流入す
る。この場合、各電磁弁26,29の状態が切り換えら
れているため、ブレーキ液は、第2およひ第3バイパス
管路31,32を通過する。そのため、各チェックバル
ブ25,28によって、流体の流れが遮られることはな
い。なお、この場合、第1電磁弁18は、閉状態とされ
ることが望ましい。
【0048】上記作用の結果、管路3、第2バイパス管
路32、第2分岐路24および第3バイパス管路31は
圧力が下がった状態となり、マスタシリンダ1内のピス
トン11が管路3側に引き込まれ、それにともなって、
ブレーキペダル6がブレーキブースタ8側に、すなわち
車両前方側に引き込まれることになる。
【0049】このように、車両の衝突を検知した場合、
管路3内を減圧状態にし、ブレーキペダル6を車両前方
側に引き込むことによって、運転者の足等にブレーキペ
ダル6が干渉することを防止することができる。また、
上記の制御は、衝突を検知したときに瞬時に行われるの
で、衝突によってたとえばダッシュパネルやプッシュロ
ッド7が車室側に進入する前に、ブレーキペダル6が引
き込まれる可能性が高く、より一層確実に運転者の足等
とブレーキペダル6との干渉を防止することができる。
【0050】また、上記実施形態によれば、運転者がブ
レーキペダル6を踏み込んでいなくても、制御が行われ
るので、不意に車両が衝突した場合でも、ブレーキペダ
ル6を車両前方側に引き込むことができる。さらに、上
記実施形態におけるブレーキ装置によれば、既存のAB
S装置の構成を利用することができるので、コストの上
昇を抑制することができる。
【0051】なお、上述したストロークセンサ37に代
わり、マスタシリンダ1に液圧センサを設け、これを用
いるようにしてもよい。この液圧センサは、マスタシリ
ンダ1内の液圧を計測するものであり、この液圧センサ
によっても、マスタシリンダ1内をピストン11が移動
することによる第1リザーバ14とマスタシリンダ1と
のブレーキ液の遮断を検出することができる。
【0052】もちろん、この発明の範囲は上述した実施
の形態に限定されるものではない。たとえば、図7のC
PU35の制御動作において、ステップS4におけるブ
レーキペダル6のストローク量を判別する処理を削除し
て、衝突検知を行った場合には、無条件で遮断電磁弁1
3を閉状態とし、即座にかつ強制的にブレーキ液のマス
タシリンダ1への流出を遮断するようにしてもよい。ま
た、上記実施形態では、二位置電磁弁を用いたが、これ
に代わり、三位置電磁弁が用いられてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るブレーキ装置の構成を示す図で
ある。
【図2】マスタシリンダの概略内部構成図である。
【図3】油圧ポンプによってブレーキ液をABS用リザ
ーバ側に流動させるときのブレーキ液の流れを説明する
ための図である。
【図4】ABS作動時の減圧モードにおけるブレーキ液
の流れを説明するための図である。
【図5】ABS作動時の保持モードにおけるブレーキ液
の流れを説明するための図である。
【図6】ABS作動時の増圧モードにおけるブレーキ液
の流れを説明するための図である。
【図7】CPUの制御動作を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 マスタシリンダ 3 管路 4 ABS用リザーバ 6 ブレーキペダル 18 第1電磁弁 22 第2電磁弁 26 第3電磁弁 27 油圧ポンプ 29 第4電磁弁 34 モータ 35 CPU 37 ストロークセンサ 38 衝突感知センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダルにプッシュロッドを介し
    て設けられたマスタシリンダから車輪のホイールシリン
    ダに至る管路において、この管路中のブレーキ液圧を制
    御することにより車両を制動するブレーキ装置であっ
    て、 上記管路の途中から分岐して設けられ、ブレーキ液を一
    時的に貯留するリザーバに至る分岐路と、 この分岐路の途中に設けられ、ブレーキ液を流動させる
    ための油圧ポンプと、 この油圧ポンプを駆動させるための駆動制御手段と、 車両に所定量以上の衝撃力が加わったことを検出する衝
    撃力検出手段とを備え、 上記駆動制御手段は、上記衝撃力検出手段によって車両
    に所定量以上の衝撃力が加わったことが検出されたと
    き、上記油圧ポンプを駆動させ、 その結果、上記分岐路中のブレーキ液を上記リザーバ側
    に流動させることによって、上記ブレーキペダルを上記
    マスタシリンダ側に引き込むように構成されたことを特
    徴とする、ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 上記マスタシリンダに設けられたマスタ
    シリンダ側リザーバから上記マスタシリンダへのブレー
    キ液の流出が遮断されたか否かを検出する遮断検出手段
    を備え、 上記駆動制御手段は、上記衝撃力検出手段によって車両
    に所定量以上の衝撃力が加わったことが検出され、かつ
    上記遮断検出手段によってマスタシリンダ側リザーバか
    ら上記マスタシリンダへのブレーキ液の流出が遮断され
    たことが検出されたとき、上記油圧ポンプを駆動させ
    る、請求項1に記載のブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 上記マスタシリンダ側リザーバから上記
    マスタシリンダへのブレーキ液の流出を遮断するブレー
    キ液遮断手段を備え、 上記駆動制御手段は、上記衝撃力検出手段によって車両
    に所定量以上の衝撃力が加わったことが検出されたと
    き、上記ブレーキ液遮断手段によって上記マスタシリン
    ダへのブレーキ液の流出を遮断して、上記油圧ポンプを
    駆動させる、請求項1に記載のブレーキ装置。
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