JP2002282755A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置

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JP2002282755A
JP2002282755A JP2001089674A JP2001089674A JP2002282755A JP 2002282755 A JP2002282755 A JP 2002282755A JP 2001089674 A JP2001089674 A JP 2001089674A JP 2001089674 A JP2001089674 A JP 2001089674A JP 2002282755 A JP2002282755 A JP 2002282755A
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processing
substrate
amount
replenishment
processing liquid
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JP2001089674A
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Masataro Nakamura
政太郎 中村
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正確な処理液補充を行うことができる基板処
理装置を提供する。 【解決手段】 処理槽10には、処理液が貯留されてい
る。リフターLHが基板Wを保持して処理槽10に進退
を行うことにより、基板Wを処理液中に浸漬して所定の
基板処理を行う。基板Wを処理液中に浸漬した回数は処
理ロット数計数部21によって計数されている。その浸
漬回数が予め設定された補充基準ロット数N以上となっ
たときには、槽コントローラ20が投入バルブ15を制
御して、処理槽10に処理液を補充させる。そのときの
処理液補充量は、必要補充量算出部22が算出し、基板
Wを保持したリフターLHが処理槽10への進退をN回
行う間にリフターLHが処理槽10から持ち出す処理液
量と、リフターLHに保持された基板Wが処理槽10か
ら持ち出す処理液量との合計である持ち出し量としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、処理槽に塩酸等の
処理液を貯留し、当該処理液中に半導体基板、液晶表示
装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディ
スク用基板等(以下、単に「基板」と称する)を浸漬し
てエッチング等の処理を行う基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、上記のような基板処理装置
は、予め定められた手順に従ってフッ酸や過酸化水素水
等の薬液および純水(以下、薬液および純水を総称して
処理液とする)へのロット(バッチ処理を行うときの一
組の複数の基板)の浸漬処理を繰り返し、基板表面の汚
染物質を除去したり、基板表面の酸化膜をエッチングし
たり、レジスト膜を剥離したりする一連の基板処理を達
成している。浸漬処理は、処理槽にフッ酸等の処理液を
貯留し、その貯留した処理液中に基板を浸漬することに
よって行われる。
【0003】処理槽にて基板の浸漬処理、例えばエッチ
ング処理を行うときには、エッチングレートを均一にす
ることが重要であるため、処理槽に貯留する処理液(例
えばフッ酸)の濃度および量を絶えず一定にしておくの
が望ましい。しかし、実際には、ロットの浸漬処理を繰
り返す間に、ロットを保持するリフターやロット自身に
よって処理液が持ち出される。また、複数の浸漬処理の
経過時間における処理液の蒸発もある。従って、処理槽
中の処理液の濃度は常に微妙に変化しており、またその
量も少しずつ減少し続けている。
【0004】このため、従来より、適当なタイミングに
て処理槽への処理液の補充が行われてきた。従来より行
われている補充の種類としては、例えば、インターバル
補充、処理前補充、処理後補充がある。インターバル補
充は、一定時間が経過するごとに(例えば、1日1回)
一定量の処理液を補充するものであり、処理液の蒸発に
よる減少を補う補充である。また、処理前補充は、ロッ
トの処理前に一定量の処理液を補充するものであって、
リフターやロット自身の持ち出しによる処理液の減少を
補うものである。なお、処理後補充は、ロットの処理後
に一定量の処理液を補充するものであって、通常連続的
にロットが処理されているときには処理前補充と殆ど同
じであり、処理前補充と同様にリフターやロット自身の
持ち出しによる処理液の減少を補うものである。
【0005】上記いずれの補充形態においても、処理液
を補充するときには処理槽に処理液を供給する配管経路
中に設けられた流量計によって必要な量を計量すること
により行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
いずれの補充形態であっても、1回に補充する処理液の
量は少量である。例えば、薬液であれば10ml程度で
あり、純水でも数100ml程度である。通常の流量計
は、一定の流速にて流れ続けている液体の量を計測する
のには適しているが、少量の液体を短時間にて計量する
ことには適しておらず、その精度は十分なものではな
い。従って、従来においては、処理液を適量補充するこ
とが極めて困難であり、補充後の処理槽の処理液の量や
濃度にばらつきが発生するという問題が生じていた。
【0007】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、正確な処理液補充を行うことができる基板処理
装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、処理槽に処理液を貯留し、当該
処理液中に基板を浸漬して基板処理を行う基板処理装置
において、基板を保持しつつ前記処理槽への進退を行っ
て基板を処理液中に浸漬させる保持手段と、前記処理槽
に処理液を補充する処理液補充手段と、前記保持手段が
基板を保持しつつ前記処理槽への進退を行って基板を処
理液中に浸漬させた浸漬回数を計数する浸漬回数計数手
段と、前記浸漬回数計数手段によって計数された浸漬回
数が予め設定された補充基準回数に到達したときに、前
記処理槽に処理液を補充するように前記処理液補充手段
を制御する補充制御手段と、を備える。
【0009】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
にかかる基板処理装置において、前記補充制御手段が前
記処理液補充手段に処理液の補充を指示したときに、前
記処理液補充手段に、基板を保持した前記保持手段が前
記処理槽への進退を前記補充基準回数行う間に前記保持
手段が前記処理槽から持ち出す処理液量と、前記保持手
段に保持された基板が前記処理槽から持ち出す処理液量
との合計である持ち出し量に相当する処理液を補充させ
ている。
【0010】また、請求項3の発明は、請求項2の発明
にかかる基板処理装置において、基板を保持した前記保
持手段が初期時点から前記処理槽への進退を前記補充基
準回数行うまでに要した経過時間を計時する計時手段を
さらに備え、前記補充制御手段が前記処理液補充手段に
処理液の補充を指示したときに、前記処理液補充手段
に、前記持ち出し量にさらに前記経過時間の間に前記処
理槽から蒸発した処理液の蒸発量を加算した量に相当す
る処理液を補充させている。
【0011】また、請求項4の発明は、処理槽に処理液
を貯留し、当該処理液中に基板を浸漬して基板処理を行
う基板処理装置において、基板を保持しつつ前記処理槽
への進退を行って基板を処理液中に浸漬させる保持手段
と、前記処理槽に処理液を補充する処理液補充手段と、
前記保持手段が基板を保持しつつ前記処理槽への進退を
行って基板を処理液中に浸漬させるごとに、その時点で
前記処理槽に必要な処理液の補充量である必要補充量を
算出する必要補充量算出手段と、前記必要補充量算出手
段によって算出された前記必要補充量が予め設定された
補充基準量以上となったときに、前記処理槽に処理液を
補充するように前記処理液補充手段を制御する補充制御
手段と、を備えている。
【0012】また、請求項5の発明は、請求項4の発明
にかかる基板処理装置において、前記必要補充量算出手
段に、前記保持手段が基板を保持しつつ前記処理槽への
進退を行って基板を処理液中に浸漬させるごとに、前記
保持手段が前記処理槽から持ち出す処理液量と前記保持
手段に保持された基板が前記処理槽から持ち出す処理液
量との合計である持ち出し量を順次に積算して前記必要
補充量を算出させ、前記補充制御手段が前記処理液補充
手段に処理液の補充を指示したときに、前記処理液補充
手段に、前記必要補充量に相当する処理液を補充させて
いる。
【0013】また、請求項6の発明は、請求項5の発明
にかかる基板処理装置において、前記保持手段が基板を
保持しつつ前記処理槽への進退を行って基板を処理液中
に浸漬させるごとに、初期時点からその時点までに経過
した経過時間を計時する計時手段をさらに備え、前記必
要補充量算出手段に、前記保持手段が基板を保持しつつ
前記処理槽への進退を行って基板を処理液中に浸漬させ
るごとに、前記持ち出し量を順次に積算した値にさらに
前記経過時間の間に前記処理槽から蒸発した処理液の蒸
発量を加算した値を前記必要補充量として算出させてい
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0015】<1.第1実施形態>図1は、本発明にか
かる基板処理装置全体の要部構成を示す図である。この
基板処理装置は、処理槽10にフッ酸等の処理液を貯留
し、その処理液中に基板Wを浸漬することによって基板
Wにエッチング処理等の表面処理を行う装置である。
【0016】処理槽10内の底部近傍には、2本の処理
液吐出ノズル11が設けられている。処理液吐出ノズル
11は、その表面に複数の吐出孔を備えた中空の円筒で
ある。2本の処理液吐出ノズル11のそれぞれは、供給
配管12を介して処理液供給源13に連通接続されてい
る。処理液供給源13は、処理液として例えばフッ酸等
の薬液および純水を供給する。
【0017】供給配管12の経路途中には、投入バルブ
15および流量計16が設けられている。投入バルブ1
5を開放することによって、処理液供給源13から供給
配管12を通過して2本の処理液吐出ノズル11に処理
液が送給され、処理液吐出ノズル11から処理槽10内
に処理液が吐出される。吐出された処理液は処理槽10
内に貯留される。
【0018】流量計16は、供給配管12内を流れる処
理液の流量を計量する。この流量計16には、流量積算
機能が付与されており、供給配管12内を流れた処理液
の流量を積算して処理槽10に供給された処理液量を計
量することができる。
【0019】処理槽10には、リフターLHが付随して
設けられている。リフターLHには、水平方向に沿って
3本の保持棒19a,19b,19cが固設されてい
る。3本の保持棒19a,19b,19cのそれぞれに
は基板Wの外縁部がはまり込んで基板Wを起立姿勢にて
保持する複数の保持溝が所定間隔にて水平方向に配列し
て設けられている。それぞれの保持溝は、切欠状の溝で
ある。また、リフターLHは図示を省略する昇降機構に
よって昇降自在とされている。従って、リフターLHは
3本の保持棒19a,19b,19cによって複数の基
板W(ロット)を保持しつつ処理槽10への進退を行っ
て、処理槽10に貯留されている処理液に基板Wを浸漬
する位置(図1の実線位置)とその処理液から基板Wを
引き揚げた位置(図1の2点鎖線位置)との間で昇降す
ることができる。なお、リフターLHを昇降させる機構
としては、ボールネジを用いた送りネジ機構やプーリや
ベルトを用いたベルト機構など種々の公知の機構を採用
することが可能である。
【0020】なお、図1では図示を省略しているが、処
理槽10には、処理液を排液する排液機構や処理液の温
度を調節するヒータ等も設けられている。
【0021】また、この基板処理装置には槽コントロー
ラ20が設けられている。槽コントローラ20は、メモ
リやCPU等を備えたコンピュータを用いて構成されて
おり、処理用のソフトウェアにしたがって処理槽10へ
の処理液投入や処理液の温度調整等を管理する。槽コン
トローラ20は、処理ロット数計数部21、必要補充量
算出部22および補充制御部23を備えている。処理ロ
ット数計数部21、必要補充量算出部22および補充制
御部23は、いずれも槽コントローラ20のCPUが上
記処理用ソフトウェアを実行することによって実現され
る処理部である。
【0022】槽コントローラ20は投入バルブ15と電
気的に接続され、また投入バルブ15は流量計16とも
電気的に接続されている。本実施形態において、槽コン
トローラ20は、所定のタイミングにて投入バルブ15
に処理液補充の指示を与え、併せてそのときの処理液補
充量をも指示する。投入バルブ15は、槽コントローラ
20からの指示にしたがって処理槽10に処理液を補充
し、指示された処理液補充量に相当する処理液を流量計
16にて計量することによって補充する。この補充の詳
細および補充制御部23等の機能の詳細についてはさら
に後述する。
【0023】また、基板処理装置には、タイマ30が設
けられている。タイマ30は槽コントローラ20と電気
的に接続されている。タイマ30は、槽コントローラ2
0の指示に従って計時を行い、その計時結果を槽コント
ローラ20に伝達する。
【0024】本実施形態においては、リフターLHが保
持手段に、投入バルブ15および流量計16が処理液補
充手段に、処理ロット数計数部21が浸漬回数計数手段
に、補充制御部23が補充制御手段に、必要補充量算出
部22が必要補充量算出手段に、タイマ30が計時手段
にそれぞれ相当する。
【0025】次に、図1の基板処理装置における処理内
容について説明する。基本的な処理内容は、処理槽10
に処理液を投入して貯留し、その処理液にロットの浸漬
を繰り返して基板Wにエッチング等の処理を行うという
ものである。処理槽10への処理液の投入は、投入バル
ブ15を開放することによって行われる。処理槽10に
所定量の処理液が貯留された時点で投入バルブ15が閉
鎖されるとともに、図外の搬送ロボットから未処理のロ
ットがリフターLHに渡される。未処理ロットを3本の
保持棒19a,19b,19cに受け取ったリフターL
Hが降下して処理槽10に進入することにより、そのロ
ットが処理液中に浸漬され、基板Wへのエッチング等の
処理が進行する。所定時間の処理が終了するとリフター
LHが上昇して処理槽10から退出し、ロットを処理液
から引き揚げる。処理済のロットは搬送ロボットによっ
て搬出されるとともに、その搬送ロボットが新たな未処
理ロットをリフターLHに渡す。リフターLHは、再び
降下してロットへの処理を行う。これを繰り返すことに
よって、ロットへの処理が順次に行われるのである。な
お、第1実施形態では、処理液としてフッ酸等の薬液と
純水との混合液を用いている。
【0026】上記の如きロットの処理を繰り返す過程に
おいて、処理液の蒸発やリフターLHおよびロット自身
の処理液持ち出しによって処理液が減少したり濃度が変
化したりすることは既述した通りである。なお、処理液
持ち出しとは、ロットを処理液から引き揚げたときに、
リフターLHおよびロットに処理液が付着したまま運び
出される現象である。このような処理液の減少や濃度変
化があると基板処理の均一性に悪影響を与える可能性が
あるため、第1実施形態では以下のようにして処理液の
補充を行っている。
【0027】図2は、第1実施形態における処理液補充
の手順を示すフローチャートである。まず、ステップS
21において、槽コントローラ20が処理前要求を発行
する。処理前要求とは、ロットの浸漬処理のための前処
理を実行させるための要求であり、新たなロットの処理
を行う前に必ず発行されるものである。
【0028】処理前要求が発行されると、補充制御部2
3が処理ロット数Pと補充基準ロット数Nとの比較を行
う(ステップS22)。処理ロット数Pは、初期時点か
らの処理されたロット数、すなわちリフターLHが基板
Wを保持しつつ処理槽10への進退を行って基板Wを処
理液中に浸漬させた浸漬回数であり、処理ロット数計数
部21によって計数されている。ここで本明細書におい
て「初期時点」とは、処理槽10において処理液交換
(処理槽10内が全量新液となる)が行われたときおよ
び処理液補充(既に貯留されている処理液への追加)が
行われたときの双方を含む概念である。従って、処理槽
10において処理液交換または処理液補充が行われた直
後は、処理ロット数計数部21が処理ロット数Pを”
0”としている。なお、補充基準ロット数Nは装置のオ
ペレータによって予め設定され、槽コントローラ20の
メモリ等に記憶されている。
【0029】処理ロット数Pと補充基準ロット数Nとの
比較の結果、処理ロット数Pが補充基準ロット数N以上
となっているとき(処理ロット数Pが補充基準ロット数
Nに到達したとき)には、ステップS23に進み、補充
制御部23が投入バルブ15を制御して処理槽10に処
理液を補充させる。ここではロットの処理前に処理液の
補充を行うため、ステップS23を”処理前補充”とし
ている。
【0030】第1実施形態では、処理液として薬液と純
水とを混合したものを用いているため、処理液の補充を
行う際には薬液および純水のそれぞれについて個別に行
う。また、処理液の補充を行うときの必要補充量は必要
補充量算出部22によって算出される。次の数1は第1
実施形態における薬液の必要補充量を算出するための式
である。
【0031】
【数1】
【0032】数1において、”SVchemi”はステップ
S23の処理前補充時の薬液の必要補充量であり、”L
HVchemi”はロットの浸漬処理1回当たりのリフター
LHの薬液持ち出し量であり、”WFchemi”はロット
の浸漬処理を1回行ったときの1枚の基板Wの薬液持ち
出し量であり、”Ck”は各ロット処理におけるそれぞ
れのロットの基板枚数を示すパラメータである。浸漬処
理1回当たりのリフターLHの薬液持ち出し量はほぼ一
定であるのに対し、ロットに含まれる基板Wの枚数は浸
漬処理ごとに異なることもあるため、数1の右辺第2項
では基板Wの枚数の因子”Ck”を加味している。
【0033】数1の意味するところは、N回のロット処
理を行う間にリフターLHが処理槽10から持ち出す薬
液量と、N回のロット処理を行う間にリフターLHに保
持された基板Wが処理槽10から持ち出す薬液量との合
計である持ち出し薬液量をもって薬液の必要補充量”S
chemi”とするというものである。そして、補充制御
部23が投入バルブ15に処理液の補充を指示したとき
に、投入バルブ15は数1に従って必要補充量算出部2
2が算出した薬液の必要補充量”SVchemi”に相当す
る薬液を流量計16にて計量し、処理槽10に補充す
る。
【0034】また、次の数2は第1実施形態における純
水の必要補充量を算出するための式である。
【0035】
【数2】
【0036】数2において、”SVDIW”はステップS
23の処理前補充時の純水の必要補充量であり、”LH
DIW”はロットの浸漬処理1回当たりのリフターLH
の純水持ち出し量であり、”WFDIW”はロットの浸漬
処理を1回行ったときの1枚の基板Wの純水持ち出し量
であり、”Ck”は数1と同じく各ロット処理における
それぞれのロットの枚数を示すパラメータである。数1
と同様に、ロットに含まれる基板Wの枚数は浸漬処理ご
とに異なることもあるため、数2の右辺第2項でも基板
Wの枚数の因子”Ck”を加味している。
【0037】数2の意味するところは、N回のロット処
理を行う間にリフターLHが処理槽10から持ち出す純
水量と、N回のロット処理を行う間にリフターLHに保
持された基板Wが処理槽10から持ち出す純水量との合
計である持ち出し純水量をもって純水の必要補充量”S
DIW”とするというものである。そして、補充制御部
23が投入バルブ15に処理液の補充を指示したとき
に、投入バルブ15は数2に従って必要補充量算出部2
2が算出した純水の必要補充量”SVDIW”に相当する
純水を流量計16にて計量し、処理槽10に補充する。
【0038】なお、処理液として薬液のみまたは純水の
みを使用している場合は、数1または数2のいずれか一
方のみを用いて必要補充量を算出すれば良い。また、処
理液として純水に複数の薬液を混合したもの(例えば、
アンモニア水と過酸化水素水と純水とを混合したSC
1)を使用している場合は、薬液の種類ごとに数1を用
いて必要補充量を算出し、個別に補充するようにすれば
良い。
【0039】ステップS23の処理前補充が終了した時
点で、上記の初期時点に戻るため、処理ロット数計数部
21が処理ロット数Pを”0”とする(ステップS2
5)。その後、ステップS26に進んで、ロット処理前
の通常の前処理が実行される。
【0040】一方、ステップS22において処理ロット
数Pが補充基準ロット数N未満であるときには、ステッ
プS24に進み、処理ロット数計数部21が処理ロット
数Pをインクリメントする。その後、ステップS26に
進んで、ロット処理前の通常の前処理が実行される。す
なわち、処理ロット数Pが補充基準ロット数N未満であ
るときには、処理液の補充は行わない。
【0041】ステップS26における前処理が終了する
と、リフターLHがロットを処理液中に浸漬させて基板
Wの表面処理が実行される。そして、新たなロットを処
理するときには再びステップS21の処理前要求が発行
され、上記の手順が繰り返される。
【0042】以上の第1実施形態の処理液補充の内容を
集約すると、従来行っていた処理前補充をN回に1回行
うというものであり、従来のN回分をまとめて1回で補
充しているのである。従って、補充する処理液の量は従
来よりも大幅に多くなり(単純にはN倍)、少量の処理
液であれば正確に計量することができないという流量計
16の精度の問題点を解消して正確な処理液補充を行う
ことができる。
【0043】また、数1および数2にて示したように、
補充制御部23が投入バルブ15に処理液の補充を指示
したときに、投入バルブ15は、基板Wを保持したリフ
ターLHが処理槽10への進退をN回行う間にリフター
LHが処理槽10から持ち出す処理液量と、リフターL
Hに保持された基板Wが処理槽10から持ち出す処理液
量との合計である持ち出し量に相当する処理液を補充し
ているため、リフターLHおよび基板Wによる処理液持
ち出しを補償することができ、正確な処理液補充を行う
ことができる。
【0044】さらに、リフターLHに保持された基板W
が処理槽10から持ち出す処理液量の算出には、各浸漬
処理でのロットに含まれる基板枚数をも考慮しているた
め、浸漬処理ごとにロットの基板枚数が異なったとして
も正確な処理液補充を行うことができる。
【0045】<2.第2実施形態>次に、本発明の第2
実施形態について説明する。第2実施形態の基板処理装
置も処理槽10にフッ酸等の処理液を貯留し、その処理
液中に基板Wを浸漬することによって基板Wにエッチン
グ処理等の表面処理を行う装置であり、その構成は第1
実施形態の装置と全く同じである(図1参照)。また、
処理液補充の手順についても基本的には第1実施形態と
同じである(図2参照)。但し、第2実施形態において
は、処理液の補充を行うときの必要補充量の算出式が第
1実施形態と異なる。
【0046】次の数3は第2実施形態における薬液の必
要補充量を算出するための式である。
【0047】
【数3】
【0048】数3において、右辺第2項までは第1実施
形態の数1と同じであり、”SVch emi”、”LHV
chemi”、”WFchemi”および”Ck”の示すものも数
1と同じである。数3において、”VPchemi”は単位
時間当たりに処理槽10から蒸発する薬液の蒸発量であ
り、”T”は基板Wを保持したリフターLHが初期時点
から処理槽10への進退をN回行うまでに要した経過時
間であり、具体的には処理液交換または前回の処理液補
充が行われた時点からN回のロット処理を行うのに要し
た経過時間である。この経過時間”T”はタイマ30に
よって計時される。
【0049】数3の意味するところは、数1にて示した
リフターLHおよびそれに保持された基板Wによる持ち
出し薬液量にさらに経過時間”T”の間に処理槽10か
ら蒸発した薬液の蒸発量を加算した薬液量をもって薬液
の必要補充量”SVchemi”とするというものである。
そして、補充制御部23が投入バルブ15に処理液の補
充を指示したときに、投入バルブ15は数3に従って必
要補充量算出部22が算出した薬液の必要補充量”SV
chemi”に相当する薬液を流量計16にて計量し、処理
槽10に補充する。
【0050】また、次の数4は第2実施形態における純
水の必要補充量を算出するための式である。
【0051】
【数4】
【0052】数4において、右辺第2項までは第1実施
形態の数2と同じであり、”SVDI W”、”LH
DIW”、”WFDIW”および”Ck”の示すものも数2
と同じである。数4において、”VPDIW”は単位時間
当たりに処理槽10から蒸発する純水の蒸発量であ
り、”T”は数3と同じく基板Wを保持したリフターL
Hが初期時点から処理槽10への進退をN回行うまでに
要した経過時間である。
【0053】数4の意味するところは、数2にて示した
リフターLHおよびそれに保持された基板Wによる持ち
出し純水量にさらに経過時間”T”の間に処理槽10か
ら蒸発した純水の蒸発量を加算した純水量をもって純水
の必要補充量”SVDIW”とするというものである。そ
して、補充制御部23が投入バルブ15に処理液の補充
を指示したときに、投入バルブ15は数4に従って必要
補充量算出部22が算出した純水の必要補充量”SV
DIW”に相当する純水を流量計16にて計量し、処理槽
10に補充する。
【0054】なお、処理液として薬液のみまたは純水の
みを使用している場合は、数3または数4のいずれか一
方のみを用いて必要補充量を算出すれば良く、また、処
理液として純水に複数の薬液を混合したものを使用して
いる場合は、薬液の種類ごとに数3を用いて必要補充量
を算出し、個別に補充するようにすれば良い。残余の点
については第1実施形態と同じであるため、その説明は
省略する。
【0055】第2実施形態によれば、第1実施形態と同
様の効果が得られるのに加えて、補充制御部23が投入
バルブ15に処理液の補充を指示したときに、投入バル
ブ15は、リフターLHおよびそれに保持された基板W
が処理槽10から持ち出す処理液の持ち出し量に、リフ
ターLHが初期時点から処理槽10への進退をN回行う
までに要した経過時間”T”の間に処理槽10から蒸発
した処理液の蒸発量をさらに加算した量に相当する処理
液を補充しているため、リフターLHおよび基板Wによ
る処理液持ち出しに加えて蒸発した処理液をも補償する
ことができ、より正確な処理液補充を行うことができ
る。
【0056】換言すれば、第2実施形態の処理液補充の
内容は、従来行っていた処理前補充をN回に1回行うと
ともに、N回のロット処理の間に蒸発した処理液をも併
せて同時に補充するというものであり、第1実施形態の
処理液補充にさらに従来のインターバル補充の内容を加
味したものである。処理液の種類によっても異なるが、
一般に処理液の蒸発量はリフターLH等による持ち出し
量に比較して著しく少ないため、インターバル補充のみ
を単独で行っても流量計16の精度の問題により正確な
計量を行うことが困難である。そこで、第2実施形態の
ように、インターバル補充をN回に1回の処理前補充に
併合して行うことにより、流量計16の精度の問題が解
消され、正確な処理液補充を行うことができるのであ
る。
【0057】<3.第3実施形態>次に、本発明の第3
実施形態について説明する。第3実施形態の基板処理装
置も処理槽10にフッ酸等の処理液を貯留し、その処理
液中に基板Wを浸漬することによって基板Wにエッチン
グ処理等の表面処理を行う装置であり、その構成は第1
実施形態の装置と全く同じである(図1参照)。第3実
施形態では、処理液補充の内容が第1実施形態と異な
る。
【0058】図3は、第3実施形態における処理液補充
の手順を示すフローチャートである。まず、ステップS
31において、第1実施形態と同様に槽コントローラ2
0が処理前要求を発行する。
【0059】処理前要求が発行されると、補充制御部2
3がその時点での必要補充量SVと補充開始量Rとの比
較を行う(ステップS32)。必要補充量SVは、処理
前要求が発行されたその時点での処理槽10に必要な処
理液の補充量であり、1回のロット浸漬処理を行うごと
に必要となる処理液の補充量を初期時点から順次に積算
した値である。必要補充量SVは、必要補充量算出部2
2によって算出されるものであり、具体的には後述のス
テップS34において積算される。
【0060】「初期時点」の意味については第1実施形
態において述べたとおり、処理槽10において処理液交
換が行われたときおよび処理液補充が行われたときの双
方を含む概念である。従って、処理槽10において処理
液交換または処理液補充が行われた直後は、必要補充量
算出部22が必要補充量SVを”0”としている。な
お、補充開始量Rは装置のオペレータによって予め設定
され、槽コントローラ20のメモリ等に記憶されてい
る。
【0061】必要補充量SVと補充開始量Rとの比較の
結果、必要補充量SVが補充開始量R未満であるときに
は、ステップS34に進み、必要補充量算出部22が必
要補充量SVにそのロット(処理前要求の発行対象ロッ
ト)での処理液の補充量を加算する。第3実施形態にお
いても、処理液として薬液と純水とを混合したものを用
いているため、処理液の補充を行う際には薬液および純
水のそれぞれについて個別に行う。よって、処理液の必
要補充量SVについても薬液および純水のそれぞれにつ
いて個別に算出する。
【0062】薬液の必要補充量”SVchemi”について
は次の数5に従って必要補充量算出部22が算出する。
【0063】
【数5】
【0064】数5における各パラメータの示すものは数
1と概ね同じであるが、”Ck”は処理前要求の発行対
象ロットに含まれる基板枚数を示す。数5の意味すると
ころは、リフターLHが基板Wを保持しつつ処理槽10
への進退を行って基板Wを処理液中に浸漬させるごと
に、リフターLHが処理槽10から持ち出す薬液量とリ
フターLHに保持された基板Wが処理槽10から持ち出
す薬液量との合計である持ち出し薬液量を順次に積算
し、その時点で処理槽10に必要な薬液の補充量である
必要補充量”SVchemi”を算出するというものであ
る。
【0065】また、純水の必要補充量”SVDIW”につ
いては次の数6に従って必要補充量算出部22が算出す
る。
【0066】
【数6】
【0067】数6における各パラメータの示すものは数
2と概ね同じであるが、”Ck”については数5と同様
に処理前要求の発行対象ロットに含まれる基板枚数を示
す。数5の意味するところは、リフターLHが基板Wを
保持しつつ処理槽10への進退を行って基板Wを処理液
中に浸漬させるごとに、リフターLHが処理槽10から
持ち出す純水量とリフターLHに保持された基板Wが処
理槽10から持ち出す純水量との合計である持ち出し純
水量を順次に積算し、その時点で処理槽10に必要な純
水の補充量である必要補充量”SVDIW”を算出すると
いうものである。
【0068】第3実施形態における数5および数6は、
リフターLHおよびそれに保持された基板Wによって処
理槽10から持ち出される処理液量をもって必要補充量
とするという点において第1実施形態と同じ思想から導
き出された式であるが、第1実施形態ではロット処理N
回分の持ち出し量を一括して算出していたのに対し、第
3実施形態では1回のロット処理ごとに持ち出し量を積
算しているという点において相違している。
【0069】なお、第1実施形態と同様に、処理液とし
て薬液のみまたは純水のみを使用している場合は、数5
または数6のいずれか一方のみを用いて必要補充量を算
出すれば良い。また、処理液として純水に複数の薬液を
混合したものを使用している場合は、薬液の種類ごとに
数5を用いて必要補充量を算出すれば良い。
【0070】ステップS34における積算処理が終了す
ると、ステップS36に進んで、ロット処理前の通常の
前処理が実行される。
【0071】一方、必要補充量SVが補充開始量R以上
であるときには、ステップS33に進み、補充制御部2
3が投入バルブ15を制御して処理槽10に処理液を補
充させる。第3実施形態でもロットの処理前に処理液の
補充を行うため、ステップS33を”処理前補充”とし
ている。
【0072】ところで、上述したごとく、処理液の必要
補充量SVは薬液および純水のそれぞれについて個別に
算出される。第3実施形態では、これに対応して、薬液
および純水のそれぞれについて個別に補充開始量Rが設
定されている。処理液として純水に複数の薬液を混合し
たものを使用している場合には、薬液の種類によっては
補充開始量Rが”0”に設定されていることもある。そ
して、ステップS32では、薬液および純水のそれぞれ
について必要補充量SVと補充開始量Rとの比較を行
い、薬液および純水の双方ともに必要補充量SVが補充
開始量R以上であるときのみステップS33に進んで、
処理前補充が実行される。処理液として純水に複数の薬
液を混合したものを使用している場合には、すべての種
類の薬液および純水のそれぞれについて比較を行い、複
数の薬液および純水のすべてについて必要補充量SVが
補充開始量R以上であるときのみステップS33に進ん
で、処理前補充が実行される。すなわち、複数の薬液ま
たは純水のうちの1つでも必要補充量SVが補充開始量
R未満であるときには、ステップS34に進み、処理液
の補充は行わない。
【0073】ステップS33において補充制御部23が
投入バルブ15に処理液の補充を指示したときに、投入
バルブ15はステップS34にて必要補充量算出部22
が算出した薬液の必要補充量”SVchemi”に相当する
薬液および純水の必要補充量”SVDIW”に相当する純
水を流量計16にて計量し、処理槽10に補充する。
【0074】ステップS33の処理前補充が終了した時
点で、上記の初期時点に戻るため、必要補充量算出部2
2が処理液の必要補充量SVを”0”とする(ステップ
S35)。なお、このときにはすべての薬液および純水
について必要補充量SVを”0”にする。その後、ステ
ップS36に進んで、ロット処理前の通常の前処理が実
行される。
【0075】ステップS36における前処理が終了する
と、リフターLHがロットを処理液中に浸漬させて基板
Wの表面処理が実行される。そして、新たなロットを処
理するときには再びステップS31の処理前要求が発行
され、上記の手順が繰り返される。
【0076】以上の第3実施形態の処理液補充の内容
は、従来行っていた処理前補充を複数回に1回行うとい
うものであり、従来の複数回分をまとめて1回で補充し
ているのである。この点では第1実施形態と類似する技
術であるが、第1実施形態では処理前補充を実行するか
否かの判断基準をロットの処理回数としていたのに対
し、第3実施形態では必要補充量そのものとしている点
で異なる。従って、第1実施形態と同様に、補充する処
理液の量は従来よりも大幅に多くなり、少量の処理液で
あれば正確に計量することができないという流量計16
の精度の問題点を解消して正確な処理液補充を行うこと
ができる。
【0077】また、数5および数6にて示したように、
必要補充量算出部22は、リフターLHが基板Wを保持
しつつ処理槽10への進退を行って基板Wを処理液中に
浸漬させるごとに、リフターLHが処理槽10から持ち
出す処理液量とリフターLHに保持された基板Wが処理
槽10から持ち出す処理液量との合計である持ち出し量
を順次に積算し、その時点で処理槽10に必要な処理液
の補充量として必要補充量SVを算出している(ステッ
プS34)。そして、補充制御部23が投入バルブ15
に処理液の補充を指示したときに、投入バルブ15は、
上記算出された必要補充量SVに相当する処理液を補充
しているため、リフターLHおよび基板Wによる処理液
持ち出しを補償することができ、正確な処理液補充を行
うことができる。
【0078】さらに、リフターLHに保持された基板W
が処理槽10から持ち出す処理液量の算出には、各浸漬
処理でのロットに含まれる基板枚数”Ck”をも考慮し
ているため、浸漬処理ごとにロットの基板枚数が異なっ
たとしても正確な処理液補充を行うことができる。
【0079】<4.第4実施形態>次に、本発明の第4
実施形態について説明する。第4実施形態の基板処理装
置も処理槽10にフッ酸等の処理液を貯留し、その処理
液中に基板Wを浸漬することによって基板Wにエッチン
グ処理等の表面処理を行う装置であり、その構成は第1
実施形態の装置と全く同じである(図1参照)。また、
処理液補充の手順については基本的には第3実施形態と
同じである(図3参照)。但し、第4実施形態において
は、処理槽10に必要な処理液の必要補充量の算出式が
第3実施形態と異なる。
【0080】次の数7は第4実施形態における薬液の必
要補充量”SVchemi”を算出するための式である。
【0081】
【数7】
【0082】数7において、右辺第3項までは第3実施
形態の数5と同じである。数7において、”V
chemi”は単位時間当たりに処理槽10から蒸発する
薬液の蒸発量である。”Tint”は、処理前要求の発行
対象ロットが初期時点直後に処理するロットである場合
には、初期時点から当該ロットの浸漬処理時点までの経
過時間である。また、初期時点から処理前要求の発行対
象ロットまでの間に1つ以上のロットの浸漬処理を行っ
ている場合には、処理前要求の発行対象ロットの直前に
処理されたロットの浸漬処理時点から処理前要求の発行
対象ロットの浸漬処理時点までの経過時間を”Tint
とする。この経過時間”Tint”はタイマ30によって
計時される。
【0083】数7の意味するところは、数5にて示した
リフターLHおよびそれに保持された基板Wによる持ち
出し薬液量にさらに経過時間”Tint”の間に処理槽1
0から蒸発した薬液の蒸発量を積算した薬液量を薬液の
必要補充量”SVchemi”とするというものである。換
言すれば、リフターLHが基板Wを保持しつつ処理槽1
0への進退を行って基板Wを処理液中に浸漬させるごと
に、タイマ30が初期時点からその時点までに経過した
経過時間を計時し、必要補充量算出部22がリフターL
Hおよびそれに保持された基板Wによる持ち出し薬液量
を順次に積算した値にさらに当該経過時間の間に処理槽
10から蒸発した薬液の蒸発量を加算した値を薬液の必
要補充量”SVchemi”として算出するのである。
【0084】また、次の数8は第4実施形態における純
水の必要補充量”SVDIW”を算出するための式であ
る。
【0085】
【数8】
【0086】数8において、右辺第3項までは第3実施
形態の数6と同じである。数8において、”VPDIW
は単位時間当たりに処理槽10から蒸発する純水の蒸発
量である。”Tint”は、数7と同じく、処理前要求の
発行対象ロットが初期時点直後に処理するロットである
場合には、初期時点から当該ロットの浸漬処理時点まで
の経過時間である。また、初期時点から処理前要求の発
行対象ロットまでの間に1つ以上のロットの浸漬処理を
行っている場合には、処理前要求の発行対象ロットの直
前に処理されたロットの浸漬処理時点から処理前要求の
発行対象ロットの浸漬処理時点までの経過時間を”T
int”とする。この経過時間”Tint”はタイマ30によ
って計時される。
【0087】数8の意味するところは、数6にて示した
リフターLHおよびそれに保持された基板Wによる持ち
出し純水量にさらに経過時間”Tint”の間に処理槽1
0から蒸発した純水の蒸発量を積算した純水量を純水の
必要補充量”SVDIW”とするというものである。換言
すれば、リフターLHが基板Wを保持しつつ処理槽10
への進退を行って基板Wを処理液中に浸漬させるごと
に、タイマ30が初期時点からその時点までに経過した
経過時間を計時し、必要補充量算出部22がリフターL
Hおよびそれに保持された基板Wによる持ち出し純水量
を順次に積算した値にさらに当該経過時間の間に処理槽
10から蒸発した純水の蒸発量を加算した値を純水の必
要補充量”SVDIW”として算出するのである。
【0088】ステップS33において補充制御部23が
投入バルブ15に処理液の補充を指示したときに、投入
バルブ15はステップS34にて必要補充量算出部22
が算出した薬液の必要補充量”SVchemi”に相当する
薬液および純水の必要補充量”SVDIW”に相当する純
水を流量計16にて計量し、処理槽10に補充する。
【0089】なお、処理液として薬液のみまたは純水の
みを使用している場合は、数7または数8のいずれか一
方のみを用いて必要補充量を算出すれば良く、また、処
理液として純水に複数の薬液を混合したものを使用して
いる場合は、薬液の種類ごとに数7を用いて必要補充量
を算出すれば良い。残余の点については第3実施形態と
同じであるため、その説明は省略する。
【0090】第4実施形態によれば、第3実施形態と同
様の効果が得られるのに加えて、リフターLHが基板W
を保持しつつ処理槽10への進退を行って基板Wを処理
液中に浸漬させるごとに、タイマ30が初期時点からそ
の時点までに経過した経過時間を計時し、リフターLH
が処理槽10から持ち出す処理液量とリフターLHに保
持された基板Wが処理槽10から持ち出す処理液量との
合計である持ち出し量を順次に積算した値にさらに上記
経過時間の間に処理槽10から蒸発した処理液の蒸発量
を加算した値を必要補充量として必要補充量算出部22
が算出する。そして、補充制御部23が投入バルブ15
に処理液の補充を指示したときに、投入バルブ15は、
上記算出された必要補充量に相当する処理液を補充して
いるため、リフターLHおよび基板Wによる処理液持ち
出しに加えて蒸発した処理液をも補償することができ、
より正確な処理液補充を行うことができる。
【0091】換言すれば、第4実施形態の処理液補充の
内容は、従来行っていた処理前補充を複数回に1回行う
とともに、複数回のロット処理の間に蒸発した処理液を
も併せて同時に補充するというものであり、第3実施形
態の処理液補充にさらに従来のインターバル補充の内容
を加味したものである。処理液の種類によっても異なる
が、一般に処理液の蒸発量はリフターLH等による持ち
出し量に比較して著しく少ないため、インターバル補充
のみを単独で行っても流量計16の精度の問題により正
確な計量を行うことが困難である。そこで、第4実施形
態のように、インターバル補充を複数回に1回の処理前
補充に併合して行うことにより、流量計16の精度の問
題が解消され、正確な処理液補充を行うことができるの
である。
【0092】<5.変形例>以上、本発明の実施の形態
について説明したが、この発明は上記の例に限定される
ものではない。例えば、上記各実施形態においては、処
理液の補充を処理前補充として行うようにしていたが、
これを処理後補充としても良い。処理後補充は、ロット
の処理後に処理液を補充するものであって、通常連続的
にロットが処理されているときには処理前補充と殆ど同
じである。もっとも、ロットの処理間隔が長い場合に
は、処理液を補充してからの液劣化や蒸発が生じるため
上述した処理前補充の方が好ましい。
【0093】また、処理槽10は、1つの処理槽で薬液
処理および純水によるリンス処理の双方を行う、いわゆ
るワンバス槽であっても良いし、薬液処理または純水リ
ンス処理のみを行う薬液槽または水洗槽であっても良
い。
【0094】さらに、処理槽10は複数の基板Wを一括
して処理するものに限定されず、基板Wを1枚ずつ処理
する形態のものであっても良い。
【0095】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1の発明
によれば、基板を処理液中に浸漬させた浸漬回数が予め
設定された補充基準回数に到達したときに、処理槽に処
理液を補充するようにしているため、1回の補充量が従
来よりも増加し、補充量の計量が容易になって正確な処
理液補充を行うことができる。
【0096】また、請求項2の発明によれば、基板を保
持した保持手段が処理槽への進退を補充基準回数行う間
に保持手段が処理槽から持ち出す処理液量と、保持手段
に保持された基板が処理槽から持ち出す処理液量との合
計である持ち出し量に相当する処理液を補充するため、
保持手段および基板による処理液持ち出しを補償するこ
とができ、正確な処理液補充を行うことができる。
【0097】また、請求項3の発明によれば、基板を保
持した保持手段が初期時点から処理槽への進退を補充基
準回数行うまでに要した経過時間の間に処理槽から蒸発
した処理液の蒸発量をさらに上記持ち出し量に加算した
量に相当する処理液を補充するため、処理液持ち出しに
加えて蒸発した処理液をも補償することができ、より正
確な処理液補充を行うことができる。
【0098】また、請求項4の発明によれば、保持手段
が基板を保持しつつ処理槽への進退を行って基板を処理
液中に浸漬させるごとに、その時点で処理槽に必要な処
理液の補充量である必要補充量が予め設定された補充基
準量以上となったときに、処理槽に処理液を補充するよ
うにしているため、1回の補充量が従来よりも増加し、
補充量の計量が容易になって正確な処理液補充を行うこ
とができる。
【0099】また、請求項5の発明によれば、保持手段
が基板を保持しつつ処理槽への進退を行って基板を処理
液中に浸漬させるごとに、保持手段が処理槽から持ち出
す処理液量と保持手段に保持された基板が処理槽から持
ち出す処理液量との合計である持ち出し量を順次に積算
した必要補充量に相当する処理液を補充するため、保持
手段および基板による処理液持ち出しを補償することが
でき、正確な処理液補充を行うことができる。
【0100】また、請求項6の発明によれば、保持手段
が基板を保持しつつ処理槽への進退を行って基板を処理
液中に浸漬させるごとに、初期時点からその時点までに
経過した経過時間を計時し、上記持ち出し量を順次に積
算した値にさらにその経過時間の間に処理槽から蒸発し
た処理液の蒸発量を加算した値を必要補充量としている
ため、処理液持ち出しに加えて蒸発した処理液をも補償
することができ、より正確な処理液補充を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる基板処理装置全体の要部構成を
示す図である。
【図2】第1実施形態における処理液補充の手順を示す
フローチャートである。
【図3】第3実施形態における処理液補充の手順を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
10 処理槽 15 投入バルブ 16 流量計 20 槽コントローラ 21 処理ロット数計数部 22 必要補充量算出部 23 補充制御部 30 タイマ LH リフター W 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/304 642 H01L 21/304 642A 648 648G Fターム(参考) 3B201 AA02 AA03 AB40 AB47 AB53 BB03 BB92 BB93 BB96 CD41 CD43 4F040 AA02 AB13 AC02 BA42 CC01 CC07 CC16 CC18 4F042 AA07 AA08 CB02 CB07 CB26 DE01 DF02 DF34 5D112 AA02 GA28 5D121 AA02 GG12 GG30 JJ02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理槽に処理液を貯留し、当該処理液中
    に基板を浸漬して基板処理を行う基板処理装置であっ
    て、 基板を保持しつつ前記処理槽への進退を行って基板を処
    理液中に浸漬させる保持手段と、 前記処理槽に処理液を補充する処理液補充手段と、 前記保持手段が基板を保持しつつ前記処理槽への進退を
    行って基板を処理液中に浸漬させた浸漬回数を計数する
    浸漬回数計数手段と、 前記浸漬回数計数手段によって計数された浸漬回数が予
    め設定された補充基準回数に到達したときに、前記処理
    槽に処理液を補充するように前記処理液補充手段を制御
    する補充制御手段と、を備えることを特徴とする基板処
    理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の基板処理装置において、 前記補充制御手段が前記処理液補充手段に処理液の補充
    を指示したときに、前記処理液補充手段は、基板を保持
    した前記保持手段が前記処理槽への進退を前記補充基準
    回数行う間に前記保持手段が前記処理槽から持ち出す処
    理液量と、前記保持手段に保持された基板が前記処理槽
    から持ち出す処理液量との合計である持ち出し量に相当
    する処理液を補充することを特徴とする基板処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の基板処理装置において、 基板を保持した前記保持手段が初期時点から前記処理槽
    への進退を前記補充基準回数行うまでに要した経過時間
    を計時する計時手段をさらに備え、 前記補充制御手段が前記処理液補充手段に処理液の補充
    を指示したときに、前記処理液補充手段は、前記持ち出
    し量にさらに前記経過時間の間に前記処理槽から蒸発し
    た処理液の蒸発量を加算した量に相当する処理液を補充
    することを特徴とする基板処理装置。
  4. 【請求項4】 処理槽に処理液を貯留し、当該処理液中
    に基板を浸漬して基板処理を行う基板処理装置であっ
    て、 基板を保持しつつ前記処理槽への進退を行って基板を処
    理液中に浸漬させる保持手段と、 前記処理槽に処理液を補充する処理液補充手段と、 前記保持手段が基板を保持しつつ前記処理槽への進退を
    行って基板を処理液中に浸漬させるごとに、その時点で
    前記処理槽に必要な処理液の補充量である必要補充量を
    算出する必要補充量算出手段と、 前記必要補充量算出手段によって算出された前記必要補
    充量が予め設定された補充基準量以上となったときに、
    前記処理槽に処理液を補充するように前記処理液補充手
    段を制御する補充制御手段と、を備えることを特徴とす
    る基板処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の基板処理装置において、 前記必要補充量算出手段は、前記保持手段が基板を保持
    しつつ前記処理槽への進退を行って基板を処理液中に浸
    漬させるごとに、前記保持手段が前記処理槽から持ち出
    す処理液量と前記保持手段に保持された基板が前記処理
    槽から持ち出す処理液量との合計である持ち出し量を順
    次に積算して前記必要補充量を算出し、 前記補充制御手段が前記処理液補充手段に処理液の補充
    を指示したときに、前記処理液補充手段は、前記必要補
    充量に相当する処理液を補充することを特徴とする基板
    処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の基板処理装置において、 前記保持手段が基板を保持しつつ前記処理槽への進退を
    行って基板を処理液中に浸漬させるごとに、初期時点か
    らその時点までに経過した経過時間を計時する計時手段
    をさらに備え、 前記必要補充量算出手段は、前記保持手段が基板を保持
    しつつ前記処理槽への進退を行って基板を処理液中に浸
    漬させるごとに、前記持ち出し量を順次に積算した値に
    さらに前記経過時間の間に前記処理槽から蒸発した処理
    液の蒸発量を加算した値を前記必要補充量として算出す
    ることを特徴とする基板処理装置。
JP2001089674A 2001-03-27 2001-03-27 基板処理装置 Pending JP2002282755A (ja)

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