JP2001118821A - 洗浄方法 - Google Patents

洗浄方法

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JP2001118821A
JP2001118821A JP2000251431A JP2000251431A JP2001118821A JP 2001118821 A JP2001118821 A JP 2001118821A JP 2000251431 A JP2000251431 A JP 2000251431A JP 2000251431 A JP2000251431 A JP 2000251431A JP 2001118821 A JP2001118821 A JP 2001118821A
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sulfuric acid
temperature
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Yasushi Inagaki
靖史 稲垣
Masahiro Makita
正弘 蒔田
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硫酸と過酸化水素水の混合液を洗浄液として
用いる洗浄方法において、洗浄力の低下、薬液の過剰消
耗を伴うことなく安定した洗浄を行うことができるよう
にする。 【構成】 洗浄に使用するところの硫酸と過酸化水素水
の混合液の硫酸濃度及び過酸化水素濃度を測定してそれ
ぞれ第1の所定値a、b以上であることを確認しなが
ら、上記液温を測定し、それが予め設定された基準温度
cよりも高いときは上記混合液を上記基準温度以下にな
るように冷却して常に上記液温を基準温度以下に保つよ
うにして洗浄を行うこととする。そして、洗浄中は、上
記硫酸濃度及び過酸化水素水濃度がそれぞれ第2の所定
値d、e以上である場合には洗浄を続け、第2の所定値
d、e以下になった場合洗浄を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗浄方法、特に硫酸と
過酸化水素水の混合液を洗浄液として用いる洗浄方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウェハに付着した有機物の除去
(典型例がフォトレジスト膜の剥離除去)、無機物(金
属等)の除去、パーティクルと称される微粒子の除去の
ためにウェハ洗浄液として硫酸と過酸化水素水の混合液
が多く用いられる。元来、硫酸は単独でも洗浄効果を有
するが、それに過酸化水素水を混合すると下記の反応が
生じ、その結果、カロー酸H2 SO5 が発生し強い洗浄
効果を得ることができる。 2H2 SO4 +H22 →H2 SO4 +H2 SO5 +H
2 O(尚、この反応は可逆反応である。)
【0003】即ち、カロー酸H2 SO5 は強酸化剤であ
るので、有機物等と強く反応して分解、除去の効果を持
つ。そこで、かかるカロー酸H2 SO5 を発生させるべ
く硫酸に過酸化水素水を混合して洗浄液をつくるのであ
り、カロー酸H2 SO5 以外にも硫酸H2 SO4 、過酸
化水素H22 が洗浄効果を持つが、カロー酸H2 SO
5 の効果が最も強いのである。ところで、従来において
の硫酸と過酸化水素水の混合液を用いた洗浄は、その混
合液の温度を室温〜150℃(一般には80〜120
℃)にし、洗浄処理時間を数秒〜数十分(一般には5〜
30分)にし、そして、硫酸と過酸化水素水の混合濃度
比を1:1〜100:1(対体積比)にし(但し、硫酸
は96wt%のものを用い、過酸化水素水は30wt%
のものを用いた場合を前提としている)ていた。
【0004】そして、洗浄装置にはカスケード型のディ
ップ式のもの、枚葉型のスプレー式のもの、バッチ型ス
プレー式のもの等があるが、ディップ式のものが最も多
く使用されている。そして、従来の洗浄装置は、硫酸と
過酸化水素水の混合液の温度及び洗浄時間の制御、管理
のみが行われていた。即ち、硫酸と過酸化水素水の混合
液は、洗浄の進行に伴って混合液の各組成濃度が変動し
それによって洗浄力が変動するが、一定の時間を洗浄時
間として設定していた。尚、混合液の温度も洗浄力を左
右するが、この温度コントロールは従来からも行ってい
た。そして、実際の混合液の組成濃度のモニターをする
ことなく混合液の調液をしてからの経過時間やウェハ処
理量のみを参酌して過酸化水素水の補充タイミング、補
充量、混合液交換頻度の決定が為されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来におい
て、過酸化水素水の補充タイミング、補充量、混合液交
換頻度を、実際の混合液の組成濃度のモニターをするこ
となく行っていたので、常に安定した洗浄が行えないと
いう問題があった。この問題について詳細に説明すると
次のとおりである。
【0006】カロー酸H2 SO5 は一般に、硫酸濃度と
過酸化水素水の混合濃度によって転換率が決まり、図5
に示すように、硫酸濃度が高い程硫酸に過酸化水素水を
添加したときのカロー酸H2 SO5 の発生率(カロー酸
2 SO5 への転換率)が高くなる。そして、カロー酸
2 SO5 の発生率が高い程洗浄力が強いのである。
【0007】従って、若し、硫酸濃度を低くすると過酸
化水素水を多量に添加してもカロー酸H2 SO5 の発生
率が低くなるので充分な洗浄効果が得られないのであ
る。依って、洗浄効果を高めるためには、出来るだけ高
濃度の硫酸に過酸化水素水を混合するようにすることが
必要であるといえる。
【0008】ところで、洗浄力は過酸化水素濃度にも左
右され、過酸化水素濃度が低下すると洗浄力も低下し、
そして過酸化水素濃度は洗浄、時間経過によって低下す
る。というのは、H22 が分解すると水H2 Oが残
り、洗浄の進行により水が徐々に増えるからである。従
って、一定以上の洗浄力を確保するためには過酸化水素
水を適宜補充する必要があるのである。
【0009】また、洗浄の進行、時間が経過しても硫酸
の量は減少しない(但し、ウェハを液槽から引き上げる
ときウェハに付着した分は減少する。)が、過酸化水素
水の分解により水が増えることによって更には硫酸自身
の吸湿性によって硫酸濃度は低下する。そして、前述の
とおり硫酸濃度の低下によっても洗浄力が低下する。特
に硫酸濃度が一定以下になると極端に洗浄力が弱まるの
で混合液全体を交換した方が好ましいのである。
【0010】図6は調液後の時間の経過による混合液の
硫酸濃度と過酸化水素濃度の推移を示すものであり、図
7は硫酸濃度の吸湿性による濃度低下を示す。尚、濃度
の低下速度は温度が低い程速い。従って、濃度低下を正
確にモニターしたうえで過酸化水素水の補充、混合液の
交換を行った方が良いといえる。しかるに、従来におい
ては濃度モニターを全く行っていなかったので、洗浄力
不足のまま洗浄を終えてしまうことがあった。
【0011】一方、ICは高集積化、素子の微細化の一
途を辿っており、洗浄力不足による歩留り低下が非常に
大きくなる虞れがある。そこで、最近は、過酸化水素水
の補充頻度、混合液の交換頻度をより高くしたり、処理
時間をより長くすることにより洗浄力不足が生じないよ
うにする傾向も生じてきている。しかし、それは処理時
間の過剰、薬液消費量の過剰を招き、コスト増の一因に
もなりつつある。特に、混合液の硫酸濃度があまり低く
ないのに交換することは、排液処理に要するコストの増
大を招く。
【0012】本発明はこのような問題点を解決すべく為
されたものであり、その一つの目的は洗浄力の低下、薬
液の過剰消耗を伴うことなく安定した洗浄を行うことが
できるようにすることにあり、他の目的は温度変化によ
る洗浄力の低下、薬液の過剰消耗を防止することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の洗浄方法は、
硫酸と過酸化水素水の混合液の硫酸濃度及び過酸化水素
濃度を測定してそれぞれ第1の所定値以上であることを
確認しながら、上記液温を測定し、それが予め設定され
た基準温度よりも高いときは上記混合液を上記基準温度
以下になるように冷却して常に上記液温を基準温度以下
に保つようにして洗浄を行い、上記洗浄中、上記硫酸濃
度及び過酸化水素水濃度がそれぞれ第2の所定値以上で
ある場合には洗浄を続け、第2の所定値以下になった場
合洗浄を停止することを特徴とする。
【0014】従って、請求項1の洗浄方法によれば、洗
浄に使用する混合液の濃度が第1の所定値以上に保って
いることを確認し、液温を所定値以下に保ちながら洗浄
を行うので、誤って濃度の低い液を使用して洗浄効果の
ない洗浄が開始されてしまうことを回避することがで
き、延いてはそのような洗浄効果のない洗浄を行ってし
まうことによる各種の無駄が発生することを回避するこ
とができる。
【0015】そして、洗浄中は常に混合液の濃度が第2
の所定値以上に保たれていることを確認しながら洗浄処
理を進めることができ、廃液処理をするときにおける発
熱する廃液を廃棄可能な温度に低下させるに要する時間
を短くすることができる。そして、その混合液濃度が第
2の所定値以下になったら洗浄を停止するので、洗浄効
果の得られない無駄な洗浄が継続して行われることを確
実に回避することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明洗浄方法を図示実施例に従って
詳細に説明する。図1乃至図3は本発明洗浄方法の一つ
の実施例を説明するためのもので、図1は洗浄に用いる
洗浄装置の構成図、図2は濃度コントロール動作を示す
フローチャート、図3は洗浄をした場合の混合液の硫酸
濃度及び過酸化水素濃度の推移の一例を示す濃度変化図
である。
【0017】図面において、1は硫酸と過酸化水素水の
混合液からなる洗浄液の入った液槽、2は液液槽1へ硫
酸を供給する硫酸供給管に設けられたバルブ、3は液槽
1へ過酸化水素水を供給する硫酸供給管に設けられたバ
ルブ、4は液槽1内の混合液の温度を検出する温度セン
サー、5は液槽1内の混合液の液面の高さを検出する液
位センサーである。
【0018】6は混合液を加熱するヒーター、7は混合
液を冷却するクーラーであり、共に液槽1内の混合液を
取り出して還流する経路に設けられており、その還流経
路を通る硫酸と過酸化水素水からなる混合液を加熱ある
いは冷却することにより液槽1内の混合液の温度を上昇
させたり低下させたりする。8は還流を生ぜしめるポン
プ、9はフィルタである。
【0019】10は液槽1内の硫酸濃度及び過酸化水素
濃度を検出する濃度分析装置であり、本例においては上
記還流経路のフィルタ9を経て液槽1内に戻ろうとする
混合液の一部を取り込んで濃度を測定するようになって
いる。本濃度分析装置10は、混合液の吸光度を測定す
ることにより硫酸濃度及び過酸化水素濃度を求めるもの
であり、比較的高い測定精度を得ることができる。尚、
濃度測定方法としてPH電極やH22 電極を用いる、
混合液の屈折率を求めるあるいはイオン電極を用いる等
の各種濃度測定方法があり、濃度分析装置10はどの濃
度測定方法を用いたものであっても良い。
【0020】11は過酸化水素水を液槽1内に補充する
過酸化水素水補充管に設けられたバルブ、12は液槽1
から混合液を廃棄する廃棄管に設けられたバルブであ
る。尚、バルブ11はバルブ3と兼用しても良い。13
は装置全体を制御するコントローラであり、コンピュー
タからなる。
【0021】次に、図2に従って洗浄装置の動作を説明
する。初期状態では液槽1内は廃棄が終了して空になっ
ている。そして、洗浄装置が起動すると、過酸化水素水
の液槽1への注入が行われ、更に硫酸の滴下も行われ
る。具体的にはバルブ3、2を開くことにより行う。
【0022】ところで、硫酸と過酸化水素水を混合する
と、過酸化水素H22 の分解により下記の反応を起
す。 2H22 →O2 +2H2 O+98.5KJ そして、98.5KJが反応熱となり、また硫酸の水成
分とによる水和熱が発生するので、これらが混合液の液
温を高める要因となり、液温が高くなると過酸化水素の
分解を惹起し、過酸化水素濃度の低下を速め、延いては
カロー酸H2 SO5 の発生率の低下を招く。
【0023】そこで、図示こそしなかったが、温度セン
サー4により検出した温度が予め設定した値よりも高い
か低いかを判定し、高いときはクーラー7により液温を
低下させる動作も行う。そして、図示はしないが、液面
の高さ(液位センサー5により検出する。)が予め設定
された値に達したときバルブ3、2を閉じて硫酸、過酸
化水素水の供給を停止する動作をする。
【0024】次に、硫酸濃度及び過酸化水素濃度の測定
を行い、硫酸濃度が所定値a(特許請求の範囲の第1の
所定値に該当する)以上、過酸化水素濃度が所定値b
(特許請求の範囲の第1の所定値に該当する)以上ある
ことを確認する。バルブ3、2を開いて供給された硫酸
及び過酸化水素水は未使用で濃度が所定値どおりにされ
た薬品であり、それ等の濃度が所定値a、bより高い筈
であるが、万一のことを考えて濃度確認をするのであ
る。
【0025】濃度が所定値よりも低いという判定結果が
得られた場合には濃度測定をやり直す。そして、予め設
定された回数、例えば3回測定を繰返しても濃度が所定
値a、bよりも高いという測定結果が得られなかった場
合には異常と判断でき、アラームを発生してその旨をオ
ペレータ等に報せる。これにより充分な洗浄効果が得ら
れない洗浄液により無駄な洗浄が行われることを回避
し、更には斯かる無駄な洗浄による各種損失(時間の無
駄、消費電力の無駄等による損失)が生じることを未然
に防止することができる。
【0026】硫酸濃度が所定値a以上、過酸化水素濃度
が所定値b以上あることを確認したら、ヒーター6によ
り混合液の液温を上昇させる動作を開始させ、液温が所
定値c以上になるのを待つ。これは、冷却により混合液
の温度が低下すると洗浄効果が弱まるのでそれを回避す
るため行う。
【0027】ところで、予め設定した時間経過しても液
温が所定温度に達しないという異常が起きた場合には、
アラームを発生してその旨を知らせる。混合液の液温が
所定値c以上に高まった後は、図示はしないが温度モニ
ターをしながらヒーター6とクーラー7の働きにより混
合液を常に所定の温度範囲にあるように温度コントロー
ルする。
【0028】以後、実際にウェハを洗浄処理する作業が
行われることになる。この作業中下記の動作が行われ
る。硫酸濃度と過酸化水素濃度を測定し、硫酸濃度が予
め設定した基準値d(特許請求の範囲の第2の所定値に
該当する)以上であるか否かを判定し、基準値d以上で
あるという判定結果が得られたら過酸化水素濃度が予め
設定した基準値e(特許請求の範囲の第2の所定値に該
当する)以上であるか否かを判定する。
【0029】そして、基準値e以上であるという判定結
果が得られたら混合液の液温を確認した上で硫酸濃度、
過酸化水素濃度の測定に戻り、上記各判定の結果がYe
sである限り、上記一連の動作が繰返される。そして、
この状態の下でウェハ洗浄が繰返されるのである。
【0030】ところで、洗浄の繰返し、時間の経過によ
って過酸化水素H22 が分解し、過酸化水素濃度が低
下する(この低下はカロー酸H2 SO5 転換率の低下を
招き洗浄力の低下につながること前述のとおりであ
る)。従って、過酸化水素濃度がやがて過酸化水素濃度
低下許容値として設定された基準値eよりも低くなる。
すると、過酸化水素濃度が基準値e以上か?という判定
の結果がNoになりバルブを一定時間開いて過酸化水素
水を一定量補充する動作が行われる。その結果、過酸化
水素濃度は初期状態のときの値に近くなる。尚、コンピ
ュータからなるコントローラ13において最も適切な過
酸化水素の補充量を算出し、その算出した量の正確な補
充を自動的に行うように制御するようにしても良い。
【0031】以後、過酸化水素濃度の低下、過酸化水素
水補充が何回か繰返される。そして、その過程で硫酸濃
度が徐々に低下する。というのは、硫酸は吸湿性を持つ
と共に過酸化水素の分解により混合液中に残る水が増え
てくるからである。また、過酸化水素水は水を含んでい
るため、過酸化水素水を追加することにより硫酸濃度を
下げることになる。
【0032】そして、過酸化水素濃度はやがて許容限界
点として予め設定した基準値dよりも低くなる。する
と、過酸化水素濃度は基準値d以上か?という判定の結
果がNoとなる。すると、混合液の交換を促すアラーム
が発生し、ウェハ洗浄処理作業用の動作を停止する。
【0033】そして、バルブ12を開いて混合液を排出
する。硫酸濃度が低下すると、もはや混合液には必要な
洗浄力を期待出来ないから排出するのである。勿論、硫
酸を補充することも考えられるが、水が相当に多くなっ
ているので相当の硫酸を補充しても硫酸濃度を充分に高
めることが難しいので混合液全体を交換することとする
のである。
【0034】尚、図示はしなかったが、廃液をするとき
には、クーラー7を動作させて混合液の温度を可能な限
り低くすることが好ましい。なぜならば、廃液処理によ
って発熱する混合液の温度を廃棄可能な温度に低下させ
るに要する時間を短縮できるからである。この点につい
て詳細に説明すると次のとおりである。
【0035】混合液は過酸化水素濃度が低くなっている
といっても廃棄するにはまだ高濃度であり、相当に大量
の水を混合して希釈しなければ廃棄可能な濃度まで低く
ならない。従って、廃液を一旦廃液処理用の液槽に溜め
てそれに水を混合して希釈する必要がある。しかし、硫
酸を含んだ液に水を混合すると液温が上昇する。そし
て、液温が高い程同じ硫酸濃度で廃液管を侵蝕する度合
が強くなるので液温の高いままでは廃液処理用の液槽か
ら廃液管を通して排出することは許されない。
【0036】尤も、耐硫酸性の強い管を用いればそのよ
うなことはないが、そのような管はきわめて高価であ
り、長い廃液管を全長に渡って耐硫酸性の高い高価な材
料で形成することは実際上許されない。従って、混合液
廃液を液温を所定温度に低下するまで廃液用液槽に入れ
たまま放置しなければならない。そして、その放置時間
が長いと、混合液廃液用液槽の大きさあるいは数を増や
すことが必要となる。これは、設備の利用効率の向上を
阻むので好ましくない。従って、上記放置時間を短くす
る必要があるが、液槽1から排出する混合液をクーラー
7により冷却することによりその必要性に応えることが
できるのである。
【0037】尚、廃液が終了すると、前述の軌道開始直
後の過酸化水素水注入ステップに戻るのである。尚、過
酸化水素濃度が基準値eよりも低いという判定結果が出
て過酸化水素水の補充を行っても過酸化水素濃度が基準
値eよりも高くならない場合には、測定回数が予め設定
した所定回数、例えば3回越えたときに異常と判断して
アラームを発してウェハの液槽1への投入を禁止する措
置を講じるようになっている。
【0038】また、過酸化水素濃度についての判定後の
温度チェックで温度が許容範囲外という判定結果が出た
場合には許容範囲内に戻るようにヒーター6あるいはク
ーラー7により温度調整するが、予め設定した時間を経
過しても温度が許容範囲に戻らなかった場合には、異常
と判定し、アラームを発して動作を停止させるようにな
っている。
【0039】本洗浄装置の動作を要約すると、液槽1に
過酸化水素水と硫酸を注入(どちらを先に注入しても良
いが、過酸化水素水を先に注入する方が好ましい)し、
各々の濃度が第1の所定値以上であることを確認した上
で、それによる温度上昇を避けるためにクーラー7で冷
却して液温を例えば80℃以下、より望ましくは50℃
以下に保ち過酸化水素水の分解を抑制する。そして、注
入終了後、ヒーター6により液温を例えば80〜120
℃に高めて洗浄力を充分に高め、ウェハ洗浄に適する状
態にする。
【0040】そして、その後は硫酸濃度と過酸化水素濃
度を測定し、硫酸濃度、過酸化水素濃度を、それらの第
2の所定値を基準としてそれと比較して補充、交換のタ
イミングを決めるので、洗浄力が著しく低下して半導体
ウェハが洗浄不足になったり、洗浄力が不足していない
のに過頻度に薬液の補充、交換が行われて薬液の消耗量
が徒らに多くなることを回避することができる。
【0041】そして、ヒーター6、クーラー7によって
液槽1内の混合液を加熱したり、冷却したりすることが
できるので、混合液が高温過ぎる(硫酸と過酸化水素水
の混合による発熱で温度が上昇すると高温になる。)こ
とにより過酸化水素水の消耗量が徒らに多くなったり、
混合液が温度低下により洗浄力不足になったりすること
を防止することができる。また、混合液を交換するとき
その廃液処理に先立ってクーラー7によって冷却するこ
とにより廃液を廃棄可能な温度にまで低下させるに必要
となる放置時間を短かくできる。
【0042】図4は本発明洗浄洗浄方法の実施に用いる
ことのできる洗浄装置の他の例を示す構成図である。本
洗浄装置は、図1に示した洗浄装置とは、実際に洗浄処
理を行う液槽1と調合を行う槽を別々に設けたという点
で異なるも、その他の点では共通し、共通する部分につ
いては既に説明済みなので図1に付したのと同じ符号を
図4において使用して図示するにとどめ相違する点につ
いてのみ説明する。
【0043】14は調合槽で、洗浄液となる硫酸と過酸
化水素水との混合が行われる。15は該調合槽14から
混合液を液槽1に送る経路(管)に設けられたバルブ、
16は調合槽14内の混合液を冷却するクーラーで、硫
酸と過酸化水素水との混合により発熱するので冷却して
過酸化水素の分解を抑制する役割を果す。17は冷却の
ための還流をするポンプ、18はフィルタ、19は調合
槽14内の混合液の温度を検出する温度センサーであ
る。
【0044】本洗浄装置においては調合槽14内で硫酸
と過酸化水素水の調合を終え、クーラー16によって混
合液を冷却した後バルブ15を開いて液槽内に移す。そ
して、硫酸濃度、過酸化水素濃度を測定し、その測定結
果に基づいて過酸化水素水の補充、混合液の交換を行う
動作は、図1乃至図3に示した実施例の場合と略同じで
あり、奏する効果に相違するところはない。
【0045】尚、図1、図4に示す各洗浄装置において
は、洗浄装置がディップ式の場合には液槽1がそのまま
処理槽になり、被洗浄半導体ウェハは該液槽1内に浸漬
されるのである。また、洗浄装置がスプレー型の場合に
は、液槽1内の混合液が図示しないスプレー装置に送ら
れ、該スプレー装置から半導体ウェハ表面に吹付けられ
ることになる。このように、本発明洗浄方法に用いるこ
とができる上述した各洗浄装置はディップ式のものにも
スプレー式のものにも適用できるのである。
【0046】
【発明の効果】請求項1の洗浄方法は、硫酸と過酸化水
素水の混合液の硫酸濃度及び過酸化水素濃度を測定して
それぞれ第1の所定値以上であることを確認しながら、
上記液温を測定し、それが予め設定された基準温度より
も高いときは上記混合液を上記基準温度以下になるよう
に冷却して常に上記液温を基準温度以下に保つようにし
て洗浄を行い、上記洗浄中、上記硫酸濃度及び過酸化水
素水濃度がそれぞれ第2の所定値以上である場合には洗
浄を続け、第2の所定値以下になった場合洗浄を停止す
ることを特徴とする。
【0047】従って、請求項1の洗浄方法によれば、洗
浄に使用する混合液の濃度が第1の所定値以上に保って
いることを確認し、液温を所定値以下に保ちながら洗浄
を行うので、誤って濃度の低い液を使用して洗浄効果の
ない洗浄が開始されてしまうことを回避することがで
き、延いてはそのような洗浄効果のない洗浄を行ってし
まうことによる各種の無駄が発生することを回避するこ
とができる。
【0048】そして、洗浄中は常に混合液の濃度が第2
の所定値以上に保たれていることを確認しながら洗浄処
理を進めることができ、廃液処理をするときにおける発
熱する廃液を廃棄可能な温度に低下させるに要する時間
を短くすることができる。そして、その混合液濃度が第
2の所定値以下になったら洗浄を停止するので、洗浄効
果の得られない無駄な洗浄が継続して行われることを確
実に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明洗浄洗浄方法の一つの実施例に用いる洗
浄装置の構成図である。
【図2】上記実施例の動作を示すフローチャートであ
る。
【図3】上記実施例により洗浄をした場合の混合液の硫
酸濃度及び過酸化水素の推移の一例を示す濃度変化図で
ある。
【図4】本発明洗浄方法の別の実施例に用いる洗浄装置
の構成図である。
【図5】硫酸濃度・カロー酸への転換率関係図である。
【図6】硫酸及び過酸化水素の濃度変化図である。
【図7】硫酸の吸湿性による濃度低下を示す図である。
【符号の説明】
1・・・液槽、4・・・温度センサー、6・・・加熱手
段、7・・・冷却手段、10・・・濃度分析手段、16
・・・冷却手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄に用いる硫酸と過酸化水素水の混合
    液の硫酸濃度及び過酸化水素濃度を測定してそれぞれ予
    め設定された第1の所定値以上であることを確認しなが
    ら、上記液温を測定し、それが予め設定された基準温度
    よりも高いか否かを判定し、高いときは上記混合液を上
    記基準温度以下になるように冷却して常に上記液温を基
    準温度以下に保つようにして洗浄を行い、 上記洗浄中、硫酸と過酸化水素水の混合液の硫酸濃度及
    び過酸化水素水濃度を測定してそれぞれ予め設定された
    第2の所定値以上である場合には洗浄を続け、第2の所
    定値以下になった場合洗浄を停止することを特徴とする
    洗浄方法。
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