JP2002282112A - 食 器 - Google Patents

食 器

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JP2002282112A JP2001083211A JP2001083211A JP2002282112A JP 2002282112 A JP2002282112 A JP 2002282112A JP 2001083211 A JP2001083211 A JP 2001083211A JP 2001083211 A JP2001083211 A JP 2001083211A JP 2002282112 A JP2002282112 A JP 2002282112A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食器内の食品を掬い上げ易い食器を提供する
こと。 【解決手段】 食品を収容する器部110と、この器部
を保持するベース部120と、を有し、前記器部内面
が、曲率半径の異なる食品収容部111,112を備え
ると共に、この器部と前記ベース部との相対位置を変更
するための位置変更手段113、121を備えることで
食器100を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば食器内に収
容された食品を最後まで食べ易くするための食器であ
り、特に幼児や要介護者等が使用するのに適した食器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】幼児や要介護者等が食事をする際には、
食器内の食品をスプーン等で掬い上げて、口に運んでい
た。この場合、食器内の食品が残り少なくなってくる
と、食器をスプーンと異なる手で持つことや、傾けるこ
とが上手くできない幼児や要介護者等が、自ら食器内の
食品をスプーン等で掬い上げ、口に運ぶのが困難になっ
ていた。このため、食器内の食品を最後まで掬い易くす
るように、食器内に窪み等を配置していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、食器内
の窪みにある食品を掬い上げるのは、幼児又は要介護者
等にとって、依然として困難であるという問題があっ
た。
【0004】本発明は、以上の点に鑑み、食器内の食品
を掬い上げ易い食器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的は、請求項1の
発明によれば、食品を収容する器部と、この器部を保持
するベース部と、を有し、前記器部内面が、曲率半径の
異なる食品収容部を備えると共に、この器部と前記ベー
ス部との相対位置を変更するための位置変更手段を備え
ることを特徴とする食器により達成される。
【0006】請求項1の構成によれば、前記器部内面
が、曲率半径の異なる食品収容部を備えるので、これら
食品収容部に収容された食品の量が減った場合、前記器
部を傾けることで、食品の深さ方向が異なることにな
る。すなわち、食品が残り少なくなった場合、食品の深
さ方向がより深くなる曲率半径が小さい食品収容部に、
食品を配置することで、使用者は容易に残りの食品をす
べて食器内から掬い上げることができる。また、前記器
部と前記ベース部との相対位置を変更するための位置変
更手段を備えるので、食器内の食品が残り少なくなった
場合、容易に食品を上述の食品の深さ方向が深くなる曲
率半径の食品収容部に移動させることができる。
【0007】好ましくは、請求項2の発明によれば、請
求項1の構成において、前記位置変更手段が前記器部の
前記ベース部に対する角度を変更する構成となっている
ことを特徴とする食器である。請求項2の構成によれ
ば、前記位置変更手段が前記器部の前記ベース部に対す
る角度を変更する構成となっているので、食器内の食品
が残り少なくなった場合、前記角度を変更することで、
容易に食品を上述の食品の深さ方向がより深くなる曲率
半径の小さな食品収容部に移動させることができる。
【0008】好ましくは、請求項3の発明によれば、請
求項1又は請求項2の構成において、前記食品収容部の
最深部近傍に食品掬い上げ用壁部が形成されていること
を特徴とする食器である。請求項3の構成によれば、前
記食品収容部の最深部近傍に食品掬い上げ用壁部が形成
されているので、複数の食品収容部の最深部に配置され
た食品を使用者が容易に壁部に当接させつつ、スプーン
等で掬い上げることができる。したがって、より容易に
際に、残りの食品をすべて食器内から掬い上げることが
できる。
【0009】好ましくは、請求項4の発明によれば、請
求項3の構成において、前記食品掬い上げ用壁部の端部
が前記器部の内側にオーバーハングして形成されている
ことを特徴とする食器である。請求項4の構成によれ
ば、前記食品掬い上げ用壁部の端部が前記器部の内側に
オーバーハングして形成されているので、前記複数の食
品収容部の最深部に配置された食品を使用者が壁部に当
接させつつ、スプーン等で掬い上げることが更に容易に
なる。
【0010】好ましくは、請求項5の発明によれば、請
求項3又は請求項4の構成において、前記食品掬い上げ
用壁部の外周の少なくと一部が、外方に突出しているこ
とを特徴とする食器である。請求項5の構成によれば、
前記食品掬い上げ用壁部の外周が、外方に突出している
ので、例えば母親や成長した幼児等が自分の手で前記器
部を持つ際の指がかりとなり持ち易い。さらに、前記食
品掬い上げ用壁部の外周の少なくと一部が、外方に突出
することで、スプーン等に食品を載せやすい構成となっ
ている。
【0011】好ましくは、請求項6の発明によれば、請
求項3乃至請求項5のいずれかの構成において、前記食
品掬い上げ用壁部に対向して配置される前記器部の開口
面が水平面に対して下向きに傾斜して形成されているこ
とを特徴とする食器である。請求項6の構成において、
前記食品掬い上げ用壁部に対向して配置される前記器部
の開口面が水平面に対して下向きに傾斜して形成されて
いるので、使用者がスプーン等で器部内の食品を前記食
品掬い上げ用壁部に当接させ、食品を掬い上げる際に、
使用者の手やスプーンの柄等が、前記器部の開口面の端
部に当接することがない。したがって、使用者の食品を
掬い上げる動作がより行い易くなる。
【0012】好ましくは、請求項7の発明によれば、請
求項3乃至請求項6のいずれかの構成において、前記器
部の前記食品収容部によって形成される開口部のうち、
前記食品掬い上げ用壁部の形成方向と直交する方向が、
前記食品掬い上げ用壁部の形成方向より長く構成されて
いることを特徴とする食器である。請求項7の構成によ
れば、前記食品掬い上げ用壁部の形成方向と直交する方
向が、前記食品掬い上げ用壁部の形成方向より長く構成
されている。特に、腕の機能の未発達な幼児等にとっ
て、食品をスプーン等で掬い上げる際に、手首を回転さ
せるように動かして掬い上げることが難しく、スプーン
先端を器部の底に当てながら、腕全体を横に大きく動か
すことにより、食品を掬う傾向にある。したがって、使
用者が食品を掬い上げるための動作をするためにスプー
ン等を移動させる方向がより長く構成されているので、
使用者が食品を掬い上げる動作をし易くなる。
【0013】好ましくは、請求項8の発明によれば、請
求項1乃至請求項7のいずれかに記載の構成において、
前記食品収容部が、全体として略卵殻型と成っているこ
とを特徴とする食器である。請求項8の構成によれば、
前記食品収容部が、全体として略卵殻型と成っているの
で、幼児や要介護者等の母親や介護者等が、咀嚼の補助
のため食品を器部内にて潰すなど器部の上部から力をか
ける際に、掌全体で器部を持つことにより、力を受け止
めやすい形状となっている。また、前記食品収容部の最
深部近傍に前記食品掬い上げ用壁部を形成し易い形状と
なっているので、食品が最深部に集まりやすく、最後ま
でスプーン等で掬い易くなっている。
【0014】好ましくは、請求項9の発明によれば、請
求項1乃至請求項8のいずれかの構成において、前記食
品収容部が連続した曲線で結ばれていることを特徴とす
る食器である。請求項9の構成によれば、前記食品収容
部が連続した曲線で結ばれているので、食品収容部の食
品を掬い上げるためのスプーン等の動作を妨げることな
く円滑にさせることができる。また、食品を食品収容部
の最深部に集め易くなっている。
【0015】好ましくは、請求項10の発明によれば、
請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の構成におい
て、前記位置変更手段は、前記器部の偏心位置に設けら
れた器側凸部又は器側凹部と、この器側凸部又は器側凹
部に対応して前記ベース部に設けられたベース部側凹部
又はベース部側凸部と、を有していることを特徴とする
食器である。請求項10の構成によれば、前記器部に設
けられた器側凸部又は器側凹部は、これに対応して設け
られたベース部側凹部又はベース部側凸部に嵌合する。
したがって、器部は、ベース部に対して位置決めされつ
つ固定される。また、前記器側凸部又は器側凹部は、器
部の偏心位置に形成されているので、器部の向きを変え
て、器側凸部又は器側凹部をベース部側凹部又はベース
部側凸部に嵌合させることで、器部のベース部に対する
位置及び角度を容易に変更することができる。
【0016】好ましくは、請求項11の発明によれば、
請求項10の構成において、前記器側凸部は、前記器部
の底面に形成されていることを特徴とする食器である。
請求項11の構成によれば、前記器側凸部は、前記器部
の底面に形成されているので、前記器側凸部をテーブル
等に接地させることで、前記器部を単独で、テーブル等
に載置させることができる。
【0017】好ましくは、請求項12の発明によれば、
請求項1乃至請求項11のいずれかの構成において、前
記ベース部底面には、前記食器を載置するための接地面
が形成されると共に、この接地面には、滑り止め加工が
施されていることを特徴とする食器である。請求項12
の構成によれば、前記ベース部底面には、前記食器を載
置するための接地面が形成されると共に、この接地面に
は、滑り止め加工が施されている。したがって、ベース
部をテーブル等に載置し、器部内の食品をスプーン等で
掬い上げる動作を行った場合でも、ベース部がテーブル
等上を移動等することがないので、円滑に食品をスプー
ン等で掬い上げることできる。
【0018】好ましくは、請求項13の発明によれば、
請求項1乃至請求項12の構成において、前記ベース部
が、弾性体により形成されていることを特徴とする食器
である。請求項13の構成によれば、前記ベース部が、
弾性体により形成されているので、ベース部の接地面に
おいて、テーブル等上を滑ることを防止することができ
ると共に、前記器部がベース部に対して不必要に動くこ
とを有効に防止することができる。
【0019】好ましくは、請求項14の発明によれば、
請求項1乃至請求項13のいずれかの構成において、前
記ベース部底面には、前記食品容器を載置するための接
地面に滑り止め用の吸盤が備えられていることを特徴と
する食器である。請求項14の構成によれば、前記ベー
ス部底面には、前記食品容器を載置するための接地面に
滑り止め用の吸盤が備えられているので、ベース部がテ
ーブル等上を滑ることをより強力に防止することができ
る。
【0020】好ましくは、請求項15の発明によれば、
請求項1乃至請求項14の構成において、前記位置変更
手段が、前記器部の底面に形成された歯部と、前記ベー
ス部に形成された歯車と、この歯車を回転させる操作部
と、を有することを特徴とする食器である。請求項15
の構成によれば、前記位置変更手段が、前記器部の底面
に形成された歯部と、前記ベース部に形成された歯車
と、この歯車を回転させる操作部と、を有する。したが
って、使用者が前記操作部を動作させることで、ベース
部に形成された歯車が回転し、この回転により器部がベ
ース部に対する位置を変更することになる。このため、
使用者は操作部を動作させることで、容易に所望の角度
に器部を配置させることができるので、食品を曲率の異
なる食品収容部に移動させることができる。
【0021】好ましくは、請求項16の発明によれば、
請求項1乃至請求項14の構成において、前記位置変更
手段が、前記器部の底面又は前記ベース部の上面に形成
された略球状の軸部と、前記器部の底面又は前記ベース
部に形成された軸受部と、を有することを特徴とする食
器である。請求項16の構成によれば、前記位置変更手
段が、前記器部の底面又は前記ベース部の上面に形成さ
れた略球状の軸部と、前記器部の底面又は前記ベース部
に形成された軸受部と、を有するので、略球状の軸部
が、軸受部内を球面状に移動することができる。したが
って、使用者は器部をベース部に対して所望の角度に配
置することが可能となり、食品を曲率の異なる食品収容
部に移動させることができる。
【0022】好ましくは、請求項17の発明によれば、
請求項1乃至請求項14のいずれかの構成において、前
記位置変更手段が、前記器部の底面又は前記ベース部の
上面の長手方向に形成されたガイド溝部と、前記器部の
底面又は前記ベース部の上面に形成される前記ガイド溝
部への係合部を有する軸部と、を有することを特徴とす
る食器である。請求項17の構成によれば、前記位置変
更手段が、前記器部の底面又は前記ベース部の上面の長
手方向に形成されたガイド溝部と、前記器部の底面又は
前記ベース部の上面に形成される前記ガイド溝部への係
合部を有する軸部と、を有する。したがって、器部又は
ベース部のガイド溝に器部又はベース部の係合部を係合
させることで、器部のベース部に対する角度を変更する
ことでき、食品を曲率の異なる食品収容部に移動させる
ことができる。また、ベース部の長手方向に器部を移動
させることができるので、器部を使用者の使用し易い角
度に調整することもできる。さらに、前記係合部を例え
ば円盤状とすることで、前記器部を回転させることがで
きる。そして、この器部のベース部に対する角度を変更
することで、食品を器部内で移動させることができると
同時に、使用者の手の動く方向に合わせた角度に器部の
向きを設定することもできる。
【0023】好ましくは、請求項18の発明によれば、
請求項1乃至請求項14のいずれかの構成において、前
記位置変更手段が、前記器部底面又は前記ベース部に形
成された前記器部又は前記ベース部の固定用吸盤を有す
ることを特徴とする食器である。請求項18の構成によ
れば、前記位置変更手段が、前記器部底面又は前記ベー
ス部に形成された前記器部又は前記ベース部の固定用吸
盤を有する。したがって、使用者が、この固定用吸盤の
接触する器部の部分を変更することで、器部のベース部
に対する角度を変更することができ、食品を曲率の異な
る食品収容部に移動させることができる。さらに、器部
側に固定用吸盤を設けた場合、器部をテーブル等に直
接、載置した際に、テーブル等への固定も行うことがで
きる。
【0024】好ましくは、請求項19の発明によれば、
請求項1乃至請求項14のいずれかの構成において、前
記位置変更手段が、前記ベース部に形成されたループ側
又はフック側吸着面と、前記器部の底面に形成されたフ
ック側又はループ側吸着面と、を有することを特徴とす
る食器である。請求項19の構成によれば、前記位置変
更手段が、前記ベース部に形成されたループ側又はフッ
ク側吸着面と、前記器部の底面に形成されたフック側又
はループ側吸着面と、を有する。したがって、使用者
が、この固定用吸盤の接触する器部の部分を変更するこ
とで、器部のベース部に対する角度を変更することがで
き、食品を曲率の異なる食品収容部に移動させることが
できる。
【0025】好ましくは、請求項20の発明によれば、
請求項1乃至請求項14のいずれかの構成において、前
記位置変更手段が前記ベースにより成っており、このベ
ース部が、前記器部の自重で変形可能な材質で形成され
ていると共に、前記器部をベース部上の任意の位置に保
持できる所定の摩擦力も発生する材質で形成されている
ことを特徴とする食器である。
【0026】請求項20の構成によれば、前記位置変更
手段が前記ベースにより成っており、このベース部が、
前記器部の自重で変形可能な材質で形成されていると共
に、前記器部をベース部上の任意の位置に保持できる所
定の摩擦力も発生する材質で形成されている。したがっ
て、使用者が所望の角度で器部をベース部に載置する
と、ベース部が器部の自重で変形して配置される。ま
た、ベース部は所定の摩擦力を生じる材質で成っている
ため、器部がベース部上を滑って移動等することがな
く、所望の角度が保持される。また、器部の角度を変更
する場合は、使用者が器部をベース部から離し、再び所
望の角度で載置するだけなので、器部のベース部に対す
る角度変更が容易となり、食品を曲率の異なる食品収容
部に容易に移動させることができる。
【0027】好ましくは、請求項21の発明によれば、
請求項1乃至請求項14のいずれかの構成において、前
記器部及び前記ベース部が一体に形成されている食器で
あって、前記食器の底面に前記位置変更手段が形成され
ていることを特徴とする食器である。請求項21の構成
によれば、前記器部及び前記ベース部が一体に形成され
ている食器であって、前記食器の底面に前記位置変更手
段が形成されているので、食器のテーブル等における接
地面を変更することで、器部内の食品を容易に曲率の異
なる食品収容部へ移動させることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施の形
態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。尚、
以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であ
るから、技術的に好ましい種々の限定が付されている
が、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を
限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られる
ものではない。
【0029】(第1の実施の形態)図1は、本発明が適
用される食器を示す概略斜視図である。図1において、
食器100は、食品を収容した器部110と、この器部
110を支持するベース部120とを備えている。図2
は、図1の食器100の概略中央縦断面を示す図であ
り、図3は、図1の器部110の平面図であり、図4は
食器100の器部110の位置を変更した状態を示す概
略中央縦断面図である。また、図5は器部110の左側
面図である。図3に示すように、器部110は、その全
体が例えば略卵殻型に形成されている。したがって、食
器100を使用する例えば幼児や要介護者の母親や介護
者が器部110内で食品を潰す際に、器部110を手に
しっかりと持ち易い形状となっている。
【0030】また、この器部110には、曲率半径の異
なる2つの食品収容部111,112が連続した曲線で
結ばれて形成されている。したがって、幼児や要介護者
が例えばスプーンで器部110内に収容された食品を掬
い上げる際に、スプーンの動きを妨げることがない。こ
の曲率半径は、図2の左側の食品収容部111では、例
えば、R45mmとなっており、右側の食品収容部11
2では、例えばR250mmとなっている。このように
曲率半径が異なる複数の食品収容部111,112が器
部110に形成されているため、器部110の底面は、
図2に示すように、異なる曲率半径を有する食品収容部
111、112を有することになる。
【0031】ところで、器部110は、図2のようにベ
ース部120上に配置される場合は、器部110の食品
収容部112の最深部112aが器部110の最深部に
なるように配置される。また、図4に示すように器部1
10のベース部120に対する位置を変更すると、食品
収容部111の最深部111aが器部110の最深部と
なるように配置される。したがって、器部110の最深
部は、器部110がベース部120に対し、図2又は図
4に示すように位置が変更されることで変更し、これに
伴い器部110内の食品を最深部へ移動させられること
になる。
【0032】また、図2の位置に器部110を配置した
場合、食品収容部112の最深部112aの左側の近傍
には、食品収容部111が食品掬い上げ用壁部として作
用する。すなわち、幼児等が食品収容部112の最深部
112aに配置されている食品をスプーンで掬い上げる
場合、図2において右側からスプーンを挿入し、食品収
容部112の底面に沿ってスプーンを移動させ、食品に
当接させる。その後、スプーンの上に食品を載せつつ、
スプーンを食品収容部111である食品掬い上げ用壁部
に当接させつつ、スプーンを引き上げるので、より容易
に食品をスプーンに載せることができるような構成とな
っている。
【0033】一方、図4に示すように器部110が配置
されている場合は、食品収容部112が食品掬い上げ用
壁部として作用する。すなわち、食品収容部111の最
深部111aに配置されている食品は、図において右側
から挿入されたスプーンに掬い上げられる際、スプーン
と食品は食品収容部112である食品掬い上げ用壁部に
当接させつつ、円滑に食品をスプーンに載せることがで
きることになる。ところで、器部110の開口部が図3
に示すように略卵殻型となっているので、このような食
品収容部111,112の最深部111a,112aの
近傍に食品が集まり易く、食品掬い上げ用壁部が形成さ
れ易くなっている。
【0034】また、これら食品収容部111,112の
先端部111b,112bは、図2及び図4に示すよう
に、器部110の内側にオーバーハングするように形成
されている。したがって、上述のように幼児等がスプー
ンで食品を掬い上げる際に、食品は食品収容部(食品掬
い上げ用壁部)111,112の底面に沿って移動し、
食品が先端部111b、112bまで移動させられた際
に、このオーバーハングの形状によって、食品が器部1
10の外側にこぼれることなく、内側でスプーンに容易
に載置されることになる。また、図2及び図4に示す先
端部111bには、食品収容部111である食品掬い上
げ用壁部の外周が外方に突出するように形成されている
フランジ部111cが形成されている。このフランジ部
111cは、図3に示すように円弧状に食品収容部11
1から外方に突出するように形成されている。
【0035】このフランジ部111cは、器部110の
みを母親等が手に持って幼児等に給仕する際に手がかり
となる部分である。図10(a)(b)は、母親等がフ
ランジ部111cを手がかりとして、器部110を持っ
た状態を示す図であり、図10(a)と(b)とは、角
度を変えて示している。図10(a)(b)に示すよう
に、母親等の手の親指と人さし指で、フランジ部111
cをしっかりと保持することができるようになってい
る。すなわち、母親等がフランジ部111cを手がかり
として器部110を持つと、図2の食品収容部111で
ある食品掬い上げ用壁部が突出するように配置されるの
で、スプーン等をこの食品掬い上げ用壁部側に押し当
て、食品を掬い上げる際に、器部110をしっかり持つ
ことができることとなる。
【0036】ところで、器部110の食品収容部112
の開口部、すなわち、食品収容部(食品掬い上げ用壁
部)111に対向して配置される開口部は、図2に示す
ように水平面に対して例えば6°程度、下向きに傾斜し
て配置されている。したがって、図2に示すように器部
110をベース部120に配置した場合、図において右
側から幼児等がスプーンを挿入し、上述の食品を掬い上
げる動作をする際、幼児の手やスプーンの柄等が食品収
容部112の開口部の端部に当接するのを未然に防ぐこ
とができる。
【0037】また、同様に図4に示すように、器部11
0をベース部120上に配置した場合は、図に示すよう
に食品収容部(食品掬い上げ用壁部)112に対向して
配置される開口部が、図4に示すように水平面に対して
例えば15°程度、下向きに傾斜して配置されているの
で、上述の食品を掬い上げる動作をする際、幼児の手や
スプーンの柄等が食品収容部111の開口部の端部に当
接するのを未然に防ぐことができる。したがって、幼児
等は円滑にスプーンで食品収容部112、111内の食
品を掬い上げることができる。
【0038】また、図3に示すように、器部110の食
品収容部111,112の開口部は、食品掬い上げ用壁
部の形成方向である図において縦方向の長さが、例えば
100mmとなっている。そして、この食品掬い上げ用
壁部の形成方向と直交する方向である図において横方向
の長さが、例えば134mmとなっている。すなわち、
器部110の図において横方向が縦方向に比べ長く形成
されているので、幼児等が上述のように食品収容部11
1,112の食品をスプーンで掬い上げる場合に、幼児
等の手やスプーンが移動する方向が長く形成された器部
110となっている。このため、幼児等が腕を横に大き
く動かして、スプーンの先端を器部110の食品収容部
111,112の内面に当てながら移動させ易く、掬い
易い器部110となる。
【0039】以上のように構成されている器部110の
底面、すなわち、図1のベース部120側には、器側凸
部113が、図3の破線及び図5に示すように、2ヶ所
形成されている図6は、図3の器部110のA−A線の
概略断面図であるが、図6に示すように、器側凸部11
3は、器部110の底面から突出するように形成されて
いる。したがって、例えば器部110のみをテーブル等
の上に、図2のような角度で配置する場合、これら器側
凸部113がテーブル上に接触し、器部110の脚部と
して機能する。したがって、器部110は、この器側凸
部113により、テーブル上で転倒することなく、安定
的に配置されることになる。
【0040】また、この器側凸部113は、図6に示す
ように器部110の底面の偏心位置、すなわち、食品収
容部111側に配置されている。ところで、図7は、図
2又は図4で器部110が配置されているベース部12
0の概略平面図であり、図8は、図2又は図4で器部1
10が配置されているベース部120の概略左側面図で
ある。図7において、ベース部120には、ベース部側
凹部である例えば貫通孔121が2つ形成されている。
図9は、図7のB−B’線概略断面図であるが、図9に
示すように、ベース部120の貫通孔121は、上述の
器部110の器側凸部113が挿入されるような形状と
なっている。
【0041】図9において破線で示したのは、器部11
0であり、ベース部120の貫通孔121に、器部11
0の器側凸部113が挿入された状態を示すものであ
る。したがって、器側凸部113が貫通孔121内に挿
入されることで、器部110はベース部120に一定の
角度で配置されることになる。ところで、ベース部12
0の貫通孔121の周囲には器側凸部113を保持する
ための保持用壁部121aが図7及び図9に示すように
形成されている。この保持用壁部121aによって貫通
孔121に挿入された器側凸部113は、ベース部12
0にしっかりと保持されることになる。ところで、この
状態は、図2に示す状態を示すものであり、このときの
器部110の角度は、器部110の食品収容部112の
最深部112aが器部110の最深部となる角度であ
る。これに対して、器部110の向きを図2の左右にお
いて逆にし、器側凸部113をベース部120の貫通孔
121に挿入すると、図4に示す角度で器部110がベ
ース部120に配置されることになる。
【0042】このときの器部110の角度は、器部11
0の食品収容部111の最深部111aが器部110の
最深部となる角度である。このように、器部110の長
手方向を逆にして、器側凸部113をベース部120の
貫通孔121に挿入することで、容易に器部110のベ
ース部120に対する角度を変更することができる。ま
た、この器部110の角度を変更することで、器部11
0の最深部を容易に複数の食品収容部111,112の
複数の最深部111a、112aに変更することができ
る。このようなベース部120の図2に示す接地面12
2には、滑り止め加工が施されているため、ベース部1
20をテーブルに載置し、器部110内の食品を幼児等
がスプーンで掬っても、ベース部120がテーブル上を
移動することを未然に防ぐことができる。したがって、
幼児等の食品を掬う動作を邪魔することがない。
【0043】本実施の形態にかかる食器100は、以上
の構成とされるが、以下、その使用方法等について説明
する。幼児等が本実施の形態に係る食器100とスプー
ンを用いて、食品を食器100から掬い上げて食べる練
習をする例を用いて説明する。先ず、図2に示すよう
に、テーブルにベース部120を載置し、その上に器部
110を配置する。このときの器部110の角度は、曲
率半径が大きい方であるR250mmの食品収容部11
2の最深部112aが器部110の最深部となるように
配置される。
【0044】この状態で幼児の母親等が食品を器部11
0内に入れる。すると、食品は食品収容部112の最深
部112aを中心に配置される。その後、幼児等は、ス
プーンの柄を持ち、スプーンの先端部を図2の右側から
食品収容部112内に挿入し、食品をスプーンに載置し
ようとする。このとき、幼児等は、スプーンをうまく操
作できないため、食品をスプーンに載せるのではなく、
スプーンの先端で食品を左方向に押すような動作とな
る。すると、この食品収容部112の最深部112aの
近傍である図2における左側には、食品収容部111
(食品掬い上げ用壁部)が配置されているので、この壁
に食品を押し付けながら、食品をスプーンに載せ、掬い
上げて食べることができる。
【0045】食品をスプーンで掬い上げ、食べ進むうち
に、食品の量が減少し、食品が浅くなり、図2の食品収
容部112では、幼児が食品をスプーンで掬い難くな
る。そのとき、母親は図2の器部110をベース部12
0から外し、図において左右を逆にするように器部11
0の向きを変更し、再び、器部110の器側凸部113
をベース部120の貫通孔121に挿入する。すなわ
ち、図4に示すような状態にする。この状態では、食品
収容部111の最深部111aが器部110の最深部と
なる角度で器部110がベース部120に配置されてい
る。このときの食品収容部111の曲率半径は小さいR
45mm程度となっている。
【0046】つまり、角度を変える前に、図4の左側の
食品収容部112に配置されていた食品は、図の右側の
食品収容部111側に重力により移動させられ、食品収
容部111の最深部111aを中心とする部分に集めら
れることになる。この食品収容部111の曲率半径は、
移動前の食品収容部112の曲率半径R250mmより
小さいため、食品収容部111の最深部111aまでの
角度が大となり、食品を配置した場合の食品の深さが深
くなることになる。すなわち、同量の食品を食品収容部
112から食品収容部111に移動させると食品の深さ
がより深くなる。
【0047】そこで、幼児が、図4の食器100の右側
からスプーンを挿入したときは、食品をより掬い易い状
態となる。したがって、幼児はスプーンで食品を掬い食
べる練習を十分にすることができることになる。また、
食事が進みさらに食品が減ったときでも、幼児は食品収
容部111に配置されている食品を左側の食品収容部1
12(食品掬い上げ用壁部)に当接させることで、最後
まで食品をスプーンに載せ、掬い上げて食べることがで
きる。このとき、うまくスプーンに載らず食品収容部1
12に沿って食品が移動してしまっても、上述のように
その先端部112bがオーバーハングしているため、食
品は器部110の外に出ることなくスプーンに載置され
るようにこなっている。
【0048】さらに、このように幼児が激しくスプーン
を器部110内で動かしても、ベース部120の接地面
122に滑り止め加工が施されているため、食器100
がテーブル上を滑ってしまうことがない。本実施の形態
の食器100を、このように使用することで、幼児は食
器100からスプーンで食品を掬い上げる練習を効果的
に行うことができる。なお、本実施の形態では、幼児に
ついて説明したが、これに限らず、本実施の形態の食器
100は、通常の大人や、手の操作が不自由な要介護者
が食事を摂る際にも使用することができることはもちろ
んである。また、本実施の形態では、器側凸部113と
ベース部120の貫通孔121を例に説明したが、これ
に限らず、ベース部にベース部側凸部を設け、器部側に
器側凹部を設ける構成としてもよい。
【0049】(第2の実施の形態)図11は、第2の実
施の形態に係る食器200を示す概略断面図である。第
2の実施の形態に係る食器200のうち、上述の第1の
実施の形態に係る食器100と共通の構成については、
同一符号等とし、その説明を省略し、以下相違点を中心
に説明する。本実施の形態に係る食器200は、第1の
実施の形態に係る食器100と異なり、その器部210
の底面に位置変更手段である略球状の軸部211が形成
されている。また、ベース部220には、この略球状の
軸部を受容する位置変更手段である軸受部221が形成
されている。したがって、この略球状の軸部211が軸
受部221内を球面状に移動することで、器部210の
位置がベース部220に対して変更可能となっている。
【0050】このため、幼児等が使用し易い角度に器部
210の角度を調整できると共に、器部210の第1の
実施の形態で説明した角度変更も、軸部211を軸受部
221内で球面状に移動させることで容易に行うことが
できる。また、本実施の形態では、角度は第1の実施の
形態とことなり自由に選択できるので、より幼児等が食
品を掬い易い角度に器部210を調整することができ
る。さらに、本実施の形態では、ベース部220が、弾
性体により形成されているため、ベース部220のテー
ブルとの接地面220aにおいて摩擦力が生じ、ベース
部220がテーブル上を滑り難い構成とすることができ
る。なお、本実施の形態においては、このベース部22
0の接地面220aに滑り止め用の吸盤を取り付けるこ
ともできる。この場合は、吸盤がテーブルに吸い付くた
め、ベース部220がテーブル上を滑ることをより確実
に防止することができる。また、図11と異なり、器部
210に軸受部221を設け、ベース部220に軸部2
11を設けるように構成しても良い。
【0051】(第3の実施の形態)図12は、第3の実
施の形態に係る食器300を示す概略断面図である。第
3の実施の形態に係る食器300のうち、上述の第1の
実施の形態に係る食器100と共通の構成については、
同一符号等とし、その説明を省略し、以下相違点を中心
に説明する。本実施の形態に係る食器300は、第1の
実施の形態に係る器部110と異なり、その底面に歯部
311が、器部310の長手方向に沿って形成されてい
る。また、ベース部320には、前記歯部311と歯合
する歯車321が設けられている。さらに、この歯車3
21を回転させるために操作部であるダイヤル322も
ベース部320に形成されている。
【0052】これら歯部310、歯車321及びダイヤ
ル322で位置変更手段を構成する。すなわち、使用者
が使用者がダイヤル322を回転させることで、歯車3
21が回転し、この回転に伴い、器部310が図におい
て矢印方向に移動する。この器部310の移動により、
器部310のベース部320に対する角度が変更され、
第1の実施の形態で説明した食品の移動が生じることに
なる。
【0053】(第4の実施の形態)図13は、第4の実
施の形態に係る食器400を示す概略断面図である。第
4の実施の形態に係る食器400のうち、上述の第1の
実施の形態に係る食器100と共通の構成については、
同一符号等とし、その説明を省略し、以下相違点を中心
に説明する。本実施の形態に係る食器400は、第1の
実施の形態の食器100と異なり、ベース部420上の
長手方向に略U字状に形成されたガイド溝部421が配
置されている。このガイド溝部421が配置されている
ベース部420は、図12に示すように、図の左側に向
かうにつれて、徐々に高くなっている。
【0054】このため、このベース部420上に形成さ
れているガイド溝部421も徐々に高くなっている。ま
た、器部410には、このガイド溝部421と係合する
円盤状の係合部411aを備える軸部411が、その底
面に配置されている。これら軸部411及びガイド溝部
421とで位置変更手段が構成される。すなわち、器部
410の係合部411をベース部420のガイド溝部4
21内に係合させた状態で、図13の矢印方向にスライ
ドさせると、ガイド溝部421が徐々に高くなっている
ことから、器部410の角度が変化するようになってい
る。
【0055】したがって、この角度変化によって、器部
410の角度を幼児等が使い易い角度に調整することが
できる。また、この器部410はガイド溝部421内
で、円盤状の係合部411aで保持されている。すなわ
ち、ガイド溝部421内に係合された状態で、器部41
0を回転させることで、第1の実施の形態と同様に器部
410の角度変化が生じ、これによる食品の移動で、幼
児等が食品をスプーンで掬い易くなる。更に、幼児等が
スプーンを動かす方向に、器部410の角度を変更でき
るため、手の動きに合わせた使用を行うことができる。
【0056】(第5及び第6の実施の形態)図14
(a)は、第5の実施の形態に係る食器500を示す概
略断面図である。図14(b)は、第6の実施に形態に
係る食器600を示す概略断面図である。第5及び第6
の実施の形態に係る食器500、600にうち、上述の
第1の実施の形態に係る食器100と共通の構成につい
ては、同一符号等とし、その説明を省略し、以下相違点
を中心に説明する。
【0057】第5の実施の形態に係る食器500は、第
1の実施の形態と異なり、ベース部520に器部510
の位置変更手段である固定用吸盤521が形成されてい
る。したがって、この固定用吸盤421で固定する器部
520の底面部分を変更することで、容易に器部520
のベース部520に対する角度を変更することができ
る。そして、これにより、第1の実施の形態と同様に器
部510内の食品の移動が生じ、幼児等が食品をスプー
ンで掬い易くなる。また、第6の実施の形態に係る食器
600は、第1の実施の形態と異なり、例えばベース部
620側にフック側吸着面621が形成され、器部61
0側にループ側吸着面611が形成されている。
【0058】そして、このフック側吸着面621とルー
プ側吸着面611とを相互に押し付けることで、所謂マ
ジックテープ(登録商標)等として機能し、両者を固定
することになる。したがって、位置変更手段であるフッ
ク側吸着面621とループ側吸着面611との接触位置
を任意に変更することによって、容易に器部610のベ
ース部620に対する角度を変更することができる。そ
して、これにより、第1の実施の形態と同様に器部61
0内の食品の移動が生じ、幼児等が食品をスプーンで掬
い易くなる。なお、本実施の形態では、ベース部620
側にフック吸着面621を形成し、器部610側にルー
プ側吸着面611を形成したが、これに限らず、ベース
部620側にループ側吸着面、器部610側にフック側
吸着面を配置してもよい。
【0059】(第7の実施の形態)図15は、第7の実
施の形態に係る食器700を示す概略断面図である。第
7の実施の形態に係る食器700のうち、上述の第1の
実施の形態に係る食器100と共通の構成については、
同一符号等とし、その説明を省略し、以下相違点を中心
に説明する。本実施の形態の食器700のベース部72
0は、第1の実施の形態の食器100と異なり器部11
0の自重により変形可能な材質である、例えば低発泡ウ
レタンにより形成されている。この低発泡ウレタンによ
り形成されているベース部720上に、器部110を配
置すると、図14に示すように変形して器部110を保
持することとなる。すなわち、ベース部720が位置変
更手段となっている。
【0060】また、低発泡ウレタンは、所定の摩擦力を
器部110に対して生じるため、器部110が載置され
た角度で保持されることとなる。したがって、使用者が
任意の角度に器部110を保持させることができ、これ
により、第1の実施の形態と同様に器部110内の食品
の移動が生じ、幼児等が食品をスプーンで掬い易くな
る。
【0061】(第8の実施の形態)図16は、第8の実
施の形態に係る食器800を示す概略断面図である。第
8の実施の形態に係る食器800のうち、上述の第1の
実施の形態に係る食器100と共通の構成については、
同一符号等とし、その説明を省略し、以下相違点を中心
に説明する。本実施の形態では、第1の実施の形態の器
部110及びベース部120が一体に形成されている。
また、食器800の底面には、角度の異なる2つの傾斜
面811,812が設けられており、この2つの傾斜面
が位置変更手段となっている。
【0062】したがって、図16に示すように一方の傾
斜面812から他方の傾斜面811に食器800を倒す
ことで、食器800の食品収容部111,112に配置
されている食品を移動させることができる。このため、
第1の実施の形態と同様に、幼児等が食品をスプーンで
掬い易くなる食器となる。本実施の形態の食器800に
よれば、他の実施の形態の食器と比べ、簡単な構成とな
るので、手入れ等がし易い食器となる。
【0063】本発明は、上述の各実施の形態に限定され
ない。さらに、上述の各実施の形態は、相互に組み合わ
せて構成するようにしてもよい。
【0064】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、食
器内の食品を掬い上げ易い食器を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る食器を示す概
略斜視図である。
【図2】図1の概略中央縦断面を示す図である。
【図3】図1の器部の概略平面図である。
【図4】図1の器部の位置を変更した状態の食器の概略
中央縦断面図である。
【図5】図1の器部の概略左側面図である。
【図6】図3のA−A線、概略断面図である。
【図7】図1のベース部の概略平面図である。
【図8】図7のベース部の左側面図である。
【図9】図7のB−B’線、概略断面図である。
【図10】(a)図1の器部を保持した状態を示す概略
斜視図である。(b)図1の器部を保持した状態を示す
他の概略斜視図である。
【図11】第2の実施の形態の食器を示す概略断面図で
ある。
【図12】第3の実施の形態の食器を示す概略断面図で
ある。
【図13】第4の実施の形態の食器を示す概略断面図で
ある。
【図14】(a)第5の実施の形態の食器を示す概略断
面図である。(b)第6の実施の形態の食器を示す概略
断面図である。
【図15】第7の実施の形態の食器を示す概略断面図で
ある。
【図16】図8の実施の形態の食器を示す概略断面図で
ある。
【符号の説明】
100、200,300,400、500、600、7
00、800・・・食器、110、210、310、4
10、510,610・・・器部、111、112・・
・食品収容部、111a,112a・・・最深部、11
1b,112b・・・先端部、111c・・・フランジ
部、113・・・器側凸部、120、220、320、
420,520、620、720・・・ベース部、12
1・・・貫通孔、121a・・・保持用壁部、122、
220a・・・接地面、211・・・軸部、221・・
・軸受部,321・・・歯車、322・・・ダイヤル、
311・・・歯部、411・・・軸部、411a・・・
係合部、421・・・ガイド溝部、521・・・固定用
吸盤、611・・・ループ側吸着面、621・・・フッ
ク側吸着面、811,812・・・傾斜面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉本 絵美 東京都千代田区神田富山町5番地1 ピジ ョン株式会社内 Fターム(参考) 3B001 AA01 BB10 CC15 CC19

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品を収容する器部と、 この器部を保持するベース部と、を有し、 前記器部内面が、曲率半径の異なる食品収容部を備える
    と共に、この器部と前記ベース部との相対位置を変更す
    るための位置変更手段を備えることを特徴とする食器。
  2. 【請求項2】 前記位置変更手段が前記器部の前記ベー
    ス部に対する角度を変更する構成となっていることを特
    徴とする請求項1に記載の食器。
  3. 【請求項3】 前記食品収容部の最深部近傍に食品掬い
    上げ用壁部が形成されていることを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載の食器。
  4. 【請求項4】 前記食品掬い上げ用壁部の端部が前記器
    部の内側にオーバーハングして形成されていることを特
    徴とする請求項3に記載の食器。
  5. 【請求項5】 前記食品掬い上げ用壁部の外周の少なく
    と一部が、外方に突出していることを特徴とする請求項
    3又は請求項4に記載の食器。
  6. 【請求項6】 前記食品掬い上げ用壁部に対向して配置
    される前記器部の開口面が水平面に対して下向きに傾斜
    して形成されていることを特徴とする請求項3乃至請求
    項5のいずれかに記載の食器。
  7. 【請求項7】 前記器部の前記食品収容部によって形成
    される開口部のうち、前記食品掬い上げ用壁部の形成方
    向と直交する方向が、前記食品掬い上げ用壁部の形成方
    向より長く構成されていることを特徴とする請求項3乃
    至請求項6のいずれかに記載の食器。
  8. 【請求項8】 前記食品収容部が、全体として略卵殻型
    と成っていることを特徴とする請求項1乃至請求項7の
    いずれかに記載の食器。
  9. 【請求項9】 前記食品収容部が連続した曲線で結ばれ
    ていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれ
    かに記載の食器。
  10. 【請求項10】 前記位置変更手段は、前記器部の偏心
    位置に設けられた器側凸部又は器側凹部と、 この器側凸部又は器側凹部に対応して前記ベース部に設
    けられたベース部側凹部又はベース部側凸部と、を有し
    ていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれ
    かに記載の食器。
  11. 【請求項11】 前記器側凸部は、前記器部の底面に形
    成されていることを特徴とする請求項10に記載の食
    器。
  12. 【請求項12】 前記ベース部底面には、前記食器を載
    置するための接地面が形成されると共に、この接地面に
    は、滑り止め加工が施されていることを特徴とする請求
    項1乃至請求項11に記載の食器。
  13. 【請求項13】 前記ベース部が、弾性体により形成さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至請求項12のい
    ずれかに記載の食器。
  14. 【請求項14】 前記ベース部底面には、前記食品容器
    を載置するための接地面に滑り止め用の吸盤が備えられ
    ていることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいず
    れかに記載の食器。
  15. 【請求項15】 前記位置変更手段が、前記器部の底面
    に形成された歯部と、前記ベース部に形成された歯車
    と、 この歯車を回転させる操作部と、を有することを特徴と
    する請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の食器。
  16. 【請求項16】 前記位置変更手段が、前記器部の底面
    又は前記ベース部の上面に形成された略球状の軸部と、 前記器部の底面又は前記ベース部に形成された軸受部
    と、を有することを特徴とする請求項1乃至請求項14
    のいずれかに記載の食器。
  17. 【請求項17】 前記位置変更手段が、前記器部の底面
    又は前記ベース部の上面の長手方向に形成されたガイド
    溝部と、 前記器部の底面又は前記ベース部の上面に形成される前
    記ガイド溝部への係合部を有する軸部と、を有すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれかに記載
    の食器。
  18. 【請求項18】 前記位置変更手段が、前記器部底面又
    は前記ベース部に形成された前記器部又は前記ベース部
    の固定用吸盤を有することを特徴とする請求項1乃至請
    求項14のいずれかに記載の食器。
  19. 【請求項19】 前記位置変更手段が、前記ベース部に
    形成されたループ側又はフック側吸着面と、 前記器部の底面に形成されたフック側又はループ側吸着
    面と、を有することを特徴とする請求項1乃至請求項1
    4のいずれかに記載の食器。
  20. 【請求項20】 前記位置変更手段が前記ベースにより
    成っており、 このベース部が、前記器部の自重で変形可能な材質で形
    成されていると共に、前記器部をベース部上の任意の位
    置に保持できる所定の摩擦力も発生する材質で形成され
    ていることを特徴とする請求項1乃至請求項14のいず
    れかに記載の食器。
  21. 【請求項21】 前記器部及び前記ベース部が一体に形
    成されている食器であって、 前記食器の底面に前記位置変更手段が形成されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれかに記
    載の食器。
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