JP2002281240A - 画像読み取り装置 - Google Patents

画像読み取り装置

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JP2002281240A
JP2002281240A JP2001072872A JP2001072872A JP2002281240A JP 2002281240 A JP2002281240 A JP 2002281240A JP 2001072872 A JP2001072872 A JP 2001072872A JP 2001072872 A JP2001072872 A JP 2001072872A JP 2002281240 A JP2002281240 A JP 2002281240A
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led
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JP2001072872A
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Kenji Hiromatsu
憲司 広松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 白色LED照明モジュールで配光分布を制御
する際に主走査方向の発熱分布の不均一に起因する色味
の不均一、点灯制御後の時間軸方向での温度変化に起因
する明るさの変動の不均一の問題を解決する。 【解決手段】 白色LED素子列の近傍に抵抗等からな
る発熱素子列を形成し、白色LED素子列による主走査
方向の配光分布を制御した際に、白色LEDの点灯/非
点灯に関わらず各白色LED接合部の温度分布をこの発
熱素子の発熱量を制御して平坦に制御するか、あるい
は、LED素子列のみを駆動した際の温度分布を、LE
D素子列を駆動していない場合にも維持するように発熱
素子の発熱量を制御する。さらに、白色LED素子列近
傍に温度センサを有する温度検出手段を設けて、該温度
検出手段からの出力に基づいて、あらかじめ定めた特定
の温度を維持するように発熱素子の発熱量を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、FAX等
の画像読み取り装置に関し、より詳細には、リニア・イ
メージ・センサを備え、該リニア・イメージ・センサに
より主走査を行い、該リニア・イメージ・センサと原稿
との光学的関係を可変させることにより副走査を行って
該原稿上の画像を読み取る画像読み取り装置において、
改良された照明モジュールを備え、該照明モジュールを
改良された方法で駆動する画像読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、FAX等において、CC
Dリニア・イメージ・センサを原稿上の画像等の読み取
りに使用した場合、その読取りのための原稿を照明する
光源としてハロゲン・ランプ、蛍光燈、キセノン・ラン
プ等が使用されてきた。
【0003】この場合、1画素サイズ10ミクロン、5
000素子のCCD、すなわち50mm長のCCD面上
に、たとえばA4長手で主走査297mmの原稿の像
を、レンズを使用した縮小光学系を組んで結像してい
る。しかし、光学レンズはコサイン4乗則といった特性
を有し、レンズの光軸上、すなわち主走査中央部は光量
が多くて明るく、レンズの光軸から離れた位置、すなわ
ち主走査端部にあっては光量が少なく暗い、といった特
性を有している。この特性は、CCDリニア・イメージ
・センサの出力レベルにおいて、中央部のレベルが大き
く、周辺部にいくにしたがってレベルが小さくする。C
CDリニア・イメージ・センサには個々の画素単位のバ
ラツキや、一定レベルのノイズを含んでいるために、C
CD出力信号において、主走査中央部と端部のS/N比
を変化させ、見かけ上においては、主走査端部のS/N
比を劣化させることになる。
【0004】従来において、照明光源としてハロゲン・
ランプを使用する場合には、発光するフィラメントの
数、位置そしてフィラメント巻き線数を比較的自由に構
成できるため、複写機、FAX等における照明用のハロ
ゲン・ランプは、細長い筒状の内部にフィラメントを配
置してフィラメントの数とその構造を調整して構成する
ことによってランプ中央部からランプ端部にいくにした
がって明るく発光するようにして、前述した光学系のコ
サイン4乗則の特性を補償し、問題を解決している。
【0005】しかしながら、ハロゲン・ランプは電力に
対する発光効率が低く、したがって所望する光量を得よ
うとすると消費電力が大きくなり、昨今の地球環境に対
する配慮、低消費電力化が求められる情勢にあっては、
使用を避けることが望ましい。
【0006】したがって、昨今においては、消費電力の
観点から、蛍光燈や、キセノン・ランプが使用されるよ
うになっている。これらは、比較的発光効率が高く、環
境への配慮の観点から望ましい光源といえる。しかし、
これらの光源はハロゲン・ランプのように主走査方向の
場所によって発光量を変えることができない。
【0007】一般的に、複写機の画像読み取り装置にお
いてカラー読取りを行う場合は、カラー化のために3ラ
インCCDイメージ・センサが読み取り素子に使用され
る。たとえば主走査画素ピッチの4倍の間隔のフォト・
ダイオード素子列が並行に3つ形成され、それぞれの素
子列にはRGBの色フィルタが、形成されている。
【0008】この場合、原稿照明用の光源は波長にして
400〜700nmの光、青から赤を含んだ、いわゆる
白色の光源であることが必須になる。
【0009】ここで、昨今、発光効率、発光輝度が著し
く向上しつつある、白色LEDを用いるメリットが明ら
かとなる。
【0010】求められる光源は、第一に発光効率が高く
消費電力が小さいこと。第二に、主走査方向の位置によ
って発光量が変えられること。第三に、白色光源である
こと。
【0011】この3つの条件にあった光源として白色L
EDが考えられる。すなわち、複数個の白色LEDを主
走査方向にアレイ状に並べて、それぞれの白色LEDに
主走査方向の一部のみの照明を分担させ、全体で主走査
全域を照明するように構成する。この構成において、原
稿端部を原稿中央部に対してより明るく照明するため
に、たとえば、発光素子の密度を中央に比して、周辺
部を密にする。発光素子に流す電流値を中央に比して
周辺部を大にする。PWM制御で中央に比して周辺部
のデューティを大にする、といった方法が考えられる。
【0012】また、一般に、光源を点灯駆動した場合
に、点灯直後からの経過時間にしたがって光量の変動が
発生する。たとえば、複写機において、ユーザーが複写
機を操作して1枚のコピー処理をスタートさせてから完
了するまでの期間におけるこの光量の変動が無視できな
い場合に、ユーザーの複写機の操作パネルの、倍率設定
ボタン、あるいは用紙選択ボタンの操作を受けて光源の
点灯をさせていた。このようにすることで、コピーのス
タート・ボタンを押されてからシェーディング補正デー
タの設定値を得るようにすることで、シェーディング補
正値を得た時刻とコピー終了時の時刻の照明光量の変化
を少なくすることなどが行われていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た方法で原稿を照明する照明モジュールを構成するとし
た場合に、上述したいずれの方法を採用しても、複数の
白色LEDで構成した照明モジュールの温度分布は、照
明モジュール中央部に比して、照明モジュール端部の方
が高温になるという問題がある。
【0014】LEDの発光は、p−n接合における電子
と正孔の再結合する過程で行われ、この再結合の確率は
温度に依存する。したがってLEDの発光量は、温度
(周囲温度、動作時の接合部の温度)によって変化す
る。したがって、それぞれのLEDの駆動電流を一定に
維持しても、連続してたくさんのコピーを行う場合、点
灯開始した最初のころに比して、時間が経つにしたがっ
て、LEDの温度が上昇し、したがって明るさの分布が
主走査方向で初期の状態から変化してしまう。複写機の
場合には端部かぶりといった問題となってしまう。ま
た、同じように、発光量あるいは発光スペクトルが、最
初のころと変わることで、色味の主走査方向での変動が
発生してしまう。
【0015】また、CCDを読み取りセンサとして使用
する場合、まず、その出力においてシェーディングをな
くすための初期動作が必要であり、通常においては、白
黒基準のリファレンス・データをサンプリングする。そ
の後に、原稿画像を読み取るというシーケンスとなる。
ところが、シェーディング補正値を得る直前にLEDを
オンしたと仮定すると、LEDの発熱がその時点からは
じまり、原稿読み取りにいたるまで温度が上昇し続ける
ことになり、この温度の変動は、シェーディング補正の
ための基準をサンプリングした時点と、実際に原稿を読
み取っている時点とで、原稿照射光源であるLEDの色
味と明るさが違うということになってしまい、読み取り
画像の品質ダウンを招く。これはとくに、周辺部のLE
D発熱量の多い部分で顕著な傾向を示すことになる。
【0016】また、シェーディング補正値を得るための
処理時間は、シェーディング補正の能力や機能、性能に
応じて、数ms〜数百ms程度の時間が掛かり、原稿読
取に先だって毎回シェーディング補正値を得ることは、
読み取り処理性能を低下させてしまい、所望される単位
時間当たりの処理枚数の視点から実質的に不可能であ
る。
【0017】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、光学系のコサイン
4乗則にしたがって撮像素子上の照度が変化するのを防
ぐため照明モジュールを構成するLEDアレイの配光分
布として周辺光量を上げるように点灯駆動制御した際
に、中央部と周辺部のLEDの駆動電流が異なることに
起因して、経時変化とつれて中央部と周辺部のLEDに
異なる接合部温度を生じさせ、このことが照明光量と発
光スペクトルに無視し得ない変化を与える結果に至るこ
とを防いだ画像読み取り装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、リニア
・イメージ・センサを備え、該リニア・イメージ・セン
サにより主走査を行い、該リニア・イメージ・センサと
原稿との光学的関係を可変させることにより副走査を行
って該原稿上の画像を読み取る画像読み取り装置であっ
て、複数の白色LED素子をアレイ状に構成したLED
アレイと該LEDアレイの近傍に該LEDアレイの延在
方向に沿って配置された複数の発熱素子とを有して、前
記原稿近傍に配置されて該原稿の主走査方向の領域を照
明する照明モジュールと、前記照明モジュール内のそれ
ぞれの白色LEDを駆動して前記LEDアレイの延在方
向の配光分布を制御するとともに、前記照明モジュール
内のそれぞれの発熱素子を駆動して該発熱素子近傍の各
白色LEDの接合部温度を制御する照明モジュール駆動
部とを備えることを特徴とするものである。
【0019】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
の画像読み取り装置であって、前記照明モジュールは、
前記LEDアレイの延在方向に沿って配置された複数の
温度センサを備えた温度検知手段をさらに有し、前記照
明モジュール駆動部は該温度検知手段からの出力に応じ
て前記複数の発熱素子を駆動することを特徴とするもの
である。
【0020】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または2の画像読み取り装置であって、前記駆動部は、
前記LEDアレイの点灯/消灯制御に関わらず前記複数
の発熱素子を発熱するように駆動し、前記LEDアレイ
の点灯時において前記LEDアレイの延在方向の温度分
布を平坦にするように、前記複数の発熱素子を駆動制御
することを特徴とするものである。
【0021】また、請求項4に記載の発明は、請求項3
の画像読み取り装置であって、前記駆動装置は、前記複
数の温度センサを備えた温度検知手段からの検知信号が
あらかじめ定めた温度を示すように、あらかじめ定めた
方法で前記複数の発熱素子を駆動制御することを特徴と
するものである。
【0022】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
から4のいずれかに記載の画像読み取り装置であって、
前記駆動部は、前記LEDアレイの点灯駆動開始に先立
って、前記白色LED素子それぞれに均等に予熱を与え
るように、前記複数の発熱素子を駆動することを特徴と
するものである。
【0023】また、請求項6に記載の発明は、前記駆動
部は、前記LEDアレイの点灯駆動開始に先立って、前
記白色LED素子のそれぞれがあらかじめ定めた温度を
維持するように、前記複数の発熱素子を駆動することを
特徴とする請求項5に記載の画像読み取り装置。
【0024】また、請求項7に記載の発明は、請求項1
から5のいずれかに記載の画像読み取り装置であって、
前記駆動部は、前記白色LED素子の温度の経時変動を
抑制するように制御することを特徴とするものである。
【0025】また、請求項8に記載の発明は、請求項1
または2に記載の画像読み取り装置であって、前記駆動
部は、前記LEDアレイの点灯駆動時には前記複数の発
熱素子を駆動せず、前記複数の発熱素子の駆動時には前
記LEDアレイを点灯駆動せず、前記LEDアレイの点
灯駆動開始に先立って前記白色LED素子それぞれに予
熱を与える際に、前記LEDアレイの延在方向の発熱分
布とおよそ同じになるように前記複数の発熱素子を駆動
することを特徴とするものである。
【0026】また、請求項9に記載の発明は、請求項8
に記載の画像読み取り装置であって、前記駆動部は、前
記LEDアレイを構成するそれぞれの白色LED素子の
温度の経時変動を抑制するように前記複数の発熱素子を
駆動することを特徴とするものである。
【0027】また、請求項10に記載の発明は、請求項
1から9のいずれかに記載の画像読み取り装置であっ
て、前記発熱素子は抵抗性の発熱体であることを特徴と
するものである。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。
【0029】最初に、本発明実施形態としてのカラー複
写機の全体について説明する。
【0030】図1は、本発明の実施形態に係る画像形成
装置の断面構成を示す図である。同図において、符号2
01はイメージ・スキャナ部であり、ここでは、原稿を
読み取り、デジタル信号処理を行う。また、200はプ
リンタ部であり、イメージ・スキャナ部201にて読み
取られた原稿画像に対応した画像を、用紙上にフル・カ
ラーでプリント出力する。
【0031】イメージ・スキャナ部201において、原
稿圧板202にて原稿台ガラス(プラテン)203上に
載置された原稿204を、白色LEDを使用した照明モ
ジュール205の光で照射する。この原稿204からの
反射光はミラー206,207に導かれ、レンズ208
により3ライン・センサ(リニア・イメージ・センサと
も呼ばれる。以下、CCDという)210上に結像す
る。なお、レンズ208には、赤外カットフィルタ23
1が設けられている。
【0032】CCD210は、その受光面に結像した原
稿204からの光像を色分解して、レッド(R),グリ
ーン(G),ブルー(B)成分を読み取り、フル・カラ
ー情報として信号処理部209に送る。CCD210の
各色成分読み取りセンサ列は、各々が5000画素から
構成されている。これにより、原稿台ガラス203上に
載置される原稿の中で最大サイズである、A3サイズの
原稿の短手方向297mmを、400dpiの解像度で
読み取る。
【0033】なお、白色LED照明モジュール205、
ミラー206は速度Vで、また、ミラー207はV/2
で、ライン・センサ210の電気的な走査方向(以下、
主走査方向という)に対して垂直な方向(以下、副走査
方向という、図面上では水平方向)に機械的に動くこと
により、原稿204の全面を走査する。
【0034】標準白色板211は、R,G,Bセンサ2
10−1〜210−3で読み取ったデータを補正する補
正データを発生させるためのものである。この白基準板
211は、可視光でほぼ均一の反射特性を示し、可視で
は、白色の色を有している。ここでは、この白基準板2
11からの反射光をCCD210上に結像させ、そのと
きのCCD出力の状態から、R,G,Bセンサ210−
1〜210−3からの出力データの補正を行う補正値を
得ている。
【0035】また、画像信号処理部209では、読み取
られた信号を電気的に処理し、マゼンタ(M),シアン
(C),イエロー(Y),ブラック(Bk)の各成分に
分解して、それをプリンタ部200に送る。また、イメ
ージ・スキャナ部201における1回の原稿走査(スキ
ャン)につき、M,C,Y,Bkのうち、1つの成分が
プリンタ部200に送られ、計4回の原稿走査により1
枚分のプリント・アウトが完成する。
【0036】プリンタ部200では、イメージ・スキャ
ナ部201からのM,C,Y,Bkの各画像信号がレー
ザ・ドライバ212に送られる。レーザ・ドライバ21
2は、画信号に応じて半導体レーザ213を変調駆動す
る。そして、レーザ光は、ポリゴン・ミラー214、f
−θレンズ215、ミラー216を介して、感光ドラム
217上を走査する。
【0037】現像器は、マゼンタ現像器219、シアン
現像器220、イエロー現像器221、ブラック現像器
222により構成され、これら4つの現像器が交互に感
光ドラム217に接して、感光ドラム217上に形成さ
れたM,C,Y,Bkの静電潜像を、対応するトナーで
現像する。また、転写ドラム223は、用紙カセット2
24、または用紙カセット225より給紙された用紙を
転写ドラム223に巻き付け、感光ドラム217上に現
像されたトナー像を用紙に転写する。
【0038】このようにして、M,C,Y,Bkの4色
についてのトナー像が順次、転写された後、用紙は、定
着ユニット226を通過して排紙される。
【0039】つぎに、イメージ・スキャナ部201につ
いて詳細に説明する。
【0040】図2は、上述したCCD210の外観構成
を示す図である。同図において、210−1は赤色光
(R)を読み取るための受光素子列(フォトセンサ)で
あり、210−2,210−3は、順に、緑色光
(G),青色光(B)の波長成分を読み取るための受光
素子列である。これらR,G,Bの各センサ210−1
〜210−3は、主走査方向,副走査方向に10μmの
大きさの開口をもつ。
【0041】上記R,G,B各センサのそれぞれの受光
素子は、同一のシリコン・チップ上においてモノリシッ
ク構造で形成され、副走査方向に移動した際に対応する
受光素子が原稿上の同一箇所を読み取るべく、互いに平
行に配置されている。各センサの受光素子の並び方向
は、図1においては、本紙面と垂直な方向である。この
ような構成のCCDを用いることで、各色で結像光学系
の光学特性(焦点距離)が異なるにも関わらず、各色分
解読み取りでのレンズ等の光学系を共通にし、これによ
り、R,G,Bの色ごとの結像光学特性の違いを補正す
る機構を簡潔にすることが可能となる。
【0042】図3は、図2に示す点線a−a′にてCC
D210を切断した断面図である。同図に示すように、
シリコン基板210−5上にR色読み取り用フォト・セ
ンサ210−1と、G,B各々の可視情報を読み取るフ
ォト・センサ210−2,210−3が配置されてい
る。
【0043】R色のフォト・センサ210−1上には、
可視光のうち、R色の波長成分を透過するRフィルタ2
10−7が配置される。同様に、G色のフォト・センサ
210−2上にはGフィルタ210−8が、また、B色
のフォト・センサ210−3上にはBフィルタ210−
9が配置されている。なお、210−6は、透明有機膜
で構成された平坦化層である。図4は、図2において符
号Bにて示される領域の受光素子の拡大図である。上記
の各センサは、図4に示すように、主走査方向に一画素
当たり10μmの長さを持つ。各センサは、上述のよう
にA3サイズの原稿の短手方向(長さ297mm)を4
00dpiの解像度で読み取ることができるように、主
走査方向に5000画素を有する。また、R,G,Bの
各センサ・アレイのライン間の距離ピッチは80μmで
あり、400dpiの副走査方向の解像度に対して、各
8ライン相当づつ離れている。
【0044】つぎに、画像処理装置のプリンタ部での濃
度再現法について説明する。
【0045】本実施例では、プリンタの濃度再現のため
に、従来から良く知られているPWM(パルス幅変調)
方式により、半導体レーザ213の点灯時間を画像濃度
信号に応じて制御する。これにより、レーザの点灯時間
に応じた電位の静電潜像が感光ドラム217に形成され
る。そして、現像器219〜222で、静電潜像の電位
に応じた量のトナーで潜像を現像することにより、濃度
再現が行われる。
【0046】図5は、本実施例に係るプリンタ部での濃
度再現の制御動作を示すタイミングチャートである。符
号10201はプリンタ画素クロックであり、これは4
00dpiの解像度に相当する。なお、このクロックは
レーザ・ドライバ212で作られる。また、プリンタ画
素クロック10201に同期して、400線の三角波1
0202が作られる。なお、この400線の三角波10
202の周期は、画素クロック10201の周期と同じ
である。
【0047】画像信号処理部209から送られる、40
0dpiの解像度で256階調(8bit)のM,C,
Y,Bkの画像データ、および200線/400線切り
換え信号が、上記のCLOCK信号に同期して伝送され
るが、レーザ・ドライバ212で、不図示のFIFOメ
モリによりプリンタ画素クロック10201に同期合わ
せが行われる。この8bitのデジタル画像データは、
D/A変換器(不図示)によりアナログ画像信号102
03に変換される。そして、上述の400線三角波10
202とアナログ的に比較され、その結果、400線の
PWM出力10204が生成される。
【0048】デジタル画素データは00H(Hは16進
を示す)からFFHまで変化し、400線PWM出力1
0204は、これらの値に応じたバルス幅となる。ま
た、400線PWM出力の一周期は、感光ドラム上では
63.5μmになる。
【0049】レーザ・ドライバ212では、400線の
三角波の他に、プリンタ画素クロック10201に同期
して、その倍の周期の200線の三角波10205をも
作る。そして、この200線の三角波10205と40
0dpiのアナログ画像信号10203とを比較するこ
とにより、200線のPWM出力信号10206を生成
する。200線のPWM出力信号10206は、図5に
示すように、127μmの周期で感光ドラム上に潜像を
形成する。
【0050】200線での濃度再現と400線での濃度
再現では、200線の方が濃度再現のための最小単位が
127μmと400線の2倍であるため、階調再現性が
良い。しかし、解像の点では、63.5μm単位で濃度
を再現する400線の方が、高解像度な画像記録に適し
ている。このように、200線のPWM記録は階調再現
に適しており、400線のPWM記録は解像度の点で優
れているため、画像の性質によって200線のPWMと
400線のPWMの切換えを行うようにしている。
【0051】上記の切換えを行うための信号が、図5に
示す200線/400線切り換え信号10207であ
り、画像信号処理部209から、400dpiの画像信
号に同期して画素単位にレーザ・ドライバ212に入力
される。この200線/400線切り換え信号が論理L
ow(以下、Lレベルという)の場合には、400線の
PWM出力が選択され、それが論理High(以下、H
レベルという)の場合には、200線のPWM出力が選
択される。
【0052】つぎに、画像信号処理部209について説
明する。
【0053】図6は、イメージ・スキャナ部201の画
像信号処理部209における画像信号の流れを示すブロ
ック図である。
【0054】同図に示すように、CCD210より出力
される画像信号は、アナログ信号処理部101に入力さ
れ、そこでゲイン調整,オフセット調整をされた後、A
/Dコンバータ102で、各色信号ごとに8bitのデ
ジタル画像信号R1,G1,B1に変換される。その
後、シェーディング補正部103に入力され、色ごとに
標準色板211の読み取り信号を用いた公知のシェーデ
ィング補正が施される。このシェーディング補正におい
て、たとえば、LEDアレイの接合部温度に依存した照
明光の明るさ分布の偏り、照明光の色成分の偏り、ある
いはレンズのコサイン4乗則による光軸周辺の光量低下
等に起因するフォト・センサの出力レベルの不均一性が
補正される。
【0055】クロック発生部121は、1画素単位のク
ロックを発生する。また、主走査アドレス・カウンタ1
22では、クロック発生部121からのクロックを計数
し、1ラインの画素アドレス出力を生成する。そして、
デコーダ123は、主走査アドレス・カウンタ122か
らの主走査アドレスをデコードして、シフト・パルスや
リセット・パルス等のライン単位のCCD駆動信号や、
CCDからの1ライン読み取り信号中の有効領域を表す
VE信号、ライン同期信号HSYNC*を生成する。な
お、主走査アドレス・カウンタ122はHSYNC*信
号でクリアされ、次のラインの主走査アドレスの計数を
開始する。
【0056】図2に示すように、CCD210の受光部
210−1,210−2,210−3は、相互に所定の
距離を隔てて配置されているため、図6のライン・ディ
レイ回路104,105において、副走査方向の空間的
ずれに起因して生じている時間的なずれを補正する。具
体的には、B信号に対して副走査方向で、R,Gの各信
号を副走査方向にライン遅延させてB信号に合わせる。
【0057】入力マスキング部106は、CCD210
のR,G,Bのフィルタ210−7,210−8,21
0−9の分光特性で決まる読み取り色空間を、NTSC
の標準色空間に変換する部分であり、次式のようなマト
リックス演算を行う。
【0058】
【数1】
【0059】光量/濃度変換部(LOG変換部)107
はルックアップ・テーブルROMにより構成され、R
4,G4,B4の輝度信号がCO,MO,YOの濃度信
号に変換される。ライン遅延メモリ108は、後述する
黒文字判定部113で、R4,G4,B4信号から生成
されるUCR,FILTER,SEN等の判定信号まで
のライン遅延分だけ、CO,MO,YOの画像信号を遅
延させる。その結果、同一画素に対するC1,M1,Y
1の画像信号と黒文字判定信号はマスキングUCR回路
109に同時に入力される。
【0060】マスキング及びUCR回路109は、入力
されたY1,M1,C1の3原色信号により黒信号(B
k)を抽出し、さらに、プリンタ212での記録色材の
色濁りを補正する演算を施して、Y2,M2,C2,B
k2の信号を各読み取り動作の度に順次、所定のビット
幅(8bit)で出力する。
【0061】主走査変倍回路110は、公知の補間演算
により画像信号及び黒文字判定信号の主走査方向の拡大
縮小処理を行う。また、空間フィルタ処理部(出力フィ
ルタ)111は、後述するように、LUT117からの
2bitのFILTER信号に基づいて、エッジ強調,
スムージング処理の切換えを行う。
【0062】このように処理されたM4,C4,Y4,
Bk4の面順次の画像信号と、200線/400線の切
り換え信号であるSEN信号は、上記のレーザ・ドライ
バ212に送られ、プリンタ部200でPWMによる濃
度記録が行われる。
【0063】図7は、図6に示す画像信号処理部209
における各制御信号のタイミングを示す図である。同図
において、VSYNC信号は、副走査方向の画像有効区
間信号であり、論理“1”の区間において、画像読み取
り(スキャン)を行って、順次、(C),(M),
(Y),(Bk)の出力信号を形成する。また、VE信
号は、主走査方向の画像有効区間信号であり、論理
“1”の区間において主走査開始位置のタイミングをと
り、主にライン遅延のライン計数制御に用いられる。そ
して、CLOCK信号は画素同期信号であり、“0”→
“1”の立ち上がりタイミングで画像データを転送し、
上記のA/Dコンバータ102,黒文字判定部113の
各信号処理部に供給するとともに、レーザ・ドライバ2
12に画像信号、200線/400線の切り換え信号を
伝送するのに用いられる。
【0064】つぎに、本発明を適用した照明モジュール
について説明する。
【0065】はじめにレンズの特性について説明する。
主走査方向の各位置において発光光量の均一な照明を用
意して、それをCCDライン・イメージ・センサに結像
させたとき、CCD面上での照度の分布は、光学レンズ
の光軸上に位置する中央部は明るく、光軸から離れた端
部は暗くなる。この特性はコサイン4乗則として一般的
に知られている。
【0066】昨今開発された白色LEDは、青色または
紫外の光をLEDが発光し、その光を蛍光体にあて、波
長を変換した光を足しあわせることで、波長400nm
から700nmを含む可視光領域の波長の光を発光する
ものである。
【0067】図8は、照明モジュールに施したレンズの
コサイン4乗則対策を説明する図である。照明モジュー
ルによって照射される、たとえば標準白色板からの反射
光を光学系によりCCD面上に結像した場合の主走査方
向となるCCD面照度と、照明モジュールの配光分布の
関係を示している。下のグラフで示すように、照明モジ
ュールの配光分布を中央に比して端部の光量を大にする
ことで、CCD結像面上における単位面積当たりの入射
光量分布、すなわち照度は上のグラフに示すように平坦
になる。
【0068】(照明モジュールの第1の実施形態)図1
0は、本発明を実施した照明モジュールのブロック図で
あり、第1の実施形態の電気的な構成を説明する図であ
る。白色LEDを一定間隔ごとに直線状に並べた構造と
している。それぞれのLEDは、電流制限抵抗を介し
て、PWM制御回路A 1031につながっており、P
WM制御回路Aでは、図示しないCPU等の制御手段で
各LEDのデューティを設定している。
【0069】一方、発熱素子として使用する複数の抵抗
も、上記複数のLEDと対応させて、LEDの発光部の
温度を制御するように、もうひとつのPWM制御回路B
1032とつながっており、PWM制御回路Bでは、
図示しないCPU等の制御手段で各抵抗素子のデューテ
ィ比を設定している。
【0070】図10のハード構成をとることで、照明モ
ジュールの配光分布、すなわち読み取り装置の主走査方
向(各LEDの延在方向)に置ける配光分布を任意な分
布に制御することが可能となる。この構成を使用して、
本実施形態では照明モジュール中央部に比して照明モジ
ュール端部において光量を大とするようにパルス幅制御
(PWM)している。また、点灯駆動されるLED素子
による発熱とは独立して、図の下側に示す抵抗列からな
る発熱手段をLEDから独立して持つことで、主走査方
向に配列されているLEDそれぞれの任意の位置での総
合的な発熱量、すなわちLEDによる発熱と対応して設
けられている発熱素子による発熱の合計を任意に制御す
ることが可能にしている。上述しているように、発熱素
子それぞれの駆動についても、本実施形態においては、
PWM制御としている。
【0071】従来装置における照明用光源として蛍光燈
が使用される場合に、同様にPWM制御されているが、
その制御周期は、300us程度と、主走査の走査周期
と同程度である。しかし、本実施形態で使用する白色L
EDは半導体素子であるため、10nsオーダーかそれ
以上高速のオン/オフ制御が可能であるため、より木目
細かい制御が可能である。
【0072】図102は、PWM制御による配光制御の
様子を説明する図である。本実施例ではPWM制御の周
期を10usとして、光量が多く必要な端部では、デュ
ーティ比を大にし、光量が相対的に小でよい、中央部で
はデューティを小としている。
【0073】以上に説明した照明モジュールを使用し
て、以下に説明する2つの方法で、LEDの点灯駆動後
の温度変化による光量、スペクトルの変化を低減するこ
とが可能になる。第1の方法は、上述した画像信号処理
部が有するシェーディング補正回路の機能に消極的に依
存する方法であり、残りの方法は積極的に依存する方法
である。
【0074】まず、シェーディング補正回路の機能に消
極的に依存する方法を説明する。
【0075】(LEDアレイの温度制御方法1)図11
は、図10に示す照明モジュールを使って、LED発光
量を中央に比して、端部を大にしたときに、主走査方向
(各LEDの延在方向)の位置に関わらず、温度分布を
平坦にできることを説明する図である。図104に示す
の特性がLEDのみを発光させたことによる発熱量を
示し、の特性は抵抗列で形成した発熱素子列の発熱量
を示している。抵抗列で形成した発熱素子列の発熱量を
丁度の特性を上下反転させたの特性になるようにす
ることで、に示すように、とを加算した総合の発
熱量は、主走査位置に関わらず平坦な分布を示すように
させることができる。
【0076】以上説明した温度制御方法1は、LEDの
発熱量は一様ではないが、近傍の発熱素子からの発熱を
総合した発熱量をLEDアレイの延在方向に関して一様
とするものである。より正確にいえば、点灯駆動中のL
EDの接合部温度を、主走査方向(LEDの延在方向)
に一様にするように制御する方法である。この方法は、
LEDの駆動と発熱素子の駆動を同時に開始した場合
に、LEDアレイを構成するそれぞれのLEDの温度上
昇に伴う発光特性が、LEDアレイの延在方向位置に関
わらず経時変化が同一になる特徴がある。すなわち、原
稿上を照明する照明光の特性が、主走査方向の位置に関
わらず一様に変化することになる。
【0077】また、読み取り装置が読み取りを開始する
際にLEDアレイを点灯駆動するが、この点灯駆動開始
に先立って、LED素子を点灯駆動していない時間にL
ED素子それぞれに均等に予熱を与えるように、前記複
数の発熱素子を駆動制御することができる。このように
することで、それぞれのLEDの接合部温度を、読み取
り開始時においても、読み取り終了後と同じ温度とする
ことができる。この際には、予熱時とLEDアレイ点灯
時において、LED接合部の温度に実質的に変化を与え
ないように制御するのが理想的である。
【0078】したがって、予熱の際には均等に、LED
点灯駆動の際には上述したように不均等に発熱素子を駆
動することにより、LEDアレイを構成するそれぞれの
LEDの接合部温度を、LEDアレイの延在方向位置に
関わらず一様にすることが可能になり、また、複写機の
商用電源投入後の温度の立ち上がり時を除き、経時変化
においても一様とすることができる。この方法は、LE
Dアレイの延在方向位置に関わらず一様にするので、シ
ェーディング補正の補正能力を低減させる効果を有す
る。当然ながら、ユーザーによるコピー操作開始時に1
回のみシェーディング補正値を得る処理を実行すること
で、その後のコピー処理中には実行する必要性はない。
【0079】なお、図11において、左右端部の発熱素
子の発熱量をゼロではなくある量の発熱量としている
が、言いかえれば、発熱素子に対して、LEDアレイの
発熱の不均等相当分にさらに追加した発熱を与えている
が、これは、周囲温度が低い場合に、LEDアレイの接
合部温度をあらかじめ定めた目標温度に設定するための
ものである。この量についてはゼロとすることができ
る。ゼロとした場合、定常状態における各LEDの接合
部温度は周囲温度に依存することになる。したがって、
シェーディング補正等においてこの温度補正を施す必要
があり、シェーディング補正の補正能力を低減させる効
果がその分減じられることになる。
【0080】LED接合部の目標温度を設定し、その温
度を維持するように制御することで、照明モジュールの
発光特性をあらかじめ特定することができるようになる
利点がある。したがって、照明モジュールの配光分布を
適切に設定した場合に、シェーディング補正の能力を大
幅に低減することが可能になる。
【0081】以上を纏めたものが以下の表である。
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】つぎに、経時変化の面だけに一様性を求め
た方法で、画像読み取り装置としてはシェーディング補
正を機能に依存した方法を説明する。
【0085】(LEDアレイの温度制御方法2)図14
は、図10のハード構成を使って、LEDのみによる主
走査方向の発熱量と発熱素子列のみによる発熱量とを同
じにするようにしたことを説明する図である。ここで、
がLEDのみオンにしたときの発熱量の主走査方向の
分布を示し、は発熱素子列のみオンしたときの発熱量
の主走査方向の分布を示す。本実施例では、両者が同じ
になるように構成してあるので、とは重なって同じ
線となっている。
【0086】この温度制御方法2は、LEDアレイを構
成するそれぞれのLEDの接合部温度の経時変化を低減
することのみを目指している。LEDアレイの点灯駆動
する前に予熱する予熱時間は発熱素子のみを上述したよ
うに駆動し、LED点灯駆動中は発熱素子を駆動しない
ようにする。
【0087】このように駆動することで、LEDアレイ
の延在方向に関して温度が一様とならないものの、各L
EDの接合部温度の経時変化に対しては温度制御方法1
と同様の効果を有する。しかしながら、LEDアレイの
延在方向に関して温度が異なり、したがって一様な発光
特性とならないので、これに起因するフォト・センサの
出力特性の不均一性は、シェーディング補正の補正能力
に依存することになる。
【0088】この方法は、LEDの接合部温度を目標値
に設定することは不可能であり、周囲温度に応じて定常
状態における温度が決定される。この温度の不確実性に
起因するフォト・センサの出力特性の変化についてもや
はり、シェーディング補正回路において補正する。この
方法2は、各LEDについて時間軸方向の一様性のみを
追求し、目標温度設定や、LED延在方向の接合部温度
の不均一性は、シェーディング補正回路の機能に依存し
て補正する方式であるといえる。
【0089】以上を纏めたものが以下の表である。
【0090】
【表3】
【0091】
【表4】
【0092】(照明モジュールの第2の実施形態)図1
2は、図10に示す第1の実施形態のハード構成に、さ
らに主走査方向に複数の温度検出手段を追加した構成で
ある。図示しないCPU等の制御手段は、温度検出手段
1053によって測定した、主走査の温度分布を参照し
ながら、照明モジュールを点灯駆動した際の個別のLE
D近傍の温度分布を測定することができるとともに、発
熱素子列1052による主走査方向(LED延在方向)
の発熱分布を制御することができる。また、照明モジュ
ールのLED延在方向の温度分布について発熱素子列1
052を制御することにより、一様な目標温度とするこ
とが可能になる。図12の構成の照明モジュールを使用
することにより、個別の照明モジュールごとに柔軟で正
確な制御が可能となる。
【0093】(第2の実施形態の照明モジュールを使用
した温度制御方法1)前述した第1の実施形態の照明モ
ジュールを使用した目標温度を設定しない温度制御方法
1の方法は、あらかじめ照明モジュールの各LEDの発
熱特性や各発熱素子の発熱特性を事前に人手によって測
定し、この測定結果に基づいて各発熱素子の駆動制御を
することで実行可能である。しかしながら、目標温度を
設定し、その目標温度を維持するように制御する場合、
何らかの温度測定手段が必要になる。
【0094】センサを1つ設けてそのセンサ出力、すな
わち一部の温度データを入力することで、その測定ポイ
ント以外の温度をあらかじめ決めた方法で推定し、制御
することも可能である。しかしながら、第1の実施形態
の照明モジュールにおいて各素子のバラツキが多い場
合、あらかじめ測定して得た1組のパラメータでは、所
望の性能を得ることは困難となることが想定される。
【0095】照明モジュールを構成する各素子のバラツ
キが多い場合に、第2の実施形態の照明モジュールを使
用することで、前述した温度制御方法1の方法が有効に
機能することになる。
【0096】図13は、図12に示す第2の実施形態の
照明モジュールを使用して、目標温度を設定する前述し
た温度制御方法1の方法を適用した場合の効果を説明す
る図である。横軸は時間軸であり、縦軸は温度を示す。
このグラフは、温度検出手段1053につながってい
る、複数の温度センサのうちの特定のセンサの示す軌跡
を示す。ただし、予熱期間の温度立ち上がり時を除く期
間で、温度制御をしている期間を示している。グラフに
示すように、時刻が変化しても、当然ながら温度は変化
しないように制御されている。なお、この場合の温度制
御は、理想的には各白色LEDの接合部温度を一定にす
ることであるが、各白色LEDの発光スペクトルと発光
量の違いに起因するそれぞれCCD出力のレベルの差が
少なく、そしてそのレベルの差がシェーディング補正機
能により補正すべき差とならないような温度差であれ
ば、実質的に接合部温度を一定にするのと同等であると
いえる。
【0097】この意味は、たとえば、99枚の複写を指
定したときなどのように、複写機の1ジョブが非常に長
い時間かかるジョブであったとしても、前記のように制
御することにより、照明モジュールの発光特性は、最初
の1枚の複写開始前にシェーディング補正値を得た時点
と、99枚目の複写をした時点との間に実質的な変化は
なく、一定に保たれる。このため、複写ジョブ中の、明
るさ変動、色味の変化を防いだ照明とすることができ、
良好な画像入力が実現される。
【0098】第2の実施形態の照明モジュールの場合、
個々の照明モジュール内の個々の素子の特性にバラツキ
があっても、事前にそれらの特性を測定して、測定結果
を駆動制御に使用することで、最終的に均一な照明特性
を得ることが可能である。
【0099】また、LEDアレイの温度制御方法2の場
合、予熱開始時の立ち上がりを除いた時間軸方向のそれ
ぞれの白色LEDの時間軸方向の温度変化が、温度変化
に起因する各白色LEDの発光スペクトルと発光量の違
いによるそれぞれCCD出力のレベルの差が少なく、そ
してそのレベルの差がシェーディング補正機能により補
正すべき差とならないような温度差であれば、実質的に
一定の接合部温度を維持しているといえる。
【0100】なお、本実施例では、LED、発熱素子の
制御にPWM制御を使用したが、通常の電圧制御、電流
制御でも良いことはいうまでもない。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、リ
ニア・イメージ・センサを備えてリニア・イメージ・セ
ンサにより主走査を行ってリニア・イメージ・センサと
原稿との光学的関係を可変させることにより副走査を行
って原稿上の画像を読み取る画像読み取り装置におい
て、原稿近傍に配置されて原稿の主走査方向の領域を照
明する照明モジュールを、複数の白色LED素子と白色
LED素子近傍に配置された複数の発熱素子を含んでア
レイ状に構成し、照明モジュール内のそれぞれの白色L
EDを駆動して複数のLEDアレイの延在方向の配光分
布を制御するとともに、照明モジュール内のそれぞれの
発熱素子を駆動して発熱素子近傍の各白色LEDの接合
部温度を制御する照明モジュール駆動部を備えたので、
また、LEDアレイの延在方向に沿って配置された複数
の温度センサを備えた温度検知手段をさらに有するの
で、各LEDの温度を時間軸方向およびまたは各LED
の延在方向にわたって一様に制御することができる。
【0102】各LEDの温度を各LEDの延在方向にわ
たって一様になるように制御した場合(制御方法1)に
各LEDの発光スペクトルを一様にすることができ、各
LEDの温度を時間軸方向に渡って一様になるように制
御した場合(制御方法2)に各LEDの時間軸方法の光
量変化(照明光量)を無くすことが出きる。前者の制御
(制御方法1)と、後者の制御(制御方法2)は組合わ
せることができ、また後者の制御は単独でも有効に機能
する。
【0103】したがって、シェーディング補正値を得る
処理で得たシェーディング補正値は、その後の長期間に
わたり有効に機能し、S/N比を劣化させずにCCD出
力値を適正に補正することができる。特に、前者の制御
(制御方法1)では、シェーディング補正機能を能力を
低減させことができる。
【0104】さらに、温度検知手段からの出力に応じて
発熱素子を駆動することにより、照明モジュールを特定
温度とすることを可能にするので、照明モジュールの発
光特性を特定の特性に維持することを可能とし、このこ
とは、シェーディング補正回路の補正能力あるいは補正
性能を大きく低減することを可能とし、同時にS/N比
の劣化を最小限にした補正されたCCD出力値を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る画像形成装置の断面構成
を示す図である。
【図2】CCD210の外観構成を示す図である。
【図3】図2に示す点線a−a′にてイメージ・スキャ
ナ部201を切断時の断面図である。
【図4】図2において符号Bにて示される受光素子の拡
大図である。
【図5】実施例に係るプリンタ部での濃度再現の制御動
作を示すタイミングチャートである。
【図6】実施例に係るイメージ・スキャナ部201の画
像信号処理部209における画像信号の流れを示すブロ
ック図である。
【図7】図6に示す画像信号処理部209における各制
御信号のタイミングを示す図である。
【図8】白色LED照明モジュールの主走査位置におけ
る発光量と、CCD面上における照度を説明する図であ
る。
【図9】LEDのPWM制御を説明する図である。
【図10】LED列と発熱抵抗素子列と並列して形成し
た白色LED照明モジュールを説明する図である。
【図11】LED列と、発熱抵抗素子列との発熱量を主
走査方向に平坦にしたことを説明する図である。
【図12】図103に温度検出手段を追加した図であ
る。
【図13】時間軸方向の温度変化抑制を説明する図であ
る。
【図14】LED列と発熱抵抗素子列との発熱量の関係
を説明する図である。
【符号の説明】
200 プリンタ部 201 イメージ・スキャナ部 205 照明モジュール 206、207 ミラー 208 レンズ 209 画像信号処理部 210 3ライン・センサ(リニア・イメージ・セン
サ) 211 標準白色板

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リニア・イメージ・センサを備え、該リ
    ニア・イメージ・センサにより主走査を行い、該リニア
    ・イメージ・センサと原稿との光学的関係を可変させる
    ことにより副走査を行って該原稿上の画像を読み取る画
    像読み取り装置であって、 複数の白色LED素子をアレイ状に構成したLEDアレ
    イと該LEDアレイの近傍に該LEDアレイの延在方向
    に沿って配置された複数の発熱素子とを有して、前記原
    稿近傍に配置されて該原稿の主走査方向の領域を照明す
    る照明モジュールと、 前記照明モジュール内のそれぞれの白色LEDを駆動し
    て前記LEDアレイの延在方向の配光分布を制御すると
    ともに、前記照明モジュール内のそれぞれの発熱素子を
    駆動して該発熱素子近傍の各白色LEDの接合部温度を
    制御する照明モジュール駆動部とを備えることを特徴と
    する画像読み取り装置。
  2. 【請求項2】 前記照明モジュールは、前記LEDアレ
    イの延在方向に沿って配置された複数の温度センサを備
    えた温度検知手段をさらに有し、前記照明モジュール駆
    動部は該温度検知手段からの出力に応じて前記複数の発
    熱素子を駆動することを特徴とする請求項1の画像読み
    取り装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動部は、前記LEDアレイの点灯
    /消灯制御に関わらず前記複数の発熱素子を発熱するよ
    うに駆動し、前記LEDアレイの点灯時において前記L
    EDアレイの延在方向の温度分布を平坦にするように、
    前記複数の発熱素子を駆動制御することを特徴とする請
    求項1または2の画像読み取り装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動装置は、前記複数の温度センサ
    を備えた温度検知手段からの検知信号があらかじめ定め
    た温度を示すように、あらかじめ定めた方法で前記複数
    の発熱素子を駆動制御することを特徴とする請求項3の
    画像読み取り装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動部は、前記LEDアレイの点灯
    駆動開始に先立って、前記白色LED素子それぞれに均
    等に予熱を与えるように、前記複数の発熱素子を駆動す
    ることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の
    画像読み取り装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動部は、前記LEDアレイの点灯
    駆動開始に先立って、前記白色LED素子のそれぞれが
    あらかじめ定めた温度を維持するように、前記複数の発
    熱素子を駆動することを特徴とする請求項5に記載の画
    像読み取り装置。
  7. 【請求項7】 前記駆動部は、前記白色LED素子の温
    度の経時変動を抑制するように制御することを特徴とす
    る請求項1から5のいずれかに記載の画像読み取り装
    置。
  8. 【請求項8】 前記駆動部は、前記LEDアレイの点灯
    駆動時には前記複数の発熱素子を駆動せず、前記複数の
    発熱素子の駆動時には前記LEDアレイを点灯駆動せ
    ず、前記LEDアレイの点灯駆動開始に先立って前記白
    色LED素子それぞれに予熱を与える際に、前記LED
    アレイの延在方向の発熱分布とおよそ同じになるように
    前記複数の発熱素子を駆動することを特徴とする請求項
    1または2に記載の画像読み取り装置。
  9. 【請求項9】 前記駆動部は、前記LEDアレイを構成
    するそれぞれの白色LED素子の温度の経時変動を抑制
    するように前記複数の発熱素子を駆動することを特徴と
    する請求項8に記載の画像読み取り装置。
  10. 【請求項10】 前記発熱素子は抵抗性の発熱体である
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の画
    像読み取り装置。
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