JP2002280646A - レーザーダイオード励起固体レーザー - Google Patents

レーザーダイオード励起固体レーザー

Info

Publication number
JP2002280646A
JP2002280646A JP2001077516A JP2001077516A JP2002280646A JP 2002280646 A JP2002280646 A JP 2002280646A JP 2001077516 A JP2001077516 A JP 2001077516A JP 2001077516 A JP2001077516 A JP 2001077516A JP 2002280646 A JP2002280646 A JP 2002280646A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resonator
laser
holder
component mounting
mounting surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001077516A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Nagano
和彦 永野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2001077516A priority Critical patent/JP2002280646A/ja
Publication of JP2002280646A publication Critical patent/JP2002280646A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
  • Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つの共振器ミラーがホルダーに固定されて
なるファブリー・ペロー型共振器を有するレーザーダイ
オード励起固体レーザーにおいて、共振器ミラー等の光
学部品に微小な位置変化や特性変化が生じることを防止
する。 【解決手段】 2つの共振器ミラー13,14がホルダー21
に固定されてなるファブリー・ペロー型共振器を有する
レーザーダイオード励起固体レーザーにおいて、共振器
を構成するかあるいはこの共振器内に配置される光学部
品、例えば共振器ミラー13を、その一表面の一部分をホ
ルダー21の部品取付面21aに接着させ、その一表面の残
りの部分が部品取付面21aから外れる状態にして該ホル
ダー21に固定し、この光学部品13の部品取付面21aから
外れている部分において光10,18,19を通過させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体レーザー結晶
をレーザーダイオード(半導体レーザー)によって励起
するレーザーダイオード励起固体レーザーに関し、特に
詳細には、共振器ミラー等の光学部品の取付構造が改良
されたレーザーダイオード励起固体レーザーに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】例えば特開昭62−189783号に示
されるように、ネオジウム等の希土類が添加された固体
レーザー結晶を、半導体レーザーから発せられた光によ
って励起するレーザーダイオード励起固体レーザーが公
知となっている。この種のレーザーにおいては多くの場
合、共振器として、2つの共振器ミラーからなるファブ
リー・ペロー型共振器が用いられている。
【0003】従来、上記2つの共振器ミラーは、それぞ
れを別個のホルダーに固定し、これらのホルダーを1つ
の基準板に接着したり、あるいはこれらのホルダーを互
いに光軸方向に連結、接着することにより、所定位置に
配設されていた。
【0004】ところで、このファブリー・ペロー型共振
器においては、レーザー発振を安定に維持するために、
共振器部分を温度調節する等して、共振器長(2つの共
振器ミラーのミラー面間距離)が周囲温度の変化によっ
て大きく変わらないようにする必要がある。より具体的
に、共振器長変化は少なくとも発振波長の1/4以下、
より望ましくは1/10以下に抑える必要があり、多くの
レーザーダイオード励起固体レーザーの発振波長が0.4
〜1μm近辺にあることを考えれば、理想的には共振器
長変化を0.04〜0.1μm以下に抑える必要があると言え
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、各共振器ミラ
ーをそれぞれ別個のホルダーに固定するようにした従来
のレーザーダイオード励起固体レーザーにおいては、ホ
ルダーどうし、あるいはホルダーと上記基準板等の接合
面の数がかなり多くなり、そのために、共振器長変化を
上述の数値以下に抑えることは困難となっている。
【0006】すなわち、上記の接合面は例えば接着剤に
より接着されるが、高分子材料等からなる接着剤は理想
的に完全硬化する訳ではなく、経年変化や高温保存等で
硬化収縮が進行することがある。また、低温、高温保存
で、共振器ミラー部材とホルダー部材の線膨張率差によ
る応力のために接着層厚が変化することがある。そこ
で、レーザーをある所定温度に温度調節して使用すると
しても、例えば使用休止、運搬等のためにレーザー電源
を切って温度調節を解除した際の接着剤の硬化率変化、
応力による接着層厚変化がそのまま残ることがある。そ
して接合面数が多いと、このような接着剤の硬化率変
化、応力による接着層厚変化の総量が大きくなり、それ
が共振器長の経時変化となって現れるのである。
【0007】上述のような事情に鑑み、従来、共振器ミ
ラー等の光学部品をホルダーに固定する構造において、
その位置変化を防止できるようにしたものが種々提案さ
れている。
【0008】例えば特開平8−186307号には、前
述したように2つの共振器ミラーからなるファブリー・
ペロー型共振器を有するレーザーダイオード励起固体レ
ーザーにおいて、共振器軸方向に互いに離して配設さ
れ、共振器軸に対して交わる向きに形成されたミラー取
付面を各々有する2つのミラー固定部分と、これらのミ
ラー固定部分と一体的に形成されて該ミラー固定部分を
連絡する連絡部分とを備えてなるホルダーが設けられ、
このホルダーの2つのミラー固定部分のそれぞれに、共
振器ミラーが、その光通過端面を上記ミラー取付面に接
着固定されてなるものが開示されている。
【0009】しかしこのレーザーダイオード励起固体レ
ーザーにおいても、ホルダーのミラー取付面に対する共
振器ミラーの接着の仕方は従来と変わりないため、共振
器ミラーの微小な動きを抑えることは困難になってい
た。
【0010】すなわちこの構造においては、図9に斜視
形状を示すように、レーザービーム5が通過する波長選
択素子等の光学部品1は、ホルダーの部品取付部2に形
成された光通過孔2aの周囲において、該部品取付部2
の部品取付面2cに全面的に接着固定されていた(接着
部分を斜線を付して示してある)。また図10には、光
学部品1が円形の共振器ミラーである場合を示してある
が、この場合も光学部品1の接着固定は基本的に上記と
同様になされる。なおこの図10において、図9中の要
素と同等の要素には同番号を付してあり、それらについ
ての説明は特に必要の無い限り省略する(以下、同
様)。
【0011】上記のような接着構造においては、共振器
部分の温度調節のために一般に銅合金等の熱伝導性の高
い材料から形成されるホルダーと、光学ガラスや光学結
晶等からなる光学部品との線膨張係数の差から、環境温
度変化が生じると光学部品の接着部に熱応力が発生し、
それによる接着剤内部の破壊や接着部の剥離等により、
光学部品に0.01 μmオーダーの微小な位置変化が発生
する。また、接着剤の硬化時の収縮により、接着固定後
に光学部品に内部応力が残留して歪みが残ると、接着剤
内部の破壊や接着部の剥離等の進行により残留歪みが解
放されて、光学部品に特性変化が生じることもある。
【0012】レーザーダイオード励起固体レーザーにお
いて、上述のような光学部品の位置変化や特性変化が発
生すると、固体レーザーの出力が変動したり、ビーム品
質が不安定になるという問題を招くことになる。
【0013】なお従来、上に説明した光学部品固定構造
の他に、図11に正面形状を示すようにホルダーの部品
取付部2に前記光通過孔2aの代わりに光通過溝2b形
成し、この光通過溝2bの左右端および先端の外側にお
いて、光学部品1を該部品取付部2の部品取付面2cに
接着する部品取付構造も知られている。
【0014】また図12に示すように、ホルダーの部品
取付部2の部品取付面2cに複数の溝2dを形成し、該
取付面2c内においてこれらの溝2dによって画成され
た、光学部品1よりも小さい部分のみに該光学部品1を
接着固定する部品取付構造も知られている(特開平10
−90576号参照)。
【0015】さらには図13に示すように、ホルダーの
部品取付部2にレーザービーム5の進行方向(共振器軸
方向)と平行な部品取付面2cを形成し、この部品取付
面2cに光学部品1の一面を全面的に接着する部品固定
構造や、図14に示すように、ホルダーの部品取付部2
に上記と同様の部品取付面2cを形成し、この部品取付
面2cに光学部品1の両端部分を接着する部品取付構造
も知られている(特開平8−179175号参照)。
【0016】しかし、これらの図11〜図14に示した
従来の部品取付構造においても、上述した光学部品の位
置変化や特性変化の問題は同様に認められている。
【0017】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、共振器ミラー等の光学部品に微小な位置変化や
特性変化が生じることを防止して、出力やビーム品質が
安定化されたレーザーダイオード励起固体レーザーを提
供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明によるレーザーダ
イオード励起固体レーザーは、2つの共振器ミラーがホ
ルダーに固定されてなるファブリー・ペロー型共振器を
有するレーザーダイオード励起固体レーザーにおいて、
共振器を構成するかあるいはこの共振器内に配置される
光学部品が、その一表面の一部分のみをホルダーの部品
取付面に接着させ、その一表面の残りの部分が前記部品
取付面から外れる状態にして該ホルダーに固定され、光
学部品の前記部品取付面から外れている部分を光が通過
するように構成されたことを特徴とするものである。
【0019】なお、上述の「一表面の一部分のみをホル
ダーの部品取付面に接着させ」という記載は、該一表面
のまとまった一つの領域内で接着剤が点状に複数箇所に
分かれて付いているような状態も含むものであり、要す
るに、該一表面内で大きく離れた複数箇所が部品取付面
に接着しているような状態ではないことを示すものとす
る。
【0020】また上記の構成において、好ましくは、ホ
ルダーの部品取付面が共振器軸に交わる向きに形成さ
れ、光学部品は、その上記一表面を光が通過する向きに
配される。
【0021】そしてそのような構成とする場合、ホルダ
ーは、共振器軸方向に互いに離して共振器軸に交わる向
きに形成された、部品取付面としての2つのミラー取付
面を備えて、光学部品としての共振器ミラーが上記ミラ
ー取付面に接着されることが望ましい。
【0022】また、上述のようにホルダーの部品取付面
が共振器軸に交わる向きに形成され、光学部品が、その
上記一表面を光が通過する向きに配される場合、ホルダ
ーは、2つのミラー固定部分の間において、共振器軸に
対して交わる向きに形成された少なくとも1つの共振器
内部品取付面を備えて、共振器ミラー以外の光学部品
は、上記共振器内部品取付面に接着されることが望まし
い。
【0023】さらに本発明のレーザーダイオード励起固
体レーザーにおいては、ホルダーの部品取付面が共振器
軸と平行な向きに形成され、光学部品は、その前記一表
面と交わる面を光が通過する向きに配されても構わな
い。
【0024】他方、共振器ミラー以外の好ましい光学部
品としては、固体レーザーの発振波長を選択する波長選
択素子が挙げられる。
【0025】
【発明の効果】本発明のレーザーダイオード励起固体レ
ーザーにおいては、共振器ミラー等の光学部品が、その
一表面の一部分をホルダーの部品取付面に接着させ、そ
の一表面の残りの部分が部品取付面から外れる状態にし
て該ホルダーに固定されているので、ホルダーの部品取
付部に形成された光通過孔の周囲において光学部品を部
品取付面に全面的に接着固定するようにした従来装置と
比べれば、接着面積を著しく小さくすることができる。
それにより本発明のレーザーダイオード励起固体レーザ
ーにおいては、接着剤の内部応力を低く抑えて接着剤内
部の破壊や接着部の剥離の発生を防止でき、それによる
光学部品の微小な位置変化を抑制可能となる。
【0026】また本発明のレーザーダイオード励起固体
レーザーにおいては、光学部品の部品取付面から外れて
いる部分を光が通過するように構成されているので、接
着剤の硬化収縮や環境温度変化が生じても、光学部品の
光通過部分には大きな内部応力が作用せず、よって光学
部品の光通過部分の微小な位置変化や特性変化を抑制す
ることができる。
【0027】具体的には、前述した従来装置において認
められている、光学部品の0.01 μmオーダーの微小な
位置変化も抑制可能である。
【0028】以上により本発明のレーザーダイオード励
起固体レーザーにおいては、共振器ミラー等の光学部品
に位置変化や特性変化が生じることを防止して、出力や
ビーム品質の安定化を実現できる。
【0029】特に、光学部品の微小な位置変化が抑制さ
れれば、従来この微小な位置変化に起因して生じていた
レーザーダイオード励起固体レーザーの寄生発振を防止
可能となり、この点からも出力やビーム品質の安定化を
実現できる。
【0030】また、光学部品を固定する接着剤の内部応
力を低く抑えることができれば、より大きな環境温度変
化を許容できるから、銅合金と比べて線膨張係数が大き
いアルミニウム合金もホルダー材料として適用可能とな
る。このアルミニウム合金は、従来ホルダー材料として
多用されてきた銅合金と比べれば加工性に優れたもので
あり、したがって、それを用いることにより加工コスト
を低く抑えて、レーザーダイオード励起固体レーザーの
低コスト化を実現できる。
【0031】さらに、光学部品を固定する接着剤の内部
応力を低く抑えることができれば、接着剤層を比較的薄
くしても、応力によって接着剤が破壊することを防止で
きる。そのように接着剤層を薄く形成できれば、接着剤
の硬化時の収縮を抑制可能となり、よって共振器長の変
動をさらに効果的に防止できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実
施形態によるレーザーダイオード励起固体レーザーの側
面形状を示すものである。このレーザーダイオード励起
固体レーザーは、励起光としてのレーザービーム10を発
するレーザーダイオード(半導体レーザー)11と、発散
光である上記レーザービーム10を集光する例えば屈折率
分布型レンズからなる集光レンズ12と、ネオジウム(N
d)がドーピングされた固体レーザー媒質であるYAG
結晶(以下、Nd:YAG結晶と称する)13と、このN
d:YAG結晶13の前方側(図中右方側)に配された共
振器ミラー14とを有している。
【0033】そしてこの共振器ミラー14とNd:YAG
結晶13との間には、Nd:YAG結晶13側から順に、非
線形光学材料であるLiNbO結晶に周期ドメイン反
転構造が形成されてなる光波長変換素子15、および発振
波長を選択する波長選択素子としてのエタロン16が配置
されている。
【0034】レーザーダイオード11としては、波長808
nmのレーザービーム10を発するものが用いられてい
る。Nd:YAG結晶13は入射したレーザービーム10に
よってネオジウムイオンが励起されて、波長946nmの
光を発する。Nd:YAG結晶13の励起光入射側の端面
13aには、波長946nmの光および波長473 nmの光は
良好に反射させ(反射率99.9%以上)、波長808nmの
励起用レーザービーム10は良好に透過させる(透過率99
%以上)コーティングが施されている。一方共振器ミラ
ー14のミラー面14aには、波長946nmの光は良好に反
射させ下記の波長473nmの光は透過させるコーティン
グが施されている。
【0035】したがって、波長946nmの光は上記各面1
3a、14a間に閉じ込められてレーザー発振を引き起こ
し、こうして発生したレーザービーム18は光波長変換素
子15により波長が1/2すなわち473nmの第2高調波1
9に変換され、主にこの第2高調波19が共振器ミラー14
から出射する。
【0036】なお共振器ミラー14から出射した第2高調
波19は、その一部を分岐して光強度を検出し、その検出
光強度に基づいてレーザーダイオード11の駆動電流を制
御するためのAPC(Automatic Power Control)ユニ
ット40を経て出射するが、その部分は本発明と特に関連
が無いので、詳しい説明は省略する。
【0037】ここで、上記レーザーダイオード11および
集光レンズ12はホルダー20に固定され、一方Nd:YA
G結晶13、光波長変換素子15、エタロン16および共振器
ミラー14は別のホルダー21に固定され、これらのホルダ
ー20および21が基準板22の上に固定されている。そして
この基準板22は、ヒートシンク23に接合されたペルチェ
素子24の冷却面上に固定されている。
【0038】上に述べた通り本実施例においては、N
d:YAG結晶13と共振器ミラー14とによってファブリ
ー・ペロー型共振器が構成され、この共振器の部分とレ
ーザーダイオード11および集光レンズ12は、上記ペルチ
ェ素子24が図示しない温調回路によって駆動制御される
ことにより、所定温度に保たれる。なお図中の25は、こ
の温度調節のために共振器内の温度を検出するサーミス
タである。
【0039】次に、ホルダー21に対するレーザー構成部
品の取付構造について、その部分を詳しく示している図
2〜図7を参照して説明する。図2はホルダー21の部分
の全体的な斜視形状を示すものであり、例えば銅合金、
アルミニウム合金等からなるこのホルダー21は、図示の
通り4つの部品取付面21a,21b,21cおよび21dを有
している。なお部品取付面21a,21cおよび21dは共振
器軸(つまりレーザービーム18および第2高調波19の進
行方向)に交わる向きに形成され、部品取付面21bは共
振器軸と平行な向きに形成されている。
【0040】ホルダー21に対してNd:YAG結晶13
は、取付状態を個別に示す図3および図4に明確に表さ
れているように、その端面13b(前記端面13aと反対側
の端面)の一部分をホルダー21の部品取付面21aに接着
させ、該端面13bの残りの部分が部品取付面21aから外
れる状態にしてホルダー21に固定されている。そしてこ
のNd:YAG結晶13は、上記部品取付面21aから外れ
ている部分を励起光としてのレーザービーム10が(した
がってレーザービーム18および第2高調波19も)通過す
るように配置されている。
【0041】共振器ミラーとしても作用するNd:YA
G結晶13をこのように接着固定することにより、該N
d:YAG結晶13の位置変化や特性変化を抑制すること
ができる。その理由は先に詳しく説明した通りである。
【0042】なおNd:YAG結晶13や、後に説明する
光波長変換素子15、エタロン16および共振器ミラー14の
接着は、例えば2液混合・室温硬化型エポキシ系接着剤
や、シリコンRTVゴム接着剤を用いてなされ得る。
【0043】またホルダー21に対して光波長変換素子15
は、取付状態を個別に示す図5に明確に表されているよ
うに、その一表面15aの一部分をホルダー21の部品取付
面21bに接着させ、該表面15aの残りの部分が部品取付
面21bから外れる状態にしてホルダー21に固定されてい
る。そしてこの光波長変換素子15は、上記部品取付面21
bから外れている部分をレーザービーム18および第2高
調波19が通過するように配置されている。
【0044】光波長変換素子15をこのように接着固定す
ることにより、該光波長変換素子15の位置変化や特性変
化を抑制することができる。その理由は先に詳しく説明
した通りである。
【0045】またホルダー21に対してエタロン16は、取
付状態を個別に示す図6に明確に表されているように、
その一表面16aの一部分をホルダー21の部品取付面21c
に接着させ、該表面16aの残りの部分が部品取付面21c
から外れる状態にしてホルダー21に固定されている。そ
してこのエタロン16は、上記部品取付面21cから外れて
いる部分をレーザービーム18および第2高調波19が通過
するように配置されている。
【0046】エタロン16をこのように接着固定すること
により、該エタロン16の位置変化や特性変化を抑制する
ことができる。その理由は先に詳しく説明した通りであ
る。
【0047】さらにホルダー21に対して共振器ミラー14
は、取付状態を個別に示す図7に明確に表されているよ
うに、そのミラー面14aの一部分をホルダー21の部品取
付面21dに接着させ、該ミラー面14aの残りの部分が部
品取付面21dから外れる状態にしてホルダー21に固定さ
れている。そしてこの共振器ミラー14は、上記部品取付
面21dから外れている部分をレーザービーム18および第
2高調波19が通過するように配置されている。
【0048】共振器ミラー14をこのように接着固定する
ことにより、該共振器ミラー14の位置変化や特性変化を
抑制することができる。その理由は先に詳しく説明した
通りである。
【0049】以上詳しく説明した通り本実施形態のレー
ザーダイオード励起固体レーザーにおいては、Nd:Y
AG結晶13、光波長変換素子15、エタロン16および共振
器ミラー14の位置変化や特性変化を抑制することができ
る。そこでこのレーザーダイオード励起固体レーザーに
おいては、レーザービーム18の出力、つまりは第2高調
波19の出力を安定させ、またそのビーム品質も安定させ
ることができる。
【0050】また本実施形態においては、共振器軸に交
わる向きに形成された部品取付面21a,21cおよび21d
に、それぞれNd:YAG結晶13、エタロン16および共
振器ミラー14を片持ち状態に接着固定しているから、ホ
ルダー21を比較的低く形成可能であり、よって該ホルダ
ー21を低いコストで作製可能となる。
【0051】なお、Nd:YAG結晶13、光波長変換素
子15、エタロン16および共振器ミラー14の取付位置精度
を高める上では、それらのホルダー21に接着固定される
面を、表面粗さが一例として0.3μm以下となる程度に
鏡面仕上げしておくことが望ましい。その鏡面仕上げ
は、例えば研磨加工や超精密切削加工によって行なうこ
とができる。
【0052】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。図8は本発明の第2の実施形態によるレーザー
ダイオード励起固体レーザーの側面形状を示すものであ
る。図示される通りこのレーザーダイオード励起固体レ
ーザーにおいては、図1の装置で用いられたレーザーダ
イオード11に代えてレーザーダイオードチップ50が用い
られている。そしてこのレーザーダイオードチップ50が
専用のホルダー51に固定されるとともに、集光レンズ12
も専用のホルダー52に固定され、これらのホルダー51お
よび52が基準板22の上に固定されている。
【0053】この第2実施形態のレーザーダイオード励
起固体レーザーは、上述の点以外は、Nd:YAG結晶
13、光波長変換素子15、エタロン16および共振器ミラー
14の取付構造も含めて第1実施形態のものと同様に構成
されており、それにより本実施形態においても、第1の
実施形態で得られたのと同様の作用、効果が得られる。
【0054】なお以上説明した2つの実施形態において
は、Nd:YAG結晶13、光波長変換素子15、エタロン
16および共振器ミラー14の全てに対して本発明における
光学部品取付構造を適用しているが、少なくともそれら
のいずれか1つに対してこの光学部品取付構造を適用す
れば、先に説明した本発明による効果を奏することがで
きる。
【0055】また以上説明した2つの実施形態において
は、Nd:YAG結晶13、エタロン16および共振器ミラ
ー14をホルダー21の上端面から上に突出する片持ち状態
に固定しているが、ホルダー21の各光学部品固定部分を
光学部品の上端と一致する程度まで高く延ばして形成
し、その高く延びた部分には光通過孔を設けるととも
に、その部分には各光学部品を接着しないようにして
も、先に説明した本発明による効果を奏することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるレーザーダイオ
ード励起固体レーザーを示す概略側面図
【図2】上記レーザーダイオード励起固体レーザーの要
部を示す斜視図
【図3】上記レーザーダイオード励起固体レーザーにお
ける光学部品の取付部分を示す斜視図
【図4】図3の光学部品の取付部分を示す正面図
【図5】上記レーザーダイオード励起固体レーザーにお
ける別の光学部品の取付部分を示す斜視図
【図6】上記レーザーダイオード励起固体レーザーにお
けるさらに別の光学部品の取付部分を示す斜視図
【図7】上記レーザーダイオード励起固体レーザーにお
けるさらに別の光学部品の取付部分を示す斜視図
【図8】本発明の第2の実施形態によるレーザーダイオ
ード励起固体レーザーを示す概略側面図
【図9】従来装置における光学部品の取付構造の一例を
示す斜視図
【図10】従来装置における光学部品の取付構造の別の
例を示す斜視図
【図11】従来装置における光学部品の取付構造のさら
に別の例を示す正面図
【図12】従来装置における光学部品の取付構造のさら
に別の例を示す斜視図
【図13】従来装置における光学部品の取付構造のさら
に別の例を示す斜視図
【図14】従来装置における光学部品の取付構造のさら
に別の例を示す斜視図
【符号の説明】
10 レーザービーム(励起光) 11 レーザーダイオード 12 集光レンズ 13 Nd:YAG結晶 14 共振器ミラー 15 KN結晶 16 エタロン 18 固体レーザービーム 19 第2高調波 20 ホルダー 21 ホルダー 21a、21b、21c、21d ホルダーの部品取付面 22 基準板 23 ヒートシンク 24 ペルチェ素子 50 レーザーダイオードチップ 51、52 ホルダー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの共振器ミラーがホルダーに固定さ
    れてなるファブリー・ペロー型共振器を有するレーザー
    ダイオード励起固体レーザーにおいて、 共振器を構成するかあるいはこの共振器内に配置される
    光学部品が、その一表面の一部分のみを前記ホルダーの
    部品取付面に接着させ、その一表面の残りの部分が前記
    部品取付面から外れる状態にして該ホルダーに固定さ
    れ、 前記光学部品の前記部品取付面から外れている部分を光
    が通過するように構成されたことを特徴とするレーザー
    ダイオード励起固体レーザー。
  2. 【請求項2】 前記ホルダーの部品取付面が共振器軸に
    交わる向きに形成され、 前記光学部品が、その前記一表面を前記光が通過する向
    きに配されていることを特徴とする請求項1記載のレー
    ザーダイオード励起固体レーザー。
  3. 【請求項3】 前記ホルダーが、共振器軸方向に互いに
    離して共振器軸に交わる向きに形成された、前記部品取
    付面としての2つのミラー取付面を有するものであり、 前記光学部品としての共振器ミラーが、前記ミラー取付
    面に接着されていることを特徴とする請求項2記載のレ
    ーザーダイオード励起固体レーザー。
  4. 【請求項4】 前記ホルダーが、2つのミラー固定部分
    の間において、共振器軸に対して交わる向きに形成され
    た少なくとも1つの共振器内部品取付面を有するもので
    あり、 共振器ミラー以外の光学部品が、前記共振器内部品取付
    面に接着されていることを特徴とする請求項2または3
    記載のレーザーダイオード励起固体レーザー。
  5. 【請求項5】 前記ホルダーの部品取付面が共振器軸と
    平行な向きに形成され、 前記光学部品が、その前記一表面と交わる面を前記光が
    通過する向きに配されていることを特徴とする請求項1
    記載のレーザーダイオード励起固体レーザー。
  6. 【請求項6】 前記光学部品が、固体レーザーの発振波
    長を選択する波長選択素子であることを特徴とする請求
    項1から5いずれか1項記載のレーザーダイオード励起
    固体レーザー。
JP2001077516A 2001-03-19 2001-03-19 レーザーダイオード励起固体レーザー Withdrawn JP2002280646A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001077516A JP2002280646A (ja) 2001-03-19 2001-03-19 レーザーダイオード励起固体レーザー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001077516A JP2002280646A (ja) 2001-03-19 2001-03-19 レーザーダイオード励起固体レーザー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002280646A true JP2002280646A (ja) 2002-09-27

Family

ID=18934261

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001077516A Withdrawn JP2002280646A (ja) 2001-03-19 2001-03-19 レーザーダイオード励起固体レーザー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002280646A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5848092A (en) Laser-diode-pumped solid state laser and method of manufacturing the same
KR20060121900A (ko) 다이오드 펌핑된 마이크로 레이저를 생산하기 위한 고밀도방법
JP2005093624A (ja) 半導体レーザ励起固体レーザ
JP3450073B2 (ja) レーザーダイオード励起固体レーザーおよびその製造方法
JP3018717B2 (ja) 短波長レーザ光源および短波長レーザ光源の製造方法
JPH1090576A (ja) 光学部材の固定構造
JP3221586B2 (ja) 光波長変換装置
JP3707920B2 (ja) 光学部材の固定構造
JPH07202308A (ja) 固体レーザーおよびその作製方法
JPH11103118A (ja) 固体レーザーおよびその作製方法
JPH104233A (ja) 波長変換レーザー
JP2002280646A (ja) レーザーダイオード励起固体レーザー
US6907059B1 (en) Optical component fixing method and optical component support
JPH10200177A (ja) レーザーダイオード励起固体レーザー
JP2000261064A (ja) レーザ装置の組立方法
JP5087919B2 (ja) 半導体レーザ励起固体レーザを用いたレーザポインタ
US6341139B1 (en) Semiconductor-laser-pumped solid state laser
JP7394083B2 (ja) レーザ装置
JP2000277835A (ja) 固体レーザ装置
JP2757608B2 (ja) 半導体レーザ励起固体レーザ
JP2000269574A (ja) 半導体レーザー励起固体レーザーおよびその調整方法
JPH0669567A (ja) 半導体レーザ励起固体レーザ装置
JP2001332787A (ja) 固体レーザ
JP2000349371A (ja) 半導体レーザ励起固体レーザ
JPH08181370A (ja) レーザーダイオード励起固体レーザー

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080603