JP2000277835A - 固体レーザ装置 - Google Patents

固体レーザ装置

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JP2000277835A
JP2000277835A JP11081946A JP8194699A JP2000277835A JP 2000277835 A JP2000277835 A JP 2000277835A JP 11081946 A JP11081946 A JP 11081946A JP 8194699 A JP8194699 A JP 8194699A JP 2000277835 A JP2000277835 A JP 2000277835A
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JP
Japan
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mirror
holding member
resonator
solid
adhesive
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JP11081946A
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English (en)
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Takeharu Tani
武晴 谷
Shinji Mitsumoto
真司 三本
Nobuharu Nozaki
信春 野崎
Yoji Okazaki
洋二 岡崎
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体レーザにおいて、共振器ミラーの凹面と
これを接着する保持部材の接着を、熱応力に耐える接着
強度とし、安定した共振器長を実現する。 【解決手段】 共振器ミラー16の凹面の辺縁部に平面
領域16bを設ける。共振器ホルダ21の保持部材の表
面21bと、共振器ミラー16の平面領域16bとの間
に接着剤を流し込み、共振器ミラー16を共振器ホルダ
21に接着固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体レーザ装置の
構成部品である凹面ミラーの形状に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザで固体レーザ媒質を励起し
てレーザ発振させる固体レーザ装置において、例えば特
開平8−186308号公報に示されるように、共振器
ミラーを共振器の保持部材の両端に接着固定し、ファブ
リー・ペロー型の共振器を作製することが行われてい
る。また、安定共振器を構成するために、共振器ミラー
の反射面を凹面にすることが広く行われている。
【0003】従来、共振器ミラーの凹面を接着する際に
は、共振器ミラーの辺縁部と保持部材の取付面を接着固
定していたが、共振器ミラーの辺縁部と保持部材の取付
面との間の接着は線接触となるため、接着強度が低くな
りやすい。接着強度が低いと保持部材とミラーの膨張率
差で発生する熱応力に耐えられず、共振器ミラーが保持
部材から剥離する場合がある。接着強度を上げるために
は、接着面積を増加させる必要があるが、ミラーの凹面
と保持部材の平面が線接触であるため、接着面積を増加
するためには、ミラーの凹面と保持部材の平面の隙間の
空間を接着剤で埋めなければならず、接着層厚を大きく
せざるを得ない。
【0004】しかし、レーザー発振を安定に維持するた
めには、共振器部分を温度調節する等して、共振器長が
周囲温度の変化によって大きく変わらないようにする必
要があるため、接着層厚が大きいと、接着剤の硬化収縮
変化が大きくなって、共振器長を安定に維持することが
困難となってくる。これは、共振器長が変化してしまう
と、レーザー出力や縦モードが変動したり、あるいはノ
イズの発生を招くことになるためである。従って、共振
器長変化は少なくとも発振波長の1/4以下に抑える必要
があり、多くの半導体レーザ励起固体レーザの発振波長
が1μm近辺にあることを考えれば、理想的には共振器
長変化を概ね0.25μm以下に抑える必要があると言え
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
事情に鑑みなされたものであり、保持部材に共振器ミラ
ーの凹面を接着する構成のレーザ装置において、熱応力
に耐える接着強度を確保するとともに、安定した共振器
長を実現する固体レーザ装置の提供を目的とするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の所定の保持部材
の表面に凹面を接着固定される共振器ミラーを備えた固
体レーザ装置は、前記共振器ミラーの凹面の辺縁部に平
面領域が設けられ、該平面領域が前記保持部材表面に接
着剤により無視できる厚さに接着されていることを特徴
とするものである。
【0007】「平面領域」とは、凹面ミラーが接着され
る保持部材と凹面ミラーとが当接する凹面ミラーの接着
面を意味し、凹面ミラーの辺縁全体に設けられる。この
平面領域の面精度と平面領域が接着固定される保持部材
の面精度はともに、レーザの発振波長以下であることが
望ましい。「面精度」とは、平面領域や補助部材の平ら
な表面の精度を意味し、面精度の大きさは表面の凹凸や
うねりや傾斜による表面の基準面からのずれを意味す
る。さらに、平面領域の幅(円形ミラーにおける半径方
向の幅)は、前記凹面の外径半径の1/10以上1/4
以下であることが望ましい。外径半径が1/10以下の
ときには、期待される接着強度が得られず、また1/4
以上のときには、凹面ミラーの有効ミラー領域が小さく
なるため実用上好ましくない。
【0008】「平面領域が前記保持部材表面に接着剤に
より無視できる厚さに接着されている」とは、凹面ミラ
ーとこの凹面ミラーを保持する保持部材との間の接着層
厚が、接着剤の硬化収縮によって、共振器長にほとんど
変化を及ぼさない程度に薄いことを意味する。用いる接
着剤は特に限定されるものではないが、紫外線硬化接着
剤が好ましい。熱硬化型の接着剤を用いた場合には、通
常最低でも硬化まで数時間かかるが、紫外線硬化接着剤
は5分程度の紫外線硬化光照射で接着剤を硬化させるこ
とができるので、凹面ミラーの位置がずれることがな
く、接着後数分で次の組立作業を行うことができる。
【0009】
【発明の効果】本発明の所定の保持部材の表面に凹面を
接着固定される共振器ミラーを備えた固体レーザ装置
は、前記共振器ミラーの凹面の辺縁部に平面領域を設け
たので、接着面積を広げることができ、接着剤を流しこ
むと接着剤は平面領域全体に薄く広がるので、保持部材
と共振器ミラーとの間の接着強度を向上させることがで
きる。
【0010】また、平面領域と保持部材表面とを接着剤
により無視できる厚さに接着しても接着強度が維持で
き、接着剤の硬化収縮変化を小さく抑えることができる
ので、温度変化などの環境変化を受けにくくなり、経時
での出力低下を従来と比較して3倍以上のばすことがで
きるようになり、長寿命、高信頼の固体レーザ装置の提
供が可能となる。
【0011】なお、平面領域の面精度と該平面領域が接
着固定される前記保持部材の面精度をともに前記レーザ
の発振波長以下にすることにより、また、平面領域の幅
を凹面の外径半径の1/10以上1/4以下にすること
により、より上記の効果を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一の実施
の形態である半導体レーザー励起固体レーザーの側面形
状を示す図、図2は、本発明の一の実施の形態による凹
面ミラーと共振器ホルダの接着部分の拡大図、図3は、
凹面ミラーの拡大側面図、図4は、凹面ミラーの拡大平
面図である。
【0013】この半導体レーザー励起固体レーザーは、
励起光としてのレーザービーム10を発する半導体レーザ
ー11と、発散光であるそのレーザービーム10を集光する
集光レンズ12と、ネオジウム(Nd)がドーピングされ
た固体レーザー媒質であるYVO4結晶(Nd:YVO
4結晶)13と、このNd:YVO4結晶13の前方側つま
り半導体レーザー11と反対側に配された凹面ミラー16と
を有している。凹面ミラー16には、凹面の辺縁部に幅w
のドーナツ状の平面領域16bが設けられている。
【0014】またNd:YVO4結晶13と凹面ミラー16
との間には、Nd:YVO4結晶13側から順に、周期ド
メイン反転構造を有する非線形光学材料であるMgO:
LiNbO3 結晶(以下、反転ドメインLN結晶と称す
る)14、ブリュースター板15、光軸に対して60′傾けた
石英エタロン板17が配設されている。
【0015】Nd:YVO4結晶13は厚さ1mmに形成
されたものであり、集光レンズ12は結晶13の入射端面か
ら厚さ方向0.5 mmの位置に、拡大率0.5 〜1.0 倍でレ
ーザービーム10を収束させるように位置調整されてい
る。この集光レンズ12と半導体レーザー11は、所定位置
に集光点が位置するように相対位置が調整された後、保
持部材20に固定される。
【0016】Nd:YVO4結晶13は、入射したレーザ
ービーム10によってネオジウムイオンが励起されること
により、波長 1064nmの光を発する。Nd:YVO4
結晶13の入射端面13aには、波長 1064nmの光は良好
に反射する(反射率99.9%以上)一方、波長809 nmの
励起用レーザービーム10は良好に透過させる(透過率93
%以上)コートが施されている。一方凹面ミラー16のミ
ラー面16aには、波長 1064nmの光は良好に反射し
(反射率99.9%以上)、波長532 nmの光は透過させる
(透過率90%以上)コートが施されている。
【0017】したがって、上記波長 1064nmの光はそ
れに対する高反射面となっているNd:YVO4結晶端
面13aとミラー面16aとの間に閉じ込められてレーザー
発振を引き起こし、波長 1064nmのレーザービーム18
が発生する。基本波としてのこのレーザービーム18は反
転ドメインLN結晶14により、波長が1/2すなわち532
nmの第2高調波19に変換され、凹面ミラー16からは主
にこの第2高調波19が出射する。
【0018】以上説明したNd:YVO4結晶13、反転
ドメインLN結晶14および石英エタロン板17、凹面ミラ
ー16は、共振器ホルダ21の保持部材に取り付けられてい
る。
【0019】この共振器ホルダ21から出射した第2高調
波19は、光出力モニター22に入射する。光出力モニター
部22には、励起用レーザービーム10および固体レーザー
ビーム18を吸収する一方、第2高調波19は通過させるビ
ームスプリッタ24が取り付けられている。
【0020】そして、共振器ホルダ21に取り付けられた
サーミスタ(図示せず)により共振器内の温度が検出さ
れ、温度制御回路によりこの検出温度が所定の温度とな
るようにペルチェ素子31の電流が調節されて、共振器内
の温度が所定温度に維持される。
【0021】ここで、ベースプレート30上の各要素の温
度は均一であることが望ましく、また共振器ホルダ21、
光出力モニター22およびベースプレート30の保持部材は
アルミニウム、銅、またはこれらの合金のように熱伝導
率の高い材料から形成されるのが望ましく、たとえば銅
合金TeCuを用いることができる。
【0022】レーザの光軸調整は、凹面ミラー16以外の
光学素子13、14、15、17を全て接着した後、レーザ出力
が最大になるように凹面ミラーの位置を光軸調整により
調整し、ペルチェ素子31でレーザの制御温度を最適温度
にした後、凹面ミラー16の平面領域16bと共振器ホルダ2
1の保持部材の表面21bとの間に紫外線硬化接着剤を流し
込み、接着剤を硬化させて凹面ミラー16を固定する。
【0023】(実施例1)外径rがφ8mm、厚みtが3
mm、曲率半径100mmの凹面ミラー16に対して、この凹面
ミラー16の辺縁部を平面研磨加工することにより、平面
領域16bの幅wが0.5mm(凹面ミラーの外径半径の1.25/1
0)で、面精度がレーザ波長以下となるように平面領域1
6bを設けた。一方、共振器ホルダ21の平面領域16bと接
触する保持部材面21bの面精度も凹面ミラー16と同様に
レーザ波長以下とした。凹面ミラー16の平面領域16bと
共振器ホルダ21の保持部材部分21bを紫外線硬化接着剤
を用いて接着した。接着剤が硬化した後、熱サイクル
(-25℃1h、80℃1hを繰返し6サイクル)をかけた。
【0024】比較のため、上記の凹面ミラーの平面領域
16bの幅wだけを0.1mmに変えた凹面ミラーを比較例とし
て用いた。
【0025】この結果、平面領域16bの幅wを0.5mmとし
た場合には、光軸方向の接着強度は熱サイクルの前後共
に5〜8kgであり、熱サイクルの前後で接着強度の変化
は見られなかった。一方、比較例においては、共振器ミ
ラーの剥離は起こらなかったが、接着強度は熱サイクル
の前が1〜2kg、熱サイクルの後は0.5〜1kgと接着強
度の低下が見られ、また、接着強度も平面領域16bの幅
wを0.5mmとした場合に比較して低かった。
【0026】(実施例2)外径rがφ6mm、厚みtが3
mm、曲率半径50mmの凹面ミラー16に対して、この凹面ミ
ラー16の辺縁部を平面研磨加工することにより、幅wが
0.4mm(凹面ミラーの外径半径の1.33/10)の平面領域16
bを設けること以外は実施例1と同様に実験を行った。
この結果、接着強度は熱サイクルの前後共に2〜3kgの
接着強度があり、熱サイクルの前後で接着強度の変化は
見られなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一の実施の形態である半導体レーザー
励起固体レーザーの側面図
【図2】本発明の一の実施の形態による凹面ミラーと共
振器ホルダの接着部分の拡大図
【図3】凹面ミラーの拡大側面図
【図4】凹面ミラーの拡大平面図
【符号の説明】
16 共振器ミラー 16b 平面領域 21 保持部材 21b 保持部材表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野崎 信春 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富 士写真フイルム株式会社内 (72)発明者 岡崎 洋二 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富 士写真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 5F072 AB20 KK01 KK06 KK12 KK24 KK30 MM16 QQ02 RR03 TT11 TT29 TT30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の保持部材の表面に凹面を接着固定
    される共振器ミラーを備えた固体レーザ装置において、
    前記共振器ミラーの凹面の辺縁部に平面領域が設けら
    れ、該平面領域が前記保持部材表面に接着剤により無視
    できる厚さに接着されていることを特徴とする固体レー
    ザ装置。
  2. 【請求項2】 前記平面領域の面精度と該平面領域が接
    着固定される前記保持部材の面精度がともに前記レーザ
    の発振波長以下であることを特徴とする請求項1記載の
    固体レーザ装置。
  3. 【請求項3】 前記平面領域の幅が、前記凹面の外径半
    径の1/10以上1/4以下であることを特徴とする請
    求項1または2記載の固体レーザ装置。
JP11081946A 1999-03-25 1999-03-25 固体レーザ装置 Withdrawn JP2000277835A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4870237B1 (ja) * 2011-06-27 2012-02-08 パナソニック株式会社 レーザ光源装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4870237B1 (ja) * 2011-06-27 2012-02-08 パナソニック株式会社 レーザ光源装置

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A300 Withdrawal of application because of no request for examination

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Effective date: 20060606