JPH08181370A - レーザーダイオード励起固体レーザー - Google Patents
レーザーダイオード励起固体レーザーInfo
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- JPH08181370A JPH08181370A JP32584594A JP32584594A JPH08181370A JP H08181370 A JPH08181370 A JP H08181370A JP 32584594 A JP32584594 A JP 32584594A JP 32584594 A JP32584594 A JP 32584594A JP H08181370 A JPH08181370 A JP H08181370A
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- Lasers (AREA)
- Semiconductor Lasers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 共振器から出射した固体レーザービームの光
強度を光検出器によって検出し、そしてこの光検出器の
出力信号に基づいてAPC回路によりレーザーダイオー
ドの駆動を制御するレーザーダイオード励起固体レーザ
ーにおいて、環境温度の変化によって出力が不安定にな
ることを防止する。 【構成】 共振器から出射した固体レーザービーム(第
2高調波19)が光検出器33に至るまでの光路に配された
ダイクロイック・フィルター31等の光学部品を、2つの
光通過端面31a、31bが互いに非平行な形状とする。あ
るいはこれらの光通過端面31a、31bに無反射コートを
施す。
強度を光検出器によって検出し、そしてこの光検出器の
出力信号に基づいてAPC回路によりレーザーダイオー
ドの駆動を制御するレーザーダイオード励起固体レーザ
ーにおいて、環境温度の変化によって出力が不安定にな
ることを防止する。 【構成】 共振器から出射した固体レーザービーム(第
2高調波19)が光検出器33に至るまでの光路に配された
ダイクロイック・フィルター31等の光学部品を、2つの
光通過端面31a、31bが互いに非平行な形状とする。あ
るいはこれらの光通過端面31a、31bに無反射コートを
施す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体レーザー結晶をレ
ーザーダイオード(半導体レーザー)によって励起する
レーザーダイオード励起固体レーザーに関し、特に詳細
には、レーザーダイオードがAPC(automatic power
control )回路によって駆動制御されるレーザーダイオ
ード励起固体レーザーに関するものである。
ーザーダイオード(半導体レーザー)によって励起する
レーザーダイオード励起固体レーザーに関し、特に詳細
には、レーザーダイオードがAPC(automatic power
control )回路によって駆動制御されるレーザーダイオ
ード励起固体レーザーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば特開昭62-189783 号公報に示され
るように、ネオジウム等の希土類が添加された固体レー
ザー結晶を、レーザーダイオードから発せられた光によ
って励起するレーザーダイオード励起固体レーザーが公
知となっている。この種のレーザーにおいては、より短
波長のレーザービームを得るために、その共振器内に非
線形光学結晶を配置して、固体レーザービームを第2高
調波等に波長変換することも広く行なわれている。
るように、ネオジウム等の希土類が添加された固体レー
ザー結晶を、レーザーダイオードから発せられた光によ
って励起するレーザーダイオード励起固体レーザーが公
知となっている。この種のレーザーにおいては、より短
波長のレーザービームを得るために、その共振器内に非
線形光学結晶を配置して、固体レーザービームを第2高
調波等に波長変換することも広く行なわれている。
【0003】またこのレーザーダイオード励起固体レー
ザーにおいては、励起源であるレーザーダイオードの出
力および発振波長の変動を抑えるため、さらに上述の波
長変換を行なう場合は非線形光学結晶において所定の位
相整合状態を維持するために、レーザーダイオード、固
体レーザー結晶および共振器の部分を所定温度に温度調
節するのが一般的である。この温度調節は通常、上記の
各部分を電子冷却素子(ペルチェ素子)の冷却面上に載
置するとともに、レーザーダイオードや共振器内の温度
を検出し、その検出温度に基づいて電子冷却素子の駆動
を制御することによってなされる。
ザーにおいては、励起源であるレーザーダイオードの出
力および発振波長の変動を抑えるため、さらに上述の波
長変換を行なう場合は非線形光学結晶において所定の位
相整合状態を維持するために、レーザーダイオード、固
体レーザー結晶および共振器の部分を所定温度に温度調
節するのが一般的である。この温度調節は通常、上記の
各部分を電子冷却素子(ペルチェ素子)の冷却面上に載
置するとともに、レーザーダイオードや共振器内の温度
を検出し、その検出温度に基づいて電子冷却素子の駆動
を制御することによってなされる。
【0004】他方、このレーザーダイオード励起固体レ
ーザーにおいては、出力を安定させるために、共振器か
ら出射した固体レーザービーム(上記波長変換がなされ
る場合は波長変換波であってもよい)の少なくとも一部
の光強度を光検出器によって検出し、その光検出器の出
力信号に基づいてレーザーダイオードを駆動制御して、
該レーザーダイオードの出力を一定に維持させることも
多い。この制御は一般にAPC(automatic power cont
rol )と呼ばれており、特願平5−276525号明細
書には、この制御を行なうレーザーダイオード励起固体
レーザーの一例が示されている。
ーザーにおいては、出力を安定させるために、共振器か
ら出射した固体レーザービーム(上記波長変換がなされ
る場合は波長変換波であってもよい)の少なくとも一部
の光強度を光検出器によって検出し、その光検出器の出
力信号に基づいてレーザーダイオードを駆動制御して、
該レーザーダイオードの出力を一定に維持させることも
多い。この制御は一般にAPC(automatic power cont
rol )と呼ばれており、特願平5−276525号明細
書には、この制御を行なうレーザーダイオード励起固体
レーザーの一例が示されている。
【0005】なお従来は、このAPCに関わる光学系や
光検出器は、上記レーザーダイオードや共振器等と異な
り、温度調節されることはなかった。
光検出器は、上記レーザーダイオードや共振器等と異な
り、温度調節されることはなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来のレーザー
ダイオード励起固体レーザーにおいては、上記のAPC
をかけても、出力が不安定になることがあった。
ダイオード励起固体レーザーにおいては、上記のAPC
をかけても、出力が不安定になることがあった。
【0007】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、出力を十分に安定化できるレーザーダイオード
励起固体レーザーを提供することを目的とする。
であり、出力を十分に安定化できるレーザーダイオード
励起固体レーザーを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による第1のレー
ザーダイオード励起固体レーザーは、前述したように共
振器から出射した固体レーザービーム(既述の通り波長
変換波を含むものとする)の少なくとも一部の光強度を
光検出器によって検出し、そしてこの光検出器の出力信
号に基づいてAPC回路によりレーザーダイオードの駆
動を制御するようにしたレーザーダイオード励起固体レ
ーザーにおいて、共振器から出射した固体レーザービー
ムが上記光検出器に至るまでの光路に配された光学部品
が、2つの光通過端面が互いに非平行の形状とされたこ
とを特徴とするものである。
ザーダイオード励起固体レーザーは、前述したように共
振器から出射した固体レーザービーム(既述の通り波長
変換波を含むものとする)の少なくとも一部の光強度を
光検出器によって検出し、そしてこの光検出器の出力信
号に基づいてAPC回路によりレーザーダイオードの駆
動を制御するようにしたレーザーダイオード励起固体レ
ーザーにおいて、共振器から出射した固体レーザービー
ムが上記光検出器に至るまでの光路に配された光学部品
が、2つの光通過端面が互いに非平行の形状とされたこ
とを特徴とするものである。
【0009】また本発明による第2のレーザーダイオー
ド励起固体レーザーは、第1のレーザーダイオード励起
固体レーザーと同様のAPC用光検出器とAPC回路と
を備えたレーザーダイオード励起固体レーザーにおい
て、共振器から出射した固体レーザービームが上記光検
出器に至るまでの光路に配された光学部品の少なくとも
1つの光通過端面に、無反射コートが施されたことを特
徴とするものである。
ド励起固体レーザーは、第1のレーザーダイオード励起
固体レーザーと同様のAPC用光検出器とAPC回路と
を備えたレーザーダイオード励起固体レーザーにおい
て、共振器から出射した固体レーザービームが上記光検
出器に至るまでの光路に配された光学部品の少なくとも
1つの光通過端面に、無反射コートが施されたことを特
徴とするものである。
【0010】なお上記第1のレーザーダイオード励起固
体レーザーにおいて、光学部品の互いに非平行とされた
2つの光通過端面に、第2のレーザーダイオード励起固
体レーザーで適用される無反射コートを施しても構わな
い。
体レーザーにおいて、光学部品の互いに非平行とされた
2つの光通過端面に、第2のレーザーダイオード励起固
体レーザーで適用される無反射コートを施しても構わな
い。
【0011】また上記光学部品としては、単体で固体レ
ーザービームの光路に配される部品に限らず、光検出器
のカバーガラス等も含むものとする。
ーザービームの光路に配される部品に限らず、光検出器
のカバーガラス等も含むものとする。
【0012】
【作用および発明の効果】本発明者の研究によると、従
来のレーザーダイオード励起固体レーザーにおいて、A
PCをかけても出力が不安定になるのは、共振器から出
射した固体レーザービームがAPC用光検出器に至るま
での光路に配された光学部品(この光路に単体で配され
た光学部品や光検出器のカバーガラス等)が環境温度に
従って温度変動することに起因していることが分かっ
た。
来のレーザーダイオード励起固体レーザーにおいて、A
PCをかけても出力が不安定になるのは、共振器から出
射した固体レーザービームがAPC用光検出器に至るま
での光路に配された光学部品(この光路に単体で配され
た光学部品や光検出器のカバーガラス等)が環境温度に
従って温度変動することに起因していることが分かっ
た。
【0013】つまり、これらの光学部品の光通過端面間
(1つの光学部品の2つの光通過端面間、あるいは互い
に別の光学部品の光通過端面間)では固体レーザービー
ムが多重反射して干渉することがあるが、光学部品の温
度が変動してその厚さが変化するとこの干渉状態が変化
し、そのために、光検出器が検出する光強度が変動す
る。そうであると、例えば固体レーザーの実際の出力は
一定であるのに、APC用光検出器の出力信号が変わる
ようなことも当然起こり得、APC回路によるレーザー
ダイオードの駆動制御が固体レーザーの実際の出力に基
づかない不適切なものとなって、固体レーザーの出力が
不安定化になってしまう。
(1つの光学部品の2つの光通過端面間、あるいは互い
に別の光学部品の光通過端面間)では固体レーザービー
ムが多重反射して干渉することがあるが、光学部品の温
度が変動してその厚さが変化するとこの干渉状態が変化
し、そのために、光検出器が検出する光強度が変動す
る。そうであると、例えば固体レーザーの実際の出力は
一定であるのに、APC用光検出器の出力信号が変わる
ようなことも当然起こり得、APC回路によるレーザー
ダイオードの駆動制御が固体レーザーの実際の出力に基
づかない不適切なものとなって、固体レーザーの出力が
不安定化になってしまう。
【0014】このような不具合を無くすために、上記光
学部品を共振器等とともに共通の電子冷却素子を用いて
温度調節することも考えられるが、そのようにすると1
つの電子冷却素子と組み合わされる被温調部の重量が増
加するので、元より落下衝撃に対する強度が低い電子冷
却素子が、落下に対してさらに弱いものとなってしま
う。
学部品を共振器等とともに共通の電子冷却素子を用いて
温度調節することも考えられるが、そのようにすると1
つの電子冷却素子と組み合わされる被温調部の重量が増
加するので、元より落下衝撃に対する強度が低い電子冷
却素子が、落下に対してさらに弱いものとなってしま
う。
【0015】また、共振器等を温度調節するものとは別
の電子冷却素子を用いて上記光学部品を温度調節するこ
とも考えられるが、その場合は、高価な電子冷却素子の
使用数が増えるために装置が大幅にコストアップしてし
まう。
の電子冷却素子を用いて上記光学部品を温度調節するこ
とも考えられるが、その場合は、高価な電子冷却素子の
使用数が増えるために装置が大幅にコストアップしてし
まう。
【0016】それに対して本発明の第1のレーザーダイ
オード励起固体レーザーにおいては、共振器から出射し
た固体レーザービームがAPC用光検出器に至るまでの
光路に配された光学部品が、2つの光通過端面が互いに
非平行の形状とされているので、これらの光通過端面間
で固体レーザービームが多重反射して干渉することがな
くなる。そうであれば、光学部品の温度が変動してその
厚さが変化しても、光検出器が検出する光強度が上記干
渉のために変動することがなくなる。したがって、AP
C回路によるレーザーダイオードの駆動制御は、常に固
体レーザーの実際の出力に基づいて正しくなされるよう
になり、固体レーザーの出力が十分に安定する。
オード励起固体レーザーにおいては、共振器から出射し
た固体レーザービームがAPC用光検出器に至るまでの
光路に配された光学部品が、2つの光通過端面が互いに
非平行の形状とされているので、これらの光通過端面間
で固体レーザービームが多重反射して干渉することがな
くなる。そうであれば、光学部品の温度が変動してその
厚さが変化しても、光検出器が検出する光強度が上記干
渉のために変動することがなくなる。したがって、AP
C回路によるレーザーダイオードの駆動制御は、常に固
体レーザーの実際の出力に基づいて正しくなされるよう
になり、固体レーザーの出力が十分に安定する。
【0017】また、本発明の第2のレーザーダイオード
励起固体レーザーにおいては、共振器から出射した固体
レーザービームがAPC用光検出器に至るまでの光路に
配された光学部品の少なくとも1つの光通過端面に、無
反射コートが施されたので、この光学部品の2つの光通
過端面間で、あるいは互いに別の光学部品の光通過端面
間で固体レーザービームが多重反射して干渉することが
なくなる。そこでこの場合も、光学部品の温度が変動し
てその厚さが変化しても、光検出器が検出する光強度が
上記干渉のために変動することがなくなる。したがっ
て、APC回路によるレーザーダイオードの駆動制御
は、常に固体レーザーの実際の出力に基づいて正しくな
されるようになり、固体レーザーの出力が十分に安定す
る。
励起固体レーザーにおいては、共振器から出射した固体
レーザービームがAPC用光検出器に至るまでの光路に
配された光学部品の少なくとも1つの光通過端面に、無
反射コートが施されたので、この光学部品の2つの光通
過端面間で、あるいは互いに別の光学部品の光通過端面
間で固体レーザービームが多重反射して干渉することが
なくなる。そこでこの場合も、光学部品の温度が変動し
てその厚さが変化しても、光検出器が検出する光強度が
上記干渉のために変動することがなくなる。したがっ
て、APC回路によるレーザーダイオードの駆動制御
は、常に固体レーザーの実際の出力に基づいて正しくな
されるようになり、固体レーザーの出力が十分に安定す
る。
【0018】そして本発明によるこれらのレーザーダイ
オード励起固体レーザーにおいては、上記光学部品を温
度調節しなくても固体レーザー出力を十分に安定化でき
るから、電子冷却素子と組み合わされる被温調部の重量
が増加して電子冷却素子の落下強度が低下したり、ある
いは電子冷却素子の使用数が増えるために装置が大幅に
コストアップするという不具合も回避できる。
オード励起固体レーザーにおいては、上記光学部品を温
度調節しなくても固体レーザー出力を十分に安定化でき
るから、電子冷却素子と組み合わされる被温調部の重量
が増加して電子冷却素子の落下強度が低下したり、ある
いは電子冷却素子の使用数が増えるために装置が大幅に
コストアップするという不具合も回避できる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1および図2は、本発明の一実施例によ
るレーザーダイオード励起固体レーザーを示すものであ
る。このレーザーダイオード励起固体レーザーは、励起
光としてのレーザービーム10を発するチップ状態の半導
体レーザー11と、発散光である上記レーザービーム10を
集光する例えば屈折率分布型ロッドレンズ等からなる集
光レンズ12と、ネオジウム(Nd)がドーピングされた
固体レーザー媒質であるYAG結晶(以下、Nd:YA
G結晶と称する)13と、このNd:YAG結晶13の前方
側(図中右方側)に配された共振器ミラー14と、この共
振器ミラー14とNd:YAG結晶13との間に配されたK
NbO3 結晶(以下、KN結晶と称する)15とを有して
いる。
に説明する。図1および図2は、本発明の一実施例によ
るレーザーダイオード励起固体レーザーを示すものであ
る。このレーザーダイオード励起固体レーザーは、励起
光としてのレーザービーム10を発するチップ状態の半導
体レーザー11と、発散光である上記レーザービーム10を
集光する例えば屈折率分布型ロッドレンズ等からなる集
光レンズ12と、ネオジウム(Nd)がドーピングされた
固体レーザー媒質であるYAG結晶(以下、Nd:YA
G結晶と称する)13と、このNd:YAG結晶13の前方
側(図中右方側)に配された共振器ミラー14と、この共
振器ミラー14とNd:YAG結晶13との間に配されたK
NbO3 結晶(以下、KN結晶と称する)15とを有して
いる。
【0020】半導体レーザー11としては、波長809 nm
のレーザービーム10を発するものが用いられている。N
d:YAG結晶13は入射したレーザービーム10によって
ネオジウムイオンが励起されて、波長946 nmの光を発
する。Nd:YAG結晶13の励起光入射側の端面13aに
は、波長946 nmの光は良好に反射させ(反射率99.9%
以上)、波長809 nmの励起用レーザービーム10は良好
に透過させる(透過率99%以上)コーティングが施され
ている。一方共振器ミラー14のミラー面14aには、波長
946 nmの光は良好に反射させ下記の波長473 nmの光
は透過させるコーティングが施されている。
のレーザービーム10を発するものが用いられている。N
d:YAG結晶13は入射したレーザービーム10によって
ネオジウムイオンが励起されて、波長946 nmの光を発
する。Nd:YAG結晶13の励起光入射側の端面13aに
は、波長946 nmの光は良好に反射させ(反射率99.9%
以上)、波長809 nmの励起用レーザービーム10は良好
に透過させる(透過率99%以上)コーティングが施され
ている。一方共振器ミラー14のミラー面14aには、波長
946 nmの光は良好に反射させ下記の波長473 nmの光
は透過させるコーティングが施されている。
【0021】したがって、波長946 nmの光は上記各面
13a、14a間に閉じ込められてレーザー発振を引き起こ
し、こうして発生したレーザービーム18はKN結晶15に
より波長が1/2すなわち473 nmの第2高調波19に変
換され、主にこの第2高調波19が共振器ミラー14から出
射する。
13a、14a間に閉じ込められてレーザー発振を引き起こ
し、こうして発生したレーザービーム18はKN結晶15に
より波長が1/2すなわち473 nmの第2高調波19に変
換され、主にこの第2高調波19が共振器ミラー14から出
射する。
【0022】半導体レーザー11および集光レンズ12はホ
ルダー20に固定され、一方Nd:YAG結晶13、KN結
晶15および共振器ミラー14は別のホルダー21に固定さ
れ、これらのホルダー20および21が基準板22に固定され
ている。この基準板22は、熱伝導率が高くて温度勾配が
生じ難い銅等からなり、装置載置面23上に固定されたペ
ルチェ素子24の上に固定されている。
ルダー20に固定され、一方Nd:YAG結晶13、KN結
晶15および共振器ミラー14は別のホルダー21に固定さ
れ、これらのホルダー20および21が基準板22に固定され
ている。この基準板22は、熱伝導率が高くて温度勾配が
生じ難い銅等からなり、装置載置面23上に固定されたペ
ルチェ素子24の上に固定されている。
【0023】上に述べた通り本実施例においては、N
d:YAG結晶13と共振器ミラー14とによってファブリ
ー・ペロー型共振器が構成され、この共振器の部分と半
導体レーザー11および集光レンズ12は、上記ペルチェ素
子24が図示しない温調回路によって駆動制御されること
により、所定温度に保たれる。
d:YAG結晶13と共振器ミラー14とによってファブリ
ー・ペロー型共振器が構成され、この共振器の部分と半
導体レーザー11および集光レンズ12は、上記ペルチェ素
子24が図示しない温調回路によって駆動制御されること
により、所定温度に保たれる。
【0024】次に、APCについて説明する。装置載置
面23上には基準板22およびペルチェ素子24とは別体にし
てホルダー30が固定され、このホルダー30にはダイクロ
イック・フィルター31および部分透過ミラー32が固定さ
れている。ダイクロイック・フィルター31は、第2高調
波19とともに共振器ミラー14から出射した微弱なレーザ
ービーム10およびレーザービーム18をカットする。そし
て第2高調波19の進行方向に対して傾けて配された部分
透過ミラー32は、第2高調波19の大半は使用光19Aとし
て透過させる一方、一部を検出光19Bとして反射させ
る。
面23上には基準板22およびペルチェ素子24とは別体にし
てホルダー30が固定され、このホルダー30にはダイクロ
イック・フィルター31および部分透過ミラー32が固定さ
れている。ダイクロイック・フィルター31は、第2高調
波19とともに共振器ミラー14から出射した微弱なレーザ
ービーム10およびレーザービーム18をカットする。そし
て第2高調波19の進行方向に対して傾けて配された部分
透過ミラー32は、第2高調波19の大半は使用光19Aとし
て透過させる一方、一部を検出光19Bとして反射させ
る。
【0025】なおホルダー30には、部分透過ミラー32に
よって分岐される前の第2高調波19および、分岐された
後の検出光19Bを通過させるための孔30aが形成されて
いる。
よって分岐される前の第2高調波19および、分岐された
後の検出光19Bを通過させるための孔30aが形成されて
いる。
【0026】上記検出光19Bは基準板22の上に固定され
たAPC用光検出器33によって検出され、その出力信号
SはAPC回路34に入力される。APC回路34はこの出
力信号Sに基づいて、該出力信号Sが一定化するように
半導体レーザー11の駆動電流を制御する。それにより、
レーザービーム10の出力が一定化されて、第2高調波19
の出力が安定するようになる。
たAPC用光検出器33によって検出され、その出力信号
SはAPC回路34に入力される。APC回路34はこの出
力信号Sに基づいて、該出力信号Sが一定化するように
半導体レーザー11の駆動電流を制御する。それにより、
レーザービーム10の出力が一定化されて、第2高調波19
の出力が安定するようになる。
【0027】なお基準板22の上に固定されたAPC用光
検出器33は、上記共振器の部分と半導体レーザー11およ
び集光レンズ12とともに温度調節されて、所定温度に保
たれる。
検出器33は、上記共振器の部分と半導体レーザー11およ
び集光レンズ12とともに温度調節されて、所定温度に保
たれる。
【0028】上記ダイクロイック・フィルター31は、2
つの光通過端面31a、31bが互いに非平行のくさび形に
形成されている。そこで、これらの光通過端面31a、31
b間で第2高調波19が多重反射して干渉することがな
い。そうであれば、環境温度が変化してこのダイクロイ
ック・フィルター31の厚さが変化しても、光検出器33が
検出する光強度が上記干渉のために変動することはな
い。したがって、APC回路34による半導体レーザー11
の駆動制御は、常に固体レーザーの実際の出力に基づい
て正しくなされるようになり、第2高調波19の出力が十
分に安定する。
つの光通過端面31a、31bが互いに非平行のくさび形に
形成されている。そこで、これらの光通過端面31a、31
b間で第2高調波19が多重反射して干渉することがな
い。そうであれば、環境温度が変化してこのダイクロイ
ック・フィルター31の厚さが変化しても、光検出器33が
検出する光強度が上記干渉のために変動することはな
い。したがって、APC回路34による半導体レーザー11
の駆動制御は、常に固体レーザーの実際の出力に基づい
て正しくなされるようになり、第2高調波19の出力が十
分に安定する。
【0029】なお、上記の多重反射による干渉をさらに
確実に防止するために、また例えば光通過端面31bと他
の光学部品の端面との間に起きる多重反射による干渉を
防止するために、ダイクロイック・フィルター31の光通
過端面31a、31bの一方または双方に無反射コートを施
してもよい。あるいは、ダイクロイック・フィルター31
を、2つの光通過端面31a、31bが互いに平行な形状と
して、これらの光通過端面31a、31bの一方または双方
に無反射コートを施しても、上記干渉を防止して第2高
調波19の出力を十分に安定化する効果が得られる。
確実に防止するために、また例えば光通過端面31bと他
の光学部品の端面との間に起きる多重反射による干渉を
防止するために、ダイクロイック・フィルター31の光通
過端面31a、31bの一方または双方に無反射コートを施
してもよい。あるいは、ダイクロイック・フィルター31
を、2つの光通過端面31a、31bが互いに平行な形状と
して、これらの光通過端面31a、31bの一方または双方
に無反射コートを施しても、上記干渉を防止して第2高
調波19の出力を十分に安定化する効果が得られる。
【0030】さらに、上記ダイクロイック・フィルター
31の光通過端面31a、31bのみならず、その他の光学部
品をくさび形に形成したり、その光通過端面に無反射コ
ートを施すこともできる。例えば、光検出器33が図3に
示すようにフォトダイオード・チップ33aと、それを収
納するケース33bと、このケース33bに取り付けられた
カバーガラス33cとからなり、この光検出器33が上記実
施例とは異なって温度調節されない場合は、環境温度の
変化に応じてカバーガラス33cの厚さが変化する可能性
がある。そこでこの場合は、カバーガラス33cを図3に
示すようにくさび形に形成したり、あるいはその光通過
端面に無反射コートを施せば、上記干渉を防止して第2
高調波19の出力を十分に安定化できるようになる。
31の光通過端面31a、31bのみならず、その他の光学部
品をくさび形に形成したり、その光通過端面に無反射コ
ートを施すこともできる。例えば、光検出器33が図3に
示すようにフォトダイオード・チップ33aと、それを収
納するケース33bと、このケース33bに取り付けられた
カバーガラス33cとからなり、この光検出器33が上記実
施例とは異なって温度調節されない場合は、環境温度の
変化に応じてカバーガラス33cの厚さが変化する可能性
がある。そこでこの場合は、カバーガラス33cを図3に
示すようにくさび形に形成したり、あるいはその光通過
端面に無反射コートを施せば、上記干渉を防止して第2
高調波19の出力を十分に安定化できるようになる。
【0031】また、使用光19Aと検出光19Bとの分離に
用いられる部分透過ミラー32を図3に示すようにくさび
形に形成しておけば、第2高調波(使用光)19Aと、そ
れがミラー32の両端面間で多重反射して生じる反射光19
Rとが互いに別の光路を辿るようになるので、それらの
干渉を防止することもできる。
用いられる部分透過ミラー32を図3に示すようにくさび
形に形成しておけば、第2高調波(使用光)19Aと、そ
れがミラー32の両端面間で多重反射して生じる反射光19
Rとが互いに別の光路を辿るようになるので、それらの
干渉を防止することもできる。
【0032】また上記実施例のレーザーダイオード励起
固体レーザーは、固体レーザービーム18を第2高調波19
に波長変換するものであるが、本発明はこのような波長
変換は行なわないレーザーダイオード励起固体レーザー
に対しても適用可能であり、そして同様の効果を奏する
ものである。
固体レーザーは、固体レーザービーム18を第2高調波19
に波長変換するものであるが、本発明はこのような波長
変換は行なわないレーザーダイオード励起固体レーザー
に対しても適用可能であり、そして同様の効果を奏する
ものである。
【図1】本発明の一実施例装置を示す平面図
【図2】上記実施例装置の一部破断側面図
【図3】本発明に用いられる光検出器の一例を示す一部
破断斜視図
破断斜視図
【図4】本発明に用いられる部分透過ミラーの他の例を
示す平面図
示す平面図
10 レーザービーム(励起光) 11 半導体レーザー 12 集光レンズ 13 Nd:YAG結晶 14 共振器ミラー 15 KN結晶 18 固体レーザービーム 19 第2高調波 22 基準板 24 ペルチェ素子 30 ホルダー 31 ダイクロイック・フィルター 31a、31b ダイクロイック・フィルターの光通過端
面 32 部分透過ミラー 33 APC用光検出器 33c 光検出器のカバーガラス 34 APC回路
面 32 部分透過ミラー 33 APC用光検出器 33c 光検出器のカバーガラス 34 APC回路
Claims (2)
- 【請求項1】 固体レーザー結晶をレーザーダイオード
から発せられたレーザービームによって励起するレーザ
ーダイオード励起固体レーザーにおいて、 共振器から出射した固体レーザービームの少なくとも一
部の光強度を検出する光検出器と、この光検出器の出力
信号に基づいて前記レーザーダイオードの駆動を制御す
るAPC回路とが設けられ、 前記共振器から出射した固体レーザービームが前記光検
出器に至るまでの光路に配された光学部品が、2つの光
通過端面が互いに非平行の形状とされたことを特徴とす
るレーザーダイオード励起固体レーザー。 - 【請求項2】 固体レーザー結晶をレーザーダイオード
から発せられたレーザービームによって励起するレーザ
ーダイオード励起固体レーザーにおいて、 共振器から出射した固体レーザービームの少なくとも一
部の光強度を検出する光検出器と、この光検出器の出力
信号に基づいて前記レーザーダイオードの駆動を制御す
るAPC回路とが設けられ、 前記共振器から出射した固体レーザービームが前記光検
出器に至るまでの光路に配された光学部品の少なくとも
1つの光通過端面に、無反射コートが施されたことを特
徴とするレーザーダイオード励起固体レーザー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32584594A JPH08181370A (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | レーザーダイオード励起固体レーザー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32584594A JPH08181370A (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | レーザーダイオード励起固体レーザー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08181370A true JPH08181370A (ja) | 1996-07-12 |
Family
ID=18181265
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32584594A Withdrawn JPH08181370A (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | レーザーダイオード励起固体レーザー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08181370A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006279067A (ja) * | 2006-06-07 | 2006-10-12 | Fuji Photo Film Co Ltd | 半導体レーザー励起固体レーザー |
US9941667B2 (en) | 2014-07-02 | 2018-04-10 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Three-color light source |
-
1994
- 1994-12-27 JP JP32584594A patent/JPH08181370A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006279067A (ja) * | 2006-06-07 | 2006-10-12 | Fuji Photo Film Co Ltd | 半導体レーザー励起固体レーザー |
US9941667B2 (en) | 2014-07-02 | 2018-04-10 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Three-color light source |
US10374395B2 (en) | 2014-07-02 | 2019-08-06 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Three-color light source |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020305 |