JP2002279748A - ディスクカートリッジ - Google Patents

ディスクカートリッジ

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JP2002279748A
JP2002279748A JP2001077023A JP2001077023A JP2002279748A JP 2002279748 A JP2002279748 A JP 2002279748A JP 2001077023 A JP2001077023 A JP 2001077023A JP 2001077023 A JP2001077023 A JP 2001077023A JP 2002279748 A JP2002279748 A JP 2002279748A
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Japan
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wall
shutter
shutter member
opening
disk cartridge
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JP2001077023A
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English (en)
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Kengo Oishi
健吾 大石
Kazuo Hiraguchi
和男 平口
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスクメディアの記録面への塵埃等の付着
を防止し、記録・再生時におけるエラーの発生を低減さ
せるディスクカートリッジの提供を課題とする。 【解決手段】 上シェルと下シェルとの接合により形成
され、内部に円盤状のディスクメディアを回転可能に収
容するケースと、前記下シェルに設けられた前記ディス
クメディアへのアクセス用の開口と、前記下シェルの外
側に設けられて前記開口を開閉するシャッター部材と、
前記ディスクメディアへのアクセス用の開口が形成さ
れ、前記下シェルとの間で前記シャッター部材を移動可
能に収容する被覆板部と、を備えたディスクカートリッ
ジにおいて、前記下シェルに、複数の貫通孔を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報処理装置等の
記録再生媒体として用いられる円盤状のディスクメディ
アを回転可能に収容し、塵埃等の侵入を防止するディス
クカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、可搬性を有するコンピューター
用の記録再生媒体として光ディスクや光磁気ディスク等
の円盤状のディスクメディアが用いられている。このよ
うなディスクメディアは、記録または再生を行う際に
は、ドライブ装置に装填された状態で回転されつつ記録
面へレーザー光が照射されることで、記録面の色素層分
解によるピット形成や相変化、磁化等によって情報の記
録がなされ、またはレーザー光の反射率や偏光角の相違
に基づいて記録された情報の再生が行われるようになっ
ている。
【0003】また、このようなディスクメディアでは、
記録容量を高めるために記録面へ照射するレーザー光の
波長を短くすることが提案されている。この短波長のレ
ーザー光(例えば、青紫色レーザー)を用いて情報の記
録または再生を行う場合、ディスクメディアの記録面を
保護するカバー層によるレーザー光の減衰を抑制するた
めに、このカバー層の厚みを薄くする必要がある。この
ようにカバー層の厚みを薄くすると、カバー層の表面
(外部への露出面)におけるレーザー光の口径が小さく
なり、カバー層表面に付着する塵埃等の影響を無視でき
なくなる。
【0004】このため、ディスクメディアをケース内に
収容してディスクメディアへの塵埃等の付着を防止する
ディスクカートリッジが採用されている。このようなデ
ィスクカートリッジは、ディスクメディアの中心部に設
けられたセンターホール部及び記録面(カバー層)の一
部を外部に露出させるための開口と、この開口を開閉す
るシャッター部材とを備えて構成されている。
【0005】これにより、ディスクカートリッジでは、
通常はシャッター部材により開口を閉塞することでディ
スクカートリッジ内への塵埃等の侵入、即ちディスクメ
ディアへの塵埃等の付着を防止し、ドライブ装置への装
填に伴って開口を開放することで、センターホール部の
回転スピンドル軸による保持及び記録面へのレーザーヘ
ッドの近接(レーザー光の照射)が可能とされている。
【0006】また、このようなディスクカートリッジで
は、上記した開口の開放状態においてシャッター部材を
収容するスペースを確保する必要があると同時に、小型
化及び薄型化が望まれており、そのため、シャッター部
材を2分割して小型化及び薄型化を図るディスクカート
リッジが、特開2000−30394号公報等で提案さ
れている。
【0007】この公報に記載のディスクカートリッジで
は、レーザーヘッド挿入(近接)用の開口部分を主に閉
塞する第1のシャッター部材と、回転スピンドル軸挿入
用の開口部分を主に閉塞する第2のシャッター部材とが
互いに端面を突き当てられた状態で開口全体を閉塞する
構成になっており、これら第1のシャッター部材及び第
2のシャッター部材は、開口の開放状態では、互いに上
記の突き当て面を離間させつつ異なる方向へ回動され、
円盤状のディスクメディアの投影面積に略対応する収容
スペース内に収容されるようになっている。そして、こ
れにより、ディスクメディアへの塵埃等の付着を防止し
つつ、ディスクカートリッジの小型化及び薄型化が図ら
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のようなディスク
カートリッジに収容されているディスクメディアは、ド
ライブ装置によって高速で回転させられる。すなわち、
ドライブ装置に装填後、回転スピンドル軸によってセン
ターコア部が保持されて高速で回転させられる。このた
め、ディスクカートリッジ内にはディスクメディアの中
心から外周縁に向かって渦状の空気流(同伴空気流)が
発生する。
【0009】すなわち、この空気流は、回転スピンドル
軸挿入用の開口部から流入した空気が、レーザーヘッド
挿入(近接)用の開口部から流出するとともに、ディス
クメディアの回転線速度差により、ディスクメディアの
中心側から外周縁側に向かって渦状に流れるように発生
する。したがって、その空気流に伴って塵埃等がディス
クカートリッジ内に入り込み、記録面に塵埃等が付着す
ることによる記録・再生時のエラーが発生することがあ
った。
【0010】そこで、本発明は、このような空気流の発
生を抑制して、ディスクメディアの記録面への塵埃等の
付着を防止し、記録・再生時におけるエラーの発生を低
減することができるディスクカートリッジを得ることを
目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明にかかる請求項1に記載のディスクカート
リッジは、上シェルと下シェルとの接合により形成さ
れ、内部に円盤状のディスクメディアを回転可能に収容
するケースと、前記下シェルに設けられた前記ディスク
メディアへのアクセス用の開口と、前記下シェルの外側
に設けられて前記開口を開閉するシャッター部材と、前
記ディスクメディアへのアクセス用の開口が形成され、
前記下シェルとの間で前記シャッター部材を移動可能に
収容する被覆板部と、を備えたディスクカートリッジに
おいて、前記下シェルに、複数の貫通孔を設けたことを
特徴としている。
【0012】これによれば、ディスクメディアと下シェ
ルとの間の空間における中心側と外周縁側の空気圧をほ
ぼ均一にすることができるので、レーザーヘッド挿入
(近接)用の開口へ流れる空気流の発生を抑制すること
ができる。したがって、回転スピンドル軸挿入用の開口
から下シェルとディスクメディアとの間に入り込んだ空
気は、その下シェルに形成された貫通孔を通ってシャッ
ター部材側(被覆板部側)から外部に流出するようにな
り、その空気流に含まれて流れ込んできた塵埃等は、そ
のままその空気流によってディスクカートリッジ内から
排出されるようになる。よって、ディスクメディアの記
録面に塵埃等が残留して付着するのを防止することがで
き、記録・再生時における塵埃等によるエラーの発生を
低減することができる。
【0013】なお、このとき、前記貫通孔が、ディスク
メディアの記録面における内周から外周までの長さにほ
ぼ対応する範囲で、好ましくは略放射状に設けられてい
ることが望ましく、これによれば、ディスクメディアと
下シェルとの間の空間における中心側と外周縁側の空気
圧を更に好適に均一にできる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
ディスクカートリッジ10を図1乃至図7に示す実施例
を基に詳細に説明する。なお、図1乃至図7において、
矢印FR、矢印RE、矢印UP、矢印LO、矢印LE、
矢印RIが示されている場合は、それぞれディスクカー
トリッジ10のドライブ装置への装填(挿入)方向を向
いて見た場合のディスクカートリッジ10の前方向(装
填方向)、後方向、上方向、下方向、左方向、右方向を
示すものとし、以下、単に上下前後左右を示す場合は上
記各矢印方向に対応している。
【0015】また、これらの各方向は説明の便宜上示す
ものであり、ディスクカートリッジ10を使用する際の
方向を限定するものではないことは言うまでもない。し
たがって、例えば、ディスクカートリッジ10は、使用
に際して水平に配置されてもよく、鉛直に配置されても
よい。
【0016】まず、ディスクカートリッジ10の概要を
説明すると、図1(A)には、ディスクカートリッジ1
0を斜め前上方より見た外観が斜視図にて示されてお
り、図1(B)には、ディスクカートリッジ10を斜め
前下方より見た外観が斜視図にて示されている。これら
の図に示されるように、ディスクカートリッジ10は、
全体として扁平ケース状に形成されており、内部には後
述する情報記録再生媒体としての円盤状のディスクメデ
ィア20が収容されている。
【0017】このディスクカートリッジ10は、前端部
10Aが円弧状に湾曲されるとともに、後端部10Bが
要求機能によりその左右の角部を切り欠かれた多角形状
とされている。また、このディスクカートリッジ10の
前後寸法は左右寸法に対して若干大きくされている。こ
れらにより、ディスクカートリッジ10では、ドライブ
装置(図示省略)への装填方向が外観から容易に認識可
能とされるとともに、誤った方向からのドライブ装置へ
の装填が許容されない構成となっている。
【0018】また、ディスクカートリッジ10の左右の
側面にはそれぞれ第1ガイド溝12A及び第2ガイド溝
12Bが設けられており、ドライブ装置への装填時の案
内用とされている。なお、第1ガイド溝12Aには、後
述するロック解除レバー136及びシャッター係合部1
22が突出している。
【0019】更に、ディスクカートリッジ10の下面中
央部から前端部10Aの前壁部の左右方向中央部にかけ
て開口14が設けられており、ディスクメディア20使
用時におけるディスクメディア20へのアクセス用とさ
れている。すなわち、ディスクメディア20の使用時に
は、この開口14からドライブ装置の回転スピンドル軸
18(図9参照)及び記録再生ヘッド(例えば、レーザ
ーヘッド)が挿入、近接される構成であり、ディスクメ
ディア20の非使用時には、この開口14はディスクカ
ートリッジ10内に収容された後述する第1シャッター
部材110及び第2シャッター部材150により閉塞さ
れ、ディスクカートリッジ10内への塵埃等の侵入が防
止されている。
【0020】また、ディスクカートリッジ10の下面の
後端部10B近傍には、2つの位置規制用孔16が設け
られており、ドライブ装置内におけるディスクカートリ
ッジ10の位置規制(検出)用とされている。
【0021】このディスクカートリッジ10は、第1ガ
イド溝12A及び第2ガイド溝12Bにおいてドライブ
装置に案内されつつ前方(矢印FR方向)からドライブ
装置へ装填される。そして、これに伴い、開口14が開
放されるとともに、位置規制用孔16によってドライブ
装置に位置検出及び位置決めされた状態になり、ドライ
ブ装置内でディスクメディア20への情報の記録やディ
スクメディア20に記録された情報の再生が行われるよ
うになっている。
【0022】次に、このようなディスクカートリッジ1
0の詳細構成を説明すると、図2、図3の分解斜視図で
示すように、ディスクカートリッジ10は、ディスクメ
ディア20を備えている。ディスクメディア20は、中
心部にセンター孔22を有する円盤状に形成され、その
下面24に形成された記録面がカバー層(何れも図示省
略)にて被覆保護されている。このディスクメディア2
0のセンター孔22には、環状のセンターコア部26が
接着等により取り付けられている。このセンターコア部
26は、ドライブ装置の回転スピンドル軸18の先端部
に係合保持または吸着保持されるようになっている。
【0023】ディスクメディア20は、ケース30内に
収容されている。ケース30は、下シェルとしてのベー
ス板部32と上シェルとしての上面板部34との接合に
より形成されている。また、ケース30(ベース板部3
2)の下方は、被覆板部としての下面板部36により被
覆されており、このケース30と下面板部36との間に
後述する第1シャッター部材110及び第2シャッター
部材150を収容するようになっている。
【0024】ベース板部32は、前部が半円状に形成さ
れるとともに、後部が残余の半円部分に外接する略矩形
状に形成された薄板より成るベース底部38を備えてお
り、このベース底部38の前方の半円部分と後方の半円
部分の周縁には、その円部と同軸同径となる円筒壁40
が上方へ向けて所定高さ立設されている。なお、この円
筒壁40の内径は、ディスクメディア20の外径より若
干大径とされている。
【0025】また、ベース底部38の略矩形状後部の外
周縁には、円筒壁40の略後半部分を囲むように平面視
で略「コ」字状の周壁42が立設されている。この周壁
42の後壁44は、平面視で左右角部を前方へ向けて僅
かに折り曲げられた折線形状とされて、ディスクカート
リッジ10の後端部10Bに対応しており、ベース底部
38の上面38Aからの高さが円筒壁40より低位とさ
れるとともに、ベース底部38の下面38Bより下方へ
も突出している(図2、図3参照)。
【0026】また、周壁42の左壁46は、外面が円筒
壁40の前後方向に平行な接線に沿って形成され、前端
面が円筒壁40の外周面に沿ってこれと接する左内壁4
6Aと、左内壁46Aの外側(左側)に設けられ、円筒
壁40の前後方向中央部より若干前方まで延設された左
外壁46Bとで構成されている。この左内壁46Aはベ
ース底部38の上面38A側のみに立設されて、後壁4
4と同高位とされており、左外壁46Bは上面38A側
では左内壁46Aより低位とされるとともに、下面38
B側では後壁44と同高位とされている。この左外壁4
6Bと左内壁46A及び円筒壁40との間には、上方が
開口された細溝46Cが形成されている。一方、周壁4
2の右壁48も左壁46と同様の構成であるが、右壁4
8側には細溝は形成されていない。
【0027】これにより、周壁42は、ベース底部38
の上面38A側においては後壁44と左内壁46Aと右
内壁48Aとが同高位の平面視略「コ」字状を形成し、
上面板部34の周壁88(後述)との当接部位となり、
ベース底部38の下面38B側においては後壁44と左
外壁46Bと右外壁48Bとが同高位の平面視略「コ」
字状を形成し、下面板部36との嵌合部位となる構成で
ある。
【0028】また、左内壁46Aの外面(左側面)がデ
ィスクカートリッジ10の第1ガイド溝12A後部の底
面下部となるとともに、左外壁46Bの上端面が第1ガ
イド溝12A後部の下側壁面となり、右内壁48Aの外
面(右側面)がディスクカートリッジ10の第2ガイド
溝12B後部の底面下部となるとともに、右外壁48B
の上端面が第2ガイド溝12B後部の下側壁面となる構
成である。
【0029】また、円筒壁40と周壁42との間におけ
るベース底部38の上面38Aの後端両角部には、それ
ぞれ円筒状突起50が立設されている。この円筒状突起
50は、周壁42の後壁44と同高位とされている。な
お、図示は省略するが、円筒状突起50の内部には、透
孔及び固定用ビスの頭部に対応したコニカル状のビス受
け部が形成されている。
【0030】また、左側の円筒状突起50の近傍には、
円筒状のシャッター軸孔52が設けられており、後述す
る第2シャッター部材150の軸支用とされている。更
に、シャッター軸孔52の近傍には、ばね保持部53が
設けられており、後述するトーションばね156の一端
保持用とされている。
【0031】このベース板部32には、ディスクカート
リッジ10の開口14を構成する開口54が形成されて
いる。この開口54は、ディスクメディア20のセンタ
ーコア部26の外径より大径とされた円形状のハブ孔5
6と、ベース底部38の半円部分の半径方向に沿って左
右対称にその外周前端部へ至るとともに円筒壁40をも
切り欠いた略矩形状の記録再生ヘッド用窓部58とが連
設して構成されている。なお、記録再生ヘッド用窓部5
8の左右方向の幅寸法は、ハブ孔56との連設部近傍を
除いてハブ孔56の直径よりも大きくなるように、左右
それぞれ拡幅されており、大型の記録再生ヘッドの挿入
を可能としている。
【0032】また、ベース底部38のハブ孔56周縁に
は、上面38A側が厚肉とされたリブ60が設けられて
おり、更に、ベース底部38のハブ孔56の左側近傍に
は、シャッター案内孔62が設けられている。シャッタ
ー案内孔62は、図示のように、シャッター軸孔52と
同軸の同心円状に形成された2つの円弧62A、62B
と、シャッター軸孔52の軸心を通って放射状に形成さ
れた2直線62C、62Dで囲まれた略扇形状の前側の
一部が更に前方へ向けて略四角形状に延設された形状に
穿設されている。
【0033】一方、図3に示されるように、ベース板部
32(ベース底部38)の下面38Bには略円形状の凹
部38Cが形成されており、第1シャッター部材110
のシャッター本体112及び第2シャッター部材150
の作動及び収容空間形成用とされている。すなわち、ベ
ース板部32の下面38B側においては、ベース底部3
8の下面38Bを基準として周壁42の下端面が下方に
突出するとともに、凹部38Cが上方に凹んでいる。
【0034】これにより、下面板部36が下面38Bと
当接した状態で周壁42に嵌合されることで、下面板部
36と凹部38Cとの間に扁平空間が形成される。ま
た、ベース底部38の下面38Bにおいて、円筒状突起
50に対応する位置には、ビス及び工具を挿入可能に円
筒状突起50の内部と同軸的に連通された円筒状突起6
3が下方へ向けて立設され、その外周が下面板部36の
位置決め用とされるとともに、その内部が上述したディ
スクカートリッジ10の位置規制用孔16とされてい
る。
【0035】以上、説明したベース板部32の円筒壁4
0の内側には、ディスクメディア20が収容される。デ
ィスクメディア20は、そのセンターコア部26がハブ
孔56内に挿入された状態でリブ60上に載置され、ベ
ース底部38の上面38A及び円筒壁40との接触が防
止されている。この状態で、ベース板部32の上方は、
上面板部34により被覆される。
【0036】上面板部34は、矩形状の平板の前端部が
円弧状に湾曲されるとともに、後端部が左右の角部を切
り欠かれて多角形状とされた平板部64を備えている。
平板部64の前後寸法は左右寸法に対して若干大きくさ
れ、この平板部64の下面64Aの中央部には、ベース
板部32のリブ60に対応した環状突起66が設けられ
ており、下面64Aへのディスクメディア20の接触防
止用とされている。
【0037】また、平板部64の下面64Aには、ベー
ス板部32の円筒壁40に対応した環状溝68が形成さ
れている。この環状溝68は、全体として円筒壁40を
挿入可能に形成されるとともに、ベース板部32の左外
壁46B及び右外壁48Bより前方部分の外径が若干大
径とされており(幅広とされており)、円筒壁40とと
もに、第1シャッター部材110の円弧状ガイド壁部1
18を挿入可能とされている。
【0038】更に、平板部64の前部外周には、環状溝
68の前半部分を囲むように平面視で略「コ」字状に形
成された外壁70が下方へ向けて立設されている。外壁
70は、ディスクカートリッジ10の全厚さに対応した
高さとされており、前壁72と左壁74と右壁76とで
構成されている。
【0039】前壁72は、平板部64前端の湾曲形状に
対応して湾曲しており、その左右方向中央部には下方が
所定長さ開口して切り欠かれた矩形状の窓部78が形成
されて、ディスクカートリッジ10の開口14構成用と
されている。すなわち、この窓部78は、その左右方向
の幅寸法がベース板部32の記録再生ヘッド用窓部58
の幅寸法に対応しており、ディスクカートリッジ10の
開口14の一部を構成するようになっている。なお、こ
の前壁72がディスクカートリッジ10の前端部10A
を構成している。
【0040】また、左壁74及び右壁76は、それぞれ
前壁72の左右端部から後方へ向けて延び、ベース板部
32の左外壁46A、右外壁48Bの前端部に対応する
位置が後端部とされている。すなわち、組付状態におい
て上面板部34の左壁74、右壁76の各後端面下部と
ベース板部32の左外壁46B、右外壁48Bの前端面
とが当接するようになっている。
【0041】また、外壁70の内側には、その左右角部
内面に沿ってそれぞれ形成された内壁80A、80Bが
設けられている。これらの内壁80A、80Bの下端面
は、外壁70の下端面よりも若干上方に位置して(ディ
スクカートリッジ10の内部側へ凹んで)おり、外壁7
0に嵌合される下面板部36の上面との当接面とされて
いる。
【0042】また、外壁70の左壁74の外面には、そ
の前後方向に沿って横溝74Aが形成されており、その
底部は内壁80Aに至っている。この横溝74Aがディ
スクカートリッジ10の第1ガイド溝12Aの前部を構
成する。また、内壁80Aには、横溝74Aの底部と内
壁80Aの内側とを連通するロック解除レバー孔84が
設けられている。そして、ロック解除レバー孔84近傍
の平板部64の下面64Aには、後述するロックレバー
132軸支用の軸孔86A、及びトーションばね140
の一端保持用の保持孔86Bが設けられている。
【0043】一方、外壁70の右壁76も左壁74と同
様に構成され、第2ガイド溝12Bの前部を構成し、底
部が内壁80Bまで至る横溝76Aが形成されている。
なお、右壁76(内壁80B)側には、ロック解除レバ
ー孔、軸孔及び保持孔は設けられていない。
【0044】また、平板部64の外壁70より後方の外
周には、ベース板部32の周壁42に対応した周壁88
が下方へ向けて立設されている。すなわち、周壁88
は、それぞれベース板部32の後壁44、左壁46、右
壁48に対応する後壁90、左壁92、右壁94を備え
ている。
【0045】後壁90は、ベース板部32の後壁44と
当接してディスクカートリッジ10の後端部10Bを構
成するようになっている。また、左壁92は、左内壁9
2Aがベース板部32の左内壁46Aと当接するととも
に、左外壁92B及び細溝92Cがそれぞれベース板部
32の左外壁46B及び細溝46Cと対向し、ディスク
カートリッジ10の後部左側壁及び第1ガイド溝12A
の後部を構成するようになっている。
【0046】そして、互いに対向する細溝46C、92
Cは、第1シャッター部材110のシャッター引出し部
120が挿入されるシャッター案内溝96を構成するよ
うになっている。このシャッター案内溝96(細溝92
C)は、左内壁92Aの前端部近傍において環状溝68
と連通されている。すなわち、シャッター案内溝96
は、その前端部近傍においてはベース板部32の細溝4
6Cと環状溝68の外側壁近傍部分とが対向して形成さ
れている。
【0047】一方、右壁94も左壁92と同様に、右内
壁94Aがベース板部32の右内壁48Aと当接すると
ともに、右外壁94Bがベース板部32の右外壁48B
と対向し、ディスクカートリッジ10の後部右側壁及び
第2ガイド溝12Bの後部を構成するようになってい
る。
【0048】また、周壁88と環状溝68との間におけ
るベース板部32の各円筒状突起50に対応する位置に
は、それぞれ円柱98が設けられている。この円柱98
は、周壁88の後壁90と同高位とされ、それぞれ下端
面がベース板部32の円筒状突起50の上端面に当接す
るようになっている。なお、円柱98の中心部には螺子
孔98Aが設けられており、この螺子孔98Aにベース
板部32の円筒状突起50内部のコニカル部に頭部を係
合されたビスが螺合されて、上面板部34に対する位置
規制用孔16(円筒状突起63)の位置が決められる構
成である。
【0049】また、上記螺合によって、上面板部34が
ベース板部32の上方を被覆した状態でベース板部32
に接続保持され、ディスクメディア20を回転可能に収
容したケース30が形成される構成である。この状態で
は、ベース板部32の円筒壁40が上面板部34の環状
溝68内に挿入されるとともに、ベース板部32の周壁
42が上面板部34の周壁88の対応する部分と当接し
ている。
【0050】一方、ベース板部32の下方には下面板部
36が配設される。下面板部36は、外形の形状が上面
板部34の平板部64と略同形状の平板状に形成されて
おり、その外周が平板部64より若干小さくされること
で、上面板部34の外壁70及びベース板部32の周壁
42(後壁44、左外壁46B、右外壁48B)の内周
面に嵌合可能とされている。
【0051】また、下面板部36には、ベース板部32
の開口54と略同形状の開口100が開口54に対応す
る位置に形成されている。すなわち、開口100は、ハ
ブ孔56に対応したハブ孔102と、記録再生ヘッド用
窓部58に対応した記録再生ヘッド用窓部104及び右
左の各拡幅部104A、104Bとで構成されており、
ディスクカートリッジ10の開口14を構成するように
なっている。
【0052】更に、下面板部36には、ベース板部32
の円筒状突起63の外径に対応した透孔106が円筒状
突起63に対応した位置に設けられている。この下面板
部36は、透孔106にベース板部32の円筒状突起6
3が挿通されるとともに、上面がベース板部32の下面
38B(凹部38Cを除く部分)並びに上面板部34の
内壁80A、80Bに当接された状態で、ベース板部3
2の周壁42(後壁44、左外壁46B、右外壁48
B)並びに上面板部34の外壁70の内周面に嵌合保持
されている。
【0053】以上により、ディスクメディア20を収容
したケース30の下方が下面板部36により被覆される
構成である。この下方を被覆されたケース30には、上
記の通り、ディスクカートリッジ10の前端部10A、
後端部10B、第1ガイド溝12A、第2ガイド溝12
B、2つの位置規制用孔16が設けられている他、ベー
ス板部32の開口54と上面板部34の窓部78と下面
板部36の開口100とが連通したディスクカートリッ
ジ10の開口14が形成されている。
【0054】また、ケース30には、シャッター機構が
設けられている。シャッター機構は開口14を閉塞また
は開放するようになっている。なお、以下においてシャ
ッター機構の各構成要素を前後左右の方向を用いて説明
するときは、基本的に開口14の閉塞状態における方向
に基づくものとする。
【0055】シャッター機構は第1シャッター部材11
0を備えており、第1シャッター部材110はベース板
部32の記録再生ヘッド用窓部58を主に閉塞するシャ
ッター本体112を備えている。シャッター本体112
は、樹脂材や金属板等より成り、平面視において略台形
状、即ち前後寸法がベース板部32の円筒壁40の半径
と略同一で幅寸法が記録再生ヘッド用窓部58の幅寸法
より若干大きい長方形が、前端部を円筒壁40に対応し
た円弧状とされるとともに、右後角部を斜めに切り欠か
れた形状の薄平板にて形成されている。
【0056】なお、シャッター本体112の厚さ寸法
は、ベース板部32の下面38Bから凹部38C(下面
板部36の上面)までの高さより小さくされている。そ
して、シャッター本体112の斜辺部の端面(図2乃至
図4参照)が第2シャッター部材150との突き当て部
112Aとされており、シャッター本体112の左後角
部には、上方へ向けて立設された押圧片112Bが設け
られ、第2シャッター部材150の押圧用とされてい
る。
【0057】更に、シャッター本体112の前端部に
は、ベース板部32の円筒壁40の外周面に沿って摺動
するとともに、ベース板部32の記録再生ヘッド用窓部
58の一部(円筒壁40前部の切り欠き部分)を閉塞す
る円弧状ガイド壁部118が上方へ向けて一体に立設さ
れている。円弧状ガイド壁部118は、平面視で円筒壁
40の外周に対応した円弧状とされるとともに、組付状
態における上端部の高位が円筒壁40の上端面と対応す
るように高さが決められている(図8(A)参照)。
【0058】この円弧状ガイド壁部118は、シャッタ
ー本体112の左方への張り出し部118Aが短く、右
方への張り出し部118Bが長く設けられている。この
右方への張り出し部118Bには下方が略矩形状に切り
欠かれて開口した窓部118Cが設けられており、上面
板部34の窓部78に対応している。そして、シャッタ
ー機構による開口14の開放状態においては、この窓部
118Cが前方に位置するように各部の寸法が決められ
ている。
【0059】一方、円弧状ガイド壁部118の左方への
張り出し部118Aの先端部には、シャッター引出し部
120が連設されている。このシャッター引出し部12
0は、円弧状ガイド壁部118より充分薄肉で厚み方向
の弾性変形が可能な薄板状とされており、その先端部に
は小ブロック状のシャッター係合部122が取り付けら
れている。そして、図8(B)に示されるように、シャ
ッター引出し部120及びシャッター係合部122の上
下方向の幅寸法は、それぞれシャッター案内溝96の上
下寸法及び第1ガイド溝12Aの上下寸法に対応してい
る。また、シャッター引出し部120の中間部には、小
孔120Aが設けられており、後述するロック爪138
係合用とされている。
【0060】また、図4(下面板36を取り除いた底面
図)及び図8(A)に示すように、この第1シャッター
部材110は、円弧状ガイド壁部118がベース板部3
2の円筒壁40とともに上面板部34の環状溝68内に
挿入されて円筒壁40の外周部に沿って摺動可能に配置
された状態で、シャッター本体112がベース板部32
の凹部38Cと下面板部36の上面との間に配置されて
おり、通常は開口14の一部(主に記録再生ヘッド用窓
部58)を閉塞している。
【0061】この状態では、シャッター本体112の押
圧片112Bがベース板部32のシャッター案内孔62
内に挿入され、その前方に位置している。また、この状
態では、シャッター引出し部120の先端部が上面板部
34の環状溝68と連通されたシャッター案内溝96に
位置するとともに、シャッター係合部122が第1ガイ
ド溝12A内の略中央部(上面板部34の左壁74後
方)に位置して外部に露出している。これにより、外部
からシャッター係合部122を後方に移動することで、
シャッター引出し部120を介して円弧状ガイド壁部1
18が円筒壁40外周面に沿って摺動され、シャッター
本体112が回動されるようになっている(図4乃至図
7参照)。
【0062】また、シャッター機構は、第1シャッター
部材110の回動を規制するためのロック手段130を
備えている。ロック手段130は、平面視で略「く」字
状のロックレバー132を備えている。ロックレバー1
32は、中央部に設けられ、上面板部34の軸孔86A
に回動自在に支持される支軸134と、一端部に設けら
れ、ロック解除レバー孔84から第1ガイド溝12A
(横溝74A)内に突出するロック解除レバー136
と、他端部に設けられ、シャッター引出し部120の小
孔120Aに係合可能なロック爪138とで構成されて
いる。
【0063】また、ロックレバー132の支軸134に
はトーションばね140の一端部が係止されており、こ
のトーションばね140の他端部は上面板部34の保持
孔86Bに挿入保持されている。これにより、ロックレ
バー132は、トーションばね140によってロック爪
138がシャッター引出し部120の小孔120Aに係
合する方向へ付勢され、通常は開口14の閉塞状態を維
持するようになっている。
【0064】一方、ロック解除レバー136が後方へ押
圧されると、トーションばね140の付勢力に抗してロ
ックレバー132が支軸134回りに回動され、ロック
爪138とシャッター引出し部120の小孔120Aと
の係合状態が解除されるようになっている。
【0065】また、このシャッター機構は、ベース板部
32のハブ孔56を主に閉塞する第2シャッター部材1
50を備えている。第2シャッター部材150は、樹脂
材や金属板等より成り、平面視において、略台形状(左
右に位置する平行線分がオフセットされ、この平行線分
間が長い台形状)の薄平板にて形成されており、その厚
さ寸法が第1シャッター部材110のシャッター本体1
12と同等とされている。
【0066】この第2シャッター部材150は、その前
端の斜線部の端面が第1シャッター部材110のシャッ
ター本体112の突き当て部112Aとの突き当て部1
50Aとされている。この突き当て部150Aのシャッ
ター本体112の押圧片112Bに対応する位置には、
被押圧片150Bが上方(ケース30内)へ向けて立設
されている。この被押圧片150Bは、ベース板部32
のシャッター案内孔62の円弧部分に対応しており、シ
ャッター本体112の回動範囲(シャッター案内孔62
で規制される押圧片112Bの移動範囲)内において、
常に押圧片112Bと当接する幅寸法とされている。
【0067】また、第2シャッター部材150は、その
右後端部に上方へ向けて立設された回動軸152を備え
ている。この回動軸152はベース板部32のシャッタ
ー軸孔52に対応しており、上端部にはすりわり154
が形成されている。この第2シャッター部材150は、
回動軸152がベース板部32のシャッター軸孔52に
挿通されるとともに、被押圧片150Bがシャッター案
内孔62内に挿入された状態で、ベース板部32の凹部
38Cと下面板部36の上面との間に配置されている。
そして、この状態で、回動軸152のすりわり154に
はトーションばね156の一端部が係止されており、こ
のトーションばね156の他端部がベース板部32のば
ね保持部53に係止されることで、第2シャッター部材
150は常時第1シャッター部材110との突き当て方
向に付勢されている。
【0068】これにより、第2シャッター部材150
は、通常はその突き当て部150Aが第1シャッター部
材110の突き当て部112Aとの突き当て状態とさ
れ、この状態で主にベース板部32のハブ孔56を閉塞
する構成である。すなわち、第1シャッター部材110
及び第2シャッター部材150は、通常図1(B)に示
されるように、互いの突き当て部112A、150Aを
突き当てた状態でディスクカートリッジ10の開口14
を閉塞するようになっている。
【0069】なお、この状態では、第1シャッター部材
110の押圧片112B及び第2シャッター部材150
の被押圧片150Bは、それぞれベース板部32のシャ
ッター案内孔62の前部内縁に係合しており、突き当て
部112A、150Aの突き当て状態を維持するように
なっている。
【0070】次に、このようなディスクカートリッジ1
0の作用について説明すると、上記構成のディスクカー
トリッジ10では、ディスクメディア20の非使用時に
は、開口14が第1シャッター部材110及び第2シャ
ッター部材150によって閉塞されている。すなわち、
図4に示されるように、第1シャッター部材110の突
き当て部112Aと第2シャッター部材150の突き当
て部150Aとが互いに突き当てられ(当接され)、第
1シャッター部材110がベース板部32の記録再生ヘ
ッド用窓部58を主に閉塞するとともに、第2シャッタ
ー部材150がベース板部32のハブ孔56を主に閉塞
する。
【0071】このとき、第1シャッター部材110は、
ロック手段130のロック爪138がシャッター引出し
部120の小孔120Aに係合されることにより、開口
14の開放方向の回動を規制され、上記の閉塞状態を維
持する。一方、第2シャッター部材150は、トーショ
ンばね156によって第1シャッター部材110との突
き当て方向に付勢され、上記の閉塞状態を維持する。こ
れにより、ディスクメディア20の非使用時におけるデ
ィスクカートリッジ10内への塵埃の侵入、即ちディス
クメディア20の下面24への塵埃の付着が防止され
る。
【0072】このディスクカートリッジ10は、ディス
クメディア20を使用する際(ディスクメディア20へ
情報を記録する際やディスクメディア20へ記録された
情報を再生する際)には、ドライブ装置へ装着される。
ディスクカートリッジ10をドライブ装置へ装着するに
あたっては、その前端部10Aを先頭にしてドライブ装
置の挿入口200(図4乃至図7参照)に挿入する。
【0073】この挿入に伴って、ディスクカートリッジ
10の第1ガイド溝12A及び第2ガイド溝12Bに
は、それぞれドライブ装置の案内凸部202が挿入され
る。第1ガイド溝12Aに挿入された案内凸部202
は、ディスクカートリッジ10のさらなる挿入に伴って
第1ガイド溝12Aの後方へ向けて相対移動し、第1ガ
イド溝12A内に位置するロック解除レバー136に当
接してこれを後方へ押圧する。
【0074】ロック解除レバー136が後方へ押圧され
ると、図5に示されるように、ロックレバー132が支
軸134(軸孔86A)回りに回動し、ロック解除レバ
ー136がロック解除レバー孔84内へ後退されるとと
もに、ロック爪138とシャッター引出し部120の小
孔120Aとの係合状態が解除される。これにより、第
1シャッター部材110のロック状態が解除され、第1
シャッター部材110は回動自在とされる。
【0075】ドライブ装置の案内凸部202が第1ガイ
ド溝12A内を更に後方へ相対移動すると、この案内凸
部202は上記のロック解除状態を維持しつつ第1ガイ
ド溝12A内に位置するシャッター係合部122に係合
し、これを後方へ向けて押圧する。シャッター係合部1
22が後方へ押圧されると、図6に示されるように、ロ
ック状態が解除された第1シャッター部材110が回動
する。
【0076】すなわち、シャッター係合部122の後方
への移動に伴って、シャッター引出し部120が円筒壁
40の接線方向に延びるシャッター案内溝96内を後方
へ移動することで、円弧状ガイド壁部118が円筒壁4
0の外周面に沿って摺動しつつ回動する。この円弧状ガ
イド壁部118の回動に伴ってこれと一体のシャッター
本体112が円筒壁40に沿って(円筒壁40の軸心回
りに)回動する。
【0077】そして、第1シャッター部材110の回動
に伴って、シャッター本体112の押圧片112Bがシ
ャッター案内孔62内を略後方へ移動する。すなわち、
円筒壁40の軸心と離間して設けられた押圧片112B
が円筒軸40の軸心回りに回動する。押圧片112Bが
略後方へ移動すると、これと当接配置された第2シャッ
ター部材150の被押圧片150Bは、略後方へ押圧さ
れつつシャッター案内孔62の円弧状部分に沿って移動
する。この被押圧片150Bの移動に伴って、第2シャ
ッター部材150は、トーションばね156の付勢力に
抗して回動軸152回りに第1シャッター部材110と
の離間方向へ回動する。
【0078】ドライブ装置の案内凸部202がシャッタ
ー係合部122と係合しつつ(シャッター係合部122
を後方へ押圧しつつ)、第1ガイド溝12A内を更に後
方へ相対移動すると、図7に示されるように、第1シャ
ッター部材110(シャッター本体112及び円弧状ガ
イド壁部118)及び第2シャッター部材150が更に
回動し、記録再生ヘッド用窓部58及びハブ孔56が開
放される。この状態では、円弧状ガイド壁部118の窓
部118Cがディスクカートリッジ10の前部に位置
し、上面板部34の窓部78を通して記録再生ヘッド用
窓部58の前方も開放される。すなわち、ディスクカー
トリッジ10の開口14が開放される。
【0079】以上により、第1シャッター部材110と
第2シャッター部材150とが互いの突き当て部112
A、150Aを離間させつつ互いに異なる方向へ移動
(回動)することで、シャッター移動エリアを小さくし
つつディスクカートリッジ10の大きな開口14を開放
できる。
【0080】また、このディスクカートリッジ10は、
ドライブ装置の所定位置まで挿入されると、位置規制用
孔16にドライブ装置の位置決め機構が挿入されて正確
に位置決めされる。これにより、ディスクカートリッジ
10のそれ以上の挿入ができなくなるとともに、トーシ
ョンばね156の付勢力による開口14の閉塞やディス
クカートリッジ10の排出方向(挿入口200側)への
移動も阻止される。
【0081】この状態で、閉塞状態が解除された開口1
4のハブ孔56に対応する部分から回転スピンドル軸1
8が挿入される。この回転スピンドル軸18は、図9で
示すように、先端部においてディスクメディア20のセ
ンターコア部26を係合や吸着等により保持し、ディス
クメディア20を軸心回りに回転させる。また、開口1
4の記録再生ヘッド用窓部58に対応する部分からは記
録再生ヘッドが挿入され、ディスクメディア20の記録
面に情報を記録し、または、記録面に記録された情報を
再生する。
【0082】一方、ディスクカートリッジ10がドライ
ブ装置から排出される際には、位置決め機構が位置規制
用孔16から抜き出され、排出方向(挿入口200側)
への移動が可能となる。この状態で、ディスクカートリ
ッジ10は、トーションばね156の付勢力またはドラ
イブ装置により付与される排出方向の押圧力によって、
後端部10Bを先頭にして移動される。この移動に伴っ
てシャッター係合部122には、ドライブ装置の案内凸
部202が係合しつつも、この案内凸部202を介した
押圧力が作用しなくなり、第1シャッター部材110が
回動可能状態となる。
【0083】この状態で、ディスクカートリッジ10
は、上記のように排出方向へ移動しつつ、開口14を閉
塞する。すなわち、第2シャッター部材150は、トー
ションばね156の付勢力によって、被押圧片150B
において第1シャッター部材110の押圧片112Bを
略前方へ押圧しつつ開口14の閉塞方向へ回動する。ま
た、押圧片112Bにおいて略前方へ押圧される第1シ
ャッター部材110は、この押圧により開口14の閉塞
方向へ回動する。
【0084】第1シャッター部材110及び第2シャッ
ター部材150がそれぞれ回動して初期位置に復帰する
と、開口14が閉塞される。初期位置に復帰した第1シ
ャッター部材110の押圧片112Bはシャッター案内
孔62前部内縁に係合し、第1シャッター部材110、
及び被押圧片150Bにおいて押圧片112Bに当接す
る第2シャッター部材150のトーションばね156の
付勢力によるそれ以上の回動を阻止する。
【0085】なお、第1シャッター部材110及び第2
シャッター部材150の初期位置を超える回動は、第2
シャッター部材150の被押圧片150Bを初期位置に
おいてシャッター案内孔62の周縁部に係合させること
で阻止してもよく、第1シャッター部材110の円弧状
ガイド壁部118の張り出し部118B先端部を初期位
置において環状溝68の幅広部端部と係合させることで
阻止してもよい。
【0086】ディスクカートリッジ10が更に排出方向
へ移動されて、案内凸部202が第1ガイド溝12Aの
ロック解除レバー孔84より前方まで移動されると、ト
ーションばね140の付勢力によってロックレバー13
2が回動し、ロック解除レバー136が第1ガイド溝1
2A内に突出するとともに、ロック爪138が第1シャ
ッター部材110のシャッター引出し部120の小孔1
20Aに係合する。これにより、ディスクカートリッジ
10は、ドライブ装置への装填前の状態に復帰し、第1
シャッター部材110の回動が阻止されて開口14の閉
塞状態が維持される。
【0087】なお、上記の実施例では、ディスクメディ
ア20が片面記録タイプとされ、開口14が下方(前方
を含む)に設けられた構成としたが、本発明はこれに限
定されず、例えば、ディスクメディア20を両面記録タ
イプとして開口14を上方にも設けた構成として上下の
開口を開閉するシャッター部材をそれぞれ配置すること
も可能である。また、開口14は、ハブ孔56と記録再
生ヘッド用窓部58とが連設された構成に限定されるこ
とはなく、これらが別個に形成されていてもよいことは
言うまでもない。
【0088】以上のようなディスクカートリッジ10に
おいて、次に、本発明を詳細に説明する。なお、本実施
例で示すディスクメディア20は下面のみが記録面であ
るため、その下面において空気流の発生を抑制する場合
を説明する。図2乃至図7で示すように、シャッター案
内孔62を除くベース板部32上には、複数の貫通孔2
8が、ディスクメディア20の中心から外周縁に向かう
ように、略放射状に穿設されている。
【0089】この貫通孔28は、図9で示す回転スピン
ドル軸18に保持されたディスクメディア20が高速で
回転することによって発生する空気圧の変化を抑制する
ためのものであって、ディスクメディア20とベース板
部32との間の空間を、第1シャッター部材110と第
2シャッター部材150が収容されているベース板部3
2と下面板部36との間の空間と連通することによっ
て、それらの間の空気圧をほぼ同等なものとし、ディス
クメディア20とベース板部32との間の空間における
中心側と外周縁側の空気圧をほぼ均一にするようにした
ものである。
【0090】このような構成にすると、ディスクメディ
ア20の中心部における開口14(ハブ孔56)からベ
ース板部32とディスクメディア20との間に入り込ん
だ空気は、貫通孔28によってディスクカートリッジ1
0の内周側と外周側の気圧差の発生が抑制されているた
め、いわゆる同伴空気流としてディスクメディア20の
表面上を流れなくなり、よって、塵埃等がディスクカー
トリッジ10内に流入しにくくなる。
【0091】したがって、記録再生ヘッド用窓部58側
へ向かって流れる空気流の発生を抑制することができ、
ディスクメディア20の記録面に塵埃等が残留して付着
するのを防止することができる。よって、記録・再生時
における塵埃等によるエラーの発生を低減することがで
きる。
【0092】なお、この貫通孔28は、ディスクメディ
ア20の記録面における内周から外周までの長さにほぼ
対応する範囲で設けることが好ましく、図示のように、
細長い略楕円形状で略放射状に穿設することが好まし
い。また、略放射状に設けられていればよいため、図示
のような直線状以外に、例えば略円弧状に曲折して設け
てもよい。このような形状にすると、ディスクメディア
20とベース板部32との間の空間における空気圧を好
適に均一にすることができ、記録再生ヘッド用窓部58
側へ向かって流れる空気流の発生を好適に抑制すること
ができる。
【0093】
【発明の効果】以上、本発明によれば、ディスクメディ
アの記録面に塵埃等が残留して付着するのを防止するこ
とができ、記録・再生時における塵埃等によるエラーの
発生を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)本発明にかかるディスクカートリッジを
斜め前上方より見た斜視図 (B)本発明にかかるディスクカートリッジを斜め前下
方より見た斜視図
【図2】本発明にかかるディスクカートリッジを上方よ
り見た分解斜視図
【図3】本発明にかかるディスクカートリッジを下方よ
り見た分解斜視図
【図4】本発明にかかるディスクカートリッジの開口閉
塞状態における全体構成を示し、下面板部を取り外すと
ともに一部を切り欠いた底面図
【図5】本発明にかかるディスクカートリッジのロック
解除状態を示す図4に対応した図
【図6】本発明にかかるディスクカートリッジの開口の
開放過程を示す図4に対応した図
【図7】本発明にかかるディスクカートリッジの開口の
開放状態を示す図4に対応した図
【図8】(A)本発明にかかるディスクカートリッジの
前端部の構造を示す断面図 (B)本発明にかかるディスクカートリッジの左壁部の
構造を示す断面図
【図9】図7におけるY−Y方向から見た場合の概略模
式図
【符号の説明】
10 ディスクカートリッジ 14 開口 18 回転スピンドル軸 20 ディスクメディア 28 貫通孔 30 ケース 32 ベース板部(下シェル) 34 上面板部(上シェル) 36 下面板部(被覆板部) 56 ハブ孔 58 窓部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上シェルと下シェルとの接合により形成
    され、内部に円盤状のディスクメディアを回転可能に収
    容するケースと、 前記下シェルに設けられた前記ディスクメディアへのア
    クセス用の開口と、 前記下シェルの外側に設けられて前記開口を開閉するシ
    ャッター部材と、 前記ディスクメディアへのアクセス用の開口が形成さ
    れ、前記下シェルとの間で前記シャッター部材を移動可
    能に収容する被覆板部と、を備えたディスクカートリッ
    ジにおいて、 前記下シェルに、複数の貫通孔を設けたことを特徴とす
    るディスクカートリッジ。
JP2001077023A 2001-03-16 2001-03-16 ディスクカートリッジ Pending JP2002279748A (ja)

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JP2001077023A JP2002279748A (ja) 2001-03-16 2001-03-16 ディスクカートリッジ

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