JP2002279579A - 車両走行制御方法およびシステム - Google Patents

車両走行制御方法およびシステム

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JP2002279579A
JP2002279579A JP2001081544A JP2001081544A JP2002279579A JP 2002279579 A JP2002279579 A JP 2002279579A JP 2001081544 A JP2001081544 A JP 2001081544A JP 2001081544 A JP2001081544 A JP 2001081544A JP 2002279579 A JP2002279579 A JP 2002279579A
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vehicles
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traveling
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Doo Kanayama
道王 金山
Shinichiro Nakazawa
新一郎 中沢
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】制御ユニットに障害が発生した場合において
も、複数の編成車両の走行処理を継続して行うことを可
能にした車両走行制御方法およびシステムを提供する。 【解決手段】複数車両2の専用路線3上における停車駅
部4を特定情報を含む走行区間情報記憶機能複数車両2
の走行区間情報に基づいて自動走行用運行ダイヤを作成
する機能を有する管制制御装置30と、前記停車駅部特
定情報を運行IDとして複数車両2に対応付けて記憶す
る複数車両2に搭載された管理装置と、管制制御装置3
0の動作を監視して障害が発生したか否か判断し、管制
制御装置30に障害が発生していると判断した場合に、
複数車両2それぞれの管理装置により記憶された運行情
報に基づいて複数車両2の停車駅部4を特定し、複数車
両2それぞれを特定した停車駅部において停車させなが
ら走行させる走行制御手段とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、専用路線から分岐
して複数の一般路線に連絡する複数の分岐部および前記
専用路線に沿って間隔を空けて設けられた車両発着用お
よび乗客乗降用の複数の駅部を含む路線インフラに用い
られ、複数の車両を前記専用路線上において走行させる
ための車両走行制御方法およびそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】我が国の車両を用いた輸送システムの代
表的な存在である鉄道等の輸送システムでは、専用路線
上における予め固定した輸送位置(駅部)間において、
予め作成された固定の運行ダイヤに従って複数の機械連
結車両(編成車両;車群)を運行させることにより、定
時性を確保した安定した輸送を行っている。
【0003】しかしながら、上記輸送システムにおいて
は、専用路線およびその駅部の設置位置は非常に限定さ
れた位置であり、全ての利用者にとって都合の良い場所
に設置されているとは限らなかった。このため、利用者
は、機械連結車両に乗車するために必ず最寄の駅部に向
かうしかなく、例えば利用者の住居から最寄の駅部まで
離れている場合には、利用者にとって不便であった。
【0004】同様の理由から、実際に利用者が向かう目
的位置と駅部との位置は一致せず、ある程度離れている
場合が多いため、利用者は、目的位置に対して最寄の駅
部から目的位置まで自力あるいは他の輸送システム(タ
クシー等)を用いて向かわなければならず、さらに利用
者側に便利な輸送システムの開発が望まれていた。
【0005】さらに、従来の輸送システムでは、常に固
定された運行ダイヤに従って機械連結車両を定時的に運
行させているため、乗客の需要(デマンド)に応じて車
両を運行させることができず、柔軟性の乏しい輸送シス
テムとなっていた。
【0006】特に、運行用の編成車両は、複数の車両が
機械的に連結されて編成されているため、乗客の増減に
応じて適宜車両を増減させることが困難であり、車両の
増減操作に多くの時間と労力を必要としていた。
【0007】そこで、上記輸送システムの課題を改善可
能な新たな輸送システムが研究開発されている。
【0008】上記輸送システムの一例として、特開20
00−264210号公報に開示された輸送システム
(車両交通システム)では、専用路線としての専用道路
上においては、複数の自動走行車両が電子的かつ非機械
的に連結された編成車両(車群)を走行(隊列走行、プ
ラトーン走行)させ、専用路線から分岐する一般路線と
しての一般道路においては、運転手によりマニュアル運
転で走行させることにより、利用者を、所望の乗り込み
位置から目的位置まで効率良く輸送することを可能にし
ている。
【0009】すなわち、この輸送システムにおいては、
専用道路上を走行する複数の電子連結編成車両(車群)
に対しては、管制制御システムによりそれぞれ編成ID
が割り付けられており、例えば一般道路から運転手によ
るマニュアル運転で走行してきた車両が専用道路に進入
すると、管制制御システムは、進入車両に対して、複数
の電子連結編成車両の内の何れか1つの編成車両の編成
IDと同一の編成IDを割付ける。
【0010】このとき、専用道路上における複数の編成
車両は、走行制御システムにより閉塞制御{衝突防止制
御;隣接する駅部等の間に設定される閉塞区間(衝突防
止区間)に異なる編成IDを有する編成車両を進入させ
ない制御}が行われているため、進入車両は、割り付け
られた編成IDと同一の編成IDを有する編成車両が走
行する閉塞区間内への進入・走行が許可され、その結
果、上記編成車両に合流して電子連結され、他の編成車
両と衝突することなく専用道路上を隊列走行するように
なっている。
【0011】一方、管制制御システムは、専用道路上を
走行する複数の編成車両の運行ダイヤ(それぞれの停車
駅部における着発時間を含む)を、専用道路に新たな車
両が進入する毎にリアルタイムで更新しながら作成して
おり、この運行ダイヤに従って走行制御システムを介し
て複数の編成車両の走行制御を行っている。
【0012】また、管制制御システムは、複数の編成車
両それぞれを構成する各車両の目的位置(専用道路上の
目的駅部や専用道路から一般道路に進出する際の分岐部
を含む)に関する情報も管理しており、例えば、専用道
路上を走行している複数の編成車両の中の所定の車両の
目的位置となる分岐部が近付くと、その所定車両に対し
て分岐指示を送ることにより、所定車両は、分岐指示に
応じて対応する分岐部を介して一般道路へ自動操舵によ
り分岐して、所望の目的位置までマニュアル運転により
走行するようになっている。
【0013】すなわち、上記輸送システムでは、管制制
御システムにより、乗客の増減(需要の増減)に応じ
て、専用道路に対する進入車両の合流先となる編成車両
を選択することによりその編成車両の車両数を制御しな
がら、乗客の増減に対応するようにリアルタイムで運行
ダイヤを変更することにより、従来の鉄道システム等の
固定運行ダイヤによる機械連結車群を用いた輸送システ
ムに比べて、柔軟性および輸送効率を大幅に向上させる
ことが可能になる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開2
000−264210号公報に開示された輸送システム
においては、一般道路から専用道路に進入した車両に対
する編成IDの割付処理、専用道路上を自動走行する複
数の編成車両の運行ダイヤに従った走行制御処理(停車
駅部に対する停止制御処理および非停車駅部に対する通
過制御処理も含む)および専用道路上の編成車両から分
かれて一般道路へ進出する車両に対する分岐指示処理等
を全て管制制御システムのみで実行していたため、この
管制制御システムに障害が発生した場合においては、上
述した全ての処理が実行不可能になるため、輸送システ
ムとして機能しなくなる恐れが生じていた。
【0015】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
ものであり、専用道路上で複数の編成車両(車群)を走
行させる車両走行制御方法およびシステムにおいて、上
述した編成ID割付処理、運行ダイヤに従った走行制御
処理および分岐指示処理等を行う管制制御システム等の
制御ユニットに障害が発生した場合においても、その障
害発生に拘らず、進入車両の編成車両に対する合流・隊
列走行処理、複数の編成車両の走行(運行)処理および
車両の一般路線に対する分岐進出処理を継続して行うこ
とを可能にした車両走行制御方法およびシステムを提供
することをその目的とする。
【0016】
【課題を解決する為の手段】上述した目的を達成するた
めの第1の発明によれば、専用路線と、この専用路線か
ら分岐して複数の一般路線に連絡する複数の分岐部と、
前記専用路線に沿って間隔を空けて設けられた車両発着
用および乗客乗降用の複数の駅部とを含む路線インフラ
に対応して設けられ、複数の車両を前記専用路線上にお
いて走行させる車両走行制御システムにおいて、前記複
数の車両の前記専用路線上における停車駅部を特定する
情報を含む走行区間情報を記憶する機能および前記複数
の車両それぞれの走行区間情報に基づいて前記自動走行
用の運行ダイヤを作成する機能を有する制御ユニット
と、前記複数の車両の停車駅部を特定する情報を運行情
報として当該複数の車両それぞれに対応付けて記憶する
記憶手段と、前記制御ユニットの動作を監視してその制
御ユニットに障害が発生したか否か判断し、この判断に
より前記制御ユニットに障害が発生していると判断した
場合に、前記記憶手段により記憶された運行情報に基づ
いて前記複数の車両の停車駅部を特定し、前記複数の車
両それぞれを、前記特定した停車駅部において停車させ
ながら走行させる走行制御手段とを備えている。
【0017】特に、第1の発明において、前記運行情報
は、前記複数の車両の内の少なくとも1台の車両が専用
路線から分岐して所定の一般路線へ進出する運行が決定
されている場合に、その車両(分岐車両)の前記所定の
一般路線へ進出する際の所定の分岐部を特定する情報を
含んでおり、前記走行制御手段は、前記制御ユニットに
障害が発生していると判断した場合に、前記設定手段に
より設定された運行情報に基づいて前記分岐車両の所定
の分岐部を特定し、前記分岐車両が前記所定の分岐部に
到達した際に、その分岐車両を、前記所定の分岐部を介
して前記専用路線から前記所定の一般路線へ進出させる
手段をさらに備えている。
【0018】また、特に、第1の発明において、前記専
用路線は複数の衝突防止区間に区分されている一方、前
記記憶手段は、前記分岐車両に対応付けて設定された運
行情報を前記車両に搭載されたメモリに対して記憶する
手段を有しており、前記走行制御手段は、前記各車両に
搭載され、自車両を自動走行させる機能および外部から
の出発/停止信号を含む走行制御信号に応じて自車両の
出発/停止を含む走行制御を行う機能を有する走行制御
装置と、前記専用路線における少なくとも前記複数の駅
部に対応する位置にそれぞれ設けられ、当該専用路線上
において前記複数の駅部近傍を走行する車両の走行制御
装置と通信可能な通信ユニットと、前記制御ユニットか
ら送信された前記運行ダイヤに基づく走行制御指示に従
って、前記各衝突防止区間に複数の互いに異なる識別情
報を有する車両が併存しないように前記専用路線上を走
行する複数の車両の走行制御装置に対して前記通信ユニ
ットを介して前記走行制御信号を送信し、当該走行制御
装置を介して複数の車両の走行制御を行う衝突防止手段
と、前記制御ユニットの動作を監視してその制御ユニッ
トに障害が発生しているか否かを判断する監視判断手段
と、前記分岐車両が少なくとも前記所定の分岐部よりも
走行方向上流側の通信ユニット近傍を走行している際
に、当該通信ユニットを介して前記分岐車両の走行制御
装置と通信することにより当該分岐車両を検出する手段
と、前記監視判断手段により前記制御ユニットに障害が
発生していると判断された場合において、車両側の分岐
判断を要求する信号を前記通信ユニットを介して前記分
岐車両に送信する手段とを備え、前記監視判断手段によ
り前記制御ユニットに障害が発生していると判断された
場合において、前記衝突防止制御手段は、前記管制制御
装置からの運行ダイヤに基づく走行制御指示を常時出発
指示として、この出発指示に基づいて前記走行制御信号
を前記専用路線上を走行する複数の車両の走行制御装置
に対して前記通信ユニットを介して送信するようになっ
ており、前記複数の車両それぞれの走行制御装置は、前
記衝突防止制御手段から前記通信ユニットを介して前記
走行制御信号として出発信号が送信された際に、前記メ
モリに記憶された運行情報を読み出して前記停車駅部を
特定する手段と、自車両を、前記特定した停車駅部にお
いて停車させながら前記通信ユニットから送信された出
発信号に基づいて走行させる手段とを備え、前記分岐車
両の走行制御装置は、前記分岐判断要求信号が送信され
た際に、前記メモリに記憶された運行情報を読み出して
前記所定の分岐部を特定する手段と、自車両が前記運行
情報に対応する所定の分岐部に到達した際に、自車両を
その所定の分岐部を介して前記専用路線から前記所定の
一般路線へ進出させる手段とを備えている。
【0019】そして、上述した目的を達成するための第
2の発明によれば、複数の衝突防止区間に区分された専
用路線と、この専用路線から分岐して複数の一般路線に
連絡する複数の分岐部と、前記専用路線に沿って間隔を
空けて設けられた前記車両発着用および乗客乗降用の複
数の駅部とを含む路線インフラに対応して設けられ、同
一の編成識別情報が割り付けられた複数車両により編成
された編成車両を前記専用路線上において走行させる車
両走行制御システムにおいて、前記専用路線上を自動走
行する複数の編成車両それぞれの互いに異なる編成識別
情報を記憶する機能および少なくとも1つの一般車両か
ら対応する分岐部を介して前記専用路線へ向かう車両を
検出し、検出した車両に対して、記憶された複数の編成
識別情報の中から選択された編成識別情報を割り付ける
機能を有する制御ユニットと、前記各編成車両の編成識
別情報に基づいて、前記各衝突防止区間に複数の互いに
異なる編成識別情報を有する編成車両が併存しないよう
に前記専用路線上を走行する複数の編成車両の走行制御
を行う衝突防止手段と、前記制御ユニットの動作を監視
してその制御ユニットに障害が発生しているか否かを判
断する監視判断手段と、この監視判断手段により前記制
御ユニットに障害が発生していると判断された場合にお
いて、少なくとも1つの一般路線から対応する分岐部を
介して前記専用路線へ向かう車両を検出する検出手段
と、この検出手段の検出タイミングにおいて、前記複数
の編成車両と通信して当該検出車両に最も近い位置を走
行している1つの編成車両を抽出する手段と、抽出した
編成車両に対して割り付けられた編成識別情報を前記検
出車両に対して割り付ける割付手段とをている。
【0020】そして、上述した目的を達成するための第
3の発明によれば、専用路線と、この専用路線から分岐
して複数の一般路線に連絡する複数の分岐部と、前記専
用路線に沿って間隔を空けて設けられた車両発着用およ
び乗客乗降用の複数の駅部とを含む路線インフラにおい
て、複数の車両を前記専用路線上において走行させるた
めの車両走行制御方法であって、前記複数の車両の停車
駅部を特定する情報を運行情報として当該複数の車両そ
れぞれに対応付けてメモリに記憶するステップと、前記
複数の車両の前記専用路線上における停車駅部を特定す
る情報を含む走行区間情報を記憶する機能および前記複
数の車両それぞれの走行区間情報に基づいて前記自動走
行用の運行ダイヤを作成する機能を有する制御ユニット
の動作を監視してその制御ユニットに障害が発生したか
否か判断するステップと、この判断により前記制御ユニ
ットに障害が発生していると判断した場合に、前記メモ
リに記憶された運行情報に基づいて前記複数の車両の停
車駅部を特定し、前記複数の車両それぞれを、前記特定
した停車駅部において停車させながら走行させるステッ
プとを備えている。
【0021】そして、上述した目的を達成するための第
4の発明によれば、複数の衝突防止区間に区分された専
用路線と、この専用路線から分岐して複数の一般路線に
連絡する複数の分岐部と、前記専用路線に沿って間隔を
空けて設けられた前記車両発着用および乗客乗降用の複
数の駅部とを含む路線インフラに対応して設けられてお
り、前記専用路線上を自動走行する複数の編成車両それ
ぞれの互いに異なる編成識別情報を記憶する機能および
少なくとも1つの一般車両から対応する分岐部を介して
前記専用路線へ向かう車両を検出し、検出した車両に対
して、記憶された複数の編成識別情報の中から選択され
た編成識別情報を割り付ける機能を有する制御ユニット
を用いて、同一の編成識別情報が割り付けられた複数車
両により編成された編成車両を前記専用路線上において
走行させる車両走行制御方法であって、前記各編成車両
の編成識別情報に基づいて、前記各衝突防止区間に複数
の互いに異なる編成識別情報を有する編成車両が併存し
ないように前記専用路線上を走行する複数の編成車両の
走行制御を行うステップと、前記制御ユニットの動作を
監視してその制御ユニットに障害が発生しているか否か
を判断するステップと、このステップにより前記制御ユ
ニットに障害が発生していると判断された場合におい
て、少なくとも1つの一般路線から対応する分岐部を介
して前記専用路線へ向かう車両を検出するステップと、
この検出ステップの検出タイミングにおいて、前記複数
の編成車両と通信して当該検出車両に最も近い位置を走
行している1つの編成車両を抽出するステップと、抽出
した編成車両に対して割り付けられた編成識別情報を前
記検出車両に対して割り付けるステップとを備えてい
る。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明に係る車両走行制御方法お
よびシステムの実施の形態について、添付図面を参照し
て説明する。
【0023】図1は、本発明の実施の形態に係る路線イ
ンフラに対応して設けられた車両走行制御システム1の
システム構成をそれぞれ概略的に示す図である。
【0024】図1によれば、路線インフラは、運転手が
マニュアル運転可能な複数の車両の内、バスやトラック
等の自動走行用車載システムが搭載された複数の車両2
を、単独、あるいは電子的かつ非機械的連結に基づく複
数車両編成の編成車両2A、2Bとして専用に走行させ
るための路線であり、例えば上記市、町、村等の複数の
区域間に跨って配設された専用路線3と、この専用路線
3に沿って間隔を空けて例えば各区域毎に設けられた車
両発着用および乗客乗降用の複数の駅部4とを含んでい
る。
【0025】専用路線3は、図1に示すように単線方式
であり、各駅部4において、対向方向に走行する車両2
(上り編成車両2A、下り編成車両2B)がすれ違い可
能に複線化された上り側駅部路線3aおよび下り側駅部
路線3bを有している。なお、図1においては、図中向
かって左側から右側へ向かう方向を“上り”、その逆方
向を“下り”とし、専用路線3における上り側駅部路線
3aおよび下り側駅部路線3b以外の路線部分を主路線
3cとして表すものとする。
【0026】また、路線インフラは、上記複数の都市内
に延びる複数の一般路線5および専用路線3間において
車両2を相互乗り入れ可能にするために、専用路線3に
おける複数の駅部4に対応する複数の上り側駅部路線3
aおよび下り側駅部路線3b上の所定位置にそれぞれ設
定された複数の分岐部6と、この複数の分岐部6から分
岐する複数の分岐路線5A1〜5A2および5B1〜5
B2とを備えており、この複数の分岐路線5Aが複数の
一般路線5に連絡している。
【0027】上り側駅部路線3aに連絡された分岐路線
5A1は、上り側走行方向上流側端部、すなわち上り側
駅部路線3aの入口側(駅部4の入口側)端部に設けら
れており、上り側駅部路線3a(専用路線3)に対する
一般路線5からの進入路線を構成している。また、上り
側駅部路線3aに連絡された分岐路線5A2は、上り側
走行方向下流側端部、すなわち上り側駅部路線3aの出
口側(駅部4の出口側)端部に設けられており、上り側
駅部路線3a、すなわち専用路線3からの一般路線5に
対する進出路線を構成している。
【0028】同様に、下り側駅部路線3bに連絡された
分岐路線5B1は、下り側走行方向上流側端部、すなわ
ち下り側駅部路線3bの入口側(駅部4の入口側)端部
に設けられており、下り側駅部路線3b(専用路線3)
に対する一般路線5からの進入路線を構成している。ま
た、下り側駅部路線3bに連絡された分岐路線5B2
は、下り側走行方向下流側端部、すなわち下り側駅部路
線3bの出口側(駅部4の出口側)端部に設けられてお
り、下り側駅部路線3b、すなわち専用路線3からの一
般路線5に対する進出路線を構成している。
【0029】複数の一般路線5の終着点には、図2に示
すように、複数の車両2を収容して、例えばガソリン等
の動力源の補給や洗車等を行うための車両基地Bが設置
されており、各一般路線5の途中には、その一般路線5
における運行ダイヤ(一般路線用運行ダイヤ)に従って
一般路線5を走行する車両2が停留して乗客を乗降させ
るための停留所Sが設置されている。
【0030】各駅部4は、上り側駅部路線3aおよび下
り側駅部路線3bに沿ってその中間に所定の高さで配設
された図示しないプラットフォームを有しており、プラ
ットフォームに位置する利用者(乗客)は、上り側駅部
路線3aおよび下り側駅部路線3bに停車する車両2に
対して乗車することが可能であり、また、車両2に乗車
している乗客は、上り側駅部路線3aおよび下り側駅部
路線3bに停車した車両2から降車することが可能にな
っている。
【0031】なお、隣接する駅部4間においては、専用
路線3(主路線3c)上を走行する上り編成車両2Aお
よび下り編成車両2Bをすれ違わせるためのすれ違い部
を設けることも可能であり、この場合においては、専用
路線3上を対向方向に向かって走行している車両2、編
成車両2Aおよび2Bは、駅部4あるいはすれ違い部で
すれ違うことが可能になっている。
【0032】そして、専用路線3は、異なる編成ID
(編成識別情報)を有する編成車両2A、2Bどうしの
衝突を防止するために、図1に示すように、隣接する駅
部4、4間(主路線3c)に対応する衝突防止区間(閉
塞区間)7、各駅部4の上り側駅部路線3aに対応する
衝突防止区間8aおよび各駅部4の下り側駅部路線3b
に対応する衝突防止区間8bとに連続的に区分されてお
り、この衝突防止区間3a、3bに対しては、車両走行
制御システム1の制御に基づいて、同一の編成IDを有
する車両2、編成車両2A、2Bのみを進入させるよう
になっている。
【0033】一方、専用路線3における上り側駅部路線
3aおよび下り側駅部路線3bには、待避路線10が分
岐しており、この待避路線10上には待避所(車庫)1
1が設置されている。この待避所11には、少なくとも
1台の車両2が停車可能になっており、車両走行制御シ
ステム1の制御に基づいて、待避所11に停車している
車両2を、待避路線10を介して専用路線3(上り側駅
部路線3a、下り側駅部路線3b)へ走行させることに
より、専用路線3上を自動走行する車両2を増車させる
ことができ、さらに、専用路線3上を自動走行する車両
2を専用路線3から待避路線10を介して待避所11へ
移動・停車させることにより、専用路線3上を自動走行
する車両2を減車させることができるようになってい
る。
【0034】一方、車両走行制御システム1は、図1お
よび図2に示すように、各車両2に搭載された車両自動
走行用の車載ユニット20と、専用路線3および待避路
線10に一定間隔毎に連続的に埋設された車両自動操舵
用の磁気ネイル21と、駅部4の上り側駅部路線3aお
よび下り側駅部路線3bに対応する衝突防止区間8aお
よび衝突防止区間8bに対する車両2(編成車両2A、
2B)の進入および進出を検出するために、各衝突防止
区間7および8aの境界部と衝突防止区間7および8b
の境界部とにそれぞれ設けられた車両識別情報(車両I
D)および編成情報(編成ID)検出用の車両検出コイ
ル22および23と、専用路線3の上り側駅部路線3a
および下り側駅部路線3bに対応する所定位置に埋設さ
れた路車間通信用の制御情報伝達コイル(ループコイ
ル)25と、分岐路線5A上において専用路線3(例え
ば、上り側駅部路線3a)に対する分岐部6から所定距
離離れた位置(進入分岐路線5A1→入口、進出分岐路
線5A2→出口)に配置され、一般路線5から分岐路線
5Aおよび分岐部5を介して専用路線3に進入するため
に走行している車両2および専用路線3から分岐部6お
よび分岐路線5Aを介して一般路線5へ向けて進出した
車両2を検出して無線により路車間通信するためのルー
プコイル26と、待機路線10における待機所11に対
応する位置に設けられており、待機所11において待機
する車両2を検出して路車間通信するためのループコイ
ル27と、各駅部4の各車両検出コイル22、23およ
び各ループコイル25〜27の近傍に設置され、その各
車両検出コイル22、23および各ループコイル25〜
27と通信線C(一部のみ破線で示す)により接続され
ており、上記各車両検出コイル22、23および各ルー
プコイル25〜27と通信可能な通信機28と、この通
信機28とLAN等の通信ネットワークを介して通信可
能に接続された上記衝突防止制御(保安制御)を含む車
両走行制御(出発、停止、速度制御等)用のローカルコ
ントローラ29と、このローカルコントローラ29に対
してLAN等の通信ネットワークを介して通信可能に接
続されており、各車両2(編成車両2Aを含む)の専用
路線3上における運行ダイヤ作成機能を有する運行状態
監視制御用の管制制御装置30とを備えている。なお、
図1においては、図面を分かり易くするため、通信機2
8はループコイル25のみと通信線Cと接続されている
が、他の車両検出コイル22、23およびループコイル
26〜27とも図示しない通信線により接続されてい
る。
【0035】磁気ネイル21はS極磁気ネイルとN極磁
気ネイルとから構成されており、専用路線3における主
路線3cにおいては、S極磁気ネイルおよびN極磁気ネ
イルが交互に配置されている。また、上り側駅部路線3
aおよびこの上り側駅部路線3aから分岐した待避路線
(上り側待避路線)10には、例えばN極磁気ネイルの
みが配置され、下り側駅部路線3bおよびこの下り側駅
部路線3bから分岐した待避路線(下り側路線)10に
は、例えばS極磁気ネイルのみが配置されている。
【0036】ローカルコントローラ29はコンピュータ
システムを有しており、各車両検出コイル22および2
3を介して検出された上り側駅部路線3aおよび下り側
駅部路線3bに対する進入および進出車両2の車両ID
(編成車両の場合編成IDも含む)を通信機28を介し
てそれぞれ受信する機能と、上り側駅部路線3aおよび
下り側駅部路線3bに進入した進入車両2から送信され
た走行情報{速度情報等}をループコイル25および通
信機28を介して受信する機能と、通信機28およびル
ープコイル25を介して進入車両2に対して衝突防止用
(保安用)の走行制御指令(出発指令、停止指令、速度
制御指令等)をスポット送信する機能と、分岐路線5A
上において専用路線3側あるいは反対側(一般路線5
側)へ走行する車両2をループコイル26および通信機
28を介して検出し、検出した車両2に対して走行制御
指令をスポット送信する機能と、待避所11において待
避している車両2をループコイル27および通信機28
を介して検出し、検出した車両2に対して走行制御指令
をスポット送信する機能とを備えている。
【0037】また、管制制御装置30はコンピュータシ
ステムを有し、専用路線3および全ての一般路線5を含
む路線インフラ全体を管理するようになっている。
【0038】すなわち、管制制御装置30は、一般路線
5を走行する車両2の一般路線用運行ダイヤを予め記憶
しており、この運行ダイヤやローカルコントローラ29
から送られた編成車両2Aを含む各車両2の走行情報等
に基づいて、専用路線3全線の編成車両2A、2Bを含
む車両2の運行状態(走行状態、編成状態等)および一
般路線5上を走行している車両2の運行状態を把握して
監視する機能、専用路線3および一般路線5を走行して
いる各車両2の専用路線3上における停車駅部および専
用路線3から所定の一般路線5へ進出する際の所定の分
岐部6を特定する情報を含む走行区間情報を自コンピュ
ータシステムのメモリに記憶する機能、上記全ての車両
2それぞれの専用路線3上の走行区間情報および運行状
態に基づいて、各車両2(編成車両2A、2Bを含む)
の専用路線3上の運行ダイヤを、例えば専用路線3に対
して車両2が進入する毎に、輸送効率が効果的になるよ
うにダイナミックに作成してメモリに記憶する機能、作
成された運行ダイヤに基づいてローカルコントローラ2
9に対して走行制御指示(運行ダイヤに基づく出発指
示、停止指示、減速指示等)を行う機能、分岐路線5A
から専用路線3へ進入してくる車両2に対して、ローカ
ルコントローラ29、通信機28およびループコイル2
6を介して所定の編成IDを送信する機能および専用路
線3から一般路線5へ進出する車両2に対して、その分
岐部6を特定する情報を、ローカルコントローラ29等
を介して上記進出車両2に対して送信する機能等を備え
ている。
【0039】一方、車載ユニット20は、図3に示すよ
うに、専用路線3上を編成車両2Aとして隊列走行(プ
ラトーン走行)している自車両2に対して走行方向に沿
った前方の車両と通信可能な車車間通信機40と、専用
路線3に対応するループコイル25、分岐路線5Aに対
応するループコイル26および待避路線10に対応する
ループコイル27に対してスポット通信可能な路車間通
信機41と、専用路線3および待避路線10における磁
気ネイル21が発する磁界を検出する磁気センサ42
と、自車両2の運転手によるマニュアル操作により情報
を入力可能な入力部43と、自車両の絶対位置認識処理
および走行制御処理を行う車両制御装置44と、自車両
IDおよび自車両の進行方向等の走行情報を記憶して管
理するための例えば半導体メモリや磁気メモリ等のメモ
リ回路を含む管理装置45と、車両2および管制制御装
置30間の非常用の通信手段として、例えばマニュアル
操作により中央管制装置18に対して無線通信回線(携
帯電話網、PHS網等)を介して情報を送信し、かつ管
制制御装置30から無線通信回線を介して送信されてき
た情報を受信可能な通信装置46とを備えており、各構
成要素40〜46はバス47により互いに通信可能に接
続されている。
【0040】そして、本実施形態における管理装置45
は、専用路線3上の全ての分岐部6の位置を表す情報を
マップ情報として予め記憶している。
【0041】車両制御装置44は、CPUおよびメモリ
を有したコンピュータシステムから構成されており、メ
モリに記憶された処理プログラムに従って、前方車両の
車車間通信機40から送信され自車両の車車間通信機4
0を介して受信された前方車両の走行情報に基づいて、
自車両および前方車両との間隔を制御して衝突等を回避
しながら所定の速度で隊列走行(プラトーン走行)を行
う機能と、ループコイル25〜27から送信され路車間
通信機41を介して受信された走行制御信号に基づい
て、自車両の走行駆動制御{速度制御(加減速制御
等)、自動操舵制御、停止制御、主路線3cおよび上り
側・下り側路線3a・3b間における走行ライン切り換
え制御、専用路線3から分岐した走行ライン(分岐路線
5A、待避路線10等)と専用路線3との間の合流およ
び分岐制御等}を行う機能と、磁気ネイル21から発せ
られ磁気センサ42を介して検出された磁界に基づいて
自車両2の走行距離および走行位置(絶対位置)を求め
る機能とをそれぞれ備えている。
【0042】また、特に、上り方向へ向かう上り側車両
2(編成車両2A)の磁気センサ42は、設定により、
上り側駅部路線3aに対応するN極磁気ネイルから発せ
られる磁界のみを検出するようになっており、また、下
り方向へ向かう下り側車両2(編成車両2B)の磁気セ
ンサ42は、設定により、下り側駅部路線3bに対応す
るS極磁気ネイルから発せられる磁界のみを検出するよ
うになっているため、上り側車両2(編成車両2A)
は、主路線3cから確実に上り側駅部路線3aに分岐し
て対応するプラットフォームに到着し、下り側車両2
(編成車両2B)は、主路線3cから確実に下り側駅部
路線3bに分岐して対応するプラットフォームに到着す
るようになっている。
【0043】さらに、車両制御装置44は、ローカルコ
ントローラ29を介して管制制御装置30から送られた
要求に応じて自車両の走行位置、走行距離等を含む走行
情報をループコイル25〜27を介してローカルコント
ローラ29に送信する機能を備えており、ローカルコン
トローラ29は、送信された走行情報を管制制御装置3
0に送信するようになっている。
【0044】以下、本実施形態に係る車両走行制御シス
テム1の全体処理について、特に、ローカルコントロー
ラ29、管制制御装置30および車両制御装置44の処
理を中心に説明する。
【0045】予め決められた一般路線用運行ダイヤに従
って一般路線5を走行している車両2において、その運
転手は、自車両の専用路線3における停車駅部を特定す
る情報および専用路線3からの進出先としての所定の一
般路線5に対応する分岐部6を特定する情報を運行ID
として入力部43を操作して車両制御装置44に入力す
る(図4;ステップS1)。
【0046】車両制御装置44は、入力された運行ID
を自車両の管理装置45に記憶する(ステップS2)。
【0047】このようにして運行IDが管理装置45内
に保持された車両2が、専用路線3を上り方向に向かっ
て走行するために、一般路線5から例えば分岐路線5A
1に進入してループコイル26上を走行すると、ローカ
ルコントローラ29は、通信機28およびループコイル
26を介して車両2を検出し、その車両IDを車両制御
装置44および路車間通信機41との協調処理に基づく
路車間通信により車両2から受信し(図5;ステップS
3)、受信した車両IDを管制制御装置30に送信する
(ステップS4)。
【0048】このとき、ローカルコントローラ29は、
車両ID送信タイミングから一定時間ΔT経過するまで
に管制制御装置30からの応答が受信されたか否か判断
しており(ステップS5)、この判断の結果、応答信号
が受信されない場合においては(ステップS5→N
O)、管制制御装置30に障害が発生したと判断して、
後述するステップS17の処理に移行する。
【0049】一方、管制制御装置30に障害が発生して
いない状態においては、管制制御装置30は、送信され
た車両IDに基づいて、対応する車両2の走行区間情報
をメモリから読出し、読み出した走行区間情報に基づい
て、現在上り方向に走行している複数の上り編成車両2
Aの中から、最適な編成車両2Aを抽出し(ステップS
6)、抽出した編成車両2Aの編成IDをローカルコン
トローラ29に送信する(ステップS7)。
【0050】ローカルコントローラ29は、一定時間Δ
T内に送信されてきた編成IDを受信して管制制御装置
30に障害が発生していないことを認識し(ステップS
5→YES)、送信された編成IDおよび停止信号を通
信機28およびループコイル26を介して車両2に送信
する(ステップS8)。
【0051】車両2の車載ユニット20における車両制
御装置44は、ループコイル26および路車間通信機4
1を介して送信されてきた編成IDを管理装置45に記
憶する(ステップS9)。この結果、一般路線5から専
用路線3へ進入してくる車両2に対して、編成IDが割
り付けられる。
【0052】ステップS9の処理と同時に、車両制御装
置44は、送信されてきた停止信号に応じて自車両2を
分岐路線5A1のループコイル26上に停止させる(ス
テップS10)。
【0053】一方、専用路線3を走行し、分岐部5を通
過して上り側駅部路線3aの衝突防止区間8aに進入し
てくる編成車両2Aの車両IDおよび編成IDは車両検
出コイル22により検出され、この車両検出コイル22
からの検出信号である車両IDおよび編成IDは、編成
車両2A検出毎にローカルコントローラ29に送信され
る。
【0054】このとき、ローカルコントローラ29は、
送信されてきた編成IDがループコイル26上で停止し
ている車両2に割り付けた編成IDと一致しているか否
か判断し(ステップS11)、この判断の結果、一致し
ていない場合(ステップS11→NO)、ローカルコン
トローラ29は、ステップS11に戻り、次に送信され
てくる編成IDに基づいて、上記判断処理を繰り返す。
【0055】一方、送信されてきた編成IDがループコ
イル26上で停止している車両2に割り付けた編成ID
と一致している場合には(ステップS11→YES)、
ローカルコントローラ29は、通信機28およびループ
コイル26を介して所定のタイミングで出発信号を車両
2に送信する(ステップS12)。
【0056】車両2の車両制御装置44は、送信されて
きた出発信号に応じて自車両2をループコイル26から
出発させて分岐部6を介して専用路線3(上り側駅部路
線3a)に進入させる(ステップS13)。
【0057】この結果、同一の衝突防止区間8aに対し
て、同一の編成IDを有する編成車両2Aおよび車両2
が進入したことになる。
【0058】ステップS12の処理と同時に、ローカル
コントローラ29は、上記出発信号送信タイミングに基
づいて、衝突防止区間8a上の編成車両2Aに対してル
ープコイル25を介して走行制御信号を編成車両2Aお
よび進入車両2に対して送信して車両合流用の走行制御
を行うことにより、進入車両2を編成車両2Aの例えば
後方側に合流させて、新たな編成車両2Aとして、上り
側駅部路線3aの衝突防止区間8aを隊列走行させる
(ステップS14)。
【0059】この結果、一般路線5を走行してきた車両
2は、管制制御装置30により抽出された編成車両2A
と共に専用路線3上を隊列走行することができる。
【0060】一方、ステップS5の判断の結果NO、す
なわち、管制制御装置30から何らの応答信号も受信さ
れず、管制制御装置30に障害が発生したと判断した場
合には、ローカルコントローラ29は、各駅部4に対応
する各通信機28および各ループコイル26を介して専
用路線3上を走行する複数の上り編成車両2A・・・2
Aの路車間通信機41および車両制御装置44と通信し
て、各上り編成車両2A・・・2Aの現在走行位置を求
め(図6;ステップS15)、求めた各上り編成車両2
A・・・2Aの現在走行位置に基づいて、ループコイル
26上の車両2に対して最も近い位置を走行している上
り編成車両2A1を抽出する(ステップS16)。
【0061】次いで、ローカルコントローラ29は、図
7に示すように、通信機28、ループコイル25および
抽出した上り編成車両2A1の路車間通信機41を介し
た編成車両2A1における車両制御装置44との路車間
通信により、その編成車両2A1に割り付けられた編成
IDを取り込む(ステップS17)。
【0062】そして、ローカルコントローラ29は、取
り込んだ編成IDを通信機28およびループコイル26
を介してループコイル26上の車両2に送信する(ステ
ップS18)。
【0063】車両2の車載ユニット20における車両制
御装置44は、ループコイル26および路車間通信機4
1を介して送信されてきた編成IDを管理装置45に記
憶する(ステップS19)。この結果、管制制御装置3
0に障害が発生していた場合でも、一般路線5から専用
路線3へ進入してくる車両2に対して、編成IDを割り
付けることができる。
【0064】以下、ローカルコントローラ29は、ステ
ップS11の処理に移行し、車両2に対して割り付けた
編成IDと同一の編成IDが車両検出コイル22から送
信されてきた場合には(ステップS11→YES)、ロ
ーカルコントローラ29はステップS12の出発信号送
信処理を行ない、車両2の車両制御装置44はステップ
S13の出発走行処理を行なって、自車両2を分岐部6
を介して上り側駅部路線3aに進入させる。
【0065】そして、ローカルコントローラ29は、ス
テップS14の車両合流用の走行制御処理を行なうこと
により、進入車両2を編成車両2Aの例えば後方側に合
流させて、新たな編成車両2Aとして、上り側駅部路線
3aの衝突防止区間8aを隊列走行させる。
【0066】この結果、一般路線5を走行してきた車両
2は、管制制御装置30に障害が発生した場合において
も、編成車両2Aと共に専用路線3上を隊列走行させる
ことができる。
【0067】なお、上記車両の合流に関する処理につい
ては、専用路線3を下り方向に向かって走行するため
に、一般路線5から例えば分岐路線5B1に進入してル
ープコイル26上を走行した場合についても、同様に行
われる。
【0068】一方、上述した車両合流処理と並行して、
ローカルコントローラ29は、車両検出コイル22から
上り側駅部路線3aに対して進入する編成車両2Aの検
出信号(車両IDおよび編成ID)が送信されてくる
と、その検出信号を受信して管制制御装置30に送信し
(図8;ステップS20)、車両ID・編成ID送信タ
イミングから一定時間ΔT経過するまでに管制制御装置
30からの応答が受信されたか否かを判断する(ステッ
プS21)。
【0069】この判断の結果、応答信号が受信されない
場合においては(ステップS21→NO)、管制制御装
置30に障害が発生したと判断して、後述するステップ
S27の処理に移行する。
【0070】一方、管制制御装置30に障害が発生して
いない状態においては、管制制御装置30は、送信され
てきた車両ID・編成IDに応じて編成車両2Aの運行
ダイヤを参照し(ステップS22)、上記車両検出コイ
ル22に対応する駅部4(プラットフォーム)に対して
停車するか、あるいは駅部4を通過するかを判断し、そ
の判断結果を運行ダイヤに基づく走行制御信号としてロ
ーカルコントローラ29、通信機28およびループコイ
ル25を介して編成車両2Aに送信する(ステップS2
3)。
【0071】編成車両2Aにおける各車両2の車両制御
装置44は、路車間通信機41および/あるいは車車間
通信機40を介して送信されてきた運行ダイヤに基づく
走行制御信号が停止信号か否か判断し(ステップS2
4)、この判断の結果、停止信号であれば(ステップS
24→YES)、編成車両2Aの車両制御装置44は、
上り側駅部路線3a上のプラットフォームに対応する所
定位置に自車両を停止させ、所定時間経過後、送信され
た出発信号に応じて自車両を出発させる(ステップS2
5)。
【0072】ステップS24の判断の結果、出発信号で
あれば(ステップS24→NO)、編成車両2Aの車両
制御装置44は、自車両を継続して走行させる。この結
果、編成車両2Aは、上り側駅部路線3a、すなわち、
駅部4のプラットフォームを停止せずに通過する(ステ
ップS26)。
【0073】上記ステップS20〜26の処理について
は、車両検出コイル22から下り側駅部路線3bに対し
て進入する編成車両2Bの検出信号(車両IDおよび編
成ID)がローカルコントローラ29に送信されてきた
場合についても、同様に行われる。
【0074】一方、ステップS21の判断の結果NO、
すなわち、管制制御装置30から何らの応答信号も受信
されず、管制制御装置30に障害が発生したと判断した
場合には、ローカルコントローラ29は、管制制御装置
30から、運行ダイヤ用の走行制御信号として、常に
「出発信号」が送信されているものと認識し(ステップ
S27)、車両検出コイル22および23から送信され
る車両検出信号に基づいて、同一の衝突防止区間に対す
る異なる編成IDを有する編成車両2A、2Bの進入を
防止し、かつ上り編成車両2A、2Bを衝突防止区間8
a、8bにおいてすれ違わせるように、通信機28およ
びループコイル25を介して走行制御信号(出発信号、
停止信号、速度制御信号等)を、そのループコイル25
に対応する位置を走行する各編成車両2A(車両2)に
対して送信する(ステップS28)。
【0075】例えば上り側において、専用路線3上にお
いて上り車両2A1が衝突防止区間7を走行している際
には、その進行方向における手前の衝突防止区間8aに
進入した上り編成車両2A2に対しては、ローカルコン
トローラ29は、ループコイル25等を介して停止信号
を送信して編成車両2A2の走行を停止させて、次の衝
突防止区間7への進入を阻止し、前方の上り編成車両2
A1が衝突防止区間7から進出したことが車両検出コイ
ル22により検出された際に、ローカルコントローラ2
9は、ループコイル25等を介して出発信号を送信して
編成車両2A2の走行を開始させて次衝突防止区間7へ
の進入を許可する。
【0076】下り側についても同様である。また、上り
編成車両2Aと下り編成車両2Aとの衝突防止制御につ
いては、車両検出コイル22、23による上り側編成車
両2Aおよび下り側編成車両2Bの検出タイミングから
の経過時間と各編成車両2Aおよび2Bの走行速度とに
基づいて、上り編成車両2Aおよび下り編成車両2Bが
単線部分の主路線3c(衝突防止区間7)を同時に走行
することがないように制御される。
【0077】一方、駅部4に対応する上り/下り側駅部
路線3a/3b(衝突防止区間8a/8b)をそれぞれ
走行する編成車両2A/2Bの車両制御装置44は、上
記ステップS28の処理により対応するループコイル2
5から出発信号が送信された際に、自車両の管理装置4
5に記憶された運行IDを読出し(ステップS29)、
その運行IDにおける停車駅部として、現在走行中の駅
部4が含まれるか否か判断する(ステップS30)。
【0078】この判断の結果NO(含まれない)場合に
ついては、編成車両2A/2Bの車両制御装置44は、
送信された出発信号に応じて自車両を継続して走行させ
る。この結果、編成車両2A/2Bは、上り/下り側駅
部路線3a/3b、すなわち、駅部4のプラットフォー
ムを停止せずに通過する(ステップS31)。
【0079】一方、ステップS30の判断の結果YES
(含まれる)場合については、編成車両2A/2Bの車
両制御装置44は、上り/下り側駅部路線3a/3b上
のプラットフォームに対応する所定位置に自車両を所定
時間停止させ、所定時間経過後、送信された出発信号に
応じて自車両を出発させる(ステップS32)。
【0080】この結果、管制制御装置30に障害が発生
して管制制御装置30から運行ダイヤに基づく走行制御
信号がローカルコントローラ29に対して送信されなく
ても、ローカルコントローラ29および車両制御装置4
4の処理により、上り編成車両2Aおよび下り編成車両
2Bを、それらの衝突を防止しながら継続して運行させ
ることができる。
【0081】特に、各編成車両2A、2Bの管理装置4
5に対して、予め自車両の停車駅部を特定する情報を含
む運行IDを記憶しているため、その運行IDに基づく
停車駅部4(プラットフォーム)において自車両を停止
させることができる。
【0082】したがって、管制制御装置30に障害が発
生した場合でも、上り編成車両2Aおよび下り編成車両
2Bの運行を、特定の駅部4のプラットフォームで停車
させながら、編成車両間において衝突を生じさせること
なく継続させることができる。
【0083】なお、上述した走行制御処理において、各
編成車両2A、2Bの管理装置45に対して予め自車両
の停車駅部を特定する情報を記憶したが、例えば、各駅
部4に対して、各駅部4に停車するか通過(出発)する
かを表す走行制御信号を、当該駅部4に進入した編成車
両2A、2Bの車両制御装置44に対して、例えば駅員
のマニュアル操作により例えば無線で送信することがで
きる走行制御信号送信装置を設けておき、この走行制御
信号送信装置から“停車”を表す走行制御信号信号が送
信された場合にのみ各編成車両2A、2Bを対応する駅
部4に停車させるようにしてもよい。
【0084】また、各駅部4に停車するか通過(出発)
するかを表す走行制御信号を送信する機能を、他の制御
センタ(中央管制センタ等)に設けておき、この制御セ
ンタから停車”を表す走行制御信号が送信された場合に
のみ、各編成車両2A、2Bを対応する駅部4に停車さ
せるようにしてもよい。
【0085】一方、障害非発生の管制制御装置30は、
ステップS22〜23の処理と並行して、ステップS2
0の処理により、ループコイル25およびローカルコン
トローラ29等を介して送信されてきた車両ID・編成
IDに応じて、対応する編成車両(例えば、上り編成車
両2A)を構成する各車両2の走行区間情報をメモリか
ら読出し(図10;ステップS40)、読み出した複数
の車両2の走行区間情報における例えば車両2a1の走
行区間情報に一般路線進出用の所定の分岐部6Aを特定
する情報が含まれている場合、その車両(分岐車両)2
a1の現在走行位置(ループコイル25近傍位置)と次
のループコイル25との間に所定の分岐部6Aが存在す
るか否か判断する(ステップS41)。
【0086】この判断の結果、存在しない場合には(ス
テップS41→NO)、分岐車両2a1が現在走行位置
から次のループコイル25上まで走行するまでに分岐し
ないものと判断し、ステップS41の判断処理を繰り返
し行う。
【0087】一方、存在する場合には(ステップS41
→YES)、管制制御装置30は、分岐指示信号を、編
成車両2Aにおける分岐車両2a1の路車間通信機41
および車両制御装置44に対して、ループコイル25お
よびローカルコントローラ29等を介して送信する(ス
テップS42および図11参照)。
【0088】分岐車両2a1の車両制御装置44は、ル
ープコイル25および路車間通信機41を介して送信さ
れてきた分岐指示信号を受信し、受信した分岐指示信号
および現在走行位置に基づいて管理装置45に記憶され
たマップ情報を参照し(ステップS43)、その受信タ
イミング地点から走行方向に沿って次に到達する分岐部
6Aで分岐するものと判断する(ステップS44)。
【0089】そして、分岐車両2a1の車両制御装置4
4は、自車両が分岐部6Aに到達すると、自動的に操舵
制御を行って自車両の進行方向を切換えて分岐路線4A
へ進出させ、一般路線5に向かって走行させる(ステッ
プS45)。
【0090】一方、管制制御装置30に障害が発生して
いる場合、ローカルコントローラ29は、車両側の分岐
判断を要求する信号(分岐判断要求信号)を編成車両2
Aに送信する(ステップS46および図12参照)。
【0091】編成車両2Aを構成する各車両2の車両制
御装置44は、ループコイル25および路車間通信機4
1を介して送信されてきた分岐判断要求信号を受信する
と(ステップS47)、管理装置45に記憶された運行
IDを参照して自車両の分岐部特定情報を読出して自車
両の分岐部6を特定する(ステップS48)。
【0092】例えば、車両2a1の車両制御装置44
は、自車両の所定の分岐部6Aを特定し、自車両の現在
走行位置に基づいて、自車両が特定した所定の分岐部6
Aに到達した際に、自動的に操舵制御を行って自車両の
進行方向を切換えて分岐路線4Aへ進出させ、一般路線
5に向かって走行させる(ステップS49)。
【0093】この結果、管制制御装置30に障害が発生
して管制制御装置30から分岐指示信号がローカルコン
トローラ29に対して送信されなくても、ローカルコン
トローラ29および車両制御装置44の処理により、対
応する分岐部6Aに到達した車両2a1を専用路線3か
ら所定の分岐路線4Aへ分岐させて一般路線5へ進出さ
せることができる。
【0094】なお、ループコイル25およびローカルコ
ントローラ29等を介して下り編成車両2Bから車両I
D・編成IDが送信されてきた場合でも、上述した車両
分岐に関する処理が実行されることにより、管制制御装
置30に対する障害の有無に関係なく、下り編成車両2
Bにおける車両の自動分岐処理を実行することができ
る。
【0095】ところで、上述したステップS1〜S49
の車両合流処理、車両走行制御処理および車両自動分岐
処理が実行されている場合において、管制制御装置30
に記憶された運行ダイヤに存在しない緊急車両2X{予
め緊急車両としての識別情報(緊急車両ID)がメモリ
に記憶されている}が専用路線3を上り方向に向かって
走行するために、一般路線5から例えば分岐路線5A1
に進入してループコイル26上を走行すると、ローカル
コントローラ29は、通信機28およびループコイル2
6を介して緊急車両2Xを検出し(図13;ステップS
50)、その緊急車両IDを路車間通信によりメモリか
ら読出し(ステップS51)、読み出した緊急車両ID
を管制制御装置30に送信する(ステップS52)。
【0096】このとき、ローカルコントローラ29は、
緊急車両ID送信タイミングから一定時間ΔT経過する
までに管制制御装置30からの応答が受信されたか否か
判断しており(ステップS53)、ステップS53の判
断の結果、管制制御装置30に障害が発生していない状
態においては(ステップS53→YES)、管制制御装
置30は、送信された緊急車両IDを、ローカルコント
ローラ29、通信機28およびループコイル25を介し
て、専用路線3におけるループコイル25近傍を走行す
る全ての編成車両2A、2B(車両2)に送信する(ス
テップS54)。
【0097】一方、応答信号が受信されない場合におい
ては(ステップS53→NO)、管制制御装置30に障
害が発生したと判断して、ローカルコントローラ29
は、緊急車両IDを、直接、通信機28およびループコ
イル25を介して専用路線3におけるループコイル25
近傍を走行する全ての編成車両2A、2B(車両2)に
送信する(ステップS55)。
【0098】各編成車両2A、2Bの車両制御装置44
は、送信されてきた緊急車両IDを受信すると、受信時
点から走行方向に沿って最も近い待避所11の通信コイ
ル27とローカルコントローラ29等を介して通信し
(ステップS56)、その待避所11に自編成車両が待
避可能か否か判断する(ステップS57)。
【0099】このステップS57の判断の結果、待避可
能であれば(ステップS57→YES)、各編成車両2
A、2Bの車両制御装置44は、自編成車両を上記待避
可能な待避所11に対応する待避路線10に分岐させ
て、その待避所11に停車させる(ステップS58)。
【0100】一方、このステップS57の判断の結果、
待避所11の車両待避スペースが一杯で待避不可能であ
れば(ステップS57→NO)、各編成車両2A、2B
の車両制御装置44は、待避不可能な待避所11から走
行方向に沿って次の待避所11の通信コイル27とロー
カルコントローラ29等を介して通信し(ステップS5
9)、その待避所11に自編成車両が待避可能か否か判
断する(ステップS60)。
【0101】このように、各編成車両2A、2Bの車両
制御装置44は、待避可能な待避所11を見付けるまで
ステップS59〜S60の判断処理を繰り返し行ない、
この結果、待避可能であると判断された場合に(ステッ
プS60→YES)、自編成車両を、待避可能な待避所
11に対応する待避路線10に分岐させて、その待避所
11に停車させる(ステップS61)。
【0102】なお、単一車両2についても、同様の処理
により待避所11に待避される。
【0103】この結果、全ての編成車両2A、2B(車
両2)が専用路線3上から待避されるため、専用路線3
上において、緊急車両2Xの走行を妨げる車両2が存在
しなくなり、緊急車両2Xは、専用路線3上を非常にス
ムーズに走行することができる。
【0104】また、上述したステップS56〜S61に
おいては、各編成車両2A、2Bの車両制御装置44
は、自編成車両を待避可能スペースを有する待避所11
に待避させたが、他の方法を用いて専用路線3上の緊急
車両2Xの走行をスムーズにすることが可能である。
【0105】すなわち、各編成車両2A、2Bの車両制
御装置44は、送信されてきた緊急車両IDを受信する
と、車車間通信機40を介して他の編成車両2A、2B
と車車間通信を行うことにより、上り側駅部路線3aお
よび下り側駅部路線3bの内のどちらか一方{緊急車両
2Xが進入した路線(上り側駅部路線3a)と反対側の
駅部路線(下り側駅部路線3b)}を待避駅部路線に設
定し(図14;ステップS62)、ローカルコントロー
ラ29およびループコイル25等から送信される走行制
御信号に応じて、自車両を、設定した待避駅部路線に対
応する下り側駅部路線3bに進入・停止させる(ステッ
プS63)。
【0106】このステップS62の処理において、上り
編成車両2Aの磁気センサ42は、通常走行時において
は、N極磁気ネイルから発せられる磁界のみを検出する
ようになっているため、下り側駅部路線3bには進入で
きない。
【0107】そこで、上り編成車両2Aの車両制御装置
44は、下り側駅部路線3bが待避駅部路線に設定され
た際に、自車両が主路線3cを走行している際には、主
路線3cから上り/下り側駅部路線3a/3bへの分岐
点に到達した際に、一旦走行を停止させて磁気センサ4
2の検出磁界をN極からS極に切換えて再度走行を開始
させることにより、自編成車両を下り側駅部路線3bに
進入・停止させることができる。
【0108】同様に、緊急車両2Xが一般路線5から例
えば分岐路線5B1に進入してループコイル26上を走
行した場合には、上り側駅部路線3aが待避駅部路線に
設定されるため、主路線3cを走行している下り編成車
両2Bの車両制御装置44は、上記分岐点において、一
旦走行を停止させて磁気センサ42の検出磁界をS極か
らN極に切換えて再度走行を開始させることにより、自
編成車両を上り側駅部路線3aに進入・停止させること
ができる。
【0109】また、上り編成車両2Aの車両制御装置4
4は、下り側駅部路線3bが待避駅部路線に設定された
際に、自車両が上り側駅部路線3aを走行している場合
には、上り側駅部路線3aから進出して主路線3cに進
入して所定距離走行した際に、その地点で磁気センサ4
2の検出磁界をN極からS極に切換えてバック走行によ
り下り側駅部路線3bに進入することができる。
【0110】同様に、緊急車両2Xが一般路線5から例
えば分岐路線5B1に進入してループコイル26上を走
行した場合には、上り側駅部路線3aが待避駅部路線に
設定されるため、自車両が下り側駅部路線3bを走行し
ている場合には、下り編成車両2Bの車両制御装置44
は、下り側駅部路線3bから進出して主路線3cに進入
して所定距離走行した際に、その地点で磁気センサ42
の検出磁界をS極からN極に切換えてバック走行により
上り側駅部路線3aに進入することができる。
【0111】この結果、図15(一部、待避所11に待
避した車両2も含む)に示すように、全ての編成車両2
A、2B(車両2)が待避駅部路線(下り側駅部路線3
b)に停車されるため、専用路線3上における上り側駅
部路線3aおよび主路線3cにおいては、緊急車両2X
の走行を妨げる車両2が存在しなくなり、緊急車両2X
は、専用路線3(上り側駅部路線3aおよび主路線3
c)上を非常にスムーズに走行することができる。
【0112】なお、本実施形態においては、一般路線用
運行ダイヤに従って一般路線5を走行している車両2に
おいて、自車両の専用路線3における停車駅部を特定す
る情報および専用路線3からの進出先としての所定の一
般路線5に対応する分岐部6を特定する情報を含む運行
IDを、運転手が入力部43を操作して車両制御装置4
4に対して入力することにより、対応する車両2の管理
装置45に設定記憶するように構成したが、本発明はこ
れに限定されるものではない。
【0113】例えば、管制制御装置30により作成され
た運行ダイヤに基づいて予め設定された運行IDを車両
制御装置44の処理により自車両の管理装置45に予め
記憶させておく(割り付けておく)ことも可能である。
【0114】また、例えば、図11に対応する図16に
おいて、図10におけるステップS45の処理により、
分岐車両2a1が専用路線3から分岐部6Aを介して分
岐路線4Aに進出し、一般路線5に向けて出口(ループ
コイル26)を走行した際に、その分岐車両6Aの車両
IDがループコイル26およびローカルコントローラ2
9等を介して送信されると、管制制御装置30は、その
メモリに記憶された分岐車両2a1の運行ダイヤを読出
し(図17;ステップS64)、読み出した運行ダイヤ
に基づいて、分岐車両2a1が次に専用路線3を走行す
る際のその専用路線3における停車駅部を特定する情報
および専用路線3からの進出先としての所定の一般路線
5に対応する分岐部6を特定する情報を含む運行IDを
設定し(ステップS65)、設定した運行IDをローカ
ルコントローラ29およびループコイル26等を介して
分岐車両2a1に割り付ける(ステップS66)。
【0115】この変形例によれば、最初に一般路線5を
走行中に運転手が1回運行IDを入力する操作を行え
ば、以後は、運行IDを入力する操作を行うことなく、
管制制御装置30の処理により自動的に運行IDを分岐
車両2a1に割り付けることができるため、運転手の操
作負担を軽減することができる。
【0116】さらに、例えば、本実施形態における車両
走行制御システム1における車両2が一般路線5を停留
所Sにおいて停車しながら走行して終着となる停留所S
E到着後に、車両基地Bに進入して停車し、その車両2
に対してガソリンの補給や洗車等の作業を行っている
際、すなわち、車両2が車両基地Bに停留している際
に、その車両2の専用路線3における停車駅部を特定す
る情報および専用路線3からの進出先としての所定の一
般路線5に対応する分岐部6を特定する情報を含む運行
IDを、例えば車両基地Bに設置された通信端末(コン
ピュータ、携帯端末等)および有線/無線通信回線等を
介して車両制御装置44に対して設定入力するように構
成してもよい。
【0117】また、車両基地B以外でも、例えば、一般
路線5における始発の停留所、専用路線3への入口等一
般路線上の所定の場所において、運転手によるマニュア
ルによる設定入力操作、あるいは上記所定の場所に対応
する位置に設置された通信端末および有線/無線通信回
線を介した設定入力操作により、一般路線単位で運行I
Dを自車両2に割り付けることができる。
【0118】すなわち、車両2に予め運行IDを割り付
けておく方式や、専用路線3からの出口において運行I
Dを割り付ける方式においては、予め車両2に対する給
油等の走行以外のスケジュールを全て含んだ形で運行I
Dを作成する必要があるが、そのような作成処理は複雑
であり、また、車両事故時の影響が大きくなる恐れがあ
る。
【0119】しかしながら、上述した一般路線5におけ
る始発の停留所、専用路線3への入口等一般路線上の所
定の場所において、一般路線単位で運行IDを車両2に
割り付ける方式においては、給油や事故発生時により本
来の車両2が走行不能になった場合でも、車両基地B単
位で対応することができ、車両走行制御システム全体に
は影響を及ぼさないため、外乱に対して頑強なシステム
を構築することが可能になる。
【0120】ところで、上述した実施形態においては、
運行IDは、その車両2の専用路線3における停車駅部
を特定する情報および専用路線3からの進出先としての
所定の一般路線5に対応する分岐部6を特定する情報を
含むものとしたが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。
【0121】例えば、各車両2の管理装置45が、自車
両2が所定運行日において専用路線3から複数回分岐し
てそれぞれ対応する一般路線5へ進出し、進出したそれ
ぞれの一般路線5における複数の停留所Sに対する発着
予定時刻を含む一般路線用運行ダイヤを予め、あるいは
運転手等の入力部43操作に基づいて記憶しておけば、
車両制御装置44は、管理装置45に記憶された一般路
線用運行ダイヤにより定まる各分岐車両の所定運行日1
日分の全ての分岐部の位置および分岐時刻を特定する情
報を1日分運行IDとして求め(図18;ステップS7
0)、求めた1日分運行IDを自車両の管理装置45に
記憶することができる。
【0122】すなわち、本変形例によれば、運行日毎の
専用路線3走行毎における運転手の運行ID入力操作を
省略することができ、運転手の負担が低減される。
【0123】なお、本実施形態においては、専用路線
を、駅部を有する単線路線としたが、本発明はこれに限
定されるものではなく、複線路線、あるいはネットワー
ク化された自動専用路線網(単線・複線混在)について
も本発明の車両走行制御方法およびシステムを適用可能
である。
【0124】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の車両走行
制御方法およびシステムによれば、分岐車両の所定の一
般路線へ進出する際の所定の分岐部を特定する情報と複
数の車両の停車駅部を特定する情報とが運行情報として
複数の車両それぞれに対応付けて記憶されているため、
上記停車駅部や所定の分岐部を管理する機能および自動
走行用の運行ダイヤを作成する機能を有する制御ユニッ
トに障害が発生した場合でも、上記運行情報に基づい
て、各車両の停車駅部および所定の分岐部を特定するこ
とができる。
【0125】したがって、制御ユニット障害時において
も、特定された各車両の停車駅部に基づいて、複数の車
両を停車させながら専用路線上を継続して走行させるこ
とができ、車両走行制御方法およびシステムの信頼性を
大幅に向上させることができる。
【0126】また、制御ユニット障害時においても、特
定された分岐車両の所定の分岐部に基づいて、専用路線
上を走行する車両の一般路線に対する分岐進出処理を継
続して行うことができ、車両走行制御方法およびシステ
ムの信頼性を大幅に向上させることができる。
【0127】さらに、本発明の車両走行制御方法および
システムによれば、一般路線から専用路線に進入してく
る車両に対する編成識別情報割付機能を有する制御ユニ
ットに障害が発生した場合でも、その進入車両の最も近
くを走行している編成車両の編成IDを自動的に割り付
けることにより、進入車両をその編成車両に対して合流
させ、隊列走行させることができる。
【0128】したがって、制御ユニット障害時において
一般路線から専用路線への進入が不可能な事態になるこ
とを回避でき、運行(輸送)効率を高く維持し、かつ信
頼性の向上した車両走行制御方法およびシステムを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る路線インフラに対応
して設けられた車両走行制御システムのシステム構成を
それぞれ概略的に示す図。
【図2】本実施形態に係る一般路線側の路線インフラを
概略的に示す図。
【図3】図1に示す車載ユニットの機能構成を概略的に
示すブロック図。
【図4】本実施形態に係る車両走行制御システムの車両
側の運行ID設定入力処理の一例を示す概略フローチャ
ート。
【図5】本実施形態に係る車両走行制御システムにおけ
る管制制御装置、ローカルコントローラおよび車両制御
装置の車両合流処理の一例を示す概略フローチャート。
【図6】図5におけるローカルコントローラの車両合流
処理の続きの一例を示す概略フローチャート。
【図7】図5〜図6で説明した車両合流処理に基づくシ
ステムの動作を具体的に説明するための図。
【図8】本実施形態に係る車両走行制御システムにおけ
る管制制御装置、ローカルコントローラおよび車両制御
装置の車両走行制御処理の一例を示す概略フローチャー
ト。
【図9】図8におけるローカルコントローラおよび車両
制御装置の車両走行制御処理の続きの一例を示す概略フ
ローチャート。
【図10】本実施形態に係る車両走行制御システムにお
ける管制制御装置、ローカルコントローラおよび車両制
御装置の車両自動分岐処理の一例を示す概略フローチャ
ート。
【図11】図10における管制制御装置に対する障害非
発生時の車両自動分岐処理に基づくシステムの動作を具
体的に説明するための図。
【図12】図10における管制制御装置に対する障害発
生時の車両自動分岐処理に基づくシステムの動作を具体
的に説明するための図。
【図13】本実施形態に係る車両走行制御システムにお
ける管制制御装置、ローカルコントローラおよび車両制
御装置の救急車両進入時における車両待避処理の一例を
示す概略フローチャート。
【図14】本実施形態に係る車両制御装置の救急車両進
入時における車両待避処理の一例を示す概略フローチャ
ート。
【図15】図13、図14で説明した緊急車両進入時に
おいて車両が専用路線から待避した状態を説明するため
の図。
【図16】本実施形態における運行ID設定(割付)に
関する他の例を説明するための図11に対応する図。
【図17】図16に示す管制制御装置による車両分岐時
の運行ID割付処理の一例を示す概略フローチャート。
【図18】本実施形態における車両制御装置の運行ID
設定処理の一例を示す概略フローチャート。
【符号の説明】
1 車両走行制御システム 2 車両 2A 編成車両 3 専用路線 3a 上り側駅部路線 3b 下り側駅部路線 4 駅部 5 一般路線 5A1〜5A2、5B1〜5B2 分岐路線 6 分岐部 5 駅部 7、8a、8b 衝突防止区間 10 待避路線 11 待避所 20 車載ユニット 21 磁気ネイル 22、23 車両検出コイル 25〜27 ループコイル 28 通信機 29 ローカルコントローラ 30 管制制御装置 40 車車間通信機 41 路車間通信機 42 磁気センサ 43 入力部 44 車両制御装置 45 管理装置 46 通信装置 47 バス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H161 AA01 BB09 JJ01 JJ05 JJ27 JJ32 5H180 AA27 BB02 BB04 BB17 CC18 CC19 EE06 FF07 FF13 FF17 JJ01 JJ09 JJ28 LL04 LL09

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 専用路線と、この専用路線から分岐して
    複数の一般路線に連絡する複数の分岐部と、前記専用路
    線に沿って間隔を空けて設けられた車両発着用および乗
    客乗降用の複数の駅部とを含む路線インフラに対応して
    設けられ、複数の車両を前記専用路線上において走行さ
    せる車両走行制御システムにおいて、 前記複数の車両の前記専用路線上における停車駅部を特
    定する情報を含む走行区間情報を記憶する機能および前
    記複数の車両それぞれの走行区間情報に基づいて前記自
    動走行用の運行ダイヤを作成する機能を有する制御ユニ
    ットと、前記複数の車両の停車駅部を特定する情報を運
    行情報として当該複数の車両それぞれに対応付けて記憶
    する記憶手段と、前記制御ユニットの動作を監視してそ
    の制御ユニットに障害が発生したか否か判断し、この判
    断により前記制御ユニットに障害が発生していると判断
    した場合に、前記記憶手段により記憶された運行情報に
    基づいて前記複数の車両の停車駅部を特定し、前記複数
    の車両それぞれを、前記特定した停車駅部において停車
    させながら走行させる走行制御手段とを備えたことを特
    徴とする車両走行制御システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両走行制御システムに
    おいて、 前記運行情報は、前記複数の車両の内の少なくとも1台
    の車両が専用路線から分岐して所定の一般路線へ進出す
    る運行が決定されている場合に、その車両(分岐車両)
    の前記所定の一般路線へ進出する際の所定の分岐部を特
    定する情報を含んでおり、 前記走行制御手段は、前記制御ユニットに障害が発生し
    ていると判断した場合に、前記設定手段により設定され
    た運行情報に基づいて前記分岐車両の所定の分岐部を特
    定し、前記分岐車両が前記所定の分岐部に到達した際
    に、その分岐車両を、前記所定の分岐部を介して前記専
    用路線から前記所定の一般路線へ進出させる手段をさら
    に備えたことを特徴とする車両走行制御システム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の車両走行制御システムに
    おいて、前記専用路線は複数の衝突防止区間に区分され
    ている一方、 前記記憶手段は、前記分岐車両に対応付けて設定された
    運行情報を前記車両に搭載されたメモリに対して記憶す
    る手段を有しており、 前記走行制御手段は、前記各車両に搭載され、自車両を
    自動走行させる機能および外部からの出発/停止信号を
    含む走行制御信号に応じて自車両の出発/停止を含む走
    行制御を行う機能を有する走行制御装置と、前記専用路
    線における少なくとも前記複数の駅部に対応する位置に
    それぞれ設けられ、当該専用路線上において前記複数の
    駅部近傍を走行する車両の走行制御装置と通信可能な通
    信ユニットと、前記制御ユニットから送信された前記運
    行ダイヤに基づく走行制御指示に従って、前記各衝突防
    止区間に複数の互いに異なる識別情報を有する車両が併
    存しないように前記専用路線上を走行する複数の車両の
    走行制御装置に対して前記通信ユニットを介して前記走
    行制御信号を送信し、当該走行制御装置を介して複数の
    車両の走行制御を行う衝突防止手段と、前記制御ユニッ
    トの動作を監視してその制御ユニットに障害が発生して
    いるか否かを判断する監視判断手段と、前記分岐車両が
    少なくとも前記所定の分岐部よりも走行方向上流側の通
    信ユニット近傍を走行している際に、当該通信ユニット
    を介して前記分岐車両の走行制御装置と通信することに
    より当該分岐車両を検出する手段と、前記監視判断手段
    により前記制御ユニットに障害が発生していると判断さ
    れた場合において、車両側の分岐判断を要求する信号を
    前記通信ユニットを介して前記分岐車両に送信する手段
    とを備え、 前記監視判断手段により前記制御ユニットに障害が発生
    していると判断された場合において、前記衝突防止制御
    手段は、前記管制制御装置からの運行ダイヤに基づく走
    行制御指示を常時出発指示として、この出発指示に基づ
    いて前記走行制御信号を前記専用路線上を走行する複数
    の車両の走行制御装置に対して前記通信ユニットを介し
    て送信するようになっており、 前記複数の車両それぞれの走行制御装置は、前記衝突防
    止制御手段から前記通信ユニットを介して前記走行制御
    信号として出発信号が送信された際に、前記メモリに記
    憶された運行情報を読み出して前記停車駅部を特定する
    手段と、自車両を、前記特定した停車駅部において停車
    させながら前記通信ユニットから送信された出発信号に
    基づいて走行させる手段とを備え、 前記分岐車両の走行制御装置は、前記分岐判断要求信号
    が送信された際に、前記メモリに記憶された運行情報を
    読み出して前記所定の分岐部を特定する手段と、自車両
    が前記運行情報に対応する所定の分岐部に到達した際
    に、自車両をその所定の分岐部を介して前記専用路線か
    ら前記所定の一般路線へ進出させる手段とを備えたこと
    を特徴とする車両走行制御システム。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の車両走行制御システムに
    おいて、前記専用路線の複数箇所からそれぞれ分岐した
    待避路線上にそれぞれ設けられており、その専用路線上
    を走行する車両が当該専用路線から各待避路線を介して
    分岐して停車することが可能な複数の待避所と、前記複
    数の分岐部にそれぞれ設けられ、当該分岐部を介して前
    記専用路線あるいは前記一般路線へ進入する車両の走行
    制御装置と通信可能な分岐部用通信ユニットと、前記運
    行ダイヤに存在せず、かつ特定の識別情報が外部から取
    出し可能に割当てられた緊急車両が少なくとも1つの分
    岐部の分岐部用通信ユニット近傍を前記専用路線へ向か
    って走行している際に、当該分岐部用通信ユニットを介
    して前記緊急車両を検出する手段と、この緊急車両の検
    出時において、前記監視判断手段により前記制御ユニッ
    トに障害が発生していると判断された場合、前記緊急車
    両に割当てられた識別情報を、前記緊急車両検出時に前
    記専用路線上を自動走行している車両の走行制御装置に
    送信する手段とを備え、 前記識別情報が送信された車両の走行制御装置は、その
    識別情報を受信し、受信した識別情報に応じて自車両を
    走行制御して、複数の待避所中における所定の待避所に
    対して待避させる待避手段を備えたことを特徴とする車
    両走行制御システム。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の車両走行制御システムに
    おいて、 前記複数の車両は、前記専用路線を対向方向に向かって
    走行するようになっており、前記専用路線は、前記各駅
    部において対向方向に走行する車両がすれ違い可能に複
    線化された上り側路線および下り側路線を有する単線路
    線であり、 前記識別情報が送信された複数の車両の走行制御装置
    は、その識別情報を受信し、受信した識別情報に応じて
    自車両を走行制御して、異なる駅部における同一側の路
    線に進入して停車させる手段を備えたことを特徴とする
    車両走行制御システム。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の車両走行制御システムに
    おいて、 前記複数の分岐部にそれぞれ設けられ、当該分岐部を介
    して前記専用路線あるいは前記一般路線へ進入する車両
    の走行制御装置と通信可能な分岐部用通信ユニットを備
    え、 前記制御ユニットは、前記所定の車両が所定の分岐部を
    介して前記専用路線から進出して対応する分岐部用通信
    ユニット近傍を前記所定の一般路線へ向かって走行して
    いる際に、当該分岐部用通信ユニットを介して前記車両
    の走行制御装置と通信することにより当該車両を検出す
    る手段と、この車両の検出時において、前記運行ダイヤ
    に従って、当該車両が次に専用路線に進入して再度一般
    路線へ進出する際のその専用路線上における停車駅部を
    特定する情報および一般道進出用の所定の分岐部を特定
    する情報を含む運行情報を前記記憶手段に送信する手段
    を備え、 前記記憶手段は、送信された運行情報を、当該運行情報
    送信元の車両に対応付けて当該車両に搭載されたメモリ
    に対して記憶する手段を有することを特徴とする車両走
    行制御システム。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の車両走行制御システムに
    おいて、 前記複数の一般路線の終着点に設けられた複数の車両を
    収容可能な車両基地と、前記複数の一般路線の途中にそ
    れぞれ間隔を空けて設けられた前記車両発着用および乗
    客乗降用の複数の停留部と、前記分岐車両が前記所定の
    一般路線上をマニュアル操作で走行する際、前記停留部
    に停車している際、あるいは前記車両基地に収容されて
    いる際に、当該分岐車両の記憶手段に対して、前記停車
    駅部特定情報および所定分岐部特定情報を含む運行情報
    を入力する手段とを備え、 前記記憶手段は、入力された運行情報を、前記分岐車両
    に搭載されたメモリに対して記憶する手段を有すること
    を特徴とする車両走行制御システム。
  8. 【請求項8】 請求項3記載の車両走行制御システムに
    おいて、 前記複数の一般路線の途中にそれぞれ間隔を空けて設け
    られた前記車両発着用および乗客乗降用の複数の停留部
    と、前記分岐車両が所定運行日において前記専用路線か
    ら複数回分岐してそれぞれ対応する一般路線へ進出し、
    進出したそれぞれの一般路線における複数の停留部に対
    する発着予定時刻を含む運行ダイヤが決定されている場
    合において、前記分岐車両が前記所定の一般路線上をマ
    ニュアル操作で走行する際、あるいは前記停留部に停車
    している際に、前記運行ダイヤから定まる当該分岐車両
    の前記所定日1日分の全ての分岐部の位置および分岐時
    刻を特定する情報を、前記運行情報として入力する手段
    とを備え、 前記記憶手段は、入力された運行情報を、前記分岐車両
    に搭載されたメモリに対して記憶する手段を有すること
    を特徴とする車両走行制御システム。
  9. 【請求項9】 複数の衝突防止区間に区分された専用路
    線と、この専用路線から分岐して複数の一般路線に連絡
    する複数の分岐部と、前記専用路線に沿って間隔を空け
    て設けられた前記車両発着用および乗客乗降用の複数の
    駅部とを含む路線インフラに対応して設けられ、同一の
    編成識別情報が割り付けられた複数車両により編成され
    た編成車両を前記専用路線上において走行させる車両走
    行制御システムにおいて、 前記専用路線上を自動走行する複数の編成車両それぞれ
    の互いに異なる編成識別情報を記憶する機能および少な
    くとも1つの一般車両から対応する分岐部を介して前記
    専用路線へ向かう車両を検出し、検出した車両に対し
    て、記憶された複数の編成識別情報の中から選択された
    編成識別情報を割り付ける機能を有する制御ユニット
    と、前記各編成車両の編成識別情報に基づいて、前記各
    衝突防止区間に複数の互いに異なる編成識別情報を有す
    る編成車両が併存しないように前記専用路線上を走行す
    る複数の編成車両の走行制御を行う衝突防止手段と、前
    記制御ユニットの動作を監視してその制御ユニットに障
    害が発生しているか否かを判断する監視判断手段と、こ
    の監視判断手段により前記制御ユニットに障害が発生し
    ていると判断された場合において、少なくとも1つの一
    般路線から対応する分岐部を介して前記専用路線へ向か
    う車両を検出する検出手段と、この検出手段の検出タイ
    ミングにおいて、前記複数の編成車両と通信して当該検
    出車両に最も近い位置を走行している1つの編成車両を
    抽出する手段と、抽出した編成車両に対して割り付けら
    れた編成識別情報を前記検出車両に対して割り付ける割
    付手段とを備えたことを特徴とする車両走行制御システ
    ム。
  10. 【請求項10】 専用路線と、この専用路線から分岐し
    て複数の一般路線に連絡する複数の分岐部と、前記専用
    路線に沿って間隔を空けて設けられた車両発着用および
    乗客乗降用の複数の駅部とを含む路線インフラにおい
    て、複数の車両を前記専用路線上において走行させるた
    めの車両走行制御方法であって、 前記複数の車両の停車駅部を特定する情報を運行情報と
    して当該複数の車両それぞれに対応付けてメモリに記憶
    するステップと、前記複数の車両の前記専用路線上にお
    ける停車駅部を特定する情報を含む走行区間情報を記憶
    する機能および前記複数の車両それぞれの走行区間情報
    に基づいて前記自動走行用の運行ダイヤを作成する機能
    を有する制御ユニットの動作を監視してその制御ユニッ
    トに障害が発生したか否か判断するステップと、この判
    断により前記制御ユニットに障害が発生していると判断
    した場合に、前記メモリに記憶された運行情報に基づい
    て前記複数の車両の停車駅部を特定し、前記複数の車両
    それぞれを、前記特定した停車駅部において停車させな
    がら走行させるステップとを備えたことを特徴とする車
    両走行制御方法。
  11. 【請求項11】 複数の衝突防止区間に区分された専用
    路線と、この専用路線から分岐して複数の一般路線に連
    絡する複数の分岐部と、前記専用路線に沿って間隔を空
    けて設けられた前記車両発着用および乗客乗降用の複数
    の駅部とを含む路線インフラに対応して設けられてお
    り、前記専用路線上を自動走行する複数の編成車両それ
    ぞれの互いに異なる編成識別情報を記憶する機能および
    少なくとも1つの一般車両から対応する分岐部を介して
    前記専用路線へ向かう車両を検出し、検出した車両に対
    して、記憶された複数の編成識別情報の中から選択され
    た編成識別情報を割り付ける機能を有する制御ユニット
    を用いて、同一の編成識別情報が割り付けられた複数車
    両により編成された編成車両を前記専用路線上において
    走行させる車両走行制御方法であって、 前記各編成車両の編成識別情報に基づいて、前記各衝突
    防止区間に複数の互いに異なる編成識別情報を有する編
    成車両が併存しないように前記専用路線上を走行する複
    数の編成車両の走行制御を行うステップと、前記制御ユ
    ニットの動作を監視してその制御ユニットに障害が発生
    しているか否かを判断するステップと、このステップに
    より前記制御ユニットに障害が発生していると判断され
    た場合において、少なくとも1つの一般路線から対応す
    る分岐部を介して前記専用路線へ向かう車両を検出する
    ステップと、この検出ステップの検出タイミングにおい
    て、前記複数の編成車両と通信して当該検出車両に最も
    近い位置を走行している1つの編成車両を抽出するステ
    ップと、抽出した編成車両に対して割り付けられた編成
    識別情報を前記検出車両に対して割り付けるステップと
    を備えたことを特徴とする車両走行制御方法。
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