JP2002275401A - インクセット、画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

インクセット、画像形成装置及び画像形成方法

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JP2002275401A
JP2002275401A JP2001081081A JP2001081081A JP2002275401A JP 2002275401 A JP2002275401 A JP 2002275401A JP 2001081081 A JP2001081081 A JP 2001081081A JP 2001081081 A JP2001081081 A JP 2001081081A JP 2002275401 A JP2002275401 A JP 2002275401A
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ink
image
inks
mass
parts
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JP2001081081A
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Koji Doi
孝次 土井
Takeshi Hashimoto
健 橋本
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単色画像の滲みの発生及びカラー画像の色間
滲みの発生を十分に防止でき、然も、高い光学濃度の画
像を得ることができるインクセット、画像形成装置及び
画像形成方法の提供。 【解決手段】 インクセット3は、異なる3色以上のイ
ンクが独立に充填されたインクタンク52と、当該イン
クタンクから各インクの液滴を独立に吐出させるための
吐出手段とを有する。そして、各インクは水と、色材
と、水溶性有機溶媒とを含んでおり、各インクのうちの
少なくとも2色のインクは、普通紙に対する接触角の時
間変化率が0.5〜4度/秒である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクセット、画
像形成装置及び画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式のカラープリンター
は、ノズル、スリットあるいは多孔質フィルム等から液
体あるいは溶融固体インクを吐出し、紙、布、フィルム等
に画像を形成するものであり、小型、安価、静寂性等の利
点を有することが知られている。そして、圧電素子を用
いたピエゾインクジェット方式、および、インクに熱エネ
ルギーを作用させて記録を行う熱インクジェット方式等
が開発され、印字速度の高速化や、画像解像度の向上が
図られている。
【0003】そして、カラーインクを用いて画像を形成
する場合、単色画像を形成するときの滲み(フェザリン
グ)の発生及びカラー画像を形成するときの色間滲み
(ブリーデイング)の発生がなく、高い光学濃度で均一
な画像が得られること等が要求されている。
【0004】以上のような要求に対して、例えば、特開
昭60-197778号公報には、表面張力が30〜60mN/mで
あるインクを使用することによりカラー印字したときの
色間滲みの発生の防止を図った画像形成方法が提案され
ている。また、特開平6-92008号公報には、紙(サイジ
ングされた紙)に滴下されてから5秒後の接触角が40度
以下となるインクを使用することにより、カラー印字し
たときの色間滲みの発生の防止を図ったカラーインクジ
ェット記録方法が提案されている。
【0005】特開平3-146355号公報には、紙面に形成さ
れたカラー画像を構成する黒のドットと、黒以外の色の
ドットとの色境界に沿った領域(通常であればドットを
形成する領域)にはインクの液滴を着弾させないように
してドットを形成せず、ドットを間引くことによりいわ
ゆる白ぬき(非印字領域)を形成し、色間滲みの発生の
防止を図った画像形成方法に基づいて作動するインクジ
ェット記録装置が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らは、上記特開昭60-197778号公報及び特開平6-92008
号公報に記載のカラーインクジェット記録方法において
は、画像を形成した際に、特に、ブラックインクを使用
して形成した画像について、十分な光学濃度を得ること
が困難であり、かつ、滲みの発生を十分に防止できない
ため十分な画像品質を得ることができないという問題が
あり、未だ不十分であるということを見出した。
【0007】また、特開平3-146355号公報に記載のイン
クジェット記録装置においては、高解像度の画像を浸透
性の良好なインクを用いて印字する場合、非印字領域部
分の領域が小さすぎると色間滲みが発生してしまうとい
う問題があった。また、この場合、非印字領域部分は、
通常は形成されるドットを間引くことにより形成されて
いるのでこの領域が色間の大きな空白部分となり、通常
この非印字領域部分にドットを形成する場合に比較して
画質があらくなり、十分な画像品質が得られなくなると
いう問題があった。特に、1ドットの面積が大きい場合
には上記の問題は顕著になる。
【0008】一般的に、インクジェット方式によりカラ
ー画像を紙などの記録媒体の面の所定の位置に異なる色
の複数のドットを配列させて形成する場合、使用するイ
ンクの浸透性が色間滲みの発生に対して大きく影響して
いると考えられる。
【0009】例えば、浸透性の異なる2つのインク(低
浸透性インクと高浸透性インク)による2つのドットを
記録媒体上に隣り合うように印字する場合において、先
に低浸透性インクによるドットを記録媒体上に印字し、
次いで、そのドットの隣に高浸透性インクによるドット
を印字する場合、先に印字されたドットを形成する低浸
透性インクの液滴が記録媒体中に浸透しないうちに高浸
透性インクが印字されてしまう。このとき、2つのドッ
トを形成するインクの液滴同士が接触し、混色が発生
し、色間滲みが発生する可能性が高くなる。一方、先に
高浸透性インクによるドットを印字し、次いで、そのド
ットの隣に低浸透性インクによるドットを印字する場
合、先に印字されたドットを形成する高浸透性インクの
液滴が記録媒体中に十分に浸透した後に低浸透性インク
によるドットが印字される。この場合、2つのドットを
形成するインクの液滴同士が接触してしまうことを防止
でき、色間滲みの発生を防止できる可能性が高くなる。
【0010】このように色間滲みの発生防止の観点から
は、使用するインクの浸透性を高くし、記録媒体への浸
透速度を大きくすることが好ましいが、一方で、浸透性
が高いインクの使用は、画像の十分な光学濃度を得る観
点からは不利であり、また、前述の滲みが発生する可能
性も大きくなる。
【0011】また、インクの記録媒体上での広がりは、
インクの浸透性の他に記録媒体の面の単位面積当たりに
着弾させるインク量にも依存するので、単位面積当たり
のインク量を少なくできれば、記録媒体の面方向へのイ
ンクの広がりが抑制でき、色間滲みの発生を防止するこ
とができる可能性がある。しかし、カラー画像を形成す
る場合、当該カラー画像を構成する1つのドットを複数
色のインクのドロップを重ねて着弾させることにより形
成する機会が多いので、単位面積当たりのインク量が多
くなり、その結果、記録媒体の面方向へのインクの広が
りが大きくなり、色間滲みの発生を十分に防止できない
ことが多かった。
【0012】このように、滲みの発生防止、色間滲みの
発生防止、十分な光学濃度の確保は、同時に達成するこ
とは困難であった。すなわち、上記のように、普通紙等
の記録媒体にカラー画像を形成する場合、その画像につ
いて、滲みの発生及び色間滲みの発生を十分に防止しつ
つ、高い光学濃度を得ることができるインクセット、画
像形成装置及び画像形成方法はこれまでに得られていな
かった。
【0013】本発明は上記従来技術の有する課題に鑑み
てなされたものであり、単色画像の滲みの発生及びカラ
ー画像の色間滲みの発生を十分に防止でき、然も、高い
光学濃度の画像を得ることができるインクセット、画像
形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するべく鋭意研究を重ねた結果、3色以上のイン
クを使用してカラー画像を形成する場合、使用する全て
のインクについてその浸透性を前述の従来技術のように
比較的高くするのではなく、各インクのうちの少なくと
も2色のインクについてはその浸透性を低く調節し、少
なくとも1色のインクについてはその浸透性を上記の低
浸透性のインクよりも高く調節して、使用するインク中
の特定のインクの間の浸透性に所定の差異を持たせるこ
とにより、滲みの発生及び色間滲みの発生を十分に防止
しつつ、高い光学濃度を得ることができることを見出
し、本発明に到達した。
【0015】すなわち、本発明は、異なる3色以上のイ
ンクが独立に充填されたインク保持部と、当該インク保
持部から各インクの液滴を独立に吐出させるための吐出
手段とを有するインクセットであって、各インクは水
と、色材と、水溶性有機溶媒とを含んでおり、各インク
のうちの少なくとも2色のインクは、普通紙に対する接
触角の時間変化率が0.5〜4度/秒であること、を特
徴とするインクセットを提供する。
【0016】このように、3色以上のインクのうちの少
なくとも2色のインクを普通紙に対する接触角の時間変
化率が0.5〜4度/秒であるインク(以下、低浸透性
インクという)とすることにより、カラー画像を構成す
る1つのドットを複数色のインクのドロップの重ねうち
により形成する場合であっても、記録媒体の面に着弾し
たインクのドロップの表面方向への広がりを十分に抑制
することができる。また、画像を構成する各ドットを記
録媒体の面に独立に形成し、各ドット間の接触を十分に
防止することが可能となる。その結果、記録媒体の面に
十分な光学濃度を有しかつ滲み及び色間滲みのない画像
を形成することができる。
【0017】また、本発明において、インクセットの各
インクのうちの少なくとも1色のインクは、普通紙に対
する接触角の時間変化率が6〜10度/秒であることが
好ましい。
【0018】3色以上のインクのうちの少なくとも2色
のインクを低浸透性インクとし、かつ、各インクのうち
の少なくとも1色のインクを、普通紙に対する接触角の
時間変化率が6〜10度/秒であるインク(以下、高浸
透性インクという)としたインクの組み合わせを有する
インクセットを構成することにより、カラー画像を構成
する1つのドットを複数色のインクのドロップの重ねう
ちにより形成する場合であっても、記録媒体の面に着弾
したインクのドロップの表面方向への広がりをより確実
に抑制することができる。また、画像を構成する各ドッ
トを記録媒体の面に独立に形成し、各ドット間の接触を
より確実に防止することが可能となる。その結果、記録
媒体の面に十分な光学濃度を有しかつ滲み及び色間滲み
のない画像を形成することができる。
【0019】なお、本発明において、インクの「普通紙
に対する接触角の時間変化率」とは、インクの浸透性を
定量化して表現するために使用するものである。具体的
には、FIBRO 1100 DAT MK II (FIBRO system社製)を接
触角の測定装置として使用し、普通紙としてFX-L紙(富
士ゼロックス社製)を使用する。主要な測定手順として
は、先ず、23℃、55%RHの条件のもとで当該普通
紙上にインク4.0μLをセットし、測定開始から10
秒までの普通紙に対するインクの接触角の経時変化を測
定する。そして、測定開始から10秒間のインクの接触
角の変化量を測定時間(10秒)で除した値を測定され
たインクの普通紙に対する接触角の時間変化率とする。
なお、接触角の時間変化率が大きく、測定時間が10秒未
満で終了したインクについては、終了時点までのインク
の接触角の変化量をその測定時間で除した値をインクの
普通紙に対する接触角の時間変化率として用いることに
する。一般的に、インクの接触角の時間変化率は、記録
媒体への浸透性および記録媒体に着弾した後の乾燥時間
(ドライング時間)と相関があり、接触角の時間変化率
が大きいインクは、浸透性が高く、ドライング時間が短
い傾向があり、一方、接触角の時間変化率が小さいイン
クは、浸透性が低く、ドライング時間が長い傾向にあ
る。
【0020】ここで、低浸透性インクの接触角の時間変
化率が4度/秒を超えると、これを含むインクセットを使
用して画像を形成する場合に、このインクの普通紙等の
記録媒体への浸透性が大きくなり、色間滲み及び滲みが
発生し、画像の光学濃度も十分に得られない。一方、低
浸透性インクの接触角の時間変化率が0.5度/秒未満とな
ると、インクの乾燥性が低く乾燥時間が長くなり、色間
滲みが発生する。なお、上記と同様の観点から、低浸透
性インクの接触角の時間変化率は0.5〜3.5度/秒である
ことが好ましく、1〜3度/秒であることがより好まし
い。
【0021】高浸透性インクの接触角の時間変化率が10
度/秒を超えると、これを含むインクセットを使用して
画像を形成する場合に、着弾したインクの普通紙等の記
録媒体の面方向への広がりが大きく、1つのドットにお
ける混色のみならず、複数のドット同士の接触による混
色が発生し、色間滲みが発生する。一方、接触角の時間
変化率が6度/秒未満となると、記録媒体へのインクの浸
透速度が遅くなることに伴い、複数色のインクを重ね打
ちすることにより1つのドットを形成する場合に、隣接
ドット間でインクが混色し、色間滲みが発生する。すな
わち、例えば、マゼンタとイエローを重ねることにより
得られる赤と、イエローとシアンを重ねることより得ら
れる緑などの二次色同士での色間滲みが発生する。な
お、上記と同様の観点から、高浸透性インクの接触角の
時間変化率は6〜9度/秒であることがより好ましく、6〜
8度/秒であることがより好ましい。
【0022】また、本発明において、低浸透性インクと
高浸透性インクの組合わせとしては、低浸透性インクの
普通紙に対する接触角の時間変化率と高浸透性インクの
普通紙に対する接触角の時間変化率の和が6.5〜12度/秒
であることが好ましく、6.5〜11度/秒であることがより
好ましい。この和が6.5度/秒未満となると、二次色の浸
透性が遅くなり、色間滲みが発生するおそれがある。こ
の和が12度/秒を超えると、一次色の隣接ドット間でイ
ンクが接触し、色間滲みが発生するおそれがある。
【0023】また、実際の色間滲み具合が同じでも、イ
ンク色の組合わせによっては官能評価の結果が異なる場
合がある。この観点から、例えば、ブラックインクとイ
エローインクを近接させて印字する場合、色間滲みが目
立ちやすい傾向があるため、ブラックインク及びイエロ
ーインクには低浸透性インクを使用することが好まし
い。また、例えば、ブラックインクとマゼンタインクを
近接させて印字する場合、色間滲みは官能的に目立ち難
いため、二次色での色間滲み等を考慮すると、マゼンタ
インクは高浸透性インクとすることが好ましい。
【0024】上記の観点から、本発明のインクセット
は、インク保持部に充填される各インクとして、ブラッ
クインクと、シアンインクと、マゼンタインクと、イエ
ローインクとを少なくとも有する場合には、ブラックイ
ンクが低浸透性インクであることが好ましい。通常、ブ
ラックインクと他の色のインクを比較した場合、ブラッ
クインクによる画像(印字)の光学濃度に対する要求値
が特に高いが、上記のようにすれば、ブラックインクの
光学濃度を上記要求値を満たす水準まで十分に高くする
ことが可能となる。
【0025】また、本発明のインクセットにおいては、
各インクの粘度がそれぞれ1.5〜6.0mPa・sで
あることが好ましい。インクの粘度が6.0mPa・s
を超えると、インクの吐出性が低下し、長期保存性等の
信頼性の悪化を引き起こすおそれがある。一方、各イン
クの粘度が1.5 mPa・s未満であると、各インクの普
通紙への浸透力が大きくなり、色材が普通紙内部にまで
浸透して、十分な光学濃度を得ることが困難となるおそ
れがある。なお、上記と同様の観点から、各インクの粘
度は1.5〜4.0mPa・sであることがより好まし
い。なお、各インクの中でも、少なくとも低浸透性イン
ク及び高浸透性インクの粘度は1.5〜6.0mPa・
sであることが好ましく、1.5〜4.0mPa・sで
あることがより好ましい。
【0026】また、本発明のインクセットにおいては、
低浸透性インクの表面張力が25〜55mN/mであ
り、かつ、高浸透性インクの表面張力が15〜45mN
/mであることが好ましい。なお、本発明において使用
する各インクの表面張力の値は、23℃、55%RHの
測定条件のもとでウイルヘルミー型表面張力計を用いて
測定した値を示す。
【0027】ここで、低浸透性インクの表面張力が25m
N/m未満となると、インクの普通紙に対する接触角の
時間変化率が大きくなり、色間滲みが発生するおそれが
ある。一方、低浸透性インクの表面張力が50mN/mを
超えると、記録媒体の面に着弾した後のインクの乾燥性
が低くなり、色間滲みが発生するおそれがある。上記の
観点から、低浸透性インクの表面張力は30〜50mN/m
であることがより好ましい。
【0028】また、高浸透性インクの表面張力が15mN
/m未満であると、インクの普通紙に対する接触角の時
間変化率が大きくなり、色間滲みが発生するおそれがあ
る。一方、高浸透性インクの表面張力が45mN/mを超
えると、インクの普通紙に対する接触角の時間変化率が
小さくなり、カラー画像を構成する1つのドットを2つ
以上のインクのドロップを重ねて着弾させることにより
形成する場合など、1つのドットの形成に使用するイン
ク量が多い場合に色間滲みが発生するおそれがある。上
記の観点から、高浸透性インクの表面張力は20〜40mN
/mであることがより好ましい。
【0029】また、本発明は、上述の本発明のインクセ
ットを備えることを特徴とする画像形成装置を提供す
る。本発明のインクセットを備えることにより、記録媒
体に、十分な光学濃度を有しかつ滲み及び色間滲みのな
い優れた画像品質を有するカラー画像を形成することが
できる画像形成装置を提供できる。なお、本発明の画像
形成装置は、本発明のインクセットを備えており、かつ
後述する本発明の画像形成方法に基づいて作動するもの
であれば特に限定されるものではない。例えば、本発明
の画像形成装置の具体例としては、例えば、通常のイン
クジェット記録装置、インクのドライングを制御するた
めのヒーター等を搭載した記録装置、中間体転写機構を
搭載しており中間体に記録材料を印字した後に紙等の記
録媒体に転写する構成の記録装置等が挙げられる。
【0030】更に、本発明は、異なる3色以上のインク
の液滴を吐出させることにより記録媒体の面上に各イン
クによる画像を形成する画像形成方法であって、上述の
本発明のインクセットを用い、画像を構成する複数のド
ット同士が互いに接触しないように各インクの液滴を記
録媒体上に着弾させることを特徴とする画像形成方法を
提供する。
【0031】このように、本発明のインクセットを用い
ることにより、記録媒体の面に十分な光学濃度を有しか
つ滲み及び色間滲みのない画像を形成することができ
る。ここで、本発明において、「画像を構成する複数の
ドット同士が互いに接触しない」状態とは、記録媒体の
表面に着弾したインクの液滴の当該面方向への広がり以
上に各ドットの間隔を設けることを示す。具体的には、
図4に示すように、画像を形成する各ドットを円形近似
し、その任意の1つであるドットDmと該ドットDmに
最も近い位置に形成されるドットDnとに着目した場
合、ドットDmとドットDnとが下記式(1)で表され
る配置条件を満たすように形成されることを示す。 0.01≦(d2/d1)≦0.5…(1)
【0032】ただし、式(1)中、d1はドットDmの
中心CmとドットDnの中心Cnとの間の距離を示し、
d2はドットDmの円周上の任意の点とドットDnの円
周上の任意の点との距離の最小値を示す。なお、式
(1)で表される配置条件は、画像を形成する各ドット
の配列の形式が図4に示した以外の配列の形式であって
も適用できる。
【0033】そして、本発明の画像形成方法は、上述の
本発明のインクセットを用いて、記録媒体の面に形成さ
れる画像を構成する各ドットが式(1)で表される配置
条件を満たすように、各インクの液滴を吐出させればよ
い。例えば、複数色のインクの液滴を重ねることにより
1つのドットを形成する必要がある場合も、式(1)で
表される配置条件を満たすように、各インクの液滴の量
を調節する。また、本発明の画像形成方法は、いわゆる
全面印字の場合にも、いわゆる間引き印字の場合にも適
用できる。図4に示すように、間引き印字の場合には、
全面印字すると仮定ときに形成される仮想ドットDp
と、該ドットDpに最も近い位置に形成されるドットと
の間に上述の式(1)で表される配置条件が成立するよ
うにすればよい。
【0034】式(1)における(d2/d1)が0.0
1未満であると、色間滲みが悪化するおそれがある。一
方、式(1)における(d2/d1)が0.5を超える
と、非印字部分が目立ち、画像品質を悪化させるおそれ
がある。なお、上記と同様の観点から、ドットDnとド
ットDmとは(すなわち、画像を形成する各ドットは)
下記式(2)表される配置条件を満たすように形成され
ることがより好ましい。 0.02≦(d2/d1)≦0.3…(2)
【0035】また、本発明の画像形成方法においては、
各インクの液滴の1ドロップの量を20ng以下とする
ことが好ましい。
【0036】先に述べた特開平3−146355号公報
のように、インクジェット方式により形成されるカラー
画像について、それを構成する複数のドットを間引いて
非印字領域を設けることで、異なる色のドット同士の接
触が防止され、その結果色間滲みの発生を防止できる場
合があることは知られているが、ヘッドの高解像度化に
伴って各インクの液滴の1ドロップの量が20ng以下
に少なくなり、非印字領域が狭くなった場合、1ドット
分程度の間引きによる非印字領域を形成するだけでは色
間滲みの発生を確実に防止できなかった。
【0037】これに対して、上述のように本発明のイン
クセットを用いて各インクの液滴の1ドロップの量を20
ng以下とし、式(1)で表される配置条件を満たすよう
にして画像を形成すれば、高解像度のカラー画像を形成
する際に、十分な光学濃度を確保しつつ、滲み及び色間
滲みの発生をより確実に防止することができる。各カラ
ーインクの一回に吐出されるインクの液滴の1ドロップ
の質量を20ng以下の範囲に制御することにより、インク
の記録媒体中への浸透と記録媒体表面方向への拡散とを
適切に制御して、印字したときの十分な光学濃度と十分
な速乾性とを得ることが可能な水準に容易に調節するこ
とが可能となる。ここで、各カラーインクの一回に吐出
されるインク滴の質量が20ngを超えると、色間の滲みが
発生するおそれがある。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインクセット、画
像形成装置及び画像形成方法の好適な実施形態について
詳細に説明する。
【0039】図1は本発明の画像形成装置の好適な一実
施形態の外観の構成を示す斜視図である。図2は、図1
の画像形成装置の内部の基本構成を示す斜視図である。
先ず、図2に示すインクセット3について説明する。イ
ンクセット3は、例えば、ブラックインク、シアンイン
ク、マゼンタインク、イエローインク等のそれぞれ異な
る色のインクが吐出可能に充填されたインクタンク5
2、54、56、58からなるインク保持部5と、当該
インク保持部5から各インクの液滴を独立に吐出させる
ためのノズル(吐出手段)を有する記録ヘッド4とから
主として構成されている。
【0040】そして、前述のように、各インクのうちの
少なくとも2色のインクは低浸透性インクであり、各イ
ンクのうちの少なくとも1色のインクは高浸透性インク
となるように、各インクの普通紙に対する接触角の時間
変化率が調節されている。例えば、インクとして、ブラ
ックインク、シアンインク、マゼンタインク、イエロー
インクを使用する場合、シアンインク、マゼンタインク
が高浸透性インクとなるように、ブラックインク、イエ
ローインクが低浸透性インクとなるように、それぞれの
普通紙に対する接触角の時間変化率が調節されている。
【0041】以下、インクの普通紙に対する接触角の時
間変化率を調節する方法について説明する。本発明のイ
ンクセットに使用されるインクは、少なくとも水と色材
と水溶性有機溶媒とを含んでいる。このようなインクの
普通紙に対する接触角の時間変化率を調節する方法の一
つは、インクに含有される界面活性剤の種類とその含有
量を変化させる方法がある。これは、一般的に、インク
の普通紙に対する接触角の時間変化率は、インクに含有
される界面活性剤の種類により一義的に決定される傾向
があるからである。例えば、浸透性の高い界面活性剤を
用いた場合には、界面活性剤の含有量が少量であって
も、接触角の時間変化率は大きくなる傾向にある。逆
に、浸透性の低い界面活性剤を用いた場合、接触角の時
間変化率を大きくするためには、界面活性剤の添加量を
増やす必要がある。
【0042】また、界面活性剤の種類とその含有量を変
化させて接触角の時間変化率を調節する際に、インクに
含有されている色材と界面活性剤との相互作用を考慮す
るとより精密に接触角の時間変化率を調節することがで
きる場合がある。例えば、インクに含有させる色材とし
て顔料を用いた場合には、界面活性剤の浸透性、及び顔
料への界面活性剤の吸着などを考慮し、顔料、界面活性
剤、水溶性溶媒等のインク組成を決定する。これは、界
面活性剤は顔料に吸着するため、顔料自体の分散安定性
が低下するだけでなく、インク溶媒中に存在する界面活
性剤量が低下する場合があるからである。そして、この
界面活性剤の顔料への吸着は、顔料と界面活性剤の有す
る親水性と疎水性との兼ね合いを変化させることによっ
て調節することができる。また、この場合、界面活性剤
の顔料への吸着を防止する観点から分散剤を用いて顔料
を分散させてもよいが、通常は界面活性剤を上記の系に
添加すると界面活性剤が分散剤と置換して顔料に吸着て
しまう。そのため、顔料の分散安定性を確保する観点か
ら、顔料として水に自己分散可能な顔料を用いることが
好ましい。水に自己分散可能な顔料では表面官能基が顔
料に化学的に結合しているため、界面活性剤との置換が
生じず、顔料の分散安定性への影響が小さい。
【0043】ここで、本発明において「水に自己分散可
能な顔料」とは、以下に説明する手順に沿って測定され
る顔料の濃度に基づく条件を満たしており、当該顔料表
面に水対して可溶性の官能基を配し、高分子分散剤を用
いなくとも水中で安定に分散可能な顔料のことを指す。
すなわち、先ず、水が95質量%、顔料が5質量%とな
るように水に対して顔料を加え、高圧ホモジナイザーを
用いて水中に顔料を5分間分散させてガラス瓶中で24
時間放置する。次に、得られる顔料の分散液からその全
体積の3分の1の量の上澄み液を採取する。そして、分散
液の上澄み液における顔料濃度を測定し、この顔料濃度
が、分散直後の分散液中の顔料濃度に対して98%以上
であるとき、その顔料を水に自己分散可能な顔料とす
る。
【0044】一方、例えば、インクに含有させる色材と
して染料を用いた場合には、界面活性剤と染料の相互作
用は一般に小さいので、主として界面活性剤についてそ
の浸透性を考慮しその種類及び含有量を調節すればよ
い。ただし、界面活性剤と染料の組合わせによっては、
界面活性剤のミセル構造等に染料が影響を与える場合が
あるので、その場合には、上記の顔料を使用する場合と
同様にしてインクの浸透性を調節する。
【0045】更に、インク接触角の時間変化率を制御す
るためには、上記以外にもインクに含有される水溶性有
機溶媒等の他の成分に対する上記界面活性剤や色材の影
響も併せて考慮する必要がある。
【0046】ここで、本発明において、インクに含有さ
せる色材として顔料を使用した場合、インク中における
顔料の分散粒子の数平均粒子径が15〜100nmであり、か
つ、その体積平均粒子径が30〜200nmであることが好ま
しい。これにより、十分な光学濃度有し、かつ画像定着
性に優れた画像をより確実に形成することができる。イ
ンク中における分散粒子の数平均粒子径が100nmを超え
るか或いは体積平均粒子径が200nmを超えると、顔料の
分散粒子の沈降が発生し易くなりインクの長期保管時に
問題となり易い。一方、インク中における分散粒子の数
平均粒子径が15nm未満或いは体積平均粒子径が30nm未満
となると、顔料の分散粒子間の相互作用が大きくなり、
インク粘度が高くなり、ノズルの目詰まりが発生し易く
なる。なお、上記と同様の観点から、顔料の分散粒子の
数平均粒子径は、15〜80nmであることがより好まし
く、20〜70nmであることが更に好ましい。また、顔料
の分散粒子の体積平均粒子径は、30〜170nmであるこ
とが好ましく、30〜150nmであることが更に好まし
い。
【0047】なお、本発明のインクに含有される顔料の
分散粒子の体積平均粒子径及び数平均粒径の測定値は、
測定装置としてマイクロトラックUPA粒度分析計93
40(Leeds & Northrup社製)を用いて測定された値であ
る。測定条件は、インク5mLを測定セルに入れ、測定
パラメーターとしてインクの粘度と、顔料の分散粒子の
密度とを入力し、所定の測定法に従って行ったものであ
る。この装置は、分散質のブラウン運動を利用して粒子
径を測定するものであり、溶液にレーザー光を照射し、
その散乱光を検出することにより粒子径を測定してい
る。
【0048】本発明において使用される色材として顔料
を使用する場合、この顔料は特に限定されるものではな
く、例えば、有機顔料、無機顔料のいずれも使用でき
る。また、黒色顔料としては、ファーネスブラック、ラ
ンプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック
等のカーボンブラック顔料等が挙げられる。更に、黒色
とシアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料のほか、赤、緑、
青、茶、白等の特定色顔料や、金、銀色等の金属光沢顔料、
無色または淡色の体質顔料、プラスチックピグメント等
を使用しても良い。
【0049】黒色顔料の具体例としては、Raven7000, R
aven5750, Raven5250, Raven5000 ULTRAII, Raven 350
0, Raven2000, Raven1500, Raven1250, Raven1200, Rav
en1190 ULTRAII, Raven1170, Raven1255, Raven1080, R
aven1060(以上コロンビアン・カーボン社製)、Regal400R,
Regal330R, Regal660R, Mogul L, Black Pearls L,Mon
arch 700, Monarch 800, Monarch 880, Monarch 900, M
onarch 1000, Monarch 1100, Monarch 1300, Monarch 1
400(以上キャボット社製)、Color Black FW1,Color Blac
k FW2, Color Black FW2V, Color Black 18, Color Bla
ck FW200, Color Black S150, Color Black S160, Colo
r Black S170, Printex35, Printex U, Printex V, Pri
ntex140U, Printex140V, Special Black 6 ,Special Bl
ack 5,Special Black 4A ,Special Black4(以上デグッ
サ社製)、No.25, No.33, No.40, No.47, No.52, No.90
0, No.2300, MCF-88, MA600, MA7, MA8, MA100(以上三
菱化学社製)等が挙げられる。
【0050】シアン色の顔料の具体例としては、C.I.Pi
gment Blue-1, -2, -3, -15, -15:1, -15:2, -15:3, -1
5:4, -16, -22, -60等が挙げられる。また、マゼンタ色
の顔料の具体例としては、C.I.Pigment Red -5, -7, -1
2, -48, -48:1, -57, -112,-122, -123, -146 , -168,
-184, -202等が挙げられる。黄色の顔料の具体例として
は、C.I.Pigment Yellow -1, -2, -3, -12, -13, -14,
-16, -17, -73, -74, -75, -83, -93, -95, -97, -98,
-114, -128, -129, -138, -151, -154等が挙げられる。
【0051】顔料として水に自己分散可能な顔料を使用
する場合、水に自己分散可能な顔料としては、例えば、
キャボット社製のCab-o-jet-200、Cab-o-jet-300、IJX-5
5、オリエント化学社製のMicrojet Black CW-1、日本触
媒社から販売されている自己分散顔料等の市販の自己分
散顔料等を使用してもよい。この水に自己分散可能な顔
料は、例えば、通常の顔料に対して酸・塩基処理、カッ
プリング剤処理、ポリマーグラフト処理、プラズマ処理、
酸化/還元処理等の表面改質処理等を施すことにより製
造することができる。従って、上記顔料に対して表面改
質処理を施した顔料を使用してもよい。
【0052】一方、本発明において、色材として染料を
使用する場合、染料は特に限定されるものではなく、例
えば、水溶性染料、油性染料、分散染料を使用すること
ができる。
【0053】水溶性染料の具体例としては、C. I. Dire
ct Black -2, -4, -9, -11, -17, -19, -22, -32, -80,
-151, -154, -168, -171, -194, -195、 C. I. Direct
Blue -1, -2, -6, -8, -22, -34, -70, -71, -76, -7
8, -86, -112, -142, -165, -199, -200, -201, -202,
-203, -207, -218, -236, -287, -307、 C. I. DirectR
ed -1, -2, -4, -8, -9, -11, -13, -15, -20, -28, -3
1, -33, -37, -39, -51, -59, -62, -63, -73, -75, -8
0, -81, -83, -87, -90, -94, -95, -99, -101, -110,
-189, -227、 C. I. Direct Yellow -1, -2, -4, -8, -
11, -12, -26,-27, -28, -33, -34, -41, -44, -48, -5
8, -86, -87, -88, -132, -135, -142,-144, -173、 C.
I. Food Black -1, -2、 C. I. Acid Black -1, -2, -
7, -16, -24, -26, -28, -31, -48, -52, -63, -107, -
112, -118, -119, -121, -156,-172, -194, -208、 C.
I. Acid Blue -1, -7, -9, -15, -22, -23, -27, -29,-
40, -43, -55, -59, -62, -78, -80, -81, -83, -90, -
102, -104, -111, -185, -249, -254、 C. I. Acid Red
-1, -4, -8, -13, -14, -15, -18, -21, -26,-35, -3
7, -52, -110, -144, -180, -249, -257、-289、 C.I.A
cid Yellow -1,-3, -4, -7, -11, -12, -13, -14, -18,
-19, -23, -25, -34, -38, -41, -42,-44, -53, -55,
-61, -71, -76, -78, -79, -122などが挙げられる。
【0054】ここで、各インクに含有される色材の含有
量は、インクの総質量に対して0.5〜20質量%であること
が好ましく、1〜10質量%であることがより好ましい。
インク中の色材の含有量が0.5質量%未満の場合には、
十分な光学濃度を得にくくなるおそれがある。一方、イ
ンク中の色材の含有量が20質量%を超えると、インクを
安定に噴射することが困難となるおそれがある。
【0055】本発明において顔料を使用する場合、イン
ク中に顔料を分散させるために高分子分散剤を用いても
よい。この高分子分散剤としては、ノニオン性化合物、
アニオン性化合物、カチオン性化合物、両性化合物のい
ずれを使用してもよい。例えば、α,β-エチレン性不飽
和基を有するモノマーの共重合体等が使用できる。
【0056】具体的には、α,β-エチレン性不飽和基を
有するモノマーとして、アクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン
酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエ
ステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホ
ン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルア
ミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタク
リロキシエチルホスフェート、メタクリロキシエチルフ
ェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタ
クリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、
スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチ
レン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、
ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸アルキルエステル、
アクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸アルキルエ
ステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シ
クロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イ
タコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエ
ステル等が挙げられる。
【0057】上記α,β-エチレン性不飽和基を有するモ
ノマーの単独若しくは複数を重合して得られる共重合体
を高分子分散剤として使用できる。具体的には、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン、スチレン-ス
チレンスルホン酸共重合体、スチレン-マレイン酸共重合
体、スチレン-メタクリル酸共重合体、スチレン-アクリル
酸共重合体、ビニルナフタレン-マレイン酸共重合体、ビ
ニルナフタレン-メタクリル酸共重合体、ビニルナフタレ
ン-アクリル酸共重合体、アクリル酸アルキルエステル-
アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル-メ
タクリル酸、スチレン-メタクリル酸アルキルエステル-
メタクリル酸共重合体、スチレン-アクリル酸アルキルエ
ステル-アクリル酸共重合体、スチレン-メタクリル酸フ
ェニルエステル-メタクリル酸共重合体、スチレン-メタ
クリル酸シクロヘキシルエステル-メタクリル酸共重合
体等が挙げられる。
【0058】本発明のインクに含有される高分子分散剤
の重量平均分子量は、2000〜15000であること好まし
い。重量平均分子量が2000未満であると、顔料をインク
中に安定に分散させることが困難となるおそれがある。
一方、重量平均分子量が15000を超えると、インクの粘
度が高くなり、インクの吐出性が悪化するおそれがあ
る。上記の観点からこの重量平均分子量は3500〜10000
であることがより好ましい。
【0059】インク中に添加する高分子分散剤の含有量
は、0.1〜3質量%の範囲で使用される。添加量が3質量
%を超える場合には、インク粘度が高くなり、インクの
噴射特性が不安定となる場合が存在した。一方、添加量
が0.1質量%未満の場合には、顔料の分散安定性が低下
する場合が存在した。高分子化合物添加量としては、0.
15〜2.5質量%がより好ましく、更に好ましくは、0.2〜
2質量%である。
【0060】本発明に用いられる水溶性有機溶媒として
は、多価アルコール類、多価アルコール類誘導体、含窒
素溶媒、アルコール類、含硫黄溶媒等が使用される。具
体例としては、多価アルコール類では、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
チレングリコール、トリエチレングリコール、1、5-ペンタ
ンジオール、1,2,6-ヘキサントリオール、グリセリン等が
挙げられる。多価アルコール誘導体としては、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエー
テル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエー
テル、ジグリセリンのエチレンオキサイド付加物等が挙
げられる。含窒素溶媒としては、ピロリドン、N-メチル-
2-ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリエタノー
ルアミン等が、アルコール類としてはエタノール、イソプ
ロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコー
ル等のアルコール類が、含硫黄溶媒としては、チオジエ
タノール、チオジグリセロール、スルホラン、ジメチルス
ルホキシド等が挙げられる。その他、炭酸プロピレン、炭
酸エチレン等を用いることもできる。
【0061】本発明に使用される水溶性有機溶媒は、少
なくとも1種類以上使用することが好ましい。インク中の
水溶性有機溶媒の含有量は、1〜60質量%であることが好
ましく、5〜40質量%であることがより好ましい。イン
ク中の水溶性有機溶媒の含有量が1質量%未満である
と、十分な光学濃度を得ることが困難となるおそれがあ
る。一方、インク中の水溶性有機溶媒の含有量が60質量
%を超えると、インクの粘度が大きくなり、インクを安
定に噴射させることが困難となるおそれがある。
【0062】また、本発明においては、インク中に、界
面活性剤を使用してもよい。界面活性剤としては、分子
内に親水部と疎水部を合わせ持つ構造を有するものであ
れば有効に使用することが出来る。例えば、アニオン性
界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、
ノニオン性界面活性剤等のいずれを使用してもよい。ま
た、上記高分子分散剤を界面活性剤として用いることも
出来る。
【0063】アニオン性界面活性剤としては、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、
アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂
肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルの
スルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル
塩およびスルホン酸塩、高級アルキルスルホコハク酸
塩、高級アルキルリン酸エステル塩、高級アルコールエ
チレンオキサイド付加物のリン酸エステル塩等が使用で
き、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ケリルベン
ゼンスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸
塩、モノブチルフェニルフェノールモノスルホン酸塩、モ
ノブチルビフェニルスルホン酸塩、モノブチルビフェニ
ルスルホン酸塩、ジブチルフェニルフェノールジスルホ
ン酸塩等が挙げられる。
【0064】ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポ
リプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソル
ビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、アセチレン
グリコール、アセチレングリコールのオキシエチレン付
加物、脂肪族アルカノールアミド、グリセリンエステ
ル、ソルビタンエステル等が挙げられる。
【0065】カチオン性界面活性剤としては、テトラア
ルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコ
ニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩等
が挙げられ、例えば、ジヒドロキシエチルステアリルア
ミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾ
リン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライ
ド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチ
ルピリジウムクロライド等が挙げられる。
【0066】その他、ポリシロキサンオキシエチレン付
加物等のシリコーン系界面活性剤や、パーフルオロアル
キルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸
塩、オキシエチレンパーフルオロアルキルエーテル等の
フッ素系界面活性剤、スピクリスポール酸やラムノリピ
ド、リゾレシチン等のバイオサーファクタント等も使用
できる。
【0067】一般的に、色材の可溶化基はアニオン性で
あることが多く、色材の分散安定性という観点から、ノ
ニオン性界面活性剤、若しくは、アニオン性界面活性剤
が好ましい。更に、浸透性制御の観点より、アセチレン
グリコール、アセチレングリコールのオキシエチレン付
加物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等が好まし
い。
【0068】インク中に添加する界面活性剤量は、10質
量%未満であることが好ましく、0.01〜5質量%である
ことがより好ましく、0.01〜3質量%であることが更に
好ましい。添加量が10質量%以上の場合には、十分な光
学濃度を得ることが困難となるおそれがある。
【0069】本発明においては、インク吐出性改善等の
特性制御を目的として、ポリエチレンイミン、ポリアミ
ン類、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセ
ルロース誘導体、多糖類及びその誘導体、その他水溶性ポ
リマー、アクリル系ポリマーエマルション、ポリウレタン
系エマルション等のポリマーエマルション、シクロデキ
ストリン、大環状アミン類、デンドリマー、クラウンエー
テル類、尿素及びその誘導体、アセトアミド等をインク中
に含有させることができる。
【0070】また、インクの導電率、pHを調整するた
め、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム
等のアルカリ金属類の化合物、水酸化アンモニウム、ト
リエタノールアミン、ジエタノールアミン、エタノールア
ミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール等の含窒素化
合物、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属類の化合
物、硫酸、塩酸、硝酸等の酸、硫酸アンモニウム等の強
酸と弱アルカリの塩等を使用してもよい。
【0071】インクには、上記の試薬以外に、必要に応
じ、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電
剤、紫外線吸収剤、及びキレート化剤さらに水溶性染料、
分散染料、油溶性染料等も添加することができる。
【0072】以下、本発明の画像形成方法及びこの画像
形成方法に基づいて作動する本発明の画像形成装置の好
適な実施形態について説明する。
【0073】本実施形態の画像形成方法は、本発明のイ
ンクセットを用いて先に述べた条件により印字する方法
であれば特に限定されず、例えば、ピエゾインクジェッ
ト方式や熱インクジェット方式等の公知の方式を使用す
るものであってもよい。ただし、インクジェットプリン
ターの印字速度を十分に高く保ちつつ画像解像度の向上
を実現する観点からみた場合には、熱インクジェット記
録方式を採用することが好ましい。この方式の場合、吐
出時のインクの粘度は吐出時の加熱により低くなってい
るが、記録媒体上に着弾した際には急激に除熱されるの
で、粘度が急激に大きくなる。このことが、滲み及び色
間滲みの発生防止に対してより大きな効果があると考え
られる。
【0074】また、本発明の画像形成方法において熱イ
ンクジェット記録方式を採用する場合、インク液滴を記
録信号に応じてオリフィスから吐出させて記録を行う画
像形成方法に適用することが好ましい。そしてこの場
合、ブラックインクの一回に吐出されるインク滴質量よ
りも各カラーインクの一回に吐出されるインクの液滴の
1ドロップの質量を先に述べたように調節することが好
ましい。
【0075】また、本発明の画像形成装置は特に限定さ
れるものではなく、例えば、通常のインクジェット記録
装置、インクのドライングを制御するためのヒーター等
を搭載した記録装置、中間体転写機構を搭載しており、
中間体に記録材料を印字した後紙等の記録媒体に転写す
る記録装置等を使用してもよい。
【0076】以下、図面を参照しながら本発明の画像形
成装置の好適な実施形態について詳細に説明する。な
お、図中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複
する説明は省略する。
【0077】図1は本発明の画像形成装置の好適な一実
施形態の外観の構成を示す斜視図である。図2は、図1
の画像形成装置の内部の基本構成を示す斜視図である。
図3は、図1に示す画像形成装置に搭載されている記録
ヘッドの構成を示す概略断面図である。
【0078】本実施形態の画像形成装置100は、前述
の本発明の画像形成方法に基づいて作動し、画像を形成
する構成を有している。すなわち、図1及び図2に示す
ように、画像形成装置100は、主として、外部カバー
6と、普通紙などの記録媒体1を所定量載置可能なトレ
イ7と、記録媒体1を画像形成装置100内部に1枚毎
に搬送するための搬送ローラ(搬送手段)2と、搬送ロ
ーラ2により図1及び図2に示す搬送方向Xに沿って搬
送される記録媒体1の面に画像をインクを吐出してイン
クによる画像を形成する画像形成部8(画像形成手段)
とから構成されている。
【0079】搬送ローラ2は画像形成装置100内に回
転可能に配設された一対のローラであり、トレイ7にセ
ットされた記録媒体1を挟持するとともに、所定量の記
録媒体1を所定のタイミングで1枚毎に装置100内部
に搬送する。
【0080】画像形成部8は記録媒体1の面上にインクに
よる画像を形成する。画像形成部8は、主として記録ヘ
ッド4と、インクセット3と、給電信号ケーブル9と、
キャリッジ10と、ガイドロッド11と、タイミングベ
ルト12と、駆動プーリ13と、メンテナンスステーシ
ョン14とから構成されている。
【0081】図2に示すように、インクセット3はイン
ク格納部5と記録ヘッド4とから構成されている。イン
ク格納部5はそれぞれ異なる色のインクが吐出可能に格
納されたインクタンク52、54、56、58からな
る。
【0082】また、図3に示すように、記録ヘッド4は
インク格納部5との接続部41と複数のノズルからなる
インク吐出部(吐出手段)42とから構成されている。
接続部41には、各インクタンク52〜58のインク供
給口(図示せず)が接続され、各インクがインク吐出部
の各ノズルに独立に供給される構造となっている。更
に、外部の画像記録情報に基づいて、先に述べた条件の
もとで各インクの吐出量を制御する画像情報変換装置1
6が設けられており、この画像情報変換装置16と記録
ヘッド4の接続部41とは、給電信号ケーブル9により
接続されている。また、図3に示すように記録ヘッド4
の記録媒体1に対向する面に形成されたインク吐出部4
には、各インクを独立に吐出するための電気熱変換体4
3が各ノズル内の通路ごとに設けられている。各電気熱
変換体43は記録ヘッド4を経て画像情報変換装置16
に接続されている。
【0083】そして、給電信号ケーブル9から外部の画
像記録情報が画像情報変換装置16に入力されると、画
像情報変換装置16の働きにより記録ヘッド4はこの画
像記録情報に基づき各インクタンクから所定量のインク
を吸引して記録媒体1の面上に吐出する。このとき、画
像情報変換装置16は、各電気熱変換体43を画像記録
情報に基づき独立に駆動(通電加熱)させて、各ノズル
の通路内にあるインク中に気泡A1を発生させ、この気
泡の発生に伴う各ノズルの通路内の圧力変化により、イ
ンクの液滴D1を形成し、その1ドロップの質量を精密
に制御しつつ記録媒体1に所定のパターンでインクドッ
トを付着させながら記録を行なう。なお、給電信号ケー
ブル9は画像記録情報の他に記録ヘッド4を駆動するた
めに必要な電力を記録ヘッド4に供給する役割も担って
いる。また、画像情報変換装置16には、記録ヘッド4
を上述のように駆動させるための駆動回路の回路基板が
装着されている。
【0084】次に、図8を参照しながら上記の画像形成
装置100の動作を一例を説明する。まず、外部から画
像情報変換装置16に画像情報信号をを取り込む(P
1)。次に、画像情報変換装置16において、画像を構
成する各ドットに対応させてイエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)及びブラック(BK)(以下、Y
MCBKという)の各色インクの組み合わせと吐出量を
決定し、各ドットに対応した各色インクの組み合わせと
吐出量に関するデータに変換する(P2)。そして更
に、画像情報から得られる画像についてそれを構成して
いる任意のドットの1つ(対象となるドットという)に
着目し、その対象となるドットとそのドットの周囲に配
置される他のドットとの配置関係により、そのドット毎
に対応したYMCKの各色インクの組み合わせと吐出量を以
下のようにして詳細に決定する(P3〜P5)。
【0085】すなわち、P2の工程の後、画像を構成し
ている任意のドットを1つ選択して抽出し、その周囲に
あるドットの配置が可能な最も近い位置(式(1)で表
される配置条件を満たす位置)にドットが存在するかを
判断する(P3)。例えば、画像を形成する各ドットの
配列の形式が先に述べた図4に示した配列の形式である
場合、対象となるドットの周囲のドットの配置が可能な
「最も近い」位置は、対象となるドットを図2のXY座
標の中心とするとX方向に2箇所、Y方向に2箇所、合
計4箇所あることになる。
【0086】P3の工程において対象となるドットの周
囲のドットの配置が可能な最も近い位置にドットが全く
存在しない場合には、画像情報の変換は行わずに、P7
の工程に進む。一方、P3の工程において対象となるド
ットの周囲のドットの配置が可能な最も近い位置にドッ
トが少なくとも1つ存在する場合、P4の工程に進む。
【0087】P4の工程では、対象となるドットの周囲
のドットの配置が可能な最も近い位置に位置するドット
が、対象となるドットと同色であるかどうかを判断す
る。例えば、画像を形成する各ドットの配列の形式が先
に述べた図4に示した配列の形式である場合、例えば、
対象となるドットを図2のXY座標の中心とすると、対
象となるドットに対してX方向に沿う両側に位置するド
ット、又は、Y方向に沿う両側に位置するドットがある
可能性があるが、どちらかの方向に沿った両側に位置す
るドットが両側共に対象となるドットと同色であるかど
うかを判断する。そして、対象となるドットの両側に位
置するドットが共に同色である場合には、P7の工程に
進む。一方、対象となるドットの両側に位置するドット
のうち少なくとも一方のドットが対象ドットとは異色で
ある場合、P5の工程に進む。
【0088】P5の工程では、対象となるドットの周囲
のドットの配置が可能な最も近い位置に位置するドット
が、対象となるドットと全て異色であるかどうかを判断
する。例えば、画像を形成する各ドットの配列の形式が
先に述べた図4に示した配列の形式である場合、例え
ば、対象となるドットを図2のXY座標の中心とする
と、対象となるドットのXY方向のいずれか一方の方向
に沿った両側に位置するドットが両側共に対象となるド
ットと異色であるかどうかを判断する。両側共に異色の
ドットで形成されている場合、画像処理変換は行わず
に、P7の工程に進む。一方、対象ドットの両側の最も
近い位置に配置されるドットの何れが一方のみが対象ド
ットと異色である場合には、P6の工程に進む。
【0089】P6の工程においては、式(1)に基づき
隣り合うドット間の距離を調整する画像処理を行い、画
像情報を変換し、P7の工程に進む。
【0090】更に、P7において未処理の画像情報が有る
かどうかを判断し、未処理の画像情報がある場合には、
P3の工程からP6の工程までの画像情報変換の処理を
繰り返す。一方、全てのドットの画像情報変換が行われ
た場合には、P8の工程に進む。P8の工程において
は、変換された画像情報を給電信号ケーブル9を介し
て、記録ヘッド4に送り、ヘッドの駆動を制御する。全
画像情報に対して、上述したようにインクを記録媒体1
上に付着させ、印字パターンを形成し、終了する。
【0091】また、この記録ヘッド4はキャリッジ10
上に配置されて保持されており、キャリッジ10はガイ
ドロッド11、駆動プーリ13に接続されたタイミング
ベルト12が接続されている。このような構成により、
記録ヘッド4はガイドロッド11に沿うようにして、記
録媒体1の面方向に平行でありかつ記録媒体1の搬送方
向Xに対して垂直な方向Yにも移動可能となる。すなわ
ち、駆動プーリ13が画像記録情報に基づく所定のタイ
ミングで回転することにすることにより、タイミングベ
ルト12を介して記録ヘッド4を搭載したキャリッジ1
0がガイドロッド11に沿って駆動し、記録媒体1の面
の所定の領域に画像を形成する。
【0092】そして、画像情報変換装置16は画像記録
情報に基づいて記録ヘッド4の駆動タイミングとキャリ
ッジ10の駆動タイミングとを調製する。これにより、
搬送方向Xにそって、所定の速度で搬送される記録媒体
1の面の所定の領域に画像記録情報に基づく画像を連続
的に形成することができる。
【0093】また、メンテナンスステーション14は、
チューブ15を介して減圧装置(図示せず)に接続され
ている。更にこのメンテナンスステーション14は、記
録ヘッド4のノズル部分に接続されており、記録ヘッド
4のノズル内を減圧状態にすることにより記録ヘッド4
のノズルからインクを吸引する機能を有している。この
メンテナンスステーション14を設けておくことによ
り、必要に応じて画像形成装置100が作動中にノズル
に付着した余分なインクを除去したり、作動停止状態の
ときにノズルからのインクの蒸発を抑制することができ
る。
【0094】以上、本発明の好適な実施形態について詳
細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではない。例えば、画像情報変換装置16を記録ヘッ
ド4の内部に格納してよい。
【0095】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の内
容をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例
に何ら限定されるものではない。
【0096】以下に示す顔料分散方法とインク調製法に
より、以下に示す組成及び普通紙に対する接触角の時間
変化率を有するインクを調製し、調製した各インクを組
み合わせることにより、実施例1〜3及び比較例1〜3
のインクセットを構成した。これらの各インクの特徴を
示す物性値を表1に示す。
【0097】[顔料分散方法1]水に自己分散可能な顔料
以外の各顔料30質量部と、水溶性樹脂3質量部と、イオ
ン交換水とから総量が300質量部の液とし、超音波ホモ
ジナイザーを用いてこの液中の顔料を分散させた。次
に、遠心分離装置を用いてこの液に対して遠心分離処理
(8000rpm×30分)を施し、液中の残渣部分100質量部を除
去した。この液を1μmのフィルターを用いてろ過し、ろ
液を顔料分散液として得た。
【0098】[顔料分散方法2]水に自己分散可能な顔料
分散液については、この分散液に対して、遠心分離装置
で、遠心分離処理(8000rpm×30分)を施し、残渣部分(全
量に対して20質量%)を除去したものを顔料分散液として
使用した。
【0099】[インク作成方法]適量の色材に、水溶性有
機溶媒、界面活性剤、イオン交換水等を適量加え、各材
料が所定量含まれるようにインクを調整した。これを、
混合、攪拌し、1μmのフィルターを用いてろ過し、ろ液
を以下に示す各インクとして得た。
【0100】[ブラックインク1]顔料分散方法1及び
インク作成方法に従って、以下に示す組成のインクを得
た Black Pearls L(キャボット社製);4質量部 スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸ナトリウム共重
合体;0.9質量部 スルフォラン;7質量部 ジエチレングリコール;7質量部 2-ピロリドン;5質量部 イソプロピルアルコール;3質量部 尿素;4質量部 イオン交換水;残部 計;100質量部 このブラックインク1(以下、BK−1とする)は、普
通紙上での接触角の時間変化率は2.7度/秒、粘度は2.5m
Pa・s、表面張力は47mN/mであった。
【0101】[ブラックインク2]上記顔料分散方法2
及びインク作成方法に従って、以下に示す組成のインク
を得た。 Cabojet 300(キャボット社製);3.5質量部 ジエチレングリコール;15質量部 プロピレングリコール;5質量部 ポリオキシエチレン2-エチルヘキシルエーテル;0.2質
量部 ポリオキシエチレンオレイルエーテル;0.1質量部 イソプロピルアルコール;3質量部 尿素;5.5質量部 イオン交換水;残部 計;100質量部 このブラックインク2(以下、BK−2とする)は、普
通紙上での接触角の時間変化率は3.0度/秒、粘度は2.2
mPa・s、表面張力は32 mN/mであった。
【0102】[ブラックインク3]顔料分散方法2及び
インク作成方法に従って、以下に示す組成のインクを得
た。 Cabojet 300(キャボット社製);2.5質量部 ジエチレングリコール;15質量部 プロピレングリコール;5質量部 サーフィノール465(日信化学社製);2質量部 イソプロピルアルコール;3質量部 尿素;5.5質量部 イオン交換水;残部 計;100質量部 このブラックインク3(以下、BK−3とする)は、普
通紙上での接触角の時間変化率は10.5度/秒、粘度は2.2
mPa・s、表面張力は30mN/mであった。
【0103】[イエローインク1]インク作成方法に従
って、以下に示す組成のインクを得た。 C. I. Direct Yellow 86;2.2質量部 2-エチルヘキシルメタクリレート−メタクリル酸−メタ
クリル酸ナトリウム共重合体;0.5質量部 ジエチレングリコール;15質量部 プロピレングリコール;5質量部 ポリオキシエチレンオレイルエーテル;0.5質量部 イソプロピルアルコール;3質量部 N,N'-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-アミノエタンスルホ
ン酸;1.2質量部 水酸化ナトリウム;0.6質量部 尿素;4質量部 イオン交換水;残部 計;100質量部 このイエローインク1(以下、Y−1という)は、普通
紙上での接触角の時間変化率は3.2度/秒、粘度は2.3 m
Pa・s、表面張力は32mN/mであった。
【0104】[イエローインク2]顔料分散方法2及び
インク作成方法に従って、以下に示す組成のインクを得
た。 自己分散顔料(キャボット社製);4質量部 プロピレングリコール;15質量部 ジグリセリンエチレンオキサイド付加物;5質量部 ポリオキシエチレン2-エチルヘキシルエーテル;0.15質
量部 尿素;5質量部 イオン交換水;残部 計;100質量部 このイエローインク2(以下、Y−2という)は、普通
紙上での接触角の時間変化率は2.1度/秒、粘度は2.3 m
Pa・s、表面張力は32mN/mであった。
【0105】[イエローインク3]インク作成方法に従
って、以下に示す組成のインクを得た。 C. I. Direct Yellow 86;2.2質量部 ジエチレングリコール ;15質量部 プロピレングリコール ;5質量部 サーフィノール465(日信化学社製);1.5質量部 イソプロピルアルコール;3質量部 N,N'-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-アミノエタンスルホ
ン酸;1.2質量部 水酸化ナトリウム;0.6質量部 尿素;4質量部 イオン交換水;残部 計;100質量部 このイエローインク3(以下、Y−3という)は、普通
紙上での接触角の時間変化率は9.3度/秒、粘度は2.4 m
Pa・s、表面張力は29mN/mであった。
【0106】[マゼンタインク1]インク作成方法に従
って、以下に示す組成のインクを得た。 C. I. Acid Red 289;2.5質量部 ジエチレングリコール;15質量部 ブチルカルビトール;5質量部 N,N'-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-アミノエタンスルホ
ン酸 1.2質量部 水酸化ナトリウム;0.6質量部 尿素;6質量部 サーフィノール465(日信化学社製);0.8質量部 イオン交換水;残部 計;100質量部 このマゼンタインク(以下、M−1という)は、普通紙
上での接触角の時間変化率は7.5度/秒、粘度は2.0 m Pa
・s、表面張力は29mN/mであった。
【0107】[マゼンタインク2]顔料分散方法2なら
びにインク作成方法に従って、以下に示す組成のインク
を得た。 自己分散顔料(キャボット社製);4質量部 ジエチレングリコール;5質量部 グリセリン;5質量部 スルホラン;5質量部 尿素;5質量部 イソプロピルアルコール;4質量部 サーフィノール465(日信化学社製);0.8質量部 イオン交換水;残部 計;100質量部 このマゼンタインク2(以下、M−2という)は、普通
紙上での接触角の時間変化率は6.4度/秒、粘度は2.1mPa
・s、表面張力は30mN/mであった。
【0108】[シアンインク1]インク作成方法に従っ
て、以下に示す組成のインクを得た。 C. I. Acid Blue 9;1.5質量部 C. I. Direct Blue 199;1質量部 チオジエタノール;10質量部 プロピレングリコール;10質量部 N,N'-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-アミノエタンスルホ
ン酸;1.2質量部 水酸化ナトリウム;0.6質量部 尿素;6質量部 サーフィノール465(日信化学社製);1質量部 イオン交換水;残部 計;100質量部 このシアンインク1(以下、C−1という)は、普通紙
上での接触角の時間変化率は6.9度/秒、粘度は2.2 m Pa
・s、表面張力は28mN/mであった。
【0109】[シアンインク2]顔料分散方法2及びイ
ンク作成方法に従って、以下に示す組成のインクを得
た。 自己分散顔料(キャボット社製);4質量部 ジエチレングリコール;15質量部 ブチルカルビトール;5質量部 尿素;4質量部 サーフィノール465(日信化学社製);2質量部 イオン交換水;残部 計;100質量部 このシアンインク2(以下、C−2という)は、普通紙
上での接触角の時間変化率は9.8度/秒、粘度は2.0mPa・
s、表面張力は29mN/mであった。
【0110】[シアンインク3]インク作成方法に従っ
て、以下に示す組成のインクを得た。 C. I. Acid Blue 9;1.5質量部 C. I. Direct Blue 199;1質量部 チオジエタノール;10質量部 プロピレングリコール;10質量部 N,N'-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-アミノエタンスルホ
ン酸 1.2質量部 水酸化ナトリウム;0.6質量部 尿素;6質量部 ポリオキシエチレンステアリルエーテル;0.1質量部 イオン交換水;残部 計;100質量部 このシアンインク3(以下、C−3という)は、普通紙
上での接触角の時間変化率は0.5度/秒、粘度は2.2 m Pa
・s、表面張力は37mN/mであった。
【0111】次に、上記の各インクを表1に示したよう
に組み合わせて実施例1〜実施例4、比較例1及び比較
例3のインクセットとした。
【0112】[インクセットの特性評価試験]上記の実
施例及び比較例のインクセットを用いて、実際に印字を
行ない、以下に示すように印字したときの画像の光学濃
度、滲みの度合い、色間の滲みの度合いに関する印字特
性を評価した。なお、印字特性の評価は、23℃、55±5
%RH環境下、試作したフルカラー印字可能な熱インク
ジェット印字装置(画像形成装置)で行った。なお、こ
の装置は、800dpi、256ノズルの記録ヘッドを備えてお
り、図1〜図3に示した装置と同様の構成を有する。そ
して、印字は、インクに複数パルスを印加することによ
り1dropを形成させて行った。各インクセットを備えた
熱インクジェット印字装置を用いて以下のI〜IIIの
印字パターンを印字し、24時間一般環境下に放置した後
に画像の評価を行った。
【0113】<印字パターンI>各インクセットのイン
クを用いて、図5に示すような2色以上の色から形成さ
れた全面印字の画像(100〜200%のカバレッジパター
ン)を形成する。黒、シアン、マゼンタ、イエロー、レ
ッド(マゼンタ100%+イエロー100%)、グリーン(シアン10
0%+イエロー100%) 、ブルー(シアン100%+マゼンタ100%)
の色のドットうち、任意の2色のドットが先に述べた式
(1)の条件を満たすように所定の大きさの白ぬきの領
域を隔てて隣接するパターンを作成した。
【0114】<印字パターンII>異なる色のドットが
隣り合う部分においては、図6に示すような1dot部分を
50%カバレッジとした間引き印字の画像を形成した以外
は、印字パターンIと同様の画像(100〜200%のカバレ
ッジパターン)を形成する。黒、シアン、マゼンタ、イ
エロー、レッド(マゼンタ100%+イエロー100%)、グリー
ン(シアン100%+イエロー100%) 、ブルー(シアン100%+マ
ゼンタ100%)の色のドットうち、任意の2色のドットが先
に述べた式(1)の条件を満たすように所定の大きさの
白ぬきの領域を隔てて隣接するパターンを作成した。
【0115】<印字パターンIII>図7に示すような
ラインパターンを形成する。黒、シアン、マゼンタ、イ
エロー、レッド(マゼンタ100%+イエロー100%)、グリー
ン(シアン100%+イエロー100%)、ブルー(シアン100%+マ
ゼンタ100%)のドットによるラインパターンを作成し
た。
【0116】(1)画像の光学濃度 普通紙FX-L紙(富士ゼロックス社製)に対し、印字パタ
ーンI及びIIの画像を印字し、24時間放置後、光学
濃度計X-Rite MODEL404(X-Rite社製)を用いて任意の5
箇所を測定し、平均値を求めた。
【0117】そして得られた各インクセットによる画像
の測定値について、黒色インクのみにより形成した黒色
の画像の場合には、○;1.3以上、△;1.2以上1.
3未満、×;1.2未満、とした評価基準のもとで評価し
た。その結果を表1に示す。また、黒色以外のカラー画
像の場合には、○;1.0以上、△;0.8以上1.0未
満、×;0.8未満、とした評価基準のもとで評価し
た。
【0118】(2)画像の色間滲みの度合い 普通紙FX-L紙(富士ゼロックス社製)に対し、印字パタ
ーンI及びIIの画像を印字し、24時間放置後、予め
定めておいた限度見本(実際の印字パターンで作成した
色間滲みの程度の良い画像から悪い画像まで、複数の評
価者が順序付けを行ない、ランクとして数値化したも
の)に照合し、色間滲みの度合いについての官能評価を
行なった。この場合、○;色間滲みが少ないもの、△;
色間滲みは発生しているが許容レベルのもの、×;色間
滲みの発生が著しく許容範囲外のもの、とした評価基準
のもとでインクセットを評価した。その結果を表1に示
す。
【0119】(3)画像の滲みの度合い 普通紙FX-L紙(富士ゼロックス社製)に対し、印字パタ
ーンI及びIIの画像を印字し、24時間放置後、予め
定めておいた限度見本(実際の印字パターンで作成した
滲みの程度の良い画像から悪い画像まで、複数の評価者
が順序付けを行ない、ランクとして数値化したもの)に
照合し、滲みの度合いについての官能評価を行なった。
この場合、○;滲みが少ないもの、△;滲みは発生して
いるが許容レベルのもの、×;滲みの発生が著しく許容
範囲外のもの、とした評価基準のもとでインクセットを
評価した。その結果を表1に示す。
【0120】
【表1】
【0121】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインクセ
ット、画像形成装置及び画像形成方法によれば、単色画
像の滲みの発生及びカラー画像の色間滲みの発生を十分
に防止でき、然も、高い光学濃度の画像を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の外観の構成を示す斜視
図である。
【図2】図1に示す画像形成装置の内部構成を示す斜視
図である。
【図3】図1に示す画像形成装置に搭載されている記録
ヘッド4の構成を示す概略断面図である。
【図4】画像を構成するドットの配列の一例を示す模式
図である。
【図5】画像を構成するドットの配列の一例を示す模式
図である。
【図6】画像を構成するドットの配列の一例を示す模式
図である。
【図7】画像を構成するドットの配列の一例を示す模式
図である。
【図8】図1に示す画像形成装置の動作手順の一例を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1…記録媒体、2…搬送ローラ、3…インクセット、4
…記録ヘッド、5…インク保持部、6…外部カバー、7
…トレイ、8…画像形成部、9…給電信号ケーブル、1
0…キャリッジ、11…ガイドロッド、12…タイミン
グベルト、13…駆動プーリ、14…メンテナンスステ
ーション、15…チューブ、16…画像情報変換装置、
32…スリット、33…開口部、35…シャッター、3
6…帯電手段、37…軟質体、38…板、41…接続
部、42…インク吐出部、43…電気熱変換体、44…
インク吐出口、52,54,56,58…インクタン
ク、100…画像形成装置、A…空気、A1…インクの
気泡、D1…インクの液滴、X…搬送方向。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 FC01 2H086 BA52 BA53 BA60 BA61 4J039 BA04 BA06 BE01 BE06 BE07 BE08 BE12 CA06 EA15 EA16 EA17 EA19 EA42 EA47 GA24

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なる3色以上のインクが独立に充填さ
    れたインク保持部と、当該インク保持部から前記各イン
    クの液滴を独立に吐出させるための吐出手段とを有する
    インクセットであって、 前記各インクは水と、色材と、水溶性有機溶媒とを含ん
    でおり、 前記各インクのうちの少なくとも2色のインクは、普通
    紙に対する接触角の時間変化率が0.5〜4度/秒であ
    ること、を特徴とするインクセット。
  2. 【請求項2】 前記各インクのうちの少なくとも1色の
    インクは、普通紙に対する接触角の時間変化率が6〜1
    0度/秒であること、を特徴とする請求項1に記載のイ
    ンクセット。
  3. 【請求項3】 前記各インクとして、ブラックインク
    と、シアンインクと、マゼンタインクと、イエローイン
    クとを少なくとも有しており、 前記ブラックインクが前記低浸透性インクであることを
    特徴とする請求項1又は2に記載のインクセット。
  4. 【請求項4】 前記各インクの粘度がそれぞれ1.5〜
    6.0mPa・sであることを特徴とする請求項1〜3
    の何れかに記載のインクセット。
  5. 【請求項5】 前記普通紙に対する接触角の時間変化率
    が0.5〜4度/秒であるインクの表面張力が25〜5
    5mN/mであり、かつ、前記普通紙に対する接触角の
    時間変化率が6〜10度/秒であるインクの表面張力が
    15〜45mN/mであることを特徴とする請求項2〜
    4の何れかに記載のインクセット。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかに記載のインクセ
    ットを備えることを特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】 異なる3色以上のインクの液滴を吐出さ
    せることにより記録媒体の面上に前記各インクによる画
    像を形成する画像形成方法であって、 請求項1〜5の何れかに記載のインクセットを用い、前
    記画像を構成する複数のドット同士が互いに接触しない
    ように前記各インクの液滴を前記記録媒体上に着弾させ
    ることを特徴とする画像形成方法。
  8. 【請求項8】 前記各インクの液滴の1ドロップの量を
    20ng以下とすることを特徴とする請求項7に記載の
    画像形成方法。
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