JP2002275155A - 環状アミン誘導体の製造方法 - Google Patents
環状アミン誘導体の製造方法Info
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Abstract
基のみが保護されたアミノ基を有する環状アミン誘導体
又はその塩の製造方法を提供する。 【解決手段】次の化学反応式 【化1】 [式中、m及びnはそれぞれ1乃至3の整数、Rはカル
ボキシル基の保護基、Xは脱離基を示す。]で表され
る、一般式(I)の化合物の約一当量の酸塩にプロトン性
溶媒の存在下で一般式(II)の化合物を反応させることに
よる一般式(III)の化合物又はその塩を製造する方法
Description
環状アミンの環内二級アミノ基を一段階で選択的に保護
することによる、環状アミン誘導体の製造方法に関す
る。
環状アミン骨格は、キノロン系抗生物質やβ−ラクタム
系抗生物質等に数多く見られる構造である。従って、環
内二級アミノ基のみが保護されたこのような環状アミン
誘導体は合成中間体化合物として非常に有用である。
する場合に環内二級アミノ基のみを保護する反応におい
ては、一級アミノ基部との差別化が困難なため、いずれ
のアミノ基も保護された副生成物が生成する。そのた
め、このような化合物を得るには、多段階を経る合成経
路を必要とするのが一般的であった。
料とした一段階による3-アミノ-1-t-ブトキシカルボニ
ルピロリジンの製造方法が、WO99/16747号公報に記載さ
れている。しかし、当該公報に記載された方法は、保護
化試薬として2-(t-ブトキシカルボニルオキシイミノ)-2
-フェニルアセトニトリル(BOC-ON)を使用しているた
め、保護基はBOC基に限定される。また、他の保護基を
導入するためにこの方法を応用するには、保護化試薬の
調製が煩雑である。更に、この試薬は高価であるため、
工業的には不適である。
しようとする課題は、環内二級アミノ基のみが保護され
たアミノ基を有する環状アミンの、安価に行うことがで
き、大量合成にも適し、かつ様々な保護基の導入に容易
に応用することができる製造方法を提供することにあ
る。
は、プロトン性溶媒の存在下で出発原料として一酸塩を
用いれば、環内二級アミノ基のみが選択的に保護された
アミノ基を有する環状アミンを一段階で効率よく得るこ
とができることを見出して、本発明を完成した。
数を示す。但し、mとnの和は2乃至4の整数とす
る。]で表わされる化合物の約一当量の酸塩に、プロト
ン性溶媒の存在下で一般式(II)
す。Xは脱離基を示す。]で表わされる化合物を反応さ
せることにより、一般式(III)
す。]で表される化合物又はその塩を製造する方法、で
ある。
式(II)で表される化合物として、Xが一般式ROC(=
O)O-基[式中、Rは前述と同意義を示す。]である二炭
酸ジエステル類又はXがハロゲン原子であるハロゲン化
炭酸エステル類を反応させることを特徴とする、一般式
(III)で表される化合物又はその塩を製造する方法、一
般式(I)で表される化合物として3-アミノピロリジンを
使用することを特徴とする、3-アミノピロリジン誘導体
又はその塩を製造する方法、或いはこれら方法における
条件を任意に組み合わせた方法である。
整数であるが、好適には2又は3であり、更に好適には
3である。即ち、本発明に係るアミノ基を有する環状ア
ミンは3-アミノアゼチジン、3-アミノピロリジン、3-ア
ミノピペリジン又は4-アミノピペリジンであり、好適に
は3-アミノアゼチジン又は3-アミノピロリジンであり、
更に好適には3-アミノピロリジンである。
にとって自明である範囲で一般式(I)で表される化合物
に対して「約一当量」であればよい。即ち、「約一当
量」とは、通常0.5乃至1.4モル当量であり、好適に
は0.7乃至1.3モル当量であり、更に好適には0.9
乃至1.1モル当量である。
ばフッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫
酸、硝酸及びりん酸のような無機酸類;ギ酸、酢酸、プ
ロピオン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、ト
リフルオロメタンスルホン酸及びp-トルエンスルホン酸
のような有機酸類等を挙げることができ、好適には無機
酸類であり、更に好適には塩酸又は硫酸であり、最適に
は塩酸である。
基」は、有機合成化学において一般的に使用される保護
基であれば特に制限されないが、例えばC1-C6アルキル
基、C 2-C6アルケニル基及びC7-C12アラルキル基を挙げ
ることができる。
数1乃至6の直鎖状又は分枝鎖状の飽和炭化水素基をい
い、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチ
ル、s-ペンチル、イソペンチル、2-メチルブチル、ネ
オペンチル、1-エチルプロピル、ヘキシル、4-メチルペ
ンチル(イソヘキシル)、3-メチルペンチル、2-メチル
ペンチル、1-メチルペンチル(s-ヘキシル)、3,3-ジ
メチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,1-ジメチルブチ
ル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,3-ジ
メチルブチル及び2-エチルブチルを挙げることができ
る。RがC1-C6アルキル基を示す場合、好適にはC1-C4ア
ルキル基であり、更に好適にはイソプロピル基又はt-
ブチル基であり、最適にはt-ブチル基である。
1個有する炭素数2乃至6の直鎖状又は分枝鎖状の不飽
和炭化水素基をいい、例えばビニル、アリル、1-メチル
アリル、2-メチルアリル、2-エチルアリル、2-ブテニ
ル、1-メチル-2-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、3-メ
チル-2-ブテニル、1-エチル-2-ブテニル、3-ブテニル、
1-メチル-3-ブテニル、2-メチル-3-ブテニル、3-メチル
-3-ブテニル、1-エチル-3-ブテニル、2-ペンテニル、1-
メチル-2-ペンテニル、2-メチル-2-ペンテニル、3-ペン
テニル、1-メチル-3-ペンテニル、2-メチル-3-ペンテニ
ル、4-メチル-3-ペンテニル、4-ペンテニル、1-メチル-
4-ペンテニル、2-メチル-4-ペンテニル、2-ヘキセニ
ル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、5-ヘキセニル及び1-
イソプロピルアリルを挙げることができ、好適にはビニ
ル基、アリル基又は1-イソプロピルアリル基であり、更
に好適にはビニル基又はアリル基であり、最適にはアリ
ル基である。
ルキル基にアリール基が1個置換した炭素数7乃至12
の基をいい、例えばベンジル、1-フェネチル、2-フェネ
チル、フェニルプロピル、フェニルブチル、フェニルペ
ンチル、フェニルヘキシル、α-ナフチルメチル、β-ナ
フチルメチル、1-ナフチルエチル及び2-ナフチルエチル
を挙げることができ、好適にはフェニルC1-C6アルキル
基であり、更に好適にはフェニルC1-C2アルキル基であ
り、最適にはベンジル基である。
換分αを1乃至3個有していてもよい。置換分αは、C1
-C6アルキル基、C1-C6ハロゲン化アルキル基、C1-C6ア
ルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基及びシアノ基から
なる群から選択される基を示す。置換分の数は好適には
1又は2個であり、最適には1個であり、置換分を複数
個有する場合には、置換分は同一であってもそれぞれ異
なっていてもよい。
す場合、当該アルキル基としては前述と同様のものを挙
げることができ、好適にはC1-C4アルキル基であり、更
に好適にはC1-C2アルキル基であり、最適にはメチル基
である。
述したC1-C6アルキル基が1乃至3個のハロゲン原子によ
り置換された基をいい、C1-C6ハロゲン化アルキル基と
しては、例えばトリフルオロメチル、トリクロロメチ
ル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、ジブロモメチ
ル、フルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2,2,
2-トリクロロエチル、2-ブロモエチル、2-クロロエチ
ル、2-フルオロエチル、2-ヨードエチル、3-クロロプロ
ピル、4-フルオロブチル、6-ヨードヘキシル及び2,2-ジ
ブロモエチルを挙げることができ、好適にはC1-C4ハロ
ゲン化アルキル基であり、更に好適にはC1-C2ハロゲン
化アルキル基であり、最適にはトリフルオロメチルであ
る。
至6の直鎖状又は分枝鎖状のアルコキシ基をいい、例え
ばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、
ブトキシ、イソブトキシ、s-ブトキシ、t-ブトキシ、
ペントキシ、イソペントキシ、2-メチルブトキシ、ネオ
ペントキシ、1-エチルプロポキシ、ヘキシルオキシ、4-
メチルペントキシ、3-メチルペントキシ、2-メチルペン
トキシ、3,3-ジメチルブトキシ、2,2-ジメチルブトキ
シ、1,1-ジメチルブトキシ、1,2-ジメチルブトキシ、1,
3-ジメチルブトキシ、2,3-ジメチルブトキシ及び2-エチ
ルブトキシを挙げることができ、好適にはC1-C4アルコ
キシ基であり、更に好適にはC1-C2アルコキシ基であ
り、最適にはメトキシ基である。
原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子を挙げること
ができ、好適にはフッ素原子又は塩素原子である。
例えば4-メチルベンジル、4-エチルベンジル、4-トリフ
ルオロメチルベンジル、4-メトキシベンジル、4-ニトロ
ベンジル、4-シアノベンジル、4-フルオロベンジル、4-
クロロベンジル及び2,4-ジクロロベンジル基を挙げるこ
とができ、好適には4-ニトロベンジル基である。
2-C4アルケニル基又はベンジル基(フェニル上に置換分
αを1個有していてもよい。)であり、更に好適にはメ
チル基、イソプロピル基、t-ブチル基、アリル基、ベン
ジル基、4-メチルベンジル基、4-メトキシベンジル基、
4-クロロベンジル基又は4-ニトロベンジル基であり、最
適にはt-ブチル基、アリル基、ベンジル基又は4-ニトロ
ベンジル基である。
オロメチル基、メトキシ基、フッ素原子、塩素原子、ニ
トロ基又はシアノ基であり、更に好適にはメチル基、メ
トキシ基、塩素原子又はニトロ基であり、最適にはニト
ロ基である。
化学において一般的に使用される脱離基であれば特に制
限されないが、例えば一般式ROC(=O)O-基で表され
る基及びハロゲン原子を挙げることができる。ここで、
Rは前述と同義であり、ハロゲン原子としては前述と同
様のものを挙げることができ、好適には塩素原子又は臭
素原子であり、更に好適には塩素原子である。
下」とは、反応溶媒としてプロトン性溶媒又はプロトン
性溶媒と非プロトン性溶媒との混合溶媒を用いることを
いう。ここで「プロトン性溶媒」とは、分子間で水素結
合を形成する際にプロトン供与体となり得る溶媒をい
い、例えば水;メタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、s-ブタノール及び
t-ブタノールのようなアルコール類;及び水とアルコー
ル類との任意な割合の混合溶媒を挙げることができる。
「非プロトン性溶媒」とは、プロトン性溶媒と混合して
用いることができ、かつ反応を阻害しないものであれば
特に限定はないが、例えばアセトニトリルのようなニト
リル類;アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン
類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;ジメ
チルスルホキシドのようなスルホキシド類;及びジメチ
ルホルムアミドを挙げることができる。
しく説明する。
物は市販のものを用いるか又は当業者自明の方法により
得ることができる。即ち、3-アミノピロリジン及び3-ア
ミノピペリジンは市販のものを使用することができる。
また、3-アミノアゼチジンは、例えば、市販の1-ベンズ
ヒドリル-3-ヒドロキシアゼチジンの水酸基をアミノ基
に官能基変換し、保護基を除去することにより得ること
ができる(Dino Nisatoら, J.Heterocyclic.Chem., 22,
pp961-963(1985)参照)。4-アミノピペリジンも、市販
の1-ベンジル-4-ヒドロキシピペリジンから同様に合成
することができる。
合物の約一当量の酸塩を得るには、出発原料として一般
式(I)の化合物の一酸塩を用いるか、又は出発原料とし
て一般式(I)の化合物のフリー体若しくは酸塩を用いて
反応系に酸又は塩基を加えることにより一般式(I)の化
合物に対して約一当量の酸が存在する様に調整すること
ができる。このような条件とするには、例えば、化合物
(I)に約一当量の酸を添加して保護化試薬を反応させる
ことにより(方法1)、化合物(I)の一酸塩に保護化試
薬を反応させることにより(方法2)、又は化合物(I)
の二酸塩に約一当量の塩基を添加して保護化試薬を反応
させることにより(方法3)、以下のように行うことが
できる。 (方法1)本法は、化合物(I)に約一当量の酸を添加し
て保護化試薬を反応させることにより化合物(III)を製
造する方法である。
通常0.5乃至1.4モル当量であり、好適には0.7乃
至1.3モル当量であり、更に好適には0.9乃至1.1
モル当量である。 (方法2)本法は、化合物(I)の一酸塩に保護化試薬を
反応させることにより化合物(III)を製造する方法であ
る。 (方法3)本法は、化合物(I)の二酸塩に約一当量の塩
基を添加して保護化試薬を反応させることにより化合物
(III)を製造する方法である。
酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素
ナトリウム及び炭酸水素カリウムのような無機塩基類;
トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4-メ
チルモルホリン、4-エチルモルホリン、ピリジン、1-
メチルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、1,5-
ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン(DBN)及び1,5-ジ
アザビシクロ[5.4.0]-5-ウンデセン(DBU)のような
有機塩基類;リチウムメトキシド、リチウムエトキシ
ド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナ
トリウム t-ブトキシド、カリウムメトキシド、カリウ
ムエトキシド及びカリウム t-ブトキシドのようなアル
カリ金属アルコキシド類等を挙げることができ、好適に
は無機塩基類であり、更に好適には水酸化ナトリウム又
は水酸化カリウムである。
塩に対して通常0.6乃至1.5モル当量であり、好適
には0.7乃至1.3モル当量であり、更に好適には0.
9乃至1.1モル当量である。
ロトン性溶媒又はプロトン性溶媒と非プロトン性溶媒と
の混合溶媒であり、好適にはプロトン性溶媒であり、更
に好適には水とアルコール類との混合溶媒である。
である化合物(II)は有機合成化学で一般に用いられる保
護化試薬であれば特に限定されないが、例えば、Xが一
般式ROC(=O)O-基である一般式(ROC=O)2O[式
中、Rは前述と同意義を示す。]で表される二炭酸ジエ
ステル類及びXがハロゲン原子であるハロゲン化炭酸エ
ステル類を挙げることができ、好適には一般式(ROC=
O)2Oで表される二炭酸ジエステル類である。尚、二炭
酸ジエステル類における2個のR基は同一であっても異
なっていてもよいが、好適には同一である。
ステル類を保護化試薬として使用する場合には、反応を
完結させるために適量の塩基を加えることが望ましい。
して通常0.9乃至5モル当量であり、好適には0.9乃
至1.2モル当量である。
エステル類は、市販のものを用いるか当業者自明の方法
により得ることができる。例えば、ROM[Mは、アル
カリ金属を示す。]、炭酸ガス、及びホスゲンより調製
した三炭酸ジエステル類(ROC=O・OC=OO・C=O
OR)に溶媒中、有機塩基を作用させることにより得る
ことができる(C.S.Deanら, J.Org.Chem, 35(10), pp33
93-3397(1970)、B.M.Popeら, J.Org.Chem, 43(12), pp2
410-2414(1978)参照)。Mとしては、ナトリウム、カリ
ウム及びリチウムを挙げることができ、好適にはナトリ
ウムである。使用される溶媒としては、例えば、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素
類;ジクロロメタン、テトラクロロメタン、ジクロロエ
タン等のハロゲン化炭化水素類;及び、ジエチルエーテ
ル、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル類等が挙げられ
る。使用される有機塩基としては、例えば、トリエチル
アミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4-ジ
メチルアミノピリジン、4-メチルモルホリン、1-メチル
イミダゾール、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン
(DBN)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン
(DBU)、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(D
abco)が挙げられる。反応温度は、通常−20℃乃
至100℃の範囲(好適には0℃乃至30℃)であり、
反応時間は、主に使用される有機溶媒や有機塩基によっ
て異なるが、通常0.5乃至10時間(好適には0.5
乃至3時間)である。反応終了後、目的化合物は常法に
従って反応混合物から採取される。例えば、反応混合液
に水を加え、洗浄、有機層を分離した後、溶媒を留去し
て得られる。得られた化合物は必要ならば蒸留などによ
って更に精製することができる。
を用いるか当業者自明の方法により得ることができる。
ここで、ハロゲン化炭酸エステル類中のハロゲン原子は
前述したハロゲン原子と同様の物を挙げることができる
が、塩素原子が好適である。この塩化物は、例えば、無
溶媒又は不活性溶媒中、ROHで表されるアルコール化
合物に過剰のホスゲンを作用させることにより得ること
ができる。使用される不活性溶媒としては、一般式(R
OC=O)2Oで表される二炭酸ジエステル類の製法に使
用される溶媒と同様の溶媒を挙げることができる。反応
温度は、通常−100℃乃至50℃の範囲(好適には−
100℃乃至室温)であり、反応時間は、主に使用され
る試薬によって異なるが、通常1乃至48時間(好適に
は6乃至24時間)である。反応終了後、目的化合物は
常法に従って反応混合物から採取される。例えば、反応
混合液の溶媒を留去して得られる。得られた化合物は必
要ならば蒸留などによって更に精製することができる。
るが、通常-60乃至100℃であり、好適には-20乃
至50℃である。
によって異なるが、通常0.1乃至10時間であり、好
適には0.5乃至2時間である。
る化合物(III)は常法に従って反応液から採取される。
例えば、反応溶媒を留去して得た残さに酸性水を加え、
水と混合しない有機溶剤で不純物を抽出除去した後、分
離した水層を塩基性とし、水と混合しない有機溶剤で目
的物を抽出、溶媒を減圧下で留去することによって目的
物が得られる。得られた目的化合物は必要ならば常法、
例えば蒸留またはクロマトグラフィーなどによってさら
に精製することができる。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
様とする。] (S)-3-アミノピロリジン(10g)のメタノール(10
0mL)溶液を0〜5℃に冷却し、1N塩酸水(116
mL)、二炭酸ジ-t-ブチル(27.9g)のメタノー
ル(100mL)溶液を5℃以下で順次滴下した。反応
液を0〜5℃で2時間攪拌した後、溶媒を減圧下で留去
した。得られた残査に1N塩酸水(23.2mL)を加
え、不純物を塩化メチレン(100mL)で抽出除去し
た。水層を分離し、炭酸カリウム(19.3g)を加え
て塩基性とした後、塩化メチレン300mLで1回、2
50mLで1回抽出した。抽出液を合わせて塩化メチレ
ンを減圧下で留去し、標記化合物を橙黄色油状物として
20.32g(収率93.4%)得た。1 H-核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl3)δppm:1.
25(br.s,2H),1.46(s,9H),1.57-1.72(m,1H),
1.99-2.09(m,1H),2.93-3.10(m,1H),3.30-3.59
(m,4H)13 C-核磁気共鳴スペクトル(100MHz、CDCl3)δppm:2
8.53,33.58,33.96,43.98,44.33,50.50,51.32,5
3.28,53.81,79.34,154.66。
ノール(33mL)、水(19mL)混合溶液に水酸化
ナトリウム(1.56g)の水溶液(19mL)、二炭
酸ジ-t-ブチル(9.1g)のメタノール(33mL)
溶液を10℃以下で順次滴下した。反応液を0〜5℃で
2.5時間攪拌した後、溶媒を減圧下で留去した。得ら
れた残査に1N塩酸水(7.5mL)を加え、不純物を
塩化メチレン(33mL)で抽出除去した。水層を分離
し、炭酸カリウム(6.25g)を加えて塩基性とした
後、塩化メチレン98mLで1回、81mLで1回抽出
した。抽出液を合わせて塩化メチレンを減圧下で留去
し、標記化合物を橙黄色油状物として7.03g(収率
96.9%)得た。得られた化合物の物性値は、実施例
1で得られたものと同じであった。
タノール(50mL)溶液を−15〜−10℃に冷却
し、二炭酸ジ-t-ブチル(13.9g)のメタノール
(50mL)溶液を10℃以下で滴下した。反応液を−
15〜−10℃で2時間攪拌した後、溶媒を減圧下で留
去した。得られた残査に1N塩酸水(11.6mL)を
加え、不純物を塩化メチレン(50mL)で抽出除去し
た。水層を分離し、炭酸カリウム(9.63g)を加え
て塩基性とした後、塩化メチレン150mLで1回、1
25mLで1回抽出した。抽出液を合わせて塩化メチレ
ンを減圧下で留去し、標記化合物を橙黄色油状物として
10.5g(収率96.9%)得た。得られた化合物の
物性値は、実施例1で得られたものと同じであった。
ール(7mL)溶液を−15℃に冷却し、濃塩酸(0.97
mL)、二炭酸ジメチル(1.71g)のメタノール(3m
L)溶液を−15〜−10℃で順次滴下した。反応液を同
温で2時間攪拌した後、溶媒を減圧下で留去した。得ら
れた残査に1N塩酸水(2.3mL)、水(9ml)、塩
化メチレン(10ml)を加えて抽出した。水層を分離
し、炭酸カリウム(1.93g)を加えて塩基性とした
後、塩化メチレン30mLで8回抽出した。抽出液を合
わせて塩化メチレンを減圧下で留去し、標記化合物を油
状物として1.34g(収率80.2%)得た。1 H-核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl3)δppm:1.
30(br.s,2H),1.61-1.74(m,1H),1.99-2.11(m,1
H),3.01-3.17(m,1H),3.35-3.62(m,4H),3.69
(s,3H)13 C-核磁気共鳴スペクトル(100MHz、CDCl3)δppm:3
3.74,34.39,43.82,44.26,50.16,51.07,51.83,5
3.82,54.25,155.15。
ール(7mL)溶液を−15℃に冷却し、濃塩酸(0.97
mL)、二炭酸ジエチル(2.07g)のメタノール(3m
L)溶液を−15〜−10℃で順次滴下した。反応液を同
温で2時間攪拌した後、溶媒を減圧下で留去した。得ら
れた残査に1N塩酸水(2.3mL)、水(9ml)、塩
化メチレン(10ml)を加えて抽出した。水層を分離
し、炭酸カリウム(1.93g)を加えて塩基性とした
後、塩化メチレン30mLで6回抽出した。抽出液を合
わせて塩化メチレンを減圧下で留去し、標記化合物を油
状物として1.34g(収率100%)得た。1 H-核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl3)δppm:1.
18-1.38(m,5H),1.60-75(m,1H),1.98-2.12(m,1
H),2.99-3.15(m,1H),3.34-3.62(m,4H),4.06-4.
18(m,2H)13 C-核磁気共鳴スペクトル(100MHz、CDCl3)δppm:1
4.42,33.68,34.31,43.73,44.06,50.12,50.99,5
3.76,54.06,60.32,154.70。
ール(1mL)懸濁液を−20℃に冷却し、28%ナトリ
ウムメチラート/メタノール水溶液(216.2mg)、二
炭酸ジ−t−ブチル(277mg)のメタノール溶液を−20
〜−15℃で順次滴下した。反応液を同温で2時間攪拌し
た後、溶媒を減圧下で留去した。得られた残査に1N塩
酸水(0.2mL)、水(1ml)、塩化メチレン(2m
l)を加えて抽出した。水層を分離し、炭酸カリウム
(192mg)添加後、塩化メチレン5mLで2回抽出し
た。抽出液を合わせて塩化メチレンを減圧下で留去し、
標記化合物を油状物として195.6mg(収率84.5%)得
た。1 H-核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl3)δppm:1.
03-1.43(m,6H),1.39(s,9H),1.57-1.68(m,1H),1.8
2-1.93(m,1H),2.50(br.s,1H),2.65-2.80(m,2
H),3.70-3.80(m,1H),3.85(br.s.,1h)13 C-核磁気共鳴スペクトル(100MHz、CDCl3)δppm:2
3.62,38.57,33.83,43.31,47.50,52.07,79.30,154.76。
ノール(100mL)溶液を−15〜−10℃に冷却
し、濃塩酸(29mL)を5℃以下で滴下した。0〜5
℃で反応液を30分間攪拌した後、溶媒を減圧下で留去
し、50mLのメタノールで3回共沸脱水したのち、適
量のメタノールを加え、懸濁攪拌、冷却後にろ過し、標
記化合物を黄白色結晶として16.1g(収率87.2
%)得た。 元素分析 計算値:C 30.20%; H 7.60%; N 17.61%; Cl 44.58% 実測値:C 29.90%; H 7.56%; N 17.75%; Cl 44.51%。
(50mL)溶液を−15〜−10℃に冷却し、濃塩酸
(9.6mL)を5℃以下で滴下した。25℃で反応液
を15分間攪拌した後、溶媒を減圧下で留去し、50m
Lのメタノールで3回共沸脱水したのち、メタノール
(50mL)で希釈して適量の硫酸マグネシウムを加え
た。25℃で15分間攪拌した後、硫酸マグネシウムを
ろ過除去し、ろ洗液の溶剤を減圧下で留去し、標記化合
物を赤橙色油状物として14.0g(収率98.4%)
得た。1 H-核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl3)δppm:1.
53-1.63(m,1H),1.99-2.10(m,1H), 2.79(dd,J=11.3 and
3.4Hz,1H), 2.94(br.s,4H), 2.99-3.12(m,2H), 3.19-3.
29(m,1H), 3.59-3.66(m,1H)。
ミノ基を有する環状アミンの環内二級アミノ基を一段階
で様々な保護基により選択的に保護することができるた
め、1位のアミノ基のみが保護されたアミノ基を有する
環状アミンの工業的製法として有用性が高いものであ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】一般式(I) 【化1】 [式中、m及びnはそれぞれ1乃至3の整数を示す。但
し、mとnの和は2乃至4の整数とする。]で表わされ
る化合物の約一当量の酸塩に、プロトン性溶媒の存在下
で一般式(II) 【化2】 [式中、Rはカルボキシル基の保護基を示す。Xは脱離
基を示す。]で表わされる化合物を反応させることによ
り、一般式(III) 【化3】 [式中、m、n及びRは前述と同意義を示す。]で表され
る化合物又はその塩を製造する方法。 - 【請求項2】請求項1において、 一般式(II)で表される化合物として、Xが一般式ROC
(=O)O-基[式中、Rは前述と同意義を示す。]である二
炭酸ジエステル類又はXがハロゲン原子であるハロゲン
化炭酸エステル類を反応させることを特徴とする、一般
式(III)で表される化合物又はその塩を製造する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002000313A JP2002275155A (ja) | 2001-01-11 | 2002-01-07 | 環状アミン誘導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001003272 | 2001-01-11 | ||
JP2001-3272 | 2001-01-11 | ||
JP2002000313A JP2002275155A (ja) | 2001-01-11 | 2002-01-07 | 環状アミン誘導体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002275155A true JP2002275155A (ja) | 2002-09-25 |
JP2002275155A5 JP2002275155A5 (ja) | 2006-01-12 |
Family
ID=26607506
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002000313A Pending JP2002275155A (ja) | 2001-01-11 | 2002-01-07 | 環状アミン誘導体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002275155A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006022045A (ja) * | 2004-07-08 | 2006-01-26 | Kaneka Corp | 光学活性1−t−ブトキシカルボニル−3−アミノピロリジン塩の単離精製方法 |
JP2006219382A (ja) * | 2005-02-08 | 2006-08-24 | Toray Fine Chemicals Co Ltd | 環状ジアミノ化合物誘導体の製造方法 |
-
2002
- 2002-01-07 JP JP2002000313A patent/JP2002275155A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006022045A (ja) * | 2004-07-08 | 2006-01-26 | Kaneka Corp | 光学活性1−t−ブトキシカルボニル−3−アミノピロリジン塩の単離精製方法 |
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