JP2002274826A - 膨張黒鉛シート - Google Patents

膨張黒鉛シート

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JP2002274826A
JP2002274826A JP2001079859A JP2001079859A JP2002274826A JP 2002274826 A JP2002274826 A JP 2002274826A JP 2001079859 A JP2001079859 A JP 2001079859A JP 2001079859 A JP2001079859 A JP 2001079859A JP 2002274826 A JP2002274826 A JP 2002274826A
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sheet
vapor
expanded graphite
grown carbon
graphite sheet
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JP2001079859A
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English (en)
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Ichiro Fujita
一郎 藤田
Yuji Takimoto
裕治 瀧本
Yoshiaki Hirose
芳明 広瀬
Morinobu Endo
守信 遠藤
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Toyo Tanso Co Ltd
Original Assignee
Toyo Tanso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートの厚さ方向の電気抵抗が20000μ
Ω・cm以下であるとともに、機械的強度にも優れると
ともに、不浸透性にも優れた膨張黒鉛シートを提供す
る。 【解決手段】 気相成長炭素繊維が配合された膨張黒鉛
シートであって、かさ密度が1.3g/cm3以上1.
9g/cm3未満、シートの厚さ方向の電気抵抗が20
000μΩ・cm以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、引張強度が高く、
シートの厚さ方向に高電気伝導性を有する膨張黒鉛シー
トに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、導電性を有する膨張黒鉛シートと
しては、熱膨張性気相成長黒鉛繊維を単独又は該熱膨張
気相成長黒鉛繊維と熱膨張性黒鉛との混合物を加熱処理
して膨張させ、接着剤の非存在下で圧縮してシート状に
した可撓性黒鉛シート(例えば、特許2566244
号)等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述の特許
2566244号に開示されている黒鉛シートでは、一
旦熱膨張した気相成長炭素繊維を使用しているため、繊
維自体の強度が低下していたり、熱膨張によって折損し
ており、シート化した際に十分な引張強度等の機械的強
度が得られなかった。さらに、細かい炭素繊維を使用す
ると、酸処理による黒鉛層間化合物の形成が少なくなる
ため、炭素繊維の使用できる大きさが限られていた。
【0004】本発明は、前記課題を鑑みてなされたもの
であり、シートの厚さ方向の電気抵抗が20000μΩ
・cm以下であるとともに、機械的強度にも優れるとと
もに、不浸透性にも優れた膨張黒鉛シートを提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明に係る膨張黒鉛シートは、気相成長炭素繊維が
配合された膨張黒鉛シートであって、かさ密度が1.3
g/cm3以上1.9g/cm3未満、シートの厚さ方向
の電気抵抗が20000μΩ・cm以下であるものであ
る。また、前記気相成長炭素繊維のアスペクト比が10
〜500であるものが好ましい。また、前記シートの引
張強度が10MPa以上で、気体透過率が3.5×10
-5cm2/s以下であるものが好ましい。また、前記気
相成長炭素繊維の配合比が、0.1〜50質量%である
ものが好ましい。
【0006】また、本発明に係る膨張黒鉛シートは、黒
鉛粉末を酸処理し、該酸処理を行った前記黒鉛粉末に気
相成長炭素繊維を混合し、400℃以上で熱処理を行
い、前記黒鉛粉末を膨張させ、ロール成形によってシー
ト状に成形されたものである。
【0007】本発明に用いられる黒鉛粉末としては、天
然黒鉛、キッシュ黒鉛、熱分解黒鉛等の黒鉛粉末を使用
することができる。
【0008】この黒鉛粉末を酸処理する処理液として
は、濃硫酸、濃硝酸、濃硫酸と塩素酸カリウム、濃硫酸
と硫酸カリウム、又は過酸化水素等の強酸化剤、臭素あ
るいは塩化アルミニウム等のハロゲン化物等からなるも
のが使用できる。
【0009】これらいずれか若しくは組み合わされた処
理液によって、酸処理後、400℃以上、好ましくは1
000℃以上で熱処理することによって、100〜30
0倍程度に膨張させて膨張黒鉛粉末とすることができ
る。
【0010】この膨張黒鉛粉末に配合される気相成長炭
素繊維としては、有機化合物の熱分解によって気相成長
法によって製造された炭素繊維(例えば、特許第277
8434号)が好ましい。このような気相成長炭素繊維
は、他の製造方法によって製造された炭素繊維に比較し
て、機械的強度、電気伝導性等に優れたものとなる。ま
た、本発明では、炭素繊維を膨張させる処理を行ってい
ないため、どの様な大きさの繊維に対しても適用でき
る。このため、アスペクト比が10〜500のものを使
用して、膨張黒鉛シートに配合させて、機械的強度も高
めることができる。
【0011】本発明に係る膨張黒鉛シートは、まず、平
均粒径が100〜800μmの天然黒鉛等の黒鉛粉末を
前述した濃硫酸、濃硝酸、濃硫酸と塩素酸カリウム、濃
硫酸と硫酸カリウム、又は過酸化水素等の強酸化剤、臭
素あるいは塩化アルミニウム等のハロゲン化物等によっ
て、酸処理を行う。次にこのように酸処理を行った黒鉛
粉末に、気相成長炭素繊維を0.1〜50質量%となる
ように混合、攪拌し均一に分散させ、800〜1200
℃の温度範囲で1〜10秒間熱処理を行い酸処理された
黒鉛粉末を100〜300倍程度膨張させる。
【0012】このように気相成長炭素繊維が配合された
膨張黒鉛をかさ密度が1.3g/cm3以上1.9g/
cm3未満となるようにロール成形によってシート状と
する。かさ密度が1.9g/cm3以上となると、可と
う性が著しく失われる。
【0013】以上のようにして、膨張黒鉛シートに気相
成長炭素繊維を配合することによって引張強度等の機械
的強度が高く、シートの厚さ方向の電気抵抗が高い膨張
黒鉛シートとすることが可能となる。また、不浸透性に
も優れることから、成形時のロール圧等を調整して、密
度調整を行うことによって、各種電極等としても使用す
ることが可能となる。
【0014】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、本発明に係る膨張黒鉛シートは、以下の実施
例に限定されるものではない。
【0015】(実施例1)濃度98%の濃硫酸300質
量部を攪拌しながら、酸化剤として過酸化水素の60%
水溶液5質量部を加え、これを反応液とした。この反応
液を冷却して10℃の温度に保持し、平均粒径300〜
700μmの天然鱗状黒鉛粉末100質量部を添加し、
30分間反応を行った。反応後、吸引濾過を2回繰り返
して洗浄し、酸処理黒鉛から硫酸分を除去した。次い
で、硫酸分を充分に除去した酸処理黒鉛を110℃の温
度に保持した乾燥炉で3時間乾燥させ、これを酸処理黒
鉛材料とした。さらに、この酸処理黒鉛材料を1000
℃で5秒間処理して、分解ガスを発生せしめ、そのガス
圧により黒鉛層間を拡張して膨張黒鉛粒子(膨張倍率2
40倍)を形成した。この膨張黒鉛粒子に、繊維直径
0.15μm、繊維長10〜20μm(アスペクト比6
7〜133)の気相成長炭素繊維(昭和電工(株)製、商
標VGCF)を10質量%となるように添加して、均一
に分散、混合した。これによって、気相成長炭素繊維を
膨張黒鉛粉末内に均一に分散させる。次に、この気相成
長炭素繊維が均一に分散された膨張黒鉛粉末を成形圧
1.5MPaで、ロール成形を行い、密度1.3g/c
3、厚さ1mmのシート状に成形した。
【0016】(比較例1)成形圧を0.5MPaとした
以外、実施例1と同様にして密度1.2g/cm 3、厚
さ1mmのシート状に成形した。
【0017】(比較例2)気相成長炭素繊維を添加せ
ず、膨張黒鉛粉末のみで、実施例1と同様にして密度
1.3g/cm3、厚さ1mmのシート状に成形した。
【0018】(比較例3)成形圧を3.0MPaとした
以外、実施例1と同様にして密度1.9g/cm 3、厚
さ1mmのシート状に成形した。
【0019】実施例1と、比較例1、2の各シートか
ら、φ30mmを切り抜いて、透過ガスに酸素を用い
て、圧力差1000hPaで各シートの気体透過率を測
定した。
【0020】また、実施例1と、比較例1、2の各シー
トから、20×100mmの試料を切り取り、5mm/
minの均一な速度で長さ方向に荷重を付加したときの
破断荷重を測定して、引張強度とした。
【0021】また、実施例1と、比較例1、2の各シー
トのシート厚さ方向の電気抵抗を測定した。電気抵抗
は、各シートを20×20×1mmに加工後、その両面
に銀ペースト(藤倉化成(株)製)を厚さ0.1mm以下
になるように均一に塗布し、20×20×0.2mmの
銀板をその両面に貼り付ける。この銀板間に電流100
mAを流し、その間の電圧降下を測定した。なお、比較
例3に係るシートは、可とう性が悪く、各試験を行うこ
とができなかった。
【0022】以上の、各測定結果を表1にまとめて示
す。
【0023】
【表1】
【0024】表1よりわかるように、実施例1の気相成
長炭素繊維を10質量%となるように配合し、かさ密度
を1.3g/cm3とした膨張黒鉛シートは、シートの
厚さ方向の電気抵抗が19000μΩ・cmとできるこ
とがわかる。一方、比較例1のものは、気相成長炭素繊
維を10質量%配合したものの、かさ密度を1.3g/
cm3以上にしなかったため、シートの厚さ方向の電気
抵抗が20000μΩ・cm以上となることがわかる。
また、かさ密度を1.3g/cm3以上にしたものの、
気相成長炭素繊維を添加しなかった比較例2の膨張黒鉛
シートは、強度も低く、また、シートの厚さ方向の電気
抵抗も高くなることがわかる。このように、気相成長炭
素繊維を配合し、かさ密度を1.3g/cm3以上1.
9g/cm3未満とすることによって、厚さ方向の電気
抵抗を20000μΩ・cm以下とすることが可能とな
る。
【0025】
【発明の効果】本発明に係る膨張黒鉛シートは、気相成
長炭素繊維を配合し、かさ密度を1.3g/cm3以上
1.9g/cm3未満とすることによって、機械的強
度、不浸透性等に優れるとともに、シートの厚さ方向の
電気抵抗を20000μΩ・cm以下とすることがで
き、各種電極として好適に使用することができるように
なる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 広瀬 芳明 香川県三豊郡大野原町中姫2181−2 東洋 炭素株式会社内 (72)発明者 遠藤 守信 長野県須坂市臥竜1−4−8 Fターム(参考) 4G046 EA05 EB02 EC03 EC05 EC06 EC08 5H050 AA12 AA14 FA16 FA19 GA02 GA03 GA08 GA10 GA14 HA00 HA01 HA05 HA08 HA13 HA17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気相成長炭素繊維が配合された膨張黒鉛
    シートであって、かさ密度が1.3g/cm3以上1.
    9g/cm3未満、シートの厚さ方向の電気抵抗が20
    000μΩ・cm以下である膨張黒鉛シート。
  2. 【請求項2】 前記気相成長炭素繊維のアスペクト比が
    10〜500である請求項1に記載の膨張黒鉛シート。
  3. 【請求項3】 前記シートの引張強度が10MPa以上
    で、気体透過率が3.5×10-5cm2/s以下である
    請求項1又は2に記載の膨張黒鉛シート。
  4. 【請求項4】 前記気相成長炭素繊維の配合比が、0.
    1〜50質量%である請求項1乃至3のいずれかに記載
    の膨張黒鉛シート。
  5. 【請求項5】 黒鉛粉末を酸処理し、該酸処理を行った
    前記黒鉛粉末に気相成長炭素繊維を混合し、400℃以
    上で熱処理を行い、前記黒鉛粉末を膨張させ、ロール成
    形によってシート状に成形された膨張黒鉛シート。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008129960A1 (ja) * 2007-04-18 2008-10-30 Toyo Tanso Co., Ltd. 膨張黒鉛シート及びこの膨張黒鉛シートを用いた炭素質ルツボの保護方法並びに単結晶引き上げ装置
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