JP2002273722A - 穿孔装置 - Google Patents

穿孔装置

Info

Publication number
JP2002273722A
JP2002273722A JP2001079541A JP2001079541A JP2002273722A JP 2002273722 A JP2002273722 A JP 2002273722A JP 2001079541 A JP2001079541 A JP 2001079541A JP 2001079541 A JP2001079541 A JP 2001079541A JP 2002273722 A JP2002273722 A JP 2002273722A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drive motor
motor
moving
drilling
support
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001079541A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Mazaki
繁 真崎
Toshio Imaoka
稔雄 今岡
Kusuo Sato
九州男 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Nippon Diamond Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Nippon Diamond Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp, Nippon Diamond Co Ltd filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2001079541A priority Critical patent/JP2002273722A/ja
Publication of JP2002273722A publication Critical patent/JP2002273722A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Drilling And Boring (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な自動調整クラッチを取り付けることに
より作業性の向上を図り、作業者への負担を大幅に低減
させる。 【解決手段】 被掘削物Aを穿孔するビット8が先端部
に設けられたコアビット9と、コアビット9が連結され
た回転軸11を回転させる駆動モータ3と、駆動モータ
3が摺動可能に支持された支柱部5と、支柱部5に沿っ
て駆動モータ3を移動させる移動機構6とから穿孔装置
1を構成する。回転軸11が貫通されて一体化された筒
状のロータと、ロータの外周側の円筒状のステータとか
ら駆動モータ3を構成する。移動用モータ104と、移
動用モータ104の回転駆動力を駆動モータ3に伝達さ
せて支柱部5に沿って移動させる伝達ベルト107、ボ
ールスクリュー91からなる伝達機構とから移動機構6
を構成する。移動用モータ104から駆動モータ3へ伝
達させるトルクを調整するクラッチ105を伝達機構に
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、コンク
リート構造物、岩盤あるいは御影石等の石材等の被掘削
物へ孔を形成する穿孔装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】既設のコンクリート構造物の壁を補強す
る方法として、まず、この壁を大きくくり貫き、このく
り貫いた開口部に鉄製のブレス(筋交い)を設け、次い
で、このブレスの外周側のアンカと開口部の内周面に配
設させたアンカとをコンクリートで固めることにより、
壁全体を補強する方法がある。このとき、開口部内周面
のアンカは、開口部の内周面に設けた下穴に挿入し、強
力な接着剤によって固定していた。このアンカを固定す
る穴は、円筒状部材の先端にダイヤモンドや超鋼チップ
などからなる円環状のビットを有するコアビットと、こ
のコアビットを軸線まわりに回転させるためのモータと
を備えた穿孔装置によって形成される。すなわち、被掘
削物であるコンクリートに、ビットを回転させつつ押し
当てることによりコンクリートを穿孔し、その後、残留
したコア芯を根元から除去して穴を形成していた。
【0003】このような穴あけを行う穿孔装置として
は、駆動モータの回転軸に減速機を介してコアビットが
設けられた穿孔装置本体と、この穿孔装置本体を被掘削
物に支持する支柱と、穿孔装置本体を支柱の長手方向に
沿って移動させる移動機構とを有しており、駆動モータ
によってコアビットを回転させながら移動機構によって
穿孔装置本体を移動させ、コアビットを被掘削物に当接
させて穴をあけていた。また、この穿孔装置の移動機構
には、ビットや駆動モータが故障しないように、移動機
構のモータに大きなトルクが加わった際に穿孔装置本体
の移動を停止させるための油圧クラッチが設けられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の穿
孔装置は、穿孔装置本体自体も大重量の変速機を有し、
さらに、移動機構には、穿孔装置本体からの大きな反力
を受け止めて、送りを停止させる電気制御のトルクコン
トローラが設けられている。このため、電流値をフィー
ドバックして送りをコントロールする機構が必要であっ
た。そして、この穿孔装置を用いた穿孔作業にあって
は、作業性自体も悪く、さらには、穿孔作業を行う作業
者への負担が極めて大きいという問題があった。
【0005】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、自動的にトルクを調整できるクラッチを取り付け
ることにより、作業性の向上が図れ、作業者への負担を
大幅に低減させることができる穿孔装置を提供すること
を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の穿孔装置は、被掘削物を穿孔するビ
ットが先端部に設けられた工具と、該工具が連結された
回転軸を回転駆動する駆動モータと、該駆動モータが摺
動可能に支持された支柱と、該支柱に沿って前記駆動モ
ータを移動させる移動機構とを有し、前記駆動モータに
よって前記工具を回転させながら前記移動機構によって
前記駆動モータを支柱に沿って移動させることにより、
前記工具のビットによって被掘削物に孔をあける穿孔装
置であって、前記駆動モータは、前記回転軸が貫通され
て一体に設けられた筒状のロータと、該ロータの外周面
に設けられた円筒状のステータとを有し、前記移動機構
は、移動用モータと、該移動用モータの回転駆動力を前
記駆動モータに伝達させて前記支柱に沿って移動させる
伝達機構とを有し、前記伝達機構には、前記移動用モー
タから前記駆動モータへ伝達させるトルクを調整するク
ラッチが設けられていることを特徴としている。
【0007】つまり、駆動モータによって先端部にビッ
トを有する工具を直接回転させて、被掘削物に孔をあけ
るものであるので、変速機を有する大重量の駆動モータ
を用いた装置と比較して、移動機構に設けたクラッチと
して、小型化のものを用いることができ、装置全体の大
幅な軽量化を図ることができる。
【0008】請求項2記載の穿孔装置は、請求項1記載
の穿孔装置において、前記クラッチが、回転可能に設け
られた一対の回転体と、これら回転体の間に設けられた
磁粉と、前記回転体の一方に設けられ、磁力によって前
記磁粉を結合させ、その結合力によって前記回転体同士
を連結させる電磁コイルとを有し、伝達トルクが所定値
に達した際に、回転力の伝達を解除することを特徴とし
ている。
【0009】このように、変速機を有する大重量の駆動
モータを用いた装置と比較して、移動機構に設けたクラ
ッチとして、電磁コイルによる磁力によって回転体同士
の間の磁粉を結合させ、その結合力によって回転体同士
を連結させて回転力を伝達させる小型・軽量な電磁式の
クラッチを用いることができ、さらなる装置全体の軽量
化、コンパクト化を図ることができる。
【0010】請求項3記載の穿孔装置は、請求項1また
は請求項2記載の穿孔装置において、前記移動機構が、
前記支柱に沿って設けられた回転可能なボールスクリュ
ーと、前記駆動モータが固定されて前記支柱に摺動可能
に設けられ、前記ボールスクリューが螺合されたスライ
ドボックスとを有し、前記クラッチを介して前記移動用
モータの回転駆動力が前記ボールスクリューに伝達され
て回転されることにより、前記スライドボックスととも
に前記駆動モータが前記支柱に沿って移動されることを
特徴としている。
【0011】すなわち、移動用モータの回転駆動力がク
ラッチを介してボールスクリューに伝達されることによ
り、駆動モータを所定の伝達トルクにて移動させること
ができる。
【0012】請求項4記載の穿孔装置は、請求項1〜3
のいずれか1項記載の穿孔装置において、前記駆動モー
タが、前記工具をギヤやベルトなどの伝達機構を介さず
直接回転させることにより4000rpm以上にて高速回
転させるモータからなることを特徴としている。
【0013】このように、工具が駆動モータによって直
接回転されて4000rpm以上の高速回転とされるの
で、穿孔速度が大幅に高められ、これにより、穿孔時間
の大幅な短縮化を図ることができる。
【0014】しかも、穿孔時の抵抗が大幅に低減される
ので、駆動モータを移動させる移動機構及びそれに設け
られるクラッチのさらなる小型・軽量化が可能となり、
装置全体のさらなる軽量化を図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例の穿孔
装置を図面を参照して説明する。図1及び図2におい
て、符号1は、穿孔装置である。この穿孔装置1は、支
柱2と、この支柱2に沿って移動可能に支持された駆動
モータ3とを有している。
【0016】支柱2には、その先端部に、コンクリート
構造物や岩盤、御影石などの岩石からなる被掘削物Aに
設置される設置部4と、この設置部4に連結された支柱
部5とを有しており、図3に示すように、設置部4に対
して支柱部5を、その連結箇所にて回動させて傾斜させ
ることができるようになっている。
【0017】また、支柱部5の上端部には、駆動モータ
3を支柱部5の長手方向に沿って移動させる移動機構6
が設けられている。そして、この移動機構6によって、
駆動モータ3が支柱部5に沿って移動されるようになっ
ている。駆動モータ3には、円筒状に形成されたチュー
ブ7の先端部に、ビット8が設けられた長尺のコアビッ
ト9が設けられている。
【0018】ここで、駆動モータ3について説明する。
この駆動モータ3は、後述する回転軸11に直接連結さ
れたコアビット9を直接回転させるダイレクトタイプの
モータからなるものである。この駆動モータ3は、直流
電源が印加されて回転する直流モータであり、その中心
に、円筒状の回転軸11を有している。この回転軸11
の先端部には、アダプタ12を介して工具である前述し
たコアビット9が回転軸11と互いに連通するように着
脱可能に取り付けられている。
【0019】ここで、このコアビット9は、チューブ7
の先端部に、超硬合金あるいは超砥粒(ダイヤモンド砥
粒やCBN砥粒)をメタルボンドあるいはレジンボンド
のようなバインダーによって固めたダイヤモンド工具か
らなるビット8を備えている。そして、このコアビット
9が回転されることによって、被掘削物Aを掘削するよ
うになっている。つまり、駆動モータ3は、回転軸11
に直結された工具であるコアビット9をギヤ等の回転伝
達機構を用いずに直接回転させるダイレクトタイプのモ
ータである。
【0020】図4に示すように、駆動モータ3は、ハウ
ジング16内に、例えば、ポリイミド等の耐熱樹脂が被
覆されたコイルが巻回されてなるロータ17と、このロ
ータ17の外周面に設けられた永久磁石を有する円筒状
のステータ18とを備えた構成とされている。回転軸1
1は、ロータ17の中心に形成された挿通孔17a内へ
圧入するようにして挿通され、ロータ17に一体的に固
定されている。
【0021】ハウジング16の上壁部16a及び下壁部
16bの内側には、ロータ12を回転自在に支持するた
めの軸受19a、19bがそれぞれ設置されている。す
なわち、軸受19a、19bは、ロータ17の中心に挿
通された回転軸11の上下端部近傍を支持するようにな
っており、回転軸11及びこの回転軸11が挿通された
ロータ17に作用するスラスト方向の力とラジアル方向
の力とを受けることが可能な構成となっている。
【0022】この駆動モータ3の後端部には、回転軸1
1の後端部と回転可能かつ液密状態に連結されたメカニ
カルシール部38を回転自在に支持する回転軸支持台2
0と、回転軸支持台20の上に固定され、回転軸11の
後端部を収める上部ハウジング21とが設けられてい
る。この上部ハウジング21には、回転軸11の中心の
貫通孔11aと連通する流路22が形成されており、こ
の流路22は、上部ハウジング21の側方に開口されて
いる。この側方に開口された開口部23には、チューブ
24が接続されるようになっており、このチューブ24
から湿式掘削のための冷却水が送り込まれるようになっ
ている。
【0023】そして、このチューブ24から送り込まれ
る冷却水は、上部ハウジング21の流路22を通り、回
転軸11の貫通孔11aへ導かれ、その後、回転軸11
の先端部にアダプタ12を介して連結されたコアビット
9内に送り込まれ、ビット8による掘削箇所を冷却する
ようになっている。
【0024】また、上部ハウジング21には、その後端
部に、取り付けねじ部31が形成されており、この取り
付けねじ部31には、キャップ32がねじ込み固定され
るようになっている。このキャップ32には、その中心
に挿通孔34が形成されている。また、上部ハウジング
21には、キャップ32の挿通孔34及び回転軸11の
貫通孔11aと連通する連通孔35が形成されている。
そして、これら互いに連通した連通孔34、連通孔35
及び貫通孔11aには、押出棒36が挿通されている。
なお、押出棒36とキャップ32の挿通孔34との間に
は、Oリング37が設けられてシールされている。
【0025】なお、符号25は、駆動モータ3のハウジ
ング16内における上方側にて回転軸11に接触するよ
うに、その周方向へ配設されたブラシ部であり、このブ
ラシ部25に直流の電圧が印加され、駆動電流が供給さ
れるようになっている。
【0026】駆動モータ3に直流電流を供給する電源4
0は、電源本体41を有し、さらに、作業現場に供給さ
れる交流源に電源本体41を接続するためのプラグ51
を有した入力ケーブル52を備えている。電源本体41
には、メインスイッチ53に加えて、入力側の電源の許
容電流量に応じて適宜電流量を選択出来る電流量選択ス
イッチ54が設けられている。
【0027】なお、ここでは図示されぬが、電源本体4
1には、この他にも穿孔作業緊急停止用のスイッチ、電
源冷却用の冷却水を導入するための冷却水導入口等が設
けられている。そして、この電源40と駆動モータ3と
は、ケーブル57を介して駆動モータ3に接続されてお
り、このケーブル57によって駆動モータ3へ直流電流
が供給されるようになっている。
【0028】また、駆動モータ3には、コントローラ8
2が設けられている。このコントローラ82には、駆動
モータ3の回転数を調整するための回転数調整つまみ8
3と、駆動モータ3の回転を開始および停止させたり、
電源のインターロックにより出力電圧が零に落ちた場合
に回転を再び再開させるリセットボタン84が設けられ
ている。
【0029】支柱部5は、左右一対の長尺の支柱板5a
からなるもので、これら支柱板5a同士の間には、支柱
部5の長手方向にわたって、ボールスクリュー91が設
けられている。駆動モータ3は、支柱部5に、その長手
方向へ移動可能に支持されたスライド機構92に、固定
バンド93によって固定されている。
【0030】図5にも示すように、スライド機構92
は、支柱板5aの周囲を囲うように設けられたスライド
ボックス94と、このスライドボックス94に固定され
てスライドボックス94内にてボールスクリュー91が
ねじ込まれたスライド部材95とを有しており、また、
スライドボックス94と支柱板5aとの間には、支柱板
5aに対して円滑な摺動状態を確保するスライドプレー
ト96が設けられている。ボールスクリュー91は、支
柱部5の上下端部近傍に設けられた軸受101に回動可
能に支持されており、上端部には、従動プーリ102が
固定されている。
【0031】図6に示すように、支柱部5の上端部に設
けられた移動機構6は、収納ボックス103内に設けら
れた移動用モータ104を有しており、この移動用モー
タ104の回転軸104aには、クラッチ105を介し
て駆動プーリ106が接続されている。そして、この移
動機構6の駆動プーリ106とボールスクリュー91の
上端部の従動プーリ102には、伝達ベルト107が巻
回されており、この伝達ベルト107によって、移動用
モータ104の回転駆動力がボールスクリュー91に伝
達され、ボールスクリュー91が回動されるようになっ
ている。
【0032】そして、このように、ボールスクリュー9
1が回動されると、このボールスクリュー91がねじ込
まれたスライド部材95とともにスライドボックス94
が支柱部5に対してスライドし、これにより、スライド
ボックス94に固定された駆動モータ3が支柱部5に対
して移動されるようになっている。なお、収納ボックス
103の上部には、移動機構6の移動用モータ104の
駆動のON・OFFを行う電源スイッチ108及び移動
用モータ104の回転速度を調整する速度調整つまみ1
09が設けられている。なお、ボールスクリュー91に
は、その上端部に、手動ハンドル100が着脱可能に取
り付けられるようになっており、この手動ハンドル10
0を取り付けて手動にて回動させることにより、駆動モ
ータ3を支柱部5に沿って移動させることができるよう
になっている。
【0033】移動機構6の移動用モータ104と伝達ベ
ルト107が巻回された駆動プーリ106との間に設け
られたクラッチ105は、図7に示すように、移動用モ
ータ104の回転軸104aに連結された円板状のイン
ナー部材(回転体)110と、このインナー部材110
の外周側を囲う収容スペース111aが形成され、駆動
プーリ106が連結されたアウター部材(回転体)11
1とを有しており、これらがハウジング112内に収納
されている。アウター部材111には、インナー部材1
10の外周位置に、電磁コイル113が設けられてお
り、また、インナー部材110とアウター部材111と
の間には、磁粉114が設けられている。
【0034】そして、アウター部材111の電磁コイル
113に給電されると、電磁コイル113の磁力によ
り、磁粉114同士が結合し、これにより、この結合し
た磁粉114によってインナー部材110の外周部とア
ウター部材111の収容スペース111aの内周部とが
互いに磁粉114の結合力によって連結されるようにな
っている。つまり、上記クラッチ105は、磁力による
磁粉114の結合力によって軸同士を所定力によって連
結する電磁クラッチである。
【0035】そして、このように、磁粉114によって
インナー部材110とアウター部材111とが所定の結
合力で互いに結合された状態にて、移動用モータ104
が駆動されると、その回転駆動力が駆動プーリ106に
伝達され、さらに、伝達ベルト107を介して従動プー
リ102が設けられたボールスクリュー91に伝達され
て回動され、スライドボックス94に固定された駆動モ
ータ3が支柱部5に沿って移動されるようになってい
る。
【0036】ここで、ボールスクリュー91に、磁粉1
14によるインナー部材110とアウター部材111と
の結合力より大きな所定値以上の逆のトルクが加わる
と、インナー部材110とアウター部材111とを結合
させている磁粉114の結合状態が崩れ、これにより、
インナー部材110とアウター部材111との連結状態
が解除され、モーター104の回転駆動力がボールスク
リュー91に伝達されなくなり、駆動モータ3の移動が
停止されるようになっている。
【0037】次に、上記構成の穿孔装置1の作用、並び
に穿孔装置1を用いた被掘削物Aへの穿孔作業について
説明する。まず、支柱2の設置部4を被掘削物Aに固定
することにより、支柱部5の上方側へ位置させた駆動モ
ータ3を、被掘削物Aの所定の穿孔位置に位置決めして
支持する。
【0038】このように穿孔装置1を被掘削物Aに設置
したら、電源40のメインスイッチ53をON側にし、
交流電圧供給側の許容電流に合わせて電流量選択スイッ
チ54を設定する。コントローラ82のリセットボタン
84を押し、駆動モータ3のブラシ25に直流電圧を印
加してロータ17(あるいはステータ18)のコイルに
通電し、ロータ17を4000rpm以上の高速にて回
転させるとともに、湿式で穿孔するために、図示しない
冷却水供給装置からチューブ24を介して冷却水を送り
込む。
【0039】この時の回転数は、コントローラ82に設
けられた回転数調整つまみ83を回すことによって行
う。
【0040】そして、この状態において、移動機構6に
よって駆動モータ3を下降させることにより、回転軸1
1の先端部に連結したコアビット9のビット8を被掘削
物Aの表面に押し当てる。このようにすると、高速にて
回転されているビット8によって被掘削物Aに環状の穴
Hが、極めて短時間にてしかも静かに形成される。
【0041】所定深さまで環状の穴Hを形成したら、駆
動モータ3を上昇させて穴Hからコアビット9を引き抜
き、中心のコアを取り除くことにより、穴が形成され
る。ここで、駆動モータ3を上昇させて穴Hからコアビ
ット9を引き抜いた際に、コアビット9内にコアが残留
した場合は、押出棒36を先端側へ押出す。
【0042】上述のように本実施の形態によれば、コア
ビット9の先端部のビット8は、回転軸11からコアビ
ット9に直接回転力を付与させるダイレクトモータから
なる駆動モータ3によって極めて高速(4000rpm
以上)にて回転され、ビット8の周速を極めて高速化さ
せることができる。
【0043】このように、コアビット9の回転数を駆動
モータ3で得られる回転数とし、所定の穿孔速度のもと
でビット8を高速回転させて回転数を増加させること
は、コアビット9の一回転当たりの穿孔深さ、換言すれ
ばビット9の被掘削物Aへの掘削の深さを小さくし、掘
削に対する抵抗を減少させることを意味している。この
掘削に対する抵抗の減少分が駆動モータ3の発生トルク
の下がり分を上回る状態となり、ひいては穿孔速度を増
加させ、穿孔時間を短縮化することができる。
【0044】また、ロータ17の中心に形成された挿通
孔17aへ回転軸11を圧入して直接固定して一体化し
たものであるので、全体の剛性を大幅に向上させること
ができ、これにより、コアビット9を高速回転させて穴
を形成することが可能となり、その穿孔速度を大幅に高
めることができる。これにより、穿孔作業を迅速に行う
ことができ、穿孔作業を有する各種施工作業の工期の短
縮化を図ることができる。
【0045】そして、この穿孔装置1によれば、駆動モ
ータ3によって先端部にビット8を有するコアビット9
を直接回転させて、被掘削物Aに孔をあけるものである
ので、変速機を有する大重量の駆動モータを用いた装置
と比較して、移動機構6に設けたクラッチ105とし
て、小型化のものを用いることができ、装置全体の大幅
な軽量化を図ることができる。
【0046】つまり、変速機を有する大重量の駆動モー
タを用いた装置と比較して、移動機構6に設けたクラッ
チとして、電磁コイル113による磁力によってインナ
ー部材110及びアウター部材111同士の間の磁粉1
14を結合させ、その結合力によってインナー部材11
0及びアウター部材111を連結させて回転力を伝達さ
せる小型・軽量な電磁式のクラッチ105を用いること
ができ、さらなる装置全体の軽量化、コンパクト化を図
ることができる。
【0047】また、移動用モータ104の回転駆動力が
クラッチ105を介してボールスクリュー91に伝達さ
れることにより、駆動モータ3を所定の伝達トルクにて
容易に移動させることができる。さらに、コアビット9
が駆動モータ3によって直接回転されて4000rpm以
上の高速回転とされるので、穿孔速度が大幅に高めら
れ、これにより、穿孔時間の大幅な短縮化を図ることが
できる。しかも、穿孔時の抵抗が大幅に低減されるの
で、駆動モータ3を移動させる移動機構6及びそれに設
けられるクラッチ105のさらなる小型・軽量化が可能
となり、装置全体のさらなる軽量化を図ることができ
る。
【0048】さらに、この穿孔装置1によれば、御影石
等の各種岩石を破断させたり、岩盤に発破用の下穴をあ
けるためのさく岩機として用いることもできる。そし
て、この穿孔装置1をさく岩機として用いた場合、打撃
によってロッドを打ち込むタイプの従来の装置と比較し
て、工具であるコアビット9に加わる力が小さく、した
がって、工具として、極めて高価な高強度金属材料を用
いる必要がなく、これにより、工具の低コスト化を図る
ことができ、さらには、騒音も大幅に低減させることが
でき、しかも、その穿孔速度を大幅に短縮させることが
できる。
【0049】また、この穿孔装置1を作業者が把持して
作業したとしても、従来のさく岩機のような衝撃や振動
が生じないので、作業者への衝撃・振動による悪影響を
なくすことができる。
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の穿孔装
置によれば、下記の効果を得ることができる。請求項1
記載の穿孔装置によれば、駆動モータによって先端部に
ビットを有する工具を直接回転させて、被掘削物に孔を
あけるものであるので、変速機を有する大重量の駆動モ
ータを用いた装置と比較して、移動機構に設けたクラッ
チとして、小型化のものを用いることができ、装置全体
の大幅な軽量化を図ることができる。
【0050】請求項2記載の穿孔装置によれば、変速機
を有する大重量の駆動モータを用いた装置と比較して、
移動機構に設けたクラッチとして、電磁コイルによる磁
力によって回転体同士の間の磁粉を結合させ、その結合
力によって回転体同士を連結させて回転力を伝達させる
小型・軽量な電磁式のクラッチを用いることができ、こ
れにより、自動的にトルクを調整することができ、作業
者への負担を大幅に低減させることができ、また、さら
なる装置全体の軽量化、コンパクト化を図ることができ
る。
【0051】請求項3記載の穿孔装置によれば、移動用
モータの回転駆動力がクラッチを介してボールスクリュ
ーに伝達されることにより、駆動モータを所定の伝達ト
ルクにて移動させることができる。
【0052】請求項4記載の穿孔装置によれば、工具が
駆動モータによって直接回転されて4000rpm以上の
高速回転とされるので、穿孔速度が大幅に高められ、こ
れにより、穿孔時間の大幅な短縮化を図ることができ
る。しかも、穿孔時の抵抗が大幅に低減されるので、駆
動モータを移動させる移動機構及びそれに設けられるク
ラッチのさらなる小型・軽量化が可能となり、装置全体
のさらなる軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態例の穿孔装置の構成及び構
造を説明する穿孔装置の側面図である。
【図2】 本発明の実施形態例の穿孔装置の構成及び構
造を説明する穿孔装置の正面図である。
【図3】 本発明の実施形態例の穿孔装置の構成及び構
造を説明する穿孔装置の側面図である。
【図4】 本発明の実施形態例の穿孔装置を構成する駆
動モータの構造を説明する駆動モータの断面図である。
【図5】 本発明の実施形態例の穿孔装置の構造を説明
する
【図6】 本発明の実施形態例の穿孔装置の移動機構の
構成及び構造を説明する移動機構の断面図である。
【図7】 本発明の実施形態例の穿孔装置の移動機構に
設けられたクラッチの構造を説明するクラッチの断面図
である。
【符号の説明】
1 穿孔装置 3 駆動モータ 5 支柱 6 移動機構 8 ビット 9 コアビット(工具) 11 回転軸 17 ロータ 18 ステータ 91 ボールスクリュー(伝達機構) 94 スライドボックス 104 移動用モータ 105 クラッチ 107 伝達ベルト(伝達機構) 110 インナー部材(回転体) 111 アウター部材(回転体) 113 電磁コイル 114 磁粉 A 被掘削物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今岡 稔雄 神奈川県横浜市都筑区佐江戸町681 日本 ダイヤモンド株式会社内 (72)発明者 佐藤 九州男 東京都千代田区外神田5−3−13 恩田ビ ル201 Fターム(参考) 3C036 DD17 EE18 EE23 3C069 AA04 BA09 BC02 CA01 CA07 CA10 EA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被掘削物を穿孔するビットが先端部に設
    けられた工具と、該工具が連結された回転軸を回転駆動
    する駆動モータと、該駆動モータが摺動可能に支持され
    た支柱と、該支柱に沿って前記駆動モータを移動させる
    移動機構とを有し、前記駆動モータによって前記工具を
    回転させながら前記移動機構によって前記駆動モータを
    支柱に沿って移動させることにより、前記工具のビット
    によって被掘削物に孔をあける穿孔装置であって、 前記駆動モータは、前記回転軸が貫通されて一体に設け
    られた筒状のロータと、該ロータの外周面に設けられた
    円筒状のステータとを有し、 前記移動機構は、移動用モータと、該移動用モータの回
    転駆動力を前記駆動モータに伝達させて前記支柱に沿っ
    て移動させる伝達機構とを有し、 前記伝達機構には、前記移動用モータから前記駆動モー
    タへ伝達させるトルクを調整するクラッチが設けられて
    いることを特徴とする穿孔装置。
  2. 【請求項2】 前記クラッチは、回転可能に設けられた
    一対の回転体と、これら回転体の間に設けられた磁粉
    と、前記回転体の一方に設けられ、磁力によって前記磁
    粉を結合させ、その結合力によって前記回転体同士を連
    結させる電磁コイルとを有し、伝達トルクが所定値に達
    した際に、回転力の伝達を解除することを特徴とする請
    求項1記載の穿孔装置。
  3. 【請求項3】 前記移動機構は、前記支柱に沿って設け
    られた回転可能なボールスクリューと、前記駆動モータ
    が固定されて前記支柱に摺動可能に設けられ、前記ボー
    ルスクリューが螺合されたスライドボックスとを有し、
    前記クラッチを介して前記移動用モータの回転駆動力が
    前記ボールスクリューに伝達されて回転されることによ
    り、前記スライドボックスとともに前記駆動モータが前
    記支柱に沿って移動されることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の穿孔装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動モータは、前記工具をギヤやベ
    ルトなどの伝達機構を介さず直接回転させることにより
    4000rpm以上にて高速回転させるモータからなるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の穿孔
    装置。
JP2001079541A 2001-03-19 2001-03-19 穿孔装置 Withdrawn JP2002273722A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001079541A JP2002273722A (ja) 2001-03-19 2001-03-19 穿孔装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001079541A JP2002273722A (ja) 2001-03-19 2001-03-19 穿孔装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002273722A true JP2002273722A (ja) 2002-09-25

Family

ID=18935973

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001079541A Withdrawn JP2002273722A (ja) 2001-03-19 2001-03-19 穿孔装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002273722A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002316315A (ja) * 2001-04-20 2002-10-29 Mitsubishi Electric Corp アンカー穴あけ装置
KR101035192B1 (ko) 2010-12-13 2011-05-17 김경숙 선박용 러더 내경 가공장치
CN102161113A (zh) * 2011-04-26 2011-08-24 山东交通学院 一种刀柄式小孔高速钻削装置
KR101082359B1 (ko) * 2009-04-30 2011-11-11 대우조선해양 주식회사 샤프트 커플링 홀 내경 연삭장치
CN102513575A (zh) * 2012-01-10 2012-06-27 袁培江 一种带有姿态调整的航空制孔机器人末端执行器
CN104959653A (zh) * 2015-06-11 2015-10-07 苏州市吴中区胥口广博模具加工厂 双工位转盘式自动钻孔机的钻机头旋转动力机构
WO2017175887A1 (ko) * 2016-04-05 2017-10-12 에임텍 주식회사 홀 마감가공장치
JP2017200749A (ja) * 2016-05-02 2017-11-09 安田 進 ポールベース固定型コアドリル用ハンドル
CN108194588A (zh) * 2018-01-31 2018-06-22 深圳市德宝智控科技有限公司 防撞带传动机芯结构
CN108858809A (zh) * 2018-06-27 2018-11-23 佛山新籁工程科技有限公司 一种建筑墙面钻孔装置
CN112916917A (zh) * 2021-01-26 2021-06-08 十堰市郧西县田森农林牧渔科技有限公司 一种机械自动化加工物料定量送给装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002316315A (ja) * 2001-04-20 2002-10-29 Mitsubishi Electric Corp アンカー穴あけ装置
JP4672174B2 (ja) * 2001-04-20 2011-04-20 三菱電機株式会社 アンカー穴あけ装置
KR101082359B1 (ko) * 2009-04-30 2011-11-11 대우조선해양 주식회사 샤프트 커플링 홀 내경 연삭장치
KR101035192B1 (ko) 2010-12-13 2011-05-17 김경숙 선박용 러더 내경 가공장치
CN102161113A (zh) * 2011-04-26 2011-08-24 山东交通学院 一种刀柄式小孔高速钻削装置
CN102513575A (zh) * 2012-01-10 2012-06-27 袁培江 一种带有姿态调整的航空制孔机器人末端执行器
CN104959653A (zh) * 2015-06-11 2015-10-07 苏州市吴中区胥口广博模具加工厂 双工位转盘式自动钻孔机的钻机头旋转动力机构
WO2017175887A1 (ko) * 2016-04-05 2017-10-12 에임텍 주식회사 홀 마감가공장치
JP2017200749A (ja) * 2016-05-02 2017-11-09 安田 進 ポールベース固定型コアドリル用ハンドル
CN108194588A (zh) * 2018-01-31 2018-06-22 深圳市德宝智控科技有限公司 防撞带传动机芯结构
CN108858809A (zh) * 2018-06-27 2018-11-23 佛山新籁工程科技有限公司 一种建筑墙面钻孔装置
CN112916917A (zh) * 2021-01-26 2021-06-08 十堰市郧西县田森农林牧渔科技有限公司 一种机械自动化加工物料定量送给装置
CN112916917B (zh) * 2021-01-26 2022-05-31 郧西县恒达扫帚发展有限公司 一种机械自动化加工物料定量送给装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100779439B1 (ko) 천공장치 및 천공공법
JP2002273722A (ja) 穿孔装置
US7568529B2 (en) Drill tool
RU2008108986A (ru) Буровая система
WO2007084623A2 (en) Hole coring system
CN101946059A (zh) 定向钻井系统
CN107951534A (zh) 一种超声骨科钻孔装置
JP2857616B2 (ja) コアドリル
CN201353666Y (zh) 切割机
JP4829572B2 (ja) 穿孔方法、制御方法、及び穿孔装置
CN112324323B (zh) 一种注浆支护型钻锚一体机及锚固方法
US6199643B1 (en) Method and apparatus for directional boring
WO2005121494A1 (en) Device for a rock drilling machine
US20190249496A1 (en) Drilling device for earth or rock drilling and method for retrofitting such a drilling device
JP2003089110A (ja) 掘削機および掘削工法
JP2002301614A (ja) 穿孔工具及び穿孔装置
JP2002285773A (ja) さく岩機
JP2003025322A (ja) 穿孔機及び穿孔工法
CN213683945U (zh) 一种注浆支护型钻锚一体机
JP3062187U (ja) 貫通型ドリルヘッドを備える削孔装置
TW497322B (en) Excavation equipment
KR20010077918A (ko) 굴삭장치
JP3015733B2 (ja) 横穴掘削装置
CN116507454A (zh) 具有两个马达的动力工具
JP2002337133A (ja) 穿孔装置及び穿孔工具

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080603