JP2002272417A - 米糠の抽出方法と、この方法で得られる抽出物と、それを含む化粧品、スキンケア用品、洗剤および食品添加物 - Google Patents

米糠の抽出方法と、この方法で得られる抽出物と、それを含む化粧品、スキンケア用品、洗剤および食品添加物

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JP2002272417A
JP2002272417A JP2001074076A JP2001074076A JP2002272417A JP 2002272417 A JP2002272417 A JP 2002272417A JP 2001074076 A JP2001074076 A JP 2001074076A JP 2001074076 A JP2001074076 A JP 2001074076A JP 2002272417 A JP2002272417 A JP 2002272417A
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昭子 松澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生の米糠から生米糠中に含まれる生きた酵母
類を壊さないで抽出する方法と、この方法で得られる抽
出物と、それを含む化粧品、スキンケア用品、洗剤およ
び食品添加物。 【解決手段】 水・エタノール混合溶媒で抽出する。好
ましくは生米糠に昆布を加えて、生糠と昆布の両成分を
同時に抽出する。化粧品、スキンケア用品、洗剤および
食品添加物で有用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は米糠(ぬか)中に含
まれている生きた酵母類を壊さないで抽出する方法と、
この方法によって得られる抽出物と、この抽出物を含む
化粧品、スキンケア用品、洗剤および健康食品添加物と
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】米糠(rice bran)は玄米を搗精(とうせ
い)して精米をつくるときにとれる外皮と胚芽の混合物
であり、米糠は果皮、種皮、糊粉層を含み、多少のデン
プンも存在するが、脂肪やタンパク質に富み、リンなど
の灰分も多い。漬物の副材料や肥料にも使われ、酒造米
をつくるときに出る白糠は製菓原料などに用いられてい
る。糠は脂質,ビタミンB1,ビタミンE などに富み、ビ
タミン剤などの原料として用いられている。生の米糠は
油脂加水分解酵素リパーゼを含み、その作用によって貯
蔵中に遊離脂肪酸を生じやすく、特に気温が高く、湿度
が大きいときや、集荷取扱いが悪いと反応が促進され、
色も悪くなる。
【0003】米糠から圧搾抽出法によって採油し、精製
した油を一般に米糠油という。この糠油は玄米の約6.7
%であるが、米をつく程度により収量および含油量など
が増減する。米の胚の含油量は20.35 %,米糠の含油量
は7.22%である。米糠油は比重0.912.0.928 (15 ℃),
屈折率 1.471.1.474 (20 ℃),ケン化価 179.196,ヨウ
素価99.108,不ケン化物 3.5%の液体(常温)である。
主要構成脂肪酸はオレイン酸(38.50 %)、リノール酸(1
7.37 %)、パルミチン酸(21.29 %)で、微量成分として
フェルラ酸エステルを含む。米糠油は有機溶媒、例えば
ヘキサンで抽出することもできる。かって、糠を布袋に
詰めた糠袋は女性の入浴には欠かせぬものであった。現
在でも米糠を原料とする化粧品、スキンケア用品は種々
知られている。
【0004】特開平7−242531号には米糠の加水
物を酵素発酵または麹発酵させたものを抽出した化粧品
が開示されている。特開平11−49644号には米糠
または脱脂米糠を特定の条件下で発酵させて得られたも
のを蜂蜜および黒砂糖と混合した化粧品が開示されてい
る。特開2000−247907号には米糠エキス(抽
出物)を皮膚のアスパラギン酸プロティナーゼ活性を高
める物質として用いた角質剥離促進剤が開示されてい
る。特開2000−247907には、皮膚の生理学的
剥離を促進し健康な皮膚とするのに役立つ角質剥離促進
剤及び皮膚化粧料等の皮膚外用剤、皮膚の角質層のター
ンオーバー速度を早め、古い角質を速やかに除去するこ
とにより古い角質層に含まれるメラニンを除去し美しく
白い皮膚を取り戻すのに効果のある美白化粧料として、
アスパラギン酸プロテイナーゼの活性を高める物質から
なる角質剥離促進剤が開示されている。特開2000−
264834号には米糠を酸性水媒体で抽出した抽出物
を化粧品に配合したシミ、ソバカス等の皮膚の色素沈着
防止方法が開示されている。
【0005】一方、昆布(コンブ)は褐藻類コンブ科の
一群の海藻で、日本沿岸では約18種見いだされている。
食用としてはマコンブLaminariajaponica Areschoug、
リシリコンブL.ochotensis Miyabe、ミツイシコンブL.a
ngustata Kjellm、ナガコンブL.longissima Miyabe、ホ
ソメコンブL.religiosa Miyabe、ネコアシコンブArthro
thamnus bifidus(Gmelin) Rupr、ガツガラコンブL.cori
acea Miyabe(別名アツバコンブ)、カキジマコンブL.lon
gipedalisOkam.(別名クキナガコンブ)、トロロコンブKj
ellmaniella gyrata (Kjellm.) Miyabe、チヂミコンブ
L.cichorioides Miyabeなどがあり、宮城県以北、とく
に北海道の外洋に面した干潮線より深い岩礁上に着生す
る。近年,人工採苗による養殖法が確立し、瀬戸内海で
もできるようになった。日本のコンブの総原藻生産量の
95%以上が北海道産で、根室と釧路が約60 %を占め、
ナガコンブが多い。日高から渡島の道南部ではマコンブ
が多く、総生産量の約30%である。中国からの輸入もあ
る。
【0006】生コンブは日干しするが、晴天なら4時間
ほどで干し上がる。これを屋内に堆積してむしろで覆う
(奄蒸する)。日干しと奄蒸を2,3回繰り返して乾燥を
終え、出荷する。コンブは用途が広く、ダシ用、煮物
用、加工用などの食用のほかに,アルギン酸製造の原料
になっている。コンブのうまみはおもにグルタミン酸に
起因し、アラニンおよびマンニットも呈味に関与してい
ると考えられている。甘みはマンニットによるもので、
こんぶの表面についている白粉がマンニットである。コ
ンブの主成分は約50%の炭水化物と、約25%の無機質
(カルシウム,ヨード,カリウム等)であり、その他の
成分として少量のタンパク質、脂肪等を含む。主成分の
炭水化物の5〜20%前後が繊維で、これは消化され難
く、摂取しても、ほとんど未消化のまま排泄され、整腸
効果を示す。そのほかに多糖類であるアルギン酸、フコ
イジン、ラミナリン等を含む。
【0007】コンブの成分を含む化粧品も種々知られて
いる。最近の出願では下記のようなものがある。特開平
6−199645号には、葉緑素を含有する植物片に白
糖と発酵剤を加えて攪拌しつつ熟成させた後圧搾して発
酵液を取出し、刻んだ昆布に白糖と発酵剤を加えて攪拌
しつつ熟成させた後、圧搾して昆布エキスを取出し、白
糖に海草エキスを発酵させた海草酵素と水を加え、これ
を煮詰めた後冷却し、さらに海草酵素を加えて熟成させ
て糖蜜を作製し、前記酵素液と糖蜜を混合して作製した
皮膚調整剤を皮膚に塗布したのち、皮膚調整剤の上から
継続的に皮膚に軽い刺激を与えることを特徴とするパッ
ティング化粧法が開示されている。特開平6−2068
09号には、トウモロコシの粉末を主成分とし、これに
昆布のエキス、ワカメのエキス、米ぬか、米の胚芽等を
加えてなる、美容師が業務上使用した場合でも手が荒れ
ることがなく、毛髪等に対しても優れた効果を発揮する
毛髪等の手入れ剤が開示されている。特開平11−13
9927には、過度に延びた腰肉の皮膚弾力を高め、体
重を減量させるボディー化粧用顔料組成物として、海藻
類から抽出される各種成分と、海水から精製された塩化
ナトリウム溶液と、黄土から抽出される各種無機物成分
との混合物が開示されている。特開2000−3446
52には、海藻類をアルカリ性水溶液中に所要の時間浸
漬させた後、水分を乾燥させ、細かく粉砕して粉体に
し、この粉体に水分を加えて水分調整しつつ所要の時間
放置し、この水分調整した粉体を撹拌して練成すること
によりクリームとした、安価な海藻類のみを原料とし、
簡単な方法で、肌に悪影響のない美肌用栄養パック剤を
作る方法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、化粧品、スキンケア用品の主成分として有用な米糠
中に含まれる生きた酵母類を壊さないで抽出する方法を
提供することにある。本発明の第2の目的は、米糠の抽
出物と昆布の抽出物とを含む混合抽出物、特に米糠と昆
布の混合物を同時抽出して得られる抽出物を提供するこ
とにある。本発明の第3の目的は、上記抽出物を含む化
粧品、スキンケア用品、洗剤および健康食品添加物を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の対象は、
米糠から水・エタノール混合溶媒を用いて米糠中に含ま
れる生きた酵母類を壊さないで抽出する方法にある。理
由は不明であるが、米糠に昆布を加え、その混合物を水
・エタノール混合溶媒で抽出することによって、化粧
品、スキンケア用品、洗剤および健康食品添加物として
有用な米糠中に含まれる生きた酵母類を壊さないで抽出
することができるということを本発明者は発見した。す
なわち、上記の米糠の抽出時に昆布を加えて、米糠およ
び昆布の成分を同時に抽出したものは米糠の抽出物と昆
布の抽出物との単なる混合物より優れた作用効果を奏す
る。従って、本発明の第2の対象は、米糠の水・エタノ
ール混合溶媒抽出物と、昆布の水・エタノール混合溶媒
抽出物との混合抽出物にある。この混合抽出物は、米糠
と昆布との混合物に水・エタノール混合溶媒を加えて米
糠および昆布の成分を同時に抽出したものであるのが好
ましい。本発明の第3の対象は上記抽出物を含む化粧
品、スキンケア用品、洗剤および健康食品添加物にあ
る。米糠は生の米糠であるのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、水・エタノール混合溶
媒を用いることによって米糠中に含まれる生きた酵母類
を壊さないで抽出することができるという発見に基づい
ている。従来は乾燥糠を水で抽出したり、ヘキサンで工
業的に抽出する方法であった。しかし、これらの方法で
は化粧品、スキンケア用品、洗剤および健康食品添加物
のための有効成分が抽出できない。本発明者は、水・エ
タノール混合溶媒に米糠、特に生の米糠と昆布との混合
物を加えて米糠および昆布の成分を同時に抽出する方法
が有効であることを発見した。理由は不明であるが、昆
布の成分が米糠に対して一種の触媒作用をして米糠の有
効成分を効果的に抽出できるものと考えられる。換言す
れば、本発明方法では米糠と昆布の相乗効果を利用す
る。
【0011】本発明の抽出方法では、米糠、特に生の米
糠に含まれる酵母類を減弱させないために抽出は室温で
行なうのが好ましい。同じ理由で、水・エタノール混合
溶媒はpH4〜8程度で行なうのが好ましい。水・エタ
ノール混合溶媒の水/エタノール比は広範囲に変えるこ
とができるが、一般には水/エタノール比=5/1〜1
/5にする。米糠と粉砕昆布との混合物の量に対する水
・エタノール混合溶媒の比率も特に限定されないが、
(米糠/粉砕昆布混合物)/(水・エタノール混合溶
媒)の比は1/100〜50/100、好ましくは10
/100〜30/100程度にするのが好ましい。抽出
は通常の操作、例えばタンク中に水・エタノール混合溶
媒を入れ、それに生の米糠と粉砕した昆布との混合物を
加えて数日間、好ましくは10〜19日間放置すること
で行なうことができる。攪拌するのが好ましい。抽出
後、濾過して米糠および昆布から抽出物を分離する。こ
の分離操作は布を用いた濾過でよく、圧搾布濾過等の通
常の濾過手段を使用することができる。
【0012】本発明抽出物は化粧品およびスキンケア用
品の主成分として、また、洗剤および健康食品添加物と
して有用である。本発明の抽出物は化粧品、スキンケア
用品、洗剤および健康食品の製造時にそのままの形で使
用することができる。必要な場合には抽出物から水・エ
タノール混合溶媒を蒸発除去させて粉末にすることもで
きる。すなわち、本発明抽出物を化粧品、スキンケア用
品(皮膚化粧料)に用いた場合には皺や肌荒れ、ドライ
スキンを防止又は改善することができる、光老化や皺防
止等に効果がある。本発明抽出物を含む化粧品およびス
キンケア用品は通常の化粧料の形態にすることができ、
具体的には、軟膏、クリーム、乳液、ローション、液
剤、粉末、顆粒、錠剤等にすることができる。これらは
美容液、ミスト、クレンジング剤、パック剤、パップ
剤、ふきとり化粧水、洗浄料、クリーム、ローション、
口紅、ファンデーション、入浴剤等特に限定されず広く
用いることができる。また、塗布方法は塗布、パック、
パップ等、皮膚に一般に用いられる方法を広く用いるこ
とができる。
【0013】本発明抽出物を含む化粧品はしっとり感、
クリームののび、化粧の下地クリームとした場合の化粧
のりや化粧のくずれにくさといった優れた効果の他に、
肌荒れを防ぎ、肌を若がえらせる、くろずみが取れる等
の効果がある。本発明抽出物はスキンケア用品の主成分
または添加剤としても有用である。特に、本願発明抽出
物は皺や肌荒れ、ドライスキンを防止し、皮膚に栄養を
与えることを目的とするスキンケア用品として有用であ
る。スキンケア用品としては皮膚用栄養クリーム、ロー
ション、入浴剤、シャンプー、整髪料等の形態で使用す
ることができる。本発明抽出物は洗剤、石鹸等の添加剤
として使用することもできる。本発明抽出物を化粧品や
スキンケア用品の主成分あるいは洗剤の添加剤として用
いる場合には、抽出物の原液を不活性な担体、特に水で
希釈して使用するのが好ましい。抽出物から水・エタノ
ール混合溶媒を蒸発除去させて粉末にして用いることも
できる。
【0014】化粧品やスキンケア用品での本発明抽出物
の濃度は特に限定されないが、一般に、本発明抽出物の
濃度は0.5重量%以上必要である。0.5重量%未満
では化粧品およびスキンケア用品としての効果は期待で
きない。濃度の上限はなく、一般には経済的理由で上限
が決まる。下記に一般的な濃度を示すが、これらの数値
に限定されるものではない。 化粧クリーム : クリーム全体の4〜6重量%、好
ましくは5重量%程度 栄養クリーム : クリーム全体の6〜8重量%、好
ましくは7重量%程度 ハンドクリーム: クリーム全体の2〜4重量%、好
ましくは3重量%程度 乳液 : 乳液全体の8〜11重量%、好ま
しくは9重量%程度
【0015】本発明抽出物を含む化粧品およびスキンケ
ア用品は本発明の抽出物の作用効果を妨げない他の化粧
剤(例えば香料、香水)や健康成分(例えばビタミン
剤)を含むことができ、また、通常使用される添加剤
(保湿剤、収斂剤、増粘剤等)を含むこともできる。例
としては油分(動植物油、鉱物油、エステル油、ワック
ス油、シリコン油、高級アルコール、リン脂質類、脂肪
酸類等)、界面活性剤(アニオン性、カチオン性、両性
又は非イオン性界面活性剤)、ビタミン類(ビタミンA
群、ビタミンB群、葉酸類、ニコチン酸類、パントテン
酸類、ビオチン類、ビタミンC群、ビタミンD群、ビタ
ミンE群、その他フェルラ酸、γ−オリザノール等)、
紫外線吸収剤(p−アミノ安息香酸、アントラニル、サ
ルチル酸、クマリン、ベンゾトリアゾール、テトラゾー
ル、イミダゾリン、ピリミジン、ジオキサン、フラン、
ピロン、カンファー、核酸、アラントイン及びそれらの
誘導体、アミノ酸系化合物、シコニン、バイカリン、バ
イカレイン、ベルベリン等)、抗酸化剤(ステアリン酸
エステル、ノルジヒドログアセレテン酸、ジブチルヒド
ロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、パラヒ
ドロキシアニソール、没食子酸プロピル、セサモール、
セサモリン、ゴシポール等)、増粘剤(ヒドキシエチル
セルロース、エチルセルロース、カルボキシエチルセル
ロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドキシ
プロピルセルロース、ニトロセルロース、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロ
リドン、ポリビニルメタアクリレート、ポリアクリル酸
塩、カルボキシビニルポリマー、アラビアゴム、トラガ
ントゴム、寒天、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、
ペクチン、デンプン、アルギン酸及びその塩等)、保湿
剤(プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、グリセリン、コンドロイ
チン硫酸及びその塩、ヒアルロン酸及びその塩、乳酸ナ
トリウム等)又、その他、低級アルコール、多価アルコ
ール、水溶性高分子、pH調整剤、防腐・防バイ剤、着
色料、香料、清涼剤、安定化剤を挙げることができる。
本発明抽出物を化粧品、スキンケア用品および医薬部外
品の添加剤として用いる場合には、既存の化粧品、スキ
ンケア用品および医薬部外品に単に添加するだけでよ
い。以下、本発明の実施例を示すが、本発明が下記実施
例に限定されるものではない。
【0016】
【実施例】実施例1 抽出物の製造例1 500mlのビーカーに水200mlとエタノール10
0mlとを入れ、その中に生の米糠10gと、昆布の粉
砕物3gとを導入した。ビーカーを密封し、10日間そ
のままに放置して生米糠および昆布の成分を同時に抽出
した。抽出後、布で米糠と昆布とを濾過して黄金色に着
色した抽出物を得た(以下、抽出物1という)。
【0017】実施例2 抽出物の製造例2 500mlのビーカーに水100mlとエタノール50
mlとを入れ、その中に上記と同じ生の米糠10gを導
入した。ビーカーを密封し、10日間そのままに放置し
て米糠の成分を抽出した。同じく、500mlのビーカ
ーに水100mlとエタノール50mlとを入れ、その
中に上記と同じ昆布3gを導入した。ビーカーを密封
し、10日間そのままに放置して昆布の成分を抽出し
た。抽出後、各々の抽出液を布で濾過した後、両方の濾
液を一緒にした。黄金色に着色した抽出物を得た(以
下、抽出物2という)。上記の抽出物1および抽出物2
を用いて下記組成の化粧品およびスキンケア用品を常法
により調製し、評価した。なお、実施例中の「%」は重
量%を意味する。
【0018】実施例3 化粧クリーム 本発明の抽出物1を5重量%含む下記組成の化粧クリー
ムを調整した。 本発明の抽出物1 5.0% ステアリン酸 4.0% セタノール 2.0% パルミチン酸セチル 2.0% 1,3−ブチレングリコール 6.0% 顔料、香料 適量 精製水 バランス
【0019】実施例4 実施例3で本発明の抽出物1に代えて、本発明の抽出物
2を同じく5重量%用いた以外は実施例3と同様の実験
をした。
【0020】比較例1 実施例3で本発明の抽出物1の使用を省略し、精製水3
3重量%増やした以外は実施例3と同様の実験を行っ
た。得られたクリームをパネラー30人に、通常行なっ
ている化粧の前に、下地化粧品として顔に塗るテストを
1ケ月間してもらい、以下の評価項目で0〜100点で
評価してもらった。結果は30人の平均点で[表1]に
まとめて示した。 (1)しっとり感 (2)肌のすべすべ感 (3)美白効果
【0021】
【表1】
【0022】実施例5 栄養クリーム 本発明の抽出物1または2を7重量%含む栄養クリーム
を調整した。先ず、下記配合物を混合し、60℃で加熱
溶融する。 ミツロウ 10.0g パラフィンワックス 6.0g ラノリン 3.0g イソプロピルミリステート 6.0g スクワラン 8.0g 流動パラフィン 25.0g ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート 2.0g ソルビタンモノステアレート 4.0g 防腐剤 少々 水28gを攪拌添加し、香料を少々添加する。冷却後、
本発明の抽出物1または2を7重量%となる量だけ加え
て本発明の栄養クリームとした。得られた栄養クリーム
をパネラー30人に1ケ月間顔に塗ってテストしてもら
い(さらに化粧をするか否かは任意とした)、以下の評
価項目で0〜100点で評価してもらった。結果は30
人の平均点で[表2]にまとめて示した。 (1)肌荒れ改善効果 (2)顔の皺ののび感 (3)浸透感
【0023】実施例6 乳液 本発明の抽出物1または2を9重量%含む乳液を調整し
た。先ず、下記配合物を加熱混合して原液を調整する。 流動パラフィン 10.0g イソプロピルミリステート 1.5g グリセリンモノステアレート 0.5g ステアリン酸 2.0g グリセリン 2.0g 香料 少々 蒸溜水 バランス 冷却後、本発明の抽出物1または2を9重量%となる量
加えて本発明の乳液とした。得られた乳液に対して上記
と同じ(1)肌荒れ改善効果、(2)顔の皺ののび感、
(3)浸透感を女性パネラー30人に1ケ月間評価して
もらった。結果は[表2]にまとめて示した。
【0024】実施例7 洗顔クリーム 本発明の抽出物1または2を9重量%含む洗顔クリーム
を調整した。下記配合で各成分を混合し、75℃で加熱溶
解した。 グリセリン 2.0 g ステアリン酸 20.0 g ミリスチン酸 10.0 g ラウリン酸 5.0 g ポリオキシエチレンラウリルエーテル 1.0 g 香料 少々 防腐剤 少々 得られた溶解液に水酸化カリウム5.5 gと、水 56.0 gと
を撹拌しながら添加し、冷却後に本発明の抽出物1また
は2を9重量%となる量加えて本発明の洗顔クリームと
した。得られた洗顔クリームに対して上記と同じ(1)
肌荒れ改善効果、(2)顔の皺ののび感、(3)浸透感
をパネラー30人に1ケ月間評価してもらった。結果は
[表2]にまとめて示した。
【0025】
【表2】
【0026】実施例8 ヘアリンス 本発明の抽出物1または2を5重量%含むヘアリンスを
調整した。下記成分を混合してヘアリンスを調整した
(油性成分を80℃に加熱溶融し、冷却後に水溶性成分を
攪拌添加)。 塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 3.0% モノステアリン酸グリセリン 3.0% スクワラン 1.0% シリコンオイル 0.2% 1,3−ブチレングリコール 5.0% 本発明の抽出物1または2 5.0% 香料 少々 蒸溜水 バランス 女性パネラー30名に本発明のヘアリンスを1回5〜10
g使用してもらった(市販シャンプーで洗髪し後に、本
発明のヘアリンスを使用してもらった)。1週間使用後
に毛髪のつやおよび抜け毛について評価を聞いた。評価
方法は下記の評価1〜3の3段階評価で、30名の平均
値を測り、下記基準で評価した。 評価3:髪に艶が出て、抜け毛が少なくなった。 評価2:髪に艶が出たが、抜け毛は変わらない。 評価1:髪に艶がなく、抜け毛も変わらない。 結果は[表3]に示した。
【0027】
【表3】
【0028】実施例9 健康食品添加物 本発明の抽出物1または2を電気釜で米を炊飯する際に
米1合当たり5g添加して炊飯し、本発明の抽出物を添
加しないご飯との比較実験をした。パネラー30名の評
価結果は下記の通り。 抽出物1を添加した方がおいしい 60% 抽出物2を添加した方がおいしい 34% 変わらない 6% 全く分からない 0%
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/075 A61K 7/075 7/48 7/48 7/50 7/50 C11D 7/44 C11D 7/44 Fターム(参考) 4B018 MD49 MD68 MD81 MF01 4B023 LE11 LK12 LP11 4C083 AA082 AA111 AA112 AC012 AC022 AC072 AC122 AC172 AC242 AC352 AC422 AC442 AC692 AD152 AD512 CC02 CC05 CC23 CC25 CC38 CC39 DD31 EE06 EE12 4H003 AB03 AC08 BA01 BA09 BA12 BA15 DA02 EB05 EB43 ED02 FA02 FA33

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 米糠から水・エタノール混合溶媒を用い
    て米糠中に含まれている生きた酵母類を壊さないで抽出
    する方法。
  2. 【請求項2】 米糠が生の米糠である請求項1に記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 米糠にさらに昆布を加えて、米糠と昆布
    の成分を同時に抽出する請求項1または2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 米糠の水・エタノール混合溶媒抽出物
    と、昆布の水・エタノール混合溶媒抽出物とからなる混
    合抽出物。
  5. 【請求項5】 混合抽出物が、米糠と昆布との混合物に
    水・エタノール混合溶媒を加えて糠および昆布の成分を
    同時に抽出したものである請求項4に記載の抽出物。
  6. 【請求項6】 米糠が生の米糠である請求項4または5
    に記載の混合抽出物。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6のいずれか一項に記載の混
    合抽出物を含む化粧品。
  8. 【請求項8】 クリームまたは乳液である請求項7に記
    載の化粧品。
  9. 【請求項9】 請求項4〜6のいずれか一項に記載の混
    合抽出物を含むスキンケア用品。
  10. 【請求項10】 皮膚用栄養クリーム、入浴剤またはシ
    ャンプーである請求項9に記載のスキンケア用品。
  11. 【請求項11】 請求項4〜6のいずれか一項に記載の
    混合抽出物を含む洗剤または石鹸。
  12. 【請求項12】 請求項4〜6のいずれか一項に記載の
    混合抽出物を含む健康食品添加物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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