JP2002272066A - 円筒形永久磁石回転子およびその製造方法 - Google Patents

円筒形永久磁石回転子およびその製造方法

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JP2002272066A
JP2002272066A JP2001061590A JP2001061590A JP2002272066A JP 2002272066 A JP2002272066 A JP 2002272066A JP 2001061590 A JP2001061590 A JP 2001061590A JP 2001061590 A JP2001061590 A JP 2001061590A JP 2002272066 A JP2002272066 A JP 2002272066A
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JP2001061590A
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Hitoshi Ota
斎 太田
Takao Obara
隆雄 小原
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、コギングの現象が小さく、多極
化および小型化を実現できる高生産性、かつ、安価な円
筒形永久磁石回転子およびその製造方法を得る。 【解決手段】 着磁された永久磁石片10が金属製の薄
板12上に1列に近接して配設された帯状体を得る。つ
いで、各面11aが永久磁石片10の底面と略等しい平
面形状とする正6角形柱状の磁石保持部11を作製し、
薄板12を隣り合う永久磁石片10間の部位で折り曲げ
て、永久磁石片10を各面11a上に位置させて磁石保
持部11の外周面に巻き付ける。ついで、シャフト13
を磁石保持部11の貫通孔11bに挿入し、円筒形のス
ペーサ14を永久磁石片10を内包するように取り付け
る。さらに、永久磁石片10とスペーサ14との間に磁
性バインダ20を充填し、硬化させ、円筒形永久磁石回
転子100を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば同期モー
タ等に用いられる円筒形永久磁石回転子およびその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の円筒形永久磁石回転子を製造す
る従来方法について、図7および図8を参照しつつ説明
する。まず、永久磁石片1が円筒状のヨーク3の外周面
の曲率半径と同等の曲率半径を有する湾曲形状(断面扇
形)に成形される。そして、このように成形された永久
磁石片1が、シート2上に1列3個づつの6列に配列さ
れて仮止めされる。ついで、接着剤が円筒状のヨーク3
の外周面に塗布された後、シート2が永久磁石片1ごと
ヨーク3の外周面に巻き付けられる。さらに、接着剤が
加熱硬化され、シート2が除去されて、1列3個づつの
永久磁石片1が周方向に等角ピッチで6列に配列されて
ヨーク3の外周面に固着された永久磁石回転子組立体4
が組み立てられる。
【0003】つぎに、永久磁石回転子組立体4が、図8
に示されるように、コイル6が巻回された6個の着磁ヨ
ーク7を環状に等角ピッチに配置された着磁装置5内に
配設される。この時、各列の永久磁石片1はそれぞれ1
つの着磁ヨーク7に対向するように配置されている。そ
して、コイル6に通電して、各永久磁石片1を着磁し、
6極の円筒形永久磁石回転子が作製される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の円筒形永久磁石
回転子は、このように構成されているので、周方向に隣
り合う永久磁石片1間に空隙が生じてしまう。この従来
の円筒形永久磁石回転子を搭載したモータにおいては、
永久磁石片1間に形成される空隙に起因するトルクが断
続的に変化するコギングの現象が生じてしまうという課
題があった。
【0005】また、従来の円筒形永久磁石回転子は、永
久磁石片1をヨーク3の外周面に固着して永久磁石回転
子組立体4を作製した後、着磁装置5を用いて永久磁石
片1を着磁しているので、永久磁石片1はそれぞれN極
もしくはS極にのみ着磁されることになる。そこで、回
転子の多極化には、永久磁石片1の個数を多くしなけれ
ばならず、小型のモータに適用できる多極の回転子が得
られなくなるという課題があった。さらには、図8に示
される着磁装置5は構造上小型化が困難であることか
ら、直径が数ミリオーダとなる超小形のマイクロモータ
等の小型モータに適用できる回転子が得られなくなると
いう課題もあった。
【0006】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、磁石保持部の外周部に配列され
た永久磁石片間の隙間に磁性バインダを充填し、コギン
グの現象を小さくできる円筒形永久磁石回転子を得るこ
とを目的とする。また、着磁された永久磁石片が屈曲自
在な金属製の薄板上に配列された帯状体を作製し、磁石
保持部に該帯状体を巻き付け、さらに永久磁石間の隙間
に磁性バインダを充填するようにして、コギングの現象
を小さくでき、かつ、多極化および小型化を簡易に実現
できる円筒形永久磁石回転子を高生産性で、かつ、安価
に製造できる円筒形永久磁石回転子の製造方法を得るこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る円筒形永
久磁石回転子の製造方法は、底面が矩形の永久磁石片が
長方形の金属製の薄板上に該薄板の長手方向に1列に近
接して配設された帯状体を得る工程と、外周面が上記永
久磁石片の配列個数と同数の面数を有し、かつ、外周面
を構成する各面が上記永久磁石片の底面と略等しい平面
形状とする正多角形柱状の磁石保持部を作製する工程
と、上記薄板を上記隣り合う永久磁石片間の部位で折り
曲げて、上記永久磁石片を上記各面上に位置させて上記
帯状体を上記磁石保持部の外周面に巻き付ける工程と、
上記帯状体を上記磁石保持部に巻き付ける工程に先立っ
て上記永久磁石片を着磁する工程と、上記磁石保持部の
外周面に巻き付けられた上記永久磁石片を内包するよう
に円筒形のスペーサを装着する工程と、上記永久磁石片
と上記スペーサとの間に磁性バインダを充填する工程と
を備えたものである。
【0008】また、この発明に係る円筒形永久磁石回転
子の製造方法は、底面が矩形の永久磁石片が長方形の金
属製の薄板上に該薄板の長手方向に1列に近接して配設
された帯状体を得る工程と、外周面が上記永久磁石片の
配列個数と同数の面数を有し、かつ、外周面を構成する
各面が上記永久磁石片の底面と略等しい平面形状とする
正多角形柱状の磁石保持部を作製する工程と、上記薄板
を上記隣り合う永久磁石片間の部位で折り曲げて、上記
永久磁石片を上記各面上に位置させて上記帯状体を上記
磁石保持部の外周面に巻き付ける工程と、上記帯状体を
上記磁石保持部に巻き付ける工程に先立って上記永久磁
石片を着磁する工程と、隣り合う上記永久磁石片間に磁
性バインダを充填する工程とを備えたものである。
【0009】また、この発明に係る円筒形永久磁石回転
子の製造方法は、外周面を円筒面とする磁石保持部を作
製する工程と、内周面が上記磁石保持部材の外周面と略
同等の曲率半径を有する扇形断面の湾曲形状の永久磁石
片を作製する工程と、上記永久磁石片の外周面と同等の
内周面形状の湾曲部が長手方向に連続して形成された長
方形の金属製の薄板を作製する工程と、上記永久磁石片
の外周面を上記湾曲部のそれぞれに取り付けて上記薄板
上に1列に配設された帯状体を得る工程と、磁性バイン
ダを上記薄板上に配設された上記永久磁石片上に塗布す
る工程と、上記永久磁石片の内周面を上記磁石保持部の
外周面に宛って上記帯状体を上記磁石保持部に巻き付け
る工程と、上記帯状体を上記磁石保持部に巻き付ける工
程に先立って、上記永久磁石片を着磁する工程を備えた
ものである。
【0010】また、上記磁石保持部に巻き付けられた上
記帯状体の上記薄板の外周面を円筒形に切削加工する工
程を備えたものである。
【0011】また、上記永久磁石片を着磁する工程は、
上記永久磁石片を上記薄板上に取り付ける工程に先だっ
て行われるものである。
【0012】また、上記永久磁石片を着磁する工程は、
上記永久磁石片を上記薄板上に1列に取り付けた状態で
行われるものである。
【0013】また、上記永久磁石片を着磁する工程は、
上記磁性バインダが上記薄板上に配設された上記永久磁
石片上に塗布された状態で行われるものである。
【0014】また、この発明に係る円筒形永久磁石回転
子は、外周面を構成する各面を長方形の平面形状とする
正多角形柱状の磁石取付部と、上記磁石取付部の軸心位
置に一体に形成されたシャフトと、上記磁石取付部の外
周面に巻き付けられ、その各面に密接するように固着さ
れた金属製の薄板と、それぞれ上記磁石保持部の外周面
の各面と略等しい底面を有する薄板状に形成され、か
つ、着磁され、該磁石保持部の外周面の各面と相対する
ように上記薄板上に固着された複数の永久磁石片と、上
記磁石保持部の外周に配列された上記永久磁石片を内包
するように取り付けられた円筒形のスペーサと、上記永
久磁石片と上記スペーサとの間に充填された磁性バイン
ダとを備えたものである。
【0015】また、この発明に係る円筒形永久磁石回転
子は、外周面を構成する各面を長方形の平面形状とする
正多角形柱状の磁石取付部と、上記磁石取付部の軸心位
置に一体に形成されたシャフトと、上記磁石取付部の外
周面に巻き付けられ、その各面に密接するように固着さ
れた金属製の薄板と、それぞれ上記磁石保持部の外周面
の各面と略等しい底面を有する薄板状に形成され、か
つ、着磁され、該磁石保持部の外周面の各面と相対する
ように上記薄板上に固着された複数の永久磁石片と、隣
り合う上記永久磁石片間に充填された磁性バインダとを
備えたものである。
【0016】また、この発明に係る円筒形永久磁石回転
子は、外周面を構成する円筒面とする磁石取付部と、上
記磁石取付部の軸心位置に一体に形成されたシャフト
と、それぞれ上記磁石取付部の外周面と略等しい曲率半
径を有する扇状断面の湾曲形状に形成され、かつ、着磁
され、上記磁石取付部の外周面に互いに近接して周方向
に配列された複数の永久磁石片と、上記磁石取付部の外
周面に配列された複数の上記永久磁石片を内包するよう
に円筒状に取り付けられた金属製の薄板と、上記磁石取
付部と上記永久磁石と上記薄板とにより形成される隙間
に充填された磁性バインダとを備えたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1に係る円
筒形永久磁石回転子の製造方法を示す工程図、図2はこ
の発明の実施の形態1に係る円筒形永久磁石回転子の製
造方法における着磁工程を説明する図である。
【0018】ここで、この実施の形態1による円筒形永
久磁石回転子を製造する方法について図1および図2を
参照しつつ説明する。まず、薄板状の直方体の永久磁石
片10がサマリュームコバルト系の希土類磁石材料から
なる磁石ブロック(図示せず)から切り出される。ま
た、外周面を構成する各面11aが永久磁石片10の底
面と同等の平面形状となり、かつ、貫通孔11bが軸心
位置に穿設された正六角形柱状の磁石保持部11が磁性
材料である鉄材を用いて作製される。また、薄板12
が、例えばステンレス材を用いて、長辺を磁石保持部1
1の外周面の周方向長さとし、短辺を磁石保持部11の
外周面の軸方向長さとする長方形に作製される。この薄
板12は例えば数十ミクロンの厚みに形成され、屈曲自
在に構成されている。また、ステンレス製のシャフト1
3が、磁石保持部11の貫通孔11bの内径と同等の外
径を有する円柱状に作製される。さらに、スペーサ14
がステンレス薄板を円筒状に成形して作製される。この
スペーサ14は、後述する磁石保持部11に巻き付けら
れた永久磁石片10の最大外径と略同等の内径を有する
ように作製されている。
【0019】そして、各永久磁石片10が、図2に示さ
れるように、コ字状の着磁ヨーク16の相対する2片に
巻回されたコイル15に通電することにより着磁され
る。このように着磁された永久磁石片10は、N極とS
極とが着磁ヨーク16のコ字状の2片に対向する部位に
形成される。
【0020】そして、着磁された6個の永久磁石片10
が、図1の(a)に示されるように、熱硬化性のエポキ
シ樹脂系の接着剤17が塗布された薄板12上に1列に
近接して並べられて仮止めされた帯状体を得る。つい
で、図1の(b)に示されるように、熱硬化性エポキシ
樹脂系の接着剤18が磁石保持部11の外周面を構成す
る各面11a上に塗布され、熱硬化性エポキシ樹脂系の
接着剤19が磁石保持部11の貫通孔11bの内壁面に
塗布される。つぎに、図1の(c)に示されるように、
上述の帯状体が薄板12を折り曲げて磁石保持部11の
外周面に巻き付けられる。この時、薄板12は、隣り合
う永久磁石片10間の部位が、磁石保持部11の隣り合
う面11a間に形成される稜線部で折り曲げられ、接着
剤18を介して各面11aに密着される。そして、永久
磁石片10が薄板12を介して磁石保持部11の面11
aにそれぞれ相対するように配設される。
【0021】ついで、シャフト13が磁石保持部11の
貫通孔11bに挿通される。その後、接着剤17、1
8、19が加熱硬化されて、図1の(d)に示されるよ
うに、永久磁石片10、薄板12、磁石保持部11およ
びシャフト13が一体化される。そして、図1の(e)
に示されるように、永久磁石片10、薄板12、磁石保
持部11およびシャフト13の組立一体物がスペーサ1
4内に挿入される。さらに、永久磁石粉と接着剤とを混
合してなる磁性バインダ20を永久磁石片10とスペー
サ14との間に充填硬化させ、図1の(f)に示される
円筒形永久磁石回転子100を得る。
【0022】このように、この実施の形態1では、磁石
ブロックから切り出した永久磁石片10をコイル17が
巻回された着磁ヨーク18により着磁しているので、永
久磁石片10が小さくなっても簡易に確実に着磁できる
ようになり、直径がミリオーダとなる超小形のマイクロ
モータにも適用できる円筒形永久磁石回転子を簡易に実
現することができる。また、着磁ヨーク18をコ字状に
形成し、コイル17を着磁ヨーク18のコ字状の相対す
る2片に巻回して着磁装置を構成し、着磁ヨーク18の
コ字状の2片を永久磁石片10の一面側から宛って着磁
しているので、永久磁石片10の一面側にN極とS極と
を形成できる。そこで、このように着磁された永久磁石
片10を用いた円筒形永久磁石回転子は永久磁石片10
の個数の2倍の極数が得られることになり、回転子の多
極化が容易に実現できる。従って、多極化によって回転
精度の高められたモータを簡易に、安価に実現できる。
【0023】また、永久磁石片10が直方体に形成され
ているので、湾曲形状の永久磁石片1に比べて永久磁石
片10を容易に作製でき、歩留まりが高められ、低コス
ト化が図られる。また、外周面を構成する各面11aが
直方体の永久磁石片10の底面と略等しい平面形状に形
成された磁石保持部11を用い、永久磁石片10が取り
付けられた屈曲自在な金属製の薄板12を折り曲げて、
磁石保持部11の外周面を構成する各面11aに巻き付
けているので、永久磁石片10の磁石保持部11への取
り付けが容易となり、生産性が向上される。
【0024】また、この実施の形態1によれば、永久磁
石片10、薄板12、磁石保持部11およびシャフト1
3の組立一体物がスペーサ14内に挿入され、さらに磁
性バインダ20が永久磁石片10とスペーサ14との間
に充填されているので、永久磁石片10間の空隙に起因
するコギングの現象が小さくなるモータを実現できる円
筒形永久磁石回転子が得られる。
【0025】なお、上記実施の形態1では、永久磁石片
10、薄板12、磁石保持部11およびシャフト13が
組み込まれた後、接着剤17、18、19を同時に加熱
硬化するものとしているが、接着剤17、18、19は
各工程において別々に加熱硬化されるようにしてもよ
い。この場合、各部材は取り付け後に固着されるので、
組立時に各部材が落下するようなこともなく、部材のハ
ンドリングが容易となる。また、上記実施の形態1で
は、円筒状のスペーサ14を非磁性材料であるステンレ
スで作製するものとしているが、スペーサ14を鉄等の
磁性材料で作製してもよい。この場合、磁束がスペーサ
14を流れ、永久磁石片10間の磁束が連続して変化す
るようになり、コギングの現象がさらに緩和され、良好
な回転精度が得られるようになる。
【0026】実施の形態2.上記実施の形態1では、磁
石ブロックから切り出した永久磁石片10を薄板12上
に配設するに先だってコイル15が巻回された着磁ヨー
ク16により着磁するものとしているが、この実施の形
態2では、図3に示されるように、コイル15が巻回さ
れた着磁ヨーク16を永久磁石片10の配列個数分用意
し、薄板12上に配列された永久磁石片10を一括して
着磁するものとしている。従って、この実施の形態2に
よれば、永久磁石片10の着磁工程が1回で済み、回転
子の製造工程が著しく簡素化される。
【0027】実施の形態3.上記実施の形態1では、薄
板状の直方体の永久磁石片10を用いるものとしている
が、この実施の形態3では、断面扇状の湾曲形状の永久
磁石片30を用いるものとしている。
【0028】つぎに、この実施の形態3による円筒形永
久磁石回転子の製造方法について図4を参照しつつ説明
する。まず、磁石ブロックから直方体に切り出された磁
石片を断面扇状の湾曲形状に加工して永久磁石片30を
作製する。また、軸心位置に貫通孔31bが穿設された
円柱状の磁石取付部31が磁性材料である鉄材を用いて
作製される。ここで、この永久磁石片30は、断面扇状
の湾曲形状の内周面が磁石取付部31の外周面31aの
曲率半径と略同等の曲率半径を有し、6個の永久磁石片
30を互いに近接させて磁石取付部31の外周面31a
に密接して周方向に配列したときに、磁石取付部31を
円筒状に取り囲むように作製されている。また、薄板3
2が、例えばステンレス材を用いて、長辺を6個の永久
磁石片30を周方向に配列して構成される円筒体の外周
面の周長より僅かに短い長さとし、短辺を永久磁石片3
0の軸方向長さとする長方形に作製される。そして、こ
の薄板32が、永久磁石片30の外周面と同等の内周面
形状とする湾曲部32aが長手方向に連続する波状に折
り曲げ成形される。また、この薄板32は例えば数十ミ
クロンの厚みに形成され、屈曲自在に構成されている。
また、ステンレス製のシャフト13が、磁石保持部31
の貫通孔31bの内径と同等の外径を有する円柱状に作
製される。
【0029】ついで、図4の(a)に示されるように、
接着剤17が塗布された薄板32の各湾曲部32aに永
久磁石片30をそれぞれ取り付けて帯状体を作製する。
そして、図4の(b)に示されるように、磁性バインダ
20が薄板32上に配列された永久磁石片30を覆うよ
うに塗布される。ついで、図示していないが、コイル1
5が巻回された着磁ヨーク16を永久磁石片30の配列
個数分用意し、薄板32上に配列された永久磁石片30
を一括して着磁する。この時、磁性バインダ20も同時
に着磁される。そして、図4の(c)に示されるよう
に、シャフト13が接着剤19(図示せず)を塗布され
た磁石取付部31の貫通孔31bに挿入される。つい
で、着磁された永久磁石片30が薄板32上に取り付け
られた帯状体を磁石取付部31に巻き付け、接着剤1
7、19および磁性バインダ20を加熱硬化させる。こ
れにより、図4の(d)に示されるように、永久磁石片
30、薄板32、磁石取付部31およびシャフト13が
一体化された円筒形永久磁石回転子101が得られる。
【0030】この実施の形態3によれば、永久磁石片3
0を薄板32上に配列された状態で一括して着磁してい
るので、上記実施の形態1と同様に、超小形のマイクロ
メータにも適用でき、かつ、多極化が容易に実現できる
円筒形永久磁石回転子を製造することができる。また、
永久磁石片30が薄板32上に配列された帯状体に磁性
バインダ20を塗布し、磁性バインダ20が塗布された
帯状体を磁石取付部31に巻き付けているので、上記実
施の形態1における永久磁石片10とスペーサ14との
間に磁性バインダ20を充填する工程が不要となり、そ
の分工程数が削減され、生産性が向上される。また、永
久磁石片30とともに磁性バインダ20を着磁している
ので、コギングトルクを小さくすることができる。
【0031】また、上記実施の形態1では、永久磁石片
10とスペーサ14との間に磁性バインダ20を流し込
んでいるので、比較的高い粘度の磁性バインダ20は永
久磁石片10とスペーサ14との隙間に完全に流れ込み
にくく、永久磁石片10とスペーサ14との間に空隙が
生じ易い。しかし、この実施の形態3では、磁性バイン
ダ20が塗布された帯状体を磁石取付部31に巻き付け
ているので、帯状体の巻き付け力により磁性バインダ2
0が永久磁石片30間の隙間を確実に埋めるように充填
され、コギングの現象をさらに確実に小さくすることが
できる。
【0032】また、この実施の形態3によれば、断面扇
形の湾曲形状の永久磁石片30が円筒形の磁石保持部3
1の外周面31a上に密接して周方向に近接して配設さ
れ、磁性バインダ20が永久磁石片30間に充填されて
いるので、永久磁石片30間の空隙に起因するコギング
の現象が小さくなるモータを実現できる円筒形永久磁石
回転子が得られる。
【0033】実施の形態4.この実施の形態4では、上
記実施の形態3における磁石取付部31に巻き付けられ
た薄板32の円筒度を向上させるものである。
【0034】つぎに、この実施の形態4による円筒形永
久磁石回転子の製造方法について図5を参照しつつ説明
する。ここで、各部材は、薄板32が長辺を6個の永久
磁石片30を周方向に配列して構成される円筒体の外周
面の周長と同等の長さとし、短辺を永久磁石片30の軸
方向長さとする長方形に作製される点を除いて、上記実
施の形態3と同様に構成されている。まず、図5の
(a)に示されるように、接着剤17が塗布された薄板
32の各湾曲部32aに永久磁石片30をそれぞれ取り
付け、さらに磁性バインダ20が薄板32上に配列され
た永久磁石片30を覆うように塗布されて、帯状体を得
る。ついで、図示していないが、コイル15が巻回され
た着磁ヨーク16を永久磁石片30の配列個数分用意
し、薄板32上に配列された永久磁石片30を一括して
着磁する。この時、磁性バインダ20も同時に着磁され
る。そして、図5の(b)に示されるように、シャフト
13が接着剤19(図示せず)を塗布された磁石取付部
31の貫通孔31bに挿入される。ついで、着磁された
永久磁石片30が薄板32上に取り付けられてなる帯状
体を磁石取付部31に巻き付け、接着剤17、19およ
び磁性バインダ20を加熱硬化させ、その後、薄板32
の両端部をロウ付けし、図5の(c)に示されるよう
に、永久磁石片30、薄板32、磁石取付部31および
シャフト13が一体化された回転子組立体が得られる。
ついで、シャフト13周りに回転子組立体を回転させ、
薄板32の外周面を切削加工する。これにより、薄板3
2およびロウ付け部33の外周面がシャフト13の軸心
に対して同心状に切削され、図5の(d)に示されるよ
うに、円筒度の高い円筒形永久磁石回転子102が得ら
れる。
【0035】この実施の形態4によれば、上記実施の形
態3の効果に加えて、円筒形永久磁石回転子102の円
筒度が高められるので、トルクの大きなモータを実現で
きる円筒形永久磁石回転子が得られる。なお、この実施
の形態4では、薄板32が切削加工されるので、切り粉
が永久磁石片30に磁気吸着されないように、薄板32
を非磁性材料で作製するのが望ましい。
【0036】実施の形態5.この実施の形態5による円
筒形永久磁石回転子を製造する方法について図6を参照
しつつ説明する。まず、磁石ブロックから直方体に切り
出された磁石片の外周面を湾曲形状に加工して図6の
(a)に示される永久磁石片35を作製する。そして、
図示していないが、各永久磁石片35が、コ字状の着磁
ヨーク16の相対する2片に巻回されたコイル15に通
電することにより着磁される。ついで、着磁された6個
の永久磁石片35が、図6の(b)に示されるように、
接着剤17が塗布された薄板12上に1列に近接して並
べられて仮止めされた帯状体を得る。そして、接着剤1
8(図示せず)が磁石保持部11の外周面を構成する各
面11a上に塗布され、図6の(c)に示されるよう
に、上述の帯状体が薄板12を折り曲げて磁石保持部1
1の外周面に巻き付けられる。この時、薄板12は、隣
り合う永久磁石片35間の部位が、磁石保持部11の隣
り合う面11a間に形成される稜線部で折り曲げられ、
接着剤18を介して各面11aに密着される。そして、
永久磁石片35が薄板12を介して磁石保持部11の面
11aにそれぞれ相対するように配設される。
【0037】ついで、磁性バインダ20が、図6の
(d)に示されるように、隣り合う永久磁石片35間に
充填される。さらに、図示されていないが、接着剤19
が塗布された磁石保持部11の貫通孔11bにシャフト
13が挿通される。その後、接着剤17、18、19お
よび磁性バインダ20が加熱硬化されて、永久磁石片1
0、薄板12、磁石保持部11およびシャフト13が一
体化された円筒形永久磁石回転子が得られる。この円筒
形永久磁石回転子は、永久磁石片35の湾曲形状の外周
面により円筒形の外周形状に構成され、各永久磁石片3
5間の空隙には磁性バインダ20が充填されている。
【0038】この実施の形態5においても、永久磁石辺
35が着磁されて薄板12上に配設されているので、上
記実施の形態1と同様に、超小形のマイクロモータにも
適用でき、多極化が容易に実現できる円筒形永久磁石回
転子が得られる。また、磁性バインダ20を磁石保持部
11の各面11aに配設された永久磁石片35間に充填
するようにしているので、スペーサ14の装着工程が省
略され、かつ、スペーサ14と永久磁石片10との間に
磁性バインダ20を注入する煩雑な工程が省略され、生
産性が向上される。また、磁性バインダ20が永久磁石
片35間の隙間に充填されているので、永久磁石片25
間の空隙に起因するコギングの現象が小さくなるモータ
を実現できる円筒形永久磁石回転子が得られる。
【0039】なお、上記各実施の形態では、永久磁石片
10、30、35の材料として、サマリュームコバルト
系の希土類磁石材料を用いるものとしているが、該材料
はこれに限定されるものではなく、永久磁石を構成でき
る材料であればよく、例えばネオン鉄ボロン系の希土類
磁石材料でもよい。また、上記各実施の形態では、接着
剤17、18、19に熱硬化性エポキシ樹脂系接着剤を
用いるものとしているが、各接着剤は熱硬化性エポキシ
樹脂系接着剤に限定されるものではなく、各部材を固着
できるものであればよく、例えば常温硬化性接着剤でも
よい。この場合、接着剤の加熱硬化工程が省略され、工
程の簡素化が図られる。
【0040】また、上記各実施の形態では、薄板12、
32としてステンレスを用いるものとしているが、薄板
12、32はステンレス製に限定されるものではなく、
屈曲自在な金属製であればよい。ここで、屈曲性を考慮
すれば、50ミクロン以下の厚みに形成することが望ま
しい。また、上記各実施の形態では、磁石保持部11、
31が磁性材料である鉄製としているが、磁石保持部1
1、31は磁性材料である必要はなく、ステンレス等の
非磁性金属材料でも、樹脂製であってもよい。なお、磁
石保持部を磁性材料で作製した場合には、磁石保持部が
磁路を形成し、特性が向上されるという効果が得られ
る。
【0041】また、上記実施の形態1、4では、正六角
形柱状の磁石保持部11を用いるものとしているが、磁
石保持部11の多角形数は回転子の磁極数に応じて適宜
選択されることはいうまでもないことである。また、上
記各実施の形態では、磁石保持部11、31とシャフト
13とを別部品で構成するものとしているが、磁石保持
部11、31とシャフト13とを一体部品として構成し
てもよいことはいうまでもないことである。
【0042】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0043】この発明によれば、底面が矩形の永久磁石
片が長方形の金属製の薄板上に該薄板の長手方向に1列
に近接して配設された帯状体を得る工程と、外周面が上
記永久磁石片の配列個数と同数の面数を有し、かつ、外
周面を構成する各面が上記永久磁石片の底面と略等しい
平面形状とする正多角形柱状の磁石保持部を作製する工
程と、上記薄板を上記隣り合う永久磁石片間の部位で折
り曲げて、上記永久磁石片を上記各面上に位置させて上
記帯状体を上記磁石保持部の外周面に巻き付ける工程
と、上記帯状体を上記磁石保持部に巻き付ける工程に先
立って上記永久磁石片を着磁する工程と、上記磁石保持
部の外周面に巻き付けられた上記永久磁石片を内包する
ように円筒形のスペーサを装着する工程と、上記永久磁
石片と上記スペーサとの間に磁性バインダを充填する工
程とを備えたので、コギングの現象を小さくでき、多極
化および小型化を簡易に実現できる円筒形永久磁石回転
子を高生産性で、かつ、安価に製造できる円筒形永久磁
石回転子の製造方法が得られる。
【0044】また、この発明によれば、底面が矩形の永
久磁石片が長方形の金属製の薄板上に該薄板の長手方向
に1列に近接して配設された帯状体を得る工程と、外周
面が上記永久磁石片の配列個数と同数の面数を有し、か
つ、外周面を構成する各面が上記永久磁石片の底面と略
等しい平面形状とする正多角形柱状の磁石保持部を作製
する工程と、上記薄板を上記隣り合う永久磁石片間の部
位で折り曲げて、上記永久磁石片を上記各面上に位置さ
せて上記帯状体を上記磁石保持部の外周面に巻き付ける
工程と、上記帯状体を上記磁石保持部に巻き付ける工程
に先立って上記永久磁石片を着磁する工程と、隣り合う
上記永久磁石片間に磁性バインダを充填する工程とを備
えたので、コギングの現象を小さくでき、多極化および
小型化を簡易に実現できる円筒形永久磁石回転子を高生
産性で、かつ、安価に製造できる円筒形永久磁石回転子
の製造方法が得られる。
【0045】また、この発明によれば、外周面を円筒面
とする磁石保持部を作製する工程と、内周面が上記磁石
保持部材の外周面と略同等の曲率半径を有する扇形断面
の湾曲形状の永久磁石片を作製する工程と、上記永久磁
石片の外周面と同等の内周面形状の湾曲部が長手方向に
連続して形成された長方形の金属製の薄板を作製する工
程と、上記永久磁石片の外周面を上記湾曲部のそれぞれ
に取り付けて上記薄板上に1列に配設された帯状体を得
る工程と、磁性バインダを上記薄板上に配設された上記
永久磁石片上に塗布する工程と、上記永久磁石片の内周
面を上記磁石保持部の外周面に宛って上記帯状体を上記
磁石保持部に巻き付ける工程と、上記帯状体を上記磁石
保持部に巻き付ける工程に先立って、上記永久磁石片を
着磁する工程を備えたので、コギングの現象を小さくで
き、多極化および小型化を簡易に実現できる円筒形永久
磁石回転子を高生産性で、かつ、安価に製造できる円筒
形永久磁石回転子の製造方法が得られる。
【0046】また、上記磁石保持部に巻き付けられた上
記帯状体の上記薄板の外周面を円筒形に切削加工する工
程を備えたので、トルクを大きくすることができる円筒
形永久磁石回転子を製造できる。
【0047】また、上記永久磁石片を着磁する工程は、
上記永久磁石片を上記薄板上に取り付ける工程に先だっ
て行われるので、多極化および小型化を簡易に実現でき
る。
【0048】また、上記永久磁石片を着磁する工程は、
上記永久磁石片を上記薄板上に1列に取り付けた状態で
行われるので、多極化および小型化を簡易に実現できる
とともに、着磁工程の簡略化が図られる。
【0049】また、上記永久磁石片を着磁する工程は、
上記磁性バインダが上記薄板上に配設された上記永久磁
石片上に塗布された状態で行われるので、コギングトル
クの小さなモータを実現できる円筒形永久磁石回転子を
製造できる。
【0050】また、この発明によれば、外周面を構成す
る各面を長方形の平面形状とする正多角形柱状の磁石取
付部と、上記磁石取付部の軸心位置に一体に形成された
シャフトと、上記磁石取付部の外周面に巻き付けられ、
その各面に密接するように固着された金属製の薄板と、
それぞれ上記磁石保持部の外周面の各面と略等しい底面
を有する薄板状に形成され、かつ、着磁され、該磁石保
持部の外周面の各面と相対するように上記薄板上に固着
された複数の永久磁石片と、上記磁石保持部の外周に配
列された上記永久磁石片を内包するように取り付けられ
た円筒形のスペーサと、上記永久磁石片と上記スペーサ
との間に充填された磁性バインダとを備えたので、コギ
ングの現象を小さくできる円筒形永久磁石回転子が得ら
れる。
【0051】また、この発明によれば、外周面を構成す
る各面を長方形の平面形状とする正多角形柱状の磁石取
付部と、上記磁石取付部の軸心位置に一体に形成された
シャフトと、上記磁石取付部の外周面に巻き付けられ、
その各面に密接するように固着された金属製の薄板と、
それぞれ上記磁石保持部の外周面の各面と略等しい底面
を有する薄板状に形成され、かつ、着磁され、該磁石保
持部の外周面の各面と相対するように上記薄板上に固着
された複数の永久磁石片と、隣り合う上記永久磁石片間
に充填された磁性バインダとを備えたので、コギングの
現象を小さくできる円筒形永久磁石回転子が得られる。
【0052】また、この発明によれば、外周面を構成す
る円筒面とする磁石取付部と、上記磁石取付部の軸心位
置に一体に形成されたシャフトと、それぞれ上記磁石取
付部の外周面と略等しい曲率半径を有する扇状断面の湾
曲形状に形成され、かつ、着磁され、上記磁石取付部の
外周面に互いに近接して周方向に配列された複数の永久
磁石片と、上記磁石取付部の外周面に配列された複数の
上記永久磁石片を内包するように円筒状に取り付けられ
た金属製の薄板と、上記磁石取付部と上記永久磁石と上
記薄板とにより形成される隙間に充填された磁性バイン
ダとを備えたので、コギングの現象を小さくできる円筒
形永久磁石回転子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る円筒形永久磁
石回転子の製造方法を示す工程図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る円筒形永久磁
石回転子の製造方法における着磁工程を説明する図であ
る。
【図3】 この発明の実施の形態2に係る円筒形永久磁
石回転子の製造方法における着磁工程を説明する図であ
る。
【図4】 この発明の実施の形態3に係る円筒形永久磁
石回転子の製造方法を説明する図である。
【図5】 この発明の実施の形態4に係る円筒形永久磁
石回転子の製造方法を説明する図である。
【図6】 この発明の実施の形態5に係る円筒形永久磁
石回転子の製造方法を説明する図である。
【図7】 従来の円筒形永久磁石回転子の製造方法を説
明する図である。
【図8】 従来の円筒形永久磁石回転子の製造方法にお
ける着磁工程を説明する図である。
【符号の説明】
10 永久磁石片、11 磁石保持部、12 薄板、1
3 シャフト、14スペーサ、20 磁性バインダ、3
0 永久磁石片、31 磁石保持部、32薄板、32a
湾曲部、35 永久磁石片、100、101、102
円筒形永久磁石回転子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 1/27 501 H02K 1/27 501M Fターム(参考) 5H002 AA01 AA07 AB01 AB07 AC04 AC09 5H622 AA02 CA02 CA07 CA10 CB03 DD02 PP01 PP03 PP07 PP19 QB01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底面が矩形の永久磁石片が長方形の金属
    製の薄板上に該薄板の長手方向に1列に近接して配設さ
    れた帯状体を得る工程と、 外周面が上記永久磁石片の配列個数と同数の面数を有
    し、かつ、外周面を構成する各面が上記永久磁石片の底
    面と略等しい平面形状とする正多角形柱状の磁石保持部
    を作製する工程と、 上記薄板を上記隣り合う永久磁石片間の部位で折り曲げ
    て、上記永久磁石片を上記各面上に位置させて上記帯状
    体を上記磁石保持部の外周面に巻き付ける工程と、 上記帯状体を上記磁石保持部に巻き付ける工程に先立っ
    て上記永久磁石片を着磁する工程と、 上記磁石保持部の外周面に巻き付けられた上記永久磁石
    片を内包するように円筒形のスペーサを装着する工程
    と、 上記永久磁石片と上記スペーサとの間に磁性バインダを
    充填する工程とを備えたことを特徴とする円筒形永久磁
    石回転子の製造方法。
  2. 【請求項2】 底面が矩形の永久磁石片が長方形の金属
    製の薄板上に該薄板の長手方向に1列に近接して配設さ
    れた帯状体を得る工程と、 外周面が上記永久磁石片の配列個数と同数の面数を有
    し、かつ、外周面を構成する各面が上記永久磁石片の底
    面と略等しい平面形状とする正多角形柱状の磁石保持部
    を作製する工程と、 上記薄板を上記隣り合う永久磁石片間の部位で折り曲げ
    て、上記永久磁石片を上記各面上に位置させて上記帯状
    体を上記磁石保持部の外周面に巻き付ける工程と、 上記帯状体を上記磁石保持部に巻き付ける工程に先立っ
    て上記永久磁石片を着磁する工程と、 隣り合う上記永久磁石片間に磁性バインダを充填する工
    程とを備えたことを特徴とする円筒形永久磁石回転子の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 外周面を円筒面とする磁石保持部を作製
    する工程と、 内周面が上記磁石保持部材の外周面と略同等の曲率半径
    を有する扇形断面の湾曲形状の永久磁石片を作製する工
    程と、 上記永久磁石片の外周面と同等の内周面形状の湾曲部が
    長手方向に連続して形成された長方形の金属製の薄板を
    作製する工程と、 上記永久磁石片の外周面を上記湾曲部のそれぞれに取り
    付けて上記薄板上に1列に配設された帯状体を得る工程
    と、 磁性バインダを上記薄板上に配設された上記永久磁石片
    上に塗布する工程と、 上記永久磁石片の内周面を上記磁石保持部の外周面に宛
    って上記帯状体を上記磁石保持部に巻き付ける工程と、 上記帯状体を上記磁石保持部に巻き付ける工程に先立っ
    て、上記永久磁石片を着磁する工程を備えたことを特徴
    とする円筒形永久磁石回転子の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記磁石保持部に巻き付けられた上記帯
    状体の上記薄板の外周面を円筒形に切削加工する工程を
    備えたことを特徴とする請求項3記載の円筒形永久磁石
    回転子の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記永久磁石片を着磁する工程は、上記
    永久磁石片を上記薄板上に取り付ける工程に先だって行
    われることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれ
    かに記載の円筒形永久磁石回転子の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記永久磁石片を着磁する工程は、上記
    永久磁石片を上記薄板上に1列に取り付けた状態で行わ
    れることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか
    に記載の円筒形永久磁石回転子の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記永久磁石片を着磁する工程は、上記
    磁性バインダが上記薄板上に配設された上記永久磁石片
    上に塗布された状態で行われることを特徴とする請求項
    3または請求項4記載の円筒形永久磁石回転子の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 外周面を構成する各面を長方形の平面形
    状とする正多角形柱状の磁石取付部と、 上記磁石取付部の軸心位置に一体に形成されたシャフト
    と、 上記磁石取付部の外周面に巻き付けられ、その各面に密
    接するように固着された金属製の薄板と、 それぞれ上記磁石保持部の外周面の各面と略等しい底面
    を有する薄板状に形成され、かつ、着磁され、該磁石保
    持部の外周面の各面と相対するように上記薄板上に固着
    された複数の永久磁石片と、 上記磁石保持部の外周に配列された上記永久磁石片を内
    包するように取り付けられた円筒形のスペーサと、 上記永久磁石片と上記スペーサとの間に充填された磁性
    バインダとを備えたことを特徴とする円筒形永久磁石回
    転子。
  9. 【請求項9】 外周面を構成する各面を長方形の平面形
    状とする正多角形柱状の磁石取付部と、 上記磁石取付部の軸心位置に一体に形成されたシャフト
    と、 上記磁石取付部の外周面に巻き付けられ、その各面に密
    接するように固着された金属製の薄板と、 それぞれ上記磁石保持部の外周面の各面と略等しい底面
    を有する薄板状に形成され、かつ、着磁され、該磁石保
    持部の外周面の各面と相対するように上記薄板上に固着
    された複数の永久磁石片と、 隣り合う上記永久磁石片間に充填された磁性バインダと
    を備えたことを特徴とする円筒形永久磁石回転子。
  10. 【請求項10】 外周面を構成する円筒面とする磁石取
    付部と、 上記磁石取付部の軸心位置に一体に形成されたシャフト
    と、 それぞれ上記磁石取付部の外周面と略等しい曲率半径を
    有する扇状断面の湾曲形状に形成され、かつ、着磁さ
    れ、上記磁石取付部の外周面に互いに近接して周方向に
    配列された複数の永久磁石片と、 上記磁石取付部の外周面に配列された複数の上記永久磁
    石片を内包するように円筒状に取り付けられた金属製の
    薄板と、 上記磁石取付部と上記永久磁石と上記薄板とにより形成
    される隙間に充填された磁性バインダとを備えたことを
    特徴とする円筒形永久磁石回転子。
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