JP2023021678A - 自己始動型永久磁石同期電動機及びその製造方法 - Google Patents

自己始動型永久磁石同期電動機及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】回転子鉄心に、永久磁石と自己始動用のかご型導体とを効果的に共存させることを可能とする。【解決手段】実施形態の自己始動型永久磁石同期電動機は、固定子巻線を有する固定子鉄心と、前記固定子鉄心の内周側に配置された円筒状の回転子鉄心とを備えるものであって、前記回転子鉄心は、外周側を構成する外周側分割鉄心と、内周側を構成する内周側分割鉄心とを備え、前記外周側分割鉄心には、始動用のかご型導体が設けられており、前記内周側分割鉄心には、永久磁石が装着されており、前記内周側分割鉄心が、前記外周側分割鉄心の内周部に嵌合固定されている。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、自己始動を可能とした自己始動型永久磁石同期電動機、及び、その自己始動型永久磁石同期電動機の製造方法に関する。
ポンプ装置例えば油圧ポンプ装置に一体的に組込まれてその駆動源となるモータとして、商用電源により駆動される永久磁石式の同期モータが知られている。この種の永久磁石式同期モータとしては、例えば、特許文献1に示される構成のものが知られている。即ち、この同期モータの固定子には、三相巻線が巻装される。固定子の内周に配置された円筒状の回転子鉄心は、ケイ素鋼板を積層して構成され、その内部に直径方向に対し直交する方向に延びる磁石用スロットが設けられ、その磁石用スロット内に永久磁石が埋め込まれるように設けられる。
更に、前記回転子鉄心には、外周部に位置して多数個のスロットが設けられ、それらスロット内に、アルミニウムや銅などの非磁性金属をダイキャスト法により充填することにより、自己始動用のいわゆるかご型導体が設けられている。この場合、一般的な永久磁石式の同期モータにあっては、始動のために別途のインバータ装置が必要となり、コスト高となる問題点があったが、上記のようにかご型導体を設けた構成によれば、そのかご型導体によって誘導トルクを発生させることに伴う自己始動機能を持たせることができる。
特開2003-259579号公報
上記したかご型導体は、一般にダイキャスト法により設けられるが、永久磁石を備えるものの場合、ダイキャスト工程における高温によって、永久磁石が減磁してしまう問題があった。この場合、ダイキャスト後に、磁石用スロット内に永久磁石を挿入することは困難性が高く、手間や時間がかかる問題があった。そうかといって、ダイキャストの後に、非着磁の磁石材料を磁石用スロット内に挿入し着磁を行う方法では、着磁作業の効率が非常に悪いものとなる。
そこで、回転子鉄心に、永久磁石と自己始動用のかご型導体とを効果的に共存させることが可能な自己始動型永久磁石同期電動機、及び、その製造方法を提供する。
実施形態の自己始動型永久磁石同期電動機は、固定子巻線を有する固定子鉄心と、前記固定子鉄心の内周側に配置された円筒状の回転子鉄心とを備えるものであって、前記回転子鉄心は、外周側を構成する外周側分割鉄心と、内周側を構成する内周側分割鉄心とを備え、前記外周側分割鉄心には、始動用のかご型導体が設けられており、前記内周側分割鉄心には、永久磁石が装着されており、前記内周側分割鉄心が、前記外周側分割鉄心の内周部に嵌合固定されている。
実施形態の自己始動型永久磁石同期電動機の製造方法は、上記した自己始動型永久磁石同期電動機を製造する方法において、前記外周側分割鉄心に、ダイキャストにより前記かご型導体を設けるダイキャスト工程と、前記内周側分割鉄心に、前記永久磁石を設ける磁石装着工程と、前記外周側分割鉄心の内周部に前記内周側分割鉄心を嵌合固定して回転子鉄心を得る嵌合工程とを含んでいる。
第1の実施形態を示すもので、自己始動型永久磁石同期電動機の内部構成を概略的に示す断面図 自己始動型永久磁石同期電動機の外観を概略的に示す斜視図 外周側分割鉄心の構成を概略的に示す断面図 内周側分割鉄心の構成を概略的に示す断面図 回転子鉄心の構成を概略的に示す断面図 第2の実施形態を示すもので、内周側分割鉄心の構成を概略的に示す断面図 外周側分割鉄心の構成を概略的に示す断面図 分割鉄心の嵌合状態を概略的に示す横断面図 端板の取付状態を概略的に示す横断面図 第3の実施形態を示すもので、内周側分割鉄心の構成を概略的に示す断面図 回転子鉄心の構成を概略的に示す断面図
(1)第1の実施形態
以下、第1の実施形態について図1から図5を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る自己始動型永久磁石同期電動機1(以下、電動機1と略称する)の内部構成を、円周の4分の1の範囲について模式的に示しており、図2は、そのうち回転子2の外観構成を示している。電動機1は、例えば油圧ポンプの駆動源として用いられ、商用電源により駆動される。
図1に示すように、本実施形態に係る電動機1は、例えば円筒状をなすフレーム3の内周面に、固定子4を装着すると共に、固定子4の内周部に僅かなエアギャップをおいて回転子2を配置して構成されている。前記固定子4は、複数個例えば36個のスロット5aを有する固定子鉄心5に、三相の巻線6を装着して構成されている。尚、前記固定子鉄心5は、多数枚の電磁鋼板を軸方向に積層して構成されている。
前記回転子2は、全体として円柱状の回転子鉄心7を備え、その回転子鉄心7の中心部を貫通して図示しない回転軸が固定され、その回転軸が前記フレーム3の両端のブラケットに回転自在に支持されて設けられる。前記回転子鉄心7は、多数枚の電磁鋼板を軸方向に積層して構成され、中心に、前記回転軸が配置される中心孔7aを有している。そして、本実施形態では、前記回転子鉄心7は、外周側を構成する外周側分割鉄心8と、内周側を構成する内周側分割鉄心9とを備え、それらを嵌合固定して構成される。以下、この回転子鉄心7の構成について、図3~図5も参照して詳述する。
まず、前記外周側分割鉄心8について述べる。図3に示すように、外周側分割鉄心8は、ほぼリング状に構成された多数枚の電磁鋼板を軸方向に積層して構成され、全体として円筒状をなし、その内周部は、多角形形状この場合八角形に構成されている。この内周部の形状は、後述する内周側分割鉄心9の外形形状に対応した形状、つまり内周側分割鉄心9がぴったり嵌る形状とされている。この外周側分割鉄心8の外周縁部に沿う部分には、複数個この場合36個の導体用スロット8aが形成されている。尚、本実施形態でいう多角形形状とは、四角形、五角形、六角形、八角形等の角を複数有する一般的な多角形だけを意味するのではなく、その他にも、歪んだ多角形や、星型、歯車型なども含んでいる。要するに、円形を除く各種形状をここでは多角形形状と定義している。
前記外周側分割鉄心8には、金属製例えばアルミニウム製の始動用のかご型導体10が設けられる。周知のように、このかご型導体10は、前記導体用スロット8a内に配置される導体バー10aと、図2に示すように回転子鉄心7の軸方向の両端面部において、それら導体バー10aをリング状に接続するエンドリング10bと、そのエンドリング10bに設けられるフィン10cとを一体に備えている。後述するように、このかご型導体10は、例えばアルミダイキャスト法により設けられるようになっている。
前記内周側分割鉄心9は、多数枚の電磁鋼板を軸方向に積層して構成され、図4に示すように、外形形状が八角形をなし、中心部に前記中心孔7aを有した八角形ブロック状に構成されている。この内周側分割鉄心9の外周寄り部分には、全体を円周方向に4分割した90度の角度範囲の各領域に対応して、例えば4本の磁石用スロット9aが形成されている。この磁石用スロット9aは、前記各領域において、直径方向に対して直交するように細幅で延びる、つまり外形の八角形の各辺のうち、1個おきとなる各辺に平行に設けられている。
そして、前記各磁石用スロット9a内には、永久磁石11が装着されている。この場合、永久磁石11は、例えば回転子鉄心7の外周を向く側がS極、内周を向く側がN極となる、或いはそれとは逆に外周側がN極、内周側がS極となるように設けられている。尚、永久磁石11及び磁石用スロット9aは、偶数個が設けられる。また、内周側分割鉄心9の外形形状は、永久磁石11の数nに対し、2n角形、即ち四角形、八角形、十二角形、十六角形などとすることができる。
前記内周側分割鉄心9は、図5に示すように、その外周の八角形形状を外周側分割鉄心8の内周部の八角形形状に合致させるようにして、外周側分割鉄心8の内周部に嵌合固定される。これにて、外周側に自己始動用のかご型導体10を有すると共に、内部に4個の永久磁石11を内蔵する回転子鉄心7が得られる。尚、外周側分割鉄心8と内周側分割鉄心9との間の軸方向の位置合せ、及び、磁石用スロット9aからの永久磁石11の抜出し防止に関しては、回転子鉄心7の軸方向両端面に図示しない端板を設けることにより行うことができる。
本実施形態の電動機1は、商用電源、例えば200V-60Hzの三相電圧を印加することにより駆動されるが、始動時には、回転子鉄心7の外周部に設けられたかご型導体10によって誘導電動機として機能し、自己始動が可能となる。そして、同期回転数に近くなると、永久磁石11によって同期速度で回転され、同期電動機として高効率での運転を可能とする。
ここで、上記のように構成された本実施形態に係る自己始動型永久磁石同期電動機1、特に回転子鉄心7の製造方法について述べる。回転子鉄心7を製造するにあたっては、外周側分割鉄心8を得る工程と、内周側分割鉄心9を得る工程とが別途に行われる。そのうち外周側分割鉄心8を得る工程では、まず、電磁鋼板を必要形状に打抜き、その打抜かれた電磁鋼板を、所要枚数だけかしめ積層する工程が行われる。次いで、その積層体に、アルミダイキャストによりかご型導体10を設けるダイキャスト工程が実行される。
このダイキャスト工程では、周知のように、エンドリング10b及びフィン10cに対応するキャビティを有した金型に上記積層体をセットし、アルミニウムの溶湯を前記キャビティ及び導体用スロット8a内に充填させるようにし、その後アルミニウムを冷却硬化させることにより行われる。これにより、図3に示すように、外周側分割導体8に、導体用スロット8a内の導体バー10aと、外周側分割鉄心8の両端面のエンドリング10b及びフィン10cとを一体に有したアルミニウム製のカゴ型導体10が設けられる。
一方、内周側分割鉄心9を得る工程では、やはり電磁鋼板を必要形状に打抜き、その打抜かれた電磁鋼板を、所要枚数だけかしめ積層する工程が行われる。次いで、図4に示すように、その積層体の各磁石用スロット9a内に、永久磁石11を例えば圧入により設ける磁石装着工程が実行される。このとき、本実施形態では、予め着磁された永久磁石11が用いられる。
この後、図5に示すように、この内周側分割鉄心9を、前記外周側分割鉄心8の内周部に例えば圧入により嵌め込み固定する嵌合工程が実行される。しかる後、回転子鉄心7の軸方向両端面の前記エンドリング10bの内側部分に、端板が設けられて回転子鉄心7が得られる。回転子鉄心7は、中心孔7aを貫通するように回転軸が取付けられ、電動機1のフレーム3に組込まれる。
このような本実施形態の自己始動型永久磁石同期電動機1及びその製造方法によれば、次のような作用、効果を得ることができる。即ち、回転子鉄心7は、外周側を構成する外周側分割鉄心8と、内周側を構成する内周側分割鉄心9とに分割された形態とされているので、それら分割鉄心8、9毎に、加工などの作業を行うことができる。具体的には、外周側分割鉄心8においては、内周側分割鉄心9と嵌合固定する前に、永久磁石11に熱的影響を与えない状態で、ダイキャスト工程によりかご型導体10を設けることができる。
一方、内周側分割鉄心9においては、外周側分割鉄心8と嵌合固定する前に、熱的影響を受けることなく永久磁石11を設けることができるので、ダイキャスト工程における高温によって、永久磁石11が減磁すること未然に防止することができる。また、内周側分割鉄心9の磁石用スロット9aに永久磁石11を挿入する場合でも、外周側分割鉄心8と結合する前に行うことによって、磁石装着工程における挿入作業が比較的容易となる。そして、それら外周側分割鉄心8と内周側分割鉄心9とが嵌合工程において嵌合固定されることにより、回転子鉄心13を得ることができる。
従って、本実施形態によれば、回転子鉄心7に、永久磁石11と自己始動用のかご型導体10とを効果的に共存させることが可能となるという優れた効果を奏する。尚、上記構成の副次的効果として、永久磁石11の配置や大きさなどを設計変更する場合でも、内周側分割鉄心9のみを変更し、外周側分割鉄心8を共用することができ、型に要する費用の節約などが可能となる。また、外周側分割鉄心8、内周側分割鉄心9のいずれかを変更して組合わせることで、バラエティに富んだ種類の回転子鉄心7を得ることができる。
特に本実施形態では、内周側分割鉄心9の外形形状を、軸方向に見て多角形形状となるように構成した。これにより、内周側分割鉄心9の多角形の外形形状と、それに対応した外周側分割鉄心8の内周部の形状とが噛み合って、内周側分割鉄心9と外周側分割鉄心8との間で滑ることなく一体回転させることができる。嵌合工程における内周側分割鉄心9と外周側分割鉄心8との位置決め、位置合わせも容易となる。
また本実施形態では、永久磁石11を、内周側分割鉄心9に形成された磁石用スロット9a内に収容する構成とした。永久磁石11を内周側分割鉄心9に設ける場合、磁石用スロット9aを設けそのスロット内に収容することにより、内周側分割鉄心9の所定位置に確実に設けることができる。さらに本実施形態では、磁石装着工程においては、予め着磁された永久磁石11を内周側分割鉄心9に設ける構成としたので、簡単な構成、工程で、永久磁石11を設けることができる。
(2)第2の実施形態
次に、第2の実施形態について、図6から図9を参照して説明する。尚、上記第1の実施形態と同一部分については、同一符号を付して新たな図示や説明を省略し、第1の実施形態と異なる点を中心に述べる。図9は、第2の実施形態に係る自己始動型永久磁石同期電動機の回転子21の構成を概略的に示しており、この回転子21は、図8にも示すように、全体として円柱状の回転子鉄心22と、その回転子鉄心22の中心部を貫通する回転軸23とを有している。前記回転子鉄心22は、外周側を構成する外周側分割鉄心24と、内周側を構成する内周側分割鉄心25とを嵌合固定して構成される。
前記外周側分割鉄心24は、図7にも示すように、ほぼリング状に構成された多数枚の電磁鋼板を軸方向に積層して構成され、全体として円筒状をなし、その内周部は円形に構成されていると共に、その一箇所に位置合わせ用のキー溝26が形成されている。外周側分割鉄心24の外周縁部に沿う部分には、複数個の導体用スロット24aが形成されている。そして、外周側分割鉄心24には、ダイキャスト工程により、金属製例えばアルミニウム製の始動用のかご型導体27が設けられる。このかご型導体27は、前記導体用スロット24a内に配置される導体バー27aと、エンドリング27bと、フィン27cとを一体に備えている。
前記内周側分割鉄心25は、多数枚の電磁鋼板を軸方向に積層してなり、全体として円筒状に構成されており、その外周部には、一箇所に位置合わせ用のキー溝28が形成されている。内周側分割鉄心25の外形形状は、前記外周側分割鉄心24の内周部にぴったり嵌る形状とされている。この内周側分割鉄心25の外周寄り部分には、例えば4本の磁石用スロット25aが形成されており、それら各磁石用スロット25a内には、夫々永久磁石11が装着されている。
前記内周側分割鉄心25は、図8に示すように、キー溝28を前記キー溝26に一致させるようにして、外周側分割鉄心24の内周部に嵌合され、キー溝26、28間にキー29が設けられることにより、円周方向に一体回転するように固定される。そして、図9に示すように、回転子鉄心22の軸方向両端面に、夫々端板30、30が設けられることにより、軸方向の固定が行われる。また、永久磁石11が、磁石用スロット25aから軸方向に飛び出すことも防止できる。これにて、外周側に自己始動用のかご型導体27を有すると共に、内部に4個の永久磁石11を内蔵する回転子鉄心22が得られる。
このような第2の実施形態においても、上記第1の実施形態と同様に、回転子鉄心22は、外周側を構成する外周側分割鉄心24と、内周側を構成する内周側分割鉄心25とに分割された形態とされているので、それら分割鉄心24、25毎に、ダイキャスト工程、磁石装着工程などの作業を行うことができる。具体的には、外周側分割鉄心24においては、内周側分割鉄心25と嵌合固定する前に、永久磁石11に熱的影響を与えない状態で、ダイキャスト工程によりかご型導体27を設けることができる。
従って、本実施形態によれば、回転子鉄心22に、永久磁石11と自己始動用のかご型導体27とを効果的に共存させることが可能となる等の優れた効果を得ることができる。特に本実施形態では、回転子鉄心22の軸方向の端部に設けられた端板30、30により、外周側分割鉄心24と内周側分割鉄心25との軸方向の位置固定がなされ、それらの間の位置ずれ等を未然に防止することができる。
(3)第3の実施形態、その他の実施形態
図10及び図11は、第3の実施形態を示すものである。この第3の実施形態においても、図11に示すように、回転子鉄心31は、全体として円筒状をなし、外周側を構成する外周側分割鉄心32と、内周側を構成する内周側分割鉄心33とを嵌合固定して構成される。そのうち外周側分割鉄心32は、上記第1の実施形態の外周側分割鉄心8と同様に、全体として円筒状をなし、その内周部は、多角形形状この場合八角形に構成されている。また、外周側分割鉄心32の外周縁部に沿う部分には、複数個の導体用スロット32aが形成され、ダイキャスト工程により、例えばアルミニウム製の始動用のかご型導体10が設けられる。
一方、前記内周側分割鉄心33は、多数枚の電磁鋼板を軸方向に積層して構成され、図10に示すように、外形形状が八角形をなし、中心部に回転軸が挿入固定される中心孔33aを有した八角形ブロック状に構成されている。この場合、内周側分割鉄心33の外形は、前記外周側分割鉄心32の内周部の形状に対し、一回り小さい、つまり永久磁石34の厚み寸法分だけの隙間ができるように構成されている。そして、内周側分割鉄心33の外周面に、永久磁石34が貼り付けられている。この場合、永久磁石34は、例えば4個が、内周側分割鉄心33の外形の八角形の各辺のうち、1個おきとなる各辺に配置されている。
本実施形態においては、外周側分割鉄心32は、上記第1の実施形態などと同様にして、ダイキャスト工程等を経て得られる。一方、内周側分割鉄心33は、電磁鋼板の積層後、その外周面に4個の永久磁石34を、例えば接着剤を用いて貼り付けることにより、磁石装着工程が行われる。この後、嵌合工程において、永久磁石34を有する内周側分割鉄心33を、外周側分割鉄心32の内周部に嵌め込むことにより、外周側に自己始動用のかご型導体10を有すると共に、内部に4個の永久磁石34を内蔵する回転子鉄心31が得られる。
このような第3の実施形態においても、上記第1の実施形態等と同様に、回転子鉄心31は、外周側を構成する外周側分割鉄心32と、内周側を構成する内周側分割鉄心33とに分割された形態とされているので、それら分割鉄心32、33毎に、ダイキャスト工程、磁石装着工程などの作業を行うことができる。具体的には、外周側分割鉄心32においては、内周側分割鉄心33と嵌合固定する前に、永久磁石34に熱的影響を与えない状態で、ダイキャスト工程によりかご型導体10を設けることができる。
従って、本実施形態によれば、回転子鉄心31に、永久磁石34と自己始動用のかご型導体10とを効果的に共存させることが可能となる等の優れた効果を得ることができる。特に本実施形態では、永久磁石34を、内周側分割鉄心33の外周面に貼り付ける構成としたので、磁石用スロットを設ける必要がなく、より簡単な構成とすることができる。尚、外周側分割鉄心32の内周部と、内周側分割鉄心33の外周部との間には、永久磁石34が存在しない部分が空洞となるが、この空洞部分をフラックスバリア用のスリットとして機能させることができる。
尚、上記した各実施形態では、磁石装着工程において、予め着磁された永久磁石を用いて、内周側分割鉄心の磁石用スロット内への装着あるいは外周面への貼り付けを行うようにした。これに対し、磁石装着工程において、非着磁状態の磁石材料を内周側分割鉄心に取付け、その後、外周側分割鉄心への嵌合固定前に、磁石材料に対する着磁を行なって永久磁石とする着磁工程を実行する構成としても良い。この場合、着磁工程は、周知のように、例えばコイルによって形成される強磁場中に、磁石材料を有した内周側分割鉄心を置くことにより実行することができる。これによれば、着磁の工程を効率的に行うことができ、磁力の大きい永久磁石を得ることが可能となる。
上記第2の実施形態では、端板30、30により、外周側分割鉄心24と内周側分割鉄心25との軸方向の位置固定がなされるように構成したが、端板を用いて、外周側分割鉄心と内周側分割鉄心との軸方向及び回転方向の位置決め固定を行うようにすることもでき、キー29を用いない構成とすることが可能となる。上記各実施形態では、かご型導体を、アルミニウムから構成したが、銅などの他の金属を採用することもできる。また、固定子のスロット数や、内周側分割鉄心の外形形状、永久磁石の数、回転子の磁極数などの具体的構成等についても、適宜変更できることは勿論である。
その他、自己始動型永久磁石同期電動機は、油圧ポンプに限らず、各種ポンプ装置に適用することができ、更には、ポンプ装置以外に用いることも可能である。以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、1は自己始動型永久磁石同期電動機、2、21は回転子、4は固定子、5は固定子鉄心、6は巻線、7、22、31は回転子鉄心、8、24、32は外周側分割鉄心、8a、24a、32aは導体用スロット、9、25、33は内周側分割鉄心、9a、25a、33aは磁石用スロット、10、27はかご型導体、11、34は永久磁石、30は端板を示す。

Claims (8)

  1. 固定子巻線を有する固定子鉄心と、前記固定子鉄心の内周側に配置された円筒状の回転子鉄心とを備えるものであって、
    前記回転子鉄心は、外周側を構成する外周側分割鉄心と、内周側を構成する内周側分割鉄心とを備え、
    前記外周側分割鉄心には、始動用のかご型導体が設けられており、
    前記内周側分割鉄心には、永久磁石が装着されており、
    前記内周側分割鉄心が、前記外周側分割鉄心の内周部に嵌合固定されている自己始動型永久磁石同期電動機。
  2. 前記内周側分割鉄心の外形形状は、軸方向に見て多角形形状とされている請求項1記載の自己始動型永久磁石同期電動機。
  3. 前記永久磁石は、前記内周側分割鉄心に形成された磁石用スロット内に収容されている請求項1又は2記載の自己始動型永久磁石同期電動機。
  4. 前記永久磁石は、前記内周側分割鉄心の外周面に貼り付けられている請求項1又は2記載の自己始動型永久磁石同期電動機。
  5. 前記回転子鉄心の軸方向の端部には、端板が設けられ、この端板により、前記外周側分割鉄心と前記内周側分割鉄心との軸方向の位置固定がなされる請求項1から4のいずれか一項に記載の自己始動型永久磁石同期電動機。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の自己始動型永久磁石同期電動機を製造する方法において、
    前記外周側分割鉄心に、ダイキャストにより前記かご型導体を設けるダイキャスト工程と、
    前記内周側分割鉄心に、前記永久磁石を設ける磁石装着工程と、
    前記外周側分割鉄心の内周部に前記内周側分割鉄心を嵌合固定して回転子鉄心を得る嵌合工程とを含む自己始動型永久磁石同期電動機の製造方法。
  7. 前記磁石装着工程においては、予め着磁された永久磁石が前記内周側分割鉄心に設けられる請求項6記載の自己始動型永久磁石同期電動機の製造方法。
  8. 前記磁石装着工程においては、非着磁状態の磁石材料が前記内周側分割鉄心に取付けられ、
    その後、前記磁石材料に対する着磁を行なって永久磁石とする着磁工程が実行される請求項6記載の自己始動型永久磁石同期電動機の製造方法。
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