JP2002271240A - 無線受信装置 - Google Patents

無線受信装置

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JP2002271240A
JP2002271240A JP2001070035A JP2001070035A JP2002271240A JP 2002271240 A JP2002271240 A JP 2002271240A JP 2001070035 A JP2001070035 A JP 2001070035A JP 2001070035 A JP2001070035 A JP 2001070035A JP 2002271240 A JP2002271240 A JP 2002271240A
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weight
carrier
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path
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JP2001070035A
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English (en)
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Yoshitaka Hara
嘉孝 原
Shinsuke Hara
晋介 原
Toru Nishikawa
徹 西川
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Mitsubishi Electric Corp
YRP Mobile Telecommunications Key Technology Research Laboratories Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
YRP Mobile Telecommunications Key Technology Research Laboratories Co Ltd
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  • Radio Transmission System (AREA)
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 遅延パスよりもドップラー周波数の異なるパ
スをさらに強く抑圧することができるマルチキャリア信
号用アダプティブアレー、および、パスの許容遅延量を
大きくできるマルチキャリア信号用アダプティブアレー
を提供する。 【解決手段】 マルチキャリア信号対応ウエイト制御部
5aでは、加算器4からの合成信号と参照信号との差を
少なくするとともに、データ送信のないサブキャリアを
利用し、そのサブキャリアにおける合成信号の受信信号
レベルが0に近づくよう、乗算器3に供給するウエイト
を制御する。これにより、ドップラー周波数の異なる波
をより強く除去する制御を行なう。また、伝搬路遅延を
考慮して、ウエイト制御用の参照信号を構築する。これ
によりパスの許容遅延量を大きくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数キャリアを用
いて信号伝送を行うマルチキャリア信号の受信方式に関
し、特に、複数のアンテナを用いて信号を受信し合成す
る無線受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、無線通信では、より高速伝送、高
速移動の可能なシステムへの要求が高く、無線周波数帯
において広帯域な信号の伝送を行う必要が生じている。
広帯域信号の伝送に関しては、複数のキャリアを同時に
用いて信号の並列伝送を行うマルチキャリア伝送方式が
特に注目を集めている。マルチキャリア伝送方式では、
低速なデータを周波数上で並列に配置し、異なるキャリ
アを用いて同時に送信する。信号の並列伝送を行うこと
によって伝送速度の向上を図っている。このマルチキャ
リア伝送方式は、到来パスの伝送遅延に強く、受信信号
の変動特性が周波数によって変化する周波数選択性フェ
ージング環境下においても良好な伝送が行えるという特
徴を持つ。反面、並列伝送キャリア個々の周波数帯域は
小さいため、到来パスのドップラー周波数が大きい場合
には、隣接する他の伝送キャリアに悪影響を及ぼすとい
う弱点も併せ持っている。
【0003】このようなマルチキャリア信号の受信信号
品質を向上させるため、本発明者らは、広帯域マルチキ
ャリア信号に対するアダプティブアレーアンテナを提案
している(特願平2000−028698号)。この提
案された無線受信装置では、アダプティブアレーを用い
てマルチキャリア信号を受信することにより、希望信号
を強いレベルで受信すると同時に、遅延パスおよびドッ
プラー周波数の異なるパスを抑圧することができる。以
下、この提案されている無線受信装置の構成について説
明を行なう。
【0004】図6は提案されている無線受信装置の概要
を説明する最も基本的な図である。図中1は複数のアン
テナ、2は前記各アンテナ1対応に設けられ、各アンテ
ナ1で受信された信号をデジタルデータに変換するA/
D変換器、3は前記各アンテナ1対応に設けられ前記各
A/D変換器2からの受信信号にウエイト制御部5から
供給されるウエイトを乗算するウエイト乗算器、4は前
記各ウエイト乗算器3からの出力を加算して合成する加
算器、5bはマルチキャリア信号対応ウエイト制御部、
6は前記加算器4からの合成された受信信号を復調する
マルチキャリア信号復調部を表す。また、図7は伝送信
号フォーマットの一例を表す図であり、図中、31〜3
9はマルチキャリア信号、30はフレーム、40は信号
を伝送しないサブキャリア、41は情報信号、42は既
知信号を表す。図8はマルチキャリア既知信号を伝送す
る際の時間波形を表す図である。図9は提案されている
無線受信装置におけるアダプティブアレーを用いた場合
のビームパターンの一例を表わす図であり、48〜50
はマルチパス信号、51はビームパターンを表してい
る。
【0005】まず、図7を用いて伝送されるマルチキャ
リア信号のフォーマットに関して説明を行う。マルチキ
ャリア信号では複数のキャリア(サブキャリアともい
う)31〜39を用いて信号が伝送される。図示するよ
うに、各キャリアでは、時間的にデータが配列され、各
キャリアのデータは時間的に同期されている。送信デー
タは既知信号42と情報信号41に分かれており、既知
信号42はアダプティブアレーのビーム制御に用いられ
る。既知信号42は各キャリアで同一時刻に挿入されて
いる。また、複数のキャリアの中には特定の信号送信の
行なわれないキャリア32、25、38も同時に挿入さ
れている。図8はマルチキャリア伝送時における既知信
号42の時間波形を示した図であり、各キャリア(この
例では、#1〜#4)における既知信号43〜46の和
によって伝送波形47が与えられる。マルチキャリア伝
送では波形は時間的に異なる電力をもっている。
【0006】以下、図6〜図9を用いて、提案されてい
る無線受信装置におけるアダプティブアレーについて説
明を行う。無線受信装置では、マルチキャリア信号を図
6に示す複数のアンテナ1を用いて、信号の受信を行
う。次に、A/D変換器2においてそれぞれのアンテナ
1で受信された信号のA/D変換を行った後、ウエイト
乗算器3で、ウエイト制御部5bでの演算に基づき算出
されたウエイトと、各アンテナ1からのA/D変換され
た受信信号との乗算を行ったのち、加算器4で信号を合
成する。
【0007】ウエイト制御部5bでは受信既知信号と既
知信号レプリカとの2乗誤差を測定し、該2乗誤差が小
さくなるようウエイト決定が行われる。例えば、ウエイ
ト演算アルゴリズムの一つであるLMS(Least Mean S
quare)法を用いた場合には、次の式(1)に従って、
ウエイト更新が行われ、その収束値をウエイトとして用
いる。
【数1】 ここで、Mはアンテナ数、w(n)=[w1(n),w2(n),...,
M(n)]はn回の更新後の各アンテナにおけるウエイト
係数をベクトル形式で表したウエイトベクトル、kは定
数、X(n)=[X1(n),..,XM(n)]はマルチキャリア受信信号
時間波形の各アンテナ1におけるnサンプル目の受信振
幅X1(n),...,XM(n)をベクトル形式で表した信号ベクト
ル、Nmaxは更新繰返し数、εはマルチキャリア既知信号
の合成信号と参照信号の誤差、*は複素共役、Hは共役
転置、r(n)は参照信号、w(1)=[w1(1),w2(1),...,
M(1)]は初期ウエイトを表す。ここでは、参照信号r
(n)としてマルチキャリア既知信号時間波形のレプリカ
を用いる。このようなウエイト演算アルゴリズムによっ
て、合成信号と参照信号の誤差を少なくするウエイトを
求めることができ、希望信号をよい精度で受信すること
ができる。
【0008】図9にアダプティブアレーを用いて形成さ
れるビームパターンの一例を示す。本図において、到来
パス49は到来パス48に対して遅延を持つ遅延パスで
あり、アダプティブアレーのビームによって抑圧されて
いる。また、到来パス50は到来パス48に対してドッ
プラー周波数をもつパスであり、この場合にもアダプテ
ィブアレーによって信号は抑圧される。このように、提
案されている無線受信装置によれば、アダプティブアレ
ーを用いて遅延パスの分離、および、ドップラー周波数
が異なるパスの分離が行なわれる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した提案方式では
アダプティブアレーによって遅延時間とドップラー周波
数の異なるパスを除去しているが、マルチキャリア信号
では遅延時間よりもドップラー周波数の異なるパスの方
が受信信号に大きな品質劣化を与える場合が多い。たと
え遅延パスがあったとしても、マルチキャリア信号では
符号化、シンボル間へのガードインターバルの挿入によ
って受信品質を維持することができ、遅延パスの影響は
小さく抑えることができる。これに対して、ドップラー
周波数の異なるパスは、異なるサブキャリアへの干渉の
要因となる。そのため、マルチキャリア信号の受信品質
劣化を招きやすい。このような理由から、マルチキャリ
ア信号用アダプティブアレーでは、遅延パスよりもドッ
プラー周波数の異なるパスをさらに強く抑圧できるアダ
プティブアレー構成法が課題となっている。また、パス
の許容遅延量を大きくできるアダプティブアレー構成法
が課題となっている。
【0010】そこで、本発明は、ドップラー周波数の異
なるパスをさらに強く抑圧することのできる無線受信装
置を提供することを目的としている。また、パスの許容
遅延量を大きくすることのできる無線受信装置を提供す
ることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の無線受信装置は、複数のアンテナと、対応
する各アンテナからの受信信号に対し所定のウエイトを
乗算する複数のウエイト乗算器と、前記各ウエイト乗算
器の出力を合成する合成部と、信号が送信されないキャ
リアについての受信信号を用いて前記ウエイトを決定す
るウエイト制御部とを有するものである。また、前記ウ
エイト制御部は、信号が送信されないキャリアについて
の受信信号のレベルを最小とするウエイト決定アルゴリ
ズムを用いるものである。さらに、前記ウエイト制御部
は、前記信号が送信されないキャリアについての受信信
号に加え、複数のキャリアに配置されて送信された既知
信号に対応する受信信号を用いて前記ウエイトを決定す
るものである。さらにまた、前記既知信号は、情報信号
と同一の周波数帯域を有しているものである。さらにま
た、前記ウエイト制御部は、前記信号が送信されないキ
ャリアについての受信信号レベルと、前記複数のキャリ
アに配置されて送信された既知信号に対応する受信信号
と参照信号との2乗誤差との和を最小とするウエイト決
定アルゴリズムを用いるものである。さらにまた、前記
キャリアに配置されて送信された既知信号を用いて伝搬
路を推定し、該伝搬路推定結果を用いて生成した既知信
号のレプリカを前記参照信号として用いるものである。
さらにまた、前記伝搬路推定結果の位相成分を考慮せず
に前記既知信号のレプリカを生成するものである。さら
にまた、前記信号が送信されないキャリアについての受
信信号のレベルは、信号が送信されない複数のキャリア
についての受信信号レベルの和とされているものであ
る。さらにまた、前記ウエイト決定アルゴリズムは、R
LSアルゴリズムとされているものである。
【0012】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は本発明の
無線受信装置の概要を説明する最も基本的な図である。
図中1は複数(M個)のアンテナ、2は前記各アンテナ
対応に設けられたA/D変換器、3は前記各アンテナ対
応に設けられ、前記各A/D変換器2の出力にマルチキ
ャリア信号対応ウエイト制御部5aからのウエイトをそ
れぞれ乗算するウエイト乗算器、4は前記各ウエイト乗
算器3の出力を合成する加算器、5aはマルチキャリア
信号対応ウエイト制御部、6は前記加算器4からの合成
出力を復調するマルチキャリア信号復調部を表す。ま
た、図2は本実施の形態における前記マルチキャリア信
号対応ウエイト制御部5aの構成を示す図であり、10
は前記A/D変換器2から出力される前記各アンテナの
受信信号ベクトルX(n)、11はNサンプル分の受信信
号ベクトルを格納するバッファ、13は前記各乗算器3
に供給するウエイトベクトルw(n)である。
【0013】以下、図1、図2を用いて本実施の形態に
おけるアダプティブアレーについて説明を行う。本発明
の無線受信装置では、図1に示す複数のアンテナ1を用
いて、マルチキャリア信号の受信を行う。次に、各アン
テナ対応に設けられたA/D変換器2において、前記各
アンテナ1からの受信信号のA/D変換を行った後、各
アンテナ1対応に設けられた乗算器3において、ウエイ
ト制御部5aでの演算アルゴリズムに基づき算出された
ウエイトの乗算を行ったのち、加算器4で合成する。こ
の際、前記マルチキャリア信号対応ウエイト制御部5a
ではマルチキャリア信号のうち信号伝送を行なわないサ
ブキャリア(以下、「バーチャルキャリア」と呼ぶ)を
検出し、バーチャルキャリアのアンテナ間信号合成出力
が0に近づくことをウエイト決定の基準として用いる。
以下では、本実施の形態におけるウエイト制御部5aで
行なわれる具体的なウエイト演算アルゴリズムについて
説明する。
【0014】図2に示すように、この実施の形態のウエ
イト制御部5aでは、受信信号のn番目のサンプルに対
応する各アンテナでの受信振幅をベクトルとする信号ベ
クトルX(n)10が入力されると、その連続Nサンプル
分をバッファ11に格納する。k+1番目サンプルから
k+N番目のサンプルまでの連続Nサンプル分の受信信
号ベクトルが格納されると、次式に従ってk番目のバー
チャルキャリアベクトル(12)U(k)=[u1(k),...,u
M(k)]Tの演算が行なわれる。
【数2】 ここで、Nは、通常、マルチキャリア信号のキャリア数
と同じ値が用いられるが、それ以外の値であっても構わ
ない。また、fはベースバンド帯においてバーチャルキ
ャリアがNサンプル時間に有する周期数を表す。例え
ば、受信信号64サンプルの間にバーチャルキャリアが
2周期を有する場合には、N=64、f=2となる。ま
た、バーチャルキャリアベクトルU(k)は信号がNサン
プル分入力されるまでは生成されない。信号がNサンプ
ル分格納された時点で1つのバーチャルキャリアベクト
ルU(k)の計算が行なわれる。また、その後は信号1サ
ンプルが受信されるごとに、バーチャルキャリアベクト
ルU(k)の計算が行なわれる。従って、バーチャルキャ
リアベクトルの生成を行なうためには最低Nサンプルの
受信信号が必要とされる。
【0015】このように生成されたバーチャルキャリア
ベクトルを用いて、ウエイト制御部5aでは、以下の評
価関数Jを最小化するようなアルゴリズムを用いる。
【数3】 ここで、E[ ]は信号に関するアンサンブル平均を表
す。この評価関数Jに関して次式が成り立つ。
【数4】 ここで、Φ=E[X(n) X(n)H]、Ψ=E[U(k) U
(k)H]、v=E[r(n)*X(n)]、σ2=E[|r(n)|2]、▽は
関数Jの勾配、μはバーチャルキャリア成分の評価比率
を表すパラメータである。
【0016】この関係を用いて、ウエイト制御部5aで
は以下のウエイト更新アルゴリズムに従って、ウエイト
の更新を行ない、その収束値を前記乗算器3に供給する
ウエイトwとして用いる。
【数5】 なお、U(1),...,U(N-1)は全て0ベクトルとして扱
う。この式(2)と前述した従来の式(1)とを比較す
ると、式(2)にはバーチャルキャリア成分U(k)が含
まれている点で異なっている。ここで、仮にパラメータ
μ2=0とした場合には、従来と同じアルゴリズムとな
る。パラメータkとμ2はさまざまな値に設定可能であ
る。パラメータkを微小な値とし、μを大きな値とした
場合には、式(2)の右辺第2項はほぼ無視することが
でき第3項が残ることとなる。この場合には、実質的
に、バーチャルキャリア成分を最小とするウエイト決定
アルゴリズムとなる。
【0017】本実施の形態におけるアルゴリズムにおい
て、バーチャルキャリアは本来受信値が0となるキャリ
アである。しかし、ドップラー周波数の異なる複数の波
が到来した場合には、バーチャルキャリア成分が0とな
らない場合も考えられる。本発明のこの実施の形態によ
れば、バーチャルキャリア成分を0へ近づけるウエイト
演算アルゴリズムを用いることによって、異なるドップ
ラー周波数を持つ波を抑圧するようなビームパターンを
形成することが可能となる。
【0018】(実施の形態2)上記実施の形態1では1
つのバーチャルキャリアを用いて、ウエイト演算を行な
う場合について述べた。しかし、前記図7の32、3
5、38に示すようにバーチャルキャリアは複数存在す
る。このような環境に対応するため、本実施の形態で
は、前述した実施の形態1を複数のバーチャルキャリア
を用いてウエイト演算を行なう場合に拡張する。以下で
は、図3に示すマルチキャリア信号対応ウエイト制御部
5aを用いて、複数のバーチャルキャリアを用いてウエ
イト演算を行なう本発明の第2の実施の形態について説
明を行なう。図3において、14は、前記図2における
11と同様に、連続するNサンプルの受信信号ベクトル
X(n)を格納するバッファである。
【0019】複数のバーチャルキャリアを用いる本実施
の形態の場合には、各バーチャルキャリアL(L=
1,...,Lmax)に対して、k番目のバーチャルキャリア
ベクトルUL(k)=[u1(k),...,uM(k)]Tの演算が行なわ
れる。図中15aおよび15bは、2つのバーチャルキ
ャリアベクトルUL(k)を示している。
【数6】 ここで、fLはベースバンド帯においてバーチャルキャ
リアLがNサンプル時間に有する周期数を表す。例え
ば、受信信号64サンプルの間にバーチャルキャリア
1、2、3がそれぞれ2、8、16周期を有する場合に
は、N=64、f1=2、f2=8、f3=16となる。
【0020】本実施の形態では、以下の評価関数Jを最
小化するようなアルゴリズムを用いる。
【数7】 ここで、Φ=E[X(n) X(n)H]、ΨL=E[UL(k) U
L(k)H]、v=E[r(n)*X(n)]、σ2=E[|r(n)|2]、μ
L 2はバーチャルキャリアLの評価比率を表すパラメー
タ、Lmaxはバーチャルキャリア数を表す。
【0021】また、ウエイト更新アルゴリズムは次式で
与えられる。
【数8】 なお、UL(1),...,UL(N-1)は全て0ベクトルとして扱
う。このようにバーチャルキャリアが複数ある場合に
は、その評価比率パラメータμL 2を決定し、その比率に
基づいて各バーチャルキャリア成分をアルゴリズムに組
みこむことによりウエイト更新を行なうことができる。
【0022】本実施の形態におけるアルゴリズムを用い
ることにより、上記実施の形態1の場合に比べて、ドッ
プラー周波数の異なる複数の波の除去をより正確に行な
うことが可能となる。
【0023】(実施の形態3)上記実施の形態1、2で
はLMSアルゴリズムを用いた場合のウエイト演算法に
ついて述べた。これに対し、本実施の形態では、RLS
(Recursive Least Squares)アルゴリズムを用いたウ
エイト演算アルゴリズムを用いる。以下では、図4に示
す構成のマルチキャリア信号対応ウエイト制御部5aを
用いてウエイト演算を行う本発明の第3の実施の形態に
ついて説明を行なう。
【0024】上記実施の形態2の場合と同じく、複数の
バーチャルキャリアLを想定し、次の評価関数Jを最小
化するようなアルゴリズムを用いる。
【数9】
【0025】▽J=0を満たすとき、Jは最小値を取る
ので、ウエイトに関して次式の条件が科せられる。
【数10】 従って、本実施の形態ではウエイトを次式により求め
る。
【数11】 ここで、Φ(図4中の16)及びΨL(17)はそれぞ
れ受信信号ベクトルX(n)及びバーチャルキャリアベク
トルUL(k)を用いて計算することができる。また、Φ+
ΣL=1 Lmax μL 2ΨLもベクトルX(n)及びUL(k)を用いて
計算することができる行列である。したがって、ウエイ
ト制御部5aでは、受信信号ベクトルX(n)とバーチャ
ルキャリアベクトルUL(k)を演算することにより、ウエ
イトwを求めることができる。
【0026】本実施の形態では、▽J=0であることを
利用して直接的にウエイト演算を行なっている。このよ
うな本実施の形態におけるウエイト演算アルゴリズムを
用いることにより、実施の形態1及び2の場合に比べて
高速に精度のよいウエイトを求めることができる。
【0027】(実施の形態4)上記実施の形態1〜3で
は、受信局における参照信号r(n)としてマルチキャリ
ア既知信号波形の時間サンプルを用いていた。これに対
して、本実施の形態では、受信局で伝搬路推定を行な
い、その結果をもとに参照信号の形成を行なう。具体的
には、伝搬遅延を受けた既知信号波形を推定し、これを
参照信号r(n)として用いることにより、伝搬遅延を受
けた信号も同時に受信するアダプティブアレーを形成す
る。
【0028】以下では、図5を用いて本実施の形態の詳
細について説明を行なう。図5において、21は、連続
するNサンプル分の受信信号ベクトルX(n)を格納する
バッファである。受信局では送信局での既知シンボル及
びそれに対応する既知信号の時間波形をあらかじめ認知
しているものとする。ここでは、既知信号時間波形の第
nシンボルをs(n)と表す。受信側では、前記複数アン
テナ1のうちの一つの受信信号20についてs(n)に対
応する整合フィルタを用いて、以下の相関検出法に基づ
き伝搬路H(k)(図中22)の推定を行なう。
【数12】 ここで、Kmaxは伝搬路推定の最大測定サンプル数を表
す。受信局ではH(k)の算出により、サンプル時間単位
で伝搬路推定を行なうことができる。
【0029】通常、マルチキャリア信号では時間波形の
サンプル時間に比べて、シンボル時間は非常に長い。こ
れは、多くのサブキャリア上のシンボルを1つの時間波
形として送信するため、サブキャリア数に応じてサンプ
ル数が増大するためである。従って、既知信号波形から
得られた参照信号を用いれば、アダプティブアレーでは
サンプル時間単位で遅延パスを識別でき、サンプル時間
以上の遅延パスを除去できる。上述した実施の形態1〜
3ではこのような手法に基づき遅延パスの除去を行なっ
てきた。しかし、マルチキャリア信号では、シンボル時
間はサンプル時間に比べて非常に大きく、実際にはサン
プル時間を超える遅延パスを受信したとしても受信品質
に大きな性能劣化は生じない。むしろ、遅延パスの受信
による受信電力の増大により、信号品質を改善すること
も可能となる。このような概念に基づき、本実施の形態
では伝搬路推定結果H(k)を用いて参照信号r(n)(2
3)を以下のように生成する。
【0030】
【数13】 ここで、Kは参照信号r(n)の生成に際して用いられる
伝搬路推定の最大サンプル数である。このようなr(n)
の生成により、伝搬遅延も考慮した受信側での既知信号
波形を参照信号として用いることができる。
【0031】本実施の形態で述べた参照信号生成法によ
り生成された参照信号r(n)を用いて、前記各実施の形
態1〜3に示したアルゴリズムによりウエイト制御を行
なうことができる。この実施の形態により求めた参照信
号の利用により、許容できる遅延パスを抑圧することな
く、受信信号として扱うアダプティブアレーを構成する
ことができる。
【0032】(実施の形態5)上記実施の形態4では、
伝搬路推定により得られたH(k)をそのまま用いて参照
信号r(n)の生成を行なった。この場合には、複数アン
テナのうちの1つを選んで伝搬路推定が行なわれる。こ
れは伝搬路推定を複数アンテナで行なったとすると、そ
れぞれのアンテナでパスの位相に変化が生じ、伝搬路を
確定できないためである。
【0033】これに対して、本実施の形態では1つのア
ンテナで推定したH(k)の位相を考慮することなく、次
式に基づき参照信号を生成する。
【数14】 すなわち、本実施の形態により生成された参照信号は、
平均的な電力値による伝搬路補正を行なった参照信号と
見ることができる。
【0034】通常、複数アンテナで伝搬路推定を行なう
と、各パスの位相は異なるもののパスの電力はほぼ一致
する。本実施の形態では、このような参照信号を用いる
ことにより、アンテナ間で異なる位相の影響を無視した
参照信号の生成が可能となる。また、位相の瞬時的な変
化に追従しなくとも伝搬路により補正した参照信号を利
用することが可能であり、参照信号の生成を低速で行な
うことも可能となる。
【0035】なお、上記においては、前記図7に示した
ように、信号が送信されるキャリアすべてに既知信号と
情報信号とを時間的に配列した信号フォーマットについ
て説明したが、これに限られることはなく、信号を送信
するキャリアのうちの一部のキャリアには既知信号と情
報信号を配列し、他のキャリアはすべて情報信号として
もよく、あるいは、既知信号のみを送信するキャリアを
設けるようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】以上に示したように、本発明の無線受信
装置によれば、広帯域なマルチキャリア信号に対してア
ダプティブアレー技術を適用することが可能となる。特
に、ドップラー周波数に対して受信特性が大きく劣化す
ると言う弱点を有する広帯域マルチキャリア信号に対し
て、到来パスをドップラー周波数別に分離することが可
能となり、受信特性を大きく向上させることが可能とな
る。また、遅延パスよりもドップラー周波数の異なるパ
スを重点的に除去するアダプティブアレーを構築でき
る。さらに、伝搬路推定を行ない参照信号を生成する本
発明の無線受信装置によれば、より多くの遅延パスを許
容できるアダプティブアレーを形成することが可能とな
る。さらにまた、複数のバーチャルキャリアを用いる本
発明の無線受信装置によれば、ウエイト精度を向上する
ことができる。さらにまた、RLSアルゴリズムを用い
る本発明の無線受信装置によれば、高速にウエイトを求
めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の無線受信装置の基本的な構成を示す
図である。
【図2】 本発明の無線受信装置の第1の実施の形態で
用いられるマルチキャリア信号対応ウエイト制御部の構
成を示す図である。
【図3】 本発明の無線受信装置の第2の実施の形態で
用いられるマルチキャリア信号対応ウエイト制御部の構
成を示す図である。
【図4】 本発明の無線受信装置の第3の実施の形態で
用いられるマルチキャリア信号対応ウエイト制御部の構
成を示す図である。
【図5】 本発明の無線受信装置の第4及び5の実施の
形態における参照信号の生成について説明するための図
である。
【図6】 提案されている無線受信装置の基本構成を示
す図である。
【図7】 マルチキャリア信号の伝送フォーマットを表
す図である。
【図8】 マルチキャリア既知信号の時間波形を示す図
である。
【図9】 提案されている無線受信装置におけるアダプ
ティブアレービームパターンの一例を示す図である。
【符号の説明】
1 アンテナ 2 A/D変換器 3 ウエイト乗算器 4 加算器 5a マルチキャリア信号対応ウエイト制御部 6 信号復調器 11、14、21 バッファ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 嘉孝 神奈川県横須賀市光の丘3番4号 株式会 社ワイ・アール・ピー移動通信基盤技術研 究所内 (72)発明者 原 晋介 大阪府吹田市山田丘2−1 大阪大学大学 院工学研究科内 (72)発明者 西川 徹 大阪府吹田市山田丘2−1 大阪大学大学 院工学研究科内 Fターム(参考) 5J021 AA05 DB01 EA07 FA14 FA16 GA06 GA08 HA06 HA10 JA02 5K022 AA10 AA22 5K059 CC03 DD35

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のアンテナと、 対応する各アンテナからの受信信号に対し所定のウエイ
    トを乗算する複数のウエイト乗算器と、 前記各ウエイト乗算器の出力を合成する合成部と、 信号が送信されないキャリアについての受信信号を用い
    て前記ウエイトを決定するウエイト制御部とを有するこ
    とを特徴とする無線受信装置。
  2. 【請求項2】 前記ウエイト制御部は、信号が送信され
    ないキャリアについての受信信号のレベルを最小とする
    ウエイト決定アルゴリズムを用いるものであることを特
    徴とする請求項1記載の無線受信装置。
  3. 【請求項3】 前記ウエイト制御部は、前記信号が送信
    されないキャリアについての受信信号に加え、複数のキ
    ャリアに配置されて送信された既知信号に対応する受信
    信号を用いて前記ウエイトを決定するものであることを
    特徴とする請求項1記載の無線受信装置。
  4. 【請求項4】 前記既知信号は、情報信号と同一の周波
    数帯域を有していることを特徴とする請求項3記載の無
    線受信装置。
  5. 【請求項5】 前記ウエイト制御部は、前記信号が送信
    されないキャリアについての受信信号レベルと、前記複
    数のキャリアに配置されて送信された既知信号に対応す
    る受信信号と参照信号との2乗誤差との和を最小とする
    ウエイト決定アルゴリズムを用いるものであることを特
    徴とする請求項3あるいは4に記載の無線受信装置。
  6. 【請求項6】 前記キャリアに配置されて送信された既
    知信号を用いて伝搬路を推定し、該伝搬路推定結果を用
    いて生成した既知信号のレプリカを前記参照信号として
    用いることを特徴とする請求項5記載の無線受信装置。
  7. 【請求項7】 前記伝搬路推定結果の位相成分を考慮せ
    ずに前記既知信号のレプリカを生成することを特徴とす
    る請求項6記載の無線受信装置。
  8. 【請求項8】 前記信号が送信されないキャリアについ
    ての受信信号のレベルは、信号が送信されない複数のキ
    ャリアについての受信信号レベルの和であることを特徴
    とする請求項2あるいは5に記載の無線受信装置。
  9. 【請求項9】 前記ウエイト決定アルゴリズムは、RL
    Sアルゴリズムであることを特徴とする請求項2あるい
    は5に記載の無線受信装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7499727B2 (en) 2003-01-10 2009-03-03 Fujitsu Limited Communications apparatus using adaptive antenna
US7843960B2 (en) 2003-06-30 2010-11-30 Fujitsu Limited Multi-carrier radio transmission system, transmission device, and reception device
JP2011022770A (ja) * 2009-07-15 2011-02-03 Sanyo Electric Co Ltd 無線装置

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