JP2002270943A - 光半導体装置用キャップとこれを用いた光半導体装置 - Google Patents

光半導体装置用キャップとこれを用いた光半導体装置

Info

Publication number
JP2002270943A
JP2002270943A JP2001066959A JP2001066959A JP2002270943A JP 2002270943 A JP2002270943 A JP 2002270943A JP 2001066959 A JP2001066959 A JP 2001066959A JP 2001066959 A JP2001066959 A JP 2001066959A JP 2002270943 A JP2002270943 A JP 2002270943A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inner diameter
cap
diameter portion
cap body
optical semiconductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001066959A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4795551B2 (ja
Inventor
Kanta Yamamoto
幹太 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2001066959A priority Critical patent/JP4795551B2/ja
Publication of JP2002270943A publication Critical patent/JP2002270943A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4795551B2 publication Critical patent/JP4795551B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鏡筒部を短くした小型のキャップを構成す
る。 【解決手段】 キャップ本体12の貫通穴14に傾斜部
14cを設け、球レンズ16を接着する低融点ガラス1
8の厚みを、小径部14bの内径の投影面もしくは球レ
ンズ16の表面の近傍で最も厚くなるようにし、溶接時
の熱変形に耐えうるように低融点ガラス18の破断強度
を高めることにより、鏡筒部12aの長さHや肉厚Tを
小さくしキャップ本体を小型化し、パッケージの小型化
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光半導体装置用
キャップとこれを用いた光半導体装置に関するもので、
特に情報通信に用いる光ファイバ接続用のキャップの構
造とこれを用いた光半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】社会の高度情報化、IT革命の進展に伴
い、増大する通信需要を限られた空間でまかなうために
は、光通信用機器の小型化・高集積化が必要となる。光
通信においては、光の分岐・集合・増幅などの際には、
光送受信素子と光ファイバとの接続が不可欠で、長距離
通信においては数多くの箇所で、この接続箇所を設ける
ことが必要となる。従って光ファイバとの接続を行う光
送受信素子パッケージの小型化は限られた空間に多数の
光送受信素子を配置するための重要な技術となってきて
いる。
【0003】図10は従来のパッケージの部分断面図で
ある。図10において、100はパッケージ、102は
キャップ、104は金属製のホルダ、106はフェルー
ル、108は光ファイバ、110はキャップ102の金
属製のキャップ本体、110aは鏡筒部で肉厚tは2m
m程度、長さhは3mm程度である。110bはキャッ
プ取付部、112は球レンズ、114は低融点ガラス、
116は組付基板、118はマウント、120はサブマ
ウント、122は光素子、124は電極端子である。
【0004】パッケージ100の製造方法について説明
する。まずキャップ本体110に球レンズ112を接着
する。図11及び図12はキャップ本体への球レンズの
接着工程を示すキャップの断面図である。図11におい
て、114aは低融点ガラスの円環状のタブレットであ
る。キャップ本体110の鏡筒部110aの内側に球レ
ンズ112を置いて、この球レンズ112の周囲に低融
点ガラスのタブレット114aを載置する(図11参
照)。
【0005】次に、低溶融点ガラスの融点以上に加熱
し、タブレット114aを軟化・流動させて、低溶融点
ガラス114により球レンズ112とキャップ本体11
0とを接着する(図12参照)。この様にしてキャップ
102を形成する。図10に戻り、次に組付基板116
上にマウント118及びサブマウント120を介して取
り付けられた光素子122をキャップ102の内部に納
め、キャップ本体110の取付部110bを組付基板1
16に接着することにより、光素子122を封止する。
これによりパッケージ100が完成する。
【0006】この後、フェルール106を介して光ファ
イバ108が内装されたホルダ104を、パッケージ1
00のキャップ102上面に載置し、側面から矢印Aで
示されたようにYAGレーザを照射することにより、ホ
ルダ104とパッケージ100を溶接する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、溶接の
際に鏡筒部110aの上端側面が加熱され、この加熱・
放冷によるキャップ本体110の膨張・収縮による熱応
力により低融点ガラス114が破断することを防止する
ために、鏡筒部110aに緩衝エリアとしての機能を持
たせ、鏡筒部110aの長さhを3mm程度確保するこ
とにより、球レンズ112及び低融点ガラス114にY
AGレーザによる溶接の影響が及ばないようにしてい
た。
【0008】鏡筒部110aの緩衝エリアを無くする
と、熱応力により低融点ガラス114にクラックが入
り、このために気密性が劣化する。またクラックが入る
ことにより球レンズ112の位置が不安定になり、光学
特性が劣化するという不具合が発生する場合があった。
このため鏡筒部110aの長さhを短くできず、キャッ
プ102の小型化を図ることができず、延いてはパッケ
ージ100の小型化が困難であった。
【0009】この発明はこのような問題点を解消するた
めになされたもので、この発明の第1の目的は、低融点
ガラスの破断強度を高めることにより鏡筒部を短くし、
小型のキャップを構成することであり、第2の目的はこ
のキャップを用いることにより、小型で信頼性の高い光
半導体装置を提供することである。なお、光半導体装置
に関して、特開平6−112341号公報がある。この
発明では、キャップとホルダとの衝合面が平坦であると
この衝合面の溶接の際に、レーザ光がキャップやホルダ
内部に侵入して光学系に損傷を与えるので、これを防ぐ
ために、この溶接部を嵌合構造にするもので、キャップ
に球レンズの保持部分を有する記載はあるが(公報の図
3)、この保持部分は光半導体素子の収納室と光通路と
の間に設けられているが、この球レンズの保持部分の上
下面は平坦な円筒端面で、ある長さをもって内径が徐々
に変化する構成にはなっていない。
【0010】また、光半導体装置用キャップについての
特開昭59−48962号公報には、レンズを封止する
ガラスをレンズの周りに均一に塗布するために、リング
状の枠部材をガラス上に載置するもので、球レンズの保
持部分の上下面は平坦な円筒端面で、ある長さをもって
内径が徐々に変化する構成とはなっていない。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る光半導体
装置用キャップは、第1の内径部、この第1の内径部よ
り小さい内径の第2の内径部、および第1の内径部第2
の内径部との間に配設され所定の長さを有し第1の内径
部から第2の内径部に徐々にその内径を変える接続部を
含む貫通穴を有するキャップ本体と、このキャップ本体
の貫通穴の接続部に接着材で接着された球形レンズと、
を備えたもので、球形レンズを接着する接着材の球形レ
ンズ近傍の厚みを厚くすることができ、破断強度を大き
くすることができる。
【0012】さらに、キャップ本体の貫通穴の接続部が
第1の内径部から第2の内径部に接続するまで一様に内
径が変化するもので、製造方法が簡単で、安価に構成す
ることができる。
【0013】またさらに、キャップ本体の貫通穴の接続
部と第2の内径部との間にさらに球形レンズの半径に対
応した球状曲面が配設されたもので、球形レンズとキャ
ップ本体との接着面積を広くすることができ、接着強度
を高めることができる。
【0014】またさらに、第2の内径部に対応するキャ
ップ本体の外周にさらに凹凸を設けたもので、キャップ
本体の放冷を行いやすくし温度上昇を少なくでき、キャ
ップ本体の熱変形を少なくすることができる。
【0015】またさらに、第2の内径部に対応するキャ
ップ本体に、貫通穴を廻る凹部を設けるとともにこの凹
部に断熱材を配設したもので、球形レンズ近傍のキャッ
プ本体の温度上昇を少なくし、この部分での熱変形を少
なくすることができる。
【0016】また、この発明に係る光半導体装置は、一
主面を有する取付け基板と、この取付け基板の一主面上
に台座を介して配設された光半導体素子と、この光半導
体素子をキャップ本体の貫通穴の内部に封止し、取付け
基板上に配設された請求項1ないし5のいずれか1項に
記載の光半導体装置用キャップと、を備えたもので、小
形の光半導体装置を構成することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に記載する実施の形態におい
ては、光半導体素子として、例えばレーザダイオード
(以下LDという)を使用した場合について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明に係るパッケージの部分
断面図である。図1において、10はパッケージ、12
はキャップ本体で金属、例えばステンレスなどが用いら
れる。12aはキャップ本体12の鏡筒部で肉厚Tは1
mm程度、長さHは1mm程度である。12bは胴体
部、12cは取付部である。キャップ本体12の内部は
貫通穴14になっている。この貫通穴14は胴体部12
bの内部空間である第1の内径部としての光素子の収納
室14aと鏡筒部12aの中央の光の通路で収納室14
aより小さい内径の第2の内径部としての小径部14b
とこれら二つの収納室14a及び小径部14bの間を内
径を変化させながら接続する接続部としての傾斜部14
cとからなっている。
【0018】この貫通穴14の形状はこの実施の形態で
は収納室14a及び小径部14bは壁面が円筒形であ
り、傾斜部14cは壁面が円錐形であるが、形状はこれ
に限らない。傾斜部14cも、断面が直線的に一様に半
径が変化する円錐であるが、曲線的に半径が変化しても
良く、断面が階段状に変化してもかまわない。また複数
の連続する円錐形状で変化してもかまわない。16は球
レンズで、18は球レンズ16を接着する低融点ガラス
である。球レンズ16の半径は、小径部14bの内径よ
り大きい場合も、同等の場合も、小さな場合もある。低
融点ガラス18は傾斜部14cに配設され、傾斜部14
cの壁面を介して球レンズ16とキャップ本体12とを
接着する。そして傾斜部14cの傾斜の程度に応じて球
レンズ16と低融点ガラス18との接触面積が変化する
が、球レンズ16の表面近傍、あるいは小径部14bの
内径の投影面上での低融点ガラス18の厚みが最も厚く
なっている。
【0019】キャップ本体12と低融点ガラス18で接
着された球レンズ16とでキャップ20を構成してい
る。22は取付基板、24は取付基板22に設けられた
電極端子、26は取付基板22上に設けられたマウン
ト、28はサブマウントでこのサブマウント28上にL
D30が設けられ、サブマウント28を介してLD30
がマウント26上に固定されている。LD30の電気配
線は電極端子24と接続されている。受光装置の場合は
LD30に変えてフォトダイオードなどが載置される。
【0020】取付基板22上に配設されたLD30は、
キャップ20の収納室14aに収納され、取付部12c
が取付基板22に接着されることにより、LD30は収
納室14aに封止される。次にパッケージの製造方法の
概略を説明する。図2および図3はキャップの製造方法
を示すキャップの断面図である。図2において、キャッ
プ本体12を天地返しにして、貫通穴14の傾斜部14
cと小径部14bとの接続部分に球レンズ16を載置す
る。球レンズ16の位置決めをするために治具を使用す
る場合もあるが、球レンズ16の半径より小径部14b
の半径を小さくすることにより、傾斜部14cと小径部
14bとの接続部分に球レンズ16を載置して位置決め
する場合もある。この球レンズ16の周囲に低融点ガラ
スの円環状のタブレット18aを載置する(図2参
照)。
【0021】次に、低溶融点ガラスの融点以上に加熱
し、タブレット18aを軟化流動させて、低溶融点ガラ
ス18により球レンズ16とキャップ本体12とを接着
する(図3参照)。これでキャップ20が形成される。
次に、LD30が配設された取付基板22上に、キャッ
プ20の収納室14aにLD30が収納されるようにし
てキャップ20が配設され、キャップ20の取付部と取
付基板22とが接着される。これでパッケージ10が完
成する。
【0022】さらに、このパッケージ10は、光ファイ
バと接続されて使用されるので、光ファイバとの接続方
法について説明する。図4は、パッケージ10と光ファ
イバとの接続方法を示す断面模式図である。図4におい
て、32は金属製のホルダ、34はフェルール、36は
このフェルール34に把持された光ファイバである。ま
た光ファイバ36はフェルール34を介してホルダ32
に装着される。パッケージ10のキャップ20の上端面
に、光ファイバ36を内装したホルダ32を載置し、こ
の突き合わせ面の側面からYAGレーザを照射しパッケ
ージ10とホルダ32とを溶接する。矢印AはYAGレ
ーザの照射を示す。
【0023】図5はパッケージ10と光ファイバとの接
続状態を示す部分断面図である。図4に示したホルダ3
2とパッケージ10との溶接の際に、パッケージ10を
構成するキャップ20の上端面がYAGレーザによって
加熱される。そして溶接後は自然放冷される。この加熱
・冷却の際に、キャップ本体12の鏡筒部12aが主に
熱変形を受ける。この熱変形は加熱の際には鏡筒部12
aの小径部14bの内径を拡げる変形であり、冷却時は
この小径部14bの内径を小さくする変形となる。球レ
ンズ16と鏡筒部12aとは低融点ガラス18を介して
接着されているので、この熱変形による応力は低融点ガ
ラス18の特に小径部14bの内径の投影面近傍で最も
大きくなる。
【0024】この実施の形態1のキャップ20は、キャ
ップ本体12の貫通穴14に傾斜部14cを設けている
ので、球レンズ16と鏡筒部12aとの接着の際に加熱
して低融点ガラス18を軟化させると、低融点ガラス1
8はキャップ本体12の傾斜部14cに沿って球レンズ
16の方に流れ、球レンズ16と小径部14bとで堰き
止められて、小径部14bの内径の投影面もしくは球レ
ンズ16の表面の近傍で最も厚みが厚くなる。つまり、
最も強度が要求される低融点ガラス18の部位の厚みを
積極的に厚くしている。このため溶接の際の加熱による
熱応力が大きくなる部分の低融点ガラス18の破断強度
を大きくすることができる。
【0025】この低融点ガラス18の破断強度の改善に
伴って、鏡筒部12aに許容される熱変形を大きくする
ことができるので、鏡筒部12aの長さHや肉厚Tを小
さくすることができ、キャップ本体を小型化することが
できる。延いてはパッケージを小型化することが出来
る。従来のキャップ102では球レンズ112の周りの
低融点ガラスの厚みは表面張力による厚みで決まり、熱
応力が最も大きくなる箇所である鏡筒部110aの内壁
部の低融点ガラス114の厚みを積極的には厚くしてい
ない。従って低融点ガラス114の破断強度を必ずしも
十分確保することができなかったので、溶接の際の加熱
の程度によっては、鏡筒部110aの熱変形による熱応
力が大きくなり過ぎ、低融点ガラス114にクラックが
入って気密性が劣化したり、球レンズの位置の安定性が
損なわれることがあるために、鏡筒部110aの長さを
長くしまた鏡筒部110aの肉厚を厚くすることによ
り、緩衝エリアとしての機能を持たせていたので、キャ
ップを小型にできなかったものである。
【0026】以上のように、この実施の形態1では、キ
ャップ本体12の貫通穴14に傾斜部14cを設け、球
レンズ16を接着する低融点ガラス18の厚みを、小径
部14bの内径の投影面もしくは球レンズ16の表面の
近傍で最も厚みが厚くなるようにし、熱変形に耐えうる
低融点ガラス18の破断強度を高めることにより、鏡筒
部12aの長さや肉厚を小さくするものである。これに
よりキャップ本体を小型化することができ、延いてはパ
ッケージの小型化を行うことができる。
【0027】実施の形態2.図6はこの実施の形態2に
係るキャップの断面図である。図6において、40はキ
ャップである。42はキャップ本体12の鏡筒部12a
の貫通穴14の小径部14bと傾斜部14cとの間に設
けた球面座である。実施の形態1と同じ符号は、同じも
のかまたは相当のものである。このことは以下の実施の
形態においても同じである。低融点ガラス18は球面座
42と球レンズ16との隙間にも配設されている。キャ
ップ40においては、球レンズ16とキャップ本体12
とを接着する低融点ガラス18は実施の形態1と同様に
傾斜部14cに沿って配設され、球レンズ16を接着し
ているので、実施の形態1と同様に鏡筒部12aの貫通
穴14bに沿った熱変形による応力が最も高くなるとこ
ろで、低融点ガラス18の厚みが最も厚くなるので、実
施の形態1と同様の効果を有する。
【0028】そしてこの実施の形態2においてはさら
に、低融点ガラス18は球面座42と球レンズ16との
隙間にも配設されているので、球レンズ16とキャップ
本体12との接着面積が大きくなっているので、接着強
度が高くなり、この分だけ許容される熱応力を大きくす
ることができて、鏡筒部の長さ、肉厚をさらに小さくす
ることができるので、キャップ本体12を一層小形にす
ることが出来る。延いてはパッケージをさらに小型化で
きる。
【0029】実施の形態3.図7はこの実施の形態3に
係るパッケージの部分断面図である。図7において、4
6はパッケージである。48はキャップ本体12の鏡筒
部12aの外周に設けられた放熱用の凹凸である。この
凹凸48は図7に示されたような鏡筒部12aの外周に
設けられた溝形状でも良いし、突起状の放熱フィンでも
良く、放熱面積を大きくするものであればよい。このパ
ッケージ46では、実施の形態1のパッケージ10に加
えて、キャップ本体12の鏡筒部12aの外周に放熱用
の凹凸48が設けられている。このためにパッケージ4
6の上端面にホルダ32を溶接するときにキャップ本体
12に加えられた熱が鏡筒部12aの外周から放熱しや
すくなる。従ってキャップ本体12の鏡筒部12aの熱
変形量が低く抑えられて、低融点ガラス18に加えられ
る熱応力が小さくなり、低融点ガラス18が破断しにく
くなる。
【0030】このために低融点ガラス18の破壊に対す
る許容応力が同じでも、実施の形態1のパッケージ10
に比べて低融点ガラス18に加えられる熱応力が小さく
なる分だけ、キャップ本体12の鏡筒部12aの長さや
肉厚を小さくすることができる。延いてはパッケージを
より小型にすることが出来る。
【0031】実施の形態4.図8はこの実施の形態4に
係るパッケージの部分断面図である。また図9はこの実
施の形態4に係るキャップの形成方法を示す模式図であ
る。図8において、52はパッケージである。54はこ
のパッケージ52のキャップ本体12の鏡筒部12a上
端面に設けられ、貫通穴14の周りを廻って配設された
凹部としての溝で、56は溝54に挿入された断熱材、
たとえばアルミナなどのセラミクスリングである。
【0032】パッケージ52においては、実施の形態1
のパッケージ10に加えて、キャップ本体12の鏡筒部
12a上端面に、貫通穴14の周りに凹部例えば環状の
溝54を設け、この溝54に断熱材、例えばセラミクス
リング56を挿入したものである。この実施の形態では
溝54にしているが、必ずしも溝54に限らず、内径側
を全て除去した段差状の凹部でもよい。また必ずしも連
続した溝でなくても良い。また必要に応じ複数本にして
も良い。
【0033】溝54に挿入する、断熱材としてセラミク
スリング56を使用したが、場合によっては何も挿入せ
ず、空気を断熱材としても良い。図9に示すように、こ
のキャップ本体12は鏡筒部12aの上端面に形成され
た溝54に、上端面の上方からセラミクスリング56を
挿入する。このパッケージ52とホルダ32を溶接する
とき、YAGレーザを側面から照射する。このためパッ
ケージ52のキャップ本体12はその鏡筒部12aの外
周上端面で加熱される。
【0034】球レンズ16を接着する低融点ガラス18
は、キャップ本体12中央に設けられた貫通穴14の傾
斜部14cに配設されている。溶接の際の熱変形による
低融点ガラス18の熱応力に最も影響する鏡筒部12a
の小径部14bにおける温度上昇を抑制することによ
り、この小径部14bでの熱変形を小さくし、低融点ガ
ラス18の熱応力を小さくすることができる。
【0035】そこで鏡筒部12aの上端面に溝54を設
け、さらに断熱用のセラミクスリング56を挿入するこ
とにより、溶接の際の熱流を鏡筒部12aの外周に沿わ
せて移動させ、この外周面での放熱を促進するように
し、これにより鏡筒部12aの小径部14bの温度上昇
を小さくし熱変形を少なくすることにより、低融点ガラ
ス18の熱応力を小さくするものである。この実施の形
態4に係るパッケージ52に実施の形態3のパッケージ
46に用いた放熱用の凹凸48を設けることにより鏡筒
部12aの外周面での放熱を促進することができ、一層
低融点ガラス18の熱応力を小さくすることができる。
【0036】このパッケージ52においては、鏡筒部1
2aの小径部14bの温度上昇を小さくし熱変形を少な
くすることにより、低融点ガラス18の熱応力を小さく
することができるから、低融点ガラス18の許容応力の
限度まで鏡筒部12aの長さや肉厚を小さくすることが
でき、パッケージの小型化が可能となる。以上の実施の
形態の説明では、LDを用いたパッケージを例にして説
明したが、受光素子など他の光半導体素子を用いたパッ
ケージでも同様の効果がある。
【0037】
【発明の効果】この発明に係る光半導体装置用キャップ
および光半導体装置は、以上に説明したような構成を備
えているので、以下のような効果を有する。この発明に
係る光半導体装置用キャップによれば、第1の内径部、
この第1の内径部より小さい内径の第2の内径部、およ
び第1の内径部と第2の内径部との間に配設され所定の
長さを有し第1の内径部から第2の内径部に徐々にその
内径を変える接続部を含む貫通穴を有するキャップ本体
と、このキャップ本体の貫通穴の接続部に接着材で接着
された球形レンズと、を備えたもので、球形レンズを接
着する接着材の球形レンズ近傍の厚みを厚くすることが
でき、破断強度を大きくすることができる。このため、
接着材の許容応力限度内の熱変形を大きくすることがで
き、キャップ本体の第2の内径部に対応する部分の長さ
や肉厚を小さくでき、光半導体装置用キャップを小型化
できる。
【0038】さらに、キャップ本体の貫通穴の接続部が
第1の内径部から第2の内径部に接続するまで一様に内
径が変化するもので、製造方法が簡単で、安価に構成す
ることができる。延いては小型で安価な光半導体装置用
キャップを構成することができる。
【0039】またさらに、キャップ本体の貫通穴の接続
部と第2の内径部との間にさらに球形レンズの半径に対
応した球状曲面が配設されたもので、球形レンズとキャ
ップ本体との接着面積を広くすることができ、接着強度
を高めることができる。このため接着強度が高くなった
分だけ許容される熱応力を大きくすることができて、キ
ャップ本体の第2の内径部に対応する部分の長さや肉厚
をさらに小さくできる。延いては、一層小型の光半導体
装置用キャップを構成することができる。
【0040】またさらに、第2の内径部に対応するキャ
ップ本体の外周にさらに凹凸を設けたもので、キャップ
本体の放冷を行いやすくし温度上昇を少なくでき、キャ
ップ本体の熱変形を少なくすることができ、接着材にか
かる熱応力を小さくすることができる。このため熱応力
が小さくなる分だけキャップ本体の第2の内径部に対応
する部分の長さや肉厚をさらに小さくできる。延いて
は、一層小型の光半導体装置用キャップを構成すること
ができる。
【0041】またさらに、第2の内径部に対応するキャ
ップ本体に、貫通穴を廻る凹部を設けるとともにこの凹
部に断熱材を配設したもので、球形レンズ近傍のキャッ
プ本体の温度上昇を少なくし、この部分での熱変形を少
なくすることができる。このため熱応力が小さくなる分
だけキャップ本体の第2の内径部に対応する部分の長さ
や肉厚をさらに小さくできる。延いては、一層小型の光
半導体装置用キャップを構成することができる。
【0042】また、この発明に係る光半導体装置は、一
主面を有する取付け基板と、この取付け基板の一主面上
に台座を介して配設された光半導体素子と、この光半導
体素子をキャップ本体の貫通穴の内部に封止し、取付け
基板上に配設された請求項1ないし5のいずれか1項に
記載の光半導体装置用キャップと、を備えたもので、小
型の光半導体装置を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施の形態に係るパッケージの
部分断面図である。
【図2】 この発明の一実施の形態に係るキャップの製
造方法を示すキャップの断面図である。
【図3】 この発明の一実施の形態に係るキャップの製
造方法を示すキャップの断面図である。
【図4】 この発明の一実施の形態に係るパッケージと
光ファイバとの接続方法を示す断面模式図である。
【図5】 この発明の一実施の形態に係るパッケージと
光ファイバとの接続状態を示す部分断面図である。
【図6】 この発明の一実施の形態に係るキャップの断
面図である。
【図7】 この発明の一実施の形態に係るパッケージの
部分断面図である。
【図8】 この発明の一実施の形態に係るパッケージの
部分断面図である。
【図9】 この発明の一実施の形態に係るキャップの形
成方法を示す模式図である。
【図10】 従来のパッケージの部分断面図である。
【図11】 従来のキャップ本体への球レンズの接着工
程を示すキャップの断面図である。
【図12】 従来のキャップ本体への球レンズの接着工
程を示すキャップの断面図である。
【符号の説明】
14a 収納室、 14b 小径部、 14c 傾
斜部、 14 貫通穴、 12 キャップ本体、
18 低融点ガラス、 16 球レンズ、42 球
面座、 46 凹凸、 54 溝、 56 セラ
ミクスリング、 22 取付基板、 28 サブマ
ウント、 26 マウント、30 レーザダイオー
ド。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の内径部、この第1の内径部より小
    さい内径の第2の内径部、及び上記第1の内径部と第2
    の内径部との間に配設され所定の長さを有し上記第1の
    内径部から第2の内径部にその内径を徐々に変える接続
    部を含む貫通穴を有するキャップ本体と、 このキャップ本体の上記貫通穴の接続部に接着材で接着
    された球形レンズと、を備えた光半導体装置用キャッ
    プ。
  2. 【請求項2】 キャップ本体の貫通穴の接続部が第1の
    内径部から第2の内径部に接続するまで一様に内径が変
    化することを特徴とする請求項1記載の光半導体装置用
    キャップ。
  3. 【請求項3】 キャップ本体の貫通穴の接続部と第2の
    内径部との間にさらに球形レンズの半径に対応した球状
    曲面が配設されたことを特徴とする請求項1記載の光半
    導体装置用キャップ。
  4. 【請求項4】 第2の内径部に対応するキャップ本体の
    外周にさらに凹凸を設けたことを特徴とする請求項1な
    いし3のいずれか1項に記載の光半導体装置用キャッ
    プ。
  5. 【請求項5】 第2の内径部に対応するキャップ本体
    に、貫通穴を廻る凹部を設けるとともにこの凹部に断熱
    材を配設したことを特徴とする請求項1ないし4のいず
    れか1項に記載の光半導体装置用鏡筒。
  6. 【請求項6】 一主面を有する取付け基板と、 この取付け基板の上記一主面上に台座を介して配設され
    た光半導体素子と、 この光半導体素子をキャップ本体の貫通穴の内部に封止
    し、上記取付け基板上に配設された請求項1ないし5の
    いずれか1項に記載の光半導体装置用キャップと、を備
    えた光半導体装置。
JP2001066959A 2001-03-09 2001-03-09 光半導体装置用キャップとこれを用いた光半導体装置 Expired - Lifetime JP4795551B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001066959A JP4795551B2 (ja) 2001-03-09 2001-03-09 光半導体装置用キャップとこれを用いた光半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001066959A JP4795551B2 (ja) 2001-03-09 2001-03-09 光半導体装置用キャップとこれを用いた光半導体装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002270943A true JP2002270943A (ja) 2002-09-20
JP4795551B2 JP4795551B2 (ja) 2011-10-19

Family

ID=18925382

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001066959A Expired - Lifetime JP4795551B2 (ja) 2001-03-09 2001-03-09 光半導体装置用キャップとこれを用いた光半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4795551B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007173550A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Yokogawa Electric Corp 波長可変レーザ
WO2010098277A1 (ja) * 2009-02-25 2010-09-02 住友電気工業株式会社 光半導体装置
US9490606B2 (en) 2014-09-30 2016-11-08 Nichia Corporation Optical component and its method of manufacture, and light emitting device and its method of manufacture
JP2019169706A (ja) * 2018-03-20 2019-10-03 ショット アクチエンゲゼルシャフトSchott AG Toパッケージならびにtoパッケージの製造方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55132974U (ja) * 1979-03-14 1980-09-20
JPS60102605A (ja) * 1983-11-10 1985-06-06 Mitsubishi Electric Corp 光半導体装置
JPH0311785A (ja) * 1989-06-09 1991-01-21 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 半導体レーザ装置
JPH05121841A (ja) * 1991-10-25 1993-05-18 Nec Corp 半導体レーザモジユール
JPH1154849A (ja) * 1997-07-30 1999-02-26 Micro Opt:Kk 光モジュールの製造方法
JPH11174282A (ja) * 1997-12-11 1999-07-02 Micro Opt:Kk 光モジュール
JP2001511606A (ja) * 1997-07-25 2001-08-14 シエロ コミュニケーションズ,インコーポレイティド 半導体レーザのパワー監視装置および方法
JP2001281501A (ja) * 2000-03-30 2001-10-10 Fujitsu Ltd レーザダイオードモジュール及びその組立方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55132974U (ja) * 1979-03-14 1980-09-20
JPS60102605A (ja) * 1983-11-10 1985-06-06 Mitsubishi Electric Corp 光半導体装置
JPH0311785A (ja) * 1989-06-09 1991-01-21 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 半導体レーザ装置
JPH05121841A (ja) * 1991-10-25 1993-05-18 Nec Corp 半導体レーザモジユール
JP2001511606A (ja) * 1997-07-25 2001-08-14 シエロ コミュニケーションズ,インコーポレイティド 半導体レーザのパワー監視装置および方法
JPH1154849A (ja) * 1997-07-30 1999-02-26 Micro Opt:Kk 光モジュールの製造方法
JPH11174282A (ja) * 1997-12-11 1999-07-02 Micro Opt:Kk 光モジュール
JP2001281501A (ja) * 2000-03-30 2001-10-10 Fujitsu Ltd レーザダイオードモジュール及びその組立方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007173550A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Yokogawa Electric Corp 波長可変レーザ
WO2010098277A1 (ja) * 2009-02-25 2010-09-02 住友電気工業株式会社 光半導体装置
JP2010199302A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Sumitomo Electric Ind Ltd 光半導体装置
US20110291144A1 (en) * 2009-02-25 2011-12-01 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical semiconductor device
CN102334250A (zh) * 2009-02-25 2012-01-25 住友电气工业株式会社 光学半导体装置
US9490606B2 (en) 2014-09-30 2016-11-08 Nichia Corporation Optical component and its method of manufacture, and light emitting device and its method of manufacture
US9793680B2 (en) 2014-09-30 2017-10-17 Nichia Corporation Optical component and its method of manufacture, and light emitting device and its mehtod of manufacture
US10044169B2 (en) 2014-09-30 2018-08-07 Nichia Corporation Optical component and its method of manufacture, and light emitting device and its method of manufacture
JP2019169706A (ja) * 2018-03-20 2019-10-03 ショット アクチエンゲゼルシャフトSchott AG Toパッケージならびにtoパッケージの製造方法
CN110310949A (zh) * 2018-03-20 2019-10-08 肖特股份有限公司 To封装件及其制造方法
JP7452950B2 (ja) 2018-03-20 2024-03-19 ショット アクチエンゲゼルシャフト Toパッケージならびにtoパッケージの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4795551B2 (ja) 2011-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7213945B2 (en) Light emitting diode and method for fabricating the same
WO2022053052A1 (zh) 多芯片激光器封装组件
CN101986178A (zh) 一种发光半导体器件
CN112909729A (zh) 激光器
JP2003507899A (ja) 固体レーザ
CN112825409A (zh) 激光器
CN113594847A (zh) 激光器
US6921921B2 (en) Light emitting modules
JP2002270943A (ja) 光半導体装置用キャップとこれを用いた光半導体装置
CN113764972A (zh) 激光器
US5801429A (en) Semiconductor device
JP4374621B2 (ja) 反射鏡付ランプ及びその製造方法
CN112909731A (zh) 激光器
TW201740644A (zh) 半導體雷射裝置及其製造方法
CN113764973A (zh) 激光器及其制备方法
JPH05323158A (ja) レ−ザダイオ−ド結合装置及びその組立方法
JP2003098407A (ja) 半導体光結合装置
CN116885548A (zh) 激光器
CN112825406A (zh) 激光器
JP2019046829A (ja) 光モジュールおよびその製造方法
JP3993083B2 (ja) ファイバコリメータ及びその製造方法
JP2005347564A (ja) 気密封止パッケージ
JP2014211470A (ja) 鏡筒一体成形レンズおよびその製造方法
JP3080794B2 (ja) 光半導体モジュールの製造方法
JP2018006531A (ja) レーザー装置およびレーザー点火装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100928

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101102

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110726

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110728

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4795551

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140805

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term