JP2019046829A - 光モジュールおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベース部とキャップとの間の接合状態が良好でリークの発生が少ない、保護部材の気密性に優れた光モジュールを提供する。【解決手段】本願の光モジュール1は、本体部20と保護部材とを備える。保護部材は、ベース部10と、キャップ40とを含む。キャップ40は、上壁部38と、側壁部39と、ベース部10の支持面10Aに溶接されているフランジ部43とを含む。フランジ部43は、側壁部39の、上壁部38に接続された側とは反対側に接続された湾曲部102と、湾曲部102に接続され、湾曲部102から側壁部39の外側に向けて突出する平坦部100とを有する。上壁部38側から見た平面形状における、側壁部39の外側面からフランジ部43の外周49までの距離であるフランジ幅Wfに対する、平坦部100の平坦幅Wpの比Wp/Wfは0.50以上0.90以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、光モジュールおよびその製造方法に関するものである。
光モジュールは、表示装置、光ピックアップ装置、光通信装置など、種々の装置の光源として用いられる。従来の光モジュールとして、光半導体素子である発光素子と、発光素子を収容する保護部材と、を備えた光モジュールが知られている(たとえば、特許文献1参照)。上記保護部材は、ベース部であるステムと、ステムに取り付けられた中空円筒状のキャップとを含む。上記のような光モジュールにおいては、発光素子が保護部材内に格納されるようにベース部とキャップとが接合される。
特開2015−90932号公報
上記のような保護部材を備える光モジュールにおいては、ベース部と、キャップとが溶接されて接合される。このとき光半導体素子の長寿命化を図るため、キャップとベース部により取り囲まれる内部の空間が、高い気密性を維持した状態で封止されることが求められる。保護部材の高い気密性を達成するためには、ベース部とキャップとの間の良好な接合状態を確保し、リーク(漏れ)の発生を抑制することが望ましい。
そこで本発明においては、ベース部とキャップとの間の接合状態が良好でリークの発生が少ない、保護部材の気密性に優れた光モジュールを提供することを目的の1つとする。
本願の光モジュールは、光半導体素子を含む本体部と、本体部を取り囲む保護部材と、を備える。保護部材は、本体部を支持する支持面を有するベース部と、光半導体素子の光路となる貫通孔を有し、本体部を覆い、支持面に溶接されているキャップと、を含む。キャップは、支持面との間に間隔をおいて支持面に対向するように配置された上壁部と、上壁部の外周に沿って上壁部に接続され、上壁部と交差するように延びる側壁部と、側壁部の、上壁部に接続された側とは反対側に接続され、上壁部側から平面的に見て上壁部の周方向全周にわたって上壁部の外周側を取り囲むように延在し、支持面に溶接されているフランジ部と、を含む。
フランジ部は、側壁部の、上壁部に接続された側とは反対側に接続された湾曲部と、湾曲部に接続され、湾曲部から側壁部の外側に向けて突出する平坦部とを有する。上壁部側から見た平面形状における、側壁部の外側面からフランジ部の外周までの距離であるフランジ幅Wfに対する、平坦部の平坦幅Wpの比Wp/Wfは0.50以上0.90以下である。
上記光モジュールおよびその製造方法によれば、ベース部とキャップとの間の接合状態が良好でリークの発生が少ない、保護部材の気密性に優れた光モジュールを提供することが可能となる。
光モジュールの構造を示す概略斜視図である。 光モジュールの構造を示す概略斜視図である。 光モジュールの構造を示す概略平面図である。 キャップの上壁部側から平面的に見た光モジュールの構造を示す概略平面図である。 キャップのフランジ部の部分拡大図である。 線分VI−VIに沿う断面を矢印の向きに見た状態において、キャップおよびステムのみを示した概略断面図である。 キャップとステムとの間の接合状態を示す部分拡大断面図である。 光モジュールの製造方法の手順を示すフローチャートである。 支持面上に本体部が配置されたステムの構造を示す概略斜視図である。 溶接前のキャップ単体の構造を示す概略斜視図である。 線分XI−XIに沿う断面を矢印の向きに見た状態に対応する概略断面図である。 キャップとステムとの間の溶接時の状態を示す概略断面図である。 キャップとステムとの間の溶接時の状態を示す概略断面図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。本願の光モジュールは、光半導体素子を含む本体部と、本体部を取り囲む保護部材と、を備える。保護部材は、本体部を支持する支持面を有するベース部と、光半導体素子の光路となる貫通孔を有し、本体部を覆い、支持面に溶接されているキャップと、を含む。キャップは、支持面との間に間隔をおいて支持面に対向するように配置された上壁部と、上壁部の外周に沿って上壁部に接続され、上壁部と交差するように延びる側壁部と、側壁部の、上壁部に接続された側とは反対側に接続され、上壁部側から平面的に見て上壁部の周方向全周にわたって上壁部の外周側を取り囲むように延在し、支持面に溶接されているフランジ部と、を含む。
フランジ部は、側壁部の、上壁部に接続された側とは反対側に接続された湾曲部と、湾曲部に接続され、湾曲部から側壁部の外側に向けて突出する平坦部とを有する。上壁部側から見た平面形状における、側壁部の外側面からフランジ部の外周までの距離であるフランジ幅Wfに対する、平坦部の平坦幅Wpの比Wp/Wfは0.50以上0.90以下である。
上記のような光モジュールにおいては、本体部が保護部材内に格納されるように、保護部材を構成するベース部とキャップとが溶接される。このとき、例えばベース部の接合面に対しキャップの接合領域を押さえつけた状態で通電することによりベース部にキャップが溶接される。溶接されたキャップとベース部とにより取り囲まれる光モジュール内部の空間は気密状態に封止される。
光モジュール内部の空間を高い気密状態で封止するためには、ベース部とキャップとの間の接合不良によるリーク(漏れ)を防ぐ必要がある。そのようなリークの発生のおそれを低減することが可能な構造を有する光モジュールが求められている。
本願の光モジュールによれば、キャップは、比Wp/Wfが0.50以上0.90以下であるという条件を満たすような幅の広い平坦部を含むフランジ部を備える。ベース部に接合されるフランジ部における比Wp/Wfが0.50以上であるような幅の広い平坦部を有することにより、溶接時に、ベース部の接合面に対しキャップを押さえつけながら通電する際、キャップの周方向全体における加圧力のばらつきを管理することが容易となる。その結果、ベース部とキャップとの間の接合不良を低減することができる。またフランジ部における比Wp/Wfを0.90以下とし、フランジ部に一定の範囲の湾曲部を設けることで、ベース部の接合面に対しキャップを溶接する際にフランジ部に通電するための電極が側壁部と、フランジ部の平坦部との両方に同時に接触してフランジ部への通電が不均一になり溶接不良が発生するのを抑制することができる。湾曲部の幅(Wf−Wp)としては、0.05mm以上0.20mm以下であることが望ましい。湾曲部の幅が0.05mm以上のとき、上記目的を達成することができる。湾曲部の幅が0.20mmを超えると、光モジュールの小型化に不利になる。このように、本願の光モジュールによれば、溶接不良の発生が抑制され、リークの発生率をより低減することが可能な構造を有する光モジュールを提供することができる。なお、比Wp/Wfが0.50以上0.90以下である、とは、直線部と角部を含むフランジの周方向全体にわたって比Wp/Wfが上記範囲内であることを意味する。
本願の光モジュールにおいては、キャップの上壁部側から平面的に見た上壁部の形状が矩形状であってもよい。上壁部の平面形状が矩形状のキャップは、ベース部とキャップとの間の接合状態をキャップの周方向全域にわたって均一にするのが難しい。本願の光モジュールによれば、上記のようなフランジ部を有するキャップ備えることにより、上壁部の平面形状が矩形状のキャップであっても、キャップの周方向全域にわたって安定的な接合状態が達成され、ベース部とキャップとの間の接合不良をより低減することが容易となる。なおここでいう「矩形状」とは、長方形および正方形、並びに長方形や正方形の頂点が湾曲した角丸長方形、角丸正方形などの矩形に類似する形状を含む。
キャップの上壁部側から平面的に見た上壁部の形状が矩形状のキャップを備える光モジュールにおいては、上壁部側から平面的に見た形状において、矩形状の上壁部の、各辺の中央部における上記比Wp/Wfが0.60以上0.85以下であってもよい。フランジの周方向全体にわたっての上記比Wp/Wfが0.50以上0.90以下であるとともに、各辺の中央部における上記比Wp/Wfが0.60以上であることにより、上壁部の平面形状が矩形状のキャップにおいて、ベース部とキャップとの間の接合状態を安定化するのが難しい各辺の中央部付近においても、接合不良を低減することができる。また、各辺の中央部における上記比Wp/Wfが0.85以下であることにより、光モジュールの体積を大きく増加させることなく、接合不良が少ない光モジュールを得ることができる。
上記光モジュールにおいて、上記フランジ部は、フランジ部の周方向全周にわたって形成され、平坦部の支持面に対向する面から突出し、支持面に溶接されている突出接合部をさらに有していてもよい。このような突出接合部においてベース部とキャップとを接合することにより、接合不良が少ない光モジュールを効率よく得ることができる。
上記光モジュールにおいて、突出接合部は、フランジ部の幅方向において中央よりも外周側に位置していてもよい。このようにすることで、外部から接合状態が視認しやすく品質保証上有利な光モジュールを得ることができる。
上記光モジュールにおいて、突出接合部は、フランジ部の外周を含むように位置してもよい。このようにすることで、外部から接合状態がより視認しやすく品質保証上より有利な光モジュールとすることができる
上記光モジュールにおいて、ベース部の支持面と、上記フランジ部の突出接合部との間の接合領域の幅が0.05mm以上0.25mm以下であってもよい。接合領域をこのような幅とすることで、ベース部とキャップとの間の接合が充分で、接合不良の発生がより効果的に抑制された光モジュールを得ることができる。
上記光モジュールにおいて、貫通孔は、側壁部に形成されていてもよい。貫通孔が側壁部に形成された構造は、小型化され高性能な光モジュールを得るのに好適である。貫通孔が側壁部に形成される場合、透過部材に非等方的な応力がかかり、透過部材にダメージが生じるおそれがある。貫通孔が側壁部に形成されている場合においても、フランジ部が上記比Wp/Wf0.50以上の広い平坦部を有することにより、キャップの周方向全体においてフランジ部の加圧を均一化しやすい。そのため、側壁部にかかる応力を低減することができる。これにより、透過部材に過度なダメージを及ぼすことなく、小型で高性能な光モジュールを得ることができる。
上記光モジュールにおいて、上記光半導体素子は、半導体発光素子であってもよい。このようにすることで、光を出射する光モジュールを得ることができる。
本体部は、ベース部材と、ベース部材上に搭載される複数の半導体発光素子と、複数の半導体発光素子のそれぞれに対応してベース部材上に搭載され、半導体発光素子から出射される光のスポットサイズを変換する複数のレンズと、ベース部材上に搭載され、複数の半導体発光素子からの光を合波するフィルタと、を含んでもよい。このように、単一のパッケージ内に複数の半導体発光素子を配置し、これらからの光を当該パッケージ内において合波可能とすることで、複数のパッケージからの光を合波する場合に比べて、光モジュールが用いられる装置のコンパクト化を達成することができる。上記比Wp/Wfを適切な範囲内とすることで、ベース部材上に複数の半導体光素子、レンズ、フィルタを搭載しながらも小型体積性を損なうことなく、ベース部とキャップとの間の接合不良を低減することができる。なお、フィルタとしては、たとえば波長選択性フィルタ、偏波合成フィルタなどを採用することができる。
上記光モジュールにおいて、複数の半導体発光素子は、赤色の光を出射する半導体発光素子、緑色の光を出射する半導体発光素子および青色の光を出射する半導体発光素子を含んでいてもよい。このようにすることにより、これらの光を合波し、所望の色の光を形成することができる。
上記光モジュールにおいて、上記光半導体素子はレーザダイオードであってもよい。このようにすることにより、レンズによるスポットサイズの変換を効率的に行うことができ、さらに波長の純度が高い出射光を得ることができる。
本願の光モジュールの製造方法は、支持面を有し、光半導体素子を含む本体部が支持面上に配置されたベース部を準備する工程と、ベース部に、本体部を覆うようにキャップを溶接する工程と、を含む。キャップは、溶接後の状態において上記支持面との間に間隔をおいて支持面に対向するように配置された上壁部と、上壁部の外周に沿って上壁部に接続され、上壁部と交差するように延びる側壁部と、側壁部の、上壁部に接続された側とは反対側に接続され、上壁部側から平面的に見て上壁部の周方向全周にわたって上壁部の外周側を取り囲むように延在し、支持面に溶接されるフランジ部と、を含む。
フランジ部は、側壁部の、上壁部に接続された側とは反対側に接続された湾曲部と、湾曲部に接続され、湾曲部から側壁部の外側に向けて突出する平坦部とを有する。上壁部側から見た平面形状における、側壁部の外側面からフランジ部の外周までの距離であるフランジ幅Wfに対する、平坦部の平坦幅Wpの比Wp/Wfは0.50以上0.90以下である。またキャップを溶接する工程において、フランジ部と支持面との間に通電するための電極を、湾曲部に接触せず、平坦部に接触するようにフランジ部に接触させた状態で、支持面に対しフランジ部を押圧しながらフランジ部と支持面との間に通電することによりベース部にキャップを溶接する。
本願の光モジュールの製造方法において、上記キャップは、上壁部側から見た平面形状における、側壁部の外側面からフランジ部の外周までの距離であるフランジ幅Wfに対する、平坦部の平坦幅Wpの比Wp/Wfが0.50以上0.90以下であるという条件を満たすような幅の広い平坦部を含むフランジ部を備える。ベース部に接合されるフランジ部における比Wp/Wfが0.50以上であるような幅の広い平坦部を有することにより、ベース部の接合面に対しフランジ部を押圧しながらフランジ部と接合面との間に通電する際、キャップの周方向全体における加圧力のばらつきを管理することが容易となる。その結果、ベース部とキャップとの間の接合不良を低減することができる。またフランジ部における比Wp/Wfを0.90以下とし、フランジ部に一定の範囲の湾曲部を設けることで、溶接時にフランジ部に通電するための電極が側壁部と、フランジ部の平坦部との両方に同時に接触してフランジ部への通電が不均一になり溶接不良が発生するのを抑制することができる。このように、本実施の形態に係る光モジュールの製造方法によれば、溶接不良の発生が抑制され、リークの発生率をより低減することが可能な構造を有する光モジュールを提供することができる。
また電極を、湾曲部に接触せず、平坦部に接触するようにフランジ部に接触させた状態で、支持面に対しフランジ部を押圧しながらフランジ部と支持面との間に通電することにより、ベース部に対するキャップの密着状態を高めるとともに、押圧時の圧力ばらつきが低減された状態で溶接を行うことができる。それにより、ベース部とキャップとの間の接合状態が良好で、保護部材の気密性に優れた光モジュールを提供することができる。
キャップを溶接する工程において、フランジ部の周方向全体にわたって電極が接触する状態でフランジ部と支持面との間に通電するようにしてもよい。このようにすることで、フランジ部の周方向全体における接合状態のばらつきがより少ない光モジュールを得ることが容易となる。
フランジ部は、フランジ部の周方向全周にわたって形成され、平坦部の支持面に対向する面から突出し、支持面に溶接される畝部をさらに有していてもよい。畝部は溶接後にはベース部との間で接合領域を形成する。このような畝部においてベース部とキャップとを接合することにより、接合不良が少ない光モジュールを効率よく得ることができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
次に、本発明にかかる光モジュールの一実施の形態を、図1〜図7を参照しつつ説明する。図1は光モジュールの構造を示す概略斜視図である。図2は光モジュールの構造を示す概略斜視図である。図3は光モジュールの構造を示す概略平面図である。図4はキャップの上壁部側から平面的に見た光モジュールの構造を示す概略平面図である。図5はキャップのフランジ部の部分拡大図である。図6は線分VI−VIに沿う断面を矢印の向きに見た状態において、キャップおよびベース部としてのステムのみを示した概略断面図である。図7はキャップとステムとの間の接合状態を示す部分拡大断面図である。以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
[光モジュールの構造]
図1〜図3を参照して、本実施の形態における光モジュール1は、光半導体素子としてのレーザダイオード81,82,83を含む本体部20と、本体部20を取り囲む保護部材とを備える。保護部材は、ベース部としてのステム10と、キャップ40と、透過部材41を含む。ベース部としてのステム10は平板状の形状を有し、本体部20を支持する。
光モジュール1は、ステム10の主面10B側から主面10A側まで貫通し、主面10A側および主面10B側の両側に突出する複数のリードピン51をさらに備えている。ステム10とキャップ40とは、たとえば溶接されることにより気密状態とされている。すなわち、本体部20は、ステム10とキャップ40とによりハーメチックシールされている。ステム10とキャップ40とにより取り囲まれる空間には、たとえば乾燥空気などの水分が低減(除去)された気体が封入されている。
図2および図3を参照して、本体部20は、板状の形状を有するベース部材としての基板60を含む。基板60は、平面的に見て長方形形状を有する一方の主面60Aを有している。基板60は、ベース領域61と、チップ搭載領域62とを含んでいる。チップ搭載領域62は、一方の主面60Aの一の短辺と、当該短辺に接続された一の長辺を含む領域に形成されている。チップ搭載領域62の厚みは、ベース領域61に比べて大きくなっている。その結果、ベース領域61に比べて、チップ搭載領域62の高さが高くなっている。チップ搭載領域62において上記一の短辺の上記一の長辺に接続された側とは反対側の領域に、隣接する領域に比べて厚みの大きい(高さが高い)領域である第1チップ搭載領域63が形成されている。チップ搭載領域62において上記一の長辺の上記一の短辺に接続された側とは反対側の領域に、隣接する領域に比べて厚みの大きい(高さが高い)領域である第2チップ搭載領域64が形成されている。
第1チップ搭載領域63上には、平板状の第1サブマウント71が配置されている。そして、第1サブマウント71上に、第1光半導体素子としての赤色レーザダイオード81が配置されている。一方、第2チップ搭載領域64上には、平板状の第2サブマウント72および第3サブマウント73が配置されている。第2サブマウント72から見て、上記一の長辺と上記一の短辺との接続部とは反対側に、第3サブマウント73が配置されている。そして、第2サブマウント72上には、第2光半導体素子としての緑色レーザダイオード82が配置されている。また、第3サブマウント73上には、第3光半導体素子としての青色レーザダイオード83が配置されている。赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83の光軸の高さ(基板60の一方の主面60Aを基準面とした場合の基準面と光軸との距離;Z軸方向における基準面との距離)は、第1サブマウント71、第2サブマウント72および第3サブマウント73により調整されて一致している。
光モジュール1は、ステム10と本体部20との間に、電子冷却モジュール30を含んでいる。電子冷却モジュール30は、吸熱板31と、放熱板32と、電極を挟んで吸熱板31と放熱板32との間に並べて配置された半導体柱33とを含む。吸熱板31および放熱板32は、たとえばアルミナからなっている。吸熱板31が基板60の他方の主面60Bに接触して配置されている。放熱板32は、ステム10の一方の主面10Aに接触して配置されている。本実施の形態において、電子冷却モジュール30はペルチェモジュール(ペルチェ素子)である。そして、電子冷却モジュール30に電流を流すことにより、吸熱板31に接触する基板60の熱がステム10へと移動し、基板60が冷却される。その結果、赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83の温度上昇が抑制される。これにより、たとえば自動車に搭載される場合など、温度が高くなる環境下においても光モジュール1を使用することが可能となる。また、赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83の温度を適正な範囲に維持することで、所望の色の光を精度よく形成することが可能となる。
基板60のベース領域61上には、第1レンズ保持部77、第2レンズ保持部78および第3レンズ保持部79が形成されている。そして、第1レンズ保持部77、第2レンズ保持部78および第3レンズ保持部79上には、それぞれ第1レンズ91、第2レンズ92および第3レンズ93が配置されている。第1レンズ91、第2レンズ92および第3レンズ93は、それぞれたとえば光硬化型樹脂接着剤により接着されて第1レンズ保持部77、第2レンズ保持部78および第3レンズ保持部79に対して固定されている。
第1レンズ91、第2レンズ92および第3レンズ93は、表面がレンズ面となっているレンズ部91A,92A,93Aを有している。第1レンズ91、第2レンズ92および第3レンズ93は、レンズ部91A,92A,93Aとレンズ部91A,92A,93A以外の領域とが一体成型されている。第1レンズ保持部77、第2レンズ保持部78および第3レンズ保持部79により、第1レンズ91、第2レンズ92および第3レンズ93のレンズ部91A,92A,93Aの中心軸、すなわちレンズ部91A,92A,93Aの光軸は、それぞれ赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83の光軸に一致するように調整されている。第1レンズ91、第2レンズ92および第3レンズ93は、それぞれ赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83から出射される光のスポットサイズを変換する。
基板60のベース領域61上には、第1フィルタ97と第2フィルタ98とが配置されている。第1フィルタ97および第2フィルタ98は、たとえば光硬化型樹脂接着剤により接着されてベース領域61に対して固定されている。第1フィルタ97および第2フィルタ98は、それぞれ互いに平行な主面を有する平板状の形状を有している。第1フィルタ97および第2フィルタ98は、たとえば波長選択性フィルタである。第1フィルタ97および第2フィルタ98は、誘電体多層膜フィルタである。より具体的には、第1フィルタ97は、赤色の光を透過し、緑色の光を反射する。第2フィルタ98は、赤色の光および緑色の光を透過し、青色の光を反射する。このように、第1フィルタ97および第2フィルタ98は、特定の波長の光を選択的に透過および反射する。その結果、第1フィルタ97および第2フィルタ98は、赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83から出射された光を合波する。第1フィルタ97および第2フィルタ98は、それぞれベース領域61上に形成された凸部である第1突出領域88および第2突出領域89上に配置されている。
図3を参照して、赤色レーザダイオード81、第1レンズ91のレンズ部91A、第1フィルタ97および第2フィルタ98は、赤色レーザダイオード81の光の出射方向に沿う一直線上に並んで(X軸方向に並んで)配置されている。緑色レーザダイオード82、第2レンズ92のレンズ部92Aおよび第1フィルタ97は、緑色レーザダイオード82の光の出射方向に沿う一直線上に並んで(Y軸方向に並んで)配置されている。青色レーザダイオード83、第3レンズ93のレンズ部93Aおよび第2フィルタ98は、青色レーザダイオード83の光の出射方向に沿う一直線上に並んで(Y軸方向に並んで)配置されている。すなわち、赤色レーザダイオード81の出射方向と、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83の出射方向とは交差する。より具体的には、赤色レーザダイオード81の出射方向と、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83の出射方向とは直交する。緑色レーザダイオード82の出射方向は、青色レーザダイオード83の出射方向に沿った方向である。より具体的には、緑色レーザダイオード82の出射方向と青色レーザダイオード83の出射方向とは平行である。第1フィルタ97および第2フィルタ98の主面は、赤色レーザダイオード81の光の出射方向に対して傾斜している。より具体的には、第1フィルタ97および第2フィルタ98の主面は、赤色レーザダイオード81の光の出射方向(X軸方向)に対して45°傾斜している。
[キャップの構造]
次に図1および図4〜図7を参照してキャップの構造について説明する。キャップ40は、上壁部38と、側壁部39と、フランジ部43とを有する。上壁部38は、支持面であるステム10の主面10Aとの間に間隔をおいて主面10Aに対向するように配置されている。図1および図4を参照して、上壁部38は、矢印D1の向きに見た平面形状が矩形状、より具体的には角丸長方形である。
側壁部39は、上壁部38の外周38aに沿って上壁部38に接続され、上壁部38と交差するように延びる。
フランジ部43は、側壁部39の、上壁部38に接続された側とは反対側に接続されている。フランジ部43は、上壁部38側から(矢印D1の向きに)平面的に見て上壁部38の周方向全周にわたって上壁部38の外周38a側を取り囲むように延在する。フランジ部43は、ステム10の主面10Aに溶接されている。
キャップ40は本体部20を覆い、フランジ部43においてステム10に溶接されている。本体部20は、ステム10と、キャップ40の上壁部38および側壁部39とに囲まれる空間に収容される。
キャップ40は光半導体素子としてのレーザダイオード81,82,83の光路となる貫通孔55を有する。貫通孔55は、側壁部39(具体的には外側面39A側を有する部分)に形成されている。キャップ40には、貫通孔55を覆うように透過部材41が低融点ガラス42を介して固定されている。透過部材41は、光半導体素子に対応する波長の光(レーザダイオード81,82,83から出射される光)を透過する材料からなる。本実施の形態においては、光半導体素子に対応する波長の光を透過する材料はガラスである。透過部材41は主面が互いに平行な平板状の形状を有していてもよいし、本体部20からの光を集光または拡散させるレンズ形状を有していてもよい。
図5〜図7を参照して、フランジ部43は、側壁部39の、上壁部38に接続された側とは反対側に接続された湾曲部102と、湾曲部102に接続され、湾曲部102から側壁部39の外側に向けて突出する平坦部100とを有する。平坦部100は、上壁部38側から見た平面形状における、上壁部38の外周に沿って上壁部38の外周よりも径方向の外側に配置されている。また上壁部38側から見た平面形状における、側壁部39の外側面39B(または外側面39A,39C,39D)からフランジ部43の外周49までの距離であるフランジ幅Wfに対する、平坦部100の平坦幅Wpの比Wp/Wfは0.50以上0.90以下である。上記比Wp/Wfは、好ましくは0.60以上0.85以下である。上記比Wp/Wfが0.60以上のとき、ベース部とキャップとの間の接合不良低減の効果をより着実に得ることができる。また、上記比Wp/Wfを0.85以下とすることで、光モジュールの体積を大きく増加させることなく、この効果を得ることができる。
また図4を参照して、上壁部38側から平面的に見た形状において、矩形状の上壁部38の、各辺の中央部C1,C2,C3,C4における上記比Wp/Wfが0.60以上0.85以下である。中央部C1,C2,C3,C4における上記比Wp/Wfがさらに0.80以下のとき、光モジュールの小型化に一層有利になる。
図6および図7を参照して、フランジ部43は、平坦部100の、主面10Aに対向する面43Aから突出し、主面10Aに溶接されている突出接合部50を有する。突出接合部50は、フランジ部43の周方向全周にわたって形成されている。キャップ40は、突出接合部50の接合面においてステム10の主面10Aに接合される。突出接合部50の接合面とステム10の主面10Aとの間で接合領域56が形成されている。本実施の形態において、突出接合部50はフランジ部43の幅方向において中央よりも外周側に位置する。より具体的には、突出接合部50はフランジ部43の幅方向においてフランジ部43の外周49を含むように位置する。また主面10Aと、突出接合部50との間の接合領域56の幅Wbが0.05mm以上0.25mm以下である。この範囲内であれば、ベース部とキャップとの間で良好な接合を形成するために投入する溶接エネルギーが管理しやすい。幅Wbは、好ましくは0.1mm以上0.2mm以下である。幅Wbが0.1mm以上であれば、一般的な部品の加工精度で光モジュールを形成することができる。幅Wbが0.2mm以下であれば、投入する溶接エネルギーをより小さくすることができる。
[光モジュールの動作]
次に、本実施の形態における光モジュール1の動作について説明する。図3を参照して、赤色レーザダイオード81から出射された赤色の光は、光路Lに沿って進行して第1レンズ91のレンズ部91Aに入射し、光のスポットサイズが変換される。具体的には、たとえば赤色レーザダイオード81から出射された赤色の光がコリメート光に変換される。第1レンズ91においてスポットサイズが変換された赤色の光は、光路Lに沿って進行し、第1フィルタ97に入射する。第1フィルタ97は赤色の光を透過するため、赤色レーザダイオード81から出射された光は光路Lに沿ってさらに進行し、第2フィルタ98に入射する。そして、第2フィルタ98は赤色の光を透過するため、赤色レーザダイオード81から出射された光は光路Lに沿ってさらに進行し、キャップ40の透過部材41を通って光モジュール1の外部へと出射する。
緑色レーザダイオード82から出射された緑色の光は、光路Lに沿って進行して第2レンズ92のレンズ部92Aに入射し、光のスポットサイズが変換される。具体的には、たとえば緑色レーザダイオード82から出射された緑色の光がコリメート光に変換される。第2レンズ92においてスポットサイズが変換された緑色の光は、光路Lに沿って進行し、第1フィルタ97に入射する。第1フィルタ97は緑色の光を反射するため、緑色レーザダイオード82から出射された光は光路Lに合流する。その結果、緑色の光は赤色の光と合波され、光路Lに沿って進行し、第2フィルタ98に入射する。そして、第2フィルタ98は緑色の光を透過するため、緑色レーザダイオード82から出射された光は光路Lに沿ってさらに進行し、キャップ40の透過部材41を通って光モジュール1の外部へと出射する。
青色レーザダイオード83から出射された青色の光は、光路Lに沿って進行して第3レンズ93のレンズ部93Aに入射し、光のスポットサイズが変換される。具体的には、たとえば青色レーザダイオード83から出射された青色の光がコリメート光に変換される。第3レンズ93においてスポットサイズが変換された青色の光は、光路Lに沿って進行し、第2フィルタ98に入射する。第2フィルタ98は青色の光を反射するため、青色レーザダイオード83から出射された光は光路Lに合流する。その結果、青色の光は赤色の光および緑色の光と合波され、光路Lに沿って進行し、キャップ40の透過部材41を通って光モジュール1の外部へと出射する。
[光モジュールの製造方法]
次に図1〜図7とともに、図8〜図13を参照して本実施の形態に係る光モジュール1の製造方法について説明する。図8は光モジュール1の製造方法の手順を示すフローチャートである。図9は支持面上に本体部が配置されたステムの構造を示す概略斜視図である。図10は溶接前のキャップ単体の構造を示す概略斜視図である。図11は線分XI−XIに沿う断面を矢印の向きに見た状態に対応する概略断面図である。図12はキャップとステムとの間の溶接時の状態を示す概略断面図である。図13はキャップとステムとの間の溶接時の状態を示す概略断面図である。
本実施の形態に係る光モジュール1の製造方法においては、図8に示すS10およびS20のステップが実施される。まず支持面である主面10A上に上記本体部20が配置されたステム10(ベース部)を準備する(S10)。図8および図9を参照して、ステップS10においては、主面10A上に本体部20が実装され配置されたステム10が準備される。ステム10への本体部20の実装は、例えば機械的に位置を制御しながら各部材を所定の位置に配置することにより行うことができる。
次にベース部であるステム10に、本体部20を覆うようにキャップ40を溶接する(S20)。溶接されるキャップ40の構造を図10および図11に示す。溶接前のキャップ40において、フランジ部43は、フランジ部43の周方向全周にわたって形成され、平坦部100の、主面10Aに対向する面43Aから突出する畝部44を有する。畝部44は主面10Aに溶接される部分であり、溶接後は突出接合部50となる。畝部44は、フランジ部43の幅方向において中央よりも外周側に位置する。より具体的には、畝部44はフランジ部43の幅方向においてフランジ部43の外周49を含むように位置する。
畝部44と突出接合部50とが異なる点を除き、図10および図11に示す溶接前のキャップ40は、図1および図4〜図7に示す溶接後のキャップ40と同様の形状および構造を有する。このようなキャップ40は、例えば金属板のプレスなどによって製造することができる。また金属の切削加工によって製造することも可能である。
このキャップ40をステム10の主面10Aに溶接する。図10に示すような中空直方体状の形状を有するキャップ40は、開口部の外周領域における、主面10Aに対する平坦性を確保することが難しい。特にプレスによってキャップ40を形成する場合、キャップ40にひずみが生じやすい。そのため主面10Aの上に静置すると、キャップ40の外周49近傍において主面10Aから浮き、主面10Aとフランジ部43との間に部分的にすき間が生じる場合がある。主面10Aとフランジ部43との間に部分的にすき間が生じた状態で溶接すると溶接不良によりリークが発生する。
そのため、図12および図13を参照して、フランジ部43と主面10Aとの間に通電するための電極110を、湾曲部102に接触せず、平坦部100に接触するようにフランジ部43に接触させた状態で、主面10Aに対しフランジ部43を押圧しながらフランジ部43と主面10Aとの間に通電することにより、ステム10にキャップ40を溶接する。このとき、フランジ部43の平坦部100の周方向全体を覆うような形状の電極110を用い、フランジ部43の周方向全体にわたって電極110が接触する状態でフランジ部43と主面10Aとの間に通電するのが好ましい。
ここで、上記キャップ40は、上壁部38側から見た平面形状における、側壁部39の外側面39B(または外側面39A,39C,39D)からフランジ部43の外周49までの距離であるフランジ幅Wfに対する、平坦部100の平坦幅Wpの比Wp/Wfが0.50以上0.90以下であるという条件を満たすような幅の広い平坦部100を含むフランジ部43を備える。ベース部であるステム10に接合されるフランジ部43における比Wp/Wfが0.50以上であるような幅の広い平坦部100を有することにより、ステム10の主面10Aに対しフランジ部43を押圧しながらフランジ部43と主面10Aとの間に通電する際、キャップ40の周方向全体における加圧力のばらつきを管理することが容易となる。その結果、ステム10とキャップ40との間の接合不良を低減することができる。またフランジ部43における比Wp/Wfを0.90以下とし、フランジ部43に一定の範囲の湾曲部102を設けることで、溶接時にフランジ部43に通電するための電極110が側壁部39B(または側壁部39A,39C,39D)と、フランジ部43の平坦部100との両方に同時に接触してフランジ部43への通電が不均一になり溶接不良が発生するのを抑制することができる。このように、本実施の形態に係る光モジュール1の製造方法によれば、溶接不良の発生が抑制され、リークの発生率をより低減することが可能な構造を有する光モジュール1を提供することができる。
畝部44を主面10Aと接触させた状態で通電することにより、キャップ40は畝部44においてステム10の主面10Aと接合される。溶接後、畝部44は突出接合部50として、キャップ40とステム10との接合領域56を形成する。このようにしてキャップ40とステム10とを接合することにより、キャップ40の周方向全体にわたって接合状態のばらつきが少ない状態でキャップ40とステム10とが接合される。このようにして、ステム10とキャップ40の間のシール性が高く、内部の気密性が高い光モジュール1を製造することができる。
以上が本実施の形態の説明である。なお、上記実施の形態においては、上壁部38側から平面的に見た上壁部38の形状が矩形状であるキャップ40を用いる場合を説明したが、キャップ40の形状はこのようなものに限定されない。キャップ40として、例えば、上壁部38側から平面的に見た上壁部38の形状が円形の、中空円筒状のキャップを用いることも可能である。
上記実施の形態においては、光半導体素子として、3個の出射波長の異なるレーザダイオード81,82,83が備え付けられた光モジュール1について説明したが、光半導体素子の種類および数は特に限定されない。またレーザダイオード81とレーザダイオード82, 83の出射方向が直交する場合について説明したが、3個のレーザダイオード81,82,83の出射方向をすべて平行として、小型化を図ることもできる。また光モジュール1は、光半導体素子として、発光素子であるレーザダイオードの代わりに受光素子を備えていてもよい。また発光素子として、レーザダイオード81,82,83の代わりに、たとえば発光ダイオードが採用されてもよい。また、上記実施の形態においては、第1フィルタ97および第2フィルタ98として波長選択性フィルタが採用される場合を例示したが、これらのフィルタは、たとえば偏波合成フィルタであってもよい。また必要に応じてこれらのフィルタは省略することもできる。
またステム10に対して接合するための、キャップ40のフランジ部43の畝部44および突出接合部50は必須ではなく、その他の種々の接合形態を採用することができる。また畝部44および突出接合部50は、フランジ部43の幅方向において中央よりも外周側に位置するのが好ましいが、リークが発生しない限り、中央より内側に設けられていてもよい。
また上記実施形態において、貫通孔55は側壁部39に設けられていたが、上壁部38に設けることも可能である。上壁部38に貫通孔55を設けた場合、上壁部38から光を出射することが可能となる。この場合、本体部20は、貫通孔55が光半導体素子の光路となるような構造を有するように設計される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本願の光モジュールは、ベース部とキャップとの間の接合状態が良好でリークの発生が少ない、保護部材の気密性に優れた光モジュールが求められる分野において、特に有利に適用され得る。
1 光モジュール
10 ステム
10A 主面
10B 主面
20 本体部
30 電子冷却モジュール
31 吸熱板
32 放熱板
33 半導体柱
38 上壁部
38a 外周
39 側壁部
39A,39B,39C,39D 外側面
40 キャップ
41 透過部材
42 低融点ガラス
43 フランジ部
43A 面
44 畝部
49 外周
50 突出接合部
51 リードピン
55 貫通孔
56 接合領域
60 基板
60A 主面
60B 主面
61 ベース領域
62 チップ搭載領域
63 第1チップ搭載領域
64 第2チップ搭載領域
71 第1サブマウント
72 第2サブマウント
73 第3サブマウント
77 第1レンズ保持部
78 第2レンズ保持部
79 第3レンズ保持部
81 赤色レーザダイオード
82 緑色レーザダイオード
83 青色レーザダイオード
88 第1突出領域
89 第2突出領域
91 第1レンズ
92 第2レンズ
93 第3レンズ
91A,92A,93A レンズ部
97 第1フィルタ
98 第2フィルタ
100 平坦部
102 湾曲部
110 電極

Claims (15)

  1. 光半導体素子を含む本体部と、
    前記本体部を取り囲む保護部材と、を備え、
    前記保護部材は、
    前記本体部を支持する支持面を有するベース部と、
    前記光半導体素子の光路となる貫通孔を有し、前記本体部を覆い、前記支持面に溶接されているキャップと、を含み、
    前記キャップは、
    前記支持面との間に間隔をおいて前記支持面に対向するように配置された上壁部と、
    前記上壁部の外周に沿って前記上壁部に接続され、前記上壁部と交差するように延びる側壁部と、
    前記側壁部の、前記上壁部に接続された側とは反対側に接続され、前記上壁部側から平面的に見て前記上壁部の周方向全周にわたって前記上壁部の外周側を取り囲むように延在し、前記支持面に溶接されているフランジ部と、を含み、
    前記フランジ部は、
    前記側壁部の、前記上壁部に接続された側とは反対側に接続された湾曲部と、
    前記湾曲部に接続され、前記湾曲部から前記側壁部の外側に向けて突出する平坦部とを有し、
    前記上壁部側から見た平面形状における、前記側壁部の外側面から前記フランジ部の外周までの距離であるフランジ幅Wfに対する、前記平坦部の平坦幅Wpの比Wp/Wfは0.50以上0.90以下である、光モジュール。
  2. 前記上壁部側から平面的に見た前記上壁部の形状が矩形状である、請求項1に記載の光モジュール。
  3. 前記上壁部側から平面的に見た形状において、矩形状の前記上壁部の、各辺の中央部における前記比Wp/Wfが0.60以上0.85以下である、請求項2に記載の光モジュール。
  4. 前記フランジ部は、前記フランジ部の周方向全周にわたって形成され、前記平坦部の前記支持面に対向する面から突出し、前記支持面に溶接されている突出接合部をさらに有する、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の光モジュール。
  5. 前記突出接合部は、前記フランジ部の幅方向において中央よりも外周側に位置する、請求項4に記載の光モジュール。
  6. 前記突出接合部は、前記フランジ部の外周を含むように位置する、請求項5に記載の光モジュール。
  7. 前記支持面と前記突出接合部との間の接合領域の幅が0.05mm以上0.25mm以下である、請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載の光モジュール。
  8. 前記貫通孔は、前記側壁部に形成される、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の光モジュール。
  9. 前記光半導体素子は、半導体発光素子である、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の光モジュール。
  10. 前記本体部は、
    前記ベース部材と、
    前記ベース部材上に搭載される複数の前記半導体発光素子と、
    前記複数の半導体発光素子のそれぞれに対応して前記ベース部材上に搭載され、前記半導体発光素子から出射される光のスポットサイズを変換する複数のレンズと、
    前記ベース部材上に搭載され、前記複数の半導体発光素子からの光を合波するフィルタと、を含む、請求項9に記載の光モジュール。
  11. 前記複数の半導体発光素子は、赤色の光を出射する前記半導体発光素子、緑色の光を出射する前記半導体発光素子および青色の光を出射する前記半導体発光素子を含む、請求項10に記載の光モジュール。
  12. 前記半導体発光素子はレーザダイオードである、請求項9〜請求項11のいずれか1項に記載の光モジュール。
  13. 支持面を有し、光半導体素子を含む本体部が前記支持面上に配置されたベース部を準備する工程と、
    前記ベース部に、前記本体部を覆うようにキャップを溶接する工程と、を含み、
    前記キャップは、
    溶接後の状態において前記支持面との間に間隔をおいて前記支持面に対向するように配置された上壁部と、
    前記上壁部の外周に沿って前記上壁部に接続され、前記上壁部と交差するように延びる側壁部と、
    前記側壁部の、前記上壁部に接続された側とは反対側に接続され、前記上壁部側から平面的に見て前記上壁部の周方向全周にわたって前記上壁部の外周側を取り囲むように延在し、前記支持面に溶接されるフランジ部と、を含み、
    前記フランジ部は、
    前記側壁部の、前記上壁部に接続された側とは反対側に接続された湾曲部と、
    前記湾曲部に接続され、前記湾曲部から前記側壁部の外側に向けて突出する平坦部とを有し、
    前記上壁部側から見た平面形状における、前記側壁部の外側面から前記フランジ部の外周までの距離であるフランジ幅Wfに対する、前記平坦部の平坦幅Wpの比Wp/Wfは0.50以上0.90以下であり、
    前記キャップを溶接する工程において、前記フランジ部と前記支持面との間に通電するための電極を、前記湾曲部に接触せず、前記平坦部に接触するように前記フランジ部に接触させた状態で、前記支持面に対し前記フランジ部を押圧しながら前記フランジ部と前記支持面との間に通電することにより前記ベース部に前記キャップを溶接する、光モジュールの製造方法。
  14. 前記キャップを溶接する工程において、前記フランジ部の周方向全体にわたって前記電極が接触する状態で前記フランジ部と前記支持面との間に通電する、請求項13に記載の光モジュールの製造方法。
  15. 前記フランジ部は、前記フランジ部の周方向全周にわたって形成され、前記平坦部の前記支持面に対向する面から突出し、前記支持面に溶接される畝部をさらに有する、請求項13または請求項14に記載の光モジュールの製造方法。
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